JP7183746B2 - 制御装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、制御装置及びプログラムに関する。
従来のフィルム/スクリーンや輝尽性蛍光体プレートを用いた被写体の放射線による静止画撮影及び診断に対し、FPD(Flat Panel Detector)等の半導体イメージセンサーを利用した放射線検出器を用いて被写体の動態を撮影し、診断に応用する試みがなされるようになってきている。具体的には、半導体イメージセンサーの画像データの読取・消去の応答性の速さを利用し、半導体イメージセンサーの読取・消去のタイミングと合わせて放射線源からパルス状の放射線を連続照射し、1秒間に複数回の撮影を行って、被写体の動態を表す複数のフレーム画像からなる動画像を取得する。
上述の動画像には、時間方向に変動するノイズ(フレーム画像間で変動するノイズ)が含まれる。図11に、時間方向に変動するノイズのグラフを示す。時間方向への変動を持つノイズとしては、例えば、放射線検出器の読み取り時の物理的要因によるノイズ(電磁波や物理的な衝撃により生じるノイズ)、放射線検出器の性能起因によるノイズ(時間方向にスパイク状に生じるノイズ)、放射線発生装置の性能起因によるノイズ(時間方向にスパイク状に生じるノイズや、放射線発生装置の立ち上がりが悪く撮影中に線量が徐々に上昇することによるノイズ)等が挙げられる。これらのノイズは、放射線検出器や放射線発生装置の経時劣化により顕著となり、診断時や画像解析時の画質に影響を与える。
例えば、特許文献1には、入力画像に所定の方向への加重平均処理を行った後に、異なる方向に複数の周波数成分に分解し、周波数成分の画像へフィルター処理を行うことでライン状ノイズを低減し、平均画像とライン状ノイズ低減画像の差分を取ることでライン状ノイズ画像を抽出し、ライン状ノイズ画像に基づいて入力画像のライン状ノイズを低減する技術が記載されている。
特許第6000659号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、動画像を構成するフレーム画像ごとに独立的にノイズ低減処理を行っており、フレーム画像間でのノイズのばらつきを低減することはできない。そのため、動画像を表示したり画像処理したりする場合に、時間方向に変動するノイズの影響が出てしまい、診断や解析の精度が低下するという問題がある。
本発明の課題は、放射線撮影により得られた動画像を表示したり画像処理したりする場合における時間方向に変動するノイズの影響を低減することである。
上記課題を解決するため、本発明の制御装置は、
被写体に放射線を複数回連続して照射することにより動画像を取得する撮影装置によって取得された動画像のフレーム画像ごとに、前記動画像において時間方向に変動するノイズのノイズ量を表すノイズ量評価用データを作成するノイズ量評価用データ作成手段と、
前記ノイズ量評価用データに基づいて、前記動画像のフレーム画像ごとの信頼度を判定する判定手段と、
前記判定手段により判定されたフレーム画像ごとの信頼度に基づいて、前記動画像全体の信頼度を判定し、前記動画像全体の信頼度に基づいて、前記撮影装置の放射線発生装置の線量に関する通知、又は、前記放射線発生装置における管電流、管電圧、もしくは1フレーム画像当たりの放射線照射時間の制御を行う制御手段と、
を備える。
また、本発明のプログラムは、
コンピューターを、
被写体に放射線を複数回連続して照射することにより動画像を取得する撮影装置によって取得された動画像のフレーム画像ごとに、前記動画像において時間方向に変動するノイズのノイズ量を表すノイズ量評価用データを作成するノイズ量評価用データ作成手段、
前記ノイズ量評価用データに基づいて、前記動画像のフレーム画像ごとの信頼度を判定する判定手段、
前記判定手段により判定されたフレーム画像ごとの信頼度に基づいて、前記動画像全体の信頼度を判定し、前記動画像全体の信頼度に基づいて、前記撮影装置の放射線発生装置の線量に関する通知、又は、前記放射線発生装置における管電流、管電圧、もしくは1フレーム画像当たりの放射線照射時間の制御を行う制御手段、
として機能させる。
本発明によれば、放射線撮影により得られた動画像を表示したり画像処理したりする場合における時間方向に変動するノイズの影響を低減することが可能となる。
本発明の実施形態における動画像処理システムの全体構成例を示す図である。 図1のコンソールの機能的構成を示すブロック図である。 図2の制御部により実行される画像制御処理を示すフローチャートである。 被写体の動態に起因する信号値変動のない領域の抽出手法を説明するための図である。 フレーム画像ごとの信頼度の通知例を示す図である。 フレーム画像ごとの信頼度の通知方法を切り替えるためのユーザーインターフェースの一例を示す図である。 撮影回数による信頼度の変化と放射線検出器に関する通知の閾値を示すグラフである。 撮影回数による信頼度の変化と放射線発生装置に関する通知の閾値を示すグラフである。 信頼度の低いフレーム画像又は画素を含む動画像の表示又は画像処理方法を模式的に示す図である。 信頼度の低いフレーム画像又は画素を含む動画像の表示又は画像処理方法を模式的に示す図である。 動画像における時間方向に変動するノイズを示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
〔動画像処理システム100の構成〕
まず、本実施形態の構成を説明する。
図1は、本実施形態に係る動画像処理システム100の全体構成例を示す図である。図1に示すように、動画像処理システム100は、撮影装置1と、コンソール2とがデータ送受信可能に接続されて構成されている。
撮影装置1は、被写体Hの動態を動画撮影する装置である。動画撮影とは、ここでは、被写体Hに対し、X線等の放射線をパルス状にして所定時間間隔で繰り返し照射するか(パルス照射)、もしくは、低線量率にして途切れなく継続して照射する(連続照射)ことで、被写体Hの動態を示す複数の画像を取得することをいう。動画撮影により得られた一連の画像を動画像と呼ぶ。また、動画像を構成する複数の画像のそれぞれをフレーム画像と呼ぶ。本実施形態では、パルス照射により動画像を撮影する場合を例にとり説明する。
撮影装置1は、放射線検出器Pと、放射線検出器Pを装填可能な撮影台11と、放射線発生装置12とを備えて構成されている。撮影台11は、そのホルダー11a内に放射線検出器Pを装填することができるようになっている。
放射線検出器Pは、FPD(Flat Panel Detector)等の半導体イメージセンサーにより構成され、被写体Hを挟んで放射線発生装置12と対向するように設けられている。放射線検出器Pは、例えば、ガラス基板等を有しており、基板上の所定位置に、放射線発生装置12から照射されて少なくとも被写体Hを透過した放射線(X線)をその強度に応じて検出し、検出した放射線を電気信号に変換して蓄積する複数の検出素子(画素)がマトリックス状に配列されている。各画素は、例えばTFT(Thin Film Transistor)等のスイッチング部を備えて構成されている。放射線検出器Pは、コンソール2から入力された画像読取条件に基づいて各画素のスイッチング部を制御して、当該各画素に蓄積された電気信号の読み取りをスイッチングしていき、各画素に蓄積された電気信号を読み取ることにより、画像データ(信号値)を取得する。この画像データがフレーム画像である。フレーム画像の信号値(画素値)は濃度値を示す。そして、放射線検出器Pは、取得したフレーム画像をコンソール2に出力する。
放射線発生装置12は、被写体Hを挟んで放射線検出器Pと対向する位置に配置され、コンソール2から入力された放射線照射条件に基づいて被写体Hを介して、ホルダー11aに装填された放射線検出器Pに放射線を照射して撮影を行う。
コンソール2は、放射線照射条件や画像読取条件等の撮影条件を撮影装置1に出力して撮影装置1による放射線撮影及び放射線画像の読み取り動作を制御するとともに、撮影装置1により取得された動画像の表示制御や画像処理制御等を行う制御装置である。
コンソール2は、図2に示すように、制御部21、記憶部22、操作部23、表示部24、通信部25を備えて構成され、各部はバス26により接続されている。
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory
)等により構成される。制御部21のCPUは、操作部23の操作に応じて、記憶部22に記憶されているシステムプログラムや後述する画像制御処理を始めとする各種処理プログラムを読み出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って、コンソール2各部の動作や、撮影装置1の放射線照射動作及び読み取り動作を集中制御する。制御部21は、ノイズ量評価用データ作成手段、判定手段、制御手段、解析処理手段、信頼度通知手段として機能する。
記憶部22は、不揮発性の半導体メモリーやハードディスク等により構成される。記憶部22は、制御部21で実行される各種プログラムやプログラムにより処理の実行に必要なパラメーター、或いは処理結果等のデータを記憶する。各種プログラムは、読取可能なプログラムコードの形態で格納され、制御部21は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
また、記憶部22は、撮影部位に対応する撮影条件(放射線照射条件及び画像読取条件)を記憶している。放射線照射条件は、例えば、パルスレート、パルス幅、パルス間隔、1撮影あたりの撮影フレーム数、X線管電流の値、X線管電圧の値、付加フィルター種等である。パルスレートは、1秒あたりの放射線照射回数であり、後述するフレームレートと一致している。パルス幅は、放射線照射1回当たりの放射線照射時間である。パルス間隔は、1回の放射線照射開始から次の放射線照射開始までの時間であり、後述するフレーム間隔と一致している。画像読取条件は、例えば、フレームレート、フレーム間隔、画素サイズ、画像サイズ(マトリックスサイズ)等である。フレームレートは、1秒あたりに取得するフレーム画像数である。フレーム間隔は、1回のフレーム画像の取得動作開始から次のフレーム画像の取得動作開始までの時間である。
更に、記憶部22は、図示しないRIS(Radiology Information System)等から送信される撮影オーダー情報が記憶されている。撮影オーダー情報には、患者情報、検査情報(検査ID、撮影部位(被写体部位。撮影方向も含む)、検査日等)等が含まれる。
また、記憶部22は、撮影により取得された動画像を患者情報や検査情報等に対応付けて記憶する。
操作部23は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、ユーザーによるキーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された指示信号を制御部21に出力する。また、操作部23は、表示部24の表示画面にタッチパネルを備えても良く、この場合、タッチパネルを介して入力された指示信号を制御部21に出力する。更に、操作部23には、放射線発生装置12に動画撮影を指示するための曝射スイッチが備えられている。
表示部24は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)等のモニターにより構成され、制御部21から入力される表示信号の指示に従って、操作部23からの入力指示やデータ等を表示する。
通信部25は、放射線発生装置12及び放射線検出器Pとデータ送受信を行うためのインターフェースを有する。なお、コンソール2と放射線発生装置12及び放射線検出器Pとの通信は、有線通信であっても無線通信であってもよい。
また、通信部25は、LANアダプターやモデムやTA(Terminal Adapter)等を備え、通信ネットワークに接続された図示しないRIS等との間のデータ送受信を制御する。
〔動画像処理システム100の動作〕
次に、本実施形態における動画像処理システム100の動作について説明する。
図3は、コンソール2の制御部21において実行される画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す。画像制御処理は、制御部21と記憶部22に記憶されているプログラムとの協働により実行される。
まず、制御部21は、表示部24に撮影オーダー情報のリストを表示させ、操作部23による撮影オーダー情報の選択を受け付ける(ステップS1)。
次いで、制御部21は、撮影部位に応じた放射線照射条件を記憶部22から読み出して放射線発生装置12に設定するとともに、撮影部位に応じた画像読取条件を記憶部22から読み出して放射線検出器Pに設定する(ステップS2)。なお、放射線照射条件及び画像読取条件は、ユーザー操作に応じて調整することが可能である。
次いで、制御部21は、曝射スイッチの押下を待機し、曝射スイッチが押下されると、撮影装置1に動画撮影の開始を指示して動画撮影を開始する(ステップS3)。
撮影装置1の放射線発生装置12は、設定されたパルス間隔で放射線を複数回連続して照射し、放射線検出器Pは、放射線発生装置12に同期して、順次照射された放射線量に応じた電荷を蓄積して読み出すことによりフレーム画像を取得し、撮影順を示すフレーム番号と対応付けてコンソール2に送信する。予め定められた枚数のフレーム画像が取得されると、撮影装置1は、撮影動作を停止する。
動画撮影が終了すると、制御部21は、動画像のフレーム画像ごと又は画素ごとにノイズ量評価用データを作成する(ステップS4)。
ノイズ量評価用データは、フレーム画像ごと又は画素ごとの、動画像において時間方向に変動するノイズのノイズ量を表すデータである。
例えば、各フレーム画像における被写体Hの動態に起因する信号値変動のない領域を抽出し、抽出した領域の信号値の代表値(平均値、最大値、中央値、最小値、最頻値等。代表信号値と呼ぶ。)を算出し、予め定められた基準値(例えば、各フレーム画像から算出した代表信号値の平均値)と算出した代表信号値との差分値をフレーム画像ごとのノイズ量評価用データとして作成することができる。この場合、差分値が大きいほどノイズ量が多いことを示す。
被写体の動態に起因する信号値変動のない領域としては、例えば、被写体Hを透過せずに放射線検出器Pに直接放射線が入射した領域(直接線領域)を用いることができる。例えば、動画像が胸部の動画像である場合、図4(a)に示すように、画像左上の領域には被写体が配置されず、直接線領域となる。そこで、例えば、各フレーム画像の左上のM×N画素(M、Nは正の整数)の領域(図4(a)において矩形で示す)を直接線領域として抽出する。
または、直接線領域は、被写体Hを透過した領域よりも信号値が高いため、図4(b)に示すように、各フレーム画像において、予め定められた閾値よりも信号値が高い画素の集合領域(図4(b)において太線で囲んで示す)を直接線領域として抽出してもよい。
または、動画像が胸部の動画像である場合、呼吸運動や心拍運動による密度変動(信号値変動)がない領域、例えば、胸椎領域にROI(関心領域。図4(c)において矩形で示す)を設定し、設定したROIを被写体Hの動態に起因する信号値変動のない領域として用いてもよい。胸椎領域は、例えば、特開2000-79110号公報に記載の手法等、公知の手法を用いて抽出することができる。
また、例えば、動画像に時間方向に変動するノイズを低減するノイズ低減処理(時間方向のノイズ低減処理)を施し、ノイズ低減処理前のフレーム画像又は画素とノイズ低減処理後の対応するフレーム画像又は画素との比較に基づいて、フレーム画像ごと又は画素ごとのノイズ量評価用データを作成することとしてもよい。
例えば、ノイズ低減処理前後の各フレーム画像の各画素の差分値を算出することで、画素ごとのノイズ量評価用データを作成することができる。また、各フレーム画像における画素ごとの上記差分値の最大値、最小値、積算値、平均値、最頻値、中央値のいずれかを算出することにより、フレーム画像ごとのノイズ量評価用データを作成することができる。この場合、差分値が大きいほどノイズ量が多いことを示す。
あるいは、ノイズ低減処理前の各フレーム画像又は画素とノイズ低減処理後の対応するフレーム画像又は画素との類似度を算出することで、フレーム画像ごと又は画素ごとのノイズ量評価用データを作成することとしてもよい。ここで、類似度としては、例えば、SSD(Sum of Squared Difference)、SAD(Sum of Absolute Difference)、正規化相互相関係数等を用いることができる。SSD、SADは、算出された値が小さいほど類似度が大きいことを示し、正規化相互相関係数は、算出された値の絶対値が大きいほど類似度が大きいことを示す。また、類似度が小さいほどノイズ量が多いことを示す。なお、画素ごとの類似度は、例えば、注目画素を中心とするm×n画素(m、nは正の整数)を用いて算出することができる。
ノイズ低減処理としては、例えば、(1)オリジナルの動画像に時間方向のフィルタリング処理を施す処理が挙げられる。
また、他のノイズ低減処理としては、例えば、(2)動画像の各フレーム画像を周波数分解して複数の周波数帯域の動画像を作成し、少なくとも低周波数帯域の動画像に時間方向のフィルタリング処理を施して他の周波数帯域の動画像と足し合わせる処理が挙げられる。例えば、まず、動画像の各フレーム画像にガウシアンフィルター処理を施して高周波成分が除去された低周波成分動画像を作成する。次いで、作成した低周波成分動画像をオリジナル画像から減算する(対応するフレーム画像の画素ごとに減算する)ことで、高周波成分動画像を作成する。次いで、低周波成分動画像に時間方向のフィルタリング処理を施すことで時間方向のノイズ低減処理を行い、ノイズが低減された低周波成分動画像に高周波成分動画像を足し合わせて(対応するフレーム画像の画素ごとに足し合わせて)、時間方向に変動するノイズが低減された動画像を作成する。
時間方向のノイズ低減処理に用いるフィルタリング処理としては、時間方向のメディアンフィルター処理、移動平均フィルター処理、ガウシアンフィルター処理、リカーシブフィルター処理、周波数領域への変換処理(例えば、フーリエ変換)後に特定の周波数を除去する処理等が考えられるが、メディアンフィルター処理とすることが好ましい。時間方向のメディアンフィルター処理は、フレーム画像ごとに、そのフレーム画像の各画素の信号値を当該フレーム画像及び隣接する複数のフレーム画像の対応する画素の信号値の中央値に置き換える処理であり、画像を平滑化することなく、画像のエッジ部分をそのまま残してノイズを除去できるからである。
特許文献1の技術等の従来のノイズ低減処理では、動画像を構成するフレーム画像ごとに独立的に(1フレーム画像内の情報のみを用いて)ノイズ低減処理を行うものであり、フレーム画像間を跨る、時間方向に変動するノイズを低減することは困難であるが、上述の(1)、(2)のノイズ低減処理では、フレーム間を跨いでの(他のフレーム画像の情報を使用した)ノイズ低減処理を行っており、時間方向に変動するノイズを低減することができる。また、特許文献1の技術等の従来のノイズ低減処理のように、フレーム画像ごとに処理強度を変えてノイズ低減処理を行う場合、フレーム画像ごとに残存するノイズ量が異なるために、例えばフレーム間差分処理などを行うと残存するノイズ量の差が本来抽出したい濃度変動量と共に抽出されてしまう。そのため解析処理精度が低下することとなってしまう。しかし、(1)、(2)の処理では、フレーム画像間を跨いでノイズ低減処理を行うことでフレーム画像間での残存するノイズ量の差を押さえられるため、上記のような残存ノイズ量の差による濃度変化の発生を低減でき、結果として処理精度の低下を軽減できる。
上記(1)のノイズ低減処理では、簡単な処理で動画像から時間方向に変動するノイズを低減することができる。しかし、時間方向への変動を持つノイズ情報のみでなく構造物情報も低減してしまう点が問題となる。隣接するフレーム画像間での動きが大きくなる深呼吸での撮影時や低フレームレート撮影時などで問題が顕著に見られるようになる。特に、血管などの細かい構造物への影響が大きく、画像上では血管がボケて潰れてしまったり、最悪消失してしまったりするなどの状態が見受けられる。
一方、上記(2)のノイズ低減処理では、オリジナルの動画像を高周波成分動画像(血管などの細い構造物情報を多く含む画像)と低周波成分動画像(時間方向への変動を持つノイズ情報を多く含む画像)に分離し、低周波成分動画像にのみ時間方向のフィルタリング処理を行うことで、診断に利用される細い構造物の情報をできるだけ維持(画像上でボケない又は消失させない)しつつ、時間方向への変動を持つノイズ情報のみを低減することが可能となる。
次いで、制御部21は、ノイズ量評価用データに基づいて、フレーム画像ごと又は画素ごとの信頼度を判定する(ステップS5)。
例えば、ノイズ量評価用データと信頼度との対応関係を示すテーブル等を予め記憶部22に記憶しておき、ノイズ量評価用データに基づいて信頼度を判定する。判定結果は、記憶部22に元の動画像に対応付けて記憶させる。
次いで、制御部21は、フレーム画像ごとの信頼度をユーザーに通知する(ステップS6)。
例えば、信頼度を数値、マーク、色、グラフ又はそれらの2つ以上の組み合わせの表示により通知する。
図5(a)~(d)は、ステップS6において表示部24に表示される通知画面241の例を示す図である。図5(a)~(d)に示すように、通知画面241には、動画像241aと、各フレーム画像の信頼度の通知(241b~241e)とが表示される。
図5(a)は、信頼度を数値241bにより通知する通知画面241の一例を示す図である。図5(a)において、〇〇、△△、××は数値を示す。なお、例えば、信頼度が高い場合は赤、信頼度が中の場合は黒、信頼度が低い場合は青等の色を付して信頼度の数値241bを表示することとしてもよい。
図5(b)は、信頼度をマーク241cにより通知する通知画面241の一例を示す図である。例えば、信頼度が高い場合は上矢印、信頼度が中の場合は横矢印、信頼度が低い場合は下矢印のマーク241cを表示する。なお、例えば、信頼度が高い場合は赤、信頼度が中の場合は黒、信頼度が低い場合は青等の色を付して信頼度に対応するマーク241cを表示することとしてもよい。
図5(c)は、信頼度をグラフ241dにより通知する通知画面241の一例を示す図である。例えば、グラフ241dとしては、横軸をフレーム番号、縦軸を信頼度として各フレーム画像の信頼度を表した棒グラフを用いることができる。信頼度が高い場合は赤、信頼度が中の場合は黒、信頼度が低い場合は青等の色を付して信頼度に対応するグラフ241dを表示することとしてもよい。
図5(d)は、動画像の再生箇所を示す時間軸(シネバー)241eに各時間に再生されるフレーム画像の信頼度を表す色を付して信頼度を通知する通知画面241の一例を示す図である。例えば、動画像の再生箇所を示す時間軸241eの、信頼度が高いフレーム画像の位置には赤、信頼度が中のフレーム画像の位置には黒、信頼度が低いフレーム画像の位置には青等の色を付して表示する。
なお、操作部23による所定の操作に応じて、制御部21は、例えば、信頼度通知方法を切り替えるための切り替え画面242を表示部24に表示してもよい。
図6は、切り替え画面242の一例を示す図である。図6に示すように、切り替え画面242には、動画像242aと、信頼度の通知方法を切り替えるためのプルダウンメニュー242bが表示されている。プルダウンメニュー242bからは、例えば、数値、マーク、グラフ、時間軸等の中からいずれかのメニューを選択することができるようになっている。制御部21は、切り替え画面242において操作部23の操作により選択された通知方法で信頼度の通知を行う。
次いで、制御部21は、フレーム画像ごとに算出された信頼度に基づいて、撮影装置1に関する通知を行う(ステップS7)。
例えば、放射線検出器Pは経時劣化するため、図7に示すように、撮影回数が増えるにしたがって、動画像の時間方向に変動するノイズが増えて動画像全体の信頼度は低下する。そこで、制御部21は、例えば、フレーム画像ごとに算出された信頼度の最大値、最小値、積算値、平均値、最頻値、中央値のいずれかを動画像全体の信頼度として算出し、算出した動画像全体の信頼度を放射線検出器Pの経時劣化を示す指標(値が小さいほど劣化が大きい)として通知する。例えば、撮影ごとに、動画像全体の信頼度と撮影回数とを対応付けて記憶部22に記憶しておき、動画像全体の信頼度を時系列に並べたグラフ(図7参照)を表示して、放射線検出器Pの経時劣化を示す指標を通知する。
また、算出した動画像全体の信頼度が予め定められた閾値Th1を下回った場合、制御部21は、放射線検出器Pのゲインキャリブレーションが必要と判断し、ゲインキャリブレーションを促す通知を表示部24に表示させる(または、音声出力部を備えている場合は音声出力することとしてもよい)。ここで、放射線検出器Pの各画素の1レントゲン当たりの信号値(count/R)の値はそれぞれ異なり、また使い続けることによって変化する。ゲインキャリブレーションとは、同一線量が各画素にあたった場合に信号値が同じになるように各画素のcount/Rの値を用いて補正することをという。
また、算出した動画像全体の信頼度が予め定められた閾値Th2(Th1>Th2)を下回った場合、制御部21は、放射線検出器Pの交換が必要であると判断し、放射線検出器Pの交換を促す通知を表示部24に表示させる(または、音声出力部を備えている場合は音声出力することとしてもよい)。
同様に、放射線発生装置12は経時劣化するため、図8に示すように、撮影回数が増えるにしたがって、動画像の時間方向に変動するノイズが増えて動画像全体の信頼度は低下する。そこで、制御部21は、例えば、動画像全体の信頼度を算出し、算出した動画像全体の信頼度を放射線発生装置12の経時劣化を示す指標(値が小さいほど劣化が大きい)として通知する。例えば、撮影ごとに、動画像全体の信頼度と撮影回数とを対応付けて記憶部22に記憶しておき、動画像全体の信頼度を時系列に並べたグラフ(図8参照)を表示して、放射線発生装置12の経時劣化を示す指標を通知する。
また、算出した動画像全体の信頼度が予め定められた閾値Th11を上回った場合、制御部21は、放射線発生装置12の線量低下が可能と判断し、線量低下を促す通知を表示部24に表示させる(または、音声出力部を備えている場合は音声出力してもよい)。ここで、被曝低減の観点から、撮影時の線量はなるべく低く設定することが好ましい。信頼度が高いということは診断や解析に十分な画質を備えているといえるため、診断や解析に十分な信頼度を達成できる範囲内で線量低下を促して線量を低下させることで患者の被曝量の低減を図ることができる。
また、算出した動画像全体の信頼度が予め定められた閾値Th12(Th11>Th12)を下回った場合、制御部21は、放射線発生装置12の線量増加が必要と判断し、線量増加を促す通知を表示部24に表示させる(または、音声出力部を備えている場合は音声出力してもよい)。なお、線量は、放射線照射条件のうち、管電流、管電圧、又は1フレーム画像当たりの曝射時間のいずれか一以上を調整することで変更することができ、算出した動画像全体の信頼度が予め定められた閾値Th11を上回ったか又は閾値Th12を下回った場合、制御部21は、自動的に次回撮影時の管電流、管電圧、又は1フレーム画像当たりの曝射時間を今回の信頼度に応じて変更する制御を行ってもよい。
また、算出した信頼度が非常に低く、診断に適さない場合は、放射線照射条件の変更や放射線検出器Pの交換等を行って再撮影を行うことが好ましい。そこで、制御部21は、フレーム画像ごとに算出した信頼度が予め定められた閾値より低いフレーム画像の割合を算出し、閾値より低いフレーム画像の割合が予め定められた割合以上であるか否かを判断し、予め定められた割合以上である場合に、再撮影が必要であると判断して再撮影を促す通知を表示部24に表示させる(または、音声出力部を備えている場合は音声出力してもよい)。
次いで、制御部21は、撮影された動画像の表示を行うか否かを判断する(ステップS8)。例えば、制御部21は、ステップS7において、ゲインキャリブレーションを促す通知、放射線検出器Pの交換を促す通知、線量増加を促す通知、再撮影を促す通知等を行っていない場合(すなわち、診断に適した動画像を表示できると判断した場合)、動画像の表示を行うと判断する。また、上述の通知が行われた場合であっても、操作部23により画像表示の指示が入力された場合には、動画像の表示を行うと判断する。
撮影された動画像の表示を行うと判断した場合(ステップS8;YES)、制御部21は、フレーム画像ごと又は画素ごとの信頼度に基づいて、画像表示制御を行う(ステップS9)。
動画像の表示方法としては、例えば、動画像の複数のフレーム画像のサムネイル画像を並べて表示する方法、複数のフレーム画像を順次表示する方法(すなわち、動画表示する方法)、動画像の中から代表的なフレーム画像1枚を選択して表示(初期表示)する方法が挙げられる。いずれの方法で表示するかは、操作部23により予め設定された設定情報に基づいて決定される。
動画像の複数のフレーム画像のサムネイル画像を並べて表示する場合、制御部21は、信頼度が予め定められた閾値以下のフレーム画像が存在するか否かを判断し、存在すると判断した場合、図9に示すように、該当するフレーム画像(Nフレーム)のサムネイル画像を表示せず、該当するフレーム画像を除いたサムネイル画像を並べて表示部24に表示させる。または、図10に示すように、該当するフレーム画像(Nフレーム)に隣接する、信頼度が予め定められた閾値より高いフレーム画像(N-1フレーム、N+1フレーム)の信号値の平均値で各画素を補間して新しいフレーム画像(新Nフレーム)を作成し、新しいフレーム画像で元のフレーム画像を置き換えて、全フレーム画像のサムネイル画像を並べて表示部24に表示させる。また、制御部21は、サムネイル画像を表示する各フレーム画像に信頼度が予め定められた閾値よりも低い画素が存在するか否かを判断し、存在した場合は、該当する画素の信号値を予め定められた閾値より信頼度が高い周囲の複数画素の信号値の平均値で補間した値に置き換えて表示部24に動画表示させる。
複数のフレーム画像を順次表示する場合、制御部21は、信頼度が予め定められた閾値以下のフレーム画像が存在するか否かを判断し、存在すると判断した場合、該当するフレーム画像(Nフレーム)に隣接する、信頼度が予め定められた閾値より高いフレーム画像(N-1フレーム、N+1フレーム)の信号値の平均値で各画素を補間して新しいフレーム画像(新Nフレーム)を作成し、新しいフレーム画像で元のフレーム画像を置き換えて表示部24に動画表示させる。また、表示する各フレーム画像に信頼度が予め定められた閾値以下の画素が存在するか否かを判断し、存在した場合は、該当する画素の信号値を予め定められた閾値より信頼度が高い周囲の複数画素の信号値の平均値で補間した値に置き換えて表示部24に動画表示させる。
代表的なフレーム画像を表示する場合、制御部21は、信頼度が最も高いと判定されたフレーム画像を代表的なフレーム画像として選択して表示部24に表示させる。
次いで、制御部21は、操作部23により画像処理が指示されたか否かを判断する(ステップS10)。
画像処理が指示されたと判断した場合(ステップS10;YES)、制御部21は、フレーム画像ごと又は画素ごとの信頼度に基づいて、画像処理制御を行う(ステップS11)。
例えば、信頼度が予め定められた閾値以下のフレーム画像が存在するか否かを判断し、存在すると判断した場合、該当するフレーム画像(Nフレーム)を除いたフレーム画像を用いて画像処理を行う。または、該当するフレーム画像(Nフレーム)に隣接する、信頼度が予め定められた閾値より高いフレーム画像(N-1フレーム、N+1フレーム)の信号値の平均値で各画素を補間して新しいフレーム画像(新Nフレーム)を作成し、新しいフレーム画像で元のフレーム画像を置き換えて、画像処理を行う。また、画像処理に使用する各フレーム画像に信頼度が予め定められた閾値以下の画素が存在するか否かを判断し、存在した場合は、該当する画素の信号値を予め定められた閾値より信頼度が高い周囲の複数画素の信号値の平均値で補間して置き換えて画像処理を行う。
画像処理には解析処理を含み、例えば、動画像の複数のフレーム画像の信号値の最大値を1枚の静止画像に集約した画像(MIP(Maximum Intensity Projection)画像と呼ぶ)を作成する処理、時間方向のフィルタリング処理等が挙げられる。
なお、動画像の他のフレーム画像に対して突出して信頼度が高いフレーム画像が存在した場合、ノイズを付加して他のフレーム画像に信頼度を揃えてから画像処理を行うこととしてもよい。ここで、デジタル画像上に加工過程で現れるノイズは主にインパルスノイズとガウシアンノイズの2つがある。インパルスノイズは、位置に独立でランダムにある頻度を持って現れるノイズである。インパルスノイズは、例えば、確率Prを定義して、その確率で画素の位置に関係なく信号値を0、あるいは予め定義した最大値に置き換えることで付加できる。ガウシアンノイズは、正規分布と等しい確率密度関数を持つ統計的ノイズである。ガウシアンノイズは、例えば、各画素に現在の信号値を中心に適当な標準偏差で正規分布乱数を振り、信号値を変更させることで付加できる。
そして、制御部21は、画像処理結果を表示部24に表示させるとともに、元の動画像に対応付けて記憶部22に記憶させ(ステップS12)、画像制御処理を終了する。
一方、ステップS8で表示を行わないと判断した場合(ステップS8;NO)、又は、ステップS10で画像処理が指示されなかったと判断した場合(ステップS10;NO)、制御部21は、画像制御処理を終了する。
以上説明したように、コンソール2の制御部21によれば、撮影装置1によって取得された動画像のフレーム画像ごと又は画素ごとに、動画像において時間方向に変動するノイズのノイズ量を表すノイズ量評価用データを作成し、作成されたノイズ量評価用データに基づいて、動画像のフレーム画像ごと又は画素ごとの信頼度を判定し、判定されたフレーム画像ごと又は画素ごとの信頼度に基づいて、動画像の表示制御、動画像に対する画像処理制御、又は撮影装置1に関する通知もしくは撮影の制御を行う。
したがって、従来のように、時間方向に変動するノイズ量に関係なく一律に表示や画像処理を行うのではなく、時間方向に変動するノイズ量に基づいて判定されたフレーム画像ごと又は画素ごとの信頼度に基づいて動画像の表示や画像処理の制御を行うので、動画像を表示したり画像処理したりする場合における時間方向に変動するノイズの影響を低減し、動画像の安定的な表示や画像処理を提供することが可能となる。また、時間方向に変動するノイズ量に基づいて判定されたフレーム画像ごとの信頼度に基づいて、撮影装置1に対する通知や撮影制御を行うので、時間方向に変動するノイズ量の少ない動画像を取得することが可能となる。その結果、動画像を表示したり画像処理したりする場合における時間方向に変動するノイズの影響を低減し、動画像の安定的な表示や画像処理を提供することが可能となる。また、撮影装置1の品質管理が容易となる。
例えば、制御部21は、信頼度が予め定められた閾値以下と判定されたフレーム画像もしくは画素を使用しないで画像処理を行うか、又は周囲の予め定められた前記閾値より信頼度の高いフレーム画像もしくは画素で補間を行ってから動画像の画像処理を行うように制御する。したがって、動画像から時間方向に変動するノイズの影響を除去して画像処理を行うことができるので、安定的な画像処理を提供することができる。
また、例えば、制御部21は、信頼度が予め定められた閾値以下と判定されたフレーム画像もしくは画素を使用しないで表示を行うか、又は周囲の予め定められた前記閾値よりも信頼度が高いフレーム画像又は画素で補間を行ってから動画像の表示を行うように制御する。したがって、動画像から時間方向に変動するノイズの影響を除去して表示を行うことができるので、動画像を安定的に表示することが可能となる。
また、例えば、制御部21は、信頼度が最も高いフレーム画像を代表的なフレーム画像として表示するよう制御する。したがって、ノイズの影響の最も少ないフレーム画像を代表的なフレーム画像として表示することが可能となる。
また、制御部21は、各フレーム画像について判定された信頼度に基づいて、動画像全体の信頼度を判定し、判定された動画像全体の信頼度を撮影装置1の放射線検出器P又は放射線発生装置12の経時劣化度を示す指標として通知する。例えば、動画像全体の信頼度を時系列で示したグラフを表示部24に表示させる。したがって、ユーザーに、放射線検出器P又は放射線発生装置12の経時劣化度を認識させて経時劣化度が高い場合に撮影装置1への対応を促すことができるため、時間方向に変動するノイズ量が低減された動画像を取得して表示や画像処理を行うことが可能となる。
また、制御部21は、各フレーム画像について判定された信頼度に基づいて、動画像全体の信頼度を判定し、動画像全体の信頼度に基づいて、撮影装置1における管電流、管電圧、又は1フレーム画像当たりの放射線照射時間を制御する。したがって、時間方向に変動するノイズ量が低減された動画像を取得して表示や画像処理を行うことが可能となる。
また、制御部21は、各フレーム画像について判定された信頼度に基づいて、再撮影が必要であるか否かを判断し、再撮影が必要であると判断した場合にその旨を通知する。したがって、信頼度が低く再撮影の必要がある場合に、ユーザーに再撮影を促すことができるので、再撮影により時間方向に変動するノイズ量が低減された動画像を取得して表示や画像処理を行うことが可能となる。
また、制御部21は、各フレーム画像について判定された信頼度に基づいて、動画像全体の信頼度を判定し、動画像全体の信頼度に基づいて、撮影装置1の放射線検出器Pのキャリブレーション又は交換の必要性を判断し、放射線検出器Pのキャリブレーション又は交換が必要と判断した場合にその旨を通知する。したがって、放射線検出器Pのキャリブレーション又は交換が必要な場合にユーザーにその旨を認識させて放射線検出器Pのキャリブレーション又は交換を促すことができるので、時間方向に変動するノイズ量が低減された動画像を取得して表示や画像処理を行うことが可能となる。
また、制御部21は、判定されたフレーム画像ごとの信頼度を通知する。例えば、数値、マーク、色、グラフ、又はこれらの二以上の組み合わせの表示により信頼度を通知する。または、例えば、動画像の再生箇所を示すための時間軸の色を各時間に再生されるフレーム画像の信頼度に応じた色で表示することにより、フレーム画像ごとの信頼度を通知する。したがって、ユーザーは動画像のフレーム画像ごとの信頼度を把握することができる。
また、制御部21は、信頼度の通知方法を切り替えるためのユーザーインターフェースを表示部24に表示させることができるので、ユーザーの所望の方法で信頼度を通知することが可能となる。
なお、上記実施形態における記述内容は、本発明の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態における表示制御は、動画像を解析することにより得られる解析結果画像を表示する場合に適用してもよい。例えば、制御部21が、動画像を解析して、動画像の各フレーム画像の画素ごとの解析結果を表す解析結果画像を生成する機能を備えている場合、上記ステップS1~S5の手法により動画像のフレーム画像ごと又は画素ごとの信頼度を判定し、前記動画像を解析した解析結果画像を表示する場合に、信頼度が予め定められた閾値以下と判定されたフレーム画像もしくは画素を使用しないで表示を行うか、又は予め定められた閾値より信頼度の高い周囲のフレーム画像又は画素で補間を行ってから表示を行うように制御することとしてもよい。または、解析結果画像の中から代表的なフレーム画像を1枚表示する場合、信頼度が最も高いフレーム画像を表示することとしてもよい。これにより、時間方向に変動するノイズの影響を除去した安定的な解析結果画像を表示することが可能となる。なお、解析結果画像としては、例えば、特開2013-81579号公報に記載のフレーム間差分画像や、特開2012-239796号公報に記載の血流解析結果画像等を挙げることができるが、特に限定されない。
また、動画像及びノイズ低減処理された動画像の組み合わせに対し、ゲインキャリブレーションの要否、放射線検出器の交換の要否、線量低下の要否、線量増加の要否、再撮影の要否等が対応付けられた複数の学習用データを用いて学習された機械学習モデルを予め用意しておき、新たに撮影された動画像及び当該動画像にノイズ低減処理を施した動画像を入力画像として機械学習モデルを用いて、ゲインキャリブレーションの要否、放射線検出器の交換の要否、線量低下を促すか否か、線量増加を促すか否か、再撮影の要否等を判定することとしてもよい。
また、例えば、上記の説明では、本発明に係るプログラムのコンピューター読み取り可能な媒体としてハードディスクや半導体の不揮発性メモリー等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピューター読み取り可能な媒体として、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も適用される。
その他、動画像処理システムを構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
100 動画像処理システム
1 撮影装置
11 撮影台
11a ホルダー
12 放射線発生装置
P 放射線検出器
2 コンソール
21 制御部
22 記憶部
23 操作部
24 表示部
25 通信部
26 バス

Claims (21)

  1. 被写体に放射線を複数回連続して照射することにより動画像を取得する撮影装置によって取得された動画像のフレーム画像ごとに、前記動画像において時間方向に変動するノイズのノイズ量を表すノイズ量評価用データを作成するノイズ量評価用データ作成手段と、
    前記ノイズ量評価用データに基づいて、前記動画像のフレーム画像ごとの信頼度を判定する判定手段と、
    前記判定手段により判定されたフレーム画像ごとの信頼度に基づいて、前記動画像全体の信頼度を判定し、前記動画像全体の信頼度に基づいて、前記撮影装置の放射線発生装置の線量に関する通知、又は、前記放射線発生装置における管電流、管電圧、もしくは1フレーム画像当たりの放射線照射時間の制御を行う制御手段と、
    を備える制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記動画像全体の信頼度が予め定められた第1の閾値を上回った場合、前記放射線発生装置の線量低下を促す通知を行う請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記動画像全体の信頼度が前記第1の閾値より小さい第2の閾値を下回った場合、前記放射線発生装置の線量増加を促す通知を行う請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記ノイズ量評価用データ作成手段は、前記動画像の各フレーム画像における前記被写体の動態に起因する信号値変動のない領域の代表信号値を算出し、前記各フレーム画像から算出された代表信号値と予め定められた基準値との比較に基づいて、フレーム画像ごとの前記ノイズ量評価用データを作成する請求項1~3のいずれか一項に記載の制御装置。
  5. 前記ノイズ量評価用データ作成手段は、前記動画像に時間方向のノイズ低減処理を施し、前記ノイズ低減処理前のフレーム画像と前記ノイズ低減処理後の対応するフレーム画像との比較に基づいて、フレーム画像ごとの前記ノイズ量評価用データを作成する請求項1~3のいずれか一項に記載の制御装置。
  6. 前記ノイズ量評価用データ作成手段は、前記動画像に時間方向のフィルタリング処理を施すことで、前記動画像に時間方向のノイズ低減処理を施す請求項に記載の制御装置。
  7. 前記ノイズ量評価用データ作成手段は、前記動画像の各フレーム画像を周波数分解して複数の周波数帯域の動画像を作成し、少なくとも低周波数帯域の動画像に時間方向のフィルタリング処理を施して、フィルタリング処理後の各フレーム画像を他の周波数帯域の対応するフレーム画像と足し合わせることで、前記動画像に時間方向のノイズ低減処理を施す請求項に記載の制御装置。
  8. 前記フィルタリング処理は、メディアンフィルター処理である請求項6又は7に記載の制御装置。
  9. 前記制御手段は、前記信頼度が予め定められた閾値以下と判定されたフレーム画像を使用しないで画像処理を行うか、又は周囲の前記予め定められた閾値より信頼度の高いフレーム画像で補間を行ってから画像処理を行うように制御する請求項1~のいずれか一項に記載の制御装置。
  10. 前記制御手段は、前記信頼度が予め定められた閾値以下と判定されたフレーム画像を使用しないで表示を行うか、又は周囲の前記予め定められた閾値より信頼度の高いフレーム画像で補間を行ってから表示を行うように制御する請求項1~のいずれか一項に記載の制御装置。
  11. 前記制御手段は、前記信頼度が最も高いフレーム画像を代表的なフレーム画像として表示するよう制御する請求項1~10のいずれか一項に記載の制御装置。
  12. 前記動画像に解析処理を施して、前記動画像の各フレーム画像の画素ごとの解析結果を表す解析結果画像を生成する解析処理手段を備え、
    前記制御手段は、前記判定手段により判定されたフレーム画像ごとの信頼度に基づいて、さらに前記解析結果画像の表示制御を行う請求項1~11のいずれか一項に記載の制御装置。
  13. 前記制御手段は、前記各フレーム画像について判定された信頼度に基づいて、前記動画像全体の信頼度を判定し、前記判定された動画像全体の信頼度を前記撮影装置の放射線検出器又は放射線発生装置の経時劣化度を示す指標として通知する請求項1~12のいずれか一項に記載の制御装置。
  14. 前記制御手段は、前記動画像全体の信頼度を時系列で示したグラフを表示手段に表示させることで前記通知を行う請求項13に記載の制御装置。
  15. 前記制御手段は、前記各フレーム画像について判定された信頼度に基づいて、再撮影が必要であるか否かを判断し、再撮影が必要であると判断した場合にその旨を通知する請求項1~14のいずれか一項に記載の制御装置。
  16. 前記制御手段は、前記各フレーム画像について判定された信頼度に基づいて、前記動画像全体の信頼度を判定し、前記動画像全体の信頼度に基づいて、前記撮影装置の放射線検出器のキャリブレーション又は交換の必要性を判断し、前記撮影装置の放射線検出器のキャリブレーション又は交換が必要と判断した場合にその旨を通知する請求項1~15のいずれか一項に記載の制御装置。
  17. 前記判定手段により判定されたフレーム画像ごとの信頼度を通知する信頼度通知手段を備える請求項1~16のいずれか一項に記載の制御装置。
  18. 前記信頼度通知手段は、数値、マーク、色、グラフ、又はこれらの二以上の組み合わせの表示により前記信頼度を通知する請求項17に記載の制御装置。
  19. 前記信頼度通知手段は、前記動画像の再生箇所を示すための時間軸の色を各時間に再生されるフレーム画像の信頼度に応じた色で表示することにより、前記フレーム画像ごとの信頼度を通知する請求項17又は18に記載の制御装置。
  20. 前記信頼度通知手段による信頼度の通知方法を切り替えるためのユーザーインターフェースを備える請求項17~19のいずれか一項に記載の制御装置。
  21. コンピューターを、
    被写体に放射線を複数回連続して照射することにより動画像を取得する撮影装置によって取得された動画像のフレーム画像ごとに、前記動画像において時間方向に変動するノイズのノイズ量を表すノイズ量評価用データを作成するノイズ量評価用データ作成手段、
    前記ノイズ量評価用データに基づいて、前記動画像のフレーム画像ごとの信頼度を判定する判定手段、
    前記判定手段により判定されたフレーム画像ごとの信頼度に基づいて、前記動画像全体の信頼度を判定し、前記動画像全体の信頼度に基づいて、前記撮影装置の放射線発生装置の線量に関する通知、又は、前記放射線発生装置における管電流、管電圧、もしくは1フレーム画像当たりの放射線照射時間の制御を行う制御手段、
    として機能させるためのプログラム。
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