JP7174447B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、演出を制御する演出制御手段を備える遊技機に関する。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機では、始動口に遊技球が入賞すると、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かが判定され、図柄を変動表示した後に上記判定の結果を示す図柄が停止表示される。そして、特別遊技を実行すると判定されたことを示す図柄が停止表示されると、遊技者が遊技媒体を獲得可能な特別遊技が実行される。この種の遊技機の中には、所定の有効期間中における演出ボタンの操作に応じて、表示中の演出画像にカットイン画像を重畳表示するカットインと呼ばれる演出を実行するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2020-80893号公報
ところで、従来の遊技機で行われる演出は必ずしも十分な興趣性を有しているとは言えず、興趣性を向上させるという点で改善の余地があった。
それ故に、本発明の目的は、興趣性が高い演出を実行可能な遊技機を提供することである。
前述の課題を解決するための第1発明の遊技機は、
遊技者による入力が可能な入力手段と、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
前記判定が行われると、所定の図柄表示手段に図柄を変動表示させてから前記判定の結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定されたことを示す図柄が前記図柄表示手段に停止表示された場合に、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
演出を制御する演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記入力手段に対する入力が有効な有効期間中に、当該入力手段に対する入力を遊技者に促す入力促進画像を表示する第1表示制御と、
前記入力促進画像が表示される前記図柄の変動表示である特定変動表示が開始される前の第1期間と、当該特定変動表示が開始されてから前記入力促進画像の表示が開始されるまでの第2期間と、の両方の期間中において、前記入力促進画像が表示され得ることを示唆する示唆画像を表示する第2表示制御と、を実行可能であり、
前記入力促進画像および前記示唆画像は、いずれも前記入力手段を表す画像であり、
前記演出制御手段は、
前記示唆画像によって表される前記入力手段が姿勢変化しながら第1位置から第2位置へと移動する様子を表す移動演出表示を行い、前記第2位置に配置された前記入力手段を表す前記示唆画像を前記入力促進画像として表示する第3表示制御と、
前記示唆画像が前記入力促進画像として表示され始めるのに伴い、前記有効期間の残り時間を示す残時間示唆画像の表示を開始する第4表示制御と、を更に実行可能であり、
前記第2位置に配置された前記入力手段を表す前記入力促進画像は、前記有効期間中であることを遊技者が認識可能な態様で前記入力手段を表す画像である一方、前記第1位置に配置された前記入力手段を表す前記示唆画像は、前記有効期間の到来前であることを遊技者が認識可能な態様で前記入力手段を表す画像であり、
前記示唆画像は、前記入力手段の動作が制限されている様子を表す画像であり、前記入力促進画像は、その制限が解除されて前記入力手段の動作が可能である状態を表す画像であり、
前記演出制御手段は、
前記示唆画像が前記入力促進画像として表示され始めるのに先立って、前記示唆画像によって表される入力手段に対する動作の制限が解除される様子を表す解除演出を実行可能であり、
前記入力促進画像および前記残時間示唆画像の表示中における前記入力手段に対する入力に応じて、所定の入力対応演出を実行する、ことを特徴とするものである。
この遊技機によれば、入力促進画像が表示される特定変動表示が開始されてから入力促進画像の表示が開始されるまでの第2期間中のみならず、その特定変動表示が開始される前の第1期間中にも示唆画像が表示される。このため、遊技者は、入力促進画像が表示され得ることを早い段階で認識することができ、入力促進画像が表示された場合に余裕を持って入力手段に対する入力を行うことが可能である。
この発明によれば、興趣性が高い演出を実行可能である。
遊技機1の正面図 遊技盤2の正面図 図2における主表示器40の拡大図 第2大入賞口28およびV入賞口287の開閉制御について説明するための説明図 遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図 大当たり乱数および図柄乱数について説明するための説明図 遊技機1における遊技の流れについて説明するための説明図 リーチ演出等の各種演出の流れを例示する説明図 通常遊技状態において特別図柄の変動パターンを選択する処理に使用される変動パターン選択テーブルについて説明するための説明図 通常遊技状態における演出を例示する画面図(その1) 通常遊技状態における演出を例示する画面図(その2) 大当たり遊技中にV入賞が報知される場合の演出例を示す画面図 リーチ成立煽り演出およびリーチ成立成功演出を例示する画面図 リーチ成立煽り演出およびリーチ成立失敗演出を例示する画面図 リーチ成立煽り演出が実行される場合の演出の流れを例示するタイムチャート SPリーチでハズレ報知演出が実行される場合に行われるSPリーチ中予告の具体例を示す画面図 SPリーチ中に表示される第1示唆画像について説明するための説明図 SPリーチからSPSPリーチに発展する場合に行われるSPリーチ中予告およびSPSPリーチ中予告の具体例を示す画面図(その1) SPリーチからSPSPリーチに発展する場合に行われるSPリーチ中予告およびSPSPリーチ中予告の具体例を示す画面図(その2) 楽曲選択画面を例示する画面図 確変遊技状態および時短遊技状態における選択楽曲について説明するための説明図 楽曲再生に関する制御について説明するための説明図 先読み・当該ボタン演出のうちの当該変動開始前に行われる演出を例示する画面図 先読み・当該ボタン演出のうちの当該変動中に行われるリーチ成立失敗演出を例示する画面図 先読み・当該ボタン演出のうちの当該変動中に行われるリーチ成立成功演出を例示する画面図 先読み連続ボタン演出の流れを例示する説明図 メインRAM83の記憶領域と各記憶領域に記憶される情報について説明するための説明図 メイン制御基板80において実行される割込み処理を例示するフローチャート 図28のステップS2におけるセンサ検知処理の詳細フローチャート 図29のステップS211,219における事前判定処理の詳細フローチャート 図28のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャート 図31のステップS308における大当たり判定処理の詳細フローチャート 図31のステップS309における変動パターン選択処理の詳細フローチャート 図31のステップS317における特図停止時処理の詳細フローチャート 図28のステップS6における大入賞口開閉制御処理の詳細フローチャート(その1) 図28のステップS6における大入賞口開閉制御処理の詳細フローチャート(その2) 図28のステップS6における大入賞口開閉制御処理の詳細フローチャート(その3) サブ制御基板90において実行される割込み処理を例示するフローチャート 図38のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャート 図39のステップS13における保留コマンド受信処理の詳細フローチャート 図40のステップS138における先読み・当該ボタン演出パターン設定処理の詳細フローチャート 図40のステップS140における先読みボタン演出パターン設定処理の詳細フローチャート 図39のステップS16における変動開始コマンド受信処理の詳細フローチャート 図43のステップS163における変動演出パターン設定処理の詳細フローチャート 図43のステップS164における予告演出パターン設定処理の詳細フローチャート 図45のステップS165におけるリーチ成立大チャンス予告演出パターン設定処理の詳細フローチャート 図45のステップS166におけるSPリーチ・SPSPリーチ予告演出パターン設定処理の詳細フローチャート 画像音響制御基板100において実行される割込み処理を例示するフローチャート 図48のステップS71における画像表示制御処理の詳細フローチャート
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係る遊技機(パチンコ遊技機)1について説明する。
[遊技機1の構成例]
まず、図1,2を参照しつつ、遊技機1の構成例について説明する。ここで、図1は遊技機1の正面図であり、図2は遊技盤2の正面図である。図1,2に示されるように、遊技機1は、遊技機枠30と、遊技機枠30内に取り付けられた遊技盤2とを備えている。遊技機枠30は、装飾面を有する前面枠31と、遊技盤2等を取り付けるための本体枠と、遊技機1をホールの島設備に固定するための外枠とを有して構成されている。前面枠31は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行に配置されたガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域3が形成されている。
また、図1に示されるように、前面枠31には、遊技球を発射させるための発射ハンドル32と、発射装置(不図示)へ供給される遊技球を貯留する上皿33と、上皿33に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿34とが設けられている。遊技者が発射ハンドル32を握って時計回りに回転させると、上皿33に貯留されていた遊技球が発射装置へと案内され、発射ハンドル32の回転角度に応じた発射強度で発射される。発射された遊技球は、遊技領域3の左側に位置するレール部材4に沿って移動した後に遊技領域3の上部位置へと案内され、遊技領域3に設けられた遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って遊技領域3を流下する。
なお、レール部材4の終端には球戻り防止片6が設けられており、この球戻り防止片6によって、一旦遊技領域3に進入した遊技球が発射装置側に戻ることが防止される。また、発射ハンドル32と近接する位置に停止ボタンが設けられており、遊技者は、この停止ボタンを操作することによって、発射ハンドル32を初期姿勢に戻さなくても遊技球の発射を一時的に停止させることが可能である。
遊技者が発射ハンドル32を小さい回転角度だけ回転させる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い発射強度で発射され、この遊技球は、左遊技領域3Lを流下する。一方、遊技者が発射ハンドル32を大きい回転角度だけ回転させる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い発射強度で発射され、この遊技球は、センター装飾体10の右上方に位置するレール部材4に沿って移動した後に右遊技領域3Rを流下する。
左遊技領域3Lにおける遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口21、第2始動口22、開閉部材23、及び3つの一般入賞口24が設けられている(図2参照)。また、右遊技領域3Rにおける遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口22、上記開閉部材23、1つの一般入賞口24、ゲート25、第1大入賞口26、開閉部材27、第2大入賞口28、及び開閉部材29が設けられている(図2参照)。
発射装置から発射された遊技球は、遊技盤2に沿って遊技領域3を流下する過程で、第1始動口21、第2始動口22、一般入賞口24、第1大入賞口26、及び第2大入賞口28のいずれかに入賞する場合がある。この場合、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿33または下皿34に払い出される。例えば、第1始動口21に1個の遊技球が入賞する毎に4個の賞球が払い出され、第2始動口22に1個の遊技球が入賞する毎に1個の賞球が払い出され、一般入賞口24に1個の遊技球が入賞する毎に5個の賞球が払い出される。また、第1大入賞口26に1個の遊技球が入賞する毎に10個の賞球が払い出され、第2大入賞口28に1個の遊技球が入賞する毎に10個の賞球が払い出される。なお、いずれにも入賞しなかった遊技球は、遊技盤2の下端部に形成された排出口を介して遊技領域3から排出される。
なお、遊技盤2の中央に形成された開口部には、センター装飾体10が設けられている。このセンター装飾体10は、遊技球が転動可能な遊技球転動面を有するステージ部11と、ワープ入口およびワープ出口を両端とするワープ部12とを有して構成されている。左遊技領域3Lを流下する遊技球は、ワープ入口からワープ部12に進入する場合があり、この遊技球は、ワープ出口から排出されてステージ部11へと案内される。このステージ部11の左右中央の位置には、ステージ部11上を転動する遊技球を第1始動口21に向けて落下させる案内溝が形成されている。このため、ワープ部12を介してステージ部11へと案内された遊技球は、ワープ部12を通過することなく左遊技領域3Lを流下する遊技球に比べて、第1始動口21に入賞し易い。
第1始動口21は、常時開放されている始動領域である。第2始動口22は、普通電動役物としての開閉部材23が作動していないときには閉塞されており、開閉部材23が作動することによって開放される始動領域である。遊技機1では、遊技球が第1始動口21(又は第2始動口22)に入賞した場合、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行するか否かが判定される。そして、後述する第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)において、図柄が変動表示され、上記判定の結果を示す図柄(大当たり図柄またはハズレ図柄)が停止表示される。ここで、大当たり図柄が停止表示された場合、第1大入賞口26および第2大入賞口28を開放する大当たり遊技が実行される。
なお、以下の説明では、第1始動口21に対する遊技球の入賞に応じて実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口22に対する遊技球の入賞に応じて実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらを総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
第1大入賞口26は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この第1大入賞口26の開口部には、第1大入賞口26を開閉するプレートである開閉部材27が設けられている。第1大入賞口26は、通常は開閉部材27が遊技盤2と同一平面を形成する閉姿勢を維持しているために、この開閉部材27によって閉塞されている。これに対して、第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に大当たり図柄としての第1特別図柄(又は第2特別図柄)が停止表示された場合、開閉部材27を作動させて第1大入賞口26を開放する大当たり遊技が実行される。この大当たり遊技中は、開閉部材27が第1大入賞口26を開放する開姿勢(図2参照)を維持してから第1大入賞口26を閉塞する閉姿勢に戻る長開放ラウンド遊技が行われる。なお、第1大入賞口26を開放する長開放ラウンド遊技は、第1大入賞口26に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、或いは、第1大入賞口26が開放されてから(第1大入賞口26に所定個数の遊技球が入賞することなく)所定時間(例えば、25秒)が経過するまで継続する。このように、大当たり遊技中は第1大入賞口26を長開放する長開放ラウンド遊技が行われる。このため、遊技者は、第1大入賞口26を長開放する長開放ラウンド遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べて多くの賞球を得ることができる。
第2大入賞口28は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この第2大入賞口28の開口部には、第2大入賞口28を開閉する羽根部材である開閉部材29が設けられている。第2大入賞口28は、通常はこの開閉部材29によって閉塞されている(図4(A)参照)。これに対して、第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に大当たり図柄としての第1特別図柄(又は第2特別図柄)が停止表示された場合、開閉部材29を作動させて第2大入賞口28を開放する大当たり遊技が実行される。この大当たり遊技中は、開閉部材29が第2大入賞口28を開放する開姿勢(図2、図4(B)及び(C)参照)を維持してから第2大入賞口28を閉塞する閉姿勢に戻るラウンド遊技が行われる。
後に詳述するが、第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技には、第2大入賞口28に所定個数(例えば、10個)の遊技球が容易に入賞し得るように第2大入賞口28を長開放する長開放ラウンド遊技と、第2大入賞口28への遊技球の入賞が極めて困難となるように第2大入賞口28を短開放する短開放ラウンド遊技とが用意されている。第2大入賞口28を長開放する長開放ラウンド遊技では、遊技者が右打ちを行うことによって、100個(=10個×10カウント)の賞球が払い出される。このため、遊技者は、第2大入賞口28を長開放する長開放ラウンド遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べて多くの賞球を得ることができる。
本実施形態の遊技機1では、メインCPU81によって、大当たり遊技を実行すると判定された場合に、開閉部材27および開閉部材29の動作が制御されて、遊技者が遊技媒体としての遊技球を獲得可能な大当たり遊技が実行される。
一方、本実施形態では、第2大入賞口28を短開放する短開放ラウンド遊技に関して、開閉部材29が第2大入賞口28を開放する開姿勢を維持する時間である開放時間が0.1秒と極めて短い時間に設定されている。このため、第2大入賞口28の短開放ラウンド遊技中に遊技者が右打ちを行ったとしても、基本的には第2大入賞口28に遊技球が入賞することはなく、賞球の払い出しも行われない。
なお、説明の便宜上、図2には、画像表示装置7の表示画面70において演出図柄が変動表示されているときに、開閉部材27,29が大入賞口26,28を開放する開姿勢となっている状態が図示されているが、実際には、演出図柄の変動表示中に開閉部材27,29が開姿勢となることはない。また、大当たり遊技における各ラウンド遊技では、第1大入賞口26および第2大入賞口28のいずれか一方が用いられるため、実際には、図2に示されるようにこれらの大入賞口が同時に開放されることはない。
第2始動口22には開閉部材23(図2参照)が近接配置されている。この開閉部材23は、開閉部材23が第2始動口22を閉塞する閉姿勢と、第2始動口22を開放する開姿勢(図2参照)とに姿勢変化可能である。
第2始動口22は、通常は開閉部材23によって閉塞されている。これに対して、遊技者が右打ちした遊技球がゲート25を通過すると、賞球は払い出されないものの、第2始動口22を開放するか否かの判定が行われる。ここで、第2始動口22を開放すると判定された場合、開閉部材23が所定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口22は、開閉部材23が作動していないときには遊技球が通過し難い状態であるのに対して、開閉部材23が作動することによって遊技球が通過し易い状態となる。
なお、以下の説明では、ゲート25に対する遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
一般入賞口24は、第1始動口21と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数(例えば、5個)の賞球が払い出される入賞口である。ただし、第1始動口21等とは異なり、一般入賞口24に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
[主表示器40の構成例]
図3は、図2における主表示器40の拡大図である。図3に例示されるように、主表示器40は、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、普通図柄表示器43、第1特図保留表示器44、第2特図保留表示器45、普図保留表示器46、ラウンド表示器47、遊技状態表示器48、発射方向表示器49等を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、「i~p」で示す8個のLEDを有して構成されており、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。具体的には、例えば、上記8個のLEDを順に点灯させることで図柄の変動表示を行い、第1特別図柄判定の判定結果に応じた組み合わせで各LEDを所定の確定時間(例えば0.5秒間)点灯させることによって図柄を停止表示する。
第2特別図柄表示器42は、「a~h」で示す8個のLEDを有して構成されており、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。具体的には、例えば、上記8個のLEDを順に点灯させることで図柄の変動表示を行い、第2特別図柄判定の判定結果に応じた組み合わせで各LEDを所定の確定時間(例えば0.5秒間)点灯させることによって図柄を停止表示する。
第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)には、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す図柄として、大当たりであることを報知する「大当たり図柄」、又はハズレであることを報知する「ハズレ図柄」が停止表示される。なお、遊技機1では、大当たりの種類によって互いに異なる複数の大当たり図柄が用意されており、大当たり図柄が停止表示された場合、その大当たり図柄の種類に応じた開放パターンで第1大入賞口26および第2大入賞口28を開放する大当たり遊技が行われる。
普通図柄表示器43は、「s~t」で示す2個のLEDを有して構成されており、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。具体的には、例えば、上記2個のLEDを交互に点灯させることで図柄の変動表示を行い、普通図柄判定の判定結果に応じた点灯態様で各LEDを所定時間(例えば0.5秒間)点灯させることによって図柄を停止表示する。ここで、当たり図柄が停止表示された場合、現在の遊技状態に応じた開放パターンで開閉部材23を動作させることによって第2始動口22を開放する補助遊技が行われる。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41や第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器43に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。また、第1特別図柄表示器41に表示される特別図柄を「第1特別図柄」と呼び、第2特別図柄表示器42に表示される特別図柄を「第2特別図柄」と呼んで両者を区別する場合がある。
第1特図保留表示器44は、「u~v」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって第1特別図柄判定の保留数を表示する。第2特図保留表示器45は、「w~x」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって第2特別図柄判定の保留数を表示する。なお、本実施形態では、これらの保留数の上限がいずれも「4」に設定されている。普図保留表示器46は、「q~r」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって普通図柄判定の保留数を表示する。
ラウンド表示器47は、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に大当たり図柄が停止表示されるのに伴って、その大当たり図柄に対応する大当たりに応じて実行される大当たり遊技において何回のラウンド遊技が実行されるかを示すラウンド数を表示する。本実施形態の遊技機1では、3回のラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行される場合と、10回のラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行される場合とがある。このため、ラウンド表示器47は、本実施形態では、3R用LEDと、10R用LEDとを有して構成されており、これらのLEDのいずれかが点灯することによってラウンド数が報知される。
遊技状態表示器48は、「a1~a3」で示す3個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって遊技機1の遊技状態を表示する。発射方向表示器49は、「y~z」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって遊技球の発射方向を表示する。すなわち、左打ちを行うべき状態であるか、或いは右打ちを行うべき状態であるかを表示する。
[遊技機1が備える演出手段の構成例]
図1,2に例示されるように、遊技盤2や前面枠31には、各種の演出を行うものとして、装飾部材13、可動装飾部材14、枠ランプ37、スピーカ38、演出表示器125、演出第1特図保留表示器126、演出第2特図保留表示器127等が設けられている。また、遊技盤2の後方には、画像表示装置7が設けられている。
装飾部材13は、複数のLEDを有して構成される盤面ランプ5(図5参照)を内蔵しており、各LEDの点灯や点滅のパターンを変更したり、各LEDの発光色を変更したりすることによって、光による各種の演出を行う。
可動装飾部材14は、画像表示装置7の前方であって且つ装飾部材13の後方に配置されている。この可動装飾部材14には複数のLEDが内蔵されており、可動装飾部材14は、可動装飾部材14自体の動きと光の両方或いは一方によって所定の演出を行う。本実施形態では、遊技盤2と画像表示装置7の表示画面70との間に、可動装飾部材14が動作可能な所定の空間が設けられており、可動装飾部材14は、表示画面70に沿って上下動可能に構成されている。可動装飾部材14は、通常は、その大部分が装飾部材13の後ろに隠れて可動装飾部材14の下端部だけが視認可能な初期位置(図2参照)に配置されている。これに対して、可動装飾部材14は、画像表示装置7やスピーカ38を用いて大当たり信頼度が相対的に高い予告演出が実行される際に、所定の発光パターンで発光すると共に表示画面70の大部分を覆う動作位置へと落下する。
枠ランプ37は、前面枠31の各所に内蔵された複数のLEDを有して構成されており、各LEDの点灯や点滅のパターンを変更したり、各LEDの発光色を変更したりすることによって、光による各種の演出を行う。
画像表示装置7は、その表示画面70に演出画像を表示する液晶表示装置であり、遊技者は、遊技盤2の中央部に形成された開口部を通して表示画面70を視認可能である。この表示画面70には、特別図柄判定の判定結果を報知する演出図柄、キャラクタやアイテム、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の保留数と同じ数だけ表示される保留画像(保留アイコン)、特別図柄の変動表示中であることを示唆する変動示唆画像(当該アイコン)等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。なお、画像表示装置7は、演出画像を表示可能なものであれば液晶表示装置に限らず、EL表示装置等の他の画像表示装置であってもよい。
スピーカ38は、表示画面70上で行われる表示演出と同期するように、或いは非同期に、楽曲や音声、効果音といった演出音を出力して音による演出を行う。
演出表示器125は、2個のLEDを有して構成されており、特別図柄および演出図柄の変動表示に伴って図柄を変動表示し、特別図柄および演出図柄の停止表示に伴って特別図柄判定の判定結果を報知する図柄を停止表示する。この演出表示器125は、各LEDの点灯・消灯の組み合わせや点灯色によって、特別図柄判定の判定結果を報知する。
演出第1特図保留表示器126は、2個のLEDを有して構成されており、各LEDの点灯・消灯の組み合わせによって、第1特図保留表示器44に表示されるのと同じ第1特別図柄判定の保留数を表示する。演出第2特図保留表示器127は、2個のLEDを有して構成されており、各LEDの点灯・消灯の組み合わせによって、第2特図保留表示器45に表示されるのと同じ第2特別図柄判定の保留数を表示する。
[遊技機1が備える入力手段の構成例]
図1に例示されるように、前面枠31には、遊技者による入力が可能な入力手段として、第1演出ボタン35および第2演出ボタン36が設けられている。第1演出ボタン35は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。第2演出ボタン36は、遊技者が第2演出ボタン36の把持部を把持して第2演出ボタン36を押し込むことによって操作情報を入力するための押ボタンである。遊技機1では、第1演出ボタン35や第2演出ボタン36の操作に応じた演出が行われることがある。
なお、入力手段の構成は本実施形態で例示するものに限らず、他のものであってもよい。すなわち、例えば、本実施形態では、遊技機1が2つの入力手段を備える場合について説明するが、入力手段は1つ或いは3つ以上であってもよい。また、入力手段は押ボタンに限らず、遊技者のタッチ操作を検知可能なタッチパネル、例えば表示画面70に対してかざされた遊技者の手を検知可能な光センサ、前後左右に動かして位置や方向を指定するジョイスティック、遊技者が把持して姿勢変化させることが可能な操作手段といった他の入力手段であってもよい。
[第2大入賞口28の内部構成例]
図4は、第2大入賞口28およびV入賞口287の開閉制御について説明するための説明図である。第2大入賞口28の開口部には、第2大入賞口28を開閉する開閉部材29が設けられている(図1、図4(A)参照)。また、図4(A)~(C)に例示されるように、第2大入賞口28の内部には、第2大入賞口センサ281、V入賞口センサ283、排出口センサ284、スライド部材285等が設けられている。
第2大入賞口センサ281は、第2大入賞口28に進入した遊技球を検知するものであり、本実施形態では、第2大入賞口センサ281を遊技球が通過する毎に10個の賞球が払い出される。V入賞口センサ283は、V入賞口センサ283によって区画されたV入賞口287(特別入賞領域の一例)に対する遊技球の通過を検知するものである。排出口センサ284は、排出口センサ284によって区画された排出口に対する遊技球の通過を検知するものである。スライド部材285は、第2大入賞口センサ281を通過した遊技球をV入賞口287または排出口へと案内するものであり、図4における左右方向(遊技機1の幅方向)にスライド可能に構成されている。図4(A)及び(B)には、スライド部材285がV入賞口287を閉塞する右位置に配置された状態が例示され、図4(C)及び(D)には、スライド部材285がV入賞口287を開放する左位置に配置された状態が例示されている。
大当たり遊技が行われていないときや、第1大入賞口26を長開放する長開放ラウンド遊技の実行中は、第2大入賞口28が開閉部材29によって閉塞されると共に、V入賞口287がスライド部材285によって閉塞されている(図4(A)参照)。これに対して、第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技では、第2大入賞口28およびV入賞口287は以下の状態になり得る。
具体的には、第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技では、図4(A)及び(B)に例示されるように、スライド部材285が右位置に配置された状態のまま、開閉部材29が回動して第2大入賞口28が開放された開放状態となる場合がある。この場合、第2大入賞口28が開放されているもののV入賞口287が依然としてスライド部材285によって閉塞されているため、遊技球が第2大入賞口28に進入したとしても、その遊技球がV入賞口287を通過することはなく、排出口センサ284を通過する。
また、第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技では、図4(B)及び(C)に例示されるように、第2大入賞口28が開放された状態のまま、スライド部材285が右位置から左位置へと移動してV入賞口287が開放された開放状態となる場合がある。この場合、第2大入賞口28およびV入賞口287の両方が開放されているため、第2大入賞口28内に進入した遊技球は、V入賞口287を通過する(すなわち、V入賞口センサ283によって検知される)ことになる。
V入賞口センサ283は、いわゆる確変スイッチとして機能するものであり、上記のように、第2大入賞口28とV入賞口287の両方が開放状態となっているときに遊技球がV入賞した(V入賞口センサ283によって遊技球が検知された)場合には、このV入賞があった大当たり遊技が終了した後に、後述する「確変遊技状態」で遊技が制御されることになる。一方、第2大入賞口28とV入賞口287の両方が開放状態となっているときに遊技球がV入賞しなかった場合には、大当たり遊技が終了した後に、後述する「時短遊技状態」で遊技が制御されることになる。
また、第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技では、図4(D)に例示されるように、開閉部材29が動作していないために第2大入賞口28が閉塞された閉塞状態となり、且つ、スライド部材285が右位置から左位置へと移動してV入賞口287が開放された開放状態となる場合がある。この場合、V入賞口287が開放されているものの、第2大入賞口28が進入困難状態であるため、第2大入賞口28内に遊技球が進入することはない。
なお、第2大入賞口センサ281、V入賞口センサ283、排出口センサ284、スライド部材285等が内包されている領域と対応する位置に設けられた透明部材において、V入賞口センサ283と対応する位置に「V」の文字が表記されている(図2参照)。このため、遊技者は、この「V」の文字を見て、V入賞口センサ283の位置(V入賞口287の位置)を容易に特定することが可能である。
[遊技機1が備える制御装置の構成]
図5は、遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図である。
遊技盤2の裏側には、遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図5に例示されるように、遊技機1の制御装置は、遊技球を用いる遊技の進行を制御するメイン制御基板80、メイン制御基板80からの情報に基づいて演出を統括的に制御するサブ制御基板90、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板100、各種のランプや可動部材による演出を制御するランプ制御基板120等から構成されている。本実施形態では、メイン制御基板80が遊技の進行を制御する遊技制御部として機能し、サブ制御基板90、画像音響制御基板100、及びランプ制御基板120が演出を制御する演出制御部として機能する。なお、制御装置の構成はこれに限定されるものではなく、例えばサブ制御基板90、画像音響制御基板100、及びランプ制御基板120が1つの基板で構成されていてもよい。
<メイン制御基板80の構成例>
メイン制御基板80は、メインCPU81、メインROM82、及びメインRAM83を備えている。メインCPU81は、メインROM82に記憶されているプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM83は、メインCPU81が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域やデータ処理などの作業領域として使用される。
メイン制御基板80には、第1始動口センサ211、第2始動口センサ221、ゲートセンサ251、第1大入賞口センサ261、第2大入賞口センサ281、V入賞口センサ283、排出口センサ284、一般入賞口センサ241、第2始動口ソレノイド222、第1大入賞口ソレノイド262、第2大入賞口ソレノイド282、V入賞口ソレノイド286が接続されている。なお、本実施形態の遊技機1は、4つの一般入賞口24に対応する4つの一般入賞口センサ241を備えているが、図5では、説明の便宜上、一般入賞口センサ241が1つだけ表記されている。
第1始動口センサ211は、第1始動口21に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。第2始動口センサ221は、第2始動口22に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。ゲートセンサ251は、ゲート25に対する遊技球の通過を検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。第1大入賞口センサ261は、第1大入賞口26に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。第2大入賞口センサ281は、第2大入賞口28に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。V入賞口センサ283は、V入賞口287に対する遊技球の通過を検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。排出口センサ284は、排出口に対する遊技球の通過を検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。一般入賞口センサ241は、一般入賞口24に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。
第2始動口ソレノイド222は、開閉部材23に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいて開閉部材23を動作させて、第2始動口22を開閉する。第1大入賞口ソレノイド262は、開閉部材27に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいて開閉部材27を動作させて、第1大入賞口26を開閉する。第2大入賞口ソレノイド282は、開閉部材29に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいて開閉部材29を動作させて、第2大入賞口28を開閉する。V入賞口ソレノイド286は、スライド部材285に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいてスライド部材285を動作させて、V入賞口287を開閉する。
図には示されていないが、遊技機1は、遊技盤2の裏面側に設けられた球タンクから遊技球を送り出す駆動モータを制御して上皿33又は下皿34に遊技球を供給する払出制御基板を備えている。メインCPU81は、第1始動口センサ211、第2始動口センサ221、第1大入賞口センサ261、第2大入賞口センサ281、又は一般入賞口センサ241からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した箇所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板に指示し、また、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
また、メインCPU81は、第1始動口センサ211からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、メインCPU81は、第2始動口センサ221からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。ここで、各種乱数とは、具体的には、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数である。
大当たり乱数は、大当たり又はハズレを決定するための乱数である。図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類(大当たり遊技のラウンド数や大当たり遊技終了後の遊技状態など)を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有り演出を行うか或いはリーチ無し演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の特別図柄の変動パターンを決定するための乱数である。
メインCPU81は、第1始動口21(又は第2始動口22)に遊技球が入賞したタイミングでこれらの乱数を取得し、先ず、取得した大当たり乱数が、メインROM82に記憶されている所定の乱数値(当選値)と一致するか否かに基づいて、大当たり遊技を実行するか否かを判定する。ここで、大当たり乱数が当選値と一致したことに基づいて大当たり遊技を実行すると判定した場合、上記大当たり乱数と一緒に取得した図柄乱数が、メインROM82に記憶されている(図柄乱数と比較される)所定の乱数値のどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。
一方、メインCPU81は、取得した大当たり乱数が当選値と一致しなかったことに基づいて大当たり遊技を実行しないと判定した場合、その大当たり乱数と一緒に取得したリーチ乱数が、メインROM82に記憶されている(リーチ乱数と比較される)所定の乱数値と一致するか否かに基づいて、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかを決定する。また、メインCPU81は、大当たり乱数に基づく判定の結果に関わらず、大当たり乱数と一緒に取得した変動パターン乱数に基づいて、特別図柄を変動表示する際の特別図柄の変動パターンを決定する。これにより、特別図柄の変動時間が決定されることになる。
メインCPU81は、大当たり遊技を実行すると判定して、大当たりの種類を決定した場合、大当たりの種類に応じて、第1大入賞口ソレノイド262を介して第1大入賞口26の開閉(開閉部材27の動作)を制御し、第2大入賞口ソレノイド282を介して第2大入賞口28の開閉(開閉部材29の動作)を制御し、V入賞口ソレノイド286を介してV入賞口287の開閉(スライド部材285の動作)を制御することによって、大当たりの種類に応じた大当たり遊技を実行する。
また、メインCPU81は、ゲートセンサ251からの検知信号が入力されたタイミングで乱数(普通図柄乱数)を取得し、取得した普通図柄乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、この普通図柄判定の結果として第2始動口22を開放すると判定した場合、第2始動口ソレノイド222を介して第2始動口22の開閉(開閉部材23の動作)を制御することによって、第2始動口22を開放する補助遊技を実行する。
また、メイン制御基板80には、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、普通図柄表示器43、第1特図保留表示器44、第2特図保留表示器45、普図保留表示器46、ラウンド表示器47、遊技状態表示器48、発射方向表示器49が接続されている。
メインCPU81は、主表示器40を構成するこれらの表示器41~49を制御して、図3に基づいて上述した表示処理を実行させる。
<サブ制御基板90の構成例>
サブ制御基板90は、サブCPU91、サブROM92、サブRAM93、及びRTC(リアルタイムクロック)94を備えている。サブCPU91は、サブROM92に記憶されているプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM93は、サブCPU91が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域やデータ処理などの作業領域として使用される。RTC94は、現時点の日時(日付や時刻)を計測する。
サブ制御基板90には、第1演出ボタン検知センサ96および第2演出ボタン検知センサ97が接続されている。第1演出ボタン検知センサ96は、第1演出ボタン35(図1参照)が操作された場合に、その旨を示す操作情報(操作信号)をサブ制御基板90に出力する。第2演出ボタン検知センサ97は、第2演出ボタン36(図1参照)が操作された場合に、その旨を示す操作情報(操作信号)をサブ制御基板90に出力する。
サブCPU91は、メイン制御基板80から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、大当たり遊技等に関する遊技情報に基づいて演出内容を設定する。その際、第1演出ボタン35や第2演出ボタン36からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。サブCPU91は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信する。
<画像音響制御基板100の構成例>
画像音響制御基板100は、画像表示装置7による画像表示の制御と、スピーカ38による演出音の出力の制御とを行うものである。この画像音響制御基板100は、本実施形態では、画像音響制御CPU101、制御ROM102、制御RAM103、VDP(Video Display Processor)104、CGROM105、VRAM106、音響DSP(Digital Signal Processor)107、音響ROM108、SDRAM109、及びアンプ110を備えている。
制御ROM102は、マスクROMで構成されており、画像音響制御CPU101の制御プログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、ディスプレイリストを作成する処理に使用されるディスプレイリスト作成テーブル等の各種テーブルが記憶されている。ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものである。制御RAM103は、画像音響制御CPU101が上記制御プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域やデータ処理などの作業領域として使用される。
画像音響制御CPU101は、上記制御プログラムやディスプレイリスト作成テーブル等の各種テーブル、サブ制御基板90から受信したコマンド等に基づいて、VDP104に対して、CGROM105に記憶されている画像データを画像表示装置7に表示させる指示を行う。この指示は、主にディスプレイリストの出力によって行われる。また、画像音響制御CPU101は、音響DSP107に対して、音響ROM108に記憶されている音響データをスピーカ38から出力させる指示を行う。
CGROM105は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出や大当たり遊技に伴う演出等を実行するために必要な演出データを記憶するものである。このCGROM105は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータ等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM105は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータ等を圧縮せずに記憶している。
なお、CGROM105に記憶される画像データの一部のみを圧縮しておくようにしてもよい。また、ムービーデータの圧縮方法としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM106は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMで構成されており、図には示されていないが、ディスプレイリスト記憶領域、展開記憶領域、フレームバッファ等を有して構成されている。
ディスプレイリスト記憶領域は、画像音響制御CPU101から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するものである。展開記憶領域は、CGROM105から読み出された後に伸長された画像データを記憶するものである。フレームバッファは、表示画面70に表示される画像データの描画および表示に兼用されるフレームバッファである。
VDP104は、CGROM105に圧縮された状態で記憶されている画像データを伸長して、伸長した画像データを展開記憶領域に格納する。また、VDP104は、ディスプレイリスト記憶領域に記憶されたディスプレイリストに基づいて、展開記憶領域に格納した画像データを用いて、フレームバッファに対する描画処理を行う。また、VDP104は、フレームバッファに記憶された画像データから画像の色を示す映像信号としてのRGB信号を生成して、生成したRGB信号を画像表示装置7に出力する。
音響DSP107には、音響ROM108、SDRAM109、及びアンプ110が接続されている。音響ROM108は、楽曲や音声、効果音、警告音等に関する各種音響データを記憶している。SDRAM109は、音響DSP107によるデータ処理等の作業領域として使用されるものである。音響DSP107は、画像音響制御CPU101からの指示に対応する音響データを音響ROM108からSDRAM109に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データを(アンプ110を介して)スピーカ38に出力する。アンプ110は、画像音響制御CPU101から音響DSP107を介して得られる音量に関する指示に従って音量を調整して音響データをスピーカ38に出力させる。
なお、本実施形態では、VDPが描画管理を担うと共に音響DSPがサウンド管理を担う場合について説明するが、他の実施形態では、VDPが描画管理とサウンド管理との両方を担うような構成を採用してもよい。この場合、音響DSPを別途設ける必要はない。
<ランプ制御基板120の構成例>
ランプ制御基板120は、ランプCPU121、ランプROM122、及びランプRAM123を備え、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14、演出表示器125、演出第1特図保留表示器126、及び演出第2特図保留表示器127が接続されている。ランプROM122は、ランプCPU121によって実行されるプログラム、発光パターンデータ、動作パターンデータ等を記憶している。ここで、発光パターンデータは、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14に内蔵されたLED等のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、可動装飾部材14等の動作パターンを示すデータである。
ランプCPU121は、ランプROM122に記憶されているプログラムに基づいて、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14、演出表示器125、演出第1特図保留表示器126、演出第2特図保留表示器127等の動作を制御する際の演算処理を行う。
ランプCPU121は、ランプROM122に記憶されている発光パターンデータの中から、サブ制御基板90から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをランプRAM123に読み出して、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14に内蔵されたLEDの発光を制御する。また、ランプCPU121は、ランプROM122に記憶されている動作パターンデータの中から、サブ制御基板90から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをランプRAM123に読み出して、可動装飾部材14を動作させるモータの駆動を制御する。
また、ランプCPU121は、サブ制御基板90からのコマンドに基づいて、演出表示器125における図柄の変動表示および停止表示を制御する。また、ランプCPU121は、サブ制御基板90からのコマンドに基づいて、演出第1特図保留表示器126による第1特別図柄判定に係る保留数の表示、演出第2特図保留表示器127による第2特別図柄判定に係る保留数の表示を制御する。
[遊技状態について]
次に、遊技機1の遊技状態について説明する。本実施形態の遊技機1では、「通常遊技状態」、「確変遊技状態」、及び「時短遊技状態」の3つの遊技状態のいずれかの遊技状態で遊技が制御される。
「通常遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、第2始動口22に対する遊技球の入賞をサポートするサポート機能(いわゆる「電サポ」等と呼ばれる機能)が付与されない遊技状態である。通常遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/210)に設定される(図6(A)参照)。また、普通図柄判定によって第2始動口22を開放すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/11)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば20秒)に設定され、且つ第2始動口22を開放すると判定された場合の第2始動口22の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される。
「確変遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態で特別図柄判定が行われると共に、上記サポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、確変遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば1/60)に設定される(図6(A)参照)。また、普通図柄判定によって第2始動口22を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば11/11)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば1.5秒)に設定され、且つ第2始動口22を開放すると判定された場合の第2始動口22の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.5秒×3回)に設定される。
「時短遊技状態」は、上述した低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、時短遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/210)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば11/11)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば1.5秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.5秒×3回)に設定される。
特別図柄の変動時間に関してこれらの遊技状態を比較すると、「通常遊技状態」における特別図柄の変動時間に比べて、「確変遊技状態」や「時短遊技状態」における特別図柄の変動時間の方が相対的に短い時間に設定され易い。なお、各遊技状態の説明で示した、特別遊技を実行すると判定される確率(大当たり確率)、第2始動口22を開放すると判定される確率(普通図柄判定の当選確率)、普通図柄の変動時間、第2始動口22の開放時間は単なる一例であって、他の確率や時間であってもよいことは言うまでもない。
なお、以下の説明では、上記サポート機能が付与されていることによって第2始動口22への遊技球の入賞が容易な状態を「高ベース状態」と呼び、サポート機能が付与されていないことによって第2始動口22への遊技球の入賞が困難な状態を「低ベース状態」と呼ぶものとする。本実施形態では、「通常遊技状態」が低ベース状態に該当し、「確変遊技状態」と「時短遊技状態」が高ベース状態に該当する。
[遊技の流れ]
遊技者が右打ちした遊技球は、第1始動口21には入賞せず、第2始動口22に入賞し得る。しかしながら、低ベース状態のときには、第2始動口22が開放され難く、開放されたとしてもその開放時間は短い。このため、低ベース状態(本実施形態では「通常遊技状態」がこれに該当)で遊技が制御されているときには、遊技者は、第1始動口21を狙った左打ちにより遊技を行うことになる。
通常遊技状態のときに左打ちされた遊技球が第1始動口21に入賞すると、第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄として、大当たり図柄またはハズレ図柄が停止表示される。
ここで、ハズレ図柄が停止表示された場合は、大当たり遊技が行われることはなく、遊技状態も変化しない。一方、第1特別図柄として大当たり図柄が停止表示された場合、その大当たり図柄に応じた所定回数のラウンド遊技を行う大当たり遊技が実行され、大当たり遊技終了後は、「確変遊技状態」または「時短遊技状態」で遊技が制御されることになる。
なお、大当たり遊技終了を契機として遊技状態が「確変遊技状態」または「時短遊技状態」に移行した場合、すなわち、低ベース状態から高ベース状態に移行した場合、第2始動口22への遊技球の入賞を容易にする上記のサポート機能によって、第1始動口21よりも第2始動口22の方が、遊技球が入賞し易くなる。このため、高ベース状態で遊技が制御されているときには、遊技者は、第2始動口22を狙った右打ちにより遊技を行うことになる。また、第1特別図柄判定の権利と第2特別図柄判定の権利の両方が保留されている場合は、第2特別図柄判定の方が第1特別図柄判定よりも優先して実行される。このため、確変遊技状態または時短遊技状態で遊技が制御されているときには、基本的には、第2特別図柄判定が行われる。
確変遊技状態または時短遊技状態において第2特別図柄として大当たり図柄が停止表示された場合には、大当たり遊技終了後は、基本的には確変遊技状態で遊技が制御されることになるが、時短遊技状態で遊技が制御されることもある。一方、確変遊技状態または時短遊技状態で大当たりを引き当てることができなければ、遊技状態が確変遊技状態(又は時短遊技状態)から通常遊技状態に戻されることになる。
[乱数を用いる特別図柄判定について]
次に、図6を参照しつつ、大当たり乱数および図柄乱数を用いる判定処理について説明する。ここで、図6は、大当たり乱数および図柄乱数について説明するための説明図である。なお、図6以降に例示されている各乱数に関する説明図では、説明を容易に行うために、乱数の取り得る範囲が実際よりも少ない範囲に設定されている。遊技機1では、第1始動口21(又は第2始動口22)を遊技球が通過すると、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数といった取得情報が取得される。
<大当たり乱数に基づく処理>
図6(A)に例示される大当たり乱数は、大当たり遊技を実行するか否かの大当たり判定処理(図31のステップS308)に使用される乱数であり、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態と、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態のそれぞれについて、個別に設定されている。
本実施形態では、低確率状態に関して4個の当選値がメインROM82に記憶されており、メインCPU81は、低確率状態(本実施形態では「通常遊技状態」と「時短遊技状態」がこれに該当)で遊技が制御されているときに、取得した大当たり乱数がこれら4個の当選値のいずれかと一致した場合に、大当たり遊技を実行すると判定する。また、高確率状態(本実施形態では「確変遊技状態」がこれに該当)に関して、14個の当選値がメインROM82に記憶されており、高確率状態で遊技が制御されているときに、取得した大当たり乱数がこれら14個の当選値のいずれかと一致した場合に、大当たり遊技を実行すると判定する。
なお、本実施形態では、大当たり乱数が、低確率状態と高確率状態とのいずれの場合も「0」~「839」の840個の値を取り得る(図6(A)参照)。このため、低確率状態での大当たり確率は1/210(=4/840)であり、高確率状態での大当たり確率は1/60(=14/840)である。
<図柄乱数に基づく処理>
メインCPU81は、大当たり遊技を実行すると判定した場合、その判定に用いた大当たり乱数と一緒に取得した図柄乱数が、大当たりの種類毎に予め設定された乱数値のうちのどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。言い換えれば、大当たり図柄として第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に停止表示する第1特別図柄(又は第2特別図柄)を選択する。
(第1特別図柄判定に係る大当たりの種類)
図6(B)に例示されるように、本実施形態では、通常遊技状態のときに第1始動口21に遊技球が入賞したことに応じて当選し得る大当たりの種類として、「3R確変A」および「3R通常」の2種類が用意されている。
ここで、「3R確変A」(図6(B)参照)は、第1特別図柄表示器41に大当たり図柄X1が停止表示されたことに応じて、第2大入賞口28を長開放する1回の長開放ラウンド遊技(1ラウンド目のラウンド遊技)と、第1大入賞口26を長開放する2回の長開放ラウンド遊技(2ラウンド目~3ラウンド目のラウンド遊技)と、を含む計3回の長開放ラウンド遊技から構成される大当たり遊技が実行される大当たりである。
この「3R確変A」に当選した場合、1ラウンド目のラウンド遊技において、第2大入賞口28およびV入賞口287の両方が長開放される。このため、遊技者は、単に右打ちを行ってさえいればV入賞口287に遊技球を通過させることができ、1ラウンド目のラウンド遊技中にV入賞口センサ283によって遊技球が1個でも検知された場合は、大当たり遊技終了後に「確変遊技状態」で遊技が制御されることになる。
なお、本実施形態では、「3R確変A」に係る大当たり遊技終了後に「確変遊技状態」で第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)および第2特別図柄(又は第1特別図柄)の変動表示が実行される回数(図6(B)におけるST回数)が100回に設定されており、途中で大当たりと判定されることがなければ、100回の特別図柄判定が実行されるまで確変遊技状態が継続される。そして、この100回の特別図柄判定が全てハズレであった場合には、その後に100回の時短遊技が付与される。ここで、「時短遊技」とは、「時短遊技状態」において実行される第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)と、その特別図柄判定に応じて実行される第2特別図柄(又は第1特別図柄)の変動表示と、を含む遊技を意味する。
一方、「3R通常」(図6(B)参照)は、第1特別図柄表示器41に大当たり図柄X2が停止表示されたことに応じて、第2大入賞口28を短開放する1回の短開放ラウンド遊技(1ラウンド目のラウンド遊技)と、第1大入賞口26を長開放する2回の長開放ラウンド遊技(2ラウンド目~3ラウンド目のラウンド遊技)と、を含む計3回のラウンド遊技から構成される大当たり遊技が実行される大当たりである。この「3R通常」に当選した場合、1ラウンド目のラウンド遊技では、基本的に第2大入賞口28に遊技球が入賞しないために賞球の払い出しが行われない。このため、「3R通常」に当選した場合は、大当たり遊技中に実行される長開放ラウンド遊技の回数が2回であるため、「3R通常」は、実質2ラウンドの大当たりであると言える。
この「3R通常」に当選した場合、1ラウンド目のラウンド遊技として、第2大入賞口28を短開放する短開放ラウンド遊技が実行される。このため、3R通常に係る大当たり遊技中に遊技球がV入賞することはなく、「3R通常」に係る大当たり遊技の終了後は、「時短遊技状態」で遊技が制御される。本実施形態の遊技機1では、「3R通常」に対する時短回数が100回に設定されており、第1特別図柄表示器41に(「3R通常」に当選したことを報知する)大当たり図柄X2が停止表示されたことに応じて大当たり遊技が実行された場合、途中で大当たりと判定されることがなければ、大当たり遊技終了後に100回の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が実行されるまで時短遊技状態で遊技が制御される。
このように、「3R確変A」が、ST回数が「100」であると共に(時短遊技の回数である)時短回数が「100」である大当たりであるのに対して、「3R通常」は、ST回数が「0」であると共に時短回数が「100」である大当たりである(図6(B)参照)。
ところで、「3R確変A」の当選によって大当たり遊技終了後に「確変遊技状態」で遊技が制御される権利を取得できているにも拘わらず、例えば、遊技領域3における球詰まり等が原因で、1ラウンド目のラウンド遊技中にV入賞口センサ283によって遊技球が検知されないといった状況が発生することが考えられる。このため、本実施形態の遊技機1では、このような状況が発生した場合であっても、大当たり遊技の終了後に遊技者が大当たりを容易に狙えるようにすべく、「3R確変A」に係る1ラウンド目のラウンド遊技中に遊技球がV入賞しなかった場合は、大当たり遊技終了後に100回の時短遊技を付与することとしている。すなわち、「3R通常」に係る大当たり遊技の終了後と同様の遊技制御を行うこととしている。
なお、本実施形態では、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合にその大当たりの種類を決定するための乱数値が、メインROM82に記憶されている。具体的には、図6(B)に例示されるように、「3R確変A」に対して50個の乱数値が記憶され、「3R通常」に対して50個の乱数値が記憶されている。
本実施形態では、図柄乱数の取り得る範囲が「0」~「99」の100個に設定されており、第1始動口21に遊技球が入賞したことに応じて取得された大当たり乱数に基づいて大当たりと判定された場合、第1特別図柄判定に係る大当たりの種類として、「3R確変A」が50%(=50/100×100)の割合で選択され、「3R通常」が同じく50%(=50/100×100)の割合で選択される(図6(B)参照)。
このため、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合に、「3R確変A」を示す大当たり図柄X1が第1特別図柄表示器41に停止表示される確率と、「3R通常」を示す大当たり図柄X2が第1特別図柄表示器41に停止表示される確率は、いずれも50%である。
このように、通常遊技状態における第1特別図柄判定の結果が「3R確変A」または「3R通常」となった場合、どちらの場合も大当たり遊技終了後は高ベース状態となるため、遊技者は、ゲート25および第2始動口22を狙った右打ちによる遊技を行うことになる。
(第2特別図柄判定に係る大当たりの種類)
図6(C)に例示されるように、第2始動口22に遊技球が入賞したことに応じて実行される第2特別図柄判定に係る大当たりの種類として、「10R確変A」、「10R確変B」、「3R確変B」、及び「3R確変C」の4種類が用意されている。
ここで、「10R確変A」(図6(C)参照)は、第2特別図柄表示器42に大当たり図柄Y1が停止表示されたことに応じて、第2大入賞口28(及びV入賞口287)を長開放する1回の長開放ラウンド遊技(1ラウンド目のラウンド遊技)と、第1大入賞口26を長開放する9回の長開放ラウンド遊技(2ラウンド目~10ラウンド目のラウンド遊技)と、を含む計10回の長開放ラウンド遊技から構成される大当たり遊技が実行される大当たりである。
「10R確変B」(図6(C)参照)は、第2特別図柄表示器42に大当たり図柄Y2が停止表示されたことに応じて、「10R確変A」に当選した場合と同様に、第2大入賞口28(及びV入賞口287)を長開放する1回の長開放ラウンド遊技(1ラウンド目のラウンド遊技)と、第1大入賞口26を長開放する9回の長開放ラウンド遊技(2ラウンド目~10ラウンド目のラウンド遊技)と、を含む計10回の長開放ラウンド遊技から構成される大当たり遊技が実行される大当たりである。
一方、「3R確変B」に当選した場合は、第2特別図柄表示器42に大当たり図柄Y3が停止表示され、「3R確変C」に当選した場合は、第2特別図柄表示器42に大当たり図柄Y4が停止表示される(図6(C)参照)。なお、「3R確変B」または「3R確変C」に当選した場合は、「3R確変A」(図6(B)参照)に当選した場合と同様に、第2大入賞口28(及びV入賞口287)を長開放する1回の長開放ラウンド遊技(1ラウンド目のラウンド遊技)と、第1大入賞口26を長開放する2回の長開放ラウンド遊技(2ラウンド目~3ラウンド目のラウンド遊技)と、を含む計3回の長開放ラウンド遊技が実行される。
このように、「10R確変A」に当選した場合と、「10R確変B」に当選した場合と、「3R確変B」に当選した場合と、「3R確変C」に当選した場合は、いずれの場合も、1ラウンド目のラウンド遊技中に第2大入賞口28およびV入賞口287の両方が長開放される。このため、遊技者は、これらの大当りに係る1ラウンド目のラウンド遊技中に右打ちを行ってさえいれば、大当たり遊技の終了後に「確変遊技状態」で遊技が行われる権利を容易に獲得することができる。
なお、第2特別図柄判定に係るこれら4種類の大当りに関しては、上述したST回数および時短回数が以下のように設定されている。すなわち、「10R確変A」と「3R確変B」に関しては、ST回数および時短回数の両方が「100」に設定されており、また、「10R確変B」と「3R確変C」に関しては、ST回数が「100」で時短回数が「0」に設定されている。このため、「10R確変B」または「3R確変C」に当選した場合は、大当たり遊技終了後の100回の特別図柄判定がいずれもハズレであった場合には、遊技状態が「通常遊技状態」に戻されるのに対して、「10R確変A」または「3R確変B」に当選した場合は、大当たり遊技終了後の100回の特別図柄判定がいずれもハズレであった場合には、遊技状態が「確変遊技状態」から「時短遊技状態」に移行することになる。
このため、高ベース状態において遊技者が大当たりを引き当てる確率は、「10R確変A」または「3R確変B」に当選した場合の方が、「10R確変B」または「3R確変C」に当選した場合よりも高いと言える。
本実施形態では、第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合にその大当たりの種類を決定するための乱数値が、メインROM82に記憶されている。具体的には、図6(C)に例示されるように、「10確変A」に対して30個の乱数値が記憶され、「10R確変B」に対して45個の乱数値が記憶され、「3確変B」に対して10個の乱数値が記憶され、「3確変C」に対して15個の乱数値が記憶されている。
本実施形態では、上記のように図柄乱数の取り得る範囲が「0」~「99」の100個に設定されており、第2始動口21に遊技球が入賞したことに応じて取得された大当たり乱数に基づいて大当たりと判定された場合、第2特別図柄判定に係る大当たりの種類として、「10R確変A」が30%(=30/100×100)の割合で選択され、「10R確変B」が45%(=45/100×100)の割合で選択され、「3R確変B」が10%(=10/100×100)の割合で選択され、「3R確変C」が15%(=15/100×100)の割合で選択される(図6(C)参照)。
このため、第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合に、「10R確変A」を示す大当たり図柄Y1が第2特別図柄表示器42に停止表示される確率は30%であり、「10R確変B」を示す大当たり図柄Y2が第2特別図柄表示器42に停止表示される確率は45%であり、「3R確変B」を示す大当たり図柄Y3が第2特別図柄表示器42に停止表示される確率は10%であり、「3R確変C」を示す大当たり図柄Y4が第2特別図柄表示器42に停止表示される確率は15%である。
<リーチ乱数に基づく処理>
メインCPU81は、大当たり遊技を実行しないと判定した場合、その判定に用いた大当たり乱数と一緒に取得したリーチ乱数が、リーチ有り演出に対応する乱数値と、リーチ無し演出に対応する乱数値のどちらの乱数値と一致するかに基づいて、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかを決定する。
図には示されていないが、本実施形態では、メインROM82において、リーチ有り演出に対して10個の乱数値が記憶されており、メインCPU81は、取得したリーチ乱数がこれら10個の乱数値のいずれかと一致した場合には、リーチ有り演出を行うと決定する。また、リーチ無し演出に対しては90個の乱数値が記憶されており、メインCPU81は、取得したリーチ乱数がこれら90個の乱数値のいずれかと一致した場合には、リーチ無し演出を行うと決定する。本実施形態では、リーチ乱数の取り得る範囲が「0」~「99」に設定されており、大当たり遊技を実行しないと判定された場合に、リーチ演出が行われる割合は10%(=10/100×100)であり、リーチ演出が行われない割合(リーチ無し演出が行われる割合)は90%(=90/100×100)である。
メインCPU81は、リーチ有り演出を行うと決定した場合は、特別図柄の変動パターンとして、リーチ演出を伴う演出図柄の変動演出パターンがサブ制御基板90で選択されることになる変動パターンを選択する。逆に、リーチ無し演出を行うと決定した場合は、特別図柄の変動パターンとして、リーチ演出を伴わない演出図柄の変動演出パターンがサブ制御基板90で選択されることになる変動パターンを選択する。
[遊技の流れについて]
次に、図7を参照しつつ、遊技の流れについて説明する。ここで、図7は、遊技機1における遊技の流れについて説明するための説明図である。遊技盤2の盤面構成上、左遊技領域3Lに打ち出された遊技球が第1始動口21に入賞可能である一方、右遊技領域3Rに打ち出された遊技球が第1始動口21に入賞することはない。また、通常遊技状態のときは、第2始動口22が開放状態になり難く、仮に開放状態になったとしても第2始動口22の開放時間が極めて短く、第2始動口22に遊技球が入賞する可能性は極めて低い。このため、通常遊技状態のときに遊技者が右打ちするメリットはない。これらのことから明らかなように、通常遊技状態は、遊技球を左遊技領域3Lに打ち出した方が右遊技領域3Rに打ち出すよりも大当たりを引き当て易い(特別図柄判定が実行され易い)左側有利状態である。このため、遊技者は、通常遊技状態のときは左打ちを行う。
通常遊技状態のときに左打ちされた遊技球が第1始動口21に入賞すると、第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄表示器41において、第1特別図柄が変動表示された後に、第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄が停止表示される。ここで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合は、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示される。一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合は、大当たり図柄として、大当たり図柄X1~X2(図6(B)参照)のいずれかが停止表示され、停止表示された大当たり図柄に対応する大当たり遊技が実行される。これらの大当たり遊技については、図6(B)に基づいて上述した通りである。
通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、確変大当たりを報知する大当たり図柄(大当たり図柄X1:図6(B)参照)が停止表示されるとき(図7(A)参照)と、通常大当たりを報知する大当たり図柄(大当たり図柄X2:図6(B)参照)が停止表示されるとき(図7(D)参照)と、がある。
ここで、確変大当たりを報知する大当たり図柄X1が停止表示された場合は、図6(B)に基づいて上述した大当たり遊技が実行される。この大当たり遊技が実行された場合、第2大入賞口28およびV入賞口287を長開放する長開放ラウンド遊技中(1ラウンド目のラウンド遊技中)に遊技球がV入賞したことを条件として、大当たり遊技が終了した後は、確変遊技状態で遊技が制御される(図7(B)参照)。上述したように、この確変遊技状態は、途中で大当たりと判定されることがなければ、100回の特別図柄判定(及び特別図柄の変動表示)が行われるまで継続する。一方、上記の長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行されたにも拘わらず、例えば、遊技領域3における球詰まり等が原因で、遊技球がV入賞しなかった場合は、大当たり遊技終了後は、第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が100回実行されるまで継続し得る時短遊技状態で遊技が制御される(図7(C)参照)。
ここで、確変遊技状態では、遊技球がゲート25を通過したことを条件として行われる普通図柄判定の当選確率が相対的に高い確率(本実施形態では11/11)に設定され、また、普通図柄判定に当選した場合の第2始動口22の開放時間が相対的に長い時間(本実施形態では1.5秒×3回)に設定される。このため、確変遊技状態は、遊技球を右遊技領域3Rに打ち出した方が左遊技領域3Lに打ち出すよりも大当たりを引き当て易い(特別図柄判定が実行され易い)右側有利状態である。このため、確変遊技状態で遊技が制御されているときには、遊技者は右打ちを行う。このことは、確変遊技状態と同様に高ベース状態である時短遊技状態で遊技が制御されているときも同様である。
確変遊技状態で遊技が制御されているときに右打ちされた遊技球が第2始動口22に入賞すると、第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄表示器42において、第2特別図柄が変動表示された後に、第2特別図柄判定の判定結果を示す第2特別図柄が停止表示される。ここで、第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合は、第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示される。一方、第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、確変大当たりの大当たり図柄として大当たり図柄Y1~Y4(図6(C)参照)のいずれかが停止表示され(図7(F)参照)、停止表示された大当たり図柄に対応する大当たり遊技が実行される。ここで、大当たり遊技中に遊技球がV入賞した場合は、大当たり遊技終了後に再び確変遊技状態で遊技が制御され(図7(B)参照)、大当たり遊技中に遊技球がV入賞しなかった場合は、大当たり遊技終了後は時短遊技状態で遊技が制御される(図7(C)参照)。
また、時短遊技状態で遊技が制御されているときに右打ちされた遊技球が第2始動口22に入賞すると、第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄表示器42において、第2特別図柄が変動表示された後に、第2特別図柄判定の判定結果を示す第2特別図柄が停止表示される。ここで、第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合は、第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示される。一方、第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、確変大当たりの大当たり図柄として大当たり図柄Y1~Y4(図6(C)参照)のいずれかが停止表示され(図7(I)参照)、停止表示された大当たり図柄に対応する大当たり遊技が実行される。ここで、大当たり遊技中に遊技球がV入賞した場合は、大当たり遊技終了後は確変遊技状態で遊技が制御され(図7(J)参照)、大当たり遊技中に遊技球がV入賞しなかった場合は、大当たり遊技終了後は再び時短遊技状態で遊技が制御される(図7(K)参照)。
なお、100回の特別図柄判定(及び特別図柄の変動表示)が行われるまで継続する時短遊技状態において一度も大当たりと判定されなかった場合は、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる(図7(L)参照)。
また、図6(C)に基づいて上述したように、第2特別図柄判定に係る大当たりには、100回の確変遊技の後に同じく100回の時短遊技が付与される「10R確変A」及び「3R確変B」と、100回の確変遊技の後に時短遊技が付与されない「10R確変B」及び「3R確変C」と、が用意されている。このため、「10R確変A」又は「3R確変B」に係る大当たり遊技の終了に伴って確変遊技状態に移行した場合、100回の特別図柄判定(及び特別図柄の変動表示)が行われるまで一度も大当たりと判定されなければ、100回の時短遊技が行われるまで継続する時短遊技状態へと移行することになる(図7(H)参照)。一方、「10R確変B」又は「3R確変C」に係る大当たり遊技の終了に伴って確変遊技状態に移行した場合は、100回の特別図柄判定(及び特別図柄の変動表示)が行われるまで一度も大当たりと判定されなければ、遊技状態が確変遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる(図7(G)参照)。
[変動演出について]
本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄(又は第2特別図柄)が変動表示されてから停止表示されるのに伴って、表示画面70において各種の演出が行われるが、ここでは、第1特別図柄の変動表示に伴って表示画面70で行われる変動演出について説明する。
遊技機1では、第1始動口21に遊技球が入賞して第1特別図柄判定が実行されると、第1特別図柄表示器41において、第1特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄が停止表示される。表示画面70には、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を報知する演出図柄が表示される演出図柄表示領域73(図2参照)が設けられており、表示画面70では、第1特別図柄の変動表示に伴って、演出図柄の変動表示を含む変動演出が行われる(図2参照)。そして、第1特別図柄判定が実行された際に選択された変動パターンに応じた変動時間だけ第1特別図柄が変動表示されると、この第1特別図柄が停止表示されるのに伴って、第1特別図柄判定の判定結果を示す態様で演出図柄が停止表示される。
このような演出図柄の変動表示中には、いわゆるリーチ演出が行われる場合がある。具体的には、表示画面70の演出図柄表示領域73には、例えば、1~9の数字が下から上へ縦方向に連続して記された演出図柄の図柄列の一部が横方向に3列表示されており、第1特別図柄の変動表示が開始されると、これらの図柄列が上から下へスクロールするように変動表示(スクロール表示)される。これに対して、リーチ演出が行われる場合には、全ての演出図柄が停止表示されるのに先立って、まず、例えば左列の演出図柄(左図柄)と右列の演出図柄(右図柄)が順番に、或いは同時に、完全には停止しないように擬似停止する。図2には、左図柄として3図柄が擬似停止すると共に右図柄として同じく3図柄が擬似停止し、中列の図柄列がスクロール表示を継続している状態が例示されている。なお、擬似停止とは、演出図柄をほとんど移動させずにその場で揺動させる演出であり、以下の説明では、演出図柄を完全に静止させる本停止(単に「停止表示」と呼ぶ場合もある)と区別する場合には、擬似停止と呼ぶ場合がある。
左図柄および右図柄として同じ演出図柄が有効ライン上に擬似停止するとリーチ成立となり、同一の演出図柄が3つ揃うことを遊技者に期待させるリーチ演出が行われる。このリーチ演出は、リーチ図柄(左図柄および右図柄)を擬似停止させた状態で中列の図柄列を構成する演出図柄(中図柄)を遊技者が識別可能に低速でスクロールさせ、最終的に、リーチ図柄と共通する中図柄、又はリーチ図柄とは異なる中図柄を有効ライン上に停止させて当落を報知する演出である。
なお、詳細な説明は省略するが、このようなリーチ演出には、演出図柄の他に、キャラクタやアイテムといった他の表示オブジェクトが用いられる。また、以下の説明では、リーチ演出が行われる変動演出において、リーチが成立するまでに行われる演出を「リーチ前演出」と呼ぶ場合がある。
リーチ演出の種類については後に詳述するが、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合、ハズレを報知すべくリーチハズレ目(例えば「323」)を示す3つの演出図柄が擬似停止し、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴って、これら3つの演出図柄が本停止する。一方、リーチ演出が行われない場合には、ハズレを報知すべくバラケ目(例えば「629」)を示す3つの演出図柄が擬似停止し、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴って、これら3つの演出図柄が本停止する。このように、大当たり遊技を実行しないと判定された場合、ハズレを示すリーチハズレ目またはバラケ目で3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させてハズレ(大当たり遊技が実行されないこと)を報知するハズレ報知演出が実行される。
このハズレ報知演出が実行された場合は大当たり遊技が実行されず、第1特別図柄判定の権利が保留されていれば、所定の確定時間(例えば0.5秒間)だけ第1特別図柄および演出図柄が停止表示された後にその保留されていた第1特別図柄判定が行われて、この判定に対応する第1特別図柄の次の変動表示が開始される。
一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、第1特別図柄の変動表示中に大抵はリーチ演出が実行され、大当たりを報知すべくゾロ目(例えば「333」)を示す3つの演出図柄が擬似停止し、第1特別図柄として大当たり図柄が停止表示されるのに伴って、これら3つの演出図柄が本停止する。このように、大当たり遊技を実行すると判定された場合、大当たりを示す態様で3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させて大当たり(大当たり遊技が実行されること)を報知する当たり報知演出が実行される。この当たり報知演出が実行された場合、大当たり遊技が実行される。
[表示画面70の画面構成]
図2には、通常遊技状態における表示画面70の画面構成が例示されている。通常遊技状態で遊技が制御されているときには、図2に例示されるように、保留アイコン表示領域71、当該アイコン表示領域72、及び演出図柄表示領域73が表示画面70上に形成される。演出図柄表示領域73は、上述したように、左列の図柄列を構成する左図柄と、中列の図柄列を構成する中図柄と、右列の図柄列を構成する右図柄とが表示される表示領域である。
<保留アイコン表示領域71>
保留アイコン表示領域71は、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留アイコンが表示される表示領域である。遊技機1では、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中といった、特別図柄判定および特別図柄の変動表示を直ちに開始できない状況で第1始動口21に遊技球が入賞した場合には、第1特別図柄判定の権利が所定数(本実施形態では4つ)を上限として保留される。
このように、第1特別図柄判定の権利が保留された場合、保留アイコン表示領域71には、第1特図保留表示器44が示す第1特別図柄判定の保留数と同数の保留アイコンが表示される。図2には、第1特別図柄判定の保留数が「2」であることを示唆するために、保留アイコン表示領域71に2個の保留アイコンが表示された状態が例示されている。
なお、後述するSPSPリーチといった高信頼度のリーチ演出が行われているときに保留アイコン表示領域71に保留アイコンを表示していると、リーチ演出に用いる表示領域が制限されるだけでなく、保留アイコンの表示がリーチ演出の興趣性を低下させる可能性がある。このため、本実施形態の遊技機1では、ノーマルリーチやSPリーチ中は保留アイコン表示領域71を構成する表示オブジェクト(本実施形態では、保留アイコンの台座)や保留アイコンを表示する一方、ノーマルリーチやSPリーチからSPSPリーチへとリーチ演出が発展するのに伴い、保留アイコン表示領域71を構成する表示オブジェクトや保留アイコンを表示画面70から消去し、SPSPリーチが終了した後に、保留アイコン表示領域71を構成する表示オブジェクトや保留アイコンを再度表示する構成が採用されている。
また、通常遊技状態で遊技が制御されているときには、基本的に第2始動口22に遊技球が入賞することがない。このため、通常遊技状態では、基本的には、第2特別図柄判定の権利が保留されることもなく、表示画面70に第2特別図柄判定に係る保留アイコンが表示されたり、この保留アイコンを表示するための表示領域が形成されたりすることはない。
<当該アイコン表示領域72>
当該アイコン表示領域72は、第1特別図柄が変動表示されていることを示唆する変動示唆画像としての当該アイコンを表示する表示領域である。当該アイコンは、第1特別図柄の変動表示の開始に伴って当該アイコン表示領域72に表示され、例えば、第1特別図柄が停止表示されるタイミングで当該アイコン表示領域72から消去される。ただし、当該アイコンの消去タイミングはこれに限定されるものではなく、第1特別図柄の変動表示中に当該アイコンを消去してもよく、例えば、後述するSPSPリーチ発展時やSPSPリーチの途中で当該アイコンを消去するようにしてよい。
ところで、特別図柄の変動表示が行われておらず、且つ特別図柄判定の権利が保留されていない状態で第1始動口21に遊技球が入賞した場合、第1特別図柄の変動表示の開始に伴い、当該アイコン表示領域72に当該アイコンが表示される。一方、保留アイコン表示領域71に保留アイコンが表示されている状態で、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコンに対応する図柄の変動表示が終了すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(当該アイコン表示領域72に最も近い位置に表示されている保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定の実行に応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、最先の保留アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72へシフトして、新たな当該アイコンとして表示されることになる。このように、当該アイコン表示領域72にシフトした保留アイコン(ここでは、当該アイコン)は、保留アイコン表示領域71に表示されていたときに比べて大きく表示される(図2参照)。このため、遊技者に対して、保留アイコン表示領域71に表示されている保留アイコンよりも、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコンに注目させることが可能である。
なお、上記最先の保留アイコンとは異なる他の保留アイコンが保留アイコン表示領域71に表示されている場合、当該アイコン表示領域72への最先の保留アイコンのシフトに伴い、保留アイコン表示領域71において、他の保留アイコンが当該アイコン表示領域72へ近づく方向へシフトする。ここまでの説明から明らかなように、遊技機1では、保留アイコン表示領域71に表示されていた保留アイコンに対応する当該アイコンが当該アイコン表示領域72に表示される場合があるため、以下の説明では、保留アイコンと当該アイコンとを区別しない場合には、これらを総称して単に「アイコン」と呼ぶ場合がある。
(アイコン変化演出について)
ところで、保留アイコンは、通常は白色の保留アイコン(デフォルトの保留アイコン)として表示される。これに対して、保留アイコン表示領域71に保留アイコンが表示されているときにその保留アイコンの色が変化するアイコン変化演出が行われる場合がある。このアイコン変化演出が行われた場合、白色の保留アイコンが、青色、緑色、赤色といった大当たり信頼度を示唆する色の保留アイコンに変化する。ここで例示した大当たり信頼度を示唆する色は、大当たり信頼度が低いものから高いものの順に並んでいる。赤色は、その赤色の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となる場合や、「ハズレ」となるものの特別図柄の変動時間が相対的に長い時間に設定される場合に選択され易い。緑色は、「大当たり」となる場合や「ハズレ」となるものの特別図柄の変動時間が中程度の時間に設定される場合に選択され易い。青色は、「ハズレ」となる場合や「ハズレ」であって且つ特別図柄の変動時間が相対的に短い時間に設定される場合に選択され易い。本実施形態では、白色の保留アイコンの大当たり信頼度が約1%に設定され、青色の保留アイコンの大当たり信頼度が約3%に設定され、緑色の保留アイコンの大当たり信頼度が約15%に設定され、赤色の保留アイコンの大当たり信頼度が約45%に設定されている。
なお、ここでは、保留アイコンが保留アイコン表示領域71に表示されているときにその表示色が1回だけ変化するアイコン変化演出が行われる場合を例に説明したが、本実施形態の遊技機1では、他のアイコン変化演出が行われる場合もある。すなわち、例えば、白色の保留アイコンが、保留アイコン表示領域71に表示されているときに、青色の保留アイコンに変化し、更に緑色の保留アイコンに変化するというように、1つの保留アイコンを対象としてその保留アイコンの表示色が複数回変化するアイコン変化演出が行われる場合もある。また、保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトした白色の保留アイコンが当該アイコンとして表示されているときに、その表示色が変化するアイコン変化演出が行われる場合もある。
また、保留アイコン表示領域71に表示されている保留アイコンの表示色が変化し、その後、その保留アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトして当該アイコンとして表示されているときにその表示色が変化するというように、保留アイコン表示領域71と当該アイコン表示領域72の両方でアイコンの表示色が変化するアイコン変化演出が行われる場合もある。また、保留アイコンが最初から白色以外の表示色(例えば青色)で表示されるアイコン変化演出や、その初期色が白色以外である保留アイコンの表示色を変化させるアイコン変化演出が行われる場合もある。
このように、本実施形態の遊技機1は、特別図柄判定の権利が保留されていることを示す保留情報を表示画面70に表示し、その保留情報の表示態様を変化させることが可能である。なお、以下の説明では、表示色が白色以外の色である保留アイコンや当該アイコンを「特別アイコン」と呼んで、表示色が白色である通常の保留アイコンや当該アイコンと区別する場合がある。
[保留情報の表示制御に関する変形例]
なお、保留情報の表示制御は、本実施形態で例示するものに限らず、以下のようなものであってもよい。すなわち、本実施形態では、説明の便宜上、アイコン(保留アイコンと当該アイコン)の表示色が白色、青色、緑色、及び赤色の4色である場合を例に説明するが、他の実施形態では、赤色よりも更に大当たり信頼度が高いことを示唆する金色や、「大当たり」となる場合にしか選択されない虹色といった他の色が用意されていてもよい。
また、本実施形態では、アイコン(保留アイコンや当該アイコン)の表示色を変化させるアイコン変化演出を行う場合を例に説明するが、アイコン変化演出は、アイコンの表示態様を変化させる演出であれば本実施形態で例示される演出に限らず、アイコンの形状や大きさを変化させるアイコン変化演出、アイコンの形状や大きさに加えて表示色を変化させるアイコン変化演出等であってもよい。
また、本実施形態では、保留アイコン表示領域71に表示された保留アイコンを対象とするアイコン変化演出に加えて、当該アイコン表示領域72に表示された当該アイコンを対象とするアイコン変化演出を実行可能な場合について説明するが、他の実施形態では、当該アイコン表示領域72を設けることなく(当該アイコンを表示することなく)、前者のアイコン変化演出のみを実行可能な構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、保留情報としての保留アイコンを表示画面70に表示して、その保留アイコンの表示色を変化させる場合を例に説明する。これに対して、他の実施形態では、例えば、発光色を変更可能な4つのカラーLEDを設けて第1特別図柄判定の保留数と同数のLEDを点灯させ、いずれかのLEDの発光色を変化させることによって、保留情報の表示態様を変化させるようにしてもよい。
[第1特別図柄の変動表示に伴う演出の流れ]
図8は、リーチ演出等の各種演出の流れを例示する説明図である。通常遊技状態において第1特別図柄判定が実行されると、第1特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す態様で第1特別図柄が停止表示される。これに対して、表示画面70では、第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、演出図柄表示領域73における3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図8(A)参照)。
ここで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合、例えば、有効ライン上に左図柄および右図柄として異なる演出図柄が擬似停止し、この非リーチの態様で中列の図柄列のみをスクロール表示させるリーチ無し演出(図8(B)参照)が行われることがある。このリーチ無し演出(リーチ演出を含まない変動演出)が行われた場合、第1特別図柄の変動表示の終盤でバラケ目を示す3つの演出図柄を擬似停止させ、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴ってこれら3つの演出図柄を本停止させるハズレ報知演出(図8(C)参照)が行われることになる。
一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合や、「ハズレ」であるもののリーチ有り演出(リーチ演出を含む変動演出)を行うことが決定されている場合、第1特別図柄の変動表示中に、例えば、演出図柄表示領域73の有効ライン上に所定の左図柄を擬似停止させ、続いて左図柄と同じ演出図柄である右図柄を有効ライン上へと移行させるリーチ前演出(図8(D)参照)が行われる。そして、有効ライン上に同一の左図柄および右図柄が擬似停止するとリーチが成立する(図8(E)参照)。そして、このようにしてリーチが成立すると、リーチ図柄(左図柄および右図柄)と同じ演出図柄である中図柄が有効ライン上に停止して図柄揃いとなることを遊技者に期待させる所定のリーチ演出が行われる。
本実施形態では、第1特別図柄の変動表示に伴って実行され得るリーチ演出として、ノーマルリーチ、SPリーチ、及びSPSPリーチの3種類のリーチ演出が用意されている(図8参照)。
ノーマルリーチ(図8(F)参照)は、大当たり信頼度が相対的に低いリーチ演出(例えば、大当たり信頼度:約2%)である。リーチが成立すると先ずはノーマルリーチが行われ、ノーマルリーチ中は、2つのリーチ図柄(左図柄および右図柄)の間を高速でスクロール表示されていた中列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下していく。
ここで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、例えば、第1特別図柄の変動表示の開始時に変動時間が30秒である変動パターンE(図9(B)参照)が選択されている場合、リーチ図柄とは異なる中図柄を有効ライン上に擬似停止させることでリーチハズレ目(例えば「434」)の演出図柄を表示し、これらの演出図柄を本停止させるハズレ報知演出(図8(G)参照)が行われる。
一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であり、例えば、第1特別図柄の変動表示の開始時に変動時間が30秒である変動パターンA(図9(A)参照)が選択されている場合、リーチ図柄と同じ中図柄を有効ライン上に擬似停止させることでゾロ目(例えば「444」)の演出図柄を表示し、これらの演出図柄を本停止させる当たり報知演出(図8(G)参照)が行われる。
また、第1特別図柄の変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合、ノーマルリーチにおいて当たり報知演出またはハズレ報知演出が行われることなく、リーチ図柄と同じ演出図柄である中図柄が有効ライン上を通過し、その後、中列の図柄列のスクロール速度が上昇して、SPリーチ(図8(H)参照)またはSPSPリーチ(図8(I)参照)に発展する。
なお、図には示されていないが、SPリーチやSPSPリーチといった(ノーマルリーチに比べて大当たり信頼度が高い)高信頼度リーチ演出に発展する場合、擬似停止していた左図柄が縮小しながら表示画面70における左上方の位置へと移動すると共に、擬似停止していた右図柄が縮小しながら表示画面70における右上方の位置へと移動し、これらの左図柄および右図柄は、移動後の位置で擬似停止し、中列の図柄列は、高信頼度リーチ演出の終盤まで非表示となる(例えば、図11(A)~(H)参照)。そして、保留アイコン表示領域71を形成する表示オブジェクトや保留アイコンも非表示となる(例えば、図11(C)~(H)参照)。その結果、演出図柄表示領域73よりも広い表示領域で高信頼度リーチ演出を行うことが可能になり、高信頼度リーチ演出の興趣性を向上させることが可能である。
SPリーチとSPSPリーチは、例えば、自キャラが敵キャラと闘うバトル演出として構成されており、SPリーチがバトルの前半、SPSPリーチがバトルの後半という位置付けになっており、バトル前半とバトル後半とでは、闘う敵キャラが共通している。すなわち、例えば、バトル前半のSPリーチで敵キャラAと闘うバトル演出が行われ、その後にバトル後半のSPSPリーチへと発展する場合、SPSPリーチでも敵キャラAと闘うバトル演出が行われることになる。
これらのSPリーチとSPSPリーチとを比較した場合、SPSPリーチ(例えば、大当たり信頼度:約35%)の方がSPリーチ(例えば、大当たり信頼度:約15%)よりも大当たり信頼度が高く、SPリーチまでしか発展しない場合に比べて、SPSPリーチまで発展する場合の方が、当たり報知演出が実行され易いという特徴がある。
遊技機1では、ノーマルリーチ(図8(F)参照)からバトル前半のSPリーチ(図8(H)参照)へと発展して、このSPリーチにて図8(G)の当たり報知演出またはハズレ報知演出が行われる場合がある。また、ノーマルリーチからSPリーチを経由してSPSPリーチへと発展する場合(図8(F),(H),及び(I)参照)と、ノーマルリーチからSPリーチを経由せずにSPSPリーチへと直接発展する場合(図8(F)及び(I)参照)とがあり、これらの場合、このSPSPリーチの終盤で当たり報知演出またはハズレ報知演出が行われることになる(図8(I)及び(G)参照)。
なお、本実施形態の遊技機1では、図8(H)に例示されるSPリーチの終盤で、第1演出ボタン35の連打を遊技者に促す連打促進演出(図8(N)参照)が実行される場合がある。この連打促進演出が実行された場合は、結果として、SPSPリーチへは発展せずにSPリーチでハズレ報知演出が実行されるとき(図8(N)及び(G)参照)と、SPリーチからSPSPリーチへと発展するとき(図8(H),(N),及び(I)参照)と、がある。この連打促進演出を含む一連の演出については、図16~図19に基づいて後に詳述する。
また、本実施形態の遊技機1では、演出図柄によるリーチが成立していない状態で行われるリーチ前演出(図8(D)参照)の実行中に、リーチ成立を遊技者に期待させるリーチ成立煽り演出(図8(J)参照)が実行される場合がある。このリーチ成立煽り演出が実行される場合、続いて、第1演出ボタン35の単押しを遊技者に促す単押し促進演出(図8(K)参照)が実行され、遊技者による第1演出ボタン35の操作に応じて、リーチ成立成功演出(図8(M)参照)またはリーチ成立失敗演出(図8(L)参照)が実行される。
ここで、リーチ成立成功演出が実行された場合は、ノーマルリーチやSPリーチを経由せずに、SPSPリーチへと直接発展することになる(図8(M)及び(I)参照)。一方、リーチ成立失敗演出が実行された場合は、リーチが成立することなくそのままハズレ報知演出が実行されることになる(図8(L)及び(C)参照)。これらのリーチ成立煽り演出および単押し促進演出を含む一連の演出については、図13~図15に基づいて後に詳述する。
なお、図8に例示されるリーチ演出の種類やリーチ演出の発展の仕方は単なる一例であって、リーチ演出の種類や発展の仕方は、他のものであってもよい。
[通常遊技状態で使用する変動パターン選択テーブル]
次に、図9を参照しつつ、通常遊技状態において特別図柄の変動パターンを選択する処理について説明する。ここで、図9は、通常遊技状態において特別図柄の変動パターンを選択する処理に使用される変動パターン選択テーブルについて説明するための説明図である。
メインROM82には、通常遊技状態のときに特別図柄(ここでは第1特別図柄)の変動パターンを選択する際に参照する変動パターン選択テーブルとして、大当たり用変動パターン選択テーブル(図9(A)参照)と、リーチハズレ用変動パターン選択テーブル(図9(B)参照)と、リーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブル(図9(C)参照)とが記憶されている。大当たり用変動パターン選択テーブルは、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となった場合に、第1特別図柄の変動パターンを選択するために参照されるテーブルである。リーチハズレ用変動パターン選択テーブルは、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」となり、且つ(リーチ乱数に基づいて)リーチ有り演出を行うと決定された場合に、第1特別図柄の変動パターンを選択するために参照されるテーブルである。リーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブルは、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」となり、且つ(リーチ乱数に基づいて)リーチ無し演出を行うと決定された場合に、第1特別図柄の変動パターンを選択するために参照されるテーブルである。
(大当たり用変動パターン選択テーブル)
大当たり用変動パターン選択テーブル(図9(A)参照)では、第1特別図柄の変動パターンと、変動パターン乱数と比較される乱数値とが対応付けられている。なお、図9では、説明の便宜上、変動パターンおよび各変動パターンに対応付けられている乱数値の個数の他に、第1特別図柄の変動時間、各変動パターンに対してサブCPU91によって選択される変動演出パターンの種類、変動演出パターン(及び一部の予告演出の演出パターン)の具体的な演出内容、変動パターン乱数の取り得る範囲、各変動パターンが選択される割合が併せて表記されている。
メインCPU81は、通常遊技状態において、第1始動口21に遊技球が入賞したことに応じて取得した大当たり乱数に基づいて、大当たり遊技を実行すると判定した場合、その大当たり乱数と一緒に取得した変動パターン乱数と同じ乱数値が対応付けられている変動パターンを大当たり用変動パターン選択テーブル(図9(A)参照)から読み出すことによって、第1特別図柄の変動パターンを選択する。
図9(A)及び(B)に例示されるように、第1特別図柄の変動パターンを選択するための変動パターン乱数の取り得る範囲は、本実施形態では、「0」~「99」に設定されている。大当たり用変動パターン選択テーブルでは、図9(A)に例示されるように、変動パターンAに対して2個の乱数値が対応付けられ、変動パターンBに対して15個の乱数値が対応付けられ、変動パターンCに対して22個の乱数値が対応付けられ、変動パターンDに対して26個の乱数値が対応付けられ、変動パターンEに対して35個の乱数値が対応付けられている。
このため、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、2%(=2/100×100)の割合で変動パターンAが選択され、15%(=15/100×100)の割合で変動パターンBが選択され、22%(=22/100×100)の割合で変動パターンCが選択され、26%(=26/100×100)の割合で変動パターンDが選択され、35%(=35/100×100)の割合で変動パターンEが選択される。そして、例えば変動パターンAが選択された場合には、サブCPU91によって変動演出パターンAが選択されて、ノーマルリーチにて当たり報知演出を行う変動演出が行われることになる。また、例えば変動パターンCが選択された場合には、サブCPU91によって変動演出パターンCが選択されて、リーチ成立煽り演出(図8(J)参照)の後にリーチ成立成功演出(図8(M)参照)が実行され、その後に直発展したSPSPリーチにて当たり報知演出を行う変動演出が行われることになる。また、例えば変動パターンDが選択された場合には、サブCPU91によって変動演出パターンEが選択されて、ノーマルリーチからSPリーチを介して発展したSPSPリーチにて当たり報知演出を行う変動演出が行われることになる。
(リーチハズレ用変動パターン選択テーブル)
メインCPU81は、第1特別図柄判定において、大当たり遊技を実行しないと判定した場合、大当たり乱数、図柄乱数、及び変動パターン乱数と一緒に取得したリーチ乱数に基づいて、リーチ有り演出を行うか否かを決定する。具体的には、リーチ演出が行われる変動パターン群(図9(B)参照)の中からいずれかの変動パターンを選択するのか、或いはリーチ演出が行われない(リーチ無し演出が行われる)変動パターン群(図9(C)参照)の中からいずれかの変動パターンを選択するかを決定する。ここで、リーチ有り演出を行うと決定した場合、リーチハズレ用変動パターン選択テーブルを参照して第1特別図柄の変動パターンを選択する。
リーチハズレ用変動パターン選択テーブル(図9(B)参照)では、第1特別図柄の変動パターンと、変動パターン乱数と比較される乱数値とが対応付けられている。メインCPU81は、通常遊技状態において、第1始動口21に遊技球が入賞したことに応じて取得した大当たり乱数に基づいて大当たり遊技を実行しないと判定し、その大当たり乱数と一緒に取得したリーチ乱数に基づいてリーチ有り演出を行うと決定した場合、これらの乱数と一緒に取得した変動パターン乱数と同じ乱数値が対応付けられている変動パターンをリーチハズレ用変動パターン選択テーブル(図9(B)参照)から読み出すことによって、第1特別図柄の変動パターンを選択する。
リーチハズレ用変動パターン選択テーブルでは、図9(B)に例示されるように、変動パターンFに対して30個の乱数値が対応付けられ、変動パターンGに対して25個の乱数値が対応付けられ、変動パターンHに対して20個の乱数値が対応付けられ、変動パターンIに対して15個の乱数値が対応付けられ、変動パターンJに対して10個の乱数値が対応付けられている。
このため、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であってリーチ有り演出を行うと決定された場合、30%(=30/100×100)の割合で変動パターンFが選択され、25%(=25/100×100)の割合で変動パターンGが選択され、20%(=20/100×100)の割合で変動パターンHが選択され、15%(=15/100×100)の割合で変動パターンIが選択され、10%(=10/100×100)の割合で変動パターンJが選択される。そして、例えば変動パターンGが選択された場合には、サブCPU91によって変動演出パターンGが選択されて、ノーマルリーチから発展したSPリーチにてハズレ報知演出を行う変動演出が行われることになる。また、例えば変動パターンHが選択された場合には、サブCPU91によって変動演出パターンHが選択されて、リーチ成立煽り演出(図8(J)参照)の後にリーチ成立成功演出(図8(M)参照)が実行され、その後に直発展したSPSPリーチにてハズレ報知演出を行う変動演出が行われることになる。また、例えば変動パターンJが選択された場合には、サブCPU91によって変動演出パターンJが選択されて、ノーマルリーチからSPリーチを介して発展したSPSPリーチにてハズレ報知演出を行う変動演出が行われることになる。
(リーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブル)
メインCPU81は、大当たり乱数に基づいて大当たり遊技を実行しないと判定し、その大当たり乱数と一緒に取得したリーチ乱数に基づいてリーチ無し演出を行うと決定した場合、リーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブルを参照して第1特別図柄の変動パターンを選択する。
リーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブル(図9(C)参照)では、特別図柄の変動パターンと、今回の第1特別図柄の変動表示が開始される際の第1特別図柄判定の保留数とが対応付けられている。
メインCPU81は、今回の第1特別図柄の変動表示の開始に伴って第1特別図柄判定の保留数が「0」または「1」となる場合には第1特別図柄の変動時間が13秒である変動パターンKまたは変動パターンLを選択する。ここで、変動パターンKと変動パターンLのどちらを選択するかは、例えば、これらの変動パターンのそれぞれに対応付けられた乱数値をメインROM82に記憶しておき、取得したリーチ乱数がどちらの変動パターンに対応付けられている乱数値と一致するかに基づいて、どちらの変動パターンを選択するかを決定することが可能である。また、第1特別図柄判定の保留数が「2」となる場合には第1特別図柄の変動時間が8秒である変動パターンMを選択する。また、メインCPU81は、第1特別図柄の変動表示中に第1特別図柄判定の保留数が上限の「4」となり、今回の第1特別図柄の変動表示の開始に伴って第1特別図柄判定の保留数が「3」となる場合には、第1特別図柄の変動時間が4秒である変動パターンNを選択する。
このように、本実施形態の遊技機1では、大当たり遊技を実行しないと判定され、且つ、リーチ無し演出を行うと決定された場合、保留されている第1特別図柄判定の権利の個数である保留個数が相対的に多ければ、第1始動口21に対する遊技球の新規入賞に応じて第1特別図柄判定の保留を新たに溜められるように、変動時間が相対的に短い第1特別図柄の変動パターンが選択される。一方、保留個数が相対的に少なければ、第1特別図柄および演出図柄が変動しなくなって遊技の進行が停止するのを抑制するために、変動時間が相対的に長い第1特別図柄の変動パターンが選択される。
なお、例えば変動パターンLが選択された場合には、サブCPU91によって変動演出パターンLが選択されて、リーチ成立煽り演出(図8(J)参照)の後にリーチ成立失敗演出(図8(L)参照)が実行され、その後にリーチが成立することなくハズレ報知演出(図8(C)参照)を行う変動演出が行われることになる。
図9(A)及び(B)に例示されている2つの変動パターン選択テーブルに関する説明から、以下のことが言える。すなわち、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には、変動時間が長い変動パターンが選択され易く、逆に変動時間が短い変動パターンが選択され難いという傾向がある(図9(A)参照)。また、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であってリーチ演出が行われる場合には、変動時間が長い変動パターンが選択され難く、逆に変動時間が短い変動パターンが選択され易いという傾向がある(図9(B)参照)。
これらのことから、第1特別図柄の変動時間が長いほど当たり報知演出が実行され易く、逆に、第1特別図柄の変動時間が短いほどハズレ報知演出が実行され易いということが言える。言い換えれば、ノーマルリーチからSPリーチを経由してSPSPリーチに発展するといった、相対的に長い時間を掛けてリーチ演出が行われる場合には当たり報知演出が実行され易く、ノーマルリーチしか行われないようなリーチ演出に要する時間が相対的に短い場合には、ハズレ報知演出が実行され易いと言える。すなわち、ノーマルリーチ演出にて当落が報知されるのではなく、ノーマルリーチからSPリーチやSPSPリーチへと発展したり、或いは、ノーマルリーチからSPリーチを経由して(又はSPリーチを経由せず直接)SPSPリーチへと発展したりする方が、大当たり信頼度が高いと言える。
[事前判定処理について]
本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄判定の権利が保留された場合に、その権利に対して第1特別図柄判定が行われるのに先立って、大当たり遊技を実行するか否かを判定する事前判定処理が行われる場合がある。具体的には、メインCPU81は、第1始動口21に遊技球が入賞したことに応じて大当たり乱数を取得し、取得した大当たり乱数に基づいて、第1特別図柄の変動表示開始時に行われる第1特別図柄判定における大当たり判定処理(図31のステップS308参照)に先立って同様の大当たり判定処理を行い、第1特別図柄判定が実行された場合に「大当たり」と判定されることになるか否かを事前に判定する。また、大当たり乱数と一緒に取得した変動パターン乱数に基づいて、図9(A)及び(B)に基づいて上述した変動パターン選択処理(図31のステップS309参照)と同様の処理を行い、第1特別図柄判定が実行された場合にどの変動パターンが選択されることになるかを事前に判定する。
このように、メインCPU81は、第1特別図柄判定の権利が保留されたことに応じて事前判定処理を行った場合、その事前判定結果を示す事前判定情報を含む保留コマンドをサブ制御基板90に送信する。これに対して、サブCPU91は、保留コマンドに含まれている事前判定情報に基づいて、上述したアイコン変化演出を実行するか否かを決定する。そして、アイコン変化演出を実行すると決定した場合、どのような変化パターンでアイコン(保留アイコンや当該アイコン)の表示態様(本実施形態では、アイコンの色)を変化させるかを決定し、その決定結果に基づくアイコン変化演出を画像音響制御基板100に実行させる。
[通常遊技状態において実行される演出の具体例]
次に、図10,11を参照しつつ、通常遊技状態における演出の具体例について説明する。図10,11は、通常遊技状態における演出を例示する画面図であり、ここでは、通常遊技状態における第1特別図柄の変動パターンとして、ノーマルリーチから発展したSPSPリーチにおいて当たり報知演出が行われることになる変動パターンD(図9(A)参照)が選択された場合に実行される演出について説明する。また、ここでは、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示中に、当たり報知演出(又はハズレ報知演出)が実行されるのに先立って、大当たり遊技が実行される可能性があること(すなわち、当たり報知演出が実行される可能性があること)を予告する(リーチ演出とは異なる)予告演出として、第1予告、第2予告、第3予告、及び第4予告の4種類の予告演出が実行される場合を例に説明する。
図10(A)には、表示画面70において、保留アイコン表示領域71に1つの保留アイコン(例えば赤色の保留アイコン)が表示された状態で、当該アイコン表示領域72に表示されていた当該アイコンに対応する第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知すべく、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴って、「526」のバラケ目を示す演出図柄が停止表示されている状態が例示されている。このように、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されてから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(ここでは、赤色の保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であり、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンDが選択されると、以下のような演出が行われる。
すなわち、最先の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定が実行されたことに応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図10(A)及び(B)参照)。この3つの図柄列のスクロール表示が開始されてから所定時間が経過すると、第1予告が実行される場合がある(図10(C)参照)。例えば、第1予告として、表示画面70の中央領域に表示されたステップアップ予告に係る演出画像(第1予告演出画像)の表示態様を段階的に変化させると共に、ステップアップ予告に係る演出音をスピーカ38から出力するステップアップ予告が実行される。
上記の第1予告に続いて、擬似連演出が実行される場合がある(図10(D)参照)。ここで、擬似連演出とは、1回の特別図柄(ここでは、第1特別図柄)の変動表示中に、演出図柄表示領域73に表示されている演出図柄が複数回変動表示されたように見せ掛ける演出である。この擬似連演出に関しては、以下のような演出表示が行われる。
すなわち、左列の図柄列のスクロール速度が低下して左図柄(例えば6図柄)が擬似停止し、続いて、右列の図柄列のスクロール速度が低下して(先に擬似停止した左図柄とは異なる)右図柄(例えば4図柄)が擬似停止し、その後、中列の図柄列のスクロール速度が低下して、擬似連演出の実行を報知する中図柄として7図柄が擬似停止する(図10(D)参照)。
このように、左図柄および右図柄として互いに異なる演出図柄が擬似停止した後に、中列に7図柄が擬似停止すると、擬似1連目の変動演出に続く擬似2連目の変動演出が開始される。具体的には、擬似2連目の変動演出の開始を示唆する「×2」の文字が表示画面70の中央領域に大きく表示された後に、この「×2」の文字が表示画面70の左上方の領域に小さく表示され、これに伴い、演出図柄表示領域73において3つの図柄列のスクロール表示が再開される(図10(D)及び(E)参照)。
この擬似2連目の変動演出が行われているときには、第2予告として、例えばセリフ予告が実行される。具体的には、図10(F)に例示されるように、所定のキャラクタがセリフを発する様子を表す演出画像(第2予告演出画像)が表示画面70の中央領域に表示されると共に、セリフ予告に係る演出音(例えばキャラクタの音声)がスピーカ38から出力される。
上記のように、擬似2連目の変動演出中に第2予告としてセリフ予告が実行されると、今回の第1特別図柄の変動表示中における2回目の擬似連演出が実行される(図10(G)参照)。具体的には、図10(G)に例示されるように、左列の図柄列のスクロール速度が低下して左図柄(例えば2図柄)が擬似停止し、続いて、右列の図柄列のスクロール速度が低下して右図柄(例えば5図柄)が擬似停止し、その後、中列の図柄列のスクロール速度が低下して中図柄として7図柄が擬似停止する。
この第1特別図柄の変動表示中における2回目の擬似連演出が実行されると、擬似2連目の変動演出に続く擬似3連目の変動演出が開始される。具体的には、擬似3連目の変動演出の開始を示唆する「×3」の文字が表示画面70の中央領域に大きく表示された後に、この「×3」の文字が表示画面70の左上方の領域に小さく表示され、これに伴い、演出図柄表示領域73において3つの図柄列のスクロール表示が再開される(図10(G)及び(H)参照)。
そして、このようにして擬似3連目の変動演出が開始されてから所定時間が経過すると、左列の図柄列のスクロール速度が低下して左図柄(例えば3図柄)が擬似停止し、続いて、右列の図柄列のスクロール速度が低下して(左図柄と同じ)右図柄(ここでは3図柄)が擬似停止してリーチが成立する(図10(I)参照)。
なお、ここでは、リーチ成立前に各図柄列のスクロール表示を再開させる「リーチ前擬似連」が実行される場合を例に説明したが、リーチ成立後に各図柄列のスクロール表示を再開させる「リーチ後擬似連」が実行される場合もある。
上記のように、左図柄および右図柄として同一の演出図柄が擬似停止してリーチが成立すると、ノーマルリーチが実行される(図11(A)参照)。具体的には、リーチ成立後に中列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下していき、リーチ図柄(ここでは左3図柄および右3図柄)と同じ中図柄(ここでは中3図柄)がリーチ図柄によって規定される有効ラインに近付いていく様子を表す演出表示が行われる。
ここで、ノーマルリーチからSPSPリーチへと発展する場合、以下のような演出表示が行われる。すなわち、中列の図柄列のスクロール表示が行われているときに、リーチ図柄と同じ中図柄(ここでは3図柄)が有効ライン上を通過し、これに伴い、中列の図柄列のスクロール速度が上昇して中図柄の識別が困難な状態となり、SPSPリーチに発展することを示唆する発展演出が行われる(図11(B)参照)。具体的には、図11(B)に例示されるように、左3図柄が縮小されながら表示画面70の左上方への領域へと移動する過程でスクロール方向を軸方向として時計回りに1回転してから左上方の領域へと移動し、同時に、右3図柄が縮小されながら表示画面70の右上方の領域へと移動する過程でスクロール方向を軸方向として時計回りに1回転してから右上方の領域へと移動する。その後、今回の第1特別図柄の変動表示の終盤まで、左3図柄は左上方の領域において擬似停止表示され、右3図柄は右上方の領域において擬似停止表示される(図11(C)~(H)参照)。
次に、上記のようにSPSPリーチへの発展を示唆する発展演出(図11(B)参照)が行われると、上述した第3予告(図11(D)参照)が発生することを遊技者に期待させる暗転演出が行われる(図11(C)参照)。具体的には、発展演出が行われてから所定時間(例えば3秒間)が経過するまでの間、図11(C)に例示されるように、黒一色の背景画像に対してリーチ図柄(ここでは左3図柄および右3図柄)と当該アイコンのみを重畳表示させて、他の演出画像を非表示にする演出表示が行われる。
この暗転演出に続いて、第3予告として、例えば群予告が行われる場合がある(図11(D)参照)。具体的には、図11(D)に例示されるように、多数のキャラクタが表示画面70上を右から左へと移動していく様子を表す演出表示が行われる。
なお、このような第3予告は、暗転演出が行われれば必ず実行される訳ではなく、暗転演出に続いて第3予告が実行されてからSPSPリーチが開始される場合と、暗転演出に続く第3予告が実行されずにSPSPリーチが開始される場合と、があり、前者の場合の方が後者の場合に比べて大当たり信頼度が高い。
このように、SPSPリーチが開始されると、SPSPリーチに係る演出画像であるSPSPリーチ演出画像が表示画面70に表示される(図11(E)参照)。これにより、例えば、自キャラと敵キャラとが攻防を繰り広げる様子を表す演出表示が行われる。そして、SPSPリーチの終盤に差し掛かると、第1演出ボタン35の操作を遊技者に促す第1演出ボタン操作促進演出が行われる(図11(F)参照)。具体的には、第1演出ボタン35を模した第1演出ボタン画像と、第1演出ボタン35の操作が有効な有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージとが表示される。
この第1演出ボタン操作促進演出では、その有効期間中に第1演出ボタン35が操作されたタイミング、又は、第1演出ボタン35が操作されることなく有効期間が終了したタイミングで、第4予告として、例えば、表示画面70に表示されている(リーチ図柄以外の)演出画像に所定のカットイン画像を重畳表示させるカットインが行われる(図11(G)参照)。このカットインは、大当たり信頼度がどの程度であるかを示唆する演出であって、緑色のカットイン画像を重畳表示させる緑カットインが行われる場合と、赤色のカットイン画像を重畳表示させる赤カットインが行われる場合と、金色のカットイン画像を重畳表示させる金カットインが行われる場合とがあり、これらのカットインを大当たり信頼度が低いものから高いものの順に並べると、緑カットイン、赤カットイン、金カットインの順となる。
このようにカットインが発生してSPSPリーチの終盤になると、第2演出ボタン36の操作を遊技者に促す第2演出ボタン操作促進演出が行われる(図11(H)参照)。具体的には、図11(H)に例示されるように、第2演出ボタン操作促進演出の有効期間中には、第2演出ボタン36を模した第2演出ボタン画像と、「押せ!」という第2演出ボタン36の操作内容を示す文字と、有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージとが表示される。
この第2演出ボタン操作促進演出の有効期間中に第2演出ボタン36が操作されると、その操作に応じた操作対応演出として、ゾロ目を示す3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させる当たり報知演出が行われる(図11(I)参照)。
なお、ここでは、今回の第1特別図柄の変動表示開始時に変動パターンD(図9(A)参照)が選択されているために、操作対応演出として当たり報知演出が行われるが、例えば、今回の第1特別図柄の変動パターンとして図9(B)に例示される変動パターンH~Jのいずれかが選択されている場合には、操作対応演出として、リーチハズレ目を示す3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させるハズレ報知演出が行われる。
[大当たり遊技中に行われる演出について]
上述したように、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、大当たり図柄X1~X2(図6(B)参照)のいずれかの大当たり図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示される。これに伴い、表示画面70には、例えば「222」等のゾロ目を示す3つの演出図柄が本停止する。ここで、本実施形態の遊技機1では、「777」のゾロ目と、「333」のゾロ目は、大当たり遊技が終了した後に確変遊技状態で遊技が制御されることを確定的に報知する演出図柄とされており、第1特別図柄判定に係る大当たりの種類として、3R確変Aが選択された場合(大当たり図柄X1が停止表示される場合)の一部に関して、確変大当たりを報知する3つの演出図柄として、これらのゾロ目のいずれか一方が表示画面70に本停止することになる。
このように、大当たり図柄X1が停止表示されるのに伴って確変大当たりを確定的に報知する「777」か「333」のゾロ目を示す3つの演出図柄が本停止した場合、図6(B)に基づいて上述したように、第2大入賞口28およびV入賞口287を長開放する長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行される。このため、この長開放ラウンド遊技中には、V入賞口287を狙った遊技球の打ち出しを遊技者に促す打ち出し促進演出(図12(B)及び(C)参照)がラウンド中演出として実行され、この長開放ラウンド遊技中に遊技球がV入賞口287を通過すると、打ち出し促進演出が終了して、遊技球がV入賞したことを報知するV入賞報知演出(図12(D)参照)が実行される。
一方、第1特別図柄判定に係る大当たりの種類として、3R確変Aが選択された場合の一部と、3R通常(図6(B)参照)が選択された場合には、「777」と「333」のゾロ目を除く、「111」、「222」、「444」、「555」、「666」、「888」、及び「999」の7種類のゾロ目のいずれかが表示画面70に本停止することになる。ここで、「777」または「333」のゾロ目を示す3つの演出図柄が本停止した場合は、大当たり遊技のオープニング期間中に確変大当たりであることを確定的に報知する確変確定報知演出が行われる。一方、上記7種類のゾロ目のいずれかを示す3つの演出図柄が本停止した場合は、大当たり遊技のオープニング期間中に、例えば、第1演出ボタン35の操作を遊技者に促す操作促進演出が行われて、第1演出ボタン35の操作に応じて、成功演出(確変大当たりであることを報知する演出)または失敗演出(通常大当たりであることを報知する演出)が行われる。具体的には、大当たりの種類が3R確変Aである場合には、第1演出ボタン35の操作に応じて成功演出が実行され、大当たりの種類が3R通常である場合には、第1演出ボタン35の操作に応じて失敗演出が実行される。
このように、大当たり遊技におけるオープニング期間中に上記の確変確定報知演出または(第1演出ボタン35の操作に応じた)成功演出が実行された場合(3R確変Aに当選している場合)は、第2大入賞口28およびV入賞口287を長開放する長開放ラウンド遊技を含む3ラウンドの長開放ラウンド遊技が実行される。この3ラウンドの長開放ラウンド遊技については、図6(B)等に基づいて上述した通りである。一方、大当たり遊技におけるオープニング期間中に上記の失敗演出が実行された場合(3R通常に当選している場合)は、図6(B)に基づいて上述したように、第2大入賞口28を短開放する1ラウンド目のラウンド遊技と、第1大入賞口26を長開放する2回の長開放ラウンド遊技が実行される。
<V入賞が報知される場合>
図12は、大当たり遊技中にV入賞が報知される場合の演出例を示す画面図である。通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となり、3R確変Aを示す大当たり図柄X1(図6(B)参照)が第1特別図柄表示器41に停止表示されるのに伴い、例えば「777」のゾロ目を示す3つの演出図柄が表示画面70上に本停止する場合がある。この場合、3R確変Aに係る大当たり遊技中に、以下のような演出が行われる。
まず、3R確変Aに係る大当たり遊技のオープニング期間において、所定のオープニング演出が実行される(図12(A)参照)。具体的には、図12(A)に例示されるように、今回の大当たりの種類を報知する「RUSHボーナス」の文字が表示画面70の中央領域に表示されると共に、遊技者に右打ちを促す「右打ち」の文字および右向き矢印が表示画面70の右上方領域に表示される。この「RUSHボーナス」の文字は、大当たり遊技終了後に確変遊技状態で遊技が制御されることを確定的に報知するものであって、「RUSHボーナス」の文字を表示する演出が、上記の確変確定報知演出として機能する。
このようなオープニング演出が行われる3R確変Aに係る大当たり遊技のオープニング期間に続いて、第2大入賞口28およびV入賞口287を長開放する長開放ラウンド遊技である1ラウンド目のラウンド遊技に伴い、所定のラウンド中演出が実行される(図12(B)及び(C)参照)。具体的には、図12(B)及び(C)に例示されるように、V入賞口287を指し示す(「右打ち」の文字が表記された)3つの矢印と、「Vを狙え」という大きな文字とを表示画面70に大きく表示すると共に、「Vを狙え」という音声をスピーカ38から出力する打ち出し促進演出が実行される。また、今回の大当たり遊技が開始される前に本停止した「777」の3つの演出図柄が表示画面70の左上方領域に小さく表示される。
このように、V入賞口287を狙った遊技球の打ち出しを遊技者に促す打ち出し促進演出が行われる1ラウンド目のラウンド遊技では、第2大入賞口28が長開放されると共に、第2大入賞口28の開放開始から1.5秒が経過すると、V入賞口287の長開放が開始される。そして、このV入賞口287の長開放は、第2大入賞口28に10個目の遊技球が入賞するか、或いは、V入賞口287の開放時間が10秒に達するまで継続される。このため、遊技者は、打ち出し促進演出に従って右打ちを行ってさえいれば、V入賞口287に遊技球を容易に入賞させることが可能である。なお、本実施形態では、1ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って打ち出し促進演出が開始される場合を例に説明するが、他の実施形態では、オープニング期間の途中から、或いは、オープニング期間の開始時から打ち出し促進演出を開始するようにしてもよい。
次に、1ラウンド目のラウンド遊技中に遊技球がV入賞口287を通過すると、遊技球がV入賞したことを報知する所定のV入賞報知演出が実行される(図12(D)参照)。具体的には、例えば、「V」の文字を含む星形のエンブレムを2人のキャラクタが持ち上げて喜ぶ様子を表す演出表示が行われると共に、所定のV入賞報知音がスピーカ38から出力される。
このように、1ラウンド目のラウンド遊技中に遊技球がV入賞したことを報知するV入賞報知演出が実行されると、所定のインターバル期間となり、続く2ラウンド目のラウンド遊技(第1大入賞口26の長開放ラウンド遊技)中には、上記星形のエンブレムが表示画面70の左下領域に小さく表示される(図12(E)参照)。なお、図12には示されていないが、3ラウンド目のラウンド遊技では、2ラウンド目のラウンド遊技中と同様の演出が行われる。そして、3ラウンド目のラウンド遊技に続く大当たり遊技のエンディング期間になると、「確変遊技状態」であることを確定的に報知する「激闘RUSH」という名称の演出モードでの演出が開始されることを報知すべく、「激闘RUSH 突入!」の文字が表示画面70の中央領域に大きく表示されると共に、「激闘RUSH 突入!」の音声がスピーカ38から出力される。
[リーチ成立煽り演出以降の演出について]
次に、図13~図15を参照しつつ、リーチ成立煽り演出(第1演出の一例)以降の演出について説明する。ここで、図13は、リーチ成立煽り演出およびリーチ成立成功演出(第2演出の一例)を例示する画面図である。図14は、リーチ成立煽り演出およびリーチ成立失敗演出を例示する画面図である。図15は、リーチ成立煽り演出が実行される場合の演出の流れを例示するタイムチャートである。
図8に基づいて上述したように、本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示中であって、リーチ前演出(図8(D)参照)が行われているときに、リーチ成立を遊技者に期待させるリーチ成立煽り演出(図8(J)参照)が実行される場合がある。このリーチ成立煽り演出が実行される場合は、リーチ成立煽り演出に続いて(第1演出ボタン35の単押しを遊技者に促す)単押し促進演出(図8(K)参照)が実行され、この単押し促進演出に対して行われた第1演出ボタン35の単押しに応じた操作対応演出として、リーチ成立成功演出(図8(M)参照)またはリーチ成立失敗演出(図8(L)参照)が実行される。すなわち、単押し促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の操作(単押し)に応じて、リーチ成立失敗演出が実行されることなくリーチ成立成功演出が実行される場合と、リーチ成立成功演出が実行されることなくリーチ成立失敗演出が実行される場合と、がある。
<リーチ成立煽り演出とリーチ成立成功演出の具体例>
ここでは先ず、図13を参照しつつ、リーチ成立煽り演出、単押し促進演出、及びリーチ成立成功演出の順で演出が進行する場合における一連の演出の具体例について説明する。図13(A)には、保留アイコン表示領域71に2つの保留アイコン(例えば、赤色の保留アイコンと白色の保留アイコン)が表示された状態で、当該アイコン表示領域72に表示されていた当該アイコンに対応する第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知すべく、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴って、「157」のバラケ目を示す演出図柄が停止表示されている状態が例示されている。このように、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されてから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(ここでは、赤色の保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であって第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンC(図9(A)参照)が選択された場合や、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であって第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンH(図9(B)参照)が選択された場合、以下のような演出が行われることがある。
すなわち、最先の保留アイコン(ここでは、赤色の保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行されて、変動パターンC(又は変動パターンH)が選択されると、この第1特別図柄判定が実行されたことに応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、赤色の保留アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図13(A)及び(B)参照)。なお、図13(B)には、赤色の保留アイコンに対応する図柄変動の開始に伴い、保留アイコン表示領域71に表示されていた保留アイコンが2つから1つに変化した直後の様子が例示されている。
このように、赤色の保留アイコンに対応する図柄変動が開始されてから所定時間が経過すると、リーチ成立煽り演出(図8(J)参照)が開始される(図13(C)参照)。このリーチ成立煽り演出は、本実施形態では、キャラセリフ演出(図13(C)参照)と、キャラセリフ演出に続くリーチ図柄出現演出(図13(D)参照)と、から構成されている。
キャラセリフ演出では、図13(C)に例示されるように、所定のキャラクタが表示画面70上に登場し、そのキャラクタが「リーチ成立で大チャンス!?」というセリフを発する様子を表す演出画像が表示画面70に表示され、これに伴い、上記のセリフと同内容の音声がスピーカ35から出力される。なお、このキャラセリフ演出は、リーチ図柄となり得る演出図柄が視認可能に表示される前に行われる演出であって、本実施形態では、3つの図柄列のスクロール表示が継続されている状態で行われる(図13(C)参照)。
リーチ図柄出現演出では、図13(D)に例示されるように、左列の図柄列を構成する一の演出図柄(ここでは、左3図柄)と、右列の図柄列を構成する一の演出図柄(ここでは、右3図柄)と、が同時にゆっくりと降下してくる様子を表す演出表示が行われる。このように、リーチ図柄出現演出によって共通する2つの演出図柄が所定位置まで降下すると、単押し促進演出が開始される(図13(E)参照)。この単押し促進演出は、第1演出ボタン35に対する操作が有効な有効期間中に実行され、この単押し促進演出では、第1演出ボタン35を模した第1演出ボタン画像と、第1演出ボタン35に対して行うべき操作の内容を示す「押せ!」の文字と、第1演出ボタン35の操作が有効な有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージと、が表示される。
このような単押し促進演出に係る有効期間中に遊技者が第1演出ボタン35を操作すると、有効期間が終了してリーチ成立成功演出(図8(M)参照)が実行される(図13(F)参照)。このリーチ成立成功演出は、リーチを成立させることに成功したことを報知する演出であって、本実施形態では、図13(F)に例示されるように、所定位置まで降下していた2つの演出図柄(ここでは、左3図柄および右3図柄)を有効ラインまで更に降下させて該有効ライン上で擬似停止させると共に、これらの演出図柄上を横切るように延びる線状画像を表示し、さらに、キャラセリフ演出で登場したキャラクタが「やったね!!」というセリフを発する様子を表す演出画像を表示する演出として構成されている。
なお、このリーチ成立成功演出は、単押し促進演出に係る有効期間中において第1演出ボタン35が操作されたタイミング、又は、第1演出ボタン35が操作されることなく単押し促進演出に係る有効期間が終了するタイミングで実行される。
このようにリーチ成立成功演出が実行されると、図11(B)及び(C)に基づいて上述したのと同様に発展演出および暗転演出が実行され(図13(G)及び(H)参照)、ノーマルリーチやSPリーチを経由することなく、SPSPリーチに直発展することになる(図13(I)参照)。図13(G)~(I)には、発展演出から暗転演出を経由してSPSPリーチに直発展する様子が例示されているが、図11(B)~(E)に例示されるように、発展演出から暗転演出および群予告を経由してSPSPリーチに直発展する演出パターンも用意されている。
なお、SPSPリーチに発展して以降の演出については、図11(E)~(I)に基づいて上述した通りであるため、ここでの詳細な説明は省略する。ここでは、図13を参照しつつ、赤色の保留アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示中に、リーチ成立煽り演出、単押し促進演出、リーチ成立成功演出、SPSPリーチの順でこれら一連の演出が進行する場合を例に説明したが、デフォルト保留アイコンである白色の保留アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示中にこれら一連の演出が進行する場合や、赤色以外の特別アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示中にこれら一連の演出が進行する場合もある。
また、本実施形態では、リーチ成立煽り演出が図13(C)及び(D)に例示されるキャラセリフ演出およびリーチ図柄出現演出から構成される場合を例に説明するが、リーチ成立を遊技者に期待させることができれば、リーチ成立煽り演出は他の演出であってもよい。例えば、キャラセリフ演出を実行せずに、リーチ図柄出現演出をリーチ成立煽り演出として実行するようにしてもよい。
<リーチ成立煽り演出とリーチ成立失敗演出の具体例>
次に、図14を参照しつつ、リーチ成立煽り演出、単押し促進演出、及びリーチ成立失敗演出の順で演出が進行する場合における一連の演出の具体例について説明する。通常遊技状態のときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であって、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンL(図9(C)参照)が選択された場合、この変動パターンLで第1特別図柄が変動表示されているときに、以下のような演出が行われる。
第1特別図柄が変動パターンLで変動表示されているときには、図13(C)及び(D)に基づいて上述したのと同様に、キャラセリフ演出およびリーチ図柄出現演出から構成されるリーチ成立煽り演出が実行される(図14(A)及び(B)参照)。図14(A)には、保留アイコン表示領域71に1つの保留アイコンが表示されると共に、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコン(ここでは、白色の当該アイコン)に対応する3つの図柄列のスクロール表示が行われている状態で、図13(C)と同様のキャラセリフ演出が行われている様子が例示されている。また、図14(B)には、左列の図柄列を構成する一の演出図柄(ここでは、左4図柄)と、右列の図柄列を構成する一の演出図柄(ここでは、右4図柄)と、が同時にゆっくりと降下してくる様子を表す、図13(D)に基づいて上述したのと同様のリーチ図柄出現演出が行われている様子が例示されている。
このようなリーチ図柄出現演出によって共通する2つの演出図柄が所定位置まで降下すると、図13(E)に例示される単押し促進演出と同様の単押し促進演出が開始される(図14(C)参照)。この単押し促進演出に係る有効期間中に遊技者が第1演出ボタン35を操作すると、リーチ成立失敗演出(図8(L)参照)が実行される(図14(D)~(G)参照)。このリーチ成立失敗演出は、リーチを成立させることに失敗したことを報知する演出である。本実施形態におけるリーチ成立失敗演出では、まず、所定位置まで降下していた2つの演出図柄(ここでは、左4図柄および右4図柄)のうちの左図柄(ここでは、左4図柄)が有効ラインまで更に降下して該有効ライン上で擬似停止するものの、右図柄(ここでは、右4図柄)が有効ライン上を通り過ぎる滑り演出が発生して右列の図柄列のスクロール表示が再開される(図14(D)参照)。そして、有効ライン上で擬似停止している左図柄よりも「1」大きい数字を表す右図柄(ここでは、右5図柄)が降下してきて、その右図柄が有効ライン上に擬似停止する様子を表す演出表示が行われる(図14(E)及び(F)参照)。その際、キャラセリフ演出(図14(A)参照)に登場したキャラクタが「残念・・・」といったセリフを発する様子を表す演出表示が併せて実行される。
このように、左図柄と、左図柄よりも「1」大きい数字を表す右図柄が有効ライン上に擬似停止すると、右図柄と同じ数字を表す中図柄が降下してくる様子を表す演出表示が行われる(図14(G)参照)。そして、今回の第1特別図柄の終盤において、左図柄、左図柄よりも「1」大きい数字を表す中図柄、同じく左図柄よりも「1」大きい数字を表す右図柄を擬似停止させ、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴ってこれら3つの演出図柄を本停止させるハズレ報知演出が実行される(図8(C)、図14(H)~(I)参照)。
なお、上記のリーチ成立失敗演出は、単押し促進演出に係る有効期間中において第1演出ボタン35が操作されたタイミング、又は、第1演出ボタン35が操作されることなく単押し促進演出に係る有効期間が終了するタイミングで実行される。
ここまで、図13及び図14を参照しつつ、リーチ成立煽り演出(及び単押し促進演出)の後に、リーチ成立成功演出(又はリーチ成立失敗演出)が実行される場合の一連の演出の具体例について説明したが、リーチ成立煽り演出は、高信頼度のリーチ演出であるSPSPリーチの実行契機となり得る演出である。このため、リーチ成立煽り演出を実行することによって、大当たりに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。
また、本実施形態の遊技機1では、アイコン(保留アイコンや当該アイコン)の表示に関連して、以下のような構成が採用されている。すなわち、本実施形態の遊技機1では、白色または青色のアイコンに対応する第1特別図柄の変動表示中には、リーチ演出が実行される場合と実行されない場合とがある。その一方で、大当たり信頼度がより高い緑色や赤色のアイコンに対応する第1特別図柄の変動表示中には、必ずリーチ演出が実行される。そして、上記の通り、リーチ成立煽り演出の後にリーチ成立成功演出が実行された場合は、ノーマルリーチやSPリーチを経由せずにSPSPリーチに直発展する。
本実施形態の遊技機1では、このような構成が採用されていることから、例えば、緑色の当該アイコン(又は赤色の当該アイコン)が表示された状態でリーチ成立煽り演出を実行することによって、その時点で、SPSPリーチに発展することを遊技者に認識させることができ、リーチ成立成功演出が実行されるよりも更に早い段階から、大当たりに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。また、白色の当該アイコン(又は青色の当該アイコン)が表示された状態でリーチ成立煽り演出が実行される場合においても、その後に、SPSPリーチに直発展する場合があることから、当該アイコンの表示色に基づいて大当たりを期待していなかった遊技者に対して意外性を感じさせることができ、結果として、高い演出効果を得ることが可能である。
<リーチ成立煽り演出が実行される場合における演出音の再生制御>
続いて、図15を参照しつつ、リーチ成立煽り演出が実行される場合における演出音の再生制御について説明する。ここで、図15は、リーチ成立煽り演出が実行される場合の演出の流れを例示するタイムチャートであり、図15(A)は、リーチ成立煽り演出の後にリーチ成立失敗演出が実行される場合の演出の流れを例示するものであり、図15(B)は、リーチ成立煽り演出の後にリーチ成立成功演出が実行される場合の演出の流れを例示するものである。
本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示の開始に伴い、サブCPU91によって、ステップS163(図43参照)の処理で設定された変動演出パターンでの変動演出の開始、及びステップS164(図43参照)の処理で設定された予告演出パターンでの予告演出の実行を指示する変動演出開始コマンドが画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信される。これに対して、画像音響制御基板100の画像音響制御CPU101は、受信した変動演出開始コマンドに基づいて、CGROM105に記憶されている画像データを画像表示装置7に表示する処理の実行をVDP104に指示すると共に、音響ROM108に記憶されている音響データをスピーカ38から出力する処理の実行を音響DSP107に指示する。これにより、サブCPU91によって設定された演出パターンでの変動演出(及び予告演出)が、画像表示装置7やスピーカ38等を用いて実現されることになる。
(リーチ成立失敗演出が実行される場合)
上述したように、通常遊技状態において第1特別図柄が変動パターンL(図9(C)参照)で変動表示されているときに、リーチ成立煽り演出(図8(J)参照)、単押し促進演出(図8(K)参照)、リーチ成立失敗演出(図8(L)参照)、ハズレ報知演出(図8(C)参照)の順で演出が進行することがある。これらの一連の演出の具体例については、図14に基づいて上述した通りである。これらの一連の演出が行われる第1特別図柄の変動表示中には、スピーカ38を用いて以下のような演出音が再生される。
すなわち、図15(A)に例示されるように、変動パターンLでの第1特別図柄の変動表示が開始されてから、リーチ成立煽り演出を構成するキャラセリフ演出(図14(A)参照)が開始されるまでは、所定の変動演出音が再生される。そして、表示画面70上におけるリーチ成立煽り演出としてのキャラセリフ演出およびリーチ図柄出現演出(図14(B)参照)の実行期間中には、リーチ成立に対する遊技者の期待感を高める所定の煽り演出専用曲が再生される(図15(A)参照)。この煽り演出専用曲は、リーチ成立煽り演出の実行期間中にしか再生されないリーチ成立煽り演出の専用曲であり、煽り演出専用曲の再生は、単押し促進演出(図14(C)参照)に係る有効期間の開始に伴って終了し、この有効期間中は、演出音の再生が行われない無音期間となる。
このように、キャラセリフ演出およびリーチ図柄出現演出と、煽り演出専用曲の再生とによって、リーチ成立に対する遊技者の期待感を高めた上で、上記の無音期間に移行するため、遊技者は、リーチ成立を期待しつつ、集中して第1演出ボタン35の操作を行うことが可能である。
単押し促進演出に係る有効期間(及び無音期間)は、有効期間中に第1演出ボタン35が操作されたタイミングか、或いは、有効期間中に第1演出ボタン35が操作されることなく予め設定された有効期間の開始から終了までの時間が経過したタイミングで終了することになる。単押し促進演出に係る有効期間が終了するのに伴い、表示画面70上でリーチ成立失敗演出(図14(D)~(G)参照)が行われる。このリーチ成立失敗演出の実行期間中には、リーチ成立に失敗したことを効果的に報知する所定の失敗演出専用曲が再生される(図15(A)参照)。そして、リーチ成立失敗演出に続くハズレ報知演出が開始されるのに伴い、失敗演出専用曲の再生が終了して所定の変動演出音の再生が開始される。
ここで、失敗演出専用曲は、リーチ成立失敗演出の実行期間中にしか再生されないリーチ成立失敗演出の専用曲であり、失敗演出専用曲の再生は、単押し促進演出(図14(C)参照)に係る有効期間の終了に伴って開始され、ハズレ報知演出の開始に伴って終了する。
(リーチ成立成功演出が実行される場合)
上述したように、通常遊技状態において第1特別図柄が変動パターンC(図9(A)参照)または変動パターンH(図9(B)参照)で変動表示されているときに、リーチ成立煽り演出(図8(J)参照)、単押し促進演出(図8(K)参照)、リーチ成立成功演出(図8(M)参照)、SPSPリーチ(図8(I)参照)の順で演出が進行することがある。これらの一連の演出の具体例については、図13に基づいて上述した通りである。これらの一連の演出が行われる第1特別図柄の変動表示中には、スピーカ38を用いて以下のような演出音が再生される。
すなわち、図15(B)に例示されるように、変動パターンC(又は変動パターンH)での第1特別図柄の変動表示が開始されてから、リーチ成立煽り演出を構成するキャラセリフ演出(図13(C)参照)が開始されるまでは、所定の変動演出音が再生される。そして、表示画面70上におけるリーチ成立煽り演出としてのキャラセリフ演出およびリーチ図柄出現演出(図13(D)参照)の実行期間中には、図15(A)に基づいて上述したのと同様に、所定の煽り演出専用曲が再生される(図15(B)参照)。この煽り演出専用曲の再生は、単押し促進演出(図13(E)参照)に係る有効期間の開始に伴って終了し、この有効期間中は、演出音の再生が行われない無音期間となる。
この単押し促進演出に係る有効期間が終了するまでの演出の流れや演出音の再生制御については、図15(A)に基づいて上述したのと同様であるが、変動パターンC(又は変動パターンH)が選択されている場合は、単押し促進演出に係る有効期間が終了するのに伴い、表示画面70上でリーチ成立成功演出(図13(F)参照)が行われる。このリーチ成立成功演出の実行期間中には、リーチ成立に成功したことを効果的に報知する所定の成功演出専用曲が再生される(図15(B)参照)。そして、リーチ成立成功演出に続いて発展演出(及び暗転演出)が実行される期間中は、単押し促進演出の有効期間中と同様に無音期間となる。その後、SPSPリーチに発展すると、SPSP専用曲の再生が開始される(図15(B)参照)。
ここで、成功演出専用曲は、リーチ成立成功演出の実行期間中にしか再生されないリーチ成立成功演出の専用曲であり、成功演出専用曲の再生は、単押し促進演出(図13(E)参照)に係る有効期間の終了に伴って開始され、発展演出の開始に伴って終了する(図15(B)参照)。
(音響データについて)
音響ROM108(図5参照)には、リーチ成立煽り演出、リーチ成立成功演出、及びリーチ成立失敗演出のそれぞれに対応する専用曲を再生するための音響データとして、SPSP直発展音響データと、失敗音響データと、が記憶されている。ここで、SPSP直発展音響データは、煽り演出専用曲および成功演出専用曲を再生するための音響データであり、本実施形態では、煽りパートと、成功パートと、を有して構成されている(図15(A)及び(B)参照)。一方の失敗音響データは、失敗演出専用曲を再生するための音響データであり、本実施形態では、失敗パートを有して構成されている(図15(A)参照)。
図15(B)に例示されるように、リーチ成立煽り演出の後にリーチ成立成功演出が実行される場合、音響DSP107は、画像音響制御CPU101からの指示に基づいて、SPSP直発展音響データを音響ROM108からSDRAM109に読み出してデータ処理を実行する。そして、リーチ成立煽り演出の実行期間中には、データ処理後のSPSP直発展音響データのうちの煽りパートを(アンプ110)を介してスピーカ38に出力する。そして、単押し促進演出の実行期間中には、データ処理後のSPSP直発展音響データの出力を中断し、リーチ成立成功演出の開始に伴って、データ処理後のSPSP直発展音響データの成功パートからSPSP直発展音響データの出力を再開する。これにより、リーチ成立煽り演出の実行期間中は、煽りパートが出力されることによって煽り演出専用曲が再生され、リーチ成立成功演出の実行期間中は、成功パートが出力されることによって成功演出専用曲が再生される(図15(B)参照)。
一方、図15(A)に例示されるように、リーチ成立煽り演出の後にリーチ成立失敗演出が実行される場合、音響DSP107は、画像音響制御CPU101からの指示に基づいて、SPSP直発展音響データおよび失敗音響データを音響ROM108からSDRAM109に読み出してデータ処理を実行する。そして、リーチ成立煽り演出の実行期間中には、データ処理後のSPSP直発展音響データのうちの煽りパートを(アンプ110)を介してスピーカ38に出力し、単押し促進演出の開始に伴い、SPSP直発展音響データの出力を終了させる。その後、リーチ成立失敗演出の開始に伴って、データ処理後の失敗音響データの出力を開始する。これにより、リーチ成立煽り演出の実行期間中は、SPSP直発展音響データの煽りパートが出力されることによって煽り演出専用曲が再生され、リーチ成立失敗演出の実行期間中は、失敗音響データが出力されることによって失敗演出専用曲が再生される(図15(A)参照)。
(曲調について)
なお、リーチ成立煽り演出の実行中に再生される煽り演出専用曲は、リーチ成立に対する遊技者の期待感を高める第1の曲調の演出曲として構成されている(図15(A)及び(B)参照)。これに対して、リーチ成立煽り演出の後に行われ得るリーチ成立成功演出の実行中に再生される成功演出専用曲は、リーチ成立を効果的に報知する、第1の曲調とは異なる第2の曲調の演出曲として構成されている(図15(B)参照)。
なお、本実施形態の遊技機1では、煽り演出専用曲の再生と、成功演出専用曲の再生と、がSPSP直発展音響データという1つの音響データによって実現される(図15(B)参照)。このため、SPSP直発展音響データは、煽りパートが第1の曲調の演出曲を再生するための音響データとして構成され、且つ、成功パートが第2の曲調の演出曲を再生するための音響データとして構成されている。すなわち、SPSP直発展音響データは、煽りパートと成功パートを連続して出力した場合に、成功パートの出力開始タイミングで再生中の演出曲の曲調が途中で変化するようになっている。
また、本実施形態の遊技機1では、失敗演出専用曲の再生が失敗音響データによって実現され(図15(A)参照)、この失敗音響データは、第1の曲調とは異なり、且つ、第2の曲調とも異なる第3の曲調の演出曲を再生するための音響データとして構成されている。
このように、本実施形態では、煽り演出専用曲の曲調と、成功演出専用曲の曲調と、失敗演出専用曲の曲調と、が互いに異なるものとなっている。このため、リーチ演出煽り演出の後にリーチ成立成功演出(又はリーチ成立失敗演出)が実行される場合に、スピーカ38から出力される演出曲の曲調に基づいて、リーチ成立成功演出とリーチ成立失敗演出のどちらの演出が実行されているかを容易に判別することができ、表示画面70上で行われているリーチ成立成功演出(又はリーチ成立失敗演出)と、スピーカ38から出力されている演出曲との相乗効果によって、高い演出効果を得ることが可能である。
(リーチ成立煽り演出やリーチ成立成功演出を実行可能な遊技機1について)
ここまで、本実施形態の遊技機1で実行されるリーチ成立煽り演出、リーチ成立成功演出、リーチ成立失敗演出等の演出について説明したが、このような遊技機1は、以下のような遊技機として捉えることができる。
遊技者に有利な特別遊技(例えば、大当たり遊技)を実行するか否かの判定を行う判定手段(例えば、後述する図31のステップS308における大当たり判定処理を実行するメインCPU81:図5参照)と、
前記判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段(例えば、図28のステップS6における大入賞口開閉制御処理を実行するメインCPU81)と、
演出を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU91:図5参照)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記判定の結果(例えば、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果)に基づいて、第1演出(例えば、リーチ成立煽り演出:図13(C)~(D)、図14(A)~(B)、図15参照)と、当該第1演出の後に行われ得る第2演出(例えば、リーチ成立成功演出:図13(F)、図15参照)と、を実行可能であり、
前記第1演出の実行中と前記第2演出の実行中には、これらの演出が実行されていないときには出力されない所定の演出曲(例えば、図15(B)に例示される煽り演出専用曲、成功演出専用曲)が再生され、
前記演出制御手段は、
前記第1演出の実行中に第1の曲調の演出曲が再生され、前記第2演出の実行中に前記第1の曲調とは異なる第2の曲調の演出曲が再生されるように、演出曲の再生を制御する(図15(B)参照)、ことを特徴とする遊技機。
この遊技機によれば、第1演出の実行中と第2演出の実行中には、これらの演出が実行されていないときには出力されない所定の演出曲が再生され、第1演出の実行中と第2演出の実行中とで、互いに異なる曲調の演出曲(例えば、煽り演出専用曲と成功演出専用曲)が再生される(例えば、図15(B)参照)。このため、遊技者は、演出曲が再生されていることに基づいて、第1演出または第2演出の実行中であることを容易に認識することができ、且つ、再生されている演出曲の曲調に基づいて、第1演出と第2演出のどちらの演出の実行中であるかを容易に判別することが可能である。このため、第1演出から第2演出に移行しているにも拘わらず遊技者がそれに気付かないといった問題が生じるのを容易に抑制することができ、第1演出および第2演出の実行と、演出曲の再生との相乗効果によって、高い演出効果を得ることが可能である。
(リーチ成立煽り演出、リーチ成立成功演出、リーチ成立失敗演出に関する他の構成)
リーチ成立煽り演出、リーチ成立成功演出、リーチ成立失敗演出に関して、以下のような構成を採用してもよい。
すなわち、本実施形態では、リーチ成立煽り演出が終了してからリーチ成立成功演出(又はリーチ成立失敗演出)が開始されるまでの期間中に、第1演出ボタン35の単押しを遊技者に促す単押し促進演出を実行し、この単押し促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の単押しに応じて、リーチ成立成功演出(又はリーチ成立失敗演出)を実行するといった構成が採用されている。これに対して、他の実施形態では、第1演出ボタン35の単押しを遊技者に促す単押し促進演出に代えて、例えば、第1演出ボタン35の連打を遊技者に促す連打促進演出を実行し、この連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の操作回数が所定回数に達したことを条件として、リーチ成立成功演出(又はリーチ成立失敗演出)を実行するといった構成を採用してもよい。また、例えば、第1演出ボタン35の長押しを遊技者に促す長押し促進演出を実行し、この長押し促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の操作時間が所定時間に達したことを条件として、リーチ成立成功演出(又はリーチ成立失敗演出)を実行するといった構成を採用してもよい。
また、本実施形態における単押し促進演出(図15参照)や、上記他の実施形態における連打促進演出に応じて遊技者に操作される操作手段は第1演出ボタン35に限らず、第2演出ボタン36であってもよい。すなわち、リーチ成立煽り演出に続いて、第2演出ボタン36の単押し(又は連打)を遊技者に促す単押し促進演出(又は連打促進演出)を実行し、単押し促進演出(又は連打促進演出)に係る有効期間中における第2演出ボタン36の単押し(又は断続的な所定回数の操作:連打)に応じて、リーチ成立成功演出(又はリーチ成立失敗演出)を実行してもよい。
また、リーチ成立煽り演出に続いて、第1演出ボタン35の単押しを遊技者に促す第1の単押し促進演出、及び、第2演出ボタン36の単押しを遊技者に促す第2の単押し促進演出を実行し、これら2つの単押し促進演出のいずれか一方に係る有効期間中における第1演出ボタン35(又は第2演出ボタン36)の単押しに応じて、リーチ成立成功演出(又はリーチ成立失敗演出)を実行するといった構成を採用することも可能である。
このような2つの単押し促進演出のいずれか一方をリーチ成立煽り演出に続いて実行するといった構成を採用する場合、例えば、例えば、第2の単押し促進演出が実行される場合の方が、第1の単押し促進演出が実行される場合に比べて、リーチ成立成功演出が実行され易い(すなわち、SPSPリーチに直発展し易い)、といった構成を併せて採用することが考えられる。
また、例えば、リーチ成立煽り演出の後にリーチ成立成功演出が実行される場合(すなわち、SPSPリーチに直発展する場合)は、第1の単押し促進演出が実行されるときと、第2の単押し促進演出が実行されるときと、がある一方で、リーチ成立煽り演出の後にリーチ成立失敗演出が実行される場合は、必ず第1の単押し促進演出が実行されて第2の単押し促進演出が実行されるときがない、といった構成を採用することも考えられる。
このような構成を採用した場合、リーチ成立煽り演出に続いて第2の単押し促進演出が実行された場合は、第1演出ボタン35の単押しに応じて、リーチ成立失敗演出は実行されることがなく、必ずリーチ成立成功演出が実行されることになる。このため、遊技者は、第2の単押し促進演出が開始された時点で、後にリーチ成立成功演出が実行されること(すなわち、SPSPリーチに直発展すること)を認識することができ、遊技者が操作を行う前から、大当たり遊技が実行されることに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることができ、第2演出ボタン36を操作することに関して、遊技者に強い動機付けを与えることが可能である。
また、本実施形態では、リーチ成立成功演出が実行された場合は、ノーマルリーチやSPリーチを経由せずにSPSPリーチに直発展するといった構成が採用されている。このため、リーチ成立成功演出の実行に伴って、SPSP専用曲とは異なる成功演出専用曲を再生するといった再生制御(図15(B)参照)に代えて、SPSP専用曲の一部を成功演出専用曲として再生するといった他の再生制御を実行するようにしてもよい。このような他の再生制御を実行するといった構成を採用する場合、例えば、リーチ成立成功演出の開始に伴ってSPSP専用曲の再生を開始し、リーチ成立成功演出の終了に伴ってSPSP専用曲の再生を中断し、その後、SPSPリーチの開始に伴ってSPSP専用曲の再生を再開するといった構成を併せて採用することが考えられる。
また、本実施形態では、単押し促進演出に係る有効期間(図15(A)及び(B)参照)と、発展演出の実行期間(図15(B)参照)と、暗転演出の実行期間(図15(B)参照)とが、いずれも無音期間となる場合を例に説明するが、これら3つの期間の少なくともいずれか1つに関して、演出音が再生される演出音再生期間としてもよい。ただし、単押し促進演出に係る有効期間を演出音再生期間とする場合、有効期間中には、煽り演出専用曲とは曲調が異なり、成功演出専用曲とは曲調が異なり、且つ、失敗演出専用曲とも曲調が異なる演出音を再生することが好ましい。また、発展演出の実行期間を演出音再生期間とする場合は、成功演出専用曲とは曲調が異なる演出音を再生することが好ましく、また、暗転演出の実行期間を演出音再生期間とする場合は、SPSP専用曲とは曲調が異なる演出音を再生することが好ましい。
また、本実施形態では、図15に例示されるSPSP直発展音響データの煽りパートと成功パートとを連続して再生した場合に、成功パートの開始に伴って曲調が変化するようにSPSP直発展音響データが構成されている。そして、煽りパートを最初から最後まで再生するのに要する再生時間と、リーチ成立煽り演出が開始されてから終了するまでの時間とが一致するように、SPSP直発展音響データが構成されている。これに対して、他の実施形態では、煽りパートを最初から最後まで再生するのに要する再生時間を、リーチ成立煽り演出が開始されてから終了するまでの時間よりも長くし、リーチ成立煽り演出が終了するのに伴って、煽りパートの再生を煽りパートの途中で中断するといった楽曲制御を行ってもよい。このような楽曲制御を行えば、煽り演出専用曲がきりの良い部分まで再生されずに途中で途切れた(すなわち、第1の曲調のメロディーが途中で途切れた)という感覚を遊技者に抱かせることができ、結果として、単押し促進演出の開始をより効果的に報知することが可能である。
また、本実施形態では、図15(A)に例示されるように、煽り演出専用曲の再生と、失敗演出専用曲の再生とが、SPSP直発展音響データと失敗音響データという2つの音響データを用いて実現される場合を例に説明するが、他の実施形態では、図15(A)に例示される煽りパートおよび失敗パートを有して構成される1つの音響データを用意しておき、この1つの音響データを用いて、煽り演出専用曲の再生と、失敗演出専用曲の再生とを実現するようにしてもよい。
また、本実施形態では、煽り演出専用曲(「第1の曲調の演出曲」の一例)の再生と、成功演出専用曲(「第2の曲調の演出曲」の一例)の再生とが、SPSP直発展音響データという1つの音響データを用いて実現される場合を例に説明するが、他の実施形態では、煽り演出専用曲を再生するための音響データと、成功演出専用曲を再生するための音響データとを別々に用意しておき、これらの音響データを個別にスピーカ38から出力するようにしてもよい。
また、本実施形態では、リーチ成立煽り演出に続いて、操作促進演出としての単押し促進演出を実行し、遊技者による操作(第1演出ボタン35の単押し)に応じた操作対応演出として、リーチ成立成功演出(又はリーチ成立失敗演出)を実行する場合を例に説明する。これに対して、他の実施形態では、リーチ成立煽り演出の後に操作促進演出を実行するのではなく、リーチ成立煽り演出に続いて(遊技者による操作とは無関係に)リーチ成立成功演出(又はリーチ成立失敗演出)を実行するといった構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、リーチ成立成功演出が実行された場合に、発展演出および暗転演出を実行してからSPSPリーチを開始する場合を例に説明するが、他の実施形態では、これら2つの演出のいずれか一方、或いは両方を実行することなく、SPSPリーチを開始するといった構成を採用してもよい。すなわち、リーチ成立成功演出に続くようにSPSPリーチを実行してもよい。
また、本実施形態では、「第1演出」がリーチ成立煽り演出であり、「第2演出」がリーチ成立成功演出である場合を例に説明するが、「第1演出」および「第2演出」は、これらの演出に限定されるものではなく、例えば、所定数(例えば、「4」)を上限として所定数以下のいずれかの段階まで段階的に変化可能な段階演出を実行可能な場合に、第1段階の演出を「第1演出」として実行すると共に第2段階の演出を「第2演出」として実行するといった構成や、第2段階の演出を「第1演出」として実行すると共に第3段階の演出を「第2演出」として実行するといった構成を採用することも可能である。
ここまで、リーチ成立煽り演出やリーチ成立成功演出、リーチ成立失敗演出等に関連して、他の実施形態等で採用し得る構成を順番に説明したが、これらの構成を適宜組み合わせた構成とすることも可能であることは言うまでもない。
[SPリーチ中予告とSPSPリーチ中予告について]
本実施形態の遊技機1では、SPリーチ(図8(H)参照)中には、自キャラが敵キャラと闘うバトル演出(以下、「前半バトル演出」とも言う。)が実行され、この前半バトル演出の結果に応じて異なる演出が実行される。具体的には、前半バトル演出において最終的に自キャラが敵キャラに勝利した場合は、SPリーチの終盤で当たり報知演出(図8(G)参照)が実行され、また、前半バトル演出において最終的に自キャラが敵キャラに敗北した場合は、SPリーチの終盤でハズレ報知演出(図8(G)参照)が実行される。
また、前半バトル演出において自キャラが敵キャラに敗北しそうになる様子を表すピンチ演出(例えば、図16(A)参照)が実行され、その後に、第1演出ボタン35の連打を遊技者に促す連打促進演出(図8(N)、図16(C)参照)が発生することもある。この連打促進演出が発生した場合、遊技者による第1演出ボタン35の連打に応じた操作対応演出として、自キャラの救援に失敗する様子を表す救援失敗演出(図16(F)参照)、又は、自キャラの救援に成功する様子を表す救援成功演出(図16(E)参照)が実行されることになる。ここで、救援失敗演出が実行された場合は、SPSPリーチへと発展することなく、SPリーチの終盤でハズレ報知演出が実行されることになる(図8(N)及び(G)参照)。一方、救援成功演出が実行された場合は、SPリーチからSPSPリーチへと発展し、SPSPリーチにおおいて当たり報知演出(又はハズレ報知演出)が実行されることになる(図8(I)及び(G)参照)。
このように、救援成功演出が実行されてSPリーチからSPSPリーチへと発展した場合は、SPSPリーチ中に、救援によって復活した自キャラが、SPリーチ中に登場したのと同じ敵キャラと再度闘うバトル演出(以下、「後半バトル演出」とも言う。)が実行される。そして、後半バトル演出において最終的に自キャラが敵キャラに勝利した場合は、SPSPリーチの終盤で当たり報知演出(図8(G)参照)が実行され(図19参照)、また、後半バトル演出において最終的に自キャラが敵キャラに敗北した場合は、SPSPリーチの終盤でハズレ報知演出(図8(G)参照)が実行される。
また、本実施形態の遊技機1では、SPリーチにおける前半バトル演出の実行中に、第1示唆画像(例えば、図16(E)参照)を用いた予告演出(SPリーチ中予告)が実行され、このSPリーチ中予告によって、大当たり遊技が実行される可能性があることが示唆されると共に、SPSPリーチに発展するか否かが報知される。また、SPSPリーチにおける後半バトル演出の実行中には、上記の第1示唆画像および第2示唆画像(例えば、自キャラが所持する武器:図19(B)参照)を用いた予告演出(SPSPリーチ中予告)が実行され、このSPSPリーチ中予告によって、大当たり遊技が実行される可能性があることが示唆される。
以下、図16,17を参照しつつ、SPSPリーチに発展しない場合のSPリーチ中予告の具体例について説明する。ここで、図16は、SPリーチでハズレ報知演出が実行される場合に行われるSPリーチ中予告の具体例を示す画面図であり、図17は、SPリーチ中に表示される第1示唆画像について説明するための説明図である。
<SPSPリーチに発展しない場合のSPリーチ中予告>
例えば、通常遊技状態のときにメインCPU81によって実行された第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」となり、且つ、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンG(図9(B)参照)が選択された場合、この変動パターンGで第1特別図柄が変動表示されているときに、図16に例示される一連の演出が実行されることがある。
図16(A)には、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコン(例えば、赤色の当該アイコン)に対応する変動パターンGでの第1特別図柄の変動表示中に、4図柄によるリーチが成立した状態で、SPリーチ中に前半バトル演出が実行されている様子が例示されている。前半バトル演出では、自キャラと敵キャラとが攻防を繰り返す様子を表す演出表示が行われた後に、図16(A)に例示されるように、自キャラが敵キャラ(例えば、怪獣)の攻撃を受けて敗北しそうになる様子を表すピンチ演出が行われる場合がある。図16(A)には、敵キャラの攻撃を受けた自キャラが、所持していた武器(ここでは、剣)を落とし、倒れそうになっている様子が示されている。
このようなピンチ演出が行われた場合、後述する連打演出に先立って、説明演出が行われる(図16(B)参照)。この説明演出は、仲間が自キャラを救出することに成功すれば大当たりの大チャンスとなることを説明する演出であり、具体的には、「エネルギーを溜めて救出だ! 仲間出現で大チャンス!?」といったメッセージを表示画面70に表示すると共に、このメッセージと同じ内容の音声をスピーカ38から出力する演出である。
上記の説明演出が行われると、第1演出ボタン35の操作が有効な有効期間となり、この有効期間中には、第1演出ボタン35の連打を遊技者に促す連打促進演出が行われる。図16(C)には、連打促進演出が開始された直後の様子が例示されており、表示画面70には、連打促進演出に係る演出画像として、第1演出ボタン35を模した第1演出ボタン画像と、第1演出ボタン35に対する操作内容を示す「連打!」の文字と、連打促進演出に係る有効期間の残時間を示す有効期間ゲージとが表示される。
このような連打促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35の操作回数が所定回数(例えば、「2」)に達すると、自キャラの仲間を含んでいないものの、この仲間が纏う白色のオーラを示す第1示唆画像(初期表示態様の第1示唆画像:図17(A)参照)が表示画面70の中央に表示される(図16(D)参照)。第1示唆画像は、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆すると共に、SPSPリーチに発展するか否かを報知する機能を有している。そして、第1示唆画像は、第1演出ボタン35の連打に応じてその表示態様が変化し得る演出画像であるが、第1示唆画像の表示態様の変化については、図17に基づいて後に詳述する。
上記のように、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンG(図9(B)参照)が選択されている場合は、以下のような演出表示が行われる。すなわち、SPリーチからSPSPリーチへと発展しない場合は、連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の連打に応じて、第1示唆画像の表示態様が維持される。図16(E)には、連打促進演出に係る有効期間が終了して、連打促進演出に係る演出画像が消去された直後の様子が例示されているが、SPSPリーチに発展しない場合は、連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の操作回数が増加したとしても、第1示唆画像の表示態様が初期表示態様(図17(A)参照)から変化しない(図16(D)~(E)参照)。
このように、連打促進演出に係る有効期間が終了した後も第1示唆画像の表示態様が初期表示態様に維持されている場合は、自キャラの救援に失敗して自キャラが完全に倒れ込んでしまい、敵キャラが立ち去っていく様子を表す救援失敗演出が行われる(図16(F)参照)。このような救援失敗演出が行われた場合、第1特別図柄の変動表示の終盤において、リーチハズレ目を示す3つの演出図柄(ここでは、「454」)が擬似停止し、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴い、これらの演出図柄がそのまま本停止する(図16(G)及び(H)参照)。
<第1示唆画像の表示態様について>
図17に例示されるように、第1示唆画像の表示態様には、初期表示態様(図17(A)参照)と、第1表示態様(図17(B)参照)と、第2表示態様(図17(C)参照)と、第3表示態様(図17(D)参照)と、がある。図16を参照しつつ、第1示唆画像の表示態様が初期表示態様から変化しない場合を例に説明したが、連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の連打に応じて、第1示唆画像の表示態様が初期表示態様から他の表示態様へと変化する場合がある。
具体的には、第1示唆画像の表示態様が初期表示態様から第1表示態様まで変化する場合や、第1示唆画像の表示態様が初期表示態様から第1表示態様を介して第2表示態様まで変化する場合、第1示唆画像の表示態様が初期表示態様から第1表示態様および第2表示態様を介して第3表示態様まで変化する場合がある。また、第1示唆画像の表示態様が初期表示態様から第1表示態様を介することなく第2表示態様まで変化する場合や、第1示唆画像の表示態様が初期表示態様から第1表示態様を介することなく第2表示態様を介して第3表示態様まで変化する場合もある。また、第1示唆画像の表示態様が初期表示態様から第1表示態様を介した後に第2表示態様を介することなく第3表示態様まで変化する場合や、第1示唆画像の表示態様が初期表示態様から第1表示態様および第2表示態様を介することなく第3表示態様まで変化する場合もある。
本実施形態の遊技機1では、このような第1示唆画像の表示態様の変化パターン毎に、表示態様の変化タイミングを規定する操作回数を示す情報がサブROM92に記憶されている。例えば、第1示唆画像の表示態様を初期表示態様から第1表示態様、第2表示態様、第3表示態様の順で変化させる変化パターンに対しては、第1操作回数(例えば、5回)、第2操作回数(例えば、10回)、及び第3操作回数(例えば、15回)を示す情報がサブROM92に記憶されている。これに対して、サブCPU91は、第1演出ボタン検知センサ96(図5参照)から出力される操作情報(操作信号)に基づいて、連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の操作回数をカウントし、カウントした操作回数が第1操作回数に達したタイミングで第1示唆画像の表示態様を初期表示態様から第1表示態様に変化させ、カウントした操作回数が第2操作回数に達したタイミングで第1示唆画像の表示態様を第1表示態様から第2表示態様に変化させ、カウントした操作回数が第3操作回数に達したタイミングで第1示唆画像の表示態様を第2表示態様から第3表示態様に変化させる。
一方、図16に基づいて上述したように、第1示唆画像の表示態様を初期表示態様のまま維持する場合に関しては、上記のような操作回数が記憶されていないため、第1示唆画像の表示態様が変化しないようになっている。
このように、本実施形態の遊技機1では、連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の操作回数に基づいて、第1示唆画像の表示態様を変化させる演出制御(又は、第1示唆画像の表示態様を初期表示態様のまま維持する演出制御)が行われるが、第1示唆画像の表示態様を変化させる場合に関して、第1演出ボタン35が操作される毎に、第1示唆画像の表示態様を変化させるか否かの演出抽選を行い、この演出抽選に当選したことを条件として第1示唆画像の表示態様を変化させるといった演出制御を行うことも可能である。
このような演出制御を行うことによって、第1示唆画像の表示態様を変化させる変化パターンが同じであっても、異なるタイミングで第1示唆画像の表示態様が変化することになるため、第1示唆画像の表示態様の変化の仕方が豊富になり、第1示唆画像の表示態様を変化させる連打対応演出の興趣性を効果的に向上させることが可能である。
なお、第1示唆画像の表示態様の変化パターンは、SPリーチ中予告が実行される第1特別図柄の変動表示の開始時に、メインCPU81による第1特別図柄判定の判定結果に基づいて、サブCPU91によって設定されるが、連打促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されない場合は、以下のような演出制御が行われる。
例えば、第1示唆画像の表示態様を初期表示態様から第1表示態様、第2表示態様、第3表示態様の順に変化させる変化パターンが設定されている場合、サブCPU91は、連打促進演出に係る有効期間中は、操作回数が上記の第1操作回数にすら達しないために、第1示唆画像の表示態様を初期表示態様に維持する。そして、この有効期間が終了するタイミングで、第1示唆画像の表示態様を、初期表示態様から(第1表示態様および第2表示態様を介することなく)第3表示態様に変化させる。
このように、連打促進演出に係る有効期間中に操作が行われない場合は、有効期間が終了するタイミングで、第1示唆画像の表示態様が、初期表示態様から、予め設定されている変化パターンによって規定される最終の表示態様へと直接変化することになる。
(初期表示態様の第1示唆画像の特徴)
続いて、図17を参照しつつ、第1示唆画像の各表示態様の特徴について説明する。
初期表示態様の第1示唆画像(図17(A)参照)には、以下のような特徴がある。すなわち、初期表示態様の第1示唆画像は、図16にも例示されるように、自キャラの仲間である仲間キャラを含んでいない(仲間キャラ人数:「0」)、自キャラの仲間が纏う白色のオーラのみを表す演出画像である。この初期表示態様の第1示唆画像は、自キャラを救援する仲間キャラが出現していないことを示す演出画像であることから、初期表示態様が第1示唆画像の最終的な表示態様となる場合には、SPSPリーチに発展しないという特徴がある。
なお、本実施形態の遊技機1では、SPリーチ中の前半バトル演出からSPSPリーチ中の後半バトル演出へと発展した場合、後半バトル演出におけるSPSPリーチ中予告として、自キャラが敵キャラと闘うための武器(第2示唆画像の一例)を、第1示唆画像を用いて強化する武器強化演出(図18(H)~(I)、図19(A)~(B)参照)が行われるが、初期表示態様が第1示唆画像の最終的な表示態様となる場合は、上記のようにSPSPリーチに発展しないため、武器強化演出が行われることもないという特徴がある(図17(A)参照)。
(第1表示態様の第1示唆画像の特徴)
第1表示態様の第1示唆画像(図17(B)参照)には、以下のような特徴がある。
すなわち、第1表示態様の第1示唆画像は、自キャラの仲間である1人の仲間キャラを含み(仲間キャラ人数:「1」)、その1人の仲間キャラが青色のオーラを纏っている様子を表す演出画像である。この第1表示態様の第1示唆画像は、自キャラを救援する1人の仲間キャラが出現したことを示す演出画像であることから、第1表示態様が第1示唆画像の最終的な表示態様となる場合には、SPリーチからSPSPリーチ、すなわち、前半バトル演出から後半バトル演出に必ず発展するという特徴がある。
本実施形態の遊技機1では、連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の操作に応じて、仲間キャラが1人でも登場すればSPSPリーチ(後半バトル演出)に必ず発展し、仲間キャラが登場したにも拘わらずSPSPリーチに発展しないということがないように構成されている。このため、第1示唆画像の表示態様が初期表示態様から第1表示態様へと変化した時点で、SPSPリーチへの発展が濃厚となる(図17(B)参照)。このことは、第2表示態様の第1示唆画像(図17(C)参照)や第3表示態様の第1示唆画像(図17(D)参照)が表示される場合についても同様であり、第1表示態様~第3表示態様のうちのいずれかの表示態様の第1示唆画像を表示する演出は、SPSPリーチ(後半バトル演出)への発展を確定的に報知する確定報知演出として機能する演出であるとも言える。
図17(B)における第1表示態様の第1示唆画像の説明に戻り、第1示唆画像が表示された状態で後半バトル演出に発展した場合は、自キャラが敵キャラと闘うための武器を、第1示唆画像を用いて強化する武器強化演出が行われるが、表示中の第1示唆画像が第1表示態様の第1示唆画像(1人の仲間キャラが青色のオーラを纏っている様子を表す演出画像)である場合は、その武器強化の度合いが小さいという特徴がある。具体的には、第1表示態様の第1示唆画像を用いた武器強化演出が行われる場合は、第1表示態様の第1示唆画像が、図18(H)~(I)に示されるのと同様に、(前半バトル演出中にも自キャラが所持していた)白色の小剣(図16(A)参照)へと移動していき、図19(A)に示されるのと同様に、その第1示唆画像が白色の小剣にエネルギーを注入し、白色の小剣を、第1表示態様の第1示唆画像と同じ青色であって、且つ、小剣よりも大きい中剣へと変化させる武器強化演出が行われる(図17(B)参照)。
(第2表示態様の第1示唆画像の特徴)
第2表示態様の第1示唆画像(図17(C)参照)には、以下のような特徴がある。
すなわち、第2表示態様の第1示唆画像は、自キャラの仲間である2人の仲間キャラを含み(仲間キャラ人数:「2」)、その2人の仲間キャラが緑色のオーラを纏っている様子を表す演出画像である。この第2表示態様の第1示唆画像は、自キャラを救援する2人の仲間キャラが出現したことを示す演出画像であることから、第2表示態様が第1示唆画像の最終的な表示態様となる場合には、前半バトル演出から後半バトル演出に必ず発展することになる。すなわち、第2表示態様の第1示唆画像が表示された時点で、SPSPリーチ(後半バトル演出)への発展が濃厚となる。
また、第1示唆画像が表示された状態で後半バトル演出に発展した場合は、自キャラが敵キャラと闘うための武器を、第1示唆画像を用いて強化する武器強化演出が行われるが、表示中の第1示唆画像が第2表示態様の第1示唆画像(2人の仲間キャラが緑色のオーラを纏っている様子を表す演出画像)である場合は、その武器強化の度合いが中程度であるという特徴がある。具体的には、第2表示態様の第1示唆画像を用いた武器強化演出が行われる場合は、第2表示態様の第1示唆画像が、図18(H)~(I)に示されるのと同様に、(前半バトル演出中にも自キャラが所持していた)白色の小剣(図16(A)参照)へと移動していき、図19(A)に示されるのと同様に、その第1示唆画像が白色の小剣にエネルギーを注入し、白色の小剣を、第2表示態様の第1示唆画像と同じ緑色であって、且つ、小剣や中剣よりも大きい大剣へと変化させる武器強化演出が行われる(図17(C)参照)。
(第3表示態様の第1示唆画像の特徴)
第3表示態様の第1示唆画像(図17(D)参照)には、以下のような特徴がある。
すなわち、第3表示態様の第1示唆画像は、自キャラの仲間である3人の仲間キャラを含み(仲間キャラ人数:「3」)、その3人の仲間キャラが赤色のオーラを纏っている様子を表す演出画像である。この第3表示態様の第1示唆画像は、自キャラを救援する3人の仲間キャラが出現したことを示す演出画像であることから、第3表示態様が第1示唆画像の最終的な表示態様となる場合には、前半バトル演出から後半バトル演出に必ず発展することになる。すなわち、第3表示態様の第1示唆画像が表示された時点で、SPSPリーチ(後半バトル演出)への発展が濃厚となる。
また、上記のように、第1示唆画像が表示された状態で後半バトル演出に発展した場合は、自キャラが敵キャラと闘うための武器を、第1示唆画像を用いて強化する武器強化演出が行われるが、表示中の第1示唆画像が第3表示態様の第1示唆画像(3人の仲間キャラが赤色のオーラを纏っている様子を表す演出画像)である場合は、その武器強化の度合いが大きいという特徴がある。具体的には、第3表示態様の第1示唆画像を用いた武器強化演出が行われる場合は、第3表示態様の第1示唆画像が(前半バトル演出中にも自キャラが所持していた)白色の小剣へと移動していき(図18(H)~(I)参照)、その第1示唆画像が白色の小剣にエネルギーを注入し(図19(A)参照)、白色の小剣を、第3表示態様の第1示唆画像と同じ赤色であって、且つ、小剣や中剣、大剣よりも攻撃力が高い光線銃へと変化させる武器強化演出が行われる(図17(C)、図19(A)~(B)参照)。
(初期表示態様、第1表示態様~第3表示態様の比較)
ここまで、図17に基づいて説明したように、本実施形態の遊技機1では、第1示唆画像の表示態様が初期表示態様から変化しない場合は、SPSPリーチに発展せず、第1示唆画像の最終的な表示態様が第1表示態様~第3表示態様のいずれかとなる場合は、SPSPリーチに必ず発展する。そして、初期表示態様の第1示唆画像が仲間キャラを示さないのに対して、第1表示態様~第3表示態様の第1示唆画像は、少なくとも1人の仲間キャラを示すものである。このため、遊技者は、最終的な第1示唆画像によって仲間キャラが表されているか否かに基づいて、SPSPリーチに発展するか否かを容易に認識することができる。
また、各表示態様の第1示唆画像の表示色に関しては、SPSPリーチ非発展を示唆する初期表示態様の第1示唆画像が示すオーラが白色であるのに対して、第1表示態様の第1示唆画像が示すオーラは青色であり、第2表示態様の第1示唆画像が示すオーラは緑色であり、第1表示態様の第1示唆画像が示すオーラは赤色である(図17参照)。これらの第1示唆画像のうち、第1表示態様~第3表示態様のいずれかの表示態様の第1示唆画像が表示された場合、その後に必ずSPSPリーチに発展することから、これらの第1示唆画像を表示する演出は、大当たり遊技が実行される可能性があってその可能性が相対的に高いことを示唆する予告演出として機能する。このため、遊技者は、第1示唆画像の表示色が白色であるか否かに基づいて、大当たり遊技が実行される可能性の有無を容易に判別することが可能である。
また、初期表示態様、第1表示態様~第3表示態様に関して、以下のような特徴がある。すなわち、SPリーチ中予告が実行される第1特別図柄の変動表示の開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合に関して、第1示唆画像の最終的な表示態様を選択割合が高いものから低いものの順に並べると、第3表示態様、第2表示態様、第1表示態様、初期表示態様の順となる。また、SPリーチ中予告が実行される第1特別図柄の変動表示の開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合に関して、第1示唆画像の最終的な表示態様を選択割合が高いものから低いものの順に並べると、初期表示態様、第1表示態様、第2表示態様、第3表示態様の順となる。
このため、第1示唆画像の表示態様が最終的に第3表示態様まで変化するSPリーチ中予告の大当たり信頼度が最も高く、第1示唆画像の表示態様が最終的に第2表示態様まで変化するSPリーチ中予告の大当たり信頼度が次に高く、第1示唆画像の表示態様が最終的に第1表示態様まで変化するSPリーチ中予告の大当たり信頼度が次に高く、第1示唆画像の表示態様が初期表示態様から変化しないSPリーチ中予告の大当たり信頼度が最も低くなっており、遊技者は、第1示唆画像が示す仲間キャラの人数とオーラの色に基づいて、大当たり信頼度(すなわち、当たり報知演出が実行されて大当たり遊技が実行される可能性)がどの程度あるかを容易に認識することが可能である。
(武器強化演出後の武器について)
なお、第1表示態様~第3表示態様の第1示唆画像の大当たり信頼度については上記の通りであるが、武器強化演出後の武器を示す第2示唆画像については、以下のことが言える。すなわち、第1表示態様の第1示唆画像を用いて武器強化演出が実行された場合は、この第1示唆画像が示すオーラと共通する青色で表現された中剣を表す第2示唆画像が表示される。また、第2表示態様の第1示唆画像を用いて武器強化演出が実行された場合は、この第2示唆画像が示すオーラと共通する緑色で表現された大剣を表す第2示唆画像が表示される。また、第3表示態様の第1示唆画像を用いて武器強化演出が実行された場合は、この第3示唆画像が示すオーラと共通する赤色で表現された光線銃を表す第2示唆画像が表示される。そして、このように、青色の中剣を表す第2示唆画像が第1表示態様の第1示唆画像と対応し、緑色の大剣を表す第2示唆画像が第2表示態様の第1示唆画像と対応し、赤色の光線銃を表す第2示唆画像が第3表示態様の第1示唆画像と対応することから、中剣を表す第2示唆画像と、大剣を表す第2示唆画像と、光線銃を表す第2示唆画像との大当たり信頼度の大小関係については、上述した第1表示態様~第3表示態様の第1示唆画像と同様となる。
すなわち、赤色の光線銃を表す第2示唆画像が表示されるSPSPリーチ中予告の大当たり信頼度が最も高く、緑色の大剣を表す第2示唆画像が表示されるSPSPリーチ中予告の大当たり信頼度が次に高く、青色の中剣を表す第2示唆画像が表示されるSPSPリーチ中予告の大当たり信頼度が最も低くなっており、遊技者は、第2示唆画像が示す武器の種類とその表示色に基づいて、大当たり信頼度がどの程度あるかを容易に認識することが可能である。
本実施形態の遊技機1では、武器強化演出が実行された後は、第1示唆画像が表示されないももの第2示唆画像が表示されるため、遊技者は、武器強化演出が実行されるまでは、第1示唆画像の表示態様に基づいて大当たり信頼度を認識することができ、また、武器強化演出が実行され後は、第2示唆画像の表示態様に基づいて大当たり信頼度を認識することができる。
<SPSPリーチに発展する場合のSPリーチ中予告とSPSPリーチ中予告>
続いて、図18,19を参照しつつ、第1示唆画像の表示態様を最終的に第3表示態様まで変化させるSPリーチ中予告と、自キャラの武器を第3表示態様の第1示唆画像と表示色が共通する光線銃へと変化させるSPSPリーチ中予告の具体例について説明する。ここで、図18,19は、SPリーチからSPSPリーチに発展する場合に行われるSPリーチ中予告およびSPSPリーチ中予告の具体例を示す画面図である。なお、ここでは、SPリーチ中予告およびSPSPリーチ中予告が実行される第1特別図柄の変動表示の開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であって、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンE(図9(A)参照)が選択され、第1示唆画像の変化パターンとして、第1示唆画像の表示態様を初期表示態様から第1表示態様、第2表示態様、第3表示態様の順に変化させる変化パターンが設定されている場合を例に説明を行う。
なお、前半バトル演出における連打促進演出が開始されるまでに行われる演出は、図16(A)及び(B)に基づいて上述した演出と共通しているため、ここでは、連打促進演出が開始されて以降の演出について説明を行う。
図18(A)には、7図柄でリーチが成立した状態で、図16(C)に基づいて上述したのと同様に、前半バトル演出中に連打促進演出が開始された直後の様子が例示されている。このように、第1演出ボタン35の連打を遊技者に促す連打促進演出が開始され後、連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の操作回数が「2」に達すると、図16(D)に基づいて上述したように、初期表示態様の第1示唆画像(図17(A)参照)が表示画面70の中央に表示される(図18(B)参照)。
その後、連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の操作回数が第1操作回数(例えば、5回)に達すると、初期表示態様の第1示唆画像が第1表示態様の第1示唆画像に変化する(図18(B)及び(C)参照)。そして、第1演出ボタン35の更なる操作が行われて、有効期間中における第1演出ボタン35の操作回数が第2操作回数(例えば、10回)に達すると、第1表示態様の第1示唆画像が第2表示態様の第1示唆画像へと変化し、さらに、有効期間中における第1演出ボタン35の操作回数が第3操作回数(例えば、15回)に達すると、第2表示態様の第1示唆画像が第3表示態様の第1示唆画像(図18(D)参照)へと変化する。
なお、図18では、第1表示態様の第1示唆画像が図18(C)に例示され、第3表示態様の第1示唆画像が図18(D)に例示されており、これらの示唆画像の間に表示される第2表示態様の第1示唆画像の図示が省略されている。
図18(D)に例示されるように、第3表示態様の第1示唆画像が表示された後、連打促進演出に係る有効期間が終了すると、連打促進演出に係る演出画像の表示が終了し、第3表示態様の第1示唆画像が示す3人の仲間キャラの救援を受けて自キャラが復活する様子を表す救援成功演出が行われる(図18(E)参照)。
なお、図18(D)及び(E)には、自キャラが復活したことを強調するために、第3表示態様の第1示唆画像を縮小して表示画面70における右下方の領域へと移動させ、この第1示唆画像の移動によってできた表示画面70の中央領域に復活した自キャラが表示される様子が例示されているが、第3表示態様の第1示唆画像が表す3人の仲間キャラとオーラの大きさ及び表示領域の少なくとも一方を維持したまま、自キャラが復活する様子を表す救援成功演出を実行するようにしてもよい。
図18(E)の説明に戻り、救援成功演出が開始されてから所定時間が経過すると、SPリーチ(前半バトル演出)からSPSPリーチ(後半バトル演出)へと発展する(図18(E)及び(F)参照)。図18(F)には、後半バトル演出へと発展して、復活した自キャラが小剣を振りかざして再登場した敵キャラと対峙する様子が例示されている。このように、後半バトル演出が開始されると、自キャラと敵キャラとが攻防を繰り返す様子を表す攻防演出が行われる(図18(G)参照)。
その後、攻防演出が行われて後半バトル演出の終盤に近くなると、第1示唆画像(ここでは、第3表示態様の第1示唆画像:図17(D)参照)を用いた武器強化演出が行われる(図18(H)~(I)、図19(A)~(B)参照)。具体的には、まず、第3表示態様へと変化した第1示唆画像を、自キャラが所持する小剣を表す第2示唆画像に向けて移動させる移動演出表示が実行される(図18(H)~(I)参照)。
なお、図18(H)~(I)には、第1示唆画像が縮小しながら小剣を表す第2示唆画像に向けて移動する様子が例示されているが、第1示唆画像の表示態様(ここでは、大きさ)を変化させることなく、第1示唆画像を第2示唆画像に向けて移動させる移動演出表示を実行するようにしてもよい。また、ここでは、第3表示態様へと変化した第1示唆画像を第2示唆画像に向けて移動させる場合を例に説明するが、第1表示態様へと変化した第1示唆画像を第2示唆画像に向けて移動させる場合や、第2表示態様へと変化した第1示唆画像を第2示唆画像に向けて移動させる場合についても、同様の移動演出表示が実行される。
上記のように、第1示唆画像(ここでは、第3表示態様の第1示唆画像)を第2示唆画像に向けて移動させる移動演出表示によって、赤色のオーラを纏った3人の仲間キャラを表す第1示唆画像が小剣を表す第2示唆画像に到達すると、3人の仲間キャラから小剣にエネルギーが注入される様子を表す演出表示が実行され(図19(A)参照)、その後、自キャラが所持している小剣が、3人の仲間キャラが纏っているのと同じ赤色の光線銃へと変化する様子を表す変化演出表示が実行される(図19(A)及び(B)参照)。
なお、ここでは、第3表示態様の第1示唆画像を用いて変化演出表示が実行される場合を例に説明するが、第1表示態様の第1示唆画像(図17(B)参照)を用いて武器強化演出が実行される場合は、青色のオーラを纏った1人の仲間キャラから小剣にエネルギーが注入される様子を表す演出表示が実行され、その後、自キャラが所持している小剣が、1人の仲間キャラが纏っているのと同じ青色の中剣へと変化する様子を表す変化演出表示が実行される。また、第2表示態様の第1示唆画像(図17(C)参照)を用いて武器強化演出が実行される場合は、緑色のオーラを纏った2人の仲間キャラから小剣にエネルギーが注入される様子を表す演出表示が実行され、その後、自キャラが所持している小剣が、2人の仲間キャラが纏っているのと同じ緑色の大剣へと変化する様子を表す変化演出表示が実行される。
図19の説明に戻り、自キャラが所持する小剣が赤色の光線銃に変化すると、自キャラが光線銃を使って最終攻撃を加える様子を表す最終攻撃演出が実行される(図19(C)参照)。ここでは、最終攻撃に使用される武器が、中剣、大剣、及び光線銃の中で最も攻撃力が高い光線銃に変化しており、また、その表示色は赤色である。このため、遊技者は、自キャラが所持している武器の種類(ここでは、光線銃)とその表示色(ここでは、赤色)に基づいて、自キャラが敵キャラに勝利して当たり報知演出が実行される可能性が相対的に高いことを容易に認識することが可能である。
図19(D)には、光線銃を用いた自キャラによる攻撃が敵キャラにヒットして、自キャラが敵キャラを撃破する様子を表す撃破演出が例示されている。このように、撃破演出が実行された場合は、第1特別図柄の変動表示の終盤において、ゾロ目(ここでは、「777」)を示す3つの演出図柄を擬似停止させた後に、第1特別図柄として大当たり図柄が停止表示されるのに伴ってこれら3つの演出図柄を本停止させる当たり報知演出が実行される(図19(E)~(F)参照)。
なお、ここでは、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合に選択される変動パターンE(図9(A)参照)が選択されているために、最終攻撃演出の後に撃破演出および当たり報知演出が実行されるが、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合に選択される(変動パターンEと対応する)変動パターンJ(図9(B)参照)が選択されている場合には、最終攻撃演出の後に敗北演出(自キャラが返り討ちにあって敵キャラに敗北する様子を表す演出)が実行され、その後、リーチ外れ目を示す3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させるハズレ報知演出が実行される。
(SPリーチ中予告やSPSPリーチ中予告を実行可能な遊技機1について)
ここまで、図16~図19を参照しつつ、本実施形態の遊技機1で実行されるSPリーチ中予告やSPSPリーチ中予告について説明したが、このような遊技機1は、以下のような遊技機として捉えることができる。
遊技者に有利な特別遊技(例えば、大当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段(例えば、図31のステップS308における大当たり判定処理を実行するメインCPU81:図5参照)と、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定された場合に、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段(例えば、図28のステップS6における大入賞口開閉制御処理を実行するメインCPU81)と、
演出を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU91:図5参照)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記判定手段の判定結果(例えば、第1特別図柄判定の判定結果)に基づいて、前記特別遊技が実行される可能性があることを示唆する第1示唆画像(例えば、図17(A)参照)と、当該第1示唆画像とは異なる前記特別遊技が実行される可能性があることを示唆する第2示唆画像(例えば、自キャラが所持する武器を表す演出画像:図18(F)~(G)参照)と、を表示可能であり、
前記第1示唆画像の表示態様を、前記可能性が第1の程度であることを示唆する第1表示態様(例えば、図17(A)に例示される初期表示態様)から、前記可能性が前記第1の程度よりも高い第2の程度であることを示唆する第2表示態様(例えば、図17(B)~(D)に例示される第1表示態様、第2表示態様、及び第3表示態様のいずれか)へと変化させ、その後に、前記第2示唆画像の表示態様(例えば、自キャラが所持する武器の種類やその表示色)を前記第1示唆画像の第2表示態様に対応する対応表示態様へと変化させる(例えば、第1示唆画像によって表されるオーラの色と共通する色の武器に変化させる:図18(H)~(I)、図19(A)~(B)参照)、ことを特徴とする遊技機。
この遊技機によれば、第1示唆画像の表示態様が第2表示態様へと変化した後に、第2示唆画像の表示態様が第2表示態様に対応する対応表示態様へと変化する(例えば、図18(B)~(D)、図18(H)~(I)、図19(A)~(B)参照)。このように、第1示唆画像の表示態様を変化させる表示演出と、第2示唆画像の表示態様を変化させる表示演出と、の両方によって、特別遊技が実行される可能性があることが示唆されるため、これらの表示演出の相乗効果によって、特別遊技が実行されることに対する遊技者の期待感を向上させることができ、高い演出効果を得ることが可能である。また、第1示唆画像および第2示唆画像の両方の示唆画像の変化後の表示態様によって、特別遊技が実行される可能性が示唆されるため、いずれか一方の示唆画像の表示態様を変化させる場合に比べて、特別遊技が実行される可能性があることを遊技者が認識し易いという利点がある。
また、SPリーチ中予告やSPSPリーチ中予告を実行可能な本実施形態の遊技機1は、以下のような遊技機として捉えることも可能である。
遊技者による入力が可能な入力手段(例えば、第1演出ボタン35)を備え、
前記演出制御手段は、
前記入力手段に対する入力回数が所定回数(例えば、第1操作回数:5回)となったことに応じて、前記第1示唆画像の表示態様を前記第1表示態様(例えば、図17(A)に例示される初期表示態様)から前記第2表示態様(例えば、図17(B)に例示される第1表示態様)に変化させる、ことを特徴とする遊技機。
この遊技機によれば、入力手段に対する入力回数が所定回数となったことに応じて、第1示唆画像の表示態様が第2表示態様へと変化する。このため、特別遊技が実行される可能性がどの程度あるかを認識したい遊技者に対して、入力手段に対する入力を行うことに関する動機付けを与えることができ、入力手段に対する入力が行われないことに起因して十分な演出効果が得られないといった問題が生じるのを容易且つ効果的に抑制することが可能である。
また、SPリーチ中予告やSPSPリーチ中予告を実行可能な本実施形態の遊技機1は、以下のような遊技機として捉えることも可能である。
前記演出制御手段は、
前記第2示唆画像の表示態様を前記対応表示態様へと変化させる前に(例えば、図19(A)~(B)に例示される変化演出表示を実行する前に)、前記第2表示態様へと変化した前記第1示唆画像を前記第2示唆画像に向けて移動させる移動演出表示(例えば、図18(H)~(I)参照)を実行する、ことを特徴とする遊技機。
この遊技機によれば、第2示唆画像の表示態様が対応表示態様へと変化する前に、第2表示態様へと変化した第1示唆画像を第2示唆画像に向けて移動させる移動演出表示が実行される(例えば、図18(H)~(I)、図19(A)~(B)参照)。このため、第1表示態様から第2表示態様へと第1示唆画像の表示態様が変化する様子を視認していた遊技者の視線を第2示唆画像へと容易に誘導することができ、結果として、第2示唆画像の表示態様を対応表示態様へと変化させる表示演出(例えば、図19(A)~(B)に例示される変化演出表示)の演出効果を効果的に向上させることが可能である。
(SPリーチ中予告やSPSPリーチ中予告に関する他の構成)
SPリーチ中予告やSPSPリーチ中予告に関して、以下のような構成を採用してもよい。
すなわち、本実施形態では、自キャラが所持する武器を表す第2示唆画像の表示態様を第1示唆画像の変化後の表示態様と対応する対応表示態様へと変化させる前に、表示態様が変化した第1示唆画像を第2示唆画像に向けて移動させる移動演出表示(例えば、図18(H)~(I)参照)を実行する場合を例に説明した。これに対して、他の実施形態では、このような移動演出表示を実行することなく、第2示唆画像の表示態様を対応表示態様へと変化させるようにしてもよい。
本実施形態では、連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の操作回数が第1操作回数(例えば、5回)となったことに応じて第1示唆画像の表示態様を初期表示態様から第1表示態様に変化させ、連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の操作回数が第2操作回数(例えば、10回)となったことに応じて第1示唆画像の表示態様を第1表示態様から第2表示態様に変化させ、連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の操作回数が第3操作回数(例えば、15回)となったことに応じて第1示唆画像の表示態様を第2表示態様から第3表示態様に変化させる場合について説明する。これに対して、他の実施形態では、第1演出ボタン35の連打を遊技者に促す連打促進演出を実行せず、遊技者による入力手段に対する入力(本実施形態では、第1演出ボタン35の操作)とは無関係に、第1示唆画像の表示態様を図17に基づいて上述したように変化させてもよい。
また、本実施形態では、第1示唆画像の表示態様を初期表示態様から他の表示態様へと変化させる変化演出(例えば、図18(B)~(D)に例示される連打対応演出)をSPリーチ中に実行する場合を例に説明したが、他の実施形態では、このような変化演出をSPリーチとは異なるリーチ演出中(例えば、ノーマルリーチ中やSPSPリーチ中)に実行したり、或いは、リーチ演出が行われていないときに実行したりしてもよい。
また、本実施形態では、第2示唆画像の表示態様を対応表示態様へと変化させる変化演出(例えば、図19(A)~(B)に例示される変化演出表示)をSPSPリーチ中に実行する場合を例に説明したが、他の実施形態では、このような変化演出表示をSPSPリーチとは異なるリーチ演出中(例えば、ノーマルリーチ中やSPリーチ中)に実行したり、或いは、リーチ演出が行われていないときに実行したりしてもよい。
また、本実施形態では、第1示唆画像の表示態様を初期表示態様から他の表示態様へと変化させる変化演出において、第1示唆画像が表す表示オブジェクトの表示内容と表示色を両方とも変化させる場合を例に説明したが、変化演出はこれに限らず、表示オブジェクトの表示色は変化させずに表示内容(本実施形態では、仲間キャラの人数)だけを変化させる変化演出を実行したり、或いは、表示オブジェクトの表示内容は変化させずにその表示色だけを変化させる変化演出を実行したりしてもよい。
また、本実施形態では、第2示唆画像の表示態様を対応表示態様へと変化させる変化演出において、第2示唆画像が表す表示オブジェクト(本実施形態では、自キャラが所持する武器)の表示内容と表示色を両方とも変化させる場合を例に説明したが、変化演出はこれに限らず、表示オブジェクトの表示色は変化させずに表示内容(本実施形態では、武器の種類)だけを変化させる変化演出を実行したり、或いは、表示オブジェクトの表示内容は変化させずにその表示色(本実施形態では、武器の色)だけを変化させる変化演出を実行したりしてもよい。
また、本実施形態では、第1示唆画像が少なくとも仲間キャラが纏うオーラを表す演出画像である場合を例に説明するが、第1示唆画像が表す表示オブジェクトはオーラに限らず、他のもの(例えば、アイテム)であってもよい。また、本実施形態では、第2示唆画像が武器を表す演出画像である場合を例に説明するが、第2示唆画像が表す表示オブジェクトは武器に限らず、他のもの(例えば、キャラクタ)であってもよい。
[高ベース状態における楽曲再生制御について]
次に、図20~図22を参照しつつ、高ベース状態における楽曲再生制御について説明する。ここで、図20は、楽曲選択画面を例示する画面図である。図21は、確変遊技状態および(確変遊技状態に続く)時短遊技状態における選択楽曲について説明するための説明図である。図22は、楽曲再生に関する制御について説明するための説明図である。
図6(B)に基づいて上述したように、本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態において第1特別図柄表示器41に3R確変Aの大当たり図柄X1が停止表示された場合に、第2大入賞口28およびV入賞口287を長開放する長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行される。そして、この長開放ラウンド遊技中に遊技球がV入賞した場合(図7(B)参照)、最長で100回(「第1回数」の一例)の確変遊技が実行される期間(「第1期間」の一例、以下「確変遊技期間」とも言う。)に亘って継続し得る確変遊技状態で遊技が制御される。そして、この100回の確変遊技のそれぞれにおける第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)の判定結果が全て「ハズレ」であった場合は、最長で100回(「第2回数」の一例)の時短遊技が実行される期間(「第2期間」の一例、以下「時短遊技期間」とも言う。)に亘って継続し得る時短遊技状態で遊技が制御される(図7(H)参照)。このことは、確変遊技状態(又は時短遊技状態)における第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となり、大当たりの種類として図6(C)に例示される「10R確変A」や「3R確変B」(ST回数が100であり且つ時短回数が100である大当たり)が発生した場合についても同様である。
本実施形態の遊技機1は、上記の確変遊技期間と時短遊技期間とにおいて、スピーカ38を用いて所定の楽曲を再生する楽曲再生制御が実行される。そして、所定の楽曲の再生中であって、第2特別図柄(又は第1特別図柄)が変動表示されているときには、遊技者が所定操作を行うことによって、再生中の楽曲を任意に変更することができる。
図には示されていないが、本実施形態の遊技機1では、第1演出ボタン35と近接する位置に、上キー、下キー、左キー、及び右キーを有して構成される十字キーが設けられている。また、サブ制御基板90には、第1演出ボタン検知センサ96や第2演出ボタン検知センサ97に加えて、十字キーの操作を検知するキー操作検知センサが接続されている。遊技者が十字キーのいずれかのキー(上キー、下キー、左キー、又は右キー)を操作すると、キー操作が検知されたことを通知する検知信号がキー操作検知センサからサブ制御基板90に出力される。その際、上キーが操作された場合と、下キーが操作された場合と、左キーが操作された場合と、右キーが操作された場合とで、互いに異なる検知信号が出力される。このため、サブ制御基板90のサブCPU91は、キー操作検知センサからの検知信号に基づいて、4つのキーのうちのどのキーが操作されたかを特定することが可能である。
この十字キーは、遊技機1で行われる演出に関する変更を行う際に使用することができ、例えば、確変遊技期間(又は時短遊技期間)において所定の楽曲が再生されているときには、
上キーを操作することによって音量を1段階上げることができ、下キーを操作することによって音量を1段階下げることができ、また、再生中の楽曲を変更可能な楽曲変更可能期間中であれば、左キー又は右キーを操作することによって、再生中の楽曲を他の楽曲へと変更することができる。
なお、本実施形態の遊技機1は、確変遊技期間と時短遊技期間とにおいて、再生される楽曲を遊技者が任意に選択できる一方、通常遊技状態で遊技が制御されているときや、時短遊技期間と遊技状態が同じであるものの3R通常(図6(B)参照)に係る大当たり遊技の終了後に移行する時短遊技状態(図7(D)及び(E)参照)では、再生される楽曲を遊技者が選択することができないように構成されている。
図20(A)は、確変遊技期間(又は時短遊技期間)において、第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されているときに表示画面70に表示される演出画像を例示し、図20(B)は、確変遊技期間(又は時短遊技期間)において、第2特別図柄の変動表示中に表示画面70に表示される演出画像を例示している。
確変遊技期間と時短遊技期間は、いずれも、第2始動口22への遊技球の入賞が容易な高ベース状態である。このため、確変遊技期間中と時短遊技期間中は、ゲート25および第2始動口22を狙った右打ちを遊技者に促すために、右向き矢印と「右打ち」の文字から構成される右打ち促進画像が表示画面70における右上方の領域に表示される(図20(A)及び(B)参照)。
また、確変遊技期間中と時短遊技期間中は、いわゆる客待ち状態とならない限りは、特別図柄の変動表示が行われているか否かに関わらず、所定の楽曲が再生される。このため、確変遊技期間中と時短遊技期間中には、再生中の楽曲を示す情報(以下、「楽曲情報」とも言う。)として、再生中の楽曲の楽曲名と、その楽曲を歌っている歌手の名前とが、表示画面70における左上方の領域に上下に並んで表示される(図20(A)及び(B)参照)。なお、図20(A)及び(B)には、再生中の楽曲に関する楽曲情報として、再生中の楽曲の楽曲名としての「戦いの時」という文字と、この楽曲を歌っている歌手の名前としての「強戦士X」という文字が表示された状態が例示されている。
本実施形態の遊技機1では、上記のように、楽曲の再生中はその楽曲を示す楽曲情報が表示画面70における左上方の領域に表示されるが、再生中の楽曲が他の楽曲に変更された場合は、併せて楽曲情報が変更されることになる。すなわち、例えば、再生中の楽曲が楽曲X-1から楽曲X-2に変更される場合、表示されている楽曲X-1に係る楽曲情報が左上方の領域から所定方向にスクロールして表示画面70から消去され、新たに出現した楽曲X-2に係る楽曲情報が楽曲X-1に係る楽曲情報と同方向にスクロールして、楽曲X-1に係る楽曲情報が表示されていた左上方の領域まで移動する楽曲情報変更表示が行われることになる。
ところで、確変遊技期間中や時短遊技期間中に、第2特別図柄表示器42に第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されているときには、表示画面70ではハズレを報知する3つの演出図柄が本停止した状態で表示される。このため、遊技者は、演出図柄が本停止しているのを見て、第2特別図柄が停止した状態であることを、第2特別図柄表示器42を見ることなく容易に認識することができる。
しかしながら、上記のように3つの演出図柄が本停止した状態で表示されているにも拘わらず、上記の楽曲情報変更表示が行われてしまうと、演出図柄は本停止したままの状態であるものの、他の演出画像(ここでは、楽曲情報)が変動することになるため、演出図柄ではなく楽曲情報変更表示を見た遊技者が第2特別図柄の変動表示中であると誤認するおそれがある。
このため、本実施形態の遊技機1では、確変遊技期間中や時短遊技期間中における第2特別図柄(又は第1特別図柄)の変動表示中は、十字キーの左キー又は右キーの操作に応じて、再生中の楽曲を他の楽曲に変更する一方、確変遊技期間中や時短遊技期間中における第2特別図柄(及び第1特別図柄)の停止表示中は、再生中の楽曲の変更を制限する(すなわち、左キー又は右キーが操作されても再生中の楽曲を他の楽曲に変更しない)こととしている。
このように、確変遊技期間中や時短遊技期間中における第2特別図柄(又は第1特別図柄)の変動表示中は、再生中の楽曲を遊技者が任意に変更可能することが可能であることから、表示画面70に表示されている楽曲情報の左右両側の位置には、左キーを模した左キー画像および右キーを模した右キー画像が、それぞれ、明度が高い状態で表示される(図20(B)参照)。このため、左キー画像および右キー画像を視認した遊技者が、左キー又は右キーを操作すれば再生中の楽曲を変更できることを容易に認識することが可能である。
一方、確変遊技期間中や時短遊技期間中における第2特別図柄(及び第1特別図柄)の停止表示中は、表示画面70に表示されている楽曲情報の左右両側の位置に、明度が低い左キー画像および右キー画像が表示される(図20(A)参照)。このため、遊技者は、左キー画像および右キー画像の明度が低下していることに基づいて、左キーと右キーの操作が無効であり、操作を行ったとしても再生中の楽曲が変更されないことを容易に認識することが可能である。
<確変遊技期間における演出モードについて>
本実施形態の遊技機1では、確変遊技期間において行われる変動演出および予告演出に係る演出モードとして、演出モードA、演出モードB、及び演出モードCの3つの演出モードが用意されており、演出モードが変更されることによって、例えば、演出図柄の表示態様、予告演出の種類、表示画面70に表示される背景画像の種類等が変化することになる。
これに対して、確変遊技期間が開始される直前に行われる大当たり遊技のエンディング期間中には、演出モードA~Cのいずれかの選択を遊技者に促すモード選択促進演出が実行され、遊技者は、モード選択促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35を操作することによって、演出モードA~Cのいずれかを任意に選択することが可能である。図には示されていないが、このモード選択促進演出が行われているときには、演出モードAを示すモードA画像と、演出モードBを示すモードB画像と、演出モードCを示すモードC画像と、が表示画面70に表示され、これら3つのモード画像のいずれか1つにカーソルが位置した状態となっている。例えば、モードA画像にカーソルが位置した状態で、上記の有効期間中に遊技者が第1演出ボタン35を1回操作すると、モードA画像からモードB画像へとカーソルが移動する。また、モードC画像にカーソルが位置した状態で、上記の有効期間中に遊技者が第1演出ボタン35を1回操作すると、モードC画像からモードA画像へとカーソルが移動する。そして、モード選択促進演出に係る有効期間が終了するタイミングでカーソルが位置しているモード画像が、遊技者が選択した演出モードを示すモード画像であると判断され、大当たり遊技終了後に移行する確変遊技期間における演出モードが、最終的にカーソルが位置していたモード画像に対応する演出モードに設定される。
なお、モード選択促進演出は、モードA画像にカーソルが位置した状態で開始されるため、モード選択促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されなかった場合は、モードA画像にカーソルが位置した状態で有効期間が終了することになり、大当たり遊技が終了して確変遊技期間に移行すると、モードA画像に対応する演出モードAで変動演出が開始される。
また、本実施形態の遊技機1では、確変遊技期間における第2特別図柄(又は第1特別図柄)の変動表示中には、遊技者が第1演出ボタン35を操作することによって、演出モードを他の演出モードに変更することが可能である。例えば、確変遊技期間における第2特別図柄の変動表示中であって、演出モードAで変動演出が行われているときに遊技者が第1演出ボタン35を操作すると、第2特別図柄の次の変動表示の開始に伴って、演出モードが演出モードAから演出モードBに変更される。
確変遊技期間や時短遊技期間における変動演出の演出パターンを設定する変動演出パターン設定処理(図43におけるステップS163の処理)では、サブROM92に記憶されている変動演出パターン選択テーブルが参照されるが、本実施形態では、この変動演出パターン選択テーブルとして、演出モードA用変動演出パターン選択テーブルと、演出モードB用変動演出パターン選択テーブルと、演出モードC用変動演出パターン選択テーブルと、が記憶されている。確変遊技期間や時短遊技期間において演出モードが設定されているときには、設定中の演出モードを示すモード情報がサブRAM93に格納されており、サブCPU91は、上記3つの変動演出パターン選択テーブルのうちの、モード情報が示す演出モードに対応する変動演出パターン選択テーブルを参照して、1の変動演出パターンを選択し、選択した変動演出パターンを示す情報を変動演出の設定情報としてサブRAM93に格納する。
また、確変遊技期間や時短遊技期間における予告演出の演出パターンを設定する予告演出パターン設定処理(図43におけるステップS164の処理)では、サブROM92に記憶されている予告演出パターン選択テーブルが参照されるが、本実施形態では、この予告演出パターン選択テーブルとして、演出モードA用予告演出パターン選択テーブルと、演出モードB用予告演出パターン選択テーブルと、演出モードC用予告演出パターン選択テーブルと、が記憶されている。サブCPU91は、上記3つの予告演出パターン選択テーブルのうちの、サブRAM93に格納されているモード情報が示す演出モードに対応する予告演出パターン選択テーブルを参照して、1の予告演出パターンを選択し、選択した予告演出パターンを示す情報を予告演出の設定情報としてサブRAM93に格納する。
そして、サブCPU91は、確変遊技期間や時短遊技期間における第2特別図柄(又は第1特別図柄)の変動表示の開始時に、選択した変動演出パターンを示す情報と、選択した予告演出パターンを示す情報と、を含む変動演出開始コマンドを画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信する。これに対して、画像音響制御基板100の画像音響制御CPU101(及びランプ制御基板120のランプCPU121)が受信した変動演出開始コマンドに基づく処理を実行することによって、設定されている演出モードに応じた変動演出および予告演出が実現されることになる。
<選択可能楽曲の種類について>
次に、遊技者が選択可能な選択可能楽曲について説明する。図21(A)は、確変遊技期間中に遊技者が選択可能な選択可能楽曲を例示し、図21(B)は、確変遊技期間に続く時短遊技期間中に遊技者が選択可能な選択可能楽曲を例示するものである。
(確変遊技期間において遊技者が選択可能な選択可能楽曲について)
図21(A)に例示されるように、本実施形態の遊技機1では、確変遊技期間において遊技者が選択可能な選択可能楽曲として、楽曲X-1、楽曲X-2、楽曲X-3、楽曲X-4、楽曲X-5、楽曲X-6、楽曲X-7、楽曲X-8、及び、楽曲X-9の9曲が用意されている。すなわち、音響ROM108には、楽曲X-1を再生するための音響データと、楽曲X-2を再生するための音響データと、楽曲X-3を再生するための音響データと、楽曲X-4を再生するための音響データと、楽曲X-5を再生するための音響データと、楽曲X-6を再生するための音響データと、楽曲X-7を再生するための音響データと、楽曲X-8を再生するための音響データと、楽曲X-9を再生するための音響データと、が記憶されている。
確変遊技期間(及び時短遊技期間)において楽曲が再生されているときには、再生中の楽曲を示す情報(再生中楽曲情報)が制御RAM103(図5参照)に格納されている。これに対して、確変遊技期間(又は時短遊技期間)において特別図柄の変動表示が行われているときに十字キーの左キー又は右キーが操作された場合、その旨を通知する操作コマンドがサブCPU91によって画像音響制御基板100に送信される。画像音響制御基板100の画像音響制御CPU101は、この操作コマンドに基づいて、制御RAM103に記憶されている再生中楽曲情報を更新し、表示画面70における左上方の領域に表示されている楽曲情報を併せて更新する。そして、画像音響制御CPU101は、音響ROM108に記憶されている音響データの中から、再生中の楽曲を示す情報に基づいて特定される楽曲を再生するための音響データを音響ROM108からSDRAM109に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データを(アンプ110を介して)スピーカ38に出力する処理の実行を音響DSP107に指示する。これにより、再生中の楽曲が、左キー又は右キーの操作によって選択された楽曲に変更されることになる。
(確変遊技期間に移行した直後の楽曲再生について)
なお、大当たり遊技が終了して確変遊技期間に移行した直後は、確変遊技期間における選択可能楽曲に対する遊技者の選択操作が行われていない状態である。このため、確変遊技期間に移行した直後は、楽曲再生に関して以下のような処理が実行される。
すなわち、サブCPU91は、画像音響制御基板100から送信される画像音響制御に関するデータに基づいて、大当たり遊技のエンディング期間中におけるモード選択促進演出に係る有効期間が終了する際にカーソルが位置しているモード画像を特定し、そのモード画像に対応する演出モードを示す情報をモード情報としてサブRAM93に格納する。具体的には、例えば、有効期間が終了する際にモードA画像にカーソルが位置していた場合は、演出モードAを示すモード情報をサブRAM93に格納する。なお、このモード情報は、演出モードを変更する変更操作が行われる毎に適宜更新される。
一方、本実施形態の遊技機1では、図21(A)に例示されるように、確変遊技期間において遊技者が選択可能な9つの楽曲のうち、楽曲X-1が演出モードAのメイン楽曲に設定され、楽曲X-4が演出モードBのメイン楽曲に設定され、楽曲X-7が演出モードCのメイン楽曲に設定されている。
このため、サブCPU91は、演出モードAを示すモード情報がサブRAM93に格納された状態で確変遊技期間における1回目の確変遊技が開始される場合は、楽曲X-1(図21(A)参照)の再生開始を指示する情報を含む変動演出開始コマンドを画像音響制御基板100に送信する。また、演出モードBを示すモード情報がサブRAM93に格納された状態で確変遊技期間における1回目の確変遊技が開始される場合は、楽曲X-4(図21(A)参照)の再生開始を指示する情報を含む変動演出開始コマンドを画像音響制御基板100に送信する。また、演出モードCを示すモード情報がサブRAM93に格納された状態で確変遊技期間における1回目の確変遊技が開始される場合は、楽曲X-7(図21(A)参照)の再生開始を指示する情報を含む変動演出開始コマンドを画像音響制御基板100に送信する。
このような処理が実行されることによって、遊技者が楽曲を選択することなく、演出モード毎に異なる楽曲の再生が開始されることになるため、モード選択促進演出に対して選択された演出モードが演出モードA~演出モードCのうちのどの演出モードであるかに関わらず同一の楽曲の再生を開始する場合に比べて、楽曲再生による興趣性を向上させることができ、各演出モードでの変動演出(及び予告演出)と、楽曲再生との相乗効果によって、高い演出効果を得ることが可能である。
(確変遊技期間に続く時短遊技期間において遊技者が選択可能な選択可能楽曲について)
図21(B)に例示されるように、確変遊技期間に続く時短遊技期間において遊技者が選択可能な選択可能楽曲としては、確変遊技期間において選択可能な楽曲X-1~楽曲X-9の9曲に加えて、楽曲Y-1、楽曲Y-2、及び、楽曲Y-3が用意されている。このため、音響ROM108には、楽曲X-1~楽曲X-9のそれぞれに対応する9つの音響データに加えて、楽曲Y-1を再生するための音響データと、楽曲Y-2を再生するための音響データと、楽曲Y-3を再生するための音響データと、が記憶されている。
図21(A)と図21(B)の比較から明らかなように、楽曲X-1~楽曲X-9の9曲は、確変遊技期間と、確変遊技期間に続く時短遊技期間のどちらの期間中にも遊技者が任意に選択可能な共通楽曲となっている。一方、楽曲Y-1~楽曲Y-3は、確変遊技期間中には遊技者が選択することができず、時短遊技期間になって初めて選択可能になる追加楽曲となっている。このように、本実施形態の遊技機1では、確変遊技期間中には、9曲の楽曲の中から所望の楽曲を選択可能であるのに対して、時短遊技期間中には、12曲(=9曲+3曲)の楽曲の中から所望の楽曲を選択可能である。
なお、確変遊技期間中に遊技者が「大当たり」を引き当てることができずに時短遊技期間に移行した場合、高ベース状態は維持されるものの、図6(A)~(C)の表記等から明らかなように、高確率状態で実行されていた第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が低確率状態で実行されるようになる。このため、確変遊技期間から時短遊技期間への移行に関しては、第2始動口22に遊技球が入賞し易い状態が継続するという点では遊技者に不利にならないものの、「大当たり」の当選確率が低下するという点では、遊技者に不利な状態に移行するということが言える。また、仮に、時短遊技期間中も確変遊技期間中と同じ楽曲X-1~楽曲X-9の9曲しか遊技者が選択することができなければ、「大当たり」を引き当てられなかった確変遊技期間中に聞いていたのと同じ楽曲を聞くことになり、結果として、「大当たり」を引き当てられなかったという不快な気持ちを抱いたまま時短遊技を行うことになる可能性がある。
これに対して、本実施形態の遊技機1では、時短遊技期間に移行すると、確変遊技期間中には選択できなかった楽曲Y-1~楽曲Y-3の選択が可能になるため、遊技者は、再生中の楽曲を楽曲Y-1~楽曲Y-3のいずれかに変更する変更操作を行うことで、気持ちを切り替えて、時短遊技期間中の「大当たり」を狙うことができる。
<確変遊技期間および時短遊技期間における遊技と楽曲再生の流れについて>
続いて、図22を参照しつつ、確変遊技期間および時短遊技期間における遊技と楽曲再生の流れについて説明する。第2大入賞口28およびV入賞口287を長開放する長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技(本実施形態では、図6(B)及び(C)に例示される3R確変A、10R確変A、又は、3R確変Bに係る大当たり遊技)が実行され、この長開放ラウンド遊技中に遊技球がV入賞した場合、大当たり遊技終了後は上述した確変遊技期間となって1回目の確変遊技が開始される(図22(A)参照)。この確変遊技は、途中で「大当たり」と判定されることがなければ、最長で100回まで実行される。
サブCPU91は、まず、確変遊技期間へと移行して1回目の確変遊技が開始されるのに伴い、演出モードに応じたメイン楽曲の再生を開始する(図22(B)参照)。具体的には、演出モードAに設定されていることを示すモード情報がサブRAM93に格納されている場合は、演出モードAのメイン楽曲である楽曲X-1(図21(A)参照)の再生開始を指示する情報を含む変動演出開始コマンドを画像音響制御基板100に送信する。また、演出モードBに設定されていることを示すモード情報がサブRAM93に格納されている場合は、演出モードBのメイン楽曲である楽曲X-4(図21(A)参照)の再生開始を指示する情報を含む変動演出開始コマンドを画像音響制御基板100に送信する。また、演出モードCに設定されていることを示すモード情報がサブRAM93に格納されている場合は、演出モードCのメイン楽曲である楽曲X-7(図21(A)参照)の再生開始を指示する情報を含む変動演出開始コマンドを画像音響制御基板100に送信する。
このようにして設定中の演出モードに対応するメイン楽曲の再生が開始されると、表示画面70における左上方の領域には、再生中の楽曲を示す楽曲情報が表示される。ここで、演出モードAに対応する楽曲X-1の再生中である場合は、楽曲X-1を示す楽曲情報が表示され、演出モードBに対応する楽曲X-4の再生中である場合は、楽曲X-4を示す楽曲情報が表示され、演出モードCに対応する楽曲X-7の再生中である場合は、楽曲X-7を示す楽曲情報が表示される。楽曲情報の表示については、図20に基づいて上述した通りである。
なお、確変遊技期間中は、遊技者が右打ちを行ってさえいれば、第2特別図柄判定に係る保留を容易に溜めることができ、また、第2特別図柄の変動パターンとして、変動時間が相対的に短い変動パターンが選択され易い。このため、確変遊技期間中は、確変遊技中にリーチ演出や当たり報知演出が実行される場合を除いて、比較的短時間のうちに、第2特別図柄の変動表示と停止表示とが交互に繰り返されることになる。そして、上述したように、本実施形態の遊技機1では、確変遊技期間(又は時短遊技期間)における特別図柄の変動表示中には、楽曲選択が許可され、確変遊技期間(又は時短遊技期間)における特別図柄の停止表示中は、楽曲選択が制限される。よって、確変遊技期間(又は時短遊技期間)において特別図柄の変動表示と停止表示とが交互に繰り返される過程において、楽曲情報の左右両側に明度が高い左キー画像および右キー画像が表示された高明度状態(図20(B)参照)と、楽曲情報の左右両側に明度が低い左キー画像および右キー画像が表示された低明度状態(図20(A)参照)と、が交互に発生することになる。
ここで、特別図柄の変動表示中であって、上記の高明度状態となっているときに十字キーの左キー又は右キーが操作されると、左キーが操作されたことを示す検知信号(又は、右キーが操作されたことを示す検知信号)がキー操作検知センサからサブ制御基板90に出力され、再生中の楽曲に対する変更操作が行われたことがサブCPU91によって検知される(図22(C)参照)。
このように、再生中の楽曲に対する変更操作が行われた場合、再生中の楽曲を変更するための楽曲変更処理が実行される(図22(D)参照)。具体的には、再生中の楽曲に対する変更操作が行われると、サブCPU91は、後述する図38におけるステップS31の処理によって、左キーが操作されたこと(又は右キーが操作されたこと)を通知する操作コマンドをサブRAM93にセットし、同図38におけるステップS32の処理によって、その操作コマンドを画像音響制御基板100に送信する。
これに対して、画像音響制御基板100の画像音響制御CPU101は、まず、受信した操作コマンドに基づいて、制御RAM103に格納されている再生中楽曲情報を更新する。例えば、再生中の楽曲が楽曲X-4(図21(A)参照)であることを示す再生中楽曲情報が格納された状態で、左キーが操作されたことを通知する操作コマンドを受信した場合は、再生中の楽曲が楽曲X-3であることを示す情報となるように再生中楽曲情報を更新する。また、例えば、再生中の楽曲が楽曲X-4であることを示す再生中楽曲情報が格納された状態で、右キーが操作されたことを通知する操作コマンドを受信した場合は、再生中の楽曲が楽曲X-5であることを示す情報となるように再生中楽曲情報を更新する。
画像音響制御CPU101は、このようにして制御RAM103に格納されている再生中楽曲情報を更新すると、表示画面70における左上方の領域に表示されている楽曲情報(図20参照)が、更新後の再生中楽曲情報によって特定される楽曲を示す楽曲情報となるように楽曲情報を変更する楽曲情報変更表示の実行をVDP104に指示する。加えて、音響ROM108に記憶されている音響データの中から、更新後の再生中楽曲情報によって特定される楽曲を再生するための音響データをSDRAM109に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データを(アンプ110を介して)スピーカ38に出力する処理の実行を音響DSP107に指示する。
このような楽曲変更処理によって、スピーカ38から出力されている楽曲が他の楽曲に変更されると共に、この他の楽曲を示すように表示画面70上の楽曲情報が更新される。なお、本実施形態の遊技機1では、確変遊技期間が終了するまでは、すなわち、大当たり遊技が終了してから100回の確変遊技が実行されるまでは、再生中の楽曲を変更するための変更操作が検知される毎に、上述した楽曲変更処理が実行される(図22(C)~(D)参照)。
一方、確変遊技期間における100回の確変遊技で行われた特別図柄判定(基本的には、第2特別図柄判定)の判定結果が全て「ハズレ」であった場合は、100回目の確変遊技が終了して(図22(E)参照)、1回目の時短遊技が開始されることになる(図22(F)参照)。すなわち、確変遊技期間から時短遊技期間に移行することになる。
ここで、1回目の時短遊技が開始される際には、確変遊技期間中に再生中の楽曲が変更された場合と変更されなかった場合とで、異なる楽曲再生制御が行われる。すなわち、確変遊技期間中に再生中の楽曲が変更されなかった場合、すなわち、確変遊技期間の開始時に、演出モードAに対応する楽曲X-1、演出モードBに対応する楽曲X-4、及び、演出モードCに対応する楽曲X-7のいずれかの楽曲の再生が開始され、確変遊技期間の終了時までその楽曲が変更されなかった場合、遊技者に他の楽曲を聞きたいという意欲が無く、再生中の楽曲を他の楽曲に変更したとしても遊技者に不快感を与える可能性は低いと考えられる。また、確変遊技期間から時短遊技期間に移行すると、大当たりの当選確率が低下して遊技者が「大当たり」を引き当てにくくなるため、遊技者が気持ちを切り替えて遊技に臨めることが好ましい。
そこで、本実施形態の遊技機1では、確変遊技期間の開始から終了まで遊技者による楽曲変更操作が行われなかった場合は、再生中の楽曲をいずれかの追加楽曲に変更することとしている(図22(G)参照)。具体的には、サブCPU91は、確変遊技期間の開始から終了までの間に、左キー又は右キーが操作されたことを通知する操作コマンドを画像音響制御基板100に対して一度も送信しなかった場合、時短遊技期間中における1回目の時短遊技の開始時に、再生中の楽曲を追加楽曲に変更することを指示する情報を含む変動演出開始コマンドを画像音響制御基板100に送信する。
これに対して、画像音響制御基板100の画像音響制御CPU101は、追加楽曲への変更を指示する情報を含む上記の変動演出開始コマンドを受信した場合、図21(B)に例示される追加楽曲である楽曲Y-1~楽曲Y-3のいずれかを選択するための演出抽選を実行し、この演出抽選の結果に基づいて選択した追加楽曲を示すように、制御RAM103に格納されている再生中楽曲情報を更新する。そして、更新後の再生中楽曲情報によって特定される楽曲(ここでは、いずれかの追加楽曲)を示す楽曲情報となるように楽曲情報を変更する楽曲情報変更表示の実行をVDP104に指示する。また、音響DSP107に対しては、音響ROM108に記憶されている音響データの中から、更新後の再生中楽曲情報によって特定される追加楽曲を再生するための音響データをSDRAM109に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データを(アンプ110を介して)スピーカ38に出力する処理の実行を指示する。
サブCPU91と画像音響制御CPU101によって、このような処理が実行されることによって、確変遊技期間中に楽曲変更操作が行われなかった場合は、確変遊技期間から時短遊技期間に移行する際に、再生中の楽曲が追加楽曲に変更されて、追加楽曲の再生が開始されることになる(図22(F)及び(G)参照)。なお、詳細な説明は省略するが、時短遊技期間に移行すると、確変遊技期間中とは異なる演出態様で変動演出や予告演出が実行される。このため、変動演出(及び予告演出)の演出態様の変化と、追加楽曲への楽曲変更とによって、確変遊技期間中に「大当たり」を引き当てられなかったという残念な気持ちを切り替えることを遊技者に対して効果的に促すことができ、変動演出(及び予告演出)の演出態様の変化と、追加楽曲への楽曲変更との相乗効果によって、高い演出効果を得ることができる。
一方、確変遊技期間中に楽曲変更操作が行われている場合は、遊技者が所望する楽曲が再生されている可能性がある。このため、遊技者の操作とは無関係に、再生中の楽曲を追加楽曲へと変更することは好ましくないと考えられる。
そこで、本実施形態の遊技機1では、確変遊技期間中に再生中の楽曲に対する変更操作が行われている場合は、時短遊技期間に移行した後も再生中の楽曲の再生を継続する(再生中の楽曲を他の楽曲に変更しない)こととしている。すなわち、サブCPU91は、確変遊技期間中に、左キー又は右キーが操作されたことを通知する操作コマンドを画像音響制御基板100に対して一度でも送信していない場合は、時短遊技期間中における1回目の時短遊技の開始時に、再生中の楽曲の変更を指示する情報を含まない変動演出開始コマンドを画像音響制御基板100に送信することによって、確変遊技期間の終了時に再生されている楽曲を時短遊技期間に移行した後も継続して再生させることとしている。
なお、サブCPU91は、時短遊技期間における特別図柄の変動表示中に、左キーが操作されたことを示す検知信号、又は、右キーが操作されたことを示す検知信号が入力されたことに基づいて、再生中の楽曲に対する変更操作が行われたことを検知するときがある(図22(H)参照)。このようなときには、サブCPU91と画像音響制御CPU101は、再生中の楽曲を変更するための楽曲変更処理を実行する(図22(I)参照)。なお、図21(A)及び(B)の比較から明らかなように、図22(I)に例示される楽曲変更処理は、選択可能楽曲の数と種類が異なるだけで、図22(D)に基づいて上述した楽曲変更処理と同様に行われる。このため、図22(I)に例示される楽曲変更処理に関して、サブCPU91と画像音響制御CPU101によって実行される処理については、その説明を省略する。
また、本実施形態の遊技機1では、時短遊技期間が終了するまで、すなわち、時短遊技期間に移行してから100回目の時短遊技が終了するまでは、再生中の楽曲を変更するための変更操作が検知される毎に、上述した楽曲変更処理が実行される(図22(H)~(I)参照)。
図22(J)に例示されるように、確変遊技期間に続き時短遊技期間でも遊技者が「大当たり」を引き当てられなかった場合は、時短遊技期間が終了して通常遊技状態での遊技が開始されるのに伴い、選択可能楽曲の再生を終了させる(図22(K)参照)。具体的には、サブCPU91は、通常遊技状態での遊技が開始されるのに伴い、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示に伴って再生される変動演出音の再生を指示する情報を含む変動演出開始コマンドを画像音響制御基板100に送信する。すなわち、再生中の選択可能楽曲が変動演出音に変更されることによって、選択可能楽曲の再生が終了する。
(楽曲再生制御を実行可能な遊技機1について)
ここまで、図20~図22を参照しつつ、確変遊技状態および(確変遊技状態に続く)時短遊技状態における楽曲再生制御について説明したが、このような楽曲再生制御を実行可能な遊技機1は、以下のような遊技機として捉えることができる。
遊技者による操作が可能な操作手段(例えば、十字キー)と、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段(例えば、図31のステップS308における大当たり判定処理を実行するメインCPU81:図5参照)と、
前記判定が行われると、所定の図柄表示手段(例えば、第1特別図柄表示器41や第2特別図柄表示器42)に図柄(例えば、第1特別図柄や第2特別図柄)を変動表示させてから前記判定の結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段(例えば、図28のステップS3における特別図柄処理を実行するメインCPU81)と、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定されたことを示す図柄が前記図柄表示手段に停止表示された場合に、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段(例えば、図28のステップS6における大入賞口開閉制御処理を実行するメインCPU81)と、
演出を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU91:図5参照)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記特別遊技の終了後に第1回数(例えば、100回)の前記判定(例えば、第2特別図柄判定または第1特別図柄判定)が行われる第1期間中(例えば、確変遊技期間中)に、複数の楽曲(例えば、楽曲X-1~楽曲X-9:図21(A)参照)のうちのいずれかの楽曲を再生し、前記操作手段に対する操作に基づいて、再生中の楽曲を前記複数の楽曲のうちの他の楽曲に変更する第1再生制御(例えば、図22(C)及び(D)参照)と、
前記第1期間の後に第2回数(例えば、100回)の前記判定が行われる第2期間中(例えば、時短遊技期間中)に、前記複数の楽曲に含まれていない楽曲(例えば、楽曲Y-1~楽曲Y-3:図21(B)参照)を再生する第2再生制御と、を実行可能である、ことを特徴とする遊技機。
この遊技機によれば、第1期間中には再生されることがない楽曲(例えば、楽曲Y-1~楽曲Y-3:図21(B)参照)が第2期間中に再生されるため、例えば、第1期間中に特別遊技を実行すると判定されることなく第2期間へと移行した場合に、遊技者は、第1期間中には聞くことができなかった楽曲を聞いて遊技を楽しむことが可能である。このため、いわゆる大当たりをなかなか引き当てられないことに起因して遊技者の不快感が増大していくといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
(楽曲再生制御に関する他の構成)
図20~図22に基づいて説明した楽曲再生制御に関して、以下のような構成を採用してもよい。すなわち、本実施形態では、第1回数と第2回数とが同じ回数である場合を例に説明したが、第1回数と第2回数とは、互いに異なる回数であってもよい。また、本実施形態では、第1回数が100回であり、第2回数も100回である場合を例に説明したが、これらの回数は単なる一例であって、他の回数であってもよいことは言うまでもない。
また、本実施形態では、第2期間中の遊技状態(本実施形態では、時短遊技状態)が第1期間中の遊技状態(本実施形態では、確変遊技状態)と異なる場合を例に説明したが、第2期間中の遊技状態は第1期間中の遊技状態と同じ遊技状態であってもよい。また、本実施形態では、第1期間中の遊技状態が確変遊技状態である場合を例に説明するが、第1期間中の遊技状態は、通常遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態であれば、確変遊技状態とは異なる遊技状態であってもよい。また、本実施形態では、第2期間中の遊技状態が時短遊技状態である場合を例に説明するが、第2期間中の遊技状態は、通常遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態であれば、時短遊技状態とは異なる遊技状態であってもよい。
また、本実施形態では、遊技者による大当たりの引き当て易さに関して、第1期間中の方が第2期間中よりも遊技者に有利である場合を例に説明するが、他の実施形態では、第2期間中の方が第1期間中よりも遊技者に有利であるといった構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、第1期間中における演出モードに関して、演出モードA~演出モードCの3つの演出モードが用意されている場合を例に説明するが、演出モードの種類や数はこれに限らず、例えば、第1期間中の演出モードが1つに固定されていてもよいし、第2期間中の演出モードが2つあってもよいし、或いは、第1期間中の演出モードが4つ以上あってもよい。
また、本実施形態では、図6(B)及び(C)に例示されるように、確変遊技期間の後に時短遊技期間に移行する大当たり(3R確変A、10R確変A、3R確変B)と、確変遊技期間の後に時短遊技期間に移行しない大当たり(10R確変B、3R確変C)と、が用意されている。このため、確変遊技期間に続いて時短遊技期間に移行するか否かを報知するために、確変遊技期間における最後の確変遊技である100回目の時短遊技中に、時短遊技期間に移行するか否かを報知する報知演出を実行するようにしてもよい。
[先読み・当該ボタン演出]
次に、図23~図25を参照しつつ、本実施形態の遊技機1で実行される先読み・当該ボタン演出について説明する。ここで、図23は、先読み・当該ボタン演出のうちの当該変動開始前に行われる演出を例示する画面図である。図24は、先読み・当該ボタン演出のうちの当該変動中に行われるリーチ成立失敗演出を例示する画面図である。図25は、先読み・当該ボタン演出のうちの当該変動中に行われるリーチ成立成功演出を例示する画面図である。
本実施形態の遊技機1は、先読み・当該ボタン演出を実行可能に構成されている。本実施形態における先読み・当該ボタン演出は、通常遊技状態で遊技が制御されているときに第1特別図柄判定の権利が保留された場合に、その保留に対して行われる事前判定処理の結果に基づいて実行される演出であって、「対象前変動」と「先読み対象変動」とに亘って実行される演出である。ここで、「先読み対象変動」は、上記の事前判定処理が行われた第1特別図柄判定の権利に対応する第1特別図柄の変動表示(「特定変動表示」の一例)を意味し、「対象前変動」は、先読み対象変動の前に行われる第1特別図柄の変動表示を意味する。
なお、ここでは、2回の対象前変動と先読み対象変動とに亘って実行される先読み・当該ボタン演出について説明するが、1回の対象前変動と先読み対象変動とに亘って先読み・当該ボタン演出が実行される場合や、3回の対象前変動と先読み対象変動とに亘って先読み・当該ボタン演出が実行される場合もある。
図23(A)には、通常遊技状態で遊技が制御されているときに、当該アイコン表示領域72に表示された当該アイコン(ここでは、白色の当該アイコン)に対応する第1特別図柄および演出図柄の変動表示が開始された直後の様子が例示されている。図23(A)に例示されるように、保留アイコン表示領域71では、今回の図柄変動の開始に伴って、2つあった保留アイコンが1つになっており、演出図柄表示領域73(図2参照)では、3つの図柄列のスクロール表示が行われている。
図23(B)には、図23(A)に例示される第1特別図柄および演出図柄の変動表示が開始されてから所定時間が経過して左2図柄が擬似停止しているときに第1始動口21に遊技球が入賞し、保留アイコン表示領域71に2つ目の保留アイコンが新たに表示された様子が例示されている。
このように、第1特別図柄の変動表示中に第1始動口21に遊技球が入賞して第1特別図柄判定の権利が保留されると、この権利に対して事前判定処理が実行され、この事前判定処理の結果(事前判定結果)に基づいて様々な演出が行われる。図23(B)には、事前判定結果に基づくアイコン変化演出によって、2つ目の保留アイコンが当初から青色の保留アイコンとして表示された様子が例示されている。ここで、事前判定結果に基づいて、先読み・当該ボタン演出を実行すると決定された場合、以下のような演出が行われる。
すなわち、先読み・当該ボタン演出を実行すると決定されると、2つ目の保留アイコン(ここでは、青色の保留アイコン)が表示されるのとほぼ同時に、表示画面70における右下方の領域に拘束ボタン画像が表示される(図23(B)参照)。この拘束ボタン画像は、第1演出ボタン35が鎖で縛られて拘束されている様子を表し、第1演出ボタン35を操作したとしても第1演出ボタン35が動かない(押下されない)ことを表す演出画像であって、「HOLD」の文字を含む演出画像である。また、拘束ボタン画像は、第1演出ボタン35の操作が有効な有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージを含まない演出画像である。
このように、第1始動口21に対する新規入賞が発生したタイミングで、鎖に縛られた状態の第1演出ボタン35と「HOLD」の文字が表示されるため、拘束ボタン画像を見た遊技者は、第1演出ボタン35の操作を遊技者に促すボタン演出(当該ボタン演出:図24(D)、図25(A)参照)が実行される可能性があることや、その当該ボタン演出に係る有効期間が到来する前の状態であること(すなわち、当該ボタン演出の開始前であること)を容易に認識することが可能である。
なお、図23(B)には、2つ目の保留アイコンとして青色の保留アイコンが拘束ボタン画像とほぼ同時に表示される様子が例示されているが、2つ目の保留アイコンとして、他の色の特別アイコンが表示される場合や、白色の保留アイコンが表示される場合もある。
拘束ボタン画像の表示が開始されてから所定時間が経過すると、拘束ボタン振動演出が開始される(図23(C)参照)。この拘束ボタン振動演出は、拘束ボタン画像によって表される第1演出ボタン35が鎖から逃れようとして振動している様子を表す演出である。図23(C)には、左2図柄と右3図柄が擬似停止した状態で拘束ボタン振動演出が実行されている様子が例示されている。
なお、図23(C)に例示される拘束ボタン振動演出が実行されているのは、先読み対象変動の2つ前の第1特別図柄の変動表示中であり、図23(B)は、2回の対象前変動のうちの1回目の対象前変動において拘束ボタン振動演出が実行されている様子を例示するものであると言える。
また、拘束ボタン振動演出は、拘束ボタン画像が表示された後、1回目の対象前変動が終了するまで継続して実行されるが、1回目の対象前変動が終了するまでの期間中に、拘束ボタン振動演出と、拘束ボタン画像によって表される第1演出ボタン35が静止している様子を表す拘束ボタン静止演出と、を交互に繰り返すようにしてもよい。
1回目の対象前変動としての第1特別図柄の変動表示が終了すると、第1特別図柄としてハズレ図柄が表示されるのに伴い、表示画面70には「265」のバラケ目を示す3つの演出図柄が本停止する(図23(D)参照)。このように、第1特別図柄が停止表示されると共に演出図柄が本停止しているときには、拘束ボタン振動演出が中断され、第1演出ボタン35が静止している様子を表す拘束ボタン画像が表示される。すなわち、第1特別図柄が停止表示されているときには、拘束ボタン静止演出が実行される。
上記のように、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されると共に「265」のバラケ目を示す3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(ここでは、白色の保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。この第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であって、第1特別図柄の変動パターンとしてリーチ無し演出が実行されることになる変動パターンが選択されると、2回目の対象前変動が開始される。
すなわち、最先の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定が実行されたことに応じて、第1特別図柄の変動表示(2回目の対象前変動)が開始されるのに伴い、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図23(D)及び(E)参照)。また、最先の保留アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトするのに伴い、先読み対象の保留アイコン(ここでは、青色の保留アイコン)がシフトして、最先の保留アイコンとして表示される。そして、2回目の対象前変動が開始されるのに伴い、中断されていた拘束ボタン振動演出が再開される(図23(D)及び(E)参照)。
このように、2回目の対象前変動の開始に伴って拘束ボタン振動演出が再開された後、2回目の対象前変動の終盤に差し掛かると、例えば、「841」のバラケ目を示す3つの演出図柄が擬似停止した状態となり(図23(F)参照)、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴い、これら3つの演出図柄が本停止する(図23(G)参照)。なお、ここでは、第1特別図柄が停止表示されると共に演出図柄が本停止しているため、図23(D)に基づいて上述したのと同様に、拘束ボタン振動演出が中断された状態となる。
このように、2回目の対象前変動が開始されてから終了するまでの期間中に、拘束ボタン振動演出が継続して実行されるが、例えば、この期間中に、拘束ボタン振動演出と、拘束ボタン静止演出と、を交互に繰り返すようにしてもよい。
(先読み対象変動でリーチが成立しない場合)
上記のように、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されると共に「841」のバラケ目を示す3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(ここでは、青色の保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。この第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であって、第1特別図柄の変動パターンとしてリーチ無し演出が実行されることになる変動パターンが選択されると、先読み対象変動が開始される。
すなわち、最先の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定が実行されたことに応じて、第1特別図柄の変動表示(先読み対象変動)が開始されるのに伴い、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(ここでは、青色の保留アイコン)が当該アイコン表示領域72にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図23(G)及び(H)参照)。そして、先読み対象変動が開始されるのに伴い、中断されていた拘束ボタン振動演出が再開される(図23(G)及び(H)参照)。
このように、先読み対象変動の開始に伴って拘束ボタン振動演出が再開された後、先読み対象変動の開始から所定時間が経過すると、例えば、左3図柄が擬似停止する(図23(I)参照)。続いて、左3図柄が擬似停止してから更に時間が経過すると、右3図柄が上方からゆっくりと降りてくる様子を表す演出表示が行われる(図24(A)参照)。そして、左3図柄が擬似停止している位置よりも若干高い位置まで右3図柄が降下すると、ボタン解放演出が実行される(図24(B)参照)。このボタン解放演出は、鎖によって拘束されていた第1演出ボタン35が解放される様子を表す演出であり、具体的には、第1演出ボタン35を拘束していた鎖が砕け散って第1演出ボタン35が解放される様子を表す演出となっている。このようなボタン解放演出が実行されることによって、拘束ボタン画像が表示されていた位置に、第1演出ボタン35を模した第1演出ボタン画像が表示される。
このように、ボタン解放演出が実行されて第1演出ボタン画像が表示されると、表示画面70における右下方の領域に表示されている第1演出ボタン画像が反時計回りに一回転しながら表示画面70における中央領域に移動する様子を表すボタン移動演出が実行される(図24(C)参照)。
そして、第1演出ボタン画像が表示画面70における中央領域まで移動すると、先読み対象変動における操作促進演出(すなわち、当該ボタン演出)が開始される(図24(D)参照)。具体的には、第1演出ボタン画像が表示画面70における中央領域まで移動すると、図24(D)に例示されるように、第1演出ボタン画像と、当該ボタン演出に係る有効期間が開始され、これに伴い、第1演出ボタン35に対する操作内容を表す「押せ!」の文字と、有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージと、が表示される。
なお、ここでは、先読み対象変動の開始時に、リーチ無し演出が実行されることになる第1特別図柄の変動パターンが選択されている。このため、有効期間中に第1演出ボタン35が操作されたこと、或いは、第1演出ボタン35が操作されることなく有効期間が終了したことに応じて、当該ボタン演出に対する操作対応演出として、リーチ成立失敗演出が実行される(図24(E)~(G)参照)。
具体的には、当該ボタン演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されたタイミングか、或いは、第1演出ボタン35が操作されることなく有効期間が終了したタイミングで、当該ボタン演出に係る演出画像(第1ボタン画像、「押せ!」の文字、有効期間ゲージ)が表示画面70から消去される(図24(D)及び(E)参照)。そして、右3図柄に滑りが発生して(図24(E)参照)、右列の図柄列のスクロール表示が再開される(図24(F)参照)。その後、右列の図柄列のスクロール速度が低下すると、中4図柄と右4図柄とが同時に降下してくる様子を表す演出表示が実行される(図24(G)参照)。
このようなリーチ成立失敗演出が実行されると、左3図柄、中4図柄、右4図柄が横一列に並んだ状態となって擬似停止し(図24(H)参照)、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴い、これら3つの演出図柄が本停止する(図24(I)参照)。
(先読み対象変動でリーチが成立する場合)
ここまで、先読み対象変動に係る第1特別図柄の変動パターンとして、リーチ無し演出が実行されることになる変動パターンが選択された場合における先読み対象変動での演出について説明したが、先読み対象変動に係る第1特別図柄の変動パターンとして、リーチ有り演出が実行されることになる変動パターンが選択された場合は、以下のような演出が実行される。
すなわち、先読み対象変動の開始時に、リーチ有り演出が実行されることになる第1特別図柄の変動パターンが選択されている場合、先読み対象変動が開始されてから所定時間が経過したタイミングで、当該ボタン演出が実行される(図25(A)参照)。なお、図25(A)には、左7図柄が擬似停止した状態で、右7図柄が降下してくる過程において当該ボタン演出が実行される様子が例示されているが、リーチ図柄となる可能性がある演出図柄の種類が異なる点を除き、先読み対象変動が開始されてから当該ボタン演出が開始されるまでの演出は、図23(H)~(I)、図24(A)~(D)に基づいて上述したのと同様に行われる。
図25(A)には、左7図柄および右7図柄が表示された状態で、図24(D)に例示されるのと同様の当該ボタン演出が実行されている様子が例示されている。ここでは、先読み対象変動の開始時に、リーチ有り演出が実行されることになる第1特別図柄の変動パターンが選択されているため、有効期間中に第1演出ボタン35が操作されたこと、或いは、第1演出ボタン35が操作されることなく有効期間が終了したことに応じて、当該ボタン演出に対する操作対応演出として、リーチ成立成功演出が実行される(図25(B)参照)。具体的には、図25(A)に例示されるように左7図柄よりも若干高い位置まで降下していた右7図柄が更に降下して、左7図柄と同じ高さとなるように有効ライン上に並んで擬似停止した状態となり、「激アツ!!」の文字を有する線状画像がこれらの演出図柄の上を横切るように表示され、併せて、「激アツ!!」という音声がスピーカ38から出力される(図25(B)参照)。
このようにしてリーチ成立成功演出が実行されると、図11(A)及び(B)に基づいて上述したのと同様にノーマルリーチが実行され(図25(C)及び(D)参照)、その後に図11(C)に例示されるのと同様に発展演出が実行されて(図25(E)参照)、SPリーチやSPSPリーチといった高信頼度リーチに発展することになる。
なお、ここでは、リーチ成立後にノーマルリーチが実行されてから高信頼度リーチに発展する場合を例に説明するが、例えば、リーチ成立後にノーマルリーチを経由せずにSPSPリーチに直発展させることも可能である。
(先読み・当該ボタン演出を実行可能な遊技機1について)
ここまで、図23~図25を参照しつつ、先読み・当該ボタン演出の具体例について説明したが、このような先読み・当該ボタン演出を実行可能な遊技機1は、以下のような遊技機として捉えることができる。
遊技者による入力が可能な入力手段(例えば、第1演出ボタン35)と、
遊技者に有利な特別遊技(例えば、大当たり遊技)を実行するか否かの判定を行う判定手段(例えば、図31のステップS308における大当たり判定処理を実行するメインCPU81:図5参照)と、
前記判定が行われると、所定の図柄表示手段(例えば、第1特別図柄表示器41)に図柄(例えば、第1特別図柄)を変動表示させてから前記判定の結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段(例えば、メインCPU81)と、
前記判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定されたことを示す図柄が前記図柄表示手段に停止表示された場合に、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段(例えば、図28のステップS6における大入賞口開閉制御処理を実行するメインCPU81)と、
演出を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU91:図5参照)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記入力手段に対する入力を遊技者に促す入力促進画像(例えば、第1演出ボタン画像を含む演出画像)を表示する第1表示制御(例えば、図24(D)、図25(A)参照)と、
前記入力促進画像が表示される前記図柄の変動表示である特定変動表示(例えば、先読み対象変動)が開始される前の第1期間(例えば、図23(B)のように先読み対象の新規入賞が発生してから先読み対象変動が開始されるまでの期間)と、当該特定変動表示が開始されてから前記入力促進画像の表示が開始されるまでの第2期間(例えば、図23(H)に例示される表示が行われてから図24(B)に例示されるボタン解放演出が実行されるまでの期間)と、の両方の期間中において、前記入力促進画像が表示され得ることを示唆する示唆画像(例えば、拘束ボタン画像)を表示する第2表示制御(例えば、図23(B)~(G)参照)と、を実行可能であり、
前記入力促進画像の表示中における前記入力手段に対する入力に応じて、所定の入力対応演出(例えば、リーチ成立失敗演出:図24(E)~(G)、リーチ成立成功演出:図25(B)参照)を実行する、ことを特徴とする遊技機。
この遊技機によれば、入力促進画像が表示される特定変動表示(例えば、先読み対象変動)が開始されてから入力促進画像(例えば、第1演出ボタン画像を含む演出画像)の表示が開始されるまでの第2期間中のみならず、その特定変動表示が開始される前の第1期間中にも示唆画像(例えば、拘束ボタン画像)が表示される。このため、遊技者は、入力促進画像が表示され得ることを早い段階で認識することができ、入力促進画像が表示された場合に余裕を持って入力手段に対する入力を行うことが可能である。
また、先読み・当該ボタン演出を実行可能な本実施形態の遊技機1は、以下のような遊技機として捉えることも可能である。
前記演出制御手段は、
前記入力手段に対する入力が有効であることを示唆する態様の前記入力促進画像を表示する前記第1表示制御(例えば、第1演出ボタン画像と、「押せ!」の文字と、当該ボタン演出に係る有効期間ゲージを表示する表示制御:図24(D)、図25(A)参照)と、
前記入力手段に対する入力が有効であることを示唆しない態様の前記示唆画像を表示する前記第2表示制御(例えば、第1演出ボタン35が鎖で縛られて拘束されている様子を表し、「HOLD」の文字を含む拘束ボタン画像を表示する表示制御:図23(B)~(I)、図24(A)参照)と、を実行する、ことを特徴とする遊技機。
この遊技機によれば、入力手段に対する入力が有効であることが入力促進画像によって示唆されるのに対して、入力手段に対する入力が有効であることを示唆しない示唆画像が表示されるため、示唆画像を見た遊技者が入力手段に対する入力が有効であると誤認するといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
(先読み・当該ボタン演出に関する他の構成)
先読み・当該ボタン演出に関して、以下のような構成を採用してもよい。
すなわち、本実施形態では、拘束ボタン画像の表示が終了してから当該ボタン演出が開始されるまでの期間中に、ボタン解放演出およびボタン移動演出を実行する場合を例に説明する(図24(A)~(D)参照)。これに対して、他の実施形態では、例えば、ボタン解放演出およびボタン移動演出のいずれか一方を実行したり、或いは、これらの演出を両方とも実行しない構成としたりしてもよい。
また、本実施形態では、拘束ボタン画像の表示位置(図24(A)参照)と第1演出ボタン画像の表示位置(図24(D)参照)とが互いに異なる場合を例に説明するが、これらのボタン画像の表示位置は同じであってもよい。これらのボタン画像の表示位置を同じにするためには、例えば、第1演出ボタン画像が表示されるのと同じ表示位置に拘束ボタン画像を表示して拘束振動ボタン演出を実行し、当該ボタン演出(図24(D)参照)が開始される前に、ボタン移動演出を実行することなくボタン解放演出を実行するといった構成を採用することが考えられる。
また、本実施形態では、拘束ボタン画像の表示が開始されてから終了されるまでの期間中に、拘束ボタン振動演出が実行されることによって、拘束ボタン画像がその場で振動する(僅かな移動を繰り返す)場合を例に説明するが、拘束ボタン画像の表示期間中に、拘束ボタン画像を移動させるようにしてもよいし、完全に静止したままの状態にしてもよい。
また、本実施形態では、拘束ボタン画像の表示が開始されてからボタン解放演出が開始されるまでの期間中、すなわち、図23(B)の表示が開始されてから図24(B)の表示が開始されるまでの期間中は、拘束ボタン画像が常に表示されている場合を例に説明するが、他の実施形態では、例えば、拘束ボタン画像の表示と非表示とを交互に繰り返して、拘束ボタン画像が一時的に非表示となるようにしてもよい。
また、本実施形態では、当該ボタン演出の実行中(図24(D)、図25(A)参照)は、第1演出ボタン35を模した第1演出ボタン画像を表示し、当該ボタン演出の開始前には、鎖で縛られた状態の第1演出ボタン35を模した拘束ボタン画像を表示するというように、第1演出ボタン画像とは表示内容が一部異なるボタン画像を表示する場合を例に説明する。これに対して、他の実施形態では、当該ボタン演出の開始前に、第1演出ボタン画像と表示内容が共通する共通ボタン画像を表示するといった構成を採用してもよい。ただし、このような構成を採用した場合、共通ボタン画像を視認した遊技者が当該ボタン演出の実行中であると誤認する可能性があるため、例えば、第1演出ボタン画像と表示内容が共通し、且つ、半透明にした第1演出ボタン35を表す共通ボタン画像を表示するといった構成を併せて採用することが好ましい。
[先読みボタン演出]
次に、図26を参照しつつ、本実施形態の遊技機1で実行される先読みボタン演出について説明する。ここで、図26は、先読み連続ボタン演出の流れを例示する説明図である。図23~図25に基づいて上述した先読み・当該ボタン演出は、少なくとも1回(図23(B)~(G)に示される例では、2回)の対象前変動と、先読み対象変動とを用いて実行されるボタン演出であるが、先読み連続ボタン演出は、先読み対象変動を用いることなく、先読み対象変動が開始される前の2回の対象前変動を用いて実行される点で、先読み・当該ボタン演出と異なる演出である。
先読み対象変動が開始される前に、1回目の対象前変動(第1対象前変動)と、2回目の対象前変動(第2対象前変動)との2回の対象前変動が実行されることになる場合に、先読み対象変動に対応する第1特別図柄判定の権利に係る事前判定結果に基づいて、先読みボタン演出が実行される場合がある。この先読みボタン演出の流れは、概ね以下の通りである。
(第1対象前変動における演出)
まず、第1対象前変動が開始される(図26(A)参照)。具体的には、第1対象前変動に対応する1つ目の保留アイコン、第2対象前変動に対応する2つ目の保留アイコン、及び先読み対象変動に対応する3つ目の保留アイコンを含む少なくとも3つの保留アイコンが保留アイコン表示領域71に表示されていた場合に、最先の保留アイコンである1つ目の保留アイコン(第1対象前変動に対応する保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行されて、第1対象前変動としての第1特別図柄および演出図柄の変動表示(「第1の変動表示」の一例)が開始される。また、これに伴い、2つ目の保留アイコンおよび3つ目の保留アイコンが保留アイコン表示領域71内でシフトして、2つ目の保留アイコンが最先の保留アイコンとして表示される。
このようにして第1対象前変動が開始されてから所定時間が経過すると、第1操作促進演出(「第1入力促進報知」の一例)が実行される(図26(B)参照)。具体的には、第1演出ボタン35の操作を遊技者に促す演出として、第1操作促進演出に係る第1演出ボタン35の有効期間中に、第1演出ボタン35を模した第1演出ボタン画像と、第1演出ボタン35に対する操作内容を示す「押せ!」という文字と、有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージと、を表示する演出が実行される。
このような第1操作促進演出に係る有効期間中に遊技者が第1演出ボタン35を操作すると、第1演出ボタン35の操作に応じた第1の操作対応演出(「第1入力対応演出」の一例)として、低信頼度示唆演出(「第1可能性示唆演出」の一例:図26(C)参照)が実行される場合と、高信頼度示唆演出(「第2可能性示唆演出」の一例:図26(C)参照)が実行される場合と、これらの信頼度示唆演出がどちらも実行されない場合と、がある。
図には示されていないが、第1操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作される前は、ある場所の昼間の様子を表す背景画像(昼背景)が表示画面70に表示されている。上記の低信頼度示唆演出は、大当たり遊技が実行される可能性(すなわち、先読み対象変動において当たり報知演出が実行される可能性としての大当たり信頼度)が第1の程度であることを示唆する演出であり、本実施形態では、上記の昼背景を、ある場所の夕方の様子を表す背景画像(夕方背景)へと変化させる演出として構成されている。一方、高信頼度示唆演出は、大当たり遊技が実行される可能性が第1の程度よりも高い第2の程度であることを示唆する演出であり、本実施形態では、上記の昼背景を、ある場所の夜の様子を表す背景画像(夜背景)へと変化させる演出として構成されている。
また、本実施形態の遊技機1では、先読み対象変動に対応する第1特別図柄判定に係る事前判定結果が「大当たり」である場合は、第1の操作対応演出が必ず実行され、高信頼度示唆演出の方が低信頼度示唆演出よりも高い確率で実行されるように構成されている。また、先読み対象変動に対応する第1特別図柄判定に係る事前判定結果が「ハズレ」であって、事前判定処理によって特定される第1特別図柄の変動パターンが、変動時間が所定時間未満の変動パターンである場合は、第1の操作対応演出が実行されることがあるものの、その実行確率は極めて低い値に設定されている。また、先読み対象変動に対応する第1特別図柄判定に係る事前判定結果が「大当たり」である場合とハズレである場合の両方に関して、事前判定処理によって特定される第1特別図柄の変動パターンが、変動時間が所定時間以上の変動パターンである場合は、低信頼度示唆演出または高信頼度示唆演出が実行され、変動時間が長くなるほど、低信頼度示唆演出の実行確率が低下し、逆に、高信頼度示唆演出の実行確率が上昇するように構成されている。
第1の操作対応演出に関して、このような構成が採用されていることから、高信頼度示唆演出が実行される場合の方が、低信頼度示唆演出が実行される場合に比べて、ある場所の様子がより暗くなると共に大当たり信頼度が高くなる。このため、遊技者は、ある場所の様子が暗くなるほど大当たりの期待が持てることを容易且つ感覚的に認識することができる。
なお、先読み対象変動に対応する第1特別図柄判定に係る事前判定結果に基づいて、第1の操作対応演出を実行しないことが予め設定されている場合は、第1操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されたか否かに関わらず、低信頼度示唆演出や高信頼度示唆演出が実行されることはない。一方、先読み対象変動に対応する第1特別図柄判定に係る事前判定結果に基づいて、第1の操作対応演出として、低信頼度示唆演出または高信頼度示唆演出を実行することが予め設定されている場合において、第1演出ボタン35が操作されることなく第1操作促進演出に係る有効期間が終了した場合は、この有効期間が終了するタイミングで、予め設定された信頼度示唆演出が実行されることになる。
ただし、低信頼度示唆演出または高信頼度示唆演出を実行することが予め設定された状態で、第1操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されなかった場合に、必ずしも信頼度示唆演出を実行する必要は無く、第1操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されなかった場合は、低信頼度示唆演出または高信頼度示唆演出を実行することが予め設定されていたとしても、その信頼度示唆演出を実行しないようにしてもよい。
ここまで、第1対象前変動で行われる演出について説明したが、第1対象前変動において第1操作促進演出が実行された場合は、低信頼度示唆演出(図26(C)参照)が実行されるときと、高信頼度示唆演出(図26(D)参照)が実行されるときと、これらの信頼度示唆演出がどちらも実行されないときとがある。また、上記のように、先読み対象変動に対応する第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であって、事前判定処理によって特定される第1特別図柄の変動パターンが、変動時間が所定時間未満の変動パターンである場合は、第1操作促進演出(図26(B)参照)や、低信頼度示唆演出(図26(C)参照)、高信頼度示唆演出(図26(D)参照)が実行されることなく、第2対象前変動が開始されることもある。
(第2対象前変動における演出)
第1対象前変動が終了すると、第1対象前変動の開始時に実行された第1特別図柄判定の判定結果がハズレであることを示す第1特別図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示され、これに伴い、表示画面70には、バラケ目を示す3つの演出図柄が本停止する。そして、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されてから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、第2対象前変動(「第2の変動表示」の一例)としての次の第1特別図柄および演出図柄の変動表示が開始される(図26(E)参照)。
この第2対象前変動が開始されてから所定時間が経過すると、第2操作促進演出(「第2入力促進報知」の一例)が実行されるときがある(図26(F)参照)。この第2操作促進演出は、第1演出ボタン35の操作を遊技者に促す演出であって、図26(B)の第1操作促進演出と同様の演出となっている。
このような第2操作促進演出に係る有効期間中に遊技者が第1演出ボタン35を操作すると、第1演出ボタン35の操作に応じた第2の操作対応演出(「第2入力対応演出」の一例)として、弱図柄変化演出(図26(G)参照)が実行される場合と、強図柄変化演出(図26(H)参照)が実行される場合と、これらの図柄変化演出がどちらも実行されない場合と、がある。
上述したように、本実施形態の遊技機1では、3つの図柄列が、いずれも、1図柄~9図柄の9つの演出図柄が下から上へと縦方向に連続して記された図柄列として構成されており、演出図柄表示領域73では、これらの図柄列を構成する一部の演出図柄が視認されるように、各図柄列が変動表示される。ここで、上記の1図柄~9図柄として、以下のような演出図柄が表示される場合がある。
すなわち、演出図柄表示領域73には、数字の「1」および通常表示態様のキャラクタAを有して構成される1図柄と、数字の「2」および通常表示態様のキャラクタBを有して構成される2図柄と、数字の「3」および通常表示態様のキャラクタCを有して構成される3図柄と、数字の「4」および通常表示態様のキャラクタDを有して構成される4図柄と、数字の「5」および通常表示態様のキャラクタEを有して構成される5図柄と、数字の「6」および通常表示態様のキャラクタFを有して構成される6図柄と、数字の「7」および通常表示態様のキャラクタGを有して構成される7図柄と、数字の「8」および通常表示態様のキャラクタHを有して構成される8図柄と、数字の「9」および通常表示態様のキャラクタIを有して構成される9図柄と、が表示される。
図26(F)に例示される第2操作促進演出が実行される場合、この第2操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されるまでは、各図柄列のスクロール表示に伴い、数字および通常表示態様のキャラクタを有して構成される演出図柄が演出図柄表示領域73に順番に表示される。これに対して、有効期間中における第1演出ボタン35の操作に応じた第2の操作対応演出として、弱図柄変化演出または強図柄変化演出が実行されると、1図柄~9図柄の表示態様が変化する。
ここで、第2の操作対応演出として弱図柄変化演出(図26(G)参照)が実行された場合は、1図柄を構成する数字の「1」はそのままでキャラクタAの表示態様が通常表示態様から弱表示態様へと変化し、2図柄を構成する数字の「2」はそのままでキャラクタBの表示態様が通常表示態様から弱表示態様へと変化し、3図柄を構成する数字の「3」はそのままでキャラクタCの表示態様が通常表示態様から弱表示態様へと変化し、4図柄を構成する数字の「4」はそのままでキャラクタDの表示態様が通常表示態様から弱表示態様へと変化し、5図柄を構成する数字の「5」はそのままでキャラクタEの表示態様が通常表示態様から弱表示態様へと変化する。また、6図柄を構成する数字の「6」はそのままでキャラクタFの表示態様が通常表示態様から弱表示態様へと変化し、7図柄を構成する数字の「7」はそのままでキャラクタGの表示態様が通常表示態様から弱表示態様へと変化し、8図柄を構成する数字の「8」はそのままでキャラクタHの表示態様が通常表示態様から弱表示態様へと変化し、9図柄を構成する数字の「9」はそのままでキャラクタIの表示態様が通常表示態様から弱表示態様へと変化する。
一方、第2の操作対応演出として強図柄変化演出(図26(H)参照)が実行された場合は、1図柄を構成する数字の「1」はそのままでキャラクタAの表示態様が通常表示態様から強表示態様へと変化し、2図柄を構成する数字の「2」はそのままでキャラクタBの表示態様が通常表示態様から強表示態様へと変化し、3図柄を構成する数字の「3」はそのままでキャラクタCの表示態様が通常表示態様から強表示態様へと変化し、4図柄を構成する数字の「4」はそのままでキャラクタDの表示態様が通常表示態様から強表示態様へと変化し、5図柄を構成する数字の「5」はそのままでキャラクタEの表示態様が通常表示態様から強表示態様へと変化する。また、6図柄を構成する数字の「6」はそのままでキャラクタFの表示態様が通常表示態様から強表示態様へと変化し、7図柄を構成する数字の「7」はそのままでキャラクタGの表示態様が通常表示態様から強表示態様へと変化し、8図柄を構成する数字の「8」はそのままでキャラクタHの表示態様が通常表示態様から強表示態様へと変化し、9図柄を構成する数字の「9」はそのままでキャラクタIの表示態様が通常表示態様から強表示態様へと変化する。
そして、弱表示態様のキャラクタは、通常表示態様のキャラクタが強くなったキャラクタを表し、強表示態様のキャラクタは、弱表示態様のキャラクタよりも更に強くなったキャラクタを表すものとなっている。
なお、本実施形態の遊技機1では、先読み対象変動に対応する第1特別図柄判定に係る事前判定結果が「大当たり」である場合は、第2の操作対応演出が必ず実行され、強図柄変化演出の方が弱図柄変化演出よりも高い確率で実行されるように構成されている。また、先読み対象変動に対応する第1特別図柄判定に係る事前判定結果が「ハズレ」であって、事前判定処理によって特定される第1特別図柄の変動パターンが、変動時間が所定時間未満の変動パターンである場合は、第2の操作対応演出が実行されることがあるものの、その実行確率は極めて低い値に設定されている。また、先読み対象変動に対応する第1特別図柄判定に係る事前判定結果が「大当たり」である場合とハズレである場合の両方に関して、事前判定処理によって特定される第1特別図柄の変動パターンが、変動時間が所定時間以上の変動パターンである場合は、弱図柄変化演出または強図柄変化演出が実行され、変動時間が長くなるほど、弱図柄変化演出の実行確率が低下し、逆に、強図柄変化演出の実行確率が上昇するように構成されている。
第2の操作対応演出に関して、このような構成が採用されていることから、強図柄変化演出が実行される場合の方が、弱図柄変化演出が実行される場合に比べて、各演出図柄を構成するキャラクタがより強くなると共に大当たり信頼度が高くなる。このため、遊技者は、各演出図柄を構成するキャラクタが強くなるほど大当たりの期待が持てることを容易且つ感覚的に認識することができる。
なお、先読み対象変動に対応する第1特別図柄判定に係る事前判定結果に基づいて、第2の操作対応演出を実行しないことが予め設定されている場合は、第2操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されたか否かに関わらず、弱図柄変化演出や強図柄変化演出が実行されることはない。一方、先読み対象変動に対応する第1特別図柄判定に係る事前判定結果に基づいて、第2の操作対応演出として、弱図柄変化演出または強図柄変化演出を実行することが予め設定されている場合において、第1演出ボタン35が操作されることなく第2操作促進演出に係る有効期間が終了した場合は、この有効期間が終了するタイミングで、予め設定された図柄変化演出が実行されることになる。
ただし、弱図柄変化演出または強図柄変化演出を実行することが予め設定された状態で、第2操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されなかった場合に、必ずしも図柄変化演出を実行する必要は無く、第2操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されなかった場合は、弱図柄変化演出または強図柄変化演出を実行することが予め設定されていたとしても、その図柄変化演出を実行しないようにしてもよい。
ここまで、第2対象前変動で行われる演出について説明したが、第2対象前変動において第2操作促進演出が実行された場合は、弱図柄変化演出(図26(G)参照)が実行されるときと、強図柄変化演出(図26(H)参照)が実行されるときと、これらの図柄変化演出がどちらも実行されないときとがある。また、上記のように、先読み対象変動に対応する第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であって、事前判定処理によって特定される第1特別図柄の変動パターンが、変動時間が所定時間未満の変動パターンである場合は、第2操作促進演出(図26(F)参照)や、弱図柄変化演出(図26(G)参照)、強図柄変化演出(図26(H)参照)が実行されることなく、先読み対象変動が開始されることもある。
(先読み対象変動における演出)
第2対象前変動が終了すると、第2対象前変動の開始時に実行された第1特別図柄判定の判定結果がハズレであることを示す第1特別図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示され、これに伴い、表示画面70には、バラケ目を示す3つの演出図柄が本停止する。そして、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されてから所定の確定時間(本実施形態では、0.5秒)が経過すると、先読み対象変動としての次の第1特別図柄および演出図柄の変動表示が開始される(図26(I)参照)。
この先読み対象変動での演出の流れは、概ね以下の通りである。すなわち、先読み対象変動の実行中にリーチが成立せずにリーチ無し演出が行われて、ハズレ報知演出が実行される場合がある(図26(I)及び(L)参照)。また、先読み対象変動の実行中にリーチが成立して低信頼度リーチ(例えば、ノーマルリーチ)が行われて、高信頼度リーチに発展することなく当落報知演出が実行される場合もある(図26(I)、(J)、及び(L)参照)。また、先読み対象変動の実行中にリーチが成立して、低信頼度リーチを経由して(又は低信頼度リーチを経由することなく)高信頼度リーチ(例えば、SPリーチやSPSPリーチ)に発展し、高信頼度リーチにおいて当落報知演出が実行される場合もある(図26(I)、(J)、(K)、及び(L)参照)。
(各種の実行確率について)
ここまで、図26を参照しつつ、第1対象前変動における演出の流れと、第2対象前変動における演出の流れと、先読み対象変動における演出の流れについて説明したが、本実施形態の遊技機1では、先読み対象変動に対応する第1特別図柄判定の権利に係る事前判定処理の結果に基づいて、第1対象前変動および第2対象前変動において、どのような流れで演出を実行するか、すなわち、第1対象前変動および第2対象前変動における演出の演出パターンが設定され、設定された変動パターンに応じた流れで、これらの対象前変動における演出が進行することになる。
サブROM92には、図26に例示される先読みボタン演出の演出パターンを選択するためのテーブルとして、大当たり用先読みボタン演出パターン選択テーブルと、リーチハズレ用先読みボタン演出パターン選択テーブルと、リーチ無しハズレ用先読みボタン演出パターン選択テーブルと、が記憶されている。サブCPU91は、第1対象前変動および第2対象前変動を用いて先読みボタン演出を実行する場合、これら3つのテーブルのいずれかをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットし、セットした選択テーブルを参照して、先読みボタン演出の演出パターンを選択する。
具体的には、サブCPU91は、先読み対象変動に係る事前判定結果(事前判定情報)に基づいて、先読み対象変動に対応する第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となることを特定した場合、大当たり用先読みボタン演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする。また、先読み対象変動に係る事前判定結果(事前判定情報)に基づいて、先読み対象変動に対応する第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」になると共に、先読み対象変動でリーチ演出が実行されることを特定した場合、リーチハズレ用先読みボタン演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする。また、先読み対象変動に係る事前判定結果(事前判定情報)に基づいて、先読み対象変動に対応する第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」になると共に、先読み対象変動でリーチ無し演出が実行されることを特定した場合、リーチ無しハズレ用先読みボタン演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする。
ここで、大当たり用先読みボタン演出パターン選択テーブルは、先読み対象変動に対応する第1特別図柄判定の権利に係る事前判定結果として「大当たり」を示す判定結果が得られた場合に、先読みボタン演出の演出パターンを選択する際に参照されるテーブルである。リーチハズレ用先読みボタン演出パターン選択テーブルは、先読み対象変動に対応する第1特別図柄判定の権利に係る事前判定結果として「ハズレ」であってリーチ演出が実行されることを示す判定結果が得られた場合に、先読みボタン演出の演出パターンを選択する際に参照されるテーブルである。リーチ無しハズレ用先読みボタン演出パターン選択テーブルは、先読み対象変動に対応する第1特別図柄判定の権利に係る事前判定結果として「ハズレ」であってリーチ無し演出が実行されることを示す判定結果が得られた場合に、先読みボタン演出の演出パターンを選択する際に参照されるテーブルである。
これらの先読みボタン演出パターン選択テーブルでは、第1特別図柄判定の判定結果と、第1特別図柄の変動パターンと、第1対象前変動および第2対象前変動における先読みボタン演出の演出パターンと、乱数値とが対応付けられている。サブCPU91は、先読みボタン演出の演出パターンを選択する際に、この演出パターンを選択するための先読みボタン演出乱数を取得する。そして、メイン制御基板80から取得した先読み対象変動に対応する事前判定情報により特定される第1特別図柄判定の判定結果と、同じく事前判定情報により特定される第1特別図柄の変動パターンと、取得した先読みボタン演出乱数とに対応する演出パターンを、サブRAM93にセットした先読みボタン演出パターン選択テーブルから読み出すことによって、先読みボタン演出の一の演出パターンを選択する。
これらの先読みボタン演出パターン選択テーブルでは、各演出パターンに対応付けられている乱数値の個数が適切な個数に設定されていることによって、先読みボタン演出を構成する各演出の実行確率は、以下のようになっている。
すなわち、第2操作促進演出(図26(E)参照)に関しては、信頼度示唆演出(低信頼度示唆演出または高信頼度示唆演出)を経由しない場合の第2操作促進演出の実行確率が約3%に設定されている。すなわち、第1の操作対応演出として、低信頼度示唆演出または高信頼度示唆演出が実行されなかった場合は、その後に第2操作促進演出が実行される確率が約3%しかなく、大抵は、第2操作促進演出が実行されることなく第2対象前変動が終了することになる。
また、低信頼度示唆演出(図26(C)参照)を経由した場合の第2操作促進演出の実行確率は約20%に設定されている。すなわち、第1の操作対応演出として低信頼度示唆演出が実行された場合は、その後に約20%の確率で第2操作促進演出が実行され、信頼度示唆演出が実行されなかった場合に比べると、高い確率で第2操作促進演出が実行される。また、高信頼度示唆演出(図26(D)参照)を経由した場合の第2操作促進演出の実行確率は約70%に設定されている。すなわち、第1の操作対応演出として高信頼度示唆演出が実行された場合は、その後に約70%の確率で第2操作促進演出が実行され、信頼度示唆演出が実行されなかった場合や、低信頼度示唆演出が実行された場合に比べると、かなり高い確率で第2操作促進演出が実行される。
このように、本実施形態の遊技機1では、高信頼度示唆演出(「第2可能性示唆演出」の一例)が実行される場合の方が、低信頼度示唆演出(「第1可能性示唆演出」の一例)が実行される場合に比べて、より高い確率で第2操作促進演出が実行される。
また、本実施形態の遊技機1では、サブCPU91によって選択される先読みボタン演出の演出パターンによっては、高信頼度示唆演出(図26(D)参照)の後に第2の操作対応演出が実行される場合に、第2の操作対応演出として、強図柄変化演出(図26(H)参照)が実行されることがある。この強図柄変化演出は、高信頼度示唆演出よりも大当たり遊技が実行される可能性が高いことを示唆する演出となっている。すなわち、強図柄変化演出の大当り信頼度が、高信頼度示唆演出の大当たり信頼度よりも高い値に設定されている。このような強図柄変化演出の実行確率に関しては、以下のような特徴がある。
すなわち、信頼度示唆演出を経由しない場合に強図柄変化演出(「第3可能性示唆演出」の一例)が実行される確率が約2%に設定されており、低信頼度示唆演出と高信頼度示唆演出がどちらも実行されなかった場合は、第2操作促進演出の後に、図柄変化演出が実行されないか、或いは、実行されるとしても弱図柄変化演出が実行される確率が極めて高くなっている。
また、低信頼度示唆演出(図26(C)参照)を経由した場合は、約15%の確率で強図柄変化演出(図26(H)参照)が実行され、高信頼度示唆演出を経由した場合は、約55%の確率で強図柄変化演出が実行される。このように、低信頼度示唆演出を経由するよりも高信頼度示唆演出を経由する方が、強図柄変化演出が実行され易くなっている。
また、第1対象前変動および第2対象前変動の後に行われる先読み対象変動で高信頼度リーチ(図26(K)参照)に発展する確率に関しては、以下のような特徴がある。すなわち、図柄変化演出を経由しない場合に、最終的に高信頼度リーチに発展する確率が約3%に設定されており、弱図柄変化演出と強図柄変化演出がどちらも実行されなかった場合は、先読み対象変動が開始された後に、リーチ演出が行われることなくハズレ報知演出が実行されるか、或いは、リーチが成立しても高信頼度リーチに発展することなく低信頼度リーチが実行されて当落報知演出(当たり報知演出またはハズレ報知演出)が実行される確率が極めて高くなっている。
また、弱図柄変化演出(図26(G)参照)を経由した場合は、約10%の確率で高信頼度リーチに発展し、強図柄変化演出(図26(H)参照)を経由した場合は、約95%の確率で高信頼度リーチに発展する。このように、弱図柄変化演出を経由するよりも強図柄変化演出を経由する方が、先読み対象変動で最終的に高信頼度リーチに発展し易くなっており、高信頼度リーチに発展することから、低信頼度リーチしか実行されない場合に比べて、当たり報知演出が実行される可能性が高くなっている。
このように、図26に例示される一連の先読みボタン演出が実行される場合は、強図柄変化演出(図26(H)参照)が実行された場合に高い確率で高信頼度リーチに発展し、強図柄変化演出は、高信頼度示唆演出を経由した場合が最も実行され易くなっている。このため、遊技者は、第1の操作対応演出として高信頼度示唆演出が実行され、且つ、第2の操作対応演出として強図柄変化演出が実行されることを期待しながら、第1操作促進演出(及び第2操作促進演出)に対する第1演出ボタン35の操作を行うことができ、高い演出効果を得ることが可能である。
(先読みボタン演出を実行可能な遊技機1について)
ここまで、図26を参照しつつ、先読みボタン演出を構成する各種演出の流れや実行確率等について説明したが、このような先読みボタン演出を実行可能な遊技機1は、以下のような遊技機として捉えることができる。
遊技者による入力が可能な入力手段(例えば、第1演出ボタン35)と、
遊技者に有利な特別遊技(例えば、大当たり遊技)を実行するか否かの判定を行う判定手段(例えば、後述する図31のステップS308における大当たり判定処理を実行するメインCPU81:図5参照)と、
前記判定が行われると、所定の図柄表示手段(例えば、第1特別図柄表示器41)に特別図柄(例えば、第1特別図柄)を変動表示させてから前記判定の結果を示す特別図柄を停止表示させる図柄表示制御手段(例えば、図28のステップS3における特別図柄処理を実行するメインCPU81)と、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定されたことを示す特別図柄が前記図柄表示手段に停止表示された場合に、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段(例えば、図28のステップS6における大入賞口開閉制御処理を実行するメインCPU81)と、
演出を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU91:図5参照)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記特別図柄の変動表示に伴って演出図柄を変動表示し、前記特別図柄の停止表示に伴って前記判定の結果を示す演出図柄を停止表示し、
前記演出図柄の第1の変動表示中(例えば、第1対象前変動の実行中:図26参照)に、前記入力手段に対する入力を遊技者に促す第1入力促進報知(例えば、第1操作促進演出:図26(B)参照)を実行し、前記入力手段に対する入力に応じて第1入力対応演出(例えば、低信頼度示唆演出や高信頼度示唆演出:図26(C)及び(D)参照)を実行する第1演出制御と、
前記第1の変動表示の後に行われる前記演出図柄の第2の変動表示中(例えば、第2対象前変動の実行中:図26参照)に、前記入力手段に対する入力を遊技者に促す第2入力促進報知(例えば、第2操作促進演出)図26(F)参照)を実行し、前記入力手段に対する入力に応じて第2入力対応演出(例えば、弱図柄変化演出や強図柄変化演出:図26(G)及び(H)参照)を実行する第2演出制御と、を実行可能であり、
前記第1入力対応演出には、前記特別遊技が実行される可能性が第1の程度であることを示唆する第1可能性示唆演出(例えば、低信頼度示唆演出:図26(C)参照)と、前記可能性が前記第1の程度よりも高い第2の程度であることを示唆する第2可能性示唆演出(図26(D)参照)と、があり、
前記演出制御手段は、
前記第2可能性示唆演出を実行する場合の方が、前記第1可能性示唆演出を実行する場合に比べて高い確率で前記第2入力促進報知(例えば、第2操作促進演出:図26(F)参照)を実行する、ことを特徴とする遊技機。
この遊技機によれば、第2可能性示唆演出が実行される場合の方が、第1可能性示唆演出が実行される場合に比べて高い確率で第2入力促進報知が実行される。このため、第2可能性示唆演出を実行することによって、第2入力促進報知が実行されることに対する遊技者の期待感を向上させて高い演出効果を得ることが可能である。
また、先読みボタン演出を実行可能な本実施形態の遊技機1は、以下のような遊技機として捉えることも可能である。
前記演出制御手段は、
前記第2可能性示唆演出(例えば、高信頼度示唆演出:図26(D)参照)の後に前記第2入力対応演出(例えば、第2の操作対応演出)を実行する場合に、当該第2可能性示唆演出よりも前記可能性が高いことを示唆する第3可能性示唆演出(例えば、強図柄変化演出:図26(H)参照)を前記第2入力対応演出として実行可能である、ことを特徴とする遊技機。
この遊技機によれば、第2可能性示唆演出の後に第2入力対応演出を実行する場合に、第2可能性示唆演出よりも(特別遊技が実行される)可能性が高いことを示唆する第3可能性示唆演出(例えば、強図柄変化演出:図26(H)参照)を第2入力対応演出として実行可能である。このため、特別遊技が実行されることを期待する遊技者に対して、第2入力促進報知に対して入力を行うことに関して強い動機付けを与えることができ、第2可能性示唆演出(例えば、高信頼度示唆演出)と第3可能性示唆演出(例えば、強図柄変化演出)との相乗効果によって、遊技者の期待感を効果的に向上させて高い演出効果を得ることが可能である。
(先読みボタン演出に関する他の構成)
先読みボタン演出に関して、以下のような構成を採用してもよい。
すなわち、本実施形態では、「第1可能性示唆演出」が昼背景を夕方背景に変化させる低信頼度示唆演出であり、「第2可能性示唆演出」が昼背景を夜背景に変化させる高信頼度示唆演出である場合を例に説明するが、第2可能性示唆演出の方が第1可能性示唆演出よりも大当たり遊技が実行される可能性が高いことを示唆している限りにおいては、これらの可能性示唆演出は、本実施形態で例示した低信頼度示唆演出や高信頼度示唆演出とは異なる演出であってもよい。
また、本実施形態では、第2入力対応演出として、弱図柄変化演出や強図柄変化演出(第3可能性示唆演出の一例)が実行される場合を例に説明したが、第3可能性示唆演出が実行された場合の方が、第2可能性示唆演出が実行されるよりも大当たり遊技が実行される可能性が高い限りにおいては、第3可能性示唆演出は強図柄変化演出とは異なる演出であってもよく、また、第2入力対応演出として、弱図柄変化演出とは異なる演出を実行してもよい。
また、本実施形態では、第2の操作対応演出として弱図柄変化演出(図26(G)参照)を実行可能であるが、この弱図柄変化演出は、高信頼度示唆演出(図26(D)参照)よりも大当たり信頼度が低い演出であってもよいし、高信頼度示唆演出よりも大当たり信頼度が高い演出であってもよい。ただし、弱図柄変化演出を高信頼度示唆演出よりも大当たり信頼度が低い演出とした場合、高信頼度示唆演出の後に(それよりも大当たり信頼度が低い)弱図柄変化演出を実行することによって、大当たりに対する遊技者の期待感を却って低下させることが考えられる。したがって、弱図柄変化演出を高信頼度示唆演出よりも大当たり信頼度が低い演出とする場合は、高信頼度示唆演出を実行した後は、弱図柄変化演出は実行せず、強図柄変化演出を必ず実行するようにして、遊技者の期待感の低下を抑制することが考えらえる。
また、本実施形態では、第1操作促進演出(図26(B)参照)に対する第1の操作対応演出として実行可能な演出が、図26(C)及び(D)に例示される低信頼度示唆演出および高信頼度示唆演出の2つである場合を例に説明するが、3つ以上の第1の操作対応演出のいずれかを実行する構成を採用してもよい。また、本実施形態では、第2操作促進演出(図26(F)参照)に対する第2の操作対応演出として実行可能な演出が、図26(G)及び(H)に例示される弱図柄変化演出および強図柄変化演出の2つである場合を例に説明するが、3つ以上の第2の操作対応演出のいずれかを実行する構成を採用してもよい。
このような構成を採用する場合、3つ以上の第2の操作対応演出の中に、先に実行された第1の操作対応演出よりも大当たり信頼度が低い第2の操作対応演出と大当たり信頼度が高い操作対応演出とが含まれていれば、上記の遊技者の期待感の低下抑制を目的として、先に実行された第1の操作対応演出よりも大当たり信頼度が低い第2の操作対応演出は実行せず、先に実行された第1の操作対応演出よりも大当たり信頼度が高い第2の操作対応演出を実行するといった構成を併せて採用するのが好適である。
また、本実施形態では、「第1の変動表示」が第1対象前変動であり、「第2の変動表示」が第2対象前変動である場合を例に説明するが、「第1の変動表示」および「第2の変動表示」は、第1対象前変動および第2対象前変動に限定されるものではなく、例えば、「第1の変動表示」が第2対象前変動であり、「第2の変動表示」が先読み対象変動であってもよい。すなわち、第1対象前変動を用いることなく、第2対象前変動および先読み対象変動を用いて、図26に基づいて説明した先読みボタン演出を実行するようにしてもよい。
以下、図26までの図面に基づいて説明した遊技制御や演出制御を実現するための各制御基板のRAM構成、各制御基板で行われる処理について説明する。
[メインRAM83の構成例]
図27は、メインRAM83の記憶領域と各記憶領域に記憶される情報について説明するための説明図である。図27(A)に例示されるように、メインRAM83には、第1始動口21に遊技球が入賞した際に取得された取得情報等を記憶する記憶領域として、判定用記憶領域830、特図1・第1保留記憶領域831、特図1・第2保留記憶領域832、特図1・第3保留記憶領域833、及び特図1・第4保留記憶領域834が設けられている。また、メインRAM83には、第2始動口22に遊技球が入賞した際に取得された取得情報等を記憶する記憶領域として、上記判定用記憶領域830、特図2・第1保留記憶領域835、特図2・第2保留記憶領域836、特図2・第3保留記憶領域837、及び特図2・第4保留記憶領域838が設けられている。
判定用記憶領域830は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種情報が記憶される記憶領域である。特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第4保留記憶領域834は、第1特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域であり、特図2・第1保留記憶領域835~特図2・第4保留記憶領域838は、第2特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域である。そして、第1特別図柄判定と第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、第2特別図柄判定の方が第1特別図柄判定よりも優先消化される。このため、判定用記憶領域830には、保留されている特別図柄判定の実行に際して、第2特別図柄判定が保留されている場合には特図2・第1保留記憶領域835に記憶されている各種情報がシフトされ、第1特別図柄判定のみが保留されている場合には特図1・第1保留記憶領域831に記憶されている各種情報がシフトされる。
図27(B)に例示されるように、保留記憶領域831~838は、特別図柄判定の権利を保留するための情報を記憶する領域であって、それぞれ、メインCPU81によって取得された、大当たり乱数を記憶する領域、図柄乱数を記憶する領域、リーチ乱数を記憶する領域、変動パターン乱数を記憶する領域、事前判定結果を示す情報である事前判定情報を記憶する領域等を含んでいる。
ここで、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数については、上述した通りである。事前判定情報は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて、後述する事前判定処理(図30参照)によって得られる情報である。事前判定情報は、具体的には、入賞始動口情報、特別図柄判定の判定結果が大当たりであるか否かを示す情報、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを示す情報、特別図柄の変動パターンを示す情報、遊技機1の遊技状態を示す情報等を含んでいる。ここで、入賞始動口情報は、同じ保留記憶領域内に格納される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数が、遊技球が第1始動口21に入賞したことを契機として取得されたのか、或いは遊技球が第2始動口22に入賞したことを契機として取得されたのかを示す情報である。これらの情報を含む事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数と同じ保留記憶領域内に格納される。
遊技機1では、第1始動口21に遊技球が入賞する毎に、図27(B)に基づいて説明した5つの情報が、特図1・第1保留記憶領域831から順に、特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第4保留記憶領域834のいずれかに格納される。また、第2始動口22に遊技球が入賞する毎に、上記5つの情報が、特図2・第1保留記憶領域835から順に、特図2・第1保留記憶領域835~特図2・第4保留記憶領域838のいずれかに格納される。
例えば、判定用記憶領域830に情報が記憶されると共に特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第4保留記憶領域834のいずれにも情報が記憶されていない状態で、第1始動口21に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて新たに取得された第1特別図柄判定に係る5つの情報が特図1・第1保留記憶領域831に格納される。また、例えば、判定用記憶領域830、特図1・第1保留記憶領域831、及び特図1・第2保留記憶領域832のそれぞれに5つの情報が記憶された状態で第1始動口21に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて新たに取得された第1特別図柄判定に係る5つの情報が特図1・第3保留記憶領域833に格納される。
また、第1特別図柄判定の実行に際して特図1・第1保留記憶領域831に記憶されている情報が判定用記憶領域830にシフトされると、特図1・第2保留記憶領域832以降の第1特別図柄判定に係る保留記憶領域に記憶されている情報が特図1・第1保留記憶領域831側にシフトされる。例えば、特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第3保留記憶領域833のそれぞれに情報が記憶された状態で特図1・第1保留記憶領域831に記憶されている情報が判定用記憶領域830にシフトされると、特図1・第2保留記憶領域832に記憶されている情報が特図1・第1保留記憶領域831にシフトされ、特図1・第3保留記憶領域833に記憶されている情報が特図1・第2保留記憶領域832にシフトされる。
このような情報のシフト処理は、第2特別図柄判定に係る情報が記憶される特図2・第1保留記憶領域835~特図2・第4保留記憶領域838においても同様に行われる。なお、本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄判定および第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、すなわち特図1・第1保留記憶領域831と特図2・第1保留記憶領域835の両方に情報が記憶されている場合、特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第4保留記憶領域834を対象とするシフト処理に先立って、特図2・第1保留記憶領域835~特図2・第4保留記憶領域838を対象とするシフト処理が優先して行われる。
ところで、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中に第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞して各種乱数が取得されたとしても、特別図柄判定や特別図柄の変動表示を直ちに行うことはできない。このため、メインCPU81は、このような状況下で各種乱数が取得された場合には、上述したように、取得された各種乱数等を、特別図柄判定の権利を保留する情報として保留記憶領域831~838のいずれかの領域に格納することとしている。その一方で、特別図柄が変動表示されておらず、特別図柄判定が保留されておらず、また、大当たり遊技中でもない場合には、メインCPU81は、始動口入賞を契機として取得した各種乱数等を判定用記憶領域830に直接格納する。
[メイン制御基板80による割込み処理]
次に、図28を参照しつつ、メイン制御基板80において実行される割込み処理について説明する。ここで、図28は、メイン制御基板80において実行される割込み処理を例示するフローチャートである。メイン制御基板80は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図28に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図28以降のフローチャートに基づいて説明するメイン制御基板80の処理は、メインROM82に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU81が発行する命令に従って行われる。
まず、メインCPU81は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1)。大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このステップS1の処理が行われる毎に「1」加算される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻されて更新される。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU81は、第1始動口センサ211、第2始動口センサ221、ゲートセンサ251の各センサからの検知信号が入力されたことに応じて各種の乱数を取得する処理を含むセンサ検知処理を実行する(ステップS2)。このセンサ検知処理については、図29に基づいて後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU81は、特別図柄判定を実行して、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。この特別図柄処理については、図31に基づいて後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU81は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器43に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU81は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口22を開放すると判定した場合に、開閉部材23を動作させる第2始動口ソレノイド222を制御して第2始動口22を開閉する第2始動口開閉制御処理を実行する(ステップS5)。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS3の特別図柄処理において実行される大当たり判定処理で「大当たり」であると判定した場合に、第1大入賞口ソレノイド262(又は第2大入賞口ソレノイド282)を制御して第1大入賞口26(又は第2大入賞口28)を開閉する大入賞口開閉制御処理を実行する(ステップS6)。この大入賞口開閉制御処理については、図35~図37に基づいて後に詳述する。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU81は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS7)。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS7以前の処理ステップにおいてメインRAM83にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報をサブ制御基板90に送信する送信処理を実行する(ステップS8)。
[メイン制御基板80によるセンサ検知処理]
図29は、図28のステップS2におけるセンサ検知処理の詳細フローチャートである。図29に例示されるように、メインCPU81は、ステップS1の乱数更新処理に続いて、ゲートセンサ251からの検知信号の入力の有無に基づいて、ゲートセンサ251がゲート25に対する遊技球の通過を検知したか否かを判定する(ステップS201)。ここで、ゲートセンサ251がゲート25に対する遊技球の通過を検知したと判定した場合(ステップS201:YES)、メインRAM83に記憶されている普通図柄判定の保留数Fが、予め設定されている普通図柄判定の最大保留数Fmax(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS202)。
メインCPU81は、保留数Fが「4」未満であると判定した場合(ステップS202:YES)、保留数Fを「1」加算した値に更新し(ステップS203)、ステップS1の乱数更新処理が行われる毎に更新される普通図柄乱数に関して、ゲート25に対する遊技球の通過を検知したタイミングの値を取得して、メインRAM83の所定領域に格納する(ステップS204)。
一方、メインCPU81は、ステップS204の処理を実行した場合、ゲートセンサ251がゲート25に対する遊技球の通過を検知していないと判定した場合(ステップS201:NO)、保留数Fが「4」未満ではないと判定した場合(ステップS202:NO)、第2始動口センサ221からの検知信号の入力の有無に基づいて、第2始動口センサ221が第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知したか否かを判定する(ステップS206)。ここで、第2始動口センサ221が第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知したと判定した場合(ステップS206:YES)、メインRAM83に記憶されている第2特別図柄判定の保留数T2が、予め設定されている第2特別図柄判定の最大保留数T2max(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS207)。
メインCPU81は、保留数T2が「4」未満であると判定した場合(ステップS207:YES)、保留数T2を「1」加算した値に更新し(ステップS208)、ステップS1の乱数更新処理が行われる毎に更新される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に関して、第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知したタイミングの値をそれぞれ取得する(ステップS209)。
このように、保留数T2が最大保留数T2max未満の状態で第2始動口22に対する遊技球の入賞が検知されるという取得条件の成立に応じて、第2特別図柄判定に係る各種の乱数が取得される。なお、第2特別図柄判定および第2特別図柄の変動表示を直ちに実行可能な状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は判定用記憶領域830に直接格納され、直ちに実行できない状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は特図2・第1保留記憶領域835~特図2・第4保留記憶領域838のいずれかの領域に格納される。
メインCPU81は、ステップS209の処理を実行した場合、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS210)。メインRAM83には、時短遊技フラグが記憶されている。この時短遊技フラグは、第2始動口22に遊技球が入賞し難い低ベース状態となるように開閉部材23の動作を制御する場合に「OFF」に設定され、第2始動口22に遊技球が入賞し易い高ベース状態となるように開閉部材23の動作を制御する場合に「ON」に設定されるフラグである。メインCPU81は、ステップS210において、この時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する。
メインCPU81は、現在の状態が高ベース状態であると判断した場合(ステップS210:YES)、すなわち時短遊技フラグが「ON」に設定されている場合、第2特別図柄判定の保留に係る事前判定処理を実行する(ステップS211)。具体的には、第2始動口22に遊技球が入賞したことに応じて取得した各種乱数に基づいて、後述する大当たり判定処理(図32参照)や変動パターン選択処理(図33参照)が実行されるのに先立って、ステップS209の処理で取得された各種乱数に基づいて、大当たりとなるか否かを事前判定すると共に、第2特別図柄判定が実行された際に第2特別図柄の変動パターンとしてどの変動パターンが選択されるかを事前判定する事前判定処理を実行する。この事前判定処理の結果である事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数等が記憶されているのと同じ保留記憶領域に格納される。
なお、大当たり遊技中ではなく、特別図柄の変動表示中でもなく、第2特別図柄判定の保留数T2が「0」の状態で第2始動口22に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて取得された各種乱数が判定用記憶領域830に直接格納されて、これらの乱数に基づく第2特別図柄判定が直ちに実行される。この場合、第2特別図柄判定は保留されないため、第2特別図柄判定に係る事前判定処理は行われない。このような事前判定処理については、図30に基づいて後に詳述する。
メインCPU81は、ステップS211の処理を実行した場合、又は高ベース状態ではないと判断した場合(ステップS210:NO)、第2特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS212)。この保留コマンドは、第2特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであり、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。なお、ステップS211の事前判定処理が行われることなくステップS212の処理が行われた場合には、事前判定情報を含まない保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。一方、ステップS211の事前判定処理が行われた後にステップS212の処理が行われた場合には、事前判定情報を含む保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。
一方、メインCPU81は、ステップS212の処理を実行した場合、第2始動口センサ221が第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知していないと判定した場合(ステップS206:NO)、第2特別図柄判定の保留数T2が「4」未満ではないと判定した場合(ステップS207:NO)、第1始動口センサ211からの検知信号の入力の有無に基づいて、第1始動口センサ211が第1始動口21に対する遊技球の入賞を検知したか否かを判定する(ステップS214)。ここで、第1始動口センサ211が第1始動口21に対する遊技球の入賞を検知したと判定した場合(ステップS214:YES)、メインRAM83に記憶されている第1特別図柄判定の保留数T1が、予め設定されている第1特別図柄判定の最大保留数T1max(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS215)。
メインCPU81は、保留数T1が「4」未満であると判定した場合(ステップS215:YES)、保留数T1を「1」加算した値に更新し(ステップS216)、ステップS1の乱数更新処理が行われる毎に更新される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に関して、第1始動口21に対する遊技球の入賞を検知したタイミングの値をそれぞれ取得する(ステップS217)。
このように、保留数T1が最大保留数T1max未満の状態で第1始動口21に対する遊技球の入賞が検知されるという取得条件の成立に応じて、第1特別図柄判定に係る各種の乱数が取得される。なお、第1特別図柄判定および第1特別図柄の変動表示を直ちに実行可能な状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は判定用記憶領域830に直接格納され、直ちに実行できない状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第4保留記憶領域834のいずれかの領域に格納される。
メインCPU81は、ステップS217の処理を実行した場合、ステップS210の処理と同様に、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS218)。ここで、現在の状態が高ベース状態ではないと判断した場合(ステップS218:NO)、すなわち時短遊技フラグが「OFF」に設定されている場合、第1特別図柄判定の保留に係る事前判定処理を実行する(ステップS219)。具体的には、第1始動口21に遊技球が入賞したことに応じて取得した各種乱数に基づいて、後述する大当たり判定処理(図32参照)や変動パターン選択処理(図33参照)が実行されるのに先立って、ステップS217の処理で取得された各種乱数に基づいて、大当たりとなるか否かを事前判定すると共に、第1特別図柄判定が実行された際に第1特別図柄の変動パターンとしてどの変動パターンが選択されるかを事前判定する事前判定処理を実行する。この事前判定処理の結果である事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数等が記憶されているのと同じ保留記憶領域に格納される。
なお、大当たり遊技中ではなく、特別図柄の変動表示中でもなく、第1特別図柄判定の保留数T1が「0」の状態で第1始動口21に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて取得された各種乱数が判定用記憶領域830に直接格納されて、これらの乱数に基づく第1特別図柄判定が直ちに実行される。この場合、第1特別図柄判定は保留されないため、第1特別図柄判定に係る事前判定処理は行われない。このような事前判定処理については、図30に基づいて後に詳述する。
メインCPU81は、ステップS219の処理を実行した場合、又は高ベース状態であると判断した場合(ステップS218:YES)、第1特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS220)。この保留コマンドは、第1特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであり、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。なお、ステップS219の事前判定処理が行われることなくステップS220の処理が行われた場合には、事前判定情報を含まない保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。一方、ステップS219の事前判定処理が行われた後にステップS220の処理が行われた場合には、事前判定情報を含む保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。
[メイン制御基板80による事前判定処理]
以下、図30を参照しつつ、メイン制御基板80によって実行される事前判定処理について説明する。ここで、図30は、図29のステップS211,219における事前判定処理の詳細フローチャートである。なお、ここでは、第1特別図柄判定の権利が保留された場合に行われる事前判定処理を例に説明を行うが、使用される乱数やテーブルが異なる点を除き、第2特別図柄判定の権利が保留された場合にも同様の事前判定処理が行われる。
メインCPU81は、図29のステップS210の処理で高ベース状態であると判断した場合(ステップS210:YES)、又は図29のステップS218の処理で高ベース状態ではないと判断した場合(ステップS218:NO)、大当たり判定処理を実行する(ステップS2191)。具体的には、低確率状(本実施形態では「通常遊技状態」や「時短遊技状態」がこれに該当)である場合には、低確率時用大当たり乱数テーブル(図6(A)参照)をメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする。一方、高確率状態(本実施形態では「確変遊技状態」がこれに該当)である場合には、高確率時用大当たり乱数テーブル(図6(A)参照)をメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする。そして、図29のステップS209の処理(又は図29のステップS217の処理)で取得した大当たり乱数が、メインRAM83にセットした大当たり乱数テーブルに格納されている当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、当該変動開始時に大当たりと判定されることになるか否かを判定する。
次に、メインCPU81は、ステップS2191の判定結果に基づいて、当該変動開始時に大当たりであると判定されるか否かを判断する(ステップS2192)。ここで、当該変動開始時に大当たりであると判定されると判断した場合(ステップS2192:YES)、大当たり用変動パターン選択テーブル(図9(A)参照)をメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS2193)。
一方、メインCPU81は、当該変動開始時に大当たりではないと判定されると判断した場合(ステップS2192:NO)、当該変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する(ステップS2194)。具体的には、ステップS2191の大当たり判定処理に使用された大当たり乱数と一緒に取得されたリーチ乱数が、メインROM82に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、当該変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する。
メインCPU81は、リーチ演出が行われると判定した場合(ステップS2194:YES)、リーチハズレ用変動パターン選択テーブル(図9(B)参照)をメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS2195)。
ところで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、且つ当該変動中にリーチ演出が行われない場合、当該変動開始時における第1特別図柄判定の保留数に基づいて第1特別図柄の変動パターンが決定される。このことは、図9(C)に基づいて上述した通りである。そして、保留されている第1特別図柄判定が消化される前と後では第1特別図柄判定の保留数が相異なる場合がある。このため、第1特別図柄判定が消化される前に取得した特別図柄の変動パターンが、その第1特別図柄判定が実際に消化される際に選択される特別図柄の変動パターンとは異なる場合がある。すなわち、当該変動中にリーチ演出が行われない第1特別図柄判定の権利に対しては、その第1特別図柄判定に先立って正確な第1特別図柄の変動パターンを取得できない場合がある。
このため、リーチ演出が行われないとメインCPU81によって判定された場合には(ステップS2194:NO)、後述するステップS2196の変動パターン乱数判定処理や、ステップS2197の事前判定情報を格納する処理が行われることなく、図29のステップS212(又はステップS220)に処理が進められる。よって、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」となって、リーチ無し演出が行われることになる場合には、事前判定情報を含まない保留コマンドがセットされることになる。
ただし、リーチ無しハズレ用の変動パターンとして、変動開始時の保留数に関わらず選択可能な変動パターンを用意しておけば、先読み対象変動の開始時に選択される特別図柄の変動パターンを事前判定処理によって特定することが可能である。このため、このような変動パターンに関しては、後述するステップS2196の処理(当該変動開始時に選択される変動パターンを特定する処理)やステップS2197の処理を実行することが可能である。
メインCPU81は、大当たり用変動パターン選択テーブル又はリーチハズレ用変動パターン選択テーブルをセットすると、変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS2196)。具体的には、ステップS2191の処理で使用された大当たり乱数と一緒に始動口入賞時に取得された変動パターン乱数が、メインRAM83にセットされている変動パターン選択テーブルに規定されている乱数値のうちのどの乱数値と一致するかに基づいて、当該変動開始時に行われる特別図柄判定で選択されることになる特別図柄の変動パターンを特定する。
メインCPU81は、ステップS2196の処理を実行した場合、事前判定情報を生成してメインRAM83に格納する(ステップS2197)。この事前判定情報が格納される領域については、図27に基づいて上述した通りである。
このように、メインCPU81は、遊技球が第1始動口21(又は第2始動口22)に入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報に基づいて、この取得情報に基づく大当たり判定処理や変動パターン選択処理が行われるのに先立って、第1特別図柄(又は第2特別図柄)の変動パターン(すなわち変動時間)を取得する。
[メイン制御基板80による特別図柄処理]
次に、図31を参照しつつ、メイン制御基板80によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図31は、図28のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。
図31に例示されるように、メインCPU81は、メインRAM83に記憶されている大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。この大当たり遊技フラグは、大当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、大当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。ここで、大当たり遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU81は、大当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、メインRAM83に記憶されている第2特別図柄判定の保留数T2が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS303)。ここで、保留数T2が「1」以上であると判定した場合(ステップS303:YES)、保留数T2を「1」減算した値に更新する(ステップS304)。
メインCPU81は、保留数T2が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM83に記憶されている第1特別図柄判定の保留数T1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS305)。ここで、保留数T1が「1」以上であると判定した場合(ステップS305:YES)、保留数T1を「1」減算した値に更新する(ステップS306)。
メインCPU81は、ステップS304の処理またはステップS306の処理を実行した場合、メインRAM83の保留記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS307)。具体的には、ステップS304の処理に続いてステップS307の処理を実行する場合、特図2・第1保留記憶領域835に記憶されている情報を判定用記憶領域830にシフトさせるシフト処理を実行する。その際、特図2・第2保留記憶領域836以降の保留記憶領域にも情報が記憶されている場合には、これらの情報を特図2・第1保留記憶領域835側にシフトさせるシフト処理も併せて実行する。一方、ステップS306の処理に続いてシフト処理を実行する場合、特図1・第1保留記憶領域831に記憶されている情報を判定用記憶領域830にシフトさせるシフト処理を実行する。その際、特図1・第2保留記憶領域832以降の保留記憶領域にも情報が記憶されている場合には、これらの情報を特図1・第1保留記憶領域831側にシフトさせるシフト処理も併せて実行する。
メインCPU81は、ステップS307のシフト処理によって大当たり乱数や図柄乱数等の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)に必要な情報を判定用記憶領域830に格納すると、これらの情報に基づいて、ステップS308の大当たり判定処理とステップS309の変動パターン選択処理を実行する。
なお、大当たり遊技中ではなく、特別図柄の変動表示中でもなく、第1特別図柄判定の保留数T1と第2特別図柄判定の保留数T2が両方とも「0」の状態で遊技球が第1始動口21(又は第2始動口22)に入賞した場合、その入賞に応じて取得された大当たり乱数や図柄乱数等の情報が判定用記憶領域830に直接格納される。このような場合は、ステップS307のシフト処理が実行されることなく、大当たり判定処理および変動パターン選択処理が実行されることになる。
メインCPU81は、判定用記憶領域830に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS308)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たりか否かが判定されると共に、大当たりであると判定された場合には大当たりの種類(大当たり図柄)が決定されることになる。そして、これらの処理の結果を示す特別図柄の設定情報がメインRAM83にセットされる。この大当たり判定処理については、図32に基づいて後に詳述する。
ステップS308の大当たり判定処理に続いて、メインCPU81は、特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択処理を実行する(ステップS309)。この変動パターン選択処理については、図33に基づいて後に詳述する。
ステップS309の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS308の処理で設定した特別図柄の設定情報、この特別図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS309の処理で選択した変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS310)。この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。これにより、表示画面70における演出図柄の変動表示を含む変動演出が開始されることになる。
ステップS310の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS310の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS311)。その際、判定用記憶領域830に第1特別図柄判定に係る情報が記憶された状態でステップS308~ステップS310の処理が行われた場合には、第1特別図柄表示器41における第1特別図柄の変動表示を開始する。一方、判定用記憶領域830に第2特別図柄判定に係る情報が記憶された状態でステップS308~ステップS310の処理が行われた場合には、第2特別図柄表示器42における第2特別図柄の変動表示を開始する。
次に、メインCPU81は、ステップS311における特別図柄の変動表示を開始してからの経過時間の計測を開始する(ステップS312)。メインCPU81は、ステップS312の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS312の処理で計測を開始した経過時間が、ステップS309の変動パターン選択処理で選択された変動パターンの変動時間に到達したか否かを判定する(ステップS313)。ここで、経過時間が変動時間に到達していないと判定された場合(ステップS313:NO)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU81は、経過時間が変動時間に到達したと判定した場合(ステップS313:YES)、特別図柄の変動表示が終了することを通知する変動終了コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS314)。この変動終了コマンドは、ステップS8における送信処理によってサブ制御基板90に送信される。これにより、表示画面70に変動表示されていた演出図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップS314の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS311の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了させる(ステップS315)。具体的には、ステップS308の処理で設定した特別図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。なお、この特別図柄の停止表示は、少なくとも所定の図柄確定時間(例えば0.5秒)が経過するまで継続される。
このように、メインCPU81は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから大当たり判定処理の判定結果を示す特別図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)を第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示させる。
ステップS315の処理に続いて、メインCPU81は、上記ステップS312の処理で計測を開始した経過時間をリセットし(ステップS316)、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させる処理等を含む特図停止時処理を実行する(ステップS317)。この特図停止時処理については、図34に基づいて後に詳述する。
[メイン制御基板80による大当たり判定処理]
図32は、図31のステップS308における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、まず、判定用記憶領域830に記憶された大当たり乱数に基づいて大当たり判定を実行する(ステップS3081)。具体的には、判定用記憶領域830に記憶されている大当たり乱数が、予め設定された当選値(図6(A)参照)と一致するか否かに基づいて、大当たりであるか否かを判定する。ここでの当選値は、高確率時用大当たり乱数テーブル又は低確率時用大当たり乱数テーブルに規定されている大当たりの当選値である。高確率状態(本実施形態では「確変遊技状態」がこれに該当)のときに大当たり判定が実行される場合には、高確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。一方、低確率状態(本実施形態では「通常遊技状態」と「時短遊技状態」がこれに該当)のときに大当たり判定が実行される場合には、低確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。
このように、メインCPU81は、第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報が判定用記憶領域830に記憶されるといった始動条件が成立すると、その大当たり乱数に基づいて、遊技者に有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定する。
ステップS3081の処理に続いて、メインCPU81は、大当たり判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判断する(ステップS3082)。ここで、大当たり判定の判定結果が「大当たり」ではないと判断した場合(ステップS3082:NO)、すなわち大当たり判定の判定結果が「ハズレ」である場合、ハズレ図柄の設定情報をメインRAM83にセットする(ステップS3083)。これにより、上記ステップS315の処理の際に、ここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示されることになる。この場合、大当たり遊技は行われない。
一方、メインCPU81は、大当たり判定の判定結果が「大当たり」であると判断した場合(ステップS3082:YES)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示される大当たり図柄を選択する大当たり図柄選択処理を実行する(ステップS3084)。具体的には、ステップS3081の大当たり判定に使用された大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域830に記憶されている図柄乱数が第1特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第1始動口入賞用の図柄決定テーブル(図6(B)参照)に規定されているどの大当たり図柄の乱数値と一致するかに基づいて、いずれかの大当たり図柄を選択する。この場合、図6(B)に例示される大当たり図柄X1~X2のいずれかが選択される。また、図柄乱数が第2特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第2始動口入賞用の図柄決定テーブルに規定されているどの大当たり図柄の乱数値と一致するかに基づいて、いずれかの大当たり図柄を選択する。この場合、図6(C)に例示される大当たり図柄Y1~Y4のいずれかが選択される。
そして、メインCPU81は、選択した大当たり図柄の設定情報をメインRAM83にセットする(ステップS3085)。これにより、上記ステップS315の処理の際に、ここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示され、その後、その大当たり図柄に応じた大当たり遊技が行われることになる。
[メイン制御基板80による変動パターン選択処理]
図33は、図31のステップS309における変動パターン選択処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、図31のステップS308における大当たり判定処理を実行した後、ステップS3081の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS3091)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3091:YES)、大当たり用変動パターン選択テーブル(図9(A)参照)をメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS3092)。
一方、メインCPU81は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3091:NO)、判定用記憶領域830に記憶されているリーチ乱数がメインROM82に記憶されているリーチ乱数の当選値(リーチ有り演出に対応する乱数値)と一致するか否かに基づいて、遊技者に対して大当たりを期待させるリーチ演出を行うか否かを判定する(ステップS3093)。ここで、リーチ演出を行うと判定した場合(ステップS3093:YES)、リーチハズレ用変動パターン選択テーブル(図9(B)参照)をメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS3094)。逆に、リーチ演出を行わないと判定した場合(ステップS3093:NO)、リーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブル(図9(C)参照)をメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS3095)。
メインCPU81は、ステップS3092の処理、ステップS3094の処理、又はステップS3095の処理によってメインRAM83にセットされた変動パターン選択テーブルを参照して変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS3096)。具体的には、大当たり用変動パターン選択テーブル又はリーチハズレ用変動パターン選択テーブルがメインRAM83にセットされた場合、判定用記憶領域830に記憶されている変動パターン乱数に対応する変動パターンを、セットされている変動パターン選択テーブルから読み出すことによって、1の変動パターンを選択する。また、リーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブルがメインRAM83にセットされた場合、メインRAM83に記憶されている第1特別図柄判定の保留数T1(又は第2特別図柄判定の保留数T2)に基づいて保留数を特定し、特定した保留数に対応する変動パターンをリーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブルから読み出すことによって、1の変動パターンを選択する。このようにして特別図柄の変動パターンが選択されることによって、特別図柄の変動時間が必然的に決定されることになる。
メインCPU81は、変動パターンを選択すると、選択した変動パターンの設定情報をメインRAM83にセットする(ステップS3097)。この変動パターンの設定情報は、上述したステップS308の大当たり判定処理によってメインRAM83にセットされた図柄の設定情報と共に変動開始コマンドに含まれてサブ制御基板90に送信される。
[メイン制御基板80による特図停止時処理]
図34は、図31のステップS317における特図停止時処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、上記ステップS316の処理によって経過時間をリセットした後、図34に例示されるように、ステップS3082(図32参照)の処理と同様に、大当たりであるか否かを判断する(ステップS3171)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3171:YES)、メインRAM83に記憶されている大当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS3172)。
次に、メインCPU81は、メインRAM83に記憶されている確変遊技フラグを「OFF」に設定し(ステップS3173)、同じくメインRAM83に記憶されている時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3174)。ここで、確変遊技フラグは、特別図柄判定において大当たりであると判定される確率が相対的に高い高確率状態であるか否かを示すフラグである。
本実施形態の遊技機1では、確変遊技フラグおよび時短遊技フラグの設定により遊技状態が制御される。すなわち、遊技状態を「確変遊技状態」に制御する場合には、確変遊技フラグおよび時短遊技フラグの両方が「ON」に設定される。また、遊技状態を「通常遊技状態」に制御する場合には、確変遊技フラグおよび時短遊技フラグの両方が「OFF」に設定される。また、遊技状態を「時短遊技状態」に制御する場合には、確変遊技フラグが「OFF」に設定されると共に時短遊技フラグが「ON」に設定される。
ステップS3174の処理に続いて、メインCPU81は、大当たり遊技が開始されることを通知するためのオープニングコマンドをメインRAM83にセットする(ステップS3175)。このオープニングコマンドは、大当たりの種類、大当たり遊技中の第1大入賞口26(又は第2大入賞口28やV入賞口287)の開放パターン等の情報を含むものであり、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。
一方、メインCPU81は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3171:NO)、確変遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3176)。ここで、確変遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3176:YES)、すなわち特別図柄判定が高確率状態で行われている場合、メインRAM83に記憶されている高確率遊技残回数Kを「1」減算した値に更新する(ステップS3177)。この高確率遊技残回数Kは、高確率状態で特別図柄判定が実行される残り回数を示すものである。
ステップS3177の処理に続いて、メインCPU81は、高確率遊技残回数Kが「0」であるか否かを判定する(ステップS3178)。ここで、高確率遊技残回数Kが「0」であると判定した場合(ステップS3178:YES)、確変遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3179)。これにより、特別図柄判定が低確率状態で行われるようになる。
メインCPU81は、ステップS3179の処理を実行した場合、確変遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS3176:NO)、又は高確率遊技残回数Kが「0」ではないと判定した場合(ステップS3178:NO)、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3180)。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3180:YES)、メインRAM83に記憶されている時短遊技残回数Jを「1」減算した値に更新する(ステップS3181)。この時短遊技残回数Jは、時短状態(高ベース状態)で特別図柄判定が実行される残り回数を示すものである。
ステップS3181の処理に続いて、メインCPU81は、時短遊技残回数Jが「0」であるか否かを判定する(ステップS3182)。ここで、時短遊技残回数Jが「0」であると判定した場合(ステップS3182:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3183)。これにより、第2始動口22への遊技球の入賞を容易にするサポート機能が付与されなくなる。
[メイン制御基板80による大入賞口開閉制御処理]
図35~図37は、図28のステップS6における大入賞口開閉制御処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、図28におけるステップS5の第2始動口開閉制御処理に続いて、図35に例示されるように、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS601)。ここで、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS601:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU81は、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS601:YES)、例えばステップS3175(図34参照)の処理によって大当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、大当たり遊技におけるオープニング期間中であるか否かを判定する(ステップS602)。
メインCPU81は、大当たり遊技におけるオープニング期間中であると判定した場合(ステップS602:YES)、オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS603)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS603:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。一方、メインCPU81は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS603:YES)、大当たり遊技のラウンド数Rmax、動作パターン等を設定して、その設定情報をメインRAM103に格納する(ステップS604)。具体的には、メインCPU81は、図6(B)及び(C)に例示される各大当たりにおける大入賞口の開放パターンに基づいて、ラウンド数Rmaxを設定し、第1大入賞口26、第2大入賞口28、及びV入賞口287が大当たりの種類に応じた開放パターンで開放されるように、開閉部材27、開閉部材29、及びスライド部材285のそれぞれの動作パターンを設定する。
このステップS604の処理が実行されることによって、ラウンド遊技が終了して次のラウンド遊技が開始されるまでの時間であるインターバル時間、最終ラウンド遊技終了後のエンディング時間等の大当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。
メインCPU81は、ステップS604の処理を実行した場合、メインRAM83に記憶されているラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(ステップS605)。このラウンド数Rは、大当たり遊技が開始される前は「0」に設定されており、ステップS605の処理が行われる毎に「1」加算した値に更新される。
メインCPU81は、ステップS605の処理に続いて、ステップS605の処理で更新したラウンド数Rが「1」であるか否かを判定する(ステップS606)。本実施形態では、図6(B)及び(C)に基づいて上述したように、全ての大当たりに関して、1ラウンド目のラウンド遊技には第2大入賞口28を使用し、2ラウンド目以降のラウンド遊技には第1大入賞口26を使用することとしている。このため、メインCPU81は、ラウンド数Rが「1」であると判定した場合(ステップS606:YES)、第2大入賞口ソレノイド282(及びV入賞口ソレノイド286)を介して第2大入賞口28(及びV入賞口287)の開閉を制御する第2大入賞口開閉制御を開始する(ステップS607)。そして、第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技が開始されることを通知する第2大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS808)。
一方、メインCPU81は、ステップS605の処理で更新したラウンド数Rが「1」ではないと判定した場合(ステップS606:NO)、すなわち、ラウンド数Rが「2」以上である場合、第1大入賞口ソレノイド262を介して第1大入賞口26の開閉を制御する第1大入賞口開閉制御を開始する(ステップS609)。
メインCPU81は、ステップS609の処理に続いて、第1大入賞口26を開閉するラウンド遊技が開始されることを通知する第1大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS610)。
なお、ステップS608の処理でセットされた第2大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンド、ステップS610の処理でセットされた第1大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドは、図28におけるステップS8の送信処理によって、サブ制御基板90に送信される。
一方、メインCPU81は、ステップS602の処理で大当たり遊技におけるオープニング期間中ではないと判定した場合(ステップS602:NO)、大当たり遊技におけるエンディング期間中であるか否かを判定する(ステップS613)。具体的には、大当たり遊技における最終ラウンドのラウンド遊技が終了してからの経過時間が所定のエンディング時間に達したか否かに基づいて、エンディング期間中であるか否かを判定する。ここで、エンディング期間中であると判定された場合(ステップS613:YES)、後述するステップS626(図37参照)に処理が進められる。
メインCPU81は、大当たり遊技におけるエンディング期間中ではないと判定した場合(ステップS613:NO)、例えば前回のラウンド遊技が終了してから所定のインターバル時間が経過したか否かに基づいて、インターバル期間中であるか否かを判定する(ステップS614)。ここで、インターバル期間中ではないと判定された場合(ステップS614:NO)、後述するステップS617(図36参照)に処理が進められる。
メインCPU81は、インターバル期間中であると判定した場合(ステップS614:YES)、前回のラウンド遊技が終了してから、上記ステップS604の処理で設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する(ステップS615)。ここで、インターバル時間が経過していないと判定された場合は(ステップS615:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。逆に、インターバル時間が経過したと判定した場合は(ステップS615:YES)、上述したステップS605以降の処理を実行する。
メインCPU81は、インターバル期間中ではないと判定した場合(ステップS614:NO)、すなわち、ラウンド遊技中である場合、図36に例示されるように、第2大入賞口28の開放中であるか否かを判定する(ステップS617)。具体的には、ステップS607の処理を実行した後、第2大入賞口28の開放開始から所定個数の遊技球が入賞するという第2大入賞口28の開閉制御に関する第1の終了条件と、第2大入賞口28の開放開始から所定時間(例えば、15秒)が経過するという第2大入賞口28の開閉制御に関する第2の終了条件がどちらとも満たされていないか否かに基づいて、第2大入賞口28の開放中であるか否かを判定する。第1の終了条件と第2の終了条件がどちらとも満たされていなければ、第2大入賞口28の開放中であると判定することができる。ここで、第2大入賞口28の開放中では無いと判定された場合(ステップS617:NO)、後述するステップS621に処理が進められる。
一方、メインCPU81は、第2大入賞口28の開放中であると判定した場合(ステップS616:YES)、V入賞口センサ283からの検知信号の有無に基づいて、遊技球がV入賞口287を通過したか否かを判定する(ステップS618)。ここで、遊技球がV入賞口287を通過していないと判定された場合(ステップS618:NO)、後述するステップS621に処理が進められる。
メインCPU81は、遊技球がV入賞口287を通過したと判定した場合(ステップS618:YES)、メインRAM83に記憶されているV入賞フラグを「ON」に設定する(ステップS619)。このV入賞フラグは、遊技球がV入賞口287を通過したか否か(すなわち、遊技球がV入賞したか否か)を示すフラグであり、通常は「OFF」に設定されているものの、V入賞口センサ283によって遊技球の通過が検知されると「ON」に設定される。
メインCPU81は、このステップS619の処理に続いて、遊技球がV入賞したことを通知するV入賞コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS620)。
メインCPU81は、ステップS620の処理を実行した場合、第2大入賞口28の開放中ではないと判定した場合(ステップS617:NO)、又は遊技球がV入賞口287を通過していないと判定した場合(ステップS618:NO)、ステップS607の処理で開始した第2大入賞口開閉制御(又はステップS609の処理で開始した第1大入賞口開閉制御)が終了したか否かを判定する(ステップS621)。ここで、大入賞口開閉制御が終了していないと判定された場合(ステップS621:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU81は、大入賞口開閉制御が終了したと判定した場合(ステップS621:YES)、メインRAM83に記憶されているラウンド数Rが、ステップS604の処理で設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(ステップS622)。ここで、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定された場合(ステップS622:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU81は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定した場合(ステップS622:YES)、エンディング期間が始まってからの経過時間であるエンディング時間の計測を開始し(ステップS623)、エンディング期間が始まることを通知するエンディングコマンドをメインRAM83にセットする(ステップS624)。このエンディングコマンドは、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。
一方、メインCPU81は、図35におけるステップS613の処理でエンディング期間中であると判定した場合(ステップS613:YES)、図37に例示されるように、エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS626)。具体的には、ステップS623の処理で計測を開始したエンディング時間が、ステップS604の処理で設定されたエンディング時間に達したか否かに基づいて、エンディング時間が経過したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップS626:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU81は、エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS626:YES)、メインRAM83に記憶されているV入賞フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS627)。ここで、V入賞フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS627:YES)、メインRAM83に記憶されている確変遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS628)、メインRAM83に記憶されている高確率遊技残回数Kを「100」に設定し(ステップS629)、図37には示されていないが、メインRAM83に記憶されているV入賞フラグを「OFF」に設定する。
メインCPU81は、ステップS629の処理を実行した場合、又は、V入賞フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS627:NO)、時短遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS630)。そして、例えば、ステップS3175(図34参照)の処理によってメインRAM83にセットしたオープニングコマンドに含まれている大当たりの種類を示す情報に基づいて、今回の大当り遊技の実行契機となった大当たりが、時短回数が「100」の大当たり(本実施形態では、3R確変A、10R確変A、又は3R確変B:図6(B)及び(C)参照)であるか否かを判定する(ステップS631)。
メインCPU81は、今回の大当り遊技の実行契機となった大当たりが、時短回数が「100」の大当たりであると判定した場合(ステップS631:YES)、時短遊技残回数Jを「200」に設定し(ステップS632)、時短回数が「100」の大当たりではないと判定した場合(ステップS631:NO)、時短遊技残回数Jを「100」に設定する(ステップS633)。このように、ステップS632の処理またはステップS633の処理を実行した場合、大当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS634)。
[サブ制御基板90による割込み処理]
遊技機1の電源が投入されると、サブ制御基板90のサブCPU91は、後述する割込み処理を行う周期である割込み周期を設定する。そして、サブCPU91は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理を割込み周期よりも短い所定周期で繰り返す。すなわち、サブCPU91は、遊技機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、割込み周期で割込み処理を繰り返す。
以下、図38を参照しつつ、サブ制御基板90において実行される割込み処理について説明する。ここで、図38は、サブ制御基板90において実行される割込み処理を例示するフローチャートである。サブCPU91は、メイン制御基板80で行われる割込み処理(図28参照)と同様に、図38に例示される一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図38以降のフローチャートに基づいて説明するサブ制御基板90で行われる処理は、サブROM92に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU91が発行する命令に従って行われる。
サブCPU91は、まず、メイン制御基板80からコマンドを受信した場合にそのコマンドに応じた処理を行うコマンド受信処理を実行する(ステップS10)。このコマンド受信処理については、図39に基づいて後に詳述する。
ステップS10の処理に続いて、サブCPU91は、図5に示される第1演出ボタン検知センサ96、第2演出ボタン検知センサ97、又はキー操作検知センサからの操作情報の入力の有無に基づいて、図1に示される第1演出ボタン35や第2演出ボタン36、不図示の十字キーのいずれかのキーが操作されたか否かを判定する(ステップS30)。ここで、第1演出ボタン35、第2演出ボタン36、又は十字キーが操作されたと判定した場合(ステップS30:YES)、その旨を通知するための操作コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS31)。この操作コマンドが後述するステップS32の処理によって画像音響制御基板100およびランプ制御基板120へ送信されることによって、第1演出ボタン35、第2演出ボタン36、又は十字キーの操作に応じた演出上の効果を実現するための処理が行われる。
サブCPU91は、ステップS31の処理を実行した場合、又は、操作がないと判定した場合(ステップS30:NO)、コマンド送信処理を実行する(ステップS32)。具体的には、ステップS10のコマンド受信処理やステップS31の処理によってサブRAM93にセットされたコマンドを画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信する。このコマンド送信処理が実行されることによって、画像表示や演出音の出力等による演出の実行が画像音響制御基板100に対して指示され、各種ランプの点灯や可動役物等による演出の実行がランプ制御基板120に対して指示される。
ステップS32の処理に続いて、サブCPU91は、データ転送処理を実行する(ステップS33)。具体的には、画像音響制御に関するデータが画像音響制御基板100から送信されるので、そのデータをランプ制御基板120に転送する。これにより、表示画面70およびスピーカ38で行われる演出と同期するように、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14等の演出手段による演出がランプ制御基板120によって制御される。
[サブ制御基板90によるコマンド受信処理]
図39は、図38のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。図39に例示されるように、サブCPU91は、まず、メイン制御基板80からのコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS11)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS11:NO)、上述したステップS30に処理が進められる。
サブCPU91は、メイン制御基板80からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS11:YES)、そのコマンドが図29のステップS212の処理またはステップS220の処理に応じてメイン制御基板80から送信された保留コマンドであるか否かを判定する(ステップS12)。ここで、保留コマンドではないと判定された場合(ステップS12:NO)、後述するステップS15に処理が進められる。
サブCPU91は、受信したコマンドが保留コマンドであると判定した場合(ステップS12:YES)、保留コマンド受信処理を実行する(ステップS13)。この保留コマンド受信処理については、図40に基づいて後に詳述する。
サブCPU91は、受信したコマンドが保留コマンドではないと判定した場合(ステップS12:NO)、そのコマンドが図31のステップS310の処理に応じてメイン制御基板80から送信された変動開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS15)。ここで、受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定された場合(ステップS15:NO)、後述するステップS17に処理が進められる。
サブCPU91は、受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS15:YES)、変動開始コマンド受信処理を実行する(ステップS16)。この変動開始コマンド受信処理については、図43に基づいて後に詳述する。
サブCPU91は、受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定した場合(ステップS15:NO)、そのコマンドが図31のステップS314の処理に応じてメイン制御基板80から送信された変動終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS17)。サブCPU91は、変動終了コマンドであると判定した場合(ステップS17:YES)、演出図柄の変動表示を終了して図柄変動開始時に実行された特別図柄判定の判定結果を示す態様で演出図柄を停止表示する処理の実行を指示する変動演出終了コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS18)。
この変動演出終了コマンドがステップS32のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信されることによって、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す特別図柄が第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に停止表示されるのに伴い、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す演出図柄が表示画面70に停止表示されることになる。
サブCPU91は、受信したコマンドが変動終了コマンドではないと判定した場合(ステップS17:NO)、そのコマンドが図34のステップS3175の処理に応じてメイン制御基板80から送信されたオープニングコマンドであるか否かを判定する(ステップS19)。ここで、受信したコマンドがオープニングコマンドであると判定した場合(ステップS19:YES)、大当たり遊技のオープニング期間において大当たりの種類を報知したり遊技者に右打ちを促したりするオープニング演出の開始を画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に指示するためのオープニング演出開始コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS20)。
一方、サブCPU91は、受信したコマンドがオープニングコマンドではないと判定した場合(ステップS19:NO)、そのコマンドがラウンド遊技開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS21)。すなわち、図35のステップS608の処理に応じてメイン制御基板80から送信された第2大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンド、又は、図35のステップS610の処理に応じてメイン制御基板80から送信された第1大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドを受信したか否かを判定する。
サブCPU91は、受信したコマンドがラウンド遊技開始コマンドであると判定した場合(ステップS21:YES)、受信したラウンド遊技開始コマンドに応じた処理を行うラウンド遊技開始コマンド受信処理を実行する(ステップS22)。
サブCPU91は、受信したコマンドがラウンド遊技開始コマンドではないと判定した場合(ステップS21:NO)、そのコマンドが図36のステップS620の処理に応じてメイン制御基板80から送信されたV入賞コマンドであるか否かを判定する(ステップS23)。ここで、受信したコマンドがV入賞コマンドであると判定した場合(ステップS23:YES)、そのV入賞コマンドに応じて処理を行うV入賞コマンド受信処理を実行する(ステップS24)。具体的には、図12に例示されるV入賞報知演出の実行を画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に指示するV入賞報知コマンドをサブRAM93にセットする。
一方、サブCPU91は、受信したコマンドがV入賞コマンドではないと判定した場合(ステップS23:NO)、所定のエンディング演出の実行を画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に指示する指示するエンディング演出開始コマンドをサブRAM93にセットする処理を含むエンディングコマンド受信処理を実行する(ステップS25)。このステップS25の処理によってサブRAM93にセットされたエンディング演出開始コマンドが画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信されることによって、上述したモード選択促進演出が実行される。
[サブ制御基板90による保留コマンド受信処理]
図40は、図39のステップS13における保留コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、受信したコマンドが保留コマンドであると判定した場合(ステップS12:YES)、図40に例示されるように、サブRAM93に記憶されている特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する(ステップS131)。具体的には、第1特別図柄判定に係る保留コマンドを受信した場合には、第1特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新し、第2特別図柄判定に係る保留コマンドを受信した場合には、第2特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する。
サブCPU91は、ステップS131の処理に続いて、受信した保留コマンドに事前判定情報が含まれているか否かを判定する(ステップS132)。ここで、受信した保留コマンドに事前判定情報が含まれていないと判定した場合(ステップS132:NO)、保留アイコン表示コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS133)。この保留アイコン表示コマンドは、アイコン変化演出の設定情報(後述するアイコン変化演出パターン情報)を含まない保留アイコンの表示を指示するコマンドであって、ステップS32のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信される。
画像音響制御基板100の画像音響制御CPU101は、例えば、アイコン変化演出の設定情報を含まない第1特別図柄判定に係る保留アイコン表示コマンドを受信した場合、VDP104による描画処理を制御して、保留アイコン表示領域71に白色の保留アイコンを表示させる。そして、この白色の保留アイコンに関しては、アイコン変化演出に関する設定がなされていないため、上述したアイコン変化演出は行われない。
一方、サブCPU91は、受信した保留コマンドに事前判定情報が含まれていると判定した場合(ステップS132:YES)、その事前判定情報をサブRAM93に格納する(ステップS134)。次に、サブCPU91は、アイコン変化演出抽選を実行する(ステップS135)。具体的には、まず、アイコン変化演出乱数を取得してサブRAM93に格納する。このアイコン変化演出乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU91は、保留コマンドを受信した時点のカウント値をアイコン変化演出乱数として取得し、その変化演出乱数が予めサブROM92に記憶されているアイコン変化演出乱数に関する乱数値のいずれかと一致するか否か否かに基づいて、アイコン変化演出を実行するか否かを決定する。
なお、図には示されていないが、サブROM92には、第1特別図柄判定に係る事前判定結果と、第1特別図柄の変動パターンと、アイコン変化演出乱数に関する乱数値とが対応付けられたテーブルが記憶されている。サブCPU91は、このテーブルを参照して、取得したアイコン変化演出乱数が、ステップS134の処理でサブRAM93に格納した事前判定情報から特定される第1特別図柄判定の判定結果および第1特別図柄の変動パターンに対応付けられている乱数値のいずれかと一致するか否かに基づいて、アイコン変化演出を実行するか否かを決定する。なお、このテーブルでは、第1特別図柄判定に係る事前判定結果に関して、「ハズレ」よりも「大当たり」に対してより多くの乱数値が対応付けられている。また、第1特別図柄の変動時間が長い変動パターンほど、より多くの乱数値が対応付けられている。このため、本実施形態における遊技機1では、大当たり信頼度が高いほどアイコン変化演出が実行され易く、逆に、大当たり信頼度が低いほどアイコン変化演出が実行され難くなっている。
サブCPU91は、ステップS135の抽選結果に基づいて、アイコン変化演出を実行するか否かを判定し(ステップS136)、アイコン変化演出を実行すると判定した場合(ステップS136:YES)、例えば乱数を用いた演出抽選を行って、複数あるアイコン変化演出の演出パターンの中からいずれか1つの演出パターンを選択し、選択したアイコン変化演出パターンを示す情報をサブRAM93にセットする(ステップS137)。
なお、ここでは、アイコン変化演出を実行するか否かを決定する抽選と、アイコン変化演出の演出パターンを選択する抽選とが別抽選である場合を例に説明したが、アイコン変化演出を実行するか否かと、実行する場合にはアイコン変化演出をどのような演出パターンで実行するかを、1回の抽選で決定するようにしてもよい。
サブCPU91は、ステップS137の処理を実行した場合、又は、アイコン変化演出を実行しないと判定した場合(ステップS136:NO)、図23~図25に基づいて上述した先読み・当該ボタン演出の演出パターンを設定するための先読み・当該ボタン演出パターン設定処理を実行する(ステップS138)。この先読み・当該ボタン演出パターン設定処理については、図41に基づいて後に詳述する。
サブCPU91は、ステップS138の処理に続いて、ステップS138の処理によって、先読み・当該ボタン演出の演出パターンがサブRAM93にセットされているか否かに基づいて、先読み・当該ボタン演出が実行されるか否かを判定する(ステップS139)。図23~図25に基づいて上述した先読み・当該ボタン演出は、1又は複数回の対象前変動と、先読み対象変動とを用いて実行されるボタン演出であり、また、図26に基づいて上述した先読みボタン演出は、第1対象前変動および第2対象前変動を用いて実行されるボタン演出であり、これらのボタン演出は、ボタン演出である点で共通しており、また、対象前変動を用いて実行される点でも共通している。このため、これらのボタン演出が同時に実行されるのは好ましくない。そこで、本実施形態の遊技機1では、先読み・当該ボタン演出と、先読みボタン演出とが同時に実行されるのを避けるために、以下のような処理を実行することとしている。
すなわち、サブCPU91は、先読み・当該ボタン演出が実行されないと判定した場合(ステップS139:NO)、すなわち、先読み・当該ボタン演出の演出パターンがサブRAM93にセットされていない場合、先読みボタン演出(図26参照)の演出パターンを設定するための先読みボタン演出パターン設定処理を実行する(ステップS140)。この先読みボタン演出パターン設定処理については、図42に基づいて後に詳述する。
一方、サブCPU91は、先読み・当該ボタン演出が実行されると判定した場合(ステップS139:YES)、すなわち、先読み・当該ボタン演出の演出パターンがサブRAM93にセットされている場合、ステップS140の処理を実行することなく、後述するステップS142の処理を実行する。
なお、ここでは、先読み・当該ボタン演出が実行される場合は、先読みボタン演出の演出パターンを設定するステップS140の処理を実行しないことによって、先読み・当該ボタン演出と先読みボタン演出とが同時に実行されるのを避ける場合を例に説明するが、例えば、ステップS138の処理に先立ってステップS140の処理を実行し、先読みボタン演出の演出パターンが設定されている場合には、ステップS138の処理を実行しないようにして、先読みボタン演出と先読み・当該ボタン演出とが同時に実行されることを避けるようにしてもよい。
また、例えば、先読み・当該ボタン演出の演出パターンを設定するステップS138の処理と、先読みボタン演出の演出パターンを設定するステップS140の処理とを両方とも実行し、これらのボタン演出の演出パターンが両方とも設定された場合は、抽選により決定したいずれか一方の演出パターンを破棄することによって、先読み・当該ボタン演出と先読みボタン演出とが同時に実行されるのを避けるようにしてもよい。
本実施形態における処理の説明に戻り、サブCPU91は、ステップS140の処理を実行した場合、又は、先読み・当該ボタン演出が実行されると判定した場合(ステップS139:YES)、保留アイコン表示コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS142)。具体的には、ステップS137の処理によって、アイコン変化演出の演出パターンを示す情報(アイコン変化演出パターン情報)がサブRAM93にセットされている場合は、アイコン変化演出の設定情報として、そのアイコン変化演出パターン情報を含む保留アイコン表示コマンドをサブRAM93にセットする。また、ステップS138の処理によって、先読み・当該ボタン演出の演出パターンを示す情報(先読み・当該ボタン演出パターン情報)がサブRAM93にセットされている場合は、先読み・当該ボタン演出の設定情報として、その先読み・当該ボタン演出パターン情報を含む保留アイコン表示コマンドをサブRAM93にセットする。一方、ステップS140の処理によって、先読みボタン演出の演出パターンを示す情報(先読みボタン演出パターン情報)がサブRAM93にセットされている場合は、先読みボタン演出の設定情報として、その先読みボタン演出パターン情報を含む保留アイコン表示コマンドをサブRAM93にセットする。
このようにしてステップS142の処理でサブRAM93にセットされた保留アイコン表示コマンドは、ステップS32のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信される。これに対し、画像音響制御基板100の画像音響制御CPU101は、受信した保留アイコン表示コマンドにアイコン変化演出パターン情報が含まれている場合は、そのアイコン変化演出パターン情報をアイコン変化演出の設定情報として制御RAM103に格納し、この設定情報に基づいて、アイコン変化演出を実現するために必要な処理の実行をVDP104および音響DSP107に指示する。また、受信した保留アイコン表示コマンドに先読み・当該ボタン演出パターン情報が含まれている場合は、その先読み・当該ボタン演出パターン情報を先読み・当該ボタン演出の設定情報として制御RAM103に格納し、この設定情報に基づいて、先読み・当該ボタン演出を実現するために必要な処理の実行をVDP104および音響DSP107に指示する。また、受信した保留アイコン表示コマンドに先読みボタン演出パターン情報が含まれている場合は、その先読みボタン演出パターン情報を先読みボタン演出の設定情報として制御RAM103に格納し、この設定情報に基づいて、先読みボタン演出を実現するために必要な処理の実行をVDP104および音響DSP107に指示する。
[サブ制御基板90による先読み・当該ボタン演出パターン設定処理]
図41は、図40のステップS138における先読み・当該ボタン演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、ステップS137の処理を実行した場合、又は、アイコン変化演出を実行しないと判定した場合(ステップS136:NO)、図41に例示される一連の先読み・当該ボタン演出パターン設定処理を実行する。
ところで、先読み・当該ボタン演出が実行される場合に、当該ボタン演出に対する第1演出ボタン35の操作に応じて、リーチ成立失敗演出およびハズレ報知演出が実行されることがある(図24(D)~(I)参照)。また、先読み・当該ボタン演出が実行される場合に、当該ボタン演出に対する第1演出ボタン35の操作に応じて、リーチ成立成功演出、ノーマルリーチ、及び高信頼度リーチが実行されることがある(図25参照)。
これらのことから、先読み・当該ボタン演出を実行するには、先読み対象変動に係る第1特別図柄の変動パターンとして、リーチ無し演出が実行される変動パターン(例えば、変動パターンL:図9(C)参照)か、或いは、ノーマルリーチおよび高信頼度リーチが実行される変動パターン(例えば、変動パターンD,I:図9(A)及び(B)参照)が選択されることが必要であると言える。
このため、サブCPU91は、まず、図40のステップS134の処理によってサブRAM93に格納した事前判定情報に基づいて、先読み対象変動の開始時に選択される第1特別図柄の変動パターンが、先読み・当該ボタン演出を実行するために必要な特定の変動パターン(上記の例では、変動パターンD,I,Lのいずれか)であるか否かを判定する(ステップS1381)。ここで、特定の変動パターンではないと判定された場合(ステップS1381:NO)、ステップS1382以降の処理が実行されることなく、ステップS139(図40参照)に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、先読み対象変動の開始時に選択される第1特別図柄の変動パターンが、先読み・当該ボタン演出を実行するために必要な特定の変動パターンであると判定した場合(ステップS1381:YES)、先読み・当該ボタン演出を実行するか否かを決定するために、以下のような処理を実行する。
すなわち、サブCPU91は、サブ制御基板90における乱数更新処理が行われる毎に適宜更新される先読み・当該ボタン演出乱数に関して、メイン制御基板80から保留コマンドを受信した時点の値を取得してサブRAM93に格納する(ステップS1382)。そして、このようにして取得した先読み・当該ボタン演出乱数が、サブROM92に記憶されている先読み・当該ボタン演出乱数と比較される乱数値(当選値)のうちのいずれかと一致するか否かに基づいて、先読み・当該ボタン演出を実行するか否かを判定する(ステップS1383)。ここで、先読み・当該ボタン演出を実行しないと判定された場合(ステップS1383:NO)、ステップS139に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、先読み・当該ボタン演出を実行すると判定した場合(ステップS1383:YES)、先読み対象変動においてリーチ有り演出が実行されるか否かを判定する(ステップS1384)。サブROM92には、第1特別図柄の変動パターンと、演出図柄を変動させる演出を含む変動演出の変動演出パターンとを対応付けた変動演出パターン選択テーブルが記憶されている。このため、サブCPU91は、サブRAM93に格納した事前判定情報に基づいて特定される第1特別図柄の変動パターンに対応する変動演出パターンを変動演出パターン選択テーブルから読み出すことによって、先読み対象変動においてリーチ有り演出が実行されるか否かを特定することが可能である。
サブCPU91は、先読み対象変動においてリーチ有り演出が実行されると判定した場合(ステップS1384:YES)、すなわち、先読み対象変動に対応する第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンDや変動パターンIが選択されることを特定した場合、図23(B)~(I)、図24(A)~(C)、図25(A)~(B)に例示される成功演出パターンの先読み・当該ボタン演出が実行されるように、先読み・当該ボタン演出に係る成功演出パターンを選択する成功演出パターン選択処理を実行する(ステップS1385)。一方、先読み対象変動においてリーチ有り演出が実行されないと判定した場合(ステップS1384:NO)、すなわち、先読み対象変動に対応する第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンLが選択されることを特定した場合、図23(B)~(I)、図24(A)~(G)に例示される失敗演出パターンの先読み・当該ボタン演出が実行されるように、先読み・当該ボタン演出に係る失敗演出パターンを選択する失敗演出パターン選択処理を実行する(ステップS1386)。
そして、サブCPU91は、ステップS1385の処理で選択した成功演出パターンを示す情報、又は、ステップS1386の処理で選択した失敗演出パターンを示す情報を、先読み・当該ボタン演出の設定情報としてサブRAM93にセットする(ステップS1387)。このようにしてサブRAM93にセットされた先読み・当該ボタン演出の設定情報を含む保留アイコン表示コマンドが画像音響制御基板100に送信されることによって、上記のように、先読み・当該ボタン演出が実現されることになる。
[サブ制御基板90による先読みボタン演出パターン設定処理]
図42は、図40のステップS140における先読みボタン演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、先読み・当該ボタン演出が実行されないと判定した場合(ステップS139:NO)、図42に例示される一連の先読みボタン演出パターン設定処理を実行する。
ところで、図26に基づいて上述したように、本実施形態の遊技機1で実行される先読みボタン演出は、第1対象前変動および第2対象前変動の2つの対象前変動を利用して実行されるため、先読み対象変動が開始される前に、これら2つの対象前変動が実行される必要がある。言い換えれば、先読み対象変動の開始前に2回の対象前変動が実行されることが、先読みボタン演出の実行条件となっている。
そこで、サブCPU91は、まず、サブRAM93に記憶されている第1特別図柄判定の保留数を参照し、先読み対象変動の開始前に2回の対象前変動が実行されるか否かに基づいて、先読みボタン演出を実行可能であるか否かを判定する(ステップS1401)。ここで、先読みボタン演出を実行可能ではないと判定された場合(ステップS1401:NO)、すなわち、先読み対象変動の開始前に2回の対象前変動が実行されない場合、上述したステップS142(図40参照)に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、先読みボタン演出を実行可能であると判定した場合(ステップS1401:YES)、サブ制御基板90における乱数更新処理が行われる毎に適宜更新される先読みボタン演出乱数に関して、メイン制御基板80から保留コマンドを受信した時点の値を取得してサブRAM93に格納する(ステップS1402)。そして、このようにして取得した先読みボタン演出乱数が、サブROM92に記憶されている先読みボタン演出乱数と比較される乱数値(当選値)のうちのいずれかと一致するか否かに基づいて、先読みボタン演出を実行するか否かを判定する(ステップS1403)。ここで、先読みボタン演出を実行しないと判定された場合(ステップS1403:NO)、ステップS142に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、先読みボタン演出を実行すると判定した場合(ステップS1403:YES)、先読み対象変動に係る事前判定情報に基づいて、先読み対象変動の開始時に行われる第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」になるか否かを判定する(ステップS1404)。ここで、「大当たり」になると判定した場合(ステップS1404:YES)、図26に基づいて上述したように、大当たり用先読みボタン演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS1405)。
サブCPU91は、先読み対象変動の開始時に行われる第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」にはならないと判定した場合(ステップS1404:NO)、すなわち、「ハズレ」となる場合、先読み対象変動に係る事前判定情報に基づいて、先読み対象変動ではリーチ演出が実行されてハズレ報知演出が実行されるか否かを判定する(ステップS1406)。ここで、先読み対象変動ではリーチ演出が実行されてハズレ報知演出が実行されると判定した場合(ステップS1406:YES)、リーチハズレ用先読みボタン演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットし(ステップS1407)、先読み対象変動ではリーチ演出が実行されずにハズレ報知演出が実行されると判定した場合(ステップS1406:NO)、リーチ無しハズレ用先読みボタン演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS1408)。なお、これらの先読みボタン演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする処理については、図26に基づいて上述した通りである。
サブCPU91は、ステップS1405の処理を実行した場合、ステップS1407の処理を実行した場合、又は、ステップS1408の処理を実行した場合、先読みボタン演出パターン選択処理を実行する(ステップS1409)。具体的には、メイン制御基板80から取得した先読み対象変動に対応する事前判定情報により特定される第1特別図柄判定の判定結果と、同じく事前判定情報により特定される第1特別図柄の変動パターンと、取得した先読みボタン演出乱数とに対応する演出パターンを、サブRAM93にセットした先読みボタン演出パターン選択テーブルから読み出すことによって、先読みボタン演出の一の演出パターンを選択する。なお、ここでは、先読みボタン演出を実行するか否かを決定する際に使用したのと同じ先読みボタン演出乱数を使用して先読みボタン演出パターンを選択する場合を例に説明するが、先読みボタン演出乱数とは異なる乱数を使用して先読みボタン演出パターンを選択するようにしてもよい。
サブCPU91は、ステップS1409の処理によって先読みボタン演出の演出パターンを選択すると、その先読みボタン演出の演出パターンを示す先読みボタン演出パターン情報を、先読みボタン演出の設定情報としてサブRAM93にセットする(ステップS1410)。このようにしてサブRAM93にセットされた先読みボタン演出の設定情報を含む保留アイコン表示コマンドが画像音響制御基板100に送信されることによって、上記のように、先読みボタン演出が実現されることになる。
[サブ制御基板90による変動開始コマンド受信処理]
図43は、図39のステップS16における変動開始コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、メイン制御基板80から受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS15:YES)、図43に例示される一連の変動開始コマンド受信処理を実行する。
すなわち、サブCPU91は、サブ制御基板90における乱数更新処理によって適宜更新される演出乱数に関して、メイン制御基板80から変動開始コマンドを受信した時点の値を取得してサブRAM93に格納する(ステップS161)。そして、受信した変動開始コマンドを解析する(ステップS162)。
この変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す入賞始動口情報、特別図柄の変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の種類と結果を特定することができる。すなわち、大当たりであるか或いはハズレであるか、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを特定することができる。また、変動パターンの設定情報に基づいて変動パターンがハズレ用の変動パターンであるか否かを特定することにより、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判断することができる。また、同じく変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動時間を特定することができる。また、遊技状態を示す情報に基づいて、遊技機1の現在の遊技状態を特定することができる。
サブCPU91は、変動開始コマンドを解析すると、その解析結果に基づいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の変動演出パターンを設定する変動演出パターン設定処理を実行する(ステップS163)。この変動演出パターン設定処理が実行されることによって、演出図柄の変動態様、リーチ演出の有無、擬似連演出の有無、リーチ図柄を構成する演出図柄の種類、リーチ演出の種類や内容、擬似連演出の内容、停止表示される演出図柄の種類等が決定される。この変動演出パターン設定処理については、図44に基づいて後に詳述する。
ステップS163の処理に続いて、サブCPU91は、ステップS163の処理で設定した変動演出パターンで演出図柄が変動表示されているときに実行される各種予告演出に関する設定を行う予告演出パターン設定処理を実行する(ステップS164)。この予告演出パターン設定処理については、図45に基づいて後に詳述する。
次に、サブCPU91は、ステップS163の処理で設定した変動演出パターンでの変動演出の開始、及びステップS164の処理で設定した予告演出パターンでの予告演出の実行を指示する変動演出開始コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS170)。
この変動演出開始コマンドは、ステップS163の処理によって設定された変動演出パターンを示す情報と、ステップS164の処理によって設定された予告演出パターンを示す情報とを含むものであり、ステップS32のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信される。これにより、サブ制御基板90において演出パターンが決定された変動演出および予告演出が、画像音響制御基板100およびランプ制御基板120によって実現されることになる。
ステップS170の処理に続いて、サブCPU91は、サブRAM93に記憶されている保留数を「1」減算した値に更新する(ステップS171)。具体的には、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドが第1特別図柄の変動表示の開始を通知するものである場合には、第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。一方、受信した変動開始コマンドが第2特別図柄の変動表示の開始を通知するものである場合には、第2特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。
[サブ制御基板90による変動演出パターン設定処理]
図44は、図43のステップS163における変動演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、ステップS162の処理に続いて、第1特別図柄(又は第2特別図柄)の停止表示に伴って表示画面70に最終的に確定表示(本停止)させる演出図柄を設定する確定演出図柄設定処理を実行する(ステップS1631)。
次に、サブCPU91は、受信した変動開始コマンドに含まれている特別図柄の変動パターンの設定情報に基づいて、今回の特別図柄の変動表示に伴ってリーチ有り演出を行う必要があるか否かを判断する(ステップS1632)。ここで、リーチ有り演出を行う必要が無いと判断した場合(ステップS1632:NO)、リーチ無し演出の変動演出パターンを設定する(ステップS1633)。例えば、特別図柄の変動パターン毎に複数種類のリーチ無し演出の変動演出パターンが対応付けられたリーチ無し用変動演出パターン選択テーブルから、ステップS161の処理で取得した演出乱数に対応するいずれか1つの変動演出パターンを読み出して、その変動演出パターンを示す情報をサブRAM93にセットする。
一方、サブCPU91は、リーチ有り演出を行う必要があると判断した場合(ステップS1632:YES)、リーチ有り演出の変動演出パターンを設定する(ステップS1634)。例えば、特別図柄判定の判定結果と特別図柄の変動パターンとの組み合わせのそれぞれに対して複数種類のリーチ有り演出の変動演出パターンが対応付けられたリーチ有り用変動演出パターン選択テーブルから、ステップS161の処理で取得した演出乱数に対応するいずれか1つの変動演出パターンを読み出して、その変動演出パターンを示す情報をサブRAM93にセットする。
このステップS1633の処理またはステップS1634の処理が行われることによって、演出図柄をどのような変動パターンで変動表示するか、リーチ演出を行う場合にどのリーチ演出を行うか、リーチ演出を発展させる場合にはどのような流れでリーチ演出を発展させるか等が決定されることになる。
本実施形態の遊技機1では、ステップS1633の処理(又はステップS1634の処理)で設定された変動演出パターンでの変動演出の開始を指示する変動演出開始コマンドがサブ制御基板90から画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)へ送信されることによって、演出図柄の変動表示を含む変動演出が実現される。
[サブ制御基板90による予告演出パターン設定処理]
図45は、図43のステップS164における予告演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、ステップS163の変動演出パターン設定処理に続いて、図45に例示される一連の予告演出パターン設定処理を実行する。すなわち、まず、リーチ成立大チャンス予告の演出パターンを設定するリーチ成立大チャンス予告演出パターン設定処理を実行する(ステップS165)。このリーチ成立大チャンス予告は、図13~図15に基づいて上述したリーチ成立煽り演出と、リーチ成立成功演出(又はリーチ成立失敗演出)と、から構成される予告演出である。このリーチ成立大チャンス予告演出パターン設定処理については、図46に基づいて後に詳述する。
次に、サブCPU91は、図16~図19に基づいて上述したSPリーチ中予告およびSPSPリーチ中予告から構成されるSPリーチ・SPSPリーチ予告の演出パターンを設定するSPリーチ・SPSPリーチ予告演出パターン設定処理を実行する(ステップS166)。そして、リーチ成立大チャンス予告やSPリーチ・SPSPリーチ予告とは異なる他の予告演出の演出パターンを選択する(ステップS167)。なお、このステップS167の処理は、従来と同様に行うことができるため、ここでの詳細な説明は省略する。
[サブ制御基板90によるリーチ成立大チャンス予告演出パターン設定処理]
図46は、図45のステップS165におけるリーチ成立大チャンス予告演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、ステップS163の処理に続いて、図46に例示される一連のリーチ成立大チャンス予告演出パターン設定処理を実行する。
ところで、リーチ成立煽り演出およびリーチ成立成功演出から構成されるリーチ成立大チャンス予告(図13(C)~(F)参照)は、リーチ成立直後にSPSPリーチに直発展することになる第1特別図柄の変動パターン(例えば、変動パターンCや変動パターンH:図9(A)及び(B)参照)が第1特別図柄の変動表示の開始時に選択された場合に実行可能な演出となっている。一方、リーチ成立煽り演出およびリーチ成立失敗演出から構成されるリーチ成立大チャンス予告(図14(A)~(G)参照)は、リーチ無し演出が実行されることになる第1特別図柄の変動パターン(例えば、変動パターンL:図9(C)参照)が第1特別図柄の変動表示の開始時に選択された場合に実行可能な演出となっている。
このように、リーチ成立大チャンス予告を実行可能な第1特別図柄の変動パターンが限られている。このため、サブCPU91は、今回の第1特別図柄の変動表示に伴ってリーチ成立大チャンス予告を実行できるか否かを判定するために、以下のような処理を実行する。すなわち、サブCPU91は、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに基づいて特定される第1特別図柄の変動パターンに基づいて、その変動パターンが、リーチ成立大チャンス予告を実行可能な特定の変動パターンであるか否かを判定する(ステップS1651)。具体的には、特定した第1特別図柄の変動パターンが、変動パターンC、変動パターンH、又は変動パターンLであるか否かを判定する。ここで、特定の変動パターンではないと判定された場合(ステップS1651:NO)、後述するステップS166に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、今回の第1特別図柄の変動表示に係る第1特別図柄の変動パターンが、特定の変動パターンであると判定した場合(ステップS1651:YES)、すなわち、変動パターンC、変動パターンH、又は変動パターンLである場合、サブ制御基板90における乱数更新処理が行われる毎に適宜更新されるリーチ成立大チャンス予告演出乱数に関して、メイン制御基板80から今回の変動開始コマンドを受信した時点の値を取得してサブRAM93に格納する(ステップS1652)。そして、このようにして取得したリーチ成立大チャンス予告演出乱数が、サブROM92に記憶されているリーチ成立大チャンス予告演出乱数と比較される乱数値(当選値)のうちのいずれかと一致するか否かに基づいて、リーチ成立大チャンス予告を実行するか否かを判定する(ステップS1653)。ここで、リーチ成立大チャンス予告を実行しないと判定された場合(ステップS1653:NO)、ステップS166に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、リーチ成立大チャンス予告を実行すると判定した場合(ステップS1653:YES)、図13(C)~(E)や図14(A)~(C)に例示されるリーチ成立煽り演出の演出パターンを選択するリーチ成立煽り演出パターン選択処理を実行する(ステップS1654)。次に、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドの解析結果に基づいて、今回の第1特別図柄の変動表示中にリーチ無し演出が実行されるか否かを判定する(ステップS1655)。ここで、リーチ無し演出は実行されないと判定した場合(ステップS1655:NO)、すなわち、リーチ演出が実行される場合、図13(F)に例示されるリーチ成立成功演出を実行するための演出パターンを選択するリーチ成立成功演出パターン選択処理を実行する(ステップS1657)。逆に、リーチ無し演出が実行されると判定した場合(ステップS1655:YES)、図14(D)~(G)に例示されるリーチ成立失敗演出を実行するための演出パターンを選択するリーチ成立失敗演出パターン選択処理を実行する(ステップS1656)。
サブCPU91は、ステップS1656の処理を実行した場合、又は、ステップS1657の処理を実行した場合、リーチ成立大チャンス予告の設定情報をサブRAM93にセットする(ステップS1658)。具体的には、ステップS1654の処理を実行した後にステップS1656の処理を実行した場合は、ステップS1654の処理で選択したリーチ成立煽り演出の演出パターンを示す情報と、ステップS1656の処理で選択したリーチ成立失敗演出の演出パターンを示す情報とを、リーチ成立大チャンス予告の設定情報としてサブRAM93にセットする。また、ステップS1654の処理を実行した後にステップS1657の処理を実行した場合は、ステップS1654の処理で選択したリーチ成立煽り演出の演出パターンを示す情報と、ステップS1657の処理で選択したリーチ成立成功演出の演出パターンを示す情報とを、リーチ成立大チャンス予告の設定情報としてサブRAM93にセットする。
このようにしてサブRAM93にセットされたリーチ成立大チャンス予告の設定情報が、変動演出開始コマンドに含まれて、ステップS32のコマンド送信処理によって、画像音響制御基板100に送信され、これにより、サブ制御基板90において設定された演出パターンでのリーチ成立大チャンス予告が実行されることになる。
[サブ制御基板90によるSPリーチ・SPSPリーチ予告演出パターン設定処理]
図47は、図45のステップS166におけるSPリーチ・SPSPリーチ予告演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、ステップS165の処理に続いて、図47に例示される一連のSPリーチ・SPSPリーチ予告演出パターン設定処理を実行する。
ところで、図16~図19に基づいて上述したように、第1特別図柄の変動表示中に、SPリーチからSPSPリーチに発展するSPリーチ・SPSPリーチ予告が実行される場合(図18参照)と、SPリーチからSPSPリーチに発展しないSPリーチ・SPSPリーチ予告が実行される場合(図16参照)と、がある。すなわち、SPリーチ・SPSPリーチ予告は、第1特別図柄の変動パターンとして、SPSPリーチに発展することなくSPリーチで当落報知演出が実行されることになる変動パターン(例えば、変動パターンBや変動パターンG:図9(A)及び(B)参照)が選択された場合と、SPリーチからSPSPリーチに発展してSPSPリーチで当落報知演出が実行されることになる変動パターン(例えば、変動パターンEや変動パターンJ:図9(A)及び(B)参照)が選択された場合に実行可能な演出となっており、他の変動パターンが選択された場合には実行されない演出となっている。
このように、SPリーチ・SPSPリーチ予告を実行可能な第1特別図柄の変動パターンが限られている。このため、サブCPU91は、今回の第1特別図柄の変動表示に伴ってSPリーチ・SPSPリーチ予告を実行できるか否かを判定するために、以下のような処理を実行する。すなわち、サブCPU91は、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに基づいて特定される第1特別図柄の変動パターンに基づいて、その変動パターンが、SPリーチ・SPSPリーチ予告を実行可能な特定の変動パターンであるか否かを判定する(ステップS1661)。具体的には、特定した第1特別図柄の変動パターンが、変動パターンB、変動パターンG、変動パターンE、又は変動パターンJであるか否かを判定する。ここで、特定の変動パターンではないと判定された場合(ステップS1661:NO)、ステップS167に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、今回の第1特別図柄の変動表示に係る第1特別図柄の変動パターンが、特定の変動パターンであると判定した場合(ステップS1661:YES)、すなわち、変動パターンB、変動パターンG、変動パターンE、又は変動パターンJである場合、サブ制御基板90における乱数更新処理が行われる毎に適宜更新されるSPリーチ・SPSPリーチ予告演出乱数に関して、メイン制御基板80から今回の変動開始コマンドを受信した時点の値を取得してサブRAM93に格納する(ステップS1662)。そして、このようにして取得したSPリーチ・SPSPリーチ予告演出乱数が、サブROM92に記憶されているSPリーチ・SPSPリーチ予告演出乱数と比較される乱数値(当選値)のうちのいずれかと一致するか否かに基づいて、SPリーチ・SPSPリーチ予告を実行するか否かを判定する(ステップS1663)。ここで、SPリーチ・SPSPリーチ予告を実行しないと判定された場合(ステップS1663:NO)、ステップS167に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、SPリーチ・SPSPリーチ予告を実行すると判定した場合(ステップS1663:YES)、SPSPリーチに発展するか否かを判定する(ステップS1664)。サブROM92には、第1特別図柄の変動パターンと変動演出の演出パターン(変動演出パターン)とを対応付けた変動演出パターン選択テーブルが記憶されている。このため、サブCPU91は、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに基づいて特定される第1特別図柄の変動パターンに対応する変動演出パターンを変動演出パターン選択テーブルから読み出し、読み出した変動演出パターンに基づいて、SPSPリーチに発展するか否かを判定することができる。本実施形態では、図9(A)及び(B)に例示されるように、変動パターンEと変動パターンJに対して、SPリーチからSPSPリーチに発展する変動演出パターンE,Jが対応付けられ、変動パターンBと変動パターンGに対して、SPSPリーチには発展せずSPリーチにて当落報知演出を実行する変動演出パターンB,Gが対応付けられている。このため、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンEまたは変動パターンJが選択されている場合は、SPSPリーチに発展すると判定され、変動パターンBまたは変動パターンGが選択されている場合は、SPSPリーチに発展しないと判定されることになる。
サブCPU91は、SPSPリーチに発展しないと判定した場合(ステップS1664:NO)、SPリーチ中失敗予告演出パターン選択処理を実行する(ステップS1665)。具体的には、SPリーチ・SPSPリーチ予告の演出パターンとして、説明演出(図16(B)参照)を行った後に連打促進演出を開始し(図16(C)参照)、この連打促進演出に係る有効期間中に遊技者が第1演出ボタン35を連打したとしても第1示唆画像の表示態様が初期表示態様から変化しない様子(図16(D)及び(E)参照)を表す演出パターンを選択する。
一方、サブCPU91は、SPSPリーチに発展すると判定した場合(ステップS1664:YES)、SPリーチ中成功予告演出パターン選択処理を実行し(ステップS1666)、SPSPリーチ中予告演出パターン選択処理を実行する(ステップS1667)。具体的には、説明演出(図16(B)参照)を行った後に連打促進演出を開始し(図18(A)参照)、この連打促進演出に係る有効期間中に遊技者が第1演出ボタン35を連打したことに応じて第1示唆画像の表示態様が初期表示態様から変化する様子(図18(B)~(D)参照)を表すSPリーチ中成功予告演出パターンを選択する。そして、図18(H)~(I)、図19(A)~(C)に基づいて上述したように、表示態様が変化した第1示唆画像を用いて第2示唆画像の表示態様を変化させ、その後に最終攻撃演出が実行される様子を表すSPSPリーチ中予告演出パターンを選択する。
サブCPU91は、ステップS1665の処理を実行した場合、又は、ステップS1667の処理を実行した場合、SPリーチ・SPSPリーチ予告の設定情報をサブRAM93にセットする(ステップS1668)。具体的には、ステップS1665の処理を実行した場合は、ステップS1665の処理で選択したSPリーチ中失敗予告の演出パターンを示す情報をSPリーチ・SPSPリーチ予告の設定情報としてサブRAM93にセットする。また、ステップS1666の処理およびステップS1667の処理を実行した場合は、ステップS1666の処理で選択したSPリーチ中成功予告の演出パターンを示す情報と、ステップS1667の処理で選択したSPSPリーチ中予告の演出パターンを示す情報とを、SPリーチ・SPSPリーチ予告の設定情報としてサブRAM93にセットする。
このようにしてサブRAM93にセットされたSPリーチ・SPSPリーチ予告の設定情報が、変動演出開始コマンドに含まれて、ステップS32のコマンド送信処理によって、画像音響制御基板100に送信され、これにより、サブ制御基板90において設定された演出パターンでのSPリーチ・SPSPリーチ予告が実行されることになる。
[画像音響制御基板100による割込み処理]
次に、図48を参照しつつ、画像音響制御基板100において実行される割込み処理について説明する。ここで、図48は、画像音響制御基板100において実行される割込み処理を例示するフローチャートである。画像音響制御基板100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図48に例示される一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
まず、画像音響制御CPU101は、サブ制御基板90から受信したコマンドに基づいて表示画面70における画像表示を制御する画像表示制御処理を実行する(ステップS71)。この画像表示制御処理については、図49に基づいて後に詳述する。
ステップS71の処理に続いて、画像音響制御CPU101は、表示画面70で行われる画面表示と同期するように或いは非同期に、スピーカ38から各種の演出音を出力させるための演出音出力制御処理を実行する(ステップS72)。
ステップS72の処理に続いて、画像音響制御CPU101は、データ送信制御処理を実行する(ステップS73)。具体的には、画像音響制御基板100において行われる画像音響制御に関するデータをサブ制御基板90に送信する。これに対して、サブ制御基板90は、画像音響制御基板100から受信したデータをランプ制御基板120に転送する。これにより、表示画面70およびスピーカ38によって実行される演出と同期するように、枠ランプ37や盤面ランプ5、可動装飾部材14等が制御される。
[画像音響制御基板100による画像表示制御処理]
図49は、図48のステップS71における画像表示制御処理の詳細フローチャートである。画像音響制御CPU101は、まず、サブ制御基板90から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS711)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS711:NO)、ステップS72に処理が進められる。
一方、画像音響制御CPU101は、サブ制御基板90からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS711:YES)、そのコマンドに含まれている設定情報を制御RAM103にセットする(ステップS712)。そして、制御RAM103にセットした設定情報に基づいて、表示画面70に演出画像をどのように表示すべきかを判断し、VDP104の描画処理を制御するためのディスプレイリストを作成して制御RAM103の所定領域に格納し(ステップS713)、そのディスプレイリストをVRAM106のディスプレイリスト記憶領域にセットする(ステップS714)。このディスプレイリスト記憶領域にセットされたディスプレイリストに基づいてVDP104が描画処理を実行することによって、サブ制御基板90から指示された演出表示が実現されることになる。
なお、上記実施形態で説明した遊技機1の構成や各部材の動作態様は単なる一例に過ぎず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、乱数値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。上記実施形態で例示した図面等も単なる一例であって、他の態様であってもよい。
1 遊技機(パチンコ遊技機)、7 画像表示装置、21 第1始動口、22 第2始動口、23 開閉部材、26 第1大入賞口、28 第2大入賞口、41 第1特別図柄表示器、42 第2特別図柄表示器、70 表示画面、80 メイン制御基板、81 メインCPU、90 サブ制御基板、91 サブCPU、100 画像音響制御基板、101 画像音響制御CPU、211 第1始動口センサ、221 第2始動口センサ、261 第1大入賞口センサ、262 第1大入賞口ソレノイド、281 第2大入賞口センサ、282 第2大入賞口ソレノイド、283 V入賞口センサ、284 排出口センサ、285 スライド部材、286 V入賞口ソレノイド、287 V入賞口。

Claims (1)

  1. 遊技者による入力が可能な入力手段と、
    遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
    前記判定が行われると、所定の図柄表示手段に図柄を変動表示させてから前記判定の結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、
    前記判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定されたことを示す図柄が前記図柄表示手段に停止表示された場合に、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    演出を制御する演出制御手段と、を備え、
    前記演出制御手段は、
    前記入力手段に対する入力が有効な有効期間中に、当該入力手段に対する入力を遊技者に促す入力促進画像を表示する第1表示制御と、
    前記入力促進画像が表示される前記図柄の変動表示である特定変動表示が開始される前の第1期間と、当該特定変動表示が開始されてから前記入力促進画像の表示が開始されるまでの第2期間と、の両方の期間中において、前記入力促進画像が表示され得ることを示唆する示唆画像を表示する第2表示制御と、を実行可能であり、
    前記入力促進画像および前記示唆画像は、いずれも前記入力手段を表す画像であり、
    前記演出制御手段は、
    前記示唆画像によって表される前記入力手段が姿勢変化しながら第1位置から第2位置へと移動する様子を表す移動演出表示を行い、前記第2位置に配置された前記入力手段を表す前記示唆画像を前記入力促進画像として表示する第3表示制御と、
    前記示唆画像が前記入力促進画像として表示され始めるのに伴い、前記有効期間の残り時間を示す残時間示唆画像の表示を開始する第4表示制御と、を更に実行可能であり、
    前記第2位置に配置された前記入力手段を表す前記入力促進画像は、前記有効期間中であることを遊技者が認識可能な態様で前記入力手段を表す画像である一方、前記第1位置に配置された前記入力手段を表す前記示唆画像は、前記有効期間の到来前であることを遊技者が認識可能な態様で前記入力手段を表す画像であり、
    前記示唆画像は、前記入力手段の動作が制限されている様子を表す画像であり、前記入力促進画像は、その制限が解除されて前記入力手段の動作が可能である状態を表す画像であり、
    前記演出制御手段は、
    前記示唆画像が前記入力促進画像として表示され始めるのに先立って、前記示唆画像によって表される入力手段に対する動作の制限が解除される様子を表す解除演出を実行可能であり、
    前記入力促進画像および前記残時間示唆画像の表示中における前記入力手段に対する入力に応じて、所定の入力対応演出を実行する、ことを特徴とする遊技機。
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