JP7179690B2 - 放射性核種の製造方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガンマ線、アルファ線、ベータ線等の放射線を放出する放射性核種を製造する技術に係り、特に電子線加速器を利用した放射性核種の製造方法及び装置に関する。
テクネチウム99m(Tc-99m)に代表されるガンマ線を放出する放射性核種は診断用薬剤として、アクチニウム225(Ac-225)に代表されるアルファ線を放出する放射性核種は治療用薬剤として、広く用いられている。
これら放射性核種は、従来、原子炉を利用して核分裂生成物として製造されてきたが、原子炉を利用した製造施設は、世界中でも少数且つ偏在しており、また施設運転に関するリスクの問題や多大な投資及び維持費が必要となるなどの問題から、核分裂反応を利用しない製造方法が開発されている。
例えば、テクネチウム99mはモリブデン99(Mo-99)の崩壊によって生成されるので、このモリブデン99を、中性子を用いてモリブデン98を放射化する方法(Mo-98(n,γ)Mo-99)やモリブデン100と中性子の反応を利用して生成する方法(Mo-100(n,2n)Mo-99)などがある。これらの製造方法は、中性子を加速する加速器を用いることで実現できる。しかし、中性子を利用する方法は、大型の加速器が必要であり、またターゲットであるMo-98やMo-100の周囲に大きな遮蔽を必要とし装置が大型化するという課題がある。
加速器を用いた他の製造方法として、Mo-100に加速した陽子を照射する方法も研究されているが、この方法では、Mo-99及びTc-99mが生成すると同時に、テクネチウム99(Tc-99)も生成してしまい、比放射能の高いTc-99mを製造することができない。
一方、アクチニウム225については、現在、臨床に利用可能な量を供給可能な施設は、ドイツの超ウラン研究所(ITU:Institute for Transuraniumu Element)など3箇所の研究所のみであり、加速器を用いた製造方法の開発が望まれている。加速器を用いたAc-225の製造では、天然に存在するラジウム226(Ra-226)と陽子との反応(R-226(p、n)Ac-225)を利用したサイクロトロンによる製造試験が進められているが、陽子のエネルギーを効率よく利用するために種々の課題が存在し、実用化には至っていない。
加速器を用いたアクチニウム225の製造方法として、Ra-226(n,2n)Ra-225反応を利用して製造したRa-225のベータ崩壊によりアクチニウム225を製造する手法も検討されている。しかし、この反応では、サイクロトロンにより加速した重陽子を炭素やトリウム吸蔵金属等のターゲットに照射することで高速中性子を発生させるので、大量に発生する高速中性子の遮蔽などが必須となり、装置が大型化し、また装置構造物全体が放射化されてしまう等の課題がある。
上述した中性子あるいは陽子との反応を利用した製造方法の課題を解決するものとして、特許文献1には、電子線加速器により生成した高速電子線と、電子線の照射により制動放射線を発生する物質(ターゲット)とを組み合わせ、制動放射線照射により中性子を発生する反応(γ,n)を利用して放射性核種を製造する方法が開示されている。電子線加速器は、中性子や陽子の加速器に比べはるかに小型かつ軽量であり、また中性子を照射する装置のような大規模な遮蔽等を必要としないため、製造装置の小型化、軽量化が可能となる。
特開2015-99117号公報
特許文献1記載の技術により、放射性核種製造装置の小型化と軽量化が可能となったが、治療用薬剤の原料として需要の大きいアクチニウム225や診断用薬剤の原料として需要の大きいテクネチウムTc99mを製造するためには、さらに製造効率を向上することが望まれている。
本発明は、電子線加速器を利用した放射性核種製造装置を基本として、さらなる製造効率の向上を図ることを課題とする。
本発明は、重金属等の材料が電子線の照射により制動放射線と中性子を放出することに着目し、このような材料と、制動放射線による核反応と中性子による核反応とで同種の放射性核種を生成する原料とを組み合わせることによって、上記課題を解決し、比較的小型の電子線加速器を利用して高効率で放射性核種を製造する。
即ち、本発明の放射性核種の製造方法は、電子線加速器から放出される電子線を用いて、放射性核種を製造する方法であって、電子線の照射方向に対し、上流側に、前記電子線の照射を受けて制動放射線及び中性子を放出する材料を配置し、前記材料より下流側に、前記材料が放出する制動放射線及び中性子を受けて放射性核種を生成する原料を配置し、前記原料として、前記制動放射線の照射により生成する放射性核種と、前記中性子の照射を受けて生成する放射性核種とが同一核種となる原料を用いることを特徴とする。
また本発明の放射性核種製造装置は、電子線加速器と、前記電子線加速器から放出される電子線の照射方向に対し、上流側に配置され、前記電子線の照射を受けて制動放射線及び中性子を放出する材料、及び、前記材料より下流側に配置され、前記材料が放出する制動放射線及び中性子を受けて放射性核種を生成する原料を収納し、電子線を利用して放射性核種を生成させる反応を行う反応室と、備え、前記原料は、前記制動放射線の照射により生成する放射性核種と、前記中性子の照射を受けて生成する放射性核種とが同一核種となる原料であることを特徴とする。
本発明によれば、材料から生成する制動放射線及び中性子をともに利用して、一つの核種を製造することができるので、製造効率を大幅に向上することができる。本発明のその他の効果は実施形態において明らかにする。
本発明の放射性核種の製造方法の一実施形態を説明する図 電子線エネルギーと、制動放射線及び中性子のフラックスとの関係を示すグラフ 制動放射線エネルギーと反応断面積との関係を示すグラフ 中性子エネルギーと反応断面積との関係を示すグラフ (A)、(B)はそれぞれ、第一実施形態の放射性核種製造装置の構成例を示す図 放射線等生成材料の厚さと、原料表面における放射線強度との関係を示す図 第二実施形態の放射性核種製造装置の構成例を示す図 (A)、(B)はそれぞれ、第二実施形態の放射性核種製造装置の変形例を示す図 第三実施形態の放射性核種製造装置の材料又は容器とその支持機構を示す図 第三実施形態の放射性核種製造装置の材料又は容器の形状を説明する図 第四実施形態の放射性核種製造装置の構成例を示す図 第四実施形態の放射性核種製造装置の原料取出しを説明する図 第四実施形態の放射性核種製造装置の変形例を示す図
以下、本発明の放射性核種製造方法及び装置の実施形態を説明する。
<放射性核種製造方法の実施形態>
最初に本発明の放射性核種の製造方法の基本的な実施形態について説明する。
本発明の放射性核種の製造方法は、電子線加速器から放出される電子線によって制動放射線及び中性子を生成する材料(以下、単に放射線等生成材料または材料ともいう)と、制動放射線及び中性子の照射を受けて放射性核種を生成する原料と、を用いる。また本発明の放射性核種の製造方法では、図1に示すように、これら放射線等生成材料25及び原料20を電子線11の照射方向に対し、材料25が前段、原料20が後段となるように、重ねて配置する。原料は、制動放射線の照射により生成する放射性核種と中性子の照射を受けて、それぞれ核反応により放射性核種を生成するが、この2種の反応によって生成する放射性核種が同一種である。
以下、具体的な材料及び原料について説明する。
放射線等生成材料としては、重金属または重金属の化合物を用いることができる。重金属として、例えば、ビスマス、鉛、タングステン、及び、プラチナなどが上げられる。このような重金属は、電子線を照射することにより、電子線のエネルギーを適切な範囲とすることで、制動放射線と中性子の両方を生成させることができる。
図2に、重金属の材料に、電子線を照射した時に生成する制動放射線及び中性子のフラックスを模式的に示す。図中、横軸は電子線のエネルギー、縦軸はフラックスの量であり、いずれも任意単位である。図示するように、制動放射線は電子線エネルギーの広い範囲で生成するが、中性子は制動放射線よりも狭いエネルギー範囲で生成する従って電子線エネルギーを、制動放射線と中性子の両者が生成する範囲に制御することにより、電子線照射により制動放射線と中性子の両方を生成させることができる。また電子線によって生成する制動放射線と中性子のそれぞれのエネルギーが、後方に置かれた原料において必要な核反応を生じさせることができる閾値エネルギーを超える電子線エネルギーとする。核反応を生じさせる閾値エネルギーは、原料の種類によって異なるので、原料や材料との組み合わせに応じて適切な電子線エネルギーとなるように電子線加速器10から放出される電子線を制御する。電子線の加速エネルギーを変えるためには、高周波電源の周波数を変えても良い。また、多段式の加速管を用いて、後段の加速管での加速を停止することで変えても良い。
一例として、ラジウム226について理論的に求めた、制動放射線及び中性子それぞれのエネルギーと、制動放射線及び中性子による核反応の反応断面積との関係を図3及び図4に示す。図3に示すように、制動放射線は所定のエネルギー(閾値)以上で(γ、n)反応が起こることがわかる。通常、(γ、n)反応は、制動放射線と原子核との巨大共鳴と呼ばれるピークを持つ核反応により生じる。従って、制動放射線のエネルギーは、このピークを超えるエネルギーであることが望ましい。また中性子については、図4に示すように、中性子エネルギーが低いときには、ラジウム226は基底状態から励起状態に変化するものの核変換は生じないが(「inelastic」で示すグラフ)、所定のエネルギー以上になると(n、2n)反応が起こる(斜線で示す範囲)。従って、(n、2n)反応の閾値エネルギーを超える中性子を生成させるためには、比較的エネルギーの高い電子線を照射した方が良く、図2では、(n、2n)反応の閾値エネルギーを超える中性子を生成させるための電子線の閾値を一点鎖線で示している。
このように制動放射線と中性子をともに生成することができ且つ閾値以上の電子線エネルギーを放射線等生成材料に照射することによって、その後方に置かれた原料に両者を制動放射線を利用した核反応と中性子を利用した核反応を生じさせることができる。
なお図2に示すように、中性子のフラックスは、制動放射線のフラックスと比較して小さいが、図3及び図4に示す反応断面積からわかるように、制動放射線を照射して1個の中性子を生成させる反応と比較して、1個の中性子を照射して2個の中性子を生成する反応の反応断面積が1桁程度大きい。従って中性子を利用した核反応も、制動放射線を利用した核反応と同様に放射性核種の生成に寄与することができる。
制動放射線を照射して1個の中性子を生成する反応により生成する放射性核種と、1個の中性子を照射して2個の中性子を生成する反応により生成する放射性核種は、同じ放射性核種であることから、両方で生成する放射性核種を足し合わせた量の放射性核種を製造できることになる。
次に、原料について説明する。
制動放射線及び中性子との反応で同種の放射性核種を生成する原料としては、ラジウム226(Ra-226)またはその化合物、レニウム187またはその化合物(Re-187)、エルビウム170(Er-170)またはその化合物、エルビウム166(Er-166)及びその化合物、パラジウム104(Pd-104)またはその化合物、モリブデン100(Mo-100)またはその化合物、カルシウム40(Ca-40)またはその化合物、またはそれらを含む原料を用いることができる。例えば、ラジウム226は、制動放射線との反応(γ、n)によりラジウム225に核変換し、中性子との反応(n、2n)により同じくラジウム225に核変換する。なお化合物としては、例えば、酸化物、塩、錯体などを用いることができる。
原料は、電子線の照射方向に対し、放射線等生成材料の後方に配置され、放射線等生成材料で生成された制動放射線及び中性子とそれぞれ反応し、同じ種類の放射性核種を生成する。原料として、単一の原料を配置してもよいし、複数の原料を電子線照射方向に重ねて配置してもよい。複数の原料を配置する場合、その順序は特に限定されないが、前段となる原料の原子番号及び密度の少なくとも一方が、後段の原料よりも小さいほうが好ましい。これにより前段における放射線等の遮蔽効果を低減し、前段の原料で使われなかった制動放射線及び中性子を後段の原料により多く照射することができる。
材料及び原料は、固体または液体の状態で用いることができ、液体や粉体の場合には、容器に収納してもよい。容器の材料としては、それ自体は核反応に寄与せず、密度及び原子番号の小さい元素で構成される材料が好ましく、具体的には、ベリリウム、炭素、及び、アルミニウム、及び、それらの酸化物やホウ素化物等の化合物を用いることができる。容器内に原料を収納することで、液体状の原料を用いた場合、または、固体状の原料が、液体状に変化した場合においても、安全性を保つことができる。
次に、一例として、治療用薬剤として用いられる核種あるいはその原料核種として、アクチニウム225(Ac-225)及びテクネチウム99m(Tc-99m)を製造する実施形態を説明する。この実施形態では、放射線等生成材料として、ビスマスを用い、また、原料として、前段にラジウム(Ra-226)またはその化合物を含む原料(以下、単にラジウム含有材料という)、後段にモリブデン(Mo-100)またはその化合物を含む原料(以下、単にモリブデン含有材料という)を用いる。
ビスマスに電子線を照射することで、制動放射線、及び、中性子が生成する。生成した制動放射線と中性子がラジウム含有原料に照射されると、制動放射線とラジウム226との核反応(Ra-226(γ,n)Ra-225)によりラジウム225(Ra-225)が製造される。この核反応は、中性子を1個生成する反応である。中性子の場合は、1個の中性子とラジウム226(Ra-226)との核反応(Ra-226(n,2n)Ra-225)によりラジウム225(Ra-225)が製造される。この反応は2個の中性子を生成する反応であり、制動放射線とラジウム226との核反応と同じ核種であるラジウム225(Ra-225)が生成される。ラジウム225はベータ崩壊によりアクチニウム(Ac-225)となる。
このように、制動放射線及び中性子に照射により、同じ放射性核種が製造されることから、制動放射線のみ或いは中性子のみを照射して製造する方法に比べ、製造量の増加が見込める。
またビスマスから生成し、ラジウム含有原料に照射された制動放射線及び中性子の残りは、2段目に設置されたモリブデン含有原料に照射される。制動放射線とモリブデン100との核反応により中性子を1個生成する反応(Mo-100(γ,n)Mo-99)が起こり、モリブデン99(Mo-99)が製造される。また中性子とモリブデン100との核反応により1個の中性子の照射につき2個の中性子を生成する反応(Mo-100(n,2n)Mo-99)が起こり、モリブデン99(Mo-99)が製造される。製造されたモリブデン99はベータ崩壊によりテクネチウム99m(Tc-99m)になる。
この場合も、制動放射線及び中性子に照射により、同じ放射性核種が製造されることから、製造量の増加が見込める。
初段の原料で生成したラジウム225(Ra-225)は、14.8日の半減期で子孫核種であるアクチニウム225(Ac-225)となる。アクチニウム225は、治療用薬剤の原料核種として代表的なアルファ線放出核種であり、これを療用薬剤用に提供する際は、分離精製し、アルファ線を放出する核種では無く治療に不要な放射性核種製造用原料Ra-225及び生成したRa-225を分離する。分離精製は、例えば、特許文献1に記載された方法を採用することができる。なお、アクチニウム225も所定の半減期を経て、フランシウムFr-221、アスタチンAt-217、ビスマスBi-213等の子孫核種にアルファ崩壊するが、これら子孫核種もアクチニウム225と同様にアルファ線を放出する核種であり、治療に用いることができる。
後段の原料の反応により生成したMo-99は、66時間の半減期で子孫核種であるTc-99mとなる。Tc-99mは診断用薬剤の原料核種として代表的なガンマ線放出核種であり、これを治療用薬剤用として提供する際は、診断に不要な核種である原料Mo-99及びMo-100から分離精製する。
Ac-225及びTc-99mをそれぞれ分離精製した後に残るRa-226及びMo-99は、原料として再利用することができる。これにより比較的高価な放射性核種製造用原料であるMo-99及びRa-226の使用量を低減することができる。
以上、アクチニウム225(Ac-225)及びテクネチウム99m(Tc-99m)製造の実施形態を説明したが、前段と後段の原料は入れ替えてもよい。また放射線等生成材料は、ビスマスに限らず、鉛など、その他の重金属を用いてもよい。
このように本実施形態の製造方法によれば、電子線照射により制動放射線及び中性子をする材料を用いるとともに、原料として制動放射線と中性子のそれぞれとの核反応によって同種の核種を製造する原料を用いることで、放射性核種の製造効率を向上することができる。また原料として複数の原料を、材料後方に重ねて配置することで、同じ製造工程において、異なる種類の核種を製造することが可能となる。これにより、複数の医療(診断、治療)用薬剤の原料核種である放射性核種を効率良く製造できる。また、本実施形態の製造方法は、電子線照射により発生する制動放射線と中性子を利用するので、サイクロトロン等の加速器と比較して小型の電子線加速器を用いることができ、システム全体を小型安価にできる。
次に上述した放射性核種の製造を実現するための製造装置について説明する。
<第一実施形態>
本実施形態の放射性核種製造装置100は、図5(A)に示すように、高速の電子線を放出する電子線加速器10と、電子線の放射を受けて制動放射線等を生成する材料25及び放射性核種を生成するための原料20を配置した反応室30と、を備える。電子線加速器10は、電子銃から放出した電子を加速管に打ち込み、加速管内の電場により加速して電子線11として放出する装置であり、種々のビームエネルギーのものが入手可能に提供されている。本実施形態の放射性核種製造装置は、これら公知の電子線加速器を使用することができる。
反応室30は、電子線加速器10と近接して配置され、電子線加速器10から放出される電子線11を透過する開口部を有し、内部に放射線等生成材料25及び原料20をそれぞれ支持する機構40、50を備えている。原料として種類の異なる複数の原料を用いる場合には、支持機構50は複数の原料をそれぞれ独立に支持する機構としてもよい。
本実施形態では、電子線加速器10から放出される電子線11の照射方向は水平方向であり、放射線等生成材料25及び原料20は、支持機構40、50によって、電子が照射される位置に水平方向に、即ち電子線の照射方向に沿って重なるように配置されている。なお「重なるように配置」は、電子線照射方向と交差する方向にずれている場合も含み、また密着している場合、間に例えば放射線等を透過する物質、反応室内の気体や原料の容器或いは原料を支持するための機構の一部等、が介在する場合も含む。
支持機構40、50は、単に、原料を載置する板状の部材や原料を横から支持するアーム状の部材でもよく、電子線の照射を阻害しないものであれば、その機構や形状は問わない。また支持機構40、50には、放射線等生成材料25や反応後の原料22を取り出したり交換したりするための移動機構や回転機構が設けられていてもよい。反応室30は、電子線や放射性核種生成過程で発生する放射線を遮蔽する材料で構成されるか覆われている。
放射線等生成材料25は、上述の製造方法で説明したように、ビスマス、鉛、タングステン、及び、プラチナなどの単体或いは化合物を含むものである。放射線等生成材料25は、重金属の場合、板状に成形したものをそのまま支持機構40に固定することができるが、容器に入れて支持機構40に固定してもよい。材料用容器の構造材としては、密度及び原子番号の小さい元素で構成されるベリリウム、炭素、及び、アルミニウム、及び、それらの酸化物やホウ素化物等の化合物で構成される材料を用いても良い。電子線11のエネルギーが材料25に照射されると、そのエネルギーのほとんどが材料25に付与される。したがって、材料25が発熱し、固体状の材料25を用いた場合は、融点を超えて液体になる可能性がある。特に、材料25に、ビスマスまたは鉛、あるいは、それらの化合物を用いた場合、融点が低いことから、液体になる可能性が高い。容器に収納することによって。液体になった場合でも、液体は、容器内に留まることから、材料25の健全性が保たれる。また材料用容器の構造材として、ベリリウムを用いた場合、材料25で生成した制動放射線と容器材料であるベリリウムとの核反応で、比較的高いエネルギーの中性子が生成することから、中性子と原料20中の原料核種との核反応によって製造される放射性核種の量を増加できる。
放射線等生成材料25の電子線照射方向の厚さは、それを通過した制動放射線や中性子のフラックスの、原料表面における強度が最大となるように決定することが望ましい。フラックス強度は、図6に模式的に示すように、厚さが厚くなるにつれて大きくなるが、厚すぎると材料25による遮蔽効果により減少し、強度を最大とする厚さがある。制動放射線と中性子のそれぞれについて、原料表面におけるフラックス強度を最大にする厚さを実測やシミュレーション等で求めておき、一方(例えば中性子)のフラックス強度を最大にする厚さと他方(例えば制動放射線)のフラックス強度を最大にする厚さとの間の値、例えば、その平均値を材料25の厚さとすることができる。
原料20は、制動放射線及び中性子との反応で同種の放射性核種を生成するものであり、具体的には、ラジウム226(Ra-226)またはその化合物、レニウム187またはその化合物(Re-187)、エルビウム170(Er-170)またはその化合物、エルビウム166(Er-166)及びその化合物、パラジウム104(Pd-104)またはその化合物、モリブデン100(Mo-100)またはその化合物、或いはカルシウム40(Ca-40)またはその化合物等である。
原料20は、図5(A)に示したように、単一の原料を用いてもよいが、図5(B)に示すように、複数の原料20A、20Bを電子線照射方向に重ねて配置してもよい。この場合、原料20A、20Bとしては同種のものを用いてもよいし、異なる種類の原料を用いてもよい。同種のものを用いた場合には、同種の核種の製造効率を高めることができ、異種のものを用いた場合には、同一製造工程において、複数種の核種を製造することが可能になる。
また複数の原料を重ねて配置する場合には、前段の原料の原子番号及び密度の少なくとも一方が、後段の原料よりも小さいほうが好ましい。これにより前段における放射線等の遮蔽効果を低減し、前段の原料で使われなかった制動放射線及び中性子を後段の原料により多くの照射することができる。例えば、前段の原料としてモリブデン100(Mo-100)またはその化合物を用い、後段の原料としてラジウム226(Ra-226)またはその化合物を用いる。
原料20は必要に応じて、容器内に設置或いは収納した状態で支持機構50に固定される。容器内に原料20を収納することで、液体状の原料を用いた場合、または、固体状の原料が、液体状に変化した場合においても、安全性を保つことができる。原料用容器の構造材としては、前掲の材料用容器と同様のものを用いることができる。
本実施形態の放射性核種製造装置は、上述した放射性核種の製造方法に従って、電子線加速器10から放出される電子線を、その照射方向に配置された放射線等生成材料25に照射することにより、制動放射線(γ線)及び中性子を生成する。生成した制動放射線及び中性子がそれぞれ原料20と核反応を起こす。原料20は、制動放射線との反応(γ,n)により生成する核種と、中性子との反応(n、2n)により生成する核種が同一であるので、2つの異なる反応により1つの核種が製造される。
また原料20の後段に、別の原料21が配置支持されている場合には、原料21においても、原料20を通過した制動放射線及び中性子がそれぞれ原料21と核反応(γ、n)あるいは(n、2n)によって、一つの核種が製造される。種類が異なる原料20、21を用いることで、前段と後段とで異なる核種を製造することができる。また前段の原料20として、後段の原料21よりも密度または原子番号の小さい原料を用いることで、原料21に照射される制動放射線及び中性子の量を確保することができ、後段の製造効率の低下を防止することができる。
以上、本発明の放射性核種の製造方法を実現するための基本的な装置の実施形態を説明したが、以下、原料の交換等を考慮した装置の具体的な実施形態をさらに説明する。
<第二実施形態>
第一実施形態では、電子線の照射方向が本実施形態では水平方向であったが、本実施形態の放射性核種製造装置は電子線の照射方向が垂直となるように電子線加速器10と反応室30、及び材料25並びに原料20とが配置されていることが特徴である。材料25や原料の種類や電子線の照射によって生じる反応は上述の製造方法で説明したものと同様であり、ここでは説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態の放射性核種製造装置100Aは、電子線加速器10が反応室30の上部に縦置きに設置されており、放射線等生成材料25と原料20は電子線の照射方向(垂直方向)に沿って、重なるように配置されている。或いは、図8(A)に示すように、電子線加速器10を横置きに設置し、偏向電磁石装置60を用いて、電子線11を上部から材料25に照射しても良い。
本実施形態によれば、電子線の照射方向が垂直であることから、例えば材料25が液状化しやすいものであったり原料20が液体や粉体などであったりしても、図8(B)に示すように容器70内に収納して配置することで電子線照射面に対し均等に配置することができ、むらのない電子線照射を行うことができる。また、比較的重量のある電子線加速器10を反応室30上部に設置するための堅牢な支持機構を不要とすることができる。さらに、反応室30を放射線遮蔽された地下室等に配置し、その上の階に電子線加速器10を設置し、偏向磁石装置60で連結するなど、製造装置を設置する施設に応じて電子線の照射方向を選択することが可能となり、電子線加速器と反応室との設置場所や配置等の自由度が増す。
<第三実施形態>
本実施形態は、放射線等生成材料25の支持機構40に、制動放射線及び中性子発生箇所(材料)における発熱を抑制するための機構を設けたことが特徴である。それ以外は、第一実施形態或いは第二実施形態の放射性核種製造装置と同様である。以下、電子線照射方向が垂直方向である放射性核種製造装置100Aを例にして、本実施形態の発熱抑制のための機構について説明する。
本実施形態の放射線等生成材料25とその支持機構40を、図9に示す。この支持機構は、反応室30の外側に設置されたモーター(不図示)と、モーターに接続された回転軸41と、回転軸41に固定された治具42とを有する回転移動機構からなる。材料25或いはそれを収納する容器70は、中央部分を同心円状にくり抜いた円筒状(電子線照射方向から見た形状がドーナツ状)であり、回転軸41が材料25の中心に位置するように、その内側が治具42に固定されている。図では2か所が固定されているが、固定箇所は2か所に限定されない。また治具42には材料25を着脱可能に固定するチャック等が備えられていることが好ましく、その場合、材料25又は容器70はチャックを介して治具42に固定される。
材料25の大きさは、図10に示すように、外周の直径L1と内周の直径L2との差の半分{(L1-L2)/2}が、電子線の照射面積の径Dと同程度、またはそれ以上の大きさとする。また回転機構は、反応室30において、材料25の一部が電子線照射位置に位置づけられるように、設置される。原料20(複数の場合には20A、20B)は、材料25の電子線照射領域の後方に配置される。
本実施形態の放射性核種製造装置では、電子線照射時に材料25を回転させることで、高い電子線エネルギーを受けて制動放射線及び中性子が発生することに伴う材料25の発熱が、材料内で分散されて、材料の劣化を防止することができる。また材料25には、回転中も常に一部の領域に電子線が照射され、その領域から、後方に配置された原料20に対し制動放射線と中性子の照射が継続し、核反応は維持される。
なお図9では、発熱を緩和する機構として、材料の支持機構40を回転機構とした場合を示したが、材料を水平方向(電子線照射方向に対し直交する方向)に往復動させる機構を採用することも可能である。さらに材料を機械的に移動する手段に代えて、或いは機械的な手段に加えて、材料25の支持機構40に冷却水の水路などの冷却装置を設けたり、冷却フィンを設けたりすることも可能である。
また図9では電子線照射方向が垂直方向である場合を示したが、水平方向であっても回転軸41の取付方向を変えるだけで同様に適用することができ、同様の効果を得ることができる。
<第四実施形態>
本実施形態は、原料20の取出しのための移動機構を設けたことが特徴である。以下、図11を参照して本実施形態の放射性核種製造装置100Bを説明する。本実施例でも、電子線照射方向が垂直方向である装置を例に説明をするが、電子線照射方向は垂直方向に限定されない。
図11に示すように、本実施形態の放射性核種製造装置100Bは、反応室30の上部に電子線加速器10が縦置きに設置されており、電子線加速器10から放出される電子線が照射される位置に放射線等生成材料25と原料20A、20Bが重なるように配置されている。図では、一例として原料が容器に収納されている状態を示す。
材料25の支持機構は図示を省略しているが、材料25は図5に示すような固定された支持機構でもよいし、第三実施形態のように、回転機構等で支持する構成としてもよい。回転機構で支持する場合は、材料はドーナツ状の形状とし、その一部の領域が電子線照射位置に配置され、回転機構により照射位置にある領域が移動するように構成されている。
原料20A、20Bを支持する機構50は、原料を移動する機構として、反応室30の外側に設置されたモーター51と、モーター51の回転軸にそれぞれ接続され、独立して制御される回転軸52A、52Bと、回転軸52Aと原料20Aとを接続する治具53A及び回転軸52Bと原料20Bとを接続する治具53Bと、を備えている。なお、材料25が回転機構により支持されている場合には、その回転軸は、機構50の回転軸52A、52Bと同軸にしてもよい。これにより支持機構40及び50の構成をコンパクトにすることができる。
原料20A、20Bは、それぞれ、図示しない着脱機構により治具53A、53Bに固定され、回転軸52A、52Bが回転することにより、図12に示すように、電子線照射方向に重なる位置から外れた位置に移動し、原料の交換や取出しを行うことができる。反応室30には、原料取出し時に反応室の密閉性を維持するために、原料取出し位置に反応室30との気密性を維持できる開閉扉を備えた予備室35を備えていてもよい。その場合、反応室30と予備室35を開放した状態(外部に対しては密閉した状態)で、原料を予備室35に移動し、反応室30と予備室35との間を閉鎖した後、予備室35から原料を取り出す或いは予備室にて原料の交換を行う。
原料の取り出しや交換のタイミングは、原料の種類によって必要製造量に達する時間や交換すべき時間が異なるので、時間管理のもとで、ロボットアーム等を介して手動で或いは自動で原料の取り出し/交換作業を行う。自動制御は、予め必要製造量に達する時間や交換期間を把握しておき、その情報をもとに行う。
このように、複数の原料のそれぞれに独立で動作する移動機構を設けることにより、複数の原料を用いて核種の製造を行っている場合、一つの原料の取出しや交換を他の原料を用いた製造を継続することができ、原料交換に伴う稼働率の低下を防止できる。
なお原料の移動機構としては、上述した回転軸と治具とからなる機構の他に、図13に示すように、原料20A、20Bを、電子線の照射方向と直交する方向に平行移動する伸縮機構55を採用してもよい。伸縮機構55の駆動部57は、例えば予備室35に設置される。なお図13に示す放射性核種製造装置100Cでは、放射線等生成材料25は、回転軸41により支持され、電子線照射領域が変化するものとしている。
本実施形態によれば、原料の支持機構に、原料取出しのための移動機構を設けたことにより、円滑な原料の取出し・交換が可能となる。特に複数の原料毎に独立に駆動可能な取出しのための機構を設けることにより、核種の必要製造量に合わせた原料の取出しが可能となり、半減期等の考慮を含めて適切な製造管理を行うことができる。
なお図11~図13では、複数の原料20A、20Bを配置した実施形態を示したが、本実施形態は一つの原料のみを配置する場合にも適用することができる。
本発明によれば、治療用薬剤の原料核種として需要の大きいアクチニウム225(Ac-225)に代表されるアルファ線を放出する放射性核種、診断用薬剤の原料として需要の大きいTc-99mに代表されるガンマ線を放出する放射性核種、及び、ベータ線を放出する核種を、小型軽量な装置で効率良く製造することが可能な放射性核種の製造システムを提供できる。
10:電子線加速器、20、20A、20B:原料、25:放射線等生成材料、30:反応室、40:材料の支持機構、50:原料の支持機構、60:偏向磁石装置、70:材料用容器、100、100A、100B、100C:放射性核種製造装置。

Claims (15)

  1. 電子線加速器から放出される電子線を用いて、放射性核種を製造する方法であって、
    電子線の照射方向に対し、上流側に、前記電子線の照射を受けて制動放射線及び中性子を放出する材料を配置し、前記材料より下流側に、前記材料が放出する制動放射線及び中性子を受けて放射性核種を生成する原料を配置し
    前記原料として、前記制動放射線の照射により生成する放射性核種と、前記中性子の照射を受けて生成する放射性核種とが同一核種となる原料を用いることを特徴とする放射性核種の製造方法。
  2. 請求項1に記載の放射性核種の製造方法であって、
    前記材料は、重金属または重金属の化合物であることを特徴とする放射性核種の製造方法。
  3. 請求項1に記載の放射性核種の製造方法であって、
    前記原料は、ラジウム226(Ra-226)、レニウム187(Re-187)、エルビウム170(Er-170)、エルビウム166(Er-166)、パラジウム104(Pd-104)、モリブデン100(Mo-100)、カルシウム40(Ca-40)またはそれらの化合物から選ばれる1種以上であることを特徴とする放射性核種の製造方法。
  4. 請求項1に記載の放射性核種の製造方法であって、
    前記原料は、第一の原料と、前記第一の原料の下流側に配置された第二の原料を含むことを特徴とする放射性核種の製造方法。
  5. 請求項4に記載の放射性核種の製造方法であって、
    前記第一の原料として、原子番号及び密度のいずれか一方が前記第二の原料よりも小さい物質を用いることを特徴とする放射性核種の製造方法。
  6. 請求項1に記載の放射性核種の製造方法であって、
    前記材料の、前記電子線の照射方向の厚さは、前記原料の、前記材料側表面における制動放射線及び中性子の各強度がそれぞれ最大となる厚さのうち、小さいほうの厚さ以上、大きいほうの厚さ以下の範囲であることを特徴とする放射性核種の製造方法。
  7. 電子線加速器と、
    前記電子線加速器から放出される電子線の照射方向に対し、上流側に配置され、前記電子線の照射を受けて制動放射線及び中性子を放出する材料と、前記材料より下流側に配置され、前記材料が放出する制動放射線及び中性子を受けて放射性核種を生成する原料と、を収納し、電子線を利用して放射性核種を生成させる反応を行う反応室と、備え、
    前記原料は、前記制動放射線の照射により生成する放射性核種と、前記中性子の照射を受けて生成する放射性核種とが同一核種となる原料であることを特徴とする放射性核種製造装置。
  8. 請求項7に記載の放射性核種製造装置であって、
    前記材料又は前記材料を収納する容器は、前記電子線の照射方向から見た形状が径の異なる同心円で囲まれた形状であって、円周方向の一部の領域に前記電子線が照射されるように前記電子線の照射方向に対し偏心し、前記同心円の中心を回転軸として回転可能に支持されていることを特徴とする放射性核種製造装置。
  9. 請求項7に記載の放射性核種製造装置であって、
    前記原料を、前記電子線の照射方向の延長上の位置から原料取り出し位置に移動する移動機構をさらに備えることを特徴とする放射性核種製造装置。
  10. 請求項9に記載の放射性核種製造装置であって、
    前記原料は、前記電子線の照射方向の延長上に配置された第一の原料及び第二の原料を含み、前記移動機構は、前記第一の原料及び前記第二の原料のそれぞれについて備えられていることを特徴とする放射性核種製造装置。
  11. 請求項9に記載の放射性核種製造装置であって、
    前記移動機構は、前記原料または前記原料を収納する容器を、前記電子線の照射方向と平行な軸を回転軸として回転させる回転機構であることを特徴とする放射性核種製造装置。
  12. 請求項9に記載の放射性核種製造装置であって、
    前記移動機構は、前記原料または前記原料を収納する容器を、前記電子線の照射方向と直交する方向に平行移動する伸縮機構であることを特徴とする放射性核種製造装置。
  13. 請求項7に記載の放射性核種製造装置であって、
    前記電子線の照射方向は、水平方向であって、前記材料及び前記原料は水平方向に重ねて配置されていることを特徴とする放射性核種製造装置。
  14. 請求項7に記載の放射性核種製造装置であって、
    前記電子線の照射方向は、垂直方向であって、前記材料及び前記原料は垂直方向の上下に配置されていることを特徴とする放射性核種製造装置。
  15. 請求項14に記載の放射性核種製造装置であって、
    前記電子線加速器は、電子線の照射方向が水平方向となるように配置されており、前記電子線加速器と前記反応室との間に電子線の照射方向を変える偏向磁石装置が配置されていることを特徴とする放射性核種製造装置。
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