JP7180858B2 - 汚染検査システム - Google Patents
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Description
<汚染検査システムの構成>
図1は、第1実施形態に係る汚染検査システムの概要を示す。図2は、第1実施形態に係る汚染検査システムのシステムブロック図を示す。図3は、第1実施形態に係る汚染検査システムにおいて、車両の汚染検査の様子を示す(前方上方からの斜視図)。図4は、第1実施形態に係る汚染検査システムにおいて、車両の汚染検査の様子を示す(後方からの背面図)。図5は、第1実施形態に係る汚染検査システムの平面図を示す。
管理サーバ1は、ネットワークを介して、汚染検査システム100の各端末や各装置と接続され、汚染検査システム100全体(各端末、各装置)を管理、又は制御する。例えば、管理サーバ1は、停車位置確認センサ42、車種判定センサ43、ドア開閉センサ45、侵入検知センサ46、ゲート70からの情報を取得し、停車位置の判定、車種の判定、ドアの開閉の判定、侵入者の有無の判定、ゲート70の開閉等を行う。ゲート70の開閉は、車両管理端末3を経由して取得した、検知器53で検知された放射線量や車種特定カメラ41で取得した車両の識別情報(車両の登録番号)に基づいて行われる。また、管理サーバ1は、車両管理端末3を経由して、検知器53で検知された放射線量の情報、及びロボットの移動位置の情報を取得する。本実施形態では、管理サーバ1は、各端末や各装置とローカルエリアネットワーク接続されているが、電話回線網を利用したインターネットで接続してもよい。ネットワークは、汚染検査システム100を構成する各端末や各装置を電気的に接続し、通信可能とできるものであれば良くその態様は特に限定されない。管理サーバ1は、管理施設(図示せず)に設置され、ハードウェア構成として、CPU(Central Processing Unit)、メモリ(RAM(Random Access Memory)、ROM(Read only memory))、記録装置(HDD(hard disk drive)/SSD(solid state drive))、表示装置、入力装置、出力装置、通信装置としてのネットワークI/O、管理データベースを備える。管理データベースには、車両の情報を管理する車両確定テーブルや、汚染検査の情報を管理する汚染検査テーブルなどが格納されている。管理サーバ1のCPUは、メモリに登録された制御プログラムに従って、汚染検査システム100を制御する。また、管理サーバ1のCPUは、ロボットの制御、車種判定の管理、汚染検査の管理等、各端末の機能を実現することもできる。換言すると、各端末の機能は、管理サーバ1のCPU上で実行されるコンピュータプログラムとして構成することができる。また、これらの各端末の機能は、専用のプロセッサが実行するようにしてもよい。
ロボット制御端末2は、本発明の制御装置の一例であり、動作情報(ロボット54を動作させるための情報であり、例えば、各関節の座標と各関節の回転軸回りの回転角度を含む情報)に基づいて、検知器53が車両の形状に追従して移動するようにロボット54及び搬送装置55を制御する。また、ロボット制御端末2は、ロボット54の移動位置の情報を取得し、車両管理端末3へ送る。ロボット制御端末2は、ハードウェア構成として、制御装置、記録装置、表示装置、入力装置、出力装置、通信装置を備える。ロボット制御端末2の制御装置は、CPU、メモリを含む。ロボット制御端末2は、汎用のコンピュータによって構成することができる。ロボット制御端末2の制御装置、記録装置、表示装置、入力装置、出力装置、通信装置は、管理サーバ1の制御装置、記録装置、表示装置、入力装置、出力装置、通信装置と同様に構成することができる。従って、これらの説明は、割愛する。
車両管理端末3は、車両特定カメラ41を制御する。換言すると、車両特定カメラ41の向きやズームなどの調整は、車両管理端末3で行うことができる。また、車両管理端末3は、車両特定カメラ41で撮像された画像を分析して、車両の登録番号(車両ナンバー)を取得し照合する。なお、車両の登録番号とは別に識別番号となる表示番号を車両毎に付与し、表示番号を取得し照合するようにしてもよい。また、車両管理端末3は、本発明の管理装置の一例であり、検知器53で検知された放射線量の情報、及びロボットの移動位置の情報について、検知器用制御装置535を介して取得し、取得した情報を出力装置に出力する。車両管理端末3は、ハードウェア構成として、制御装置、記録装置、表示装置、入力装置、出力装置、通信装置を備える。車両管理端末3のハードウェア構成について、サーバ1と同様の構成については、説明を割愛する。車両管理端末の制御装置は、CPU、メモリを含む。車両管理端末3は、汎用のコンピュータによって構成することができる。
検知器用制御装置535は、検知器53と接続されるとともに、ネットワークを介して車両管理端末3と接続されており、検知器53で検知された放射線量の情報を車両管理端末3へ送信する。検知器用制御装置535は、ハードウェア構成として、制御装置(CPU、メモリ)、記録装置、表示装置、入力装置、出力装置、通信装置を備える。検知器用制御装置535は、汎用のコンピュータによって構成することができる。
停車位置確認センサ42は、汚染検査を受ける際の車両の停車位置を検知する。検知結果は、管理サーバ1へ送信され、管理サーバ1によって、車両が既定の停車位置に停止しているか判定される。既定の停車位置とは、汚染検査を行う際に車両が停車する位置であり、ロボット54や搬送装置55の動作情報を補正せずに汚染検査を行うことができる位置でもある。図6は、第1実施形態に係る停車位置確認センサの配置状態を示す。停車位置確認センサ42は、車両の左右両方の前輪位置を検知する。なお、停車位置確認センサ42は、左右一方に配置するようにしてもよい。右側を例に説明すると、停車位置確認センサ42は、レーザー変位センサで構成され、停車位置確認センサ台420に設置された、停車位置確認センサ(前方)42a、停車位置確認センサ(中央)42b、停車位置確認センサ(後方)42cを含む。停車位置確認センサ台420は、車両の両側方に設けられ、タイヤの直径よりも広い間隔で立ち上げられた柱材421,422と、柱材421,422と直交し、車両の前後方向に延びる、上桁材423、下桁材424とで構成されている。上桁材423は、車両の車軸付近の高さ位置に設けられ、下桁材424は、上桁材423と地面との間に設けられている。停車位置確認センサ(前方)42a、停車位置確認センサ(中央)42b、停車位置確認センサ(後方)42cは、上桁材423に設けられている。停車位置確認センサ(前方)42aは、車軸高さにおける右側前輪の最前部(前方に突出したタイヤ表面)を検知する。右側前輪の最前部が停車位置確認センサ(前方)42aよりも前方にあると、NG判定となる。停車位置確認センサ(中央)42bは、右側前輪の中心(車軸)を検知する。右側前輪の車軸が停車位置確認センサ(中央)42bと一致すると、OK判定となる。停車位置確認センサ(後方)42cは、車軸高さにおける右側前輪の最後部(後方に突出したタイヤ表面)を検知する。右側前輪の最後部が停車位置確認センサ(後方)42cよりも後方にあると、NG判定となる。
車種判定センサ43は、汚染検査を受ける車両の荷台の長さを検知する。検知結果は、管理サーバ1へ送信され、管理サーバ1によって車種が判定される。図7は、第1実施形態に係る車種判定センサの配置状態を示す。車種判定センサ43は、車両の両側から、車両の後端(本実施形態では、大型トラックの後ろあおり)を検知する。なお、車種判定センサ43は、左右一方に配置するようにしてもよい。右側を例に説明すると、車種判定センサ43は、レーザー変位センサで構成され、車種判定センサ台430に前方から順に設置された、第1車種判定センサ43a、第2車種判定センサ43b、第3車種判定センサ43c、第4車種判定センサ43dを含む。車種判定センサ台430は、車両の両側に設けられ、間隔を空けて立ち上げられた車種判定センサの柱材431,432と、車種判定センサの柱材431,432と直交し、車両の前後方向に延びる、車種判定センサの上桁材433、車種判定センサの下桁材434とで構成されている。車種判定センサの上桁材433は、車両の荷台付近(本実施形態では、大型トラックのあおり)の高さ位置に設けられ、車種判定センサの下桁材434は、車種判定センサの上桁材433と地面との間に設けられている。第1車種判定センサ43a、第2車種判定センサ43b、第3車種判定センサ43c、第4車種判定センサ43dは、互いに間隔を空けて車種判定センサの上桁材433に設けられている。例えば、最も前方側にある第1車種判定センサ43aのみ「ON」の場合(第2車種判定センサ43b、第3車種判定センサ43c、第4車種判定センサ43dは「OFF」)、第1荷台サイズ(例えば、5100mm)と判定される。第1車種判定センサ43a、及び前方側2番目にある第2車種判定センサ43bが「ON」の場合(第3車種判定センサ43c、第4車種判定センサ43dは「OFF」)、第2荷台サイズ(例えば、5300mm)と判定される。第1車種判定センサ43a、第2車種判定センサ43b、及び前方側3番目にある第3車種判定センサ43cが「ON」の場合(第4車種判定センサ43dは「OFF」)、第3荷台サイズ(例えば、6200mm)と判定される。第1車種判定センサ43a、第2車種判定センサ43b、第3車種判定センサ43c、及び前方側から4番目の第4車種判定センサ43dが全て「ON」の場合(第1車種判定センサ43a、第2車種判定センサ43b、第3車種判定センサ43cは「OFF」)、第4荷台サイズ(例えば、6500mm)と判定される。
タイヤガイド56は、本発明の幅方向の誘導部の一例であり、車両を、車両の幅方向(左右方向)において、既定の停車位置へ誘導する。タイヤガイド56は、車両のタイヤの両側に位置する2本の平行なレールからなる。タイヤガイド56の入口部(後方側)は、2本のレールの間隔が広くなっており、前方に向けて徐々にその間隔が狭くなっている。
車両位置決め輪留め44は、本発明の前後方向の誘導部の一例であり、車両を、車両の前後方向において、既定の停車位置へ誘導する。車両位置決め輪留め44は、車両の前輪を挟み込むように前後方向に配置された一対の車止めによって構成されている。車止めは、第1傾斜部、第1傾斜部に連なる平面部、平面部に連なり第1傾斜部と傾斜の向きが逆である第2傾斜部からなる(図14参照)。
ドア開閉センサ45は、車両の周囲に設置された安全柵60のドア61の開閉を検知する。ここで、図8は、第1実施形態に係るドア開閉センサ、及び侵入検知センサの配置状態を示す。図8は、車両の左側に設置された安全柵60の斜視図を示す。安全柵60は、車両の周囲を囲むように設けられ、入口部と出口部が開放されている。ドア開閉センサ45の検知結果は、管理サーバ1へ送信され、管理サーバ1によってドア61の開閉の有無が判定される。安全柵60には、コーナー部に警告灯63が設置されており、ドア61が開いている場合、警告灯63が点灯するとともに、警告音が鳴り、汚染検査が中断、換言するとロボット54が停止する。
侵入検知センサ46は、安全柵60の入口部と出口部に設置され、安全柵60の内側、換言すると車両の汚染検査を行うエリア内への人等の浸入を検知する。侵入検知センサ46は、レーザセンサで構成され、安全柵60の入口部に2か所、安全柵60の出口部に2か所、設置されている。侵入検知センサ46の検知結果は、管理サーバ1へ送信され、管理サーバ1によってエリア内への人等の浸入の有無が判定される。エリア内への人等の浸入が検知されると、安全柵60の警告灯63が点灯するとともに、警告音が鳴り、汚染検査が中断、換言するとロボット54が停止する。
ゲート70は、安全柵60の入口部と出口部に設置され、エリア内への車両の入出場を規制する。ゲート70は、ゲートバーの一端がゲート70の本体と接続され、他端が上下運動(本体との接続部を軸に回動)することで開閉する遮断機で構成されている。ゲート70の開閉は、管理サーバ1によって制御される。具体的には、車両特定カメラ41で撮像された画像が分析され、車両の登録番号が照合され、車両が登録された車両の場合、入口部のゲート70が開き、車両が登録された車両でない場合、入口部のゲート70が閉じた状態となる。また、汚染検査が終了し、放射線量が所定値を下回っている場合、出口部のゲート70が開き、汚染検査が終了していない場合、又は、汚染検査が終了したものの、放射線量が所定値以上の場合、出口部のゲート70が閉じた状態となる。
検知器53は、ロボット54の先端に固定され、放射線量を検知する。ここで、図9は、第1実施形態に係るロボット、及び検知器の斜視図を示す。図10は、第1実施形態に係るロボット、及び検知器の側面図を示す。図11は、第1実施形態に係る検知器の上面図を示す。図12は、第1実施形態に係る検知器の正面図を示す。第1実施形態に係る検知器53は、車両の外面の放射線量を検知する外面用検知器531と、外面用検知器531の近傍に設けられ、車両の細部(車両のタイヤやタイヤハウス付近)の放射線量を検知する細部用検知器532と、を含む。外面用検知器531は、検知面が平板状のβ線プラスチックサーベイメータ5311が3基用いられ、これらが横方向に並ぶように箱型の筐体内に固定されることで構成されている。細部用検知器532は、棒状のγ線サーベイメータが用いられている。細部用検知器532は、外面用検知器531の後方、かつ上部に、基準時(汚染検査が開始される直前のタイミング)に先端が上方を指すように外面用検知器531の筐体に固定されている。検知器53で検知された放射線量の情報は、ロボット54に固定された検知器用制御装置535に送られる。なお、検知器53は、放射線量を検知できればよく、測定線種(α線、β線、γ線等)、測定エネルギー範囲、形状、配置等は特に限定されない。
ロボット54は、先端のアタッチメントに検知器53が固定され、三次元的に移動自在なアームを有する。検知器53は、先端のアタッチメントに取り外し自在に固定してもよい。第1実施形態に係るロボット54は、所謂6軸の多関節ロボットで構成されている。また、第1実施形態に係るロボット54は、車両の左右両側に1基ずつ合計2基設けられ、夫々が搬送装置55によって前後方向に移動自在である。なお、ロボット54は、7軸、5軸等でもよく、軸数は特に限定されない。また、ロボット54は、1基、3基等でもよく、設置台数は特に限定されない。また、検知器53に応じて、専用のロボットを設置するようにしてもよい。
搬送装置55は、ロボット54を車両の前後方向に搬送する。ここで、図13は、第1実施形態に係るロボット、及び搬送装置等の上面図を示す。図14は、第1実施形態に係るロボット、及び搬送装置等の側面図を示す。第1実施形態に係る搬送装置55は、所謂LMガイド(Linear Motion Guide(リニア・モーション・ガイド))とアクチュエータを有する水平移動機構で構成されている。また、第1実施形態に係る搬送装置55は、車両の前後方向に伸びる直線状のラック、駆動源としてのモータ、モータのトルクをラックに伝達するリニアヘッドを有する水平移動機構で構成してもよい。
次に汚染検査方法について、汚染検査システムの動作とともに説明する。図15は、第1実施形態に係る汚染検査方法のフローを示す。
第1実施形態に係る汚染検査システム100によれば、検知器53が車両の形状に追従して移動するので、例えば、従来のゲート型の検査装置と比較して、検査精度を向上することができる。また、ロボット54は、予め設定した車両の動作情報に応じて制御されるので、効率よく移動(動作)することができ、検査時間を短縮することができる。また、第1実施形態に係る汚染検査システム100は、検知器53が外面用検知器531と細部用検知器532とを含む構成である。そのため、従来、手作業で行っていた車両の細部(例えば、タイヤやタイヤハウス)を含め、車両の全体を効率よく汚染検査でき、検査時間を短縮することができる。更に、汚染検査の手作業を省略又は大幅に削減できるので、作業員の安全性も向上することができる。
汚染検査システムは、車両の左前を検知する左前の停車位置測定画像センサ、車両の右前を検知する右前の停車位置測定画像センサ、車両の左後ろを検知する左後の停車位置測定画像センサ、車両の右後ろを検知する右後の停車位置測定画像センサを備える構成としてもよい。これらの画像センサにより、停車位置情報として、車両の前端、後端、左右側面、四隅の座標を取得し、車両の停車位置を特定するようにしてもよい。
Claims (4)
- 車両の汚染検査を行う汚染検査システムであって、
放射線量を検知する検知器と、
三次元的に移動自在なアームを有し、アームの先端に検知器が固定されたロボットと、
検知器が車両の形状に追従して移動するように既定された動作情報であって、少なくとも車両の識別情報と車両の形状に関する形状情報とを含む車両の属性情報に応じて設定された動作情報に基づいて、ロボットを制御する制御装置と、を備え、
検知器は、車両の外面の放射線量を検知する外面用検知器と、外面用検知器の筐体に固定され、車両の細部の放射線量を検知する細部用検知器と、を含む、汚染検査システム。 - 検知器に設けられ、車両との距離を測定する距離測定センサを更に備える、請求項1に記載の汚染検査システム。
- 車両を停車位置へ誘導する誘導部を更に備え、
誘導部は、車両の幅方向の位置を停車位置へ誘導する幅方向の誘導部と、車両の前後方向の位置を停車位置へ誘導する前後方向の誘導部とを含む、請求項1又は2に記載の汚染検査システム。 - 放射線量を検知する領域を複数の領域に区分けし、領域ごとに放射線量を判定し、判定結果を出力する管理装置を更に備える、請求項1から3の何れか1項に記載の汚染検査システム。
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