JP6170959B2 - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP6170959B2
JP6170959B2 JP2015078378A JP2015078378A JP6170959B2 JP 6170959 B2 JP6170959 B2 JP 6170959B2 JP 2015078378 A JP2015078378 A JP 2015078378A JP 2015078378 A JP2015078378 A JP 2015078378A JP 6170959 B2 JP6170959 B2 JP 6170959B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display
effect
special
variation
symbol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015078378A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016198131A (ja
Inventor
小倉 敏男
敏男 小倉
正隆 菅家
正隆 菅家
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Co Ltd filed Critical Sankyo Co Ltd
Priority to JP2015078378A priority Critical patent/JP6170959B2/ja
Publication of JP2016198131A publication Critical patent/JP2016198131A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6170959B2 publication Critical patent/JP6170959B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、変動表示を行い、予め定められた特定表示結果が導出表示されたときに、遊技者にとって有利は有利状態に制御可能な遊技機に関する。
従来、演出表示装置に、第1保留から第4保留に対応する花の画像(保留表示)が順次表示されるとともに、第5保留から第8保留に対応する蝶の画像(保留表示)が、それぞれ第1保留から第4保留の花の画像の上方の位置に順次表示されるようにした遊技機がある。そして、花の画像の保留の上方に蝶の画像の保留が表示されているときに、花の色を変化させる先読み予告の演出が行われるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
また、保留標識(保留表示)が火の消えた蝋燭図柄と火のついた蝋燭図柄の二種類の表示態様で表示され、保留標識が消去される前に、火のついた蝋燭図柄から火の消えた蝋燭図柄に変化するか否かに応じて、保留標識に係る図柄生成工程(変動表示)で大当りとなる割合が異なるものもある(例えば、特許文献2参照)。
特開2014−113258号公報 特開2014−97211号公報
しかしながら、特許文献1及び2にあっては、スーパーリーチなどの特定演出が演出表示装置に表示されるときに、花や蝋燭などの画像で構成された大きな画像が表示されていると、特定演出の視認の妨げとなってしまう。また、特定演出がなされているときに、保留表示を消去してしまうと、先読み予告演出の内容が分からなくなり、先読み予告演出の遊技興趣が低下してしまうという問題がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、先読み予告演出が特定演出の妨げとなってしまうことを防ぎつつ、先読み予告演出の遊技興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の遊技機は、
変動表示を行い、予め定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄、特定の特別図柄等)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態、確変状態、時短状態等)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
特定演出(例えば、スーパーリーチ演出、大当り確定報知演出、役物落下演出、確変中演出、ST中演出等)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図25に示す演出図柄変動中処理にてスーパーリーチ演出の変動パターンを実行する部分)と、
未だ開始されていない変動表示に関する情報を保留情報として記憶する保留記憶手段(例えば、始動入賞時受信コマンドバッファ194A)と、
前記保留記憶手段に記憶されている一の保留情報に対応する保留表示として、第1表示(例えば、演出用保留表示)を表示可能であるとともに該第1表示の表示位置とは異なる位置に第2表示(例えば、保留記憶表示)を表示可能な保留表示手段(例えば、演出制御用CPU120が、図23に示す保留表示更新処理にて保留記憶表示及び演出用保留表示の表示を行う部分)と、
前記保留記憶手段に記憶されている保留情報に対応する前記第1表示と前記第2表示の少なくとも一方の表示態様を特定態様(例えば、図11に示すように、保留記憶表示が特定表示態様で表示される部分、または、演出用保留表示が第1〜第5表示態様で表示される部分)とすることにより、該保留情報に対応する変動表示の表示結果として前記特定表示結果が導出表示されることを示唆する先読み予告演出(例えば、保留表示予告演出)を実行可能な先読み予告演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、図23に示す保留表示更新処理にて保留記憶表示及び演出用保留表示の表示態様を更新する部分)と、
を備え、
前記保留表示手段は、前記特定演出が実行されているときには前記第1表示を表示せずに前記第2表示のみを表示し(例えば、図26に示すように、演出用保留表示エリア5Uに表示される演出用保留表示やマス目がスーパーリーチの演出中に一旦消去される部分)、
前記先読み予告演出実行手段は、前記第1表示を前記特定態様とするときには前記第2表示も前記特定態様とし、前記特定演出の実行により前記第2表示のみが表示されているときには、新たに表示する第2表示の表示態様を前記特定態様としない(例えば、演出制御用CPU120が、図21に示す保留表示予告演出決定処理のS233にてスーパーリーチ演出実行中フラグがセットされている場合に進むS237において、演出保留表示の表示パターンを通常表示態様である表示パターン「00」に決定し、該演出保留表示に対応する保留記憶表示の表示態様を通常表示態様に決定する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、先読み予告演出が特定演出の妨げとなってしまうことを防ぎつつ、先読み予告演出の遊技興趣を向上できる。
また、本発明の請求項2に記載の遊技機は、請求項1に記載の遊技機であって、
前記保留表示に作用する作用演出を実行可能な作用演出実行手段を備え、
前記作用演出は、前記第1表示に作用する
ことを特徴としている。
本発明の手段1の遊技機は、請求項1に記載の遊技機であって、
前記特定態様(例えば、図11に示すように、演出用保留表示が第1〜第5表示態様で表示される部分)となるときに前記保留表示(例えば、保留記憶表示)に作用する作用演出(例えば、図26(B)に示す作用演出)を実行可能な作用演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、図23に示す保留表示更新処理のS257にて作用演出処理を実行する部分)を備え、
前記作用演出は、前記第1表示のみに作用する(例えば、図26に示すように、キャラクタが演出用保留表示のみに作用する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定態様となることを遊技者が認識し易くできるとともに、特定演出が実行されているときには表示されない第1表示のみに作用するので、作用演出が特定演出の妨げとなってしまうことを防ぐことができる。
本発明の手段2の遊技機は、請求項1または手段1に記載の遊技機であって、
前記保留表示手段(例えば、演出制御用CPU120が、図23に示す保留表示更新処理にて演出用保留表示の表示を行う部分)は、前記第1表示(例えば、演出用保留表示)を表示する表示領域を示す領域表示(例えば、表示領域表示(マス目))を表示可能であって、前記特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)が実行されているときには、前記領域表示についても表示しない(例えば、図26(E)に示すように、スーパーリーチ演出の実行が開始されると、演出用保留表示エリア5Uに表示されている演出用保留表示や表示領域表示(マス目)が消去される部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1表示が表示される表示領域を遊技者が認識し易くできるとともに、これらの領域表示が、特定演出の妨げとなってしまうことも防ぐことができる。
本発明の手段3の遊技機は、請求項1、手段1、手段2のいずれかに記載の遊技機であって、
前記先読み予告演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、図23に示す保留表示更新処理にて保留記憶表示及び演出用保留表示の表示態様を更新する部分)は、前記第1表示(例えば、演出用保留表示)については複数の種別の前記特定態様とすることが可能であり、前記第2表示(例えば、保留記憶表示)については1の種別の前記特定態様とすることが可能である(例えば、図11に示すように、保留記憶表示が1の種類の特定表示態様で表示可能である部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出が実行されているときには表示されない第1表示の特定態様の種別を増やすことにより先読み予告の演出の興趣を向上できるとともに、特定演出が実行されているときに表示されている第2表示については、特定態様の種別を増やさないことで、これら先読み予告の演出によって特定演出の興趣が削がれてしまうことを防ぐことができる。
本発明の手段4の遊技機は、請求項1または手段1〜手段3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記保留表示手段(例えば、演出制御用CPU120が、図23に示す保留表示更新処理にて演出用保留表示の表示を行う部分)は、変動表示手段(例えば、演出表示装置5)において新たな変動表示が開始されることに応じて前記第1表示(例えば、演出用保留表示)と前記第2表示(例えば、保留記憶表示)の表示位置を移動させるときには、前記第1表示の移動態様と前記第2表示の移動態様とを異なる態様で移動させる(例えば、図28に示すように、保留記憶表示のシフト態様と演出用保留表示のシフト態様とが異なっている部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1表示の移動態様と第2表示の移動態様とが異なるので、保留表示を区別し易くできるとともに遊技興趣も向上できる。
本発明の手段5の遊技機は、請求項1または手段1〜手段4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特定態様(例えば、図11に示すように、保留記憶表示が特定表示態様で表示される部分、または、演出用保留表示が第1〜第5表示態様で表示される部分)は複数の態様であって、前記第1表示(例えば、演出用保留表示)についての前記特定態様の数は、前記第2表示(例えば、保留記憶表示)についての前記特定態様の数よりも多い(例えば、図11に示すように、保留記憶表示の変化したときの態様が特定表示態様の1種類のみとなっているが、演出用保留表示は、第1〜第5表示態様の5つの種類の表示態様で表示可能な部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出が実行されているときには表示されない第1表示の特定態様の数を増やすことにより先読み予告の演出の興趣を向上できるとともに、特定演出が実行されているときに表示されている第2表示については、特定態様の数を増やさないことで、これら先読み予告の演出によって特定演出の興趣が削がれてしまうことを防ぐことができる。
本発明の手段6の遊技機は、請求項1または手段1〜手段5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記保留表示手段(例えば、演出制御用CPU120が、図23に示す保留表示更新処理にて演出用保留表示の表示を行う部分)は、前記第1表示を表示する表示領域を示す領域表示(例えば、表示領域表示(マス目))を表示可能であって、
前記第1表示(例えば、演出用保留表示)についての前記特定態様(例えば、図11に示すように、保留記憶表示が特定表示態様で表示される部分、または、演出用保留表示が第1〜第5表示態様で表示される部分)には、前記表示領域をはみ出すとともに前記第2表示(例えば、保留記憶表示)を隠す第1特殊態様(例えば、図29(B)の変形例2に示すロケットの画像)が含まれ、前記第2表示についての前記特定態様には、前記第1特殊態様に対応する第2特殊態様(例えば、図29(C)の変形例2に示す「○」(白色の丸印)内に「×」が2つ含まれる表示態様)が含まれており、
前記特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)が実行されているときには、前記第1特殊態様の前記第1表示を消去するとともに、前記第2表示を前記第2特殊態様にて表示する(例えば、図29(C)の変形例2に示すように、スーパーリーチ演出の実行が開始されると、演出用保留表示や表示領域表示(マス目)が消去されるとともに、隠蔽演出に用いているロケットの画像も消去されることで、ターゲット保留となる保留記憶表示の特定表示態様が見えるようになる部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1表示が表示されていないときでも、第2表示が第1特殊態様に対応する第2特殊態様にて表示されるので、第1特殊態様による先読み予告の対象の保留表示を特定演出中においても認識することができる。
尚、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであって良いし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであっても良い。
パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。 パチンコ遊技機の回路構成例を示すブロック図である。 (A),(B)は、演出制御コマンドを例示する図である。 各乱数を示す説明図である。 変動パターンを例示する図である。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 (A)は、大当り種別判定テーブルの構成例を示す図であり、(B)は、各種大当りの内容を示す図である。 (A)は、大当り用変動パターン判定テーブル(確変A・確変B用)を示す図であり、(B)は、大当り用変動パターン判定テーブル(非確変用)を示す図である。 (A)〜(D)は、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを示す図である。 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 (A)は、演出制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図であり、(B)は、始動入賞時受信コマンドバッファの構成を示す図である。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 保留表示予告演出決定処理の一例を示すフローチャートである。 (A)は、演出保留表示パターン決定テーブルを示す図であり、(B)は、保留表示態様決定テーブルを示す図である。 保留表示更新処理の一例を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理の一例を示すフローチャートである。 演出図柄変動中処理の一例を示すフローチャートである。 保留表示予告演出の演出態様の一例を示す図である。 保留表示予告演出の演出態様の一例を示す図である。 保留表示のシフト態様を示す図である。 (A)は、変形例1における保留表示予告演出の演出態様の一例を示す図であり、(B)は、変形例2における保留表示予告演出の演出態様の一例を示す図である。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。尚、以下の説明において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。尚、本実施例におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(以下、遊技機と略記する場合がある)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。例えば、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。尚、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示器4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはともに、例えば方形状に形成されている。尚、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて演出図柄(飾り図柄ともいう)の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、演出図柄の変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、例えば特別図柄や演出図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、演出図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることである。これに対して、演出図柄の変動表示を開始してから変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでの変動表示中には、演出図柄の変動速度が「0」となって、演出図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、変動表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による演出図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。尚、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、演出図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。尚、演出図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやはずれとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
演出図柄の変動表示が開始された後、変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である演出図柄が表示される。あるいは、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の演出図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である演出図柄が表示されるようにしてもよい。
演出表示装置5の表示領域の下部の左側には、保留記憶表示エリア5Dが設定されている。保留記憶表示エリア5Dでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示(保留表示)が行われる。尚、演出表示装置5の表示領域の下部の右側には、後述する保留表示予告演出において用いる演出用保留表示が表示される演出用保留表示エリア5Uが設定されている。この演出用保留表示エリア5Uでは、保留記憶数に対応した個数の演出用保留表示が表示される(例えば、図26参照)。
尚、本実施例では、保留記憶表示エリア5Dの左端から順に保留記憶表示が表示され、この保留記憶表示に対応して、演出用保留表示エリア5Uの左端から順に演出用保留表示が表示される。また、後述するように、保留表示予告演出において、演出用保留表示が発生したときに、所定のキャラクタが登場し、このキャラクタが該演出用保留表示に作用する作用演出を行うようにしている(図26(B)参照)。
本実施例では、保留記憶に関連する当該演出用保留表示を用いてターゲット保留(大当りになるか否かの予告対象の保留記憶)が大当りになるか否かを示唆する保留表示予告演出を実行する(例えば、図26参照)。また、演出用保留表示エリア5Uには、各演出用保留表示が配置されるマス目が表示されており、保留記憶表示エリア5Dに表示される保留記憶表示と演出用保留表示エリア5Uに表示される演出用保留表示とを遊技者が識別できるようになっている。そのため、遊技者が保留記憶数を誤認してしまうことを防止している。また、後述するように、演出用保留表示エリア5Uにおいて、演出用保留表示がシフトされるときには、演出用保留表示が一旦マス目の外に飛び出して、隣のマス目に移動するシフト演出が実行される(図28(B)参照)。尚、保留記憶表示エリア5Dに表示される保留記憶表示では、保留記憶表示がシフトされるときに、シフト演出はなされない(図28(A)参照)。つまり、演出用保留表示の演出は、保留記憶表示の演出よりも目立つ演出(派手な演出)となっている。
尚、本実施例では、演出用保留表示エリア5Uに表示される演出用保留表示やマス目は、スーパーリーチの演出中に一旦消去される。そして、演出用保留表示やマス目は、スーパーリーチの演出が終了した後に、再び表示される(例えば、図26参照)。尚、演出用保留表示が配置されるマス目を、以下において、表示領域表示と称する場合がある。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されることにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。本実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を同様に丸型の白色表示とする。
尚、以下の説明において、保留記憶表示エリア5Dを保留表示エリアと称することがあり、合計保留記憶数は、保留記憶表示エリア5Dに表示される保留記憶表示の数により認識できるようになっている。更に、この保留記憶表示が集まった表示を保留表示と称することがある。
保留記憶表示エリア5Dにおける保留表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるか、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるかに応じて、その表示態様(例えば表示色や形状)を異ならせても良い。尚、本実施例においては、『実行』と『実施』とは同義である。
図1に示す例では、保留記憶表示エリアとともに、第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの上部と下部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
また、本実施例では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが、このように演出表示装置5を用いた演出を行う場合において、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われたりするなど、近年においては演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置5上の表示領域を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。よって、これら現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくいことを解消することを目的として、演出表示装置5に、演出図柄と特別図柄及び普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示エリアを設けても良い。これら第4図柄は、第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われるとともに、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われるようにすれば良い。尚、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されたりすることはないため、常に視認することができる。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。尚、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第2始動条件が成立する。尚、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。従って、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検出するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検出するコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、コントローラセンサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組合せた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下動作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者による押下動作を検出するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の変動表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図はずれ」となる。普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、特図変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「はずれ」となる。尚、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されるようにしても良く、これら所定表示結果としての所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示される場合には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御すれば良い。
特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
本実施例におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をはずれ図柄としている。尚、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やはずれ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄としてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やはずれ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「16」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。尚、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄は後述する確変大当りAに対応する大当り図柄となり、「5」の数字を示す特別図柄は後述する確変大当りBに対応する大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として、「3」または「7」の大当り図柄が導出された後に制御される大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが第1回数(例えば、16回)繰返し実行される。尚、通常開放大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
尚、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄は後述する非確変大当りに対応する大当り図柄となり、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが、確変大当りAと同じく第1回数(例えば、16回)繰返し実行される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「5」の数字を示す特別図柄が導出された後に制御される大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放大当り状態における所定期間と同じであるが、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが通常開放大当り状態における第1回数(例えば、16回)よりも少ない第2回数(例えば、5回)繰返し実行される。尚、短期開放大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。尚、これら短期開放大当り状態では、ラウンド回数を第2回数である5回とした形態を例示しているが、ラウンド回数は通常開放大当り状態における第1回数(例えば、16回)と同一とするが、所定数(例えば6)以降の各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)を、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)とすることで、実質的なラウンド回数を通常開放大当り状態よりも少なくするようにしても良い。
このような短期開放大当り状態では、ラウンド数が通常開放大当り状態よりも少ないことにより、通常開放大当り状態よりも獲得できる出玉(賞球)の期待値が少ない大当り状態であれば良い。尚、これら短期開放大当り状態では、全てのラウンドについて、大入賞口の開放期間を第2期間(0.1秒間など)とすることで、実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態としても良い。すなわち、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となることで、通常開放大当り状態よりも獲得可能な出玉(賞球)が少ないものであればよい。
演出表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける確定演出図柄の停止表示により変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの演出図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリア5Cなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける全部または一部で演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動速度を低下させたり、演出表示装置5の表示領域に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、演出図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。尚、リーチ演出には、演出表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L,8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、変動表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
一例として、本実施例では、図5に示すように、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、変動表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。更に、本実施例では、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様においては、スーパーリーチβが出現した場合には、スーパーリーチαが出現した場合よりも変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高い(大当り期待度:スーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチ)。
尚、本実施例では、後述するように、リーチにおいては、変動時間がスーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチとなるように設定されており(図5参照)、変動時間が長くなる程、大当り期待度が高くなるようになっている。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出とは異なり、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、演出図柄の変動表示態様などにより遊技者に報知するための「滑り」や「擬似連」といった変動表示演出が実行されてもよい。これら「滑り」や「擬似連」の変動表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。尚、「滑り」の変動表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されてもよい。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」などの変動表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、ランプ点灯などのように、演出図柄の変動表示動作とは異なる演出動作により、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rの全部にて演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rにて演出図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
予告演出のうちには、保留表示予告演出となるものが含まれていてもよい。保留表示予告演出は、変動表示結果が「大当り」となる可能性などが、予告される対象となる変動表示を開始するより前に、特図ゲームの保留表示などの表示態様の変化に基づいて示唆される予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される演出図柄の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する演出は、連続予告演出(連続演出)とも称される。尚、特図ゲームが1回実行される間に、演出図柄を一旦仮停止表示させた後、当該演出図柄を再び変動(擬似連変動、再変動)させる演出表示を所定回数行い、擬似的に複数回の変動表示が実行されているかのように見せる「擬似連」の変動表示演出を実行する遊技機においては、当該擬似的な複数回の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する予告演出も連続予告演出(連続演出)に含まれる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、はずれ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「はずれ」となる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、はずれ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチはずれ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果は、変動表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち「3」の数字を示す大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として非確変大当り組合せを停止表示しても良い。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)を停止表示しても良い。「非確変」の大当り種別で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。尚、時短制御では、後述するように普通図柄の当選頻度が高められて、普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高められる、いわゆる電チューサポートが実施される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として確変大当り組合せを停止表示しても良い。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が「7」である演出図柄が、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が「7」である演出図柄は、確変図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、演出図柄の変動表示結果として、通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、短期開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「5」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として確変大当り組合せを停止表示しても良い。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が「7」以外の奇数「1」、「3」、「5」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が「1」、「3」、「5」である演出図柄は、上記した「7」である演出図柄と同様に確変図柄と称される。尚、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示結果として、通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されるようにしてもよい。
確定演出図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、本実施例では、「確変」の大当り種別のうち、確定特別図柄として「7」の変動表示結果にて「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。一方、「確変」の大当り種別のうち、確定特別図柄として「5」の変動表示結果にて「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。
これら確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて変動表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。尚、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば時短回数と同じ100回や、時短回数とは異なる90回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御)が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われてもよいし、複数の制御が組合せられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。尚、本実施例では制御される遊技状態としては設定されていないが、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。また、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御及び高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける変動表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
確定演出図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる演出図柄の変動表示中には、再抽選演出を実行しても良い。再抽選演出では、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rに通常大当り組合せとなる演出図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて同一の演出図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる演出図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる演出図柄(通常図柄)のうちいずれかを、確定演出図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定演出図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われば良い。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定演出図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の変動表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。尚、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の変動表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定演出図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、演出表示装置5の表示領域にて演出図柄を変動表示させて通常図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、演出図柄の変動表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81,82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、演出表示装置5における表示動作や、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L,8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行う回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。尚、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば演出表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L,8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
図3(A)は、本実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される演出図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果通知コマンドであり、特別図柄や演出図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、変動表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する大当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する大当り終了指定コマンドである。
大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドB5XXHは、時短回数の残り回数(変動回数)を通知するための演出制御コマンドであり、時短回数の残り回数(変動回数)に応じたEXTデータが設定されることにより、時短回数の残り回数(変動回数)が通知される。
コマンドC1XXHは、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。また、コマンドC2XXHは、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。尚、これらのコマンドに基づいて保留記憶表示エリア5Dや演出用保留表示エリア5Uなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示される。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXH及びコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、変動表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別(確変や非確変や突確)の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値MR3が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101(Read Only Memory 101)と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102(Random Access Memory 102)と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103(Central Processing Unit 103)と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105(Input/Outputport 105)とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、本実施例では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図10に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、変動表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「非確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の変動表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける変動表示結果を「普図当り」とするか「普図はずれ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図5は、本実施例における変動パターンを示している。本実施例では、変動表示結果が「はずれ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「はずれ」で演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「はずれ」で演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施例では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けても良い。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けても良い。
図5に示すように、本実施例におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施例におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施例では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施例においては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしても良い。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために予め用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図5に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図6は、ROM101に記憶される表示結果判定テーブルの構成例を示している。本実施例では、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示器4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本実施例の表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
表示結果判定テーブルにおいて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本実施例の表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施例では約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施例では約1/30)。すなわち、表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
図7は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本実施例の大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて変動表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変」や「確変大当りA」、「確変大当りB」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本実施例における大当り種別について、図7(B)を用いて説明すると、本実施例では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する確変大当りAや確変大当りBと、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する非確変大当りとが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態と「非確変大当り」による大当り遊技状態では、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが16回(いわゆる16ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態では、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される短期開放大当りである。よって、「確変大当りA」を16ラウンド(16R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称する場合がある。
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施例では100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図7に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」と「確変大当りB」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。すなわち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」〜「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示器4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」としてラウンド数の少ない短期開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない短期開放大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図7に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、上記したように、「確変大当りB」に対する判定値の割り当てが、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、変動特図が第2特図である場合の方が第1特図である場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」の大当り種別に割り当てるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、図8及び図9に示すように、特図表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、特図表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
図8(A)及び図8(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルとしては、大当り種別が「確変大当りA」及び「確変大当りB」である場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(確変A・確変B用)と、大当り種別が「非確変大当り」である場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(非確変用)が予め用意されており、これら大当り用変動パターン判定テーブル(確変A・確変B用)と大当り用変動パターン判定テーブル(非確変用)には、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
尚、本実施例では、大当り用変動パターン判定テーブル(確変A・確変B用)が使用される場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当り用変動パターン判定テーブル(非確変用)が使用される場合にはスーパーリーチαが決定され易いようにこれら大当り用変動パターン判定テーブル(確変A・確変B用)と大当り用変動パターン判定テーブル(非確変用)とに判定値が割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、「確変大当りA」または「確変大当りB」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルには、保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルAと、合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
尚、図5に示すように、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、更に、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチはずれの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、変動表示の時間が長くなることにより、変動表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図10に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図10に示す遊技制御用データ保持エリア150は、特図保留記憶部151Aと、普図保留記憶部151Bと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データと、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データとを記憶する。一例として、特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したかを示す始動入賞種別、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして記憶する。こうして特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
また、一例として、特図保留記憶部151Aは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したかを示す始動入賞種別、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして記憶する。こうして特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。尚、特図保留記憶部151Aは、保留データの記憶数が所定の上限値(例えば「8」)に達するまで記憶する。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、それぞれ別個の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。
普図保留記憶部151Bは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Bは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するものでもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、演出表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。
尚、演出制御基板12の側においても、主基板11と同様に、例えば、予告演出等の各種の演出の種別を決定するための乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターン等が、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、例えば、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図11(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図11(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施例では、図11(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「8」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「8」に対応した領域)が設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンドという3つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンドを対応付けて、格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
尚、主基板11から演出制御基板12へ通知される保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)を格納領域(エントリ)に格納しても良い。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1」)の変動表示が開始されるときに、最上位の保留記憶がクリアされ、1つずつ上位にシフトされていく。
尚、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「0」の格納領域を設けるようにして、その記憶内容は、当該変動表示を終了するときに実行される演出図柄変動停止処理においてクリアされるようにしても良い。
更に、本実施例の始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、後述する保留表示予告演出決定処理(図21)において保留表示予告演出の実行の有無の決定に伴う表示パターンの決定が未決定であるか否か、つまり、新たな始動入賞の発生によって、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンドが新たに格納されたことにより表示パターンの決定が未決定である旨を示す表示未決定フラグと、保留記憶表示の表示パターン(表示態様)に応じたフラグ値がセットされる保留表示フラグと、後述する保留表示予告演出で用いる演出用保留表示エリア5Uに表示される演出用保留表示の表示パターン(表示態様)に応じたフラグ値がセットされる演出用保留表示フラグと、を特図保留記憶に対応する各バッファ番号に対応付けて格納できるように記憶領域が、各格納領域(エントリ)毎に確保されている。
尚、保留表示フラグには、後述する保留表示予告演出決定処理において、保留表示予告演出の実行が決定されなかった場合には、通常の保留記憶表示の表示パターンに対応する「0」が格納されることで、通常表示態様(例えば、「○」(白色の丸印)の通常表示態様)の保留記憶表示が保留記憶表示エリア5Dに表示され、保留表示予告演出の実行が決定された場合には、通常表示態様とは異なる特別態様の保留記憶表示の表示パターンに対応する「1」(例えば、「○」(白色の丸印)内に「×」が1つ含まれる特定表示態様)がセットされることで、特別態様の保留記憶表示が保留記憶表示エリア5Dに表示されて、該保留記憶表示に対応する変動表示において、大当りとなる可能性やスーパーリーチとなる可能性が高いことが予告されるようになっている。
尚、演出用保留表示フラグには、先ず、後述する保留表示予告演出決定処理において、通常の演出用保留表示の表示パターンに対応する「0」が格納されることで、小型の白色の丸印の通常表示態様の演出用保留表示が演出用保留表示エリア5Uに表示される。次いで、後述する演出図柄変動開始処理において、演出保留表示パターン決定テーブル(図22(A))を用いた決定内容に応じて、通常表示態様とは異なる特別表示態様であって、保留表示予告演出で用いられる演出用保留表示の特別表示態様が決定される。
本実施例では、演出用保留表示フラグに対して、演出用保留表示の表示パターンに対応する「1」がセットされることで、白色の星印の第1表示態様の演出用保留表示が演出用保留表示エリア5Uに表示され、演出用保留表示の表示パターンに対応する「2」がセットされることで、灰色の星印の第2表示態様の演出用保留表示が演出用保留表示エリア5Uに表示され、演出用保留表示の表示パターンに対応する「3」がセットされることで、黒色の星印の第3表示態様の演出用保留表示が演出用保留表示エリア5Uに表示され、演出用保留表示の表示パターンに対応する「4」がセットされることで、灰色の二重星印の第4表示態様の演出用保留表示が演出用保留表示エリア5Uに表示され、演出用保留表示の表示パターンに対応する「5」がセットされることで、黒色の二重星印の第5表示態様の演出用保留表示が演出用保留表示エリア5Uに表示される。このような各表示態様の演出用保留表示が当該保留表示予告演出における演出に用いられる。
また、第1表示態様の演出用保留表示よりも、第2〜第3表示態様の演出用保留表示の方が大きい画像で構成され、この第2〜第3表示態様の演出用保留表示よりも、第4〜第5表示態様の演出用保留表示の方が大きい画像で構成される。そのため、第4〜第5表示態様の演出用保留表示が最も目立つ態様になっている。
また、演出用保留表示の表示態様がいずれの表示態様になるかに応じて、該保留記憶表示に対応する変動表示において、大当りとなる可能性やスーパーリーチとなる可能性が高いことが示唆される。
尚、後述する演出保留表示パターン決定テーブル(図22(A))において、通常表示態様の演出用保留表示が表示パターン「00」に対応し、第1表示態様の演出用保留表示が表示パターン「11」に対応し、第2表示態様の演出用保留表示が表示パターン「12」に対応し、第3表示態様の演出用保留表示が表示パターン「13」に対応し、第4表示態様の演出用保留表示が表示パターン「21」に対応し、第5表示態様の演出用保留表示が表示パターン「22」に対応している。
更に、後述するように、演出用保留表示が表示されるとともに表示される保留記憶表示が特定表示態様で表示される第1種別の特別表示態様の演出用保留表示と、演出用保留表示が表示されるとともに表示される保留記憶表示が通常表示態様で表示される第2種別の特別表示態様の演出用保留表示と、の2種類の演出用保留表示が設けられている。本実施例では、第1表示態様、第2表示態様、及び第3表示態様が第1種別の特別表示態様となっており、第4表示態様、及び第5表示態様が第2種別の特別表示態様となっている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口または第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから変動カテゴリ指定コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」〜「8」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンドの順に格納されていくことになる。
図11(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているコマンドは、演出図柄の変動表示を開始するごとに、バッファ番号「1」に対応したエントリ(該開始する変動表示の保留記憶に対応したエントリ)に格納されているものが削除されるとともに、バッファ番号「2」以降に対応したエントリ(バッファ番号「2」〜「8」)の記憶内容がシフトされる。例えば、図11(B)に示す格納状態において特図保留記憶の演出図柄の変動表示が終了した場合には、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「2」に格納されている各コマンドがバッファ番号「1」にシフトされるとともに、バッファ番号「3」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「2」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「4」〜「8」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「3」〜「7」に対応した領域にシフトされる。尚、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドが削除されるとともに、当該削除されたエントリに対応して格納されている表示未決定フラグ、保留表示フラグ、演出用保留表示フラグも削除される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図12のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図12に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(S11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(S12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(S13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(S15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(S16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(S17)。これらの一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能とする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図13は、特別図柄プロセス処理として、図12に示すS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(S21)。該始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S22〜S29の処理のいずれかを選択して実行する。
S21の始動入賞判定処理では、図14に示すように、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(S101)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(S101;Y)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(S102)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。S102にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(S102;N)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(S103)。
S101にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(S101;N)、S102にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(S102;Y)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(S104)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(S104;Y)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(S105)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。S105にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(S105;N)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(S106)。
S103,S106の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(S107)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(S108)。例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
S108の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(S109)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(S110)。
特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否か、更には変動表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、S109の処理を実行することにより、特別図柄や演出図柄の変動表示結果や変動表示時間を含む変動表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
S110の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(S111)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図12に示すS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S111の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(S112)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(S113)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図12に示すS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S113の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか否かを判定する(S114)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(S114でY)始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(S115)、S104の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(S114でN)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(S116)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図15(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図14のS112にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。本実施例において、特別図柄や演出図柄の変動表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図13のS22、図16)により、特図表示結果(特別図柄の変動表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理(図13のS23、図17)において、演出図柄の変動表示態様を具体的に規定する変動パターンの判定などが行われる。他方、これらの判定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がS112の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を導出表示すると判定されるか否かの判定や、演出図柄の変動表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や演出図柄の変動表示が開始されるより前、つまり、該変動表示の開始時に大当りとするか否かが判定されるよりも前に、特図表示結果が「大当り」となることや、演出図柄の変動表示態様がいずれのカテゴリの変動表示態様となるかを判定し、この判定結果に基づいて、演出制御用CPU120などにより、後述するように、保留表示予告演出が実行されるようになる。
図15(A)に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(S121)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
S121の処理に続いて、図6に示す表示結果判定テーブルを選択してセットする(S122)。その後、図14のS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(S123)。大当り判定範囲には、S122の処理により選択された表示結果判定用テーブルにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各判定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する判定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる判定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく変動表示結果が「大当り」に決定されると判定できる。
S123にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、変動表示時に大当りとならないと判定された場合には(S123;N)、変動表示結果が「はずれ」となることに応じた図柄指定コマンドの送信設定を実行し(S124)、時短フラグがセットされているか否か、つまり、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(S125)。時短フラグがセットされていない場合は(S125;N)、図9(A)に示すはずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし、時短フラグがセットされている場合は(S125;Y)、図9(D)に示すはずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(S127)。
尚、はずれ用変動パターン判定テーブルAは、保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDは、遊技状態が時短制御の実行されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。
尚、本実施例では、これらのはずれ用変動パターン判定テーブルAやはずれ用変動パターン判定テーブルDに加えて、図9(B)及び図9(C)に示すように、合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCが予め用意されているが、図11に示すように、これらはずれ用変動パターン判定テーブルA〜Cのうち、はずれ用変動パターン判定テーブルAでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち1〜450までの値が割り当てられており、はずれ用変動パターン判定テーブルB,Cでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち1〜500を超える値が割り当てられている。一方、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Cでは、スーパーリーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち701〜997までの値が割り当てられている。
このため、S126においてはずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンを判定することで、非リーチとスーパーリーチの判定は、該判定後に保留記憶数が変化しても必ず非リーチまたはスーパーリーチの変動パターンとなるので、始動入賞時の判定においては、はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて判定するようになっている。
図15(A)に示すように、S123にて大当り判定範囲内であると判定された場合、つまり、変動表示時に大当りとなると判定された場合には(S123;Y)、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(S128)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別判定テーブルを構成するテーブルデータから大当り種別判定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別判定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに判定されるかを判定する。
また、S128において判定した大当り種別に応じた図柄指定コマンドの送信設定を実行し(S129)、大当り変動パターンを複数のいずれかに判定するためのテーブルとして、大当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(S130)。
S126,S127,S130の処理のいずれかを実行した後には、S126,S127,S130の処理にて設定された変動パターン判定テーブルと変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる判定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(S131)。本実施例では、図15(B)に示すように、少なくとも変動表示結果が「はずれ」となる場合に、合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の変動表示態様となる変動カテゴリと、「スーパーリーチ」の変動表示態様となる変動カテゴリと、「非リーチ」と「スーパーリーチ」以外の変動表示態様(例えばノーマルリーチ)となる「その他」の変動カテゴリと、を設け、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
その後、S131の処理による判定結果に応じた変動カテゴリ指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(S132)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
S22の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、特図保留記憶部151Aに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示結果に対応して、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄やはずれ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
S23の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の変動表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
S22の特別図柄通常処理やS23の変動パターン設定処理により、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄や特別図柄及び演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンが決定される。すなわち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を用いて、特別図柄や演出図柄の変動表示態様を決定する処理を含んでいる。
S24の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、S24の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、S24の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
S25の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
S26の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別に関係なく、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を、「非確変大当り」または「確変大当りA」である場合には、「16回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「確変大当りB」である場合には、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「5回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
S27の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
S28の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
S29の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定(確変フラグや時短フラグのセット)を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
尚、大当り終了処理においては、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して、大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」のいずれであったかを特定する。そして、特定した大当り種別が「非確変大当り」ではないと判定された場合には、確変制御を開始するための設定(確変フラグのセット)を行う。
また、特定した大当り種別が「非確変大当り」である場合には、時短制御を開始するための設定(時短フラグのセットと時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(本実施例では「100」)を時短回数カウンタにセット)を行う。
図16は、特別図柄通常処理として、図13のS22にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図16に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、現在の合計保留記憶数の値を確認する(S141)。具体的には、合計保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。現在の合計保留記憶数が0であれば処理を終了する。
現在の合計保留記憶数が0でなければ、CPU103は、特図保留記憶部151A(図10参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(S142)。特図保留記憶部151Aに設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(S142;N)、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(S144)。特図保留記憶部151Aに設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(S142;Y)、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(S143)。
S141〜S144の処理が実行されることによって、本実施例では、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される。
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する特図保留記憶部に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する(S145)。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、特図保留記憶部151Aの内容をシフトする(S146)。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、特図保留記憶部151Aにおける各エントリの内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、特図保留記憶部151Aにおける各エントリの内容をシフトする。
ここで、CPU103は、RAM102の特図保留記憶部151Aにおいて保留記憶数=n(n=2〜8)に対応するエントリに格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応するエントリに格納する。
よって、合計保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域(エントリ)に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
尚、CPU103は、S146において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算すると、減算された保留記憶数カウンタのカウント値にもとづいて第1保留表示器25Aまたは第2保留表示器25Bの表示を変更する制御も行う。
そして、CPU103は、合計保留記憶数カウンタのカウント値をRAM102の所定の領域に保存した後(S147)、現在の合計保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合計保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(S148)。
また、CPU103は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値にもとづいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御基板12に送信するための制御(送信設定)を行う(S149)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU103は、第1保留記憶数指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU103は、第2保留記憶数指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、すなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。
次いで、CPU103は、特図表示結果判定用の乱数値MR1の数値を読み出し、該読み出したMR1の数値が大当りの範囲内であるか否かを判定する(S150)。具体的には、CPU103は、確変フラグがセットされていない場合、つまり、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、図6に示すように、読み出したMR1の数値が大当り判定値の1〜219の範囲内であるか否かを判定し、確変フラグがセットされている場合、つまり、遊技状態が確変状態である場合は、読み出したMR1の数値が大当り判定値10000〜12180の範囲内であるか否かを判定する。
MR1の値が大当り判定値の範囲内でない場合は(S150;N)、CPU103はS155に移行し、MR1の値が大当り判定値の範囲内である場合は(S150;Y)、CPU103はS151に移行する。
S151では、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図7(A)に示す種別判定テーブルを選択する(S152)。
次いで、CPU103は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、大当り種別判定用の乱数値MR2の値と一致する値に対応した種別(「非確変大当り」、「確変大当りA」または「確変大当りB」)を大当りの種別に決定する(S153)。
また、CPU103は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM102における大当り種別バッファに設定する(S154)。例えば、大当り種別が「確変大当りA」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当りB」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「非確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU103は、特別図柄の停止図柄を決定する(S155)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「確変大当りB」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「非確変大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当りA」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S23)に対応した値に更新する(S156)。
図17は、変動パターン設定処理として、図13のS23にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図17に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(S161)。そして、大当りフラグがオンであれば(S161;Y)、変動パターンを複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(S162)。
S161にて大当りフラグがオフであるときには(S161;N)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否か(セットされているか否か)を判定することなどにより、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短制御中であるか否かを判定する(S163)。そして、時短フラグがオンであれば(S163;Y)、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(S164)。
一方、時短制御中ではないとき、つまり、時短フラグがオフであるとき(セットされていないとき)には(S163;N)、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値を読み取ることなどにより、合計保留記憶数を特定し、該特定した合計保留記憶数が2以上であるか否かを判定する(S165)。
特定した合計保留記憶数が2以上でない場合(S165;N)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットする(S166)。
また、特定した合計保留記憶数が2以上である場合(S165;Y)には、S167に進んで、合計保留記憶数が5以上であるか否かを更に判定する(S167)。
合計保留記憶数が5以上でない場合(S167;N)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする(S168)。
また、合計保留記憶数が5以上である場合(S167;Y)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択してセットする(S169)。
S162,S164,S166,S168,S169の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、選択された大当り用変動パターン判定テーブルまたははずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dのいずれかを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(S170)。
尚、大当りフラグがオフであるときには、S170の処理にて変動パターンを決定することにより、演出図柄の変動表示態様を「リーチ」とするか否かが決定される。すなわち、S170の処理には、変動表示結果が「はずれ」となる場合に、演出図柄の変動表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
S170にて変動パターンを決定した後には、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(S171)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
S171の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(S172)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。
S172の処理を実行した後、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の変動表示時間である特図変動時間を設定する(S173)。特別図柄の変動表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから変動表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(S174)、変動パターン設定処理を終了する。
S172でのコマンド送信設定に基づいて、変動パターン設定処理が終了してから図12に示すS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。尚、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば変動表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。図18は、演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S51)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(S52)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(S53)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:S54)。このコマンド解析処理において演出制御用CPU120は、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドの内容を確認する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図3参照)であるのか解析する。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(S55)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行し(S56)、その後、S52に移行する。
尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図3参照)であるのかを、図19に示すように解析する。
図19は、コマンド解析処理として、図18のS54にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図19に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(S221)。このとき、受信コマンドがなければ(S221;N)、当該コマンド解析処理を終了する。
S221にて受信コマンドがある場合には(S221;Y)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(S222)。そして、第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンドであるときには(S222;Y)、変動カテゴリ待ち時間を設定し(S223)、S229に移行する。例えば、S223の処理では、変動カテゴリコマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、演出制御タイマ設定部192に設けられたコマンド受信制御タイマにセットされればよい。
S222にて受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンドではない場合には(S222;N)、その受信コマンドは図柄指定コマンドであるか否かを判定する(S224)。ここで、S224にて受信コマンドが図柄指定コマンドである場合には(S224;Y)、S229に移行し、S224にて受信コマンドが図柄指定コマンドではない場合には(S224;N)、その受信コマンドは変動カテゴリコマンドであるか否かを判定する(S225)。
尚、S229にて演出制御用CPU120は、受信コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ(図11(B)参照)における空き領域の先頭に格納し、S221に戻る。
S225にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドでない場合には(S225;N)、S230に移行する。S230にて演出制御用CPU120は、その他の受信コマンドに応じた設定を行い、S221に戻る。
S225にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドである場合には(S225;Y)、演出制御用CPU120は、該受信コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ(図11(B)参照)における空き領域の先頭に格納し(S225+)、S226に移行する。
S226にて演出制御用CPU120は、変動カテゴリ待ち時間をクリアし、S227に移行する。
S227にて演出制御用CPU120は、格納したエントリの表示未決定フラグに、保留表示態様が未決定である旨を示す「1」をセットし、S221に戻る。
図20は、演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S55)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、保留表示予告演出の有無とともに保留記憶表示の表示パターンを決定する保留表示予告演出決定処理を実行し(S71)、演出表示装置5の保留記憶表示エリア5Dにおける保留記憶表示を、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(S72)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS73〜S79のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターン指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターン指定コマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S74)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S74):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S75):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S76):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S77)または変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S77):変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S78)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(S78):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S79)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S79):演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
図21は、保留表示予告演出決定処理として、図20のS71にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す保留表示予告演出決定処理において、演出制御用CPU120は、先ず、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aをチェックし(S241)、始動入賞時のコマンドの新たな格納が有るか否かを、表示未決定フラグに「1」がセットされているエントリが存在するか否かにより判定する(S242)。ここで、表示未決定フラグに「1」がセットされているエントリが無い場合は、保留表示予告演出決定処理を終了する。一方、表示未決定フラグに「1」がセットされているエントリが有る場合は、S233に進む。
S233において演出制御用CPU120は、後述する演出図柄変動中処理(図25参照)にてスーパーリーチ演出の実行中にセットされるスーパーリーチ演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する。ここで、スーパーリーチ演出実行中フラグがセットされている場合は、後述するS237に進む。一方、スーパーリーチ演出実行中フラグがセットされていない場合は、S234に進む。
S234において演出制御用CPU120は、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて表示未決定フラグに「1」がセットされているエントリの図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとから、当該エントリに基づく変動表示における変動表示結果と変動カテゴリを特定する。そして、特定した変動表示結果と変動カテゴリに基づいて演出保留表示の表示パターンを決定する(S235)。
尚、本実施例では、図22(A)に示す演出保留表示パターン決定テーブルに基づいて演出保留表示の表示パターンを決定する。この演出保留表示パターン決定テーブルでは、変動表示結果と変動カテゴリに応じて各表示パターンの決定割合を異ならせている。
例えば、図22(A)に示すように、変動表示結果が「大当り」である場合は、通常表示態様である表示パターン「00」が決定されることがないとともに、5%の確率で第1表示態様である表示パターン「11」が決定され、10%の確率で第2表示態様である表示パターン「12」が決定され、20%の確率で第3表示態様である表示パターン「13」が決定され、30%の確率で第4表示態様である表示パターン「21」が決定され、35%の確率で第5表示態様である表示パターン「22」が決定される。つまり、変動表示結果が「大当り」である場合は、第5表示態様である表示パターン「22」が決定される割合がその他の表示パターンが決定される割合よりも高く設定されているとともに、第4表示態様である表示パターン「21」から第1表示態様である表示パターン「11」にかけて決定される割合が順次低くなっている。
また、変動表示結果が「はずれ(スーパーリーチ)」である場合は、5%の確率で通常表示態様である表示パターン「00」が決定され、20%の確率で第1表示態様である表示パターン「11」が決定され、25%の確率で第2表示態様である表示パターン「12」が決定され、30%の確率で第3表示態様である表示パターン「13」が決定され、15%の確率で第4表示態様である表示パターン「21」が決定され、5%の確率で第5表示態様である表示パターン「22」が決定される。つまり、変動表示結果が「はずれ(スーパーリーチ)」である場合は、第3表示態様である表示パターン「13」が決定される割合がその他の表示パターンが決定される割合よりも高く設定されているとともに、第4表示態様である表示パターン「21」から第5表示態様である表示パターン「22」にかけて決定される割合が順次低くなり、かつ第2表示態様である表示パターン「12」から通常表示態様である表示パターン「00」にかけて決定される割合が順次低くなっている。
また、変動表示結果が「はずれ(スーパーリーチ・非リーチ以外)」である場合は、第4表示態様である表示パターン「21」と第5表示態様である表示パターン「22」とが決定されることがないとともに、50%の確率で通常表示態様である表示パターン「00」が決定され、30%の確率で第1表示態様である表示パターン「11」が決定され、15%の確率で第2表示態様である表示パターン「12」が決定され、5%の確率で第3表示態様である表示パターン「13」が決定される。つまり、変動表示結果が「はずれ(スーパーリーチ・非リーチ以外)」である場合は、通常表示態様である表示パターン「00」が決定される割合がその他の表示パターンが決定される割合よりも高く設定されているとともに、第2表示態様である表示パターン「12」から第3表示態様である表示パターン「13」にかけて決定される割合が順次低くなっている。
また、変動表示結果が「はずれ(非リーチ)」である場合は、第4表示態様である表示パターン「21」と第5表示態様である表示パターン「22」とが決定されることがないとともに、90%の確率で通常表示態様である表示パターン「00」が決定され、5%の確率で第1表示態様である表示パターン「11」が決定され、3%の確率で第2表示態様である表示パターン「12」が決定され、2%の確率で第3表示態様である表示パターン「13」が決定される。変動表示結果が「はずれ(非リーチ)」である場合は、通常表示態様である表示パターン「00」が決定される割合がその他の表示パターンが決定される割合よりも高く設定されているとともに、第2表示態様である表示パターン「12」から第3表示態様である表示パターン「13」にかけて決定される割合が低くなっている。
このような設定により、第5表示態様の演出保留表示が表示された場合は、変動表示結果が「大当り」となる可能性が最も高く、第4表示態様の演出保留表示から第1表示態様の演出保留表示にかけて大当り期待度が順次低くなる。そのため、演出保留表示の表示態様を遊技者が視認することで、当該演出保留表示に基づく変動表示の大当り期待度を把握することができる。
次いで、演出保留表示パターン決定テーブルを用いて演出保留表示の表示パターンを決定した後に、演出制御用CPU120は、決定された演出保留表示の表示パターンに対応する保留記憶表示の表示態様を決定する(S236)。
尚、本実施例では、図22(B)に示す保留表示態様決定テーブルに基づいて演出保留表示の表示態様を決定する。この保留表示態様決定テーブルでは、決定された演出保留表示の表示パターンに対応して各表示態様の決定割合を異ならせている。
例えば、図22(B)に示すように、決定された演出保留表示の表示パターンが「00」または「2X」(「21」、「22」)である場合は、100%の確率で、通常表示態様(「○」(白色の丸印)の表示態様)を決定し、特定表示態様(「○」(白色の丸印)内に「×」が1つ含まれる表示態様)を決定しないようにしている。また、決定された演出保留表示の表示パターンが「1X」(「11」、「12」、「13」)である場合は、100%の確率で、特定表示態様を決定し、通常表示態様を決定しないようにしている。
つまり、通常表示態様、第4表示態様、または、第5表示態様の演出保留表示が表示された場合には、該演出保留表示に対応する保留記憶表示は、通常表示態様で表示される。また、第1表示態様、第2表示態様、第3表示態様の演出保留表示が表示された場合には、該演出保留表示に対応する保留記憶表示は、特定表示態様で表示される。尚、保留記憶表示の表示態様を決定した後に、後述するS240に進む。
前述したS233にてスーパーリーチ演出実行中フラグがセットされている場合に進むS237において、演出制御用CPU120は、演出保留表示の表示パターンを通常表示態様である表示パターン「00」に決定し、該演出保留表示に対応する保留記憶表示の表示態様を通常表示態様に決定し、S240に進む。
S240において演出制御用CPU120は、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて表示未決定フラグに「1」がセットされているエントリの保留表示フラグに決定した表示態様に対応する値をセットし、該エントリの演出保留表示フラグに決定した表示パターンに対応する値をセットし、S241に進む。
S241において演出制御用CPU120は、該エントリに表示未決定フラグに「0」をセットし、S242に進む。
S242において演出制御用CPU120は、S235またS237にて決定した演出保留表示の表示パターンが、通常表示態様である表示パターン「00」であるか否かを判定する。ここで、通常表示態様である表示パターン「00」である場合は、当該保留表示予告演出決定処理を終了する。一方、通常表示態様である表示パターン「00」でない場合は、該エントリに対応する作用演出パターンと、作用演出実行フラグとをセットし(S243)、当該保留表示予告演出決定処理を終了する。
尚、演出制御用CPU120は、S243にて作用演出実行フラグをセットするとともに、作用演出パターンに応じた作用演出用プロセステーブルを選択する。そして、選択した作用演出用プロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる。この作用演出用プロセステーブルには、演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。この作用演出用プロセスデータに基づいて、後述する作用演出が実行される(図27参照)。
尚、本実施例では、保留表示予告演出決定処理のS243にて、演出保留表示の表示パターンが、通常表示態様である表示パターン「00」でない場合に、該エントリに対応する作用演出パターンと、作用演出実行フラグとをセットし、後述する保留表示更新処理(図23参照)の作用演出処理にて作用演出を実行するようにしている。つまり、演出保留表示の表示パターンが、通常表示態様である表示パターン「00」でない場合には、100%の確率で作用演出が実行されるが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出保留表示の表示パターンが、通常表示態様である表示パターン「00」でない場合において、作用演出の実行の有無を抽選により決定しても良い。例えば、所定の確率で実行の有無が決定されるように判定値が割り当てられた作用演出実行決定テーブルを設けるようにし、この作用演出実行決定テーブルに基づいて作用演出の実行の有無を決定するようにしても良い。
図23は、保留表示更新処理として、図20のS72にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図23に示す保留表示更新処理において、演出制御用CPU120は、先ず、作用演出(図27参照)が実行されることを示す作用演出実行フラグがセットされているか否かを判定する(S250)。ここで、作用演出実行フラグがセットされている場合は、後述するS257に進む。一方、作用演出実行フラグがセットされていない場合は、S251に進む。
S251において演出制御用CPU120は、シフト演出(図28(B)参照)が実行されることを示すシフト演出実行フラグがセットされているか否かを判定する。ここで、シフト演出実行フラグがセットされている場合は、後述するS255に進む。一方、シフト演出実行フラグがセットされていない場合は、S252に進む。
S252において演出制御用CPU120は、スーパーリーチ演出が実行されていることを示すスーパーリーチ演出実行中フラグをセットされているか否かを判定する。ここで、スーパーリーチ演出実行中フラグがセットされていない場合は、後述するS258に進む。一方、スーパーリーチ演出実行中フラグがセットされている場合は、S253に進む。
S253において演出制御用CPU120は、演出用保留表示エリア5Uに演出用保留表示や表示領域表示(マス目)が表示中であるか否かを判定する。ここで、演出用保留表示や表示領域表示が表示中でない場合は、S268に進む。一方、演出用保留表示や表示領域表示が表示中である場合は、表示中の演出用保留表示や表示領域表示を消去し(S254)、S268に進む。
S268において演出制御用CPU120は、その時点において保留記憶表示エリア5Dに表示中の保留記憶表示と、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの記憶内容と、が一致しているか否かを判定する。ここで、保留記憶表示と始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの記憶内容とが一致している場合は、当該保留表示更新処理を終了する。一方、保留記憶表示と始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの記憶内容とが一致していない場合は、保留記憶表示エリア5Dの表示を行うための表示バッファデータを、その時点で始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける特図保留記憶のそれぞれのエントリに格納されている保留表示フラグから特定される表示態様の表示データに上書き更新することにより、保留記憶表示エリア5Dの表示を更新し、その後、保留表示更新処理を終了する。
また、前述したS252にてスーパーリーチ演出実行中フラグがセットされていない場合に進むS258において、演出制御用CPU120は、演出用保留表示エリア5Uに演出用保留表示や表示領域表示(マス目)が非表示中であるか否かを判定する。ここで、演出用保留表示や表示領域表示が非表示中でない場合は、後述するS260に進む。一方、演出用保留表示や表示領域表示が非表示中である場合は、S259に進む。
S259において演出制御用CPU120は、表示領域表示を表示するとともに、演出用保留表示エリア5Uの表示を行うための表示バッファデータを、その時点で始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける特図保留記憶のそれぞれのエントリに格納されている演出用保留表示フラグから特定される表示パターンの表示データに上書き更新することにより、演出用保留表示エリア5Uの表示を更新し、前述したS268に進む。
また、前述したS258にて演出用保留表示や表示領域表示が非表示中でない場合に進むS260において、演出制御用CPU120は、演出用保留表示エリア5Uに表示中の演出保留表示と、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの記憶内容と、が一致しているか否かを判定する。ここで、演出保留表示と始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの記憶内容とが一致している場合は、前述したS268に進む。一方、演出保留表示と始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの記憶内容とが一致していない場合は、S261に進む。
S261において演出制御用CPU120は、演出保留表示と始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの記憶内容とが一致していない場合において、その不一致が記憶内容の保留記憶のシフトによるものでなく、新たな始動入賞が生じたことによるものであるか否か、つまり、演出保留表示数が増加したことによるものか否かを判定する。
ここで、演出保留表示数が増加したことによるものである場合は、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの各エントリに格納されている演出保留表示フラグから特定される表示パターンで演出用保留表示を更新表示し(S263)、前述したS268に進む。一方、演出保留表示数が増加したことによるものでない場合、つまり、保留記憶のシフトによるものである場合は、演出用保留表示エリア5Uに表示中の演出保留表示に対応したシフト演出パターンをセットし、シフト演出が実行されることを示すシフト演出実行フラグをセットし(S262)、前述したS268に進む。
尚、演出制御用CPU120は、S262にシフト演出実行フラグをセットするとともに、シフト演出パターンに応じたシフト演出用プロセステーブルを選択する。そして、選択したシフト演出用プロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる。このシフト演出用プロセステーブルには、演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。このシフト演出用プロセスデータに基づいて、後述するシフト演出が実行される(図28(B)参照)。
また、前述したS250にて作用演出実行フラグがセットされている場合に進むS257において、演出制御用CPU120は、作用演出処理を実行する。この作用演出処理では、作用演出用プロセステーブルに基づいて演出表示装置5の表示が制御され、演出用保留表示エリア5Uに所定のキャラクタが登場し、このキャラクタが該演出用保留表示に作用する作用演出を行う(図27参照)。尚、この登場したキャラクタは、保留記憶表示に作用しないように(作用しているように見えないように)、保留記憶表示エリア5Dから離れた位置で作用演出を実行する。
尚、演出制御用CPU120は、作用演出の終了タイミングであれば、作用演出実行フラグをクリアし(S258)、前述したS268に進む。
また、前述したS251にてシフト演出実行フラグがセットされている場合に進むS255において、演出制御用CPU120は、シフト演出処理を実行する。このシフト演出処理では、シフト演出用プロセステーブルに基づいて演出表示装置5の表示が制御され、演出用保留表示エリア5Uの演出用保留表示が一旦マス目の外に飛び出して、隣のマス目に移動するシフト演出を行う(図28(B)参照)。
尚、演出制御用CPU120は、シフト演出の終了タイミングであれば、シフト演出実行フラグをクリアし(S256)、前述したS268に進む。
図24は、図20に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S74)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU120は、まず、S271において演出制御用CPU120は、第1変動開始コマンド受信フラグまたは第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する。ここで、第1変動開始コマンド受信フラグまたは第2変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(S271;N)、当該演出図柄変動開始処理を終了する。一方、第1変動開始コマンド受信フラグまたは第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(S271;Y)、S272に進む。
S272において演出制御用CPU120は、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける特図保留記憶のバッファ番号「1」〜「8」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(S272)。尚、バッファ番号「1」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、特図保留記憶のバッファ番号「2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1」に対応付けて格納するようにシフトし、特図保留記憶のバッファ番号「3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2」に対応付けて格納するようにシフトし、特図保留記憶のバッファ番号「4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「3」に対応付けて格納するようにシフトし、特図保留記憶のバッファ番号「5」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「4」に対応付けて格納するようにシフトし、特図保留記憶のバッファ番号「6」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「5」に対応付けて格納するようにシフトし、特図保留記憶のバッファ番号「7」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「6」に対応付けて格納するようにシフトし、特図保留記憶のバッファ番号「8」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「7」に対応付けて格納するようにシフトする。
S272の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(S275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(S276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた演出図柄の停止図柄を決定し、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、この実施例では、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3変動表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの演出図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第4変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1変動表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる演出図柄の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定すれば良い。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すれば良い。
次いで、演出制御用CPU120は、予告演出決定処理を実施して、当該変動表示において予告演出を実行するか否かを決定する。尚、本実施例では、予告演出決定処理において、キャラクタが登場するキャラクタ予告演出のみを決定するようにしている。また、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの予告演出として、キャラクタ予告演出以外のその他の態様の予告演出、例えば、予告画像が段階的に変化するステップアップ予告や、所定のキャラクタの一群が表示領域を横切る群予告等の実行を決定するようにしても良く、これら異なる態様の予告演出を決定する場合には、予告演出を開始するタイミングが予告演出の態様に応じて異なるので、後述する予告演出開始待ちタイマに、予告演出の態様に応じた異なる期間を設定すれば良い。
予告演出決定処理の後に、S278において演出制御用CPU120は、予告演出実行決定フラグがセットされているか否か、つまり、S277の予告演出決定処理において予告演出の実行が決定されたか否かを判定する。
予告演出実行決定フラグがセットされている場合には、S279に進んで、予告演出開始待ちタイマに、予告演出開始までの期間として本実施例の予告演出であるキャラクタ予告演出に対応する期間を設定し、予告演出実行決定フラグをクリアして(S280)、S281に進む。一方、予告演出実行決定フラグがセットされていない場合には、S279経由することなくS281に進む。
これら予告演出開始までの期間としては、本実施例では、キャラクタが登場する予告演出が開始されるタイミングの前に、キャラクタが登場することの前兆を示す演出(図示略)が実施され、該前兆を開始するタイミングが予告演出の開始タイミングとされているので、予告演出を開始するまでの期間よりも短い期間が設定され、これら予告演出の開始タイミングは、予告演出の開始から実行される予告演出のプロセステーブルに基づいて特定されて予告演出が開始されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら前兆の演出を予告演出において実施しない場合にあっては、予告演出の開始タイミングが予告演出の開始タイミングとなるので、予告演出の開始タイミングまでの期間を予告演出開始待ちタイマに設定すれば良い。
S281において演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S282)。
尚、プロセステーブルには、演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(S283)。例えば、演出表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、この実施例では、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の変動表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(S284)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(S285)。尚、所定時間は、例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の演出図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置5に出力し、演出表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって演出図柄の変動が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値にする(S286)。
図25は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(S75)を示すフローチャートである。この演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU120は、先ず、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(S301,S302,S303)。また、演出制御用CPU120は、予告演出開始待ちタイマがセットされている(予告演出を行うことに決定されている)か、または予告演出実行中フラグがセットされている(予告演出の実行中である)場合には(S304;Y)、予告演出処理を実行する(S305)。一方、予告演出開始待ちタイマも予告演出実行中フラグもセットされていない場合には、S305の予告演出処理を実施することなく、S306に進む。
S306において演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する。ここで、プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は(S306;N)、後述するS310に進む。一方、プロセスタイマがタイマアウトしている場合は(S306;Y)、プロセスデータの切り替えを行う(S307)。即ち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(S308)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更し(S309)、S310に進む。
S310において演出制御用CPU120は、プロセステーブルに基づいてスーパーリーチ演出の開始タイミングであるか否かを判定する。ここで、スーパーリーチ演出の開始タイミングである場合は(S310;Y)、スーパーリーチ演出実行中フラグをセットし(S311)、後述するS314に進む。一方、スーパーリーチ演出の開始タイミングでない場合は(S310;N)、S312に進む。
S312において演出制御用CPU120は、プロセステーブルに基づいてスーパーリーチ演出の終了タイミングであるか否かを判定する。ここで、スーパーリーチ演出の終了タイミングである場合は(S312;Y)、スーパーリーチ演出実行中フラグをクリアし(S313)、S314に進む。一方、スーパーリーチ演出の終了タイミングでない場合は(S312;N)、スーパーリーチ演出実行中フラグをクリアしないでS314に進む。
S314において演出制御用CPU120は、変動制御タイマがタイマアウトしているか否かを確認する。ここで、変動制御タイマがタイマアウトしていない場合は(S314;N)、後述するS317に進む。
一方、変動制御タイマがタイマアウトしている場合には(S314;Y)、演出制御用CPU120は、左中右の演出図柄の次表示画面(前回の演出図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(S315)。そのようにして、演出表示装置5において、演出図柄の変動制御が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置5に出力する。そのようにして、演出表示装置5において、演出図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像及び演出図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットし(S316)、S317に進む。
S317において演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイマアウトしているか否か確認する。変動時間タイマがタイマアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に応じた値に更新する(S319)。一方、変動時間タイマがタイマアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(S318;Y)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に応じた値に更新する(S319)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターン指定コマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
尚、演出図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、演出図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は演出図柄の変動時間に相当する。よって、S306の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイマアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データやランプ制御実行データ等)はなく、プロセステーブルにもとづく演出図柄の演出制御は終了する。
次に、保留記憶表示及び演出用保留表示の演出態様について図26及び図27を参照して説明する。
先ず、スーパーリーチ演出の実行中に始動入賞がある場合について、図26を参照して説明する。図26(A)に示すように、保留表示予告演出が実行される前において、演出表示装置5の表示領域の下部の左側の保留記憶表示エリア5Dには、保留記憶数と同数の保留記憶表示が表示されるとともに、演出表示装置5の表示領域の下部の右側の演出用保留表示エリア5Uには、保留記憶表示に対応する個数の演出用保留表示が表示される。ここで、各演出用保留表示は、通常表示態様(小型の丸印の表示態様)で表示されている。
図26(B)に示すように、変動中において始動入賞があった場合には、前述した保留表示予告演出決定処理において、保留表示予告演出を実行するか否かを決定する。ここで、保留表示予告演出を実行すると決定した場合には、当該始動入賞がターゲット保留となる。このときに、保留記憶表示エリア5Dにて新たな保留記憶表示がなされるとともに、演出用保留表示エリア5Uにて新たな演出用保留表示がなされる。
そして、演出用保留表示エリア5Uでは、所定のキャラクタが登場し、このキャラクタが該演出用保留表示のみに作用する作用演出が実行され、このキャラクタが演出用保留表示を、通常表示態様とは異なる特別表示態様(本実施例では、黒色の星印の第3表示態様)にする演出がなされる。尚、本実施例では、ターゲット保留に対応した演出用保留表示の発生時には、通常表示態様で表示され、作用演出が実行されることで、この演出用保留表示が通常表示態様から特別表示態様に変化する演出がなされる。
また、保留記憶表示エリア5Dでは、ターゲット保留に対応した保留記憶表示は、最初から特定表示態様(本実施例では、「○」(白色の丸印)内に「×」が1つ含まれる特定表示態様)にて表示される。
図26(C)に示すように、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となった後に、リーチ演出が開始される(図26(D)参照)。更に、リーチ演出がスーパーリーチ演出になり、スーパーリーチ演出が実行される(図26(E)参照)。ここで、スーパーリーチ演出の実行が開始されると、演出用保留表示エリア5Uに表示されている演出用保留表示や表示領域表示(マス目)を消去する。尚、演出用保留表示や表示領域表示が消去されても、保留記憶表示エリア5Dには、保留記憶表示がなされているので、遊技者は、ターゲット保留を認識することができる。
尚、図26(F)に示すように、前述した保留表示予告演出決定処理(図21参照)のS233にてスーパーリーチ演出実行中フラグがセットされている場合は、演出保留表示の表示パターンを通常表示態様である表示パターン「00」に決定し、該演出保留表示に対応する保留記憶表示の表示態様を通常表示態様に決定するので、スーパーリーチ演出の実行中において始動入賞があっても、当該始動入賞に基づく新たな保留記憶は、保留表示予告演出の表示態様にならいようになっている。そのため、保留記憶表示エリア5Dにおいて、通常表示態様で新たな保留記憶表示がなされるとともに、演出用保留表示エリア5Uにおいて、通常表示態様で新たな演出用保留表示がなされる。
そして、スーパーリーチ演出の実行が終了されると、演出図柄の変動停止がなされる(図26(G)参照)。ここで、消去されていた演出用保留表示や表示領域表示(マス目)が演出用保留表示エリア5Uに再び表示される。
次に、演出用保留表示エリア5Uに表示される演出用保留表示の表示態様において、第1種別の特別表示態様で演出用保留表示が表示された場合と、第2種別の特別表示態様で演出用保留表示が表示された場合とで、保留記憶表示エリア5Dに表示される保留記憶表示の表示態様が異なっていることについて、図27を参照して説明する。
尚、前述したように、本実施例では、演出用保留表示の複数種類の特別表示態様のうち、第1表示態様、第2表示態様、及び第3表示態様が第1種別の特別表示態様となっており、第4表示態様、及び第5表示態様が第2種別の特別表示態様となっている。また、前述の演出保留表示パターン決定テーブル(図22(A)参照)に示すように、これらの特別態様の演出用保留表示のうち、当該演出用保留表示に係わる変動表示において、変動表示結果が「大当り」である場合は、第5表示態様が決定される割合が最も高く設定されているとともに、第4表示態様から第1表示態様にかけて決定される割合が順次低くなっている。つまり、第1種別の特別表示態様の演出用保留表示が表示される場合よりも、第2種別の特別表示態様の演出用保留表示が表示される場合の方が、大当りとなる可能性が高いことが示唆される。
図27(A)に示すように、保留表示予告演出が実行される前において、各演出用保留表示は、通常表示態様(小型の丸印の表示態様)で表示されている。
図27(B1)に示すように、変動中において始動入賞があった場合に、保留表示予告演出を実行すると決定した場合には、当該始動入賞がターゲット保留となる。このときに、保留記憶表示エリア5Dにて新たな保留記憶表示がなされるとともに、演出用保留表示エリア5Uにて新たな演出用保留表示がなされる。そして、演出用保留表示エリア5Uでは、所定のキャラクタが登場し、このキャラクタが該演出用保留表示に作用する作用演出が実行される。
ここで、演出保留表示の表示パターン「13」が決定されると、第1種別である第3表示態様で演出用保留表示が表示される。この第1種別である第3表示態様で演出用保留表示が表示された場合には、保留記憶表示エリア5Dのターゲット保留に対応した保留記憶表示が特定表示態様(本実施例では、「○」(白色の丸印)内に「×」が1つ含まれる特定表示態様)にて表示される。
そして、図27(C1)に示すように、スーパーリーチ演出の実行が開始されると、演出用保留表示エリア5Uに表示されている演出用保留表示や表示領域表示(マス目)を消去する。尚、演出用保留表示や表示領域表示が消去されても、保留記憶表示エリア5Dには、保留記憶表示がなされているので、遊技者は、ターゲット保留を認識することができる。
尚、スーパーリーチ演出の実行が終了されると、演出図柄の変動停止がなされる(図27(D1)参照)。ここで、消去されていた演出用保留表示や表示領域表示(マス目)が演出用保留表示エリア5Uに再び表示される。
一方、図27(B2)に示すように、変動中において始動入賞があった場合に、保留表示予告演出を実行すると決定した場合には、当該始動入賞がターゲット保留となる。このときに、保留記憶表示エリア5Dにて新たな保留記憶表示がなされるとともに、演出用保留表示エリア5Uにて新たな演出用保留表示がなされる。そして、演出用保留表示エリア5Uでは、所定のキャラクタが登場し、このキャラクタが該演出用保留表示に作用する作用演出が実行される。
ここで、演出保留表示の表示パターン「21」が決定されると、第2種別である第4表示態様で演出用保留表示が表示される。この第2種別である第4表示態様で演出用保留表示が表示された場合には、保留記憶表示エリア5Dのターゲット保留に対応した保留記憶表示が通常表示態様(「○」(白色の丸印)の表示態様)にて表示される。
そして、図27(C2)に示すように、スーパーリーチ演出の実行が開始されると、演出用保留表示エリア5Uに表示されている演出用保留表示や表示領域表示(マス目)を消去する。尚、演出用保留表示や表示領域表示が消去されても、保留記憶表示エリア5Dには、保留記憶表示がなされているので、遊技者は、ターゲット保留を認識することができる。
尚、スーパーリーチ演出の実行が終了されると、演出図柄の変動停止がなされる(図27(D2)参照)。ここで、消去されていた演出用保留表示や表示領域表示(マス目)が演出用保留表示エリア5Uに再び表示される。
このように、演出用保留表示の複数種類の特別表示態様のうち、大当りとなる可能性が高いことを示唆する第2種別の特別表示態様(第4〜第5表示態様)で演出用保留表示が表示された場合は、当該演出用保留表示に対応する保留記憶表示が変化しない(通常表示態様で表示される)ようになっている。そして、演出用保留表示は、スーパーリーチ演出の実行中に消去されるようになっているので、大当りとなる可能性が高いことを示唆する第2種別の特別表示態様(第4〜第5表示態様)で演出用保留表示が表示された場合に、当該演出用保留表示にのみ遊技者が注目してしまい、スーパーリーチ演出に注目しなくなってしまうようなことがない。そのため、スーパーリーチ演出による遊技興趣を向上できる。
次に、変形例としての保留記憶表示及び演出用保留表示の演出態様について図29を参照して説明する。
図29(A)に示すように、変形例1では、演出表示装置5の表示領域の下部の右側に、保留記憶表示が表示されている。そして、この保留記憶表示の上方位置に、各保留記憶表示に対応した演出用保留表示を表示するマス目(表示領域表示)が表示される。例えば、「○」(白色の丸印)内に「×」が1つ含まれる特定表示態様の保留記憶表示が表示され、その上方位置に、黒色の星印の第3表示態様の演出用保留表示が表示される。このように、変形例1では、各保留記憶表示に対応する各演出用保留表示が、保留記憶表示の近傍に並んで表示されるので、保留記憶表示と演出用保留表示との対応が分かり易くなっている。
図29(B)に示すように、変形例2では、上下に並んで表示された保留記憶表示及び演出用保留表示のうち、ターゲット保留となる保留記憶表示及び演出用保留表示を、ロケットの画像で隠蔽する隠蔽演出が実行される。そして、スーパーリーチ演出の実行が開始されると、演出用保留表示や表示領域表示(マス目)が消去されるとともに、隠蔽演出に用いているロケットの画像も消去される。このロケットの画像が消去されることで、ターゲット保留となる保留記憶表示の特定表示態様が見えるようになる。尚、図29(C)では、「○」(白色の丸印)内に「×」が2つ含まれる表示態様を例示している。この保留記憶表示の表示態様によって、遊技者は、当該ターゲット保留に基づく変動表示において大当りとなる期待感を得ることができる。
以上、本実施例のパチンコ遊技機1にあっては、演出制御用CPU120が、図21に示す保留表示予告演出決定処理のS233にてスーパーリーチ演出実行中フラグがセットされている場合に進むS237において、演出保留表示の表示パターンを通常表示態様である表示パターン「00」に決定し、該演出保留表示に対応する保留記憶表示の表示態様を通常表示態様に決定することで、保留表示予告演出がスーパーリーチ演出の妨げとなってしまうことを防ぎつつ、保留表示予告演出の遊技興趣を向上できる。
尚、保留記憶表示(第2表示)の表示態様を特定表示態様(特定態様)としないことには、保留記憶表示を表示しない演出態様や、既に表示中の保留記憶表示を継続して表示するが該保留記憶表示を特定表示態様に変化させない演出態様などを含む。
また、本実施例によれば、図26(E)に示すように、スーパーリーチ演出の実行が開始されると、演出用保留表示エリア5Uに表示されている演出用保留表示や表示領域表示(マス目)が消去されることで、演出用保留表示が表示される表示領域を遊技者が認識し易くできるとともに、これらの表示領域表示(マス目)が、スーパーリーチ演出の妨げとなってしまうことも防ぐことができる。
また、本実施例によれば、図11に示すように、保留記憶表示が1の種類の特定表示態様で表示可能であることで、スーパーリーチ演出が実行されているときには表示されない演出用保留表示の表示態様の種別を増やすことにより保留表示予告演出の興趣を向上できるとともに、スーパーリーチ演出が実行されているときに表示されている保留記憶表示については、特定表示態様の種別を増やさないことで、これら保留表示予告演出によってスーパーリーチ演出の興趣が削がれてしまうことを防ぐことができる。
尚、本実施例では、演出保留表示パターン決定テーブル(図22(A))に示すように、演出用保留表示の表示態様の種別によって大当り期待度を遊技者が把握できようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出用保留表示の表示態様の種別が大当り期待度を把握するものでなくても良く、例えば、演出用保留表示の表示態様の種別に応じて、確変状態、時短状態等の遊技状態が切り替わる期待度を遊技者が把握可能であるものであっても良いし、特定の演出が実行されるか否かの出現率を遊技者が把握できるものであっても良い。
また、本実施例によれば、図28に示すように、保留記憶表示のシフト態様と演出用保留表示のシフト態様とが異なっていることで、演出用保留表示の移動態様と保留記憶表示の移動態様とが異なるので、保留表示を区別し易くできるとともに遊技興趣も向上できる。
前述したように、演出用保留表示エリア5Uにおいて、演出用保留表示がシフトされるときには、演出用保留表示が一旦マス目の外に飛び出して、隣のマス目に移動するシフト演出が実行され(図28(B)参照)、保留記憶表示エリア5Dに表示される保留記憶表示では、保留記憶表示がシフトされるときに、シフト演出はなされない(図28(A)参照)。つまり、演出用保留表示の演出は、保留記憶表示の演出よりも目立つ演出(派手な演出)となっているが、この目立つ演出は、シフト演出によるものでなくても良く、例えば、演出用保留表示の演出は、保留記憶表示の演出よりも演出用保留表示の動作(アクション)の回数が多い演出であっても良いし、演出用保留表示の演出は、保留記憶表示の演出よりも大きな移動量で演出用保留表示が動作される演出であっても良いし、演出用保留表示は、保留記憶表示よりも高い輝度で表示される演出であっても良い。また、始動入賞時(保留記憶の発生時)に、所定のエフェクト画像を表示するようにし、そのエフェクト画像が保留記憶表示よりも演出用保留表示の方が派手な画像であっても良い。尚、演出用保留表示の演出が特に目立つ演出でなくても良く(通常態様の演出であっても良く)、その場合には、保留記憶表示の演出が演出用保留表示の演出よりも目立たない演出(地味な演出)であれば良い。
また、本実施例によれば、図11に示すように、保留記憶表示の変化したときの態様が特定表示態様の1種類のみとなっているが、演出用保留表示は、第1〜第5表示態様の5つの種類の表示態様で表示可能なことで、スーパーリーチ演出が実行されているときには表示されない演出用保留表示の特定表示態様の数を増やすことにより保留表示予告演出の興趣を向上できるとともに、スーパーリーチ演出が実行されているときに表示されている保留記憶表示については、特定表示態様の数を増やさないことで、これら保留表示予告演出によってスーパーリーチ演出の興趣が削がれてしまうことを防ぐことができる。
また、変形例2によれば、図29(C)に示すように、スーパーリーチ演出の実行が開始されると、演出用保留表示や表示領域表示(マス目)が消去されるとともに、隠蔽演出に用いているロケットの画像(特殊態様)も消去される。このロケットの画像が消去されることで、ターゲット保留となる保留記憶表示の特定表示態様が見えるようになることで、演出用保留表示が表示されていないときでも、保留記憶表示が演出用保留表示の特殊態様に対応する表示態様(「○」(白色の丸印)内に「×」が2つ含まれる表示態様)にて表示されるので、保留表示予告演出の対象の保留表示をスーパーリーチ演出中においても認識することができる。
また、本実施例によれば、図11(B)に示すように、演出用保留表示が表示されるとともに表示される保留記憶表示が特定表示態様で表示される第1種別の特別表示態様の演出用保留表示と、演出用保留表示が表示されるとともに表示される保留記憶表示が通常表示態様で表示される第2種別の特別表示態様の演出用保留表示と、の2種類の演出用保留表示が設けられていることで、保留表示予告演出がスーパーリーチ演出の妨げとなってしまうことを防ぎつつ、保留表示予告演出の遊技興趣を向上できる。
また、本実施例によれば、図26(E)に示すように、演出用保留表示エリア5Uに表示されている演出用保留表示や表示領域表示(マス目)が消去されるときには、スーパーリーチ演出の実行中であり、大当り図柄が導出表示される割合が高いことで、保留表示予告演出がスーパーリーチ演出の妨げとなってしまうことを防ぎつつ、保留表示予告演出の遊技興趣を向上できる。
尚、本実施例では、演出用保留表示エリア5Uに表示されている演出用保留表示や表示領域表示(マス目)が消去されるタイミングが、大当り図柄が導出表示される割合が高い特定演出としてのスーパーリーチ演出の実行中となっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、確変状態や時短状態等の遊技者にとって有利な状態となっている演出を実行中のときに、演出用保留表示エリア5Uに表示されている演出用保留表示や表示領域表示(マス目)が消去されるようにしても良い。また、役物が落下して大当りになることを確定的に報知する役物落下演出(大当り確定報知演出)等などの期待度が高い演出であるときに、演出用保留表示エリア5Uに表示されている演出用保留表示や表示領域表示(マス目)が消去されるようにしても良い。更に、スーパーリーチ演出の実行中であっても、演出用保留表示や表示領域表示(マス目)が、消去される場合と消去されない場合の2つの態様があっても良く、そのような態様の場合には、演出用保留表示や表示領域表示(マス目)が消去されたときのスーパーリーチ演出の方が、演出用保留表示や表示領域表示(マス目)が消去されないときのスーパーリーチ演出よりも、大当り図柄が導出表示される割合が高くなるようにする。尚、本発明の特定演出は、スーパーリーチ演出でなくても良く、確変中演出やST中演出などの演出が、本発明の特定演出であっても良い。
また、本実施例では、図21の保留表示予告演出決定処理のS233にてスーパーリーチ演出実行中フラグがセットされているか否かを判定し、スーパーリーチ演出を実行中であるか否かに応じて、いずれの演出保留表示の表示パターンを決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、保留表示予告演出決定処理のS233にて時短状態であるか否かを判定し、時短状態であるか否かに応じて、いずれの演出保留表示の表示パターンを決定するようにしても良い。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、本実施例では、変動時間及びリーチ演出の種類等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、CPU103は、1つ目のコマンドでは、例えば、擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。
尚、CPU103の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しなければならないデータ量を削減することができる。
また、前記実施例では、遊技球を打球発射装置により遊技領域よりも下方から打ち出す形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記打球発射装置をパチンコ遊技機1における遊技領域の上方位置に設けることによって、遊技球を遊技領域の上方位置から打ち出すようにしても良い。
また、前記実施例では、大当り遊技において大入賞口の開放を実施することで多くの遊技球を獲得できる大当りのみを発生させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、確変大当りBを、ラウンド遊技における大入賞口の開放時間を著しく短くして、大入賞口が開放したことを遊技者に認識されないようにして、該確変大当りBの発生により、突然に確変状態となったように見せる突確大当りとしても良い。尚、これら確変大当りBを突確大当りとする場合には、該確変大当りBの大当り遊技における大入賞口の開放パターンと同一の開放パターンにて大入賞口を開放する小当りを設けるようにして、確変大当りBや小当りの発生後の遊技状態が、高確状態であるのか、或いは低確状態にあるのかが不明な状態(いわゆる潜伏状態)が発生するようにしても良い。
また、前記実施例では、演出表示装置5の表示領域に、保留記憶表示エリア5Dと演出用保留表示エリア5Uとがそれぞれ個別に設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留記憶表示エリア5Dを無くして演出用保留表示エリア5Uに表示される演出用保留表示のみで保留記憶数を遊技者に認識させるものであっても良い。また、演出表示装置5を複数個設けるようにし、保留記憶表示エリア5Dと演出用保留表示エリア5Uとがそれぞれ個別の演出表示装置5に表示されるものであっても良い。
また、前記実施例では、保留表示予告演出の実行の有無を始動入賞時に決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ターゲット保留が始動入賞してから所定時間経過後に保留表示予告演出の実行の有無を決定するようにしても良い。また、変動開始時に保留表示予告演出の実行の有無を決定するようにしても良い。
また、前記実施例では、始動入賞時に演出用保留表示エリア5Uにおける演出用保留表示の表示態様が変化し、保留表示予告演出が実行されるが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者がプッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を行うことに基づいて演出用保留表示エリア5Uにおける演出用保留表示の表示態様が変化し、保留表示予告演出が実行される態様であっても良い。
また、前記実施例では、始動入賞口を、第1始動入賞口と第2始動入賞口の2つとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、始動入賞口を1つのみとしても良いし、始動入賞口を3以上としても良い。
また、前記実施例では、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ表示結果となる最終停止図柄を含む複数種類の特別図柄を変動表示した後に、最終停止図柄を停止表示するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示結果となる最終停止図柄を含めずに複数種類の特別図柄を変動表示した後に、最終停止図柄を停止表示するものであっても良い。つまり、表示結果となる最終停止図柄は、変動表示に用いられる特別図柄と異なる図柄であっても良い。
また、前記実施例では、保留記憶表示及び演出用保留表示の両方を演出表示装置5に表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留記憶表示を演出表示装置5以外の装置に表示するようにしても良い。例えば、演出表示装置5に加えて、該演出表示装置5よりも表示面積が小さい副演出表示装置(液晶表示装置など)を設けるようにし、この副演出表示装置に保留記憶表示を表示するようにしても良い。また、演出用保留表示を副演出表示装置に表示するようにし、副演出表示装置に表示された保留記憶表示に作用する保留表示予告演出を実行するようにしても良い。また、保留記憶表示や演出用保留表示の両方を、副演出表示装置に表示するようにしても良い。
尚、前記実施例では、保留記憶表示の表示態様が「○」(白色の丸印)の通常表示態様と、「○」(白色の丸印)内に「×」が1つ含まれる特定表示態様との2種類となっており、保留記憶表示の変化したときの態様が特定表示態様の1種類のみとなっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留記憶表示の特定表示態様を複数種類設けるようにしても良い。
尚、保留記憶表示の特定表示態様を複数種類設けた場合には、その特定表示態様の属性を、該保留記憶表示が対応している演出用保留表示の表示態様と連想(連携)可能なものにする。例えば、演出用保留表示が変化したときの第1種別の特別表示態様が、特定の色彩(例えば「赤色」)で表示されるキャラクタ画像である場合には、対応する保留記憶表示の特定表示態様を特定の色彩(「赤色」)で発光する態様で表示する。また、保留記憶表示の特定表示態様が色彩のみが異なる複数種類(例えば「青色」「黄色」「赤色」等)設けた場合において、演出用保留表示が第1種別の特別表示態様で表示されたときには、該当する特別表示態様の色彩と同一の色彩の特定表示態様で保留記憶表示を表示し、演出用保留表示が第2種別の特別表示態様で表示されたときには、該当する特別表示態様の色彩とは無関係に既定(デフォルト)の色彩(例えば「赤色」)が特定表示態様の色彩として決定され、該色彩の特定表示態様で保留記憶表示を表示するようにしても良い。
尚、前記実施例では、保留記憶表示が変化したときの特定表示態様と演出用保留表示が変化したときの第1〜第5表示態様とが異なる表示態様となっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留記憶表示が変化したときの特定表示態様と演出用保留表示が変化したときの第1〜第5表示態様とが同一の表示態様であっても良い。また、保留記憶表示の一部が変化したときの特定表示態様と演出用保留表示の一部が変化したときの第1〜第5表示態様とが同一でその他は異なる表示態様であっても良い。
また、例えば、保留記憶表示が変化したときの特定表示態様と演出用保留表示が変化したときの第1〜第5表示態様とを同一の表示態様にした場合には、スーパーリーチ演出が開始されて演出用保留表示が消去されても、遊技者は、保留記憶表示を視認することで、その保留記憶表示の表示態様の種別によって大当り期待度を把握できる。
尚、前記実施例では、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行されるが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2特別図柄の変動表示が第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行されるものであっても良い。
尚、前記実施例では、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの全ての保留記憶(バッファ番号「1」〜「8」に対応した全ての保留記憶)が、保留表示予告演出の実行の対象となっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの一部の保留記憶を保留表示予告演出の実行の対象としても良い。例えば、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶のみを保留表示予告演出の実行の対象としても良い。
尚、前記実施例では、演出用保留表示エリア5Uに表示される演出用保留表示や表示領域表示(マス目)がスーパーリーチの演出中に一旦消去されるが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出用保留表示やマス目が演出表示装置5から見えなくなる態様であれば、その他の態様であっても良い。例えば、演出表示装置5の他に設けられた副演出表示装置を設け、スーパーリーチの演出中に、演出用保留表示やマス目が演出表示装置5から副演出表示装置に切り替えて表示されるものであっても良い。また、演出表示装置5における演出用保留表示エリア5Uを隠蔽するシャッタ部材を設け、スーパーリーチの演出中に、シャッタ部材により演出用保留表示エリア5Uを隠蔽するものであっても良い。
尚、前記実施例では、演出用保留表示エリア5Uに表示される演出用保留表示や表示領域表示(マス目)がスーパーリーチの演出中に一旦消去されるが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り確定報知演出、役物落下演出、確変中演出、ST中演出等のスーパーリーチの演出以外の演出を実行中に、演出用保留表示や表示領域表示(マス目)が消去されるものであっても良い。
尚、前記実施例では、先に発生した保留記憶において、保留表示予告演出の対象になっている保留記憶があるか否かに係わらず、後に発生した保留記憶において、演出保留表示パターン決定テーブルを用いて演出保留表示の表示態様を決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、先に発生した保留記憶において、保留表示予告演出の対象になっている保留記憶がある場合、つまり、既に第1〜第5表示態様のいずれかの表示態様で演出保留表示が表示中である場合には、後に発生した保留記憶において、保留表示予告演出を実行しないようにしても良い。また、先に発生した保留記憶において、保留表示予告演出の対象になっている保留記憶がある場合と、保留表示予告演出の対象になっている保留記憶がない場合と、で異なる演出保留表示パターン決定テーブルを用いて演出保留表示の表示態様を決定しても良い。
1 パチンコ遊技機
4A 第1特別図柄表示器
4B 第2特別図柄表示器
5 演出表示装置
100 遊技制御用マイクロコンピュータ
120 演出制御用CPU

Claims (2)

  1. 変動表示を行い、予め定められた特定表示結果が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、
    未だ開始されていない変動表示に関する情報を保留情報として記憶する保留記憶手段と、
    前記保留記憶手段に記憶されている一の保留情報に対応する保留表示として、第1表示を表示可能であるとともに該第1表示の表示位置とは異なる位置に第2表示を表示可能な保留表示手段と、
    前記保留記憶手段に記憶されている保留情報に対応する前記第1表示と前記第2表示の少なくとも一方の表示態様を特定態様とすることにより、該保留情報に対応する変動表示の表示結果として前記特定表示結果が導出表示されることを示唆する先読み予告演出を実行可能な先読み予告演出実行手段と、
    を備え、
    前記保留表示手段は、前記特定演出が実行されているときには前記第1表示を表示せずに前記第2表示のみを表示し、
    前記先読み予告演出実行手段は、前記第1表示を前記特定態様とするときには前記第2表示も前記特定態様とし、前記特定演出の実行により前記第2表示のみが表示されているときには、新たに表示する第2表示の表示態様を前記特定態様としない
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記保留表示に作用する作用演出を実行可能な作用演出実行手段を備え、
    前記作用演出は、前記第1表示に作用する
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
JP2015078378A 2015-04-07 2015-04-07 遊技機 Expired - Fee Related JP6170959B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015078378A JP6170959B2 (ja) 2015-04-07 2015-04-07 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015078378A JP6170959B2 (ja) 2015-04-07 2015-04-07 遊技機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016198131A JP2016198131A (ja) 2016-12-01
JP6170959B2 true JP6170959B2 (ja) 2017-07-26

Family

ID=57422991

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015078378A Expired - Fee Related JP6170959B2 (ja) 2015-04-07 2015-04-07 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6170959B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019037677A (ja) * 2017-08-29 2019-03-14 株式会社ソフイア 遊技機
JP6878354B2 (ja) * 2018-06-19 2021-05-26 株式会社三共 遊技機
JP2019216911A (ja) * 2018-06-19 2019-12-26 株式会社三共 遊技機
JP6878355B2 (ja) * 2018-06-19 2021-05-26 株式会社三共 遊技機
JP7076829B2 (ja) * 2020-03-11 2022-05-30 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5266886B2 (ja) * 2008-05-30 2013-08-21 奥村遊機株式会社 遊技機
JP5805832B2 (ja) * 2014-07-25 2015-11-10 株式会社三共 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016198131A (ja) 2016-12-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6118837B2 (ja) 遊技機
JP6278940B2 (ja) 遊技機
JP6240534B2 (ja) 遊技機
JP6170960B2 (ja) 遊技機
JP6148211B2 (ja) 遊技機
JP6404595B2 (ja) 遊技機
JP2018114050A (ja) 遊技機
JP2019033939A (ja) 遊技機
JP2015198727A (ja) 遊技機
JP6170959B2 (ja) 遊技機
JP6278637B2 (ja) 遊技機
JP2018201949A (ja) 遊技機
JP2015130913A (ja) 遊技機
JP2017006465A (ja) 遊技機
JP6340199B2 (ja) 遊技機
JP6067520B2 (ja) 遊技機
JP2018114049A (ja) 遊技機
JP6663693B2 (ja) 遊技機
JP2016214361A (ja) 遊技機
JP2019030490A (ja) 遊技機
JP6496480B2 (ja) 遊技機
JP2015217185A (ja) 遊技機
JP6334996B2 (ja) 遊技機
JP6190266B2 (ja) 遊技機
JP2019005101A (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161102

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20170118

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20170215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170424

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170627

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170703

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6170959

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees