まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は、パチンコ遊技機1の回路構成例を示すブロック図である。尚、以下の説明において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を後方(背面)側として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。尚、本実施例におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1(以下、遊技機と略記する場合がある)は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2(ゲージ盤)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3(台枠)とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。例えば、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。尚、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示器4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。尚、本実施例では、特別図柄を文字や記号等の各々を識別可能な複数種類の識別情報とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、特別図柄を複数のドット表示の組み合わせにより一定の法則性を有さない識別困難なもの、或いは識別不能なものとしてもよい。
第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはともに、例えば方形状に形成されている。尚、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて演出図柄(飾り図柄ともいう)の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、演出図柄の変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、例えば特別図柄や演出図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、演出図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることである。これに対して、演出図柄の変動表示を開始してから変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでの変動表示中には、演出図柄の変動速度が「0」となって、演出図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、変動表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による演出図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。尚、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、演出図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。尚、演出図柄は8種類に限定されず、「大当り」となる組合せや「はずれ」となる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
演出図柄の変動表示が開始された後、変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である演出図柄が表示される。あるいは、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の演出図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である演出図柄が表示されるようにしてもよい。
演出表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。本実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を同様に丸型の白色表示とする。
尚、以下の説明において、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uを保留表示エリアと称することがあり、保留記憶数は、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uに表示される保留記憶表示の数により認識できるようになっている。更に、この保留記憶表示が集まった表示を保留表示と称することがある。
第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるか、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるかに応じて、その表示態様(例えば表示色や形状)を異ならせても良い。尚、本実施例においては、『実行』と『実施』とは同義である。
図1に示す例では、保留記憶表示エリアとともに、第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの上部と下部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
また、本実施例では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが、このように演出表示装置5を用いた演出を行う場合において、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、近年においては演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置5上の表示領域を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。よって、これら現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくいことを解消することを目的として、演出表示装置5に、演出図柄と特別図柄及び普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示エリアを設けても良い。これら第4図柄は、第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われるとともに、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われるようにすれば良い。尚、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されたりすることはないため、常に視認することができる。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。尚、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第2始動条件が成立する。尚、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。従って、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、前述の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果LED9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や貸し出しによって払い出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが設けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検出するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検出するコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、コントローラセンサユニット35Aは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組合せた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下動作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの配置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者による押下動作を検出するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81,82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R及び遊技効果LED9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、演出表示装置5における表示動作や、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果LED9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L,8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。LED制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたLED出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果LED9などにおける点灯/消灯駆動を行うLEDドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。尚、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。
図3(A)は、本実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される演出図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果指定コマンドであり、特別図柄や演出図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果指定コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、変動表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果指定コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する大当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する大当り終了指定コマンドである。
大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「16」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、第1保留記憶表示エリア5Dなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2保留記憶表示エリア5Uなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXH及びコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、変動表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別(確変や非確変や突確)の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値MR3が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101(Read Only Memory 101)と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102(Random Access Memory 102)と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103(Central Processing Unit 103)と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105(Input/Outputport 105)とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、本実施例では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、変動表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「非確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の変動表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける変動表示結果を「普図当り」とするか「普図はずれ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図5は、本実施例における変動パターンを示している。本実施例では、変動表示結果が「はずれ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「はずれ」で演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「はずれ」で演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施例では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けても良い。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けても良い。
図5に示すように、本実施例におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施例におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施例では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施例においては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしても良い。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために予め用意された複数の判定テーブルや設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図5に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図6は、ROM101に記憶される表示結果判定テーブルの構成例を示している。本実施例では、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示器4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本実施例の表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
表示結果判定テーブルにおいて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本実施例の表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施例では約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施例では約1/30)。即ち、表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
図7は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本実施例の大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて変動表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変」や「確変大当りA」、「確変大当りB」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本実施例における大当り種別について、図7(B)を用いて説明すると、本実施例では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する確変大当りAや確変大当りBと、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する非確変大当りとが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態と「非確変大当り」による大当り遊技状態では、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが16回(いわゆる16ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態では、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される短期開放大当りである。よって、「確変大当りA」を16ラウンド(16R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称する場合がある。
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施例では100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図7(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」と「確変大当りB」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」〜「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示器4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」としてラウンド数の少ない短期開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない短期開放大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図7(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、前述したように、「確変大当りB」に対する判定値の割り当てが、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、変動特図が第2特図である場合の方が第1特図である場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、図8及び図9に示すように、特図表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、特図表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
図8(A)及び図8(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルとしては、大当り種別が「確変大当りA」及び「確変大当りB」である場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(確変A・確変B用)と、大当り種別が「非確変大当り」である場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(非確変用)が予め用意されており、これら大当り用変動パターン判定テーブル(確変A・確変B用)と大当り用変動パターン判定テーブル(非確変用)には、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
尚、本実施例では、大当り用変動パターン判定テーブル(確変A・確変B用)が使用される場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当り用変動パターン判定テーブル(非確変用)が使用される場合にはスーパーリーチαが決定され易いようにこれら大当り用変動パターン判定テーブル(確変A・確変B用)と大当り用変動パターン判定テーブル(非確変用)とに判定値が割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、「確変大当りA」または「確変大当りB」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルには、保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルAと、合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
尚、図5に示すように、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、更に、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチはずれの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、変動表示の時間が長くなることにより、変動表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。即ち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態、即ち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば、遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリアは、第1特図保留記憶部と、第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、遊技制御フラグ設定部と、遊技制御タイマ設定部と、遊技制御カウンタ設定部と、遊技制御バッファ設定部とを備えている。
第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部は、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部は、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、演出表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、LED制御基板14に対してLEDデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。
尚、演出制御基板12の側においても、主基板11と同様に、例えば、予告演出等の各種の演出の種別を決定するための乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果LED9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターン等が、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、例えば、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図8(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図8(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施例では、図8(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応した領域)と、変動表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1−0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応した領域)と、変動表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2−0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1−1」またはバッファ番号「2−1」)の変動表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1−0」またはバッファ番号「2−0」の記憶内容は、当該変動表示を終了するときに実行される演出図柄変動停止処理においてクリアされるようになっている。
更に、本実施例の始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、後述する先読み予告演出決定処理(図15)において保留表示予告演出の実行の有無の決定に伴う表示パターンの決定が未決定であるか否か、つまり、新たな始動入賞の発生によって、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、始動入賞が発生したことにより新たに発生した保留記憶であることを示す始動入賞保留フラグと、保留記憶表示の表示パターン(表示態様)に応じたフラグ値がセットされる保留表示フラグと、を第1特図保留記憶及び第2特図保留記憶に対応する各バッファ番号に対応付けて格納できるように記憶領域が、各格納領域(エントリ)毎に確保されている。
尚、保留表示フラグには、後述する通常保留や青色保留、赤色保留、特殊保留等の表示態様に対応する数値が格納されるようになっている。そして、第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uには、これら保留表示フラグに対応する表示態様の保留表示が表示されることよって大当りとなる可能性やスーパーリーチとなる可能性が高いことが予告されるようになっている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから保留記憶数通知コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。
図8(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているコマンドは、演出図柄の変動表示を開始するごとに、直前に終了した変動表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−0」または「2−0」のエントリ)に格納されているものが削除されるとともに、該開始する変動表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−1」または「2−1」に対応したエントリ)に格納されているものと、該開始する変動表示の保留記憶以降のエントリの記憶内容がシフトされる。例えば図8(B)に示す格納状態において第1特図保留記憶の演出図柄の変動表示が終了した場合には、バッファ番号「0」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドがバッファ番号「0」にシフトされるとともに、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」、「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」、「3」に対応した領域にシフトされる。よって、バッファ番号「0」は、その時点において変動表示されている保留記憶に関する各コマンドを格納するための領域(エントリ)となる。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の変動表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図はずれ」となる。普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、特図変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「はずれ」となる。尚、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されるようにしても良く、これら所定表示結果としての所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示される場合には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御すれば良い。
特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
本実施例におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をはずれ図柄としている。尚、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やはずれ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やはずれ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「16」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。尚、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄は後述する確変大当りAに対応する大当り図柄となり、「5」の数字を示す特別図柄は後述する確変大当りBに対応する大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として、「3」または「7」の大当り図柄が導出された後に制御される大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが第1回数(例えば、16回)繰返し実行される。尚、通常開放大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
尚、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄は後述する非確変大当りに対応する大当り図柄となり、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが、確変大当りAと同じく第1回数(例えば、16回)繰返し実行される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「5」の数字を示す特別図柄が導出された後に制御される大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放大当り状態における所定期間と同じであるが、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが通常開放大当り状態における第1回数(例えば、16回)よりも少ない第2回数(例えば、5回)繰返し実行される。尚、短期開放大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。尚、これら短期開放大当り状態では、ラウンド回数を第2回数である5回とした形態を例示しているが、ラウンド回数は通常開放大当り状態における第1回数(例えば、16回)と同一とする一方、所定数(例えば6)以降の各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)を、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)とすることで、実質的なラウンド回数を通常開放大当り状態よりも少なくするようにしても良い。
このような短期開放大当り状態では、ラウンド数が通常開放大当り状態よりも少ないことにより、通常開放大当り状態よりも獲得できる出玉(賞球)の期待値が少ない大当り状態であれば良い。尚、これら短期開放大当り状態では、全てのラウンドについて、大入賞口の開放期間を第2期間(0.1秒間など)とすることで、実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態としても良い。即ち、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となることで、通常開放大当り状態よりも獲得可能な出玉(賞球)が少ないものであればよい。
演出表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける確定演出図柄の停止表示により変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの演出図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリア5Cなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける全部または一部で演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動速度を低下させたり、演出表示装置5の表示領域に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、演出図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。尚、リーチ演出には、演出表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L,8Rによる音声出力動作や、遊技効果LED9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、変動表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
一例として、本実施例では、図5に示すように、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、変動表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。更に、本実施例では、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様においては、スーパーリーチβが出現した場合には、スーパーリーチαが出現した場合よりも変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高い(大当り期待度:スーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチ)。
尚、本実施例では、後述するように、リーチにおいては、変動時間がスーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチとなるように設定されており(図5参照)、変動時間が長くなる程、大当り期待度が高くなるようになっている。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出とは異なり、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、演出図柄の変動表示態様などにより遊技者に報知するための「滑り」や「擬似連」といった変動表示演出が実行されることがあるようにしてもよい。これら「滑り」や「擬似連」の変動表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。尚、「滑り」の変動表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されてもよい。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」などの変動表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、LED点灯などのように、演出図柄の変動表示動作とは異なる演出動作により、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rの全部にて演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rにて演出図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
予告演出のうちには、保留表示予告演出となるものが含まれていてもよい。保留表示予告演出は、変動表示結果が「大当り」となる可能性などが、予告される対象となる変動表示を開始するより前に、特図ゲームの保留表示などの表示態様の変化に基づいて示唆される予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される演出図柄の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する演出は、連続予告演出(連続演出)とも称される。尚、特図ゲームが1回実行される間に、演出図柄を一旦仮停止表示させた後、当該演出図柄を再び変動(擬似連変動、再変動)させる演出表示を所定回数行い、擬似的に複数回の変動表示が実行されているかのように見せる「擬似連」の変動表示演出を実行する遊技機においては、当該擬似的な複数回の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する予告演出も連続予告演出(連続演出)に含まれる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、はずれ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「はずれ」となる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、はずれ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチはずれ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果は、変動表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち「3」の数字を示す大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として非確変大当り組合せを停止表示しても良い。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)を停止表示しても良い。「非確変」の大当り種別で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。尚、時短制御では、後述するように普通図柄の当選頻度が高められて、普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高められる、いわゆる電チューサポートが実施される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として確変大当り組合せを停止表示しても良い。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が「7」である演出図柄が、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が「7」である演出図柄は、確変図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、演出図柄の変動表示結果として、通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、短期開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「5」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として確変大当り組合せを停止表示しても良い。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が「7」以外の奇数「1」、「3」、「5」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が「1」、「3」、「5」である演出図柄は、前述した「7」である演出図柄と同様に確変図柄と称される。尚、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示結果として、通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
確定演出図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、本実施例では、「確変」の大当り種別のうち、確定特別図柄として「7」の変動表示結果にて「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。一方、「確変」の大当り種別のうち、確定特別図柄として「5」の変動表示結果にて「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。
これら確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて変動表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。尚、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば時短回数と同じ100回や、時短回数とは異なる90回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御)が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組合せられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。尚、本実施例では制御される遊技状態としては設定されていないが、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。また、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御及び高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける変動表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
確定演出図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる演出図柄の変動表示中には、再抽選演出を実行しても良い。再抽選演出では、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rに通常大当り組合せとなる演出図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて同一の演出図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる演出図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる演出図柄(通常図柄)のうちいずれかを、確定演出図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定演出図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われば良い。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定演出図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の変動表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。尚、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の変動表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定演出図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、演出表示装置5の表示領域にて演出図柄を変動表示させて通常図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、演出図柄の変動表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図9のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図9に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(S11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(S12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に配置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(S13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(S15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(S16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(S17)。これらの一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能とする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図10は、特別図柄プロセス処理として、図9に示すS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞処理を実行する(S21)。該始動入賞処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S22〜S29の処理のいずれかを選択して実行する。
S21の始動入賞処理では、図11に示すように、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(S101)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(S101;Y)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(S102)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。S102にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(S102;N)、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(S103)。
S101にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(S101;N)、S102にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(S102;Y)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(S104)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(S104;Y)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(S105)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。S105にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(S105;N)、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(S106)。
S103,S106の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(S107)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(S108)。例えば、遊技制御カウンタ設定部に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
S108の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(S109)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(S110)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部に乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部に乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される。
特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否か、更には変動表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、S109の処理を実行することにより、特別図柄や演出図柄の変動表示結果や変動表示時間を含む変動表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
S110の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(S111)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図9に示すS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S111の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(S112)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(S113)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図9に示すS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S113の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか否かを判定する(S114)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(S114でY)始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(S115)、S104の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(S114でN)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(S116)、始動入賞処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図11(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図10のS112にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。本実施例において、特別図柄や演出図柄の変動表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図10のS22)により、特図表示結果(特別図柄の変動表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理(図10のS23)において、演出図柄の変動表示態様を具体的に規定する変動パターンの判定などが行われる。他方、これらの判定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がS112の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を導出表示すると判定されるか否かの判定や、演出図柄の変動表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や演出図柄の変動表示が開始されるより前、つまり、該変動表示の開始時に大当りとするか否かが判定されるよりも前に、特図表示結果が「大当り」となることや、演出図柄の変動表示態様がいずれのカテゴリの変動表示態様となるかを判定し、この判定結果に基づいて、演出制御用CPU120などにより、後述するように、保留表示予告演出が実行されるようになる。
図12(A)に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(S121)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
S121の処理に続いて、図6に示す表示結果判定テーブルを選択してセットする(S122)。その後、図11のS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(S123)。大当り判定範囲には、S122の処理により選択された表示結果判定用テーブルにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各判定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する判定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる判定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく変動表示結果が「大当り」に決定されると判定できる。
S123にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、変動表示時に大当りとならないと判定された場合には(S123;N)、変動表示結果が「はずれ」となることに応じた図柄指定コマンドの送信設定を実行し(S124)、時短フラグがセットされているか否か、つまり、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(S125)。時短フラグがセットされていない場合は(S125;N)、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし、時短フラグがセットされている場合は(S125;Y)、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(S127)。
尚、はずれ用変動パターン判定テーブルAは、保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDは、遊技状態が時短制御の実行されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。
尚、本実施例では、これらのはずれ用変動パターン判定テーブルAやはずれ用変動パターン判定テーブルDに加えて、合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCが予め用意されているが、これらはずれ用変動パターン判定テーブルA〜Cのうち、はずれ用変動パターン判定テーブルAでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち1〜450までの値が割り当てられており、はずれ用変動パターン判定テーブルB,Cでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち1〜500を超える値が割り当てられている。一方、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Cでは、スーパーリーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち701〜997までの値が割り当てられている。
このため、S126においてはずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンを判定することで、非リーチとスーパーリーチの判定は、該判定後に保留記憶数が変化しても必ず非リーチまたはスーパーリーチの変動パターンとなるので、始動入賞時の判定においては、はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて判定するようになっている。
図12(A)に示すように、S123にて大当り判定範囲内であると判定された場合、つまり、変動表示時に大当りとなると判定された場合には(S123;Y)、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(S128)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別判定テーブルを構成するテーブルデータから大当り種別判定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別判定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに判定されるかを判定する。
また、S128において判定した大当り種別に応じた図柄指定コマンドの送信設定を実行し(S129)、大当り変動パターンを複数のいずれかに判定するためのテーブルとして、大当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(S130)。
S126,S127,S130の処理のいずれかを実行した後には、S126,S127,S130の処理にて設定された変動パターン判定テーブルと変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる判定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(S131)。本実施例では、図12(B)に示すように、少なくとも変動表示結果が「はずれ」となる場合に、合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の変動表示態様となる変動カテゴリと、「スーパーリーチ」の変動表示態様となる変動カテゴリと、「非リーチ」と「スーパーリーチ」以外の変動表示態様(例えばノーマルリーチ)となる「その他」の変動カテゴリと、を設け、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
その後、S131の処理による判定結果に応じた変動カテゴリ指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(S132)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
S22の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示結果に対応して、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄やはずれ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
S23の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の変動表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
S22の特別図柄通常処理やS23の変動パターン設定処理により、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄や特別図柄及び演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンが決定される。即ち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を用いて、特別図柄や演出図柄の変動表示態様を決定する処理を含んでいる。
S24の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、S24の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、S24の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
S25の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
S26の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別に関係なく、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を、「非確変大当り」または「確変大当りA」である場合には、「16回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「確変大当りB」である場合には、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「5回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
S27の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
S28の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
S29の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果LED9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定(確変フラグや時短フラグのセット)を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
尚、大当り終了処理においては、遊技制御バッファ設定部に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して、大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」のいずれであったかを特定する。そして、特定した大当り種別が「非確変大当り」ではないと判定された場合には、確変制御を開始するための設定(確変フラグのセット)を行う。
また、特定した大当り種別が「非確変大当り」である場合には、時短制御を開始するための設定(時短フラグのセットと時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(本実施例では「100」)を時短回数カウンタにセット)を行う。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。図13は、演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S51)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(S52)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(S53)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:S54)。このコマンド解析処理において演出制御用CPU120は、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドの内容を確認する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAM122に形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図3参照)であるのか解析する。特に、本実施例のコマンド解析処理では、1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドを受信したと判定した場合には、これら第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける対応するエントリに格納するとともに、該エントリの始動入賞保留フラグを「1」にセットすることで、新たな保留記憶が発生したことを特定可能としている。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(S55)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行し(S56)、その後、S52に移行する。
図14は、演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S55)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、先読み予告演出の演出態様を決定する先読み予告演出決定処理を実行し(S71)、次いで、演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示を、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(S72)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS73〜S79のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理で変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。変動パターン指定コマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S74)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S74):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S75):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S76):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S77)または変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S77):変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S78)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(S78):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S79)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S79):演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
図15は、先読み予告演出決定処理として、図14のS71にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図15に示す先読み予告演出決定処理において、演出制御用CPU120は、先ず、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aをチェックし(S241)、新たに発生した第1特図保留記憶が有るか否かを、バッファ番号「1−1」〜「1−4」内に始動入賞保留フラグが「1」にセットされているエントリが有るか否かにより判定する(S242)。
バッファ番号「1−1」〜「1−4」内に始動入賞保留フラグが「1」にセットされているエントリが無い場合(S242;N)は、更にバッファ番号「2−1」〜「2−4」内に始動入賞保留フラグが「1」にセットされているエントリが有るか否かにより判定する(S255)。バッファ番号「2−1」〜「2−4」内に始動入賞保留フラグが「1」にセットされているエントリが無い場合(S255;N)は、先読み予告演出決定処理を終了する。
一方、バッファ番号「1−1」〜「1−4」内に始動入賞保留フラグが「1」にセットされているエントリが有る場合(S242;Y)は、更に、遊技状態が高ベース状態(低確高ベース状態または高確高ベース状態)であるか否かを判定する(S243)。尚、遊技状態は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信した遊技状態指定コマンドから特定すればよい。遊技状態が高ベース状態でない場合(S243;N)は、第1特図保留記憶数が2個以上であるか否か、つまり、始動入賞時受信コマンドバッファ194A内において始動入賞保留フラグが「1」にセットされているエントリがバッファ番号「1−2」〜「1−4」のいずれかであるか否かを判定する(S244)。
第1特図保留記憶数が2個以上である場合(S244;Y)は、既に先読み予告演出が後述する演出形態Bにて実行中であることを示す演出形態Bフラグがセットされているか否かを判定する(S245)。演出形態Bフラグがセットされていない場合(S245;N)は、先読み予告演出が図19及び図20に示す変化パターン21、22、31〜36、401〜414のいずれかで既に実行されているか否かを判定する(S246)。尚、変化パターン21、22、31〜36、401〜414は、先読み予告演出を作用演出の実行(作用演出が保留記憶表示に作用すること)に応じて保留記憶表示の表示態様を通常態様から他の表示態様に変化可能な演出形態Aにて実行することを決定した場合に、保留表示の表示態様を通常態様から他の表示態様に変化させるための変化パターンである。
先読み予告演出が図19及び図20に示す変化パターン21、22、31〜36、401〜414のいずれかで実行されていない場合は、更に当該エントリの変動カテゴリが非リーチまたはその他(ノーマルリーチ)であるか否かを判定する(S247)。該エントリの変動カテゴリが非リーチまたはその他(ノーマルリーチ)である場合は、先読み予告演出の演出形態を演出形態Aにて実行するとして、S250に進む。
一方、演出制御用CPU120は、当該エントリの変動カテゴリがスーパーリーチである場合(S247;N)は、第1特図保留記憶数と図示しない演出形態決定用テーブルに基づいて先読み予告演出の演出形態を演出形態Aと演出形態Bとから決定する(S248)。尚、S248においては、図16(A)及び図16(B)に示すように、第1特図保留記憶数が2個である場合は、先読み予告演出を60%の割合で演出形態Aにて実行することを決定し、40%の割合で演出形態Bにて実行することを決定する。また、第1特図保留記憶数が3個以上である場合は、先読み予告演出を、30%の割合で演出形態Aにて実行することを決定し、70%の割合で演出形態Bにて実行することを決定する。つまり、先読み予告演出の演出態様を演出形態Aと演出形態Bとから決定する場合は、第1特図保留記憶数が多い場合(第1特図保留記憶数が3個以上の場合)の方が、第1特図保留記憶数が少ない(第1特図保留記憶数が2個以下の場合)よりも先読み予告演出を演出形態Bにて実行することが決定され易くなっている。
尚、演出形態Aとは、前述したように、作用演出の実行(作用演出が保留記憶表示に作用すること)に応じて保留記憶表示の表示態様を通常態様から他の表示態様に変化させる保留予告演出を実行可能な演出形態であり、演出形態Bとは、複数の選択肢を順次点灯させるルーレットを表示し、最終的に点灯表示された選択肢に応じた演出を実行するルーレット予告演出を、予告対象の変動表示よりも前の変動表示において先読み予告演出として実行する演出形態である。
尚、本実施例における保留予告演出とは、保留記憶表示を通常態様(白色の丸型)の通常保留、特別態様(青色や赤色の丸型)の青色保留や赤色保留、保留記憶表示が特別態様に変化することを予告する特殊態様(白色の三角や四角)の特殊保留等で表示することにより該保留記憶表示に対応する変動表示結果が大当りとなることを複数回の変動表示に亘って予告する演出である。
そして、演出制御用CPU120は、S248において先読み予告演出が演出形態Bにて実行されることが決定したか否かを判定する(S249)。S248において先読み予告演出が演出形態Aにて実行されることが決定した場合(S249;N)は、第1特図保留記憶数と該エントリの図柄指定コマンド及び変動カテゴリと図示しない最終表示態様決定テーブルを用いて、該エントリに基づく保留記憶表示の最終表示態様を決定する。
図17及び図18は、保留記憶表示の最終表示態様の決定割合を示す説明図である。
図17及び図18に示すように、本実施例では、最終表示態様決定テーブルにおいて、保留記憶表示の最終表示態様として、通常保留(特殊保留経由なし)、通常保留(特殊保留経由あり)、青色保留、及び赤色保留に対して、それぞれ判定値が割り振られている。なお、このうち、「通常保留(特殊保留経由あり)」とは、始動入賞の後の保留記憶表示がシフトするタイミングにおいて特殊保留に一旦変化した後、さらにその後のシフトのタイミングで最終的に通常保留に戻るものであり、最終表示態様自体は通常保留であるが保留予告演出は実行されるものである。一方、「通常保留(特殊保留経由なし)」とは、全く特殊保留にも変化することなく、その保留記憶が消化されて保留表示が消去されるまで通常保留のまま変化しないものであり、保留予告演出自体を実行しないものに相当する。
なお、第1特図保留記憶数が2である場合には、始動入賞の後のシフトのタイミングで保留記憶表示を変化させる機会は1回しかないのであるから、保留記憶表示を特殊保留に一旦変化させる余地がない。そのため、図18(A)〜(C)に示すように、第1特図保留記憶数が2個の場合用の最終表示態様決定テーブルには、通常保留(特殊保留経由なし)、青色保留、及び赤色保留に対してのみ、それぞれ判定値が割り振られ、通常保留(特殊保留経由あり)に対する判定値の割り振りはない。
なお、1回の変動表示中に保留記憶表示を複数回変化可能に構成したり、保留記憶表示を該保留記憶表示に対応する保留記憶に基づく変動表示中にアクティブ表示として表示可能とする場合には、第1特図保留記憶数が2である場合であっても、特殊保留を表示可能に構成してもよい。
演出制御用CPU120は、第1特図保留記憶数が2個である場合は、変動カテゴリコマンドが非リーチまたはその他(ノーマルリーチ)を示し、図柄指定コマンドがはずれ(非リーチはずれまたはノーマルリーチはずれ)を示していれば、図17(A)に示す割合で保留記憶表示の最終表示態様を決定し、変動カテゴリコマンドがスーパーリーチを示し、図柄指定コマンドがはずれ(スーパーリーチはずれ)を示していれば、図17(B)に示す割合で保留記憶表示の最終表示態様を決定し、図柄指定コマンドが大当り(ノーマルリーチ大当りまたはスーパーリーチ大当り)を示していれば、図17(C)に示す割合で保留記憶表示の最終表示態様を決定する。
更に、演出制御用CPU120は、第1特図保留記憶数が3個以上である場合は、変動カテゴリコマンドが非リーチまたはその他(ノーマルリーチ)を示し、図柄指定コマンドがはずれ(非リーチはずれまたはノーマルリーチはずれ)を示していれば、図18(A)に示す割合で保留記憶表示の最終表示態様を決定し、変動カテゴリコマンドがスーパーリーチを示し、図柄指定コマンドがはずれ(スーパーリーチはずれ)を示していれば、図18(B)に示す割合で保留記憶表示の最終表示態様を決定し、図柄指定コマンドが大当り(ノーマルリーチ大当りまたはスーパーリーチ大当り)を示していれば、図18(C)に示す割合で保留記憶表示の最終表示態様を決定する。
図17及び図18に示すように、本実施例では、スーパーリーチはずれやスーパーリーチ大当りとなる場合には、非リーチはずれとなる場合と比較して、保留記憶表示の表示態様が最終的に通常保留よりも青色保留や赤色保留に変化する割合が高くなっている。従って、本実施例では、保留記憶表示の表示態様が最終的に青色保留や赤色保留に変化する場合には、保留記憶表示の表示態様が最終的に通常保留となる場合と比較して、スーパーリーチにとなる期待度(リーチ期待度)が高くなっている。
また、図17及び図18に示すように、本実施例では、スーパーリーチ大当りとなる場合には、非リーチはずれ、ノーマルリーチはずれ、スーパーリーチはずれとなる場合と比較して、保留記憶表示の表示態様が最終的に青色保留や赤色保留に変化する割合が高くなっている。また、本実施例では、スーパーリーチ大当りとなる場合には、非リーチはずれ、ノーマルリーチはずれ、スーパーリーチはずれとなる場合と比較して、保留記憶表示の表示態様が青色保留よりも赤色保留に変化する割合が更に高くなっている。従って、本実施例では、保留予告演出の予告対象となる保留記憶表示の表示態様が最終的に赤色保留に変化した場合が最も変動表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高く、保留記憶表示の表示態様が最終的に青色保留に変化した場合が次に変動表示結果が大当りとなる割合が高く、保留記憶表示の表示態様が最終的に通常保留であった場合が最も変動表示結果が大当りとなる割合が低くなっている。
次いで、演出制御用CPU120は、S250において決定した保留記憶表示の最終表示態様と第1特図保留記憶数及び図示しない変化パターン決定テーブルに基づいて、保留記憶表示の変化パターンを決定してS252に進む(S251)。
図19及び図20は、保留記憶表示の変化パターンの決定割合を示す説明図である。尚、図19及び図20中の「特殊△」とは三角形表示の特殊保留を示しており、「特殊□」とは矩形表示(四角表示)の特殊保留を示している。
演出制御用CPU120は、第1特図保留記憶数が2個であり、保留記憶表示の最終表示態様が青色保留に決定されている場合は、図19(A)に示すように、変化パターンを変化パターン21に決定する。また、演出制御用CPU120は、第1特図保留記憶数が2個であり、保留記憶表示の最終表示態様が赤色保留に決定されている場合は、図19(B)に示すように、変化パターンを変化パターン22に決定する。変化パターン21は、始動入賞時に予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示した後、シフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を青色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン22は、始動入賞時に予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示した後、シフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。すなわち、第1特図保留記憶数が2個であるということは、シフトのタイミングが1回しかないので、特殊保留を経由することなく、シフトのタイミングでそのまま最終表示態様の青色保留や赤色保留に変化させる。
また、演出制御用CPU120は、第1特図保留記憶数が3個であり、保留記憶表示の最終表示態様が通常保留(特殊保留経由あり)に決定されている場合は、変化パターンを図19(C)に示す割合にて変化パターン31または変化パターン32に決定する。また、演出制御用CPU120は、第1特図保留記憶数が3個であり、保留記憶表示の最終表示態様が青色保留に決定されている場合は、変化パターンを図19(D)に示す割合にて変化パターン33または変化パターン34に決定する。また、演出制御用CPU120は、第1特図保留記憶数が3個であり、保留記憶表示の最終表示態様が赤色保留に決定されている場合は、変化パターンを図19(E)に示す割合にて変化パターン35または変化パターン36に決定する。
変化パターン31は、始動入賞時に予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示した後、1回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を再び通常保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン32は、始動入賞時に予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示した後、1回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を再び通常保留に変化させる変化パターンである。
変化パターン33は、始動入賞時に予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示した後、1回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を青色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン34は、始動入賞時に予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示した後、1回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を青色保留に変化させる変化パターンである。
変化パターン35は、始動入賞時に予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示した後、1回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン36は、始動入賞時に予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示した後、1回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。
また、演出制御用CPU120は、第1特図保留記憶数が4個であり、保留記憶表示の最終表示態様が通常保留(特殊保留経由あり)に決定されている場合は、変化パターンを図20(F)に示す割合にて変化パターン401〜404のいずれかに決定する。また、演出制御用CPU120は、第1特図保留記憶数が4個であり、保留記憶表示の最終表示態様が青色保留に決定されている場合は、変化パターンを図20(G)に示す割合にて変化パターン405〜408のいずれかに決定する。また、演出制御用CPU120は、第1特図保留記憶数が4個であり、図柄指定コマンドが「はずれ」を示しており且つ保留記憶表示の最終表示態様が赤色保留に決定されている場合は、変化パターンを図20(H)に示す割合にて変化パターン409〜414に決定する。また、演出制御用CPU120は、第1特図保留記憶数が4個であり、図柄指定コマンドが「大当り」を示しており且つ保留記憶表示の最終表示態様が赤色保留に決定されている場合は、変化パターンを図20(I)に示す割合にて変化パターン409〜414に決定する。
変化パターン401は、始動入賞時に予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示した後、1回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を再び通常保留に変化させ、3回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示をそのまま通常保留で表示させる変化パターンである。また、変化パターン402は、始動入賞時に予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示した後、1回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示をそのまま三角形表示の特殊保留で表示させ、3回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を再び通常保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン403は、始動入賞時に予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示した後、1回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を再び通常保留に変化させ、3回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示をそのまま通常保留で表示させる変化パターンである。また、変化パターン404は、始動入賞時に予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示した後、1回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示をそのまま矩形表示の特殊保留で表示させ、3回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を再び通常保留に変化させる変化パターンである。
変化パターン405は、始動入賞時に予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示した後、1回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を青色保留に変化させ、3回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示をそのまま青色保留で表示させる変化パターンである。また、変化パターン406は、始動入賞時に予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示した後、1回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示をそのまま三角形表示の特殊保留で表示させ、3回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を青色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン407は、始動入賞時に予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示した後、1回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を青色保留に変化させ、3回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示をそのまま青色保留で表示させる変化パターンである。また、変化パターン408は、始動入賞時に予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示した後、1回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示をそのまま矩形表示の特殊保留で表示させ、3回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を青色保留に変化させる変化パターンである。
変化パターン409は、始動入賞時に予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示した後、1回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を赤色保留に変化させ、3回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示をそのまま赤色保留で表示させる変化パターンである。また、変化パターン410は、始動入賞時に予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示した後、1回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示をそのまま三角形表示の特殊保留で表示させ、3回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン411は、始動入賞時に予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示した後、1回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を再び通常保留で表示させ、3回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン412は、始動入賞時に予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示した後、1回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を赤色保留に変化させ、3回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示をそのまま赤色保留で表示させる変化パターンである。また、変化パターン413は、始動入賞時に予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示した後、1回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示をそのまま矩形表示の特殊保留で表示させ、3回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン414は、始動入賞時に予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示した後、1回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を再び通常保留で表示させ、3回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。
尚、これら変化パターン401〜414においては、シフトのタイミング、つまり、演出制御用CPU120が演出図柄変動開始処理を実行することで新たな変動表示を開始する際に、演出制御用CPU120が始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける予告対象の保留記憶表示に応じたエントリの保留表示フラグの値を変化先の表示態様に応じた値に更新すればよい。このように演出制御用CPU120が保留表示フラグの値を更新した後は、次の割り込みにおいて演出制御用CPU120が保留表示更新処理を実行することによって第1保留記憶表示エリア5Dにおいて予告対象の保留記憶表示の表示態様が変化することとなる。
図20に示すように、本実施例では、第1特図保留記憶数が4個である場合には、始動入賞時には予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示し、1回目のシフトのタイミングで特殊保留に変化させ、3回目以降のシフトのタイミングで通常保留や青色保留、赤色保留に変化可能に構成されている。従って、本実施例では、第1保留記憶表示エリア5Dにおいて予告対象の保留記憶表示が4つ目の位置に表示されているとき(始動入賞後の状態)と3つ目の位置に表示されているとき(1回目のシフト後の状態)には、予告対象の保留表示が特殊保留から通常保留や青色保留、赤色保留に変化することはない。また、図19(C)〜図19(E)に示すように、本実施例では、第1特図保留記憶数が「3」である場合にも、始動入賞時には予告対象の保留記憶表示を通常保留で表示するので、第1保留記憶表示エリア5Dにおいて予告対象の保留記憶表示が3つ目の位置に表示されているとき(始動入賞後の状態)には、予告対象の保留記憶表示が特殊保留から通常保留や青色保留、赤色保留に変化することはない。従って、本実施例では、予告対象の保留記憶表示が4つ目および3つ目の位置に表示されている期間においては、予告対象の保留記憶表示が特殊保留から通常保留に変化しにくくなっている。そのため、予告対象の保留記憶表示が早い段階で特殊保留から通常保留に変化して遊技者が落胆することを防止し、先読み予告演出が演出形態A(保留予告演出)にて実行する場合の演出効果の低下を防止できるものとなっている。
なお、本実施例で示した態様にかぎらず、例えば、始動入賞時に直ちに特殊保留や青色保留、赤色保留を表示可能に構成したり、特殊保留を表示した後に次のシフトタイミングまで待つことなく直ちに後述する作用演出を実行して特殊保留から通常保留や青色保留、赤色保留に変化可能に構成することにより、予告対象の保留記憶表示が4つ目や3つ目の位置に表示されている期間であっても、予告対象の保留記憶表示が特殊保留から通常保留や青色保留、赤色保留に変化可能となるように構成してもよい。ただし、このように構成する場合であっても、予告対象の保留記憶表示が4つ目や3つ目の位置に表示されている期間においては、少なくとも予告対象の保留記憶表示が特殊保留から通常保留に変化する割合が低くなるように構成することが好ましい。
また、本実施例では、特殊保留が表示された後のシフトのタイミングで後述する作用演出が実行可能となり、作用演出が実行されても予告対象の保留記憶表示が特殊保留のまま変化しなかったり、通常保留や青色保留、赤色保留に変化したりする場合がある。例えば、図20(F)に示す変化パターン401,403では、1つ目のシフトのタイミングで特殊保留が表示された後、2回目のシフトのタイミングで作用演出が実行されて特殊保留から通常保留に変化可能である。また、例えば、図20(F)に示す変化パターン402,404では、1つ目のシフトのタイミングで特殊保留が表示された後、2回目のシフトのタイミングでは作用演出が実行されるものの特殊保留のまま変化せず、3回目のシフトのタイミングで作用演出が実行されて特殊保留から通常保留に変化可能である。そのように、本実施例では、1回の作用演出で特殊保留から通常保留に戻ってしまう場合だけでなく、複数の作用演出が実行されて特殊保留から通常保留に戻る場合もあるので、先読み予告演出を演出形態A(保留予告演出)にて実行する場合の演出効果を向上できるものとなっている。
また、図19(C)〜図19(E)および図20(F)〜図20(I)に示すように、本実施例では、特殊保留として三角形表示の特殊保留と矩形表示の特殊保留との2種類があるが、矩形表示の特殊保留が表示された場合には、三角形表示の特殊保留が表示された場合と比較して、最終表示態様として赤色保留が表示される割合が高くなっている。また、逆に、三角形表示の特殊保留が表示された場合には、矩形表示の特殊保留が表示された場合と比較して、最終表示態様として通常保留に戻る割合が高くなっている。
また、図20(H)及び図20(I)に示すように、本実施例では、特殊保留から通常保留に戻っても最終的に赤色保留が表示される(すなわち、一旦通常保留に戻ったと落胆させてから赤色保留が復活して表示されたように見せる)変化パターン(変化パターン411,414)が設けられており、スーパーリーチ大当りとなる場合にのみ、この復活パターンの変化パターン411,414を決定可能に判定値が割り振られている。従って、本実施例では、特殊保留から一旦通常保留に戻った後に最終的に赤色保留となった場合には、大当りが確定することになり、単に特殊保留から赤色保留となった場合よりも、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。
なお、復活パターンの変化パターン411,414となる場合に大当りが確定するものに限らず、スーパーリーチはずれとなる場合であっても低い確率で復活パターンの変化パターン411,414を決定可能に構成してもよい。少なくとも、そのように構成する場合であっても、特殊保留から一旦通常保留に戻った後に最終的に赤色保留となった場合には、単に特殊保留から赤色保留となった場合よりも、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっているものであればよい。
また、本実施例では、最終表示態様が赤色保留となる場合にのみ復活パターンの変化パターン411,414を設ける場合を示したが、最終表示態様が青色保留となる場合にも、同様の復活パターンの変化パターンを設けるように構成してもよい。
また、本実施例では、図20(H),(I)に示すように、第1特図保留記憶数が4個且つ保留記憶表示の最終表示態様が赤色保留に決定されている場合のみ、入賞時判定結果がはずれである場合と大当りである場合とで変化パターンを変化パターン409〜414から異なる割合で決定する形態を例示したが本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図19(A)〜図19(E)に示す第1特図保留記憶数が2個や3個の場合や、第1特図保留記憶数が4個であり且つ保留記憶表示の最終表示態様が通常保留や青色保留に決定されている場合においても、入賞時判定結果がはずれである場合と大当りである場合とで変化パターンを異なる割合で決定してもよい。この場合、例えば、上記のように保留記憶表示の最終表示態様が青色保留となる場合にも復活パターンの変化パターンを設ける場合には、図20(H)及び図20(I)と類似の態様により入賞時判定結果がはずれとなった場合と大当りとなった場合とで異なる割合で変化パターンを決定可能なように変化パターン決定テーブルを構成し、特殊保留から一旦通常保留に戻った後に最終的に青色保留となった場合には、大当りとなることが確定するか、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成してもよい。
また、さらに細分化して、例えば、入賞時判定結果が非リーチはずれの場合、ノーマルリーチはずれの場合、スーパーリーチはずれの場合で異なる割合で変化パターンを決定するようにしてもよい。
また、本実施例では、図20(H)に示すように、第1特図保留記憶数が4個且つ保留記憶表示の最終表示態様が赤色保留に決定されている場合は、入賞時判定結果が非リーチはずれである場合、ノーマルリーチはずれである場合、スーパーリーチはずれである場合で共通の割合で変化パターンを決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、入賞時判定結果が非リーチはずれである場合、ノーマルリーチはずれである場合、スーパーリーチはずれである場合で異なる割合で変化パターンを決定してもよい。
また、図19および図20に示した変化パターンは一例であり、様々な変化パターンを設けるように構成してもよい。例えば、図19および図20に示す例では、1回目のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を通常保留から特殊保留に変化させる場合を示したが、始動入賞のタイミングから特殊保留を表示したり、2回目以降のシフトのタイミングで予告対象の保留記憶表示を通常保留から特殊保留に変化させる変化パターンも設けるように構成してもよい。また、例えば、青色保留に変化した後さらに赤色保留に変化する変化パターンを設けるように構成してもよい。
また、図19および図20では、三角形表示または矩形表示のいずれかの特殊保留が表示される変化パターンのみを設ける場合を示したが、例えば、三角形表示の特殊保留から矩形表示の特殊保留に変化したり、矩形表示の特殊保留から三角形表示の特殊保留に変化したりする変化パターンも設けるように構成してもよい。
尚、S251を実行した後は、該エントリの始動入賞保留フラグを既に先読み予告演出の実行または非実行を決定したことを示す「0」にセットして先読み予告演出決定処理を終了する(S252)。
一方、先読み予告演出を演出形態Bにて実行すると決定した場合(S249;Y)は、演出制御用CPU120は、演出形態Bフラグをセットするとともに(S253)、第1特図保留記憶数と該エントリの図柄指定コマンド及び図示しない停止パターン決定テーブルを用いて演出形態B(ルーレット予告演出)における停止パターンを決定し、S252に進む(S254)。
図21及び図22は、演出形態B(ルーレット予告演出)における停止パターンの決定割合を示す説明図である。尚、本実施例における先読み予告演出の演出形態B(ルーレット予告演出)は、図31及び図32に示すように、予告対象の変動表示よりも前の変動表示毎に、「背景変化」、「ボックス」、「保留変化」、「もう一回」、「はずれ」の5種類の選択肢を表示し、これら5種類の選択肢を順次点灯させていく。そして、最終的に点灯(ルーレットが停止)した選択肢に応じた演出を同一の変動表示中に実行する。
具体的には、最終的にルーレットが「背景変化」の選択肢で停止した場合は、同一変動表示中において、演出表示装置5に表示されている背景画像を1段階変化させる(例えば、昼の背景画像の表示されている場合は夕方の背景画像に変化させ、夕方の背景画像が表示されている場合は夜の背景画像に変化させる)背景変化演出を実行し、最終的にルーレットが「ボックス」の選択肢で停止した場合は、同一変動表示中において、予告対象の変動表示において後述するチャンスアップ演出を実行することを示す報知画像(プレゼントボックスの画像)を演出表示装置5に追加表示するボックス追加演出を実行し、最終的にルーレットが「保留変化」の選択肢で停止した場合は、同一変動表示中において、予告対象の変動表示に対応する保留記憶表示の表示態様を1段階変化させる(例えば、保留記憶表示の表示態様が通常保留であれば青色保留に変化させ、保留記憶表示の表示態様が青色保留であれば赤色保留に変化させる)保留変化演出を実行し、最終的にルーレットが「もう一回」の選択肢で停止した場合は、同一変動表示中において、次の変動表示におけるルーレット予告演出においてルーレットが「背景変化」、「ボックス」、「保留変化」のいずれかの選択肢に停止して該停止した選択肢に応じた演出が実行されることを示唆する示唆演出を実行する。
尚、該示唆演出は、次の変動表示におけるルーレット予告演出の演出結果として背景変化演出、ボックス追加演出、保留変化演出が実行されることを報知する演出ではない。つまり、ルーレット予告演出においてルーレットが「もう一回」の選択肢にて停止した場合には、次の変動表示におけるルーレット予告演出においてルーレットが「背景変化」、「ボックス」、「保留変化」のいずれかの選択肢に停止して該停止した選択肢に応じた演出が実行される場合と、次の変動表示におけるルーレット予告演出においてルーレットが「はずれ」や「もう一回」の選択肢に停止することで背景変化演出、ボックス追加演出、保留変化演出のいずれも実行されない場合がある。
尚、保留変化演出を実行する場合、演出制御用CPU120は、新たな変動表示が開始される迄に始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける予告対象の保留記憶表示に応じたエントリの保留表示フラグの値を変化先の表示態様に応じた値に更新すればよい。このように演出制御用CPU120が保留表示フラグの値を更新した後は、次の割り込みにおいて演出制御用CPU120が保留表示更新処理を実行することによって第1保留記憶表示エリア5Dにおいて予告対象の保留記憶表示の表示態様が変化することとなる。
尚、最終的にルーレットが「はずれ」の選択肢で停止した場合は、同一変動表示中に前述した背景変化演出、ボックス追加演出、保留変化演出、示唆演出のいずれも実行されることが無い。
尚、後述する図21(B)、図21(C)図22(B)及び図22(C)に示すように、第1特図保留記憶数が3個以上である場合は、ルーレット予告演出が複数回実行されることによって、ルーレットが1の選択肢に複数回停止する場合がある。このため、本実施例では、演出表示装置5には、最大で3個のプレゼントボックスを同時に表示可能となっており、保留変化演出と背景変化演出とは最大で2回実行可能(保留変化演出は、通常保留から青色保留への変化と青色保留から赤色保留への変化、背景変化演出は、昼の背景画像から夕方の背景画像への変化と夕方の背景画像から夜の背景画像への変化)となっている。
図21(A)及び図22(A)に示すように、演出制御用CPU120は、第1特図保留記憶数が2個である場合は、予告対象の保留記憶の図柄指定コマンドが「はずれ」である場合と「大当り」である場合とで、異なる割合で停止パターンを停止パターン101〜104のいずれかに決定する。停止パターン101は、新たな変動表示(先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから1回目の変動表示)が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「背景変化」の選択肢で停止させ、同一変動表示中に背景変化演出を実行する(演出表示装置5に表示されている昼の背景画像を夕方の背景画像に変化させる)停止パターンである。停止パターン102は、新たな変動表示(先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから1回目の変動表示)が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「ボックス」の選択肢で停止させ、同一変動表示中にボックス追加演出を実行する停止パターンである。停止パターン103は、新たな変動表示(先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから1回目の変動表示)が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「保留変化」の選択肢で停止させ、同一変動表示中に保留変化演出を実行する停止パターンである。
尚、第1特図保留記憶数が2個であるということは、予告対象の変動表示までの残り変動表示回数が1回のみであるということであるので、第1特図保留記憶数が2個である場合の停止パターンでは、ルーレットが「もう一回」の選択肢で停止される停止パターンが設けられていない。
また、図21(B)及び図22(B)に示すように、演出制御用CPU120は、第1特図保留記憶数が3個である場合は、予告対象の保留記憶の図柄師弟コマンドが「はずれ」である場合と「大当り」である場合とで、異なる割合で停止パターンを停止パターン201、停止パターン202を含む複数の停止パターンから決定する。停止パターン201は、新たな変動表示(先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから1回目の変動表示)が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「背景変化」の選択肢で停止させ、同一変動表示中に背景変化演出実行し(演出表示装置5に表示されている昼の背景画像を夕方の背景画像に変化させる)、次の変動表示(先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから2回目の変動表示)が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「はずれ」の選択肢で停止させる停止パターンである。停止パターン202は、新たな変動表示(先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから1回目の変動表示)が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「ボックス」の選択肢で停止させ、同一変動表示中にボックス追加演出を実行し(演出表示装置5にプレゼントボックスを1個追加表示させる)、次の変動表示が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「はずれ」の選択肢で停止させる停止パターンである。
また、停止パターン2XX(Xは0〜9の任意の自然数)は、新たな変動表示(先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから1回目の変動表示)が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「ボックス」の選択肢で停止させ、同一変動表示中にボックス追加演出を実行し(演出表示装置5にプレゼントボックスを1個追加表示させる)、次の変動表示(先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから2回目の変動表示)が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「はずれ」の選択肢で停止させる停止パターンである。停止パターン2YY(Yは0〜9の任意の自然数)は、新たな変動表示(先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから1回目の変動表示)が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「もう一回」の選択肢で停止させ、同一変動表示中に示唆演出を実行し(次の変動表示中において背景変化演出、ボックス追加演出、保留変化演出のいずれかが実行されることを示唆する)、次の変動表示(先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから2回目の変動表示)が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「ボックス」の選択肢で停止させ、同一変動表示中にボックス追加演出を実行する(演出表示装置5にプレゼントボックスを1個追加表示させる)停止パターンである。
尚、第1特図保留記憶数が3個であるということは、予告対象の変動表示までの残り変動表示回数が2回のみであるということであるので、先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから2回目の変動表示においては、ルーレットが「もう一回」の選択肢で停止される停止パターンが設けられていない。
また、図21(C)及び図22(C)に示すように演出制御用CPU120は、第1特図保留記憶数が4個である場合は、予告対象の保留記憶の図柄師弟コマンドが「はずれ」である場合と「大当り」である場合とで、異なる割合で停止パターンを停止パターン301、停止パターン302を含む複数の停止パターンから決定する。停止パターン301は、新たな変動表示(先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから1回目の変動表示)が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「背景変化」の選択肢で停止させ、同一変動表示中に背景変化演出を実行し(演出表示装置5に表示されている昼の背景画像を夕方の背景画像に変化させる)、次の変動表示(先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから2回目の変動表示)が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「はずれ」の選択肢で停止させ、更に次の変動表示(先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから3回目の変動表示)が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「はずれ」の選択肢で停止させる停止パターンである。
停止パターン302は、新たな変動表示(先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから1回目の変動表示)が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「ボックス」の選択肢で停止させ、同一変動表示中にボックス追加演出を実行し(演出表示装置5にプレゼントボックスを1個追加表示させる)、次の変動表示(先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから2回目の変動表示)が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「はずれ」の選択肢で停止させ、更に次の変動表示(先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから3回目の変動表示)が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「はずれ」の選択肢で停止させる停止パターンである。
また、停止パターン3XX(Xは0〜9の任意の自然数)は、新たな変動表示(先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから1回目の変動表示)が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「背景変化」の選択肢で停止させ、同一変動表示中に背景変化演出を実行し(演出表示装置5に表示されている昼の背景画像を夕方の背景画像に変化させる)、次の変動表示(先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから2回目の変動表示)が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「保留変化」の選択肢で停止させ、同一変動表示中に保留変化演出を実行し(予告対象の保留記憶表示の表示態様を通常保留から青色保留に変化させる)、更に次の変動表示(先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから3回目の変動表示)が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「ボックス」の選択肢で停止させ、同一変動表示中にボックス追加演出を実行する(演出表示装置5にプレゼントボックスを1個追加表示させる)停止パターンである。
停止パターン3YY(Yは0〜9の任意の自然数)は、新たな変動表示(先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから1回目の変動表示)が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「もう一回」の選択肢で停止させ、同一変動表示中に示唆演出を実行し、次の変動表示(先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから2回目の変動表示)が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「ボックス」の選択肢で停止させ、同一変動表示中にボックス追加演出を実行し(演出表示装置5にプレゼントボックスを1個追加表示させる)、更に次の変動表示(先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから3回目の変動表示)が開始されると、該変動表示においてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出において最終的にルーレットを「ボックス」の選択肢で停止させ、同一変動表示中にボックス追加演出を実行する(演出表示装置5にプレゼントボックスを1個追加表示させる)停止パターンである。
尚、第1特図保留記憶数が4個であるということは、予告対象の変動表示までの残り変動表示回数が3回のみであるということであるので、先読み予告演出が演出形態Bにて実行されると決定されてから3回目の変動表示においては、ルーレットが「もう一回」の選択肢で停止される停止パターンが設けられていない。
以上のように先読み予告演出を演出形態B(ルーレット予告演出)で実行することが決定されている場合は、演出表示装置5に表示されている背景画像が昼の背景画像から夕方の背景画像や夜の背景画像に変化するほど予告対象の変動表示において変動表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高くなるように設定されており、演出表示装置5に表示されているプレゼントボックスが多いほど(予告対象の変動表示においてチャンスアップ演出が実行されるほど)予告対象の変動表示において変動表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高くなるように設定されており、予告対象の保留記憶表示の表示態様を通常保留から青色保留や赤色保留に変化させるほど予告対象の変動表示において変動表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高くなるように設定されている。
特に、図23(A)に示すように、第1特図保留記憶数が2個の場合の背景変化演出とボックス追加演出については、ボックス追加演出が実行される場合(最終的にルーレットが「ボックス」の選択肢に停止する場合)の方が、背景変化演出が実行される場合(最終的にルーレットが「背景変化」の選択肢に停止する場合)よりも予告対象の変動表示において高い割合で変動表示結果が大当りとなるように停止パターンが決定されるようになっている。
また、図23(B)に示すように、第1特図保留記憶数が3個の場合の背景変化演出とボックス追加演出については、ボックス追加演出が2回実行される場合(最終的にルーレットが「ボックス」の選択肢に2回停止する場合)が最も予告対象の変動表示において変動表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高く、次に背景変化演出とボックス追加演出が1回ずつ実行される場合(最終的にルーレットが「背景変化」の選択肢と「ボックス」の選択肢に1回ずつ停止する場合)が予告対象の変動表示において変動表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高く、背景変化演出が2回実行される場合(最終的にルーレットが「背景変化」の選択肢に2回停止する場合)が最も予告対象の変動表示において変動表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が低くなっている。
また、図23(C)に示すように、第1特図保留記憶数が4個の場合の背景変化演出とボックス追加演出については、ボックス追加演出が3回実行される場合(最終的にルーレットが「ボックス」の選択肢に3回停止する場合)が最も予告対象の変動表示において変動表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高く、背景変化演出が1回、ボックス追加演出が2回実行される場合(最終的にルーレットが「背景変化」の選択肢に1回停止し、「ボックス」の選択肢に2回停止する場合)、背景変化演出が2回、ボックス追加演出が1回実行される場合(最終的にルーレットが「背景変化」の選択肢に2回停止し、「ボックス」の選択肢に1回停止する場合)、の順に予告対象の変動表示において変動表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が低くなっていき、背景変化演出が3回実行される場合(最終的にルーレットが「背景変化」の選択肢に3回停止する場合)が最も予告対象の変動表示において変動表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が低くなっている。
このように、本実施例の背景変化演出とボックス追加演出の組み合わせにおいては、ボックス追加演出の実行回数が多い方が背景変化演出の実行回数が多い場合よりも予告対象の変動表示において変動表示結果が大当りとなる割合が高くなっているため、先読み予告演出が演出形態B(ルーレット予告演出)にて実行される場合は、最終的にルーレットがどの選択肢に停止するかに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上することが可能となっている。
尚、本実施例では、ボックス追加演出の実行回数と背景変化演出の実行回数に応じて、予告対象の変動表示において変動表示結果が大当りとなる割合が異なる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ボックス追加演出の実行回数と保留変化演出の実行回数に応じて、予告対象の変動表示における変動表示結果が大当りとなる割合を異ならせてもよいし、背景変化演出の実行回数と保留変化演出の実行回数に応じて、予告対象の変動表示における変動表示結果が大当りとなる割合を異ならせてもよい。更に、背景変化演出の実行回数と保留変化演出の実行回数とボックス追加演出の実行回数に応じて、予告対象の変動表示における変動表示結果が大当りとなる割合を異ならせてもよい。
また、本実施例では、ボックス追加演出の実行回数と背景変化演出の実行回数とについて、ボックス追加演出の実行回数が多いほど予告対象の変動表示において変動表示結果が大当りとなる割合が高くなる形態を例示したが、背景変化演出の実行回数が多いほど予告対象の変動表示において変動表示結果が大当りとなる割合が高くなるようにしてもよい。
図15に戻り、遊技状態が高ベース状態である場合(S243;Y)や第1特図保留記憶数が1個である場合(S244;N)、演出形態Bフラグがセットされている場合(S245;Y)、バッファ番号「2−1」〜「2−4」内に始動入賞保留フラグが「1」のエントリが有る場合(255;Y)は、保留記憶表示の最終表示態様を通常保留(特殊保留経由なし)に決定する、つまり、先読み予告演出の非実行を決定し、S252に進む(S256)。
尚、本実施例では、予告対象の保留記憶の変動カテゴリがスーパーリーチである場合のみ先読み予告演出を演出形態B(ルーレット予告演出)にて実行可能とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、予告対象の保留記憶の変動カテゴリが非リーチやその他(ノーマルリーチ)である場合においても先読み予告演出の演出形態B(ルーレット予告演出)にて実行可能としてもよい。
図24は、図14に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S74)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU120は、まず、S271において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S271)。第1変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(S271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1−0」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(S272)。尚、バッファ番号「1−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、S271において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(S271;N)、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S273)。第2変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(S273;N)、演出図柄変動開始処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(S273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2−0」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(S274)。尚、バッファ番号「2−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
S272またはS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(S275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(S276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた演出図柄の停止図柄を決定し、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本実施例では、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3変動表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの演出図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第4変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1変動表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる演出図柄の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定すれば良い。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すれば良い。
次いで、演出制御用CPU120は、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S277)。第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は、変動パターンに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択し(S289)、後述するS290〜S294の処理を実行して演出図柄変動開始処理を終了する。また、第1変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合(S277;N)は、更に演出形態Bフラグがセットされているか否か、つまり、先読み予告演出を演出形態B(ルーレット予告演出)にて実行中であるか否かを判定する(S278)。
演出制御用CPU120は、演出形態Bフラグがセットされていない場合(S278;N)は、先読み予告演出を演出形態Aにて実行中であるか否かを判定する(S279)。先読み予告演出を演出形態Aにて実行中出ない場合、つまり、先読み予告演出を非実行である場合(S279;N)は、S289〜S294の処理を実行して演出図柄変動開始処理を終了する。また、先読み予告演出を演出形態Aで実行中である場合(S279;Y)は、演出制御用CPU120は、保留記憶表示の変化元表示態様、変化先表示態様及び図示しない作用演出決定テーブルに基づいて作用演出の有無及び種類を決定する(S280)。
尚、本実施例では、第1保留記憶表示エリア5Dに表示されるいずれか1の保留記憶表示について保留予告演出を実行可能となっているので、予告対象である1の保留記憶表示のみに対して作用演出を実行可能となっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数の保留記憶表示について保留予告演出を実行可能とし、これら予告対象である複数の保留記憶表示に対して作用演出を実行可能としてもよい。また、このように複数の保留記憶表示について保留予告演出を実行可能とする場合は、作用演出を実行可能なタイミングとなっている保留記憶表示のうち、先に変動表示が開始されるものから優先して作用演出の有無および種類を決定するようにし、1回の変動表示中に作用演出を1回のみ実行するように制御してもよい。例えば、第1保留記憶表示エリア5Dに表示されている1つ目と3つ目の保留記憶表示が作用演出の実行可能タイミングとなっている場合には、まず1つ目の保留記憶表示に対して作用演出の有無および種類を決定し、作用演出を実行することに決定した場合には、その1つ目の保留記憶表示に対してのみ作用演出を実行する。
尚、複数の保留記憶表示について保留予告演出を実行可能とする場合は、例えば、作用演出のタイミングをずらすことによって1回の変動表示中に複数回の作用演出を実行可能としてもよいし、1回の変動表示中に1回のみ作用演出を実行可能とするが、該1回の作用演出が複数の保留記憶表示に作用するようにしてもよい。
図25及び図26は、作用演出決定テーブルにおける作用演出の有無及び種類の決定割合を示す説明図である。演出制御用CPU120は、変化パターンにもとづいて三角形表示の特殊保留から通常保留に変化するタイミングであれば、図25(A)に示す割合にて作用演出の有無と作用演出の種類(作用演出A〜作用演出C)を決定し、矩形表示の特殊保留から通常保留に変化するタイミングであれば、図25(B)に示す割合にて作用演出の有無と作用演出の種類(作用演出A〜作用演出C)を決定し、三角形表示の特殊保留からそのまま三角形表示の特殊保留のまま変化しないタイミングであれば、図25(C)に示す割合にて作用演出の有無と作用演出の種類(作用演出A〜作用演出C)を決定し、矩形表示の特殊保留からそのまま矩形表示の特殊保留のまま変化しないタイミングであれば、図25(D)に示す割合にて作用演出の有無と作用演出の種類(作用演出A〜作用演出C)を決定する。
更に、三角形表示の特殊保留から青色保留に変化するタイミングであれば、図26(E)に示す割合にて作用演出の有無と作用演出の種類(作用演出A〜作用演出C)を決定し、形表示の特殊保留から青色保留に変化するタイミングであれば、図26(F)に示す割合にて作用演出の有無と作用演出の種類(作用演出A〜作用演出C)を決定し、三角形表示の特殊保留から赤色保留に変化するタイミングであれば、図26(G)に示す割合にて作用演出の有無と作用演出の種類(作用演出A〜作用演出C)を決定し、矩形表示の特殊保留から赤色保留に変化するタイミングであれば、図26(H)に示す割合にて作用演出の有無と作用演出の種類(作用演出A〜作用演出C)を決定する。
尚、本実施例の作用演出では、作用演出の種類を作用演出A〜作用演出Cの3種類から決定可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、作用演出の種類は、2種類または4種類以上から決定可能であってもよい。
図25及び図26に示すように、本実施例では予告対象の保留記憶表示の表示態様が特殊保留から通常保留に変化する場合は、作用演出Aが作用演出Bや作用演出Cよりも高い割合で実行されるように設定されている。また、は予告対象の保留記憶表示の表示態様が変化しない場合は、作用演出Bが作用演出Aや作用演出Cよりも高い割合で実行されるように設定されている。そして、予告対象の保留記憶表示の表示態様が特殊保留から青色保留や赤色保留に変化する場合は、予告演出Cが予告演出Aや予告演出Bよりも高い割合で実行されるように設定されている。つまり、本実施例における作用演出Aは、予告対象の保留記憶表示の表示態様が大当り期待度の低い表示態様に変化する(成り下げる)ことを示唆する作用演出であり、本実施例における作用演出Bは、予告対象の保留記憶表示の表示態様が変化しないことを示唆する作用演出であり、本実施例における作用演出Cは、予告対象の保留記憶表示の表示態様が大当り期待度の高い表示態様に変化する(成り上げる)ことを示唆する作用演出である。
これら作用演出A〜作用演出Cを実行して保留記憶表示の表示態様が成り下がる場合は、作用演出の実行に応じて「大失敗」等の文字表示を行う一方で、作用演出A〜作用演出Cを実行して保留記憶表示の表示態様が変化しない場合は、作用演出の実行に応じて「失敗」等の文字表示を行い、遊技者に対して保留聞く表示の表示態様が成り下がったことや変化しなかったことを報知するようにしてもよい。
また、本実施例では、図25及び図26に示すように、保留記憶表示の表示態様が変化するか否かや、いずれの表示態様に変化するかに応じて作用演出の有無や該作用演出の種類を変動表示の開始時に決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、保留記憶表示の表示態様の最終表示態様に応じて作用演出の有無や該作用演出の種類の決定割合を異ならせてもよいし、また、変動表示毎の作用演出の有無や該作用演出の種類を、保留記憶表示の表示態様が決定した時点で予め決定してもよい。
また、例えば、予告対象の変動表示結果(大当りとなるか否か)や変動カテゴリ(リーチの有無や種類)に応じて作用演出の有無や該作用演出の種類の決定割合を異ならせるようにしてもよい。
また、本実施例では、保留記憶表示の表示態様が成り上がる形態としては、保留記憶表示の表示態様が三角形表示の特殊保留や矩形表示の特殊保留から青色保留や赤色保留に変化するパターンが設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留記憶表示の表示態様が成り上がる形態としては、保留記憶表示の表示態様が青色保留から赤色保留に変化するパターンを設けてもよい。尚、このように保留記憶表示の表示態様が青色保留から赤色保留に変化するパターンを設ける場合には、保留記憶表示の表示態様が青色保留から赤色保留に変化しない場合においても作用演出を実行可能としてもよい。
また、保留記憶表示の表示態様が青色保留から赤色保留に変化するパターンを設ける場合には、保留記憶表示の表示態様が特殊保留から青色保留に変化する場合であっても、保留記憶表示の最終表示態様が青色保留であるか赤色保留であるかに応じて作用演出の実行割合や該作用演出の種類を異ならせてもよい。例えば、最終表示態様が赤色保留である場合は、最終表示態様が青色保留である場合よりも高い割合で作用演出を実行したり、期待度が高い作用演出(例えば、作用演出C)を実行するようにしてもよい。このように構成することで、実行中の変動表示で保留記憶表示の表示態様が変化するか否かに作用演出によって遊技者に対して期待感を持たせるだけでなく、後の変動表示においても保留記憶表示の表示態様が変化することに遊技者に対して期待感を持たせることができる。
S280の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターンと作用演出の有無及び作用演出の種類に応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択してS290に進む(S281)。
尚、本実施例では、変動パターンと作用演出の有無及び作用演出の種類に応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択することによって、演出図柄の変動表示と作用演出とを1の演出制御パターンに基づいて実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動パターンに応じた演出制御パターンと作用演出の有無及び作用演出の種類に応じた演出制御パターンとを個別に選択することによって、演出図柄の変動表示と作用演出とを個別の演出制御パターンに基づいて実行してもよい。
一方、S278において演出形態Bフラグがセットされている場合(S278;Y)は、演出制御用CPU120は、停止パターンに応じた全てのルーレット予告演出が全て実行済であるか否か、つまり、当該変動表示が予告対象の変動表示であるか否かを判定する(S282)。停止パターンに応じた全てのルーレット予告演出が全て実行済ではない場合(S282;N)は、変動パターンとルーレット予告演出の停止パターンに応じて演出制御パターン(プロセステーブル)を選択し、S290に進む(S284)。
尚、本実施例では、変動パターンとルーレット予告演出の停止パターン応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択することによって、演出図柄の変動表示とルーレット予告演出とを1の演出制御パターンに基づいて実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動パターンに応じた演出制御パターンとルーレット予告演出の停止パターンに応じた演出制御パターンとを個別に選択することによって、演出図柄の変動表示とルーレット予告演出とを個別の演出制御パターンに基づいて実行してもよい。
そして、S282において停止パターンに応じた全てのルーレット予告演出が実行済みである場合(S282;Y)は、演出制御用CPU120は、演出表示装置5に表示されているプレゼントボックス数と当該変動表示の変動表示結果、図示しないチャンスアップ演出決定テーブルに基づいて、該変動表示において実行するチャンスアップ演出を決定する(S285)。
演出表示装置5に表示されているプレゼントボックスは、リーチ演出中において、実行が決定されたチャンスアップ演出の実行タイミングの直前にて表示態様が変化(開封された態様に変化)する。このため、遊技者からは、演出表示装置5に表示されているプレゼントボックスが開封されたことによりいずれかのチャンスアップ演出が実行されるように視認される。
図27(A)は、チャンスアップ演出決定テーブルにおいて、表示されているプレゼントボックス数が1個である場合の各チャンスアップ演出の決定割合を示す説明図であり、図27(B)は、チャンスアップ演出決定テーブルにおいて、表示されているプレゼントボックス数が2個である場合の各チャンスアップ演出の決定割合を示す説明図であり、図27(C)は、チャンスアップ演出決定テーブルにおいて、表示されているプレゼントボックス数が3個である場合の各チャンスアップ演出の決定割合を示す説明図である。また、図27(D)は、各チャンスアップ演出の演出内容の説明図である。
尚、当該変動表示がチャンスアップ演出の対象である変動表示(プレゼントボックスが表示されている場合のスーパーリーチの変動表示)である場合は、図27(D)に示すように、チャンスアップ演出を、実行するチャンスアップ演出をリーチ演出開始時に表示されるリーチ演出のタイトルの色を赤色(通常は白色)に変化させるタイトル色変化演出と、リーチ演出中にキャラクタのカットイン画像が表示されるカットイン演出と、リーリ演出中のプッシュボタン31Bの操作受付期間中に表示されるプッシュボタン31Bの画像の大きさを変化させる(通常は大きさ「小」の画像であり、演出時は大きさ「大」の画像)ボタン変化演出と、の中から1または複数決定する。
尚、リーチ演出中におけるこれらチャンスアップ演出の実行タイミングについては、タイトル色変化演出の実行タイミング最も早く設定されており、ボタン変化演出の実行タイミングが最も遅く設定されている(リーチ演出におけるチャンスアップ演出の実行タイミング:タイトル色変化演出(リーチ演出の序盤)>カットイン演出(リーチ演出の中盤)>ボタン変化演出(リーチ演出の終盤))。
具体的には、表示されているプレゼントボックス数が1個である場合は、図27(A)に示すように、変動表示結果に応じて異なる割合でタイトル色変化演出、カットイン演出、ボタン変化演出から1のチャンスアップ演出の実行を決定する。
ここで、図27(A)に示すように表示されているプレゼントボックス数が1個であるときは、最も実行タイミングが早いタイトル色変化演出が実行される場合は、カットイン演出やボタン変化演出が実行される場合よりも当該変動表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が低くなるように設定されており、ボタン変化演出が実行される場合は、タイトル色変化演出やカットイン演出が実行される場合よりも等が居変動表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高くなるように設定されている(表示されているプレゼントボックス数が1個である場合の大当り期待度:ボタン変化演出>カットイン演出>タイトル色変化演出)。つまり、演出表示装置5にプレゼントボックスが1個表示されている場合は、リーチ演出の開始後にタイトル色変化演出が実行されなくとも、その後のカットイン演出やボタン変化演出が実行されることに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できるようになっている。
また、表示されているプレゼントボックス数が2個である場合は、図27(B)に示すように変動表示結果に応じて異なる割合で実行するチャンスアップ演出の組み合わせを、タイトル色変化演出とカットイン演出、タイトル色変化演出をボタン変化演出、カットイン演出とボタン変化演出の3パターンから決定する
ここで、図27(B)に示すように表示されているプレゼントボックス数が2個であるときは、タイトル色変化演出とカットイン演出が実行される場合は、タイトル色変化演出とボタン変化演出が実行される場合や、カットイン演出とボタン変化演出が実行される場合よりも当該変動表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が低くなるように設定されており、カットイン演出とボタン変化演出が実行される場合は、タイトル色変化演出とカットイン演出が実行される場合や、タイトル色変化演出とボタン変化演出とが実行される場合よりも当該変動表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高くなるように設定されている(表示されているプレゼントボックス数が2個である場合の大当り期待度:カットイン演出+ボタン変化演出>タイトル変化演出;ボタン変化演出>タイトル変化演出+カットイン演出)。つまり、演出表示装置5にプレゼントボックスが2個表示されている場合は、リーチ演出の開始後にカットイン演出とボタン変化演出とが実行されることに遊技者を注目させることができるとともに、タイトル色変化演出が実行された場合であっても、カットイン演出ではなくボタン変化演出が実行されるか否かに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できるようになっている。
また、表示されているプレゼントボックス数が3個である場合は、図27(C)に示すように、変動表示結果にかかわらず全てのチャンスアップ演出(タイトル色変化演出とカットイン演出及びボタン変化演出)を実行する。尚、表示されているプレゼントボックス数が3個である場合、すなわち、全てのチャンスアップ演出が実行される場合は、図23にて前述したように、表示されているプレゼントボックス数が2個以下の場合よりも大当り期待度が高く設定されているため、大当り遊技状態に制御されるか否かに対して遊技者を注目させることが可能となっている。
尚、本実施例では、当該変動表示において実行するチャンスアップ演出を、タイトル色変化演出、カットイン演出、ボタン変化演出の3種類から決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、実行するチャンスアップ演出は2種類以下または4種類以上から決定してもよい。
また、本実施例では、リーチ演出中にチャンスアップ演出を実行可能なタイミングを3箇所設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ演出中にチャンスアップ演出を実行可能なタイミングは2箇所以下または4箇所以上であってもよい。
また、本実施例では、リーチ演出中において実行タイミングが遅いチャンスアップ演出ほど当該変動表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高くなる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ演出中において実行タイミングが早いチャンスアップ演出であるほど当該変動表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高くなるようにしてもよいし、また、いずれのチャンスアップ演出が実行されても当該変動表示結果が大当りとなる割合が同一であってもよい。
そして、S285の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターンと実行するチャンスアップ演出の組み合わせ(パターン)に応じて演出制御パターン(プロセステーブル)を選択するとともに(S286)、演出形態BフラグをクリアしてS290に進む(S287)。
尚、本実施例では、変動パターンと実行するチャンスアップ演出の組み合わせに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択することによって、演出図柄の変動表示とチャンスアップ演出とを1の演出制御パターンに基づいて実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動パターンに応じた演出制御パターンとチャンスアップ演出に応じた演出制御パターンとを個別に選択することによって、演出図柄の変動表示とチャンスアップ演出とを個別の演出制御パターンに基づいて実行してもよい。
S281、S184、S286、S289において演出制御パターン(プロセステーブル)を選択した後は、演出制御用CPU120は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S290)。
尚、プロセステーブルには、演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのLED制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、LED制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(S291)。例えば、演出表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種LEDを点灯/消灯制御を行わせるために、LED制御基板14に対して制御信号(LED制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本実施例では、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の変動表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(S292)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(S293)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の演出図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置5に出力し、演出表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって演出図柄の変動が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値に更新し、演出図柄変動開始処理を終了する(S294)。
次に、先読み予告演出が演出形態A(保留予告演出)の実行が決定された場合の演出態様の具体例について説明する。図28および図29は、保留予告演出の演出態様の一例を示す説明図である。このうち、図28は、予告対象の保留記憶表示が最終的に赤色保留に変化する場合の保留予告演出の演出態様を示している。また、図29は、予告対象の保留記憶表示が最終的に通常保留に戻る場合の保留予告演出の演出態様を示している。尚、図28および図29において、(1)(2)(3)の順に演出画面の態様が遷移する。
まず、図28を用いて、予告対象の保留記憶表示が最終的に赤色保留に変化する場合の保留予告演出の演出態様について説明する。図28(1)に示すように、演出表示装置5において左中右の演出図柄の変動表示を実行しているときに新たに第1始動入賞口への始動入賞が発生したものとする。本例では、第1特保留記憶数が3である状態で新たに始動入賞が発生して第1特保留記憶数が4に増加したものとし、第1保留記憶表示エリア5Dにおいて通常保留を1つ増加させたものとする。また、本例では、新たな保留記憶表示の最終表示態様を赤色保留に決定したものとし、変化パターンとして変化パターン410を決定したものとする。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図28(2)に示すように、演出表示装置5において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留記憶表示を1つずつシフト表示して、図28(3)に示すように、演出表示装置5において次の変動表示を開始する。図28(3)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン410にもとづいて、その予告対象の保留記憶表示を通常保留から三角形表示の特殊保留に変化させる。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図28(4)に示すように、演出表示装置5において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留記憶表示を1つずつシフト表示して、図28(5)に示すように、演出表示装置5において次の変動表示を開始する。図28(5)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン410にもとづいて作用演出の実行可能タイミングであると判断し、作用演出を実行することに決定するとともに、作用演出の種類を作用演出Bに決定したものとする。また、その決定結果にもとづいて、図28(5)に示すように、その演出図柄の変動表示において作用演出Bを実行する。図28(5)に示す例では、作用演出Bとして、キャラクタBが登場し、そのキャラクタBが特殊保留に向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図28(5)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置5の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。次いで、本例では、図28(6)に示すように、作用演出Bの終了タイミングとなっても、変化パターン410にもとづいて予告対象の保留記憶表示が特殊保留のまま変化しない。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図28(7)に示すように、演出表示装置5において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留記憶表示を1つずつシフト表示して、図28(8)に示すように、演出表示装置5において次の変動表示を開始する。図28(8)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン410にもとづいて作用演出の実行可能タイミングであると判断し、作用演出を実行することに決定するとともに、作用演出の種類を作用演出Cに決定したものとする。また、その決定結果にもとづいて、図28(8)に示すように、その演出図柄の変動表示において作用演出Cを実行する。図28(8)に示す例では、作用演出Cとして、キャラクタCが登場し、そのキャラクタCが特殊保留に向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図28(8)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置5の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。次いで、本例では、図28(9)に示すように、作用演出Cの終了タイミングとなると、変化パターン410にもとづいて予告対象の保留記憶表示が特殊保留から赤色保留に変化する。
尚、図28に示す例では、特殊保留として三角形表示の特殊保留を表示する場合が示されているが、矩形表示の特殊保留を表示する変化パターンに決定されている場合には、図28(3)〜(8)において矩形表示の特殊保留が表示される。また、図28に示す例では、最終表示態様として赤色保留が表示される場合が示されているが、最終表示態様として青色保留を表示する変化パターンに決定されている場合には、図28(9)において特殊保留から青色保留に変化する。
次に、図29を用いて、予告対象の保留記憶表示が最終的に通常保留に戻る場合の保留予告演出の演出態様について説明する。図29(1)に示すように、演出表示装置5において左中右の演出図柄の変動表示を実行しているときに新たに第1始動入賞口への始動入賞が発生したものとする。本例では、第1特保留記憶数が3である状態で新たに始動入賞が発生して第1特保留記憶数が4に増加したものとし、第1保留記憶表示エリア5Dにおいて通常保留を1つ増加させたものとする。また、本例では、新たな保留記憶表示の最終表示態様を通常保留(特殊保留経由あり)に決定したものとし、変化パターンとして変化パターン402を決定したものとする。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図29(2)に示すように、演出表示装置5において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留記憶表示を1つずつシフト表示して、図29(3)に示すように、演出表示装置5において次の変動表示を開始する。図29(3)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン402にもとづいて、その予告対象の保留記憶表示を通常保留から三角形表示の特殊保留に変化させる。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図29(4)に示すように、演出表示装置5において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留記憶表示を1つずつシフト表示して、図29(5)に示すように、演出表示装置5において次の変動表示を開始する。図29(5)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン402にもとづいて作用演出の実行可能タイミングであると判断し、作用演出を実行することに決定するとともに、作用演出の種類を作用演出Bに決定したものとする。また、その決定結果にもとづいて、図29(5)に示すように、その演出図柄の変動表示において作用演出Bを実行する。図29(5)に示す例では、作用演出Bとして、キャラクタBが登場し、そのキャラクタBが特殊保留に向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図29(5)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置5の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。次いで、本例では、図29(6)に示すように、作用演出Bの終了タイミングとなっても、変化パターン402にもとづいて予告対象の保留記憶表示が特殊保留のまま変化しない。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図29(7)に示すように、演出表示装置5において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留記憶表示を1つずつシフト表示して、図29(8)に示すように、演出表示装置5において次の変動表示を開始する。図29(8)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン402にもとづいて作用演出の実行可能タイミングであると判断し、作用演出を実行することに決定するとともに、作用演出の種類を作用演出Aに決定したものとする。また、その決定結果にもとづいて、図29(8)に示すように、その演出図柄の変動表示において作用演出Aを実行する。図29(8)に示す例では、作用演出Aとして、キャラクタAが登場し、そのキャラクタAが特殊保留に向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図29(8)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置5の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。次いで、本例では、図29(9)に示すように、作用演出Aの終了タイミングとなると、変化パターン402にもとづいて予告対象の保留記憶表示が特殊保留から通常保留に変化する。
尚、図29に示す例では、特殊保留として三角形表示の特殊保留を表示する場合が示されているが、矩形表示の特殊保留を表示する変化パターンに決定されている場合には、図29(3)〜(8)において矩形表示の特殊保留が表示される。
尚、図28および図29に示した保留予告演出において、保留記憶表示がいずれの表示態様に変化するのか(または変化しないのか)に応じて作用演出の見せ方を異ならせてもよい。例えば、保留記憶表示が特殊保留のまま変化しない場合には「失敗」などの文字表示を行ったり、保留記憶表示が特殊保留から通常保留に成り下がる場合には「大失敗」などの文字表示を行ったり、保留記憶表示が特殊保留から青色保留や赤色保留に成り上がる場合には「成功」などの文字表示を行ったりしてもよい。
また、例えば、保留記憶表示の表示態様が青色保留からさらに赤色保留に変化する場合があるように構成する場合に、保留記憶表示が青色保留から赤色保留に成り上がる場合には「成功」などの文字表示を行い、保留記憶表示が特殊保留から一気に赤色保留に成り上がる場合には「大成功」などの文字表示を行ったりしてもよい。
次に、先読み予告演出が演出形態B(ルーレット予告演出)の実行が決定された場合の演出態様の具体例について説明する。図30および図31は、ルーレット予告演出の演出態様の一例を示す説明図であり、図31及び図32は、予告対象の変動表示においてチャンスアップ演出を実行する場合の演出態様の一例を示す説明図である。尚、本実施例では、第1特図保留記憶が3個であるときに新たな始動入賞が発生したことに基づいて先読み予告演出を演出形態Bにて実行することを決定する形態を例示する。
先ず、図30(A)及び図30(B)に示すように、第1特図保留記憶数が3個の場合に第1始動入賞口に新たに遊技球が入賞(始動入賞が発生)したことに基づいて第1特図保留記憶数が4個に増加すると、該4個目の第1特図保留記憶に基づいて先読み予告演出が演出形態B(ルーレット予告演出)の実行が決定される。このとき、ルーレット予告演出における停止パターンも決定される。尚、本実施例では、停止パターンとして、1回目の変動表示におけるルーレット予告演出において「ボックス」、2回目の変動表示におけるルーレット予告演出において「背景変化」、3回目の変動表示におけるルーレット予告演出において「保留変化」の選択肢がそれぞれ最終的に点灯表示される停止パターンが決定された形態を例示する。
次いで、図30(C)及び図30(D)に示すように、変動表示が終了し、新たな変動表示が開始されると、第1保留記憶表示エリア5Dに表示されている保留記憶表示が3個に更新されるとともに、演出表示装置5において「背景変化」、「ボックス」、「保留変化」、「もう一回」、「はずれ」の計5個の選択肢が表示され、ルーレット予告演出の演出結果として背景変化演出、ボックス追加演出、保留変化演出のいずれかが実行されることが示唆される。そして、これら選択肢が順次点灯表示されることによってルーレット予告演出が開始される。
図30(E)及び図30(F)に示すように、該ルーレット予告演出において最終的に「ボックス」の選択肢が点灯表示される(ルーレットが「ボックス」の選択肢で停止する)と、演出表示装置5の左上端部においてプレゼントボックスが表示されることによって、予告対象の変動表示においてチャンスアップ演出が1回実行されることが報知され、変動表示が終了する。
また、図31(G)〜図31(I)に示すように、新たな変動表示が開始されると、第1保留記憶表示エリア5Dに表示されている保留記憶表示が2個に更新されるとともに、新たなルーレット予告演出が開始される。そして、該ルーレット予告演出において最終的に「背景変化」の選択肢が点灯表示される(ルーレットが「背景変化」の選択肢で停止する)と、演出表示装置5において演出図柄や各選択肢の背景に表示されている画像がそれまで表示されていた昼の背景画像から夕方の背景画像に変化し、変動表示が終了する。
次に、図31(J)〜図31(L)に示すように、新たな変動表示が開始されると、第1保留記憶表示エリア5Dに表示されている保留記憶表示が1個に更新されるとともに、新たなルーレット予告演出が開始される。そして、該ルーレット予告演出において最終的に「保留変化」の選択肢が点灯表示される(ルーレットが「保留変化」の選択肢で停止する)と、第1保留記憶表示エリア5Dに表示されている予告対象の保留記憶表示の表示態様が通常保留から青色保留に変化し、変動表示が終了する。
次に、先読み予告演出の予告対象である変動表示について説明する。先ず、図32(M)〜図32(N)に示すように、予告対象の変動表示が開始されると、演出図柄がリーチ雨の組み合わせで停止した後、リーチ演出が開始される。尚、リーチ演出の開始時には、図32(P)及び図32(Q)に示すように、リーチ演出のタイトルが表示される。そして、該変動表示の開始時にチャンスアップ演出としてタイトル変化演出の実行が決定されていない場合は、図32(P)に示すように、演出表示装置5の左上端部に表示されているプレゼントボックは閉じたままであり、リーチ演出のタイトルが白色にて表示される。一方で、該変動表示の開始時にチャンスアップ演出としてタイトル変化演出の実行が決定されている場合は、図32(Q)に示すように、演出表示装置5の左上端部に表示されているプレゼントボックが開封され、リーチ演出のタイトルが赤色にて表示される。
また、該変動表示の開始時にチャンスアップ演出としてカットイン演出の実行が決定されていない場合は、リーチ演出中にカットイン演出が実行されることは無いが、該変動表示の開始時にチャンスアップ演出としてカットイン演出の実行が決定されている場合は、図33(R)及び図33(S)に示すように、演出表示装置の左上端部に表示されているプレゼントボックスが開封され、カットイン演出が実行される。
そして、リーチ演出の終盤においては、演出表示装置5に遊技者からのプッシュボタン31Bの操作を受けるための操作促進画像の表示が開始され、プッシュボタン31Bの操作受付期間となる。尚、該操作促進画像が表示される際には、該変動表示の開始時にチャンスアップ演出としてボタン変化演出の実行が決定されていない場合は、図33(T)に示すように、操作促進画像として、演出表示装置5に大きさが「小」のプッシュボタン31Bの画像が表示される。一方で、該変動表示の開始時にチャンスアップ演出としてボタン変化演出の実行が決定されている場合は、図33(U)に示すように、演出表示装置5の左上端部に表示されているプレゼントボックが開封され、操作促進画像として、演出表示装置5に大きさが「大」のプッシュボタン31Bの画像231が表示される。
これら操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像が表示された後は、遊技者がプッシュボタン31Bを操作するか、プッシュボタン31Bの操作受付期間が終了したことに基づいて、演出表示装置5において変動表示結果(大当りorはずれ)の報知が実行される。
以上、本実施例におけるパチンコ遊技機1にあっては、ルーレット予告演出を実行することによって、背景変化演出やボックス追加演出、保留変化演出のうちいずれの演出が実行されるかに遊技者を注目させることができるので、背景変化演出やボックス追加演出、保留変化演出のいずれかが実行されることに対する遊技者の期待感を高めることができ、遊技興趣を向上できる。特に、本発明における所定領域変化演出としての背景変化演出を単に実行するのみである先行文献(特開2013−141471号公報)や、本発明における特別画像表示演出としてのボックス追加演出を単に実行するのみである先行文献(特開2014−226282号公報)と比較すると、本実施例では、ルーレット予告演出を実行することによって背景変化演出とボックス追加演出のいずれかが実行されることに対する遊技者の期待感を高めることができ、遊技興趣を向上できる。更に、本発明における所定領域変化演出としての背景変化演出を単に実行するのみである先行文献(特開2013−141471号公報)や、本発明における特定表示変化演出としての保留変化演出を単に実行するのみである先行文献(特開2014−117517号公報)と比較すると、本実施例では、ルーレット予告演出を実行することによって背景変化演出と保留変化演出のいずれかが実行されることに対する遊技者の期待感を高めることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施例では、背景変化演出、ボックス追加演出、保留変化演出のうちいずれの演出が実行されるかに遊技者を注目させる演出として、ルーレット予告演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ルーレット予告演出は、背景変化演出とボックス追加演出のどちらの演出が実行されるかに遊技者を注目させる演出であってもよいし、背景変化演出と保留変化演出のどちらの演出が実行されるかに遊技者を注目させる演出であってもよい。
尚、本実施例では、本発明における所定領域変化演出として、演出表示装置5に表示されている背景画像を変化させる演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明にける所定領域変化演出は、例えば、第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uの表示態様を変化させる演出であってもよい。つまり、本発明における所定領域変化演出とは、実施例のように演出表示装置5の全体で表示されている画像の表示態様を変化させる演出のみでなく、演出表示装置5の一部のみで表示されている画像の表示態様を変化させる演出を含んでいる。
尚、従来のパチンコ遊技機としては、作用演出を伴う保留予告演出として、保留記憶表示に向かって白い矢が飛来し、該白い矢が保留記憶表示に刺さることによって保留記憶表示の表示態様が変化する成功パターンと、該白い矢が保留記憶表示に刺さらずに保留記憶表示の表示態様が変化しない失敗パターンと、を実行可能なパチンコ遊技機(先行文献:特開2014−168556号公報)が存在するが、該先行文献に記載されているパチンコ遊技機は、保留変化演出が単調となり、保留変化演出が実行される場合の興趣を十分に向上させることができない虞がある。そこで、本実施例では、保留変化演出が実行される場合の興趣を向上させることができるパチンコ遊技機を提供することを目的として、保留記憶表示の表示態様として、通常保留と特殊保留、及び通常保留よりも大当り期待度が高い青色保留及び赤色保留を設け、実行された作用演出を伴う保留予告演出の実行態様に応じて、該実行された作用演出を伴う保留予告演出の後に異なる割合により更に作用演出を伴う保留予告演出を実行可能としている。
このようにすることで、作用演出を伴う保留予告演出が実行されることによって保留記憶の表示態様を通常保留から特殊保留に変化させた場合は、再び作用演出を伴う保留予告演出が実行されることによって保留記憶表示の表示態様が特殊保留から更に青色保留や赤色保留に変化する場合があるが、作用演出を伴う保留予告演出が実行されることによって保留記憶の表示態様を通常保留から青色保留や赤色保留に変化させた場合は、更に作用演出を伴う保留予告演出が実行されることがないので、保留記憶表示の表示態様が特殊保留である場合は、更なる作用演出を伴う保留予告演出が実行されるか否かに遊技者を注目させることができる一方で、保留記憶表示の表示態様が青色保留や赤色保留である場合は、更なる作用演出を伴う保留予告演出が実行されることによって該保留記憶表示の表示態様が通常保留や特殊保留に変化してしまう虞がないので、保留予告演出が実行される場合の興趣を向上できる。
また、ルーレット予告演出において「ボックス」の選択肢に複数回ルーレットが停止した場合は、演出表示装置5に最大で3個までプレゼントボックスを表示可能となっており、これら演出表示装置5に表示されているプレゼントボックス数に応じて予告対象の変動表示において変動表示結果が大当りとなる割合が異なるため、演出表示装置5に表示されているプレゼントボックス数に対して遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施例では、演出表示装置5に表示されているプレゼントボックス数に応じて予告対象の変動表示において変動表示結果が大当りとなる割合が異なる(表示されているプレゼントボックス数が多いほど変動表示結果が大当りとなる割合が高い)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出表示装置5にプレゼントボックスが表示されているか否かのみに応じて告対象の変動表示において変動表示結果が大当りとなる割合が異なってもよい。
また、本実施例のルーレット予告演出においては、ルーレットが「もう一回」の選択肢に停止することによって、次のルーレット予告演出においてルーレットが「背景変化」、「ボックス」、「保留変化」等の背景変化演出、ボックス追加演出、保留変化演出に対応する選択肢に停止する、つまり、次のルーレット予告演出の結果として背景変化演出、ボックス追加演出、保留変化演出のいずれかの演出が実行されることを示唆することができるので、ルーレット予告演出の興趣を向上できる。
尚、本実施例のルーレット予告演出においては、ルーレットが「もう一回」の選択肢に停止することによって、次のルーレット予告演出の結果として背景変化演出、ボックス追加演出、保留変化演出のいずれかの演出が実行されることを示唆する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ルーレットが「もう一回」の選択肢に停止することによって、次のルーレット予告演出の結果として特定の1の演出のみ(例えば、背景変化演出のみ)が実行されることを示唆してもよい。
また、本実施例のルーレット予告演出においては、ルーレットが「もう一回」の選択肢に停止することによって、次のルーレット予告演出の結果として背景変化演出、ボックス追加演出、保留変化演出のいずれかの演出が実行されることを示唆する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ルーレット予告演出において「もう一回」の選択肢を表示しないことで、次のルーレット予告演出の結果として背景変化演出、ボックス追加演出、保留変化演出のいずれかの演出が実行されるかを示唆しないようにしてもよい。
また、図23に示すように、ボックス追加演出の実行回数と背景変化演出の実行回数とについて、ボックス追加演出の実行回数が多いほど予告対象の変動表示において変動表示結果が大当りとなる割合が高くなるので、ボックス追加演出の実行回数と背景変化演出の実行回数の組み合わせに遊技者を注目させることができる。
また、本実施例では、先読み予告演出としてルーレット予告演出を複数回の変動表示に亘って実行可能となっていることにより、遊技興趣を向上することができる。尚、本実施例では、このように、読み予告演出としてルーレット予告演出を複数回の変動表示に亘って実行可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ルーレット予告演出は、先読み予告演出としての実行に替えて、或いは加えて、予告対象の変動表示中にて実行してもよい。尚、このようにルーレット予告演出を予告対象の変動表示中に実行する場合は、例えば、変動開始からリーチ演出開始のタイミングまでの期間に亘って複数回のルーレット予告演出を実行してもよい。更に、ルーレット予告演出を予告対象の変動表示中に実行する場合は、変形例2のようにアクティブ表示エリア5Fを設けるとともに、ルーレットが最終的に停止可能な選択肢として、「保留変化」の選択肢に替えて「アクティブ変化」の選択肢を表示し、ルーレットが最終的に該「アクティブ変化」の選択肢に停止したことに基づいてアクティブ表示エリア5Fに表示されているアクティブ表示の表示態様を変化させることによって、当該変動表示結果が大当りとなることを示唆してもよい。
また、本実施例における先読み予告演出を演出形態A(保留予告演出)にて実行する場合は、作用演出を伴う保留予告演出を実行して保留記憶表示の表示態様を通常保留から特殊保留に変化させる場合があるので、保留記憶表示の表示態様が特殊保留である場合に更に作用演出を伴う保留予告演出が実行されるか否かに遊技者を注目させることができ、保留変化演出を実行する場合の演出効果の低下を防止することができる。
また、本実施例における保留予告演出においては、保留記憶表示を、本発明における第1態様として通常保留の表示態様にて表示するとともに、変化パターンが変化パターン31〜36、変化パターン401〜変化パターン414のいずれかに決定されている場合は、留記憶表示を、本発明における第1態様として特殊保留の表示態様にて表示することが可能となっているので、保留予告演出を実行する場合の演出効果の低下を防止することができる。
また、本実施例における保留変化演出においては、図28に示すように、図19及び図20に示す変化パターン402や変化パターン404において、2回目のシフトのタイミングで1回目の作用演出を実行し、3回目のシフトのタイミングで2回目の作用演出を実行することが可能となっているので、保留変化演出が複数回実行する場合の演出効果を向上させることが可能となっている。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、本実施例の保留予告演出においては、保留記憶表示の第1態様として特殊保留を表示するとともに、第3態様として通常保留を表示し、特殊保留から通常保留に変化させる場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、通常保留を第1態様の位置づけで表示するようにし、第3態様として保留記憶表示の表示態様の変化済みであることを示す済保留(例えば、「済」の文字表示を含む丸形表示)を表示するように構成してもよい。以下、済保留を表示可能に構成した変形例1について説明する。
図34は、変形例1における保留予告演出の演出態様の例を示す説明図である。尚、変形例1において、演出制御用CPU120は、図15〜図20の各処理および各決定テーブルにおいて、特殊保留を通常保留に読み替え、特殊保留から変更した後の通常保留を済保留に読み替えたものと等価である。
尚、図34に示す変形例1においても、図20に示す変化パターン411,414を読み替えた特殊保留から済保留に変化した後に赤色保留に変化する変化パターンに対する割り振りは極めて少なく、済保留から赤色保留に変化する割合は、通常保留から赤色保留に変化する割合よりも低くなっており、済保留は通常保留よりも有利度が低くなっている。
変形例1では、図34(1)に示すように、演出表示装置5において左中右の演出図柄の変動表示を実行しているときに新たに第1始動入賞口への始動入賞が発生したものとする。図34に示す例では、第1特図保留記憶数が3である状態で新たに始動入賞が発生して第1特図保留記憶数が4に増加したものとし、第1保留記憶表示エリア5Dにおいて通常保留の保留記憶表示を1つ増加させたものとする。また、本変形例1では、新たな保留記憶表示の最終表示態様を済保留に決定したものとし、変化パターンとして変化パターン402(ただし、済保留などに読み替えた変化パターン)を決定したものとする。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図34(2)に示すように、演出表示装置5において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留記憶表示を1つずつシフト表示して、図34(3)に示すように、演出表示装置5において次の変動表示を開始する。ただし、図34(3)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン402にもとづいて、その予告対象の保留記憶表示は通常保留のまま変化しない。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図34(4)に示すように、演出表示装置5において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留記憶表示を1つずつシフト表示して、図34(5)に示すように、演出表示装置5において次の変動表示を開始する。図34(5)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン402にもとづいて作用演出の実行可能タイミングであると判断し、作用演出を実行することに決定するとともに、作用演出の種類を作用演出Bに決定したものとする(ステップS8008参照)。また、その決定結果にもとづいて、図34(5)に示すように、その演出図柄の変動表示において作用演出Bを実行する(ステップS8010,S8013,S8105参照)。図34(5)に示す例では、作用演出Bとして、キャラクタBが登場し、そのキャラクタBが予告対象の保留記憶表示(通常保留)に向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図34(5)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置5の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。次いで、本例では、図34(6)に示すように、作用演出Bの終了タイミングとなっても、変化パターン402にもとづいて予告対象の保留記憶表示が通常保留のまま変化しない。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図34(7)に示すように、演出表示装置5において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留記憶表示を1つずつシフト表示して、図34(8)に示すように、演出表示装置5において次の変動表示を開始する。図34(8)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン402にもとづいて作用演出の実行可能タイミングであると判断し、作用演出を実行することに決定するとともに、作用演出の種類を作用演出Aに決定したものとする。また、その決定結果にもとづいて、図34(8)に示すように、その演出図柄の変動表示において作用演出Aを実行する。図34(8)に示す例では、作用演出Aとして、キャラクタAが登場し、そのキャラクタAが予告対象の保留記憶表示(通常保留)に向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図34(8)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置5の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。次いで、本変形例1では、図34(9)に示すように、作用演出Aの終了タイミングとなると、変化パターン402にもとづいて予告対象の保留記憶表示が通常保留から済保留に変化する。
図34に示す変形例1によれば、第1態様として通常態様(通常保留)により特定表示(保留記憶表示)を表示させる。そのため、保留予告演出を実行する場合の演出効果の低下を防止することができる。
また、本実施例では、保留記憶表示のみを変化可能に保留予告演出を実行する場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、保留記憶表示の表示態様を引き継いだ表示態様により現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示を演出表示装置5において表示可能とし、保留記憶表示が消化されて予告対象の変動表示が実行中となった場合であっても、そのアクティブ表示の表示態様を変更可能に構成してもよい。すなわち、特定表示として保留記憶表示の表示態様を変化可能に構成する場合にかぎらず、特定表示としてアクティブ表示の表示態様も変化可能に構成してもよい。以下、アクティブ表示の表示態様も変化可能に構成した変形例2について説明する。
図35は、変形例2における保留予告演出の演出態様の例を示す説明図である。尚、変形例2において、演出制御用CPU120が実行する処理は、図15〜図20の各処理および各決定テーブルにおいて、アクティブ表示を表示する処理を追加し、アクティブ表示においても通常保留や特殊保留、青色保留、赤色保留と同様の表示を表示可能に構成し、アクティブ表示の表示態様を変化可能に変化パターンを設ければよい。
変形例2では、図35(1)に示すように、演出表示装置5において左中右の演出図柄の変動表示を実行しているときに新たに第1始動入賞口への始動入賞が発生したものとする。本例では、第1特図保留記憶数が2である状態で新たに始動入賞が発生して第1特図保留記憶数が3に増加したものとし、第1保留記憶表示エリア5Dにおいて通常保留の保留記憶表示を1つ増加させたものとする。また、演出表示装置5の表示画面にはアクティブ表示エリア5Fが設けられており、現在実行中の変動表示に対応するアクティブ表示がアクティブ表示エリア5Fに表示されているものとする。また、本変形例2では、新たな保留記憶表示の最終表示態様を通常保留(特殊保留経由あり)に決定したものとし、変化パターンとして変化パターン402(ただし、アクティブ表示も変化可能に読み替えた変化パターン)を決定したものとする。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図35(2)に示すように、演出表示装置5において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留記憶表示を1つずつシフト表示して、図35(3)に示すように、演出表示装置5において次の変動表示を開始する。図35(3)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン402にもとづいて、その予告対象の保留記憶表示を通常保留から三角形表示の特殊保留に変化させる。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図35(4)に示すように、演出表示装置5において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留記憶表示を1つずつシフト表示して、図35(5)に示すように、演出表示装置5において次の変動表示を開始する。図35(5)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン402にもとづいて作用演出の実行可能タイミングであると判断し、作用演出を実行することに決定するとともに、作用演出の種類を作用演出Bに決定したものとする。また、その決定結果にもとづいて、図35(5)に示すように、その演出図柄の変動表示において作用演出Bを実行する。図35(5)に示す例では、作用演出Bとして、キャラクタBが登場し、そのキャラクタBが特殊保留に向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図35(5)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置5の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。次いで、本例では、図35(6)に示すように、作用演出Bの終了タイミングとなっても、変化パターン402にもとづいて予告対象の保留記憶表示が特殊保留のまま変化しない。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図35(7)に示すように、演出表示装置5において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化して、図35(8)に示すように、演出表示装置5において次の変動表示を開始する。また、予告対象の変動表示が開始されたことにもとづいて、図35(8)に示すように、現在実行中の予告対象の変動表示に対応して特殊保留と同様の表示態様のアクティブ表示がアクティブ表示エリア5Fに表示される。また、図35(8)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン402にもとづいて作用演出の実行可能タイミングであると判断し、作用演出を実行することに決定するとともに、作用演出の種類を作用演出Aに決定したものとする。また、その決定結果にもとづいて、図35(8)に示すように、その演出図柄の変動表示において作用演出Aを実行する。図35(8)に示す例では、作用演出Aとして、キャラクタAが登場し、そのキャラクタAが特殊保留と同様の表示態様のアクティブ表示に向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図35(8)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置5の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。次いで、本例では、図35(9)に示すように、作用演出Aの終了タイミングとなると、変化パターン402にもとづいて特殊保留と同様の表示態様のアクティブ表示が通常保留と同様の表示態様のアクティブ表示に変化する。
尚、最終表示態様として青色や青色の表示を決定した場合には、図35(9)において、アクティブ表示が青色保留や赤色保留と同様の表示態様のアクティブ表示に変化する場合もある。
また、前記実施例では、ルーレット予告演出において、最終的に点灯表示された選択肢(ルーレットが停止した選択肢)に応じて背景変化演出、ボックス追加演出、保留変化演出の内からいずれか1の演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、最終的に点灯表示された選択肢(ルーレットが停止した選択肢)に応じて背景変化演出、ボックス追加演出、保留変化演出の内から2以上の演出を実行するようにしてもよい。具体的には、変形例3として図36(A)に示すように、演出制御用CPU120は、ルーレット予告演出において、「背景変化+ボックス」、「背景変化+保留変化」等の選択肢を表示し、最終的に「背景変化+保留変化」の選択肢が点灯表示された場合には、図36(B)及び図36(C)に示すように、背景画像として表示されている昼の画像を夕方の画像に変化させ(背景変化演出)、保留記憶表示の表示態様を通常保留から青色保留に変化させればよい(保留変化演出)。そして、最終的に「背景変化+ボックス」の選択肢が点灯表示された場合には、景画像として表示されている昼の画像を夕方の画像に変化させ(背景変化演出)、プレゼントボックスを新たに表示すればよい(ボックス追加演出)。このように本変形例3においては、ルーレット予告演出において、「はずれ」の選択肢が点灯表示されたことに基づいて背景変化演出とボックス追加演出の両方を実行しない場合と、最終的に「背景変化+ボックス」の選択肢が点灯表示されたことに基づいて背景変化演出とボックス追加演出の両方を実行する場合と、を設けることができるので、背景変化演出とボックス追加演出の両方が実行されることに対する遊技者の期待感を高めて、背景変化演出とボックス追加演出の両方が実行されるか否かに注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、本変形例3においては、図36(A)に示すように、「背景変化」、「背景変化+ボックス」、「背景変化+保留変化」の選択肢を表示することによって、ルーレット予告演出の結果として背景変化演出、ボックス追加演出、保留変化演出のいずれかを実行する場合は、必ず背景変化演出が実行される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、「保留変化」や「保留変化+ボックス」等の選択肢を更に表示することによって、ルーレット予告演出の結果として背景変化演出、ボックス追加演出、保留変化演出のいずれかを実行する場合は、必ず背景変化演出と保留変化演出の少なくとも一方が実行されるようにしてもよい。このようにすることによって、本変形例3においては、本発明における所定領域変化演出としての背景変化演出を単に実行するのみである先行文献(特開2013−141471号公報)や、本発明における特定表示変化演出としての保留変化演出を単に実行するのみである先行文献(特開2014−117517号公報)と比較すると、ルーレット予告演出を実行することによって背景変化演出と保留変化演出の少なくとも一方が実行されることに対する遊技者の期待感を高めることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本変形例3においては、ルーレット予告演出において最終的に点灯表示された(最終定期ルーレットが停止した)選択肢に応じて2の演出(図36に示す例では背景変化演出と保留変化演出の2つ)を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ルーレット予告演出において最終的に点灯表示された選択肢に応じて3以上の演出を実行可能としてもよい。
また、前記実施例では、ルーレット予告演出において、最終的に点灯表示された選択肢(ルーレットが停止した選択肢)に応じて背景変化演出、ボックス追加演出、保留変化演出の内からいずれか1の演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ルーレット予告演出におけるいずれかの選択肢に、これら選択肢とは異なる画像(例えば、図37に示す「激アツ!」のメッセージ画像)を添付表示し、最終的に該メッセージ画像が添付表示された選択肢が点灯表示されるか否か(ルーレットがメッセージ画像の添付表示されている選択肢で停止するか否か)に応じて予告対象の変動表示結果が大当りとなるか否かを示唆するようにしてもよい。
具体的には、変形例4として図37(A)〜図37(C)に示すように、ルーレット予告演出における「ボックス」の選択肢にメッセージ画像を添付表示する。そして、予告対象の変動表示結果が大当りである場合は、予告対象の変動表示結果がはずれである場合よりも高い割合で最終的に「ボックス」の選択肢を点灯表示することによって、演出表示装置5においてプレゼントボックスを追加表示するとともに、予告対象の変動表示結果が大当りとなることを示唆する演出を実行すればよい。このようにすることで、ルーレットが最終的にメッセージ画像の添付表示された選択肢に停止するか否かに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記実施例の先読み予告演出決定処理においては、予告対象の保留記憶の変動カテゴリがスーパーリーチであれば、先読み予告演出を演出形態B(ルーレット予告演出)にて実行するか否かを第1特図保留記憶数に応じて決定したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例5として、先読み予告演出を演出形態B(ルーレット予告演出)にて実行するか否かは、予告対象の保留記憶の図柄指定コマンドに基づいて決定する、つまり、予告対象の変動表示結果が大当りとなるか否かに応じて決定してもよい。このようにすることで、例えば、ルーレット予告演出が実行されて予告対象の変動表示においてリーチ演出が実行される場合は、ルーレット予告演出が実行されずに予告対象の変動表示が実行される場合よりも、高い割合で大当り遊技状態に制御されるようにすることができるので、ルーレット予告演出が実行されてリーチ演出が実行されることに遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
また、前記実施例では、演出表示装置5にプレゼントボックスが表示されている場合は、該プレゼントボックスが開封されるタイミングに応じて大当り遊技状態に制御される割合が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、予告対象の変動表示においてプレゼントボックスが開封されない場合を設けることにより、予告対象の変動表示においてプレゼントボックスが開封されたか否かのみに応じて大当り遊技状態に制御される割合が異なるようにしてもよい。
また、前記実施例では、演出表示装置5に表示されているプレゼントボックスを開封する演出を実行することによって大当り遊技状態に制御されること示唆する形態を例示しているが、プレゼントボックスを開封する演出は、例えば、形態連動コンテンツで使用可能なポイントを付与する演出等の大当り遊技状態に制御されることを示唆する等の遊技に関わる演出でなくともよい。
また、前記実施例のルーレット予告演出は、1回の変動表示において1回のみ実行可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、1回の変動表示において複数回のルーレット予告演出を実行可能としてもよい。特に、1回の変動表示中に演出図柄の仮停止と再変動を繰り返す所謂擬似連演出を実行する変動表示において複数回のルーレット予告演出を実行する場合は、ルーレット予告演出の選択肢として擬似連演出に対応する選択肢(例えば、「NEXT」等)を表示し、ルーレットが該擬似連演出に対応する選択肢に停止したことに基づいて擬似連演出を実行するようにしてもよい。
また、前記実施例のルーレット予告演出は、背景変化演出、ボックス追加演出、保留変化演出のいずれかが実行されることを示唆する演出としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、背景変化演出とボックス追加演出のどちらかが実行されることを示唆するルーレット予告演出(ルーレット予告演出A)と、背景変化演出と保留変化演出のどちらかが実行されることを示唆するルーレット予告演出(ルーレット予告演出B)、ボックス追加演出と保留変化演出のどちらかが実行されることを示唆するルーレット演出(ルーレット予告演出C)を、それぞれ個別の演出として設けてもよい。
また、本実施例では、先読み予告演出を演出形態B(ルーレット予告演出)にて実行する場合は、予告対象の保留記憶表示以前の保留記憶表示を通常保留にて表示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら予告対象の保留記憶表示以前の保留記憶表示は、通常保留、青色保留、赤色保留、特殊保留以外の表示態様にて表示してもよい。このように、先読み予告演出を演出形態B(ルーレット予告演出)にて実行する場合に予告対象の保留記憶表示以前の保留記憶表示を常保留、青色保留、赤色保留、特殊保留以外の表示態様にて表示することで、予告対象の保留記憶表示を遊技者が認識し易くできるので、遊技者にとって遊技を分かり易くでき、遊技興趣を向上できる。
また、前記実施例では、先読み予告演出を演出形態B(ルーレット予告演出)にて実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ルーレット予告演出が実行されることを示唆する示唆演出を更に実行可能とすることで、ルーレット予告演出が実行されるか否かに遊技者を注目させ、遊技興趣を向上させてもよい。
また、前記実施例では、先読み予告演出として、ルーレット予告演出を複数回実行可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、演出表示装置5にルーレット予告演出の実行期間を表示し、該期間内に複数回のルーレット予告演出を実行可能であることを予め報知してもよい。
また、前記実施例では、先読み予告演出を演出形態A(作用演出を伴う保留予告演出)にて実行する場合と演出形態B(ルーレット予告演出)にて実行する場合を設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読み予告演出は、演出形態Bでのみ実行してもよい。また、演出形態A及び演出形態Bのいずれか一方の演出を先に実行した後に、演出形態A及び演出形態Bの他方の演出を実行してもよい。この場合、例えば、演出形態Aの演出を実行することによって保留表示の態様を変化させた後に、演出形態Bの演出を実行することによって、保留表示の態様を更に変化させたり、背景変化させたり、プレゼントボックスを表示してもよい。あるいは、演出形態Bの演出を実行した後に、演出形態Aの演出を実行してもよい。
また、前記実施例では、先読み予告演出としてルーレット予告演出を実行し、該ルーレット予告演出においてルーレットが停止した選択肢に応じた演出を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読み予告演出としては、演出表示装置5に遊技者に対してプッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を促す操作促進画像を表示するとともに、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aが操作されたことに基づいて背景変化演出、ボックス追加演出、保留変化演出のいずれかを実行する操作演出を実行してもよい。更に、該操作演出は、先読み予告演出としてだけでなく、予告対象の変動表示中における所定期間(例えば、変動開始からリーチ演出が開始されるまでの期間)に亘って複数回実行可能であってもよい。
また、前記実施例では、ルーレット予告演出においてルーレットが「保留変化」の選択肢に停止したことに基づいて予告対象の保留記憶表示の表示態様を変化させる保留変化演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ルーレット予告演出においては、「保留変化」の選択肢に加えて、或いは替えて、予告対象の保留記憶表示の表示態様が変化することを示唆する例えば「保留変化?」(または「アクティブ変化?」)のような選択肢を表示してもよい。尚、ルーレット予告演出においてルーレットが「保留変化?」の選択肢に停止した場合は、作用演出を伴う保留予告演出(図28及び図29参照)を実行することによって、保留記憶表示の表示態様が変化するか否かに対して遊技者を注目させ、遊技興趣を向上させてもよい。この場合、作用演出を伴う保留予告演出において、例えば作用演出A〜作用演出Cを実行して保留記憶表示の表示態様が変化するパターンと、作用演出A〜作用演出Cを実行して保留記憶表示の表示態様が変化しないパターンとのいずれかを実行してもよい。なお、この場合の保留記憶表示の表示態様が変化する期待度は、前記実施例と同様に作用演出A〜作用演出Cの演出態様によって異ならせてもよい。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施例では、変動時間及びリーチ演出の種類等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、CPU103は、1つ目のコマンドでは、例えば、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよいし、1つ目のコマンドと2つ目のコマンドで変動時間のみを通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、前記実施例では、遊技球を打球発射装置により遊技領域よりも下方から打ち出す形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記打球発射装置をパチンコ遊技機1における遊技領域の上方位置に設けることによって、遊技球を遊技領域の上方位置から打ち出すようにしても良い。
また、前記実施例では、大当り遊技において大入賞口の開放を実施することで多くの遊技球を獲得できる大当りのみを発生させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、確変大当りBを、ラウンド遊技における大入賞口の開放時間を著しく短くして、大入賞口が開放したことを遊技者に認識されないようにして、該確変大当りBの発生により、突然に確変状態となったように見せる突確大当りとしても良い。尚、これら確変大当りBを突確大当りとする場合には、該確変大当りBの大当り遊技における大入賞口の開放パターンと同一の開放パターンにて大入賞口を開放する小当りを設けるようにして、確変大当りBや小当りの発生後の遊技状態が、高確状態であるのか、或いは低確状態にあるのかが不明な状態(いわゆる潜伏状態)が発生するようにしても良い。
また、前記実施例では、始動入賞口を、第1始動入賞口と第2始動入賞口の2つとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、始動入賞口を1つのみとしても良いし、始動入賞口を3以上としても良い。
また、前記実施例では、特別図柄を、第1特図と第2特図の2つとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、特別図柄を1つのみとしても良いし、特別図柄を3以上としても良い。
また、前記実施例では、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ表示結果となる最終停止図柄を含む複数種類の特別図柄を変動表示した後に、最終停止図柄を停止表示するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示結果となる最終停止図柄を含めずに複数種類の特別図柄を変動表示した後に、最終停止図柄を停止表示するものであっても良い。つまり、表示結果となる最終停止図柄は、変動表示に用いられる特別図柄と異なる図柄であっても良い。
前記遊技者にとって有利な状態とは、遊技者が多くの遊技媒体を獲得できる遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り等)や、獲得できる遊技媒体の期待値が異なる複数種類の特定遊技状態(ラウンド数が異なる大当り等)や、通常遊技状態よりも賞球払出の条件が成立しやすくなる高ベース状態(時短状態)や、前記特定遊技状態となる確率が高い高確率遊技状態(高確率状態)や高確低ベース状態(潜伏確変状態)、特別リーチ状態(例えば、スーパーリーチ等)、当該変動パターンが大当り変動パターンに基づく変動パターンである状態等が含まれる。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な演出表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該演出表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。