JP7179586B2 - 渦電流検出装置及び研磨装置 - Google Patents

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Description

本発明は、渦電流検出装置及びそれを用いた研磨装置に関するものである。
近年、半導体デバイスの高集積化が進むにつれて回路の配線が微細化し、配線間距離もより狭くなりつつある。そこで、被研磨物である半導体ウェハの表面を平坦化することが必要となるが、この平坦化法の一手段として研磨装置により研磨(ポリッシング)することが行われている。
研磨装置は、被研磨物を研磨するための研磨パッドを保持するための研磨テーブルと、被研磨物を保持して研磨パッドに押圧するためにトップリングを備える。研磨テーブルとトップリングはそれぞれ、駆動部(例えばモータ)によって回転駆動される。研磨剤を含む液体(スラリー)を研磨パッド上に流し、そこにトップリングに保持された被研磨物を押し当てることにより、被研磨物は研磨される。
研磨装置では、被研磨物の研磨が不十分であると、回路間の絶縁がとれず、ショートするおそれが生じ、また、過研磨となった場合は、配線の断面積が減ることによる抵抗値の上昇、又は配線自体が完全に除去され、回路自体が形成されないなどの問題が生じる。このため、研磨装置では、最適な研磨終点を検出することが求められる。
このような技術としては、特開2017-58245号に記載のものがある。この技術においては、いわゆるポッド型のコイルを用いた渦電流センサが研磨終点を検出するために用いられている。
特開2017-58245号
被研磨物の表面には、金属が広く面状に(バルク状に)分布する場合と、銅などの細い配線が表面に部分的に存在する場合がある。表面に部分的に存在する場合、被研磨物に流れる渦電流密度を、金属が広く面状に分布する場合よりも大きくする、すなわち、渦電流センサが被研磨物に形成する磁場を、より強くすることが求められる。
本発明の一形態は、このような問題点を解消すべくなされたもので、その目的は、被研磨物に形成する磁場を、より強くした渦電流検出装置及びそれを用いた研磨装置を提供することである。
上記課題を解決するために、形態1では、導電性膜が形成された被研磨物の近傍に配置可能な渦電流検出装置であって、前記渦電流検出装置は、複数の渦電流センサを有し、前記複数の渦電流センサは互いに近傍に配置され、前記複数の渦電流センサの各々は、コア部と、前記コア部に配置され、前記導電性膜に渦電流を形成可能な励磁コイルと、前記コア部に配置され、前記導電性膜に形成される前記渦電流を検出可能な検出コイルとを有する、ことを特徴とする渦電流検出装置という構成を採っている。
本実施形態では、複数の渦電流センサは互いに近傍に配置され、複数の渦電流センサの各々は、コア部と、コア部に配置され、渦電流を形成可能な励磁コイルと、同一のコア部に配置され、渦電流を検出可能な検出コイルとを有する。このため、従来は1個の渦電流センサのみで渦電流を形成していたが、互いに近傍に配置された複数の渦電流センサにより、渦電流を形成するため、被研磨物に形成される磁場が、従来よりも強くなる。渦電流センサの個数は複数であればよく、2個,3個、4個,8個,12個等が可能である。また、広い領域において高精度で膜厚を評価するために、12個より多い数量の渦電流センサを用いることが可能である。
また、本実施形態では、同一のコア部に励磁コイルと検出コイルが配置されているため、励磁コイルが形成した渦電流を、検出コイルが効率よく検出できる。励磁コイルが配置されているコア部に、検出コイルが配置されていない場合、検出コイルは渦電流を効率よく検出できない。励磁コイルが設けられたコア部において、励磁コイルが形成した渦電流による逆磁場が、最も大きくなるからである。
形態2では、前記複数の渦電流センサのうちの少なくとも1個の渦電流センサにおいては、前記励磁コイルと前記検出コイルは同一のコイルであり、前記励磁コイルは、前記導電性膜に形成される前記渦電流を検出可能であることを特徴とする形態1記載の渦電流検出装置という構成を採っている。すなわち、同一の1個のコイルが励磁コイルと検出コイルの機能を兼ねてもよい。
形態3では、前記複数の渦電流センサのうちの少なくとも1個の渦電流センサにおいては、前記コア部は、底面部と、前記底面部の中央に設けられた磁心部と、前記底面部の周辺に設けられた周辺部とを有し、前記励磁コイルと前記検出コイルは、前記磁心部に配置されることを特徴とする形態1または2記載の渦電流検出装置という構成を採っている。
形態4では、前記励磁コイルと前記検出コイルは、前記磁心部に加えて前記周辺部に配置されることを特徴とする形態3記載の渦電流検出装置という構成を採っている。励磁コイルと検出コイルが、磁心部に加えて周辺部にも配置されると、励磁コイルと検出コイルが磁心部にのみ配置される場合と比較して、励磁コイルにより形成可能な渦電流を狭い領域に集中させることができ、被研磨物に形成される磁場が、より強くなる。
形態5では、前記周辺部は、前記磁心部を囲うように前記底面部の周辺に設けられる周壁部であることを特徴とする形態3または4記載の渦電流検出装置という構成を採っている。本実施形態によれば、励磁コイルにより形成可能な渦電流を、狭い領域に集中させることができる。被研磨物に形成される磁場が、底面部の周辺に周壁部がない場合と比較して、より強くなる。
形態6では、前記底面部は、柱状の形状を有し、前記周辺部は、前記柱状の形状の両端に配置されることを特徴とする形態3または4記載の渦電流検出装置という構成を採っている。
形態7では、前記周辺部は、前記底面部の周辺に複数個設けられることを特徴とする形態3または4記載の渦電流検出装置という構成を採っている。
形態8では、前記複数の渦電流センサのうちの少なくとも1個の渦電流センサにおいては、前記コア部は、底面部と、前記底面部から垂直方向に、前記被研磨物に向かって伸びる複数の柱状部とを有し、前記複数の柱状部は、第1の磁気極性を生成可能な複数の第1の柱状部と、前記第1の磁気極性とは反対の第2の磁気極性を生成可能な複数の第2の柱状部とを有することを特徴とする形態1または2記載の渦電流検出装置という構成を採っ
ている。
形態9では、前記複数の渦電流センサは、多角形を構成するように前記多角形の頂点および/または前記多角形の辺および/または前記多角形の内部に配置されることを特徴とする形態1ないし8のいずれか1項に記載の渦電流検出装置という構成を採っている。渦電流検出装置が生成する磁場が対称な形状になるように、多角形は正多角形であることが好ましい。正多角形とは、全ての辺の長さが等しく、全ての内角の大きさが等しい多角形である。最も辺の数が少ない多角形は三角形である。
形態10では、前記複数の渦電流センサは、直線を構成するように前記直線上に配置されることを特徴とする形態1ないし8のいずれか1項に記載の渦電流検出装置という構成を採っている。
形態11では、被研磨物を研磨するための研磨パッドが貼り付け可能な研磨テーブルと、前記研磨テーブルを回転駆動可能な駆動部と、前記被研磨物を保持して前記研磨パッドに押圧可能な保持部と、前記研磨テーブルの内部に配置され、前記研磨テーブルの回転に伴い前記励磁コイルによって前記被研磨物に形成される渦電流を前記検出コイルによって検出可能な形態1ないし10のいずれか1項に記載の渦電流検出装置と、前記検出された前記渦電流から前記被研磨物の研磨の終了を示す研磨終点を検出可能な終点検出部と、を備える研磨装置という構成を採っている。
本発明の一実施形態に係る基板処理装置の全体構成を示す平面図である。 図2は、第1研磨ユニットを模式的に示す斜視図である。 図3は、トップリングの構造を模式的に示す断面図である。 図4は、研磨テーブルの内部構造を模式的に示す断面図である。 図5は、本発明の一実施形態に係る研磨装置の全体構成を示す概略図である。 図6は、一実施形態に係わる渦電流検出装置を示す平面図である。 図7は、励磁コイルが生成する磁場の強度を、半導体ウェハの導電性が変化した時に変える実施形態を説明する図である。 図8は、外径サイズが大きい励磁コイルによる磁場と、外径サイズが小さい励磁コイルによる磁場を比較して示す図である。 図9は、本実施形態の渦電流センサの構成例を示す概略図である。 図10は、渦電流センサにおける励磁コイルの接続例を示す概略図である。 図11は、渦電流センサによる磁場を示す図である。 図12は、内部コイルによる磁場と外部コイルによる磁場から最終的に生成される磁場を示す図である。 図13は、渦電流センサの構成を示す図であり、図13(a)は渦電流センサの構成を示すブロック図であり、図13(b)は渦電流センサの等価回路図である。 図14は、渦電流センサにおける各コイルの接続例を示す概略図である。 図15は、渦電流センサの同期検波回路を示すブロック図である。 図16は、外側の周壁部に外部コイルを巻き付けている場合と、巻き付けていない場合における磁束の広がりの違いを示す図である。 図17は、周辺部磁性体が、磁心部を囲うように底面部の周辺部に設けられる壁部ではない例を示す図である。 図18は、周辺部磁性体が、磁心部を囲うように底面部の周辺部に設けられる壁部ではない例を示す図である。 図19は、周辺部磁性体が、磁心部を囲うように底面部の周辺部に設けられる壁部ではない例を示す図である。 図20は、一実施形態に係わる渦電流検出装置50を示す平面図である。 図20に示す1個の渦電流センサ56についてのAA断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同一または相当する部材には同一符号を付して重複した説明を省略することがある。また、各実施形態で示される特徴は、互いに矛盾しない限り他の実施形態にも適用可能である。
図1は本発明の一実施形態に係る基板処理装置の全体構成を示す平面図である。図1に示すように、この基板処理装置は、筐体部、すなわち、本実施形態では略矩形状のハウジング61を備えている。ハウジング61は側壁700を有する。ハウジング61の内部は隔壁1a,1bによってロード/アンロード部62と研磨部63と洗浄部64とに区画されている。これらのロード/アンロード部62、研磨部63、および洗浄部64は、それぞれ独立に組み立てられ、独立に排気される。また、基板処理装置は、基板処理動作を制御する制御部65を有している。
ロード/アンロード部62は、多数の半導体ウェハ(基板)をストックするウェハカセットが載置される2つ以上(本実施形態では4つ)のフロントロード部20を備えている。これらのフロントロード部20はハウジング61に隣接して配置され、基板処理装置の幅方向(長手方向に垂直な方向)に沿って配列されている。フロントロード部20には、オープンカセット、SMIF(Standard Manufacturing Interface)ポッド、またはFOUP(Front Opening Unified Pod)を搭載することができるようになっている。ここで、SMIF、FOUPは、内部にウェハカセットを収納し、隔壁で覆うことにより、外部空間とは独立した環境を保つことができる密閉容器である。
また、ロード/アンロード部62には、フロントロード部20の並びに沿って走行機構21が敷設されている。走行機構21上にウェハカセットの配列方向に沿って移動可能な2台の搬送ロボット(ローダー)22が設置されている。搬送ロボット22は走行機構21上を移動することによってフロントロード部20に搭載されたウェハカセットにアクセスできるようになっている。各々の搬送ロボット22は上下に2つのハンドを備えている。上側のハンドは、処理された半導体ウェハをウェハカセットに戻すときに使用される。下側のハンドは、処理前の半導体ウェハをウェハカセットから取り出すときに使用される。このように、上下のハンドは使い分けられる。さらに、搬送ロボット22の下側のハンドは、その軸心周りに回転することで、半導体ウェハを反転させることができる。
ロード/アンロード部62は最もクリーンな状態を保つ必要がある領域である。そのため、ロード/アンロード部62の内部は、基板処理装置外部、研磨部63、および洗浄部64のいずれよりも高い圧力に常時維持されている。研磨部63は研磨液としてスラリを用いるため最もダーティな領域である。したがって、研磨部63の内部には負圧が形成され、その圧力は洗浄部64の内部圧力よりも低く維持されている。ロード/アンロード部62には、HEPAフィルタ、ULPAフィルタ、またはケミカルフィルタなどのクリーンエアフィルタを有するフィルタファンユニット(図示せず)が設けられている。フィルタファンユニットからはパーティクルや有毒蒸気、有毒ガスが除去されたクリーンエアが常時吹き出している。
研磨部63は、半導体ウェハの研磨(平坦化)が行われる領域であり、第1研磨ユニット3A、第2研磨ユニット3B、第3研磨ユニット3C、第4研磨ユニット3Dを備えている。第1研磨ユニット3A、第2研磨ユニット3B、第3研磨ユニット3C、および第4研磨ユニット3Dは、図1に示すように、基板処理装置の長手方向に沿って配列されている。
図1に示すように、第1研磨ユニット3Aは、研磨テーブル30Aと、トップリング31Aと、研磨液供給ノズル32Aと、ドレッサ33Aと、アトマイザ34Aとを備えている。研磨テーブル30Aには、研磨面を有する研磨パッド10が取り付けられている。トップリング(保持部)31Aは、半導体ウェハを保持し、かつ半導体ウェハを研磨テーブル30A上の研磨パッド10に押圧しながら研磨する。研磨液供給ノズル32Aは、研磨パッド10に研磨液やドレッシング液(例えば、純水)を供給する。ドレッサ33Aは、研磨パッド10の研磨面のドレッシングを行う。アトマイザ34Aは、液体(例えば純水)と気体(例えば窒素ガス)の混合流体または液体(例えば純水)を霧状にして研磨面に噴射する。
同様に、第2研磨ユニット3Bは、研磨パッド10が取り付けられた研磨テーブル30Bと、トップリング31Bと、研磨液供給ノズル32Bと、ドレッサ33Bと、アトマイザ34Bとを備えている。第3研磨ユニット3Cは、研磨パッド10が取り付けられた研磨テーブル30Cと、トップリング31Cと、研磨液供給ノズル32Cと、ドレッサ33Cと、アトマイザ34Cとを備えている。第4研磨ユニット3Dは、研磨パッド10が取り付けられた研磨テーブル30Dと、トップリング31Dと、研磨液供給ノズル32Dと、ドレッサ33Dと、アトマイザ34Dとを備えている。
第1研磨ユニット3A、第2研磨ユニット3B、第3研磨ユニット3C、および第4研磨ユニット3Dは、互いに同一の構成を有しているので、研磨ユニットの詳細に関しては、以下では、第1研磨ユニット3Aを対象として説明する。
図2は、第1研磨ユニット3Aを模式的に示す斜視図である。トップリング31Aは、トップリングシャフト111に支持されている。研磨テーブル30Aの上面には研磨パッド10が貼付されており、この研磨パッド10の上面は半導体ウェハ16を研磨する研磨面を構成する。なお、研磨パッド10に代えて固定砥粒を用いることもできる。トップリング31Aおよび研磨テーブル30Aは、矢印で示すように、その軸心周りに回転するように構成されている。半導体ウェハ16は、トップリング31Aの下面に真空吸着により保持される。研磨時には、研磨液供給ノズル32Aから研磨パッド10の研磨面に研磨液が供給され、研磨対象である半導体ウェハ16がトップリング31Aにより研磨面に押圧されて研磨される。
図3はトップリング31Aの構造を模式的に示す断面図である。トップリング31Aは、トップリングシャフト111の下端に自在継手637を介して連結されている。自在継手637は、トップリング31Aとトップリングシャフト111との互いの傾動を許容しつつ、トップリングシャフト111の回転をトップリング31Aに伝達するボールジョイントである。トップリング31Aは、略円盤状のトップリング本体24と、トップリング本体24の下部に配置されたリテーナリング23とを備えている。トップリング本体24は金属やセラミックス等の強度および剛性が高い材料から形成されている。また、リテーナリング23は、剛性の高い樹脂材またはセラミックス等から形成されている。なお、リテーナリング23をトップリング本体24と一体的に形成することとしてもよい。
トップリング本体24およびリテーナリング23の内側に形成された空間内には、半導体ウェハ16に当接する円形の弾性パッド642と、弾性膜からなる環状の加圧シート643と、弾性パッド642を保持する概略円盤状のチャッキングプレート644とが収容されている。弾性パッド642の上周端部はチャッキングプレート644に保持され、弾性パッド642とチャッキングプレート644との間には、4つの圧力室(エアバッグ)P1,P2,P3,P4が設けられている。圧力室P1,P2,P3,P4は弾性パッド642とチャッキングプレート644とによって形成されている。圧力室P1,P2,P
3,P4にはそれぞれ流体路651,652,653,654を介して加圧空気等の加圧流体が供給され、あるいは真空引きがされるようになっている。中央の圧力室P1は円形であり、他の圧力室P2,P3,P4は環状である。これらの圧力室P1,P2,P3,P4は、同心上に配列されている。
圧力室P1,P2,P3,P4の内部圧力は後述する圧力調整部により互いに独立して変化させることが可能であり、これにより、半導体ウェハ16の4つの領域、すなわち、中央部、内側中間部、外側中間部、および周縁部に対する押圧力を独立に調整することができる。また、トップリング31Aの全体を昇降させることにより、リテーナリング23を所定の押圧力で研磨パッド10に押圧できるようになっている。チャッキングプレート644とトップリング本体24との間には圧力室P5が形成され、この圧力室P5には流体路655を介して加圧流体が供給され、あるいは真空引きがされるようになっている。これにより、チャッキングプレート644および弾性パッド642全体が上下方向に動くことができる。
半導体ウェハ16の周端部はリテーナリング23に囲まれており、研磨中に半導体ウェハ16がトップリング31Aから飛び出さないようになっている。圧力室P3を構成する、弾性パッド642の部位には開口(図示せず)が形成されており、圧力室P3に真空を形成することにより半導体ウェハ16がトップリング31Aに吸着保持されるようになっている。また、この圧力室P3に窒素ガス、乾燥空気、圧縮空気等を供給することにより、半導体ウェハ16がトップリング31Aからリリースされるようになっている。
図4は、研磨テーブル30Aの内部構造を模式的に示す断面図である。図4に示すように、研磨テーブル30Aの内部には、半導体ウェハ16の膜の状態を検知する渦電流検出装置50が埋設されている。渦電流検出装置50の信号は制御部65に送信され、制御部65によって膜厚を表すモニタリング信号が生成されるようになっている。このモニタリング信号(およびセンサ信号)の値は膜厚自体を示すものではないが、モニタリング信号の値は膜厚に応じて変化する。したがって、モニタリング信号は半導体ウェハ16の膜厚を示す信号ということができる。制御部65は、渦電流検出装置50により検出された渦電流から被研磨物の研磨の終了を示す研磨終点を検出可能な終点検出部である。
制御部65は、モニタリング信号に基づいて各々の圧力室P1,P2,P3,P4の内部圧力を決定し、決定された内部圧力が各々の圧力室P1,P2,P3,P4に形成されるように圧力調整部675に指令を出すようになっている。制御部65は、モニタリング信号に基づいて各々の圧力室P1,P2,P3,P4の内部圧力を操作する圧力制御部として、および研磨終点を検知する終点検知部として機能する。
渦電流検出装置50は、第1研磨ユニット3Aと同様に、第2研磨ユニット3B、第3研磨ユニット3C、および第4研磨ユニット3Dの研磨テーブルにも設けられている。制御部65は、各々の研磨ユニット3A~3Dの膜厚センサ76から送られてくる信号からモニタリング信号を生成し、各々の研磨ユニット3A~3Dでの半導体ウェハの研磨の進捗を監視する。複数の半導体ウェハが研磨ユニット3A~3Dで研磨されている場合、制御部5は、半導体ウェハの膜厚を示すモニタリング信号を研磨中に監視し、それらのモニタリング信号に基づいて、研磨ユニット3A~3Dでの研磨時間がほぼ同一となるようにトップリング31A~31Dの押圧力を制御する。このように研磨中のトップリング31A~31Dの押圧力をモニタリング信号に基づいて調整することで、研磨ユニット3A~3Dでの研磨時間を平準化することができる。
半導体ウェハ16は、第1研磨ユニット3A、第2研磨ユニット3B、第3研磨ユニット3C、第4研磨ユニット3Dのいずれかで研磨されてもよく、またはこれらの研磨ユニ
ット3A~3Dから予め選択された複数の研磨ユニットで連続的に研磨されてもよい。例えば、半導体ウェハ16を第1研磨ユニット3A→第2研磨ユニット3Bの順で研磨してもよく、または半導体ウェハ16を第3研磨ユニット3C→第4研磨ユニット3Dの順で研磨してもよい。さらに、半導体ウェハ16を第1研磨ユニット3A→第2研磨ユニット3B→第3研磨ユニット3C→第4研磨ユニット3Dの順で研磨してもよい。いずれの場合でも、研磨ユニット3A~3Dのすべての研磨時間を平準化することで、スループットを向上させることができる。
渦電流検出装置50は、半導体ウェハの膜が金属膜である場合に好適に用いられる。半導体ウェハの膜が酸化膜などの光透過性を有する膜である場合には、渦電流検出装置50の代わりに、膜厚センサとして光学式センサを用いることができる。あるいは、膜厚センサとしてマイクロ波センサを用いてもよい。マイクロ波センサは、金属膜および非金属膜のいずれの場合にも用いることができる。
次に、半導体ウェハを搬送するための搬送機構について、図1により説明する。搬送機構は、リフタ11と、第1リニアトランスポータ66と、スイングトランスポータ12と、第2リニアトランスポータ67と、仮置き台180と、を備える。
リフタ11は、搬送ロボット22から半導体ウェハを受け取る。第1リニアトランスポータ66は、リフタ11から受け取った半導体ウェハを、第1搬送位置TP1、第2搬送位置TP2、第3搬送位置TP3、及び、第4搬送位置TP4、の間で搬送する。第1研磨ユニット3A及び第2研磨ユニット3Bは、第1リニアトランスポータ66から半導体ウェハを受け取って研磨する。第1研磨ユニット3A及び第2研磨ユニット3Bは、研磨した半導体ウェハを第1リニアトランスポータ66へ渡す。
スイングトランスポータ12は、第1リニアトランスポータ66と第2リニアトランスポータ67との間で半導体ウェハの受け渡しを行う。第2リニアトランスポータ67は、スイングトランスポータ12から受け取った半導体ウェハを、第5搬送位置TP5、第6搬送位置TP6、及び、第7搬送位置TP7、の間で搬送する。第3研磨ユニット3C及び第4研磨ユニット3Dは、第2リニアトランスポータ67から半導体ウェハを受け取って研磨する。第3研磨ユニット3C及び第4研磨ユニット3Dは、研磨した半導体ウェハを第2リニアトランスポータ67へ渡す。研磨ユニット3によって研磨処理が行われた半導体ウェハは、スイングトランスポータ12によって仮置き台180へ置かれる。
図5は、本発明の一実施形態に係る研磨ユニット(研磨装置)の全体構成を示す概略図である。図5に示すように、研磨装置は、研磨テーブル30Aと、研磨対象物である半導体ウェハ16等の基板を保持して研磨テーブル上の研磨面に押圧するトップリング31A(保持部)とを備えている。
第1研磨ユニット3Aは、研磨パッド10と、研磨パッド10に対向して配置される半導体ウェハ16との間で研磨を行うための研磨ユニットである。第1研磨ユニット3Aは、研磨パッド10を保持するための研磨テーブル30Aと、半導体ウェハ16を保持するためのトップリング31Aを有する。第1研磨ユニット3Aは、トップリング31Aを保持するための揺動アーム110と、揺動アーム110を揺動するための揺動軸モータ14と、揺動軸モータ14に、駆動電力を供給するドライバ18を有する。
図5~図21により説明する複数の実施形態によれば、研磨終点検出の精度を向上させることができる。本実施形態では、研磨終点検出手段として、渦電流に基づく方法を採用している。
トップリング(保持部)31Aと揺動アーム110とアーム駆動部(揺動軸モータ14)と終点検知部は、組を構成し、同一の構成を有する組が、第1研磨ユニット3A、第2研磨ユニット3B、第3研磨ユニット3C、第4研磨ユニット3Dのそれぞれに設けられている。
研磨テーブル30Aは、テーブル軸102を介してその下方に配置される駆動部であるモータM3(図2を参照)に連結されており、そのテーブル軸102周りに回転可能になっている。研磨テーブル30Aの上面には研磨パッド10が貼付されており、研磨パッド10の表面101が半導体ウェハ16を研磨する研磨面を構成している。研磨テーブル30Aの上方には研磨液供給ノズル(図示しない)が設置されており、研磨液供給ノズルによって研磨テーブル30A上の研磨パッド10に研磨液Qが供給される。図5に示すように、研磨テーブル30Aの内部には、半導体ウェハ16内に渦電流を生成して、当該渦電流を検出することにより研磨終点を検知できる渦電流検出装置50が埋設されている。
トップリング31Aは、半導体ウェハ16を研磨面101に対して押圧するトップリング本体24と、半導体ウェハ16の外周縁を保持して半導体ウェハ16がトップリングから飛び出さないようにするリテーナリング23とから構成されている。
トップリング31Aは、トップリングシャフト111に接続されている。トップリングシャフト111は、図示しない上下動機構により揺動アーム110に対して上下動する。トップリングシャフト111の上下動により、揺動アーム110に対してトップリング31Aの全体を昇降させ位置決めする。
また、トップリングシャフト111はキー(図示せず)を介して回転筒112に連結されている。この回転筒112はその外周部にタイミングプーリ113を備えている。揺動アーム110にはトップリング用モータ114が固定されている。上記タイミングプーリ113は、タイミングベルト115を介してトップリング用モータ114に設けられたタイミングプーリ116に接続されている。トップリング用モータ114が回転すると、タイミングプーリ116、タイミングベルト115、およびタイミングプーリ113を介して回転筒112およびトップリングシャフト111が一体に回転し、トップリング31Aが回転する。
揺動アーム110は、揺動軸モータ14の回転軸に接続されている。揺動軸モータ14は揺動アームシャフト117に固定されている。従って、揺動アーム110は、揺動アームシャフト117に対して回転可能に支持されている。
トップリング31Aは、その下面に半導体ウェハ16などの基板を保持できる。揺動アーム110は、揺動アームシャフト117を中心として、旋回可能である。下面に半導体ウェハ16を保持したトップリング31Aは、揺動アーム110の旋回により、半導体ウェハ16の受取位置から研磨テーブル30Aの上方に移動される。そして、トップリング31Aを下降させて、半導体ウェハ16を研磨パッド10の表面(研磨面)101に押圧する。このとき、トップリング31Aおよび研磨テーブル30Aをそれぞれ回転させる。同時に、研磨テーブル30Aの上方に設けられた研磨液供給ノズルから研磨パッド10上に研磨液を供給する。このように、半導体ウェハ16を研磨パッド10の研磨面101に摺接させて、半導体ウェハ16の表面を研磨する。
第1研磨ユニット3Aは、研磨テーブル30Aを回転駆動するテーブル駆動部(図示しない)を有する。第1研磨ユニット3Aは、研磨テーブル30Aに加わるテーブルトルクを検知するテーブルトルク検知部(図示しない)を有してもよい。テーブルトルク検知部は、回転モータであるテーブル駆動部の電流からテーブルトルクを検知することができる
。制御部65は、渦電流検出装置50が検知した渦電流のみから研磨の終了を示す研磨終点を検出してもよいし、アームトルク検知部が検知したアームトルクやテーブルトルクも考慮して、研磨の終了を示す研磨終点を検出してもよい。
図6により、本実施形態に係わる渦電流検出装置50を説明する。本図は、渦電流検出装置50の平面図であり、3種類の渦電流検出装置50が示されている。図6(a)は4個の渦電流センサ56を有する渦電流検出装置50を示す。図6(b)、図6(c)はそれぞれ、3個の渦電流センサ56を有する渦電流検出装置50を示す。渦電流検出装置50は、導電性膜が形成された半導体ウェハ16(被研磨物)の近傍に配置可能である。渦電流検出装置50は、複数の渦電流センサ56を有し、複数の渦電流センサ56は互いに近傍に配置される。
ここで、互いに近傍に配置するとは、例えば、半導体ウェハ16上の所望の狭い領域に必要な所定の強度の強い磁場を複数の渦電流センサ56によって生成できるように複数の渦電流センサ56を互いに接近して配置することである。所望の狭い領域に必要な所定の強度の強い磁場を生成した具体例については、後述する図8により説明する。
互いに近傍に配置した具体例としては、例えば、個々の渦電流センサ56が図6に示すように円形である場合は、隣接する渦電流センサ56の中心間の距離950が、渦電流センサ56の直径952の長さの2倍以下であることが好ましい。隣接する渦電流センサ56が正方形である場合は、隣接する渦電流センサ56の中心間の距離が、正方形の1辺の長さの2倍以下であることが好ましい。隣接する渦電流センサ56が長方形である場合は、隣接する渦電流センサ56の中心間の距離が、長方形の短辺の長さの2倍以下であることが好ましい。隣接する渦電流センサ56が楕円形である場合は、隣接する渦電流センサ56の中心間の距離が、楕円の短径の長さの2倍以下であることが好ましい。
渦電流センサ56が多角形である場合は、例えば、当該多角形に内接または外接する円または楕円を想定して、上述のように配置することが可能である。なお、図6においては、隣接する渦電流センサ56の直径は同じである。隣接する渦電流センサ56の直径が異なる場合は、隣接する渦電流センサ56の中心間の距離950が、当該隣接する渦電流センサ56の個々の直径952の半分(すなわち半径954)の和の2倍以下であることが好ましい。
前記複数の渦電流センサ56の各々は、ポットコア60(コア部)と、ポットコア60に配置され、導電性膜に渦電流を形成可能な励磁コイル860,862と、ポットコア60に配置され、導電性膜に形成される渦電流を検出可能な検出コイル864,866とを有する。励磁コイル860,862と検出コイル864,866が、ポットコア60にどのように配置されているかについては後述する。
図6に示すように、複数の渦電流センサ56を互いに近傍に配置する理由は、半導体ウェハ16に形成する磁場を、より強くするためである。磁場を、より強くする必要性について、図7により説明する。
本図により、励磁コイル860および/または励磁コイル862が生成する磁場の強度を、半導体ウェハ16の導電性が変化した時に大きくする必要がある実施形態について説明する。以下では、励磁コイル860および励磁コイル862が生成する磁場の強度を大きくする実施形態について説明するが、励磁コイル860および励磁コイル862の一方のみについて、生成する磁場の強度を大きくしてもよい。
図7では、半導体ウェハ16に絶縁層888(バリア)が形成され、その上に銅等の導
電層890が形成されている。図7(a)の状態から図7(b)の状態を経て、図7(c)の状態まで研磨が行われる。導電層890は、例えば配線として使用されるものである。
図7(a)の状態では、導電層890は、半導体ウェハ16の前面の全体に存在するため、導電層890は、多くの渦電流を生成する。図7(a)に示す導電層890のように、表面の大部分を覆っている膜をバルクと呼ぶ。図7(c)の状態では、導電層890は、半導体ウェハ16の小さな部分にのみ存在するため、導電層890は、少ない渦電流を生成する。図7(a)の状態から図7(b)の状態になるまでは、励磁コイル860、862が生成する磁場の強度は小さくてよい。図7(b)の状態になった時に、励磁コイル860、862が生成する磁場の強度を大きくする必要がある。図7(b)の状態になった時に、半導体ウェハ16の導電性が変化するからである。
励磁コイル860、862が生成する磁場の強度を、半導体ウェハ16の導電性が変化した時に変えるタイミングとして、図7(b)の状態になった時ではなくて、図7(a)に示す絶縁層888の部分892の研磨が終了した時としてもよい。
励磁コイル860、862が生成する磁場の強度を大きくするためには、励磁コイル860、862に流す電流を大きくする、または励磁コイル860、862に印加する電圧を大きくする。磁場の強度を大きくする別の方法として、励磁コイル860および励磁コイル862の一方のみを使用している状態から、励磁コイル860および励磁コイル862の両方を用いる状態に変えてもよい。
ところで、図7(c)の状態で、導電層890が、励磁コイルの外径サイズと比較した時に、半導体ウェハ16の小さな部分にのみ存在する場合がある。このときに、励磁コイル860および/または励磁コイル862が生成する磁場の強度を、半導体ウェハ16の導電性が変化した時に変えるのみでは、不十分な場合がある。このようなときに、本実施形態のように渦電流センサを複数有する渦電流検出装置50が必要となる。この点について、図8により説明する。
図8は、外径サイズが大きい励磁コイルによる磁場と、外径サイズが小さい励磁コイルによる磁場を比較して示す図である。図8は、従来のように励磁コイルの外径サイズが大きい渦電流センサ58が1個あるときに半導体ウェハ16の表面の導電層890内に生成される磁場920と、励磁コイルの外径サイズが小さい渦電流センサ56(例えば直径5mm)が3個あるとき(図6(b)に相当)に半導体ウェハ16の表面の導電層890内に生成される磁場924を示す。本図の横軸は、渦電流センサ58の励磁コイルの中心からの距離(mm)、縦軸はコイルが生成する磁場の強度(Wb/m)である。本図に示す渦電流センサ58は、その側面図であり、励磁コイル862の外形のみを示す。渦電流検出装置50は、図6(b)の中心線928を通る断面図で示す。
渦電流センサ56のサイズについては、概略15mm以下のセンサは小さなサイズのセンサとして、15mmより大きいセンサは大きなサイズのセンサとして用いられることが多い。サイズは、渦電流センサ56の外形(外周)の直径であることが多いが、渦電流センサ56の代表長であることもある。小さいサイズのセンサについては、直径1~15mmのセンサをプロセス用途に応じて使用可能である。また、1mmより小さいセンサはマイクロファブリケーション技術を用いて作製することができる。
3個の渦電流センサ56の各々が生成する磁場922を重ねたものが磁場924である。磁場920と磁場924は、図6(b)に示す中心線928に対応する半導体ウェハ16の表面にある導電層890内に生成される磁場である。磁場920と磁場924は、導
電層890と、渦電流センサ56および渦電流センサ58との距離が同じであるとして図示している。図8において中心線932は、渦電流センサ58の中心と渦電流検出装置50の中心を通るとしている。
磁場920は、磁場の範囲が広く、磁場924は生成される磁場の範囲が狭い。
大きい渦電流センサ58(例えば、直径20mm)の外径サイズと比較したときに、導電層890において金属が占める領域がバルクでないとき、例えば、50%(20mm角の中に、5mm角の金属領域が数個あるような場合)しかないときに、渦電流センサ58によって膜厚の変化を検知することは困難になる場合がある。このときに、渦電流センサ58と比較した時に、磁場の範囲が狭い小さい渦電流センサ56を有する渦電流検出装置50は、以下の利点がある。
磁場の範囲が狭い小さい渦電流センサ56(例えば直径5mm)では、上記のような領域において、渦電流センサ56の範囲内(直径5mm)で金属が占める領域が例えば、100%になるため、渦電流センサ56によって膜厚の変化が検知できる。しかし、磁場922の範囲が狭い小さい渦電流センサ56が1個では、渦電流センサ58が生成する磁場920と比較した時に、本図に示すように磁場922が弱くなり、かつ磁場922の到達距離が小さくなる。その結果、磁場922によって生成される渦電流が弱くなり、渦電流センサ56によって検出できないという別の問題が生じる。
この問題を、本実施形態では、同一の渦電流検出装置50内に渦電流センサ56を複数個搭載することで解決する。本実施形態によれば、(1)渦電流センサ58と比較して相対的に小型のコイルでスポットを細くし、(2)複数の小型のコイルで磁場を強くすることができる。本図に示す複数の渦電流センサ56によって生成された磁場924(すなわち、渦電流検出装置50による磁場)は、以下の特徴を有する。
磁場924は、磁場920と比較した時に、磁場の強度が大きい領域が狭い。すなわち、磁場924のうち、所定の強度I0より強度が大きい領域934は、磁場920のうち、所定の強度I0より強度が大きい領域926より狭い。そして、領域926と領域934における磁場の強度はほぼ同じである。従って、既述のような20mm角の中に、5mm角の金属領域が数個あるような場合に、5mm角の金属領域を磁場920では、検知できないが、磁場924では検知することができる。
本実施形態では、渦電流センサ56が小さいと述べているが、これは、大きい渦電流センサ58との相対的な比較で述べているものである。渦電流センサ58が大きいために問題が生じるのは、渦電流センサ58の大きさと比較した時に、導電層890において金属が占める領域がバルクでなく、渦電流センサ56の大きさと比較した時に、導電層890において金属が占める領域がバルクであると考えられるからである。導電層890において金属が占める領域がさらに減少した場合は、小さい渦電流センサ56の大きさと比較した時に、導電層890において金属が占める領域がバルクであると考えられず、渦電流センサ56よりもさらに小さな渦電流センサ56が必要になると考えられる。
渦電流検出装置50によれば、(1)励磁コイル860、862が生成する半導体ウェハ16への磁場が増え、渦電流密度が上がる、(2)渦電流により生成される反磁場(鎖交磁束)を検出コイル864,866は、より多く取得する事が可能となる、という利点に加えて、さらに、(3)ポットコア60が相対的に小径であるため、半導体ウェハ16の表面の膜以外の影響(外部影響)を小さくできる、という利点がある。この点については後述の図16により説明する。
なお、図7(c)の導電層890は、例えばCu配線であるが、本実施形態は、配線の
検出に限られず、金属が狭い領域にあるときに、当該金属を検出する感度を向上させることができる。
次に、本発明に係る研磨装置が備える渦電流検出装置50について、添付図面を用いてより詳細に説明する。図6(a)、(c)に示すように、複数の渦電流センサ56は、研磨テーブル30Aの表面(上面)において、正多角形を構成するように正多角形の各頂点に配置される。なお、渦電流センサ56の一部(上部)は、研磨パッド10内に配置されてもよい。図6(a)では正方形の各頂点に配置される。図6(c)では三角形の各頂点に配置される。図6(b)では、複数の渦電流センサ56は、直線を構成するように中心線928上に配置される。
複数の渦電流センサ56を、渦電流検出装置50の内周に沿って複数配置してもよい。例えば、渦電流検出装置50の外形が円形であるときに、複数の渦電流センサ56を、渦電流検出装置50の内周に沿って円周上に配置してもよい。また、渦電流検出装置50に含まれる複数の渦電流センサ56の一部のみを使用して膜厚を測定してもよい。例えば9個の渦電流センサ56を、外形が4角形の渦電流検出装置50内に1列に3個、3列に配置する。すなわち1列3個×3列、合計9個の渦電流センサ56を渦電流検出装置50内に設ける。9個の渦電流センサ56の一部のみ、または全部を使用して膜厚を測定してもよい。9個の渦電流センサ56のうち、どれを使用するかは、測定対象である半導体ウェハ16上の微細回路に応じて選択する。
なお、図5においては、研磨テーブル30A内に1個の渦電流検出装置50を設けているが、渦電流検出装置50を複数、研磨テーブル30A内に設けてもよい。研磨テーブル30A内の渦電流検出装置50の配置としては、例えば、円形である研磨テーブル30A内の円周上に複数の渦電流検出装置50を配置することができる。
図8に示す領域934の大きさを、図6(a)、(b)、(c)について比較する。図6(a)、(b)、(c)において渦電流センサ56が同じセンサである場合、図6(b)の渦電流検出装置50が生成する領域934は、図6(a)、(c)の渦電流検出装置50が生成する領域934よりも広い。従って、より細い部分に磁場を集中させたい場合は、渦電流センサ56を図6(a)、(c)の渦電流検出装置50のように配置することが好ましい。
図6において、渦電流検出装置50の外形(ハウジング)は円筒状であり、ハウジングの材質は、樹脂または金属である。渦電流センサ56の周囲930は例えば、エポキシ樹脂等の絶縁材で充填されて、渦電流センサ56は渦電流検出装置50内に固定される。渦電流センサ56の固定方法は、絶縁材で充填する方法に限られず、固定部材、溶接、接着等、又はこれらの組み合わせにより、円筒内に固定してもよい。なお、渦電流検出装置50の外形は円筒状に限られず、角柱でもよい。
次に、渦電流センサ56について説明する。渦電流センサ56のコアの形状は、任意の形状が可能である。すなわち、ソレノイドコイルのような円柱状、ポッドコア形状、またはE型形状等が可能である。円柱状、ポッドコア形状、およびE型形状のうちでは、ポッドコア形状が相対的に、磁束を細くできるため、好ましい。ポッドコア形状の場合、コア部は通常、底面部と、底面部の中央に設けられた磁心部と、底面部の周辺に設けられた周辺部とを有する。励磁コイルと検出コイルは、磁心部に配置することができる。
励磁コイルと検出コイルは、磁心部に加えて周辺部に配置することもできる。周辺部は、磁心部を囲うように底面部の周辺に設けられる周壁部である。図9、10は、本実施形態の渦電流センサ56の構成例を示す概略図である。導電性膜が形成された基板の近傍に
配置される渦電流センサ56は、ポットコア60と、6個のコイル860,862、864,866、868、870により構成されている。磁性体であるポットコア60は、底面部61a(底部磁性体)と、底面部61aの中央に設けられた磁心部61b(中央磁性体)と、底面部61aの周辺部に設けられた周壁部61c(周辺部磁性体)とを有する。周壁部61cは、磁心部61bを囲うように底面部61aの周辺部に設けられる壁部である。本実施形態では、底面部61aは、円形のディスク形状であり、磁心部61bは、中実な円柱形状であり、周壁部61cは、底面部61aを囲うシリンダ形状である。
前記6個のコイル860,862、864,866、868、870のうち中央のコイル860,862は、後述する交流信号源52に接続される励磁コイルである。この励磁コイル860,862は、交流信号源52より供給される電圧の形成する磁界により、近傍に配置される半導体ウェハ16上の金属膜(または導電性膜)mfに渦電流を形成する。励磁コイル860,862の金属膜側には、検出コイル864,866が配置され、金属膜に形成される渦電流により発生する磁界を検出する。励磁コイル860,862を挟んで検出コイル864,866と反対側にはダミーコイル868、870が配置されている。
励磁コイル860は、磁心部61bの外周に配置され、磁場を生成可能な内部コイルであり、導電性膜に渦電流を形成する。励磁コイル862は、周壁部61cの外周に配置され、磁場を生成可能な外部コイルであり、導電性膜に渦電流を形成する。検出コイル864は、磁心部61bの外周に配置され、磁場を検出可能であり、導電性膜に形成される渦電流を検出する。検出コイル866は、周壁部61cの外周に配置され、磁場を検出可能であり、導電性膜に形成される渦電流を検出する。
渦電流センサは、導電性膜に形成される渦電流を検出するダミーコイル868、870を有する。ダミーコイル868は、磁心部61bの外周に配置され、磁場を検出可能である。ダミーコイル870は、周壁部61cの外周に配置され、磁場を検出可能である。検出コイルとダミーコイルは、本実施形態では、磁心部61bの外周および周壁部61cの外周に配置されているが、検出コイルとダミーコイルは、磁心部61bの外周および周壁部61cの外周の一方のみに配置してもよい。
磁心部61bの軸方向は、基板上の導電性膜に直交し、検出コイル864,866と励磁コイル860,862とダミーコイル868,870は、磁心部61bの軸方向に異なる位置に配置され、かつ磁心部61bの軸方向に、基板上の導電性膜に近い位置から遠い位置に向かって、検出コイル864,866、励磁コイル860,862、ダミーコイル868,870の順に配置される。検出コイル864,866、励磁コイル860,862、ダミーコイル868,870からは、それぞれ、外部と接続するためのリード線(図示しない)が出ている。
図9は、磁心部61bの中心軸872を通る平面における断面図である。磁性体であるポットコア60は、円板形状の底面部61aと、底面部61aの中央に設けられた円柱形状の磁心部61bと、底面部61aの周囲に設けられた円筒形状の周壁部61cとを有する。ポットコア60の寸法の1例としては、底面部61aの直径L1は約1cm~5cm、渦電流センサ56の高さL2は約1cmから5cmである。周壁部61cの外径は、図9では高さ方向に同一である円筒形状であるが、底面部61aから離れる方向に、すなわち先端に向かって細くなる先細形状(テーパ形状)でもよい。
検出コイル864,866、励磁コイル860,862、ダミーコイル868,870に使用される導線は、銅、マンガニン線、又はニクロム線である。マンガニン線やニクロム線を使用することにより、電気抵抗等の温度変化が少なくなり、温度特性が良くなる。
本実施形態では、フェライト等の磁性体からなる磁心部61bの外側と、周壁部61cの外側に線材を巻き付けて、励磁コイル860,862を形成しているために、計測対象物に流れる渦電流密度を上げることができる。また、検出コイル864,866も磁心部61bの外側と、周壁部61cの外側に形成しているために、生成された逆磁場(鎖交磁束)を効率的に収集できる。
計測対象物に流れる渦電流密度を上げるために、本実施形態では、さらに、励磁コイル860と励磁コイル862は、図10に示すように、並列に接続する。すなわち、内部コイルと外部コイル(すなわち励磁コイル860と励磁コイル862)は電気的に並列に接続される。並列に接続する理由は、以下のとおりである。並列に接続すると、直列に接続した場合よりも、励磁コイル860と励磁コイル862に印加できる電圧が増加して、励磁コイル860と励磁コイル862に流れる電流が増加する。このため、磁場が大きくなる。また、直列に接続すると、回路のインダクタンスが増加して、回路の周波数が低下する。必要な高周波を励磁コイル860,862に印可することが困難になる。矢印874は、励磁コイル860と励磁コイル862に流れる電流の向きを示す。
励磁コイル860と励磁コイル862は、図10に示すように、励磁コイル860と励磁コイル862の磁場方向が同じになるように接続することが好ましい。すなわち、電流は励磁コイル860と励磁コイル862で異なる方向に流す。磁場876は、内側の励磁コイル860が生成する磁場であり、磁場878は、外側の励磁コイル862が生成する磁場である。図11に示すように、励磁コイル860と励磁コイル862の磁場方向は同じである。すなわち、内部コイルが磁心部61b内に生成する磁場の方向と、外部コイルが磁心部61b内に生成する磁場の方向は同じである。
領域880に示す磁場876と磁場878は、同じ向きであるために、2つの磁場が加算されて大きくなる。従来のような励磁コイル860による磁場876のみが存在する場合に比べて、本実施形態では励磁コイル862による磁場878分だけ、磁場が大きくなる。
図12に、磁場876と磁場878から最終的に生成される磁場936を示す。図12(a)は、渦電流センサ56の平面図であり、図12(b)は、磁心部61bの中心軸872を通る平面における断面図である。渦電流センサ56の最外層は本実施形態では、円筒形状のハウジンである。ハウジングの材質は金属または樹脂である。最外層と、励磁コイル862、検出コイル866、ダミーコイル870との間には、絶縁材であるエポキシ樹脂等が充填されている。周壁部61cの内壁と、励磁コイル860、検出コイル864、ダミーコイル868との間には、絶縁材であるエポキシ樹脂等が充填されている。ポットコア60は、ハウジングに固定具又は接着剤等により固定されている。
次に、渦電流センサ56の電気的構成について説明する。図13は、渦電流センサ56の電気的構成を示す図であり、図13(a)は渦電流センサ56の構成を示すブロック図であり、図13(b)は渦電流センサ56の等価回路図である。渦電流検出装置50は、複数の渦電流センサ56を有し、これらは電気的に並列接続されることが好ましい。もしくは、個々に独立して信号源等に接続し、検出コイルから得られた出力を、アナログ回路、またはデジタル回路、またはAD変換回路を利用してソフトウェアにより加算してもよい。
1個の渦電流検出装置50内の複数の渦電流センサ56間に出力特性等にばらつきがある場合がある。バラツキを低減する必要があるときは、以下の複数の方法のうちの1つもしくは複数の方法により対処することが可能である。i)複数の渦電流センサ56を1個の
渦電流検出装置50として組み立てる前に、個々の渦電流センサ56の出力特性等を測定して、出力特性等が似ている複数の渦電流センサ56を選んで、1個の渦電流検出装置50として組み立てる。
ii)1個の渦電流検出装置50内の複数の渦電流センサ56の出力特性等が類似するように、複数の渦電流センサ56の出力特性等を個々に調整する調整回路または調整プログラムを設ける。調整回路または調整プログラムは例えば、事前に個々の渦電流センサ56の出力特性等を測定して、測定結果に基づいて個々の渦電流センサ56ごとにその出力特性等を変更する回路またはプログラムである。出力特性等を変更することには、例えば渦電流センサ56の出力の重みづけを個々に設定することを含んでもよい。
i)およびii)の方法の具体的な内容(例えば出力の重みづけ)は、測定対象とする半導体ウェハ16の特性(例えば材質、形成されている回路の電気的特性等)に応じて変えてもよい。すなわち、測定対象とする半導体ウェハ16の特性が変化した時は、i)およびii)の方法の具体的な内容を変更することが望ましい場合がある。
図13(a)に示すように、渦電流センサ56は、検出対象の金属膜(または導電性膜)mfの近傍に配置され、そのコイルに交流信号源52が接続されている。ここで、検出対象の金属膜(または導電性膜)mfは、例えば半導体ウェハ16上に形成されたCu,Al,Au,Wなどの薄膜である。渦電流センサ56は、検出対象の金属膜(または導電性膜)に対して、例えば1.0~4.0mm程度の近傍に配置される。
渦電流センサ56には、金属膜(または導電性膜)mfに渦電流が生じることにより、発振周波数が変化し、この周波数変化から金属膜(または導電性膜)を検出する周波数タイプと、インピーダンスが変化し、このインピーダンス変化から金属膜(または導電性膜)を検出するインピーダンスタイプとがある。即ち、周波数タイプでは、図13(b)に示す等価回路において、渦電流I2が変化することで、インピーダンスZが変化し、信号源(可変周波数発振器)52の発振周波数が変化すると、検波回路54でこの発振周波数の変化を検出し、金属膜(または導電性膜)の変化を検出することができる。インピーダンスタイプでは、図13(b)に示す等価回路において、渦電流I2が変化することで、インピーダンスZが変化し、信号源(固定周波数発振器)52から見たインピーダンスZが変化すると、検波回路54でこのインピーダンスZの変化を検出し、金属膜(または導電性膜)の変化を検出することができる。
インピーダンスタイプの渦電流センサでは、信号出力X、Y、位相、合成インピーダンスZ、が後述するように取り出される。周波数F、またはインピーダンスX、Y等から、金属膜(または導電性膜)Cu,Al,Au,Wの測定情報が得られる。渦電流センサ56は、図4に示すように研磨テーブル30Aの内部の表面付近の位置に内蔵することができ、研磨対象の半導体ウェハ16に対して研磨パッド10を介して対面するように位置し、半導体ウェハ16上の金属膜(または導電性膜)に流れる渦電流から金属膜(または導電性膜)の変化を検出することができる。
渦電流センサの周波数は、単一電波、混合電波、AM変調電波、FM変調電波、関数発生器の掃引出力または複数の発振周波数源を用いることができ、金属膜の膜種に適合させて、感度の良い発振周波数や変調方式を選択することが好ましい。
以下に、インピーダンスタイプの渦電流センサ56について具体的に説明する。交流信号源52は、2~30MHz程度の固定周波数の発振器であり、例えば水晶発振器が用いられる。そして、交流信号源52により供給される交流電圧により、渦電流センサ56に電流I1が流れる。金属膜(または導電性膜)mfの近傍に配置された渦電流センサ56
に電流が流れることで、この磁束が金属膜(または導電性膜)mfと鎖交することでその間に相互インダクタンスMが形成され、金属膜(または導電性膜)mf中に渦電流I2が流れる。ここでR1は渦電流センサを含む一次側の等価抵抗であり、L1は同様に渦電流センサを含む一次側の自己インダクタンスである。金属膜(または導電性膜)mf側では、R2は渦電流損に相当する等価抵抗であり、L2はその自己インダクタンスである。交流信号源52の端子a,bから渦電流センサ側を見たインピーダンスZは、金属膜(または導電性膜)mf中に形成される渦電流損の大きさによって変化する。
図14は、渦電流センサにおける各コイルの接続例を示す概略図である。図14(a)に示すように、検出コイル864,866とダミーコイル868,870は互いに逆相に接続されている。検出コイル864と検出コイル866は直列に接続される。ダミーコイル868とダミーコイル870は直列に接続される。図23では、励磁コイル860,862、検出コイル864,866、ダミーコイル868,870は、1つのコイルで図示している。
検出コイル864,866とダミーコイル868,870は、上述したように逆相の直列回路を構成し、その両端は可変抵抗76を含む抵抗ブリッジ回路77に接続されている。励磁コイル860,862は交流信号源52に接続され、交番磁束を生成することで、近傍に配置される金属膜(または導電性膜)mfに渦電流を形成する。可変抵抗76の抵抗値を調整することで、検出コイル864,866とダミーコイル868,870からなる直列回路の出力電圧が、金属膜(または導電性膜)が存在しないときにはゼロとなるように調整可能としている。検出コイル864,866とダミーコイル868,870のそれぞれに並列に入る可変抵抗76(VR,VR)でL,Lの信号を同位相にするように調整する。即ち、図14(b)の等価回路において、
VR1-1×(VR2-2+jωL3)=VR1-2×(VR2-1+jωL1) (1)
となるように、可変抵抗VR1(=VR1-1+VR1-2)およびVR2(=VR2-1+VR2-2)を調整する。これにより、図14(c)に示すように、調整前のL,Lの信号(図中点線で示す)を、同位相・同振幅の信号(図中実線で示す)とする。
そして、金属膜(または導電性膜)が検出コイル864,866の近傍に存在する時には、金属膜(または導電性膜)中に形成される渦電流によって生じる磁場が検出コイル864,866とダミーコイル868,870とに鎖交するが、検出コイル864,866のほうが金属膜(または導電性膜)に近い位置に配置されているので、検出コイル864,866とダミーコイル868,870に生じる誘起電圧のバランスが崩れ、これにより金属膜(または導電性膜)の渦電流によって形成される鎖交磁束を検出することができる。即ち、交流信号源に接続された励磁コイル860,862から、検出コイル864,866とダミーコイル868,870との直列回路を分離して、抵抗ブリッジ回路でバランスの調整を行うことで、ゼロ点の調整が可能である。従って、金属膜(または導電性膜)に流れる渦電流をゼロの状態から検出することが可能になるので、金属膜(または導電性膜)中の渦電流の検出感度が高められる。これにより、広いダイナミックレンジで金属膜(または導電性膜)に形成される渦電流の大きさの検出が可能となる。
図15は、渦電流センサの同期検波回路を示すブロック図である。本図は、交流信号源52側から渦電流センサ56側を見たインピーダンスZの計測回路例を示している。本図に示すインピーダンスZの計測回路においては、膜厚の変化に伴う抵抗成分(R)、リアクタンス成分(X)、振幅出力(Z)および位相出力(tan-1R/X)を取り出すことができる。
上述したように、検出対象の金属膜(または導電性膜)mfが成膜された半導体ウェハ16近傍に配置された渦電流センサ56に、交流信号を供給する信号源52は、水晶発振
器からなる固定周波数の発振器であり、例えば、2MHz,8MHz,16MHzの固定周波数の電圧を供給する。信号源52で形成される交流電圧は、バンドパスフィルタ82を介して渦電流センサ56に供給される。渦電流センサ56の端子で検出された信号は、高周波アンプ83および位相シフト回路84を経て、cos同期検波回路85およびsin同期検波回路86からなる同期検波部により検出信号のcos成分とsin成分とが取り出される。ここで、信号源52で形成される発振信号は、位相シフト回路84により信号源52の同相成分(0゜)と直交成分(90゜)の2つの信号が形成され、それぞれcos同期検波回路85とsin同期検波回路86とに導入され、上述の同期検波が行われる。
同期検波された信号は、ローパスフィルタ87,88により、信号成分以上の不要な高周波成分が除去され、cos同期検波出力である抵抗成分(R)出力と、sin同期検波出力であるリアクタンス成分(X)出力とがそれぞれ取り出される。また、ベクトル演算回路89により、抵抗成分(R)出力とリアクタンス成分(X)出力とから振幅出力(R+X1/2が得られる。また、ベクトル演算回路90により、同様に抵抗成分出力とリアクタンス成分出力とから位相出力(tan-1R/X)が得られる。ここで、測定装置本体には、各種フィルタがセンサ信号の雑音成分を除去するために設けられている。各種フィルタは、それぞれに応じたカットオフ周波数が設定されており、例えば、ローパスフィルタのカットオフ周波数を0.1~10Hzの範囲で設定することにより、研磨中のセンサ信号に混在する雑音成分を除去して測定対象の金属膜(または導電性膜)を高精度に測定することができる。
次に、内側の磁心部61bにのみ励磁コイル860を巻き付けている渦電流センサ56の実施形態と、内側の磁心部61bと、外側の周壁部61cの両方にコイルを巻き付けている渦電流センサ56の実施形態の違いについて図16により説明する。図16は、これらの実施形における磁束の広がりの違いを示す図である。図16(a)の渦電流センサ56は、内側の磁心部61bにのみ励磁コイル860を巻き付けている実施形態であり、図16(b)の渦電流センサ56は、内側の磁心部61bと、外側の周壁部61cの両方にコイルを巻き付けている実施形態である。
図16(a)の渦電流センサ56では、内側の磁心部61bにのみ励磁コイル860を巻き付けているため、半導体ウェハ16内の渦電流が生成される領域934(スポット径)が大きくなる。一方、図16(b)の渦電流センサ56では、内側の磁心部61bと、外側の周壁部61cの両方にコイルを巻き付けているため、半導体ウェハ16内の渦電流が生成される領域934(スポット径)が小さくなる。磁場938は、生成された渦電流が生成する磁場(反磁場)である。
図16(a)の渦電流センサ56では、磁束の広がりが大きいため、磁場が遠くまで形成される。そのため、半導体ウェハ16の近くに金属940が存在する場合、金属940に反応してしまうという問題が生じることがある。図16(b)の渦電流センサ56では、磁束の広がりが小さいため、磁場が遠くには形成されない。そのため、半導体ウェハ16の近くに金属940が存在する場合でも、金属940に反応しないという利点がある。金属940としては、例えばトップリング31Aのリテーナリング23等の金属(材質はSUS等)がある。
図16(a)の渦電流センサ56は、非測定対象物からのノイズを多く受ける。図16(b)の渦電流センサ56は、図16(a)の渦電流センサ56よりも、ノイズが少ないため、高感度であり、結果として、より高精度な終点検出が可能となる。図16(b)の渦電流センサ56では、磁場が遠くには形成されないため、渦電流センサ56から、すなわち渦電流検出装置50から、短距離に半導体ウェハ16を配置することが好ましい。図16(
b)の渦電流センサ56を、図6に示すように複数設けることにより、測定により得られる信号の強度を増強できる。複数設ける点からも図16(b)の渦電流センサ56は、渦電流センサ56が1個設けられた場合よりもS/N比が向上して高精度な測定が可能となる。
次に、周辺部磁性体が、磁心部61bを囲うように底面部61aの周辺部に設けられる図12に示す壁部とは異なる例について図17~19により説明する。図17,18では、底面部61aが柱状の形状を有し、周壁部61c(周辺部)は、柱状の形状の両端に配置される渦電流センサ56である。図17は上面図である。図18は、図17のAA断面図である。周辺部磁性体61dは、底面部61aの周辺部に2個設けられている。この渦電流センサ56は、図18からわかるようにE型の磁性素子である。図19は、周辺部磁性体61dが、底面部61aの周辺部に4個設けられている渦電流センサ56の上面図である。周辺部磁性体61dは、5個以上でもよい。
次に、図20、21により、渦電流センサ56の別の実施形態について説明する。図20は、渦電流検出装置50の平面図である。本実施形態の渦電流センサ56においては、渦電流検出装置50は4個の渦電流センサ56を有する。本実施形態では、4個の渦電流センサ56は同一の構成を有する。渦電流検出装置50が有する渦電流センサ56の個数は4個に限られず、複数個の渦電流センサ56を有することができる。複数個の渦電流センサ56は互いに同一の構造/サイズでも、異なる構造/サイズでもよい。図21は、図20に示す1個の渦電流センサ56についてのAA断面図である。
図21に示すように、渦電流センサ56のコア部942は、円柱形の底面部944と、底面部944から垂直方向に、半導体ウェハ16に向かって伸びる4個の柱状部946とを有する。複数の柱状部946は、N極(第1の磁気極性)を生成可能な2個の第1の柱状部946aと、N極とは反対のS極(第2の磁気極性)を生成可能な2個の第2の柱状部946bとを有する。
底面部944、第1の柱状部946a、及び第2の柱状部946bの形状は円柱形に限られず、楕円形の柱、ディスク形状、または角柱でもよい。また渦電流検出装置50の形状は円形に限られず、楕円形や多角形でもよい。1個の渦電流センサ56が有する柱状部946の個数は、4個に限られず、2個以上であればよく、偶数でも奇数でもよい。また、1個の渦電流センサ56が有する第1の柱状部946aと第2の柱状部946bのそれぞれの個数は、2個に限られず、1個以上であればよい。
柱状部946にはコイル948が巻かれている。コイル948として、励磁コイルと検出コイルを別々に設けてもよく、同一の、すなわち1個のコイル948が、励磁コイルと検出コイルの機能を兼ねてもよい。すなわち、励磁コイルと検出コイルを同一のコイルとして、励磁コイルは、半導体ウェハ16の導電性膜に形成される渦電流を検出可能とすることができる。なお、励磁コイルと検出コイルを同一のコイルとする構成は、図9に示す励磁コイル860と検出コイル864の組み合わせや、励磁コイル862と検出コイル866の組み合わせにも適用できる。
以上、本発明の実施形態の例について説明してきたが、上記した発明の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明には、その均等物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
以上説明したように、本発明は以下の形態を有する。
形態1
導電性膜が形成された被研磨物の近傍に配置可能な渦電流検出装置であって、前記渦電流検出装置は、
複数の渦電流センサを有し、前記複数の渦電流センサは互いに近傍に配置され、
前記複数の渦電流センサの各々は、
コア部と、
前記コア部に配置され、前記導電性膜に渦電流を形成可能な励磁コイルと、
前記コア部に配置され、前記導電性膜に形成される前記渦電流を検出可能な検出コイルとを有する、ことを特徴とする渦電流検出装置。
形態2
前記複数の渦電流センサのうちの少なくとも1個の渦電流センサにおいては、前記励磁コイルと前記検出コイルは同一のコイルであり、前記励磁コイルは、前記導電性膜に形成される前記渦電流を検出可能であることを特徴とする形態1記載の渦電流検出装置。
形態3
前記複数の渦電流センサのうちの少なくとも1個の渦電流センサにおいては、
前記コア部は、底面部と、前記底面部の中央に設けられた磁心部と、前記底面部の周辺に設けられた周辺部とを有し、
前記励磁コイルと前記検出コイルは、前記磁心部に配置されることを特徴とする形態1または2記載の渦電流検出装置。
形態4
前記励磁コイルと前記検出コイルは、前記磁心部に加えて前記周辺部に配置されることを特徴とする形態3記載の渦電流検出装置。
形態5
前記周辺部は、前記磁心部を囲うように前記底面部の周辺に設けられる周壁部であることを特徴とする形態3または4記載の渦電流検出装置。
形態6
前記底面部は、柱状の形状を有し、前記周辺部は、前記柱状の形状の両端に配置されることを特徴とする形態3または4記載の渦電流検出装置。
形態7
前記周辺部は、前記底面部の周辺に複数個設けられることを特徴とする形態3または4記載の渦電流検出装置。
形態8
前記複数の渦電流センサのうちの少なくとも1個の渦電流センサにおいては、
前記コア部は、底面部と、前記底面部から垂直方向に、前記被研磨物に向かって伸びる複数の柱状部とを有し、
前記複数の柱状部は、第1の磁気極性を生成可能な複数の第1の柱状部と、前記第1の磁気極性とは反対の第2の磁気極性を生成可能な複数の第2の柱状部とを有することを特徴とする形態1または2記載の渦電流検出装置。
形態9
前記複数の渦電流センサは、多角形を構成するように前記多角形の頂点および/または前記多角形の辺および/または前記多角形の内部に配置されることを特徴とする形態1ないし8のいずれか1項に記載の渦電流検出装置。
形態10
前記複数の渦電流センサは、直線を構成するように前記直線上に配置されることを特徴とする形態1ないし8のいずれか1項に記載の渦電流検出装置。
形態11
被研磨物を研磨するための研磨パッドが貼り付け可能な研磨テーブルと、
前記研磨テーブルを回転駆動可能な駆動部と、
前記被研磨物を保持して前記研磨パッドに押圧可能な保持部と、
前記研磨テーブルの内部に配置され、前記研磨テーブルの回転に伴い前記励磁コイルによって前記被研磨物に形成される渦電流を前記検出コイルによって検出可能な形態1ないし10のいずれか1項に記載の渦電流検出装置と、
前記検出された前記渦電流から前記被研磨物の研磨の終了を示す研磨終点を検出可能な終点検出部と、
を備える研磨装置。
10…研磨パッド
16…半導体ウェハ
3A…第1研磨ユニット
50…渦電流検出装置
56…渦電流センサ
60…ポットコア
65…制御部
30A…研磨テーブル
61a…底面部
61b…磁心部
61c…周壁部
860…励磁コイル
862…励磁コイル
864…検出コイル
866…検出コイル
876…磁場
878…磁場
936…磁場
942…コア部
944…底面部
946…柱状部
948…コイル
946a…第1の柱状部
946b…第2の柱状部

Claims (10)

  1. 導電性膜が形成された被研磨物の近傍に配置可能な渦電流検出装置であって、前記渦電流検出装置は、
    複数の渦電流センサを有し、前記複数の渦電流センサは互いに近傍に配置され、
    前記複数の渦電流センサの各々は、
    コア部と、
    前記コア部に配置され、前記導電性膜に渦電流を形成可能な励磁コイルと、
    前記コア部に配置され、前記導電性膜に形成される前記渦電流を検出可能な検出コイルとを有し、
    前記複数の渦電流センサのうちの少なくとも1個の渦電流センサにおいては、
    前記コア部は、底面部と、前記底面部から垂直方向に、前記被研磨物に向かって伸びる複数の柱状部とを有し、
    前記複数の柱状部は、第1の磁気極性を生成可能な複数の第1の柱状部と、前記第1の磁気極性とは反対の第2の磁気極性を生成可能な複数の第2の柱状部とを有する、ことを特徴とする渦電流検出装置。
  2. 前記複数の渦電流センサのうちの少なくとも1個の渦電流センサにおいては、前記励磁コイルと前記検出コイルは同一のコイルであり、前記励磁コイルは、前記導電性膜に形成される前記渦電流を検出可能であることを特徴とする請求項1記載の渦電流検出装置。
  3. 前記複数の渦電流センサのうちの少なくとも1個の渦電流センサにおいては、
    前記コア部は、底面部と、前記底面部の中央に設けられた磁心部と、前記底面部の周辺に設けられた周辺部とを有し、
    前記励磁コイルと前記検出コイルは、前記磁心部に配置されることを特徴とする請求項1または2記載の渦電流検出装置。
  4. 前記励磁コイルと前記検出コイルは、前記磁心部に加えて前記周辺部に配置されること
    を特徴とする請求項3記載の渦電流検出装置。
  5. 前記周辺部は、前記磁心部を囲うように前記底面部の周辺に設けられる周壁部であることを特徴とする請求項3または4記載の渦電流検出装置。
  6. 前記底面部は、柱状の形状を有し、前記周辺部は、前記柱状の形状の両端に配置されることを特徴とする請求項3または4記載の渦電流検出装置。
  7. 前記周辺部は、前記底面部の周辺に複数個設けられることを特徴とする請求項3または4記載の渦電流検出装置。
  8. 前記複数の渦電流センサは、多角形を構成するように前記多角形の頂点および/または前記多角形の辺および/または前記多角形の内部に配置されることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の渦電流検出装置。
  9. 前記複数の渦電流センサは、直線を構成するように前記直線上に配置されることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の渦電流検出装置。
  10. 被研磨物を研磨するための研磨パッドが貼り付け可能な研磨テーブルと、
    前記研磨テーブルを回転駆動可能な駆動部と、
    前記被研磨物を保持して前記研磨パッドに押圧可能な保持部と、
    前記研磨テーブルの内部に配置され、前記研磨テーブルの回転に伴い前記励磁コイルによって前記被研磨物に形成される渦電流を前記検出コイルによって検出可能な請求項1ないしのいずれか1項に記載の渦電流検出装置と、
    前記検出された前記渦電流から前記被研磨物の研磨の終了を示す研磨終点を検出可能な終点検出部と、
    を備える研磨装置。
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