JP7187043B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、弾球遊技機に関する。
常時入球が可能な第1始動口と、普通電動役物として構成された第2始動口とを備え、第1、第2始動口に対応する第1、第2特図の変動表示により、各始動口への入球に起因して行われる大当り抽選の結果を報知する弾球遊技機が知られている。また、このような弾球遊技機に対し、大当りにならなかった大当り抽選が上限回数にわたり連続的に行われた場合に、時短機能を作動させる機能(以後、連続時短機能)を搭載することが知られている。
一方、特許文献1に記載されているように、第1、第2特図の変動表示を同時に行うこと(以後、同時変動)が可能な弾球遊技機が知られている。また、同時変動が可能な弾球遊技機において、時短機能の非作動時に、第2特図の変動時間を第1特図の変動時間よりも大幅に長くし、第1始動口が狙い打ちされるようにすることが知られている。
特開2015-12907号公報
そして、時短機能の非作動時において、第2特図の変動時間を第1特図の変動時間よりも大幅に長くすることで、第1始動口が狙い打ちされるようにした弾球遊技機に連続時短機能を搭載する場合、次のような問題が生じ得る。すなわち、連続時短機能により時短機能が作動したときに、時短機能の作動前から第2特図の変動表示が行われていると、該変動表示が長期にわたって継続する可能性がある。このような場合には、時短機能が作動したにも関わらず、第2始動口への入球による大当り抽選の実行頻度が増加せず、遊技者に不快感やストレスを与える恐れがある。
本願発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、遊技者に不快感やストレスを与えるのを抑制することを目的とする。
上記課題に鑑みてなされた請求項1に係る発明は、第1始動口と、第1始動口を狙い打ちする場合とは異なる強度で遊技球を発射することで狙い打ちがなされる第2始動口と、を備えると共に、時短機能が設けられた弾球遊技機であって、第1始動口への入球に起因して第1保留記憶を行うと共に、第2始動口への入球に起因して第2保留記憶を行う保留記憶手段と、第1保留記憶に基づき第1当否判定を行うと共に、第1当否判定と並行して、第2保留記憶に基づき第2当否判定を行う当否判定手段と、第1当否判定の結果を報知するための第1特図の変動表示である第1変動表示と、第2当否判定の結果を報知するための第2特図の変動表示である第2変動表示とを行う変動手段と、第1又は第2当否判定で大当りになると、大入賞口を開放する特別遊技を行う特別遊技手段と、大当りにならない第1及び第2当否判定が連続的に行われた回数である連続回数をカウントするカウント手段と、連続回数が予め定められた上限回数に達すると、時短機能を作動させ、第2変動表示の平均的な継続時間である第2変動時間を短縮させる時短手段と、を備え、時短機能の非作動時は、第2変動時間は、第1変動表示の平均的な継続時間である第1変動時間よりも長く、上限回数よりも少ない回数を、プレ上限回数とし、連続回数がプレ上限回数に達した後、上限回数に達するまでの期間を、プレ期間とし、プレ期間では、第2変動時間は、時短機能の非作動時におけるプレ期間以外の期間よりも短縮され、且つ、時短機能の非作動時における第1変動時間よりも長い。
上記構成によれば、連続回数の上限回数への到達により時短機能が作動する直前に第2保留記憶が発生したとしても、該第2保留記憶に基づく大当り抽選の結果を報知する第2変動表示における第2変動時間が短縮される。このため、連続回数が上限回数に到達したことにより時短機能が作動した後、時短機能の作動直前に生じた第2保留記憶に基づく第2変動表示を早期に終了させることができ、時短機能により第2変動時間が短縮された第2変動表示がより早期に開始される。したがって、連続時短機能の作動時に、遊技者に不快感やストレスを与えるのを抑制できる。
パチンコ機の正面図である。 遊技盤の正面図である。 パチンコ機の裏面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 図5(a)は、パチンコ機の大当り確率,小当り確率等を示す表であり、図5(b)は、特図の平均的な変動時間を示す表である。 メインルーチンのフローチャートである。 始動入賞確認処理のフローチャートである。 第1特別図柄当否判定処理のフローチャートである。 第1特別図柄当否判定処理のフローチャートである。 第1特別図柄当否判定処理のフローチャートである。 第2特別図柄当否判定処理のフローチャートである。 第2特別図柄当否判定処理のフローチャートである。 第2特別図柄当否判定処理のフローチャートである。 第1特別図柄当否判定処理及び第2特別図柄当否判定処理のフローチャートである。 第1特別図柄当否判定処理及び第2特別図柄当否判定処理のフローチャートである。 第1特別図柄当否判定処理及び第2特別図柄当否判定処理のフローチャートである。 第1特別図柄当否判定処理及び第2特別図柄当否判定処理のフローチャートである。 特別遊技処理のフローチャートである。 特別遊技処理のフローチャートである。 特別遊技処理のフローチャートである。 特別遊技処理のフローチャートである。 連続時短機能に関連する演出画面の説明図である。 連続時短機能演出処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[構成の説明]
(1)全体の構成について
図1に示すように、本実施形態のパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて各構成を保持する構造を有している。外枠51の左側上下にはヒンジ53が設けられており、ヒンジ53により、板ガラス61が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)52及び後述の内枠が、外枠51に対し開閉可能に保持される。また、前枠52の板ガラス61の奥には、内枠に保持された遊技盤1(図2)が設けられている。
前枠52の上部の左右両側にはスピーカ66が設置されており、これらにより遊技音が出力され、遊技の趣向性を向上させる。また、前枠52には、遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65のほか、遊技の異常を報知するLEDが設けられている。前枠52の下部には、上皿55と下皿63とが一体に形成されている。また、下皿63の右側には発射ハンドル64が設けられており、該発射ハンドル64を時計回りに操作することにより発射装置が作動し、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
下皿63は、上皿55から溢れた賞球を受けるよう構成されており、球抜きレバーを操作することで、下皿63に溜まった遊技球を遊技店に備えられたドル箱に移すことができる。また、上皿55の中央には、演出ボタン67及びジョグダイヤル68が設けられている。
パチンコ機50は、いわゆるCR機であり、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属されていると共に、上皿55の右側には球貸ボタン57,精算ボタン58,精算表示装置59が設けられている。
また、図2に示すように、遊技盤1には、外レール2aと内レール2bとによって囲まれた略円形の遊技領域3が形成されている。遊技領域3には、その中央部にセンターケース5が装着され、センターケース5に向かって右横には、普通図柄作動ゲート22が設置されている。普通図柄作動ゲート22を遊技球が通過すると、普通図柄の当否抽選用の複数種類の乱数が抽出され、抽出された乱数に基づく当否判定(普通図柄抽選)が行われる。
センターケース5の直下には、第1始動口11が設置され、第1始動口11への遊技球の入球に起因して、第1特別図柄(第1特図とも記載)の変動表示を伴う大当り抽選(換言すれば、第1当否判定)が行われる。第1始動口11は、左打ち(センターケース5の左側を狙い打つこと)により発射された遊技球が主に流下する領域(左打ち領域)に配置されており、常時遊技球が入球可能な通常始動口として構成されている。第1始動口11に遊技球が入球すると、第1特図に対応する複数種類の乱数が抽出され、第1保留記憶として記憶される。
また、右打ち(センターケース5の右側を狙い打つこと)により発射された遊技球が主に流下する領域(右打ち領域)に、特別電動役物からなる大入賞口21が設けられており、大当り抽選で当ると行われる大当り遊技(換言すれば、特別遊技)や小当り遊技の際に開放される。
また、第1始動口11の右方であって、大入賞口21の上方には、可変入賞装置である普通電動役物として構成された第2始動口A12が設置されている。第2始動口A12は、通常時は閉鎖されており入球不可能であるが、普通図柄抽選での当選により開放されて入球容易となる。なお、第2始動口A12は、閉鎖時であっても稀に入球可能に構成されていても良い。また、第2始動口A12の右方には、常時入球が可能な第2始動口B16が設置されている。
第2始動口A12又は第2始動口B16(以後、まとめて第2始動口とも記載)への入球に起因して、第2特別図柄(第2特図とも記載)の変動表示を伴う大当り抽選(換言すれば、第2当否判定)が行われる。第2始動口に遊技球が入球すると、第2特図に対応する複数種類の乱数が抽出され、第2保留記憶として記憶される。なお、以後、第1及び第2特図を、まとめて特図とも記載する。
第1始動口11および第2始動口が前記の様な位置に設置されているため、左打ちを行うことで第1始動口11を狙い打つことができ、右打ちを行うことで第2始動口を狙い打つことができる。なお、図示はされていないが、センターケース5の右方に植設された複数の前記釘は、右打ちした際に、容易に、開放された第2始動口A12又は第2始動口B16に入球する配列となっている。
遊技盤1における向かって右下の領域には、7セグメントの第1特図表示装置9及び第2特図表示装置10と、4個のLEDからなる第1特図保留数表示装置23及び第2特図保留数表示装置24が設置されている。また、第1始動口11の左方には、一般入賞口25,26,27が配置されており、これらは、常時遊技球が入球可能に構成されている。また、遊技盤1における向かって右下の領域には、2個のLEDからなる普通図柄表示装置7と、4個のLEDからなる普図保留数表示装置8が設置されている。普通図柄表示装置7は、普通図柄抽選が行われると普通図柄の変動表示を行い、いずれかの普通図柄を停止表示させることで、普通図柄抽選の結果を報知する。
センターケース5には、中央に演出図柄表示装置6のLCDパネルが配設され、LCDパネルの画面上では、演出図柄の変動表示等を行うことで、第1,第2特図に対応する大当り抽選の結果を報知する図柄演出が行われる。また、センターケース5には、周知のものと同様にワープ入口、ワープ樋、ステージ等が設けられている。なお、遊技盤1の遊技領域3には多数の遊技釘が植設されており、盤面最下部にはアウト口が設けられている。
図3にパチンコ機50の裏側を示す。パチンコ機50の裏側には、遊技盤1を脱着可能に取付ける内枠70が外枠51に収納された構成となっている。内枠70は、前枠52と同様、一方の側縁(図3に向かって右側)の上下位置が外枠51に設けられたヒンジ53に結合され、開閉可能に設置されている。内枠70には、遊技球流下通路が形成されており、上方(上流)から球タンク71,タンクレール72,払出ユニット73が設けられ、払出ユニット73の中には払出装置が設けられている。この構成により、遊技盤1の入賞口に遊技球が入賞すると、球タンク71に貯留されている所定個数の遊技球(賞球)が払出装置から払い出され、流下通路を通り上皿55に払い出される。また、本実施形態では、払出装置は、球貸ボタン57の操作に応じて遊技球(貸球)を払い出すよう構成されている。無論、これに限らず、入賞等に応じて発生した賞球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
また、パチンコ機50の裏側には、主制御装置80,払出制御装置81,演出図柄制御装置82,サブ統合制御装置83,発射制御装置,電源基板85が設けられている。主制御装置80,演出図柄制御装置82,サブ統合制御装置83は、遊技盤1に設けられ、払出制御装置81,発射制御装置,電源基板85は、内枠70に設けられている。なお、図4では発射制御装置が記載されていないが、発射制御装置は、払出制御装置81の奥側(遊技盤1側)に配されている。また、球タンク71の右側には、外部接続端子板78が設けられており、外部接続端子板78により、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータへ送られる。
(2)電気的構成について
次に、パチンコ機50の電気的構成について説明する。このパチンコ機50は、図4のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、電源基板等は記載されていない。また、詳細な図示は省略するが、主制御装置80,払出制御装置81,演出図柄制御装置82,サブ統合制御装置83のいずれもCPU,ROM,RAM,入力ポート,出力ポート等を備えている。また、発射制御装置84,電源基板にはCPU,ROM,RAMは設けられていないが、これに限るわけではなく、発射制御装置84等にCPU,ROM,RAM等を設けてもよい。
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口SW11a、第2始動口A12に入球した遊技球を検出する第2始動口ASW12a、第2始動口B16に入球した遊技球を検出する第2始動口BSW16a、普通図柄作動ゲート22に進入した遊技球を検出する普通図柄作動SW22a、一般入賞口25~27に入球した遊技球を検出する入賞口SW25a等からの検出信号が、遊技盤中継端子板74を介して入力される。また、この他にも、大入賞口21に入球した遊技球を計数するためのカウントSW21a等からの検出信号が、遊技盤中継端子板74を介して入力される。
主制御装置80は、搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号等に基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特図表示装置9,第2特図表示装置10,第1特図保留数表示装置23,第2特図保留数表示装置24,普通図柄表示装置7,普図保留数表示装置8の表示を制御する。
さらに、主制御装置80は、遊技盤中継端子板74を介して大入賞口ソレノイド21bを制御することで大入賞口21の開閉を制御し、普電役物ソレノイド12bを制御することで第2始動口A12の開閉を制御する。
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力されるほか、図柄変動や大当り等の管理用の信号が、裏配線中継端子板75及び外部接続端子板78を介してホールコンピュータ87に送られる。主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて、裏配線中継端子板75及び払出中継端子板76を介して払出モータ30を稼働させて賞球を払い出させる。本実施形態においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出SW31の検出信号は、払出中継端子板76及び裏配線中継端子板75を介して払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも、主制御装置80と払出制御装置81に、払出中継端子板76及び裏配線中継端子板75を介して払出SW31の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、払出制御装置81は、裏配線中継端子板75を介してガラス枠閉鎖SW45,内枠閉鎖SW46,球切れSW33,払出SW31からの信号が入力されると共に、満杯SW32からの信号が入力され、満杯SW32により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合や、球切れSW33により球タンク71に遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力された場合には、払出モータ30を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。また、満杯SW32,球切れSW33も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ30の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81は、CRユニット端子板34を介してCRユニット56と交信することで払出モータ30を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出SW31に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。また、CRユニット端子板34は、精算表示装置59とも双方向通信可能に接続されており、精算表示装置59には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン57、精算を要求するための精算ボタン58が設けられている。また、払出制御装置81は、裏配線中継端子板75及び外部接続端子板78を介して賞球に関する情報、枠(内枠70,前枠52)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータ87に送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
発射制御装置84は、発射モータ40を制御して、遊技領域3に遊技球を発射させる。なお、発射制御装置84には、払出制御装置81以外に、発射ハンドル64からの回動量信号、タッチSW38からのタッチ信号、発射停止SW39から発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止SW39を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射出来ないようになっている。
サブ統合制御装置83は、演出中継端子板91を介して主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。
そして、音声制御装置としての機能部は、音量調整SW83aを介して音量の調整を受け付けると共に、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカ66からの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部は、ランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ65を制御する。また、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67およびジョグダイヤル68が接続されており、遊技者が演出ボタン67を押した際には、その信号がサブ統合制御装置83に入力される。遊技者がジョグダイヤル68を回転させた際には、その回転方向や回転速度を示す信号がサブ統合制御装置83に入力される。サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄の変動表示(図柄演出)等の演出画面を表示させる。
[動作について]
(1)概要について
本実施形態のパチンコ機50は、第1及び第2特図の変動表示を同時に実行する同時変動が可能な構成となっている。すなわち、パチンコ機50では、第1、第2始動口11、12、16の各々への入球に応じて第1、第2保留記憶が生成されると共に、第1、第2保留記憶の各々に基づく大当り抽選が並行して実行される。具体的には、最先に生じたものから順に第1保留記憶に基づく大当り抽選が実行され、第1特図の変動表示により該大当り抽選の結果が報知されると共に、これと並行して、最先に生じたものから順に第2保留記憶に基づく大当り抽選が実行され、第2特図の変動表示により該大当り抽選の結果が報知される。以後、第1特図の変動表示の平均的な継続時間を、第1変動時間と記載し、第2特図の変動表示の平均的な継続時間を、第2変動時間と記載する。
また、図5に示すように、パチンコ機50は、第1及び第2特図の大当り抽選で大当りになる確率は、同一である。また、第2特図の大当り抽選では、小当りに当選する。しかし、これに限らず、第1特図の大当り抽選で小当りに当選しても良い。以後、大当りの際に停止表示される特図を、大当り図柄と記載し、小当りの際に停止表示される特図を、小当り図柄と記載し、大当り抽選でハズレとなった際に停止表示される特図を、ハズレ図柄と記載する。
大当りが発生すると、複数のラウンドにわたって大入賞口21を開放する大当り遊技が行われる。なお、大当り遊技の各ラウンドでは、大入賞口21への入球が容易となるよう長期間の大入賞口21の開放が行われても良いし、大入賞口21への入球が困難となるよう短期間の大入賞口21の開放が行われても良い。一方、小当りが発生すると、所定回数及び所定期間(一例として、1回,2秒間)にわたって大入賞口21を開放する小当り遊技が行われる。
また、パチンコ機50の遊技状態として、高確率状態(以後、確変状態とも記載)と、時短状態と、開放延長状態とが設けられている。高確率状態とは、確変機能の作動により大当り抽選での当選確率が上昇した時の遊技状態である。以後、確変機能が作動していない時の遊技状態を、低確率状態と記載する。図5(a)に示すように、高確率状態では、低確率状態である場合に比べ、第1及び第2特図の大当り抽選で大当りや小当りに当選する確率が増加する。
また、開放延長状態では、開放延長機能の作動により、普通図柄抽選での当選確率が増加すると共に、普通図柄抽選での当選時における第2始動口A12(換言すれば、普通電動役物)の開放時間及び開放回数が増加する(図5(a)参照)。つまり、開放延長状態では、第2始動口A12への入球が容易になる。
また、時短状態とは、時短機能の作動により、大当り抽選が行われた際の第1及び第2変動時間と、普通図柄抽選が行われた際の普通図柄の変動表示の時間とが短縮される。時短状態中には、大当り抽選及び普通図柄抽選の実行頻度が増加する。具体的には、図5(b)に示すように、時短機能が作動していない時は、第2変動時間は、一例として300秒であるが、時短状態中は、第2変動時間は、一例として1秒となる。本実施形態では、パチンコ機50は、常時入球が可能な第2始動口B16が設けられており、開放延長機能の非作動時においては、右打ちを行うことで、左打ちにより第1始動口11を狙い打つ場合よりも容易に第2始動口B16への入球が生じる。また、第2特図の大当り抽選では、低確率状態であっても一定以上の頻度で小当りが発生するため、第2始動口B16を狙い打つことで、小当り遊技による賞球が期待できる。しかし、第2変動時間が長いため、時短状態でない場合には第2始動口B16を狙い打つ遊技が成立せず、遊技者は、第1始動口11を狙い打つことになる。
そして、パチンコ機50では、第1特図の大当りの種類として、8R通常時短有と、8R高確時短有との2種類が設けられている。8R通常時短有の場合、大当り遊技の終了後に、時短状態且つ開放延長状態となり、高確率状態には移行しない。一方、8R高確時短有の場合、大当り遊技の終了後に、高確率状態、時短状態、且つ開放延長状態となる。また、第2特図の大当りの種類として、8R通常時短有と、4R高確時短有と、8R高確時短有との3種類が設けられている。8R通常時短有の場合、大当り遊技の終了後に、時短状態且つ開放延長状態となる。一方、4R高確時短有又は8R高確時短有の場合、大当り遊技の終了後に、高確率状態、時短状態、且つ開放延長状態となる。つまり、第1及び第2特図の大当りが発生すると、常時、時短状態及び開放延長状態に移行する。また、第1特図の大当りが発生すると、50%の確率で高確率状態に移行し、第2特図の大当りが発生すると、90%の確率で高確率状態に移行する。なお、これらの大当りの種類における4R、8Rは、大当り遊技における総ラウンド数を示す。また、以後、大当り遊技終了後における時短状態且つ開放延長状態、又は、高確率状態、時短状態、且つ開放延長状態が継続する期間を、特典期間と記載する。
開放延長状態は、予め定められた終了条件が充足される終了する。なお、終了条件とは、例えば、開放延長状態中、第1又は第2特図の変動表示にて、予め定められた特図である特定特図が停止表示された回数が、予め定められた継続回数に達するという条件であっても良い。また、特定図柄とは、予め定められた小当り図柄であっても良い。この他にも、終了条件とは、例えば、開放延長状態中、予め定められた回数の大当り抽選が行われるというものであっても良い。
一方、特典期間に高確率状態が付与された場合、時短状態及び高確率状態は、予め定められた継続回数(一例として、100回)の大当り抽選が行われるまで継続する。また、特典期間に高確率状態が付与されなかった場合、時短状態は、終了条件の充足時に開放延長状態と共に終了する。つまり、特典期間に高確率状態、時短状態、且つ開放延長状態となった場合、時短状態及び高確率状態よりも先に開放延長状態が終了し、その後、大当り抽選の回数が継続回数に達すると、高確率状態及び時短状態が終了して特典期間が終了する。一方、特典期間に時短状態且つ開放延長状態となった場合、開放延長状態の終了と共に時短状態も終了し、特典期間が終了する。
そして、本実施形態では、開放延長状態中は、大入賞口21の入球が困難となる。すなわち、第2始動口A12は、大入賞口21の真上に配置されおり、開放延長状態中、第2始動口A12の開放期間が長くなると、小当りの当選により大入賞口21が開放されても大入賞口21への入球が生じ難い。また、図5(a)に示すように、第2始動口A12の賞球数は、大入賞口21の賞球数に比べて少ない。このため、開放延長状態では、十分に持球を増やすことができない(換言すれば、小当り遊技による賞球は望めない)。
このため、パチンコ機50では、次のようにして遊技が進行する。すなわち、通常状態時は、遊技者は左打ちを行い、第1始動口11への入球を狙う。なぜならば、通常状態では、上述したように第2変動時間(300秒程度)が長く、第2始動口B16を狙い打っても遊技が成立しないためである。なお、通常状態とは、高確率状態と、時短状態と、開放延長状態とのうちのいずれでもない遊技状態である。
そして、第1特図での大当り抽選で大当りになると、遊技者は右打ちを開始し、さらに大当り遊技が終了すると、特典期間に移行し、高確率状態、時短状態、及び開放延長状態、又は、時短状態及び開放延長状態が付与される。
特典期間では、第2始動口A12及び第2始動口B16への入球が頻発し、低確率状態であれば199/300の確率で、高確率状態であれば49/50の確率で小当りが発生する。しかし、上述したように、大入賞口21の真上に第2始動口A12が配置されているため、第2始動口A12の開放により大入賞口21への入球が妨害され、開放延長状態中には、小当り遊技による賞球は望めない。なお、第2始動口A12の配置位置は、大入賞口21の真上に限らず、開放された大入賞口21への入球を妨害し得る範囲内で、随時定められ得る。
そして、特典期間中、高確率状態が付与されている場合、終了条件の充足により開放延長状態が終了しても、時短状態及び高確率状態が継続する。この時、第2始動口A12の開放頻度が低くなり、開放された大入賞口21への入球が容易となる。また、時短状態が継続しているため、遊技者が右打ちを継続し、高い頻度で入球可能な第2始動口B16に入球させると、短時間変動となった第2特図の大当り抽選にて49/50の確率で小当りに当選することで、高確率状態及び時短状態が終了するまで(本実施形態では、大当り遊技終了後、特図が100回変動するまで)、大入賞口21に容易に入球可能な小当り遊技が頻発し、多くの賞球が獲得可能な状態となる。この状態を「小当りラッシュ」と呼ぶ。小当りラッシュは、特典期間(高確率状態及び時短状態)が終了した場合や、第2特図(又は第1特図)の大当り抽選で大当りとなった場合に終了する。つまり、特典期間に時短状態及び高確率状態が付与された場合、開放延長状態が早く終了した方が、小当りラッシュの期間が長くなり、遊技者にとって有利となる。
(2)連続時短機能について
パチンコ機50は、低確率状態中において大当り以外の抽選結果が得られた大当り抽選が連続的に行われた回数である連続回数が、予め定められた上限回数に達した場合に、時短機能を作動させる連続時短機能が搭載されている。なお、連続時短機能の作動時には、さらに、開放延長機能が作動しても良い。また、上限回数は、一例として、1000回であっても良い。また、連続時短機能により時短状態に移行した場合、該時短状態の継続回数は、一例として、1000回であっても良い。
さらに、パチンコ機50には、低確率状態中における期間であって、連続時短機能の作動により時短状態に移行する直前の期間であるプレ期間が設けられている。プレ期間は、連続回数が、上限回数よりも少ないプレ上限回数に達した後、上限回数に達するまで継続する。プレ期間では、第2変動時間が、時短機能の非作動時におけるプレ期間以外の期間よりも短縮される。無論、プレ期間においても、プレ期間以外と同様、大当り抽選の結果やリーチ判定用乱数や変動パターン決定用乱数等に応じて第2特図の変動表示の継続時間が変動することを念のため付言しておく。
時短機能は、時短機能の作動後に生じた保留記憶に対応する特図の変動時間を短縮させる。また、本実施形態では、時短機能の非作動時における第2変動時間は300秒である。このため、連続時短機能の作動により時短状態に移行した際、時短状態への移行前に行われた大当り抽選の結果を示す第2特図の変動表示が行われていると、該変動表示が終了するまでは、時短状態中に生じた第2保留記憶に基づく大当り抽選が行われない。その結果、遊技者は、実際に第2変動時間が短縮されるまで待つ必要がある。
これに対し、本実施形態のようにプレ期間を設けることで、連続時短機能の作動により時短状態に移行する直前に生じた第2保留記憶に基づく大当り抽選についての第2変動時間が短縮される。このため、連続時短機能の作動により時短状態に移行した際、時短状態への移行前に行われた大当り抽選の結果を示す第2特図の変動表示が行われていたとしても、該変動表示が長期にわたり継続するのを抑制でき、早期に第2変動時間を短縮させることができる。
具体的には、本実施形態では、連続回数が、一例として996回以上999回以下となる期間が、プレ期間となる。無論、連続回数が996回となるよりも前又は後に、プレ期間が開始されても良い。また、図5(b)に示すように、時短機能の非作動時には、プレ期間か否かに関わらず、第1変動時間は20秒となる。一方、時短機能の非作動時において、プレ期間でない場合には第2変動時間は300秒となり、プレ期間である場合には第2変動時間は60秒となる。また、時短状態中には、第1変動時間は15秒、第2変動時間は1秒となる。
つまり、プレ期間における第2変動時間は、時短機能の非作動時における第1変動時間よりも長くなっている。これにより、プレ期間における第2特図の大当り抽選の実行頻度が過度に上昇するのを抑制でき、プレ期間において、第2始動口B16の狙い打ちが、第1始動口11の狙い打ちよりも有利になるのを抑制できる。このため、プレ期間における第2始動口B16の狙い打ちを抑制できる。なお、これに限らず、プレ期間における第2変動時間の長さを、時短機能の非作動時における第1変動時間の長さ以下としても良い。
また、例えば、プレ期間中、第1保留記憶が存在する時に生じた第2保留記憶に基づく大当り抽選の第2変動時間を短縮しても良い。さらに、例えば、プレ期間中、所定数の第1保留記憶が存在する時に生じた第2保留記憶に基づく大当り抽選の第2変動時間を短縮しても良い。具体的には、例えば、プレ期間中、第1保留記憶の数が、連続時短機能における上限回数に到達するまでに行われる大当り抽選の回数以上である時に生じた第2保留記憶に基づく大当り抽選の第2変動時間を短縮しても良い。こうすることにより、プレ期間において第1始動口11の狙い打ちがされている場合に、第2変動時間が短縮される。このため、プレ期間中における第2始動口B16の狙い打ちを抑制できる。
また、例えば、プレ期間において、第2保留記憶の数が所定数に達しない場合には、第2変動時間を短縮し、そうでない場合には、第2変動時間を維持するようにしても良い。
なお、所定数とは、例えば、1つであっても良いし、第2保留記憶の最大数である4つであっても良い。こうすることにより、プレ期間に第2始動口B16が狙い打ちされている場合には、第2変動時間を短縮しないようにすることができる。このため、プレ期間における第2始動口B16の狙い打ちを抑制できる。
また、さらに、本実施形態において、第1及び第2特図の双方又は一方として時短図柄を設け、通常状態中、第1、第2特図の変動表示にて時短図柄が確定表示されると、時短状態に移行するようにしても良い。これにより、時短状態を獲得するチャンスを増やすことができ、遊技の興趣を高めることができる。
(3)メインルーチンについて
次に、この遊技進行を実現する処理について説明する。まず、図6にパチンコ機50の主制御装置80が実行するメインルーチンを示す。このメインルーチンは、2ms周期のタイマ割り込み処理として起動されるが、2ms以外の割り込み周期で起動しても良い。
S10では、正常なタイマ割り込みによりメインルーチンが起動されたか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S10:yes)、S20に移行し、否定判定が得られた場合には(S10:no)、S15にてCPUやI/O等の初期設定を行い、S70に移行する。S10で肯定判定が得られた場合には、初期値乱数の更新(S20),大当り決定用乱数の更新(S25),大当り図柄決定用乱数の更新(S30),当り決定用乱数の更新(S35),リーチ判定用乱数の更新(S40),変動パターン決定用乱数の更新(S45)を行う。
そして、始動口等といった入賞口への遊技球の入賞を検出する入賞確認処理(S50)と、始動口への入賞に起因して大当り抽選を行う当否判定処理(S55)と、サブ統合制御装置83等にデータ及びコマンドを送信し、また、ホールコンピュータ87等に各種情報を送信する各出力処理(S60)と、遊技者の不正行為を検出する不正監視処理(S65)とを行う。
なお、これ以外にも、遊技球の普通図柄作動ゲート22の通過に起因して普通図柄抽選等を行う普図当否判定処理や、普通電動役物(第2始動口A12)を開放することで普図遊技を行う普図遊技処理等が行われる。また、当否判定処理に続いて、大当り遊技を行うための大当り遊技処理が行われる。そして、S70では、次のタイマ割込みが発生してメインルーチンが起動されるまで、初期値乱数の更新を繰り返し行う。
(4)始動入賞確認処理について
次に、主制御装置80が実行する始動口入賞確認処理について、図7に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンから実行される入賞確認処理からコールされるサブルーチンとして構成されている。
S100では、第1始動口SW11aの検出信号に基づき、第1始動口11への遊技球の入賞が発生したかを判定する。そして、肯定判定の場合は、S105に処理を移行し、第1特図についての保留記憶の数が最大値(一例として4)か否かを判定する。否定判定の場合は(S105:no)、S110に処理を移行する。
S110では、大当り抽選に用いられる大当り決定用乱数や、大当り抽選で当った際に停止表示される大当り図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数や、図柄演出でリーチとなるか否かを決定するためのリーチ判定用乱数や、特別図柄の変動時間等を決定するための変動パターン決定用乱数等を抽出する。そして、抽出した乱数を、第1特図についての保留記憶として記憶すると共に、該保留記憶の数を示す保留数コマンドをサブ統合制御装置83した後、S115に処理を移行する。なお、S100が否定判定された場合またはS105が肯定判定された場合もS115に移行する。
S115では、第2始動口ASW12a及び第2始動口BSW16a検出信号に基づき、第2始動口A12又は第2始動口B16への遊技球の入賞が発生したかを判定する。そして、肯定判定の場合は(S115:yes)、S120に処理を移行し、第2特図についての保留記憶の数が、最大値(一例として4)か否かを判定する。肯定判定の場合は、本処理を終了(リターン)する。一方、否定判定の場合は(S120:no)、S125に移行する。
S125で行なう処理は、S110にて第1特図に関して行なった処理を第2特図に関して行なうものである。そして、抽出した乱数を、第2特図についての保留記憶として記憶すると共に、該保留記憶の数を示す保留数コマンドをサブ統合制御装置83し、当処理を終了する。なお、S115が否定判定された場合も当処理を終了する。
(5)第1特別図柄当否判定処理について
第1特別図柄当否判定処理は、メインルーチンにおけるS55にて実行される。図8~10に示す第1特別図柄当否判定処理では、主制御装置80は、特別電動役物が作動中か否か(換言すれば、大当り遊技又は小当り遊技の作動中か否か)を判定する(S150)。S150の判定が肯定判定の場合、図11の第2特別図柄当否判定処理に移行する。一方、S150の判定が否定判定で、第1特別図柄が変動中でなく(S155:no)、確定図柄(変動表示を経て確定表示される特図)の表示中でもなければ(S160:no)、図9のS165に移行し、第1保留記憶(上記、S110による保留記憶)があるか否かを判定する。この保留記憶があれば(S165:yes)、第1保留記憶数をデクリメントする。(S170)。一方、第1保留記憶がない場合(S165:no)、図11の第2特別図柄当否判定処理に移行する。
S175では、第1保留記憶の中で最も古いものを読み込んで(その第1保留記憶は消去する)、読み込んだ大当り決定用乱数をテーブルに記録されている当り値と照合し、大当りか否かを判定する(S180)。これにより、該第1保留記憶が消化される。なお、前述のS175の処理における判定は、現在の遊技状態が高確率状態であるか否かに応じ、高確率テーブルか低確率テーブルかを選択して行なわれる。S180が肯定判定であれば、大当り図柄決定用乱数によって大当り図柄を決定する(S185)。
次に、変動パターン決定用乱数によって変動パターンを決定する(S190)。S190の処理では第1特別図柄表示装置9に表示される第1特別図柄の大当り用の変動時間等の変動パターンを決定し、続くS195にて遊技状態設定処理を実行する。遊技状態設定処理では、大当り図柄に応じて、大当り遊技後の遊技状態を示すモードバッファを設定する。
次に、大当り情報設定処理を行う(S200)。大当り情報設定処理とは、決定した大当り図柄によって、大当り後の遊技状態や大当り遊技にかかる情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)を取得する処理である。大当り設定処理が終了すると、S205に移行する。
S180において外れと判定された場合は、図10のS210に移行する。S210では、確変状態であるか否かを示す確変フラグが0であるか否か(換言すれば、低確率状態であるか否か)を判定し、肯定判定の場合には(S210:yes)、S215に移行すると共に、否定判定の場合には、S255に移行する。
S215では、連続時短機能が未作動か否かを判定する。具体的には、連続フラグが0であるか否かを判定し、肯定判定である場合には(S215:yes)、連続時短機能が未作動であるとみなしてS220に移行する。一方、否定判定である場合には(S215:no)、連続時短機能が作動中であるとみなしてS255に移行する。
S220では、上述した連続回数を示す連続カウンタをインクリメントし、S225に移行する。
S225では、プレ期間に移行するか否かが判定される。具体的には、連続カウンタが示す連続回数が996回である場合にプレ期間に移行すると判定し(S225:yes)、プレ期間であることを示すプレ期間フラグをセットし(S230)、S235に移行する。なお、上述したように、プレ期間フラグがセットされている場合には、第2変動時間が短縮される。一方、プレ期間に移行しない場合には(S225:no)、S235に移行する。
S235では、連続カウンタが上限回数である1000回であるか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S235:yes)、S240に移行し、否定判定が得られた場合には(S235:no)、S255に移行する。
S240では、連続カウンタをクリアすると共に、プレ期間フラグをクリアし(S245)、連続時短機能を作動させる。具体的には、時短設定処理により時短機能及び開放延長機能の作動を開始させ、時短機能の作動を示す時短フラグをセットすると共に、時短機能の作動中に実行可能な大当り抽選の残り回数を示す時短カウンタを設定し(S250)、S255に移行する。なお、この時、時短機能と共に開放延長機能も作動させても良い。
S255では、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する。こうしてS255により変動パターンが設定されると、図9のS205に移行する。
S205では、上述の抽選結果を示すデータ、具体的には特別図柄、大当り、リーチ外れ(外れであるがリーチ表示有り)、リーチ表示無しの外れのいずれかを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータが含まれる変動開始コマンド(表示制御コマンド)をサブ統合制御装置83に出力し、図11の第2特別図柄当否判定処理を行なう。また、S205の処理を実行すると、第1特図の変動表示が開始される。
(6)第2特別図柄当否判定処理について
図11~17に示す第2特別図柄当否判定処理では、主制御装置80は、特別電動役物が作動中か否かを大当りフラグ又は小当りフラグがセットされているか否か(セットされているなら作動中)に基づいて判定する(S260)。S260の判定が肯定判定の場合、図18の特別遊技処理に移行する。一方、S260にて否定判定が得られ、第2特別図柄が変動中でなく(S265:no)、確定図柄の表示中でもなければ(S270:no)、図12のS275に移行し、第2保留記憶(上記、S125による保留記憶)があるか否かを判定する。この保留記憶があれば(S275:yes)、第2保留記憶数をデクリメントする(S280)。
続くS285では、S280で読み込んだ大当り決定用乱数をテーブルに記録されている当り値と照合し、大当りか否かを判定し(S290)、これにより、該大当り決定用乱数に係る保留記憶を消化する。そして、肯定判定であれば(S290:yes)、大当り図柄決定処理(S295)、変動パターン決定処理(S300)、遊技状態設定処理(S305)、大当り情報設定処理(S310)、特別図柄変動開始コマンド送信処理(S315)を行なう。なお、これらS295~S315の各処理は、前述したS185~S205の各処理を第1特別図柄の代りに第2特別図柄に対して行なうものである。例えば大当り図柄決定処理(S295)では、大当り図柄決定用乱数(第2特図決定用乱数)に基づき第2特図の大当り図柄が決定される。
S290において外れと判定された場合は、図13のS320に移行する。S320では、確変フラグが0であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S320:yes)、S325に移行すると共に、否定判定の場合には、S365に移行する。
S325では、連続時短機能の未作動か否かを判定する。具体的には、連続フラグが0であるか否かを判定し、肯定判定である場合には(S325:yes)、連続時短機能が未作動であるとみなしてS330に移行する。一方、否定判定である場合には(S325:no)、連続時短機能が作動中であるとみなしてS365に移行する。
S330では、連続カウンタをインクリメントし、S335に移行する。
S335では、プレ期間に移行するか否かが判定される。具体的には、連続カウンタの値が996回である場合にプレ期間に移行すると判定し(S335:yes)、プレ期間フラグをセットし(S340)、S345に移行する。一方、プレ期間に移行しない場合には(S335:no)、S345に移行する。
S345では、連続カウンタが上限回数である1000回であるか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S345:yes)、S350に移行し、否定判定が得られた場合には(S345:no)、S365に移行する。
S350では、連続カウンタをクリアすると共に、プレ期間フラグをクリアし(S355)、連続時短機能を作動させる。具体的には、時短設定処理により時短機能の作動を開始させ、時短フラグをセットすると共に、時短カウンタを設定し(S360)、S365に移行する。なお、この時、時短機能と共に開放延長機能も作動させても良い。
S365では、S280で読み込んだ大当り決定用乱数に基づいて小当りか否かを判定する。否定判定であればS380に移行する。S380では、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定し、図12のS315に移行する。S365が肯定判定された場合は、S370にて小当り図柄を決定し、S375にて変動パターンを決定し、図12のS315に移行する。なお、S290、およびS365の処理における判定は、現在の遊技状態が高確率状態であるか否かに応じ、高確率テーブルか低確率テーブルかを選択して行なわれる。
S315では、上述の抽選結果を示すデータ、具体的には特別図柄、大当り、リーチ外れ(外れであるがリーチ表示有り)、リーチ表示無しの外れのいずれかを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータが含まれる変動開始コマンド(表示制御コマンド)をサブ統合制御装置83に出力し、図18の特別遊技処理を行なう。なお、S275にて否定判定がなされた場合は特別遊技処理に移行する。また、S315の処理を実行すると、第2特図の変動表示が開始される。
図8のS155において第1特別図柄が変動表示中と判定された場合、または図11のS265において第2特別図柄が変動表示中と判定された場合には、図14のS385に移行し、特図の変動時間(S190、S255、S300、S375、又はS380の変動パターンに基づく)を経過したか否かを判定する。否定判定(S385:no)であれば、第1特図の当否判定処理であるか否かを判定する(S395)。肯定判定(S395:yes)であれば、図11のS260へと移行する。否定判定(S395:no)であれば、図18の特別遊技処理を行う。
S385が肯定判定であれば、対応する特別図柄の確定図柄表示処理(S390)を行なってから、S395に移行する。確定図柄表示処理では、確定図柄を表示する旨のコマンド(図柄確定コマンド)をサブ統合制御装置83に出力するとともに、特別図柄表示装置9,10にコマンドを出力して確定図柄にて停止させる。
図8のS160において第1特図の確定図柄が表示中と判定された場合、または図11のS270において第2特図の確定図柄が表示中と判定された場合には、図15のS400に移行し、確定図柄の表示時間が終了したか否かを判定する。否定判定(S400:no)であれば特別遊技処理を行い、肯定判定であれば(S400:yes)、確定図柄表示設定処理(S402)を行って確定図柄を決定した後、確定図柄が大当りになる組合せか否かを判定する(S404)。肯定判定(S404:yes)であれば他方の特別図柄変動終了処理に移行する(S406)。本実施形態では、「一方の特別図柄」とは、第1及び第2特図のうち、大当りを示す確定図柄に係る特図をいい、「他方の特別図柄」とは、該特図とは異なる特図をいう。
S406の処理では、第1特図および第2特図が同時変動中であるか否かを確認して、同時変動中であれば他方の特別図柄をハズレ図柄で停止させる。なお、この時、主制御装置80からサブ統合制御装置83へと外れ図柄停止指定コマンドが送信され、これにより、図柄演出にて、ハズレを示す演出図柄が確定表示される。S406の処理後、確変フラグが1か否かを判定する(S408)。肯定判定であれば(S408:yes)、S410にて確変フラグを0にし、S412に移行する。確変フラグが1でなければ(S408:no)、そのままS412に移行する。S412では、開放延長フラグが1か否かを判定する。開放延長フラグを1にすると開放延長状態となる。肯定判定であれば(S412:yes)、S414にて開放延長フラグを0にし、S416に移行する。開放延長フラグが1でなければ(S412:no)、そのままS416に移行する。S416では、時短フラグが1か否かを判定する。肯定判定であれば(S416:yes)、S418にて時短フラグを0にし、S420に移行する。時短フラグが1でなければ(S416:no)、そのままS420に移行する。
S420では、連続フラグがセットされているか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S420:yes)、連続フラグをクリアし(S422)、S424に移行する。一方、否定判定が得られた場合には(S420:no)、S424に移行する。
S424では条件装置作動開始処理を行う。続くS426では役物連続作動装置を作動させ、S428にて大当り開始演出処理を行う。大当り開始演出処理では、大当り遊技を開始するコマンド及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する。続くS430では、上記処理の結果に基づく遊技状態を示す状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信し、特別遊技処理を行う。
S404で、確定図柄が大当りになる表示でないと判定された場合は、図16のS432に移行し、確変フラグが1か否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S432:yes)、確変状態中に実行可能な大当り抽選の残り回数を示す確変カウンタをデクリメントし(S434)、確変カウンタが0か否かを判定する(S436)。該判定で肯定判定が得られた場合には(S436:yes)、確変フラグをクリアし(S438)、S440に移行する。一方、S432にて否定判定が得られた場合には、S454に移行する。また、S436にて否定判定が得られた場合には、S440に移行する。
S440では、時短フラグが1か否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S440:yes)、時短状態中に実行可能な大当り抽選の残り回数を示す時短カウンタをデクリメントし(S442)、時短カウンタが0か否かを判定する(S444)。該判定で肯定判定が得られた場合には(S444:yes)、時短フラグをクリアし(S446)、S448に移行する。一方、S440又はS444にて否定判定が得られた場合には、S448に移行する。
S448では、開放延長フラグが1か否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S448:yes)、S450に移行し、上述した開放延長状態の終了条件が充足されたか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S450:yes)、開放延長フラグをクリアし(S452)、図17のS460に移行する。一方、S448又はS450にて否定判定が得られた場合には、図17のS460に移行する。
一方、S432にて否定判定が得られた場合に移行するS454では、開放延長フラグが1か否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S454:yes)、S456に移行し、上述した開放延長状態の終了条件が充足されたか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S456:yes)、開放延長フラグ及び時短フラグをクリアし(S458)、図17のS460に移行する。一方、S448又はS450にて否定判定が得られた場合には、図17のS460に移行する。
図17のS460では、主制御装置80は、連続時短機能の作動が開始されたか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S460:yes)、連続時短機能の作動により移行する時短状態中に実行可能な大当り抽選の残り回数を時短カウンタに設定する(S462)。また、時短フラグと連続フラグとをセットすると共に(S464、S466)、プレ期間フラグをクリアし(S468)、S470に移行する。一方、否定判定が得られた場合には(S460:no)、S470に移行する。
S470では、確定図柄が小当りになるものか否かを判定する。肯定判定(S470:yes)なら他方の特別図柄の変動を中断する(S472)。これは他方の特別図柄の変動時間の計測を停止させるだけで、小当りが終了すると変動を再開する。何らかの図柄で確定表示させるわけではない。そして、S474にて小当り遊技の内容を設定し、S476にて小当り開始演出を指示するコマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理を行う。そして、図15のS430に移行する。
(7)特別遊技処理について
図18~21に示す特別遊技処理では、主制御装置80は、役物連続作動装置が未作動か否かを大当りフラグに基づいて判定する(S500)。役物連続作動装置が未作動なら(S500:yes)、小当り遊技中か否かを判定する(S503)。なお、役物連続作動装置が作動中ならは(S500:no)、図19のS530に移行する。また、小当り遊技中でない場合には(S503:no)、本処理を終了する。
小当り遊技中の場合(S503:yes)、小当り開始演出中か否かを判定し(S505)、肯定判定の場合には(S505:yes)、S508に移行すると共に、否定判定の場合には(S505:no)、S513に移行する。S508では、小当り開始演出の終了時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S508:yes)、大入賞口21を開放して(S510)本処理を終了し、否定判定の場合には(S508:no)、本処理を終了する。
一方、S513では、小当り動作中(換言すれば、大入賞口21の開放中)か否かを判定し、肯定判定の場合には(S513:yes)、S520に移行すると共に、否定判定の場合には(S513:no)、S515に移行する。S515では、小当り終了演出の終了時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S515:yes)、小当り遊技を終了させる処理を実行した後(S518)、本処理を終了する。一方、否定判定の場合には(S515:no)、本処理を終了する。
小当り動作中に移行するS520では、小当り遊技中の大入賞口21への入賞数が1未満か否かを判定する。肯定判定の場合には(S520:yes)、S523に移行すると共に、否定判定の場合には(S520:no)、S525に移行する。S523では、小当り遊技での大入賞口21の開放時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S523:yes)、S525に移行すると共に、否定判定の場合には(S523:no)、本処理を終了する。そして、S525では、大入賞口21を閉鎖すると共に、続くS528にて、サブ統合制御装置83に対し、小当り終了演出を実行するためのコマンドを送信し、本処理を終了する。
図19のS530では、大入賞口21の閉鎖中か否かを判定し、大入賞口21が閉鎖中でない場合は(S530:no)、図20のS553に移行する。一方、大入賞口21が閉鎖中の場合は(S530:yes)、大当り開始演出中か否かを判定し(S533)、肯定判定の場合には(S533:yes)S535に移行し、否定判定の場合には(S533:no)S540に移行する。S535では、大当り開始演出の終了時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S535:yes)、大入賞口21を開放して(S538)本処理を終了すると共に、否定判定の場合には(S535:no)、本処理を終了する。
一方、S540では、ラウンド間のインターバル中か判定する。インターバル中の場合(S540:yes)、インターバル時間が経過したか否かを判定する(S543)。インターバル時間が経過している場合(S543:yes)は、大入賞口21を開放して本処理を終了し(S545)、インターバル時間が経過していない場合(S543:no)は、本処理を終了する。また、インターバル中でない場合は(S540:no)、大当り終了演出中であるか判定する(S548)。そして、否定判定の場合は(S548:no)、大当り遊技の開始演出を指示するコマンドをサブ統合制御装置83に送信し(S550)、本処理を終了する。一方、肯定判定の場合は(S548:yes)、図21のS565に移行する。
図20のS553では、カウントSW21aからの信号に基づき、大入賞口21への入賞の有無を判定し、肯定判定の場合には(S553:yes)、S555に移行すると共に、否定判定の場合には(S553:no)、S558に移行する。S555では、現在のラウンドでの大入賞口21への入賞数が10個未満か否かを判定し、肯定判定の場合には(S555:yes)、S558に移行すると共に、否定判定の場合には(S555:no)、S560に移行する。S558では、大入賞口21の開放時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S558:yes)、大入賞口21を閉鎖すると共に(S560)、ラウンド間インターバル処理を行う(S563)。最終ラウンドの開放が終了した場合には、大当り終了演出処理を行い、本処理を終了する。一方、否定判定の場合には(S558:no)、本処理を終了する。
図21のS565では、大当りの終了演出の時間が終了したか否かを判定し、否定判定であれば本処理を終了する。一方、肯定判定の場合には(S565:yes)、役物連続作動装置の作動を停止し(S568)、条件装置の作動を停止する(S570)。そして、S195やS305での遊技状態設定処理にて設定されたモードバッファを参照し(S573)、モードバッファに応じて、確変フラグ、確変カウンタ、時短フラグ、及び時短カウンタを設定する(S575~S583)。そして、モードバッファをクリアすると共に(S590)、大当り遊技の終了を示すコマンドをサブ統合制御装置83に送信し(S593)、大当りフラグをクリアして(S595)、本処理を終了する。
[演出について]
(1)概要について
サブ統合制御装置83は、主制御装置80からのコマンドに基づき演出図柄制御装置82等を制御し、演出図柄表示装置6の演出画面やスピーカ66等を介して各種演出を行う。具体的には、サブ統合制御装置83は、主制御装置80からの変動開始コマンド等に基づき、演出画面800にて、演出図柄の変動表示により大当り抽選の結果を報知する図柄演出801を行う。なお、図柄演出801は、大当り抽選に対応する特図の変動時間にわたって行われる。このため、時短機能の作動時や、上述したプレ期間に移行した場合には、図柄演出801における変動時間も短縮される。また、サブ統合制御装置83は、保留数コマンド等に基づき、演出画面800に保留図柄を表示する保留演出802を行う(図22(a)~(c)参照)。また、保留記憶が消化された場合には、該保留記憶に対応する保留図柄に替えて変動中図柄を表示する変動中演出803が行われる。この他にも、サブ統合制御装置83は、例えば、演出画面800にて、図柄演出801と共に、大当り抽選で大当りが発生することを示唆する予告演出を行っても良い。
また、サブ統合制御装置83は、通常状態である場合には、第1特図に対応する大当り抽選をメインの大当り抽選、第2特図に対応する大当り抽選をサブの大当り抽選とし、特典期間である場合には、第2特図に対応する大当り抽選をメインの大当り抽選、第1特図に対応する大当り抽選をサブの大当り抽選としても良い。そして、サブ統合制御装置83は、メインの大当り抽選に対応する図柄演出801、保留演出802、変動中演出803、及び予告演出を演出画面800にて行い、サブの大当り抽選に対応するこれらの演出は、簡略的に行うか、又は、省略しても良い。無論、これに限らず、サブ統合制御装置83は、遊技状態に関わらず、第1及び第2特図に対応する大当り抽選についてのこれらの演出を、並行して行うようにしても良い。
また、サブ統合制御装置83は、大当り遊技中、主制御装置80からのコマンドに基づき、大当り遊技の進行状況(例えば、総ラウンド数や、現在のラウンドや、大入賞口20への入賞数や、賞球数等)を報知する大当り演出等を行う。
(2)連続時短機能に関連する演出
サブ統合制御装置83は、主制御装置80からのコマンドに基づき連続時短機能の作動を検出すると、演出画面800を介して、連続時短機能により時短状態に移行したことを示す連続時短機能の開始演出810を行う(図22(a)、(b)参照)。また、サブ統合制御装置83は、連続時短機能の作動直前に到来するプレ期間に移行した場合には、プレ期間に移行したことを示すプレ期間演出830を行う(図22(c)参照)。
一方、上述したように、連続時短機能が作動した際、その作動前から第2特図の変動表示が行われている場合には、該変動表示が終了しないと、連続時短機能の作動後に生じた第2保留記憶が消化されない。このため、該変動表示が終了しないと、第2変動時間が短縮された第2特図の変動表示が行われず、実質的に時短機能が作動するまでの待ち時間が生じる場合がある。サブ統合制御装置83は、このような待ち時間が生じた場合には、演出画面800を介して待ち時間演出820、821を行う(図22(a)、(b)参照)。なお、待ち時間演出は、待ち時間が経過すると終了する。
一例として、待ち時間演出820では、時短機能により第2変動時間が短縮された第2特図の変動表示が行われていない旨が報知される。また、一例として、待ち時間演出821では、時短機能による第2変動時間の短縮が開始されるまでの残り時間が表示される。より詳しくは、時短機能の作動後に生じた第2保留記憶に基づく大当り抽選に対応する第2特図の変動表示が開始されるまでの残り時間が表示されても良い。
この他にも、サブ統合制御装置83は、例えば、待ち時間演出820にてパチンコ機50での遊技の説明を行っても良いし、例えば、演出ボタン67やジョグダイヤル68を介して受け付けた操作に基づき、ゲームを行っても良い。また、例えば、開始演出810にてパチンコ機50の演出に関連する動画や楽曲を出力し、第2変動時間が短縮された第2特図の変動表示が開始されるまで、開始演出810を継続させるようにしても良い。
このような構成によれば、連続時短機能の作動後に、第2変動時間が短縮された第2特図の変動表示が開始されるまでの待ち時間が生じた際に、遊技者に与える不快感やストレスを軽減できる。
(3)連続時短機能演出処理について
次に、連続時短機能に関する演出を行う連続時短機能演出処理について、図23のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて周期的に実行される。
S900では、サブ統合制御装置83は、プレ期間であるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S900:yes)、S905に移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S900:no)、S910に移行する。具体的には、例えば、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から受信した変動開始コマンド及び状態指定コマンドに基づき、低確率状態の継続中、大当り抽選にて大当り以外の抽選結果が連続的に発生した回数である連続回数をカウントしても良い。そして、連続回数が996回以上999回以下である場合には、プレ期間とみなしても良い。
S905では、サブ統合制御装置83は、上述したプレ期間演出を実行し、S910に移行する。
S910では、サブ統合制御装置83は、連続時短機能の作動中か否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S910:yes)、S915に移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S910:no)、本処理を終了する。具体的には、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から受信した変動開始コマンド及び状態指定コマンドに基づき、連続回数が上限回数に達した後に時短状態に移行したか否かや、連続回数が上限回数に達した後に行われる大当り抽選の回数及び結果等を把握し、把握した内容に基づき、連続時短機能による時短機能の作動中か否かを判定しても良い。
S915では、サブ統合制御装置83は、プレ期間演出の実行中であれば該プレ期間演出を終了した上で、上述した連続時短機能の開始演出を実行し、S920に移行する。
S920では、サブ統合制御装置83は、連続時短機能により第2変動時間が短縮された第2特図の変動表示が開始されたか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S920:yes)、本処理を終了すると共に、否定判定が得られた場合には(S920:no)、S925に移行する。具体的には、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から受信した変動開始コマンド及び状態指定コマンドに基づき、連続時短機能により時短状態に移行した後に生じた第2保留記憶に基づく大当り抽選が行われているか否かを判定しても良い。
S925では、サブ統合制御装置83は、上述した待ち時間演出を実行し、本処理を終了する。なお、待ち時間演出は、第2変動時間が短縮された第2特図の変動表示が開始されると終了する。
[他の実施形態]
(1)上記実施形態のパチンコ機50は、大当り遊技後に高確率状態、時短状態、及び開放延長状態に移行した場合には、開放延長状態が先行して終了するよう構成されており、開放延長状態の終了に伴い、小当りラッシュが発生し、小当り遊技による多くの賞球が獲得可能となる。しかしながら、本発明は、このようなパチンコ機50に限らず、時短機能の非作動時における第2変動時間を長くすることにより、時短状態の非作動時に第1始動口が狙い打ちされるよう構成されたパチンコ機に適用され得る。より好ましくは、本発明は、時短機能の非作動時における第2変動時間が長くなっていると共に、さらに、時短機能の非作動時に一時的に第2変動時間を第1変動時間よりも短くすると、第1始動口を狙い打つよりも第2始動口を狙い打つ方が遊技者に有利となるパチンコ機に適用され得る。
このため、例えば、上記実施形態のパチンコ機50における開放延長機能を省略し、小当りラッシュが生じない構成としても良い。なお、この場合、普通電動役物として構成された第2始動口A、B12、16のうちの一方を設けない構成としても良い。また、上記実施形態において、右打ち領域に第1始動口11を配置すると共に、左打ち領域に第2始動口A及びB12、16を配置するようにしても良い。
また、上記実施形態のパチンコ機50は、第1及び第2特図の同時変動がなされる構成となっているが、第1及び第2特図のうちの一方のみの変動表示が行われる構成であっても良い。具体的には、例えば、第1保留記憶が第2保留記憶よりも優先的に消化されるか、又は、第2保留記憶が第1保留記憶よりも優先的に消化されるようにし、保留記憶が消化される度に、該保留記憶に対応する特図の変動表示が行われるようにしても良い。また、例えば、第1及び第2保留記憶のうち、先に生じた保留記憶から順次消化されるようにし、保留記憶が消化される度に、該保留記憶に対応する特図の変動表示が行われるようにしても良い。
このような構成を有する場合であっても、同様の効果が得られる。
(2)さらに、例えば、右打ち領域及び左打ち領域のうちの一方に設けられた第1始動口と、他方に設けられた第2始動口とを備えるパチンコ機において、これらの始動口を常時入球可能な構成にすると共に、第1始動口よりも高い頻度で第2始動口への入球が可能な構成としても良い。なお、第2始動口は、普通電動役物として構成されていても良いし、単なる入球口として構成されていても良い。そして、該パチンコ機において、時短機能の非作動時における第2変動時間を長くし、時短状態の非作動時には第1始動口が狙い打ちされ、時短機能の作動時には第2始動口が狙い打ちされるようにしても良い。さらに、該パチンコ機は、時短機能の非作動時に一時的に第2変動時間を第1変動時間よりも短くすると、第1始動口を狙い打つよりも第2始動口を狙い打つ方が遊技者に有利となっても良い。
なお、このようなパチンコ機は、例えば、確変機能が作動する大当りが連続的に生じる回数が制限されるリミッタ機能付のパチンコ機や、大当り遊技後に一定期間にわたって確変機能や時短機能が作動するST機や、所謂一種二種混合機等、様々な遊技性を備えるパチンコ機として構成され得る。
そして、該パチンコ機に、上記実施形態と同様の連続時短機能やプレ期間等を設けても良い。こうすることにより、上記実施形態と同様の効果が得られる。
[特許請求の範囲との対応]
本実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。
パチンコ機50が弾球遊技機の一例に相当する。
また、始動入賞確認処理のS110、S125が、保留記憶手段の一例に相当する。
また、第1特別図柄当否判定処理のS175、S180が当否判定手段の一例に、S205が変動手段の一例に、S220がカウント手段の一例に相当する。
また、第2特別図柄当否判定処理のS285、S290が当否判定手段の一例に、S315が変動手段の一例に、S330がカウント手段の一例に、S464、S466が時短手段の一例に相当する。
また、特別遊技処理のS538、S545、S560が、特別遊技手段の一例に相当する。
また、連続時短機能演出処理のS925が、報知手段の一例に相当する。
1…遊技盤、3…遊技領域、6…演出図柄表示装置、9…第1特別図柄表示装置、10…第2特別図柄表示装置、11…第1始動口、12…第2始動口A、16…第2始動口B、21…大入賞口、22…普通図柄作動ゲート、50…パチンコ機、80…主制御装置、82…演出図柄制御装置、83…サブ統合制御装置。

Claims (1)

  1. 第1始動口と、前記第1始動口を狙い打ちする場合とは異なる強度で遊技球を発射することで狙い打ちがなされる第2始動口と、を備えると共に、時短機能が設けられた弾球遊技機であって、
    前記第1始動口への入球に起因して第1保留記憶を行うと共に、前記第2始動口への入球に起因して第2保留記憶を行う保留記憶手段と、
    前記第1保留記憶に基づき第1当否判定を行うと共に、前記第1当否判定と並行して、前記第2保留記憶に基づき第2当否判定を行う当否判定手段と、
    前記第1当否判定の結果を報知するための第1特図の変動表示である第1変動表示と、前記第2当否判定の結果を報知するための第2特図の変動表示である第2変動表示とを行う変動手段と、
    前記第1又は第2当否判定で大当りになると、大入賞口を開放する特別遊技を行う特別遊技手段と、
    大当りにならない前記第1及び第2当否判定が連続的に行われた回数である連続回数をカウントするカウント手段と、
    前記連続回数が予め定められた上限回数に達すると、前記時短機能を作動させ、前記第2変動表示の平均的な継続時間である第2変動時間を短縮させる時短手段と、を備え、
    前記時短機能の非作動時は、前記第2変動時間は、前記第1変動表示の平均的な継続時間である第1変動時間よりも長く、
    前記上限回数よりも少ない回数を、プレ上限回数とし、
    前記連続回数が前記プレ上限回数に達した後、前記上限回数に達するまでの期間を、プレ期間とし、
    前記プレ期間では、前記第2変動時間は、前記時短機能の非作動時における前記プレ期間以外の期間よりも短縮され、且つ、前記時短機能の非作動時における前記第1変動時間よりも長いこと、
    を特徴とする弾球遊技機。
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