JP6590612B2 - 渦電流センサ - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウェハなどの基板の表面に形成した金属膜等の導電性膜を検出するのに好適な渦電流センサに関するものである。
近年、半導体デバイスの高集積化が進むにつれて回路の配線が微細化し、配線間距離もより狭くなりつつある。そこで、研磨対象物である半導体ウェハの表面を平坦化することが必要となるが、この平坦化法の一手段として研磨装置により研磨(ポリッシング)することが行われている。
研磨装置は、研磨対象物を研磨するための研磨パッドを保持するための研磨テーブルと、研磨対象物を保持して研磨パッドに押圧するためにトップリングを備える。研磨テーブルとトップリングはそれぞれ、駆動部(例えばモータ)によって回転駆動される。研磨剤を含む液体(スラリー)を研磨パッド上に流し、そこにトップリングに保持された研磨対象物を押し当てることにより、研磨対象物は研磨される。
研磨装置では、研磨対象物の研磨が不十分であると、回路間の絶縁がとれず、ショートするおそれが生じ、また、過研磨となった場合は、配線の断面積が減ることによる抵抗値の上昇、又は配線自体が完全に除去され、回路自体が形成されないなどの問題が生じる。このため、研磨装置では、最適な研磨終点を検出することが求められる。
このような技術としては、特開2012−135865号及び特開2013−58762号に記載のものがある。これらの技術においては、ソレノイド型又は渦巻型のコイルが用いられている。
特開2012−135865号 特開2013−58762号 特開2009−204342号
近年、半導体ウェハのエッジ近くの不良品率を減らすために、半導体ウェハのエッジの、より近くまで膜厚を測定して、In-situの閉ループ制御で膜厚コントロールを行いたいという要求がある。
また、トップリングには、空圧等を利用したエアバッグヘッド方式のものがある。エアバッグヘッドは、同心状の複数のエアバッグを有する。渦電流センサによる半導体ウェハの表面の凹凸の分解能を向上させて、狭い幅のエアバッグにて膜厚コントロールするために、より狭い範囲の膜厚を測定したいという要求がある。
しかし、ソレノイド型又は渦巻型のコイルでは、磁束を細くすることが困難であり、狭い範囲の測定に限界があった。
特開2009−204342号には、渦電流センサの磁心内部に電磁波の寸法共鳴を発生させて、磁心の断面積より小さい範囲に磁界を集中発生させることが記載されている。この磁界を金属膜に与えるので、渦電流センサの磁心の断面積より小さい空間分解能を得
ることができる。しかし、電磁波の寸法共鳴を利用する場合、磁束は細くなるが、磁束が弱くなる(磁界が弱くなる)という欠点があった。
なお、寸法共鳴については、特開2009−204342号に、「渦電流センサの磁心材料に、磁気特性に加えて誘電特性が顕著となるMn−Znフェライトなどを使用した場合、例えば、MHz帯の高周波励磁下において、磁心内部の電磁波が定在波となる現象が知られており、これを寸法共鳴と称している。定在波の山の部分に磁束を集中させて、その磁界発生面積(磁束断面積)を磁心の磁路断面積より小さくし、その磁束を試料に与える。」と記載されている。
そこで、本発明の一形態は、強い磁束で、より狭い範囲の膜厚を測定して、ウェハの研磨平坦性を改善することを課題とする。
本願発明の研磨装置の第1の形態によれば、導電性膜が形成された基板の近傍に配置される渦電流センサであって、前記渦電流センサは、底面部と、前記底面部の中央に設けられた磁心部と、前記底面部の周囲に設けられた周壁部とを有する、磁性体であるポットコアと、前記磁心部に配置され、前記導電性膜に渦電流を形成する励磁コイルと、前記磁心部に配置され、前記導電性膜に形成される前記渦電流を検出する検出コイルとを有し、前記磁性体の比誘電率は5〜15であり、比透磁率は1〜300であり、前記磁心部の外形寸法は50mm以下であり、前記励磁コイルには、周波数が2〜30MHzの電気信号が印可されることを特徴とする渦電流センサが提供される。ここで、磁心部の外形寸法とは、励磁コイルによって磁心部に印加される磁界に対して垂直な磁心部の断面の最大寸法をいう。
以上の形態によれば、ポットコアを用いているために、励磁コイルによって発生した磁束が、磁心部の先端と周壁部の先端との間に限定され、磁束の小さなスポット径を作り出すことができる。また、磁性体の比誘電率が5〜15であり、比透磁率が1〜300であり、前記磁心部の外形寸法が50mm以下であり、前記励磁コイルには、周波数が2〜30MHzの電気信号が印可される場合、電磁波の寸法共鳴が生じないため、磁束が強くなる。このため、ポットコアの形状により磁束を細く収束させながら、強い磁束を生成して、センサの空間分解能を向上させることができる。強い磁束で、より狭い範囲の膜厚を測定できるため、ウェハのエッジ近傍まで測定可能となる。磁性体としては、例えば、上記の特性を有するNi−Zn系フェライトを用いることが好ましい。
ここで、寸法共鳴が起こらない条件について説明する。寸法共鳴は、磁界に対して垂直なコアの断面の最大寸法が電磁波の波長λの約1/2の整数倍の時に現れる。材料の特性と寸法共鳴が起こる波長との間には以下の関係がある。
λ=C/f×√(μs× εr)
ここで、C:真空の電磁波速度(3.0×108m/s)
μs:比透磁率
εr:比誘電率
f:印加する磁界(電磁波)の周波数
寸法共鳴を防ぐには、使用する材料及び周波数から寸法共鳴を起こす最小寸法を決めて、コアの寸法が、寸法共鳴を起こす最小寸法より小さくすればよい。本発明の場合、寸法共鳴を起こす最小寸法は、上記の式より、約7.5cmであることがわかる。従って、磁心部の外形寸法が50mm以下であるため、本発明では寸法共鳴は生じない。
なお、2MHz〜30MHzという周波数は、金属の薄膜の厚さの変化を検知するとい
う目的からも必要な周波数である。膜が薄くなるほど、また薄膜の抵抗値が大きくなるほど、薄膜の厚さの変化を検知するために、高周波数の信号を印可する必要がある。励磁コイルに、2MHz〜30MHzという高周波を印可することが、研磨装置において必要とされる。また、比誘電率が5〜15、比透磁率が1〜300という数値は、Ni−Zn系フェライトにより、達成可能である。
また、比誘電率とは物質の誘電率εと真空の誘電率ε0の比 ε / ε0 = εrのことである。その測定は、JIS2138「電気絶縁材料−比誘電率及び誘電正接の測定方法」による。比透磁率とは、物質の透磁率μと真空の透磁率μ0 との比 μs = μ/μ0 をいう。その測定は、JISC2560−2「フェライト磁心−第2部:試験方法」による。
磁性体の材料が、Ni−Zn系フェライトである場合、Ni−Zn系フェライトは、Mn−Zn系フェライトに比べて、透磁率及び誘電率の両方の値が低いため、電磁波の寸法共鳴が生じないため、磁束が強くなる。この結果、ポットコアの形状により、磁束を細く収束させながら、強い磁束を生成して、センサの空間分解能を向上させることができる。
本願発明の第2の形態によれば、前記渦電流センサは、前記磁心部に配置され、前記導電性膜に形成される前記渦電流を検出するダミーコイルを有する。
この時に、前記検出コイルと前記励磁コイルと前記ダミーコイルは、前記磁心部の軸方向に異なる位置に配置され、かつ前記磁心部の軸方向に、前記基板上の前記導電性膜に近い位置から遠い位置に向かって、前記検出コイル、前記励磁コイル、前記ダミーコイルの順に配置することが好ましい。
本願発明の第3の形態によれば、導電性膜が形成された基板の近傍に配置される渦電流センサであって、前記渦電流センサは、第1のポットコアと、前記第1のポットコアの近傍に配置された第2のポットコアとを有し、前記第1のポットコア及び前記第2のポットコアは、それぞれ、底面部と、前記底面部の中央に設けられた磁心部と、前記底面部の周囲に設けられた周壁部とを有し、前記渦電流センサは、前記第1のポットコアの前記磁心部に配置され、前記導電性膜に渦電流を形成する第1の励磁コイルと、前記第1のポットコアの前記磁心部に配置され、前記導電性膜に形成される前記渦電流を検出する検出コイルと、前記第2のポットコアの前記磁心部に配置される第2の励磁コイルと、前記第2のポットコアの前記磁心部に配置されるダミーコイルとを有し、前記第1のポットコアの前記磁心部の軸方向と前記第2のポットコアの前記磁心部の軸方向は一致し、前記第1のポットコア及び前記第2のポットコアは、前記基板に近い位置から遠い位置に向かって、前記第1のポットコア、前記第2のポットコアの順に配置される。
本願発明の第4の形態によれば、前記磁性体の比誘電率は5〜15であり、比透磁率は1〜300であり、前記磁心部の外形寸法は50mm以下であり、前記第1及び第2の励磁コイルには、周波数が2〜30MHzの電気信号が印可される。
本願発明の第5の形態によれば、前記周壁部の外部に配置された金属製の外周部を有する。周壁部の周囲を金属で囲むことによって、外に広がる磁場を遮断して、センサの空間分解能を向上することができる。周壁部に直接金属をめっきしてもよいし、周壁部の周りに絶縁物を配置し、その絶縁物を囲むように金属を配置してもよい。また、この外周部を接地してもよい。この場合、磁気遮断の効果が安定し、かつ増加する。
本願発明の第6の形態によれば、前記外周部は、前記磁心部の軸方向に伸びる少なくとも1つの溝を有する。このように、外周部に切れ込み(溝)を入れて、外周部における周方向の渦電流の発生を防ぐことができる。
本願発明の第7の形態によれば、前記検出コイル及び前記励磁コイルに使用される導線は、銅、マンガニン線、又はニクロム線である。マンガニン線やニクロム線を使用することにより、電気抵抗等の温度変化が少なくなり、温度特性が良くなる。
本願発明の第8の形態によれば、前記励磁コイルに印加される電気信号の周波数は、前記渦電流センサの出力に基づいて前記導電性膜に形成された渦電流を検出する検出回路が発振しない周波数である。
本願発明の第9の形態によれば、前記検出コイルと前記励磁コイルと前記ダミーコイルの導線の巻き数は、前記渦電流センサの出力に基づいて前記導電性膜に形成された渦電流を検出する検出回路が発振しない周波数になるように設定されている。
なお、ダミーコイルを用いる場合、ブリッジ回路により測定するため、共振タイプの測定システムに比べてコンデンサを追加しないので、大きな周波数で測定することができる。例えば30MHzを採用できる。これはシート抵抗の高い金属膜を測定するのに有利である。抵抗の高い金属ほど、薄膜の厚さの変化を検知する際に、高い周波数を必要とするからである。
本願発明の第10の形態によれば、前記導電性膜を含む研磨対象物を研磨するための研磨パッドが貼り付けられる研磨テーブルと、前記研磨テーブルを回転駆動する駆動部と、前記研磨対象物を保持して前記研磨パッドに押圧する保持部と、前記研磨テーブルの内部に配置され、前記研磨テーブルの回転に伴い前記導電性膜に形成される前記渦電流を前記研磨対象物の研磨面に沿って検出する第1の形態から第9の形態のいずれかに記載の渦電流センサと、前記検出された前記渦電流から前記研磨対象物の膜厚データを算出する終点検出コントローラと、を備える研磨装置が提供される。
本願発明の第11の形態によれば、前記終点検出コントローラが算出する膜厚データに基づいて、前記研磨対象物の複数の領域の押圧力を独立に制御する機器制御コントローラを備える研磨装置が提供される。
図1は、本発明に係る研磨装置の全体構成を示す概略図である。 図2は、研磨テーブルと渦電流センサと半導体ウェハとの関係を示す平面図である。 図3は、渦電流センサの構成を示す図であり、図3(a)は渦電流センサの構成を示すブロック図であり、図3(b)は渦電流センサの等価回路図である。 図4(a),4(b)は、従来の渦電流センサと本発明の渦電流センサとを対比して示す図であり、図4(a)は従来の渦電流センサの構成例を示す概略図であり、図4(b)は本発明の渦電流センサの構成例を示す概略図である。 図5は、ポットコア60の詳細形状を示す図である。 図6は、渦電流センサ50の周囲に金属材料からなる筒状部材である外周部210を配置した例を示す概略図である。 図7は、磁心部61bの軸方向に伸びる4個の溝226を示す図である。 図8は、渦電流センサの別の構成を示す図である。 図9は、渦電流センサにおける各コイルの接続例を示す概略図である。 図10は、渦電流センサの同期検波回路を示すブロック図である。 図11は、膜厚制御を行う方法を示すブロック図である。 図12は、渦電流センサが半導体ウェハ上を走査する軌跡を示す模式図である。 図13は、渦電流センサが半導体ウェハ上を走査する軌跡を示す模式図である。 図14は、研磨中に行う圧力コントロールの動作の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る研磨装置の実施形態について添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、添付の図面において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は、本発明に係る研磨装置の全体構成を示す概略図である。図1に示すように、研磨装置は、研磨テーブル100と、研磨対象物である半導体ウェハ等の基板を保持して研磨テーブル上の研磨面に押圧するトップリング(保持部)1とを備えている。
研磨テーブル100は、テーブル軸100aを介してその下方に配置される駆動部であるモータ(図示せず)に連結されており、そのテーブル軸100a周りに回転可能になっている。研磨テーブル100の上面には研磨パッド101が貼付されており、研磨パッド101の表面101aが半導体ウェハWを研磨する研磨面を構成している。研磨テーブル100の上方には研磨液供給ノズル102が設置されており、この研磨液供給ノズル102によって研磨テーブル100上の研磨パッド101上に研磨液Qが供給されるようになっている。図1に示すように、研磨テーブル100の内部には、渦電流センサ50が埋設されている。
トップリング1は、半導体ウェハWを研磨面101aに対して押圧するトップリング本体2と、半導体ウェハWの外周縁を保持して半導体ウェハWがトップリングから飛び出さないようにするリテーナリング3とから基本的に構成されている。
トップリング1は、トップリングシャフト111に接続されており、このトップリングシャフト111は、上下動機構124によりトップリングヘッド110に対して上下動するようになっている。このトップリングシャフト111の上下動により、トップリングヘッド110に対してトップリング1の全体を昇降させ位置決めするようになっている。なお、トップリングシャフト111の上端にはロータリージョイント125が取り付けられている。
トップリングシャフト111およびトップリング1を上下動させる上下動機構124は、軸受126を介してトップリングシャフト111を回転可能に支持するブリッジ128と、ブリッジ128に取り付けられたボールねじ132と、支柱130により支持された支持台129と、支持台129上に設けられたACサーボモータ138とを備えている。サーボモータ138を支持する支持台129は、支柱130を介してトップリングヘッド110に固定されている。
ボールねじ132は、サーボモータ138に連結されたねじ軸132aと、このねじ軸132aが螺合するナット132bとを備えている。トップリングシャフト111は、ブリッジ128と一体となって上下動するようになっている。したがって、サーボモータ138を駆動すると、ボールねじ132を介してブリッジ128が上下動し、これによりトップリングシャフト111およびトップリング1が上下動する。
また、トップリングシャフト111はキー(図示せず)を介して回転筒112に連結されている。この回転筒112はその外周部にタイミングプーリ113を備えている。トップリングヘッド110にはトップリング用モータ114が固定されており、上記タイミングプーリ113は、タイミングベルト115を介してトップリング用モータ114に設け
られたタイミングプーリ116に接続されている。したがって、トップリング用モータ114を回転駆動することによってタイミングプーリ116、タイミングベルト115、およびタイミングプーリ113を介して回転筒112およびトップリングシャフト111が一体に回転し、トップリング1が回転する。なお、トップリングヘッド110は、フレーム(図示せず)に回転可能に支持されたトップリングヘッドシャフト117によって支持されている。
図1に示すように構成された研磨装置において、トップリング1は、その下面に半導体ウェハWなどの基板を保持できるようになっている。トップリングヘッド110はトップリングシャフト117を中心として旋回可能に構成されており、下面に半導体ウェハWを保持したトップリング1は、トップリングヘッド110の旋回により半導体ウェハWの受取位置から研磨テーブル100の上方に移動される。そして、トップリング1を下降させて半導体ウェハWを研磨パッド101の表面(研磨面)101aに押圧する。このとき、トップリング1および研磨テーブル100をそれぞれ回転させ、研磨テーブル100の上方に設けられた研磨液供給ノズル102から研磨パッド101上に研磨液を供給する。このように、半導体ウェハWを研磨パッド101の研磨面101aに摺接させて半導体ウェハWの表面を研磨する。
図2は、研磨テーブル100と渦電流センサ50と半導体ウェハWとの関係を示す平面図である。図2に示すように、渦電流センサ50は、トップリング1に保持された研磨中の半導体ウェハWの中心Cwを通過する位置に設置されている。符号Cは研磨テーブル100の回転中心である。例えば、渦電流センサ50は、半導体ウェハWの下方を通過している間、通過軌跡(走査線)上で連続的に半導体ウェハWのCu層等の金属膜(導電性膜)を検出できるようになっている。
次に、本発明に係る研磨装置が備える渦電流センサ50について、添付図面を用いてより詳細に説明する。
図3は、渦電流センサ50の構成を示す図であり、図3(a)は渦電流センサ50の構成を示すブロック図であり、図3(b)は渦電流センサ50の等価回路図である。
図3(a)に示すように、渦電流センサ50は、検出対象の金属膜(または導電性膜)mfの近傍に配置され、そのコイルに交流信号源52が接続されている。ここで、検出対象の金属膜(または導電性膜)mfは、例えば半導体ウェハW上に形成されたCu,Al,Au,Wなどの薄膜である。渦電流センサ50は、検出対象の金属膜(または導電性膜)に対して、例えば1.0〜4.0mm程度の近傍に配置される。
渦電流センサには、金属膜(または導電性膜)mfに渦電流が生じることにより、発振周波数が変化し、この周波数変化から金属膜(または導電性膜)を検出する周波数タイプと、インピーダンスが変化し、このインピーダンス変化から金属膜(または導電性膜)を検出するインピーダンスタイプとがある。即ち、周波数タイプでは、図3(b)に示す等価回路において、渦電流Iが変化することで、インピーダンスZが変化し、信号源(可変周波数発振器)52の発振周波数が変化すると、検波回路54でこの発振周波数の変化を検出し、金属膜(または導電性膜)の変化を検出することができる。インピーダンスタイプでは、図3(b)に示す等価回路において、渦電流Iが変化することで、インピーダンスZが変化し、信号源(固定周波数発振器)52から見たインピーダンスZが変化すると、検波回路54でこのインピーダンスZの変化を検出し、金属膜(または導電性膜)の変化を検出することができる。
インピーダンスタイプの渦電流センサでは、信号出力X、Y、位相、合成インピーダンスZ、が後述するように取り出される。周波数F、またはインピーダンスX、Y等から、
金属膜(または導電性膜)Cu,Al,Au,Wの測定情報が得られる。渦電流センサ50は、図1に示すように研磨テーブル100の内部の表面付近の位置に内蔵することができ、研磨対象の半導体ウェハに対して研磨パッドを介して対面するように位置し、半導体ウェハ上の金属膜(または導電性膜)に流れる渦電流から金属膜(または導電性膜)の変化を検出することができる。
渦電流センサの周波数は、単一電波、混合電波、AM変調電波、FM変調電波、関数発生器の掃引出力または複数の発振周波数源を用いることができ、金属膜の膜種に適合させて、感度の良い発振周波数や変調方式を選択することが好ましい。
以下に、インピーダンスタイプの渦電流センサについて具体的に説明する。交流信号源52は、2〜30MHz程度の固定周波数の発振器であり、例えば水晶発振器が用いられる。そして、交流信号源52により供給される交流電圧により、渦電流センサ50に電流Iが流れる。金属膜(または導電性膜)mfの近傍に配置された渦電流センサ50に電流が流れることで、この磁束が金属膜(または導電性膜)mfと鎖交することでその間に相互インダクタンスMが形成され、金属膜(または導電性膜)mf中に渦電流Iが流れる。ここでR1は渦電流センサを含む一次側の等価抵抗であり、Lは同様に渦電流センサを含む一次側の自己インダクタンスである。金属膜(または導電性膜)mf側では、R2は渦電流損に相当する等価抵抗であり、Lはその自己インダクタンスである。交流信号源52の端子a,bから渦電流センサ側を見たインピーダンスZは、金属膜(または導電性膜)mf中に形成される渦電流損の大きさによって変化する。
図4(a),(b)は、従来の渦電流センサと本発明の渦電流センサとを対比して示す図である。図4(a)は従来の渦電流センサの構成例を示す概略図であり、図4(b)は本発明の渦電流センサ50の構成例を示す概略図である。図4(a),(b)では、従来の渦電流センサと本発明の渦電流センサが、同等の大きさである時のそれぞれの磁束の広がりを対比して示す。図4から明らかなように、本発明の渦電流センサ50は、従来の渦電流センサに対して、磁束が集中しており、磁束の広がりが狭いことがわかる。
図4(a)に示すように、従来の渦電流センサ51は、金属膜(または導電性膜)に渦電流を形成するためのコイル72と、金属膜(または導電性膜)の渦電流を検出するためのコイル73,74とを分離したもので、コア(図示しない)に巻回された3個のコイル72,73,74により構成されている。ここで中央のコイル72は、交流信号源52に接続される励磁コイルである。この励磁コイル72は、交流信号源52より交流電圧を供給されて、磁界を形成し、この磁界は、渦電流センサ51の近傍に配置される半導体ウェハ(基板)W上の金属膜(または導電性膜)mfに渦電流を形成する。コアの金属膜(または導電性膜)側には、検出コイル73が配置され、金属膜(または導電性膜)に形成される渦電流により発生する磁界を検出する。励磁コイル72を挟んで検出コイル73の反対側にはダミー(バランス)コイル74が配置されている。
これに対して、導電性膜が形成された基板の近傍に配置される本発明の渦電流センサ50は、図4(b)に示すように、ポットコア60と、3個のコイル62,63,64により構成されている。磁性体であるポットコア60は、底面部61aと、底面部61aの中央に設けられた磁心部61bと、底面部61aの周囲に設けられた周壁部61cとを有する。
前記3個のコイル62,63,64のうち中央のコイル62は、交流信号源52に接続される励磁コイルである。この励磁コイル62は、交流信号源52より供給される電圧の形成する磁界により、近傍に配置される半導体ウェハW上の金属膜(または導電性膜)mfに渦電流を形成する。励磁コイル62の金属膜(または導電性膜)側には、検出コイル
63が配置され、金属膜(または導電性膜)に形成される渦電流により発生する磁界を検出する。励磁コイル62を挟んで検出コイル63と反対側にはダミーコイル64が配置されている。励磁コイル62は、磁心部61bに配置され、導電性膜に渦電流を形成する。検出コイル63は、磁心部61bに配置され、導電性膜に形成される渦電流を検出する。励磁コイル62には、渦電流センサ50の磁心部61b内部に電磁波の寸法共鳴が発生しないように、周波数が2MHz以上の電気信号が印可される。
励磁コイル62に印加される周波数は、電磁波の寸法共鳴が発生しない周波数であれば、任意の周波数を印可することができる。渦電流センサの磁心材料に、透磁率及び誘電率の両方の値が高いMn−Znフェライトを使用した場合、1MHzの高周波励磁下において、磁心内部の電磁波が定在波となる現象が知られており、これを寸法共鳴と呼ぶ。寸法共鳴は磁心の磁路断面積(磁心寸法)に起因した共鳴であるため、共鳴周波数は励磁周波数を一定にして磁路断面積を変えるか、磁路断面積を一定にして励磁周波数を変えることにより、寸法共鳴が生じる。透磁率及び誘電率の両方の値が低いNi−Znフェライトは、寸法共鳴が起こりにくい材料であるため、本実施例では、Ni−Znフェライトを用いる。本実施例のNi−Zn系フェライトの比誘電率は5〜15であり、比透磁率は1〜300であり、磁心部61bの外形寸法L3(図5を参照)は50mm以下である。さらに、電磁波の寸法共鳴が発生しないように、Ni−Znフェライトに、周波数が2〜30MHzの電気信号が印可される。
渦電流センサは、磁心部61bに配置され、導電性膜に形成される渦電流を検出するダミーコイル64を有する。磁心部61bの軸方向は、基板上の導電性膜に直交し、検出コイル63と励磁コイル62とダミーコイル64は、磁心部61bの軸方向に異なる位置に配置され、かつ磁心部61bの軸方向に、基板上の導電性膜に近い位置から遠い位置に向かって、検出コイル63、励磁コイル62、ダミーコイル64の順に配置される。検出コイル63、励磁コイル62、ダミーコイル64からは、それぞれ、外部と接続するためのリード線63a,62a,64aが出ている。
図4(a)の範囲202は、従来の渦電流センサの磁束206の広がりを示し、図4(b)の範囲204は、本発明の渦電流センサの磁束208の広がりを示す。図4(b)では、周壁部61cが磁性体であるため、磁束208が周壁部61c内に集束される。そのため、磁束208の広がりが制限され、磁束208が細くなる。従来技術の図4(a)の場合、コイルの外周には磁性体が存在せず、磁束206が集束されるということはない。そのため、磁束206が広がり、その範囲202が広くなり、磁束206が大きくなる。
図4(b)では、励磁コイル62には、渦電流センサ50の磁心部61b内部に電磁波の寸法共鳴が発生しないように、2MHz以上の電気信号が印可されるため、強い磁束が発生する。従って、強い磁束で、より狭い範囲の膜厚を測定できる。そのため、研磨終点検出の精度を向上させることができる。
図5に、ポットコア60の詳細形状を示す。図5(a)は平面図であり、図5(b)は、図5(a)の矢視AAにおける断面図である。磁性体であるポットコア60は、円板形状の底面部61aと、底面部61aの中央に設けられた円柱形状の磁心部61bと、底面部61aの周囲に設けられた円筒形状の周壁部61cとを有する。ポットコア60の寸法の1例としては、底面部61aの直径L1は9mm、厚さL2は3mm、磁心部61bの直径L3は3mm、高さL4は5mm、周壁部61cの外径L5は9mm、内径L6は5mm、厚さL7は2mm、高さL4は5mmである。磁心部61bの高さL4と、周壁部61cの高さL4は、図5では同一であるが、磁心部61bの高さL4は、周壁部61cの高さL4より、高くても低くてもよい。周壁部61cの外径は、図5では高さ方向に同一である円筒形状であるが、底面部61aから離れる方向に、すなわち先端に向かって細くな
る先細形状(テーパ形状)でもよい。
磁場をポットコア60の周囲に漏らさないようにするためには、周壁部61cの厚さL7が、磁心部61bの直径L3の1/2以上の長さであること、及び底面部61aの厚さL2が磁心部61bの直径L3以上の長さであることが好ましい。ポットコア60の材料は、寸法共鳴が起こりにくいNi−Znフェライトである。
検出コイル63、励磁コイル62、及びダミーコイル64に使用される導線は、銅、マンガニン線、又はニクロム線である。マンガニン線やニクロム線を使用することにより、電気抵抗等の温度変化が少なくなり、温度特性が良くなる。
図6は、図4(b)に示す渦電流センサ50の周壁部61cの外部に配置された金属製の外周部210を示す断面図である。図6は、渦電流センサ50の周囲に金属材料からなる筒状部材である外周部210を配置した例を示す概略図である。図6に示すように、周壁部61cの周囲を外周部210により囲むようにしている。周壁部61cの材料は、例えば、SUS304やアルミニウムである。周壁部61cの周りに絶縁物212(例えばエポキシ樹脂、フッ素樹脂、ガラスエポキシ(ガラエポ)である。)を配置し、その絶縁物212を囲むように外周部210を配置する。また、この外周部210を導線214により接地する。この場合、磁気遮断の効果が安定し、かつ増加する。
周壁部61cの周囲を金属で囲むことによって、外に広がる磁場を遮断して、センサ50の空間分解能を向上することができる。周壁部61cに直接金属をめっきしてもよい。
外周部210は、図7に示すように、磁心部61bの軸方向に伸びる少なくとも1つ、本図では4個の溝226を有する。図7(a)は断面図であり、図7(b)は平面図である。図7(a)は、図7(b)の矢視AAにおける断面図である。このように、外周部210に切れ込み(溝)226を入れて、外周部210における周方向の渦電流228の発生を防ぐ。外周部210の周方向に渦電流228が発生すると、測定対象である導電性膜に生じる渦電流が弱くなるからである。検出に使用するコア中央部から生じる磁場230は、ポットコア60の軸方向に生じる磁場であり、外周部210に発生する周方向の渦電流とは異なるため、外周部210の溝226によって遮断されない。側面に漏れる磁場232のみが溝226によって遮断される。
溝226の軸方向の配置や長さに関しては、図7(a)に示すように、外周部210の上端241にのみ短い溝を設けてもよく、外周部210の軸方向の長さの半分240にわたるものでもよく、さらに外周部210の軸方向の長さの全長242にわたるものでもよい。外周部210の周方向に発生する渦電流228が、どの程度、測定対象である導電性膜に渦電流を生じるかにより選択することができる。
図8に、渦電流センサの別の実施例を示す。図8(a)、8(b)では、それぞれ、渦電流センサ50aは、第1のポットコア60aと、第1のポットコア60aの近傍に配置された第2のポットコア60bとを有する。第1のポットコア60a及び第2のポットコア60bは、それぞれ、底面部61aと、底面部61aの中央に設けられた磁心部61bと、底面部61bの周囲に設けられた周壁部61cとを有する。
渦電流センサ50aは、第1のポットコア60aの磁心部61bに配置され、導電性膜Wに渦電流を形成する第1の励磁コイル63aを有する。渦電流センサ50aは、さらに第1のポットコア60aの磁心部61bに配置され、導電性膜Wに形成される渦電流を検出する検出コイル63と、第2のポットコア60bの磁心部61bに配置される第2の励磁コイル63bと、第2のポットコア60bの磁心部61bに配置されるダミーコイル64とを有する。第1のポットコア60aの磁心部61bの軸方向と第2のポットコア60
bの磁心部61bの軸方向は一致する。第1のポットコア60aの磁心部61bの軸方向と第2のポットコア60bの磁心部61bの軸方向は、基板W上の導電性膜に直交する。第1のポットコア60a及び第2のポットコア60bは、基板Wに近い位置から遠い位置に向かって、第1のポットコア60a、第2のポットコア60bの順に配置される。
さらに、第1のポットコア60aは、導電性膜Wの方に向かって開口しているが、第2のポットコア60bは、導電性膜Wとは反対の方を向かって開口している。
本図では、図4の実施例とは異なり、2つのポットコアを用いている。本図の場合、検出コイル63とダミーコイル64が、別々のポットコア内に同様の配置で設けられている。図4の実施例では、検出コイル63とダミーコイル64が、1つのポットコア内に配置されている。そのため、検出コイル63と底面部61bとの距離は、ダミーコイル64と底面部61bとの距離よりも遠い。すなわち、検出コイル63とダミーコイル64は、ポットコアとの関係において、同様の配置ではない。図8の場合、検出コイル63とダミーコイル64は、ポットコア内に同様の配置で設けられているため、検出コイル63とダミーコイル64は、電気回路的に同様の特性を示すという利点がある。
また、図8では、図4の実施例とは異なり、ダミーコイル64が、基板Wから遠いため、基板Wの影響を受けにくい。そのため、ダミーコイル64は、測定時に基準信号を生成するというダミーコイル64の目的を精度よく達成することができるという利点がある。
さらに、図4の場合、検出コイル63と底面部61bとの距離は、ダミーコイル64と底面部61bとの距離よりも遠いため、検出コイル63の導線の巻き数は、ダミーコイル64の導線の巻き数よりも増やす必要がある。これは、検出コイル63の方が、底面部61bから遠いために、ダミーコイル64よりもポットコアの影響を受けにくいからである。結果として、検出コイル63とダミーコイル64は特性が異なるように製作することになる。一方、図8では、検出コイル63とダミーコイル64は、ポットコア内に同様の配置で設けられているため、電気回路的に同様の特性を示す。そのため、図8の場合、検出コイル63とダミーコイル64は同じものでよい。従って、第1のポットコア60aと、第2のポットコア60bは同じものを製作すればよいという利点がある。
図8(a)と図8(b)の違いは、第1の励磁コイル63aと第2の励磁コイル63bの接続方法にある。図8(a)では、第1の励磁コイル63aと第2の励磁コイル63bは直列に接続されている。一方、図8(b)では第1の励磁コイル63aと第2の励磁コイル63bは接続されていない。
具体的には、図8(a)では、第1の励磁コイル63aの一方の端子と第2の励磁コイル63bの一方の端子はリード線234bにより直列に接続されている。従って、第1の励磁コイル63aに接続されたリード線234aと、第2の励磁コイル63bに接続されたリード線234cが外部の信号源に接続される。一方、図8(b)では第1の励磁コイル63aに接続された2本のリード線234a、234bが外部の信号源に接続され、第2の励磁コイル63bに接続された2本のリード線234c、234dが外部の信号源に接続される。すなわち、図8(b)では第1の励磁コイル63aと、第2の励磁コイル63bは並列に接続される。
図8の配置を図4の配置と比較した場合、以下の利点もある。すなわち図8の場合、検出コイル63と底面部61bとの距離が、図4の場合よりも短い。図4の実施例では、検出コイル63と底面部61bとの間にダミーコイル64が配置されている。そのため、図8の検出コイル63は、底面部61bの影響を受けやすい、すなわち磁性体の影響を受けやすい。従って、検出コイル63の出力は、コイルの巻き数が同じ場合、図8の方が図4よりも大きくなるという利点がある。
なお、第1のポットコア60aと、第2のポットコア60bとの間の距離236に関しては、お互いのコアの磁場干渉を避けるために、距離236はコア底部厚さ234より大きくすることが好ましい。別の方法として、距離236の部分に金属等を挿入する事により遮断してもよい。
なお、図1〜図8の実施例において、励磁コイル62に印加される電気信号の周波数は、渦電流センサの出力に基づいて導電性膜に形成された渦電流を検出する検出回路が発振しない周波数である。発信しない周波数を利用することにより回路の動作が安定する。
また、検出コイルと励磁コイルとダミーコイルの導線の巻き数は、渦電流センサの出力に基づいて導電性膜に形成された渦電流を検出する検出回路が発振しない周波数になるように設定することができる。
図9は、渦電流センサにおける各コイルの接続例を示す概略図である。図9(a)に示すように、検出コイル63とダミーコイル64とは互いに逆相に接続されている。
検出コイル63とダミーコイル64とは、上述したように逆相の直列回路を構成し、その両端は可変抵抗76を含む抵抗ブリッジ回路77に接続されている。励磁コイル62は交流信号源52に接続され、交番磁束を生成することで、近傍に配置される金属膜(または導電性膜)mfに渦電流を形成する。可変抵抗76の抵抗値を調整することで、コイル63,64からなる直列回路の出力電圧が、金属膜(または導電性膜)が存在しないときにはゼロとなるように調整可能としている。コイル63,64のそれぞれに並列に入る可変抵抗76(VR,VR)でL,Lの信号を同位相にするように調整する。即ち、図9(b)の等価回路において、
VR1-1×(VR2-2+jωL3)=VR1-2×(VR2-1+jωL1) (1)
となるように、可変抵抗VR1(=VR1-1+VR1-2)およびVR2(=VR2-1+VR2-2)を調整する。これにより、図9(c)に示すように、調整前のL,Lの信号(図中点線で示す)を、同位相・同振幅の信号(図中実線で示す)とする。
そして、金属膜(または導電性膜)が検出コイル63の近傍に存在する時には、金属膜(または導電性膜)中に形成される渦電流によって生じる磁束が検出コイル63とダミーコイル64とに鎖交するが、検出コイル63のほうが金属膜(または導電性膜)に近い位置に配置されているので、両コイル63,64に生じる誘起電圧のバランスが崩れ、これにより金属膜(または導電性膜)の渦電流によって形成される鎖交磁束を検出することができる。即ち、交流信号源に接続された励磁コイル62から、検出コイル63とダミーコイル64との直列回路を分離して、抵抗ブリッジ回路でバランスの調整を行うことで、ゼロ点の調整が可能である。従って、金属膜(または導電性膜)に流れる渦電流をゼロの状態から検出することが可能になるので、金属膜(または導電性膜)中の渦電流の検出感度が高められる。これにより、広いダイナミックレンジで金属膜(または導電性膜)に形成される渦電流の大きさの検出が可能となる。
図10は、渦電流センサの同期検波回路を示すブロック図である。
図10は、交流信号源52側から渦電流センサ50側を見たインピーダンスZの計測回路例を示している。図16に示すインピーダンスZの計測回路においては、膜厚の変化に伴う抵抗成分(R)、リアクタンス成分(X)、振幅出力(Z)および位相出力(tan−1R/X)を取り出すことができる。
上述したように、検出対象の金属膜(または導電性膜)mfが成膜された半導体ウェハW近傍に配置された渦電流センサ50に、交流信号を供給する信号源52は、水晶発振器からなる固定周波数の発振器であり、例えば、2MHz,8MHzの固定周波数の電圧を
供給する。信号源52で形成される交流電圧は、バンドパスフィルタ82を介して渦電流センサ50に供給される。渦電流センサ50の端子で検出された信号は、高周波アンプ83および位相シフト回路84を経て、cos同期検波回路85およびsin同期検波回路86からなる同期検波部により検出信号のcos成分とsin成分とが取り出される。ここで、信号源52で形成される発振信号は、位相シフト回路84により信号源52の同相成分(0゜)と直交成分(90゜)の2つの信号が形成され、それぞれcos同期検波回路85とsin同期検波回路86とに導入され、上述の同期検波が行われる。
同期検波された信号は、ローパスフィルタ87,88により、信号成分以上の不要な高周波成分が除去され、cos同期検波出力である抵抗成分(R)出力と、sin同期検波出力であるリアクタンス成分(X)出力とがそれぞれ取り出される。また、ベクトル演算回路89により、抵抗成分(R)出力とリアクタンス成分(X)出力とから振幅出力(R+X1/2が得られる。また、ベクトル演算回路90により、同様に抵抗成分出力とリアクタンス成分出力とから位相出力(tan−1R/X)が得られる。ここで、測定装置本体には、各種フィルタがセンサ信号の雑音成分を除去するために設けられている。各種フィルタは、それぞれに応じたカットオフ周波数が設定されており、例えば、ローパスフィルタのカットオフ周波数を0.1〜10Hzの範囲で設定することにより、研磨中のセンサ信号に混在する雑音成分を除去して測定対象の金属膜(または導電性膜)を高精度に測定することができる。
なお、上記の各実施形態を適用した研磨装置において、図11に示すように、トップリング1の内部の空間に複数の圧力室(エアバッグ)P1−P7を設け、圧力室P1−P7の内部圧力を調整することができる。すなわち、トップリング1の内側に形成された空間内には、複数の圧力室P1−P7が設けられる。複数の圧力室P1−P7は、中央の円形の圧力室P1と、この圧力室P1の外側に同心円状に配置された複数の環状の圧力室P2−P7と、を備える。各圧力室P1−P7の内部圧力は、各エアバッグ圧力コントローラ244により互いに独立して変化させることが可能である。これにより、各圧力室P1−P7に対応する位置の基板Wの各領域の押圧力を独立に調整することができる。
各領域の押圧力を独立に調整するためには、ウェハ膜厚分布を渦電流センサ50により測定する必要がある。以下に説明するように、センサ出力と、トップリング回転数と、テーブル回転数からウェハ膜厚分布を求めることができる。
最初に、渦電流センサ50が半導体ウェハの表面を走査するときの軌跡(走査線)について説明する。
本発明では、所定の時間内に渦電流センサ50が半導体ウェハW上に描く軌跡が半導体ウェハWの表面の全体にわたってほぼ均等に分布するようにトップリング1と研磨テーブル100の回転速度比を調整する。
図12は、渦電流センサ50が半導体ウェハW上を走査する軌跡を示す模式図である。図12に示すように、渦電流センサ50は、研磨テーブル100が1回転するごとに半導体ウェハWの表面(被研磨面)を走査するが、研磨テーブル100が回転すると、渦電流センサ50は概ね半導体ウェハWの中心Cw(トップリングシャフト111の中心)を通る軌跡を描いて半導体ウェハWの被研磨面上を走査することになる。トップリング1の回転速度と研磨テーブル100の回転速度とを異ならせることにより、半導体ウェハWの表面における渦電流センサ50の軌跡は、図12に示すように、研磨テーブル100の回転に伴って走査線SL,SL,SL,…と変化する。この場合でも、上述したように、渦電流センサ50は、半導体ウェハWの中心Cwを通る位置に配置されているので、渦電流センサ50が描く軌跡は、毎回半導体ウェハWの中心Cwを通過する。
図13は、研磨テーブル100の回転速度を70min−1、トップリング1の回転速度を77min−1として、所定時間(この例では5秒)内に渦電流センサ50が描く半導体ウェハ上の軌跡を示す図である。図13に示すように、この条件下では、研磨テーブル100が1回転するごとに渦電流センサ50の軌跡が36度回転するので、5回走査するごとにセンサ軌跡が半導体ウェハW上を半周だけ回転することになる。センサ軌跡の湾曲も考慮すると、所定時間内に渦電流センサ50が半導体ウェハWを6回走査することにより、渦電流センサ50は半導体ウェハW上をほぼ均等に全面スキャンすることになる。各軌跡について、渦電流センサ50は、数百回の測定を行うことができる。半導体ウェハW全体では例えば、1000箇所から2000箇所の測定点で膜厚を測定して、膜厚分布を求めることができる。
上述した例では、トップリング1の回転速度が研磨テーブル100の回転速度よりも速い場合を示したが、トップリング1の回転速度が研磨テーブル100の回転速度よりも遅い場合(例えば、研磨テーブル100の回転速度が70min−1、トップリング1の回転速度が63min−1)も、センサ軌跡が逆方向に回転するだけであり、所定の時間内に渦電流センサ50が半導体ウェハWの表面に描く軌跡を半導体ウェハWの表面の全周にわたって分布させる点では上述の例と同じである。
得られた膜厚分布に基づいて、基板Wの各領域の押圧力を制御する方法について以下説明する。図11に示すように、渦電流センサ50は、終点検出コントローラ246に接続され、終点検出コントローラ246は、機器制御コントローラ248に接続されている。渦電流センサ50の出力信号は、終点検出コントローラ246に送られる。終点検出コントローラ246は、渦電流センサ50の出力信号に対して必要な処理(演算処理・補正)を施してモニタリング信号(終点検出コントローラ246によって補正された膜厚データ)を生成する。終点検出コントローラ246は、モニタリング信号に基づいてトップリング1内の各圧力室P1−P7の内部圧力を操作する。すなわち、終点検出コントローラ246は、トップリング1が基板Wを押圧する力を決定し、この押圧力を機器制御コントローラ248へ送信する。機器制御コントローラ248は、トップリング1の基板Wに対する押圧力を変更するように各エアバッグ圧力コントローラ244に指令を出す。膜厚センサ(渦電流センサ)50によって検出された基板Wの膜厚または膜厚に相当する信号の分布を機器制御コントローラ248で蓄積する。そして、終点検出コントローラ246から送信された基板Wの膜厚または膜厚に相当する信号の分布に応じて、機器制御コントローラ248で、機器制御コントローラ248のデータベースに格納された押圧条件に対する研磨量に基づいて、膜厚または膜厚に相当する信号の分布が検出された基板Wの押圧条件を決め、各エアバッグ圧力コントローラ244に送信する。
基板Wの押圧条件は、例えば、次のように決められる。各々のエアバッグの圧力を変化させた時に研磨量が影響を受けるウェハエリアに関する情報に基づいて、各ウェハエリアの膜厚平均値を算出する。影響を受けるウェハエリアは実験結果などから算出し、前もって機器制御コントローラ248のデータベースに入力しておく。膜が薄くなっているウェハエリアに対応するエアバッグ箇所に対する圧力は低くし、膜が厚くなっているウェハエリアに対応するエアバッグ箇所に対する圧力は高くして、各エリアの膜厚が均一になるようにエアバッグ圧力をコントロールする。この時、過去の膜厚分布結果から、研磨レートを算出し、コントロールする圧力の指標にしてもよい。
また、膜厚センサによって検出された基板Wの膜厚または膜厚に相当する信号の分布を上位のホストコンピュータ(複数の半導体製造装置と接続し、管理しているコンピュータ)に送信し、ホストコンピュータで蓄積してもよい。そして、研磨装置側から送信された基板Wの膜厚または膜厚に相当する信号の分布に応じて、ホストコンピュータで、ホストコンピュータのデータベースに格納された押圧条件に対する研磨量に基づいて、膜厚また
は膜厚に相当する信号の分布が検出された基板Wの押圧条件を決め、当該研磨装置の機器制御コントローラ248に送信してもよい。
次に、基板Wの各領域の押圧力の制御フローについて説明する。
図14は、研磨中に行う圧力コントロールの動作の一例を示すフローチャートである。まず、研磨装置は、基板Wを研磨位置に搬送する(ステップS101)。続いて、研磨装置は、基板Wの研磨を開始する(ステップS102)。
続いて、終点検出コントローラ246は、基板Wの研磨中に、残膜指数(残膜量を表す膜厚データ)を研磨対象物の各領域について算出する(ステップS103)。続いて、機器制御コントローラ248は、残膜指数に基づいて残膜厚の分布を制御する(ステップS104)。
具体的には、機器制御コントローラ248は、各領域について算出された残膜指数に基づいて、基板Wの裏面の各領域に加える押圧力(すなわち、圧力室P1−P7内の圧力)を独立に制御する。なお、研磨初期には基板Wの被研磨膜表層の変質などにより研磨特性(圧力に対する研磨速度)が不安定になることがある。このような場合には、研磨開始から初回の制御を行うまでの間に、所定の待ち時間を設けてもよい。
続いて、終点検出器は、残膜指数に基づいて研磨対象物の研磨を終了すべきか否かを決定する(ステップS105)。残膜指数があらかじめ設定された目標値に達していないと終点検出コントローラ246が判断した場合には(ステップS105,No)、ステップS103へ戻る。
一方、残膜指数があらかじめ設定された目標値に達したと終点検出コントローラ246が判断した場合には(ステップS105,Yes)、機器制御コントローラ248は、研磨対象物の研磨を終了する(ステップS106)。ステップS105〜106においては、研磨開始から所定の時間が経過したか否かを判断して研磨を終了することも可能である。本実施形態によれば、渦電流センサは、空間分解能が向上しているため、渦電流センサ出力の有効範囲が、エッジ等の狭い領域に広がるので、基板Wの領域ごとの測定点が増え、研磨の制御性の向上を図ることができ、基板の研磨平坦性を改善することができる。
以上説明したように、本発明は以下の形態を有する。
形態1
導電性膜が形成された基板の近傍に配置される渦電流センサであって、前記渦電流センサは、
底面部と、前記底面部の中央に設けられた磁心部と、前記底面部の周囲に設けられた周壁部とを有する、磁性体であるポットコアと、
前記磁心部に配置され、前記導電性膜に渦電流を形成する励磁コイルと、
前記磁心部に配置され、前記導電性膜に形成される前記渦電流を検出する検出コイルとを有し、
前記磁性体の比誘電率は5〜15であり、比透磁率は1〜300であり、
前記磁心部の外形寸法は50mm以下であり、
前記励磁コイルには、周波数が2〜30MHzの電気信号が印可されることを特徴とする渦電流センサ。
形態2
前記渦電流センサは、前記磁心部に配置され、前記導電性膜に形成される前記渦電流を
検出するダミーコイルを有することを特徴とする形態1に記載の渦電流センサ。
形態3
導電性膜が形成された基板の近傍に配置される渦電流センサであって、前記渦電流センサは、
磁性体である第1のポットコアと、前記第1のポットコアの近傍に配置された磁性体である第2のポットコアとを有し、
前記第1のポットコア及び前記第2のポットコアは、それぞれ、底面部と、前記底面部の中央に設けられた磁心部と、前記底面部の周囲に設けられた周壁部とを有し、
前記渦電流センサは、
前記第1のポットコアの前記磁心部に配置され、前記導電性膜に渦電流を形成する第1の励磁コイルと、
前記第1のポットコアの前記磁心部に配置され、前記導電性膜に形成される前記渦電流を検出する検出コイルと、
前記第2のポットコアの前記磁心部に配置される第2の励磁コイルと、
前記第2のポットコアの前記磁心部に配置されるダミーコイルとを有し、
前記第1のポットコアの前記磁心部の軸方向と前記第2のポットコアの前記磁心部の軸方向は一致し、
前記第1のポットコア及び前記第2のポットコアは、前記基板に近い位置から遠い位置に向かって、前記第1のポットコア、前記第2のポットコアの順に配置されることを特徴とする渦電流センサ。
形態4
前記磁性体の比誘電率は5〜15であり、比透磁率は1〜300であり、
前記磁心部の外形寸法は50mm以下であり、
前記第1及び第2の励磁コイルには、周波数が2〜30MHzの電気信号が印可されることを特徴とする形態3に記載の渦電流センサ。
形態5
前記周壁部の外部に配置された金属製の外周部を有することを特徴とする形態1から3までのいずれか1項に記載の渦電流センサ。
形態6
前記外周部は、前記磁心部の軸方向に伸びる少なくとも1つの溝を有することを特徴とする形態5に記載の渦電流センサ。
形態7
前記検出コイル及び前記励磁コイルに使用される導線は、銅、マンガニン線、又はニクロム線であることを特徴とする形態1から6までのいずれか1項に記載の渦電流センサ。形態8
前記励磁コイルに印加される電気信号の周波数は、前記渦電流センサの出力に基づいて前記導電性膜に形成された渦電流を検出する検出回路が発振しない周波数であることを特徴とする形態1から7までのいずれか1項に記載の渦電流センサ。
形態9
前記検出コイルと前記励磁コイルの導線の巻き数は、前記渦電流センサの出力に基づいて前記導電性膜に形成された渦電流を検出する検出回路が発振しない周波数になるように設定されていることを特徴とする形態1から8までのいずれか1項に記載の渦電流センサ。
形態10
前記導電性膜を含む研磨対象物を研磨するための研磨パッドが貼り付けられる研磨テーブルと、
前記研磨テーブルを回転駆動する駆動部と、
前記研磨対象物を保持して前記研磨パッドに押圧する保持部と、
前記研磨テーブルの内部に配置され、前記研磨テーブルの回転に伴い前記導電性膜に形成される前記渦電流を前記研磨対象物の研磨面に沿って検出する形態1から9のいずれか
1項に記載の渦電流センサと、
前記検出された前記渦電流から前記研磨対象物の膜厚データを算出する終点検出コントローラと、
を備える研磨装置。
形態11
形態10の研磨装置において、
前記終点検出コントローラが算出する膜厚データに基づいて、前記研磨対象物の複数の領域の押圧力を独立に制御する機器制御コントローラを備える研磨装置。

Claims (9)

  1. 導電性膜が形成された基板の近傍に配置され、前記導電性膜を検出する渦電流センサであって、前記渦電流センサは、
    底面部と、前記底面部の中央に設けられた磁心部と、前記底面部の周囲に設けられた周壁部とを有する、磁性体であるポットコアと、
    前記磁心部に配置され、前記導電性膜に渦電流を形成する励磁コイルと、
    前記磁心部に配置され、前記導電性膜に形成される前記渦電流を検出する検出コイルとを有し、
    前記磁性体の比誘電率は5〜15であり、比透磁率は1〜300であり、
    前記磁心部の外形寸法は50mm以下であり、
    前記励磁コイルには、周波数が2〜30MHzの電気信号が印可されることを特徴とする渦電流センサ。
  2. 前記渦電流センサは、前記磁心部に配置され、前記導電性膜に形成される前記渦電流を検出するダミーコイルを有することを特徴とする請求項1に記載の渦電流センサ。
  3. 前記周壁部の外部に配置された金属製の外周部を有することを特徴とする請求項1または2記載の渦電流センサ。
  4. 前記外周部は、前記磁心部の軸方向に伸びる少なくとも1つの溝を有することを特徴とする請求項に記載の渦電流センサ。
  5. 前記検出コイル及び前記励磁コイルに使用される導線は、銅、マンガニン線、又はニクロム線であることを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項に記載の渦電流センサ。
  6. 前記励磁コイルに印加される電気信号の周波数は、前記渦電流センサの出力に基づいて
    前記導電性膜に形成された渦電流を検出する検出回路が発振しない周波数であることを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項に記載の渦電流センサ。
  7. 前記検出コイルと前記励磁コイルの導線の巻き数は、前記渦電流センサの出力に基づいて前記導電性膜に形成された渦電流を検出する検出回路が発振しない周波数になるように設定されていることを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項に記載の渦電流センサ。
  8. 前記導電性膜を含む研磨対象物を研磨するための研磨パッドが貼り付けられる研磨テーブルと、
    前記研磨テーブルを回転駆動する駆動部と、
    前記研磨対象物を保持して前記研磨パッドに押圧する保持部と、
    前記研磨テーブルの内部に配置され、前記研磨テーブルの回転に伴い前記導電性膜に形成される前記渦電流を前記研磨対象物の研磨面に沿って検出する請求項1からのいずれか1項に記載の渦電流センサと、
    前記検出された前記渦電流から前記研磨対象物の膜厚データを算出する終点検出コントローラと、
    を備える研磨装置。
  9. 請求項の研磨装置において、
    前記終点検出コントローラが算出する膜厚データに基づいて、前記研磨対象物の複数の領域の押圧力を独立に制御する機器制御コントローラを備える研磨装置。
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