JP7178337B2 - 炉内配管の破損検出装置及び炉内配管の破損検出方法 - Google Patents

炉内配管の破損検出装置及び炉内配管の破損検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、高速炉におけるタンク型原子炉の炉心に冷却材としての液体金属を供給する炉内配管の破損を検出する破損検出装置及び破損検出方法に関する。
中間熱交換器、ポンプ及び一次冷却材(液体ナトリウム)等の一次系機器を主容器に収容するタンク型の原子炉が知られている。
タンク型の原子炉において、一次冷却材は、炉心を上方に向かって通過する際に、炉心における核反応により発生した熱エネルギーにより加熱されて高温となり、上部プレナムに流入する。そして、一次冷却材は、上部プレナムから中間熱交換器に流入し、二次冷却材としての液体金属に熱エネルギーを伝達した後、下部プレナムに流出する。下部プレナムに入った一次冷却材は、ポンプに吸い込まれて昇圧され、炉内配管を介して炉心に供給される(例えば、特許文献1を参照)。
特開2018-194350号公報
炉内配管が破損し、炉内配管からの一次冷却材の漏えい量が多くなると、炉心への一次冷却材の供給量が減少して炉心温度が上昇するという問題がある。これに対し、炉内配管は、主容器の下部に設けられており、一次冷却材に浸っているため、炉内配管の破損を視認により検出することは困難である。そこで、炉内配管の破損を検出できるようにすることが求められている。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、炉内配管の破損を検出することができる破損検出装置及び破損検出方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に係る炉内配管の破損検出装置は、タンク型原子炉の炉心に冷却材としての液体金属を供給する炉内配管の破損を検出する破損検出装置であって、前記炉内配管に前記液体金属を圧送するポンプの内部における前記液体金属の液面を示すポンプ液面の液位を測定する液位測定部と、前記液位測定部が測定した前記ポンプ液面の液位に基づいて前記炉内配管の破損を検出する破損検出部と、を備える。
前記炉内配管の破損検出装置は、前記液位測定部が測定した前記ポンプ液面の液位に基づいて前記ポンプ液面の液位の変化率を算出し、算出した変化率に基づいて所定時間後に予測される前記ポンプ液面の液位の変化量である予測変化量を算出する算出部をさらに備え、前記破損検出部は、前記算出部が算出した前記予測変化量に基づいて前記炉内配管の破損を検出してもよい。
前記炉内配管の破損検出装置は、前記タンク型原子炉の運転状態を特定する運転状態特定部をさらに備え、前記破損検出部は、前記運転状態特定部が特定した前記運転状態に予め関連付けられている正常運転時の前記ポンプ液面の液位を、前記液位測定部が測定した前記ポンプ液面の液位が超えている場合、前記炉内配管が破損していることを検出してもよい。
本発明の第2の態様に係る炉内配管の破損検出方法は、タンク型原子炉の炉心に冷却材としての液体金属を供給する炉内配管の破損を検出する破損検出方法であって、前記炉内配管に前記液体金属を圧送するポンプの内部における前記液体金属の液面を示すポンプ液面の液位を測定するステップと、前記液位を測定するステップにおいて測定された前記ポンプ液面の液位に基づいて前記炉内配管の破損を検出するステップと、を備える。
本発明によれば、炉内配管の破損を検出することができるという効果を奏する。
本実施形態に係るタンク型原子炉の内部構造を模式的に示す図である。 本実施形態に係るポンプの内部構造の模式図である。 本実施形態に係る破損検出装置の構成を示す図である。 本実施形態における炉内配管が破断してからのポンプ液面の液位及びポンプ液面の液位変化率による予測変化量の解析結果を示す図である。 本実施形態に係る破損検出装置における処理の流れを示すフローチャートである。
[タンク型原子炉1の構造の概要]
本実施形態に係る炉内配管の破損検出装置を説明するにあたり、まず、タンク型原子炉1の構造について説明する。図1は、本実施形態に係るタンク型原子炉1の内部構造を模式的に示す図である。なお、図1では、冷却材としてのナトリウムの流れを矢印で示している。また、以下の説明において、炉内配管の破損検出装置を単に破損検出装置という。
タンク型原子炉1は、例えば高速炉である。タンク型原子炉1の主容器11の内部には、ルーフスラブ12と、回転プラグ13と、炉心上部構造14と、炉心支持スカート15と、ストロングバック16と、ダイヤグリッド17と、炉心18と、炉心槽19と、中間熱交換器20と、スタンドパイプ21と、シール部材22と、ポンプ23と、スタンドパイプ24と、炉内配管25とが設けられている。
また、タンク型原子炉1は、主容器11の内壁(以下、炉壁という)を冷却するために、第1炉壁冷却仕切板26と、第2炉壁冷却仕切板27と、炉壁冷却用配管28とを備える。さらに、タンク型原子炉1は、1次冷却材としてのナトリウムのうち高温状態のナトリウムが存在する上部プレナムと低温状態のナトリウムが存在する下部プレナムとを仕切るために、水平仕切板29と、補強リブ30と、鉛直仕切板31と、補強リブ(不図示)と、積層板33とを備える。
主容器11は、直径が15mから20m程度の容器である。
ルーフスラブ12は、主容器11の蓋として機能し、上方が建物に固定されている。ルーフスラブ12に主容器11が結合していることにより、主容器11が建物に固定される。
回転プラグ13は、ルーフスラブ12とともに、主容器11の蓋として機能する。燃料交換の際には、回転プラグ13を回すことにより、燃料交換機が必要な位置に燃料を移送することができる。
炉心上部構造14は、回転プラグ13に取り付けられている。炉心上部構造14には、制御棒駆動機構、温度計、燃料破損検出器及び破損検出装置100等の各種装置が設けられている。
炉心支持スカート15は、主容器11の下部に設けられており、ストロングバック16を支持している。ストロングバック16の内部には多数の縦ウェブが設けられており、ストロングバック16は、多数のボックスの集合体となっている。ストロングバック16が多数のボックスの集合体であることで、ストロングバック16は高い剛性を有し、重い炉心18を搭載しても上下方向に大きく変形しない構造となっている。
ダイヤグリッド17は、ストロングバック16の上部に取り付けられている。ダイヤグリッド17は、炉心18に二次冷却材を挿入するための入口として機能する。また、ダイヤグリッド17は、炉心燃料集合体等の炉心構成要素群の下端部を差し込むための多数の円筒状の構造体を有している。
炉心18は、ダイヤグリッド17の上部に設けられた炉心槽19に収容されている。炉心18は、炉心槽19において水平方向に支持されている。炉心18は、一次冷却材としてのナトリウムを昇温させる。昇温して高温状態となったナトリウムを高温ナトリウムという。炉心槽19は、炉心構成要素群及び炉心18を水平方向に指示する構造体である。
中間熱交換器20は、中間熱交換器20を包囲する円筒状のスタンドパイプ21に支持されている。中間熱交換器20は、流入口201と流出口202とを有している。流入口201は、炉心18よりも上方の上部プレナムに設けられている。流出口202は、炉心18よりも下方の下部プレナムに設けられている。
スタンドパイプ21と中間熱交換器20との間には、上部プレナムと下部プレナムとを分離するためのシール部材22が設けられている。図示は省略するが、タンク型原子炉1には、4基の中間熱交換器20が設けられている。
中間熱交換器20は、流入口201から流入した高温ナトリウムと、二次冷却材として機能するナトリウムとの熱交換を行う。具体的には、中間熱交換器20の流入口201に、ポンプ23の作用により、炉心18において約550℃まで温度が上昇した高温ナトリウムが流入する。流入した高温ナトリウムは、二次冷却材として機能するナトリウムとの熱交換が行われることにより、約400℃にまで温度が低下する。約400℃に温度が低下し、低温状態となったナトリウムを低温ナトリウムという。低温ナトリウムは、流出口202から下部プレナムへと流出する。
ポンプ23は、周囲を包囲する円筒状のスタンドパイプ24に支持されている。本実施形態のタンク型原子炉1においては、図示は省略するが、中間熱交換器20が設けられた円周上に、3基のポンプ23が設けられている。ポンプ23は、炉心18に低温ナトリウムを供給するための炉内配管25に低温ナトリウムを圧送する。
以下、ポンプ23の内部構造について説明する。図2は、本実施形態に係るポンプ23の内部構造の模式図である。なお、本実施形態において、ポンプ23の内部には、スタンドパイプ24とポンプ23との間の空間も含まれるものとする。また、3基のポンプ23のそれぞれが、図2に示す内部構造を有しているものとする。
ポンプ23は、図2に示すように、ポンプ胴231と、軸232と、軸受233と、インペラ234と、吐出ノズル235を備える。また、ポンプ23と、スタンドパイプ24との間には、案内管236と、液位計237とが設けられている。
ポンプ胴231の内部には、軸232が収容される。軸232は軸受233に支持されており、先端にインペラ234が接続されている。軸232及びインペラ234は、ポンプ制御装置(不図示)の制御により回転する。インペラ234が回転することにより、ポンプ23は、内部に案内された低温ナトリウムを吐出ノズル235を介して炉内配管25に圧送することができる。液位計237は、案内管236の内部に収容されており、電磁誘導を発生させ、ナトリウム中に発生する渦電流を検出することにより、ナトリウムの液位を検出する。
ポンプ23において炉内配管25に低温ナトリウムを圧送することにより、炉心18に低温ナトリウムを供給する際の圧力損失が発生する。圧力損失が発生すると、ポンプ23及びスタンドパイプ24の内部の圧力が、スタンドパイプ24の外部の圧力に比べて、損失した圧力分だけ低くなる。これにより、ポンプ23及びスタンドパイプ24の内部のナトリウムの液位は、スタンドパイプ24の外部のナトリウムの液位に比べて低下する。炉内配管25が破断等により破損すると、炉心18にナトリウムを供給する際の圧力損失が減少することになり、ポンプ23及びスタンドパイプ24の内部のナトリウムの液位が上昇する。本実施形態に係る破損検出装置10は、ポンプ23の内部におけるナトリウムの液位を監視することにより、炉内配管25の破損を検出する。
図3は、本実施形態に係る破損検出装置100の構成を示す図である。破損検出装置10は、例えばコンピュータであり、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
記憶部120は、例えば、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等である。記憶部120は、破損検出装置100を機能させるための各種プログラムを記憶する。例えば、記憶部120は、破損検出装置100の制御部130を、後述する液位測定部131、変化率・予測変化量算出部132、破損検出部133及び出力部134として機能させる破損検出プログラムを記憶する。
制御部130は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部130は、記憶部120に記憶されている破損検出プログラムを実行することにより、液位測定部131、変化率・予測変化量算出部132、破損検出部133及び出力部134として機能する。
液位測定部131は、ポンプ23の内部におけるナトリウムの液面を示すポンプ液面の液位を測定する。具体的には、液位測定部131は、液位計237が検出したナトリウムの液位を示す信号を取得することにより、ポンプ液面の液位を測定する。液位測定部131は、所定時間(例えば、数十ミリ秒)おきに液位計237が検出したナトリウムの液位を示す信号を取得することにより、リアルタイムでポンプ液面の液位を測定する。
変化率・予測変化量算出部132は、液位測定部131が測定したポンプ液面の液位に基づいてポンプ液面の液位の変化率を算出し、算出した変化率に基づいて、所定時間後に予測されるポンプ液面の液位の変化量である予測変化量を算出する。具体的には、まず、変化率・予測変化量算出部132は、液位測定部131が測定したポンプ液面の液位の不完全微分を行うことにより、ポンプ液面の液位の変化率を算出する。不完全微分は、ローパスフィルタを通過させた後に微分する手法である。破損検出装置100は、ポンプ液面の液位の不完全微分を行うことにより、炉内配管25の破損とは関連性がない、ナトリウムの液位の微小変位に伴うポンプ液面の液位の変化率を検出しないようにすることができる。さらに、変化率・予測変化量算出部132は、算出したポンプ液面の液位の変化率から所定時間後に予測されるポンプ液面の液位の予測変化量を算出する。予測変化量は、ポンプ液面の液位の変化率を算出した時点から所定時間経過後までのポンプ液面の液位の変化量を、予測変化量として算出する。
破損検出部133は、変化率・予測変化量算出部132が算出した変化率から算出した予測変化量に基づいて炉内配管25の破損を検出する。図4は、本実施形態における炉内配管25が破断してからのポンプ液面の液位及びポンプ液面の液位変化率による予測変化量の解析結果を示す図である。図4において、実線はポンプ液面の液位を示し、破線は、ポンプ液面の液位の変化率から算出されたポンプ液面の液位の予測変化量を示している。例えば、破損検出部133は、変化率・予測変化量算出部132が算出した変化率から算出された予測変化量が所定の閾値(図4に示す例では、L1m)を超える場合に炉内配管25が破損していることを検出する。図4に示すように、ポンプ液面の液位変化率による予測変化量は、ポンプ液面の液位に比べて応答が速いことから、破損検出部133は、炉内配管25の破損を早期に検出することができる。
出力部134は、破損検出部133が炉内配管25の破損を検出すると、通信部110を介して、原子炉停止系に原子炉の緊急停止を行わせるトリップ制御装置(不図示)に、原子炉の保護動作を開始させるためのトリップ信号を出力する。
[破損検出装置100における処理の流れ]
続いて、破損検出装置100における処理の流れについて説明する。図5は、本実施形態に係る破損検出装置100における処理の流れを示すフローチャートである。
まず、液位測定部131は、ポンプ液面の液位を測定する(S1)。
続いて、変化率・予測変化量算出部132は、S1において測定されたポンプ液面の液位の変化率を算出する(S2)。
続いて、変化率・予測変化量算出部132は、S2において算出された変化率に基づいて、所定時間後に予測されるポンプ液面の液位の変化量である予測変化量を算出する(S3)。
続いて、破損検出部133は、S3において算出された予測変化量が所定の閾値を超えているか否かを判定する(S4)。破損検出部133は、予測変化量が所定の閾値を超えていると判定すると、S5に処理を移し、予測変化量が所定の閾値を超えていないと判定すると、S1に処理を移す。
S5において、出力部134は、トリップ信号をトリップ制御装置に出力する。
[変形例1]
なお、本実施形態において、破損検出部133は、変化率・予測変化量算出部132が算出した変化率による予測変化量に基づいて炉内配管25の破損を検出したが、これに限らない。変化率・予測変化量算出部132がポンプ液面の変化率による予測変化量を算出せずに、破損検出部133が、液位測定部131が測定したポンプ液面の液位に基づいて炉内配管25の破損を検出してもよい。このようにすることで、破損検出装置100は、ポンプ液面の液位の変化率による予測変化量に基づいて炉内配管25の破損を検出する場合の応答性には劣るものの、炉内配管25の破損を検出することができる。
[変形例2]
破損検出装置100の制御部130は、タンク型原子炉1の運転状態を特定する運転状態特定部をさらに備えていてもよい。また、記憶部120には、複数の運転状態のそれぞれと、正常運転時のポンプ液面の液位とを関連付けた正常時液位情報を記憶していてもよい。
そして、破損検出部133は、変化率・予測変化量算出部132が算出した変化率による予測変化量が所定の閾値を超える場合、又は運転状態特定部が特定した運転状態に予め関連付けられて記憶部120に記憶されているポンプ液面の液位を、液位測定部131が測定したポンプ液面の液位が超えている場合、炉内配管25が破損していることを検出してもよい。このようにすることで、破損検出装置100は、ポンプ液面の液位に異常が発生していることを検出することができるので、炉内配管25の破損の進行が遅く、ポンプ液面の液位の変化率が小さい場合であっても、炉内配管25の破損を検出することができる。
[本実施形態における効果]
以上のとおり、本実施形態に係る破損検出装置100は、炉内配管25にナトリウムを圧送するポンプ23の内部におけるナトリウムの液面を示すポンプ液面の液位を測定し、測定したポンプ液面の液位に基づいてポンプ液面の液位変化率による予測変化量を算出し、算出した予測変化量に基づいて炉内配管25の破損を検出する。このようにすることで、破損検出装置100は、炉内配管25の破損を検出し、トリップ信号をトリップ制御装置に出力することができる。これにより、トリップ制御装置は、早期に原子炉をトリップし、炉心18へのナトリウムの流量の減少に伴う炉心温度の上昇を抑制することができる。
なお、本実施形態に係る破損検出装置100による炉内配管25の破損検出方法とは異なる破損検出方法も存在する。例えば、従来の破損検出方法として、炉心温度に基づいて炉内配管25の破損を検出する方法、炉内配管25の流量に基づいて炉内配管25の破損を検出する方法、炉内配管を囲むように外囲管を設け、外囲管内のナトリウムの液位や外囲管内の圧力に基づいて炉内配管25の破損を検出する方法が存在する。
しかしながら、炉心温度に基づいて炉内配管25の破損を検出する方法は、温度計案内管、案内管内ガス、温度計本体の熱伝導及び熱伝達により、応答時間が長くなるという問題がある。また、応答時間を短くするために案内管内ガスを熱伝導率の良いものとすると、ガス置換、監視のための設備の追加が必要になってしまう。また、温度計を案内管内に押し付けたり案内管を開放して温度計をナトリウムに直接接触させたりすると、温度計の交換が困難になるという問題がある。
また、炉内配管25の流量に基づいて炉内配管25の破損を検出する方法、及び外囲管内のナトリウムの液位や外囲管内の圧力に基づいて炉内配管25の破損を検出する方法は、ナトリウム中に流量計を設けたり、外囲管を設けたりする必要があるため、実装が難しいという問題がある。
これに対して、本実施形態に示すようにポンプ23とスタンドパイプ24との間に液位計237を設けることは、容易に実現できることから、本実施形態に係る破損検出装置100による炉内配管25の破損検出方法は、従来の破損検出方法に比べて容易に実現することができる。
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、上述の実施形態では、破損検出装置100が、ポンプ液面の液位を測定し、ポンプ液面の液位に基づいて炉内配管25の破損を検出したが、これに限らない。例えば、破損検出装置100、及び破損検出装置100とは異なる1以上の装置が協働することにより、ポンプ液面の液位を測定し、ポンプ液面の液位に基づいて炉内配管25の破損を検出してもよい。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
1 タンク型原子炉
11 主容器
17 ダイヤグリッド
18 炉心
20 中間熱交換器
23 ポンプ
24 スタンドパイプ
25 炉内配管
100 破損検出装置
110 通信部
120 記憶部
130 制御部
131 液位測定部
132 変化率・予測変化量算出部
133 破損検出部
134 出力部
231 ポンプ胴
232 軸
233 軸受
234 インペラ
235 吐出ノズル
236 案内管
237 液位計


Claims (4)

  1. タンク型原子炉の炉心に冷却材としての液体金属を供給する炉内配管の破損を検出する破損検出装置であって、
    前記炉内配管に前記液体金属を圧送するポンプの内部における前記液体金属の液面を示すポンプ液面の液位を測定する液位測定部と、
    前記液位測定部が測定した前記ポンプ液面の液位に基づいて前記炉内配管の破損を検出する破損検出部と、
    を備える炉内配管の破損検出装置。
  2. 前記液位測定部が測定した前記ポンプ液面の液位に基づいて前記ポンプ液面の液位の変化率を算出し、算出した変化率に基づいて所定時間後に予測される前記ポンプ液面の液位の変化量である予測変化量を算出する算出部をさらに備え、
    前記破損検出部は、前記算出部が算出した前記予測変化量に基づいて前記炉内配管の破損を検出する、
    請求項1に記載の炉内配管の破損検出装置。
  3. 前記タンク型原子炉の運転状態を特定する運転状態特定部をさらに備え、
    前記破損検出部は、前記運転状態特定部が特定した前記運転状態に予め関連付けられている正常運転時の前記ポンプ液面の液位を、前記液位測定部が測定した前記ポンプ液面の液位が超えている場合、前記炉内配管が破損していることを検出する、
    請求項1に記載の炉内配管の破損検出装置。
  4. タンク型原子炉の炉心に冷却材としての液体金属を供給する炉内配管の破損を検出する破損検出方法であって、
    前記炉内配管に前記液体金属を圧送するポンプの内部における前記液体金属の液面を示すポンプ液面の液位を測定するステップと、
    前記液位を測定するステップにおいて測定された前記ポンプ液面の液位に基づいて前記炉内配管の破損を検出するステップと、
    を備える炉内配管の破損検出方法。

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