JP7186387B2 - 食肉スライサー - Google Patents
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Description
又、特許文献2には、スライス肉を二つに折畳む折畳装置と折畳コンベヤを有する折畳フレームをメインフレームのレール上を引出分離できるように構成し、メンテナンスを容易に行えるようにしている。
しかしながら、上記のいずれの文献においても刃体で切断されたスライス肉を受け取る移送帯又は回転ドラムと、取出用搬送装置又は折畳コンベヤ(搬送コンベヤ)とは、それぞれ別の支持体に支持されているので、取扱いが煩雑であり、相互の関係位置を保持することも難しかった。
そのために食肉スライサーにおいては、少なくとも食肉が接触する箇所は、簡単に分解できて隅々まで洗浄が行き届くことが求められる。
又、スライス肉は小トレーに盛り付けられてスーパーなどの店頭で販売されるが、見映えよく盛り付けるためスライス肉を整然と取出すこと、部位によっては二つに折り畳んで取り出せるようにするなど各部の構成は複雑で調整箇所も多い。
本発明は、このような状況に鑑み、細部まで簡単に分解可能で、隅々まで洗浄でき、各部のメンテナンスも容易で、しかも分解後の組み付け時に相互関係が保持しやすい構成の食肉スライサーを提供することを目的としている。
請求項4に記載の発明は、前記支持枠体(7)の左右前後に取り付けたローラー(10)を前記レール(11)に載せて、この支持枠体(7)を前記第1所定範囲内で水平移動可能とし、この第1所定範囲の端部を定める前側のストッパー(12)および後側のストッパー(13)を機体(1)側に設け、前記後側のストッパー(13)の近傍に、前記支持枠体(7)を定位置に復帰案内する誘導具と位置決め具を設けた請求項3に記載の食肉スライサーとした。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、搬送コンベヤ(6)のコンベヤベルト(6a)を第2空間の側方から容易に脱着することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、ノックピン21を一方のピン孔22から抜き出した状態で、アーム19の他端に設けたハンドル19bを持ってこのアーム19を揺動させることで、支持体14がガイドバー16で案内されながら水平移動し、ノックピン21の先端が規制板23に形成されたガイド面に沿って移動して他方のピン孔22に到ると、このノックピン21の先端がスプリングによってこのピン孔に押し込まれて、支持体14が第2所定範囲の端部に位置決めされるので、搬送コンベヤ6を一体構成した支持体14を、第2所定範囲内において簡単な操作で容易に移動させることができ、元に戻したときに所定の位置に復帰し関係位置が保持できる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明の効果に加え、第1所定範囲の端部を定める後側のストッパー13の近傍に設けた誘導具によって、支持枠体7を定位置に復帰案内することができる。
又、肉箱3の出口には食肉の先端を受けてスライス厚みを規制する受板8が設けられ両第1側板に支持されている。
更に、上枠7aは下枠7cに据えられたモーター駆動による直動具7dに連結されていて、スライス厚みを所望の数値とする制御手段の指令に従って、直動具7dが作動されて上枠7aに支持されている受板8が移動し肉箱3の出口との間隙が調節される。
尚、9は、機体1に支持されて、スライス肉を上面から回転ドラム5の針先に押し付ける多数の線材からなる櫛状の押さえ杆であって、刃体4で切り出されるスライス肉を姿勢が乱れないように針先に押し付け突き刺して保持する。
後ストッパー13の近くには図示しない微調整可能な位置決め具と、支持枠体7を移動させて戻るときに定位置に復帰するよう案内する誘導具が設けられているとともに、作業中には本機との関係位置が保持されるように簡単に解放可能な下枠7cの機体1との固定具が備えられる。
支持体14には、搬送コンベヤ6を構成する、回転ドラム5に対向する始端部から外方の終端部の落下位置までの間に、左右両第2側板に軸支された複数のプーリー15、15間に掛け回されたコンベヤベルト6aと、コンベヤベルト6aを駆動するモーターと、終端部の落下位置においてコンベヤベルト6aを出退させて搬送されたスライス肉を図示しない下方で待機する小トレー内に落下させて盛り付けるコンベヤベルト6aの出退機構(シャトル機構)が装備されている。
又、枠体14aの左右底部には、下方に隣接する支持枠体7の上枠7aに、支持枠体7の移動方向に沿うように水平方向に延設された左右一対のガイドバー16に嵌合する軸受17、17が設けられていて、枠体14aはガイドバー16に案内されて搬送方向に水平移動可能に支持される。
従って、枠体14aに左右両第2側板を介して一体構成とされた搬送コンベヤ6は、ガイドバー16に案内されて水平方向に移動可能である。
又、支持体14が支持された上枠7aには回転ドラム5が支持されているので、上枠7aを平行リンク7bを介して支持する下枠7cが機体に対して移動すれば当然、回転ドラム5と搬送コンベヤ6とは同時に移動される構成である。
一端に設けられたボス部が上枠7aに固着された支持軸18に回動可能に嵌入されて支持された操作用のアーム19の中間部に削孔された係合長穴19aに係合する係合ピン20が、枠体14aから延設された支持片14bに固着されていて、他端に取着されたハンドル19bを持ってアーム19を、支持軸18を中心として揺動させることで、枠体14aがガイドバー16に案内されながら水平移動され、枠体14aに支持された搬送コンベヤ6が移動される構成である。
搬送コンベヤ6を移動させるときは、ノックピン21をピン孔(請求項の「一方のピン孔」)22から抜き出してアーム19を、ハンドル19bを持って揺動させる。ノックピン21は、先端が規制板23に設けられたガイド面に沿って反対側のピン孔(請求項の「他方のピン孔」)22まで到るとスプリングによりピン孔22に押し込まれ位置決めされる構成である。
本例における折畳部材は、回転ドラム5と搬送コンベヤ6の始端部との間とその周辺に設けられ、前後方向に揺動しながら回転ドラム5からスライス肉を下面から剥ぎ取り、先端で略中心部を支持し前後に跨らせ二つ折りしながら搬送コンベヤ6の始端部に移送してから斜め下方に退去する櫛状の折畳移送具24と、図6に示す搬送コンベヤ6の始端部のスライス肉の受取面に組み込まれたコンベヤベルト6aの起伏手段25と、搬送コンベヤ6の始端部で受け取られ二つ折りされたスライス肉の上面を押圧する押圧具26からなる公知のものである。
又、図2に示されるように回転ドラム5と搬送コンベヤ6をそれぞれ支持枠体7及び支持体14を介して前後方向に移動させてスライス作業後の各部の清掃・洗浄及び点検・整備などメンテナンスを行うが、本実施例においては回転ドラム5の前後(肉箱3の先端部と回転ドラム5の間、および、回転ドラム5と搬送コンベヤ6の始端部との間)にメンテナンス空間(請求項の「第1空間」および「第2空間」)が形成できるので細部まで清掃・洗浄ができる。特に回転ドラム5と搬送コンベヤ6の始端部が離れるので両者の間と周辺に設けられた折畳部材のメンテナンスが容易である。
又搬送コンベヤ6が回転ドラム5から離れるように移動させれば、搬送コンベヤ6の始端部が、支持枠体7の上枠7aの側面に取り付けられた折畳移送具24を支持して揺動、出退させる機構27の先端部と側面視で重ならないのでコンベヤベルト6aを緩めて側方から脱して洗浄が行える。
3 肉箱
4 刃体
5 回転ドラム
6 搬送コンベヤ
6a コンベヤベルト
7 支持枠体
10 ローラー
11 レール
12 前ストッパー(前側のストッパー)
13 後ストッパー(後側のストッパー)
14 支持体
14b 支持片
16 ガイドバー
17 軸受
18 支持軸
19 アーム
19a 係合長穴
19b ハンドル
20 係合ピン
21 ノックピン
22 ピン孔
23 規制板
24 折畳移送具
27 機構
Claims (4)
- 食肉を載置して上下方向に往復動する肉箱(3)と、この肉箱(3)から送り出される食肉の先端部を切削する刃体(4)と、この刃体(4)の近傍に外周を臨ませ、切削されたスライス肉を外周で受取り搬送する回転ドラム(5)と、この回転ドラム(5)で前側へ搬送されたスライス肉を、この回転ドラム(5)の近傍に配置された始端部で受けて外方へ搬出する搬送コンベヤ(6)とを具えた食肉スライサーにおいて、前記回転ドラム(5)を軸支する第1側板を固定した支持枠体(7)を、機体(1)に設けたレール(11)上に、食肉の送り出し方向に沿う第1所定範囲内で水平移動可能に支持し、この支持枠体(7)に対して、前記搬送コンベヤ(6)が第2側板を介して一体構成された支持体(14)を、前記支持枠体(7)の移動方向に沿う第2所定範囲内で水平移動可能に支持し、前記支持枠体(7)を、前記レール(11)上に支持したまま前記第1所定範囲内において前記肉箱(3)から離れる方向へ水平移動させ、さらに、前記支持体(14)を、前記支持枠体(7)に対して、前記第2所定範囲内において前記回転ドラム(5)から離れる方向へ水平移動させたときに、前記肉箱(3)の先端部と回転ドラム(5)の間にメンテナンス用の第1空間が形成され、且つ、前記回転ドラム(5)と搬送コンベヤ(6)の始端部との間にメンテナンス用の第2空間が形成される構成としたことを特徴とする食肉スライサー。
- 前記 回転ドラム(5)と搬送コンベヤ(6)の始端部との間とその周辺には、スライス肉を二つに折り畳みながら搬送コンベヤ(6)の始端部に移送する折畳移送具(24)を含む折畳部材を前記支持枠体(7)に支持して具え、前記折畳移送具(24)を支持して揺動させる機構(27)を、前記支持枠体(7)における回転ドラム(5)の下方の側面に取り付け、この機構(27)における前記肉箱(3)とは反対側の端部を前記搬送コンベヤ(6)の始端部と側面視で重なる位置に配置し、前記支持体(14)を、この支持体(14)に一体構成した搬送コンベヤ(6)の始端部が前記支持枠体(7)に取り付けられた前記機構(27)と側面視で重ならない位置まで前記第2所定範囲内において前記回転ドラム(5)から離れる方向へ水平移動させることで、前記搬送コンベヤ(6)のコンベヤベルト(6a)を前記第2空間の側方から脱着可能となるように構成した請求項1に記載の食肉スライサー。
- 前記支持枠体(7)に、この支持枠体(7)の移動方向に沿わせて水平方向に延設した左右のガイドバー(16)を設け、前記支持体(14)の左右の底部に、前記左右のガイドバー(16)に嵌合する左右の軸受(17)を設け、前記支持体(14)に一体構成した搬送コンベヤ(6)が、前記ガイドバー(16)で案内されて前記支持枠体(7)に対して水平方向に移動する構成とし、前 記支持枠体(7)に設けられた上下方向の支持軸(18)に、操作用のアーム(19)の一端に設けられたボス部を回動可能に嵌入して支持し、前記支持体(14)から下方へ延設された支持片(14b)に係合ピン(20)を固着し、この係合ピン(20)を前記アーム(19)の中間部に形成された係合長穴(19a)に係合させ、前記第2所定範囲における支持体(14)の水平移動範囲を規制する位置決め具として、前記支持体(14)から突設されると共にスプリングで押し込み方向に付勢されたノックピン(21)と、前記支持枠体(7)に固着されると共に前記ノックピン(21)に係合する2つのピン孔(22)が穿設された規制板(23)とを設け、前記ノックピン(21)を一方のピン孔から抜き出し、前記アーム(19)の他端に設けたハンドル(19b)を持ってこのアーム(19)を支持軸(18)中心に揺動させることで、前記支持体(14)がガイドバー(16)で案内されながら前記支持枠体(7)に対して水平移動し、前記ノックピン(21)の先端が規制板(23)に形成されたガイド面に沿って移動して他方のピン孔に到ると、ノックピン(21)の先端がスプリングによってこのピン孔に押し込まれて、支持体(14)が前記第2所定範囲の端部に位置決めされる構成とした請求項2に記載の食肉スライサー。
- 前記支持枠体(7)の左右前後に取り付けたローラー(10)を前記レール(11)に載せて、この支持枠体(7)を前記第1所定範囲内で水平移動可能とし、この第1所定範囲の端部を定める前側のストッパー(12)および後側のストッパー(13)を機体(1)側に設け、前記後側のストッパー(13)の近傍に、前記支持枠体(7)を定位置に復帰案内する誘導具と位置決め具を設けた請求項3に記載の食肉スライサー。
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