JP7183095B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、原燃料供給手段により原燃料供給路を通して供給される原燃料ガスを脱硫する脱硫器と、脱硫器で脱硫された原燃料ガスと水蒸気生成部から供給される水蒸気とを改質反応させて水素含有ガスを生成する改質器と、改質器から水素含有ガスが燃料極に供給され且つ酸素含有ガス供給手段により酸素含有ガスが酸素極に供給されて発電する燃料電池と、燃料極から排出された燃料極排ガスと酸素極から排出された酸素極排ガスとが供給されて、燃料極排ガス中の可燃成分を酸素極排ガス中の酸素にて燃焼させて前記改質器を加熱する燃焼部とを備えた燃料電池システムに関する。
かかる燃料電池システムでは、原燃料ガスとして、例えば、13A等の天然ガスベースの都市ガスや、LPGガス等が用いられるが、そのような原燃料ガスには、漏えいを早期発見するために、付臭剤として硫黄化合物が微量に含有されている。
一方、原燃料ガスに含まれる硫黄化合物は、改質器の改質触媒や燃料極の電極触媒を被毒するので、改質器の改質性能を劣化させたり、燃料電池の発電性能を劣化させる要因となる。
そこで、このような燃料電池システムでは、改質器の上流に脱硫器が設けられて、原燃料ガスを脱硫器にて脱硫処理した後、改質器に供給するように構成されている。
ちなみに、脱硫器は、硫黄や硫黄化合物を吸着可能な硫黄吸着剤を備えて構成されている。硫黄吸着剤としては、例えば、Ag、Cu、Zn、Fe、Co、Ni等の金属をゼオライトに担持したもの等が用いられる。
ところで、原燃料ガスとして用いられる都市ガス等には、微量の水分が含有されている場合がある。そして、原燃料ガスに水分が含有されていると、水分が脱硫器の硫黄吸着剤に吸着されるので、脱硫性能を劣化させる要因となる。
そこで、吸着されている水分を硫黄吸着剤から除去して、脱硫器を再生する必要が生じる。
このような燃料電池システムにおいて、従来は、脱硫器に原燃料ガスを供給して燃料電池で発電する通常運転を停止して、脱硫器再生用の空気を、燃焼部、脱硫器の順に通流させて、大気に放出させる脱硫器再生手段が設けられていた(例えば、特許文献1の〔0092〕、〔0093〕段落及び図17参照。)。
特開2012-136560号公報
従来の燃料電池システムでは、通常運転の直後は、燃焼部に熱が残存しているので、脱硫器に再生用として供給される空気はある程度加熱されるが、時間経過に伴い、燃焼部の残存熱が減少して、脱硫器再生用の空気を加熱する熱源がなくなるので、脱硫器再生用の空気を燃焼部に通流させても、ほとんど加熱されなくなる。
従って、脱硫器に再生用として供給される空気の温度を十分に高めることができないことから、吸着されている水分を硫黄吸着剤から効率良く除去できないので、脱硫器再生に要する時間が長くなるという問題があった。
又、空気が脱硫器を通過している間に、硫黄吸着剤から脱離した硫黄化合物が、空気に含有されることになるが、従来の燃料電池システムでは、脱硫器を通過して硫黄化合物を含有した空気は、そのまま大気に放出されることになる。従って、脱硫器の再生時に、硫黄臭等の臭気が大気に放散されるという問題もあった。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、脱硫器再生に要する時間を短縮し得ると共に、脱硫器再生時に硫黄臭等の臭気が大気に放散されるのを抑制し得る燃料電池システムを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る燃料電池システムは、原燃料供給手段により原燃料供給路を通して供給される原燃料ガスを脱硫する脱硫器と、
前記脱硫器で脱硫された原燃料ガスと水蒸気生成部から供給される水蒸気とを改質反応させて水素含有ガスを生成する改質器と、
前記改質器から水素含有ガスが燃料極に供給され且つ酸素含有ガス供給手段により酸素含有ガスが酸素極に供給されて発電する燃料電池と、
前記燃料極から排出された燃料極排ガスと前記酸素極から排出された酸素極排ガスとが供給されて、燃料極排ガス中の可燃成分を酸素極排ガス中の酸素にて燃焼させて前記改質器を加熱する燃焼部とを備えた燃料電池システムであって、その特徴構成は、
前記燃焼部にガス燃料を供給するガス燃料供給手段と、
前記燃焼部に燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給手段と、
前記燃焼部から排出された燃焼排ガスを取り出して、前記脱硫器、前記燃焼部の順に通流させる燃焼排ガス返戻手段と、
前記原燃料供給手段及び前記酸素含有ガス供給手段を作動させる通常運転と、前記ガス燃料供給手段、前記燃焼用空気供給手段及び前記燃焼排ガス返戻手段を作動させる脱硫器再生運転とに運転状態を切り換え可能な運転切換手段とが設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、脱硫器再生運転が実行されると、燃焼部において、ガス燃料供給手段により供給されるガス燃料が燃焼用空気供給手段により供給される燃焼用空気により燃焼して、燃焼部から燃焼排ガスが排出される。そして、燃焼排ガス返戻手段の作動により、燃焼部から排出された燃焼排ガスが取り出され、取り出された燃焼排ガスが、脱硫器、燃焼部の順に通流する。
つまり、脱硫器再生運転の実行中は、脱硫器には、再生用として、燃焼部から排出された高温の燃焼排ガスが継続して供給されることから、硫黄吸着剤に吸着されている水分を効率良く脱離して、燃焼排ガスに含有させて放出することができるので、脱硫器再生に要する時間を短縮することができる。
又、脱硫器を通過した燃焼排ガスには、硫黄吸着剤から脱離した硫黄化合物が含有されているが、脱硫器を通過した燃焼排ガスが燃焼部を通流することにより、燃焼排ガスに含有されている硫黄成分が燃焼するので、硫黄臭等の臭気が大気に放散されるのを十分に抑制することができる。
従って、脱硫器再生に要する時間を短縮し得ると共に、脱硫器再生時に硫黄臭等の臭気が大気に放散されるのを抑制し得る燃料電池システムを提供することができる。
本発明に係る燃料電池システムの更なる特徴構成は、前記燃焼部から排出された燃焼排ガスと熱回収用流体とを熱交換させて、燃焼排ガスから熱回収する排熱回収用熱交換器が設けられ、
前記燃焼排ガス返戻手段が、前記排熱回収用熱交換器を通過した燃焼排ガスを取り出すように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、燃焼部から排出された燃焼排ガスは、排熱回収用熱交換器において含有水分が熱回収用流体との熱交換により凝縮して除去される。そして、そのように含有水分が除去された燃焼排ガスが燃焼排ガス返戻手段にて取り出されて、再生用として脱硫器に供給されるので、脱硫器の硫黄吸着剤に吸着されている水分を一層効率良く脱離して、燃焼排ガスに含有させて放出することができる。
従って、脱硫器再生に要する時間を一層短縮することができる。
本発明に係る燃料電池システムの更なる特徴構成は、前記燃焼排ガス返戻手段にて取り出された燃焼排ガスを、前記脱硫器に供給する前に前記燃焼部から排出された燃焼排ガスと熱交換させる昇温用熱交換器が設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、燃焼排ガス返戻手段にて取り出された燃焼排ガスは、昇温用熱交換において、燃焼部から排出された燃焼排ガスとの熱交換により昇温する。そして、そのように昇温した燃焼排ガスが再生用として脱硫器に供給されるので、脱硫器の硫黄吸着剤に吸着されている水分を一層効率良く脱離して、燃焼排ガスに含有させて放出することができる。
従って、脱硫器再生に要する時間を一層短縮することができる。
本発明に係る燃料電池システムの更なる特徴構成は、ガス燃料を前記燃焼部に供給する再生用燃料供給路が、前記原燃料供給路から分岐されて構成されて、当該原燃料供給路の一部を利用して構成されると共に、前記原燃料供給手段を構成する原燃料ブロアが前記ガス燃料供給手段に兼用され、
前記原燃料供給路の前記再生用燃料供給路の分岐部分に、前記原燃料ブロアからの原燃料ガスを前記脱硫器に通流させる通常用通流状態と前記再生用燃料供給路に通流させる再生用通流状態とに切り換え可能な原燃料通流切換手段が設けられ、
前記ガス燃料供給手段が、前記原燃料ブロアと前記原燃料通流切換手段とを備えて構成され、
前記運転切換手段が、前記通常運転では、前記原燃料ブロア及び前記酸素含有ガス供給手段を作動させると共に、前記原燃料通流切換手段を前記通常用通流状態に切り換え、前記脱硫器再生運転では、前記原燃料ブロア、前記燃焼用空気供給手段及び前記燃焼排ガス返戻手段を作動させると共に、前記原燃料通流切換手段を前記再生用通流状態に切り換えるように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、通常運転では、原燃料通流切換手段が通常用通流状態に切り換えられることから、原燃料ブロアの作動により、原燃料ガスが原燃料供給路を通流して脱硫器に供給され、更に、改質器に供給されて水素含有ガスに改質され、その水素含有ガスが燃料電池の燃料極に供給され、並びに、酸素含有ガス供給手段の作動により、酸素含有ガスが燃料電池の酸素極に供給されることになり、燃料電池で通常通り発電される。
一方、脱硫器再生運転では、原燃料通流切換手段が再生用通流状態に切り換えられることから、原燃料ブロアの作動により、原燃料ガスが、原燃料供給路から分岐される形態で構成された再生用燃料供給路を通流して、ガス燃料として燃焼部に供給され、並びに、燃焼用空気供給手段の作動により、燃焼用空気が燃焼部に供給される。そして、燃焼部において、原燃料ガスがガス燃料として燃焼して燃焼排ガスが生成され、その燃焼排ガスが燃焼排ガス返戻手段にて取り出されて、脱硫器、燃焼部の順に通流する。
つまり、原燃料供給路の一部を利用して再生用燃料供給路が構成されると共に、原燃料供給手段を構成する原燃料ブロアがガス燃料供給手段に兼用されるので、脱硫器再生のための構成を簡略化することができる。
従って、価格の上昇を十分に抑制しながら、脱硫器再生に要する時間を短縮すると共に、脱硫器再生時に硫黄臭等の臭気が大気に放散されるのを抑制することができる。
本発明に係る燃料電池システムの更なる特徴構成は、前記燃焼排ガス返戻手段により燃焼排ガスを前記脱硫器、前記燃焼部の順に通流させる燃焼排ガス返戻流路のうち、前記脱硫器を通過した燃焼排ガスを通流させる流路部分が、前記原燃料供給路における前記原燃料通流切換手段と前記脱硫器との間の流路部分と、前記再生用燃料供給路における前記原燃料通流切換手段の下流側の流路部分を用いて構成され、
前記原燃料通流切換手段が、前記再生用通流状態では、前記原燃料ブロアからの原燃料ガスを前記再生用燃料供給路に通流させ、且つ、前記脱硫器からの燃焼排ガスを前記再生用燃料供給路における前記原燃料通流切換手段の下流側の流路部分に通流させる状態となるように構成されて、
前記燃焼排ガス返戻手段が、前記原燃料通流切換手段を備えて構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、脱硫器再生運転では、原燃料通流切換手段が再生用通流状態に切り換えられ、原燃料ブロアの作動により、原燃料ガスが、原燃料供給路から分岐される形態で構成された再生用燃料供給路を通流して燃焼部に供給され、並びに、燃焼排ガス返戻手段の作動により、燃焼部から排出された燃焼排ガスが取り出され、取り出された燃焼排ガスが、脱硫器を通過した後、原燃料供給路における原燃料通流切換手段と脱硫器との間の流路部分、再生用燃料供給路における原燃料通流切換手段の下流側の流路部分を原燃料ガスに混合されながら通流して、燃焼部に供給される。
つまり、燃焼排ガス返戻流路の一部が、原燃料供給路の一部及び再生用燃料供給路の一部を用いて構成されるので、脱硫器再生のための構成を更に簡略化することができる。
従って、価格の上昇を更に十分に抑制しながら、脱硫器再生に要する時間を短縮すると共に、脱硫器再生時に硫黄臭等の臭気が大気に放散されるのを抑制することができる。
本発明に係る燃料電池システムの更なる特徴構成は、前記酸素含有ガス供給手段が、前記燃焼用空気供給手段に兼用され、
前記運転切換手段が、前記脱硫器再生運転では、前記ガス燃料供給手段、前記酸素含有ガス供給手段及び前記燃焼排ガス返戻手段を作動させるように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、脱硫器再生運転では、ガス燃料供給手段の作動により、ガス燃料が燃焼部に供給されると共に、酸素含有ガス供給手段の作動により、酸素含有ガスが燃料電池の酸素極を発電反応に寄与することなく通過して、燃焼部に供給されて、燃焼部でガス燃料が酸素含有ガスにより燃焼する。そして、燃焼排ガス返戻手段の作動により、燃焼部から排出された燃焼排ガスが取り出され、取り出された燃焼排ガスが、脱硫器、燃焼部の順に通流して、脱硫器が再生される。
つまり、酸素含有ガス供給手段が燃焼用空気供給手段に兼用されるので、脱硫器再生のための構成を簡略化することができる。
従って、価格の上昇を十分に抑制しながら、脱硫器再生に要する時間を短縮すると共に、脱硫器再生時に硫黄臭等の臭気が大気に放散されるのを抑制することができる。
実施形態に係る燃料電池システムを通常運転での流体の通流状態にて示すブロック図である。 実施形態に係る燃料電池システムを脱硫器再生運転での流体の通流状態にて示すブロック図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。
図1及び図2に示すように、燃料電池システムは、原燃料供給手段Aにより原燃料供給路1を通して供給される原燃料ガス(例えば、13A等の天然ガスベースの都市ガス)を脱硫する脱硫器2と、脱硫器2で脱硫された原燃料ガスと水蒸気生成部3から供給される水蒸気とを改質反応させて水素含有ガスを生成する改質器4と、改質器4から水素含有ガスが燃料極5aに供給され且つ酸素含有ガス供給手段Bにより酸素含有ガスが酸素極5cに供給されて発電する燃料電池5と、燃料極5aから排出された燃料極排ガスと酸素極5cから排出された酸素極排ガスとが供給されて、燃料極排ガス中の可燃成分を酸素極排ガス中の酸素にて燃焼させて改質器4を加熱する燃焼部6と、燃料電池システムの運転を制御する制御部7等を備えて構成されている。
更に、燃料電池システムには、燃焼部6から排出された燃焼排ガスと湯水(熱回収用流体の一例)とを熱交換させて、燃焼排ガスから熱回収する排熱回収用熱交換器8が設けられている。
本発明では、燃焼部6にガス燃料を供給するガス燃料供給手段Cと、燃焼部6に燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給手段Dと、燃焼部6から排出された燃焼排ガスを取り出して、脱硫器2、燃焼部6の順に通流させる燃焼排ガス返戻手段Eと、原燃料供給手段A及び酸素含有ガス供給手段Bを作動させる通常運転と、ガス燃料供給手段C、燃焼用空気供給手段D及び燃焼排ガス返戻手段Eを作動させる脱硫器再生運転とに運転状態を切り換え可能な運転切換手段Fとが設けられている。
更に、この実施形態では、燃焼排ガス返戻手段Eにて取り出された燃焼排ガスを、脱硫器2に供給する前に燃焼部6から排出された燃焼排ガスと熱交換させる昇温用熱交換器9が設けられている。
以下、燃料電池システムの各部について、説明を加える。
原燃料供給手段Aを構成する原燃料ブロア10と脱硫器2とが、原燃料供給路1にて接続され、脱硫器2と改質器4とが、脱硫器2にて脱硫された原燃料ガスを改質器4に供給する脱硫原燃料供給路11にて接続され、改質器4と燃料電池5とが、改質器4にて改質処理された改質ガス(水素含有ガスの一例)を燃料電池5に供給する改質ガス供給路12にて接続されている。
水蒸気生成部3には、改質用水供給路13を通して改質水ポンプ14により改質用水が供給される。
脱硫原燃料供給路11には、エジェクタ15が設けられ、そのエジェクタ15には、水蒸気生成部3にて生成された水蒸気を送出する水蒸気供給路16が接続されて、脱硫された原燃料ガスに水蒸気が混合された状態で、改質器4に供給される。
酸素含有ガス供給手段Bを構成する空気ブロア17と燃料電池5とが反応用空気供給路18にて接続されて、酸素含有ガスとして空気が燃料電池5に供給されるように構成されている。
燃料電池5から燃料極排ガスが送出される燃料極排ガス路19、及び、燃料電池5から酸素極排ガスが送出される酸素極排ガス路20が、燃焼部6に接続され、燃焼部6から燃焼排ガスが燃焼排ガス路21を通して排出される。
排熱回収用熱交換器8は、燃焼排ガス路21の途中に設けられた燃焼排ガス通流部21pの内部に、熱回収用流体の一例としての湯水を通流させる湯水通流路22の途中に設けられた湯水通流部22pを配設して構成され、燃焼排ガス通流部21pを通流する燃焼排ガスと、湯水通流部22pを通流する湯水とを熱交換可能に構成されている。
湯水通流路22には、その湯水通流路22を通して湯水を通流させる湯水ポンプ23が設けられている。
脱硫器2は、周知であるので、詳細な説明及び図示を省略して簡単に説明すると、脱硫器2は、硫黄や硫黄化合物を吸着可能な硫黄吸着剤(図示省略)を備えて構成されている。ちなみに、硫黄吸着剤は、例えば、Ag、Cu、Zn、Fe、Co、Ni等の金属をゼオライトに担持したものが用いられる。
改質器4は、公知の種々の構成のものを使用可能であるので、詳細な説明及び図示を省略して、その一例を簡単に説明すると、改質器4には、改質触媒(図示省略)が充填され、その改質触媒を加熱可能に、改質器4が燃焼部6に隣接配置されている。
そして、例えば、原燃料ガスが、メタンガスを主成分とする天然ガスベースの都市ガスである場合は、改質器4にて、メタンガスと水蒸気とが下記の〔化1〕の反応式にて改質反応して、水素ガスと一酸化炭素ガスを含む改質ガスが生成され、その改質ガスが改質ガス供給路12を通して燃料電池5に供給されるように構成されている。
〔化1〕
CH+HO→CO+3H
水蒸気生成部3も燃焼部6に隣接配置されて、供給される改質用水を燃焼部6から発生する熱により加熱して水蒸気を生成するように構成され、そのように生成された水蒸気が、エジェクタ15にて脱硫原燃料供給路11を通流する脱硫後の原燃料ガスに混合される。
燃料電池5も、周知であるので、詳細な説明及び図示を省略して簡単に説明する。燃料電池5は、電解質層(図示省略)の両側に燃料極5aと酸素極5cとが振り分けて配置されたセル(図示省略)が直列接続状態で積層状態に設けられたセルスタック(図示省略)を備えて構成されている。ちなみに、図1や図2の図中の燃料電池5は、燃料極5a及び酸素極5cを模式的に示して図示した模式的なものである。
ちなみに、燃料電池5としては、セルの電解質層として酸化ジルコニウム等の固体電解質層を用いた固体酸化物形を用いることができる。
改質ガス供給路12にて供給される改質ガスがセルスタックの各セルの燃料極5aに分配供給されると共に、各セルの燃料極5aから排出される燃料極排ガスが燃料極排ガス路19に合流し、並びに、反応用空気供給路18にて供給される空気がセルスタックの各セルの酸素極5cに分配供給されると共に、各セルの酸素極5cから排出される酸素極排ガスが酸素極排ガス路20に合流するように構成されている。
セルスタックの各セルの燃料極5aでは、下記の〔化2〕及び〔化3〕の反応が生じると共に、セルスタックの各セルの酸素極5cでは、下記の〔化4〕の反応が生じて、各セルにおいて発電されて、発電電力が燃料電池5から出力される。
〔化2〕
+O2-→HO+2e
〔化3〕
CO+O2-→CO+2e
〔化4〕
1/2O+2e→O2-
燃焼部6は、燃料極排ガス中の可燃成分を酸素極排ガス中の酸素にて燃焼可能なバーナ(図示省略)を備えて構成され、その燃焼熱により改質器4及び水蒸気生成部3を加熱可能に、それら改質器4及び水蒸気生成部3に隣接して配置されている。
燃焼排ガス路21における排熱回収用熱交換器8の燃焼排ガス通流部21pの設置箇所よりも下流側の箇所に、燃焼排ガス路21から燃焼排ガスを取り出す燃焼排ガス取り出し流路24が分岐接続されると共に、その燃焼排ガス取り出し流路24の他端が、脱硫原燃料供給路11の中間に、脱硫器下流側三方弁25を介して接続されている。
又、燃焼排ガス取り出し流路24には、燃焼排ガス返戻ブロア26が、燃焼排ガス路21に対して吸引作用すると共に、吸引した燃焼排ガスを脱硫器下流側三方弁25側に送出するように設けられている。
昇温用熱交換器9は、燃焼排ガス取り出し流路24の途中に設けられた返戻排ガス通流部24pを、燃焼排ガス路21の途中に設けられた燃焼排ガス通流部21pの内部において、湯水通流部22pの配設箇所よりも上流側の部分に配設して構成され、燃焼排ガス通流部21pを通流する燃焼排ガスと、返戻排ガス通流部24pを通流する燃焼排ガスとを熱交換可能に構成されている。
排熱回収用熱交換器8や昇温用熱交換器9を構成する燃焼排ガス通流部21pの底部には、ドレイン排出路32が連通接続されている。このドレイン排出路32により、湯水通流部22pを通流する湯水や、返戻排ガス通流部24pを通流する燃焼排ガスとの熱交換により、燃焼排ガス通流部21pを通流する燃焼排ガス中の水分が凝縮して生成した凝縮水(ドレイン)が、流下排出される。
脱硫器下流側三方弁25は、脱硫原燃料供給路11における脱硫器2と脱硫器下流側三方弁25との間の脱硫器-三方弁間流路部分11aが接続されたaポートと、脱硫原燃料供給路11における脱硫器下流側三方弁25と改質器4との間の三方弁-改質器間流路部分11bが接続されたbポートとを連通させる通常用通流状態(図1参照)、及び、aポートと、燃焼排ガス取り出し流路24が接続されたcポートとを連通させる再生用通流状態(図2参照)に通流状態を切り換え可能に構成されている。
尚、図1及び図2中、脱硫器下流側三方弁25において、流体が通流可能となっているポートを黒塗りにて示す。
又、原燃料供給路1の中間に、原燃料通流切換三方弁27を介して連絡流路28が分岐接続され、その連絡流路28の他端が、燃料極排ガス切換三方弁29を介して燃料極排ガス路19の中間に接続されている。
原燃料通流切換三方弁27は、原燃料供給路1における原燃料ブロア10と原燃料通流切換三方弁27との間のブロア-三方弁間流路部分1aが接続されたaポートと、原燃料供給路1における原燃料通流切換三方弁27と脱硫器2との間の三方弁-脱硫器間流路部分1bが接続されたbポートとを連通させる通常用通流状態(図1参照)、及び、aポートと、連絡流路28が接続されたcポートとを連通させ、且つ、bポートとcポートとを連通させる再生用通流状態(図2参照)に通流状態を切り換え可能に構成されている。
尚、図1及び図2中、原燃料通流切換三方弁27において、流体が通流可能となっているポートを黒塗りにて示す。
燃料極排ガス切換三方弁29は、燃料極排ガス路19における燃料電池5と燃料極排ガス切換三方弁29との間の電池-三方弁間流路部分19aが接続されたaポートと、燃料極排ガス路19における燃料極排ガス切換三方弁29と燃焼部6との間の三方弁-燃焼部間流路部分19bが接続されたbポートとを連通させる通常用通流状態(図1参照)、連絡流路28が接続されたcポートとbポートとを連通させる再生用通流状態(図2参照)とに通流状態を切り換え可能に構成されている。
尚、図1及び図2中、燃料極排ガス切換三方弁29において、流体が通流可能となっているポートを黒塗りにて示す。
次に、通常運転及び脱硫器再生運転夫々を実行するに当たり、原燃料通流切換三方弁27、脱硫器下流側三方弁25及び燃料極排ガス切換三方弁29夫々の通流状態の切り換えについて説明する。
図1に示すように、通常運転では、原燃料通流切換三方弁27、脱硫器下流側三方弁25及び燃料極排ガス切換三方弁29夫々を通常用通流状態に切り換える。
すると、図1において太実線にて示すように、原燃料ブロア10を作動させると、原燃料ガスが、原燃料供給路1のブロア-三方弁間流路部分1a、原燃料通流切換三方弁27、原燃料供給路1の三方弁-脱硫器間流路部分1b、脱硫器2、脱硫原燃料供給路11の脱硫器-三方弁間流路部分11a、脱硫器下流側三方弁25、脱硫原燃料供給路11の三方弁-改質器間流路部分11bを通流し、その三方弁-改質器間流路部分11bを通流する間にエジェクタ15にて水蒸気供給路16からの水蒸気が混合されて、改質器4に供給され、改質器4において改質ガスに改質処理される。
改質器4にて生成された改質ガスが改質ガス供給路12を通流して燃料電池5の各セルの燃料極5aに分配供給されて発電反応し、燃料電池5の各セルの燃料極5aから排出された燃料極排ガスは、燃料極排ガス路19の電池-三方弁間流路部分19a、燃料極排ガス切換三方弁29、燃料極排ガス路19の三方弁-燃焼部間流路部分19bを通流して、燃焼部6に供給される。
又、空気ブロア17を作動させると、空気が反応用空気供給路18を通流して、燃料電池5の各セルの酸素極5cに分配供給されて発電反応し、各セルの酸素極5cから排出された酸素極排ガスが酸素極排ガス路20を通流して、燃焼部6に供給される。
そして、燃焼部6において燃料極排ガス中の残存可燃成分が酸素極排ガス中の残存酸素にて燃焼して生成された燃焼排ガスが、燃焼排ガス路21を通流して外部に排出される。
脱硫器再生運転では、原燃料通流切換三方弁27、脱硫器下流側三方弁25及び燃料極排ガス切換三方弁29夫々を再生用通流状態に切り換える。
すると、図2において太実線にて示すように、原燃料ブロア10を作動させると、原燃料ガスがガス燃料として、原燃料供給路1のブロア-三方弁間流路部分1a、原燃料通流切換三方弁27、連絡流路28、燃料極排ガス切換三方弁29、燃料極排ガス路19の三方弁-燃焼部間流路部分19bを通流して、燃焼部6に供給される。
又、空気ブロア17を作動させると、空気が反応用空気供給路18を通流して、燃料電池5の各セルの酸素極5cに分配供給され、各セルの酸素極5cを発電反応することなく通過した空気が酸素極排ガス路20を通流して、燃焼部6に供給される。
そして、燃焼部6において原燃料ガスが空気中の酸素にて燃焼して生成された燃焼排ガスが、燃焼排ガス路21を通流する。
又、燃焼排ガス返戻ブロア26を作動させると、燃焼排ガス路21を通流する燃焼排ガスの一部が燃焼排ガス取り出し流路24に取り出されて、取り出された燃焼排ガスが、燃焼排ガス取り出し流路24、脱硫器下流側三方弁25、脱硫原燃料供給路11の脱硫器-三方弁間流路部分11a、脱硫器2、原燃料供給路1の三方弁-脱硫器間流路部分1b、原燃料通流切換三方弁27、連絡流路28、燃料極排ガス切換三方弁29、燃料極排ガス路19の三方弁-燃焼部間流路部分19bを通流して、燃焼部6に供給される。
つまり、ガス燃料を燃焼部6に供給する再生用燃料供給路30は、原燃料供給路1のブロア-三方弁間流路部分1a、連絡流路28、燃料極排ガス路19の三方弁-燃焼部間流路部分19bとから構成される。
又、原燃料通流切換三方弁27により、原燃料供給路1の再生用燃料供給路30の分岐部分に設けられて、原燃料ブロア10からの原燃料ガスを脱硫器2に通流させる通常用通流状態と再生用燃料供給路30に通流させる再生用通流状態とに切り換え可能な原燃料通流切換手段が構成されている。
要するに、原燃料供給手段Aが、原燃料ブロア10及び原燃料通流切換三方弁27を備えて構成されている。
又、再生用燃料供給路30が、原燃料供給路1から分岐されて構成されて、当該原燃料供給路1の一部を利用して構成されると共に、原燃料供給手段Aを構成する原燃料ブロア10がガス燃料供給手段Cに兼用されることになる。
つまり、ガス燃料供給手段Cが、原燃料ブロア10、原燃料通流切換三方弁27及び燃料極排ガス切換三方弁29を備えて構成されている。
又、燃焼排ガス返戻手段Eにより燃焼排ガスを脱硫器2、燃焼部6の順に通流させる燃焼排ガス返戻流路31が、燃焼排ガス取り出し流路24、脱硫原燃料供給路11の脱硫器-三方弁間流路部分11a、原燃料供給路1の三方弁-脱硫器間流路部分1b、連絡流路28、燃料極排ガス路19の三方弁-燃焼部間流路部分19bとから構成されている。
そして、原燃料供給路1の三方弁-脱硫器間流路部分1bは、原燃料供給路1における原燃料通流切換三方弁27(原燃料通流切換手段の一例)と脱硫器2との間の流路部分に相当する。又、連絡流路28と、燃料極排ガス路19の三方弁-燃焼部間流路部分19bとから構成される流路は、再生用燃料供給路30における原燃料通流切換三方弁27(原燃料通流切換手段の一例)からの下流側の流路部分に相当する。
つまり、原燃料通流切換三方弁27(原燃料通流切換手段の一例)が、再生用通流状態では、原燃料ブロア10からの原燃料ガスを再生用燃料供給路30に通流させ、且つ、脱硫器2からの燃焼排ガスを再生用燃料供給路30における原燃料通流切換三方弁27(原燃料通流切換手段の一例)の下流側の流路部分に通流させる状態となるように構成されていることになる。
又、燃焼排ガス返戻流路31のうち、脱硫器2を通過した燃焼排ガスを通流させる流路部分が、原燃料供給路1における原燃料通流切換三方弁27(原燃料通流切換手段の一例)と脱硫器2との間の流路部分と、再生用燃料供給路30における原燃料通流切換三方弁27(原燃料通流切換手段の一例)の下流側の流路部分を用いて構成されていることになる。
そして、燃焼排ガス返戻手段Eが、燃焼排ガス返戻ブロア26、脱硫器下流側三方弁25、原燃料通流切換三方弁27及び燃料極排ガス切換三方弁29を備えて構成されていることになる。
要するに、燃焼排ガス返戻手段Eが、排熱回収用熱交換器8を通過した燃焼排ガスを取り出すように構成されていることになる。
次に、制御部7の制御動作について説明する。
図1及び図2に示すように、この実施形態では、運転切換手段Fが、制御部7を用いて構成されている。
又、運転状態を通常運転から脱硫器再生運転に切り換える再生運転実行タイミングを検知する運転切換タイミング検知手段Gが設けられている。
この実施形態では、運転切換タイミング検知手段Gとして、脱硫器2に、硫黄吸着剤に含有される水分値(例えば、体積含水率)を検出する水分センサー33が設けられている。つまり、制御部7は、水分センサー33にて検出される水分値が、予め設定した再生運転切換用設定値に達することに基づいて、再生運転実行タイミングを検知するように構成されている。
制御部7は、通常運転では、原燃料ブロア10、空気ブロア17、改質水ポンプ14及び湯水ポンプ23を作動させると共に、原燃料通流切換三方弁27、脱硫器下流側三方弁25及び燃料極排ガス切換三方弁29夫々を通常用通流状態に切り換える。
つまり、原燃料ブロア10を作動させ、且つ、原燃料通流切換三方弁27を通常用通流状態に切り換えることが、原燃料供給手段Aを作動させることに相当する。
又、空気ブロア17を作動させることが、酸素含有ガス供給手段Bを作動させることに相当する。
すると、図1において太実線にて示すように、原燃料ブロア10の作動により、原燃料ガスが、原燃料供給路1を通流して脱硫器2に供給されて、脱硫器2で脱硫され、脱硫された原燃料ガスが、脱硫原燃料供給路11を通流し、エジェクタ15にて水蒸気供給路16からの水蒸気が混合された状態で、改質器4に供給され、改質器4において改質ガスに改質処理される。
更に、改質器4にて生成された改質ガスは、改質ガス供給路12を通流して燃料電池5の各セルの燃料極5aに分配供給されて発電反応し、燃料電池5の各セルの燃料極5aから排出された燃料極排ガスは、燃料極排ガス路19を通流して、燃焼部6に供給される。
又、空気ブロア17の作動により、空気が反応用空気供給路18を通流して、燃料電池5の各セルの酸素極5cに分配供給されて発電反応し、各セルの酸素極5cから排出された酸素極排ガスが酸素極排ガス路20を通流して、燃焼部6に供給される。
そして、燃焼部6において燃料極排ガス中の残存可燃成分が酸素極排ガス中の残存酸素にて燃焼して生成された燃焼排ガスが、燃焼排ガス路21を通流して外部に排出される。
又、湯水ポンプ23の作動により、湯水通流路22を湯水が通流し、湯水が排熱回収用熱交換器8の湯水通流部22pを通流する間に、排熱回収用熱交換器8の燃焼排ガス通流部21pを通流する燃焼排ガスと熱交換し、湯水通流部22pを通流する湯水が加熱されると共に、燃焼排ガス通流部21pを通流する燃焼排ガス中の水分が凝縮して、その凝縮水がドレイン排出路32を通して排出される。
制御部7は、水分センサー33にて検出される水分値が再生運転切換用設定値に達することに基づいて、再生運転実行タイミングになったと判断して、通常運転から脱硫器再生運転に切り換える。
又、制御部7は、水分センサー33にて検出される水分値が、予め設定した通常運転切換用設定値に達すると、脱硫器再生運転を終了して、通常運転に切り換える。
制御部7は、脱硫器再生運転では、原燃料ブロア10、空気ブロア17、燃焼排ガス返戻ブロア26及び湯水ポンプ23を作動させると共に、原燃料通流切換三方弁27、脱硫器下流側三方弁25及び燃料極排ガス切換三方弁29夫々を再生用通流状態に切り換える。
つまり、原燃料ブロア10を作動させ、且つ、原燃料通流切換三方弁27及び燃料極排ガス切換三方弁29夫々を再生用通流状態に切り換えることが、ガス燃料供給手段Cを作動させることに相当する。
又、空気ブロア17を作動させることが、燃焼用空気供給手段Dを作動させることに相当する。つまり、酸素含有ガス供給手段Bが、燃焼用空気供給手段Dに兼用されていることになる。
又、燃焼排ガス返戻ブロア26を作動させ、且つ、原燃料通流切換三方弁27、脱硫器下流側三方弁25及び燃料極排ガス切換三方弁29夫々を再生用通流状態に切り換えることが、燃焼排ガス返戻手段Eを作動させることに相当する。
要するに、運転切換手段Fが、通常運転では、原燃料ブロア10及び酸素含有ガス供給手段Bを作動させると共に、原燃料通流切換三方弁27を通常用通流状態に切り換え、脱硫器再生運転では、原燃料ブロア10、燃焼用空気供給手段D及び燃焼排ガス返戻手段Eを作動させると共に、原燃料通流切換三方弁27を再生用通流状態に切り換えるように構成されていることになる。
脱硫器再生運転では、原燃料ブロア10によりガス燃料として燃焼部6に供給する原燃料ガスの流量は、通常運転における定格負荷時に供給する原燃料ガスの流量と同等である。
又、空気ブロア17により燃焼用空気として供給する空気流量は、原燃料ブロア10により供給する原燃料ガス流量に対して、空気比が、例えば、1.2~1.4となる流量である。
又、脱硫器2に供給する燃焼排ガスの温度は、脱硫器2に備えられている硫黄吸着剤の使用上限温度(例えば200℃)以下、例えば、180~200℃に調節される。
又、燃焼排ガス返戻ブロア26により燃焼排ガス路21から取り出す燃焼排ガスの流量は、例えば、燃焼部6から排出される燃焼排ガスの流量の50~90%に調節される。
図2において太実線にて示すように、原燃料ブロア10の作動により、原燃料ガスが再生用燃料供給路30を通流して、燃焼部6に供給される。
又、空気ブロア17の作動により、空気が反応用空気供給路18を通流して、燃料電池5の各セルの酸素極5cに分配供給され、各セルの酸素極5cを発電反応に寄与することなく通過した空気が酸素極排ガス路20を通流して、燃焼部6に供給される。
そして、燃焼部6において原燃料ガスが空気中の酸素にて燃焼して生成された燃焼排ガスが、燃焼排ガス路21を通流する。
又、燃焼排ガス返戻ブロア26の作動により、燃焼排ガス路21を通流する燃焼排ガスの一部が燃焼排ガス返戻流路31に取り出され、取り出された燃焼排ガスが、脱硫器2を通過し、脱硫器2の通過後、再生用燃料供給路30と共用される流路部分では原燃料ガスと混合されながら、燃焼排ガス返戻流路31を通流して、燃焼部6に供給される。
又、湯水ポンプ23の作動により、湯水通流路22を湯水が通流する。
そして、排熱回収用熱交換器8においては、湯水通流部22pを通流する湯水と燃焼排ガス通流部21pを通流する燃焼排ガスとが熱交換し、並びに、昇温用熱交換器9においては、返戻排ガス通流部24pを通流する燃焼排ガスと燃焼排ガス通流部21pを通流する燃焼排ガスとが熱交換する。そして、湯水通流部22pを通流する湯水が加熱されると共に、返戻排ガス通流部24pを通流する燃焼排ガスが加熱され、並びに、燃焼排ガス通流部21pを通流する燃焼排ガス中の水分が凝縮して、その凝縮水がドレイン排出路32を通して排出される。
上記構成の燃料電池システムによれば、脱硫器再生運転では、燃焼部6において、原燃料ブロア10により供給されるガス燃料としての原燃料ガスが空気ブロア17により供給される燃焼用空気により燃焼して、燃焼部6から燃焼排ガスが排出される。そして、燃焼排ガス返戻ブロア26の作動により、燃焼部6から排出された燃焼排ガスの一部が取り出され、取り出された燃焼排ガスが、脱硫器2、燃焼部6の順に通流する。
つまり、脱硫器再生運転の実行中は、脱硫器2には、再生用として、燃焼部6から排出された高温の燃焼排ガスが継続して供給されることから、硫黄吸着剤に吸着されている水分を効率良く脱離して、燃焼排ガスに含有させて放出することができるので、脱硫器再生に要する時間を短縮することができる。
又、脱硫器2を通過した燃焼排ガスが燃焼部6を通流することにより、燃焼排ガスに含まれる硫黄成分が燃焼するので、硫黄臭等の臭気が大気に放散されるのを抑制することができる。
更に、燃焼排ガス返戻ブロア26の作動により、排熱回収用熱交換器8において湯水との熱交換により含有水分が凝縮除去された燃焼排ガスの一部が取り出され、更に、そのように取り出された燃焼排ガスが、昇温用熱交換器9において、燃焼部6から排出された燃焼排ガスとの熱交換により昇温する。そして、そのように含有水分が除去されると共に昇温した燃焼排ガスが再生用として脱硫器2に供給されるので、脱硫器2の硫黄吸着剤に吸着されている水分を一層効率良く脱離して、燃焼排ガスに含有させて放出することができる。
〔別実施形態〕
(A)上記の実施形態では、再生用燃料供給路30を、原燃料供給路1から分岐して構成して、当該原燃料供給路1の一部を利用して構成すると共に、原燃料供給手段Aを構成する原燃料ブロア10をガス燃料供給手段Cに兼用するように構成したが、再生用燃料供給路30を全長にわたって個別に設けると共に、ガス燃料供給手段Cとして専用のブロアを設けても良い。
更に、上記の実施形態では、燃焼排ガス返戻流路31のうち、脱硫器2を通過した燃焼排ガスを通流させる流路部分を、原燃料供給路1における原燃料通流切換三方弁27と脱硫器2との間の流路部分と、再生用燃料供給路30における原燃料通流切換三方弁27の下流側の流路部分を用いて構成したが、燃焼排ガス返戻流路31を全長にわたって個別に設けても良い。
(B)上記の実施形態では、酸素含有ガス供給手段Bを構成する空気ブロア17を、燃焼用空気供給手段Dに兼用したが、燃焼用空気供給手段Dとして、専用のブロアを設けても良い。
(C)脱硫器2に備えられる硫黄吸着剤は、上記の実施形態で例示したもの、即ち、Ag、Cu、Zn、Fe、Co、Ni等の金属をゼオライトに担持したものに限定されるものではなく、種々のものを用いることができる。
(D)運転切換タイミング検知手段Gの具体的な構成は、上記の実施形態で例示した水分センサー33に限定されるものではない。
例えば、通常運転中に脱硫器2へ供給される原燃料ガスの湿度(絶対湿度)を検出する湿度センサー(図示せず)および流量を計測する流量センサー(図示せず)、制御部7に内蔵されている計時手段(図示せず)等、種々のものを用いることができる。ちなみに、運転切換タイミング検知手段Gを湿度センサーにて構成する場合、制御部7を構成するに、通常運転中に脱硫器2へ供給される原燃料ガスの湿度(絶対湿度)および原燃料ガスの流量より算出する脱硫器2へ流入した原燃料ガスに含まれる積算水分量が予め設定した再生運転切換用水分量に達することに基づいて、再生運転実行タイミングになったと判断して、通常運転から脱硫器再生運転に切り換えるように構成する。又、制御部7は、計時手段にて再生運転の累積時間があらかじめ設定した通常運転切換用設定時間に達すると、脱硫器再生運転を終了して、通常運転に切り換える。
(E)燃料電池5としては、上記の実施形態で例示した固体酸化物形以外に、電解質層として固体高分子膜を用いた固体高分子形等、種々のものを用いることができる。
尚、上記の実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、又、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
以上説明したように、脱硫器再生に要する時間を短縮し得ると共に、脱硫器再生時に硫黄臭等の臭気が大気に放散されるのを抑制し得る燃料電池システムを提供することができる。
1 原燃料供給路
2 脱硫器
3 水蒸気生成部
4 改質器
5 燃料電池
5a 燃料極
5c 酸素極
6 燃焼部
8 排熱回収熱交換器
9 昇温用熱交換器
10 原燃料ブロア
27 原燃料通流切換三方弁(原燃料通流切換手段)
30 再生用燃料供給路
31 燃焼排ガス返戻流路
A 原燃料供給手段
B 酸素含有ガス供給手段
C ガス燃料供給手段
D 燃焼用空気供給手段
E 燃焼排ガス返戻手段
F 運転切換手段

Claims (6)

  1. 原燃料供給手段により原燃料供給路を通して供給される原燃料ガスを脱硫する脱硫器と、
    前記脱硫器で脱硫された原燃料ガスと水蒸気生成部から供給される水蒸気とを改質反応させて水素含有ガスを生成する改質器と、
    前記改質器から水素含有ガスが燃料極に供給され且つ酸素含有ガス供給手段により酸素含有ガスが酸素極に供給されて発電する燃料電池と、
    前記燃料極から排出された燃料極排ガスと前記酸素極から排出された酸素極排ガスとが供給されて、燃料極排ガス中の可燃成分を酸素極排ガス中の酸素にて燃焼させて前記改質器を加熱する燃焼部とを備えた燃料電池システムであって、
    前記燃焼部にガス燃料を供給するガス燃料供給手段と、
    前記燃焼部に燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給手段と、
    前記燃焼部から排出された燃焼排ガスを取り出して、前記脱硫器、前記燃焼部の順に通流させる燃焼排ガス返戻手段と、
    前記原燃料供給手段及び前記酸素含有ガス供給手段を作動させる通常運転と、前記ガス燃料供給手段、前記燃焼用空気供給手段及び前記燃焼排ガス返戻手段を作動させる脱硫器再生運転とに運転状態を切り換え可能な運転切換手段とが設けられている燃料電池システム。
  2. 前記燃焼部から排出された燃焼排ガスと熱回収用流体とを熱交換させて、燃焼排ガスから熱回収する排熱回収用熱交換器が設けられ、
    前記燃焼排ガス返戻手段が、前記排熱回収用熱交換器を通過した燃焼排ガスを取り出すように構成されている請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃焼排ガス返戻手段にて取り出された燃焼排ガスを、前記脱硫器に供給する前に前記燃焼部から排出された燃焼排ガスと熱交換させる昇温用熱交換器が設けられている請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
  4. ガス燃料を前記燃焼部に供給する再生用燃料供給路が、前記原燃料供給路から分岐されて構成されて、当該原燃料供給路の一部を利用して構成されると共に、前記原燃料供給手段を構成する原燃料ブロアが前記ガス燃料供給手段に兼用され、
    前記原燃料供給路の前記再生用燃料供給路の分岐部分に、前記原燃料ブロアからの原燃料ガスを前記脱硫器に通流させる通常用通流状態と前記再生用燃料供給路に通流させる再生用通流状態とに切り換え可能な原燃料通流切換手段が設けられ、
    前記ガス燃料供給手段が、前記原燃料ブロアと前記原燃料通流切換手段とを備えて構成され、
    前記運転切換手段が、前記通常運転では、前記原燃料ブロア及び前記酸素含有ガス供給手段を作動させると共に、前記原燃料通流切換手段を前記通常用通流状態に切り換え、前記脱硫器再生運転では、前記原燃料ブロア、前記燃焼用空気供給手段及び前記燃焼排ガス返戻手段を作動させると共に、前記原燃料通流切換手段を前記再生用通流状態に切り換えるように構成されている請求項1~3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記燃焼排ガス返戻手段により燃焼排ガスを前記脱硫器、前記燃焼部の順に通流させる燃焼排ガス返戻流路のうち、前記脱硫器を通過した燃焼排ガスを通流させる流路部分が、前記原燃料供給路における前記原燃料通流切換手段と前記脱硫器との間の流路部分と、前記再生用燃料供給路における前記原燃料通流切換手段の下流側の流路部分を用いて構成され、
    前記原燃料通流切換手段が、前記再生用通流状態では、前記原燃料ブロアからの原燃料ガスを前記再生用燃料供給路に通流させ、且つ、前記脱硫器からの燃焼排ガスを前記再生用燃料供給路における前記原燃料通流切換手段の下流側の流路部分に通流させる状態となるように構成されて、
    前記燃焼排ガス返戻手段が、前記原燃料通流切換手段を備えて構成されている請求項4に記載の燃料電池システム。
  6. 前記酸素含有ガス供給手段が、前記燃焼用空気供給手段に兼用され、
    前記運転切換手段が、前記脱硫器再生運転では、前記ガス燃料供給手段、前記酸素含有ガス供給手段及び前記燃焼排ガス返戻手段を作動させるように構成されている請求項1~5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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