JP7183006B2 - 体液分離システム及び体液分離システムの作動方法 - Google Patents

体液分離システム及び体液分離システムの作動方法 Download PDF

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Description

本発明は、体液分離システム及び体液分離システムの作動方法に関する。
腹水、血液などの体液から所定成分を分離する処理を行う体液分離システムがある。例えば腹水処理を行う体液分離システムは、腹水を濾過して病因物質を除去し、その濾過された腹水から水分を除去する処理を行う。この種の体液分離システムは、例えば腹水を配送するラインに、腹水バッグと、濾過器と、濃縮器と、濃縮腹水バッグをこの順番で直列的に連通した構成を有し、例えば腹水バッグの腹水を濾過器、濃縮器にこの順で流し、その結果できた濃縮された腹水(濃縮腹水)を濃縮腹水バッグに回収している(特許文献1参照)。
特開2013-188427号公報
ところで、上述の体液分離システムの濃縮器のような分離器には、図7に示すような中空糸膜を備えた分離器500が用いられている。分離器500は、体液が流入する流入口501と、流入口501から流入した体液から体液成分を分離する中空糸膜502と、中空糸膜502の内側領域を通過した体液が流出する第1の流出口503と、中空糸膜502の外側領域に流出した体液成分が流出する第2の流出口504を少なくとも備えている。
また上記体液分離システムは、分離器500の流入口501に接続される第1のライン510と、第1のライン510上に設けられた第1のポンプ511と、第1の流出口503に接続される第2のライン512と、第2の流出口504に接続される第3のライン513と、第2のライン512上に設けられた第2のポンプ514を備えている。
そして、体液分離処理を行う際には、第1のポンプ511と第2のポンプ514が作動し、体液が、第1のライン510を通って分離器500に送られ、中空糸膜502の内側空間を通って第1の流出口503から第2のライン512に流出する。また、中空糸膜502の外側空間に流出した体液成分は、第2の流出口504から第3のライン513に流出する。第1のポンプ511の流量を相対的に大きく、第2のポンプ514の流量を相対的に小さくすることで、第3のライン513に流出する体液成分の分離が促される。
例えば上述の腹水処理において濾過された腹水(濾過腹水)から水分を分離する場合には、濾過腹水が分離器500を通り、水分が中空糸膜502により除去されて第2の流出口504から第3のライン513に流出し、水分が除去された濾過腹水(これが濃縮腹水となる。)が第1の流出口503から第2のライン512に流出する。
ところで、例えば腹水バッグの腹水がなくなって腹水の濾過、濃縮を終了させるときには、第1のライン510、分離器500及び第2のライン512内に濾過腹水や濃縮腹水が残る。この残存液は、第2のライン512の下流側にある濃縮腹水バッグ等に回収することが望ましい。残存液を回収する際には、エアが第1のライン510の上流側から供給され、第1のポンプ511及び第2のポンプ514により第1のライン510、分離器500及び第2のライン512の順に送気される。残存液はこのエアにより押し出されて濃縮腹水バッグに送られる。
しかしながら、このとき単に第1のポンプ511と第2のポンプ514を稼働し、エアを送気すると、第1のライン510や分離器500内の液体が、相対的に圧縮されやすい気体に置換されることから、分離器500内に負圧が生じやすくなる。この場合、第3のライン513を通じて例えば外気が分離器500内に逆流する可能性があり、外気が分離器500内に逆流すると、雑菌などの不要物質が分離器500に入り込む可能性があり好ましくない。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、第1のポンプ及び第2のポンプにより第1のラインから気体を送気し、分離器の残存液を第2のラインを通じて排出する際に、第3のラインを通じて分離器に不要物質が逆流することを防止することができる体液分離システム及び体液分離システムの作動方法を提供することをその目的の一つとする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、第1のポンプと第2のポンプの流量を所定の関係になるように制御することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の態様を含む。
(1)体液を配送する第1のラインと、前記第1のライン上に設けられ、前記体液を送液する第1のポンプと、前記第1のラインに接続され、前記体液が流入する流入口と、前記流入口から流入した体液から体液成分を分離する中空糸膜と、前記中空糸膜の内側領域を通過した体液が流出する第1の流出口と、前記中空糸膜の外側領域に流出した体液成分が流出する第2の流出口と、を有する分離器と、前記第1の流出口に接続され、前記体液を配送する第2のラインと、前記第2の流出口に接続され、前記体液成分を配送する第3のラインと、前記第2のライン上に設けられ、前記体液を送液する第2のポンプと、前記第1のラインの前記第1のポンプよりも上流側に気体を供給する気体供給部と、前記気体供給部から気体を供給する際に、前記第1のポンプの流量Q1と、前記第2のポンプの流量Q2と、前記第1のラインにおける第1のポンプよりも上流側の圧力P0と、前記第1のラインにおける第1のポンプよりも下流側の圧力P1との関係が(P0÷P1)×Q1≧Q2となるように、前記第1のポンプ及び前記第2のポンプの流量を制御する制御装置と、を備える、体液分離システム。
(2)前記第1のラインにおける第1のポンプよりも下流側の圧力P1を測定する第1の圧力測定装置を、さらに備え、前記制御装置は、前記第1の圧力測定装置により測定された圧力P1を用いて、前記第1のポンプ及び前記第2のポンプの流量を制御する、(1)に記載の体液分離システム。
(3)前記第1のラインにおける第1のポンプよりも上流側の圧力P0を測定する第2の圧力測定装置を、さらに備え、前記制御装置は、前記第2の圧力測定装置により測定された圧力P0を用いて、前記第1のポンプ及び前記第2のポンプの流量を制御する、(1)又は(2)に記載の体液分離システム。
(4)前記第2のラインは、体液回収容器に接続するための接続部を有する、(1)~(3)のいずれか一項に記載の体液分離システム。
(5)前記体液回収容器の重量を測定する重量測定装置を、さらに備える、(4)に記載の体液分離システム。
(6)前記制御装置は、前記重量測定装置が測定する前記体液回収容器の重量の変化が予め定められた値以下となる場合に、前記第1のポンプ及び前記第2のポンプを停止する、(5)に記載の体液分離システム。
(7)前記第2のラインは、当該第2のラインを患者に接続するための接続部を有する、(1)~(3)のいずれか一項に記載の体液分離システム。
(8)前記第2のラインの気体を検知する第1の気体検出器を、さらに備える、(1)~(7)のいずれか一項に記載の体液分離システム。
(9)前記制御装置は、前記第1の気体検出器が気体を検知した場合に、前記第1のポンプ及び前記第2のポンプを停止する、(8)に記載の体液分離システム。
(10)前記第1のラインにおける前記第1のポンプよりも上流側の気体を検知する第2の気体検出器を、さらに備え、前記制御装置は、前記第2の気体検出器が気体を検知した場合に、前記流量Q1と、前記流量Q2と、前記圧力P0及び前記圧力P1の関係が(P0÷P1)×Q1≧Q2となるように、前記第1のポンプ及び前記第2のポンプの流量を制御する、(1)~(9)のいずれか一項に記載の体液分離システム。
(11)前記制御装置は、前記第2の気体検出器が気体を検知してから、所定時間経過した後に、前記流量Q1と、前記流量Q2と、前記圧力P0及び前記圧力P1の関係が(P0÷P1)×Q1≧Q2となるように、前記第1のポンプ及び前記第2のポンプの流量を制御する、(10)に記載の体液分離システム。
(12)前記第3のラインは、体液回収容器に連通している、(1)~(3)のいずれか一項に記載の体液分離システム。
(13)前記第3のラインは、患者に接続するための接続部に連通している、(1)~(3)のいずれか一項に記載の体液分離システム。
(14)前記体液は、血液、血漿又は腹水のうちのいずれかである、(1)~(13)のいずれか一項に記載の体液分離システム。
(15)体液を配送する第1のラインと、前記第1のライン上に設けられ、前記体液を送液する第1のポンプと、前記第1のラインに接続され、前記体液が流入する流入口と、前記流入口から流入した体液から体液成分を分離する中空糸膜と、前記中空糸膜の内側領域を通過した体液が流出する第1の流出口と、前記中空糸膜の外側領域に流出した体液成分が流出する第2の流出口と、を有する分離器と、前記第1の流出口に接続され、前記体液を配送する第2のラインと、前記第2の流出口に接続され、前記体液成分を配送する第3のラインと、前記第2のライン上に設けられ、前記体液を送液する第2のポンプと、前記第1のラインの前記第1のポンプよりも上流側に気体を供給する気体供給部と、前記第1のポンプ及び前記第2のポンプの流量を制御する制御装置と、を備える体液分離システムの作動方法であって、前記気体供給部から気体を供給する際に、前記制御装置が、前記第1のポンプの流量Q1と、前記第2のポンプの流量Q2と、前記第1のラインにおける第1のポンプよりも上流側の圧力P0と、前記第1のラインにおける第1のポンプよりも下流側の圧力P1との関係が(P0÷P1)×Q1≧Q2となるように、前記第1のポンプ及び前記第2のポンプの流量を制御する、体液分離システムの作動方法。
本発明によれば、第1のポンプ及び第2のポンプにより第1のラインから気体を送気し、分離器の残存液を第2のラインを通じて排出する際に、第3のラインを通じて分離器に不要物質が逆流することを防止することができる体液分離システムを提供することができる。
本実施の形態に係る体液分離システムの基本構成を示す模式図である。 第1の実施の形態における腹水処理システムの構成例を示す模式図である。 第1の実施の形態における腹水処理システムの他の構成例を示す模式図である。 第2の実施の形態における腹水処理システムの構成例を示す模式図である。 第3の実施の形態における血漿分離システムの構成例を示す模式図である。 第4の実施の形態における血液処理システムの構成例を示す模式図である。 体液分離システムの構成の一部を示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態について説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、特に限定するものではない。さらに、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。また、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
<体液分離システムの基本構成>
まず、本実施の形態に係る体液分離システムの基本構成を説明する。体液分離システムの基本構成1は、図1に示すように、体液を配送する第1のライン10と、第1のライン10上に設けられ、体液を送液する第1のポンプ11と、体液を分離する分離器12と、体液を配送する第2のライン13と、体液成分を配送する第3のライン14と、第2のライン13上に設けられ、体液を送液する第2のポンプ15と、第1のライン10の第1のポンプ11よりも上流側に気体を供給する気体供給部16と、制御装置17とを備えている。
分離器12は、第1のライン10に接続され、体液が流入する流入口20と、流入口20から流入した体液から体液成分を分離する中空糸膜21と、中空糸膜21の内側領域を通過した体液が流出する第1の流出口22と、中空糸膜21の外側領域に流出した体液成分が流出する第2の流出口23と、を有する。
制御装置17は、気体供給部16から気体を供給する際に、第1のポンプ11の流量Q1と、第2のポンプ15の流量Q2と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも上流側の圧力P0と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも下流側の圧力P1との関係が(P0÷P1)×Q1≧Q2となるように、第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量を制御する機能を有する。なお圧力P0および圧力P1は特に断らない限り絶対圧を意味する。
かかる基本構成1を有する体液分離システムによれば、気体供給部16から気体を供給して分離器12の残存液を第2のライン13を通じて排出する際に、第1のポンプ11の流量Q1と、第2のポンプ15の流量Q2と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも上流側の圧力P0と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも下流側の圧力P1との関係が(P0÷P1)×Q1≧Q2となるように、第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量を制御する。この結果、第1のライン10や分離器12内が体液から気体に置換され、気体の体積が圧縮されても、ボイル・シャルルの法則(圧力P×体積Vは一定)に基づいて(P0÷P1)×Q1≧Q2の関係が維持されることにより、第2のポンプ15により排出される体液の体積が、第1のポンプ11により供給される気体の体積と同じかそれよりも小さくなる。この結果、分離器12内に負圧が生じることがなく、分離器12の残存液を第2のライン13を通じて排出する際に、第3のライン14を通じて分離器12に不要物質が逆流することを防止することができる。なお、本明細書において「体液」という用語は、体液の原液のみならず、体液の原液から所定の体液成分が分離されたものや、分離された体液成分に対しても用いられる。以下、上記体液分離システムの基本構成1が適用可能な体液処理システムの例を具体的に説明する。
<第1の実施の形態>
本実施の形態では、上記体液分離システムの基本構成1を腹水処理システムに適用した例を説明する。図2は、本実施の形態に係る体液分離システムとしての腹水処理システム50の構成の概略を示す説明図である。
腹水処理システム50は、第1のライン10と、第1のポンプ11と、第1の分離器12と、第2ライン13と、第3のライン14と、第2のポンプ15と、気体供給部16と、制御装置17と(以上基本構成1)、第4のライン60と、第5のライン61と、第2の分離器62と、第6のライン63と、第7のライン64と、重量測定装置65と、第1の圧力測定装置66と、第1の気体検出器67及び第2の気体検出器68等を備えている。第1のライン10~第7のライン64には、例えばチューブが用いられている。
第4のライン60は、上流側の端部に、腹水バッグ70に接続するための接続部71を有している。腹水バッグ70は、患者から採取された腹水を収容することができる。第4のライン60の下流側の端部は、第2の分離器62の後述の流入口80に接続されている。第4のライン60には、開閉弁72が設けられている。
第2の分離器62は、例えば濾過器として機能する中空糸膜モジュールである。第2の分離器62は、例えば円筒形状の外形を有し、流入口80と、流入口80から流入した腹水から所定成分を分離する中空糸膜81と、中空糸膜81の内側領域(一次側)を通過した腹水が流出する第1の流出口82と、中空糸膜81の外側領域(二次側)に流出した腹水の所定成分(濾過腹水)が流出する第2の流出口83と、中空糸膜81の外側領域に気体としてのエアが流入するエア流入口84を有している。
中空糸膜81は、腹水が内側領域から外側領域を通過する際に、腹水中の細菌やがん細胞などの所定の病因物質を除去し、アルブミンなどの所定の有用成分を通過させることができる。
第5のライン61の上流側の端部は、第2の分離器62の第1の流出口82に接続されている。第5のライン61の下流側の端部は、例えば図示しない廃液部に接続されている。第5のライン61には、開閉弁73が設けられている。
第6のライン63の一端部は、第2の分離器62のエア流入口84に接続されている。第6のライン63の他端部は、大気開放され、気体供給部16を構成している。なお第6のライン63上には、雑菌などの不要物質が混入することを防ぐためにエアフィルタ(図示せず)などが配置されていてもよい。第6のライン63には、開閉弁90が設けられている。
第1のライン10の上流側の端部は、第2の流出口83に接続されている。第1のライン10の下流側の端部は、第1の分離器12の流入口20に接続されている。第1のポンプ11は、第1のライン10に設けられている。第1のポンプ11には、例えばチューブを扱いてチューブ中の液体を圧送するチューブポンプが用いられている。なお、第1のポンプ11は、チューブポンプの他にも遠心ポンプ等、流体を圧送できるものであれば特に限定されるものではない。
第1のライン10の第1のポンプ11の下流側には、第1の圧力測定装置66が接続されている。第1の圧力測定装置66は、第1のライン10における第1のポンプ11よりも下流側の圧力を測定することができる。なお、第1の圧力測定装置66はドリップチャンバ100等を介して圧力を測定してもよい。
第2の気体検出器68は、第1のライン10における第1のポンプ11よりも上流側に設けられている。第1のライン10の第1のポンプ11の上流側には、開閉弁101が設けられている。
第1の分離器12は、例えば濃縮器として機能する中空糸膜モジュールである。第1の分離器12は、例えば円筒形状の外形を有し、流入口20と、流入口20から流入した濾過腹水から所定成分を分離する中空糸膜21と、中空糸膜21の内側領域を通過した濾過腹水(これが濃縮腹水となる。)が流出する第1の流出口22と、中空糸膜21の外側領域に流出した所定成分(水分)が流出する第2の流出口23を有している。
中空糸膜21は、濾過腹水が内側領域を通過する際に、濾過腹水中の水分を外側領域に流出させ分離することで濾過腹水を濃縮することができる。
第3のライン14の上流側の端部は、第2の流出口23に接続されている。第3のライン14の下流側の端部は、例えば図示しない排液部に接続されている。
第2のライン13の上流側の端部は、第1の流出口22に接続されている。第2のポンプ15は、第2のライン13に設けられている。第2のポンプ15には、例えばチューブを扱いてチューブ中の液体を圧送するチューブポンプが用いられている。なお、第2のポンプ15は、チューブポンプの他にも遠心ポンプ等、流体を圧送できるものであれば特に限定されるものではない。
第1の気体検出器67は、第2のライン13における第2のポンプ15よりも下流側に設けられている。
第2のライン13は、下流側の端部に、体液回収容器としての濃縮腹水バッグ110に接続するための接続部111を有している。濃縮腹水バッグ110は、所定量の濃縮腹水を収容することができる。
第7のライン64は、濃縮腹水バッグ110と第1のライン10とを接続している。第7のライン64は、第1のライン10における第1のポンプ11よりも上流側であって第2の気体検出器68及び開閉弁101よりも下流側に接続されている。第7のライン64には、開閉弁112が設けられている。
重量測定装置65は、濃縮腹水バッグ110の重量を測定することができる。
制御装置17は、例えばCPU、メモリ等を有するマイクロコンピュータである。制御装置17は、第1のポンプ11、第2のポンプ15、開閉弁72、73、90、101、112、第1の気体検出器67、第2の気体検出器68、第1の圧力測定装置66、重量測定装置65等の各装置の動作を制御して腹水処理を実行できる。制御装置17は、例えば予めメモリに記憶されたプログラムを実行して腹水処理を実施できる。
具体的に制御装置17は、気体供給部16からエアを供給する場合に、第1のポンプ11の流量Q1と、第2のポンプ15の流量Q2と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも上流側の圧力P0と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも下流側の圧力P1との関係が(P0÷P1)×Q1≧Q2となるように、第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量を制御する。この制御は、例えば制御装置17の予めメモリに記憶されたプログラムを実行することにより行われる。
次に、上述の腹水処理システム50を用いて行われる腹水処理について説明する。
先ず、患者から採取した腹水を収容した腹水バッグ70が第4のライン60の接続部71に接続される。濃縮腹水バッグ110が第2のライン13の接続部111に接続される。次に、腹水の濾過、濃縮処理が開始される。開閉弁72、101が開放され、開閉弁73、90、112が閉鎖された状態で、第1のポンプ11と第2のポンプ15が作動する。また、第1の圧力測定装置66、第1の気体検出器67及び第2の気体検出器68、重量測定装置65が作動する。このとき、第1のポンプ11の流量Q1が第2のポンプ15の流量Q2よりも大きくなるように第1のポンプ11と第2のポンプ15が制御される。
腹水バッグ70の腹水は、第4のライン60を通じて第2の分離器62に送られる。腹水は、第2の分離器62の流入口80から中空糸膜81の内側領域に流入し、腹水の一部の成分が中空糸膜81を通過して、中空糸膜81の外側領域に流出する。このとき、腹水から所定の病因物質が除去され、腹水が濾過される。中空糸膜81の外側領域に流出した濾過腹水は、第1のライン10を通って第1の分離器12に送られ、第1の分離器12の流入口20から中空糸膜21の内側領域に流入する。ここで、第1のポンプ11と第2のポンプ15との間の流量差により、例えば濾過腹水の一部の水分が、中空糸膜21を通過して、中空糸膜21の外側領域に流出する。これにより、濾過腹水から水分が除去され、濾過腹水が濃縮される。第1の分離器12で濃縮された濃縮腹水は、第2のライン13を通って濃縮腹水バッグ110に収容される。濃縮腹水バッグ110に所定量の濃縮腹水が貯留したり、または濃縮腹水バッグ110の貯留量が最大貯留量に到達すると、第1のポンプ11及び第2のポンプ15が停止され、濾過、濃縮処理が終了する。
次に、例えば再濃縮処理が行われる。例えば上記濾過、濃縮処理の状態から、開閉弁101が閉じられ、開閉弁112が開放され、第1のポンプ11と第2のポンプ15が作動する。これにより、濃縮腹水バッグ110の濃縮腹水が、第7のライン64を通じて第1のライン10に戻され、第1の分離器12、第2のライン13を通って濃縮腹水バッグ110に戻され、循環する。こうして濃縮腹水が再濃縮され、所望の濃度の濃縮腹水が生成される。所定時間経過後、第1のポンプ11及び第2のポンプ15が停止され、再濃縮処理が終了する。
次に、例えば第1のライン10、第1の分離器12、第2のライン13に残存する濾過腹水や濃縮腹水が回収される(回収処理)。例えば上記再濃縮処理の状態から、開閉弁90、101が開放され、開閉弁112が閉鎖され、第1のポンプ11と第2のポンプ15が作動し、気体供給部16から第1のライン10にエアが供給される。このとき、第1のポンプ11の流量Q1と、第2のポンプ15の流量Q2と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも上流側の圧力P0と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも下流側の圧力P1との関係が(P0÷P1)×Q1≧Q2となるように、第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量が制御される。圧力P0には、図示しない圧力測定装置により測定されて制御装置17に出力されたものや、予め制御装置17に入力されたものが用いられる。また圧力P1には、第1の圧測定装置66で測定されて制御装置17に出力されたものが用いられる。
回収処理では、エアが、気体供給部16から第6のライン63を通じて第2の分離器62の外側領域に流入し、第2の分離器62から第1のライン10、第1の分離器12及び第2のライン13の順に送気される。そして、第1のライン10、第1の分離器12及び第2のライン13に残存していた濾過腹水や濃縮腹水が、エアにより押し出されて濃縮腹水バッグ110に回収される。
そして、例えば第1の気体検出器67が、気体供給部16から供給され第2のライン13に到達したエアを検出したときに、第1のポンプ11と第2のポンプ15が停止される。
また、重量測定装置65が測定する濃縮腹水バッグ110の重量の変化が予め定められた値以下となったときに、濃縮腹水バッグ110に流入する残存液がなくなったとみなして、第1のポンプ11及び第2のポンプ15が停止されてもよい。
本実施の形態によれば、気体供給部16から気体を供給して分離器12等の残存液を第2のライン13を通じて排出する際に、第1のポンプ11の流量Q1と、第2のポンプ15の流量Q2と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも上流側の圧力P0と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも下流側の圧力P1との関係が(P0÷P1)×Q1≧Q2となるように、第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量を制御する。この結果、第1のライン10や分離器12内が濾過腹水や濃縮腹水の体液からエアに置換され、エアの体積が圧縮されても、ボイル・シャルルの法則(圧力P×体積Vは一定)に基づいて(P0÷P1)×Q1≧Q2の関係が維持されることにより、第2のポンプ15により排出される体液の体積が、第1のポンプ11により供給されるエアの体積と同じかそれよりも小さくなる。この結果、分離器12内に負圧が生じることがなく、エアを用いて分離器12の残存液を第2のライン13を通じて排出する際に、第3のライン14を通じて分離器12に外気などの不要物質が逆流することを防止することができる。
制御装置17は、第1の圧力測定装置66により測定された圧力P1を用いて、第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量を制御するので、(P0÷P1)×Q1≧Q2の関係を満たす第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量を正確に制御することができる。
制御装置17は、第1の気体検出器67が気体供給部16から供給され第2のライン13に到達したエアを検出したときに、第1のポンプ11と第2のポンプ15を停止するので、濃縮腹水バッグ110にエアが入り込むことを抑制することができる。
また制御装置17が、重量測定装置65が測定する濃縮腹水バッグ110の重量の変化が予め定められた値以下となったときに、第1のポンプ11及び第2のポンプ15を停止することができるので、濃縮腹水バッグ110にエアが大量に入り込むことを抑制することができる。
上記実施の形態の例では、制御装置17は、エアの供給開始後直ちに(P0÷P1)×Q1≧Q2の関係を満たすように第1のポンプ11及び第2のポンプ15を制御していたが、回収処理開始後、第2の気体検出器68がエアを検知した場合に、(P0÷P1)×Q1≧Q2の関係を満たすように第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量を制御してもよい。この場合、第2の気体検出器68がエアを検知する前は、例えばQ1>Q2となるように第1のポンプ11と第2のポンプ15の流量を制御することができる。かかる場合、エアが分離器12に到達する前に、第1のポンプ11と第2のポンプ15の流量差が十分に確保されるので、分離器12において残存液である濾過腹水からの除水を十分に行うことができる。
さらに上記例において制御装置17は、第2の気体検出器68がエアを検知してから、所定時間T経過した後に、(P0÷P1)×Q1≧Q2の関係を満たすように第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量を制御してもよい。所定時間Tは、例えば第2の気体検出器68のエアが第1のポンプ11に到達するまでの時間としてもよい。かかる場合、エアが第1のポンプ11により近づいてから第1のポンプ11と第2のポンプ15の流量を(P0÷P1)×Q1≧Q2の関係に切り替えることができる。
本実施の形態において、図3に示すように第6のライン63に第3のポンプ91が設けられ、第1のライン10にエアを積極的に供給する場合等には、腹水処理システム50が、第1のライン10における第1のポンプ11よりも上流側の圧力P0を測定する第2の圧力測定装置92をさらに備え、制御装置17が、第2の圧力測定装置92により測定された圧力P0を用いて、第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量を制御するようにしてもよい。かかる場合、例えば第2の圧力測定装置92は、第6のライン63における第3のポンプ91と第2の分離器62のエア流入口84と間に設けられてもよい。本例によれば、制御装置17が、(P0÷P1)×Q1≧Q2の関係を満たす第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量を正確に制御することができる。
上記第1の実施の形態では、第2のライン12は濃縮腹水バッグ110に接続されていたが、患者に接続するための接続部を備え、患者に連通していてもよい。第3のライン13は廃液部に接続されていたが、体液回収容器に接続されていてもよい。第1のライン10は、腹水バッグ70の代わりに患者に接続するための接続部を備えていてもよい。
<第2の実施の形態>
次に、本発明に係る体液分離システムの基本構成1を他の腹水処理システムに適用した例を説明する。
図4は、本実施の形態にかかる腹水処理システム150の構成の概略を示す説明図である。腹水処理システム150は、例えば第1のライン10と、第1のポンプ11と、第1の分離器12と、第2ライン13と、第3のライン14と、第2のポンプ15と、気体供給部16と、制御装置17と(以上基本構成1)、第2の分離器160と、第4のライン161と、第3のポンプ162と、第5のライン163と、第6のライン164と、第4のポンプ165と、第1の圧力測定装置166と、第2の圧力測定装置167等を備えている。
第1のライン10は、上流側の端部に、腹水バッグ170に接続するための接続部171を有している。第1のライン10の下流側の端部は、第1の分離器12の流入口20に接続されている。第1のポンプ11は、第1のライン10に設けられている。
気体供給部16は、第1のライン10における第1のポンプ11の上流側に設けられている。第1の圧力測定装置166は、第1のライン10における第1のポンプ11の下流側に設けられ、第2の圧力測定装置167は、第1のライン10における第1のポンプ11の上流側に設けられている。
第1の分離器12は、例えば濾過器として機能する中空糸膜モジュールである。第1の分離器12は、例えば円筒形状の外形を有し、流入口20と、流入口20から流入した腹水から所定成分を分離する中空糸膜21と、中空糸膜21の内側領域を通過した腹水が流出する第1の流出口22と、中空糸膜21の外側領域に流出した腹水の所定成分(濾過腹水)が流出する第2の流出口23を有している。
中空糸膜81は、腹水が内側領域から外側領域を通過する際に、腹水中の細菌やがん細胞などの所定の病因物質を除去し、アルブミンなどの所定の有用成分を通過させることができる。
第2のライン13の上流側の端部は、第1の流出口22に接続されている。第2のライン13は、下流側の端部に、廃液バッグ180に接続するための接続部181を有している。第2のポンプ15は、第2のライン13に設けられている。
第3のライン14の上流側の端部は、第2の流出口23に接続されている。第3のライン14の下流側の端部は、第2の分離器160の後述の流入口190に接続されている。
第2の分離器160は、例えば濃縮器として機能する中空糸膜モジュールである。第2の分離器160は、例えば円筒形状の外形を有し、流入口190と、流入口190から流入した濾過腹水から所定成分を分離する中空糸膜191と、中空糸膜191の内側領域を通過した濾過腹水(これが濃縮腹水となる。)が流出する第1の流出口192と、中空糸膜191の外側領域に流出した所定成分(水分)が流出する第2の流出口193を有している。
中空糸膜191は、濾過腹水が内側領域を通過する際に、濾過腹水中の水分を外側領域に流出させて分離することで濾過腹水を濃縮することができる。
第5のライン163の上流側の端部は、第2の流出口193に接続されている。第5のライン163の下流側の端部は、例えば廃液バッグ210に接続されている。
第4のライン161の上流側の端部は、第1の流出口192に接続されている。第4のライン161は、下流側の端部に、濃縮腹水バッグ200に接続するための接続部201を有している。第3のポンプ162は、第4のライン161に設けられている。
第6のライン164は、濃縮腹水バッグ200と第3のライン14とを接続している。第4のポンプ165は、第6のライン164に設けられている。
制御装置17は、第1のポンプ11、第2のポンプ15、第3のポンプ162、第4のポンプ165、第1の圧力測定装置166、第2の圧力測定装置167等の各装置の動作を制御して腹水処理を実行できる。制御装置17は、例えば予めメモリに記憶されたプログラムを実行して腹水処理を実施できる。
具体的には、制御装置17は、気体供給部16からエアを供給する場合に、第1のポンプ11の流量Q1と、第2のポンプ15の流量Q2と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも上流側の圧力P0と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも下流側の圧力P1との関係が(P0÷P1)×Q1≧Q2となるように、第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量を制御する。この制御は、例えば制御装置17の予めメモリに記憶されたプログラムを実行することにより行われる。
腹水処理システム150では、濾過、濃縮処理が終了した後、例えば第1のライン10、第1の分離器12及び第2のライン13に腹水や濾過腹水が残存する。この腹水や濾過腹水は、例えば廃液バッグ180に廃液(廃液処理)されたり、第3のライン14、第2の分離器160及び第4のライン161を通って濃縮腹水バッグ200に回収(回収処理)される。この場合、例えば第1のポンプ11と第2のポンプ15が作動し、気体供給部16から第1のライン10にエアが供給される。このとき、第1のポンプ11の流量Q1と、第2のポンプ15の流量Q2と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも上流側の圧力P0と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも下流側の圧力P1との関係が(P0÷P1)×Q1≧Q2となるように、第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量が制御される。圧力P0には、第2の圧力測定装置167により測定されて制御装置17に出力されたものが用いられ、圧力P1には、第1の圧測定装置166で測定されて制御装置17に出力されたものが用いられる。
廃液処理や回収処理では、エアが、気体供給部16から第1のライン10、第1の分離器12及び第2のライン13の順に送気される。そして、第1のライン10、第1の分離器12に残存していた腹水や濾過腹水が、エアにより押し出され、一部が第2のライン13を通じて廃液バッグ180に廃液される。また、一部の腹水が第1の分離器12の中空糸膜21の外側領域に流出し、第3のライン14、第2の分離器160及び第4のライン161を通って濃縮腹水バッグ200に回収(回収処理)される。
本実施の形態によれば、気体供給部16からエアを供給して分離器12等の残存液を第2のライン13を通じて排出する際に、第1のポンプ11の流量Q1と、第2のポンプ15の流量Q2と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも上流側の圧力P0と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも下流側の圧力P1との関係が(P0÷P1)×Q1≧Q2となるように、第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量を制御する。この結果、第1のライン10や分離器12内が腹水や濾過腹水の体液からエアに置換され、エアの体積が圧縮されても、ボイル・シャルルの法則(圧力P×体積Vは一定)に基づいて(P0÷P1)×Q1≧Q2の関係が維持されることにより、第2のポンプ15により排出される体液の体積が、第1のポンプ11により供給されるエアの体積と同じかそれよりも小さくなる。この結果、分離器12内に負圧が生じることがなく、エアを用いて分離器12の残存液を第3のライン14を通じて排出する際に、第3のライン14と連通する第5のライン163を通じて分離器12に不要物質が逆流することを防止することができる。
以上の第2の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に第2のライン13に第1の気体検出器を設け、制御装置17は、第1の気体検出器が気体供給部16から供給され第2のライン13に到達したエアを検出したときに、第1のポンプ11と第2のポンプ15を停止してもよい。
また、第2の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に第1のライン10の第1のポンプ11の上流側に第2の気体検出器を設け、制御装置17は、第2の気体検出器がエアを検知した場合に、(P0÷P1)×Q1≧Q2の関係を満たすように第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量を制御してもよい。また、制御装置17は、第2の気体検出器がエアを検知してから、所定時間T経過した後に、(P0÷P1)×Q1≧Q2の関係を満たすように第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量を制御してもよい。
第4のライン161は、濃縮腹水バッグ200の代わりに患者に接続するための接続部を有していてもよく、かかる場合、第3のライン14は、第4のライン161を介して患者に接続するための接続部に連通されている。第1のライン10は、腹水バッグ170の代わりに患者に接続するための接続部を備えていてもよい。
<第3の実施の形態>
本実施の形態では、上記体液分離システムの基本構成1を血漿分離システムに適用した例を説明する。図5は、本実施の形態に係る体液分離システムとしての血漿分離システム250の構成の概略を示す説明図である。
血漿分離システム250は、例えば第1のライン10と、第1のポンプ11と、第1の分離器12と、第2ライン13と、第3のライン14と、第2のポンプ15と、気体供給部16と、制御装置17と(以上基本構成1)、第4のライン260、第3のポンプ261と、第5のライン262、第2の分離器263と、第6のライン264と、第4のポンプ265と、第1の圧力測定装置266と、第2の圧力測定装置267と、第7のライン268等を備えている。
第4のライン260は、上流側の端部に、患者に接続するための接続部270を有している。第4のライン260の下流側の端部は、第2の分離器263の後述の流入口280に接続されている。第3のポンプ261は、第4のライン260に設けられている。
第2の分離器263は、例えば血液から血漿を分離する中空糸膜モジュールである。第2の分離器263は、例えば円筒形状の外形を有し、流入口280と、流入口280から流入した血液から所定成分を分離する中空糸膜281と、中空糸膜281の内側領域(一次側)を通過した血液が流出する第1の流出口282と、中空糸膜281の外側領域(二次側)に流出した血液の所定成分(血漿)が流出する第2の流出口283と、中空糸膜281の外側領域に気体としてのエアが流入するエア流入口284を有している。
中空糸膜281は、血液が内側領域を通過する際に、血液中の血漿を外側領域に流出させて分離することができる。
第5のライン262の上流側の端部は、第1の流出口282に接続されている。第5のライン262は、下流側の端部に、患者に接続するための接続部271を有している。
第7のライン268の一端は、エア流入口284に接続されている。第7のライン268の他端は、大気開放されており、気体供給部16を構成している。第7のライン268には、開閉弁272が設けられている。なお第7のライン268上には、雑菌などの不要物質が混入することを防ぐためにエアフィルタ(図示せず)などが配置されていてもよい。
第1のライン10の上流側の端部は、第2の流入口283に接続されている。第1のライン10の下流側の端部は、第1の分離器12の流入口20に接続されている。第1のポンプ11は、第1のライン10に設けられている。第1の圧力測定装置266は、第1のライン10における第1のポンプ11の下流側に設けられ、第2の圧力測定装置267は、第1のライン10における第1のポンプ11の上流側に設けられている。
第1の分離器12は、例えば血漿から所定成分(有用な血漿成分)を分離する中空糸膜モジュールである。第1の分離器12は、例えば円筒形状の外形を有し、流入口20と、流入口20から流入した血漿から所定成分を分離する中空糸膜21と、中空糸膜21の内側領域を通過した血漿が流出する第1の流出口22と、中空糸膜21の外側領域に流出した有用な血漿成分が流出する第2の流出口23を有している。
中空糸膜21は、血漿が内側領域を通過する際に、血漿中の有用な血漿成分を外側領域に流出させて分離することができる。
第2のライン13の上流側の端部は、第1の流出口22に接続されている。第2のライン13の下流側の端部は、例えば図示しない廃液部に接続されている。第2のポンプ15は、第2のライン13に設けられている。
第3のライン14の上流側の端部は、第2の流出口23に接続されている。第3のライン14の下流側の端部は、第5のライン262に接続されている。
第6のライン264は、上流側の端部に、置換液バッグ290に接続するための接続部291を有している。置換液バッグ290は、所定量の置換液を収容することができる。第6のライン264の下流側の端部は、第3のライン14に接続されている。第4のポンプ265は、第6のライン264に設けられている。
制御装置17は、第1のポンプ11、第2のポンプ15、第3のポンプ261、第4のポンプ265、第1の圧力測定装置266、第2の圧力測定装置267、開閉弁272等の各装置の動作を制御して血漿分離処理を実行できる。制御装置17は、例えば予めメモリに記憶されたプログラムを実行して血漿分離処理を実施できる。
具体的には、制御装置17は、気体供給部16からエアを供給する際に、第1のポンプ11の流量Q1と、第2のポンプ15の流量Q2と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも上流側の圧力P0と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも下流側の圧力P1との関係が(P0÷P1)×Q1≧Q2となるように、第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量を制御する。この制御は、例えば制御装置17の予めメモリに記憶されたプログラムを実行することにより行われる。
血漿分離処理では、第1のポンプ11、第2のポンプ15、第3のポンプ261及び第4のポンプ265が作動し、患者の血液が第4のライン260を通って第2の分離器263に送られる。第2の分離器263では、中空糸膜281により血液から血漿が分離される。第2の分離器263において分離された血漿は、第1のライン10を通って第1の分離器12に送られる。第2の分離器263を通過した血液は、第5のライン262を通って患者に戻される。第1の分離器12では、中空糸膜21により血漿から病因物質が除去される。中空糸膜21の内側領域を通過した、病因物質を含む血漿は、第1の流出口22から第2のライン13に排出され、廃液部に廃液される。中空糸膜21の外側領域に流出した有用な血漿成分は、第2の流出口23から第3のライン14に流出する。第3のライン14に流出した血漿成分は、第6のライン264から供給された置換液と合流し、第3のライン14を通じて第5のライン262に戻され、その後第5のライン262を通じて患者に戻される。
血漿分離処理が終了した後、例えば第1のライン10、第1の分離器12及び第2のライン13に血漿が残存する。この血漿は、例えば第2のライン13の下流側の廃液部に廃液(廃液処理)されたり、第3のライン14及び第5のライン262を通じて患者に戻される(回収処理)。この場合、例えば開閉弁272が開放され、第1のポンプ11と第2のポンプ15が作動し、気体供給部16から第7のライン268及び第1のライン10にエアが供給される。このとき、第1のポンプ11の流量Q1と、第2のポンプ15の流量Q2と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも上流側の圧力P0と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも下流側の圧力P1との関係が(P0÷P1)×Q1≧Q2となるように、第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量が制御される。圧力P0には、第2の圧力測定装置267により測定されて制御装置17に出力されたものが用いられ、圧力P1には、第1の圧測定装置266で測定されて制御装置17に出力されたものが用いられる。
廃液処理や回収処理では、エアが気体供給部16から第7のライン268、第1のライン10、第1の分離器12及び第2のライン13の順に送気される。そして、第1のライン10、第1の分離器12に残存していた血漿が、エアにより押し出され、一部が第2のライン13を通じて廃液部に廃液される。また、一部の血漿が第1の分離器12の中空糸膜21の外側領域に流出し、第3のライン14、第5のライン262を通って患者に戻される。
本実施の形態によれば、気体供給部16からエアを供給して分離器12等の残存液を第2のライン13を通じて排出する際に、第1のポンプ11の流量Q1と、第2のポンプ15の流量Q2と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも上流側の圧力P0と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも下流側の圧力P1との関係が(P0÷P1)×Q1≧Q2となるように、第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量を制御する。この結果、第1のライン10や分離器12内が血漿の体液からエアに置換され、エアの体積が圧縮されても、ボイル・シャルルの法則(圧力P×体積Vは一定)に基づいて(P0÷P1)×Q1≧Q2の関係が維持されることにより、第2のポンプ15により排出される体液の体積が、第1のポンプ11により供給されるエアの体積と同じかそれよりも小さくなる。この結果、分離器12内に負圧が生じることがなく、エアを用いて分離器12の残存液を第2のライン13を通じて排出する際に、第3のライン14を通じて分離器12に患者から体液が逆流することを防止することができる。
以上の第3の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に第2のライン13に第1の気体検出器を設け、制御装置17は、第1の気体検出器が気体供給部16から供給され第2のライン13に到達したエアを検出したときに、第1のポンプ11と第2のポンプ15を停止してもよい。
また、第3の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に第1のライン10の第1のポンプ11の上流側に第2の気体検出器を設け、制御装置17は、第2の気体検出器がエアを検知した場合に、(P0÷P1)×Q1≧Q2の関係を満たすように第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量を制御してもよい。また、制御装置17は、第2の気体検出器がエアを検知してから、所定時間T経過した後に、(P0÷P1)×Q1≧Q2の関係を満たすように第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量を制御してもよい。
第2のライン13は、廃液部の代わりに、体液回収容器に接続するための接続部を備えていてもよい。また、第3のライン13は、体液回収容器に接続するための接続部を備えていてもよい。この場合、第3のライン13は、患者に代わりに体液回収容器に連通する。
<第4の実施の形態>
本実施の形態では、上記体液分離システムの基本構成1を血液浄化システムに適用した例を説明する。図6は、本実施の形態に係る体液分離システムとしての血液浄化システム300の構成の概略を示す説明図である。
血液浄化システム300は、例えば第1のライン10と、第1のポンプ11と、第1の分離器12と、第2ライン13と、第3のライン14と、第2のポンプ15と、気体供給部16と、制御装置17と(以上基本構成1)、第1の圧力測定装置310と、第2の圧力測定装置311等を備えている。
第1のライン10は、上流側の端部に、患者に接続するための接続部320を有している。第1のライン10の下流側の端部は、第1の分離器12の流入口20に接続されている。第1のポンプ11は、第1のライン10に設けられている。
気体供給部16は、第1のライン10における第1のポンプ11の上流側に設けられている。第1の圧力測定装置310は、第1のライン10における第1のポンプ11の下流側に設けられ、第2の圧力測定装置311は、第1のライン10における第1のポンプ11の上流側に設けられている。なお気体供給部16上には、雑菌などの不要物質が混入することを防ぐためにエアフィルタ(図示せず)などが配置されていてもよい。
第1の分離器12は、例えば血液から不要物質を分離する中空糸膜モジュールである。第1の分離器12は、例えば円筒形状の外形を有し、流入口20と、流入口20から流入した血液から所定成分を分離する中空糸膜21と、中空糸膜21の内側領域を通過した血液が流出する第1の流出口22と、中空糸膜21の外側領域に流出した不要物質が流出する第2の流出口23と、流入出口24を有している。
中空糸膜21は、血液が内側領域を通過する際に、血液中の不要物質を外側領域に流出させて分離することができる。
第2のライン13の上流側の端部は、第1の流出口22に接続されている。第2のライン13は、下流側の端部に、患者に接続するための接続部330を有している。第2のポンプ15は、第2のライン13に設けられている。
第3のライン14の上流側の端部は、第2の流出口23に接続されている。第3のライン14の下流側の端部は、血液浄化の種類に応じて異なるが、例えば廃液部などに接続されている。流入出口24は、閉鎖されていてもよいし、図示しない第4のラインに接続されていてもよい。
制御装置17は、第1のポンプ11、第2のポンプ15、第1の圧力測定装置310、第2の圧力測定装置311等の各装置の動作を制御して血液浄化処理を実行できる。制御装置17は、例えば予めメモリに記憶されたプログラムを実行して血液浄化処理を実施できる。
具体的には、制御装置17は、気体供給部16からエアを供給する場合に、第1のポンプ11の流量Q1と、第2のポンプ15の流量Q2と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも上流側の圧力P0と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも下流側の圧力P1との関係が(P0÷P1)×Q1≧Q2となるように、第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量を制御する。この制御は、例えば制御装置17の予めメモリに記憶されたプログラムを実行することにより行われる。
血液浄化処理では、第1のポンプ11及び第2のポンプ15が作動し、患者の血液が第1のライン10を通って第1の分離器12に送られる。第1の分離器12では、中空糸膜21により血液から不要成分が除去される。中空糸膜21の外側領域に流出した不要成分は、第2の流出口23から第3のライン14に流出する。中空糸膜21の内側領域を通過した、不要成分が除去された血液は、第1の流出口22から第2のライン13に排出され、第2のライン13を通って患者に戻される。
血液処理が終了した後、例えば第1のライン10、第1の分離器12及び第2のライン13に血液が残存する。この血液の一部は、例えば第2のライン13を通って患者に戻される(血液回収処理)。この場合、例えば第1のポンプ11と第2のポンプ15が作動し、気体供給部16から第1のライン10にエアが供給される。このとき、第1のポンプ11の流量Q1と、第2のポンプ15の流量Q2と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも上流側の圧力P0と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも下流側の圧力P1との関係が(P0÷P1)×Q1≧Q2となるように、第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量が制御される。圧力P0には、第2の圧力測定装置311により測定されて制御装置17に出力されたものが用いられ、圧力P1には、第1の圧測定装置310で測定されて制御装置17に出力されたものが用いられる。
血液回収処理では、エアが気体供給部16から第1のライン10、第1の分離器12及び第2のライン13の順に送気される。そして、第1のライン10、第1の分離器12及び第2のライン13に残存していた血液は、エアにより押し出され、第2のライン13を通じて患者に戻される。なお、この際、エアが患者に入らないように適切な手段、装置が設けられている。
本実施の形態によれば、気体供給部16からエアを供給して分離器12等の残存液を第2のライン13を通じて排出する際に、第1のポンプ11の流量Q1と、第2のポンプ15の流量Q2と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも上流側の圧力P0と、第1のライン10における第1のポンプ11よりも下流側の圧力P1との関係が(P0÷P1)×Q1≧Q2となるように、第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量を制御する。この結果、第1のライン10や分離器12内が血液の体液からエアに置換され、エアの体積が圧縮されても、ボイル・シャルルの法則(圧力P×体積Vは一定)に基づいて(P0÷P1)×Q1≧Q2の関係が維持されることにより、第2のポンプ15により排出される体液の体積が、第1のポンプ11により供給されるエアの体積と同じかそれよりも小さくなる。この結果、分離器12内に負圧が生じることがなく、エアを用いて分離器12の残存液を第2のライン13を通じて排出する際に、第3のライン14を通じて分離器12に不要物質が逆流することを防止することができる。
以上の第4の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に第2のライン13に第1の気体検出器を設け、制御装置17は、第1の気体検出器が気体供給部16から供給され第2のライン13に到達したエアを検出したときに、第1のポンプ11と第2のポンプ15を停止してもよい。
また、第4の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に第1のライン10の第1のポンプ11の上流側に第2の気体検出器を設け、制御装置17は、第2の気体検出器がエアを検知した場合に、(P0÷P1)×Q1≧Q2の関係を満たすように第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量を制御してもよい。また、制御装置17は、第2の気体検出器がエアを検知してから、所定時間T経過した後に、(P0÷P1)×Q1≧Q2の関係を満たすように第1のポンプ11及び第2のポンプ15の流量を制御してもよい。
第3のライン14が透析液排出ラインとなり、流入出口に透析液供給ラインが接続されていてもよい。第3のライン14は、廃液部の代わりに体液回収容器に接続するための接続部を備えていてもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば以上の実施の形態において、腹水処理システム50、150、血漿分離システム250、血液浄化システム300の構成は、他のものであってもよい。本発明は、基本構成1を有するものであれば、他の体液分離システムにも適用できる。本発明に係る体液分離システムで分離される体液は、腹水、濾過腹水、血漿成分や血液の他、例えば胸水などであってもよい。
本発明は、第1のポンプ及び第2のポンプにより第1のラインから気体を送気し、分離器の残存液を第2のラインを通じて排出する際に、第3のラインを通じて分離器に不要物質が逆流することを防止することができる体液分離システムを提供する際に有用である。
1 体液分離システムの基本構成
10 第1のライン
11 第1のポンプ
12 分離器
13 第2のライン
14 第3のライン
15 第2のポンプ
16 気体供給部
17 制御装置
20 流入口
21 中空糸膜
22 第1の流出口
23 第2の流出口

Claims (15)

  1. 体液を配送する第1のラインと、
    前記第1のライン上に設けられ、前記体液を送液する第1のポンプと、
    前記第1のラインに接続され、前記体液が流入する流入口と、前記流入口から流入した体液から体液成分を分離する中空糸膜と、前記中空糸膜の内側領域を通過した体液が流出する第1の流出口と、前記中空糸膜の外側領域に流出した体液成分が流出する第2の流出口と、を有する分離器と、
    前記第1の流出口に接続され、前記体液を配送する第2のラインと、
    前記第2の流出口に接続され、前記体液成分を配送する第3のラインと、
    前記第2のライン上に設けられ、前記体液を送液する第2のポンプと、
    前記第1のラインの前記第1のポンプよりも上流側に気体を供給する気体供給部と、
    前記気体供給部から気体を供給する際に、前記第1のポンプの流量Q1と、前記第2のポンプの流量Q2と、前記第1のラインにおける第1のポンプよりも上流側の圧力P0と、前記第1のラインにおける第1のポンプよりも下流側の圧力P1との関係が(P0÷P1)×Q1≧Q2となるように、前記第1のポンプ及び前記第2のポンプの流量を制御する制御装置と、を備える、
    体液分離システム。
  2. 前記第1のラインにおける第1のポンプよりも下流側の圧力P1を測定する第1の圧力測定装置を、さらに備え、
    前記制御装置は、前記第1の圧力測定装置により測定された圧力P1を用いて、前記第1のポンプ及び前記第2のポンプの流量を制御する、
    請求項1に記載の体液分離システム。
  3. 前記第1のラインにおける第1のポンプよりも上流側の圧力P0を測定する第2の圧力測定装置を、さらに備え、
    前記制御装置は、前記第2の圧力測定装置により測定された圧力P0を用いて、前記第1のポンプ及び前記第2のポンプの流量を制御する、
    請求項1又は2に記載の体液分離システム。
  4. 前記第2のラインは、体液回収容器に接続するための接続部を有する、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の体液分離システム。
  5. 前記体液回収容器の重量を測定する重量測定装置を、さらに備える、
    請求項4に記載の体液分離システム。
  6. 前記制御装置は、
    前記重量測定装置が測定する前記体液回収容器の重量の変化が予め定められた値以下となる場合に、前記第1のポンプ及び前記第2のポンプを停止する、
    請求項5に記載の体液分離システム。
  7. 前記第2のラインは、当該第2のラインを患者に接続するための接続部を有する、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の体液分離システム。
  8. 前記第2のラインの気体を検知する第1の気体検出器を、さらに備える、
    請求項1~7のいずれか一項に記載の体液分離システム。
  9. 前記制御装置は、
    前記第1の気体検出器が気体を検知した場合に、前記第1のポンプ及び前記第2のポンプを停止する、
    請求項8に記載の体液分離システム。
  10. 前記第1のラインにおける前記第1のポンプよりも上流側の気体を検知する第2の気体検出器を、さらに備え、
    前記制御装置は、
    前記第2の気体検出器が気体を検知した場合に、前記流量Q1と、前記流量Q2と、前記圧力P0及び前記圧力P1の関係が(P0÷P1)×Q1≧Q2となるように、前記第1のポンプ及び前記第2のポンプの流量を制御する、
    請求項1~9のいずれか一項に記載の体液分離システム。
  11. 前記制御装置は、
    前記第2の気体検出器が気体を検知してから、所定時間経過した後に、前記流量Q1と、前記流量Q2と、前記圧力P0及び前記圧力P1の関係が(P0÷P1)×Q1≧Q2となるように、前記第1のポンプ及び前記第2のポンプの流量を制御する、
    請求項10に記載の体液分離システム。
  12. 前記第3のラインは、体液回収容器に連通している、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の体液分離システム。
  13. 前記第3のラインは、患者に接続するための接続部に連通している、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の体液分離システム。
  14. 前記体液は、
    血液、血漿又は腹水のうちのいずれかである、
    請求項1~13のいずれか一項に記載の体液分離システム。
  15. 体液を配送する第1のラインと、
    前記第1のライン上に設けられ、前記体液を送液する第1のポンプと、
    前記第1のラインに接続され、前記体液が流入する流入口と、前記流入口から流入した体液から体液成分を分離する中空糸膜と、前記中空糸膜の内側領域を通過した体液が流出する第1の流出口と、前記中空糸膜の外側領域に流出した体液成分が流出する第2の流出口と、を有する分離器と、
    前記第1の流出口に接続され、前記体液を配送する第2のラインと、
    前記第2の流出口に接続され、前記体液成分を配送する第3のラインと、
    前記第2のライン上に設けられ、前記体液を送液する第2のポンプと、
    前記第1のラインの前記第1のポンプよりも上流側に気体を供給する気体供給部と、
    前記第1のポンプ及び前記第2のポンプの流量を制御する制御装置と、
    を備える体液分離システムの作動方法であって、
    前記気体供給部から気体を供給する際に、前記第1のポンプの流量Q1と、前記第2のポンプの流量Q2と、前記第1のラインにおける第1のポンプよりも上流側の圧力P0と、前記第1のラインにおける第1のポンプよりも下流側の圧力P1との関係が(P0÷P1)×Q1≧Q2となるように、前記第1のポンプ及び前記第2のポンプの流量を制御する前記制御装置が作動する
    体液分離システムの作動方法。
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