JP7179319B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技球の獲得球数を表示可能な遊技機に関する。
大当り中に獲得した遊技球数を表示する遊技機がある(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載の遊技機は、遊技機が払い出した遊技球数から、遊技領域に発射された遊技球数を差し引いて表示することにより、払い出しにより遊技者が見かけ上で獲得している遊技機の数ではなく、遊技者が実際に獲得した遊技球の数を表示することができる。
特開2018-983号公報
しかしながら、例えば遊技球の発射において打ち損じが生じた場合の遊技球は遊技者の手元に戻る。特許文献1では、遊技者が打ち損じた遊技球の数も、払い出された遊技球数から差し引かれてしまうので、遊技者が実際に獲得した遊技球の数に食い違いが生ずるという問題があった。
本発明は、遊技者が消費した遊技球数と、遊技者が獲得した遊技球数の差分球数を正確に表示することができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、遊技球が流下する遊技領域に少なくとも一つ設けられ、遊技球が入賞可能な入賞口と、前記遊技領域に少なくとも一つ設けられ、開閉部材を有し、遊技球が入賞困難または入賞不能な閉鎖状態と、前記閉鎖状態よりも遊技球が入賞容易な開放状態とに前記開閉部材を開閉可能な大入賞口と、前記大入賞口の前記開閉部材を、前記閉鎖状態から前記開放状態にした後、前記閉鎖状態に戻す開閉動作が少なくとも一回以上行われる当り遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に応じて前記当り遊技を実行する当り遊技実行手段と、前記入賞口および前記大入賞口に入賞しなかった遊技球を前記遊技領域から排出する排出口と、1個の遊技球が前記大入賞口に入賞する度に第一払出球数の遊技球を払い出し、1個の遊技球が前記入賞口に入賞する度に第二払出球数の遊技球を払い出す払出手段と、所定の計測期間において、前記大入賞口に入賞した遊技球の個数である第一入賞球数を計数する第一計数手段と、前記計測期間中に、前記入賞口に入賞した遊技球の個数である第二入賞球数を計数する第二計数手段と、前記計測期間中に、前記排出口から排出される遊技球の個数である排出球数を計数する排出計数手段と、前記第一払出球数と前記第一入賞球数との積と、前記第二払出球数と前記第二入賞球数との積との和から、前記排出球数と前記第一入賞球数と前記第二入賞球数との和を減じた差分球数を演算する演算手段と、前記差分球数を提示する提示手段とを備え、前記計測期間は、前記大入賞口の開閉動作のうちの1回である一の開閉動作の終了時を期間の始めとし、前記一の開閉動作に次いで行われる二の開閉動作の終了時を期間の終わりとする第一計測期間を含み、前記演算手段は、前記第一計測期間中の前記差分球数を演算することを特徴とする遊技機が提供される。
差分球数は、大入賞口への入賞に応じた第一払出球数だけでなく、始動入賞口、一般入賞口など他の入賞口への入賞に応じた第二払出球数も含めた数から、大入賞口に入賞した第一入賞球数と、他の入賞口に入賞した第二入賞球数と、排出口から排出された排出球数とが差し引かれた数である。例えば遊技球の発射において打ち損じが生じた場合の遊技球は遊技者の手元に戻るが、排出口から排出されないので、差分球数に含められることがない。故に遊技機は、計測期間中に遊技者が消費および獲得した遊技球の正確な差分球数を提示することができる。
技機は、大入賞口の1回の開閉動作が終了してから、次の開閉動作が終了するまでの第一計測期間を、計測期間に含めることができる。故に遊技機は、大入賞口が開閉される度に、遊技者が前回の開閉動作終了時から今回の開閉動作終了時までに消費および獲得した遊技球の正確な差分球数を提示することができる。
本態様は、図柄を変動表示した後、停止表示する図柄変動ゲームにより、前記判定手段の判定結果を報知する報知手段を備え、前記計測期間は、前記判定手段が前記当り遊技を実行する判定を行った場合の前記報知手段による前記図柄変動ゲームの開始時を期間の始めとし、前記図柄変動ゲームの終了後、最初に行われる前記大入賞口の開閉動作の終了時を期間の終わりとする第二計測期間を含み、前記演算手段は、前記第二計測期間中の前記差分球数を演算してもよい。遊技機は、当り遊技が開始される前に行われる図柄変動ゲームの開始時から、当り遊技において最初に大入賞口が開始されるまでの第二計測期間を、計測期間に含めることができる。故に遊技機は、当り遊技において最初に大入賞口が開閉されたときに、遊技者がそれまでに消費および獲得した遊技球の正確な差分球数を提示することができる。
パチンコ機1の正面図である。 パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。 第一大当り情報記憶エリア110の概念図である。 第一特別図柄決定テーブル140の概念図である。 第二特別図柄決定テーブル150の概念図である。 第一変動パターン決定テーブル160の概念図である。 第二変動パターン決定テーブル170の概念図である。 パチンコ機1において実行される遊技の説明図である。 メイン処理のフローチャートである。 第一特別図柄処理のフローチャート(1/2)である。 第一特別図柄処理のフローチャート(2/2)である。 強制停止処理のフローチャートである。 遊技状態移行処理のフローチャートである。 第二特別図柄処理のフローチャート(1/2)である。 第二特別図柄処理のフローチャート(2/2)である。 特別電動役物処理のフローチャート(1/2)である。 特別電動役物処理のフローチャート(2/2)である。 払出処理のフローチャートである。 サブ制御基板処理のフローチャート(1/4)である。 サブ制御基板処理のフローチャート(2/4)である。 サブ制御基板処理のフローチャート(3/4)である。 サブ制御基板処理のフローチャート(4/4)である。 獲得数演算処理のフローチャートである。 獲得演出処理のフローチャートである。 大当りDの大当り遊技終了時に表示画面28に表示される画面の例である。 小当りラッシュ中の遊技状態の遷移と遊技球の入賞および排出状況の一例を示すタイミングチャートである。 計測期間[A]の獲得球数に応じて表示画面28に表示されるアニメーション画面の例である。 計測期間[B]の獲得球数に応じて表示画面28に表示されるアニメーション画面の例である。 サブ制御基板処理の変形例のフローチャートである。
以下、本発明に係る遊技機の一実施形態であるパチンコ機1について、図面を参照して説明する。参照する図面は、本発明が採用し得る技術的特徴を説明するために用いられるものである。図面に記載される装置の構成は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。なお、以下の説明において、パチンコ機1の上下方向、左右方向、および表裏方向(前後方向)については、特に断りがない場合、遊技盤2の盤面の向きを基準とする。すなわち、ホールに設置されたパチンコ機1で遊技を行う遊技者からパチンコ機1を見た向きが基準となる。以下では便宜上、図1紙面の表裏方向をパチンコ機1の前後方向として説明を行う。また、パチンコ機1に使用される装置や部品についても、パチンコ機1に組み付けられた場合の向きを基準に、上下方向、左右方向、前後方向を規定するものとする。
図1を参照し、パチンコ機1の機械的構成について説明する。パチンコ機1は、遊技盤2を着脱可能な本体枠10を備える。遊技盤2は正面視略正方形の板状である。本体枠10に装着された遊技盤2は、パチンコ機1の上側部分に配置される。遊技盤2は、本体枠10と、本体枠10の前側に装着された前面枠11の間に保持される。前面枠11は透明なガラス板を保持し、遊技盤2の前面を保護する。前面枠11には、ガラス板を取り囲むように電飾ランプ35が設けられる。電飾ランプ35は、遊技の進行等に応じて点灯または点滅する。
パチンコ機1の下側部分には上皿5と下皿6が設けられる。上皿5は遊技盤2の下部に設けられ、発射装置37(図2参照)に金属製の遊技球を供給し、且つ賞品球を受ける。上皿5の上部中央には、遊技者によって操作される演出ボタン9、左ボタン25、右ボタン26が設けられる。演出ボタン9は、例えば報知演出において、演出内容の分岐を指示するボタンとして用いられる。左ボタン25,右ボタン26は、例えばパチンコ機1の音量や光量を調整するボタンとして用いられる。下皿6は上皿5の直下に設けられ、上皿5から溢れたり排出されたりする賞品球を受ける。下皿6の右横には、遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられる。発射ハンドル7は、遊技者による回転操作を受け付ける。遊技者が発射ハンドル7を操作すると、発射装置37は、発射ハンドル7の回転角度に応じた強度で遊技球を発射する。また、前面枠11上部の左右両角部と、上皿5の左右両端部のそれぞれには、スピーカ48が設けられる。
遊技盤2の前面には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が形成される。ガイドレール3は、遊技領域4の左側から上側にかけて円弧状に形成される。また、遊技領域4の左側で、ガイドレール3の内側には、円弧状のガイドレール12が形成される。ガイドレール12は、ガイドレール3との間に遊技球を案内する通路を形成する。発射装置37によって発射された遊技球は、ガイドレール3とガイドレール12の間を通って遊技領域4へ導かれ、遊技領域4内を流下する。遊技領域4の略中央には、各種演出を実行するセンター飾り8が設けられる。所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球はガイドレール3,12の間を通過し、ガイドレール12が途切れる遊技領域4の左上部分から遊技領域4内に導かれて、センター飾り8左側の左領域4L内を流下する。以下、左領域4L内を流下するように発射ハンドル7の回転角度を調整して遊技球を発射することを「左打ち」という。左打ちされた遊技球は、センター飾り8の右側に設けられた始動電動役物15や第二始動口16よりも、センター飾り8の下方に設けられた第一始動口14や一般入賞口20に入賞しやすい。所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は、ガイドレール3,12の間を通過した後もガイドレール3に沿って進み、遊技領域4の右上部分から遊技領域4内に導かれて、センター飾り8右側の右領域4R内を流下する。以下、右領域4R内を流下するように発射ハンドル7の回転角度を調整して遊技球を発射することを「右打ち」という。右打ちされた遊技球は、第一始動口14よりも始動電動役物15と第二始動口16に入賞しやすい。
センター飾り8の略中央下方には、第一始動口14が設けられる。第一始動口14の右斜め下方には、第二始動口16が設けられる。第二始動口16の右斜め上方には、大入賞口17が設けられる。大入賞口17の右斜め上方には、始動電動役物15が設けられる。始動電動役物15の上方には、普通図柄作動ゲート13が設けられる。始動電動役物15と大入賞口17は、それぞれ開閉部材15A,17Aを備える。遊技球は、開閉部材15Aが開放された場合にのみ始動電動役物15に入賞でき、開閉部材17Aが開放された場合にのみ大入賞口17に入賞できる。以下、開閉部材17Aが閉塞されたときの大入賞口17の状態を「閉鎖状態」といい、開閉部材17Aが開放されたときの大入賞口17の状態を「開放状態」という。
センター飾り8は、表示画面28、可動体31(図2参照)を主に備える。可動体31は、表示画面28の周囲に設けられる。可動体31は、可動部を動作させることで各種演出を行う。表示画面28はセンター飾り8の略中央に配置される。表示画面28は、例えばLCD等によって構成され、動画、メッセージ等の様々な映像を表示する。パチンコ機1は報知演出を実行し、第一大当り判定または第二大当り判定の結果を遊技者に報知する。第一大当り判定は、第一始動口14または始動電動役物15への遊技球の入賞を契機に行われる大当り判定である。第二大当り判定は、第二始動口16への遊技球の入賞を契機に行われる大当り判定である。大当り判定は、遊技者が多数の賞球を獲得できる大当り遊技の当否判定である。便宜上、第一大当り判定と第二大当り判定を総称する場合、またはいずれかを特定しない場合、「大当り判定」という。
表示画面28には、演出背景に重ねて、第一演出図柄281、第二演出図柄282、主演出図柄283、第一保留図柄284等が表示される。第一演出図柄281は、第一大当り判定の結果を報知するための複数(本実施形態では3つ)の演出用の図柄である。第二演出図柄282は、第二大当り判定の結果を報知するための複数(本実施形態では3つ)の演出用の図柄である。パチンコ機1は、第一報知演出または第二報知演出のうちの一方を表示画面28にて実行できる。第一報知演出は、第一演出図柄281を変動表示させた後に、第一大当り判定の結果を示す組合せで停止表示(確定表示)することで、第一大当り判定の結果を遊技者に報知する演出である。第二報知演出は、第二演出図柄282を変動表示させた後に、第二大当り判定の結果を示す組合せで停止表示(確定表示)することで、第二大当り判定の結果を遊技者に報知する演出である。主演出図柄283は、第一演出図柄281または第二演出図柄282のうち、遊技状態に応じて主に報知を行う図柄を画面の中央部にて大きく表示した複数(本実施形態では3つ)の演出用の図柄である。第一報知演出が行われる場合、第一演出図柄281が主演出図柄283として画面中央部に表示される。第二報知演出が行われる場合、第二演出図柄282が主演出図柄283として画面中央部に表示される。以下、第一報知演出と第二報知演出を総称する場合、またはいずれかを特定しない場合、「報知演出」という。第一保留図柄284は、第一始動口14または始動電動役物15(後述)に入賞し、第一大当り判定の結果がまだ表示されていない遊技球の数を表示するための演出用の図柄である。
遊技領域4には、上記以外に、一般入賞口20、アウト口36、各種の電飾部材、風車、遊技くぎ等が設けられる。アウト口36は遊技盤2の下部に設けられる。遊技領域4を流下する遊技球のうち、各始動口、各入賞口のいずれにも入賞せず、遊技領域4の下部まで流下した遊技球は、アウト口36を通過した後、遊技領域4の外部へ排出される。
遊技盤2の右下部には、図柄表示部24が設けられる。図柄表示部24は、第一特別図柄表示部、第二特別図柄表示部、普通図柄表示部、第一特別図柄記憶数表示LED、第二特別図柄記憶数表示LED、普通図柄記憶数表示LEDを備える。第一特別図柄表示部と第二特別図柄表示部は、それぞれ1つの7セグメントLEDからなり、第一大当り判定と第二大当り判定の結果を示す第一特別図柄と第二特別図柄を表示する。第一特別図柄と第二特別図柄を総称する場合、またはいずれかを特定しない場合、「特別図柄」という。パチンコ機1は、第一特別図柄として、大当りを示す大当り図柄とハズレを示すハズレ図柄を備え、第二特別図柄として、大当り図柄とハズレ図柄に加え、小当りを示す小当り図柄を備える。普通図柄表示部は、LEDの点灯と消灯によって普通当り判定の結果を表示する。第一特別図柄記憶数表示LEDと第二特別図柄記憶数表示LEDは、大当り判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数である特別図柄保留球数を表示する。普通図柄記憶数表示LEDは、普通当り判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数である普通図柄保留球数を表示する。また、遊技盤2の後面側には、遊技の主制御、各種演出等を制御する制御部40(図2参照)が設けられる。
なお、詳しくは後述するが、パチンコ機1は、大入賞口17の開閉部材17Aが閉鎖されており、始動電動役物15の開閉部材15Aが開放されにくい遊技状態である「通常状態」を備える。通常状態において右打ちされた遊技球は、大入賞口17には入賞不可能であり、始動電動役物15にもほぼ入賞しないので、第二始動口16に入賞するか、もしくはアウト口36を通過する。本実施形態では、通常状態において右打ちされた遊技球は、約25%が第二始動口16に入賞する。また、通常状態において左打ちされた遊技球は、約6%が第一始動口14に入賞する。つまり、パチンコ機1では、通常状態において右打ちされた遊技球が第二始動口16に入賞する割合は、通常状態において左打ちされた遊技球が第一始動口14に入賞する割合よりも高い。
また、パチンコ機1では、第一始動口14、始動電動役物15、第二始動口16、大入賞口17、一般入賞口20に遊技球が入賞した場合、賞球払出装置49(図2参照)によって、それぞれ、所定数(本実施形態では、4個、1個、3個、14個、10個)の賞球が払い出される。なお、賞球数はこれらに限定されない。
図2を参照し、パチンコ機1の電気的構成について説明する。パチンコ機1の制御部40は、主制御基板41、サブ制御基板60、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、払出制御基板45、中継基板47、電源基板42を主に備える。
主制御基板41は、パチンコ機1の主制御を司る。主制御基板41は、主制御基板CPUユニット50を備える。主制御基板CPUユニット50は、各種の演算処理を行うCPU51と、データを一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム等を記憶したROM53とを備える。主制御基板CPUユニット50は、割込信号発生回路57と電気的に接続する。主制御基板41は、割込信号発生回路57から割込信号が入力される毎にプログラムを実行する。
主制御基板41は、I/Oインタフェイス54を介し、サブ制御基板60、払出制御基板45、中継基板47、出力ポート55、第一始動口スイッチ71、始動電動役物スイッチ72、第二始動口スイッチ73、図柄表示部24と電気的に接続する。出力ポート55は、パチンコ機1の外部に設けられた遊技場管理用コンピュータ(図示略)にパチンコ機1を接続するためのインタフェイスである。出力ポート55は、遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の情報を出力する。第一始動口スイッチ71は、第一始動口14に設けられ、第一始動口14に入賞した遊技球を検出する。始動電動役物スイッチ72は、始動電動役物15に設けられ、始動電動役物15に入賞した遊技球を検出する。第二始動口スイッチ73は、第二始動口16に設けられ、第二始動口16に入賞した遊技球を検出する。
サブ制御基板60は、主制御基板41から出力される制御コマンドに従って、演出等の総合的な制御を行う。サブ制御基板60は、CPU61、RAM62、ROM63を備え、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、演出ボタン9、左ボタン25、右ボタン26、スピーカ48と電気的に接続する。ランプドライバ基板46は、可動体31、電飾ランプ35、演出ボタン9に接続する。ランプドライバ基板46は、サブ制御基板60から受信する各種の実行コマンドに従い、前面枠11の電飾ランプ35、センター飾り8の各種照明、演出ボタン9に内蔵するLED等の発光動作、可動体31の動作等を制御する。演出制御基板43は、CPU431、CGROM432等を備え、サブ制御基板60から受信する制御コマンドに従って表示画面28の表示を制御する。CGROM432は、各種演出に用いるための動画および静止画の画像データを記憶する。演出ボタン9、左ボタン25、右ボタン26は、遊技者の操作に応じた操作信号をサブ制御基板60に出力する。スピーカ48は、サブ制御基板60から送信される音声データに基づく音声を出力する。
払出制御基板45は、CPU451等を備える。払出制御基板45は、主制御基板41から出力される制御コマンドに従って賞球払出装置49の動作を制御し、遊技球の入賞に応じた所定数の遊技球を賞球として払い出させる。
中継基板47は、普通電動役物開閉ソレノイド69、大入賞口開閉ソレノイド70、普通図柄作動スイッチ74、大入賞口スイッチ75、複数の一般入賞口スイッチ76、アウト口スイッチ77と電気的に接続する。普通電動役物開閉ソレノイド69は、普通当り遊技中に始動電動役物15の開閉部材15Aを開閉する。大入賞口開閉ソレノイド70は、大当り遊技中に大入賞口17の開閉部材17Aを開閉する。普通図柄作動スイッチ74は、普通図柄作動ゲート13に設けられ、普通図柄作動ゲート13を通過した遊技球を検出する。大入賞口スイッチ75は、大入賞口17に設けられ、大入賞口17に入賞した遊技球を検出する。複数の一般入賞口スイッチ76は、それぞれ対応する一般入賞口20に入賞した遊技球を検出する。アウト口スイッチ77は、アウト口36から排出される遊技球を検出する。
電源基板42は、主制御基板41、払出制御基板45、発射装置37に接続されており、各基板と発射装置37に直流の安定化した電力を供給する。サブ制御基板60、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、中継基板47には、主制御基板41を介して電力が供給される。発射装置37は、一定間隔(例えば0.6秒)毎に1個ずつ遊技球を遊技領域4へ向けて発射する。
次に、パチンコ機1における遊技を概略的に説明する。まず、パチンコ機1の当り遊技を説明する。パチンコ機1には、大当り遊技、小当り遊技、普通当り遊技が設けられる。大当り遊技では、大入賞口17が開閉される遊技(いわゆるラウンド遊技)が複数回行われる。大入賞口17の1回の開閉を「1ラウンド(1R)」という。大入賞口17は、各ラウンドにおいて最大開放時間(本実施形態では30秒)の経過、規定上限数(本実施形態では9個)の遊技球の入賞のいずれかの条件が満たされると閉鎖される。遊技者は、大入賞口17に遊技球が入賞しやすい右打ちで大当り遊技を消化する。遊技者は、大入賞口17に遊技球を入賞させることにより、多数の賞球を獲得できる。
本実施形態の大当り遊技は、15R大当り遊技、5R大当り遊技、2R大当り遊技を含む。15R大当り遊技では、1回の大当り遊技中に大入賞口17が15回開閉され、1Rあたり最大30秒間開放される。5R大当り遊技では、1回の大当り遊技中に大入賞口17が5回開閉され、1Rあたり最大30秒間開放される。2R大当り遊技では、1回の大当り遊技中に大入賞口17が2回開閉され、1Rあたり最大0.6秒間開放される。ラウンド数が多い大当り遊技の方が、獲得可能な賞球数が多くなるので、遊技者にとって有利である。なお、詳しくは後述するが、本実施形態では大当り遊技の前後で遊技状態が変化する場合がある。
小当り遊技では、大入賞口17が開閉される遊技が少なくとも1回(本実施形態では1回)行われる。大入賞口17は、最大開放時間(本実施形態では1.2秒)の経過、規定上限数(本実施形態では9個)の遊技球の入賞のいずれかの条件が満たされると閉鎖される。なお、本実施形態では、発射装置37によって遊技球が発射される所定の間隔が0.6秒であるので、9個の遊技球が発射されるのに必要な時間は少なくとも5.4秒である。小当り遊技における大入賞口17の最大開放時間1.2秒は、9個の遊技球が発射されるのに必要な時間5.4秒よりも短い。このため、本実施形態では、小当り遊技中に規定上限数(9個)の遊技球が大入賞口17に入賞することは、実質ない。
遊技者は、大入賞口17に遊技球が入賞しやすい右打ちで小当り遊技を消化する。遊技者は、大入賞口17に遊技球を入賞させることにより、賞球を獲得できる。小当り遊技における大入賞口17の1回の最大開放時間(1.2秒)は、大当り遊技における大入賞口17の1回の最大開放時間(30秒)よりも短い。すなわち、最大開放時間が長いほど獲得可能な賞球数が多くなるので、大当り遊技の方が小当り遊技よりも遊技者にとって有利である。なお、1回の小当り遊技における大入賞口17の最大開放時間(1.2秒)は、発射装置37によって遊技球が発射される所定の間隔(0.6秒)よりも長い時間に設定される。これにより、小当り遊技では、発射装置37によって発射された遊技球が大入賞口17に1個以上入賞しやすくなる。また、本実施形態では、遊技球が大入賞口17に入賞した場合に払い出される賞球数が14個であるので、遊技者の持ち球は小当り遊技によって増加する。なお、小当り遊技は、小当り遊技の前後で遊技状態が変化しない点においても、大当り遊技とは異なる。
普通当り遊技では、始動電動役物15が少なくとも1回(本実施形態では3回)開閉される。本実施形態では、遊技球が始動電動役物15に入賞した場合に払い出される賞球数は1個であるので、普通当り遊技が継続して行われていたとしても、遊技者の持ち球は減少する。パチンコ機1は、普通当り遊技が継続して行われる場合に単位時間あたりに遊技者が獲得可能な賞球数が、小当り遊技が継続して行われる場合に単位時間あたりに遊技者が獲得可能な賞球数よりも少なくなるように構成される。
次に、パチンコ機1の遊技状態を説明する。以下、大当り判定によって大当りと判定される確率を、「大当り確率」という。パチンコ機1は、大当り確率が通常の確率(本実施形態では約1/287)である非確率変動状態(以下、「非確変状態」という)と、通常の確率よりも高い確率(本実施形態では約1/48)である確率変動状態(以下、「確変状態」という)とを、大当り遊技の終了後に生起させることができる。また、パチンコ機1は、始動電動役物15が開放状態にされる割合が通常の割合である非時短状態と、始動電動役物15が開放状態にされる割合が非時短状態よりも高くなる時短状態とを、大当り遊技の終了後に生起させることができる。パチンコ機1は、これらの組合せにより、「非確変非時短状態」(前述の通常状態)、「非確変時短状態」、「確変非時短状態」、「確変時短状態」の4つの遊技状態のいずれかを、大当り遊技の終了後に生起する。なお、パチンコ機1は、本実施形態に限られず、少なくとも2つの遊技状態に区分けされていれば、5つ以上の遊技状態に区分けされてもよい。
普通当り判定を説明する。遊技球が普通図柄作動ゲート13を通過すると、普通当りまたはハズレを判定する普通当り判定が行われる。普通当り判定の結果が普通当りであれば、普通当り遊技が実行される。以下、普通当り判定によって普通当りと判定される確率を、「普通当り確率」という。本実施形態では、時短状態の普通当り確率(本実施形態では99/100)を非時短状態の普通当り確率(本実施形態では1/100)よりも高くすることにより、時短状態において始動電動役物15が開放状態にされる割合が非時短状態よりも高くなるように構成される。なお、パチンコ機1は、時短状態において始動電動役物15が開放状態にされる回数や時間を非時短状態よりも増加させることにより、時短状態において始動電動役物15が開放状態にされる割合が非時短状態よりも高くなるように構成されてもよい。
第一大当り判定を説明する。遊技球が第一始動口14、または普通当り遊技中に開放された始動電動役物15に入賞すると、大当りまたはハズレを判定する第一大当り判定が行われる。第一大当り判定の結果が大当り(以下、第一大当り判定の結果による大当りを「第一大当り」という)であれば、大当り遊技が実行される。なお、本実施形態では、第一大当り判定において小当りと判定されることはないが、小当りと判定され得る構成が採用されてもよい。
第二大当り判定を説明する。遊技球が第二始動口16に入賞すると、大当り、小当り、またはハズレを判定する第二大当り判定が行われる。第二大当り判定の結果が大当り(以下、第二大当り判定の結果による大当りを「第二大当り」という)であれば、大当り遊技が実行される。また、第二大当り判定の結果が小当りであれば、小当り遊技が実行される。なお、第二大当り判定によって小当りと判定される小当り確率(本実施形態では約1/1.03)は、遊技状態によらず一定であり、確変状態の大当り確率(本実施形態では約1/48)よりも高く設定される。
本実施形態では、大当り遊技が実行されておらず、且つ第一特別図柄の変動表示が実行されていない場合に、第一大当り判定が行われる。パチンコ機1は、第二特別図柄の変動表示が実行されていても第一大当り判定を実行可能である。また、本実施形態では、大当り遊技が実行されておらず、且つ第二特別図柄の変動表示が実行されていない場合に、第二大当り判定が実行される。パチンコ機1は、第一特別図柄の変動表示が実行されていても第二大当り判定を実行可能である。つまり、本実施形態のパチンコ機1は、第一特別図柄と第二特別図柄を同時に変動可能な機種である。
図3を参照し、RAM52に記憶する大当り情報記憶エリア100について説明する。大当り情報記憶エリア100には、第一大当り情報記憶エリア110、第二大当り情報記憶エリア120、第一判定エリア130、第二判定エリア135が設けられる。
第一大当り情報記憶エリア110には、第一始動口14または始動電動役物15に遊技球が入賞した場合に取得される乱数が記憶される。第一大当り情報記憶エリア110には、エリア番号に対応付けた複数の記憶エリアが設けられる。エリア番号は例えば昇順に設定され、エリア番号記憶エリア111に記憶される。第一大当り情報記憶エリア110には、エリア番号記憶エリア111に対応付けて、第一大当り乱数記憶エリア112、第一特別図柄決定乱数記憶エリア113、第一変動パターン決定乱数記憶エリア114が設けられる。
遊技球が第一始動口14または始動電動役物15に入賞すると、第一大当り乱数カウンタ、第一特別図柄決定乱数カウンタ、第一変動パターン決定乱数カウンタのそれぞれの値が乱数として取得される。第一大当り乱数は、第一大当り判定に用いられる。第一特別図柄決定乱数は第一特別図柄の決定に用いられる。第一変動パターン決定乱数は第一変動パターンの決定に用いられる。第一変動パターンは、図柄表示部24の第一特別図柄表示部に表示される第一特別図柄の変動時間を示す。第一大当り乱数とともに取得されて第一大当り情報記憶エリア110に記憶される各種乱数を総称し、「第一乱数」という。第一始動口14または始動電動役物15に入賞した遊技球に対し、第一大当り判定を保留して第一乱数を記憶しておくことのできる数(最大第一保留球数)は「4」である。なお、最大第一保留球数は、「4」に限らず、「0」でもよいし、「1」~「3」または「5」以上であってもよい。遊技球が第一始動口14または始動電動役物15に入賞した際に、最大第一保留球数が4未満(0~3)であれば、エリア番号の小さい空き記憶エリアから順に、第一乱数が記憶される。
第一大当り情報記憶エリア110には、さらに、ポインタ記憶エリア115が設けられる。ポインタ記憶エリア115には、取得された第一乱数に対する処理が未だ行われていない記憶エリアに対応するエリア番号を指し示すポインタが記憶される。ポインタ記憶エリア115には、第一乱数の取得順に、保留[1]~保留[4]の4つのポインタが設けられる。保留[1]~保留[4]の各ポインタは、エリア番号を、その値が小さい順にそれぞれ指し示す。
主制御基板41のCPU51は、保留[1]のポインタが示すエリア番号に対応する第一乱数を第一判定エリア130に書き込み(シフトされ)、ポインタを更新して、第一大当り判定等の各種処理を行う。CPU51は、第一変動パターンに従って、第一特別図柄の変動を開始する。パチンコ機1において、第一特別図柄の変動時間は、第一大当り判定の結果を遊技者に報知する報知演出の演出時間に等しい。サブ制御基板60は、主制御基板41で決定された第一変動パターンに従って報知演出を制御する。サブ制御基板60は、第一特別図柄の変動開始に同期して、第一演出図柄281の変動表示を開始する。
主制御基板41のCPU51は、変動を開始した第一特別図柄の変動時間が終了すると、変動させていた第一特別図柄を、所定の時間(本実施形態では0.8秒)の間、停止表示させる。サブ制御基板60は、第一特別図柄の停止表示に同期して、第一演出図柄281を停止表示させる。また、サブ制御基板60は、第一演出図柄281による演出の他、表示画面28に表示する背景画像や主演出図柄283、また、前面枠11の電飾ランプ35、センター飾り8の各種照明、演出ボタン9に内蔵するLED等の発光動作、可動体31の動作、スピーカ48の発音等によっても、第一変動パターンと同期した報知演出を実行する。報知演出が終了すると、主制御基板41のCPU51は、更新後の保留[1]のポインタが示すエリア番号に対応する第一乱数を第一判定エリア130に書き込み、第一大当り判定等の処理を繰り返す。なお、更新後の保留[1]のポインタがNULLであり、先の報知演出中に遊技球が第一始動口14または始動電動役物15に入賞しなかった場合(すなわち第一保留球がない場合)、保留[1]のポインタはNULLのままであり、この場合は第一大当り判定は行われない。処理が終了した第一乱数は、適宜消去してもよい。
第二大当り情報記憶エリア120には、第二始動口16に遊技球が入賞した場合に取得される乱数が記憶される。第二大当り情報記憶エリア120には、エリア番号に対応付けた複数の記憶エリアが設けられる。エリア番号は例えば昇順に設定され、エリア番号記憶エリア121に記憶される。第二大当り情報記憶エリア120には、エリア番号記憶エリア121に対応付けて、第二大当り乱数記憶エリア122、第二特別図柄決定乱数記憶エリア123、第二変動パターン決定乱数記憶エリア124が設けられる。
遊技球が第二始動口16に入賞すると、第二大当り乱数カウンタ、第二特別図柄決定乱数カウンタ、第二変動パターン決定乱数カウンタのそれぞれの値が乱数として取得される。第二大当り乱数は、第二大当り判定に用いられる。第二特別図柄決定乱数は第二特別図柄の決定に用いられる。第二変動パターン決定乱数は第二変動パターンの決定に用いられる。第二変動パターンは、図柄表示部24の第二特別図柄表示部に表示される第二特別図柄の変動時間を示す。第二大当り乱数とともに取得されて第二大当り情報記憶エリア120に記憶される各種乱数を総称し、「第二乱数」という。第二始動口16に入賞した遊技球に対し、第二大当り判定を保留して第二乱数を記憶しておくことのできる数(最大第二保留球数)は「1」である。なお、最大第二保留球数は、「1」に限らず、「0」でもよいし、「2」以上であってもよい。遊技球が第二始動口16に入賞した際に、最大第二保留球数が0であれば、エリア番号の小さい空き記憶エリアに第二乱数が記憶される。
第二大当り情報記憶エリア120には、さらに、ポインタ記憶エリア125が設けられる。ポインタ記憶エリア125には、取得された第二乱数に対する処理が未だ行われていない記憶エリアに対応するエリア番号を指し示す保留[1]のポインタが設けられる。
主制御基板41のCPU51は、保留[1]のポインタが示すエリア番号に対応する第二乱数を第二判定エリア135に書き込み(シフトされ)、ポインタを更新して、第二大当り判定等の各種処理を行う。CPU51は、第二変動パターンに従って、第二特別図柄の変動を開始する。パチンコ機1において、第二特別図柄の変動時間は、第二大当り判定の結果を遊技者に報知する報知演出の演出時間に等しい。サブ制御基板60は、主制御基板41で決定された第二変動パターンに従って報知演出を制御する。サブ制御基板60は、第二変動開始に同期して、第二演出図柄282の変動表示を開始する。
主制御基板41のCPU51は、変動を開始した第二特別図柄の変動時間が終了すると、変動させていた第二特別図柄を、所定の時間(本実施形態では0.8秒)の間、停止表示させる。サブ制御基板60は、第二特別図柄の停止表示に同期して、第二演出図柄282を停止表示させる。また、サブ制御基板60は、第二演出図柄282による演出の他、表示画面28に表示する背景画像や主演出図柄283、また、前面枠11の電飾ランプ35、センター飾り8の各種照明、演出ボタン9に内蔵するLED等の発光動作、可動体31の動作、スピーカ48の発音等によっても、第二変動パターンと同期した報知演出を実行する。報知演出が終了すると、主制御基板41のCPU51は、更新後の保留[1]のポインタが示すエリア番号に対応する第二乱数を第二判定エリア135に書き込み、第二大当り判定等の処理を繰り返す。なお、先の報知演出中に遊技球が第二始動口16に入賞しなかった場合(すなわち第二保留球がない場合)、保留[1]のポインタはNULLであり、この場合は第二大当り判定は行われない。処理が終了した第二乱数は、適宜消去してもよい。
なお、以下の説明では、第一大当り乱数と第二大当り乱数を総称する場合、またはいずれかを特定しない場合、「大当り乱数」という。また、第一乱数と第二乱数を総称する場合、またはいずれかを特定しない場合、「保留乱数」という。また、第一変動パターン決定乱数と第二変動パターン決定乱数を総称する場合、またはいずれかを特定しない場合、「変動パターン決定乱数」という。
また、RAM52には、普通当り情報記憶エリア(図示略)も記憶される。普通当り情報記憶エリアは、メイン処理の普通図柄処理において使用される。普通当り情報記憶エリアには、普通図柄作動ゲート13への遊技球の通過時に取得される普通当り乱数が記憶される。普通図柄作動ゲート13を通過した遊技球に対し、普通当り判定を保留して普通当り乱数を記憶しておくことのできる数(最大普通保留球数)は「4」である。なお、最大普通保留球数は、「4」に限らず、「0」でもよいし、「1」~「3」または「5」以上であってもよい。普通当り情報記憶エリアは第一大当り情報記憶エリア110と同様に構成され、遊技球が普通図柄作動ゲート13を通過した際に、最大普通保留球数が4未満(0~3)であれば、エリア番号の小さい記憶エリアから順に、普通当り乱数が記憶される。
図4、図5を参照し、ROM53に記憶する第一特別図柄決定テーブル140と第二特別図柄決定テーブル150について説明する。パチンコ機1は、大当り判定の結果が大当りである場合に、大当り判定の種別に応じ、第一特別図柄決定テーブル140または第二特別図柄決定テーブル150を参照する。第一特別図柄決定テーブル140は、第一大当り判定によって第一大当りと判定された場合に参照される。第二特別図柄決定テーブル150は、第二大当り判定によって第二大当りと判定された場合に参照される。
第一特別図柄決定テーブル140と第二特別図柄決定テーブル150には、複数種類の第一特別図柄または第二特別図柄が割り当てられており、各特別図柄と特別図柄決定乱数の値(0~99)とが対応付けられる。大当り判定によって大当りと判定されると、特別図柄決定乱数の値に対応する特別図柄が決定される。第一大当りにおける大当り種別(大当りA,B,C)と、第二大当りにおける大当り種別(大当りD,E,F,G)は、それぞれ第一特別図柄と第二特別図柄に対応付けられている。決定された特別図柄に対応する大当り種別に応じて、ラウンド数、大当り遊技の終了後に確変状態が生起されるか否か、生起される時短状態の継続条件等が決定される。パチンコ機1では、第一大当り判定の結果が第一大当りの場合に「大当りA~C」となる割合は、それぞれ、35%、15%、50%である。第二大当り判定の結果が第二大当りの場合に「大当りD~G」となる割合は、それぞれ、35%、25%、35%、5%である。
「大当り種別」欄の「確変状態/非確変状態」は、大当り遊技の終了後に確変状態が生起されるか否かを示す。「大当り種別」欄の「時短回数」は、大当り遊技の終了後に生起される時短状態の継続条件を示す。「40回」は、時短回数が40回であることを示し、大当り遊技の終了後に行われた第一大当り判定、第二大当り判定によって連続して大当り以外と判定された回数(以下、「判定回数」という)が40回に達するまで時短状態が継続することを示す。「次回まで」は、大当り遊技の終了後から次回の大当り遊技が開始されるまで、時短状態が継続することを示す。「0回」は、大当り遊技の終了後に時短状態が生起されない(つまり、非時短状態が生起される)ことを示す。なお、時短回数は一例に過ぎず、適宜設定してもよい。また、「次回まで」の場合、時短回数を、1日の営業時間で判定不可能な回数、例えば65535回に設定してもよい。「大当り種別」欄の「ラウンド数」は、1回の大当り遊技中に繰り返される大入賞口17の開閉回数を示す。
図6、図7を参照し、ROM53に記憶する第一変動パターン決定テーブル160と第二変動パターン決定テーブル170について説明する。パチンコ機1は、大当り判定の種別に応じて、第一変動パターン決定テーブル160または第二変動パターン決定テーブル170を参照する。第一変動パターン決定テーブル160は、第一大当り判定が行われた場合に参照される。第二変動パターン決定テーブル170は、第二大当り判定が行われた場合に参照される。
第一変動パターン決定テーブル160、第二変動パターン決定テーブル170は、大当り判定時の遊技状態(通常状態、確変時短状態、確変非時短状態、非確変時短状態)と、大当り判定の結果(大当り、小当りまたはハズレ)に応じて、複数のテーブルを備える。各テーブルには複数種類の変動パターンが割り当てられており、各変動パターンと変動パターン決定乱数の値(0~511)とが対応付けられる。例えば第一大当り判定が行われると、第一変動パターン決定テーブル160において、その時点の遊技状態と判定結果とに応じたテーブルが参照され、大当り乱数とともに取得される第一変動パターン決定乱数の値に対応する第一変動パターンが1つ決定される。
図6に示すように、通常状態または確変非時短状態における第一大当り判定の結果が第一大当りの場合には、「リーチ演出A」、「リーチ演出B」、「リーチ演出C」、「リーチ演出D」の順に、第一変動パターンが決定される割合が高くなる。ここで、「リーチ演出」とは、例えば3つの第一演出図柄281のうち2つが同じ図柄で停止するリーチ状態が構成された後に、大当りの可能性があることを示す演出を実行する報知演出である。一方、判定結果がハズレの場合には、「リーチ演出A」、「リーチ演出B」、「リーチ演出C」、「リーチ演出D」の順に、第一変動パターンが決定される割合が低くなる。したがって、第一大当り判定の結果が第一大当りとなる期待値は、「リーチ演出A」、「リーチ演出B」、「リーチ演出C」、「リーチ演出D」の順に高くなる。なお、「非リーチ」の変動パターンは、リーチ状態に至ることなく演出が終了する報知演出であり、本実施形態では、大当り判定の結果がハズレの場合にのみ決定される。
また、第一変動パターン決定テーブル160には、第一大当り判定における確変時短状態または非確変時短状態についても同様に複数種類の第一変動パターン(「リーチ演出F」、「リーチ演出G」、ハズレの場合のみさらに「非リーチ」)が割り当てられ、各変動パターンと第一変動パターン決定乱数の値とが対応付けられる。さらに、図7に示すように、第二変動パターン決定テーブル170には、第二大当り判定における確変非時短状態についても同様に複数種類の第二変動パターン(「リーチ演出H」、「リーチ演出I」、ハズレの場合のみさらに「非リーチ」)が割り当てられ、各変動パターンと第二変動パターン決定乱数の値とが対応付けられる。
また、通常状態、確変時短状態、または非確変時短状態における第二大当り判定の結果が第二大当りの場合には、上記同様、複数種類の第二変動パターン(「リーチ演出H」、「リーチ演出I」)が割り当てられ、各変動パターンと第二変動パターン決定乱数の値とが対応付けられる。第二大当り判定の結果が小当りまたはハズレの場合、「長時間演出A」または「長時間演出B」の第二変動パターンが割り当てられる。「長時間演出A」、「長時間演出B」の変動時間(本実施形態ではそれぞれ600秒、630秒)は、通常状態または確変非時短状態において第一大当り判定が行われた場合に決定される第一変動パターンに応じて定められている変動時間のうち、最も長い「リーチ演出D」の変動時間(本実施形態では30秒)よりも長い。また、通常状態、非確変時短状態、または確変時短状態において第二大当り判定が行われた場合に決定される第二変動パターンに応じて定められている変動時間の平均は、通常状態または確変非時短状態において第一大当り判定が行われた場合に決定される第一変動パターンに応じて定められている変動時間の平均よりも長い。
一方、第二大当り判定において確変非時短状態中に決定される第二変動パターンに応じて定められている変動時間の平均は、第一大当り判定において通常状態または確変非時短状態中に決定される第一変動パターンに応じて定められている変動時間の平均よりも短い。なお、確変非時短状態中の第一大当り判定は、通常状態、確変時短状態または非確変時短状態における第一大当り判定で大当りCとなり、第一大当り遊技後に確変非時短状態に移行したときに残る第一保留球に基づいて行われる。
パチンコ機1において、主制御基板41は、決定した変動パターンに応じて決められている変動時間だけ、第一特別図柄または第二特別図柄を変動させる。サブ制御基板60は、主制御基板41で決定された変動パターンに従って報知演出を制御する。第一特別図柄および第二特別図柄の変動時間は、それぞれ、第一報知演出および第二報知演出の演出時間に等しい。
具体的には、主制御基板41は、第一変動パターン決定乱数に基づく第一変動パターンに従って、第一特別図柄の変動を開始する。また、主制御基板41は、第二変動パターン決定乱数に基づく第二変動パターンに従って、第二特別図柄の変動を開始する。主制御基板41は、第一変動パターン決定テーブル160または第二変動パターン決定テーブル170が参照されて決定された変動パターンを指定する制御コマンドである変動パターン指定コマンドを、サブ制御基板60へ送信する。サブ制御基板60は、第一特別図柄および第二特別図柄の変動開始に同期して、それぞれ、第一演出図柄281および第二演出図柄282の変動表示を開始する。主制御基板41は、変動を開始した第一特別図柄および第二特別図柄の変動時間が終了すると、それぞれ、変動させていた第一特別図柄および第二特別図柄を、所定の停止表示時間(本実施形態では0.8秒)の間、確定表示させる。サブ制御基板60は、第一特別図柄および第二特別図柄の停止表示時間に同期して、それぞれ、第一演出図柄281および第二演出図柄282を確定表示させる。また、サブ制御基板60は、第一演出図柄281または第二演出図柄282による他、表示画面28に表示する背景画像や主演出図柄283、電飾ランプ35、可動体31、スピーカ48等によっても、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンに応じて報知演出を実行する。
図8を参照し、パチンコ機1の遊技の流れと遊技状態の遷移について、通常状態において大当りした場合を例に挙げて説明する。前述したように、通常状態において第二大当り判定が行われた場合に決定される第二変動パターンの変動時間の平均は、通常状態において第一大当り判定が行われた場合に決定される第一変動パターンの変動時間の平均よりも長い。ここで、変動時間が短い程、大当り判定によって単位時間あたりに判定される回数は多くなる。よって、通常状態において、第二大当り判定によって単位時間あたりに判定される回数は、第一大当り判定によって単位時間あたりに判定される回数よりも少ない。第一大当り判定における大当り確率と第二大当り判定における大当り確率とは等しいので、大当り判定によって単位時間あたりに判定される回数が多い程、大当り遊技が単位時間あたりに実行される回数が多くなる。
また、通常状態(つまり、非時短状態)において、始動電動役物15の開閉部材15Aが開放される割合は、時短状態において、始動電動役物15の開閉部材15Aが開放される割合よりも低い。よって、通常状態において、遊技球が始動電動役物15に入賞することはほとんどない。さらに本実施形態では、通常状態において右打ちされた遊技球の約25%が第二始動口16に入賞する。第二始動口16に遊技球が入賞した場合の賞球数は3個である。よって、通常状態において右打ちが継続して行われた場合には、遊技者の持ち球は微減する。したがって、通常状態では、右打ちを行うよりも左打ちを行う方が遊技者にとって有利である。よって、遊技者は、通常状態には左打ちを行うことで遊技を進める。その結果、通常状態に実行される大当り判定は、ほぼ第一大当り判定となる。
通常状態において第一大当り判定によって第一大当りと判定されると、5R大当り遊技が行われる。この大当り遊技が終了すると、遊技状態は、非確変時短状態(35%)、確変時短状態(15%)、および確変非時短状態(50%)のいずれかに移行する。以下、各遊技状態に移行した場合について、場合分けをして説明する。
通常状態から第一大当りに基づく大当り遊技を介して非確変時短状態に移行した場合について説明する。非確変時短状態では、始動電動役物15の開閉部材15Aが開放される割合は非時短状態よりも高い。これにより、非確変時短状態では、左打ちされた遊技球が第一始動口14に入賞する割合よりも、右打ちされた遊技球が始動電動役物15に入賞する割合の方が高くなる。したがって、非確変時短状態では、左打ちを行うよりも右打ちを行う方が遊技者にとって有利である。よって、遊技者は、非確変時短状態には右打ちを行うことで遊技を進める。また、第二始動口16は、始動電動役物15の下方に配置されているので、右打ちされた遊技球のうち、始動電動役物15に入賞しなかった遊技球は、第二始動口16に入賞し得る。ただし、時短状態において右打ちされた遊技球の一部は始動電動役物15に入賞するので、時短状態において右打ちされた遊技球が第二始動口16に入賞する割合は、通常状態において右打ちされた遊技球が第二始動口16に入賞する割合(約25%)よりも低い。なお、本実施形態では、非確変時短状態において右打ちされた遊技球が第二始動口16に入賞する割合は、約10%である。
ところで、非確変時短状態において第二大当り判定の結果が第二大当り以外(ハズレまたは小当り)の場合に決定される第二変動パターンに応じて定められている変動時間は、いずれも600秒以上と非常に長い。したがって、非確変時短状態では、遊技球が第二始動口16に入賞し得るものの、入賞したとしても実質的に第二大当り判定はほぼ行われない。なお、前述したように、本実施形態のパチンコ機1は、第二大当り判定に基づいて第二特別図柄の変動表示が実行されていても、第一大当り判定を行うことができる。その結果、非確変時短状態に実行される大当り判定は、ほぼ第一大当り判定となる。
非確変時短状態において判定回数が時短回数(本実施形態では40回)に達すると、大当り遊技を介さずに非確変時短状態から通常状態に移行することとなる。一方で、判定回数が時短回数に達するまでに第一大当り判定によって第一大当りと判定された場合には、5R大当り遊技が行われる。この大当り遊技が終了すると、通常状態において第一大当り判定によって第一大当りと判定されたときと同様に、遊技状態は、非確変時短状態、確変時短状態、および確変非時短状態のいずれかに移行することとなる。
通常状態から第一大当りに基づく大当り遊技を介して確変時短状態に移行した場合について説明する。確変時短状態では、非確変時短状態のときと同様に、遊技者は右打ちを行うことで遊技を進める。確変時短状態では、上記した非確変時短状態のときと比べて、大当り確率が高くなっている点、および時短状態が次回の大当りまで継続する点(つまり、判定回数が時短回数に達して通常状態に移行することがない点)が異なるだけである。よって、詳細については説明を省略する。なお、本実施形態では、確変時短状態において右打ちされた遊技球が第二始動口16に入賞する割合は、約10%である。
通常状態から第一大当りに基づく大当り遊技を介して確変非時短状態に移行した場合について説明する。前述したように、確変非時短状態において第二大当り判定が行われた場合に決定される変動パターンに応じて定められている変動時間の平均は、通常状態または確変非時短状態において第一大当り判定が行われた場合に決定される変動パターンに応じて定められている変動時間の平均よりも短い。つまり、上記した非確変時短状態、確変時短状態のときと異なり、第二大当り判定の結果を報知するための変動パターンに応じて定められている変動時間は、いずれも3秒~5秒と短い。よって、確変非時短状態において、第二大当り判定によって単位時間あたりに判定される回数は、第一大当り判定によって単位時間あたりに判定される回数よりも多い。したがって、確変非時短状態では、左打ちを行うよりも右打ちを行う方が遊技者にとって有利である。よって、遊技者は、確変非時短状態には右打ちを行うことで遊技を進める。また、確変非時短状態では、始動電動役物15の開閉部材15Aが開放される割合は時短状態よりも低い。よって、確変非時短状態では、遊技球が始動電動役物15に入賞することはほぼない。その結果、確変非時短状態に実行される大当り判定は、ほぼ第二大当り判定となる。
第二大当り判定では、小当り確率は約1/1.03と非常に高く設定されている。このため、第二大当り判定の多くが小当りと判定されることとなる。小当りと判定されると、小当り遊技が行われる。前述したように、小当り遊技の前後では遊技状態は変化しないので、遊技者は、第二大当りと判定されるまで、頻発する小当り遊技にて賞球を獲得することとなる。つまり、確変非時短状態は、小当り遊技が頻発して実行される、いわゆる小当りラッシュの状態である。この状態では、大入賞口17が頻繁に開放されるので、確変非時短状態において右打ちされた遊技球が、大入賞口17の下方に配置されている第二始動口16に入賞する割合は、通常状態において右打ちされた遊技球が第二始動口16に入賞する割合(約25%)よりも低くなる。なお、本実施形態では、確変非時短状態において右打ちされた遊技球が第二始動口16に入賞する割合は、約23%である。
第二大当り判定によって第二大当りと判定されると、15R大当り遊技、5R大当り遊技、または2R大当り遊技が行われる。この大当り遊技が終了すると、遊技状態は、通常状態(35%)、確変非時短状態(65%)のいずれかに移行する。確変非時短状態に移行した場合、小当りラッシュの状態が継続することとなる。
以上のように、本実施形態では、大当り種別が「大当りC、E~G」の場合、大当り遊技の終了後から次回の大当り遊技の実行開始まで、確変非時短状態が継続する。また、大当り種別が「大当りA」の場合、次回の大当り遊技の実行開始まで、または判定回数が時短回数(本実施形態では40回)に達するまで、非確変時短状態が継続する。その後、遊技状態は「通常状態」へ移行する。大当り種別が「大当りB」の場合、大当り遊技の終了後から次回の大当り遊技の実行開始まで、確変時短状態が継続する。大当り種別が「大当りD」の場合、大当り遊技の終了後に確変状態および時短状態のいずれも生起されず、通常状態となる。なお、時短状態および確変状態は、大当り遊技開始時にも終了する。この場合、判定回数は「0回」にクリアされる。
なお、時短状態の継続回数は、本実施形態の時短回数に限られない。また、確変状態の終了条件は、本実施形態の例に限られない。例えば、パチンコ機1は、判定回数が規定回数に達することで確変状態が終了するいわゆるST機であってもよい。また、パチンコ機1は、大入賞口17の内部に特定領域を設け、大当り遊技中に遊技球が特定領域を通過することを契機として、大当り遊技終了後に確変状態を生起することとしてもよい。また、パチンコ機1は、1回の大当り判定ごとに確変状態を終了させる転落抽選を行い、転落抽選に当選した場合に確変状態を終了させてもよい。
また、本実施形態のパチンコ機1では、通常状態には左打ちを行い、通常状態以外の遊技状態には右打ちを行うことで遊技を進める構成が採用されている。パチンコ機1は、例えば通常状態に右打ちを行い、確変時短状態に左打ちを行う遊技を採用してもよい。
本実施形態のパチンコ機1では、小当りラッシュ中に設定される所定の計測期間中に払い出された遊技球の数と、入賞および排出により消費された遊技球の数との差分が、ポイント数として、表示画面28に表示される。本実施形態の小当りラッシュは、大当りCの第一大当り遊技が終了し、確変非時短状態に移行したときから、大当りDの第二大当り遊技が終了するまで継続する。よって、小当りラッシュには、確変非時短状態、小当り遊技状態、第二大当り遊技状態が含まれる。ポイント数の表示は、具体的には、第二大当り遊技中および小当り遊技中に行われ、確変非時短状態中には行われない。本実施形態では、第二大当り遊技中に、一のラウンド遊技において開放された大入賞口17の閉鎖時から、一のラウンド遊技に次いで行われる二のラウンド遊技において開放された大入賞口17の閉鎖時までの期間が、計測期間として設定される。また、第二大当り遊技の開始直後においては、第二大当り判定の結果、第二大当りと判定された場合の第二報知演出(図柄変動ゲーム)の開始時から、第二大当り遊技が開始され、初回のラウンド遊技(1ラウンド目)において開放された大入賞口17の閉鎖時までの期間が、計測期間として設定される。小当り遊技においては、第二大当り判定の結果、小当りと判定された場合の第二報知演出(図柄変動ゲーム)の開始時から、小当り遊技が開始され、開放された大入賞口17の閉鎖時までの期間が、計測期間として設定される。なお、本実施形態では小当り遊技終了時のデモがないので、実質的には、小当り遊技の終了時が計測期間の終了時となるが、終了デモがある場合は、大入賞口17の閉鎖時が計測期間の終了時となる。
ポイント数の加算対象となるのは、計測期間中に、第一始動口14、始動電動役物15、第二始動口16、大入賞口17、一般入賞口20のそれぞれに遊技球が入賞した場合に払い出される遊技球の数(賞球数)である。ポイント数の減算対象となるのは、計測期間中に、第一始動口14、始動電動役物15、第二始動口16、大入賞口17、一般入賞口20のそれぞれに入賞した遊技球の数と、計測期間中に、アウト口36から排出された遊技球の数である。小当りラッシュ中の第二大当り遊技中および小当り遊技中に、大入賞口17が閉鎖される度に、遊技者が差し引きで獲得した遊技球の数がポイント数として表示されるので、遊技者は、賞球が絶え間なく増える出玉感を満喫することができる。また、大入賞口17だけでなく、その他の入賞口への入賞によって払い出された遊技球の数がポイント数に加算されるので、パチンコ機1は、小当りラッシュ中に遊技者が獲得した遊技球の正確な数を提示することができる。このような、ポイント数の演算処理は、後述するサブ制御基板処理において、サブ制御基板60のCPU61が行う。なお、小当りラッシュ終了時には、小当りラッシュ中に遊技者が獲得した遊技球の総数も表示される。総数には、第二大当り遊技中および小当り遊技中に獲得した遊技球数に加え、確変非時短状態中に獲得した遊技球数も含まれる。
図9~図18を参照し、パチンコ機1の主制御基板41が行う処理について説明する。パチンコ機1の主制御は、ROM53に記憶される制御プログラムによって行われる。制御プログラムのメイン処理(図9参照)は、割込信号発生回路57が4ms毎に発生する割込信号をCPU51が感知した際に、CPU51において実行される。以下、フローチャートの各ステップについて「S」と略記する。
図9に示すように、メイン処理が開始されると、まず、コマンド出力処理が行われる(S1)。コマンド出力処理では、主制御基板41からサブ制御基板60、払出制御基板45、中継基板47等に制御コマンドが出力される。ここで出力される制御コマンドは、前回実施されたメイン処理においてRAM52に記憶された制御コマンドである。
次いで、スイッチ読込処理が行われる(S2)。スイッチ読込処理では、第一始動口スイッチ71、始動電動役物スイッチ72、第二始動口スイッチ73、普通図柄作動スイッチ74、大入賞口スイッチ75、一般入賞口スイッチ76、アウト口スイッチ77等の各種スイッチからの検出信号の有無が検出される。検出信号が検出された場合、各種スイッチに対応するフラグ(第一始動口入賞フラグ、始動電動役物入賞フラグ、第二始動口入賞フラグ、普通ゲート通過フラグ、大入賞口入賞フラグ、一般入賞口入賞フラグ、排出フラグ等)がONになる。これのフラグの情報は、後述する第一特別図柄処理、第二特別図柄処理等において参照される。
次いで、カウンタ更新処理が行われる(S3)。カウンタ更新処理では、RAM52に記憶されている乱数取得カウンタの値が加算され、且つ各特別図柄の変動時間を計測するためのタイマカウンタである第一特別図柄変動時間カウンタと第二特別図柄変動時間カウンタの値がそれぞれ減算される。なお、第一特別図柄変動時間カウンタと第二特別図柄変動時間カウンタの値は、それぞれ、小当り遊技の実行中には減算されない。
次いで、特別電動役物処理が行われる(S5)。詳細は後述するが、特別電動役物処理では、大当り遊技、小当り遊技の動作(主に、大入賞口17の開閉部材17Aの開閉動作)を制御するための処理と、大当り遊技の終了後の遊技状態に関する処理とが行われる(図16、図17参照)。
次いで、第一特別図柄処理が行われる(S6)。詳細は後述するが、第一特別図柄処理では、第一大当り判定、第一特別図柄の変動パターンの決定、第一特別図柄の決定、遊技状態の移行処理等が行われる(図10、図11参照)。
次いで、第二特別図柄処理が行われる(S7)。詳細は後述するが、第二特別図柄処理では、第二大当り判定、第二特別図柄の変動パターンの決定、第二特別図柄の決定、遊技状態の移行処理等が行われる(図14、図15参照)。
次いで、普通電動役物処理が行われる(S8)。普通電動役物処理では、普通当りとなった場合に普通当り遊技の動作を制御するための処理が行われる。CPU51は、時短状態が生起されていれば、非時短状態中よりも長く、始動電動役物15の開閉部材15Aを開放させる。なお、CPU51は、時短フラグがONのとき、時短状態中であると判断する。
次いで、普通図柄処理が行われる(S10)。普通図柄処理では、普通図柄作動スイッチ74が遊技球を検出することを契機として、普通当り乱数が取得される。取得された乱数に基づいて、普通当り判定、普通図柄の変動を制御するためのコマンドの記憶等の処理が行われる。前述したように、普通当り判定は、時短状態が生起されるか否かに応じて、それぞれの普通当り確率(99/100または1/100)で判定される。
次いで、払出処理(S11)、エラーチェック(S12)、情報出力処理(S13)が行われる。詳細は後述するが、払出処理では、賞球の払い出しが制御される。エラーチェックでは、エラーが発生している場合に、表示画面28、スピーカ48等を用いてエラーが報知される。情報出力処理では、遊技場管理用コンピュータに各種の情報が出力される。
図10~図13を参照し、第一特別図柄処理の詳細について説明する。まず、第一特別図柄処理で使用されるフラグについて説明する。RAM52には、前述した各種スイッチに対応するフラグ(第一始動口入賞フラグ、始動電動役物入賞フラグ、第二始動口入賞フラグ、普通ゲート通過フラグ、大入賞口入賞フラグ、一般入賞口入賞フラグ、排出フラグ等)に加え、大当り遊技状態フラグ、第一特別図柄表示状態フラグ、確変フラグ、時短フラグ等が記憶される。
大当り遊技状態フラグは、大当り遊技中にONになり、大当り遊技中でない場合にはOFFとなる。第一特別図柄表示状態フラグは、第一特別図柄が変動している場合(変動中)に「1」、第一特別図柄が停止表示される場合(停止表示中)に「2」、第一特別図柄が変動中、停止表示中のいずれでもない場合に「0」が記憶される。確変フラグは、確変状態中にONになり、非確変状態中にはOFFになる。時短フラグは、時短状態中にONになり、非時短状態中にはOFFになる。
なお、後述する第二特別図柄処理においては、小当り遊技状態フラグ、確変保存フラグ、時短保存フラグ、第二特別図柄表示状態フラグ等が使用される。小当り遊技状態フラグは、小当り遊技中にONとなり、小当り遊技中でない場合にはOFFとなる。第二特別図柄表示状態フラグは、第一特別図柄表示状態フラグと同様に、第二特別図柄が変動している場合(変動中)に「1」、第二特別図柄が停止表示される場合(停止表示中)に「2」、第二特別図柄が変動中、停止表示中のいずれでもない場合に「0」が記憶される。確変保存フラグは、確変状態中に大当り判定で小当りと判定された場合にONになり、小当り遊技が終了するとOFFになる。時短保存フラグは、時短状態中に大当り判定で小当りと判定された場合にONになり、小当り遊技が終了するとOFFになる。
図10に示すように、第一特別図柄処理が開始されると、第一始動口入賞フラグの状態によって、第一始動口14に遊技球が入賞しているか否かが判断される(S21)。第一始動口入賞フラグがOFFの場合(S21:NO)、始動電動役物入賞フラグの状態によって、始動電動役物15に遊技球が入賞しているか否かが判断される(S22)。始動電動役物入賞フラグがOFFの場合(S22:NO)、処理はS31へ移行する。
第一始動口入賞フラグがONの場合(S21:YES)、もしくは始動電動役物入賞フラグがONの場合(S22:YES)、第一保留球数が「4」であるか否かが判断される(S23)。RAM52に記憶される第一保留球数が「4」であれば(S23:YES)、第一保留球数が最大第一保留球数に達しているので、処理はS31へ移行する。
第一保留球数が「4」でない場合には(S23:NO)、RAM52に記憶される第一保留球数に1が加算される(S25)。各種乱数が取得され、第一大当り情報記憶エリア110におけるエリア番号の小さい空の記憶エリアに記憶される(S26)。具体的には、第一大当り乱数記憶エリア112、第一特別図柄決定乱数記憶エリア113、第一変動パターン決定乱数記憶エリア114に、第一大当り乱数カウンタ、第一特別図柄決定乱数カウンタ、第一変動パターン決定乱数カウンタの値がそれぞれ記憶される。
次に、当り遊技状態(大当り遊技状態または小当り遊技状態)であるか否かが判断される(S31)。大当り遊技状態フラグおよび小当り遊技状態フラグのいずれかがONの場合、大当り遊技中または小当り遊技中であると判断されて(S31:YES)、処理はメイン処理へ戻る。大当り遊技状態フラグおよび小当り遊技状態フラグがともにOFFの場合(S31:NO)、第一特別図柄が変動中か否かが判断される(S32)。第一特別図柄表示状態フラグが「1」でない場合には、第一特別図柄が変動中でないと判断されて(S32:NO)、処理はS41(図11参照)へ移行する。
図11に示すように、S41では、第一特別図柄が停止表示中か否かが判断される(S41)。第一特別図柄表示状態フラグが「2」でない場合は、第一特別図柄が停止表示中でないと判断されて(S41:NO)、第一保留球数が「1」以上か否かが判断される(S51)。RAM52に記憶される第一保留球数が「0」であれば(S51:NO)、第一大当り判定は行われず、処理はメイン処理へ戻る。第一保留球数が「1」以上の場合には(S51:YES)、第一大当り情報記憶エリア110にて保留[1]のポインタが示す記憶エリア番号に対応する第一乱数が第一判定エリア130に書き込まれる(S52)。ポインタが更新され、RAM52の第一保留球数は1減算される(S53)。
次に、確変状態であるか否かに応じて第一大当り判定が行われる(S55)。S55では、確変フラグの状態が参照され、現時点において確変状態が生起されているか否かが特定される。図示しないが、ROM53には、第一大当り判定を行うためのテーブルとして、第一低確率判定テーブルと、第一高確率判定テーブルとが記憶される。第一低確率判定テーブルは、非確変状態中の第一大当り判定に用いられるテーブルであり、「大当り」および「ハズレ」にそれぞれ対応する大当り乱数の乱数値が定義される。第一高確率判定テーブルは、確変状態中の第一大当り判定に用いられるテーブルであり、「大当り」および「ハズレ」にそれぞれ対応する大当り乱数の乱数値が定義される。第一高確率判定テーブルにおいて大当りに対応する乱数値の数(例えば65536個中1365個)は、第一低確率判定テーブルにおいて大当りに対応する乱数値の数(例えば65536個中228個)よりも多い。確変状態が生起されている場合には第一高確率判定テーブルが選択され、生起されていない場合には第一低確率判定テーブルが選択される。選択された第一低確率判定テーブルまたは第一高確率判定テーブルが参照され、第一判定エリア130に記憶される第一乱数のうち、第一大当り乱数が「大当り」または「ハズレ」であるかが判定される。
なお、本実施形態では、第二大当り判定の結果が第二大当りの場合の第二特別図柄の変動中に、第一大当り判定が行われる場合がある。この場合、第一大当りと第二大当りとが重複して判定されることを回避するため、大当りを排除して第一大当り判定が行われる。すなわち、「大当り」に対応する乱数値を「ハズレ」に対応する乱数値と定義して第一大当り判定が行われる。これにより、定義される大当り乱数の乱数値がすべて「ハズレ」に対応することになるので、パチンコ機1は、第二大当りと判定されたことに基づく第二特別図柄の変動中に第一大当りと判定されることを回避できる。
次いで、第一特別図柄決定処理が行われる(S56)。第一特別図柄決定処理では、第一大当り判定の結果に応じて第一特別図柄が決定される。具体的には、第一大当り判定の結果が大当りの場合、第一特別図柄として大当り図柄が決定される。より詳細には、第一特別図柄決定テーブル140が参照され、第一判定エリア130に記憶される第一乱数のうち、第一特別図柄決定乱数の値に対応する第一特別図柄が決定される。第一大当りにおける大当り種別(大当りA,B,C)は、第一特別図柄に対応付けられており、第一特別図柄に応じた大当り種別が決定される。一方、第一大当り判定の結果がハズレである場合、第一特別図柄としてハズレ図柄が決定される。
次いで、第一変動パターン決定処理が行われる(S57)。第一変動パターン決定処理では、第一特別図柄の変動パターンが決定される。詳細には第一変動パターン決定テーブル160のうち、第一大当り判定時の遊技状態(時短状態と確変状態の有無)と、第一大当り判定の結果(大当りまたはハズレ)に応じたテーブルが参照され、第一判定エリア130に記憶される第一乱数のうち、第一変動パターン決定乱数の値に対応する第一特別図柄の変動パターンが決定される。
第一変動パターンが決定されると、決定された第一変動パターンと第一特別図柄を指定するための第一変動パターン指定コマンドがRAM52に記憶される(S58)。第一変動パターン指定コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理によってサブ制御基板60に送信される。決定された第一変動パターンに応じて定められる第一特別図柄の変動時間が、第一特別図柄変動時間カウンタにセットされる(S61)。第一特別図柄が変動中であることを示す「1」が第一特別図柄表示状態フラグに記憶されて(S62)、処理はメイン処理へ戻る。
また、図10に示すように、第一特別図柄表示状態フラグに「1」が記憶される場合には、S32の判断で第一特別図柄が変動中であると判断される(S32:YES)。S61でセットされた第一特別図柄変動時間カウンタの値に基づき、第一特別図柄の変動時間が経過したか否かが判断される(S33)。第一特別図柄変動時間カウンタの値が「0」でない場合には、変動時間がまだ経過していないと判断され(S33:NO)、処理はメイン処理へ戻る。変動時間が経過した場合には(S33:YES)、RAM52に第一特別図柄停止コマンドが記憶される(S35)。第一特別図柄停止コマンドは、コマンド出力処理によって中継基板47およびサブ制御基板60に送信され、第一特別図柄および表示画面28の第一演出図柄281の変動停止を指示する。次いで、所定の停止表示時間が第一特別図柄停止時間カウンタに記憶される(S36)。第一特別図柄が停止表示中であることを示す「2」が、第一特別図柄表示状態フラグに記憶され(S37)、処理はメイン処理に戻る。
また、図11に示すように、S41の判断において、第二特別図柄表示状態フラグに「2」が記憶されている場合には、第二特別図柄が停止表示中であると判断され(S41:YES)、S36でセットされた第一特別図柄停止時間カウンタの値によって、停止表示時間が経過したか否かが判断される(S42)。第一特別図柄停止時間カウンタの値が「0」でない場合には、停止表示時間がまだ経過していないと判断され(S42:NO)、処理はメイン処理へ戻る。停止表示時間が経過した場合には(S42:YES)、第一特別図柄が変動中でも停止表示中でもないことを示す「0」が、第一特別図柄表示状態フラグに記憶される(S43)。
次いで、強制停止処理が行われる(S45)。詳しくは後述するが、強制停止処理では、第一特別図柄および第二特別図柄の一方において大当り図柄が停止した場合に、他方の特別図柄を強制的にハズレで停止させる処理が行われる。次いで、遊技状態移行処理が行われる(S46)。詳しくは後述するが、遊技状態移行処理では、大当りと判定された場合には遊技を大当り遊技へ移行させ、所定の終了条件が成立した場合には時短状態を終了させるための各種フラグの制御が行われる。処理はメイン処理へ戻る。
図12を参照し、強制停止処理について詳細に説明する。強制停止処理が開始されると、まず、第一特別図柄および第二特別図柄のうち停止した特別図柄が大当り図柄か否かが判断される(S71)。大当り図柄でない場合(S71:NO)、処理は第一特別図柄処理へ戻る。大当り図柄の場合(S71:YES)、第一特別図柄および第二特別図柄のうち停止した特別図柄でない特別図柄(以下、「他方の特別図柄」という)が変動中であるか否かが判断される(S72)。他方の特別図柄が変動中でない場合(S72:NO)、処理は第一特別図柄処理へ戻る。
他方の特別図柄が変動中の場合(S72:YES)、RAM52に強制停止コマンドが記憶される(S73)。強制停止コマンドは、コマンド出力処理によって中継基板47およびサブ制御基板60に送信される。強制停止コマンドは、変動中の特別図柄(すなわち、他方の特別図柄)および演出図柄を、強制的にハズレを示す態様で変動停止させることを指示する。ここで、第二大当り判定において小当りと判定されたことに基づく第二特別図柄の変動中に、第一特別図柄として大当り図柄が停止する場合がある。この場合、第二特別図柄は小当り図柄からハズレ図柄に書き換えられることとなる。同様に、第二演出図柄282も小当りを示す態様からハズレを示す態様に変更されて停止する。
次いで、所定の停止表示時間が他方の特別図柄に対応する特別図柄停止時間カウンタに記憶される(S75)。特別図柄が停止表示中であることを示す「2」が、他方の特別図柄に対応する特別図柄表示状態フラグに記憶され(S76)、処理はメイン処理へ戻る。
図13を参照し、遊技状態移行処理について詳細に説明する。遊技状態移行処理が開始されると、まず、判定回数カウンタに1が加算される(S81)。判定回数カウンタは、判定回数を計数するカウンタであり、RAM52に記憶される。次に、大当り判定の結果が大当りであるか否かが判断される(S82)。大当りの場合(S82:YES)、ONとなっている時短フラグおよび確変フラグがあれば、共にOFFとなる(S83)。次いで、大当り遊技状態フラグがONになり(S85)、Rカウンタに、大当り種別に対応付けられたラウンド数がセットされる(S86)。Rカウンタは、大当り遊技において実行するラウンド数を計数するカウンタであり、RAM52に記憶される。具体的には、大当り種別が「大当りA~C、F」のいずれかの場合には、Rカウンタに「5」が記憶される。大当り種別が「大当りD、E」のいずれかの場合には、Rカウンタに「2」が記憶される。大当り種別が「大当りG」の場合には、Rカウンタに「15」が記憶される。
次いで、判定回数カウンタの値が0にクリアされる(S87)。大当り遊技が開始することを示す大当り遊技開始コマンドがRAM52に記憶される(S88)。大当り遊技開始コマンドは、コマンド出力処理においてサブ制御基板60に送信される。処理は第一特別図柄処理へ戻る。
なお、前述したように、第一大当り判定においては小当りと判定されることはない。遊技状態移行処理において、大当り判定の結果が小当りの場合に行われる処理については後述する。
大当り判定の結果がハズレの場合(S82:NO、S91:NO)、確変状態であるか否かが判断される(S111)。確変フラグがONの場合(S111:YES)、時短状態であるか否かが判断される(S112)。時短フラグがONの場合(S112:YES)、RAM52に状態指定コマンド[確変時短]が記憶され(S113)、時短フラグがOFFの場合には(S112:NO)、RAM52に状態指定コマンド[確変非時短]が記憶される(S115)。状態指定コマンド[確変時短]または状態指定コマンド[確変非時短]は、コマンド出力処理において、サブ制御基板60に送信される。処理は第一特別図柄処理へ戻る。
また、確変フラグがOFFの場合も同様に(S111:NO)、時短状態であるか否かが判断される(S121)。時短フラグがOFFの場合(S121:NO)、RAM52に状態指定コマンド[通常]が記憶される(S123)。状態指定コマンド[通常]は、コマンド出力処理において、サブ制御基板60に送信される。処理は第一特別図柄処理へ戻る。
時短フラグがONの場合(S121:YES)、RAM52に状態指定コマンド[非確変時短]が記憶される(S122)。状態指定コマンド[非確変時短]は、コマンド出力処理において、サブ制御基板60に送信される。次いで、判定回数カウンタの値によって、判定回数が時短回数の40回であるか否かが判断される(S125)。判定回数カウンタの値が「40」でない場合(S125:NO)、処理は第一特別図柄処理へ戻る。判定回数カウンタの値が「40」の場合(S125:YES)、時短フラグがOFFとなる(S126)。処理は第一特別図柄処理へ戻る。
図14、図15を参照し、第二特別図柄処理の詳細について説明する。図14に示すように、第二特別図柄処理が開始されると、第二始動口入賞フラグの状態によって、第二始動口16に遊技球が入賞しているか否かが判断される(S131)。第二始動口入賞フラグがOFFの場合(S131:NO)、処理はS141へ移行する。
第二始動口入賞フラグがONの場合(S131:YES)、第二保留球数が「1」であるか否かが判断される(S132)。RAM52に記憶される第二保留球数が「1」であれば(S132:YES)、第二保留球数が最大第二保留球数に達しているので、処理はS141へ移行する。
第二保留球数が「1」でない場合には(S132:NO)、RAM52に記憶される第二保留球数に1が加算される(S133)。各種乱数が取得され、第二大当り情報記憶エリア120におけるエリア番号の小さい空の記憶エリアに記憶される(S135)。具体的には、第二大当り乱数記憶エリア122、第二特別図柄決定乱数記憶エリア123、第二変動パターン決定乱数記憶エリア124に、第二大当り乱数カウンタ、第二特別図柄決定乱数カウンタ、第二変動パターン決定乱数カウンタの値がそれぞれ記憶される。
次に、当り遊技状態(大当り遊技状態または小当り遊技状態)であるか否かが判断される(S141)。大当り遊技状態フラグおよび小当り遊技状態フラグのいずれかがONの場合、大当り遊技中または小当り遊技中であると判断されて(S141:YES)、処理はメイン処理へ戻る。大当り遊技状態フラグおよび小当り遊技状態フラグがともにOFFの場合(S141:NO)、第二特別図柄が変動中か否かが判断される(S142)。第二特別図柄表示状態フラグが「1」でない場合には、第二特別図柄が変動中でないと判断されて(S142:NO)、処理はS151(図15参照)へ移行する。
図15に示すように、S151では、第二特別図柄が停止表示中か否かが判断される(S151)。第二特別図柄表示状態フラグが「2」でない場合は、第二特別図柄が停止表示中でないと判断されて(S151:NO)、第二保留球数が「1」か否かが判断される(S161)。RAM52に記憶される第二保留球数が「0」であれば(S161:NO)、第二大当り判定は行われず、処理はメイン処理へ戻る。第二保留球数が「1」である場合には(S161:YES)、第二大当り情報記憶エリア120にて保留[1]のポインタが示す記憶エリア番号に対応する第二乱数が第二判定エリア135に書き込まれる(S162)。ポインタが更新され、RAM52の第二保留球数は1減算される(S163)。
次に、確変状態であるか否かに応じて第二大当り判定が行われる(S165)。S165では、確変フラグの状態が参照され、現時点において確変状態が生起されているか否かが特定される。図示しないが、ROM53には、第二大当り判定を行うためのテーブルとして、第二低確率判定テーブルと、第二高確率判定テーブルとが記憶される。第二低確率判定テーブルは、非確変状態中の第二大当り判定に用いられるテーブルであり、「大当り」、「小当り」および「ハズレ」にそれぞれ対応する大当り乱数の乱数値が定義される。第二高確率判定テーブルは、確変状態中の第二大当り判定に用いられるテーブルであり、「大当り」、「小当り」および「ハズレ」にそれぞれ対応する大当り乱数の乱数値が定義される。第二高確率判定テーブルにおいて大当りに対応する乱数値の数(例えば65536個中1365個)は、第二低確率判定テーブルにおいて大当りに対応する乱数値の数(例えば65536個中228個)よりも多い。確変状態が生起されている場合には第二高確率判定テーブルが選択され、生起されていない場合には第二低確率判定テーブルが選択される。選択された第二低確率判定テーブルまたは第二高確率判定テーブルが参照され、第二判定エリア135に記憶される第二乱数のうち、第二大当り乱数が「大当り」、「小当り」または「ハズレ」であるかが判定される。
なお、本実施形態では、第一大当り判定の結果が第一大当りの場合の第一特別図柄の変動中に、第二大当り判定が行われる場合がある。この場合、第一大当りと第二大当りとが重複して判定されることを回避するため、大当りを排除して第二大当り判定が行われる。すなわち、「大当り」に対応する乱数値を「ハズレ」に対応する乱数値と定義して第二大当り判定が行われる。これにより、定義される大当り乱数の乱数値が「ハズレ」または「小当り」に対応することになるので、パチンコ機1は、第一大当りと判定されたことに基づく第一特別図柄の変動中に第二大当りと判定されることを回避できる。パチンコ機1は、先述したように、第二大当りと判定されたことに基づく第二特別図柄の変動中に第一大当りと判定されることを回避できるので、第一大当りと第二大当りとが重複して判定されることを回避できる。
次いで、第二特別図柄決定処理が行われる(S166)。第二特別図柄決定処理では、第二大当り判定の結果に応じて第二特別図柄が決定される。具体的には、第二大当り判定の結果が大当りの場合、第二特別図柄として大当り図柄が決定される。より詳細には、第二特別図柄決定テーブル150が参照され、第二判定エリア135に記憶される第二乱数のうち、第二特別図柄決定乱数の値に対応する第二特別図柄が決定される。第二大当りにおける大当り種別(大当りE,E,F,G)は、第二特別図柄に対応付けられており、第二特別図柄に応じた大当り種別が決定される。一方、第二大当り判定の結果がハズレである場合、第二特別図柄としてハズレ図柄が決定される。第二大当り判定の結果が小当りである場合、第二特別図柄として小当り図柄が決定される。
次いで、第二変動パターン決定処理が行われる(S167)。第二変動パターン決定処理では、第二特別図柄の変動パターンが決定される。詳細には第二変動パターン決定テーブル170のうち、第二大当り判定時の遊技状態(時短状態と確変状態の有無)と、第二大当り判定の結果(大当り、小当りまたはハズレ)に応じたテーブルが参照され、第二判定エリア135に記憶される第二乱数のうち、第二変動パターン決定乱数の値に対応する第二特別図柄の変動パターンが決定される。
第二変動パターンが決定されると、決定された第二変動パターンと第二特別図柄を指定するための第二変動パターン指定コマンドがRAM52に記憶される(S168)。第二変動パターン指定コマンドは、コマンド出力処理によってサブ制御基板60に送信される。決定された第二変動パターンに応じて定められる第二特別図柄の変動時間が、第二特別図柄変動時間カウンタにセットされる(S171)。第二特別図柄が変動中であることを示す「1」が第二特別図柄表示状態フラグに記憶されて(S172)、処理はメイン処理へ戻る。
また、図14に示すように、第二特別図柄表示状態フラグに「1」が記憶される場合には、S142の判断で第二特別図柄が変動中であると判断される(S142:YES)。S171でセットされた第二特別図柄変動時間カウンタの値に基づき、第二特別図柄の変動時間が経過したか否かが判断される(S143)。第二特別図柄変動時間カウンタの値が「0」でない場合には、変動時間がまだ経過していないと判断され(S143:NO)、処理はメイン処理へ戻る。変動時間が経過した場合には(S143:YES)、RAM52に第二特別図柄停止コマンドが記憶される(S145)。第二特別図柄停止コマンドは、コマンド出力処理によって中継基板47およびサブ制御基板60に送信され、第二特別図柄および表示画面28の第二演出図柄282の変動停止を指示する。次いで、所定の停止表示時間が第二特別図柄停止時間カウンタに記憶される(S146)。第二特別図柄が停止表示中であることを示す「2」が、第二特別図柄表示状態フラグに記憶され(S147)、処理はメイン処理に戻る。
また、図15に示すように、S151の判断において、第二特別図柄表示状態フラグに「2」が記憶されている場合には、第二特別図柄が停止表示中であると判断され(S151:YES)、S146でセットされた第二特別図柄停止時間カウンタの値によって、停止表示時間が経過したか否かが判断される(S152)。第二特別図柄停止時間カウンタの値が「0」でない場合には、停止表示時間がまだ経過していないと判断され(S152:NO)、処理はメイン処理へ戻る。停止表示時間が経過した場合には(S152:YES)、第二特別図柄が変動中でも停止表示中でもないことを示す「0」が、第二特別図柄表示状態フラグに記憶される(S153)。
次いで、強制停止処理が行われ(S155)、第一特別図柄および第二特別図柄の一方において大当り図柄が停止した場合に、他方の特別図柄を強制的にハズレで停止させる処理が行われる。
次いで、遊技状態移行処理が行われる(S156)。大当りと判定された場合には遊技を大当り遊技へ移行させ、所定の終了条件が成立した場合には時短状態を終了させるための各種フラグの制御が行われる。また、図13に示すように、第二大当り判定の結果が小当りの場合には(S82:NO、S91:YES)、確変状態であるか否かが判断される(S92)。確変フラグがOFFの場合(S92:NO)、処理はS96へ移行する。確変フラグがONの場合(S92:YES)、確変保存フラグがONになり(S93)、確変フラグがOFFになって(S95)、処理はS96へ移行する。次に、時短状態であるか否かが判断される(S96)。時短フラグがOFFの場合(S96:NO)、処理はS101へ移行する。時短フラグがONの場合(S96:YES)、時短保存フラグがONになり(S97)、時短フラグがOFFになって(S98)、処理はS101へ移行する。小当り遊技状態フラグがONとなり(S101)、小当り遊技が開始することを示す小当り遊技開始コマンドがRAM52に記憶される(S102)。小当り遊技開始コマンドは、コマンド出力処理において、サブ制御基板60に送信される。処理は第二特別図柄処理へ戻り、さらにメイン処理へ戻る。
図16、図17を参照し、特別電動役物処理の詳細を説明する。まず、特別電動役物処理で使用されるフラグを説明する。RAM52には開放中フラグ等が記憶される。開放中フラグは、大入賞口17が開放状態である場合にはONとなり、大入賞口17が閉鎖状態である場合にはOFFとなる。
特別電動役物処理では、大入賞口17の開閉部材17Aの開閉動作の制御が行われる。大入賞口17は、大当り遊技中および小当り遊技中に開放される。図16に示すように、特別電動役物処理が開始されると、まず、大当り遊技中であるか否かが判断される(S201)。大当り遊技状態フラグがOFFの場合、大当り遊技状態でないと判断され(S201:NO)、小当り遊技中であるか否かが判断される(S202)。小当り遊技状態フラグがOFFの場合、小当り遊技状態でないと判断され(S202:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
大当り遊技状態フラグがONの場合、大当り遊技状態であると判断され(S201:YES)、処理はS241へ移行する。図17に示すように、S241では、大入賞口17が開放状態であるか否かが判断される(S241)。開放中フラグがOFFの場合、大入賞口17の開閉動作が行われておらず、大入賞口17は閉鎖状態であると判断される(S241:NO)。この場合、大入賞口17の閉鎖時間が経過したか判断される(S242)。例えば大当り遊技の開始時には、予め、開始デモの実行時間が閉鎖時間カウンタにセットされる。閉鎖時間カウンタの値が「0」でない場合には、閉鎖時間がまだ経過していないと判断されて(S242:NO)、引き続き大入賞口17を閉鎖させておくため、処理はメイン処理へ戻る。開始デモが終了し、閉鎖時間カウンタの値が「0」となった場合には、閉鎖時間が経過したと判断されて(S242:YES)、RAM52に記憶されるRカウンタの値が「0」であるか否かが判断される(S243)。Rカウンタは、遊技状態移行処理のS86でセットされ、後述のS252でラウンド毎に1ずつ減算される。
Rカウンタの値が「0」でなく、大入賞口17がまだ所定のラウンド数開放されていないと判断された場合(S243:NO)、大入賞口17を開放させるための開放コマンドが、RAM52に記憶される(S251)。開放コマンドは、次回実行されるコマンド出力処理において、中継基板47に送信される。次いで、Rカウンタの値が1減算され(S252)、開放中フラグがONとなる(S253)。タイマカウンタである開放時間カウンタに、大当り時の開放時間(30秒)がセットされる(S255)。RAM52に記憶される入賞数カウンタの値が「0」にクリアされる(S256)。入賞数カウンタは、大入賞口17の1回の開放動作において、大入賞口17に入賞した遊技球の入賞数を計数するカウンタである。処理はメイン処理へ戻る。
また、S241において開放中フラグがONの場合、大入賞口17が開放状態であると判断されて(S241:YES)、大入賞口入賞フラグの状態によって、大入賞口17に遊技球が入賞したか否かが判断される(S261)。大入賞口入賞フラグがOFFの場合、大入賞口17に遊技球が入賞していないと判断されて(S261:NO)、処理はS263へ移行する。大入賞口入賞フラグがONの場合、大入賞口17に遊技球が入賞したと判断されて(S261:YES)、入賞数カウンタの値に1が加算される(S262)。
次いで、入賞数カウンタの値によって、大入賞口17への遊技球の入賞数が規定上限数(本実施形態では9個)以上であるか否かが判断される(S263)。入賞数カウンタの値が「8」以下の場合(S263:NO)、開放時間が経過したか判断される(S265)。S255でセットされた開放時間カウンタの値が「0」でない場合には、開放時間がまだ経過していないと判断され(S265:NO)、引き続き大入賞口17を開放させておくため、処理はメイン処理へ戻る。
一方、入賞数カウンタの値が「9」以上の場合(S263:YES)、もしくは開放時間カウンタの値が「0」である場合には、開放時間が経過したと判断され(S265:YES)、大入賞口17を閉鎖させるための閉鎖コマンドが、RAM52に記憶される(S266)。閉鎖コマンドは、次回実行されるコマンド出力処理においてサブ制御基板60と中継基板47に送信される。
これにより大入賞口17が閉鎖されるが、大入賞口17が閉鎖される直前に入賞した遊技球が、所定の有効期間内に大入賞口スイッチ75によって検出された場合は、大入賞口スイッチ75はONとなるため、入賞数カウンタの値がさらに加算される。所定の有効期間は、閉鎖コマンドが記憶された時点から所定時間経過するまでの期間である。逆に、大入賞口17が閉鎖される直前に遊技球が入賞した場合でも、その遊技球が所定の有効期間内に大入賞口スイッチ75によって検出されなかった場合は、大入賞口スイッチ75はOFFとなるため、入賞数カウンタの値が加算されない。
次いで、開放中フラグがOFFとなり(S267)、タイマカウンタである大入賞口閉鎖時間カウンタに大入賞口17の閉鎖時間がセットされる(S268)。この場合にセットされる閉鎖時間は、ラウンド間に行われるデモの実行時間である。処理はメイン処理へ戻る。
大当り遊技が進行し、S242においてRカウンタの値が「0」であり、大入賞口17が所定のラウンド数分の開放がなされたと判断された場合(S243:YES)、大当り遊技を終了させる処理が行われる。大当り遊技状態フラグがOFFになり(S271)、大当り種別に応じた遊技状態が生起される(S272)。具体的には、大当りAの場合、時短フラグのみONとなる。大当りBの場合、確変フラグと時短フラグがそれぞれONとなる。大当りC、E~Gの場合、確変フラグのみONとなる。大当りDの場合、確変フラグおよび時短フラグのいずれもOFFのままである。次いで、大当り遊技の終了を指示する大当り遊技終了コマンドがRAM52に記憶される(S273)。大当り遊技終了コマンドは、コマンド出力処理において、サブ制御基板60に送信される。
次に、確変フラグと時短フラグの状態に応じた状態指定コマンドが生成される。確変フラグと時短フラグがともにONの場合(S275:YES、S281:YES)、RAM52に状態指定コマンド[確変時短]が記憶される(S283)。確変フラグがONで時短フラグがOFFの場合(S275:YES、S281:NO)、RAM52に状態指定コマンド[確変非時短]が記憶される(S282)。確変フラグがOFFで時短フラグがONの場合(S275:NO、S276:YES)、RAM52に状態指定コマンド[非確変時短]が記憶される(S277)。確変フラグと時短フラグがともにOFFの場合(S275:NO、S276:NO)、RAM52に状態指定コマンド[通常]が記憶される(S278)。状態指定コマンドは、コマンド出力処理において、サブ制御基板60に送信される。処理はメイン処理へ戻る。
また、小当り遊技状態フラグがONの場合、小当り遊技状態であると判断され(S201:NO、S202:YES)、大入賞口17が開放状態であるか否かが判断される(S203)。開放中フラグがOFFの場合、大入賞口17の開閉動作が行われておらず、大入賞口17は閉鎖状態であると判断される(S203:NO)。例えば小当り遊技の開始時には開始デモが行われるので、予め設定される実行時間が経過するまで大入賞口17は開放されず(S205:YES)、処理はメイン処理へ戻る。小当り遊技の開始デモの実行時間が経過すると(S205:NO)、開放コマンドがRAM52に記憶される(S206)。開放コマンドは、次回実行されるコマンド出力処理において、中継基板47に送信される。次いで、開放中フラグがONとなり(S207)、開放時間カウンタに、小当り時の開放時間(1.2秒)がセットされる(S208)。また、RAM52に記憶される入賞数カウンタの値が「0」にクリアされる(S210)。処理はメイン処理へ戻る。
また、S203において開放中フラグがONの場合、大入賞口17が開放状態であると判断されて(S203:YES)、大入賞口入賞フラグの状態によって、大入賞口17に遊技球が入賞したか否かが判断される(S211)。大入賞口入賞フラグがOFFの場合、大入賞口17に遊技球が入賞していないと判断されて(S211:NO)、処理はS213へ移行する。大入賞口入賞フラグがONの場合、大入賞口17に遊技球が入賞したと判断されて(S211:YES)、入賞数カウンタの値に1が加算される(S212)。
次いで、入賞数カウンタの値によって、大入賞口17への遊技球の入賞数が規定上限数以上であるか否かが判断される(S213)。入賞数カウンタの値が「8」以下の場合(S213:NO)、開放時間が経過したか判断される(S215)。S207でセットされた開放時間カウンタの値が「0」でない場合には、開放時間がまだ経過していないと判断され(S215:NO)、引き続き大入賞口17を開放させておくため、処理はメイン処理へ戻る。
一方、入賞数カウンタの値が「9」以上の場合(S213:YES)、もしくは開放時間カウンタの値が「0」である場合には、開放時間が経過したと判断され(S215:YES)、閉鎖コマンドが、RAM52に記憶される(S216)。閉鎖コマンドは、次回実行されるコマンド出力処理において、サブ制御基板60と中継基板47に送信される。
次いで、開放中フラグがOFFとなり(S217)、小当り遊技を終了させる処理が行われる。小当り遊技状態フラグがOFFになり(S218)、小当り遊技の終了を指示する小当り遊技終了コマンドがRAM52に記憶される(S220)。小当り遊技終了コマンドは、コマンド出力処理において、サブ制御基板60に送信される。
次に、小当り遊技中にOFFになる確変フラグと時短フラグの状態が復元され、確変フラグと時短フラグの状態に応じた状態指定コマンドが生成される。確変保存フラグがONの場合(S221:YES)、確変保存フラグはOFFになり、確変フラグはONになる(S222)。さらに、時短保存フラグがONの場合(S223:YES)、時短保存フラグはOFFになり、時短フラグはONになる(S225)。また、確変保存フラグがOFFの場合においても(S221:NO)、時短保存フラグがONの場合(S231:YES)、時短保存フラグはOFFになり、時短フラグはONになる(S232)。よって、確変フラグと時短フラグがともにONに復元された場合(S221:YES、S223:YES)、RAM52に状態指定コマンド[確変時短]が記憶される(S226)。確変フラグのみがONに復元された場合(S221:YES、S223:NO)、RAM52に状態指定コマンド[確変非時短]が記憶される(S227)。時短フラグのみがONに復元された場合(S221:NO、S231:YES)、RAM52に状態指定コマンド[非確変時短]が記憶される(S233)。確変フラグと時短フラグがともにOFFである場合は(S221:NO、S231:NO)、RAM52に状態指定コマンド[通常]が記憶される(S235)。状態指定コマンドは、コマンド出力処理において、サブ制御基板60に送信される。処理はメイン処理へ戻る。
図18を参照し、払出処理の詳細を説明する。払出処理では、スイッチ読込処理において、遊技球の払出しに関わる各種スイッチに対応するフラグがONとなった場合に、対応するフラグに応じた制御コマンドがサブ制御基板60と払出制御基板45に送信されるように処理が行われる。各種スイッチに対応するフラグ(第一始動口入賞フラグ、始動電動役物入賞フラグ、第二始動口入賞フラグ、大入賞口入賞フラグ、一般入賞口入賞フラグ、排出フラグ)がいずれもOFFの場合(S301:NO、S311:NO、S321:NO、S331:NO、S341:NO、S351:NO)、処理はメイン処理に戻る。
第一始動口入賞フラグがONの場合(S301:YES)、RAM52に第一始動口入賞コマンドが記憶される(S302)。第一始動口入賞コマンドは、コマンド出力処理において、サブ制御基板60と払出制御基板45に送信される。第一始動口入賞フラグはOFFとなり(S303)、他のフラグがONでなければ、処理はメイン処理に戻る。
始動電動役物入賞フラグがONの場合(S311:YES)、RAM52に始動電動役物入賞コマンドが記憶される(S312)。始動電動役物入賞コマンドは、コマンド出力処理において、サブ制御基板60と払出制御基板45に送信される。始動電動役物入賞フラグはOFFとなり(S313)、他のフラグがONでなければ、処理はメイン処理に戻る。
第二始動口入賞フラグがONの場合(S321:YES)、RAM52に第二始動口入賞コマンドが記憶される(S322)。第二始動口入賞コマンドは、コマンド出力処理において、サブ制御基板60と払出制御基板45に送信される。第二始動口入賞フラグはOFFとなり(S323)、他のフラグがONでなければ、処理はメイン処理に戻る。
大入賞口入賞フラグがONの場合(S331:YES)、RAM52に大入賞口入賞コマンドが記憶される(S232)。大入賞口入賞コマンドは、コマンド出力処理において、サブ制御基板60と払出制御基板45に送信される。大入賞口入賞フラグはOFFとなり(S333)、他のフラグがONでなければ、処理はメイン処理に戻る。
一般入賞口入賞フラグがONの場合(S341:YES)、RAM52に一般入賞口入賞コマンドが記憶される(S342)。一般入賞口入賞コマンドは、コマンド出力処理において、サブ制御基板60と払出制御基板45に送信される。一般入賞口入賞フラグはOFFとなり(S343)、処理はメイン処理に戻る。
排出フラグがONの場合(S351:YES)、RAM52に排出コマンドが記憶される(S352)。排出コマンドは、コマンド出力処理においてサブ制御基板60に送信される。アウト口36から排出された遊技球に対する払出しは行われないので、排出コマンドは、払出制御基板45には送信されない。排出フラグはOFFとなり(S353)、処理はメイン処理に戻る。
なお、払出制御基板45のCPU451は、各入賞コマンドを受信すると、賞球払出装置49の動作を制御して、各入賞コマンドが示す賞球数に応じた賞球を払い出す。
図19~図24を参照し、パチンコ機1のサブ制御基板60が行う処理について説明する。サブ制御基板60が実行するサブ制御基板処理は、パチンコ機1が起動すると、ROM63に記憶されるプログラムに従って、CPU61によって実行される。サブ制御基板処理では、主制御基板41から送信された各種コマンドに従って、主に演出制御に関する処理が実行される。
まず、サブ制御基板処理において使用されるフラグ、カウンタ等について説明する。サブ制御基板60のRAM62には、計測許可フラグ、獲得球数カウンタ、獲得総数カウンタ、第一入賞数カウンタ、役物入賞数カウンタ、第二入賞数カウンタ、一般入賞数カウンタ、排出数カウンタ、大入賞数カウンタ等が記憶される。計測許可フラグは、獲得総数および獲得球数を計数可能にするためのフラグであり、小当りラッシュ中(確変非時短状態中)にONになり、確変時短状態、非確変時短状態および通常状態においてOFFになる。
獲得球数カウンタは、計測期間中に獲得される賞球数とアウト口36から排出される遊技球数の差分(獲得球数)を計数するカウンタである。獲得総数カウンタは、小当りラッシュ中に獲得される賞球数とアウト口36から排出される遊技球数の差分の総数(獲得総数)を計数するカウンタである。第一入賞数カウンタは、第一始動口14に入賞した遊技球の数を計数するカウンタである。役物入賞数カウンタは、始動電動役物15に入賞した遊技球の数を計数するカウンタである。第二入賞数カウンタは、第二始動口16に入賞した遊技球の数を計数するカウンタである。一般入賞数カウンタは、一般入賞口20に入賞した遊技球の数を計数するカウンタである。排出数カウンタは、アウト口36から排出された遊技球の数を計数するカウンタである。大入賞数カウンタは、大入賞口17に入賞した遊技球の数を計数するカウンタである。
本実施形態のサブ制御基板処理では、報知演出や大当り中の演出等、各種演出の制御に加え、獲得球数および獲得総数の表示制御と、獲得時のアニメーション表示の制御が行われる。詳細は後述するが、小当りラッシュ中、大入賞口17の開閉部材17Aは第二大当り遊技中および小当り遊技中に開閉される。図27に示すように、大入賞口17が閉鎖される毎に、遊技球の獲得球数をポイント数で表す獲得球数画像312が、賞球の獲得を演出するアニメーション画像311とともに、表示画面28内に表示される。
図19に示すように、サブ制御基板処理が開始されると、主制御基板41から状態指定コマンドを受信したか否かが判断される(S500)。状態指定コマンドを受信していない場合(S500:NO)、処理はS510へ移行する。状態指定コマンドを受信した場合(S500:YES)、コマンドに指定される遊技状態が確変非時短状態であるか否かが判断される(S501)。コマンドに指定される遊技状態が確変時短状態、非確変時短状態、または通常状態である場合(S501:NO)、計測許可フラグがOFFになり(S507)、処理はS510へ移行する。コマンドに指定される遊技状態が確変非時短状態である場合(S501:YES)、計測許可フラグがONであるか否かが判断される(S502)。計測許可フラグがすでにONである場合は(S502:YES)、処理はそのままS510へ移行する。確変時短状態、非確変時短状態、または通常状態から確変非時短状態に移行した直後は計測許可フラグがOFFであるので(S502:NO)、計測許可フラグがONになる(S503)。獲得総数および獲得球数の計数を開始するため、獲得球数、獲得総数、各入賞口の入賞数および排出数を計数する各カウンタの値が「0」にクリアされる(S505)。処理はS510へ移行する。
S510では、第一変動パターン指定コマンドを受信したか否かが判断される。第一変動パターン指定コマンドを受信していない場合(S510:NO)、処理はS520へ移行する。第一変動パターン指定コマンドを受信した場合(S510:YES)、第一報知演出制御処理が実行され、第一報知演出制御処理の実行が開始される(S511)。第一報知演出制御処理は、サブ制御基板処理と並行して行われる。第一報知演出制御処理では、まず、主制御基板41から受信した第一変動パターン指定コマンドによって指定された第一変動パターンが、RAM62に記憶される。次いで、第一変動パターンに応じて、第一報知演出が制御される。これにより、表示画面28における第一演出図柄281の図柄変動が開始される。また、状態指定コマンドにより指定された遊技状態が通常状態、確変時短状態、または非確変時短状態である場合は、主演出図柄283の図柄変動も開始される。第一報知演出制御処理が開始されると、処理はS520へ移行する。
図20に示すように、S520では、第二変動パターン指定コマンドを受信したか否かが判断される。第二変動パターン指定コマンドを受信していない場合(S520:NO)、処理はS530へ移行する。第二変動パターン指定コマンドを受信した場合(S520:YES)、計測許可フラグがONであるか否かが判断される(S521)。計測許可フラグがOFFの場合(S521:NO)、小当りラッシュ中ではないので、処理はS526へ移行し、獲得総数が計数されることなく第二報知演出制御処理の実行が開始される(S526)。第二報知演出制御処理は、サブ制御基板処理と並行して行われる。第二報知演出制御処理では、まず、主制御基板41から受信した第二変動パターン指定コマンドによって指定された第二変動パターンが、RAM62に記憶される。次いで、第二変動パターンに応じて、第二報知演出が制御される。これにより、表示画面28における第二演出図柄282の図柄変動が開始される。また、状態指定コマンドにより指定された遊技状態が確変非時短状態である場合は、主演出図柄283の図柄変動も開始される。第二報知演出制御処理が開始されると、処理はS530へ移行する。
一方、計測許可フラグがONの場合(S521:YES)、第二変動パターンによって指定される第二変動パターンとともに通知される第二特別図柄が、第二大当りまたは小当りに対応する図柄であるか否かが判断される(S522)。第二変動パターンに指定される第二特別図柄がはずれに対応する図柄である場合(S522:NO)、獲得総数が計数されることなく第二報知演出制御処理の実行が開始される(S526)。処理はS530へ移行する。
第二変動パターンに指定される第二特別図柄が第二大当りまたは小当りに対応する図柄である場合(S522:YES)、確変非時短状態中の獲得総数を計数するため、獲得数演算処理が実行される(S523)。小当りラッシュ中の第二大当り遊技中および小当り遊技中は、大入賞口17が閉鎖される毎に獲得数演算処理によって獲得球数が算出され、獲得総数に加算される。本実施形態では、第二大当り遊技における初回の大入賞口17の閉鎖時、および小当り遊技における大入賞口17の閉鎖時には、第二大当りの当選および小当りの当選が報知される第二報知演出中も、獲得球数の算出対象となる。なお、獲得数演算処理の詳細は後述する。
したがって、第二変動パターン指定コマンドの受信以前の獲得球数が獲得総数に加算されると、第二大当りの当選および小当りの当選が報知される第二報知演出中も含めた次回の大入賞口17閉鎖時までの獲得球数、各入賞口の入賞数および排出数を計数する各カウンタの値が「0」にクリアされる(S525)。そして大当り遊技演出制御処理の実行が開始される(S526)。処理はS530へ移行する。
S530では、第一特別図柄停止コマンドを受信したか否かが判断される。第一特別図柄停止コマンドを受信していない場合(S530:NO)、処理はS540へ移行する。第一特別図柄停止コマンドを受信した場合(S530:YES)、第一大当り判定の結果を示す第一演出図柄281の組合せが確定表示され(S531)、第一報知演出制御処理の実行が終了される。また、状態指定コマンドにより指定された遊技状態が通常状態、確変時短状態、または非確変時短状態である場合は、第一大当り判定の結果を示す主演出図柄283の組合せも確定表示される。処理はS540へ移行する。
S540では、第二特別図柄停止コマンドを受信したか否かが判断される。第二特別図柄停止コマンドを受信していない場合(S540:NO)、処理はS550へ移行する。第二特別図柄停止コマンドを受信した場合(S540:YES)、第二大当り判定の結果を示す第二演出図柄282の組合せが確定表示され(S541)、第二報知演出制御処理の実行が終了される。また、状態指定コマンドにより指定された遊技状態が確変非時短状態である場合は、第二大当り判定の結果を示す主演出図柄283の組合せも確定表示される。処理はS550へ移行する。
S550では、強制停止コマンドを受信したか否かが判断される。強制停止コマンドを受信していない場合(S550:NO)、処理はS560へ移行する。強制停止コマンドを受信した場合(S550:YES)、変動中の演出図柄(すなわち、他方の特別図柄に対応する演出図柄)が、ハズレの態様で強制的に停止される(S551)。処理はS560へ移行する。
図21に示すように、S560では、大当り遊技開始コマンドを受信したか否かが判断される。大当り遊技開始コマンドを受信していない場合(S560:NO)、処理はS570へ移行する。大当り遊技開始コマンドを受信した場合(S560:YES)、大当り遊技演出制御処理の実行が開始される(S561)。大当り遊技演出は、大当り遊技中であることを遊技者に報知するための演出であり、大当り種別に応じた内容の演出が行われる。大当り遊技演出制御処理は、サブ制御基板処理と並行して行われる。大当り遊技演出制御処理が開始されると、処理はS570へ移行する。
S570では、大当り遊技終了コマンドを受信したか否かが判断される。大当り遊技終了コマンドを受信していない場合(S570:NO)、処理はS580へ移行する。大当り遊技終了コマンドを受信した場合(S570:YES)、大当り種別が、小当りラッシュを終了することになる大当りDであるか否かが判断される(S571)。大当り種別が大当りDでない場合(S571:NO)、大当り遊技終了時の演出が行われ、大当り遊技演出制御処理の実行が終了される(S572)。処理はS580へ移行する。大当り種別が大当りDの場合(S571:YES)、後述する獲得数演算処理が実行される(S573)。大当り遊技終了時の演出に含め、小当りラッシュ終了時の演出が行われ、大当り遊技演出制御処理の実行が終了される(S575)。図25に示すように、表示画面28には、大当り遊技の終了画面が表示され、さらに小当りラッシュ中に獲得した遊技球の総数である獲得総数をポイント数で表す獲得総数画像301が表示される。処理はS580へ移行する。
S580では、小当り遊技開始コマンドを受信したか否かが判断される。小当り遊技開始コマンドを受信していない場合(S580:NO)、処理はS590へ移行する。小当り遊技開始コマンドを受信した場合(S580:YES)、小当り遊技演出制御処理の実行が開始される(S581)。小当り遊技演出は、小当り遊技中であることを遊技者に報知するための演出である。小当り遊技演出制御処理は、サブ制御基板処理と並行して行われる。なお、小当り遊技演出中は、第二演出図柄282と主演出図柄283が停止表示(確定表示)した状態に維持される。小当り遊技演出制御処理が開始されると、処理はS590へ移行する。
S590では、小当り遊技終了コマンドを受信したか否かが判断される。小当り遊技終了コマンドを受信していない場合(S590:NO)、処理はS600へ移行する。小当り遊技終了コマンドを受信した場合(S590:YES)、小当り遊技終了時の演出が行われ、小当り遊技演出制御処理の実行が終了される(S591)。小当り遊技中に維持される確定表示が終了され、次の報知演出を開始できる状態になる。処理はS600へ移行する。
S600では、計測許可フラグがONであるか否かが判断される。計測許可フラグがOFFの場合(S600:NO)、処理はS500に戻り、上記した各種制御コマンドの受信の有無が判断される。計測許可フラグがONの場合(S600:YES)、処理はS610へ移行し、さらに各種入賞コマンドの受信の有無を判断する処理が行われる。
図22に示すように、S610では、第一始動口入賞コマンドを受信したか否かが判断される。第一始動口入賞コマンドを受信していない場合(S610:NO)、処理はS620へ移行する。第一始動口入賞コマンドを受信した場合(S610:YES)、第一入賞数カウンタの値に1が加算され、且つ排出数カウンタの値にも1が加算される(S611)。処理はS620へ移行する。
S620では、始動電動役物入賞コマンドを受信したか否かが判断される。始動電動役物入賞コマンドを受信していない場合(S620:NO)、処理はS630へ移行する。始動電動役物入賞コマンドを受信した場合(S620:YES)、役物入賞数カウンタの値に1が加算され、且つ排出数カウンタの値にも1が加算される(S621)。処理はS630へ移行する。
S630では、第二始動口入賞コマンドを受信したか否かが判断される。第二始動口入賞コマンドを受信していない場合(S630:NO)、処理はS640へ移行する。第二始動口入賞コマンドを受信した場合(S630:YES)、第二入賞数カウンタの値に1が加算され、且つ排出数カウンタの値にも1が加算される(S631)。処理はS640へ移行する。
S640では、一般入賞口入賞コマンドを受信したか否かが判断される。一般入賞口入賞コマンドを受信していない場合(S640:NO)、処理はS650へ移行する。一般入賞口入賞コマンドを受信した場合(S640:YES)、一般入賞数カウンタの値に1が加算され、且つ排出数カウンタの値にも1が加算される(S641)。処理はS650へ移行する。
S650では、排出コマンドを受信したか否かが判断される。排出コマンドを受信していない場合(S650:NO)、処理はS660へ移行する。排出コマンドを受信した場合(S650:YES)、排出数カウンタの値に1が加算される(S651)。処理はS660へ移行する。
S660では、大入賞口入賞コマンドを受信したか否かが判断される。大入賞口入賞コマンドを受信していない場合(S660:NO)、処理はS670へ移行する。大入賞口入賞コマンドを受信した場合(S660:YES)、大入賞口入賞カウンタの値に1が加算され、且つ排出数カウンタの値にも1が加算される(S661)。処理はS670へ移行する。
S670では、閉鎖コマンドを受信したか否かが判断される。閉鎖コマンドを受信していない場合(S670:NO)、処理はS500に戻る。閉鎖コマンドを受信した場合(S670:YES)、後述する獲得演出処理が実行される(S671)。大入賞口17は当り遊技中にのみ開閉される。よって獲得演出処理は小当りラッシュ中の第二大当り遊技中および小当り遊技中に、大入賞口17が閉鎖される毎に実行され、賞球獲得時のアニメーション表示が行われる。処理はS500に戻る。
図23を参照し、獲得数演算処理について詳細に説明する。獲得数演算処理が開始されると、まず、第一入賞数カウンタの値に4を掛け合わせた数値が獲得球数カウンタの値に加算される(S801)。第一始動口14に入賞した場合の賞球数は4個であるので、演算対象期間中に第一始動口14に入賞した遊技球数に4を掛け合わせた数が、獲得球数に加算される。なお、演算対象期間とは、第一入賞数がクリアされてから獲得数演算処理が実行されるまでの期間である。具体的に、小当りラッシュ中の第二大当り遊技中および小当り遊技中の演算対象期間は、計測期間である。また、小当りラッシュ中の確変非時短状態中の演算対象期間は、当り遊技状態に移行せず確変非時短状態が維持される期間である。言い換えると、小当りラッシュが開始されて最初の当り遊技(第二大当り遊技または小当り遊技)が行われる前の確変非時短状態が維持される期間、および二回の当り遊技の間で確変非時短状態が維持される期間である。
次に、役物入賞数カウンタの値に1を掛け合わせた数値が獲得球数カウンタの値に加算される(S802)。始動電動役物15に入賞した場合の賞球数は1個であるので、演算対象期間中に始動電動役物15に入賞した遊技球数に1を掛け合わせた数が、獲得球数に加算される。次に、第二入賞数カウンタの値に3を掛け合わせた数値が獲得球数カウンタの値に加算される(S803)。第二始動口16に入賞した場合の賞球数は3個であるので、演算対象期間中に第二始動口16に入賞した遊技球数に3を掛け合わせた数が、獲得球数に加算される。次に、一般入賞数カウンタの値に10を掛け合わせた数値が獲得球数カウンタの値に加算される(S805)。一般入賞口20に入賞した場合の賞球数は10個であるので、演算対象期間中に一般入賞口20に入賞した遊技球数に10を掛け合わせた数が、獲得球数に加算される。次に、大入賞数カウンタの値に14を掛け合わせた数値が獲得球数カウンタの値に加算される(S806)。大入賞口17に入賞した場合の賞球数は14個であるので、演算対象期間中に大入賞口17に入賞した遊技球数に14を掛け合わせた数が、獲得球数に加算される。獲得演出処理は大入賞口17が閉鎖される度に実行される。以上のS801~S806の各処理により、演算対象期間中に払い出される賞球数が算出され、獲得球数の暫定値として演算される。ところで、大入賞口17は遊技球が9個入賞するか、30秒が経過するまで開放状態に維持される。大入賞口スイッチ75によって9個目の遊技球が検出されて大入賞口17が閉鎖した時に、大入賞口17内に未検出の遊技球がある、いわゆるオーバー入賞が生ずる場合がある。オーバー入賞した遊技球は、大入賞口17の閉鎖後に、大入賞口スイッチ75によって検出される。よって、オーバー入賞した遊技球に対応して払い出しおよび消費された遊技球数は、次回の大入賞口17閉鎖時に、獲得球数の演算に用いられる。
次に、排出数カウンタ、第一入賞数カウンタ、役物入賞数カウンタ、第二入賞数カウンタ、一般入賞数カウンタ、および大入賞数カウンタのそれぞれの値を足し合わせた数が、獲得球数から減算される(S807)。演算対象期間中に発射装置37から発射された遊技球は、第一始動口14、始動電動役物15、第二始動口16、一般入賞口20、および大入賞口17のいずれかに入賞するか、アウト口36から排出されることにより、消費される。すなわち、演算対象期間中に消費される遊技球数がS807で算出される。消費された遊技球数は、S801~S806で暫定的に算出された獲得球数から減算される。これにより、演算対象期間中に払い出された遊技球数と、演算対象期間中に入賞または排出により消費された遊技球数との差分が、獲得球数として算出される。次に、算出された獲得球数が獲得総数に加算され(S808)、処理はサブ制御基板処理に戻る。
図24を参照し、獲得演出処理について詳細に説明する。獲得演出処理は、小当りラッシュ中の第二大当り遊技中および小当り遊技中に、表示画面28に賞球獲得時のアニメーション表示を行うための処理である。獲得演出処理は、大入賞口17が閉鎖される場合(閉鎖コマンドを受信した場合)に実行される。
獲得演出処理が実行されると、まず、獲得数演算処理が実行される(S851)。獲得数演算処理によって小当りラッシュ中の演算対象期間である計測期間中の獲得球数が算出される。獲得球数は、小当りラッシュ中の獲得総数に加算される。
次に、表示画面28に賞球獲得時のアニメーション画像(図27、アニメーション画像311参照)が表示される(S852)。獲得球数が0より大きいか否かが判断される(S853)。獲得球数が0より大きい場合(S853:YES)、アニメーション画像内に獲得球数をポイント数で表す獲得球数画像(図27、獲得球数画像312参照)が表示される(S855)。獲得球数カウンタの値が「0」にクリアされ(S856)、各入賞口の入賞数、排出数を計数する各カウンタの値が「0」にクリアされる(S817)、処理はサブ制御基板処理に戻り、S500に戻る。一方、獲得球数が0以下の場合(S853:NO)、処理はS857へ移行する。この場合、図示しないが、アニメーション画像内に獲得球数画像は表示されず、アニメーション画像のみが表示画面28に表示される。また、獲得球数は0または負の値のまま維持される。各入賞口の入賞数と排出数がクリアされ(S817)、処理はサブ制御基板処理に戻り、S500に戻る。
次に、図26~図28を参照し、賞球獲得時に行われる表示画面28のアニメーション表示について説明する。前述したように、小当りラッシュが開始されると計測許可フラグがONになる。主制御基板41において第二大当り判定が行われ、大当り判定の結果を報知するため、サブ制御基板60に対し、第二変動パターン指定コマンドが送信される。
図26に示すように、T0タイミングに第二変動パターン指定コマンドを受信した時、コマンドに指定される第二特別図柄が第二大当りを示す図柄の組合せ(例えば「3,3,3」)あるいは小当りを示す図柄の組合せである場合、獲得数演算処理が実行されて、獲得球数、各入賞口の入賞数および排出数がクリアされる。T0タイミングに第二特別図柄の変動が開始され、T1タイミングに第二大当りを示す組合せで第二特別図柄、第二演出図柄282および主演出図柄283が確定表示されると、T2タイミングに第二大当り遊技が開始される(図27参照)。第二報知演出の間、各入賞口の入賞数および排出数は、計数される。
第二当り遊技では、まず、開始デモが行われる。開始デモの間も、各入賞口の入賞数および排出数は、計数される。そして、T3タイミングに1R目のラウンド遊技が開始され、大入賞口17が開放される。大入賞口17は9個の遊技球の入賞によって、T4タイミングに閉鎖される。T0タイミングに第二大当りの当選を報知する第二報知演出が開始されてから、T3タイミングに大入賞口17が開放され、9個の遊技球の入賞あるいは30秒の経過によって、T4タイミングに大入賞口17が閉鎖するまでの期間を計測期間[A]とする。各入賞口の入賞数と排出数は、計測期間[A]に計数される。計測期間[A]において、遊技球が、大入賞口17に9個入賞し、第二始動口16に3個入賞し、一般入賞口20に2個入賞し、アウト口36から43個の遊技球が排出されたものとする。T4タイミングに大入賞口17が閉鎖されたとき、計測期間[A]における獲得球数が演算される。計測期間[A]の獲得球数は、{(0×4)+(0×1)+(3×3)+(2×10)+(9×14)}-(43+0+0+3+2+9)=98個である。図27に示すように、表示画面28内のランダムな位置に、アニメーション画像311が表示される。獲得球数は正数であるので、アニメーション画像311内に、差分98個をポイント数で表した獲得球数画像312が表示される。
図26に示すように、T4タイミングに大入賞口17が閉鎖され、所定の待機時間が経過したT5タイミングに、2R目のラウンド遊技が開始される。大入賞口17は9個の遊技球の入賞によって、T6タイミングに閉鎖される。T4タイミングから、T6タイミングに大入賞口17が閉鎖するまでの期間を計測期間[B]とする。各入賞口の入賞数および排出数はT4タイミングにクリアされ、計測期間[B]に新たに計数される。なお、計測期間[A]の獲得球数が負数であった場合、T4タイミングに獲得球数はクリアされない。計測期間[B]において、遊技球が、大入賞口17に10個入賞し、第二始動口16に1個入賞し、アウト口36から16個の遊技球が排出されたものとする。なお、2R目の大入賞口17の入賞数は9個であるが、T4~T5タイミングに、1R目のオーバー入賞による遊技球が1個あった場合、計測期間[B]中の大入賞数に加算される。T6タイミングに大入賞口17が閉鎖したとき、計測期間[B]における獲得球数が演算される。計測期間[B]の獲得球数は、{(0×4)+(0×1)+(1×3)+(0×10)+(10×14)}-(16+0+0+1+0+10)=116個である。図28に示すように、表示画面28内でアニメーション画像311とは重ならないランダムな位置に、アニメーション画像313が表示される。獲得球数は正数であるので、アニメーション画像313内に、差分116個をポイント数で表した獲得球数画像314が表示される。
図26に示すように、T6タイミングに大入賞口17が閉鎖され、所定の待機時間が経過したT7タイミングに、3R目のラウンド遊技が開始される。各入賞口の入賞数および排出数はT6タイミングにクリアされ、計測期間[B]と同様に、計測期間[C]にて新たに計数される。第二大当り遊技中の他のラウンド遊技においても、計測期間[B]と同様に獲得球数が算出され、獲得演出処理によるアニメーション表示が行われる。
また、図示しないが、小当り遊技においては、第二大当り遊技の計測期間[A]と同様の処理によって獲得球数が算出され、大入賞口17の閉鎖時に獲得演出処理によるアニメーション表示が行われる。また、確変非時短遊技中には大入賞口17が開放されないので、獲得演出処理は実行されない。しかし、確変非時短遊技中も獲得許可フラグはONであるので、各入賞口の入賞数および排出数の計数が継続される。そして、第二大当り当選時または小当り当選時の第二報知演出の開始時に獲得数演算処理が行われることによって、確変非時短遊技中の獲得球数が獲得総数に加算されるので、パチンコ機1は、小当りラッシュ中の獲得総数を正確に演算することができる。
以上説明したように、差分球数は、大入賞口17への入賞に応じた払出数だけでなく、第一始動口14、始動電動役物15、第二始動口16、一般入賞口20など他の入賞口への入賞に応じた払出数も含めた数から、各入賞口の入賞数(大入賞数、第一入賞数、第二入賞数、役物入賞数、一般入賞数)と、アウト口36から排出された排出数とが差し引かれた数である。すなわち差分球数は、払い出された遊技球と消費した遊技球の差分であり、遊技者が獲得または失った遊技球の正確な数である。例えば遊技球の発射において打ち損じが生じた場合の遊技球は遊技者の手元に戻るが、アウト口36から排出されないので、差分球数に含められることがない。故にパチンコ機1は、小当りラッシュ中に設定される計測期間中に遊技者が消費および獲得した遊技球の正確な差分球数を提示することができる。
パチンコ機1は、第二大当り遊技中に、一のラウンド遊技において開放された大入賞口17の閉鎖時(T4タイミング)から、一のラウンド遊技に次いで行われる二のラウンド遊技において開放された大入賞口17の閉鎖時(T6タイミング)までの計測期間[B]を、計測期間に含めることができる。故にパチンコ機1は、大入賞口17が閉鎖される度に、遊技者が前回の大入賞口17の閉鎖時から今回の閉鎖時までに消費および獲得した遊技球の正確な差分球数を提示することができる。
パチンコ機1は、第二大当り遊技が開始される前に行われ、第二大当りの当選を報知する第二報知演出(図柄変動ゲーム)の開始時(T0タイミング)から、第二大当り遊技における初回のラウンド遊技にて開放された大入賞口17が閉鎖されるまで(T4タイミング)の計測期間[A]を、計測期間に含めることができる。また、小当り遊技が開始される前に行われ、小大当りの当選を報知する第二報知演出(図柄変動ゲーム)の開始時から、小当り遊技において開放された大入賞口17が閉鎖されるまでの計測期間も同様に、計測期間に含めることができる。故にパチンコ機1は、当り遊技において最初に大入賞口が閉鎖されたときに、当りが報知される第二報知演出の開始時から遊技者が消費および獲得した遊技球の正確な差分球数を提示することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能である。第一始動口14、始動電動役物15、第二始動口16、一般入賞口20は遊技球が入賞可能な入賞口であるが、遊技球が通過可能なゲートであってもよい。また、普通図柄作動ゲート13は、入賞口であってもよい。普通図柄作動ゲート13、第一始動口14、始動電動役物15、第二始動口16、大入賞口17、一般入賞口20等の遊技盤2への配置位置は、上記実施形態に限定されない。例えば大入賞口17は、始動電動役物15よりも上方に配置されてもよい。
第一大当り判定では、大当りまたはハズレが決定されたが、さらに小当りが決定されてもよい。第二大当り判定の結果が小当りの場合、第二演出図柄282と主演出図柄283には、「L,L,L」の図柄が表示されたが、図柄の組合せは適宜変更できる。例えば、「1,3,5」や「7,3,7」など、ゾロ目以外の奇数の図柄の組合せを小当りとしてもよい。この場合、ハズレの図柄の組合せには、必ず、偶数の図柄が含まれるようにすればよい。
獲得時のアニメーション表示では、表示画面28内に爆発する形状のアニメーション画像311,313(図28参照)を表示して行ったが、一例に過ぎず、アニメーション画像の形状、形態は任意である。また異なる形態のアニメーションにより表示されるものであってもよい。例えばキャラクターが放ち表示画面28を横断する矢の形態のアニメーション画像であり、獲得球数画像が鏃に表示されてもよい。また、アニメーション画像を表示せず、例えば、音声、電飾ランプの明滅等により、獲得時の演出が行われる形態であってもよい。
また、本実施形態では、第二大当り遊技または小当り遊技が開始される前に行われ、第二大当りまたは小当りの当選を報知する第二報知演出(図柄変動ゲーム)の開始時から、第二大当り遊技における初回の大入賞口17の閉鎖時、または小当り遊技における大入賞口17の閉鎖時までを、1つの計測期間とした。これに限らず、計測期間の開始時を遊技者が適宜設定できるようにしてもよい。例えば図29に示すように、本変形例は、S520:YESの場合、S526に移行し、S670:NOの場合、およびS671の処理の後に、S680~S681の処理を追加したものである。S520において、第二変動パターン指定コマンドを受信した場合(S520:YES)、S526へ移行することによって、獲得数演算処理が実行されることなく、第二報知演出制御処理の実行が開始される(S526)。そして、S680において、小当りラッシュ中(計測許可フラグがONである場合)、演出ボタン9の操作の有無が検出される。演出ボタン9が押されていなければ(S680:NO)、処理はS500に戻る。一方、演出ボタン9が押された場合(S680:YES)、獲得演出処理が実行され(S681)、処理はS500に戻る。これにより、小当りラッシュ中に遊技者が演出ボタン9を押すと、獲得球数、各入賞口の入賞数および排出数がクリアされ、その時点から新たな計測期間が開始され、入賞数および排出数のカウントが開始される。そして、第二大当り遊技または小当り遊技において大入賞口17が閉鎖されたとき、計測期間が終了し、計測期間中の獲得球数が演算される。よって、パチンコ機1は、遊技者が演出ボタン9押した時から、それ以降で始めて大入賞口17が閉鎖されるまでに獲得および消費した遊技球の数を、アニメーション表示によって提示することができる。
大当り遊技および小当り遊技における初回の計測期間(計測期間[A])は、大当りまたは小当りと判定された場合の報知演出(図柄変動ゲーム)の開始時(T0タイミング)を、期間の始めとした。これに限らず、計測期間[A]は、例えば、大当りまたは小当りと判定された場合の報知演出(図柄変動ゲーム)において、確定表示が行われた時(T1タイミング)を、期間の始めとしてもよい。
また、大当りCは、小当りラッシュが開始されていない状態(通常状態、非確変時短状態または確変時短状態)において生起され、大当り遊技終了後に小当りラッシュ(確変非時短状態)に移行する。つまり、大当りCは、獲得球数を表示する一連の演出が開始される起点となる大当り(獲得総数の計数が開始される大当り)である。このような大当りにおいては、それ以前の獲得総数の計数がないので、初回の計測期間(計測期間[A])が始まるタイミングを、例えば大当り遊技の開始時(T2タイミング)や、大入賞口17の初回開放時(T3タイミング)に設定してもよい。
サブ制御基板処理では、各入賞コマンドの受信時に入賞数を加算し、排出コマンドの受信時に排出数を加算し、獲得演出を行う場合に、獲得演出処理において、払出数×入賞数の和から入賞数と排出数の和を差し引いて獲得球数を算出した。これに限らず、サブ制御基板処理において、各入賞コマンドの受信時に(払出数-1)を獲得球数に加算し、排出コマンドの受信時に排出数(1)を獲得球数から減算し、獲得演出処理において、演算済みの獲得球数を表示してもよい。
また、獲得演出処理のS801~S806において、各入賞口の入賞数に各入賞口の賞球数から予めそれぞれ1を引いた数を掛け合わせた値を加算した暫定的な獲得球数を算出してもよい。この場合、S807では暫定的な獲得球数から排出数を減算することによって、S807の演算処理を簡易化し、計測期間中の獲得球数を算出してもよい。
小当り遊技では大入賞口17の開閉部材17Aが1回開閉され、開放時には1.2秒間開放されたが、例えば所定の開閉パターンに従って複数回開閉されてもよい。なお、開閉部材17Aの開放時間は、複数回分の開放時間の合計が例えば1.8秒未満となるように開閉パターンを設定すればよい。大当り遊技の各ラウンドにおける大入賞口17の開閉時も同様に、所定の開閉パターンに従って複数回開閉されてもよい。この場合においても大入賞口17の閉鎖の都度、獲得球数のアニメーション表示を行ってもよいし、あるいは、開閉パターンの終了時に、獲得球数のアニメーション表示を行ってもよい。
獲得球数の演算において、消費された遊技球の数はアウト口36からの排出数に基づいた数としたが、発射装置37が発射した遊技球の数に基づいた数としてもよい。この場合、遊技球の発射において打ち損じたバック球が獲得球数の演算に含められないように、バック球を検出するスイッチを設け、遊技領域4内に導かれた遊技球の数をカウントしてもよい。あるいは、ガイドレール12の終端部に遊技球の通過を検出するセンサを設け、遊技領域4内に導かれた遊技球の数をカウントしてもよい。
獲得総数は小当りラッシュ終了時に表示画面28に表示したが、小当りラッシュ中にも表示し、獲得数演算処理の実行の度に表示を更新してもよい。
パチンコ機1は、一方の特別図柄の変動中に他方の特別図柄が変動可能ないわゆる同時変動機であるが、1回の普通当り遊技を契機として複数回の普通当り遊技が連動して行われる、いわゆる一般電役タイプと呼ばれる遊技機等、特別図柄を用いない他の遊技機にも本発明は適用できる。
特許請求の範囲、明細書および図面に記載される全ての要素(例えば、表示装置、普通電動役物、図柄作動口等)は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、物理的に単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われても構わない。また、各要素につけられた名称(要素名)は、単に本件の記載のために便宜上付与したにすぎないものであり、それによって特別な意味が生じることを特に意識したものではない。したがって、要素名のみによって要素が何であるかが限定解釈されるものではない。例えば、「表示手段」は、ハード単体でも、ソフトを含んだものであっても構わない。さらには、上記全ての要素のうちの複数の要素を適宜一体的に構成するか、もしくはひとつの要素を複数の要素に分けて構成するかは、特許請求の範囲等において特定していない限り、いずれも当業者であれば極めて容易に考えられる事項であるため、あえて明細書等において全パターンを記載しなくてもいずれのパターンも想定範囲内であることは明らかであることから、本発明に係る権利範囲に含まれることは勿論である。したがって、その程度の範囲内での構成上の差異を有する遊技機を、本実施形態に記載がなされていないことを理由に採用することのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはならない。その他、各要素の構成や形状等における、本実施形態から当業者であれば容易に考えられる自明な範囲の差異についても同様である。
なお、上記実施形態において、第一始動口14,始動電動役物15,第二始動口16,一般入賞口20が、本発明の「入賞口」に相当する。S165の処理を行うCPU51が、本発明の「判定手段」に相当する。特別電動役物処理を実行するCPU51が、本発明の「当り遊技実行手段」に相当する。アウト口36が、本発明の「排出口」に相当する。払出処理を実行するCPU51が、本発明の「払出手段」に相当する。大入賞数が、本発明の「第一入賞球数」に相当する。S661の処理を行うCPU61が、本発明の「第一計数手段」に相当する。第一入賞数,役物入賞数,第二入賞数,一般入賞数が、本発明の「第二入賞球数」に相当する。S611,S621,S631,S641の処理を行うCPU61が、本発明の「第二計数手段」に相当する。排出数が、本発明の「排出球数」に相当する。S651の処理を行うCPU61が、本発明の「排出計数手段」に相当する。獲得球数が、本発明の「差分球数」に相当する。獲得数演算処理を実行するCPU61が、本発明の「演算手段」に相当する。獲得演出処理を実行するCPU61が、本発明の「提示手段」に相当する。計測期間[B]が、本発明の「第一計測期間」に相当する。計測期間[A]が、本発明の「第二計測期間」に相当する。
1 パチンコ機
4 遊技領域
14 第一始動口
15 始動電動役物
16 第二始動口
17 大入賞口
17A 開閉部材
20 一般入賞口
28 表示画面
36 アウト口
51,61 CPU

Claims (2)

  1. 遊技球が流下する遊技領域に少なくとも一つ設けられ、遊技球が入賞可能な入賞口と、
    前記遊技領域に少なくとも一つ設けられ、開閉部材を有し、遊技球が入賞困難または入賞不能な閉鎖状態と、前記閉鎖状態よりも遊技球が入賞容易な開放状態とに前記開閉部材を開閉可能な大入賞口と、
    前記大入賞口の前記開閉部材を、前記閉鎖状態から前記開放状態にした後、前記閉鎖状態に戻す開閉動作が少なくとも一回以上行われる当り遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定結果に応じて前記当り遊技を実行する当り遊技実行手段と、
    前記入賞口および前記大入賞口に入賞しなかった遊技球を前記遊技領域から排出する排出口と、
    1個の遊技球が前記大入賞口に入賞する度に第一払出球数の遊技球を払い出し、1個の遊技球が前記入賞口に入賞する度に第二払出球数の遊技球を払い出す払出手段と、
    所定の計測期間において、前記大入賞口に入賞した遊技球の個数である第一入賞球数を計数する第一計数手段と、
    前記計測期間中に、前記入賞口に入賞した遊技球の個数である第二入賞球数を計数する第二計数手段と、
    前記計測期間中に、前記排出口から排出される遊技球の個数である排出球数を計数する排出計数手段と、
    前記第一払出球数と前記第一入賞球数との積と、前記第二払出球数と前記第二入賞球数との積との和から、前記排出球数と前記第一入賞球数と前記第二入賞球数との和を減じた差分球数を演算する演算手段と、
    前記差分球数を提示する提示手段と
    を備え、
    前記計測期間は、
    前記大入賞口の開閉動作のうちの1回である一の開閉動作の終了時を期間の始めとし、
    前記一の開閉動作に次いで行われる二の開閉動作の終了時を期間の終わりとする第一計測期間を含み、
    前記演算手段は、前記第一計測期間中の前記差分球数を演算すること
    を特徴とする遊技機。
  2. 図柄を変動表示した後、停止表示する図柄変動ゲームにより、前記判定手段の判定結果を報知する報知手段を備え、
    前記計測期間は、
    前記判定手段が前記当り遊技を実行する判定を行った場合の前記報知手段による前記図柄変動ゲームの開始時を期間の始めとし、
    前記図柄変動ゲームの終了後、最初に行われる前記大入賞口の開閉動作の終了時を期間の終わりとする第二計測期間を含み、
    前記演算手段は、前記第二計測期間中の前記差分球数を演算すること
    を特徴とする請求項に記載の遊技機。
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