JP2017221470A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】電力供給の開始に際して保留記憶を記憶しているかを遊技者に誤認させてしまうことを防止することができる遊技機を提供する。
【解決手段】未だ開始していない可変表示について保留記憶として記憶可能な保留記憶手段194Aと、保留記憶手段194Aに保留記憶が記憶される場合に第1状態から第1状態とは異なる第2状態に変化可能な保留演出手段301〜304と、有利状態に制御される場合に第3状態から第3状態とは異なる第4状態に変化可能な有利演出手段201,202と、電力供給の開始に際して有利演出手段201,202を第4状態に変化させる電力供給時制御を実行する制御手段120と、電力供給時制御が実行される場合に保留演出手段301〜304により保留記憶手段194Aが保留記憶を記憶しているかを認識し難くする認識抑制手段305と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機に関する。
従来、特定の始動口に遊技球が入賞することで発生する保留球の報知を保留役物を動作させることにより行う遊技機がある。このような遊技機では、上下方向に往復移動可能な可動体が設けられ、この可動体が可動することで保留球の保留状態を分かりやすく報知するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
また、可変表示遊技を実行可能な可変表示装置とともにセンターケースに一体に組み付けられた装飾ランプとしての装飾表示装置が設けられ、可変表示遊技が未だ実行されずに保留されている回数である保留数を装飾表示装置のランプを点灯することで報知するようにした遊技機もある(例えば、特許文献2参照)。
特開2012−205742号公報 特開2009−11858号公報
しかしながら、特許文献1及び2にあっては、停電状態から復帰したときなどに、保留役物や装飾ランプの初期動作が実行される場合があり、この初期動作の際に、実際に保留があるか否かに関わらず保留役物や装飾ランプが動作されるので、遊技者が保留の有無を誤認してしまうという問題がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、電力供給の開始に際して保留記憶を記憶しているかを遊技者に誤認させてしまうことを防止することができる遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の遊技機は、
可変表示(例えば、特別図柄の変動表示)を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態等)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
未だ開始していない可変表示について保留記憶として記憶可能な保留記憶手段(例えば、始動入賞時受信コマンドバッファ194A)と、
前記保留記憶手段に保留記憶が記憶される場合に第1演出状態(例えば、空白の領域が正面に露呈された状態で停止)から該第1演出状態とは異なる第2演出状態(例えば、丸形(○)の図柄の領域が正面に露呈された状態で停止)に変化可能な保留演出手段(例えば、ドラム保留ユニット300のドラム保留301〜304等)と、
前記有利状態に制御される場合に第3演出状態(例えば、図3(A)に示す剣型の模型が傾倒されていない状態)から該第3演出状態とは異なる第4演出状態(例えば、図3(B)に示す剣型の模型が傾倒された状態)に変化可能な有利演出手段(例えば、可動役物装置201,202)と、
電力供給の開始に際して前記有利演出手段を前記第4演出状態に変化させる電力供給時制御を実行する制御手段(例えば、演出制御用CPU120が図18に示すコマンド解析処理において電断復旧指定コマンドを受信した場合に可動役物装置201,202を動作させる部分)と、
前記電力供給時制御が実行される場合に前記保留演出手段により前記保留記憶手段が保留記憶を記憶しているかを認識し難くする認識抑制手段(例えば、演出制御用CPU120が図18に示すコマンド解析処理においてシャッタ部材305を閉鎖方向に駆動させて、ドラム保留301〜304を隠蔽する隠蔽位置まで移動させる駆動設定を行う部分)と、
を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、電力供給の開始に際して保留記憶を記憶しているかを遊技者に誤認させてしまうことを防止することができる。
本発明の請求項2の遊技機は、請求項1に記載の遊技機であって、
前記認識抑制手段は、前記保留演出手段(例えば、ドラム保留ユニット300のドラム保留301〜304等)を隠蔽する隠蔽位置と該保留演出手段を隠蔽しない非隠蔽位置とに移動可能に設けられた隠蔽部材である(例えば、シャッタ部材305)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、電力供給の開始に際して隠蔽部材により保留演出手段が隠蔽されるので、保留記憶があるか否かを遊技者に誤認させてしまうことを防止することができる。
本発明の請求項3の遊技機は、請求項1または請求項2に記載の遊技機であって、
前記保留演出手段(例えば、ドラム保留ユニット300のドラム保留301〜304等)は、
外側面に少なくとも1つの表示情報(例えば、丸形(○)の図柄)が配置されて回転可能に設けられた回転部材(例えば、ドラム保留301〜304)と、
前記回転部材を回転駆動可能な駆動手段(例えば、演出制御用CPU120が図17に示すドラム保留ユニット駆動処理においてドラム駆動モータ311〜314を駆動する部分)と、
を含み、
前記保留記憶手段(例えば、始動入賞時受信コマンドバッファ194A)が保留記憶を記憶している場合には、前記回転部材を、前記表示情報が視認可能となるように前記駆動手段により駆動する(例えば、ドラム保留301〜304を丸形(○)の図柄の領域が正面に露呈された状態で停止させる)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、回転部材の表示情報に基づいて保留記憶を記憶しているかを遊技者に認識させることができ、かつ回転部材の回転駆動によって意外性を高めて遊技興趣を向上できる。
本発明の請求項4の遊技機は、請求項3に記載の遊技機であって、
未だ開始していない可変表示が開始されるまでの時間(例えば、現在変動表示中の演出図柄の変動表示が停止するまでの残り時間)が、第1時間(例えば、閾値未満)であるときに保留記憶が発生した場合と、該第1時間とは異なる第2時間(例えば、閾値以上)であるときに保留記憶が発生した場合とで、前記回転部材を前記第2演出状態に変化させる回転駆動の態様が異なる(例えば、演出制御用CPU120が図24に示すドラム保留更新処理において、残り時間が閾値以上である場合は、ドラム保留301〜304の回転時間タイマに通常回転時間(3回転する時間)に対応する値をセットし、残り時間が閾値未満である場合は、ドラム保留301〜304の回転時間タイマに短縮回転時間に対応する値をセットする部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、未だ開始していない可変表示が開始されるまでの時間に適した回転駆動の態様で保留演出手段を変化させることができる。
本発明の請求項5の遊技機は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記保留演出手段(例えば、ドラム保留ユニット300のドラム保留301〜304等)は、前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶の各々に対応した保留記憶表示を表示可能な保留記憶表示手段(例えば、演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5U)を含む
ことを特徴としている。
この特徴によれば、保留記憶表示手段による保留記憶表示を遊技者が視認することで、保留記憶が記憶されていることを認識させることができる。
尚、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであって良いし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであっても良い。
パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。 パチンコ遊技機の回路構成例を示すブロック図である。 (A)は、遊技中のドラム保留ユニットを示す図であり、(B)は、電断復旧中のドラム保留ユニットを示す図である。 ドラム保留を示す斜視図である。 ドラム保留の外周面を展開した状態を示す図である。 (A),(B)は、演出制御コマンドを例示する図である。 各乱数を示す説明図である。 変動パターンを例示する図である。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 (A)は、大当り種別判定テーブルの構成例を示す図であり、(B)は、各種大当りの内容を示す図である。 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 (A)は、演出制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図であり、(B)は、始動入賞時受信コマンドバッファの構成を示す図である。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞処理の一例を示すフローチャートである。 入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 保留表示予告演出決定処理の一例を示すフローチャートである。 (A)は、大当りの保留記憶についての表示パターン決定割合の例を示す図であり、(B)は、はずれの保留記憶についての表示パターン決定割合の例を示す図である。 保留表示更新処理の一例を示すフローチャートである。 第1保留記憶表示エリア及び第2保留記憶表示エリアの更新例を示す図である。 ドラム保留更新処理の一例を示すフローチャートである。 ドラム保留の更新例を示す図である。 演出図柄変動開始処理の一例を示すフローチャートである。 演出図柄変動中処理の一例を示すフローチャートである。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は、パチンコ遊技機1の回路構成例を示すブロック図である。尚、以下の説明において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を後方(背面)側として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。尚、本実施例におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1(以下、遊技機と略記する場合がある)は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2(ゲージ盤)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3(台枠)とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。例えば、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。尚、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示器4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはともに、例えば方形状に形成されている。尚、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、パチンコ遊技機1の前後方向に貫通する開口が形成されており、この開口には、環状の飾り枠等が設けられている。また、遊技盤2の後方には、剣型の模型を傾倒可能に有する1対の可動役物装置201,202が設けられている。尚、可動役物装置201,202は、遊技盤2の開口を通して視認し難い位置であって開口の左右両側の位置に設けられており(図3(A)参照)、剣型の模型が傾倒されることで(図3(B)参照)、この開口から剣型の模型が視認可能となる。また、後述するように可動役物装置201,202を駆動するための可動役物用駆動モータ211,212(図2参照)が設けられている。この可動役物装置201,202は、後述する予告演出において駆動され、大当り期待度を示唆する演出に用いられる。
また、遊技盤2における遊技領域の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。尚、本実施例の演出表示装置5は、後述のドラム保留ユニット300とともに遊技領域の中央付近に配置されている。この演出表示装置5やドラム保留ユニット300は、遊技盤2の開口を通して視認できる。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて演出図柄(飾り図柄ともいう)の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、演出図柄の変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、例えば特別図柄や演出図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、演出図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることである。これに対して、演出図柄の変動表示を開始してから変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでの変動表示中には、演出図柄の変動速度が「0」となって、演出図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、変動表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による演出図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。尚、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、演出図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。尚、演出図柄は8種類に限定されず、「大当り」となる組合せや「はずれ」となる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
演出図柄の変動表示が開始された後、変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である演出図柄が表示される。あるいは、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の演出図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である演出図柄が表示されるようにしてもよい。
演出表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。本実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸形の白色表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を同様に丸形の白色表示とする。
また、丸形の白色表示(例えば、白抜き○)が、本実施例における通常態様の保留記憶表示となっている。尚、後述するように、保留表示予告演出決定処理において、保留表示予告演出の実行が決定された場合には、通常態様とは異なる特別態様(例えば、四角形(◇)や星形(☆))の保留記憶表示が第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uに表示されて、該保留記憶表示に対応する変動表示において、大当りとなる可能性やスーパーリーチとなる可能性が高いことが予告されるようになっている。
尚、以下の説明において、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uを保留表示エリアと称することがあり、保留記憶数は、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uに表示される保留記憶表示の数により認識できるようになっている。更に、この保留記憶表示が集まった表示を保留表示と称することがある。
第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるか、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるかに応じて、その表示態様(例えば表示色や形状)を異ならせても良い。尚、本実施例においては、『実行』と『実施』とは同義である。
図1に示す例では、保留記憶表示エリアとともに、第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの上部と下部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
また、本実施例では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが、このように演出表示装置5を用いた演出を行う場合において、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、近年においては演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置5上の表示領域を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識し難い場合も生じている。よって、これら現在変動表示中の状態であるのか否か認識し難いことを解消することを目的として、演出表示装置5に、演出図柄と特別図柄及び普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示エリアを設けても良い。これら第4図柄は、第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われるとともに、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われるようにすれば良い。尚、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されたりすることはないため、常に視認することができる。
また、本実施例では、保留記憶されているか否かを認識し難いことを解消すること、または、保留記憶数数を認識し難いことを解消することを目的として、演出表示装置5の表示画面の左上部には、第1保留記憶表示エリア5Dとは別に第1特図の保留記憶数(以下、「第1特図保留記憶数」という)を示す第1保留画像を表示する第1保留画像表示エリア5Eと、第2保留記憶表示エリア5Uとは別に第2特図の保留記憶数(以下、「第2特図保留記憶数」という)を示す第2保留画像を表示する第2保留画像表示エリア5Fとが設けられている。本実施例では、第1保留画像表示エリア5Eには、第1保留画像として、第1特図保留記憶数を示す数字の画像が表示される。例えば、図1及び図33に示す例では、第1特図保留記憶数が2であり、第1保留画像表示エリア5Eに第1特図保留記憶数が2であることを示す「2」の画像が表示されている場合が示されている。また、第2保留画像表示エリア5Fには、第2保留画像として、第2特図保留記憶数を示す数字の画像が表示される。例えば、図1及び図3に示す例では、第2特図保留記憶数が0であり、第2保留画像表示エリア5Fに第2特図保留記憶数が0であることを示す「0」の画像が表示されている場合が示されている。
また、本実施例では、第1保留画像表示エリア5Eには、第1保留画像として、第1特図保留記憶数を示す数字が赤色で示された画像が表示され、第2保留画像表示エリア5Fには、第2保留画像として、第2特図保留記憶数を示す数字が青色で示された画像が表示されるものとする。そのように異なる色で表示されることにより、第1保留画像表示エリア5E及び第2保留画像表示エリア5Fに表示される画像が第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とのいずれを示しているかを区別しやすくしている。尚、第1保留画像表示エリア5Eと第2保留画像表示エリア5Fとで同じ表示色の画像を表示するようにしてもよい。また、例えば、保留画像として表示する数字の大きさや、字体を異ならせたり、第1保留画像表示エリア5Eと第2保留画像表示エリア5Fとで表示領域の形状を異ならせたりすることによって、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とのいずれを示しているかを区別しやすくしてもよい。また、第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uの保留記憶表示に対応する表示色で第1保留画像及び第2保留画像を表示するようにしても良い。例えば、第1保留記憶表示エリア5Dの保留記憶表示が赤色である場合には、第1保留画像を赤色の表示色で表示をし、第2保留記憶表示エリア5Uの保留記憶表示が青色である場合には、第2保留画像を青色の表示色で表示する。
また、例えば、遊技状態が低ベース状態中である場合には、第1保留画像を第2保留画像よりも認識しやすく表示し、遊技状態が高ベース状態中である場合には、第2保留画像を第1保留画像よりも認識しやすく表示するようにしてもよい。例えば、遊技状態が低ベース状態中である場合に、第1保留画像を第2保留画像よりも大きく表示したり、第1保留画像に所定のエフェクト表示を付加して表示したりすることによって、第1保留画像を目立たせるようにしてもよい。また、例えば、遊技状態が低ベース状態中である場合に、逆に第2保留画像を小さく表示することによって、相対的に第1保留画像を認識しやすくするようにしてもよい。
また、第1保留画像表示エリア5E及び第2保留画像表示エリア5Fに代えて、または、第1保留画像表示エリア5E及び第2保留画像表示エリア5Fとともに、合算保留記憶数を示す保留画像を表示する保留画像表示部を備えるように構成してもよい。
また、本実施例では、第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uと第1保留画像表示エリア5E及び第2保留画像表示エリア5Fとの両方を同じ演出表示装置5の表示画面上に設ける場合を示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、演出表示装置5(メインの液晶表示装置)に加えて、サブ液晶表示装置を備えるように構成されている場合、第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uを演出表示装置5の表示画面上に設ける一方で、第1保留画像表示エリア5E及び第2保留画像表示エリア5Fをサブ液晶表示装置の表示画面上に設けるように構成してもよい。また、逆に、第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uをサブ液晶表示装置の表示画面上に設ける一方で、第1保留画像表示エリア5E及び第2保留画像表示エリア5Fを演出表示装置5の表示画面上に設けるように構成してもよい。また、第1保留画像表示エリア5E及び第2保留画像表示エリア5Fの近傍に第4図柄を表示しても良い。そのように構成すれば、遊技者が視線を大きく動かさなくても、保留記憶数と変動表示の状態との両方を一目で認識することができる。
本実施例の演出表示装置5は、ドラム保留ユニット300に設けられている。このドラム保留ユニット300は、演出表示装置5を枠状に囲む正面視で四角形状をなす装置となっている。図3に示すように、尚、ドラム保留ユニット300の正面側において、正面側の中央部には演出表示装置5が設けられるとともに、この演出表示装置5の下方位置には第1保留記憶表示エリア5D及び第1保留画像表示エリア5Eに対応した第1特図保留記憶を示すための4個のドラム保留(ドラム表示器)301〜304が設けられている。
この4個のドラム保留301〜304は同一構成であるため、1個のドラム保留301について詳述する。図4に示すように、ドラム保留301は、円柱形状(ドラム型の形状)をなしており、該円柱形状の軸を中心として回転可能に設けられている。尚、後述するようにドラム保留301を回転駆動するためのドラム駆動モータ311(図2参照)が設けられている。また、ドラム保留301の外周面には、円周方向に並設された複数の図柄が配置されている。
図5に示すように、ドラム保留301の外周面には、保留記憶が無いことを示す空白の領域と、丸形(○)の保留記憶表示に対応する図柄の領域と、四角形(◇)の保留記憶表示に対応する図柄の領域と、星形(☆)の保留記憶表示に対応する図柄の領域とが配置されている。尚、ドラム保留301は、外周面の4つの領域のうちのいずれか1つの領域が正面側に露呈した状態で停止される。そして、第1保留記憶表示エリア5Dに通常態様の保留記憶表示が有る場合には、これに対応するドラム保留301は、丸形(○)の保留記憶表示に対応する図柄の領域が正面に露呈された状態で停止する。また、第1保留記憶表示エリア5Dに保留記憶表示が無い場合には、これに対応するドラム保留301は、空白の領域が正面に露呈された状態で停止する。遊技者は、ドラム保留ユニット300の各ドラム保留301〜304を視認することで、保留記憶表示が有るか否か、または、保留記憶数を認識することができる。
尚、4個のドラム保留301〜304のそれぞれに対応して4個のドラム駆動モータ311〜314が設けられており、これらドラム駆動モータ311〜314は、駆動用パルス信号の入力により駆動されるステッピングモータで構成されている。駆動用パルス信号の入力によりドラム駆動モータ311〜314の回転量を制御することができ、ドラム保留301〜304の外周面における所定の領域を正面側にして停止させることができる。
図3に示すように、ドラム保留301〜304の下方位置には、全てのドラム保留301〜304を隠蔽することができるシャッタ部材305が設けられている。このシャッタ部材305は、長方形の板状をなす部材となっており、ドラム保留301〜304を隠蔽しない非隠蔽位置(降下位置、図3(A)参照)と、ドラム保留301〜304を隠蔽する隠蔽位置(上昇位置、図3(B)参照)とに移動可能(昇降可能)に設けられている。また、後述するようにシャッタ部材305を移動駆動するためのシャッタ駆動モータ315(図2参照)が設けられている。
このシャッタ部材305は、停電等が生じた後に復旧したときに、シャッタ部材305が隠蔽位置に上昇してドラム保留301〜304を一時的に隠蔽するようになっている。尚、停電等が生じた後に復旧したときなどに、ドラム保留301〜304が動作される、または、停電等が生じたときの状態でドラム保留301〜304が停止されているときであって、後述する始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの記憶内容と異なる状態でドラム保留301〜304が停止されているときに、このドラム保留301〜304の態様を遊技者が視認してしまうことで、保留記憶の有無や保留記憶数を誤認させてしまう虞がある。本実施例では、停電等が生じた後に復旧したときに、シャッタ部材305が隠蔽位置に上昇してドラム保留301〜304を一時的に隠蔽することで、保留記憶の有無や保留記憶数を遊技者に誤認させないようにしている。また、シャッタ部材305が非隠蔽位置に降下している状態では、該シャッタ部材305の下方側半分の部位が遊技盤2により隠れるよう配置され、ドラム保留301〜304の視認を妨げないようにしている。
尚、停電等が生じた後に復旧したときに、演出表示装置5では、後述する電断復旧中画面(図3(B)参照)が表示されるので、第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uと第1保留画像表示エリア5E及び第2保留画像表示エリア5Fとが認識できなくなるので、保留記憶の有無や保留記憶数を誤認させてしまう虞がない。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。尚、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)し難い、または、通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第2始動条件が成立する。尚、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)し難い一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。従って、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な有利状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な不利状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、前述の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や貸し出しによって払い出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが設けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検出するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検出するコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、コントローラセンサユニット35Aは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組合せた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下動作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの配置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者による押下動作を検出するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81,82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9、可動役物用駆動モータ211,212、ドラム保留ユニット300といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、演出表示装置5における表示動作や、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部、可動役物装置201,202の動作の全部または一部、ドラム保留ユニット300の動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L,8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
ドラム保留ユニット300は、各ドラム保留301〜304(図3参照)をそれぞれ回転駆動させるための各ドラム駆動モータ311〜314と、シャッタ部材305を移動駆動するためのシャッタ駆動モータ315とを有している。これらドラム駆動モータ311〜314とシャッタ駆動モータ315とは、演出制御基板12の後述する演出制御用CPU120により制御される。尚、演出制御用CPU120には、ステッピングモータで構成されている各ドラム駆動モータ311〜314に入力した駆動用パルス信号を把握することで、各ドラム保留301〜304において、いずれの図柄の領域が正面側に露呈した状態で停止されているかを把握することができる。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。尚、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。
図6(A)は、本実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図6(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図6(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される演出図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果通知コマンドであり、特別図柄や演出図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果通知コマンドでは、例えば図6(B)に示すように、変動表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果通知コマンドでは、例えば図6(B)に示すように、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する大当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する大当り終了指定コマンドである。
大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「16」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、第1保留記憶表示エリア5Dなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2保留記憶表示エリア5Uなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXH及びコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、変動表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別(確変や非確変や突確)の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値MR3が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
コマンドC700Hは、パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。また、コマンドC800Hは、パチンコ遊技機1に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(電断復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始されたときに、後述するバックアップRAMにデータが保存されている場合(突然の停電等により電力供給が一時的に停止されてその後に復旧した場合)には、電断復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合(遊技場の営業の開始時等に電源が投入された場合)には、初期化指定コマンドを送信する。尚、電断復旧指定コマンドを受信した演出制御基板12は、演出表示装置5に電断復旧中であることを示す電断復旧中画面(図3(B)参照)を表示する。また、初期化指定コマンドを受信した演出制御基板12は、該演出制御基板12の初期化を開始する。
尚、本実施例では、電源供給時に送信される初期化指定コマンドと電断復旧指定コマンドとをそれぞれ個別の演出制御コマンドとして設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、初期化指定コマンドまたは電断復旧指定コマンドのいずれか一方の演出制御コマンドを電源供給時に送信するものであっても良い。例えば、初期化指定コマンドのみを設けるようにし、初期化指定コマンドを受信した演出制御基板12は、該演出制御基板12の初期化を開始するとともに、演出表示装置5に電断復旧中であることを示す電断復旧中画面を表示するようにしても良い。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101(Read Only Memory 101)と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102(Random Access Memory 102)と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103(Central Processing Unit 103)と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105(Input/Outputport 105)とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図7は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図7に示すように、本実施例では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図11に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、変動表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「非確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の変動表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける変動表示結果を「普図当り」とするか「普図はずれ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図8は、本実施例における変動パターンを示している。本実施例では、変動表示結果が「はずれ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「はずれ」で演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「はずれ」で演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施例では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けても良い。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けても良い。
図8に示すように、本実施例におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施例におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施例では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施例においては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしても良い。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために予め用意された複数の判定テーブルや設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図8に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図9は、ROM101に記憶される表示結果判定テーブルの構成例を示している。本実施例では、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示器4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本実施例の表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
表示結果判定テーブルにおいて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本実施例の表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施例では約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施例では約1/30)。即ち、表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
図10は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本実施例の大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて変動表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変」や「確変大当りA」、「確変大当りB」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本実施例における大当り種別について、図10(B)を用いて説明すると、本実施例では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する確変大当りAや確変大当りBと、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する非確変大当りとが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態と「非確変大当り」による大当り遊技状態では、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な有利状態に変化させるラウンドが16回(いわゆる16ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態では、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な有利状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される短期開放大当りである。よって、「確変大当りA」を16ラウンド(16R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称する場合がある。
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施例では100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図10(A)示す大当り種別判定テーブルの設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」と「確変大当りB」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」〜「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示器4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」としてラウンド数の少ない短期開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない短期開放大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図10(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、前述したように、「確変大当りB」に対する判定値の割り当てが、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、変動特図が第2特図である場合の方が第1特図である場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、特図表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、特図表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。尚、本実施例では、これらの判定値が、大当りの種別が「確変大当りA」または「確変大当りB」である場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当りの種別が「非確変大当り」である場合には、スーパーリーチαが決定され易いように割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、「確変大当りA」または「確変大当りB」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルには、保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルAと、合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
尚、図8に示すように、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、更に、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチはずれの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、変動表示の時間が長くなることにより、変動表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。即ち、突然の停電等があってパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても(所謂、電断などがあっても)、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態、即ち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。このようにバックアップRAMに保存されバックアップされたデータを適宜バックアップデータという。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
更に、電源基板(図示略)からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポートに入力される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポートには、RAM102の内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポートには、パチンコ遊技機1に対して電源が投入され電力供給が開始されたことを示すリセット信号が入力される。このリセット信号が入力されると、リセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、後述する遊技制御用タイマ割込処理(図13参照)を開始する。
尚、本実施例では、電源断信号やクリア信号やリセット信号が電源基板(図示略)からの遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポートに入力される構成になっているが、主基板11がこれら電源断信号やクリア信号やリセット信号を出力する回路を有し、当該回路から遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力されるものであっても良い。
遊技制御用マイクロコンピュータ100のRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図11に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図11に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、演出表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。
尚、演出制御基板12の側においても、主基板11と同様に、例えば、予告演出等の各種の演出の種別を決定するための乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターン等が、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、例えば、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図12(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図12(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施例では、図12(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ194A(保留記憶バッファ)を構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応した領域)と、変動表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1−0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応した領域)と、変動表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2−0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1−1」またはバッファ番号「2−1」)の変動表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1−0」またはバッファ番号「2−0」の記憶内容は、当該変動表示を終了するときに実行される演出図柄変動停止処理においてクリアされるようになっている。
更に、本実施例の始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、後述する保留表示予告演出決定処理(図20)において保留表示予告演出の実行の有無の決定に伴う表示パターンの決定が未決定であるか否か、つまり、新たな始動入賞の発生によって、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されたことにより表示パターンの決定が未決定である旨を示す表示未決定フラグと、保留記憶表示の表示パターン(表示態様)に応じたフラグ値がセットされる保留表示フラグと、を第1特図保留記憶及び第2特図保留記憶に対応する各バッファ番号に対応付けて格納できるように記憶領域が、各格納領域(エントリ)毎に確保されている。
尚、保留表示フラグには、後述する保留表示予告演出決定処理において、保留表示予告演出の実行が決定されなかった場合には、通常態様の保留記憶表示の表示パターンに対応する「0」が格納されることで、通常態様(例えば、白抜き○)の保留記憶表示が第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uに表示され、保留表示予告演出の実行が決定された場合には、通常の表示態様とは異なる特別態様(例えば、四角形(◇)や星形(☆))の保留記憶表示の表示パターンに対応する「1」(四角形(◇))または「2」(星形(☆))がセットされることで、通常態様とは異なる特別態様の保留記憶表示が第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uに表示されて、該保留記憶表示に対応する変動表示において、大当りとなる可能性やスーパーリーチとなる可能性が高いことが予告されるようになっている。
尚、この保留表示フラグは、後述するドラム保留更新処理(図24参照)において、ドラム保留ユニット300における各ドラム保留301〜304の停止態様を設定するためにも用いられる。本実施例では、ドラム保留ユニット300における各ドラム保留301〜304は、第1特図保留記憶の各格納領域(エントリ)に対応している。例えば、バッファ番号「1−1」に対応した格納領域は、ドラム保留301に対応し、バッファ番号「1−2」に対応した格納領域は、ドラム保留302に対応し、バッファ番号「1−3」に対応した格納領域は、ドラム保留303に対応し、バッファ番号「1−4」に対応した格納領域は、ドラム保留304に対応している。
本実施例では、第1特図保留記憶の各格納領域(エントリ)において、保留表示フラグがセットされていない場合(ブランクの場合)には、対応するドラム保留301〜304は、保留記憶が無いことを示す空白の領域が正面側に露呈した状態で停止される。また、保留表示フラグに通常態様の丸形(○)の保留記憶表示に対応する「0」が格納された場合には、対応するドラム保留301〜304は、丸形(○)の図柄の領域が正面側に露呈した状態で停止される。また、保留表示フラグに特別態様の四角形(◇)の保留記憶表示に対応する「1」が格納された場合には、対応するドラム保留301〜304は、四角形(◇)の図柄の領域が正面側に露呈した状態で停止される。また、保留表示フラグに特別態様の星形(☆)の保留記憶表示に対応する「2」が格納された場合には、対応するドラム保留301〜304は、星形(☆)の図柄の領域が正面側に露呈した状態で停止される。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから保留記憶数通知コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。
図12(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているコマンドは、演出図柄の変動表示を開始するごとに、直前に終了した変動表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−0」または「2−0」のエントリ)に格納されているものが削除されるとともに、該開始する変動表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−1」または「2−1」に対応したエントリ)に格納されているものと、該開始する変動表示の保留記憶以降のエントリの記憶内容がシフトされる。例えば図12(B)に示す格納状態において第1特図保留記憶の演出図柄の変動表示が終了した場合には、バッファ番号「0」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドがバッファ番号「0」にシフトされるとともに、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」、「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」、「3」に対応した領域にシフトされる。よって、バッファ番号「0」は、その時点において変動表示されている保留記憶に関する各コマンドを格納するための領域(エントリ)となる。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の変動表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図はずれ」となる。普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、特図変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「はずれ」となる。尚、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されるようにしても良く、これら所定表示結果としての所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示される場合には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御すれば良い。
特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
本実施例におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をはずれ図柄としている。尚、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やはずれ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やはずれ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な有利状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な不利状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「16」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。尚、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な有利状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を有利状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄は後述する確変大当りAに対応する大当り図柄となり、「5」の数字を示す特別図柄は後述する確変大当りBに対応する大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として、「3」または「7」の大当り図柄が導出された後に制御される大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な有利状態(開放状態)に変化させるラウンドが第1回数(例えば、16回)繰返し実行される。尚、通常開放大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
尚、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄は後述する非確変大当りに対応する大当り図柄となり、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な有利状態(開放状態)に変化させるラウンドが、確変大当りAと同じく第1回数(例えば、16回)繰返し実行される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「5」の数字を示す特別図柄が導出された後に制御される大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な有利状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放大当り状態における所定期間と同じであるが、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な有利状態(開放状態)に変化させるラウンドが通常開放大当り状態における第1回数(例えば、16回)よりも少ない第2回数(例えば、5回)繰返し実行される。尚、短期開放大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。尚、これら短期開放大当り状態では、ラウンド回数を第2回数である5回とした形態を例示しているが、ラウンド回数は通常開放大当り状態における第1回数(例えば、16回)と同一とする一方、所定数(例えば6)以降の各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な有利状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)を、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)とすることで、実質的なラウンド回数を通常開放大当り状態よりも少なくするようにしても良い。
このような短期開放大当り状態では、ラウンド数が通常開放大当り状態よりも少ないことにより、通常開放大当り状態よりも獲得できる出玉(賞球)の期待値が少ない大当り状態であれば良い。尚、これら短期開放大当り状態では、全てのラウンドについて、大入賞口の開放期間を第2期間(0.1秒間など)とすることで、実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態としても良い。即ち、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい有利状態に変化させる期間が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となることで、通常開放大当り状態よりも獲得可能な出玉(賞球)が少ないものであればよい。
演出表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける確定演出図柄の停止表示により変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの演出図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリア5Cなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける全部または一部で演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動速度を低下させたり、演出表示装置5の表示領域に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、演出図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。尚、リーチ演出には、演出表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L,8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、変動表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
一例として、本実施例では、図8に示すように、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、変動表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。更に、本実施例では、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様においては、スーパーリーチβが出現した場合には、スーパーリーチαが出現した場合よりも変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高い(大当り期待度:スーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチ)。
尚、本実施例では、後述するように、リーチにおいては、変動時間がスーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチとなるように設定されており(図8参照)、変動時間が長くなる程、大当り期待度が高くなるようになっている。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出とは異なり、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、演出図柄の変動表示態様などにより遊技者に報知するための「滑り」や「擬似連」といった変動表示演出が実行されることがあるようにしてもよい。これら「滑り」や「擬似連」の変動表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。尚、「滑り」の変動表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されてもよい。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出などの変動表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、ランプ点灯などのように、演出図柄の変動表示動作とは異なる演出動作により、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rの全部にて演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rにて演出図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
予告演出のうちには、保留表示予告演出となるものが含まれていてもよい。保留表示予告演出は、変動表示結果が「大当り」となる可能性などが、予告される対象となる変動表示を開始するより前に、特図ゲームの保留表示などの表示態様の変化に基づいて示唆される予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される演出図柄の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する演出は、連続予告演出(連続演出)とも称される。尚、特図ゲームが1回実行される間に、演出図柄を一旦仮停止表示させた後、当該演出図柄を再び変動(擬似連変動、再変動)させる演出表示を所定回数行い、擬似的に複数回の変動表示が実行されているかのように見せる「擬似連」の変動表示演出を実行する遊技機においては、当該擬似的な複数回の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する予告演出も連続予告演出(連続演出)に含まれる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、はずれ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「はずれ」となる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、はずれ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチはずれ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果は、変動表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち「3」の数字を示す大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として非確変大当り組合せを停止表示しても良い。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)を停止表示しても良い。「非確変」の大当り種別で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。尚、時短制御では、後述するように普通図柄の当選頻度が高められて、普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高められる、いわゆる電チューサポートが実施される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として確変大当り組合せを停止表示しても良い。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が「7」である演出図柄が、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が「7」である演出図柄は、確変図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、演出図柄の変動表示結果として、通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、短期開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「5」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として確変大当り組合せを停止表示しても良い。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が「7」以外の奇数「1」、「3」、「5」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が「1」、「3」、「5」である演出図柄は、前述した「7」である演出図柄と同様に確変図柄と称される。尚、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示結果として、通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
確定演出図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、本実施例では、「確変」の大当り種別のうち、確定特別図柄として「7」の変動表示結果にて「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。一方、「確変」の大当り種別のうち、確定特別図柄として「5」の変動表示結果にて「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。
これら確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて変動表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。尚、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば時短回数と同じ100回や、時短回数とは異なる90回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御)が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組合せられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。尚、本実施例では制御される遊技状態としては設定されていないが、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。また、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御及び高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける変動表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
確定演出図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる演出図柄の変動表示中には、再抽選演出を実行しても良い。再抽選演出では、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rに通常大当り組合せとなる演出図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて同一の演出図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる演出図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる演出図柄(通常図柄)のうちいずれかを、確定演出図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定演出図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われば良い。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定演出図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の変動表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。尚、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の変動表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定演出図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、演出表示装置5の表示領域にて演出図柄を変動表示させて通常図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、演出図柄の変動表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図13のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図13に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(S11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(S12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に配置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(S13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(S15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(S16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(S17)。これらの一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能とする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図14は、特別図柄プロセス処理として、図13に示すS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞処理を実行する(S21)。該始動入賞処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S22〜S29の処理のいずれかを選択して実行する。
S21の始動入賞処理では、図15に示すように、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(S101)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(S101;Y)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(S102)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。S102にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(S102;N)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(S103)。
S101にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(S101;N)、S102にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(S102;Y)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(S104)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(S104;Y)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(S105)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。S105にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(S105;N)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(S106)。
S103,S106の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(S107)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(S108)。例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
S108の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(S109)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(S110)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される。
特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否か、更には変動表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、S109の処理を実行することにより、特別図柄や演出図柄の変動表示結果や変動表示時間を含む変動表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
S110の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(S111)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図13に示すS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S111の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(S112)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(S113)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図13に示すS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S113の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか否かを判定する(S114)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(S114でY)始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(S115)、S104の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(S114でN)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(S116)、始動入賞処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図16(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図15のS112にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。本実施例において、特別図柄や演出図柄の変動表示が開始されるときには、特別図柄通常処理(図14のS22)により、特図表示結果(特別図柄の変動表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定が行われる。また、変動パターン設定処理(図14のS23)において、演出図柄の変動表示態様を具体的に規定する変動パターンの判定などが行われる。他方、これらの判定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がS112の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を導出表示すると判定されるか否かの判定や、演出図柄の変動表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や演出図柄の変動表示が開始されるより前、つまり、該変動表示の開始時に大当りとするか否かが判定されるよりも前に、特図表示結果が「大当り」となることや、演出図柄の変動表示態様がいずれのカテゴリの変動表示態様となるかを判定し、この判定結果に基づいて、演出制御用CPU120などにより、後述するように、保留表示予告演出が実行されるようになる。
図16(A)に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(S121)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
S121の処理に続いて、図9に示す表示結果判定テーブルを選択してセットする(S122)。その後、図15のS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(S123)。大当り判定範囲には、S122の処理により選択された表示結果判定用テーブルにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各判定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する判定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる判定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく変動表示結果が「大当り」に決定されると判定できる。
S123にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、変動表示時に大当りとならないと判定された場合には(S123;N)、変動表示結果が「はずれ」となることに応じた図柄指定コマンドの送信設定を実行し(S124)、時短フラグがセットされているか否か、つまり、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(S125)。時短フラグがセットされていない場合は(S125;N)、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし、時短フラグがセットされている場合は(S125;Y)、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(S127)。
尚、はずれ用変動パターン判定テーブルAは、保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDは、遊技状態が時短制御の実行されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。
尚、本実施例では、これらのはずれ用変動パターン判定テーブルAやはずれ用変動パターン判定テーブルDに加えて、合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCが予め用意されている。これらはずれ用変動パターン判定テーブルA〜Cのうち、はずれ用変動パターン判定テーブルAでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0〜Aまでの値が割り当てられており、はずれ用変動パターン判定テーブルB,Cでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0〜Aを超える値が割り当てられている。一方、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Cでは、スーパーリーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうちB〜997までの値が割り当てられている。
このため、S126においてはずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンを判定することで、非リーチとスーパーリーチの判定は、該判定後に保留記憶数が変化しても必ず非リーチまたはスーパーリーチの変動パターンとなるので、始動入賞時の判定においては、はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて判定するようになっている。
図16(A)に示すように、S123にて大当り判定範囲内であると判定された場合、つまり、変動表示時に大当りとなると判定された場合には(S123;Y)、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(S128)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別判定テーブルを構成するテーブルデータから大当り種別判定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別判定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに判定されるかを判定する。
また、S128において判定した大当り種別に応じた図柄指定コマンドの送信設定を実行し(S129)、大当り変動パターンを複数のいずれかに判定するためのテーブルとして、大当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(S130)。
S126,S127,S130の処理のいずれかを実行した後には、S126,S127,S130の処理にて設定された変動パターン判定テーブルと変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる判定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(S131)。本実施例では、図16(B)に示すように、少なくとも変動表示結果が「はずれ」となる場合に、合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の変動表示態様となる変動カテゴリと、「スーパーリーチ」の変動表示態様となる変動カテゴリと、「非リーチ」と「スーパーリーチ」以外の変動表示態様(例えばノーマルリーチ)となる「その他」の変動カテゴリと、を設け、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
その後、S131の処理による判定結果に応じた変動カテゴリ指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(S132)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
S22の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示結果に対応して、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄やはずれ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
S23の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の変動表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
S22の特別図柄通常処理やS23の変動パターン設定処理により、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄や特別図柄及び演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンが決定される。即ち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を用いて、特別図柄や演出図柄の変動表示態様を決定する処理を含んでいる。
S24の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、S24の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、S24の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
S25の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
S26の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別に関係なく、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を、「非確変大当り」または「確変大当りA」である場合には、「16回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「確変大当りB」である場合には、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「5回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
S27の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
S28の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
S29の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定(確変フラグや時短フラグのセット)を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
尚、大当り終了処理においては、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して、大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」のいずれであったかを特定する。そして、特定した大当り種別が「非確変大当り」ではないと判定された場合には、確変制御を開始するための設定(確変フラグのセット)を行う。
また、特定した大当り種別が「非確変大当り」である場合には、時短制御を開始するための設定(時短フラグのセットと時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(本実施例では「100」)を時短回数カウンタにセット)を行う。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。図17は、演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S51)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(S52)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(S53)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:S54)。このコマンド解析処理において演出制御用CPU120は、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドの内容を確認する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAM122に形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図6参照)であるのか解析する。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(S55)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行する(S56)。
次いで、後述するコマンド解析処理(図18参照)やドラム保留更新処理(図24参照)において設定されるドラム保留ユニット300の駆動設定に基づいて、各ドラム駆動モータ311〜314やシャッタ駆動モータ315(図2参照)を駆動するドラム保留ユニット駆動処理を実行し(S57)、その後、S52に移行する。
図18は、コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。図18に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(S221)。このとき、受信コマンドがなければ(S221;N)、コマンド解析処理を終了する。
S221にて受信コマンドがある場合には(S221;Y)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(S222)。そして、第1始動口入賞指定コマンドであるときには(S222;Y)、第1保留記憶数通知待ち時間を設定する(S223)。例えば、S223の処理では、第1保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、演出制御タイマ設定部192に設けられたコマンド受信制御タイマにセットされればよい。
S222にて受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合には(S222;N)、その受信コマンドは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(S224)。そして、第2始動口入賞指定コマンドであるときには(S224;Y)、第2保留記憶数通知待ち時間を設定する(S225)。例えば、S225の処理では、第2保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、コマンド受信制御タイマにセットされればよい。
S224にて受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドではない場合には(S224;N)、その受信コマンドは図柄指定コマンドであるか否かを判定する(S226)。S226にて受信コマンドが図柄指定コマンドではない場合には(S226;N)、その受信コマンドは変動カテゴリコマンドであるか否かを判定する(S227)。S227にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドではない場合には(S227;N)、その受信コマンドは第1保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(S228)。そして、第1保留記憶数通知コマンドであるときには(S228;Y)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第1保留記憶数通知待ち時間をクリアする(S229)。
S228にて受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドではない場合には(S228;N)、その受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(S230)。そして、第2保留記憶数通知コマンドであるときには(S230;Y)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第2保留記憶数通知待ち時間をクリアする(S231)。
そして、S229,S231の処理のいずれかを実行した後は、格納したエントリの表示未決定フラグに、保留表示態様が未決定である旨を示す「1」をセットする(S232)。
S226にて受信コマンドが図柄指定コマンドである場合や(S226;Y)、S227にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドである場合(S227;Y)、あるいはS223,S225,S232の処理のいずれかを実行した後には、受信コマンドを図示しない始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭に格納し(S233)、S221の処理に戻る。
尚、変動開始コマンド(第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド)とともに保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)を受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納しないようにしてもよい。即ち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
S230にて受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドではない場合には(S230;N)、S234に進む。S234において演出制御用CPU120は、受信コマンドが初期化指定コマンドであるか否かを判定する。ここで、受信コマンドが初期化指定コマンドである場合は(S234;Y)、演出制御用CPU120は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置5に表示する制御を行い(S235)、更にドラム保留ユニット300の初期動作の駆動設定を行って(S236)、S221の処理に戻る。尚、初期画面には、パチンコ遊技機1の製造メーカを示すロゴマークや初期動作中である旨の表示がなされる。また、初期画面には、予め決められている演出図柄の初期表示が含まれており、この初期表示の状態で初期画面が終了し、遊技が可能な状態になる。また、初期化指定コマンドを受信することによって、演出制御用CPU120がスピーカ8L,8Rや遊技効果ランプ9や可動役物装置201,202の初期動作を実行するようにしている。例えば、初期動作中には、可動役物装置201,202は、剣型の模型を傾倒する動作を行うようにし(図3(B)参照)、初期動作が終了するタイミングで、剣型の模型を原点復帰させる動作を行うようにしている(図3(A)参照)。本実施例では、剣型の模型が立設されて遊技盤2に隠れる位置が原点位置となっており、この原点位置に戻る動作が原点復帰の動作となっている。
尚、この可動役物装置201,202の動作は、予告演出で実行される動作と同じものとなっている。また、初期動作で実行される可動役物装置201,202の動作は、予告演出で実行される動作と全く同じものでなくても良く、初期動作では、予告演出で実行される動作の途中までの動作であっても良い。尚、本実施例では、初期動作の実行時に、剣型の模型が1回傾倒されて、初期動作の終了時に、剣型の模型を原点復帰されるようになっているが、初期動作の実行期間中に、剣型の模型の傾動動作と原点復帰動作とが複数回繰り返されるものであっても良い。また、初期動作の開始時に、剣型の模型が原点から傾動された位置にある場合には、剣型の模型を一旦原点復帰させた後に、剣型の模型が1回傾倒されて、初期動作の終了時に剣型の模型が原点復帰される。
また、起動直後に初期化された状態である始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに対応して、各ドラム保留301〜304が原点復帰される動作が行われる。本実施例では、空白の領域が正面に露呈された状態でドラム保留301〜304が停止される位置が原点位置となっており、この原点位置に戻る動作が原点復帰の動作となっている。尚、初期動作の開始時にドラム保留301〜304が原点にある場合には、ドラム保留301〜304を少なくとも1回転させた後に原点復帰される動作が行われる。この初期動作は、所定時間経過後に終了する。尚、本実施例では、初期動作の実行時にドラム保留301〜304の原点復帰動作が行われるが、原点復帰動作を行う前にドラム保留301〜304少なくとも1回転させるようにしても良い。更に、初期動作の実行時にドラム保留301〜304の原点復帰動作と回転動作とが複数回繰り返されるようにしても良い。
また、本実施例では、ドラム保留ユニット300等の初期動作を実行中に始動入賞があり、新たに保留記憶が発生した場合であっても、初期動作の実行が優先される。尚、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aは、新たに発生した保留記憶に基づいて更新される。後述するドラム保留更新処理(図24参照)に示すように、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに基づいてドラム保留ユニット300の各ドラム保留301〜304の停止態様が設定されるので、初期動作の終了後には、該初期動作中に新たに発生した保留記憶に基づいて更新された始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの記憶内容に応じて各ドラム保留301〜304が停止される。尚、初期動作中に新たに保留記憶が発生した場合には、ドラム保留301〜304の初期動作を終了して、新たに発生した保留記憶に基づいて更新された始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの記憶内容に応じて各ドラム保留301〜304を停止しても良い。
尚、本実施例では、初期動作中にドラム保留ユニット300をシャッタ部材305で隠蔽しないようにしているが、初期動作中にドラム保留ユニット300をシャッタ部材305で隠蔽するようにしても良い。また、ドラム保留ユニット300がシャッタ部材305で隠蔽されている場合には、第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uに保留記憶表示を行わないとともに、第1保留画像表示エリア5E及び第2保留記憶表示エリア5Uに保留画像を表示しないようにしても良い。
一方、受信コマンドが初期化指定コマンドでない場合は、S237に進む。S237において演出制御用CPU120は、受信コマンドが電断復旧指定コマンドであるか否かを判定する。ここで、受信コマンドが電断復旧指定コマンドである場合は、演出制御用CPU120は、予め決められている電断復旧中画面を演出表示装置5に表示する制御を行い(S238)、ドラム保留ユニット300のシャッタ部材305を閉鎖方向(上昇方向)に駆動(移動)させて、ドラム保留301〜304を隠蔽する隠蔽位置(上昇位置)まで移動させる駆動設定を行って(S239)、S221の処理に戻る。
一方、受信コマンドが電断復旧指定コマンドでない場合、つまり、その他の受信コマンドである場合は、その他の受信コマンドに応じた設定を行ってから(S240)、S221の処理に戻る。
尚、電断復旧中画面は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が再開されて復旧中であることを遊技者に報知する情報を表示する画面であって、演出表示装置5の表示領域全体が黒地の背景色で「只今復旧中です しばらくお待ち下さい」等のメッセージが表示される画面となっている(図3(B)参照)。この電断復旧中画面が表示されることによって、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rや第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uや第1保留画像表示エリア5Eや第2保留画像表示エリア5Fが視認できなくなる。尚、電断復旧中画面は、黒地の背景色でなくても良く、演出図柄表示エリア5L,5C,5R等が視認し難くなる画面であれば良く、例えば、演出図柄表示エリア5L,5C,5R等の少なくとも一部の視認を邪魔する画像を表示した画面であっても良い。また、この電断復旧中画面は、後述する演出図柄変動開始処理(図26参照)において、電断復旧後の最初の変動表示が開始されるときに終了する。
尚、パチンコ遊技機1において電断等が生じた時点で、変動表示中ではなく、かつ保留記憶が無くて直ぐに変動表示が開始されない場合や、大当り遊技状態であるとき等の場合には、電断復旧中画面が表示されてから所定時間経過後に、電断復旧中画面が終了する。そして、電断復旧中画面の終了とともに、ドラム保留ユニット300のシャッタ部材305を開放方向(降下方向)に駆動(移動)させて、ドラム保留301〜304を隠蔽しない非隠蔽位置(降下位置)まで移動させるようにしている。
また、本実施例では、電断復旧中画面の表示中に、保留記憶が無い場合であってもドラム保留ユニット300がシャッタ部材305により隠蔽するようにしているが、電断復旧中画面の表示中に、保留記憶が無い場合には、ドラム保留ユニット300をシャッタ部材305により隠蔽しないようにしても良い。尚、本実施例では、ドラム保留ユニット300をシャッタ部材305により隠蔽しない場合であっても、第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uに保留記憶表示を行わないとともに、第1保留画像表示エリア5E及び第2保留記憶表示エリア5Uに保留画像を表示しないようにしている。
更に、この電断復旧中画面が表示中に、各種演出制御コマンドが主基板11から順次送信され、演出制御基板12のRAM122の各種記憶領域に受信コマンドに応じた記憶内容が格納される。例えば、第1保留記憶数通知コマンドが主基板11から送信された場合には、初期化された状態である始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに対して保留記憶数等の情報が格納される。そして、この始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの記憶内容に応じてドラム保留ユニット300の各ドラム保留301〜304が動作される。また、電断復旧直後に初期化された状態である始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに対応して、各ドラム保留301〜304が原点復帰される動作が行われる。
尚、電断復旧直後にドラム保留301〜304が原点にある場合には、ドラム保留301〜304を少なくとも1回転させた後に原点復帰される動作が行われる。尚、本実施例では、電断復旧中画面が表示中にドラム保留301〜304の原点復帰動作が行われるが、原点復帰動作を行う前にドラム保留301〜304少なくとも1回転させるようにしても良い。更に、電断復旧中画面が表示中にドラム保留301〜304の原点復帰動作と回転動作とが複数回繰り返されるようにしても良い。
尚、電断復旧中画面が表示中の場合には、スピーカ8L,8Rの演出音や遊技効果ランプ9の点灯態様や可動役物装置201,202の動作態様も、電断復旧中に対応した状態に制御される。例えば、電断復旧中画面の表示中には、可動役物装置201,202は、剣型の模型を傾倒する動作を行うようにし(図3(B)参照)、電断復旧中画面が終了するタイミングで、剣型の模型を原点復帰させる動作を行うようにしている(図3(A)参照)。
尚、この可動役物装置201,202の動作は、予告演出で実行される動作と同じものとなっている。また、電断復旧中画面の表示中に実行される可動役物装置201,202の動作は、予告演出で実行される動作と全く同じものでなくても良く、電断復旧中画面の表示中には、予告演出で実行される動作の途中までの動作であっても良い。尚、本実施例では、電断復旧中画面の表示中に、剣型の模型が1回傾倒されて、電断復旧中画面の終了時に、剣型の模型を原点復帰されるようになっているが、電断復旧中画面の表示中に、剣型の模型の傾動動作と原点復帰動作とが複数回繰り返されるものであっても良い。また、電断復旧中画面の表示中に、剣型の模型が原点から傾動された位置にある場合には、剣型の模型を一旦原点復帰させた後に、剣型の模型が1回傾倒されて、電断復旧中画面の終了時に剣型の模型が原点復帰される。
尚、本実施例では、電断復旧中画面が表示中に行われるドラム保留301〜304の動作や可動役物装置201,202の動作が、初期動作の実行時に行われる動作と同じ動作となっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、電断復旧中画面が表示中に行われるドラム保留301〜304の動作や可動役物装置201,202の動作を、初期動作の実行時に行われる動作と異なる動作としても良い。
尚、本実施例では、初期動作の実行時、及び電断復旧中画面の表示中に、ドラム保留301〜304や可動役物装置201,202が原点位置に復帰される動作を行うようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、初期動作の実行時、及び電断復旧中画面の表示中に、シャッタ部材305が一旦原点位置に復帰される動作を行うようにしても良い。本実施例では、シャッタ部材305が降下される非隠蔽位置(降下位置)が原点位置となっており、この原点位置に戻る動作が原点復帰の動作となっている。例えば、パチンコ遊技機1の電力供給が開始された時点で、店員のメンテナンス作業等によりシャッタ部材305が上昇された位置にある場合には、シャッタ部材305を一旦原点位置に復帰させた後に、ドラム保留301〜304を隠蔽する隠蔽位置(上昇位置)に移動させる。尚、シャッタ部材305が原点位置に復帰中であるときには、少なくともドラム保留301〜304の原点復帰動作等の動作を行わないようにし、シャッタ部材305が隠蔽位置(上昇位置)に移動した後に、ドラム保留301〜304を動作させる。このようにすれば、原点復帰動作等の動作を行っているドラム保留301〜304を遊技者が視認することで、保留記憶の内容を誤認してしまう虞がなくなる。
図19は、演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S55)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、まず、保留表示予告演出の有無とともに保留記憶表示の表示パターンを決定する保留表示予告演出決定処理を実行し(S70)、次いで、演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示を、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(S71)。更に、ドラム保留ユニット300の各ドラム保留301〜304を、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの記憶内容に応じた態様に更新するドラム保留更新処理を実行する(S72)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS73〜S79のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理で変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。変動パターン指定コマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S74)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S74):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S75):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S76):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S77)または変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S77):変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S78)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(S78):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S79)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S79):演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
図20は、保留表示予告演出決定処理として、図19のS70にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す保留表示予告演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aをチェックし(S241)、始動入賞時のコマンドの新たな格納が有るか否かを、表示未決定フラグに「1」がセットされているエントリが存在するか否かにより判定する(S242)。
表示未決定フラグに「1」がセットされているエントリが無い場合は(S242;N)、保留表示予告演出決定処理を終了し、表示未決定フラグに「1」がセットされているエントリが有る場合は(S242;Y)、該エントリの図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドであるか否か、つまり、図柄指定コマンドがはずれを示すコマンドであるか否かを判定する(S243)。該エントリの図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドでない場合、つまり、大当り(確変大当りA、確変大当りB、非確変大当りのいずれか)を示すコマンドである場合は(S243;N)、当該エントリの図柄指定コマンドから大当り種別を特定する(S244)。
そして、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した保留表示予告演出用の乱数値を示す数値データとS244において特定した大当り種別に基づいて、図示しない大当り時保留表示予告演出判定テーブルを参照することにより、保留表示予告演出を実行するか否かと、保留表示予告演出を実行する場合における表示パターンと、を決定する(S245)。
S245においては、例えば、図21(A)に示すような決定割合で保留表示予告演出の実行の有無と表示パターン(予告種別)とを決定する。図21(A)に示す決定割合の設定例では、S244の処理において特定した大当り種別に応じて、保留表示予告演出の有無や表示パターン(予告種別)の決定割合を異ならせている。
具体的には、保留表示予告演出の表示パターン(予告種別)として、表示パターンα及び表示パターンβの2種類が設けられている。このうち、保留表示予告演出の表示パターンが表示パターンαに決定された場合には、保留記憶表示が白色の四角形(◇)で第1保留記憶表示エリア5Dまたは第2保留記憶表示エリア5Uに表示され、保留表示予告演出の表示パターン(予告種別)が表示パターンβに決定された場合には、保留記憶表示が白色の星形(☆)で第1保留記憶表示エリア5Dまたは第2保留記憶表示エリア5Uに表示される。
尚、変動表示結果が大当りとなる場合は、保留表示予告演出が非実行に決定される場合が無く、必ず保留表示予告演出の実行が決定されて表示パターン(予告種別)として表示パターンαまたは表示パターンβのどちらかの表示パターン(予告種別)が決定される。
また、図21(A)に示すように、大当り種別が「確変大当りA」である場合には、表示パターン(予告種別)として表示パターンβが決定される割合は、表示パターンαが決定される割合よりも高く設定されている。一方で、大当り種別が「確変大当りB」または「非確変大当り」である場合には、表示パターン(予告種別)として表示パターンβが決定される割合は、表示パターンαが決定される割合よりも低く設定されている。
このような設定により、変動表示結果が「大当り」であり、かつ表示パターン(予告種別)として表示パターンβの表示が実行された場合は、表示パターンαの表示が実行された場合よりも大当り種別が確変大当りAである割合が高くなり、遊技者の確変大当りAとなることに対する期待度を高めることができる。
尚、本実施例では、変動表示結果が「大当り」である場合は、必ず保留表示予告演出の実行を決定することで保留記憶表示を白色の四角形(◇)に表示する表示パターンαまたは白色の星形(☆)に表示する表示パターンβのいずれか一方の表示パターンを実行しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果が「大当り」である場合であっても、変動表示結果が「はずれ」である場合と同様に保留表示予告演出の非実行を決定する場合を設けても良い。
また、S243において、表示未決定フラグに「1」がセットされているエントリの図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドである場合、つまり、はずれを示すコマンドである場合は(S243;Y)、新たな格納のあったエントリの変動カテゴリ指定コマンドが示す変動カテゴリを特定する(S247)。具体的には、該エントリの変動カテゴリ指定コマンドがC600Hであれば、「非リーチ」の変動パターンのカテゴリであると特定し、C601Hであれば、「スーパーリーチ」の変動パターンのカテゴリであると特定し、C602Hであれば、ノーマルリーチを含む「その他」の変動パターンのカテゴリであると特定すれば良い。
そして、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した保留表示予告演出用の乱数値を示す数値データと、S247において特定した変動パターンのカテゴリとに基づいて、図示しないはずれ時保留表示予告演出判定テーブルを参照することにより、保留表示予告演出を実行するか否かと、保留表示予告演出を実行する場合における表示パターン(予告種別)と、を決定する(S248)。
S248においては、例えば、図21(B)に示すような決定割合で保留表示予告演出の実行の有無と表示パターン(予告種別)とを決定する。図21(B)に示す決定割合の設定例では、S247の処理において特定した変動パターンのカテゴリに応じて、保留表示予告演出の実行の有無や表示パターン(予告種別)の決定割合を異ならせている。
具体的には、表示パターン(予告種別)として、表示パターンα及び表示パターンβの2種類が設けられている。このうち、表示パターン(予告種別)が表示パターンαに決定された場合には、保留記憶表示が白色の四角形(◇)で第1保留記憶表示エリア5Dまたは第2保留記憶表示エリア5Uに表示され、表示パターン(予告種別)が表示パターンβに決定された場合には、保留記憶表示が白色の星形(☆)で第1保留記憶表示エリア5Dまたは第2保留記憶表示エリア5Uに表示される。尚、保留表示予告演出が非実行に決定される場合は、保留記憶表示が丸形(○)で第1保留記憶表示エリア5Dまたは第2保留記憶表示エリア5Uに表示される。
図21(B)に示すように、変動表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合には、変動表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも保留表示予告演出が実行される割合(「予告演出なし」以外に決定される割合)が高く設定されている。また、変動表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、変動表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも保留表示予告演出が実行される割合(「予告演出なし」以外に決定される割合)が高く設定されている。
変動表示結果が「はずれ」である場合において保留表示予告演出の実行が決定される際には、変動カテゴリが「その他」である場合には、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも表示パターンαが決定される割合が高く設定されている。また、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも表示パターンαが決定される割合が高く設定されている。更に、変動表示結果が「はずれ」である場合において保留表示予告演出の実行が決定される際には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合には、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも表示パターンβが決定される割合が高く設定されており、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも表示パターンβが決定される割合が高く設定されている。
尚、変動表示結果が「はずれ」である場合においては、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」、「その他」、「スーパーリーチ」のいずれにおいても、保留表示予告演出が非実行に決定される割合が最も高く設定されており、保留表示予告演出が実行に決定され、かつ表示パターンβが決定される割合が最も低く設定されている。
更に、図21(A)に示すように、変動表示結果が「大当り」である場合においては、保留表示予告演出が非実行(予告演出なし)に決定されることがないとともに、保留表示予告演出が実行に決定され、かつ表示パターンαまたは表示パターンβが決定される割合は、変動表示結果が「はずれ」である場合のいずれの変動パターンのカテゴリにおける表示パターンαまたは表示パターンβが決定される割合よりも高く設定されている。
更に、変動表示結果が「はずれ(非リーチ)」、「はずれ(スーパーリーチ)」、「はずれ(その他)」である場合において、保留表示予告演出の実行が決定される際には、表示パターンαが決定される割合が、表示パターンβが決定される割合よりも高く設定されている。一方、変動表示結果が「大当り(確変A)」である場合において、保留表示予告演出の実行が決定される際には、表示パターンβが決定される割合が、表示パターンαが決定される割合よりも高く設定されている。
このような設定により、保留表示予告演出の表示パターン(予告種別)として表示パターンαまたは表示パターンβが実行(表示)された場合には、表示パターンαまたは表示パターンβが実行(表示)されない場合よりも変動表示結果が「大当り」となる可能性が高く、特に表示パターンβが実行(表示)された場合には、変動表示結果が「大当り」であり、かつ大当り種別が「確変大当りA」となる割合が高まるため、遊技者の期待度を高めることができる。
S248の実行後、演出制御用CPU120は、S247において保留表示予告演出の実行が決定されたか否か、つまり、表示パターン(予告種別)を表示パターンαと表示パターンβのいずれかに決定したか否かを判定する(S249)。
S245の実行後または保留表示予告演出の実行が決定された場合は(S249;Y)、決定した表示パターン(予告種別)に対応するフラグ値を当該エントリの保留表示フラグにセットする(S246)。具体的には、S245またはS248において決定した表示パターン(予告種別)が保留記憶表示を「◇」で示す表示パターンαであれば当該エントリの保留表示フラグに「1」をセットし、S245またはS248において決定した表示パターン(予告種別)が保留記憶表示を「☆」で示す表示パターンβであれば当該エントリの保留表示フラグに「2」をセットした後、S251に進む。
また、S249において、保留表示予告演出の実行が決定されていない場合は(S249;N)、当該エントリの保留表示フラグに、白色の「○」を示す「0」をセットした後(S250)、S251に進む。
尚、S246またはS250実行後、演出制御用CPU120は、当該エントリの表示未決定フラグの値を「0」に変更して(S251)、保留表示予告演出決定処理を終了する。
尚、本実施例では、S242において始動入賞時のコマンドの新たな格納が有ることを条件に該始動入賞における保留記憶での保留表示予告演出の実行と非実行を決定しているが、第1始動入賞口への始動入賞と第2始動入賞口への始動入賞が同時に発生したことによりS242において第1特図と第2特図との双方で始動入賞時のコマンドの新たな格納が有ると判定された場合、つまり、表示未決定フラグに「1」がセットされているエントリが第1特図保留記憶にも第2特図保留記憶にも存在する場合には、双方のエントリを保留表示予告演出の実行と非実行の決定対象としている。第1特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶と第2特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶の双方を保留表示予告演出の実行と非実行の決定対象とする場合は、保留表示予告演出の実行を示す「1」または「2」の保留表示フラグのエントリが存在しなければ第1特図の保留記憶の保留表示と第2特図の保留表示の双方において保留表示予告演出が同時に実行される場合がある。
尚、本実施例では、前述のように第1始動入賞口への始動入賞と第2始動入賞口への始動入賞が同時に発生した場合には、第1特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶と第2特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶の双方を保留表示予告演出の実行と非実行の決定の対象としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、このような場合は、第1特図における保留記憶での保留表示予告演出の実行と非実行、第2特図における保留記憶での保留表示予告演出の実行と非実行を、いずれか一方のみで決定するようにしても良い。
具体的には、遊技状態が、高開放制御が行われない通常状態である場合は、第1特図における保留記憶での保留表示予告演出の実行と非実行の決定を第2特図における保留記憶での保留表示予告演出の実行と非実行の決定よりも優先して行う。そして、第1特図における保留記憶での保留表示予告演出の実行を決定した場合は、第2特図における保留記憶の保留表示予告演出の実行を一義的に非実行に決定し、第1特図における保留記憶での保留表示予告演出の非実行を決定した場合は、第2特図における保留記憶の保留表示予告演出の実行と非実行を決定すれば良い。
一方、遊技状態が、高開放制御が行われる時短状態(高確高ベース状態・低確高ベース状態)である場合は、第2特図における保留記憶での保留表示予告演出の実行と非実行の決定を第1特図における保留記憶での保留表示予告演出の実行と非実行の決定よりも優先して行う。そして、第2特図における保留記憶での保留表示予告演出の実行を決定した場合は、第1特図における保留記憶の保留表示予告演出の実行を一義的に非実行に決定し、第2特図における保留記憶での保留表示予告演出の非実行を決定した場合は、第1特図における保留記憶の保留表示予告演出の実行と非実行を決定すれば良い。
図22は、図19のS71において実行される保留表示更新処理の処理内容を示すフローチャートである。本実施例の保留表示更新処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時受信コマンドバッファ194A(図12(B)参照)に記憶されている始動口入賞指定コマンドとして、第1始動入賞口を示す「B100(H)」のコマンドが記憶されている数に基づいて、第1始動入賞に対応する保留記憶数(第1特図保留記憶数)を特定し(S261)、その時点において第1保留記憶表示エリア5Dにおける保留記憶の表示数と一致しているか否か、つまり、保留記憶数に変化(増加または減少)があったか否かを判定する(S262)。該判定において一致している場合(保留記憶数に変化がない場合)には、S265に進む。一方、一致していない場合(保留記憶数に変化がある場合)には、S264aに進んで、第1保留記憶表示エリア5Dの表示を行うための表示バッファデータを、その時点で始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける第1特図保留記憶のそれぞれのエントリに格納されている保留表示フラグから特定される表示態様の表示データに上書き更新することにより、第1保留記憶表示エリア5Dの表示を更新する。
次いで、第1保留画像表示エリア5Eの第1保留画像を始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける第1特図保留記憶数に応じた第1保留画像に更新し(S264b)、その後、S265に進む。
S265では、S261と同様に、始動入賞時受信コマンドバッファ194A(図12(B)参照)に記憶されている始動口入賞指定コマンドとして、第2始動入賞口を示す「B200(H)」のコマンドが記憶されている数に基づいて、第2始動入賞に対応する保留記憶数(第2特図保留記憶数)を特定し、その時点において第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶の表示数と一致しているか否か、つまり、保留記憶数に変化(増加または減少)があったか否かを判定する(S266)。該判定において一致している場合(保留記憶数に変化がない場合)には、処理を終了する。一方、一致していない場合(保留記憶数に変化がある場合)には、S268aに進んで、第2保留記憶表示エリア5Uの表示を行うための表示バッファデータを、その時点で始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける第2特図保留記憶のそれぞれのエントリに格納されている保留表示フラグから特定される表示態様の表示データに上書き更新することにより、第2保留記憶表示エリア5Uの表示を更新する。
次いで、第2保留画像表示エリア5Fの第2保留画像を始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける第2特図保留記憶数に応じた第2保留画像に更新し(S268b)、その後、当該処理を終了する。
尚、本実施例では、前述したように、保留記憶数に変化がある場合には、第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uの表示を更新し、保留記憶数に変化がない場合には、第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uや第1保留画像表示エリア5Eや第2保留画像表示エリア5Fの表示を更新しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留記憶数の増減に関係なく、第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uや第1保留画像表示エリア5Eや第2保留画像表示エリア5Fの表示を更新するようにしても良い。
また、保留記憶数が減少する場合、つまり、保留記憶の表示が中央側にスライドする場合には、第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uの表示が大きく変更するので、これら第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uの表示を全て一旦消去(表示バッファデータを消去)してから、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける第1特図保留記憶または第2特図保留記憶のそれぞれのエントリに格納されている保留表示フラグから特定される表示態様の表示データを表示バッファデータに描画することにより、第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uの表示を変更するようにしても良い。
このような処理を行うことにより、図23に示すように、保留記憶表示の更新がなされる。後述する演出図柄変動開始処理において保留記憶が消費されて変動表示の開始時に実行され、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの保留記憶がシフトされた場合には、シフト後の始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの保留記憶に基づいて、第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示もシフトされて表示される。また、始動入賞により新たな保留記憶があった場合には、該保留表示更新処理の前に実行される前述した保留表示予告演出決定処理にて、当該保留記憶の表示パターンが決定されて保留表示フラグにセットされ、該保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた表示態様にて、第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uに表示されるようになる。
具体的には、図23に示すように、第1特図保留記憶数が1つであれば1つの保留記憶表示を表示する。この保留記憶表示の表示態様としては、該保留記憶に対応する保留表示フラグのフラグ値が「0」である場合には、「○」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「1」である場合には、「◇」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「2」である場合には、「☆」の表示態様にて表示される。尚、第1特図保留記憶数が2つであれば、2つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア5Dに表示される。また、第1特図保留記憶数が3つであれば、3つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア5Dに表示される。また、第1特図保留記憶数が4つであれば、4つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア5Dに表示される。
また、第2特図保留記憶数が1つであれば1つの保留記憶表示を表示する。この保留記憶表示の表示態様としては、第1特図の場合と同じく、該保留記憶に対応する保留表示フラグのフラグ値が「0」である場合には、「○」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「1」である場合には、「◇」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「2」である場合には、「☆」の表示態様にて表示される。尚、第2特図保留記憶数が2つであれば、例えば、2つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様として、例えば、1の保留記憶表示が「○」の表示態様、1の保留記憶表示が「☆」の表示態様にて第2保留記憶表示エリア5Uに表示される。また、第2特図保留記憶数が3つであれば、3つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第2保留記憶表示エリア5Uに表示される。また、第2特図保留記憶数が4つであれば、4つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第2保留記憶表示エリア5Uに表示される。
そして、変動表示が実行される毎に、保留記憶が減少(消費)されることに応じて、第1保留記憶表示エリア5Dの保留記憶表示や第2保留記憶表示エリア5Uの保留記憶表示が、所定のシフト方向(本実施例では画面の左方向)にシフトする。
また、図23に示すように、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの保留記憶がシフトされた場合には、シフト後の始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの保留記憶数が変化するので、この変化後の保留記憶数に基づいて、第1保留画像表示エリア5Eの第1保留画像または第2保留画像表示エリア5Fの第2保留画像が更新される。また、始動入賞により新たな保留記憶があった場合にも、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの保留記憶数が変化するので、この変化後の保留記憶数に基づいて、第1保留画像表示エリア5Eの第1保留画像または第2保留画像表示エリア5Fの第2保留画像が更新される。
具体的には、図23に示すように、第1特図保留記憶数が1つであれば、第1保留画像として数字の「1」を含む画像を第1保留画像表示エリア5Eに表示する。同様に、第1特図保留記憶数が2つであれば、第1保留画像として数字の「2」を含む画像を第1保留画像表示エリア5Eに表示し、第1特図保留記憶数が3つであれば、第1保留画像として数字の「3」を含む画像を第1保留画像表示エリア5Eに表示し、第1特図保留記憶数が4つであれば、第1保留画像として数字の「4」を含む画像を第1保留画像表示エリア5Eに表示する。尚、第1特図保留記憶数が0であれば、第1保留画像として数字の「0」を含む画像を第1保留画像表示エリア5Eに表示する。
また、第2特図保留記憶数が1つであれば、第2保留画像として数字の「1」を含む画像を第2保留画像表示エリア5Fに表示する。同様に、第2特図保留記憶数が2つであれば、第2保留画像として数字の「2」を含む画像を第2保留画像表示エリア5Fに表示し、第2特図保留記憶数が3つであれば、第2保留画像として数字の「3」を含む画像を第2保留画像表示エリア5Fに表示し、第2特図保留記憶数が4つであれば、第2保留画像として数字の「4」を含む画像を第2保留画像表示エリア5Fに表示する。尚、第2特図保留記憶数が0であれば、第2保留画像として数字の「0」を含む画像を第2保留画像表示エリア5Fに表示する。
図23に示す例では、第1特図保留記憶数が1つであるとともに第2特図保留記憶数が2つである場合であって、第2特図保留記憶の2つ目が保留表示予告演出の対象になっているものを例示している。このときに、第1保留記憶表示エリア5Dには、「○」の表示態様にて1つの保留記憶表示がなされ、第2保留記憶表示エリア5Uには、「○」の表示態様にて1つの保留記憶表示がなされるとともに「☆」の表示態様にて1つの保留記憶表示がなされる。また、第1保留画像として数字の「1」を含む画像が第1保留画像表示エリア5Eに表示され、第2保留画像として数字の「2」を含む画像が第2保留画像表示エリア5Fに表示される。
そして、第2特図保留記憶に基づく変動表示が開始されると、第2保留記憶表示エリア5Uの保留記憶表示が1つ消化され、第2保留記憶表示エリア5Uの保留記憶表示が画面の左方向にシフトされる。更に、第2保留画像として数字の「1」を含む画像が第2保留画像表示エリア5Fに表示される。
更に、第2特図保留記憶に基づく変動表示が開始されると、第2保留記憶表示エリア5Uの保留記憶表示が1つ消化され、第2保留記憶表示エリア5Uの保留記憶表示が画面の左方向にシフトされることで、第2保留記憶表示エリア5Uの保留記憶表示が無くなる(消去される)。更に、第2保留画像として数字の「0」を含む画像が第2保留画像表示エリア5Fに表示される。
そして、第1特図保留記憶に基づく変動表示が開始されると、第1保留記憶表示エリア5Dの保留記憶表示が1つ消化され、第1保留記憶表示エリア5Dの保留記憶表示が画面の左方向にシフトされることで、第1保留記憶表示エリア5Dの保留記憶表示が無くなる(消去される)。更に、第1保留画像として数字の「0」を含む画像が第1保留画像表示エリア5Eに表示される。
遊技者は、第1保留画像表示エリア5Eの第1保留画像または第2保留画像表示エリア5Fの第2保留画像に数字の「0」を含む画像が表示されることで、保留記憶が無いことを認識できる。また、保留記憶が有る場合には、第1保留画像または第2保留画像により保留記憶数を認識することができる。このように、演出表示装置5の表示領域に他の演出用の画像が表示されて第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uが視認し難くなっている場合であっても、第1保留画像または第2保留画像を視認することにより、保留記憶の有無や保留記憶数を容易に認識することができる。
図24は、図19のS72において実行されるドラム保留更新処理の処理内容を示すフローチャートである。本実施例のドラム保留更新処理において、演出制御用CPU120は、まず、ドラム保留301〜304の回転(変動)を開始する駆動設定がなされたときにセットされるドラム保留301〜304の回転時間タイマがカウント中であるか否かを判定する(S401)。ここで、ドラム保留301〜304の回転時間タイマがカウント中である場合には、後述するS413に進む。一方、ドラム保留301〜304の回転時間タイマがカウント中でない場合には、S402に進む。
S402において演出制御用CPU120は、始動入賞時受信コマンドバッファ194A(図12(B)参照)の第1特図保留記憶に記憶されている第1特図保留記憶数と、現在のドラム保留301〜304の停止態様と、を比較して保留記憶の更新があるか否かを判定する。尚、保留記憶の更新があるか否かの判定は、各ドラム保留301〜304において正面側に露呈した状態で停止された領域と、第1特図保留記憶の対応する各格納領域(エントリ)の保留表示フラグと、を比較することで行われる。例えば、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて、バッファ番号「1−1」に対応した格納領域に保留表示フラグがセットされていないにも関わらず、ドラム保留301が丸形(○)の図柄の領域が正面側に露呈した状態で停止されている場合には、保留記憶の更新があるものと判定する。同様に、バッファ番号「1−2」〜「1−4」についても、ドラム保留302〜304とそれぞれ比較を行って保留記憶の更新の有無を判定する。ここで、保留記憶の更新がない場合は、当該ドラム保留更新処理を終了する。一方、保留記憶の更新がある場合は、S403に進む。
S403において演出制御用CPU120は、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの保留記憶がシフトされることで更新されたもの、つまり、新たな始動入賞の発生によって更新されたものであるか否かを判定する。ここで、保留記憶のシフトによる更新でない場合は、後述するS408に進む。一方、保留記憶のシフトによる更新である場合は、S404に進む。
S404において演出制御用CPU120は、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの第1特図保留記憶の各エントリ(バッファ番号「1−1」〜「1−4」)に対応する各ドラム保留301〜304の回転(変動)を開始する駆動設定を行い、S405に進む。尚、この駆動設定に基づいて、前述したドラム保留ユニット駆動処理(図17参照)において、ドラム駆動モータ311〜314の駆動が開始され、このドラム駆動モータ311〜314の駆動により、対応するドラム保留301〜304の回転が開始される。尚、保留記憶のシフトによる更新である場合は、全てのドラム保留301〜304の回転が開始される。
S405において演出制御用CPU120は、始動入賞時受信コマンドバッファ194A(図12(B)参照)において、バッファ番号「1−0」に対応した格納領域(現在変動表示中のエントリ)に格納されている変動カテゴリがスーパーリーチの変動カテゴリであるか否かを判定する。ここで、スーパーリーチの変動カテゴリである場合には、S406進んで、ドラム保留301〜304の回転時間タイマに長期回転時間に対応する値をセットして回転時間タイマのタイマカウントを開始し、当該ドラム保留更新処理を終了する。一方、スーパーリーチの変動カテゴリでない場合には、S407進んで、ドラム保留301〜304の回転時間タイマに通常回転時間に対応する値をセットして回転時間タイマのタイマカウントを開始し、当該ドラム保留更新処理を終了する。
尚、本実施例では、長期回転時間に対応する値としてドラム保留301〜304が9回転する時間が設定され、通常回転時間に対応する値としてドラム保留301〜304が3回転する時間が設定される。スーパーリーチの変動表示が開始されると、次の変動表示までの時間が長く確保されるので、このスーパーリーチの変動表示の開示時にドラム保留301〜304が回転される場合には、通常回転時間よりも長い長期回転時間に対応した値が回転時間タイマにセットされる。
また、前述したS403にて保留記憶のシフトによる更新でない場合、つまり、始動入賞により新しく発生した保留記憶がある場合に進むS408において、演出制御用CPU120は、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの第1特図保留記憶の各エントリ(バッファ番号「1−1」〜「1−4」)のうち、保留表示フラグがセットされている最下位(バッファ番号が最も大きいもの)のエントリを特定し、該エントリに対応するドラム保留301〜304の回転(変動)を開始する駆動設定を行い、S409に進む。尚、保留表示フラグがセットされている最下位のエントリには、始動入賞により新しく発生した保留記憶が格納されている。また、この駆動設定に基づいて、前述したドラム保留ユニット駆動処理(図17参照)において、新しく発生した保留記憶に対応するドラム駆動モータ311〜314のみの駆動が開始され、このドラム駆動モータ311〜314の駆動により、対応するドラム保留301〜304の回転が開始される。尚、始動入賞により新しく発生した保留記憶がある場合は、新しく発生した保留記憶に対応するドラム保留301〜304のみの回転が開始される。
S409において演出制御用CPU120は、演出図柄用の変動時間タイマがカウント中であるか否かを判定する。この変動時間タイマは、後述する演出図柄変動開始処理(図26参照)にてセットされるタイマであって、現在変動表示中の演出図柄の変動時間をカウントするものである。尚、この変動時間タイマには、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値が設定され、変動パターン毎に異なる時間が設定される(図8参照)。ここで、演出図柄用の変動時間タイマがカウント中でない場合には、S407進んで、ドラム保留301〜304の回転時間タイマに通常回転時間(3回転する時間)に対応する値をセットして回転時間タイマのタイマカウントを開始し、当該ドラム保留更新処理を終了する。一方、演出図柄用の変動時間タイマがカウント中である場合には、S410に進む。
S410において演出制御用CPU120は、変動時間タイマに基づいて現在変動表示中の演出図柄の変動表示が停止するまでの残り時間を特定し、S411に進む。
S411において演出制御用CPU120は、特定した演出図柄の変動表示が停止するまでの残り時間が閾値以上であるか否かを判定する。尚、この閾値には、ドラム保留301〜304を3回転させるのに充分な時間に対応する値が設定されている。ここで、演出図柄の変動表示が停止するまでの残り時間が閾値以上である場合は、S407進んで、ドラム保留301〜304の回転時間タイマに通常回転時間(3回転する時間)に対応する値をセットして回転時間タイマのタイマカウントを開始し、当該ドラム保留更新処理を終了する。一方、演出図柄の変動表示が停止するまでの残り時間が閾値未満である場合は、S412進んで、ドラム保留301〜304の回転時間タイマに短縮回転時間に対応する値をセットして回転時間タイマのタイマカウントを開始し、当該ドラム保留更新処理を終了する。
尚、本実施例では、短縮回転時間に対応する値としてドラム保留301〜304が1回転する時間が設定される。演出図柄の変動表示が停止するまでの残り時間が閾値未満である場合は、当該回転するドラム保留301〜304に対応する保留記憶に基づいて演出図柄の変動が開始されるか、直ぐに保留記憶のシフトが開始されるので、この演出図柄の変動表示が停止するまでの残り時間が短い場合には、通常回転時間よりも短い短縮回転時間に対応した値が回転時間タイマにセットされる。
尚、本実施例では、短縮回転時間に対応した値が回転時間タイマにセットされるとき、つまり、演出図柄の変動表示が停止するまでの残り時間が閾値未満であるときであっても、ドラム保留301〜304が少なくとも1回転してから停止されるので、演出図柄の変動表示の停止時から若干遅れてドラム保留301〜304が停止されることがある。また、演出図柄の変動表示が停止するまでの残り時間が閾値未満であるときには、ドラム保留301〜304を1回転させずに、即座に、ドラム保留301〜304の所定の図柄の領域が正面側になるように回転(半回転や4分の1回転など)させても良い。尚、演出図柄の変動表示が停止するまでの残り時間が閾値未満であるときには、ドラム保留301〜304を全く動作させない態様であっても良い。更に、アクティブ保留用のドラムを設けるようにし、演出図柄の変動表示が停止するまでの残り時間が閾値未満であるときには、ドラム保留301〜304を全く動作させない態様にするとともに、アクティブ保留用のドラムの動作のみを行うようにしても良い。更に、演出図柄の変動表示が停止するまでの残り時間が閾値未満であるときには、ドラム保留301〜304を全く動作させずに、第1保留記憶表示エリア5Dの保留記憶表示の更新のみを行うようにしても良い。
また、前述したS401にてドラム保留301〜304の回転時間タイマがカウント中である場合に進むS413において、演出制御用CPU120は、ドラム保留301〜304の回転時間タイマを1減算し、S414に進む。
S414において演出制御用CPU120は、ドラム保留301〜304の回転時間タイマがタイマアウトしたか否かを判定する。ここで、ドラム保留301〜304の回転時間タイマがタイマアウトしていない場合は、当該ドラム保留更新処理を終了する。一方、ドラム保留301〜304の回転時間タイマがタイマアウトしている場合は、S415に進む。
S415において演出制御用CPU120は、始動入賞時受信コマンドバッファ194A(図12(B)参照)の第1特図保留記憶において、現在回転中(変動中)のドラム保留301〜304に対応する格納領域(エントリ)に格納されている保留表示フラグに対応する停止態様で、該現在回転中のドラム保留301〜304を停止する駆動設定を行い、当該ドラム保留更新処理を終了する。例えば、保留表示フラグに「0」が格納されている場合には、ドラム保留301〜304を丸形(○)の図柄の領域が正面側に露呈した状態で停止させる駆動設定を行う。尚、この駆動設定に基づいて、前述したドラム保留ユニット駆動処理(図17参照)において、ドラム駆動モータ311〜314の駆動が停止される。
また、本実施例の「以上」か否かの判定は、「高い(大きい)」か否かの判定、または「より高い(超過)」か否かの判定であっても良い。尚、「以下」か否かの判定は、「低い(小さい)」か否かの判定、または「未満」か否かの判定であっても良い。
尚、本実施例では、回転時間タイマがカウント中であるとき、つまりドラム保留301〜304が回転中(変動中)であるときに始動入賞により新たな保留記憶が発生した場合に、当該ドラム保留301〜304の回転が停止されても、新たな保留記憶が反映された状態にはならないが、当該回転の停止直後に、ドラム保留301〜304の停止態様と、始動入賞時受信コマンドバッファ194A(図12(B)参照)の第1特図保留記憶に記憶されている第1特図保留記憶数と、を比較して保留記憶の更新があるとS402において判定されるので、ドラム保留301〜304の回転中に新たに発生した保留記憶に対応するドラム保留301〜304が回転し始めて、該新たに発生した保留記憶が反映された状態で、ドラム保留301〜304の回転が停止される。
このように、本実施例では、始動入賞による保留記憶の更新にともなってドラム保留301〜304が回転中(変動中)であるときに(S414がN)、始動入賞により新たな保留記憶が発生した場合に、即座に新たな保留記憶が反映された状態にならずに、一旦ドラム保留301〜304が停止された後に、ドラム保留301〜304の回転中に新たに発生した保留記憶に対応するドラム保留301〜304が回転し始めて、該新たに発生した保留記憶が反映された状態になるが、ドラム保留301〜304が回転中(変動中)であるときに(S414がN)、始動入賞により新たな保留記憶が発生した場合に、新たに発生した保留記憶に対応するドラム保留301〜304の回転を開始するようにしても良い。また、保留記憶のシフトによる保留記憶の更新にともなってドラム保留301〜304が回転中であるときに(S414がN)、始動入賞により新たな保留記憶が発生した場合には、当該回転の停止直後に新たな保留記憶が反映された状態で停止されるようにしても良い。
尚、本実施例では、ドラム保留301〜304が回転中(変動中)であるときに(S414がN)、始動入賞により新たな保留記憶が発生した場合には、即座に新たな保留記憶が反映された状態にならないが、第1保留記憶表示エリア5Dの保留記憶表示、及び第1保留画像表示エリア5Eの第1保留画像は、即座に新たな保留記憶が反映された状態でその表示が更新される。
このような処理を行うことにより、図25に示すように、ドラム保留301〜304の更新がなされる。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの第1特図保留記憶に保留記憶が無い場合は、全てのドラム保留301〜304が空白の領域が正面に露呈された状態で停止されている。ここで、演出図柄が変動表示中であるときに、始動入賞があると、当該始動入賞により保留記憶が新しく発生する。この新しく発生した保留記憶に応じて最も左側のドラム保留301の回転が開始される。尚、演出図柄の変動停止までの残り時間が閾値以上である場合には、通常回転時間が経過した後(ドラム保留301が3回転した後)に、当該ドラム保留301の回転が停止される。また、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて、この新しく発生した保留記憶に対応する保留表示フラグとして「2」が格納されている場合には、ドラム保留301は、星形(☆)の図柄の領域が正面側に露呈した状態で停止される。
次いで、更に始動入賞があると、当該始動入賞により保留記憶が新しく発生する。この新しく発生した保留記憶に応じてドラム保留302の回転が開始される。尚、演出図柄の変動停止までの残り時間が閾値未満である場合には、短縮回転時間が経過した後(ドラム保留302が1回転した後)に、当該ドラム保留302の回転が停止される。また、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて、この新しく発生した保留記憶に対応する保留表示フラグとして「0」が格納されている場合には、ドラム保留302は、丸形(○)の図柄の領域が正面側に露呈した状態で停止される。
次いで、先の演出図柄の変動停止がなされ、最も左側のドラム保留301に基づいて演出図柄の変動表示が開始されると、全てのドラム保留301〜304のシフトが開始される。ここで、新たに開始された演出図柄の変動表示がスーパーリーチの変動パターンである場合には、長期回転時間が経過した後(全てのドラム保留301〜304が9回転した後)に、全てのドラム保留301〜304の回転が停止される。各ドラム保留301〜304の回転が停止されるときには、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて、保留表示フラグとして「0」が格納されている格納領域(エントリ)に対応するドラム保留301は、丸形(○)の図柄の領域が正面側に露呈した状態で停止され、保留表示フラグがセットされていない格納領域(エントリ)に対応するドラム保留302〜304は、空白の領域が正面に露呈された状態で停止される。
本実施例では、変動表示が実行される毎に、保留記憶が減少(消費)されることに応じて、ドラム保留301〜304の図柄が所定のシフト方向(本実施例では画面の左方向)にシフトする。尚、各ドラム保留301〜304自体は、ドラム保留ユニット300に固定された装置であるため移動(シフト)するものではなく、本実施例におけるドラム保留301〜304のシフトとは、各ドラム保留301〜304において正面に露呈された図柄が擬似的に左隣のドラム保留301〜304に移動(シフト)すること(移動しているように認識できること)を示している。
本実施例では、ドラム保留301〜304の態様が更新されるときに、始動入賞により新しく保留記憶が発生された場合は、当該新しい保留記憶に対応するドラム保留301〜304のみが回転駆動される。例えば、新しい保留記憶が、始動入賞時受信コマンドバッファ194A(図12(B)参照)のバッファ番号「1−2」のエントリに格納されているものであれば、これに対応するドラム保留302のみが回転駆動される。また、保留記憶のシフトされた場合は、全てのドラム保留301〜304が回転駆動するようになっている。このようにすることで、遊技者は、ドラム保留301〜304の回転態様を視認することで、始動入賞により新しく保留記憶が発生したのか、保留記憶のシフトがされて新しく変動表示が開始されるのかを認識できる。
尚、本実施例では、ドラム保留301〜304の回転方向が常に同じ方向となっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、始動入賞により新しく保留記憶が発生された場合と保留記憶のシフトされた場合とでドラム保留301〜304の回転方向を異ならせても良い。遊技者は、ドラム保留301〜304の回転方向を視認することで、始動入賞により新しく保留記憶が発生したのか、保留記憶のシフトがされて新しく変動表示が開始されるのかを認識できる。
尚、本実施例では、ドラム保留ユニット300のドラム保留301〜304は、第1特図保留記憶を示すために用いられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ドラム保留ユニット300のドラム保留301〜304を、第2特図保留記憶を示すために用いるようにしても良い。また、通常遊技状態に制御されているときには、ドラム保留ユニット300のドラム保留301〜304を、第1特図保留記憶を示すために用いるようにし、時短制御(または確率変動制御)が行われているときには、ドラム保留ユニット300のドラム保留301〜304を、第2特図保留記憶を示すために用いるようにしても良い。また、第1特図保留記憶を示すために用いるドラム保留301〜304とは別に、第2特図保留記憶を示すために用いるドラム保留を設けるようにし、この第1特図保留記憶用のドラム保留301〜304と第2特図保留記憶用のドラム保留とを並設しても良い。
尚、本実施例では、ドラム保留301〜304が回転(変動)する回転時間を設定する回転時間タイマに、長期回転時間、通常回転時間、短縮回転時間のいずれかの時間に対応した値がセットされるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ドラム保留301〜304が回転(変動)する回転時間を設定する回転時間タイマに、常に同一の回転時間に対応した値がセットされるものであっても良い。
尚、本実施例では、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの第1特図保留記憶の各エントリ(バッファ番号「1−1」〜「1−4」)に対応するドラム保留301〜304のみが設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aのバッファ番号「1−0」のエントリ(所謂アクティブ保留)のアクティブ保留用のドラムを設けるようにしても良い。
尚、本実施例では、現在変動表示中の演出図柄の変動表示が停止するまでの残り時間が閾値未満である場合には、回転時間タイマに短縮回転時間に対応する値がセットされるが、本発明はこれに限定されるものではなく、現在変動表示中の演出図柄の変動表示が停止するまでの残り時間が閾値未満であっても通常回転時間に対応する値がセットされるものであっても良く、この残り時間が閾値未満の場合には、アクティブ保留用のドラムを回転させて、通常回転時間経過後に、当該ドラムを保留表示フラグに対応する図柄を正面に露呈した状態で停止させても良い。
尚、本実施例では、ドラム保留更新処理のS411において、現在変動表示中の演出図柄の変動表示が停止するまでの残り時間が閾値以上であるか否かを判定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、新たに発生した保留記憶に基づいて演出図柄の変動表示が開始されるまでの時間が閾値以上であるか否かにより、回転タイマにセットされる回転時間に対応する値を変化するようにしても良い。
尚、本実施例では、ドラム保留301〜304が常に一定の速度で回転するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ドラム保留301〜304の回転速度が途中で遅くなったり速くなったりするものであっても良く、ドラム保留301〜304を一旦停止(擬似停止)してから、再び回転をし始めて、その後に保留記憶を示す図柄を正面に露呈した状態で停止させても良い。また、ドラム保留301〜304を保留表示フラグと無関係の図柄が正面に露呈した状態で停止させ、その後に、ドラム保留301〜304を少し回転させる(滑らせる)ことで、保留表示フラグに対応する図柄を正面に露呈した状態で停止させても良い。
尚、本実施例では、ドラム保留301〜304の態様を更新するときに、ドラム保留301〜304を少なくとも1回転させてから所定の図柄が正面側に露呈した状態にしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ドラム保留301〜304を1回転未満の回転量で所定の図柄が正面側に露呈した状態にしても良い。この場合には、ドラム保留301〜304が空白の領域が正面側に露呈した状態で停止されているときに、丸形(○)の図柄の領域が正面側に露呈した状態に更新するときと、星形(☆)の図柄の領域が正面側に露呈した状態に更新するときとで、異なる方向にドラム保留301〜304を回転させても良い。例えば、図5に示すように、ドラム保留301〜304の外周面に、空白の領域、丸形(○)の図柄、四角形(◇)の図柄、星形(☆)の図柄の順で配置されている場合に、空白の領域から、丸形(○)の図柄と四角形(◇)の図柄とを経由して星形(☆)の図柄を正面側に露呈させた状態にすると、ドラム保留301〜304の回転の途中で丸形(○)の図柄と四角形(◇)の図柄とが遊技者に視認されてしまうので、遊技者が保留記憶の内容を誤認してしまう虞がある。そこで、空白の領域から丸形(○)の図柄に移行するときと、空白の領域から星形(☆)の図柄に移行するときとで、ドラム保留301〜304の回転方向を異ならせる。例えば、空白の領域から丸形(○)の図柄に移行するときには、ドラム保留301〜304を上方向に回転させ、空白の領域から星形(☆)の図柄に移行するときには、ドラム保留301〜304を下方向に回転させるようにする。
図26は、図19に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S74)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU120は、まず、S271において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S271)。第1変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(S271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1−0」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(S272)。尚、バッファ番号「1−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、S271において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(S271;N)、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S273)。第2変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(S273;N)、演出図柄変動開始処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(S273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2−0」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(S274)。尚、バッファ番号「2−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
S272またはS274の実行後、演出制御用CPU120は、停電復旧画面を表示中であるか否かを判定する(S275a)。ここで、停電復旧画面を表示中でない場合は、S275dに進む。一方、停電復旧画面を表示中である場合は、停電復旧画面の表示を終了し(S275b)、ドラム保留ユニット300のシャッタ部材305を開放方向(降下方向)に駆動(移動)させて、ドラム保留301〜304を隠蔽しない非隠蔽位置(降下位置)まで移動させる駆動設定を行い(S275c)、S275dに進む。
S275dにおいて演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(S276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた演出図柄の停止図柄を決定し、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、この実施例では、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3変動表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの演出図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第4変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1変動表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる演出図柄の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定すれば良い。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すれば良い。
次いで、演出制御用CPU120は、予告演出決定処理を実施して、当該変動表示において予告演出を実行するか否かを決定する(S277)。尚、本実施例では、予告演出決定処理において、後述するようにキャラクタが登場するキャラクタ予告演出を決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの予告演出として、キャラクタ予告演出以外のその他の態様の予告演出、例えば、予告画像が段階的に変化するステップアップ予告や、所定のキャラクタの一群が表示領域を横切る群予告等の実行を決定するようにしても良く、これら異なる態様の予告演出を決定する場合には、予告演出を開始するタイミングが予告演出の態様に応じて異なるので、後述する予告演出開始待ちタイマに、予告演出の態様に応じた異なる期間を設定すれば良い。
S293においては、S292において、いずれかの予告演出の実行を決定したか否か、つまり「予告演出A」、「予告演出B」のいずれかを決定したか否かを判定する。ここで、「予告演出A」、「予告演出B」のいずれの予告演出も決定していない場合、つまり、「予告演出なし」を決定した場合には、当該予告演出決定処理を終了する。一方、「予告演出A」、「予告演出B」のいずれかを決定した場合には、S294に進んで、決定した予告演出の種別をRAM122の所定領域に記憶する。そして、S295に進んで、予告演出実行決定フラグをセットした後、当該予告演出決定処理を終了する。
尚、本実施例では、「予告演出A」として演出表示装置5にキャラクタの画像が表示される予告演出と、「予告演出B」として演出表示装置5にキャラクタの画像が表示されるとともに可動役物装置201,202が可動される予告演出とが実行可能とされている。これら予告演出は、予告演出種別決定用テーブルを用いて決定される。予告演出種別決定用テーブルにおいては、「予告演出A」、「予告演出B」、「予告演出なし」のそれぞれに対して、変動表示結果が大当りとなる場合、変動パターンがスーパーリーチはずれである場合、変動パターンがノーマルリーチはずれである場合、のそれぞれに異なる判定値が割り当てられている。
予告演出種別決定用テーブルにおいては、当該変動表示において大当りとなる場合には、スーパーリーチはずれやノーマルリーチはずれとなる場合よりも予告演出が実行され易くなるとともに、「予告演出B」が実行され易くなるように判定値が割り当てられている。また、スーパーリーチはずれである場合については、「予告演出A」が実行され易くなるように判定値が割り当てられている。更に、ノーマルリーチはずれである場合については、「予告演出なし」が、大当りとなる場合やスーパーリーチはずれの場合よりも決定され易くなるように判定値が割り当てられている。
このように予告演出種別決定用テーブルが設定されていることにより、当該変動表示において大当りとなる場合には、スーパーリーチはずれ及びノーマルリーチはずれとなる場合に比較して、「予告演出B」が決定され易くなるように設定されているとともに、スーパーリーチはずれである場合については、その他のノーマルリーチはずれである場合よりも、「予告演出A」が決定され易くなるように設定されている。一方、当該変動表示においてノーマルリーチはずれとなる場合には、当該変動表示において大当りとなる場合やスーパーリーチはずれとなる場合よりも「予告演出なし」が決定され易くなるように設定されている。
このように設定されていることにより、予告演出が実行されないときよりも、予告演出が実行されるときの方が、大当り期待度が高くなっている。更に、予告演出においては、予告演出Aが実行されるときよりも、予告演出Bが実行されるときの方が、大当り期待度が高くなっている。
尚、各予告演出の大当り期待度(信頼度)とは、各予告演出が実行されて「大当り」となる確率を、各予告演出が実行されて「大当り」となる確率と各予告演出が実行されて「はずれ」となる確率の和で除算した数値である。
S277の予告演出決定処理の後に、S278において演出制御用CPU120は、予告演出実行決定フラグがセットされているか否か、つまり、S277の予告演出決定処理において「予告演出A」、「予告演出B」のいずれかの予告演出が決定されたか否かを判定する。
予告演出実行決定フラグがセットされている場合には、S279に進んで、予告演出開始待ちタイマに、予告演出開始までの期間として本実施例の予告演出であるキャラクタ予告演出に対応する期間を設定し(S279)、予告演出実行決定フラグをクリアして(S280)、S281に進む。一方、予告演出実行決定フラグがセットされていない場合には、S279経由することなくS281に進む。
これら予告演出開始までの期間としては、本実施例では、キャラクタが登場する予告演出が開始されるタイミングの前に、キャラクタが登場することの前兆を示す演出(図示略)が実施され、該前兆を開始するタイミングが予告演出の開始タイミングとされているので、予告演出を開始するまでの期間よりも短い期間が設定され、これら予告演出の開始タイミングは、予告演出の開始から実行される予告演出のプロセステーブルに基づいて特定されて予告演出が開始されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら前兆の演出を予告演出において実施しない場合にあっては、予告演出の開始タイミングが予告演出の開始タイミングとなるので、予告演出の開始タイミングまでの期間を予告演出開始待ちタイマに設定すれば良い。
S281において演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S282)。
尚、プロセステーブルには、演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ、可動役物装置201,202の駆動を制御するための可動役物装置制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(S283)。例えば、演出表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、この実施例では、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の変動表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(S284)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(S285)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の演出図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置5に出力し、演出表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって演出図柄の変動が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値にする(S286)。
図27は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(S75)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(S301,S302,S303)。また、演出制御用CPU120は、予告演出開始待ちタイマがセットされている(予告演出を行うことに決定されている)か、または予告演出実行中フラグがセットされている(予告演出の実行中である)場合には(S304;Y)、予告演出を実行する予告演出処理を実行する(S305)。予告演出開始待ちタイマも予告演出実行中フラグもセットされていない場合には、S305の予告演出処理を実施することなく、S306に進む。
S306において演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する。プロセスタイマがタイマアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行う(S307)。即ち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(S308)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(S309)。
次に、変動制御タイマがタイマアウトしているか否かを確認する(S310)。変動制御タイマがタイマアウトしている場合には(S310;Y)、演出制御用CPU120は、左中右の演出図柄の次表示画面(前回の演出図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(S311)。そのようにして、演出表示装置5において、演出図柄の変動制御が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置5に出力する。そのようにして、演出表示装置5において、演出図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像及び演出図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットする(S312)。
また、プロセスタイマがタイマアウトしていない場合(S306;N)、変動制御タイマがタイマアウトしていない場合(S310;N)、S312の実行後、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイマアウトしているか否か確認する(S313)。変動時間タイマがタイマアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に応じた値に更新する(S315)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(S314;Y)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に応じた値に更新する(S315)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターン指定コマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
尚、演出図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、演出図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は演出図柄の変動時間に相当する。よって、S306の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイマアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データやランプ制御実行データ等)はなく、プロセステーブルにもとづく演出図柄の演出制御は終了する。
以上、本実施例のパチンコ遊技機1にあっては、演出制御用CPU120が図18に示すコマンド解析処理においてシャッタ部材305を閉鎖方向に駆動させて、ドラム保留301〜304を隠蔽する隠蔽位置まで移動させることで、パチンコ遊技機1の電力供給の開始に際して保留記憶を記憶しているかを遊技者に誤認させてしまうことを防止することができる。
また、本実施例によれば、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aが保留記憶を記憶していない場合には、ドラム保留301〜304が空白の領域が正面に露呈された状態で停止され、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aが保留記憶を記憶している場合には、ドラム保留301〜304が丸形(○)の図柄の領域が正面に露呈された状態で停止されることで、ドラム保留301〜304の図柄に基づいて始動入賞時受信コマンドバッファ194Aが保留記憶を記憶しているか否かを遊技者に認識させることができ、かつドラム保留301〜304の回転駆動によって意外性を高めて遊技興趣を向上できる。
また、本実施例によれば、演出制御用CPU120が図24に示すドラム保留更新処理において、残り時間が閾値以上である場合は、ドラム保留301〜304の回転時間タイマに通常回転時間(3回転する時間)に対応する値をセットし、残り時間が閾値未満である場合は、ドラム保留301〜304の回転時間タイマに短縮回転時間に対応する値をセットすることで、未だ開始していない変動表示が開始されるまでの時間に適した回転駆動の態様でドラム保留301〜304を変化させることができる。
また、本実施例によれば、演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uを有することで、第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uを遊技者が視認することで、保留記憶が記憶されていることを認識させることができる。
尚、本実施例によれば、保留演出手段は、始動入賞時受信コマンドバッファ194A(保留記憶手段)に記憶されている保留記憶に対応した第1保留画像及び第2保留画像を表示可能な第1保留画像表示エリア5E及び第2保留画像表示エリア5F(画像表示手段)を含み、第1保留画像表示エリア5E及び第2保留画像表示エリア5Fは、始動入賞時受信コマンドバッファ194A保留記憶を記憶していない場合には、保留記憶を記憶していない場合に対応した保留画像(例えば、「0」の画像)を表示することで、保留記憶を記憶していない場合には、第1保留画像表示エリア5E及び第2保留画像表示エリア5Fによる保留画像を遊技者が視認することで、保留記憶がないことを認識させることができる。尚、保留記憶を記憶していない場合に対応した保留画像とは、「0」の画像を表示することのみならず、第1保留画像表示エリア5E及び第2保留画像表示エリア5Fに数字が全く表示されていない態様であっても良い。また、電断復旧中に始動入賞時受信コマンドバッファ194Aが初期化された状態であって、演出表示装置5に復旧中画面(図3(B)参照)が表示され、この復旧中画面により、第1保留画像表示エリア5E及び第2保留画像表示エリア5Fが認識できなくなる画像を表示する態様を含む。
尚、「第1演出状態」としてドラム保留301〜304が空白の領域が正面に露呈された状態で停止された状態を例示するとともに、ドラム保留301〜304を回転させた後に、「第2演出状態」としてドラム保留301〜304が丸形(○)の図柄の領域が正面に露呈された状態で停止された状態を例示しているが、「第1演出状態」及び「第2演出状態」は、ドラム保留301〜304が停止している状態に限られない。例えば、ドラム保留301〜304が空白の領域が正面に露呈された状態で停止された状態を「第1演出状態」とした場合には、ドラム保留301〜304が回転している状態が「第2演出状態」であっても良い。更に、このドラム保留301〜304が回転している状態を「第1演出状態」とした場合には、ドラム保留301〜304が丸形(○)の図柄の領域が正面に露呈された状態で停止された状態が「第2演出状態」となる。更に、ドラム保留301〜304が丸形(○)の図柄の領域が正面に露呈された状態を「第1演出状態」とした場合には、ドラム保留301〜304が空白の領域が正面に露呈された状態で停止された状態が「第2演出状態」であっても良い。
尚、「第3演出状態」として可動役物装置201,202の剣型の模型が傾倒されていない状態(図3(A)参照)を例示するとともに、可動役物装置201,202を動作させた後に、「第4演出状態」として剣型の模型が傾倒された状態(図3(B)参照)を例示しているが、「第3演出状態」及び「第4演出状態」は、可動役物装置201,202が停止している状態に限られない。例えば、可動役物装置201,202の剣型の模型が傾倒されていない状態を「第3演出状態」とした場合には、可動役物装置201,202が動作中の状態が「第4演出状態」であっても良い。更に、可動役物装置201,202が動作中の状態を「第3演出状態」とした場合には、剣型の模型が傾倒された状態が「第4演出状態」となる。更に、剣型の模型が傾倒された状態を「第3演出状態」とした場合には、可動役物装置201,202の剣型の模型が傾倒されていない状態が「第4演出状態」であっても良い。
尚、「保留記憶を記憶しているかを認識し難くする」ことには、ドラム保留301〜304をシャッタ部材305により隠蔽して完全に見えなくなるようにする態様のみならず、ドラム保留301〜304の一部をシャッタ部材305により隠蔽して見え難くする態様、つまり、保留記憶を記憶しているかの認識を抑制することも含まれる。また、演出表示装置5に復旧中画面(図3(B)参照)を表示することで、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5U、第1保留画像表示エリア5E、第2保留画像表示エリア5F等を隠蔽して見えなくなるようにする態様を含む。
尚、本実施例では、ドラム保留301〜304をシャッタ部材305により隠蔽しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、シャッタ部材305を用いずにドラム保留301〜304を隠蔽しても良い。例えば、ドラム保留301〜304を上下方向に移動可能に設け、ドラム保留301〜304が降下した場合には、遊技盤2により隠されるものであっても良いし、ドラム保留ユニット300が下方に降下することで、ドラム保留301〜304の部位が遊技盤2により隠蔽されるものであっても良い。また、ドラム保留301〜304を隠蔽するカーテンやブラインドのような装置を設けるようにしても良い。ドラム保留301〜304を前後方向に移動可能に設け、ドラム保留301〜304が後方に移動した場合には、正面側からドラム保留301〜304が見え難くなるものであっても良い。
尚、「回転駆動の態様が異なる」ことには、ドラム保留301〜304が回転(変動)する回転時間が異なる態様のみならず、ドラム保留301〜304が回転(変動)する回転速度が異なる態様であっても良いし、ドラム保留301〜304が回転(変動)する回転方向が異なる態様であっても良い。
尚、「未だ開始していない可変表示が開始されるまでの時間」には、始動入賞により新たに発生した保留記憶に基づいて演出図柄の変動表示が開始されるまでの時間を含む。また、既に先に保留記憶があるときに始動入賞により新たに保留記憶が発生した場合に、先の保留記憶に基づいて演出図柄の変動表示が開始されるまでの時間を含む。また、既に先に保留記憶があるときに始動入賞により新たに保留記憶が発生した場合に、当該新たに発生した保留記憶に基づいて演出図柄の変動表示が開始されるまでの時間を含む。
尚、「有利状態に制御される場合」に状態が変化される手段としての可動役物装置201,202が、予告演出において可動されて大当り期待度を示唆する演出に用いられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動役物装置201,202を、スーパーリーチの変動表示中において、大当りとなったときに可動させることで、大当りとなったことを報知する大当り報知演出に用いるようにしても良い。また、可動役物装置201,202を、大当り遊技状態に制御されているときに可動させても良い。
尚、本実施例では、ドラム保留301〜304が円柱形状(円筒形状)をしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ドラム保留301〜304を角柱形状や球体形状やその他の形状にしても良く、これらドラム保留301〜304の表面に少なくとも1つの図柄や模様や色彩が付されることで、ドラム保留301〜304の停止態様により正面から視認したときの状態が変化するものであれば良い。
尚、本実施例では、電断復旧中画面が表示中に、各種演出制御コマンドが主基板11から順次送信されるが、本発明はこれに限定されるものではなく、電断復旧中画面の表示が終了した後に、各種演出制御コマンドが主基板11から順次送信されるものであっても良い。その場合には、初期化された状態である始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに対して保留記憶数等の情報が格納されたか否かを判定して、当該判定により保留記憶数等の情報が格納された場合にシャッタ部材305を開放方向(降下方向)に駆動(移動)させるようにしても良い。
尚、本実施例では、ドラム保留301〜304において、保留記憶が無いことを示すものとして空白の領域が設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、空白の領域に替えて、保留記憶が無いことを示す記号や図柄等の配置された領域をドラム保留301〜304に設けるようにしても良い。
尚、本実施例では、ドラム保留ユニット300の各ドラム保留301〜304が、第1保留記憶表示エリア5D及び第1保留画像表示エリア5Eに対応した第1特図保留記憶に対応して常時動作されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留表示予告演出の実行が決定された場合にのみ、ドラム保留ユニット300の各ドラム保留301〜304を動作させるようにしても良い。保留表示予告演出の実行が決定された場合にのみ、ドラム保留ユニット300の各ドラム保留301〜304を動作させることで、ドラム駆動モータ311〜314が稼働させるための電力消費を抑えることができる。更に、ドラム保留ユニット300の各ドラム保留301〜304が常時動作されるものであると、遊技者が長時間遊技をしたときに、ドラム保留301〜304の動作に飽きてしまって、ドラム保留301〜304に注目しなくなってしまう場合があるが、保留表示予告演出の実行が決定された場合にのみ、ドラム保留ユニット300の各ドラム保留301〜304を動作させることで、ドラム保留301〜304の変化に注目させることができる。
尚、保留表示予告演出の実行が決定された場合にのみ、ドラム保留ユニット300の各ドラム保留301〜304を動作させる場合には、保留表示予告演出の対象となる保留記憶表示に対応するドラム保留301〜304のみを動作させるようにしても良いし、保留表示予告演出の対象ではない保留記憶表示に対応するドラム保留301〜304を含めて動作させるようにしても良い。また、保留表示予告演出の対象となる保留記憶表示に対応するドラム保留301〜304のみを動作させる場合には、遊技者はドラム保留301〜304を視認することで、少なくとも保留表示予告演出の対象となる保留記憶の個数を認識することができる。
尚、「保留演出手段」として、ドラム保留ユニット300のドラム保留301〜304を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、「保留演出手段」として、その他の演出装置を設けるようにしても良い。例えば、第1特図保留記憶を示すための4個の部材を設けるようにし、各部材を突出状態と非突出状態とに変化可能に設けるようにし、各部材の突出状態を視認することで、第1特図保留記憶数を遊技者が把握できるようにしても良い。そして、この各部材をパチンコ遊技機1の電力供給の開始に際してシャッタ部材により隠蔽できるようにしても良い。
尚、「有利演出手段」として、可動役物装置201,202を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、「有利演出手段」はその他の装置であっても良い。例えば、演出表示装置5等が有利演出手段であっても良い。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、本実施例では、変動時間及びリーチ演出の種類等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、CPU103は、1つ目のコマンドでは、例えば、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。
尚、CPU103の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、前記実施例では、遊技球を打球発射装置により遊技領域よりも下方から打ち出す形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記打球発射装置をパチンコ遊技機1における遊技領域の上方位置に設けることによって、遊技球を遊技領域の上方位置から打ち出すようにしても良い。
また、前記実施例では、大当り遊技において大入賞口の開放を実施することで多くの遊技球を獲得できる大当りのみを発生させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、確変大当りBを、ラウンド遊技における大入賞口の開放時間を著しく短くして、大入賞口が開放したことを遊技者に認識されないようにして、該確変大当りBの発生により、突然に確変状態となったように見せる突確大当りとしても良い。尚、これら確変大当りBを突確大当りとする場合には、該確変大当りBの大当り遊技における大入賞口の開放パターンと同一の開放パターンにて大入賞口を開放する小当りを設けるようにして、確変大当りBや小当りの発生後の遊技状態が、高確状態であるのか、或いは低確状態にあるのかが不明な状態(いわゆる潜伏状態)が発生するようにしても良い。
また、前記実施例では、始動入賞口を、第1始動入賞口と第2始動入賞口の2つとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、始動入賞口を1つのみとしても良いし、始動入賞口を3以上としても良い。
また、前記実施例では、特別図柄を、第1特図と第2特図の2つとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、特別図柄を1つのみとしても良いし、特別図柄を3以上としても良い。
また、前記実施例では、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ表示結果となる最終停止図柄を含む複数種類の特別図柄を変動表示した後に、最終停止図柄を停止表示するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示結果となる最終停止図柄を含めずに複数種類の特別図柄を変動表示した後に、最終停止図柄を停止表示するものであっても良い。つまり、表示結果となる最終停止図柄は、変動表示に用いられる特別図柄と異なる図柄であっても良い。
前記遊技者にとって有利な状態とは、遊技者が多くの遊技媒体を獲得できる遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り等)や、獲得できる遊技媒体の期待値が異なる複数種類の特定遊技状態(ラウンド数が異なる大当り等)や、通常遊技状態よりも賞球払出の条件が成立しやすくなる高ベース状態(時短状態)や、前記特定遊技状態となる確率が高い高確率遊技状態(高確率状態)や高確低ベース状態(潜伏確変状態)、特別リーチ状態(例えば、スーパーリーチ等)、当該変動パターンが大当り変動パターンに基づく変動パターンである状態等が含まれる。
1 パチンコ遊技機
4A 第1特別図柄表示器
4B 第2特別図柄表示器
5 演出表示装置
100 遊技制御用マイクロコンピュータ
120 演出制御用CPU

Claims (5)

  1. 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    未だ開始していない可変表示について保留記憶として記憶可能な保留記憶手段と、
    前記保留記憶手段に保留記憶が記憶される場合に第1演出状態から該第1演出状態とは異なる第2演出状態に変化可能な保留演出手段と、
    前記有利状態に制御される場合に第3演出状態から該第3演出状態とは異なる第4演出状態に変化可能な有利演出手段と、
    電力供給の開始に際して前記有利演出手段を前記第4演出状態に変化させる電力供給時制御を実行する制御手段と、
    前記電力供給時制御が実行される場合に前記保留演出手段により前記保留記憶手段が保留記憶を記憶しているかを認識し難くする認識抑制手段と、
    を備える
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記認識抑制手段は、前記保留演出手段を隠蔽する隠蔽位置と該保留演出手段を隠蔽しない非隠蔽位置とに移動可能に設けられた隠蔽部材である
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記保留演出手段は、
    外側面に少なくとも1つの表示情報が配置されて回転可能に設けられた回転部材と、
    前記回転部材を回転駆動可能な駆動手段と、
    を含み、
    前記保留記憶手段が保留記憶を記憶している場合には、前記回転部材を、前記表示情報が視認可能となるように前記駆動手段により駆動する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
  4. 未だ開始していない可変表示が開始されるまでの時間が、第1時間であるときに保留記憶が発生した場合と、該第1時間とは異なる第2時間であるときに保留記憶が発生した場合とで、前記回転部材を前記第2演出状態に変化させる回転駆動の態様が異なる
    ことを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記保留演出手段は、前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶の各々に対応した保留記憶表示を表示可能な保留記憶表示手段を含む
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の遊技機。
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