JP7426136B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技の進行を制御する遊技制御部と、演出を制御する演出制御部と、を具備する遊技機に関する。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機では、始動口に遊技球が入賞すると、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かが判定され、特別図柄を変動表示した後に上記判定の結果を示す特別図柄が停止表示される。この種の遊技機の中には、特別遊技を実行するか否かの判定の権利が保留されたことに応じて、特別遊技を実行するか否かの事前判定処理を行い、その事前判定処理の結果に基づいて、保留アイコンの色を変化させるアイコン変化演出を実行するものがある(例えば特許文献1参照)。
特開2020-39398号公報
ところで、従来の遊技機で行われる演出は必ずしも十分な興趣性を有しているとは言えず、更なる興趣性の向上が求められている。
それ故に、本発明の目的は、興趣性が高い演出を実行可能な遊技機を提供することである。
前述の課題を解決するための第1発明の遊技機は、
遊技の進行を制御する遊技制御部と、演出を制御する演出制御部と、を具備する遊技機であって、
前記遊技制御部は、
取得情報および種類情報を含む複数の情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定された場合に、当該判定に用いられた前記取得情報と一緒に取得された前記種類情報に基づいて、前記特別遊技の種類を決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定された特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
第1遊技状態と、当該第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態と、を含む複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態で遊技を制御する遊技制御手段と、
前記判定の権利を保留可能な保留手段と、
前記保留手段によって保留された前記権利に対して前記判定が行われる前に、前記特別遊技を実行するか否かの事前判定を行う事前判定手段と、
前記演出制御部に情報を送信する送信手段と、を備え、
前記演出制御部は、
前記送信手段によって送信された情報を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された情報に基づいて演出を実行する演出実行手段と、を備え、
前記取得手段によって取得される取得情報には、少なくとも、第1取得情報と、第2取得情報と、があり、
前記判定手段は、
前記第1遊技状態において、前記取得手段によって前記第1取得情報が取得された場合には前記特別遊技を実行すると判定する一方、前記取得手段によって前記第2取得情報が取得された場合には前記特別遊技を実行しないと判定し、
前記第2遊技状態において、前記取得手段によって、前記第1取得情報が取得された場合と、前記第2取得情報が取得された場合と、の両方の場合において、前記特別遊技を実行すると判定し、
前記遊技制御部は、
前記第1遊技状態において前記取得手段によって前記第2取得情報が取得されて前記特別遊技を実行しないと前記事前判定手段によって判定された場合に、当該第2取得情報と一緒に前記取得手段によって取得された前記種類情報に基づいて、前記第2遊技状態において前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定されて前記決定手段によって決定されることになる特別遊技の種類を特定可能な特別遊技情報を取得可能な特別遊技情報取得手段を更に備え、
前記送信手段は、
前記第1遊技状態において前記取得手段によって前記第2取得情報が取得された場合に、前記事前判定手段による事前判定の結果を示す事前判定情報と、前記特別遊技情報取得手段によって取得された特別遊技情報と、を前記演出制御部に送信可能であり、
前記演出実行手段は、
前記受信手段によって受信された前記事前判定情報および前記特別遊技情報に基づいて、所定演出を実行可能である、ことを特徴とするものである。
この遊技機によれば、第1遊技状態では特別遊技を実行しないと判定される一方、第2遊技状態では特別遊技を実行すると判定される第2取得情報が取得された場合に、事前判定の結果を示す事前判定情報に加えて、特別遊技の種類を特定可能な特別遊技情報が演出制御部に送信される。このため、判定手段による判定が保留された時点では、第1遊技状態であるために特別遊技を実行しないと事前判定されるものの、判定手段による判定が実際に行われるときには第2遊技状態であり特別遊技を実行すると判定されるような場合についても、特別遊技情報が送信されるため、事前判定情報および特別遊技情報に基づく効果的な所定演出を実行可能である。
この発明によれば、興趣性が高い演出を実行可能である。
遊技機1の正面図 遊技盤2の正面図 図2における主表示器40の拡大図 第2大入賞口28およびV入賞口287の開閉制御について説明するための説明図 遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図 大当たり乱数および図柄乱数について説明するための説明図 遊技機1における遊技の流れについて説明するための説明図 通常遊技状態におけるリーチ演出等の各種演出の流れを例示する説明図 通常遊技状態における演出を例示する画面図(その1) 通常遊技状態における演出を例示する画面図(その2) 大当たり遊技中にV入賞が報知される場合の演出例を示す画面図 複合期待演出の流れについて説明するための説明図 キャラ待機演出とスペシャルカットインの特徴や大当たり信頼度について説明するための説明図 関連演出について説明するための画面図 関連演出の具体例を示す説明図 各種関連演出の実行期間について説明するためのフローチャート 討伐リーチの一連の演出の流れについて説明するための説明図 討伐リーチ中の操作に応じて行われる抽選について説明するための説明図 事前判定情報について説明するための説明図 仮ハズレ情報と仮当たり情報について説明するための説明図 保留アイコンを用いたアイコン変化演出の具体例を示す図 特図2保留内大当たり示唆演出の具体例を示す画面図 チャンス演出と示唆演出の流れについて説明するための説明図 チャンス演出と示唆演出の大当たり信頼度や特徴について説明するための説明図 違和感ハズレ報知演出Aの具体例を示す画面図 違和感ハズレ報知演出Bの具体例を示す画面図 違和感ハズレ報知演出Cの具体例を示す画面図 メインRAM83の記憶領域と各記憶領域に記憶される情報について説明するための説明図 メイン制御基板80において実行される割込み処理を例示するフローチャート 図29のステップS2におけるセンサ検知処理の詳細フローチャート 図30のステップS210における特2事前判定処理の詳細フローチャート 図30のステップS218における特1事前判定処理の詳細フローチャート 図29のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャート 図33のステップS308における大当たり判定処理の詳細フローチャート 図33のステップS309における変動パターン選択処理の詳細フローチャート 図33のステップS317における特図停止時処理の詳細フローチャート 図29のステップS6における大入賞口開閉制御処理の詳細フローチャート(その1) 図29のステップS6における大入賞口開閉制御処理の詳細フローチャート(その2) 図29のステップS6における大入賞口開閉制御処理の詳細フローチャート(その3) サブ制御基板90において実行される割込み処理を例示するフローチャート 図40のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャート 図41のステップS13における保留コマンド受信処理の詳細フローチャート 特図2保留内大当たり示唆演出処理を例示するフローチャート 図41のステップS16における変動開始コマンド受信処理の詳細フローチャート 図44のステップS163における変動演出パターン設定処理の詳細フローチャート 図44のステップS164における予告演出パターン設定処理の詳細フローチャート 図46のステップS165におけるスペシャルカットイン演出パターン設定処理の詳細フローチャート 図46のステップS166におけるキャラ待機演出パターン設定処理の詳細フローチャート 図46のステップS167における討伐演出パターン設定処理の詳細フローチャート 図46のステップS168におけるチャンス演出パターン設定処理の詳細フローチャート 図46のステップS169における示唆演出パターン設定処理の詳細フローチャート 図46のステップS171における関連演出パターン設定処理の詳細フローチャート 図40のステップS30における操作受付処理の詳細フローチャート(その1) 図40のステップS30における操作受付処理の詳細フローチャート(その2) 図40のステップS30における操作受付処理の詳細フローチャート(その3) 画像音響制御基板100において実行される割込み処理を例示するフローチャート 図56のステップS71における画像表示制御処理の詳細フローチャート
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係る遊技機(パチンコ遊技機)1について説明する。
[遊技機1の構成例]
まず、図1,2を参照しつつ、遊技機1の構成例について説明する。ここで、図1は遊技機1の正面図であり、図2は遊技盤2の正面図である。図1,2に示されるように、遊技機1は、遊技機枠30と、遊技機枠30内に取り付けられた遊技盤2とを備えている。遊技機枠30は、装飾面を有する前面枠31と、遊技盤2等を取り付けるための本体枠と、遊技機1をホールの島設備に固定するための外枠とを有して構成されている。前面枠31は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行に配置されたガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域3が形成されている。
また、図1に示されるように、前面枠31には、遊技球を発射させるための発射ハンドル32と、発射装置(不図示)へ供給される遊技球を貯留する上皿33と、上皿33に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿34とが設けられている。遊技者が発射ハンドル32を握って時計回りに回転させると、上皿33に貯留されていた遊技球が発射装置へと案内され、発射ハンドル32の回転角度に応じた発射強度で発射される。発射された遊技球は、遊技領域3の左側に位置するレール部材4に沿って移動した後に遊技領域3の上部位置へと案内され、遊技領域3に設けられた遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って遊技領域3を流下する。
なお、レール部材4の終端には球戻り防止片6が設けられており、この球戻り防止片6によって、一旦遊技領域3に進入した遊技球が発射装置側に戻ることが防止される。また、発射ハンドル32と近接する位置に停止ボタンが設けられており、遊技者は、この停止ボタンを操作することによって、発射ハンドル32を初期姿勢に戻さなくても遊技球の発射を一時的に停止させることが可能である。
遊技者が発射ハンドル32を小さい回転角度だけ回転させる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い発射強度で発射され、この遊技球は、左遊技領域3Lを流下する。一方、遊技者が発射ハンドル32を大きい回転角度だけ回転させる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い発射強度で発射され、この遊技球は、センター装飾体10の右上方に位置するレール部材4に沿って移動した後に右遊技領域3Rを流下する。
左遊技領域3Lにおける遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口21、第2始動口22、開閉部材23、及び3つの一般入賞口24が設けられている(図2参照)。また、右遊技領域3Rにおける遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口22、上記開閉部材23、1つの一般入賞口24、ゲート25、第1大入賞口26、開閉部材27、第2大入賞口28、及び開閉部材29が設けられている(図2参照)。
発射装置から発射された遊技球は、遊技盤2に沿って遊技領域3を流下する過程で、第1始動口21、第2始動口22、一般入賞口24、第1大入賞口26、及び第2大入賞口28のいずれかに入賞する場合がある。この場合、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿33または下皿34に払い出される。例えば、第1始動口21に1個の遊技球が入賞する毎に4個の賞球が払い出され、第2始動口22に1個の遊技球が入賞する毎に1個の賞球が払い出され、一般入賞口24に1個の遊技球が入賞する毎に5個の賞球が払い出される。また、第1大入賞口26に1個の遊技球が入賞する毎に10個の賞球が払い出され、第2大入賞口28に1個の遊技球が入賞する毎に10個の賞球が払い出される。なお、いずれにも入賞しなかった遊技球は、遊技盤2の下端部に形成された排出口を介して遊技領域3から排出される。
なお、遊技盤2の中央に形成された開口部には、センター装飾体10が設けられている。このセンター装飾体10は、遊技球が転動可能な遊技球転動面を有するステージ部11と、ワープ入口およびワープ出口を両端とするワープ部12とを有して構成されている。左遊技領域3Lを流下する遊技球は、ワープ入口からワープ部12に進入する場合があり、この遊技球は、ワープ出口から排出されてステージ部11へと案内される。このステージ部11の左右中央の位置には、ステージ部11上を転動する遊技球を第1始動口21に向けて落下させる案内溝が形成されている。このため、ワープ部12を介してステージ部11へと案内された遊技球は、ワープ部12を通過することなく左遊技領域3Lを流下する遊技球に比べて、第1始動口21に入賞し易い。
第1始動口21は、常時開放されている始動領域である。第2始動口22は、普通電動役物としての開閉部材23が作動していないときには閉塞されており、開閉部材23が作動することによって開放される始動領域である。遊技機1では、遊技球が第1始動口21(又は第2始動口22)に入賞した場合、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行するか否かが判定される。そして、後述する第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)において、図柄が変動表示され、上記判定の結果を示す図柄(大当たり図柄またはハズレ図柄)が停止表示される。ここで、大当たり図柄が停止表示された場合、第1大入賞口26および第2大入賞口28を開放する大当たり遊技が実行される。
なお、以下の説明では、第1始動口21に対する遊技球の入賞に応じて実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口22に対する遊技球の入賞に応じて実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらを総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
第1大入賞口26は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この第1大入賞口26の開口部には、第1大入賞口26を開閉するプレートである開閉部材27が設けられている。第1大入賞口26は、通常は開閉部材27が遊技盤2と同一平面を形成する閉姿勢を維持しているために、この開閉部材27によって閉塞されている。これに対して、第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に大当たり図柄としての第1特別図柄(又は第2特別図柄)が停止表示された場合、開閉部材27を作動させて第1大入賞口26を開放する大当たり遊技が実行される。この大当たり遊技中は、開閉部材27が第1大入賞口26を開放する開姿勢(図2参照)を維持してから第1大入賞口26を閉塞する閉姿勢に戻る長開放ラウンド遊技が行われる。なお、第1大入賞口26を開放する長開放ラウンド遊技は、第1大入賞口26に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、或いは、第1大入賞口26が開放されてから(第1大入賞口26に所定個数の遊技球が入賞することなく)所定時間(例えば、25秒)が経過するまで継続する。このように、大当たり遊技中は第1大入賞口26を長開放する長開放ラウンド遊技が行われる。このため、遊技者は、第1大入賞口26を長開放する長開放ラウンド遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べて多くの賞球を得ることができる。
第2大入賞口28は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この第2大入賞口28の開口部には、第2大入賞口28を開閉する羽根部材である開閉部材29が設けられている。第2大入賞口28は、通常はこの開閉部材29によって閉塞されている(図4(A)参照)。これに対して、第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に大当たり図柄としての第1特別図柄(又は第2特別図柄)が停止表示された場合、開閉部材29を作動させて第2大入賞口28を開放する大当たり遊技が実行される。この大当たり遊技中は、開閉部材29が第2大入賞口28を開放する開姿勢(図2、図4(B)及び(C)参照)を維持してから第2大入賞口28を閉塞する閉姿勢に戻るラウンド遊技が行われる。
後に詳述するが、第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技には、第2大入賞口28に所定個数(例えば、10個)の遊技球が容易に入賞し得るように第2大入賞口28を長開放する長開放ラウンド遊技と、第2大入賞口28への遊技球の入賞が極めて困難となるように第2大入賞口28を短開放する短開放ラウンド遊技とが用意されている。第2大入賞口28を長開放する長開放ラウンド遊技では、遊技者が右打ちを行うことによって、100個(=10個×10カウント)の賞球が払い出される。このため、遊技者は、第2大入賞口28を長開放する長開放ラウンド遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べて多くの賞球を得ることができる。
本実施形態の遊技機1では、メインCPU81によって、大当たり遊技を実行すると判定された場合に、開閉部材27および開閉部材29の動作が制御されて、遊技者が遊技媒体としての遊技球を獲得可能な大当たり遊技が実行される。
一方、本実施形態では、第2大入賞口28を短開放する短開放ラウンド遊技に関して、開閉部材29が第2大入賞口28を開放する開姿勢を維持する時間である開放時間が0.1秒と極めて短い時間に設定されている。このため、第2大入賞口28の短開放ラウンド遊技中に遊技者が右打ちを行ったとしても、基本的には第2大入賞口28に遊技球が入賞することはなく、賞球の払い出しも行われない。
なお、説明の便宜上、図2には、画像表示装置7の表示画面70において演出図柄が変動表示されているときに、開閉部材27,29が大入賞口26,28を開放する開姿勢となっている状態が図示されているが、実際には、演出図柄の変動表示中に開閉部材27,29が開姿勢となることはない。また、大当たり遊技における各ラウンド遊技では、第1大入賞口26および第2大入賞口28のいずれか一方が用いられるため、実際には、図2に示されるようにこれらの大入賞口が同時に開放されることはない。
第2始動口22には開閉部材23(図2参照)が近接配置されている。この開閉部材23は、開閉部材23が第2始動口22を閉塞する閉姿勢と、第2始動口22を開放する開姿勢(図2参照)とに姿勢変化可能である。
第2始動口22は、通常は開閉部材23によって閉塞されている。これに対して、遊技者が右打ちした遊技球がゲート25を通過すると、賞球は払い出されないものの、第2始動口22を開放するか否かの判定が行われる。ここで、第2始動口22を開放すると判定された場合、開閉部材23が所定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口22は、開閉部材23が作動していないときには遊技球が通過し難い状態であるのに対して、開閉部材23が作動することによって遊技球が通過し易い状態となる。
なお、以下の説明では、ゲート25に対する遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
一般入賞口24は、第1始動口21と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数(例えば、5個)の賞球が払い出される入賞口である。ただし、第1始動口21等とは異なり、一般入賞口24に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
[主表示器40の構成例]
図3は、図2における主表示器40の拡大図である。図3に例示されるように、主表示器40は、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、普通図柄表示器43、第1特図保留表示器44、第2特図保留表示器45、普図保留表示器46、ラウンド表示器47、遊技状態表示器48、発射方向表示器49等を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、「i~p」で示す8個のLEDを有して構成されており、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。具体的には、例えば、上記8個のLEDを順に点灯させることで図柄の変動表示を行い、第1特別図柄判定の判定結果に応じた組み合わせで各LEDを所定の確定時間(例えば0.5秒間)点灯させることによって図柄を停止表示する。
第2特別図柄表示器42は、「a~h」で示す8個のLEDを有して構成されており、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。具体的には、例えば、上記8個のLEDを順に点灯させることで図柄の変動表示を行い、第2特別図柄判定の判定結果に応じた組み合わせで各LEDを所定の確定時間(例えば0.5秒間)点灯させることによって図柄を停止表示する。
第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)には、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す図柄として、大当たりであることを報知する「大当たり図柄」、又はハズレであることを報知する「ハズレ図柄」が停止表示される。なお、遊技機1では、大当たりの種類によって互いに異なる複数の大当たり図柄が用意されており、大当たり図柄が停止表示された場合、その大当たり図柄の種類に応じた開放パターンで第1大入賞口26および第2大入賞口28を開放する大当たり遊技が行われる。
普通図柄表示器43は、「s~t」で示す2個のLEDを有して構成されており、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。具体的には、例えば、上記2個のLEDを交互に点灯させることで図柄の変動表示を行い、普通図柄判定の判定結果に応じた点灯態様で各LEDを所定時間(例えば0.5秒間)点灯させることによって図柄を停止表示する。ここで、当たり図柄が停止表示された場合、現在の遊技状態に応じた開放パターンで開閉部材23を動作させることによって第2始動口22を開放する補助遊技が行われる。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41や第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器43に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。また、第1特別図柄表示器41に表示される特別図柄を「第1特別図柄」と呼び、第2特別図柄表示器42に表示される特別図柄を「第2特別図柄」と呼んで両者を区別する場合がある。
第1特図保留表示器44は、「u~v」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって第1特別図柄判定の保留数を表示する。第2特図保留表示器45は、「w~x」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって第2特別図柄判定の保留数を表示する。なお、本実施形態では、これらの保留数の上限がいずれも「4」に設定されている。普図保留表示器46は、「q~r」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって普通図柄判定の保留数を表示する。
ラウンド表示器47は、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に大当たり図柄が停止表示されるのに伴って、その大当たり図柄に対応する大当たりに応じて実行される大当たり遊技において何回のラウンド遊技が実行されるかを示すラウンド数を表示する。本実施形態の遊技機1では、3回のラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行される場合と、5回のラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行される場合と、10回のラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行される場合と、がある。このため、ラウンド表示器47は、本実施形態では、3R用LEDと、5R用LEDと、10R用LEDと、を有して構成され、これらのLEDのいずれかが点灯することによってラウンド数が報知される。
遊技状態表示器48は、「a1~a3」で示す3個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって遊技機1の遊技状態を表示する。発射方向表示器49は、「y~z」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって遊技球の発射方向を表示する。すなわち、左打ちを行うべき状態であるか、或いは右打ちを行うべき状態であるかを表示する。
[遊技機1が備える演出手段の構成例]
図1,2に例示されるように、遊技盤2や前面枠31には、各種の演出を行うものとして、装飾部材13、可動装飾部材14、枠ランプ37、スピーカ38、演出表示器125、演出第1特図保留表示器126、演出第2特図保留表示器127等が設けられている。また、遊技盤2の後方には、画像表示装置7が設けられている。
装飾部材13は、複数のLEDを有して構成される盤面ランプ5(図5参照)を内蔵しており、各LEDの点灯や点滅のパターンを変更したり、各LEDの発光色を変更したりすることによって、光による各種の演出を行う。
可動装飾部材14は、画像表示装置7の前方であって且つ装飾部材13の後方に配置されている。この可動装飾部材14には複数のLEDが内蔵されており、可動装飾部材14は、可動装飾部材14自体の動きと光の両方或いは一方によって所定の演出を行う。本実施形態では、遊技盤2と画像表示装置7の表示画面70との間に、可動装飾部材14が動作可能な所定の空間が設けられており、可動装飾部材14は、表示画面70に沿って上下動可能に構成されている。可動装飾部材14は、通常は、その大部分が装飾部材13の後ろに隠れて可動装飾部材14の下端部だけが視認可能な初期位置(図2参照)に配置されている。これに対して、可動装飾部材14は、画像表示装置7やスピーカ38を用いて大当たり信頼度が相対的に高い予告演出が実行される際に、所定の発光パターンで発光すると共に表示画面70の大部分を覆う動作位置へと落下する。
枠ランプ37は、前面枠31の各所に内蔵された複数のLEDを有して構成されており、各LEDの点灯や点滅のパターンを変更したり、各LEDの発光色を変更したりすることによって、光による各種の演出を行う。
画像表示装置7は、その表示画面70に演出画像を表示する液晶表示装置であり、遊技者は、遊技盤2の中央部に形成された開口部を通して表示画面70を視認可能である。この表示画面70には、特別図柄判定の判定結果を報知する演出図柄、キャラクタやアイテム、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の保留数と同じ数だけ表示される保留画像(保留アイコン)、特別図柄の変動表示中であることを示唆する変動示唆画像(当該アイコン)等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。なお、画像表示装置7は、演出画像を表示可能なものであれば液晶表示装置に限らず、EL表示装置等の他の画像表示装置であってもよい。
スピーカ38は、表示画面70上で行われる表示演出と同期するように、或いは非同期に、楽曲や音声、効果音といった演出音を出力して音による演出を行う。
演出表示器125は、2個のLEDを有して構成されており、特別図柄および演出図柄の変動表示に伴って図柄を変動表示し、特別図柄および演出図柄の停止表示に伴って特別図柄判定の判定結果を報知する図柄を停止表示する。この演出表示器125は、各LEDの点灯・消灯の組み合わせや点灯色によって、特別図柄判定の判定結果を報知する。
演出第1特図保留表示器126は、2個のLEDを有して構成されており、各LEDの点灯・消灯の組み合わせによって、第1特図保留表示器44に表示されるのと同じ第1特別図柄判定の保留数を表示する。演出第2特図保留表示器127は、2個のLEDを有して構成されており、各LEDの点灯・消灯の組み合わせによって、第2特図保留表示器45に表示されるのと同じ第2特別図柄判定の保留数を表示する。
[遊技機1が備える入力手段の構成例]
図1に例示されるように、前面枠31には、遊技者による入力が可能な入力手段として、第1演出ボタン35および第2演出ボタン36が設けられている。第1演出ボタン35は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。第2演出ボタン36は、遊技者が第2演出ボタン36の把持部を把持して第2演出ボタン36を押し込むことによって操作情報を入力するための押ボタンである。遊技機1では、第1演出ボタン35や第2演出ボタン36の操作に応じた演出が行われることがある。
また、図1には示されていないが、第1演出ボタン35および第2演出ボタン36の他に、前面枠31には操作レバー98が設けられている。この操作レバー98は、把持部およびレバーボタンを有して構成されている。把持部は、遊技者が把持した状態で、前側、後ろ側、左側、及び右側を含む複数の方向のいずれかに傾けることが可能である。レバーボタンは把持部の上端に設けられており、遊技者が把持部をいずれかの方向に傾けた状態でレバーボタンを親指で押下することによって、いずれかの方向を選択したことを示す操作情報(方向選択情報)を入力可能である。また、把持部を初期姿勢からいずれの方向にも傾けることなくレバーボタンを押下することによって、いずれの方向も選択しなかったことを示す操作情報(方向非選択情報)を入力可能である。
なお、入力手段の構成は本実施形態で例示するものに限らず、他のものであってもよい。すなわち、例えば、本実施形態では、遊技機1が3つの入力手段を備える場合について説明するが、入力手段は1つや、2つ、或いは4つ以上であってもよい。また、入力手段は押ボタンや操作レバーに限らず、遊技者のタッチ操作を検知可能なタッチパネル、例えば表示画面70に対してかざされた遊技者の手を検知可能な光センサといった他の入力手段であってもよい。
[第2大入賞口28の内部構成例]
図4は、第2大入賞口28およびV入賞口287の開閉制御について説明するための説明図である。第2大入賞口28の開口部には、第2大入賞口28を開閉する開閉部材29が設けられている(図1、図4(A)参照)。また、図4(A)~(C)に例示されるように、第2大入賞口28の内部には、第2大入賞口センサ281、V入賞口センサ283、排出口センサ284、スライド部材285等が設けられている。
第2大入賞口センサ281は、第2大入賞口28に進入した遊技球を検知するものであり、本実施形態では、第2大入賞口センサ281を遊技球が通過する毎に10個の賞球が払い出される。V入賞口センサ283は、V入賞口センサ283によって区画されたV入賞口287(特別入賞領域の一例)に対する遊技球の通過を検知するものである。排出口センサ284は、排出口センサ284によって区画された排出口に対する遊技球の通過を検知するものである。スライド部材285は、第2大入賞口センサ281を通過した遊技球をV入賞口287または排出口へと案内するものであり、図4における左右方向(遊技機1の幅方向)にスライド可能に構成されている。図4(A)及び(B)には、スライド部材285がV入賞口287を閉塞する右位置に配置された状態が例示され、図4(C)及び(D)には、スライド部材285がV入賞口287を開放する左位置に配置された状態が例示されている。
大当たり遊技が行われていないときや、第1大入賞口26を長開放する長開放ラウンド遊技の実行中は、第2大入賞口28が開閉部材29によって閉塞されると共に、V入賞口287がスライド部材285によって閉塞されている(図4(A)参照)。これに対して、第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技では、第2大入賞口28およびV入賞口287は以下の状態になり得る。
具体的には、第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技では、図4(A)及び(B)に例示されるように、スライド部材285が右位置に配置された状態のまま、開閉部材29が回動して第2大入賞口28が開放された開放状態となる場合がある。この場合、第2大入賞口28が開放されているもののV入賞口287が依然としてスライド部材285によって閉塞されているため、遊技球が第2大入賞口28に進入したとしても、その遊技球がV入賞口287を通過することはなく、排出口センサ284を通過する。
また、第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技では、図4(B)及び(C)に例示されるように、第2大入賞口28が開放された状態のまま、スライド部材285が右位置から左位置へと移動してV入賞口287が開放された開放状態となる場合がある。この場合、第2大入賞口28およびV入賞口287の両方が開放されているため、第2大入賞口28内に進入した遊技球は、V入賞口287を通過する(すなわち、V入賞口センサ283によって検知される)ことになる。
V入賞口センサ283は、いわゆる確変スイッチとして機能するものであり、上記のように、第2大入賞口28とV入賞口287の両方が開放状態となっているときに遊技球がV入賞した(V入賞口センサ283によって遊技球が検知された)場合には、このV入賞があった大当たり遊技が終了した後に、後述する「確変遊技状態」で遊技が制御されることになる。一方、第2大入賞口28とV入賞口287の両方が開放状態となっているときに遊技球がV入賞しなかった場合には、大当たり遊技が終了した後に、後述する「時短遊技状態」で遊技が制御されることになる。
また、第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技では、図4(D)に例示されるように、開閉部材29が動作していないために第2大入賞口28が閉塞された閉塞状態となり、且つ、スライド部材285が右位置から左位置へと移動してV入賞口287が開放された開放状態となる場合がある。この場合、V入賞口287が開放されているものの、第2大入賞口28が進入困難状態であるため、第2大入賞口28内に遊技球が進入することはない。
なお、第2大入賞口センサ281、V入賞口センサ283、排出口センサ284、スライド部材285等が内包されている領域と対応する位置に設けられた透明部材において、V入賞口センサ283と対応する位置に「V」の文字が表記されている(図2参照)。このため、遊技者は、この「V」の文字を見て、V入賞口センサ283の位置(V入賞口287の位置)を容易に特定することが可能である。
[遊技機1が備える制御装置の構成]
図5は、遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図である。
遊技盤2の裏側には、遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図5に例示されるように、遊技機1の制御装置は、遊技球を用いる遊技の進行を制御するメイン制御基板80、メイン制御基板80からの情報に基づいて演出を統括的に制御するサブ制御基板90、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板100、各種のランプや可動部材による演出を制御するランプ制御基板120等から構成されている。本実施形態では、メイン制御基板80が遊技の進行を制御する遊技制御部として機能し、サブ制御基板90、画像音響制御基板100、及びランプ制御基板120が演出を制御する演出制御部として機能する。なお、制御装置の構成はこれに限定されるものではなく、例えばサブ制御基板90、画像音響制御基板100、及びランプ制御基板120が1つの基板で構成されていてもよい。
<メイン制御基板80の構成例>
メイン制御基板80は、メインCPU81、メインROM82、及びメインRAM83を備えている。メインCPU81は、メインROM82に記憶されているプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM83は、メインCPU81が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域やデータ処理などの作業領域として使用される。
メイン制御基板80には、第1始動口センサ211、第2始動口センサ221、ゲートセンサ251、第1大入賞口センサ261、第2大入賞口センサ281、V入賞口センサ283、排出口センサ284、一般入賞口センサ241、第2始動口ソレノイド222、第1大入賞口ソレノイド262、第2大入賞口ソレノイド282、V入賞口ソレノイド286が接続されている。なお、本実施形態の遊技機1は、4つの一般入賞口24に対応する4つの一般入賞口センサ241を備えているが、図5では、説明の便宜上、一般入賞口センサ241が1つだけ表記されている。
第1始動口センサ211は、第1始動口21に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。第2始動口センサ221は、第2始動口22に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。ゲートセンサ251は、ゲート25に対する遊技球の通過を検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。第1大入賞口センサ261は、第1大入賞口26に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。第2大入賞口センサ281は、第2大入賞口28に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。V入賞口センサ283は、V入賞口287に対する遊技球の通過を検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。排出口センサ284は、排出口に対する遊技球の通過を検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。一般入賞口センサ241は、一般入賞口24に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。
第2始動口ソレノイド222は、開閉部材23に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいて開閉部材23を動作させて、第2始動口22を開閉する。第1大入賞口ソレノイド262は、開閉部材27に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいて開閉部材27を動作させて、第1大入賞口26を開閉する。第2大入賞口ソレノイド282は、開閉部材29に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいて開閉部材29を動作させて、第2大入賞口28を開閉する。V入賞口ソレノイド286は、スライド部材285に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいてスライド部材285を動作させて、V入賞口287を開閉する。
図には示されていないが、遊技機1は、遊技盤2の裏面側に設けられた球タンクから遊技球を送り出す駆動モータを制御して上皿33又は下皿34に遊技球を供給する払出制御基板を備えている。メインCPU81は、第1始動口センサ211、第2始動口センサ221、第1大入賞口センサ261、第2大入賞口センサ281、又は一般入賞口センサ241からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した箇所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板に指示し、また、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
また、メインCPU81は、第1始動口センサ211からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、メインCPU81は、第2始動口センサ221からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。ここで、各種乱数とは、具体的には、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数である。
大当たり乱数は、大当たり又はハズレを決定するための乱数である。図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類(大当たり遊技のラウンド数や大当たり遊技終了後の遊技状態など)を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有り演出を行うか或いはリーチ無し演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の特別図柄の変動パターンを決定するための乱数である。
メインCPU81は、第1始動口21(又は第2始動口22)に遊技球が入賞したタイミングでこれらの乱数を取得し、先ず、取得した大当たり乱数が、メインROM82に記憶されている所定の乱数値(当選値)と一致するか否かに基づいて、大当たり遊技を実行するか否かを判定する。ここで、大当たり乱数が当選値と一致したことに基づいて大当たり遊技を実行すると判定した場合、上記大当たり乱数と一緒に取得した図柄乱数が、メインROM82に記憶されている(図柄乱数と比較される)所定の乱数値のどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。
一方、メインCPU81は、取得した大当たり乱数が当選値と一致しなかったことに基づいて大当たり遊技を実行しないと判定した場合、その大当たり乱数と一緒に取得したリーチ乱数が、メインROM82に記憶されている(リーチ乱数と比較される)所定の乱数値と一致するか否かに基づいて、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかを決定する。また、メインCPU81は、大当たり乱数に基づく判定の結果に関わらず、大当たり乱数と一緒に取得した変動パターン乱数に基づいて、特別図柄を変動表示する際の特別図柄の変動パターンを決定する。これにより、特別図柄の変動時間が決定されることになる。
メインCPU81は、大当たり遊技を実行すると判定して、大当たりの種類を決定した場合、大当たりの種類に応じて、第1大入賞口ソレノイド262を介して第1大入賞口26の開閉(開閉部材27の動作)を制御し、第2大入賞口ソレノイド282を介して第2大入賞口28の開閉(開閉部材29の動作)を制御し、V入賞口ソレノイド286を介してV入賞口287の開閉(スライド部材285の動作)を制御することによって、大当たりの種類に応じた大当たり遊技を実行する。
また、メインCPU81は、ゲートセンサ251からの検知信号が入力されたタイミングで乱数(普通図柄乱数)を取得し、取得した普通図柄乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、この普通図柄判定の結果として第2始動口22を開放すると判定した場合、第2始動口ソレノイド222を介して第2始動口22の開閉(開閉部材23の動作)を制御することによって、第2始動口22を開放する補助遊技を実行する。
また、メイン制御基板80には、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、普通図柄表示器43、第1特図保留表示器44、第2特図保留表示器45、普図保留表示器46、ラウンド表示器47、遊技状態表示器48、発射方向表示器49が接続されている。メインCPU81は、主表示器40を構成するこれらの表示器41~49を制御して、図3に基づいて上述した表示処理を実行させる。
<サブ制御基板90の構成例>
サブ制御基板90は、サブCPU91、サブROM92、サブRAM93、及びRTC(リアルタイムクロック)94を備えている。サブCPU91は、サブROM92に記憶されているプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM93は、サブCPU91が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域やデータ処理などの作業領域として使用される。RTC94は、現時点の日時(日付や時刻)を計測する。
サブ制御基板90には、第1演出ボタン検知センサ96、第2演出ボタン検知センサ97、及び、操作レバー98が接続されている。第1演出ボタン検知センサ96は、第1演出ボタン35(図1参照)が操作された場合に、その旨を示す操作情報(操作信号)をサブ制御基板90に出力する。第2演出ボタン検知センサ97は、第2演出ボタン36(図1参照)が操作された場合に、その旨を示す操作情報(操作信号)をサブ制御基板90に出力する。操作レバー98は、その把持部を傾けた方向を検知する不図示の検知センサと、上記レバーボタンと、を有して構成され、操作レバー98が操作された場合に、その旨を示す操作情報として、上記方向選択情報や方向非選択情報をサブ制御基板90に出力する。
サブCPU91は、メイン制御基板80から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、大当たり遊技等に関する遊技情報(各種コマンド)に基づいて演出内容(演出パターン)を設定する。その際、第1演出ボタン35や第2演出ボタン36からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。サブCPU91は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信する。
<画像音響制御基板100の構成例>
画像音響制御基板100は、画像表示装置7による画像表示の制御と、スピーカ38による演出音の出力の制御とを行うものである。この画像音響制御基板100は、本実施形態では、画像音響制御CPU101、制御ROM102、制御RAM103、VDP(Video Display Processor)104、CGROM105、VRAM106、音響DSP(Digital Signal Processor)107、音響ROM108、SDRAM109、及びアンプ110を備えている。
制御ROM102は、マスクROMで構成されており、画像音響制御CPU101の制御プログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、ディスプレイリストを作成する処理に使用されるディスプレイリスト作成テーブル等の各種テーブルが記憶されている。ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものである。制御RAM103は、画像音響制御CPU101が上記制御プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域やデータ処理などの作業領域として使用される。
画像音響制御CPU101は、上記制御プログラムやディスプレイリスト作成テーブル等の各種テーブル、サブ制御基板90から受信したコマンド等に基づいて、VDP104に対して、CGROM105に記憶されている画像データを画像表示装置7に表示させる指示を行う。この指示は、主にディスプレイリストの出力によって行われる。また、画像音響制御CPU101は、音響DSP107に対して、音響ROM108に記憶されている音響データをスピーカ38から出力させる指示を行う。
CGROM105は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出や大当たり遊技に伴う演出等を実行するために必要な演出データを記憶するものである。このCGROM105は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータ等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM105は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータ等を圧縮せずに記憶している。
なお、CGROM105に記憶される画像データの一部のみを圧縮しておくようにしてもよい。また、ムービーデータの圧縮方法としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM106は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMで構成されており、図には示されていないが、ディスプレイリスト記憶領域、展開記憶領域、フレームバッファ等を有して構成されている。
ディスプレイリスト記憶領域は、画像音響制御CPU101から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するものである。展開記憶領域は、CGROM105から読み出された後に伸長された画像データを記憶するものである。フレームバッファは、表示画面70に表示される画像データの描画および表示に兼用されるフレームバッファである。
VDP104は、CGROM105に圧縮された状態で記憶されている画像データを伸長して、伸長した画像データを展開記憶領域に格納する。また、VDP104は、ディスプレイリスト記憶領域に記憶されたディスプレイリストに基づいて、展開記憶領域に格納した画像データを用いて、フレームバッファに対する描画処理を行う。また、VDP104は、フレームバッファに記憶された画像データから画像の色を示す映像信号としてのRGB信号を生成して、生成したRGB信号を画像表示装置7に出力する。
音響DSP107には、音響ROM108、SDRAM109、及びアンプ110が接続されている。音響ROM108は、楽曲や音声、効果音、警告音等に関する各種音響データを記憶している。SDRAM109は、音響DSP107によるデータ処理等の作業領域として使用されるものである。音響DSP107は、画像音響制御CPU101からの指示に対応する音響データを音響ROM108からSDRAM109に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データを(アンプ110を介して)スピーカ38に出力する。アンプ110は、画像音響制御CPU101から音響DSP107を介して得られる音量に関する指示に従って音量を調整して音響データをスピーカ38に出力させる。
なお、本実施形態では、VDPが描画管理を担うと共に音響DSPがサウンド管理を担う場合について説明するが、他の実施形態では、VDPが描画管理とサウンド管理との両方を担うような構成を採用してもよい。この場合、音響DSPを別途設ける必要はない。
<ランプ制御基板120の構成例>
ランプ制御基板120は、ランプCPU121、ランプROM122、及びランプRAM123を備え、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14、演出表示器125、演出第1特図保留表示器126、及び演出第2特図保留表示器127が接続されている。ランプROM122は、ランプCPU121によって実行されるプログラム、発光パターンデータ、動作パターンデータ等を記憶している。ここで、発光パターンデータは、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14に内蔵されたLED等のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、可動装飾部材14等の動作パターンを示すデータである。
ランプCPU121は、ランプROM122に記憶されているプログラムに基づいて、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14、演出表示器125、演出第1特図保留表示器126、演出第2特図保留表示器127等の動作を制御する際の演算処理を行う。
ランプCPU121は、ランプROM122に記憶されている発光パターンデータの中から、サブ制御基板90から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをランプRAM123に読み出して、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14に内蔵されたLEDの発光を制御する。また、ランプCPU121は、ランプROM122に記憶されている動作パターンデータの中から、サブ制御基板90から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをランプRAM123に読み出して、可動装飾部材14を動作させるモータの駆動を制御する。
また、ランプCPU121は、サブ制御基板90からのコマンドに基づいて、演出表示器125における図柄の変動表示および停止表示を制御する。また、ランプCPU121は、サブ制御基板90からのコマンドに基づいて、演出第1特図保留表示器126による第1特別図柄判定に係る保留数の表示、演出第2特図保留表示器127による第2特別図柄判定に係る保留数の表示を制御する。
[遊技状態について]
次に、遊技機1の遊技状態について説明する。本実施形態の遊技機1では、「通常遊技状態」、「確変遊技状態」、及び「時短遊技状態」の3つの遊技状態のいずれかの遊技状態で遊技が制御される。
「通常遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、第2始動口22に対する遊技球の入賞をサポートするサポート機能(いわゆる「電サポ」等と呼ばれる機能)が付与されない遊技状態である。通常遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/210)に設定される(図6(A)参照)。また、普通図柄判定によって第2始動口22を開放すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/11)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば20秒)に設定され、且つ第2始動口22を開放すると判定された場合の第2始動口22の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される。
「確変遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態で特別図柄判定が行われると共に、上記サポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、確変遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば1/60)に設定される(図6(A)参照)。また、普通図柄判定によって第2始動口22を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば11/11)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば1.5秒)に設定され、且つ第2始動口22を開放すると判定された場合の第2始動口22の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.5秒×3回)に設定される。
「時短遊技状態」は、上述した低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、時短遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/210)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば11/11)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば1.5秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.5秒×3回)に設定される。
特別図柄の変動時間に関してこれらの遊技状態を比較すると、「通常遊技状態」における特別図柄の変動時間に比べて、「確変遊技状態」や「時短遊技状態」における特別図柄の変動時間の方が相対的に短い時間に設定され易い。なお、各遊技状態の説明で示した、特別遊技を実行すると判定される確率(大当たり確率)、第2始動口22を開放すると判定される確率(普通図柄判定の当選確率)、普通図柄の変動時間、第2始動口22の開放時間は単なる一例であって、他の確率や時間であってもよいことは言うまでもない。
なお、以下の説明では、上記サポート機能が付与されていることによって第2始動口22への遊技球の入賞が容易な状態を「高ベース状態」と呼び、サポート機能が付与されていないことによって第2始動口22への遊技球の入賞が困難な状態を「低ベース状態」と呼ぶものとする。本実施形態では、「通常遊技状態」が低ベース状態に該当し、「確変遊技状態」と「時短遊技状態」が高ベース状態に該当する。
[遊技の流れ]
遊技者が右打ちした遊技球は、第1始動口21には入賞せず、第2始動口22に入賞し得る。しかしながら、低ベース状態のときには、第2始動口22が開放され難く、開放されたとしてもその開放時間は短い。このため、低ベース状態(本実施形態では「通常遊技状態」がこれに該当)で遊技が制御されているときには、遊技者は、第1始動口21を狙った左打ちにより遊技を行うことになる。
通常遊技状態のときに左打ちされた遊技球が第1始動口21に入賞すると、メインCPU81によって第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄表示器41において、第1特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄として、大当たり図柄またはハズレ図柄が停止表示される。
ここで、ハズレ図柄が停止表示された場合は、大当たり遊技が行われることはなく、遊技状態も変化しない。一方、第1特別図柄として大当たり図柄が停止表示された場合、その大当たり図柄に応じた所定回数のラウンド遊技を行う大当たり遊技が実行され、大当たり遊技終了後は、「確変遊技状態」または「時短遊技状態」で遊技が制御されることになる。
なお、大当たり遊技終了を契機として遊技状態が「確変遊技状態」または「時短遊技状態」に移行した場合、すなわち、低ベース状態から高ベース状態に移行した場合、第2始動口22への遊技球の入賞を容易にする上記のサポート機能によって、第1始動口21よりも第2始動口22の方が、遊技球が入賞し易くなる。このため、高ベース状態で遊技が制御されているときには、遊技者は、第2始動口22を狙った右打ちにより遊技を行うことになる。また、第1特別図柄判定の権利と第2特別図柄判定の権利の両方が保留されている場合は、第2特別図柄判定の方が第1特別図柄判定よりも優先して実行される。このため、確変遊技状態または時短遊技状態で遊技が制御されているときには、基本的には、第2特別図柄判定が行われる。
後に詳述するが、確変遊技状態または時短遊技状態において第2特別図柄表示器42に停止表示される大当たり図柄には、確変大当たり図柄と通常大当たり図柄とがあり、大当たり遊技終了後は、確変遊技状態または時短遊技状態で遊技が制御される。なお、本実施形態の遊技機1は、いわゆるST機として構成されている。このため、確変遊技状態または時短遊技状態で大当たりを引き当てることができなければ、遊技状態が確変遊技状態(又は時短遊技状態)から通常遊技状態に戻されることになる。
[乱数を用いる特別図柄判定について]
次に、図6を参照しつつ、大当たり乱数および図柄乱数を用いる判定処理について説明する。ここで、図6は、大当たり乱数および図柄乱数について説明するための説明図である。なお、図6以降に例示されている各乱数に関する説明図では、説明を容易に行うために、乱数の取り得る範囲が実際よりも少ない範囲に設定されている。遊技機1では、第1始動口21(又は第2始動口22)を遊技球が通過すると、メインCPU81によって、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数といった取得情報が取得される。
<大当たり乱数に基づく処理>
図6(A)に例示される大当たり乱数は、大当たり遊技を実行するか否かの大当たり判定処理(図33のステップS308)に使用される乱数であり、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態と、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態のそれぞれについて、個別に設定されている。
本実施形態では、低確率状態に関して、図6(A)上段に例示されるように、「0」~「3」の4個の当選値と、「4」~「839」の836個の落選値と、がメインROM82に記憶されている。メインCPU81は、低確率状態(本実施形態では「通常遊技状態」と「時短遊技状態」がこれに該当)で遊技が制御されているときに、第1始動口21(又は第2始動口22)を遊技球が通過したことに応じて取得した大当たり乱数がこれら4個の当選値のいずれかと一致した場合に、大当たり遊技を実行すると判定する。一方、低確率状態で遊技が制御されているときに、取得した大当たり乱数が上記836個の落選値のいずれかと一致した場合は、大当たり遊技を実行しないと判定する。
また、高確率状態(本実施形態では「確変遊技状態」がこれに該当)に関して、図6(A)下段に例示されるように、「0」~「13」の14個の当選値と、「14」~「839」の826個の落選値と、がメインROM82に記憶されている。メインCPU81は、高確率状態で遊技が制御されているときに、第1始動口21(又は第2始動口22)を遊技球が通過したことに応じて取得した大当たり乱数がこれら14個の当選値のいずれかと一致した場合に、大当たり遊技を実行すると判定する。一方、高確率状態で遊技が制御されているときに、取得した大当たり乱数が上記826個の落選値のいずれかと一致した場合は、大当たり遊技を実行しないと判定する。
なお、本実施形態では、大当たり乱数が、低確率状態と高確率状態とのいずれの場合も「0」~「839」の840個の値を取り得る(図6(A)参照)。このため、低確率状態での大当たり確率は1/210(=4/840)であり、高確率状態での大当たり確率は1/60(=14/840)である。
<図柄乱数に基づく処理>
メインCPU81は、大当たり遊技を実行すると判定した場合、その判定に用いた大当たり乱数と一緒に取得した図柄乱数が、大当たりの種類毎に予め設定された乱数値のうちのどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。遊技機1では、大当たりの種類によって、異なる大当たり図柄が第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に停止表示される。このため、大当たり図柄として第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に停止表示する第1特別図柄(又は第2特別図柄)を選択することによって、大当たりの種類が決定されることになる。
(第1特別図柄判定に係る大当たりの種類)
図6(B)に例示されるように、本実施形態では、通常遊技状態のときに第1始動口21に遊技球が入賞したことに応じて当選し得る大当たりの種類(大当たり図柄)として、「5R確変」および「5R通常」の2種類が用意されている。
「5R確変」(図6(B)参照)は、第1特別図柄表示器41に大当たり図柄X1が停止表示されたことに応じて、第2大入賞口28を長開放する1回の長開放ラウンド遊技(1ラウンド目のラウンド遊技)と、第1大入賞口26を長開放する4回の長開放ラウンド遊技(2ラウンド目~5ラウンド目のラウンド遊技)と、を含む計5回の長開放ラウンド遊技から構成される大当たり遊技が実行される大当たりである。
この「5R確変」に当選した場合、1ラウンド目のラウンド遊技において、第2大入賞口28およびV入賞口287の両方が長開放される。このため、遊技者は、単に右打ちを行ってさえいればV入賞口287に遊技球を通過させることができ、1ラウンド目のラウンド遊技中にV入賞口センサ283によって遊技球が1個でも検知された場合は、大当たり遊技終了後に「確変遊技状態」で遊技が制御されることになる。
なお、本実施形態では、「5R確変」に係る大当たり遊技終了後に「確変遊技状態」で第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)および第2特別図柄(又は第1特別図柄)の変動表示が実行される回数(図6(B)におけるST回数)が100回に設定されており、途中で大当たりと判定されることがなければ、100回の特別図柄判定が実行されるまで確変遊技状態が継続する。そして、この100回の特別図柄判定が全てハズレであった場合、その後は「通常遊技状態」で遊技が制御される。
一方、「5R通常」(図6(B)参照)は、第1特別図柄表示器41に大当たり図柄X2が停止表示されたことに応じて、第2大入賞口28を短開放する1回の短開放ラウンド遊技(1ラウンド目のラウンド遊技)と、第1大入賞口26を長開放する4回の長開放ラウンド遊技(2ラウンド目~5ラウンド目のラウンド遊技)と、を含む計5回のラウンド遊技から構成される大当たり遊技が実行される大当たりである。この「5R通常」に当選した場合、1ラウンド目のラウンド遊技では、基本的に第2大入賞口28に遊技球が入賞しないために賞球の払い出しが行われない。このため、「5R通常」に当選した場合は、大当たり遊技中に実行される長開放ラウンド遊技の回数が4回であり、実質4ラウンドの大当たりであると言える。
この「5R通常」に当選した場合、1ラウンド目のラウンド遊技として、上記のように、第2大入賞口28を短開放する短開放ラウンド遊技が実行される。このため、5R通常に係る大当たり遊技中に遊技球がV入賞することはなく、「5R通常」に係る大当たり遊技の終了後は、「時短遊技状態」で遊技が制御される。本実施形態の遊技機1では、「5R通常」に対する時短回数が100回に設定されており、第1特別図柄表示器41に(「5R通常」に当選したことを報知する)大当たり図柄X2が停止表示されたことに応じて大当たり遊技が実行された場合、途中で大当たりと判定されることがなければ、大当たり遊技終了後に100回の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が実行されるまで時短遊技状態で遊技が制御される。
ところで、「5R確変」の当選によって大当たり遊技終了後に「確変遊技状態」で遊技が制御される権利を取得できているにも拘わらず、例えば、遊技領域3における球詰まり等が原因で、1ラウンド目のラウンド遊技中にV入賞口センサ283によって遊技球が検知されないといった状況が発生することが考えられる。このため、本実施形態の遊技機1では、このような状況が発生した場合であっても、大当たり遊技の終了後に遊技者が大当たりを狙いやすい状態を生起するために、「5R確変」に係る1ラウンド目のラウンド遊技中に遊技球がV入賞しなかった場合は、「5R通常」に係る大当たり遊技の終了後と同様に、100回の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が実行されるまで時短遊技状態で遊技を制御することとしている。
なお、本実施形態では、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合にその大当たりの種類を決定するための乱数値が、メインROM82に記憶されている。具体的には、図6(B)に例示されるように、「5R確変」に対して50個の乱数値が記憶され、「5R通常」に対して同じく50個の乱数値が記憶されている。
本実施形態では、図柄乱数の取り得る範囲が「0」~「99」の100個に設定されており、第1始動口21に遊技球が入賞したことに応じて取得された大当たり乱数に基づいて大当たりと判定された場合、第1特別図柄判定に係る大当たりの種類として、「5R確変」が50%(=50/100×100)の割合で選択され、「5R通常」が同じく50%(=50/100×100)の割合で選択される(図6(B)参照)。
このため、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合に、「5R確変」を示す大当たり図柄X1が第1特別図柄表示器41に停止表示される確率と、「5R通常」を示す大当たり図柄X2が第1特別図柄表示器41に停止表示される確率は、いずれも50%である。
このように、通常遊技状態における第1特別図柄判定の結果が「3R確変A」または「3R通常」となった場合、どちらの場合も大当たり遊技終了後は高ベース状態となるため、遊技者は、ゲート25および第2始動口22を狙った右打ちによる遊技を行うことになる。
(第2特別図柄判定に係る大当たりの種類)
図6(C)に例示されるように、第2始動口22に遊技球が入賞したことに応じて実行される第2特別図柄判定に係る大当たりの種類として、「10R確変」、「3R確変」、及び、「3R通常」の3種類が用意されている。
ここで、「10R確変」(図6(C)参照)は、第2特別図柄表示器42に大当たり図柄Y1が停止表示されたことに応じて、第2大入賞口28(及びV入賞口287)を長開放する1回の長開放ラウンド遊技(1ラウンド目のラウンド遊技)と、第1大入賞口26を長開放する9回の長開放ラウンド遊技(2ラウンド目~10ラウンド目のラウンド遊技)と、を含む計10回の長開放ラウンド遊技から構成される大当たり遊技が実行される大当たりである。
「3R確変」(図6(C)参照)は、第2特別図柄表示器42に大当たり図柄Y2が停止表示されたことに応じて、第2大入賞口28(及びV入賞口287)を長開放する1回の長開放ラウンド遊技(1ラウンド目のラウンド遊技)と、第1大入賞口26を長開放する2回の長開放ラウンド遊技(2ラウンド目~3ラウンド目のラウンド遊技)と、を含む計3回の長開放ラウンド遊技から構成される大当たり遊技が実行される大当たりである。
このように、「10R確変」または「3R確変」に当選した場合、1ラウンド目のラウンド遊技中に第2大入賞口28およびV入賞口287の両方が長開放される。このため、遊技者は、これらの大当りに係る1ラウンド目のラウンド遊技中に右打ちを行ってさえいれば、大当たり遊技の終了後に「確変遊技状態」で遊技が行われる権利を容易に獲得することができる。
「3R通常」(図6(C)参照)は、第2特別図柄表示器42に大当たり図柄Y3が停止表示されたことに応じて、第2大入賞口28(及びV入賞口287)を短開放する1回の短開放ラウンド遊技(1ラウンド目のラウンド遊技)と、第1大入賞口26を長開放する2回の長開放ラウンド遊技(2ラウンド目~3ラウンド目のラウンド遊技)と、を含む計3回の長開放ラウンド遊技から構成される大当たり遊技が実行される大当たりである。この「3R通常」に当選した場合、1ラウンド目のラウンド遊技では、基本的に第2大入賞口28に遊技球が入賞しないために賞球の払い出しが行われない。このため、「3R通常」に当選した場合は、大当たり遊技中に実行される長開放ラウンド遊技の回数が2回であり、実質2ラウンドの大当たりであると言える。
なお、「3R通常」に当選した場合、1ラウンド目のラウンド遊技として、上記のように、第2大入賞口28を短開放する短開放ラウンド遊技が実行される。このため、3R通常に係る大当たり遊技中に遊技球がV入賞することはなく、「3R通常」に係る大当たり遊技の終了後は「時短遊技状態」で遊技が制御されることになる。これについては、上記「5R通常」に当選した場合と同様である。
本実施形態では、第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合にその大当たりの種類を決定するための乱数値が、メインROM82に記憶されている。具体的には、図6(C)に例示されるように、「10R確変」に対して80個の乱数値が記憶され、「3R確変」に対して10個の乱数値が記憶され、「3R通常」に対して10個の乱数値が記憶されている。
本実施形態では、上記のように図柄乱数の取り得る範囲が「0」~「99」の100個に設定されており、第2始動口21に遊技球が入賞したことに応じて取得された大当たり乱数に基づいて大当たりと判定された場合、第2特別図柄判定に係る大当たりの種類として、「10R確変」が80%(=80/100×100)の割合で選択され、「3R確変」が10%(=10/100×100)の割合で選択され、「3R通常」が10%(=10/100×100)の割合で選択される(図6(C)参照)。
このため、第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合に、「10R確変」を示す大当たり図柄Y1が第2特別図柄表示器42に停止表示される確率は80%であり、「3R確変」を示す大当たり図柄Y2が第2特別図柄表示器42に停止表示される確率は10%であり、「3R通常」を示す大当たり図柄Y3が第2特別図柄表示器42に停止表示される確率は10%である。
<リーチ乱数に基づく処理>
メインCPU81は、第1始動口21(又は第2始動口22)を遊技球が通過したことに応じて取得した大当たり乱数が落選値(図6(A)参照)と一致した場合、すなわち、大当たり遊技を実行しないと判定した場合、その判定に用いた大当たり乱数と一緒に取得したリーチ乱数が、リーチ有り演出に対応する乱数値と、リーチ無し演出に対応する乱数値のどちらの乱数値と一致するかに基づいて、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかを決定する。
図には示されていないが、本実施形態では、メインROM82において、リーチ有り演出に対して10個の乱数値が記憶されており、メインCPU81は、取得したリーチ乱数がこれら10個の乱数値のいずれかと一致した場合には、リーチ有り演出を行うと決定する。また、リーチ無し演出に対しては90個の乱数値が記憶されており、メインCPU81は、取得したリーチ乱数がこれら90個の乱数値のいずれかと一致した場合には、リーチ無し演出を行うと決定する。本実施形態では、リーチ乱数の取り得る範囲が「0」~「99」に設定されており、大当たり遊技を実行しないと判定された場合に、リーチ演出が行われる割合は10%(=10/100×100)であり、リーチ演出が行われない割合(リーチ無し演出が行われる割合)は90%(=90/100×100)である。
メインCPU81は、リーチ有り演出を行うと決定した場合は、特別図柄の変動パターンとして、リーチ演出を伴う演出図柄の変動演出パターンがサブ制御基板90で選択されることになる変動パターンを選択する。逆に、リーチ無し演出を行うと決定した場合は、特別図柄の変動パターンとして、リーチ演出を伴わない演出図柄の変動演出パターンがサブ制御基板90で選択されることになる変動パターンを選択する。
[遊技の流れについて]
次に、図7を参照しつつ、遊技の流れについて説明する。ここで、図7は、遊技機1における遊技の流れについて説明するための説明図である。遊技盤2の盤面構成上、左遊技領域3Lに打ち出された遊技球が第1始動口21に入賞可能である一方、右遊技領域3Rに打ち出された遊技球が第1始動口21に入賞することはない。また、通常遊技状態のときは、第2始動口22が開放状態になり難く、仮に開放状態になったとしても第2始動口22の開放時間が極めて短く、第2始動口22に遊技球が入賞する可能性は極めて低い。このため、通常遊技状態のときに遊技者が右打ちするメリットはない。これらのことから明らかなように、通常遊技状態は、遊技球を左遊技領域3Lに打ち出した方が右遊技領域3Rに打ち出すよりも大当たりを引き当て易い(特別図柄判定が実行され易い)左側有利状態である。このため、遊技者は、通常遊技状態のときは左打ちを行う。
通常遊技状態のときに左打ちされた遊技球が第1始動口21に入賞すると、第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄表示器41において、第1特別図柄が変動表示された後に、第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄が停止表示される。ここで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合は、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示される。一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合は、大当たり図柄として、大当たり図柄X1~X2(図6(B)参照)のいずれかが停止表示され、停止表示された大当たり図柄に対応する大当たり遊技が実行される。これらの大当たり遊技については、図6(B)に基づいて上述した通りである。
通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、確変大当たりを報知する大当たり図柄(大当たり図柄X1:図6(B)参照)が停止表示されるとき(図7(A)参照)と、通常大当たりを報知する大当たり図柄(大当たり図柄X2:図6(B)参照)が停止表示されるとき(図7(D)参照)と、がある。
ここで、確変大当たりを報知する大当たり図柄X1が停止表示された場合は、図6(B)に基づいて上述した大当たり遊技が実行される。この大当たり遊技が実行された場合、第2大入賞口28およびV入賞口287を長開放する長開放ラウンド遊技中(1ラウンド目のラウンド遊技中)に遊技球がV入賞したことを条件として、大当たり遊技が終了した後は、確変遊技状態で遊技が制御される(図7(B)参照)。上述したように、この確変遊技状態は、途中で大当たりと判定されることがなければ、100回の特別図柄判定(及び特別図柄の変動表示)が行われるまで継続する。一方、上記の長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行されたにも拘わらず、例えば、遊技領域3における球詰まり等が原因で、遊技球がV入賞しなかった場合は、大当たり遊技終了後は、第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が100回実行されるまで継続し得る時短遊技状態で遊技が制御される(図7(C)参照)。
ここで、確変遊技状態では、遊技球がゲート25を通過したことを条件として行われる普通図柄判定の当選確率が相対的に高い確率(本実施形態では11/11)に設定され、また、普通図柄判定に当選した場合の第2始動口22の開放時間が相対的に長い時間(本実施形態では1.5秒×3回)に設定される。このため、確変遊技状態は、遊技球を右遊技領域3Rに打ち出した方が左遊技領域3Lに打ち出すよりも大当たりを引き当て易い(特別図柄判定が実行され易い)右側有利状態である。このため、確変遊技状態で遊技が制御されているときには、遊技者は右打ちを行う。このことは、確変遊技状態と同様に高ベース状態である時短遊技状態で遊技が制御されているときも同様である。
確変遊技状態で遊技が制御されているときに右打ちされた遊技球が第2始動口22に入賞すると、第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄表示器42において、第2特別図柄が変動表示された後に、第2特別図柄判定の判定結果を示す第2特別図柄が停止表示される。ここで、第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合は、第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示される。一方、第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、大当たり図柄Y1~Y2(図6(C)参照)のいずれかが停止表示されて確変大当たりとなるとき(図7(F)参照)と、大当たり図柄Y3(図6(C)参照)が停止表示されて通常大当たりとなるとき(図7(G)参照)と、がある。
上記確変大当たりに係る大当たり遊技中に遊技球がV入賞した場合は、大当たり遊技終了後に再び確変遊技状態で遊技が制御され(図7(B)参照)、大当たり遊技中に遊技球がV入賞しなかった場合は、大当たり遊技終了後は時短遊技状態で遊技が制御される(図7(C)参照)。一方、上記通常大当たりに係る大当たり遊技中は遊技球がV入賞しないため、大当たり遊技終了後は時短遊技状態で遊技が制御される(図7(E)参照)。
時短遊技状態で遊技が制御されているときに右打ちされた遊技球が第2始動口22に入賞すると、第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄表示器42において、第2特別図柄が変動表示された後に、第2特別図柄判定の判定結果を示す第2特別図柄が停止表示される。ここで、第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合は、第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示される。一方、第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、大当たり図柄Y1~Y3(図6(C)参照)のいずれかが停止表示されて、確変大当たり、又は通常大当たりとなり、確変遊技状態において大当たり図柄Y1~Y3のいずれかが停止表示された場合と同様に、大当たり遊技が実行される。ここで、確変大当たりに係る大当たり図柄Y1~Y2のいずれかが停止表示された場合(図7(I)参照)は、大当たり遊技中に遊技球がV入賞したことを条件として、大当たり遊技終了後は確変遊技状態で遊技が制御され(図7(J)参照)、大当たり遊技中に遊技球がV入賞しなかった場合(図7(K)参照)は、大当たり遊技終了後に再び時短遊技状態で遊技が制御されることになる。
一方、時短遊技状態において通常大当たりに係る大当たり図柄Y3が停止表示された場合(図7(M)参照)は、大当たり遊技中に遊技球がV入賞しないため、大当たり遊技終了後は再び時短遊技状態で遊技が制御される(図7(E)参照)。
なお、100回の特別図柄判定(及び特別図柄の変動表示)が行われるまで継続する時短遊技状態において一度も大当たりと判定されなかった場合は、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる(図7(L)参照)。
[変動演出について]
本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄(又は第2特別図柄)が変動表示されてから停止表示されるのに伴って、表示画面70において各種の演出が行われるが、ここでは、第1特別図柄の変動表示に伴って表示画面70で行われる変動演出について説明する。
遊技機1では、第1始動口21に遊技球が入賞して第1特別図柄判定が実行されると、第1特別図柄表示器41において、第1特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄が停止表示される。表示画面70には、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を報知する演出図柄が表示される演出図柄表示領域73(図2参照)が設けられており、表示画面70では、第1特別図柄の変動表示に伴って、演出図柄の変動表示を含む変動演出が行われる(図2参照)。そして、第1特別図柄判定が実行された際に選択された変動パターンに応じた変動時間だけ第1特別図柄が変動表示されると、この第1特別図柄が停止表示されるのに伴って、第1特別図柄判定の判定結果を示す態様で演出図柄が停止表示される。
このような演出図柄の変動表示中には、いわゆるリーチ演出が行われる場合がある。具体的には、表示画面70の演出図柄表示領域73には、例えば、1~9の数字が下から上へ縦方向に連続して記された演出図柄の図柄列の一部が横方向に3列表示されており、第1特別図柄の変動表示が開始されると、これらの図柄列が上から下へスクロールするように変動表示(スクロール表示)される。これに対して、リーチ演出が行われる場合には、全ての演出図柄が停止表示されるのに先立って、まず、例えば左列の演出図柄(左図柄)と右列の演出図柄(右図柄)が順番に、或いは同時に、完全には停止しないように擬似停止する。図2には、左図柄として3図柄が擬似停止すると共に右図柄として同じく3図柄が擬似停止し、中列の図柄列がスクロール表示を継続している状態が例示されている。なお、擬似停止とは、演出図柄をほとんど移動させずにその場で揺動させる演出であり、以下の説明では、演出図柄を完全に静止させる本停止(単に「停止表示」と呼ぶ場合もある)と区別する場合には、擬似停止と呼ぶ場合がある。
左図柄および右図柄として同じ演出図柄が有効ライン上に擬似停止するとリーチ成立となり、同一の演出図柄が3つ揃うことを遊技者に期待させるリーチ演出が行われる。このリーチ演出は、リーチ図柄(左図柄および右図柄)を擬似停止させた状態で中列の図柄列を構成する演出図柄(中図柄)を遊技者が識別可能に低速でスクロールさせ、最終的に、リーチ図柄と共通する中図柄、又はリーチ図柄とは異なる中図柄を有効ライン上に停止させて当落を報知する演出である。
なお、詳細な説明は省略するが、このようなリーチ演出には、演出図柄の他に、キャラクタやアイテムといった他の表示オブジェクトが用いられる。また、以下の説明では、リーチ演出が行われる変動演出において、リーチが成立するまでに行われる演出を「リーチ前演出」と呼ぶ場合がある。
リーチ演出の種類については後に詳述するが、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合、ハズレを報知すべくリーチハズレ目(例えば「323」)を示す3つの演出図柄が擬似停止し、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴って、これら3つの演出図柄が本停止する。一方、リーチ演出が行われない場合には、ハズレを報知すべくバラケ目(例えば「629」)を示す3つの演出図柄が擬似停止し、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴って、これら3つの演出図柄が本停止する。このように、大当たり遊技を実行しないと判定された場合、ハズレを示すリーチハズレ目またはバラケ目で3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させてハズレ(大当たり遊技が実行されないこと)を報知するハズレ報知演出が実行される。
このハズレ報知演出が実行された場合は大当たり遊技が実行されず、第1特別図柄判定の権利が保留されていれば、所定の確定時間(例えば0.5秒間)だけ第1特別図柄および演出図柄が停止表示された後にその保留されていた第1特別図柄判定が行われて、この判定に対応する第1特別図柄の次の変動表示が開始される。
一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、第1特別図柄の変動表示中に大抵はリーチ演出が実行され、大当たりを報知すべくゾロ目(例えば「333」)を示す3つの演出図柄が擬似停止し、第1特別図柄として大当たり図柄が停止表示されるのに伴って、これら3つの演出図柄が本停止する。このように、大当たり遊技を実行すると判定された場合、大当たりを示す態様で3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させて大当たり(大当たり遊技が実行されること)を報知する当たり報知演出が実行される。この当たり報知演出が実行された場合、大当たり遊技が実行される。
ここまで、第1特別図柄が変動表示されてから停止表示されるのに伴って、装飾図柄を変動表示させてから停止表示させる演出を含む変動演出について説明したが、第2特別図柄が変動表示されてから停止表示される場合にも、同様に変動演出が行われる。
[表示画面70の画面構成]
図2には、通常遊技状態における表示画面70の画面構成が例示されている。通常遊技状態で遊技が制御されているときには、図2に例示されるように、保留アイコン表示領域71、当該アイコン表示領域72、及び演出図柄表示領域73が表示画面70上に形成される。演出図柄表示領域73は、上述したように、左列の図柄列を構成する左図柄と、中列の図柄列を構成する中図柄と、右列の図柄列を構成する右図柄とが表示される表示領域である。
<保留アイコン表示領域71>
保留アイコン表示領域71は、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留アイコンが表示される表示領域である。遊技機1では、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中といった、特別図柄判定および特別図柄の変動表示を直ちに開始できない状況で第1始動口21に遊技球が入賞した場合には、第1特別図柄判定の権利が所定数(本実施形態では4つ)を上限として保留される。
このように、第1特別図柄判定の権利が保留された場合、保留アイコン表示領域71には、第1特図保留表示器44が示す第1特別図柄判定の保留数と同数の保留アイコンが表示される。図2には、第1特別図柄判定の保留数が「2」であることを示唆するために、保留アイコン表示領域71に2個の保留アイコンが表示された状態が例示されている。
なお、後述するSPSPリーチといった高信頼度のリーチ演出が行われているときに保留アイコン表示領域71に保留アイコンを表示していると、リーチ演出に用いる表示領域が制限されるだけでなく、保留アイコンの表示がリーチ演出の興趣性を低下させる可能性がある。このため、本実施形態の遊技機1では、ノーマルリーチやSPリーチ中は保留アイコン表示領域71を構成する表示オブジェクト(本実施形態では、保留アイコンの台座)や保留アイコンを表示する一方、ノーマルリーチやSPリーチからSPSPリーチへとリーチ演出が発展するのに伴い、保留アイコン表示領域71を構成する表示オブジェクトや保留アイコンを表示画面70から消去し、SPSPリーチが終了した後に、保留アイコン表示領域71を構成する表示オブジェクトや保留アイコンを再度表示する構成が採用されている。
また、通常遊技状態で遊技が制御されているときには、基本的に第2始動口22に遊技球が入賞することがない。このため、通常遊技状態では、基本的には、第2特別図柄判定の権利が保留されることもなく、表示画面70に第2特別図柄判定に係る保留アイコンが表示されたり、この保留アイコンを表示するための表示領域が形成されたりすることはない。
<当該アイコン表示領域72>
当該アイコン表示領域72は、第1特別図柄が変動表示されていることを示唆する変動示唆画像としての当該アイコンを表示する表示領域である。当該アイコンは、第1特別図柄の変動表示の開始に伴って当該アイコン表示領域72に表示され、例えば、第1特別図柄が停止表示されるタイミングで当該アイコン表示領域72から消去される。ただし、当該アイコンの消去タイミングはこれに限定されるものではなく、第1特別図柄の変動表示中に当該アイコンを消去してもよく、例えば、後述するSPSPリーチ発展時やSPSPリーチの途中で当該アイコンを消去するようにしてよい。
ところで、特別図柄の変動表示が行われておらず、且つ特別図柄判定の権利が保留されていない状態で第1始動口21に遊技球が入賞した場合、第1特別図柄の変動表示の開始に伴い、当該アイコン表示領域72に当該アイコンが表示される。一方、保留アイコン表示領域71に保留アイコンが表示されている状態で、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコンに対応する図柄の変動表示が終了すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(当該アイコン表示領域72に最も近い位置に表示されている保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定の実行に応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、最先の保留アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72へシフトして、新たな当該アイコンとして表示されることになる。このように、当該アイコン表示領域72にシフトした保留アイコン(ここでは、当該アイコン)は、保留アイコン表示領域71に表示されていたときに比べて大きく表示される(図2参照)。このため、遊技者に対して、保留アイコン表示領域71に表示されている保留アイコンよりも、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコンに注目させることが可能である。
なお、上記最先の保留アイコンとは異なる他の保留アイコンが保留アイコン表示領域71に表示されている場合、当該アイコン表示領域72への最先の保留アイコンのシフトに伴い、保留アイコン表示領域71において、他の保留アイコンが当該アイコン表示領域72へ近づく方向へシフトする。ここまでの説明から明らかなように、遊技機1では、保留アイコン表示領域71に表示されていた保留アイコンに対応する当該アイコンが当該アイコン表示領域72に表示される場合があるため、以下の説明では、保留アイコンと当該アイコンとを区別しない場合には、これらを総称して単に「アイコン」と呼ぶ場合がある。
(アイコン変化演出について)
ところで、保留アイコンは、通常は白色の保留アイコン(デフォルトの保留アイコン)として表示される。これに対して、保留アイコン表示領域71に保留アイコンが表示されているときにその保留アイコンの色が変化するアイコン変化演出が行われる場合がある。このアイコン変化演出が行われた場合、白色の保留アイコンが、青色、緑色、赤色といった大当たり信頼度を示唆する色の保留アイコンに変化する。ここで例示した大当たり信頼度を示唆する色は、大当たり信頼度が低いものから高いものの順に並んでいる。赤色は、その赤色の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となる場合や、「ハズレ」となるものの特別図柄の変動時間が相対的に長い時間に設定される場合に選択され易い。緑色は、「大当たり」となる場合や「ハズレ」となるものの特別図柄の変動時間が中程度の時間に設定される場合に選択され易い。青色は、「ハズレ」となる場合や「ハズレ」であって且つ特別図柄の変動時間が相対的に短い時間に設定される場合に選択され易い。本実施形態では、白色の保留アイコンの大当たり信頼度が約1%に設定され、青色の保留アイコンの大当たり信頼度が約3%に設定され、緑色の保留アイコンの大当たり信頼度が約15%に設定され、赤色の保留アイコンの大当たり信頼度が約45%に設定されている。
なお、ここでは、保留アイコンが保留アイコン表示領域71に表示されているときにその表示色が1回だけ変化するアイコン変化演出が行われる場合を例に説明したが、本実施形態の遊技機1では、他のアイコン変化演出が行われる場合もある。すなわち、例えば、白色の保留アイコンが、保留アイコン表示領域71に表示されているときに、青色の保留アイコンに変化し、更に緑色の保留アイコンに変化するというように、1つの保留アイコンを対象としてその保留アイコンの表示色が複数回変化するアイコン変化演出が行われる場合もある。また、保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトした白色の保留アイコンが当該アイコンとして表示されているときに、その表示色が変化するアイコン変化演出が行われる場合もある。
また、保留アイコン表示領域71に表示されている保留アイコンの表示色が変化し、その後、その保留アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトして当該アイコンとして表示されているときにその表示色が変化するというように、保留アイコン表示領域71と当該アイコン表示領域72の両方でアイコンの表示色が変化するアイコン変化演出が行われる場合もある。また、保留アイコンが最初から白色以外の表示色(例えば青色)で表示されるアイコン変化演出や、その初期色が白色以外である保留アイコンの表示色を変化させるアイコン変化演出が行われる場合もある。
このように、本実施形態の遊技機1は、特別図柄判定の権利が保留されていることを示す保留情報を表示画面70に表示し、その保留情報の表示態様を変化させることが可能である。なお、以下の説明では、表示色が白色以外の色である保留アイコンや当該アイコンを「特別アイコン」と呼んで、表示色が白色である通常の保留アイコンや当該アイコンと区別する場合がある。
[第1特別図柄の変動表示に伴う演出の流れ]
図8は、通常遊技状態におけるリーチ演出等の各種演出の流れを例示する説明図である。通常遊技状態において第1特別図柄判定が実行されると、第1特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す態様で第1特別図柄が停止表示される。これに対して、表示画面70では、第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、演出図柄表示領域73において演出図柄の変動表示(3つの図柄列のスクロール表示)が開始される(図8(A)参照)。
ここで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合、例えば、有効ライン上に左図柄および右図柄として異なる演出図柄が擬似停止し、この非リーチの態様で中列の図柄列のみをスクロール表示させるリーチ無し演出(図8(B)参照)が行われることがある。このリーチ無し演出(リーチ演出を含まない変動演出)が行われた場合、第1特別図柄の変動表示の終盤でバラケ目を示す3つの演出図柄を擬似停止させ、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴ってこれら3つの演出図柄を本停止させるハズレ報知演出(図8(C)参照)が行われることになる。
一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合や、「ハズレ」であるもののリーチ有り演出(リーチ演出を含む変動演出)を行うことが決定されている場合、第1特別図柄の変動表示中に、例えば、演出図柄表示領域73の有効ライン上に所定の左図柄を擬似停止させ、続いて左図柄と同じ演出図柄である右図柄を有効ライン上へと移行させるリーチ前演出(図8(D)参照)が行われる。そして、有効ライン上に同一の左図柄および右図柄が擬似停止するとリーチが成立する(図8(E)参照)。そして、このようにしてリーチが成立すると、リーチ図柄(左図柄および右図柄)と同じ演出図柄である中図柄が有効ライン上に停止して図柄揃いとなることを遊技者に期待させる所定のリーチ演出が行われる。
本実施形態では、第1特別図柄の変動表示に伴って実行され得るリーチ演出として、ノーマルリーチ、キャラリーチ、SPリーチ、及びSPSPリーチの4種類のリーチ演出が用意されている(図8参照)。
ノーマルリーチ(図8(F)参照)は、上記4種類のリーチ演出の中で大当たり信頼度が最も低いリーチ演出(例えば、大当たり信頼度:約2%)である。リーチが成立すると先ずはノーマルリーチが行われ(図8(E)及び(F)参照)、ノーマルリーチ中は、2つのリーチ図柄(左図柄および右図柄)の間を高速でスクロール表示されていた中列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下していく。
ここで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、例えば、第1特別図柄の変動表示の開始時に変動時間が30秒である変動パターンが選択されている場合、リーチ図柄とは異なる中図柄を有効ライン上に擬似停止させることでリーチハズレ目(例えば「434」)の演出図柄を表示し、これらの演出図柄を本停止させるハズレ報知演出(図8(G)参照)が行われる。
一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であり、例えば、第1特別図柄の変動表示の開始時に変動時間が30秒である変動パターンが選択されている場合、リーチ図柄と同じ中図柄を有効ライン上に擬似停止させることでゾロ目(例えば「444」)の演出図柄を表示し、これらの演出図柄を本停止させる当たり報知演出(図8(H)参照)が行われる。
また、第1特別図柄の変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合、ノーマルリーチにおいて当たり報知演出またはハズレ報知演出が行われることなく、ノーマルリーチよりも大当たり信頼度が高い他のリーチ演出に発展する。ノーマルリーチからの発展先リーチは、キャラリーチ、SPリーチ、又はSPSPリーチである。
キャラリーチ(図8(I)参照)は、上記4種類のリーチ演出の中でノーマルリーチの次に大当たり信頼度が低いリーチ演出であり(例えば、大当たり信頼度:約4%)、このキャラリーチに発展すると、アニメのキャラクタがリーチ図柄と同じ中図柄を停止させようとする所定のアクションが行われ、その成否によって当落が報知される。
なお、本実施形態では、図8(I)に例示されるように、キャラクタAが上記のアクションを行うキャラAリーチと、キャラクタBが上記のアクションを行うキャラBリーチと、キャラクタCが上記のアクションを行うキャラCリーチの3種類のキャラリーチが用意されており、どのキャラリーチに発展したとしても、大当たり信頼度は約4%である。ただし、これらのキャラリーチの大当たり信頼度は必ずしも同じである必要はなく、例えば、キャラAリーチ、キャラBリーチ、キャラCリーチの順に大当たり信頼度が高くなるというように、キャラリーチに登場するキャラクタの種類によって大当たり信頼度が異なるといった構成を採用してもよい。
キャラリーチに発展すると、その大当たり信頼度が約4%と相対的に低いことから、大抵の場合は、キャラリーチから他のリーチ演出に発展せずに、キャラリーチにてハズレ報知演出が行われる(図8(I)及び(C)参照)。その一方で、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であれば、キャラリーチにて当たり報知演出が行われる場合もある(図8(I)及び(H)参照)。また、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」または「ハズレ」であり、第1特別図柄の変動パターンとして変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合、キャラリーチからSPリーチ(図8(J)参照)またはSPSPリーチ(図6(K)参照)へとリーチ演出が発展することになる。
SPリーチ(図8(J)参照)は、キャラリーチよりも大当たり信頼度が高いリーチ演出であり(例えば、大当たり信頼度:約15%)、主人公キャラと敵キャラとのバトルの勝敗によって当落が報知される。このSPリーチに関しては、ノーマルリーチからキャラリーチを経由してSPリーチに発展する場合(図8(F),(I),及び(J)参照)と、ノーマルリーチからキャラリーチを経由せずにSPリーチに直接発展する場合(図8(F)及び(I))と、がある。
なお、本実施形態では、図8(J)に例示されるように、第1SPリーチ、第2SPリーチ、及び、第3SPリーチの3種類のSPリーチが用意されている。ここで、第1SPリーチは、主人公キャラが敵キャラAとバトルするSPリーチであり、第2SPリーチは、主人公キャラが敵キャラBとバトルするSPリーチであり、第3SPリーチは、主人公キャラが敵キャラCとバトルするSPリーチである。本実施形態では、これら3種類のSPリーチのどれに発展しても大当たり信頼度は約15%であるが、例えば、第1SPリーチ、第2SPリーチ、第3SPリーチの順に大当たり信頼度が高くなるというように、主人公キャラとバトルする敵キャラの種類によって大当たり信頼度が異なるといった構成を採用してもよい。
本実施形態では、これらのSPリーチのいずれかに発展した場合、SPリーチから他のリーチ演出に発展することはなく、SPリーチの終盤で当落が報知される。具体的には、今回の図柄変動開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、SPリーチの終盤で主人公キャラが敵キャラとのバトルに勝利する様子を表す勝利演出が行われ、その後に当たり報知演出(図8(H)参照)が行われる。一方、今回の図柄変動開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合は、SPリーチの終盤で主人公キャラが敵キャラとのバトルに敗北する様子を表す敗北演出が行われ、その後にハズレ報知演出(図8(C)参照)が行われる。
なお、本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には、第1特別図柄の変動パターンとして、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択され易く、逆に、変動時間が相対的に短い変動パターンが選択され難い。また、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、第1特別図柄の変動パターンとして、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択され難く、逆に、変動時間が相対的に短い変動パターンが選択され易い。
このように、本実施形態の遊技機1には、第1特別図柄の変動パターンの選択に関して上記のような特徴があることから、ノーマルリーチからキャラリーチを経由してSPリーチに発展する場合の方が、ノーマルリーチからキャラリーチを経由せずにSPリーチに直接発展する場合よりも、大当たり信頼度が高いということが言える。
一方のSPSPリーチ(図8(K)参照)は、上記4種類のリーチ演出の中で大当たり信頼度が最も高いリーチ演出であり(例えば、大当たり信頼度:約35%)、主人公キャラと敵キャラとのバトルの勝敗によって当落が報知される。
本実施形態では、図8(K)に例示されるように、第1SPSPリーチ、第2SPSPリーチ、及び、第3SPSPリーチの3種類のSPSPリーチが用意されている。ここで、第1SPSPリーチは、主人公キャラが敵キャラDとバトルするSPSPリーチであり、第2SPSPリーチは、主人公キャラが敵キャラEとバトルするSPSPリーチであり、第3SPSPリーチは、主人公キャラが敵キャラFとバトルするSPSPリーチである。本実施形態では、これら3種類のSPSPリーチのどれに発展しても大当たり信頼度は約35%であるが、例えば、第1SPSPリーチ、第2SPSPリーチ、第3SPSPリーチの順に大当たり信頼度が高くなるというように、主人公キャラとバトルする敵キャラの種類によって大当たり信頼度が異なるといった構成を採用してもよい。
本実施形態では、これらのSPSPリーチのいずれかに発展した場合、SPSPリーチから他のリーチ演出に発展することはなく、SPSPリーチの終盤で当落が報知される。具体的には、今回の図柄変動開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、SPSPリーチの終盤で主人公キャラが敵キャラとのバトルに勝利する様子を表す勝利演出が行われ、その後に当たり報知演出(図8(H)参照)が行われる。一方、今回の図柄変動開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合は、SPリーチの終盤で主人公キャラが敵キャラとのバトルに敗北する様子を表す敗北演出が行われ、その後にハズレ報知演出(図8(C)参照)が行われる。
このSPSPリーチへは、ノーマルリーチからキャラリーチを経由してSPSPリーチに発展する場合(図8(F),(I),及び(K)参照)と、ノーマルリーチからキャラリーチを経由せずにSPSPリーチに直接発展する場合(図8(F)及び(K)参照)と、があり、後者の場合の方が前者の場合よりも大当たり信頼度が高いという特徴がある。
なお、図8に例示されるリーチ演出の種類やリーチ演出の発展の仕方は単なる一例であって、リーチ演出の種類や発展の仕方は、他のものであってもよい。すなわち、例えば、本実施形態では、キャラリーチ、SPリーチ、及びSPSPリーチの各リーチ演出の種類が、いずれも3種類である場合について説明するが、例えば、第1SPリーチ~第5SPリーチの5種類のリーチ演出が用意されているというように、各リーチ演出の種類は3種類以外であってもよい。また、本実施形態では、SPリーチからSPSPリーチには発展しない場合について説明するが、他の実施形態では、SPリーチからSPSPリーチに発展し得る構成を採用してもよい。
[事前判定処理について]
本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄判定の権利が保留された場合に、その権利に対して第1特別図柄判定が行われるのに先立って、大当たり遊技を実行するか否かを判定する事前判定処理が行われる場合がある。具体的には、メインCPU81は、第1始動口21に遊技球が入賞したことに応じて大当たり乱数を取得し、取得した大当たり乱数に基づいて、第1特別図柄の変動表示開始時に行われる第1特別図柄判定における大当たり判定処理(図33のステップS308参照)に先立って同様の大当たり判定処理を行い、第1特別図柄判定が実行された場合に「大当たり」と判定されることになるか否かを事前に判定する。また、大当たり乱数と一緒に取得した変動パターン乱数に基づいて変動パターン選択処理(図33のステップS309参照)と同様の処理を行い、第1特別図柄判定が実行された場合にどの変動パターンが選択されることになるかを事前に判定する。
このように、メインCPU81は、第1特別図柄判定の権利が保留されたことに応じて事前判定処理を行った場合、その事前判定結果を示す事前判定情報を含む保留コマンドをサブ制御基板90に送信する。これに対して、サブCPU91は、保留コマンドに含まれている事前判定情報に基づいて、上述したアイコン変化演出を実行するか否かを決定する。そして、アイコン変化演出を実行すると決定した場合、どのような変化パターンでアイコン(保留アイコンや当該アイコン)の表示態様(本実施形態では、アイコンの色)を変化させるかを決定し、その決定結果に基づくアイコン変化演出を画像音響制御基板100に実行させる。
このようなアイコン変化演出等の先読み演出を実現するためにメインCPU81によって実行される事前判定処理については、図31,32に基づいて後に詳述する。
[通常遊技状態における演出の具体例]
次に、図9,10を参照しつつ、通常遊技状態における演出の具体例について説明する。図9,10は、通常遊技状態における演出を例示する画面図であり、ここでは、通常遊技状態における第1特別図柄の変動パターンとして、ノーマルリーチから直接発展したSPSPリーチにおいて当たり報知演出が行われることになる変動パターンが選択された場合に実行される演出について説明する。
図9(A)には、表示画面70において、保留アイコン表示領域71に1つの保留アイコン(例えば緑色の保留アイコン)が表示された状態で、当該アイコン表示領域72に表示されていた当該アイコンに対応する第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知すべく、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴って、「526」のバラケ目を示す演出図柄が停止表示されている状態が例示されている。このように、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されてから所定の確定時間(本実施形態では、0.6秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(ここでは、緑色の保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であり、第1特別図柄の変動パターンとして、ノーマルリーチからSPSPリーチに直接発展する変動演出パターンが選択されることになる変動パターンが選択されると、以下のような演出が行われる。
すなわち、最先の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定が実行されたことに応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトすると共に、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図9(A)及び(B)参照)。この3つの図柄列のスクロール表示が開始されてから所定時間が経過すると、例えば、所定のキャラクタがセリフを発する様子を表すセリフ予告演出画像を表示画面70に表示すると共に、そのセリフをスピーカ38から出力するセリフ予告が実行される。このセリフ予告では、セリフを発するキャラクタの種類や、セリフの内容、セリフの文字色等によって、大当たり信頼度が示唆される。
上記のセリフ予告に続いて、擬似連演出が実行される場合がある。ここで、擬似連演出とは、1回の特別図柄(ここでは、第1特別図柄)の変動表示中に、演出図柄表示領域73に表示されている演出図柄が複数回変動表示されたように見せ掛ける演出である。この擬似連演出に関しては、以下のような演出表示が行われる。
すなわち、左列の図柄列のスクロール速度が低下して左図柄(例えば6図柄)が擬似停止し、続いて、右列の図柄列のスクロール速度が低下して(先に擬似停止した左図柄とは異なる)右図柄(例えば4図柄)が擬似停止し、その後、中列の図柄列のスクロール速度が低下して、擬似連演出の実行を報知する中図柄(擬似連図柄)として7図柄が擬似停止する(図9(D)参照)。
このように、左図柄および右図柄として互いに異なる演出図柄が擬似停止した後に、中列に7図柄が擬似停止すると、擬似1連目の変動演出に続く擬似2連目の変動演出が開始される。具体的には、擬似2連目の変動演出の開始を示唆する「×2」の文字が表示画面70の中央領域に大きく表示された後に、この「×2」の文字が表示画面70の左上方の領域に小さく表示され、これに伴い、演出図柄表示領域73において3つの図柄列のスクロール表示が再開される(図9(D)及び(E)参照)。この擬似2連目の変動演出が行われているときには、擬似1連目の変動演出中と同様に、例えばセリフ予告が実行される場合がある(図9(F)参照)。
上記のように、擬似2連目の変動演出中にセリフ予告が実行されると、今回の第1特別図柄の変動表示中における2回目の擬似連演出が実行される(図9(G)参照)。具体的には、図9(G)に例示されるように、左列の図柄列のスクロール速度が低下して左図柄(例えば2図柄)が擬似停止し、続いて、右列の図柄列のスクロール速度が低下して右図柄(例えば5図柄)が擬似停止し、その後、中列の図柄列のスクロール速度が低下して中図柄として7図柄が擬似停止する。
この第1特別図柄の変動表示中における2回目の擬似連演出が実行されると、擬似2連目の変動演出に続く擬似3連目の変動演出が開始される。具体的には、擬似3連目の変動演出の開始を示唆する「×3」の文字が表示画面70の中央領域に大きく表示された後に、この「×3」の文字が表示画面70の左上方の領域に小さく表示され、これに伴い、演出図柄表示領域73において3つの図柄列のスクロール表示が再開される(図9(G)及び(H)参照)。
そして、このようにして擬似3連目の変動演出が開始されてから所定時間が経過すると、左列の図柄列のスクロール速度が低下して左図柄(例えば3図柄)が擬似停止し、続いて、右列の図柄列のスクロール速度が低下して(左図柄と同じ)右図柄(ここでは3図柄)が擬似停止してリーチが成立する(図9(I)参照)。
ここでは、リーチ成立前に各図柄列のスクロール表示を再開させる「リーチ前擬似連」が実行される場合を例に説明したが、リーチ成立後に各図柄列のスクロール表示を再開させる「リーチ後擬似連」が実行される場合もある。また、リーチ前擬似連とリーチ後擬似連が両方実行される場合もある。
上記のように、左図柄および右図柄として同一の演出図柄が擬似停止してリーチが成立すると、先ずはノーマルリーチ(図8(E)参照)が実行される(図10(A)参照)。具体的には、図10(A)に例示されるように、リーチ成立後に中列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下していき、リーチ図柄(ここでは左3図柄および右3図柄)と同じ中図柄(ここでは中3図柄)がリーチ図柄によって規定される有効ライン(左3図柄における上下方向の中央と、右3図柄における上下方向の中央と、を結ぶ、左右方向に延びる直線)に近付いていく様子を表す演出表示が行われる。
ここでは、ノーマルリーチからSPSPリーチへと発展するため、以下のような演出表示が行われる。すなわち、中列の図柄列のスクロール表示が行われているときに、リーチ図柄と同じ中図柄(ここでは3図柄)が有効ライン上を通過し、これに伴い、中列の図柄列のスクロール速度が上昇して中図柄の識別が困難な状態となり、SPSPリーチに発展することを示唆する発展演出が行われる(図10(B)参照)。具体的には、図10(B)に例示されるように、左3図柄が縮小されながら表示画面70の左上方への領域へと移動する過程でスクロール方向を軸方向として時計回りに1回転してから左上方の領域へと移動し、同時に、右3図柄が縮小されながら表示画面70の右上方の領域へと移動する過程でスクロール方向を軸方向として時計回りに1回転してから右上方の領域へと移動する。その後、今回の第1特別図柄の変動表示の終盤まで、左3図柄は左上方の領域において擬似停止表示され、右3図柄は右上方の領域において擬似停止表示される(図10(C)~(H)参照)。
次に、上記のようにSPSPリーチへの発展を示唆する発展演出(図10(B)参照)が行われると、暗転演出が行われる(図10(C)参照)。具体的には、発展演出が行われてから所定時間(例えば3秒間)が経過するまでの間、図10(C)に例示されるように、表示画面70に表示されていた各種表示オブジェクト(例えばキャラクタ)を非表示にした状態で、黒一色の背景画像に対してリーチ図柄(ここでは左3図柄および右3図柄)と当該アイコンのみを重畳表示させる。
この暗転演出に続いて、大当たりの可能性があることを予告する予告演出として、例えば群予告が行われる場合がある(図10(D)参照)。具体的には、図10(D)に例示されるように、多数のキャラクタが表示画面70上を右から左へと移動していく様子を表す演出表示が行われる。
なお、この群予告は、暗転演出が行われれば必ず実行される訳ではなく、暗転演出に続いて群予告が実行されてからSPSPリーチが開始される場合と、暗転演出に続く群予告が実行されずにSPSPリーチが開始される場合とがあり、前者の方が後者に比べて大当たり信頼度が高い(当たり報知演出が実行され易い)。この群予告の実行タイミングは、暗転演出の直後に限らず、リーチ成立直後に群予告が発生する場合もある。
暗転演出および群予告が実行されると、或いは、暗転演出が実行されてから所定時間が経過すると、SPSPリーチに係る演出画像であるSPSPリーチ演出画像が表示画面70に表示される(図10(E)参照)。これにより、例えば、主人公キャラと敵キャラとがバトルを行う様子を表す演出表示が行われる。これについては、図8(K)に基づいて上述した通りである。その後、SPSPリーチの終盤に差し掛かると、第1演出ボタン35の操作を遊技者に促す第1演出ボタン操作促進演出が行われる(図10(F)参照)。具体的には、第1演出ボタン35を模した第1演出ボタン画像と、第1演出ボタン35の操作が有効な有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージと、が表示される。
この第1演出ボタン操作促進演出では、その有効期間中に第1演出ボタン35が操作されたタイミング、又は、第1演出ボタン35が操作されることなく有効期間が終了したタイミングで、大当たりの可能性があることを予告する予告演出として、例えば、表示画面70に表示されている(リーチ図柄以外の)演出画像に所定のカットイン画像を重畳表示させるカットインが行われる(図10(G)参照)。このカットインは、大当たり信頼度がどの程度であるかを示唆する演出であって、緑色のカットイン画像を重畳表示させる緑カットインが行われる場合と、赤色のカットイン画像を重畳表示させる赤カットインが行われる場合と、金色のカットイン画像を重畳表示させる金カットインが行われる場合とがあり、これらのカットインを大当たり信頼度が低いものから高いものの順に並べると、緑カットイン、赤カットイン、金カットインの順となる。
このようにカットインが発生してSPSPリーチの終盤になると、第2演出ボタン36の操作を遊技者に促す第2演出ボタン操作促進演出が行われる(図10(H)参照)。具体的には、図10(H)に例示されるように、第2演出ボタン操作促進演出の有効期間中には、第2演出ボタン36を模した第2演出ボタン画像と、「押せ!」という第2演出ボタン36の操作内容を示す文字と、有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージと、が表示される。
この第2演出ボタン操作促進演出の有効期間中に第2演出ボタン36が操作されると、その操作に応じた操作対応演出として、ゾロ目を示す3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させる当たり報知演出が行われる(図10(I)参照)。
なお、ここでは、今回の第1特別図柄の変動表示開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるために、操作対応演出として当たり報知演出が行われる場合を例に説明したが、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、操作対応演出として、リーチハズレ目を示す3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させるハズレ報知演出が行われる。
[大当たり遊技中に行われる演出について]
次に、図11を参照しつつ、確変大当たりに当選した場合に行われる大当たり遊技中に実行される演出について説明する。ここで、図11は、大当たり遊技中にV入賞が報知される場合の演出例を示す画面図である。
上述したように、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、大当たり図柄X1~X2(図6(B)参照)のいずれかの大当たり図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示される。これに伴い、表示画面70には、例えば「222」等のゾロ目を示す3つの演出図柄が本停止する。ここで、本実施形態の遊技機1では、「777」のゾロ目と、「333」のゾロ目は、大当たり遊技が終了した後に確変遊技状態で遊技が制御されることを確定的に報知する演出図柄とされており、第1特別図柄判定に係る大当たりの種類として、5R確変が選択された場合(大当たり図柄X1が停止表示される場合)の一部に関して、確変大当たりを報知する3つの演出図柄として、これらのゾロ目のいずれか一方が表示画面70に本停止することになる。
このように、大当たり図柄X1が停止表示されるのに伴って確変大当たりを確定的に報知する「777」のゾロ目を示す3つの演出図柄が本停止した場合、大当たり遊技のオープニング期間において、確変大当たりとなったことを報知する「RUSHボーナス」の文字を表示画面70に表示する演出を含むオープニング演出が行われる(図11(A)参照)。このオープニング期間が開始されて以降は、遊技者に右打ちを促す「右打ち」の文字および右向き矢印が表示画面70の右上方領域に表示される(図11(A)~(E)参照)。
上記のようなオープニング演出が行われるオープニング期間が終了すると、上述したように、第2大入賞口28およびV入賞口287を長開放する長開放ラウンド遊技が1ラウンド目のラウンド遊技として開始され、これに伴い、V入賞口287を狙った遊技球の打ち出しを遊技者に促す打ち出し促進演出(図11(B)及び(C)参照)が実行される。図11(B)及び(C)には、打ち出し促進演出として、「Vを狙え」という文字と、V入賞口287を指し示す(「右打ち」の文字を含む)3つの矢印と、が表示された様子が例示されている。なお、このような打ち出し促進演出の開始時には、「Vを狙え」という音声がスピーカ38から出力される。
このような打ち出し促進演出が行われる1ラウンド目のラウンド遊技中に遊技球がV入賞口287を通過すると、打ち出し促進演出が終了して、遊技球がV入賞したことを報知するV入賞報知演出が実行される(図11(D)参照)。図11(D)には、V入賞報知演出として、「V」の文字を含む星形のエンブレムを2人のキャラクタが持ち上げて喜ぶ様子を表す演出表示が行われる様子が例示されており、遊技球がV入賞したことを契機として、所定のV入賞報知音がスピーカ38から出力される。
このように、1ラウンド目のラウンド遊技中に遊技球がV入賞したことを報知するV入賞報知演出が実行されると、所定のインターバル期間となり、続く2ラウンド目のラウンド遊技(第1大入賞口26の長開放ラウンド遊技)中には、上記星形のエンブレムが表示画面70の左下領域に小さく表示される(図11(E)参照)。なお、図11には示されていないが、3ラウンド目以降のラウンド遊技では、2ラウンド目のラウンド遊技中と同様のラウンド中演出が行われる。そして、最終ラウンド(5ラウンド目)のラウンド遊技に続く大当たり遊技のエンディング期間になると、「確変遊技状態」であることを確定的に報知する「激闘RUSH」という名称の演出モードでの演出が開始されることを報知すべく、「激闘RUSH 突入!」の文字が表示画面70の中央領域に大きく表示されると共に、「激闘RUSH 突入!」の音声がスピーカ38から出力される。
[複合期待演出について]
次に、図12,13を参照しつつ、本実施形態の遊技機1で実行される複合期待演出について説明する。ここで、図12は、複合期待演出の流れについて説明するための説明図である。図13は、キャラ待機演出とスペシャルカットインの特徴や大当たり信頼度について説明するための説明図である。
本実施形態の遊技機1は、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示中において、上述した当たり報知演出が実行されることを期待させる演出として、第1期待演出および第2期待演出の両方或いはいずれか一方を実行可能であり、上記複合期待演出が実行されることは、第1期待演出および第2期待演出が同一変動内で両方とも実行されることと同義である。すなわち、複合期待演出は、第1期待演出および第2期待演出が同一変動内で複合することを意味する。
(キャラ待機演出)
本実施形態の遊技機1では、第1期待演出としてキャラ待機演出を実行可能である(図12(C)~(G)参照)。このキャラ待機演出は、表示画面70上にキャラクタ(以下「キャラ」と略称する)が出現し、そのキャラが表示画面70から消去されずに表示画面70上に待機する様子を表す演出であり、待機中のキャラが様々なアクションを行うことによって、当たり報知演出が実行されることに対する遊技者の期待感を向上させる演出となっている。なお、本実施形態では、キャラ待機演出によって出現したキャラがノーマルリーチ終了時(図12(H)参照)まで待機する場合を例に説明する。
このキャラ待機演出としては、キャラA待機演出と、キャラB待機演出と、キャラC待機演出と、が用意されている。キャラA待機演出(図12(C)参照)は、上述したキャラAリーチ(図8(I)参照)に登場するキャラAを表示画面70上に表示してそのまま待機させる演出であり、遊技者は、キャラA待機演出に基づいて、キャラAリーチが実行される可能性があることを容易に認識することが可能である。なお、図8に基づいて上述したように、キャラAリーチ自体は大当たり信頼度がそれほど高い訳ではないものの、キャラAリーチから高信頼度リーチ(本実施形態では、SPリーチまたはSPSPリーチ)へとリーチ演出が発展する場合がある。このため、キャラA待機演出を実行することによって、当たり報知演出が実行されることを遊技者に期待させることが可能である。
キャラB待機演出(図12(E)参照)は、上述したキャラBリーチ(図8(I)参照)に登場するキャラBを表示画面70上に表示してそのまま待機させる演出であり、遊技者は、キャラB待機演出に基づいて、キャラBリーチが実行される可能性があることを容易に認識することが可能である。なお、キャラBリーチは、キャラAリーチと同様に、大当たり信頼度がそれほど高いリーチ演出ではないが、キャラBリーチから高信頼度リーチ(本実施形態では、SPリーチまたはSPSPリーチ)へとリーチ演出が発展する場合がある。このため、キャラB待機演出を実行することによって、当たり報知演出が実行されることを遊技者に期待させることが可能である。
キャラC待機演出(図12(G)参照)は、上述したキャラCリーチ(図8(I)参照)に登場するキャラCを表示画面70上に表示してそのまま待機させる演出であり、遊技者は、キャラC待機演出に基づいて、キャラCリーチが実行される可能性があることを容易に認識することが可能である。なお、キャラCリーチは、キャラAリーチやキャラBリーチと同様に、大当たり信頼度がそれほど高いリーチ演出ではないが、キャラCリーチから高信頼度リーチ(本実施形態では、SPリーチまたはSPSPリーチ)へとリーチ演出が発展する場合がある。このため、キャラC待機演出を実行することによって、当たり報知演出が実行されることを遊技者に期待させることが可能である。
(スペシャルカットイン)
本実施形態の遊技機1では、第2期待演出としてスペシャルカットインを実行可能である(図12(L)参照)。このスペシャルカットインは、本実施形態では、表示画面70に表示中の演出画像(例えば、背景画像や保留アイコン)に対して、上述したSPSPリーチに登場する主人公キャラを表すカットイン画像を重畳表示すると共に、この主人公キャラによる「激熱だ!」という音声をスピーカ38から出力する演出として構成されている。このように、スペシャルカットインに使用されるカットイン画像は、SPSPリーチに登場する主人公キャラを表すものであることから、スペシャルカットインを実行することによって、SPSPリーチが実行されることを示唆することができ、当たり報知演出が実行されることに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。
なお、スペシャルカットインは大当たり信頼度が相対的に高い演出となっており、本実施形態では、その大当たり信頼度が約55%に設定されている(図13(B)参照)。
ここからは、キャラ待機演出およびスペシャルカットインを有して構成される複合期待演出に関する一連の演出について説明する。なお、以下に説明するキャラ待機演出およびスペシャルカットインは、メイン制御基板80から送信される第1特別図柄判定に係る変動開始コマンドに基づいて、サブCPU91が図46に例示されるスペシャルカットイン演出パターン設定処理(図47参照)およびキャラ待機演出パターン設定処理(図48参照)を実行し、これらの設定処理に基づく演出パターン情報に基づく演出の実行を画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に指示することによって実現される。
まず、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、表示画面70では、演出図柄の変動表示を含む変動演出が開始される(図12(A)参照)。この変動演出の開始については、図8(A)に基づいて上述した通りである。変動演出が開始されると、ノーマルリーチ(図8(F)参照)が終了するまでの間に、以下のような演出が行われる場合がある。
初めに、第1演出ボタン35の操作を遊技者に促す第1操作促進演出(1回目の操作促進演出)が行われる(図12(B)参照)。図には示されていないが、この第1操作促進演出によって、第1演出ボタン35を模した第1演出ボタン画像と、第1演出ボタン35の操作が有効な有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージと、が表示画面70に表示される。この第1操作促進演出に係る有効期間中に遊技者が第1演出ボタン35を操作すると、キャラA待機演出が実行されることがある(図12(B)及び(C)参照)。
なお、キャラA待機演出は、第1操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35を操作すれば必ず実行される訳ではなく、第1演出ボタン35を操作したとしてもキャラA待機演出が実行されないこともある。すなわち、キャラA待機演出を実行することが今回の図柄変動の開始時に予め決定されている場合は、第1操作促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の操作に応じてキャラA待機演出が実行され、逆に、キャラA待機演出を実行しないことが今回の図柄変動の開始時に予め決定されている場合は、第1操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されたとしても、キャラA待機演出が実行されることはない。
また、キャラA待機演出を実行することが今回の図柄変動の開始時に予め決定されている場合において、第1操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されなかった場合は、この有効期間が終了するタイミングでキャラA待機演出が自動的に実行される。
第1操作促進演出が行われてから所定時間が経過すると、第1演出ボタン35の操作を遊技者に促す第2操作促進演出(2回目の操作促進演出)が行われる(図12(D)参照)。この第2操作促進演出は、第1操作促進演出と同様に行われる。この第2操作促進演出に係る有効期間中に遊技者が第1演出ボタン35を操作すると、キャラB待機演出が実行されることがある(図12(D)及び(E)参照)。
なお、キャラB待機演出は、第2操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35を操作すれば必ず実行される訳ではなく、第1演出ボタン35を操作したとしてもキャラB待機演出が実行されないこともある。すなわち、キャラB待機演出を実行することが今回の図柄変動の開始時に予め決定されている場合は、第2操作促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の操作に応じてキャラB待機演出が実行され、逆に、キャラB待機演出を実行しないことが今回の図柄変動の開始時に予め決定されている場合は、第2操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されたとしても、キャラB待機演出が実行されることはない。
また、キャラB待機演出を実行することが今回の図柄変動の開始時に予め決定されている場合において、第2操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されなかった場合は、この有効期間が終了するタイミングでキャラB待機演出が自動的に実行される。
第2操作促進演出が行われてから所定時間が経過すると、第1演出ボタン35の操作を遊技者に促す第3操作促進演出(3回目の操作促進演出)が行われる(図12(F)参照)。この第3操作促進演出は、第1操作促進演出や第2操作促進演出と同様に行われる。この第3操作促進演出に係る有効期間中に遊技者が第1演出ボタン35を操作すると、キャラC待機演出が実行されることがある(図12(F)及び(G)参照)。
なお、キャラC待機演出は、第3操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35を操作すれば必ず実行される訳ではなく、第1演出ボタン35を操作したとしてもキャラC待機演出が実行されないこともある。すなわち、キャラC待機演出を実行することが今回の図柄変動の開始時に予め決定されている場合は、第3操作促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の操作に応じてキャラC待機演出が実行され、逆に、キャラC待機演出を実行しないことが今回の図柄変動の開始時に予め決定されている場合は、第2操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されたとしても、キャラC待機演出が実行されることはない。
また、キャラC待機演出を実行することが今回の図柄変動の開始時に予め決定されている場合において、第3操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されなかった場合は、この有効期間が終了するタイミングでキャラC待機演出が自動的に実行される。
このように、3回目の操作促進演出としての第3操作促進演出が行われてから所定時間が経過すると、ノーマルリーチが終了する(図12(H)参照)。ここまでの説明から明らかなように、本実施形態におけるキャラ待機演出は、リーチ前演出(図8(D)参照)が実行される期間と、ノーマルリーチ(図8(F)参照)が実行される期間と、を用いて実行される。また、キャラA待機演出、キャラB待機演出、及び、キャラC待機演出は、それぞれ、実行される場合と実行されない場合とがある。このため、同一変動内において、キャラ待機演出が1つも実行されない場合もあれば、キャラ待機演出が1つだけ実行される場合もあり、また、キャラ待機演出が2つ実行される場合や、キャラ待機演出が3つとも実行される場合もある。
キャラ待機演出が同一変動内で1つだけ実行される場合としては、以下の場合が挙げられる。すなわち、キャラA待機演出が実行された後にキャラB待機演出およびキャラC待機演出が実行されない場合や、キャラA待機演出が実行されることなくキャラB待機演出が実行されて、その後にキャラC待機演出が実行されない場合、キャラA待機演出およびキャラB待機演出が実行されずにキャラC待機演出が実行される場合が挙げられる。
キャラ待機演出が同一変動内で2つ実行される場合としては、以下の場合が挙げられる。すなわち、キャラA待機演出およびキャラB待機演出が実行された後にキャラC待機演出が実行されない場合や、キャラA待機演出が実行されることなくキャラB待機演出およびキャラC待機演出が実行される場合、キャラA待機演出が実行された後に、キャラB待機演出が実行されることなくキャラC待機演出が実行される場合が挙げられる。
また、キャラ待機演出が同一変動内で3つとも実行される場合としては、キャラA待機演出が実行された後にキャラB待機演出が実行され、その後にキャラC待機演出が実行される場合が挙げられる。
このように、同一変動内で行われるキャラ待機演出の実行回数は可変であり、また、2つのキャラ待機演出が実行される場合に関しては、複数の組み合わせが存在する。
なお、同一変動内で複数(本実施形態では、2つ或いは3つ)のキャラ待機演出が実行される場合は、キャラ待機演出の演出内容が変化することになる。例えば、キャラA待機演出およびキャラ待機演出Bが実行される場合、キャラA待機演出によってキャラAが待機した状態(1体待機の状態)から、キャラB待機演出が実行されることによって、キャラAおよびキャラBの2体のキャラが待機した状態(2体待機の状態)へと変化する。
また、例えば、キャラA待機演出が実行されることなく、キャラ待機演出BおよびキャラC待機演出が実行される場合、キャラB待機演出によってキャラBが待機した状態(1体待機の状態)から、キャラC待機演出が実行されることによって、キャラBおよびキャラCの2体のキャラが待機した状態(2体待機の状態)へと変化する。
また、例えば、キャラA待機演出、キャラB待機演出、及び、キャラC待機演出が同一変動内で全て実行される場合、キャラA待機演出によってキャラAが待機した状態(1体待機の状態)から、キャラB待機演出が実行されることによってキャラAとキャラBの2体のキャラが待機した状態(2体待機の状態)となり、その後に、キャラC待機演出が実行されることによって、キャラA、キャラB、及びキャラCの3体のキャラが待機した状態(3体待機の状態)へと変化する。
なお、キャラA待機演出、キャラB待機演出、及び、キャラC待機演出のうちのいずれか1つだけキャラ待機演出が実行される場合は、キャラ待機演出の演出内容が変化しないという特徴がある。キャラ待機演出の演出内容が変化しない場合としては、キャラA待機演出が実行された後にキャラB待機演出およびキャラC待機演出が実行されない場合や、(キャラA待機演出が実行されることなく)キャラB待機演出が実行されて、その後にキャラC待機演出が実行されない場合、(キャラA待機演出およびキャラB待機演出が実行されることなく)キャラC待機演出が実行される場合、が挙げられる。
このように、キャラ待機演出は、その演出内容が可変であるが、ノーマルリーチ終了時点で待機している待機キャラの数によって、大当たり信頼度が変化するという特徴がある(図13(B)参照)。図13(B)には、ノーマルリーチ終了時点で最終的に待機している待機キャラの数別のキャラ待機演出の大当たり信頼度が例示されており、最終的な待機キャラの数が1体であるキャラ待機演出の大当たり信頼度は約5%であり、最終的な待機キャラの数が2体であるキャラ待機演出の大当たり信頼度は約17%であり、最終的な待機キャラの数が3体であるキャラ待機演出の大当たり信頼度は約31%となっている。
本実施形態では、キャラ待機演出とスペシャルカットインの大当たり信頼度が図13(B)に例示される値に設定されていることから、キャラ待機演出の待機キャラを増加させたり、スペシャルカットインを発生させたりすることによって、当たり報知演出が実行されることに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。
また、キャラ待機演出には、演出内容の変化の有無と、演出内容が変化する場合の変化後の演出内容と、に応じて、キャラ待機演出が終了した後、すなわち、ノーマルリーチが終了した後の演出の流れが変化するという、以下のような特徴がある。
キャラA待機演出、キャラB待機演出、及び、キャラC待機演出のうち、キャラ待機演出が1つしか実行されないことによって、キャラ待機演出の演出内容が変化しない場合、すなわち、最終的な待機キャラの数が1体のままノーマルリーチ終了を迎える場合、キャラ待機演出の大当たり信頼度は約5%となり(図13(B)参照)、ノーマルリーチからキャラリーチに発展するという特徴がある(図12(H)及び(I)参照)。例えば、同一変動内でキャラA待機演出しか実行されない場合は、ノーマルリーチからキャラAリーチに発展することになる。また、同一変動内でキャラB待機演出しか実行されない場合は、ノーマルリーチからキャラBリーチに発展することになる。また、同一変動内でキャラC待機演出しか実行されない場合は、ノーマルリーチからキャラCリーチに発展することになる。
なお、キャラ待機演出が1つしか実行されないこと、すなわち、キャラ待機演出が終了する時点(本実施形態では、ノーマルリーチ終了時点)における待機キャラの数が1体であることは、高信頼度リーチへの発展を否定するものではなく、例えば、キャラA待機演出のみが実行されて、ノーマルリーチからキャラAリーチへと発展し、その後に、SPリーチまたはSPSPリーチに発展する場合もある。
一方、キャラA待機演出、キャラB待機演出、及び、キャラC待機演出のうちの、2つのキャラ待機演出が同一変動内で実行されて、2体待機の状態でノーマルリーチが終了する場合は、キャラ待機演出の大当たり信頼度は約17%となり(図13(B)参照)、ノーマルリーチからキャラリーチを経由することなくSPリーチに直接発展する、という特徴がある(図12(H)及び(K)参照)。SPリーチは、キャラリーチよりも大当たり信頼度が高いリーチ演出である。また、キャラリーチに発展したものの、高信頼度リーチに発展することなくハズレ報知演出が実行されることも多い。このため、遊技者は、キャラ待機演出の待機キャラが2体に増えること(2体待機の状態となること)を期待しながら第1演出ボタン35を積極的に操作することが可能である。
また、キャラA待機演出、キャラB待機演出、及び、キャラC待機演出が同一変動内で3つとも実行されて、3体待機の状態でノーマルリーチが終了する場合は、キャラ待機演出の大当たり信頼度は約31%となり(図13(B)参照)、この場合、ノーマルリーチが終了した直後にスペシャルカットインが発生することになる(図12(H)及び(L)参照)。このスペシャルカットインは、上記の通り、SPSPリーチに登場する主人公キャラを表すカットイン画像を重畳表示すると共に、この主人公キャラによる「激熱だ!」という音声をスピーカ38から出力する演出であり、スペシャルカットインが発生した場合、ノーマルリーチからキャラリーチを経由することなくSPSPリーチに直接発展することになる(図12(H),(L),及び(M)参照)。このため、遊技者は、キャラ待機演出の待機キャラが3体まで増えること(3体待機の状態となること)を期待しながら第1演出ボタン35を積極的に操作することが可能である。
図13(A)には、キャラ待機演出の特徴が例示されており、図12(H)及び(I)に基づいて上述したように、1体待機の状態でキャラ待機演出が終了する場合、すなわち、最終待機キャラの数が1体である場合は、キャラリーチ以上に発展する。この場合、ノーマルリーチからキャラリーチへと発展した後に、スペシャルカットインが発生する可能性があるものの、その発生確率は低いものとなっている(例えば、3%)。
また、図12(H)及び(K)に基づいて上述したように、2体待機の状態でキャラ待機演出が終了する場合、すなわち、最終待機キャラの数が2体である場合は、ノーマルリーチからキャラリーチを経由せずにSPリーチに直接発展するため、発展先のリーチ演出はSPリーチ以上となる。この場合、ノーマルリーチからSPリーチへと発展した後に、スペシャルカットインが発生する可能性があり、その発生確率は最終待機キャラの数が1体である場合に比べると高いものの、中程度となっている(例えば、10%)。
一方、図12(H),(L),及び(M)に基づいて上述したように、3体待機の状態でキャラ待機演出が終了する場合、すなわち、最終待機キャラの数が3体である場合は、ノーマルリーチからキャラリーチを経由せずにSPSPリーチに直接発展する。この場合、SPSPリーチへと発展する前にスペシャルカットインが発生し、本実施形態では、最終待機キャラの数が3体である場合のスペシャルカットイン発生確率は100%となっている。
ここまでの説明から明らかなように、キャラ待機演出には、最終待機キャラの数が増えるほど、言い換えれば、キャラ待機演出の演出内容が変化するほど、スペシャルカットインの発生確率(スペシャルカットインの実行確率)が高くなるするという特徴がある。
例えば、キャラ待機演出の演出内容が1体待機から2体待機に変化してない状態でスペシャルカットインが開始される確率を第1確率とし、キャラ待機演出の演出内容が1体待機から2体待機(又は3体待機)に変化した後にスペシャルカットインが開始される確率を第2確率とした場合、第2確率の方が第1確率よりも高いという特徴がある(図13(A)参照)。
また、例えば、キャラ待機演出の演出内容が2体待機から3体待機に変化してない状態(2体待機の状態のまま)でスペシャルカットインが開始される確率を第1確率とし、キャラ待機演出の演出内容が2体待機から3体待機に変化した後にスペシャルカットインが開始される確率を第2確率とした場合、第2確率の方が第1確率よりも高いという特徴がある(図13(A)参照)。
このように、本実施形態の遊技機1では、キャラ待機演出の演出内容が変化しない場合に比べて、キャラ待機演出の演出内容が変化した場合の方が、スペシャルカットインの発生確率が高く、キャラ待機演出の演出内容が更に変化することで、その発生確率が更に高まるという特徴がある。
このため、第1操作促進演出(図12(B)参照)、第2操作促進演出(図12(D)参照)、及び、第3操作促進演出(図12(F)参照)に対して、第1演出ボタン35を操作することに関する強い動機付けを遊技者に与えることが可能であり、キャラ待機演出の演出内容を変化させることによって、スペシャルカットインが発生することに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。
(複合期待演出に関する変形例)
図12,13に基づいて説明した複合期待演出に関して、他の実施形態では以下のような構成を採用してもよい。すなわち、本実施形態では、操作促進演出に対する第1演出ボタン35の操作に応じてキャラ待機演出を実行する場合を例に説明するが、他の実施形態では、遊技者による操作とは無関係にキャラ待機演出を実行してもよい。
また、他の実施形態では、キャラ待機演出の演出内容が変化しない方が、キャラ待機演出の演出内容が変化する場合に比べて、スペシャルカットインの発生確率が高い、という本実施形態とは逆の構成を採用してもよい。また、キャラ待機演出の演出内容の変化回数が少ない方が、キャラ待機演出の演出内容の変化回数が多い場合に比べて、スペシャルカットインの発生確率が高い、という本実施形態とは逆の構成を採用してもよい。これらの構成の両方或いはいずれか一方を採用することによって、キャラ待機演出の演出内容が変化しないことを遊技者に期待させる興趣性の高い演出を実現可能である。
また、本実施形態では、第1期待演出がキャラ待機演出である場合を例に説明するが、第1期待演出はキャラ待機演出に限らず、例えば、所定の演出画像(段階演出画像)が段階的に変化する段階演出等の他の演出であってもよい。また、本実施形態では、第2期待演出がスペシャルカットインである場合を例に説明するが、第2期待演出はスペシャルカットインに限らず、例えば、群予告といった他の演出であってもよい。
[関連演出について]
次に、図14~図16を参照しつつ、本実施形態の遊技機1で実行される関連演出について説明する。ここで、図14は、関連演出について説明するための画面図である。図15は、関連演出の具体例を示す説明図である。図16は、各種関連演出の実行期間について説明するためのフローチャートである。
図14(A)には、通常遊技状態において、当該アイコン表示領域72に表示中の当該アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示中に、左5図柄が擬似停止表示された状態で、右列の図柄列および中列の図柄列のスクロール表示が行われている様子が例示されている。本実施形態の遊技機1では、このような通常遊技状態における第1特別図柄および演出図柄の変動表示中において、表示画面70の右上方に関連演出ウインドウ75が表示されることがある(14(A)参照)。この関連演出ウインドウ75は、遊技機1で実行される各種の演出に関連する関連演出に用いられる表示枠であり、関連演出ウインドウ75の内側の領域において関連演出が実行される。
図14(B)に例示されるように、関連演出ウインドウ75は、過去ウインドウ76と、現在ウインドウ77と、未来ウインドウ78と、に区画されている。ここで、過去ウインドウ76は、第1特別図柄および演出図柄の変動表示中であって、且つ、関連演出ウインドウ75が表示されている一時点において、同一変動内において既に実行済みの演出(過去のあるタイミングで実行された過去演出)に関連する過去関連演出を実行するための表示枠であり、過去ウインドウ76内の左上方には、過去関連演出の実行中であるか否かに関わらず、「過去演出」の文字が表示される(図14(B)参照)。このため、遊技者は、「過去演出」の文字を見て、過去ウインドウ76内で過去関連演出が実行されることを容易に認識することができる。
現在ウインドウ77(図14(B)参照)は、第1特別図柄および演出図柄の変動表示中であって、且つ、関連演出ウインドウ75が表示されている一時点において、実行中である演出(現在のタイミングで実行中の現在演出)に関連する現在関連演出を実行するための表示枠であり、現在ウインドウ77内の左上方には、現在関連演出の実行中であるか否かに関わらず、「現在演出」の文字が表示される。このため、遊技者は、「現在演出」の文字を見て、現在ウインドウ77内で現在関連演出が実行されることを容易に認識することができる。
未来ウインドウ78(図14(B)参照)は、第1特別図柄および演出図柄の変動表示中であって、且つ、関連演出ウインドウ75が表示されている一時点において、後のあるタイミングにおいて実行される可能性がある演出(未来演出)に関連する未来関連演出を実行するための表示枠であり、未来ウインドウ78内の左上方には、未来関連演出の実行中であるか否かに関わらず、「未来演出」の文字が表示される。このため、遊技者は、「未来演出」の文字を見て、未来ウインドウ78内で未来関連演出が実行されることを容易に認識することができる。
なお、本実施形態の遊技機1では、過去関連演出、現在関連演出、及び、未来関連演出が自動的に実行される訳ではなく、関連演出ウインドウ75の表示中における操作レバー98(図5参照)を用いた所定操作によって、過去関連演出、現在関連演出、及び、未来関連演出のうちのいずれか1つの関連演出を発生させることができる、という構成が採用されている。
過去関連演出、現在関連演出、及び、未来関連演出には、それぞれ、互いに異なるレバー操作が割り当てられており、遊技者は、発生させたい関連演出に対して割り当てられた操作レバー78の操作(レバー操作)を行うことによって、所望の関連演出を発生させることが可能である。
図14(B)に例示されるように、過去ウインドウ76直下には、操作レバー98を後ろ側(手前)に傾けることを表す下向きの矢印と、操作レバー98が有するレバーボタンを模したレバーボタン画像と、が表示される。なお、関連演出ウインドウ75の表示中は、これらの下向きの矢印とレバーボタン画像が常時表示される。そして、過去関連演出の実行可能期間中には、これらの下向きの矢印とレバーボタン画像が表示された状態のまま、過去ウインドウ76がハイライト表示される。このため、遊技者は、過去ウインドウ76直下の下向き矢印とレバーボタン画像とに基づいて、操作レバー98を後ろ側(手前)に傾けた状態でレバーボタンを操作(押下)すれば過去関連演出が発生することを容易に認識でき、また、過去ウインドウ76がハイライト表示されているのを見て、過去関連演出についての操作レバー98の有効期間中であって、過去関連演出の実行可能期間中であることを容易に認識することが可能である。
また、図14(B)に例示されるように、現在ウインドウ77の直下には、操作レバー98を傾けることを表す矢印は表示されず、レバーボタン画像だけが表示される。なお、関連演出ウインドウ75の表示中は、このレバーボタン画像が常時表示される。そして、現在関連演出の実行可能期間中には、現在ウインドウ77直下のレバーボタン画像が表示された状態のまま、現在ウインドウ77がハイライト表示される。このため、遊技者は、現在ウインドウ77直下のレバーボタン画像に基づいて、操作レバー98をいずれの方向にも傾けることなく(初期姿勢のまま)レバーボタンを操作(押下)すれば現在関連演出が発生することを容易に認識でき、また、現在ウインドウ77がハイライト表示されているのを見て、現在関連演出についての操作レバー98の有効期間中であって、現在関連演出の実行可能期間中であることを容易に認識することが可能である。
また、図14(B)に例示されるように、未来ウインドウ78の直下には、操作レバー98を前側(前方)に傾けることを表す上向きの矢印と、レバーボタン画像と、が表示される。なお、関連演出ウインドウ75の表示中は、これらの上向きの矢印とレバーボタン画像が常時表示される。そして、未来関連演出の実行可能期間中には、これらの上向きの矢印とレバーボタン画像が表示された状態のまま、未来ウインドウ78がハイライト表示される。このため、遊技者は、未来ウインドウ78直下の上向き矢印とレバーボタン画像とに基づいて、操作レバー98を前側(前方)に傾けた状態でレバーボタンを操作(押下)すれば未来関連演出が発生することを容易に認識でき、また、未来ウインドウ78がハイライト表示されているのを見て、未来関連演出についての操作レバー98の有効期間中であって、未来関連演出の実行可能期間中であることを容易に認識することが可能である。
図15(A)には、過去演出として群予告(図10(D)参照)が実行された後に過去関連演出が実行されている様子が例示されている。具体的には、群予告の大当たり信頼度が50%以上であることから、遊技者が操作レバー98を後ろ側(手前)に傾けた状態でレバーボタンを押下することによって、「先ほどの群予告は信頼度50%オーバーだ!」という文字を表示する過去関連演出が過去ウインドウ76内で発生した様子が例示されている。このように、遊技者は、過去演出に対応する操作レバー98の所定操作を行うことによって、過去演出に関する情報を取得可能である。
図15(A)の例では、群予告の大当たり信頼度が具体的に報知されることから、群予告の大当たり信頼度を知ることができる。また、「先ほどの群予告は」という文字が過去ウインドウ76内に表示されるため、群予告を見逃してしまった場合でも、群予告が発生していたことを後から認識することができ、遊技者は、過去関連演出に基づいて、当たり報知演出が実行されることを期待しながら遊技を楽しむことができる。
図15(B)には、現在演出としての、所定のキャラクタを表示するキャラクタ表示演出の実行中において、現在関連演出が実行されている様子が例示されている。ここでのキャラクタ表示演出は、表示画面70に表示された所定のキャラクタが、保留アイコン表示領域71(図14(A)参照)に表示されている保留アイコンに向けてアイテムを投げ、このアイテムが保留アイコンに衝突したことに応じてアイコン変化演出が発生する演出として構成されている。このため、遊技者が操作レバー98をいずれの方向にも傾けることなくレバーボタンを押下することによって、「このキャラは保留を変化させるよ!」という文字を表示する現在関連演出が現在ウインドウ77内で発生する。このように、遊技者は、現在演出に対応する操作レバー98の所定操作を行うことによって、現在演出に関する情報を取得可能である。
上記のキャラ表示演出が行われる場合、所定のキャラクタが表示された段階では、このキャラクタによってどのような演出が行われるのか分からない可能性がある。これに対して、上記の現在関連演出によれば、所定のキャラクタによってどのような演出が行われるかがアイコン変化演出が行われる前に報知される。このため、遊技者は、現在関連演出に基づいて、実行中の現在演出がどのような演出であるのかを理解しながら現在演出を楽しむことが可能である。
図15(C)には、未来演出としてSPSPリーチが実行される場合において、未来ウインドウ78内で未来関連演出が実行されている様子が例示されている。遊技者は、操作レバー98を前側(前方)に傾けた状態でレバーボタンを押下することによって、未来関連演出を選択することができ、未来関連演出として、「ここでリーチが成立するとSPSPリーチ発展だよ!」という文字を表示する演出が行われる。このため、遊技者は、未来関連演出に基づいて、後にSPSPリーチが実行される可能性があることを容易に認識することが可能である。このように、遊技者は、未来演出に対応する操作レバー98の所定操作を行うことによって、未来演出に関する情報を取得可能である。
今回の図柄変動中において最終的にSPSPリーチに発展する場合であっても、SPSPリーチに発展する前の段階では、本当にSPSPリーチに発展するのか分からない。これに対して、上記の未来関連演出によれば、リーチが成立しさえすれば、後にSPSPリーチに発展することが報知される。このため、遊技者は、未来関連演出に基づいて、どのような演出が発生すればSPSPリーチに発展するのかを容易に認識することが可能である。
ここまで、図15(A)に基づいて、過去演出、及び、この過去演出に対応する過去関連演出について説明したが、過去演出および過去関連演出は、ここで例示した演出に限らず、他の演出であってもい。また、図15(B)に基づいて、現在演出、及び、この現在演出に対応する現在関連演出について説明したが、現在演出および現在関連演出は、ここで例示した演出に限らず、他の演出であってもい。また、図15(C)に基づいて、未来演出、及び、この未来演出に対応する未来関連演出について説明したが、未来演出および未来関連演出は、ここで例示した演出に限らず、他の演出であってもい。
図16(A)は、過去関連演出の実行可能期間について説明するためのフローチャートである。図16(A)に例示されるように、特別図柄および演出図柄の変動表示中において、演出A、演出B、演出Cの3つの演出が実行される場合、過去演出としての演出Aに関連する過去関連演出Aの実行可能期間は、演出Aが終了してから演出Bが終了するまでの期間となる。この期間中に、遊技者が操作レバー98を後ろ側(手前)に傾けた状態でレバーボタンを押下することによって、過去関連演出Aを発生させることが可能である。
また、図16(A)において、演出Bが終了して以降は、演出Aに代えて、演出Bが新たな過去演出となる。このため、過去演出としての演出Bに関連する過去関連演出Bの実行可能期間は、演出Bが終了してから演出Cが終了するまでの期間となる。この期間中に、遊技者が操作レバー98を後ろ側(手前)に傾けた状態でレバーボタンを押下することによって、過去関連演出Bを発生させることが可能である。
そして、演出Cが終了して以降は、演出Bに代えて、演出Cが新たな過去演出となる。このため、過去演出としての演出Cに関連する過去関連演出Cの実行可能期間は、演出Cが終了して以降の期間となる。なお、過去関連演出は、過去演出に関して説明する演出であることが多く、大当たり信頼度を直接的に報知する演出ではない。このため、過去関連演出(ここでは、過去関連演出C)を、リーチ演出の終盤でも実行可能な構成にしてしまうと、リーチ演出の興趣性を低下させるばかりか、リーチ演出の妨げになることも考えられる。このため、本実施形態では、1回の図柄変動中における過去関連演出の最後の実行可能期間(図16(A)に示される例では、過去関連演出Cの実行可能期間)の終期は、実行中の図柄変動が終了する所定時間前(例えば、15秒前)に設定されている(図16(A)参照)。
図16(B)は、現在関連演出の実行可能期間について説明するためのフローチャートである。現在関連演出は、現在実行中の演出(現在演出)に関連して、現在演出と並行して実行可能な演出となっている。このため、図16(B)に例示されるように、特別図柄および演出図柄の変動表示中において、演出A、演出B、演出Cの3つの演出が実行される場合、現在演出としての演出Aに関連する現在関連演出Aの実行可能期間は、演出Aが開始されてから終了するまでの期間であり、現在演出としての演出Bに関連する現在関連演出Bの実行可能期間は、演出Bが開始されてから終了するまでの期間であり、現在演出としての演出Cに関連する現在関連演出Cの実行可能期間は、演出Cが開始されてから終了するまでの期間となる。
このため、図16(B)の例では、演出Aの実行中に、操作レバー98をいずれの方向にも傾けることなくレバーボタンを押下すれば現在関連演出Aが発生し、演出Bの実行中に、操作レバー98をいずれの方向にも傾けることなくレバーボタンを押下すれば現在関連演出Bが発生し、演出Cの実行中に、操作レバー98をいずれの方向にも傾けることなくレバーボタンを押下すれば現在関連演出Cが発生することになる。
図16(C)は、未来関連演出の実行可能期間について説明するためのフローチャートである。図16(C)に例示されるように、特別図柄および演出図柄の変動表示中において、演出A、演出B、演出Cの3つの演出が実行される場合、演出Aが図柄変動の開始直後に実行されるため、演出Aを未来演出として未来関連演出Aを行うための十分な時間がない。このため、このような場合には、未来関連演出Aの実行可能期間が設定されることはない。言い換えれば、未来関連演出Aは実行されない。
図16(C)に例示されるように、演出Aの次に実行される演出は演出Bである。このため、演出Aが終了してから演出Bが開始されるまでの期間が、演出Bに関連する未来関連演出Bの実行可能期間として設定され、この期間中に、操作レバー98を前側(前方)に傾けた状態でレバーボタンを押下することによって、未来関連演出Bを発生させることが可能である。また、演出Bが開始されて以降は、演出Bが未実行の演出ではなくなるため、演出Bが未来演出の対象から除外され、代わりに、演出Cが未来演出の対象となる。このため、演出Bが開始されてから演出Cが開始されるまでの期間が、演出Cに関連する未来関連演出Cの実行可能期間として設定され、この期間中に、操作レバー98を前側(前方)に傾けた状態でレバーボタンを押下することによって、未来関連演出Cを発生させることが可能である(図16(C)参照)。
ここまで、図14~図16を参照しつつ、過去演出に関連する過去関連演出、現在演出に関連する現在関連演出、未来演出に関連する未来関連演出について説明したが、これら3種類の関連演出(過去関連演出、現在関連演出、未来関連演出)を実現するためにサブCPU91によって実行される処理については、図52,53に基づいて後に詳述する。
[討伐リーチについて]
次に、図17,18を参照しつつ、本実施形態の遊技機1で実行される討伐リーチ演出(以下、「討伐リーチ」と略称する)について説明する。ここで、図17は、討伐リーチの一連の演出の流れについて説明するための説明図である。図18は、討伐リーチ中の操作に応じて行われる抽選について説明するための説明図である。
本実施形態における討伐リーチは、確変遊技状態のときに行われた第2特別図柄判定の判定結果が、大当たり図柄Y1が停止表示される「10R確変」、大当たり図柄Y2が停止表示される「3R確変」、又は、ハズレであって、第2特別図柄の変動パターンとして、討伐リーチ専用の変動パターンが選択された場合に実行される特殊リーチ演出となっている。
討伐リーチは、図17に例示されるように、「討伐連打演出」、「追撃連打演出」と呼ばれる、ボタン連打によって大当たりを目指す2種類のボタン連打演出から構成されており、討伐連打演出の結果として、「10R確変」または「ハズレ」が報知される場合と、討伐ボタン連打演出から発展した追撃連打演出の結果として、「10R確変」、「3R確変」、又は、「ハズレ」が報知される場合と、がある。
この討伐リーチが行われる第2特別図柄の変動表示中には、以下のような演出が行われる。まず、第2特別図柄の変動表示が開始され、これに伴い、演出図柄の変動表示(3つの図柄列のスクロール表示)が開始される(図17(A)参照)。次に、今回の図柄変動の開始から所定時間(例えば、3秒)が経過すると、自軍が敵軍と遭遇して対峙する様子を表す演出画像が表示画面70に表示される敵軍遭遇演出が行われる(図17(B)参照)。
この敵軍遭遇演出が開始されてから所定時間が経過すると、討伐ボタン連打促進演出(第1の操作促進演出の一例)が実行される(図17(C)参照)。この討伐ボタン連打促進演出は、第1演出ボタン35の連打によって敵軍の討伐を目指す演出として構成されており、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中(第1期間中)に第1演出ボタン35の連打を遊技者に促す演出となっている。討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中には、図には示されていないが、「ボタン連打で敵軍を討伐せよ!」という演出内容を説明する文字と、第1演出ボタン35を模した第1演出ボタン画像が上下動する様子を表すアニメーションと、第1演出ボタン画像の上方に表示される「連打!」の文字と、有効期間の残り時間を示す残時間ゲージと、が表示される。
このような討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中に遊技者が第1演出ボタン35を連打すると、討伐画像変化演出が実行される(図17(D)参照)。この討伐画像変化演出は、第1演出ボタン35の連打に応じて、自軍が敵軍との攻防を繰り返しながら、敵軍兵の数を徐々に減らして行く様子を表すアニメーションを表示する演出となっている。
このような討伐画像変化演出が実行された後、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が連打されたことに応じて、討伐成功演出(第1成功演出の一例:図17(E)参照)または討伐失敗演出(第1失敗演出の一例:図17(G)参照)が実行される。討伐成功演出は、自軍が敵軍の討伐に成功した様子を表す演出であり、今回の第2特別図柄(及び演出図柄)の変動開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「10R確変」である場合にのみ実行可能な演出となっている。このため、討伐成功演出が実行された場合は、「10R確変」に当選したことを報知する「777」のゾロ目を示す3つの演出図柄を擬似停止表示させてから本停止させる10R確変大当たり報知演出が実行される(図17(F)参照)。
なお、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間は、第1演出ボタン35の操作が有効な有効期間であると共に、第2演出ボタン36の操作が有効な有効期間となっている。すなわち、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中は、第2演出ボタン36の操作を促す操作促進演出は行われないものの、第2演出ボタン36を操作した場合にも、第1演出ボタン35を連打した場合と同様に、討伐成功演出および10R確変大当たり報知演出が実行される可能性がある。図17において、「ボタン連打orレバー操作」の文字と、「10R確変ルート」の文字は、「10R確変」に当選している場合に関して、第1演出ボタン35の連打、又は、第2演出ボタン36の操作に応じて、討伐成功演出および10R確変大当たり報知演出が実行され得ることを表している。
また、今回の第2特別図柄(及び演出図柄)の変動開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「10R確変」である場合には、討伐成功演出および10R確変大当たり報知演出が必ず実行される訳ではなく、「10R確変」であったとしても、後述する討伐失敗演出以降の演出が実行される場合もある。
今回の第2特別図柄(及び演出図柄)の変動開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が、「3R確変」である場合と、「ハズレ」である場合と、「10R確変」である場合の一部に関しては、討伐画像変化演出に続いて、討伐失敗演出および敵軍逃走演出が実行される(図17(G)及び(H)参照)。ここで、討伐失敗演出は、自軍が敵軍の討伐に失敗して落胆する様子を表す演出であり、敵軍逃走演出は、残存した敵軍が逃走する様子を表す演出である。図17における「10R確変or3R確変orハズレ ルート」の文字は、この演出の流れを示している。
このような討伐失敗演出および敵軍逃走演出が実行された後、今回の第2特別図柄(及び演出図柄)の変動開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合の一部に関しては、リーチハズレ目を示す3つの演出図柄を擬似停止表示してから本停止させるハズレ報知演出が実行されることがある(図17(H)及び(I)参照)。
一方、今回の第2特別図柄(及び演出図柄)の変動開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が、「3R確変」である場合と、「10R確変」である場合の一部と、「ハズレ」である場合の一部と、に関しては、以下のような演出が実行される。すなわち、敵軍逃走演出の後に、自軍が敵軍を追跡して、逃走した敵軍を発見する様子を表す敵軍発見演出が実行される(図17(J)参照)。
そして、この敵軍発見演出に続いて、追撃ボタン連打促進演出(第2の操作促進演出の一例)が実行される(図17(K)参照)。この追撃ボタン連打促進演出は、第1演出ボタン35の連打によって敵軍の追撃を目指す演出として構成されており、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中(第2期間中)に第1演出ボタン35の連打を遊技者に促す演出となっている。追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中には、図には示されていないが、「ボタン連打で敵軍を追撃せよ!」という演出内容を説明する文字と、第1演出ボタン35を模した第1演出ボタン画像が上下動する様子を表すアニメーションと、第1演出ボタン画像の上方に表示される「連打!」の文字と、有効期間の残り時間を示す残時間ゲージと、が表示される。
このような追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中に遊技者が第1演出ボタン35を連打すると、追撃画像変化演出が実行される(図17(L)参照)。この追撃画像変化演出は、第1演出ボタン35の連打に応じて、自軍が敵軍を追撃した結果として敵軍兵の数が徐々に減っていく様子を表すアニメーションを表示する演出となっている。
このような追撃画像変化演出が実行された後、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が連打されたことに応じて、第1追撃成功演出(第2成功演出の一例:図17(M)参照)、第2追撃成功演出(第2成功演出の一例:図17(O)参照)、又は、追撃失敗演出(第2失敗演出の一例:図17(Q)参照)が実行される。
第1追撃成功演出(図17(M)参照)は、自軍の大将が単独で敵軍の追撃(殲滅)に成功する様子を表す単独追撃成功演出であり、今回の第2特別図柄(及び演出図柄)の変動開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「3R確変」である場合にのみ実行可能な演出となっている。このため、第1追撃成功演出が実行された場合は、「3R確変」に当選したことを報知する「333」のゾロ目を示す3つの演出図柄を擬似停止表示させてから本停止させる3R確変大当たり報知演出が実行される(図17(N)参照)。
第2追撃成功演出(図17(O)参照)は、自軍の救援に駆け付けた仲間と共闘して敵軍の追撃(殲滅)に成功する様子を表す共闘追撃成功演出であり、今回の第2特別図柄(及び演出図柄)の変動開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「10R確変」である場合にのみ実行可能な演出となっている。このため、第2追撃成功演出が実行された場合は、「10R確変」に当選したことを報知する「777」のゾロ目を示す3つの演出図柄を擬似停止表示させてから本停止させる10R確変大当たり報知演出が実行される(図17(P)参照)。
ここまでの説明から明らかなように、今回の第2特別図柄(及び演出図柄)の変動開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「10R確変」である場合は、討伐成功演出(図17(E)参照)および10R確変大当たり報知演出(図17(F)参照)が実行されるときと、第2追撃成功演出(図17(O)参照)および10R確変大当たり報知演出(図17(P)参照)が実行されるときと、がある。
追撃失敗演出(図17(Q)参照)は、敵軍の追撃(殲滅)に失敗する様子を表す演出であり、今回の第2特別図柄(及び演出図柄)の変動開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合に実行される。このため、追撃失敗演出が実行された場合は、「ハズレ」を報知するリーチハズレ目を示す3つの演出図柄を擬似停止表示させてから本停止させるハズレ報知演出が実行される(図17(R)参照)。
ここまで図17を参照しつつ説明したように、討伐成功演出(図17(E)参照)が実行された場合は、第1追撃成功演出(図17(M)参照)、第2追撃成功演出(図17(O)参照)、追撃失敗演出(図17(Q)参照)は実行されず、討伐失敗演出(図17(G)参照)が実行された場合に、第1追撃成功演出、第2追撃成功演出、又は、追撃失敗演出が実行される。
なお、本実施形態では、第1追撃成功演出および第2追撃成功演出の2つの成功演出(第2成功演出)を実行可能な場合を例に説明するが、他の実施形態では、第2成功演出として1つの追撃成功演出を実行するといった構成を採用してもよい。この場合、「10R確変」に当選している場合と、「3R確変」に当選している場合と、の両方の場合において、共通する追撃成功演出を実行するようにすればよい。
<各成功演出抽選の当選確率について>
次に、図18を参照しつつ、討伐リーチの各有効期間中のボタン操作に応じて実行される成功演出抽選について説明する。ここで、図18は、討伐リーチ中の操作に応じて行われる抽選について説明するための説明図である。
本実施形態の遊技機1では、確変遊技状態における第2特別図柄の変動表示の開始時にメインCPU81によって実行された第2特別図柄判定の判定結果が、「10R確変」、「3R確変」、又は、「ハズレ」となり、且つ、第2特別図柄の変動パターンとして討伐リーチに対応する変動パターンが選択された場合、サブCPU91によって、討伐リーチの変動演出パターンが設定される。
例えば、「10R確変」に当選した場合は、討伐ボタン連打促進演出(図17(C)参照)から討伐成功演出(図17(E)参照)へと演出が進行する変動演出パターン(以下「変動演出パターンA」と呼ぶ)か、或いは、討伐ボタン連打促進演出(図17(C)参照)から討伐失敗演出(図17(G)参照)および追撃ボタン連打促進演出(図17(K)参照)を経由して第2追撃成功演出(図17(O)参照)へと演出が進行する変動演出パターン(以下「変動演出パターンB」と呼ぶ)が設定される。
また、例えば、「3R確変」に当選した場合は、討伐ボタン連打促進演出(図17(C)参照)から討伐失敗演出(図17(G)参照)および追撃ボタン連打促進演出(図17(K)参照)を経由して第1追撃成功演出(図17(M)参照)へと演出が進行する変動演出パターン(以下「変動演出パターンC」と呼ぶ)が設定される。
また、例えば、変動開始時の第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合は、討伐ボタン連打促進演出(図17(C)参照)から討伐失敗演出(図17(G)参照)を経由してハズレ報知演出(図17(I)参照)へと演出が進行する変動演出パターンか、或いは、討伐ボタン連打促進演出(図17(C)参照)から討伐失敗演出(図17(G)参照)および追撃ボタン連打促進演出(図17(K)参照)を経由して追撃失敗演出(図17(Q)参照)へと演出が進行する変動演出パターンが設定される。
そして、サブCPU91は、設定した討伐リーチの変動演出パターンを示す情報を含む変動演出開始コマンドを画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信することによって、サブCPU91が設定した演出パターンで討伐リーチが実行されることになる。
ここで、サブCPU91は、上記変動演出パターンAを設定した場合、すなわち、討伐ボタン連打促進演出(図17(C)参照)から討伐成功演出(図17(E)参照)へと演出が進行する変動演出パターンを設定した場合、以下のような処理を実行する。すなわち、サブCPU91は、討伐ボタン連打促進演出(図17(C)参照)に係る有効期間中に第1演出ボタン35(又は第2演出ボタン36)が操作されたことに応じて、操作乱数を取得する。そして、取得した操作乱数が予め設定された当選値と一致するか否かの討伐成功演出抽選を実行し、この討伐成功演出抽選に当選したことを条件として、討伐成功演出(図17(E)参照)を実行する。
具体的には、サブCPU91は、サブ制御基板90における乱数更新処理によって適宜更新される操作乱数に関して、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン検知センサ96(又は第2演出ボタン検知センサ97)から操作信号が出力された時点の値を操作乱数として取得して、サブRAM93の所定領域に格納する。そして、所定領域に格納した操作乱数が、サブROM92に記憶されている乱数値のいずれかと一致するか否かを判定する討伐成功演出抽選を実行する。
本実施形態では、操作乱数の取り得る値が「0」~「99」の100個に設定されており、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の1回目の操作に関しては20個の乱数値(当選値)が記憶され、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の2回目以降の操作に関しては10個の乱数値(当選値)が記憶されている。
サブCPU91は、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の1回目の操作が行われた場合、すなわち、この有効期間中に第1演出ボタン検知センサ96から1回目の操作信号が出力された場合、サブRAM93の所定領域に格納した操作乱数が、上記20個の乱数値のいずれかと一致するか否かに基づいて、討伐成功演出を実行するか否かを決定する。ここで、取得格納した操作乱数が20個の乱数値のうちのいずれかと一致した場合は、討伐画像変化演出を実行した直後に討伐成功演出を実行する。
一方、サブCPU91は、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の1回目の操作に関して、討伐成功演出を実行しないと判定した場合、すなわち、取得格納した操作乱数が上記20個の乱数値のいずれとも一致しなかった場合は、討伐画像変化演出を実行した後に討伐成功演出を実行することなく、討伐成功演出抽選に係る処理を終了する。
そして、サブCPU91は、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の2回目以降の操作が行われた場合、その操作に応じて取得した操作乱数が、上記10個の乱数値(当選値)のいずれかと一致するか否かに基づいて、討伐成功演出を実行するか否かを決定する。ここで、取得格納した操作乱数が10個の乱数値のうちのいずれかと一致した場合は、討伐画像変化演出を実行した直後に討伐成功演出を実行する。
なお、本実施形態では、操作乱数が上記100個の乱数値を取り得るのに対して、第1演出ボタン35の1回目の操作に関して20個の乱数値が記憶され、第1演出ボタン35の2回目以降の操作に関して10個の乱数値が記憶されている。このため、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の1回目の操作に応じて討伐成功演出が実行される確率は20%(=20/100×100)であり、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の2回目以降の操作に応じて討伐成功演出が実行される確率は10%(=10/100×100)となっている(図18(A)参照)。
本実施形態では、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の操作が行われる毎に討伐成功演出抽選が実行され、討伐成功演出抽選に落選した場合は、討伐画像変化演出だけが実行され、その後の討伐成功演出抽選に当選すると、討伐画像変化演出および討伐成功演出が実行される。このため、遊技者が第1演出ボタン35を操作したとしても討伐成功演出抽選になかなか当選しない場合は、討伐画像変化演出だけが繰り返し実行されることになる。
一方、サブCPU91は、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第2演出ボタン36が操作された場合、すなわち、この有効期間中に第2演出ボタン検知センサ97から操作信号が出力された場合、第1演出ボタン35が操作された場合と同様に、操作乱数を取得してサブRAM93の所定領域に格納する。本実施形態では、第2演出ボタン36が操作される場合に関しても、第1演出ボタン35が操作される場合と同様に、操作乱数が上記100個の乱数値を取り得るように構成されている。そして、サブROM92には、第2演出ボタン36の操作に関して、操作乱数が取り得る100個の乱数値と同じ乱数値が当選値として記憶されている。このため、第2演出ボタン36が操作された場合に討伐成功演出が実行される確率は100%(=100/100×100)であり、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中に第2演出ボタン36が操作されれば、討伐成功演出が必ず実行されることになる(図18(A)参照)。
このため、遊技者は、討伐ボタン連打促進演出(図17(C)参照)に係る有効期間中に第1演出ボタン35を何度か操作しても討伐成功演出が実行されない場合に、第2演出ボタン36を操作することによって、討伐成功演出を容易に発生させることが可能である。また、遊技者は、討伐成功演出が実行されるか否かを早く知りたい場合には、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35を操作することなく第2演出ボタン36を操作することによって、討伐成功演出が実行されるか否かを早く知ることができる。
なお、図18(A)の表記からも明らかなように、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第2演出ボタン36の2回目以降の操作に関しては、討伐成功演出抽選に係る当選値が用意されていない。このため、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第2演出ボタン36の2回目以降の操作に応じて、討伐成功演出が実行されることはない。
本実施形態では、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中において、第1演出ボタン35の操作が行われているか否かに関わらず、第2演出ボタン36の操作が1回だけ有効になる場合を例に説明するが、例えば、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中に行われた第1演出ボタン35の操作回数が所定回数に達したことを条件として、第2演出ボタン36の操作が有効になるといった構成を採用してもよい。
ここでは、図18(A)を参照しつつ、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35(又は第2演出ボタン36)が操作された場合に行われる討伐成功演出抽選やその当選確率について説明したが、この討伐成功演出抽選は、討伐リーチの変動演出パターンとして上記変動演出パターンAが選択されている場合に限って行われるものである。すなわち、討伐リーチが実行される第2特別図柄の変動開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「10R確変」であったとしても、討伐リーチの変動演出パターンとして、討伐ボタン連打促進演出(図17(C)参照)から討伐失敗演出(図17(G)参照)および追撃ボタン連打促進演出(図17(K)参照)を経由して第2追撃成功演出(図17(O)参照)へと演出が進行する変動演出パターンBが設定された場合は、討伐成功演出が実行されないように、討伐成功演出抽選を実行しないという構成が採用されている。このため、討伐リーチの変動演出パターンとして変動演出パターンBが設定された場合は、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35や第2演出ボタン36が何度操作されたとしても、討伐成功演出は実行されず、操作が行われる毎に、討伐画像変化演出が実行される。
次に、討伐リーチが実行される第2特別図柄の変動開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「10R確変」であり、討伐リーチの変動演出パターンとして、討伐ボタン連打促進演出(図17(C)参照)から討伐失敗演出(図17(G)参照)および追撃ボタン連打促進演出(図17(K)参照)を経由して第2追撃成功演出(図17(O)参照)へと演出が進行する変動演出パターンBが設定された場合に、この追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中に実行される第2追撃成功演出抽選について説明する。
本実施形態では、「10R確変」に当選して追撃ボタン連打促進演出へと討伐リーチが進行すると、この追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の操作に応じて、第2追撃成功演出抽選がサブCPU91によって実行される。サブCPU91は、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されると、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中と同様に、操作乱数を取得してサブRAM93の所定領域に格納する。
これに対して、サブROM92には、第2追撃成功演出抽選用の乱数値(当選値)として、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の1回目の操作に関して10個の当選値が記憶され、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の2回目以降の操作に関して15個の当選値が記憶されている。このため、図18(B)に例示されるように、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の1回目の操作に応じて第2追撃成功演出が実行される確率は10%(=10/100×100)であり、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の2回目以降の操作に応じて第2追撃成功演出が実行される確率は15%(=15/100×100)となっている。
第2追撃成功演出抽選に当選しなかった場合は、追撃画像変化演出が実行され、次回以降の第1演出ボタン35の操作に応じて第2追撃成功演出抽選に当選した場合は、追撃画像変化演出および第2追撃成功演出が実行される。すなわち、第2追撃成功演出抽選に当選するまでは、第1演出ボタン35が操作される毎に、追撃画像変化演出が繰り返し実行されることになる。
なお、図18(B)の表記から明らかなように、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第2演出ボタン36の操作に関しては、第2追撃成功演出抽選用の当選値が用意されていない。すなわち、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中に第2演出ボタン36を操作したとしても第2追撃成功演出抽選は実行されず、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第2演出ボタン36の操作に応じて第2追撃成功演出が実行されることはない。
一方、「3R確変」に当選して追撃ボタン連打促進演出へと討伐リーチが進行すると、この追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の操作に応じて、第1追撃成功演出抽選がサブCPU91によって実行される。サブCPU91は、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されると、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中と同様に、操作乱数を取得してサブRAM93の所定領域に格納する。
これに対して、サブROM92には、第1追撃成功演出抽選用の乱数値(当選値)として、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の1回目の操作に関して5個の当選値が記憶され、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の2回目以降の操作に関して20個の当選値が記憶されている。このため、図18(C)に例示されるように、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の1回目の操作に応じて第1追撃成功演出が実行される確率は5%(=5/100×100)であり、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第1演出ボタン35の2回目以降の操作に応じて第1追撃成功演出が実行される確率は20%(=20/100×100)となっている。
第1追撃成功演出抽選に当選しなかった場合は、追撃画像変化演出が実行され、次回以降の第1演出ボタン35の操作に応じて第1追撃成功演出抽選に当選した場合は、追撃画像変化演出および第1追撃成功演出が実行される。すなわち、第1追撃成功演出抽選に当選するまでは、第1演出ボタン35が操作される毎に、追撃画像変化演出が繰り返し実行されることになる。
なお、図18(C)の表記から明らかなように、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第2演出ボタン36の操作に関しては、第1追撃成功演出抽選用の当選値が用意されていない。すなわち、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中に第2演出ボタン36を操作したとしても第1追撃成功演出抽選は実行されず、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第2演出ボタン36の操作に応じて第1追撃成功演出が実行されることはない。
このように、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中に第2演出ボタン36が操作された場合には、その操作に応じて討伐成功演出(図17(E)参照)が実行されることがあるのに対して、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中に第2演出ボタン36が操作された場合には、その操作に応じて第1追撃成功演出や第2追撃成功演出が実行されることはない。
ここまで、図17,18に基づいて討伐リーチについて説明したが、この討伐リーチを実現するためにサブCPU91によって実行される処理については、図49,54,55等に基づいて後に詳述する。
[大当たり乱数の種別と事前判定情報について]
次に、図19を参照しつつ、大当たり乱数の種別と事前判定情報について説明する。ここで、図19は、事前判定情報について説明するための説明図であり、図19(A)は、大当たり乱数の種別と大当たり事前判定情報について説明するための説明図であり、図19(B)は、メイン制御基板80からサブ制御基板90に対して送信される保留コマンドに含まれる各種の事前判定情報について説明するための説明図である。
メインCPU81は、第1特別図柄判定の保留数が上限に達していない状態で第1始動口21に遊技球が入賞すると、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得する。ここで、大当たり乱数は、大当たり遊技を実行するか否かの判定に用いられる取得情報であり、図柄乱数は、大当たりの種類(大当たり遊技のラウンド数や大当たり遊技終了後の遊技状態など)を決定するための種類情報である。リーチ乱数は、大当たり遊技を実行しないと判定した場合に、リーチ有り演出を行うか或いはリーチ無し演出を行うかを決定するための乱数であり、変動パターン乱数は、特別図柄の変動パターンを決定するための乱数である。これらの大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数は、第2特別図柄判定の保留数が上限に達していない状態で第2始動口22に遊技球が入賞した場合にも同様に取得される。
なお、特別図柄の変動表示中や、大当たり遊技の実行中など、特別図柄判定を直ちに実行することができない状況で第1始動口21(又は第2始動口22)に遊技球が入賞した場合、この入賞に応じて取得された、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数が、特別図柄判定の権利を保留する情報としてメインRAM83の所定領域に格納されることになる。このメインRAM83の所定領域については、図28に基づいて後に詳述する。
このように、特別図柄判定の権利が保留される場合、メインCPU81は、その権利に対応する特別図柄判定が実行されるのに先立って、大当たり遊技を実行するか否かの事前判定処理を実行する。具体的には、第1始動口21(又は第2始動口22)に遊技球が入賞したことに応じて大当たり乱数等を取得すると、取得した大当たり乱数が、予めメインROM82に記憶されている当選値と一致するか否かに基づいて、大当たり遊技が実行されるか否かを事前判定する。
(低確率状態のときに取得される大当たり乱数の分類)
ここで、低確率状態(本実施形態では通常遊技状態または時短遊技状態)のときに第1始動口21(又は第2始動口22)に遊技球が入賞したことに応じて取得される大当たり乱数は、図19(A)に例示されるように、「当たり確定乱数」(第1取得情報の一例)と、「仮ハズレ乱数」(第2取得情報の一例)と、「ハズレ確定乱数」と、に分類される。
図6(A)に基づいて上述したように、本実施形態では、低確率状態に関して、「0」~「3」の4個の乱数値が「当選値」として、メインROM82に記憶され、また、「4」~「839」の836個の乱数値が「落選値」としてメインROM82に記憶されている。また、高確率状態(本実施形態では確変遊技状態)に関しては、「0」~「13」の14個の乱数値が「当選値」としてメインROM82に記憶され、また、「14」~「839」の826個の乱数値が「落選値」としてメインROM82に記憶されている。
ここで、「0」~「839」の計840個の乱数値のうち、「0」~「3」の4個の乱数値は、低確率状態と高確率状態のどちらの状態に関しても「当選値」としてメインROM82に記憶されている(図6(A)参照)。このことは、取得された大当たり乱数が「0」~「3」のいずれかである場合、特別図柄判定が実行される際の状態が低確率状態と高確率状態のどちらの状態であっても「大当たり」と判定されることを意味している。このため、低確率状態のときに特別図柄判定の権利を保留する情報として取得・格納される大当たり乱数「0」~「3」は、図19(A)に示されるように、その権利に対応する特別図柄判定が実行されるときの状態が低確率状態と高確率状態のどちらの状態であっても「当選値」と一致して「大当たり」と判定されることから、「当たり確定乱数」に分類することができる。
一方、「0」~「839」の計840個の乱数値のうち、「4」~「13」の10個の乱数値は、図6(A)に例示されるように、低確率状態に関しては「落選値」としてメインROM82に記憶され、高確率状態に関しては「当選値」としてメインROM82に記憶されている。このことは、取得された大当たり乱数が「4」~「13」のいずれかである場合、特別図柄判定が実行される際の状態が低確率状態であれば「ハズレ」と判定され、特別図柄判定が実行される際の状態が高確率状態であれば「大当たり」と判定されることを意味している。このため、低確率状態のときに特別図柄判定の権利を保留する情報として取得・格納される大当たり乱数「4」~「13」は、図19(A)に示されるように、その権利に対応する特別図柄判定が実行されるときの状態が(始動口入賞時と同じ)低確率状態であれば「落選値」と一致して「ハズレ」と判定される一方、その権利に対応する特別図柄判定が実行されるときの状態が低確率状態から高確率状態に変化していれば、「当選値」と一致して「大当たり」と判定される。このことから、低確率状態のときに特別図柄判定の権利を保留する情報として取得・格納される大当たり乱数「4」~「13」は、低確率状態のまま特別図柄判定が実行された場合は「ハズレ」と判定され、高確率状態に移行してから特別図柄判定が実行される場合は「大当たり」と判定されることから、「仮ハズレ乱数」に分類することができる。
また、「0」~「839」の計840個の乱数値のうち、「14」~「839」の826個の乱数値は、低確率状態と高確率状態のどちらの状態に関しても「落選値」としてメインROM82に記憶されている(図6(A)参照)。このことは、取得された大当たり乱数が「14」~「839」のいずれかである場合、特別図柄判定が実行される際の状態が低確率状態と高確率状態のどちらの状態であっても「ハズレ」と判定されることを意味している。このため、低確率状態のときに特別図柄判定の権利を保留する情報として取得・格納される大当たり乱数「14」~「839」は、図19(A)に示されるように、その権利に対応する特別図柄判定が実行されるときの状態が低確率状態と高確率状態のどちらの状態であっても「落選値」と一致して「ハズレ」と判定されることから、「ハズレ確定乱数」に分類することができる。
(高確率状態のときに取得される大当たり乱数の分類)
高確率状態のときに第1始動口21(又は第2始動口22)に遊技球が入賞したことに応じて取得される大当たり乱数は、図19(A)に例示されるように、「当たり確定乱数」と、「仮当たり乱数」(第2取得情報の一例)と、「ハズレ確定乱数」と、に分類される。
上述したように、本実施形態の遊技機1では、「0」~「3」の4個の乱数値が、低確率状態と高確率状態のどちらの状態に関しても「当選値」としてメインROM82に記憶されている(図6(A)参照)。このため、高確率状態のときに特別図柄判定の権利を保留する情報として取得・格納される大当たり乱数「0」~「3」は、図19(A)に示されるように、その権利に対応する特別図柄判定が実行されるときの状態が低確率状態と高確率状態のどちらの状態であっても「当選値」と一致して「大当たり」と判定されることから、低確率状態のときに特別図柄判定の権利を保留する情報として取得・格納される大当たり乱数「0」~「3」と同様に、「当たり確定乱数」に分類することができる。
また、上述したように、本実施形態では、「4」~「13」の10個の乱数値は、高確率状態に関しては「当選値」としてメインROM82に記憶され、低確率状態に関しては「落選値」としてメインROM82に記憶されている。このことは、高確率状態のときに取得された大当たり乱数が「4」~「13」のいずれかである場合に、特別図柄判定が実行される際の状態が(これらの大当たり乱数のいずれかが取得されたときと同じ)高確率状態であれば「大当たり」と判定され、例えば、通常大当たりに当選することによって、特別図柄判定が実行される際の状態が高確率状態から低確率状態へと変化していれば「ハズレ」と判定されることを意味している。このことから、高確率状態のときに特別図柄判定の権利を保留する情報として取得・格納される大当たり乱数「4」~「13」は、高確率状態のまま特別図柄判定が実行された場合は「大当たり」と判定され、低確率状態に移行してから特別図柄判定が実行される場合は「ハズレ」と判定されることから、「仮当たり乱数」に分類することができる。
また、上述したように、「0」~「839」の計840個の乱数値のうち、「14」~「839」の826個の乱数値は、低確率状態と高確率状態のどちらの状態に関しても「落選値」としてメインROM82に記憶されている。このため、高確率状態のときに特別図柄判定の権利を保留する情報として取得・格納される大当たり乱数「14」~「839」は、図19(A)に示されるように、その権利に対応する特別図柄判定が実行されるときの状態が低確率状態と高確率状態のどちらの状態であっても「落選値」と一致して「ハズレ」と判定されることから、低確率状態のときに特別図柄判定の権利を保留する情報として取得・格納される大当たり乱数「14」~「839」と同様に、「ハズレ確定乱数」に分類することができる。
メインCPU81は、低確率状態において、始動口入賞時に取得した大当たり乱数が「当たり確定乱数」である場合には大当たり遊技を実行すると判定する一方、始動口入賞時に取得した大当たり乱数が「仮ハズレ乱数」または「ハズレ確定乱数」である場合には大当たり遊技を実行しないと判定する。一方、高確率状態においては、始動口入賞時に取得した大当たり乱数が「当たり確定乱数」、「仮ハズレ乱数」、「仮当たり乱数」のいずれかであれば大当たり遊技を実行すると判定し、始動口入賞時に取得した大当たり乱数が「ハズレ確定乱数」であれば大当たり遊技を実行しないと判定する。
メインCPU81は、低確率状態のときに第1始動口21(又は第2始動口22)に遊技球が入賞したことに応じて大当たり乱数等の各種乱数を第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の権利を保留する情報として取得・格納した場合、大当たり事前判定情報(「当たり確定情報」、「仮ハズレ情報」、又は、「ハズレ確定情報」)を含む保留コマンドをサブ制御基板90に送信する。
ここで、「当たり確定情報」は、低確率状態のときに特別図柄判定の権利を保留する情報として取得された大当たり乱数が「当たり確定乱数」であることを通知する情報である。「仮ハズレ情報」は、低確率状態のときに特別図柄判定の権利を保留する情報として取得された大当たり乱数が「仮ハズレ乱数」であることを通知する情報である。「ハズレ確定情報」は、低確率確状態のときに特別図柄判定の権利を保留する情報として取得された大当たり乱数が「ハズレ確定乱数」であることを通知する情報である。
このように、メイン制御基板80からサブ制御基板90に対して、低確率状態における大当たり事前判定情報を含む保留コマンドが送信されることから、サブ制御基板90のサブCPU91は、この保留コマンドに含まれる大当たり事前判定情報に基づいて、保留された特別図柄判定が実行された場合にその判定結果がどのような結果になるかを、保留コマンドを受信した時点で容易に特定することが可能である。
例えば、大当たり事前判定情報として「当たり確定情報」を含む保留コマンドを受信した場合、この「当たり確定情報」に基づいて、保留コマンドに対応する特別図柄判定が実行される場合に、そのときの状態が低確率状態と高確率状態のどちらの状態であっても「大当たり」と判定されることを容易に特定することが可能である。また、大当たり事前判定情報として「仮ハズレ情報」を含む保留コマンドを受信した場合は、この仮ハズレ情報」に基づいて、保留コマンドに対応する特別図柄判定が実行される場合に、そのときの状態が低確率状態であれば「ハズレ」と判定され、そのときの状態が高確率状態であれば「大当たり」と判定されることを容易に特定することが可能である。また、大当たり事前判定情報として「ハズレ確定情報」を含む保留コマンドを受信した場合は、この「ハズレ確定情報」に基づいて、保留コマンドに対応する特別図柄判定が実行される場合に、そのときの状態が低確率状態と高確率状態のどちらの状態であっても「ハズレ」と判定されることを容易に特定することが可能である。
メインCPU81は、高確率状態のときに第2始動口22(又は第1始動口21)に遊技球が入賞したことに応じて大当たり乱数等の各種乱数を第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)の権利を保留する情報として取得・格納した場合、大当たり事前判定情報(「当たり確定情報」、「仮当たり情報」、又は、「ハズレ確定情報」)を含む保留コマンドをサブ制御基板90に送信する。
ここで、「当たり確定情報」は、高確率状態のときに特別図柄判定の権利を保留する情報として取得された大当たり乱数が「当たり確定乱数」であることを通知する情報である。「仮当たり情報」は、高確率状態のときに特別図柄判定の権利を保留する情報として取得された大当たり乱数が「仮当たり乱数」であることを通知する情報である。「ハズレ確定情報」は、高確率状態のときに特別図柄判定の権利を保留する情報として取得された大当たり乱数が「ハズレ確定乱数」であることを通知する情報である。
このように、メイン制御基板80からサブ制御基板90に対して、高確率状態における大当たり事前判定情報を含む保留コマンドが送信されることから、サブ制御基板90のサブCPU91は、この保留コマンドに含まれる大当たり事前判定情報に基づいて、保留された特別図柄判定が実行された場合にその判定結果がどのような結果になるかを、保留コマンドを受信した時点で容易に特定することが可能である。
例えば、高確率状態における大当たり事前判定情報として「仮当たり情報」を含む保留コマンドを受信した場合は、この「仮当たり情報」に基づいて、保留コマンドに対応する特別図柄判定が実行される場合に、そのときの状態が高確率状態のままであれば「大当たり」と判定され、そのときの状態が高確率状態から低確率状態へと変化していれば「ハズレ」と判定されることを容易に特定することが可能である。
サブCPU91は、メイン制御基板80から受信する保留コマンドに含まれる大当たり事前判定情報に基づいて、保留消化時の状態(低確率状態または高確率状態)と、特別図柄判定が実行された場合のその判定結果と、の関係を正確に特定することが可能であり、この特定結果に基づいて、事前判定処理の結果に基づく先読み演出を適切に実行制御することが可能である。
図19(B)には、図19(A)に基づいて説明した大当たり事前判定情報と共に保留コマンドに含まれる形で、メイン制御基板80からサブ制御基板90に送信される各種の事前判定情報が例示されている。メインCPU81は、始動口入賞に応じて取得した大当たり乱数等に基づいて所定の事前判定処理を実行し、この事前判定処理の結果を示す情報として、入賞始動口情報、大当たり事前判定情報、大当たり種別事前判定情報、変動パターン情報、遊技状態情報を含む保留コマンドをサブ制御基板90に対して送信する。
ここで、入賞始動口情報は、大当たり乱数等の各種乱数が、遊技球が第1始動口21に入賞したことを契機として取得されたのか、或いは遊技球が第2始動口22に入賞したことを契機として取得されたのかを示す情報である。
大当たり事前判定情報については図19(A)に基づいて上述した通りであり、低確率状態において第1始動口21(又は第2始動口22)に遊技球が入賞したことに応じて特別図柄判定の権利が保留された場合は、「当たり確定情報」、「仮ハズレ情報」、又は、「ハズレ確定情報」が大当たり事前判定情報としてサブ制御基板90に送信される(図19(B)参照)。また、高確率状態において第1始動口21(又は第2始動口22)に遊技球が入賞したことに応じて特別図柄判定の権利が保留された場合は、「当たり確定情報」、「仮当たり情報」、又は、「ハズレ確定情報」が大当たり事前判定情報としてサブ制御基板90に送信される(図19(B)参照)。
大当たり種別事前判定情報は、大当たりの種類が何であるかを示す情報である。図6(A)に基づいて上述したように、低確率状態に関しては、「0」~「3」の4個の乱数値が当選値としてメインROM82に記憶されている。このため、従来のパチンコ遊技機であれば、低確率状態のときに取得された大当たり乱数が上記「0」~「3」のいずれかの当選値と一致するために、大当たり遊技を実行すると事前判定された場合、この大当たり乱数と一緒に取得された図柄乱数に基づいて大当たり(特別遊技)の種別が特定され、大当たり遊技を実行するか否かの事前判定の結果を示す情報と、特定した大当たりの種別を示す情報と、が保留コマンドに含まれる形でサブ制御基板90に送信される。
これに対して、本実施形態では、メインCPU81は、低確率状態において取得した大当たり乱数が「当たり確定乱数」(本実施形態では、「0」~「3」のいずれか:図19(A)参照)である場合に限らず、低確率状態において取得した大当たり乱数が「仮ハズレ乱数」(本実施形態では、「4」~「13」のいずれか:図19(A)参照)である場合に関しても、この大当たり乱数と一緒に取得された図柄乱数に基づいて大当たり(特別遊技)の種別を特定する。そして、大当たり遊技を実行するか否かの事前判定の結果を示す事前判定情報(大当たり事前判定情報)と、特定した大当たり(大当たり遊技)の種別を示す情報(特別遊技情報)と、を保留コマンドに含めて、この保留コマンドをサブ制御基板90に送信することとしている。
本実施形態の遊技機1では、図6(A)から明らかなように、「4」~「13」の乱数値が、低確率状態に関しては「落選値」としてメインROM82に記憶されている。このため、低確率状態において取得された大当たり乱数が特別図柄判定の権利を保留する情報として格納された場合、すなわち、低確率状態において「仮ハズレ乱数」が取得・格納された場合、保留された権利に対応する特別図柄判定が行われるときの状態が、この特別図柄判定の権利が保留されたときと同じ低確率状態であれば、この特別図柄判定によって「ハズレ」と判定されることになる。
しかしながら、「4」~「13」の乱数値は、高確率状態に関しては「当選値」としてメインROM82に記憶されている(図6(A)参照)。このため、低確率状態において「仮ハズレ乱数」が取得・格納された後に、例えば、先に保留されていた特別図柄判定の結果が「確変大当たり」となって、低確率状態から高確率状態へと変化し、上記「仮ハズレ乱数」に基づく特別図柄判定が高確率状態で行われることになれば、この特別図柄判定の結果は「大当たり」となる。
すなわち、低確率状態において取得される「仮ハズレ乱数」は、基本的には「落選値」と一致するのの、この「仮ハズレ乱数」に基づく特別図柄判定が実行される際の状態が低確率状態から高確率状態に変化していれば、「落選値」ではなく「当選値」と一致するという、不確定要素を有する大当たり乱数であると言える。
このため、本実施形態の遊技機1では、低確率状態における大当たり事前判定情報が「当たり確定情報」である場合(すなわち、低確率状態において取得された大当たり乱数が「当たり確定乱数」である場合)に限らず、低確率状態における大当たり事前判定情報が「仮ハズレ情報」である場合(すなわち、低確率状態において取得された大当たり乱数が「仮ハズレ乱数」である場合)に関しても、大当たり乱数と一緒に取得した図柄乱数に基づいて大当たり(大当たり遊技)の種別を特定し、この特定結果を示す大当たり種別事前判定情報を、大当たり事前判定情報(ここでは、「当たり確定情報」、又は、「仮ハズレ情報」)と一緒にサブ制御基板90に送信することとしている。
図20(A)には、通常遊技状態(低確率状態)で遊技が制御されているときに、第1特別図柄判定の権利が保留されていることを示す保留アイコンとして、特図1第1保留、特図1第2保留、及び、特図1第3保留の3つの保留アイコンが表示された状態が例示されている。ここで、特図1第3保留に関しては、「仮ハズレ乱数」が取得されて、大当たり事前判定情報として「仮ハズレ情報」が取得されていることから、図19(A)の表記から明らかなように、低確率状態のまま特図1第3保留に対応する保留が消化されれば、「ハズレ」と判定されることになる。
しかしながら、図20(A)の表記から明らかなように、特図1第1保留に対応する第1特別図柄判定の判定結果が「5R確変」であることから、特図1第3保留に対応する保留が消化される前、具体的には、特図1第1保留に対応する大当たり遊技が終了する時点で、低確率状態から高確率状態に移行することになり、その結果、特図1第3保留に対応する第1特別図柄判定の判定結果は「大当たり」となる。
これに対して、本実施形態の遊技機1では、低確率状態において「仮ハズレ乱数」が取得されて、大当たり事前判定情報として「仮ハズレ情報」が取得された場合、このハズレであることを示す「仮ハズレ情報」と共に、大当たり(大当たり遊技)の種別を示す大当たり種別事前判定情報がメイン制御基板80からサブ制御基板90に送信される。
このため、サブ制御基板90のサブCPU91は、特図1第3保留に対応する第1特別図柄判定が保留された時点では、その判定結果が「ハズレ」であるものの、保留消化前に高確率状態に移行すれば「大当たり」となり、その大当たりの種別が何であるかを、仮ハズレ情報および大当たり種別事前判定情報に基づいて特定することが可能である。
その結果、サブCPU91は、特図1第3保留に係る保留コマンドを受信したことに基づいて、特図1第3保留に関して、図21に例示されるようなアイコン変化演出を実行することが可能である。図21には、特図1第1保留に対応する第1特別図柄判定の判定結果が「5R確変」となるために、特図1第1保留として赤色の保留アイコンが表示された状態が例示されている。また、図21には、特図1第3保留に対応する第1特別図柄判定が高確率状態で行われて、その判定結果が「大当たり」となることから、特図1第3保留が拡縮を繰り返す拡縮保留アイコンとして表示されると共に、その拡縮保留アイコンの上方に「確変中なら当たりかも!?」というメッセージが表示された様子が例示されている。
このように、本実施形態では、低確率状態において「仮ハズレ乱数」が取得されて、大当たり事前判定情報が「仮ハズレ情報」となる場合、すなわち、基本的には「ハズレ」となるものの、保留消化前に低確率状態から高確率状態へと移行していれば「大当たり」となるような場合に関しても、先読み演出の機会を付与することが可能である。
なお、ここでは、「仮ハズレ情報」および「大当たり種別事前判定情報」に基づいて、保留アイコンを用いたアイコン変化演出を実行する場合を例に説明したが、これらの情報に基づいて他の先読み演出を実行することも可能である。
図19における「大当たり種別事前判定情報」の説明に戻り、メインCPU81は、低確率状態で始動入賞した場合(第1始動口21または第2始動口22に遊技球が入賞した場合)は、当たり確定情報、又は、仮ハズレ情報と一緒に大当たり種別事前判定情報をサブ制御基板90に送信する。これについては、上述した通りである。
一方、メインCPU81は、低確率状態で始動入賞したことに応じて「ハズレ確定乱数」を取得して、この「ハズレ確定乱数」を取得したことを示す「ハズレ確定情報」をサブ制御基板90に送信する場合は、大当たり種別事前判定情報を送信しない。これは、「ハズレ確定乱数」が取得された場合には、この「ハズレ確定乱数」に基づく特別図柄判定が低確率状態と高確率状態のどちらの状態であっても「ハズレ」と判定されるために、大当たりの種別をサブ制御基板90に通知する必要がないためである。
次に、高確率状態において第2始動口22(又は第1始動口21)に遊技球が入賞した場合における大当たり種別事前判定情報の扱いについて説明する。メインCPU81は、このように高確率状態において始動入賞した場合は、「当たり確定情報」、又は、「仮当たり情報」と一緒に「大当たり種別情報」をサブ制御基板90に送信する一方、「ハズレ確定情報」を送信する場合には「大当たり種別情報」を送信しない、という制御を行う(図19(B)参照)。
高確率状態で始動入賞して「当たり確定乱数」が取得された場合は、メインCPU81は、「当たり確定情報」(図19(A)参照)と一緒に「大当たり種別事前判定情報」をサブ制御基板90に送信する(図19(B)参照)。これは、「当たり確定乱数」が取得された場合には、この当たり確定乱数に基づいて特別図柄判定が実行される際の状態が高確率状態と低確率状態のどちらの状態であっても「大当たり」となるためである。
また、高確率状態で始動入賞して「仮当たり乱数」が取得された場合は、メインCPU81は、「仮当たり情報」(図19(A)参照)と一緒に「大当たり種別事前判定情報」をサブ制御基板90に送信する(図19(B)参照)。これは、高確率状態において「仮当たり乱数」が取得された場合、この「仮当たり乱数」に基づく特別図柄判定が実行される際の状態が高確率状態のままであれば「大当たり」となり、基本的には先読み演出の対象とする必要があるためである。
変動パターン情報(図19(B)参照)は、特別図柄の変動パターンを示す情報である。遊技球が第1始動口21に入賞したことに応じて第1特別図柄判定の権利が保留される場合は、第1特別図柄の変動パターンを示す情報がメイン制御基板80からサブ制御基板90に送信される。一方、遊技球が第2始動口22に入賞したことに応じて第2特別図柄判定の権利が保留される場合は、第2特別図柄の変動パターンを示す情報がメイン制御基板80からサブ制御基板90に送信される。遊技状態情報は、始動入賞を契機として大当たり乱数等が取得された時点における遊技機1の遊技状態を示す情報である。
図20(B)には、確変遊技状態(高確率状態)で遊技が制御されているときに、第2特別図柄判定の権利が保留されていることを示す保留アイコンとして、特図2第1保留、特図2第2保留、特図2第3保留、及び、特図2第4保留の4つの保留アイコンが表示された状態が例示されている。ここで、特図2第4保留に関しては、「仮当たり乱数」が取得されて、大当たり事前判定情報として「仮当たり情報」が取得されていることから、図19(A)の表記から明らかなように、高確率状態のまま特図2第4保留に対応する保留が消化されれば、「大当たり」と判定されることになる。
しかしながら、図20(B)の表記から明らかなように、特図2第2保留に対応する第2特別図柄判定の判定結果が「3R通常」であることから、特図2第4保留に対応する保留が消化される前、具体的には、特図2第2保留に対応する大当たり遊技が終了して以降の遊技状態が時短遊技状態(低確率状態)となり、その結果、特図2第4保留に対応する第2特別図柄判定の判定結果は「ハズレ」となる。
このような場合、特図2第4保留に係る第2特別図柄判定の権利に関して、「仮当たり情報」を含む保留コマンドがメイン制御基板80からサブ制御基板90に送信されることから、サブCPU91は、この「仮当たり情報」と、特図2第4保留に係る第2特別図柄判定が実行される際の状態(図20(B)に示される例では低確率状態)と、に基づいて、特図2第4保留に係る第2特別図柄判定の権利に関しては先読み演出の対象としない、といった演出制御を実行することも可能である。
<特図2保留内大当たり示唆演出>
図22は、特図2保留内大当たり示唆演出の具体例を示す画面図である。本実施形態の遊技機1では、大当たり遊技における3ラウンド目のラウンド遊技が開始される時点において、保留されている第2特別図柄判定の権利の中に「確変大当たり」となるものが含まれている場合に、この3ラウンド目のラウンド遊技中に特図2保留内確変大当たり示唆演出が実行されることがある(図22(A)参照)。図22(A)には、保留されている第2特別図柄判定の権利の中に「確変大当たり」となるものが含まれていることを示唆するために、表示画面70に表示される背景画像として、通常のラウンド中背景とは異なる、保留内確変大当たり示唆背景を表示する特図2保留内確変大当たり示唆演出が実行されている様子が例示されている。
また、図22(B)には、保留されている第2特別図柄判定の権利の中に「通常大当たり」となるものが含まれていることを示唆するために、表示画面70に表示される背景画像として、通常のラウンド中背景とは異なる、保留内通常大当たり示唆背景を表示する特図2保留内通常大当たり示唆演出が実行されている様子が例示されている。
本実施形態の遊技機1では、図19に基づいて上述したように、高確率状態において第2始動口22に遊技球が入賞して「当たり確定乱数」または「仮当たり乱数」が取得された場合、すなわち、大当たり事前判定情報として「当たり確定情報」または「仮当たり情報」が取得された場合は、「当たり確定情報」または「仮当たり情報」と一緒に、大当たり種別事前判定情報がメイン制御基板80からサブ制御基板90に送信される。このため、保留されている第2特別図柄判定の権利に対応する保留消化時の状態を考慮した上で、大当たり種別事前判定情報に基づく正確な特図2保留内大当たり示唆演出を実行することが可能である。
ここまで、図19~図22に基づいて、大当たり乱数の種別や各種事前判定情報、保留アイコンを用いるアイコン変化演出、特図2保留内大当たり示唆演出について説明したが、これらの演出を実現するためにメインCPU81によって実行される事前判定処理については、図31,32に基づいて後に詳述する。また、これらの演出を実現するためにサブCPU91によって実行される処理については、図42,43に基づいて後に詳述する。
[チャンス演出と示唆演出]
次に、図23,24を参照しつつ、本実施形態の遊技機1で実行されるチャンス演出と示唆演出について説明する。ここで、図23は、チャンス演出と示唆演出の流れについて説明するための説明図である。図24は、チャンス演出と示唆演出の大当たり信頼度や特徴について説明するための説明図である。
本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示中において、チャンス演出(期待演出の一例)と示唆演出が実行されることがある。チャンス演出は、当たり報知演出が実行されることを遊技者に期待させる演出である。本実施形態では、チャンス演出の大当たり信頼度が約25%に設定されており、チャンス演出が単独で実行されたとしても大当たりの期待が持てる演出となっている(図24参照)。言い換えれば、チャンス演出の後に示唆演出が実行されなかったとしても、大当たりが期待できる。このように、チャンス演出の大当たり信頼度が比較的高い値に設定されていることから、遊技者は、チャンス演出が発生したことに基づいて、当たり報知演出が実行されることを期待しながら遊技を楽しむことができる。
なお、チャンス演出は、当たり報知演出が実行されることを遊技者に期待させることができる演出であれば、どのような演出であってもよいが、本実施形態では、所定のキャラクタが「チャンス!」というセリフを発する様子を表す演出画像を表示画面70に表示すると共に、「チャンス!」の音声をスピーカ38から出力する演出として構成されている。本実施形態では、チャンス演出が1種類である場合を例に説明するが、例えば、演出態様が互いの異なる複数種のチャンス演出を用意しておき、チャンス演出を実行する場合に、いずれか1つのチャンス演出を選択して実行するようにしてもよい。
示唆演出は、当たり報知演出が実行されることを示唆する演出であり、本実施形態では、低示唆演出と高示唆演出の2種類の示唆演出が用意されている(図24参照)。ここで、低示唆演出は、当たり報知演出が実行される可能性があることを示唆すると共に、その可能性が相対的に低いことを示唆する演出となっている。一方の高示唆演出は、当たり報知演出が実行される可能性があることを示唆すると共に、その可能性が相対的に高いことを示唆する演出となっている。すなわち、低示唆演出と高示唆演出とを比較した場合に、高示唆演出の方が低示唆演出よりも大当たり信頼度が高い演出となっている。
なお、本実施形態では、低示唆演出として、図24に例示されるように、低示唆演出グループに分類される、第1低示唆演出、第2低示唆演出、及び、第3低示唆演出の3種類の低示唆演出が用意されており、低示唆演出が実行される場合、低示唆演出グループに分類される3種類の低示唆演出のいずれか1つが選択実行される。本実施形態では、第1低示唆演出の大当たり信頼度は約3%、第2低示唆演出の大当たり信頼度は約5%、第3低示唆演出の大当たり信頼度は約7%に設定されている。
本実施形態における第1低示唆演出、第2低示唆演出、及び、第3低示唆演出は、いずれも、「期待して!」という文字を表示画面70に表示する文字表示演出として構成されており、第1低示唆演出と、第2低示唆演出と、第3低示唆演出と、では、文字色が互いに異なっている。具体的には、第1低示唆演出が「期待して!」という文字を黒色で表示する文字表示演出であり、第2低示唆演出が「期待して!」という文字を青色で表示する文字表示演出であり、第3低示唆演出が「期待して!」という文字を黄色で表示する文字表示演出となっている。
なお、ここで例示した3種類の低示唆演出は単なる一例であって、第1低示唆演出、第2低示唆演出、及び、第3低示唆演出は、当たり報知が実行される可能性が相対的に低いことを示唆することができれば、文字表示演出とは異なる他の演出であってもよいことは言うまでもない。また、低示唆演出の種類も3種類に限らず、1種類や2種類、4種類以上であってもよい。
一方、本実施形態では、高示唆演出として、図24に例示されるように、高示唆演出グループに分類される、第1高示唆演出、第2高示唆演出、及び、第3高示唆演出の3種類の高示唆演出が用意されており、高示唆演出が実行される場合、高示唆演出グループに分類される3種類の高示唆演出のいずれか1つが選択実行される。本実施形態では、第1高示唆演出の大当たり信頼度は約31%、第2高示唆演出の大当たり信頼度は約36%、第3高示唆演出の大当たり信頼度は約42%に設定されている。
本実施形態における第1高示唆演出、第2高示唆演出、及び、第3高示唆演出は、いずれも、「大チャンス!」の文字を示すカットイン画像を表示画面70に表示中の演出画像に重畳表示するカットイン演出として構成されており、これらの高示唆演出は、文字色が互いに異なっている。具体的には、第1高示唆演出が「大チャンス!」の文字を緑色で表示するカットイン演出であり、第2高示唆演出が「大チャンス!」の文字を橙色で表示するカットイン演出であり、第3高示唆演出が「大チャンス!」の文字を赤色で表示するカットイン演出となっている。
なお、ここで例示した3種類の高示唆演出は単なる一例であって、第1高示唆演出、第2高示唆演出、及び、第3高示唆演出は、当たり報知が実行される可能性が相対的に高いことを示唆することができれば、カットイン演出とは異なる他の演出であってもよいことは言うまでもない。また、高示唆演出の種類も3種類に限らず、1種類や2種類、4種類以上であってもよい。
このようなチャンス演出と示唆演出に関しては、以下のような流れで演出が進行する。まず、通常遊技状態における第1特別図柄判定が実行されると、第1特別図柄の変動表示に伴って演出図柄を変動表示する図柄変動が開始される(図23(A)参照)。そして、図柄変動が開始されてから所定時間が経過すると、上述したチャンス演出が実行されることがある(図23(A)及び(B)参照)。
なお、上述した低示唆演出および高示唆演出には、以下のような特徴がある。すなわち、低示唆演出グループに分類される各低示唆演出は、チャンス演出と複合するときと、チャンス演出と複合しないときと、があるという特徴を有している(図24参照)。このことは、チャンス演出が実行された後に低示唆演出が実行されるときと、チャンス演出が実行されることなく低示唆演出が実行されるときと、があることを意味している。
一方、高示唆演出グループに分類される各高示唆演出は、チャンス演出とは複合しないという特徴を有している(図24参照)。すなわち、ある第1特別図柄の変動表示中にチャンス演出が発生した場合は同一変動内で高示唆演出が実行されることはなく、高示唆演出は、チャンス演出が発生しない第1特別図柄の変動表示中に実行される可能性がある。
このように、低示唆演出および高示唆演出は、図24に例示される特徴を有していることから、チャンス演出(図23(B)参照)が実行されると、その後は、低示唆演出が実行されてから当落報知演出(当たり報知演出またはハズレ報知演出)が実行される場合(図23(B),(C),(E)参照)と、低示唆演出が実行されることなく当落報知演出が実行される場合(図23(B)及び(E)参照)と、がある。また、チャンス演出が実行されることなく低示唆演出が実行されることもある(図23(A),(C)参照)。
そして、チャンス演出(図23(B)参照)が実行されない場合に関しては、高示唆演出が実行されることがある(図23(A)及び(D)参照)。
このような一連の演出はサブCPU91によって制御されるものであり、サブCPU91は、チャンス演出および示唆演出を実行する場合は、高示唆演出を実行することなく低示唆演出を実行するという示唆演出制御を実行可能である。
なお、本実施形態の遊技機1では、図23の表記から明らかなように、チャンス演出が実行された後に低示唆演出が実行される第1の演出パターンで演出が進行する場合と、チャンス演出が実行されることなく低示唆演出が実行される第2の演出パターンで演出が進行する場合と、があり、第1の演出パターンで演出が進行する場合の方が、第2の演出パターンで演出が進行する場合に比べて、当たり報知演出が実行される可能性が高いという特徴がある(図24参照)。すなわち、第1低示唆演出が単独で実行される場合の大当たり信頼度は約3%であり、第2低示唆演出が単独で実行される場合の大当たり信頼度は約5%であり、第3低示唆演出が単独で実行される場合の大当たり信頼度は約7%であり、これらの低示唆演出のいずれか1つの低示唆演出がチャンス演出の後に実行された場合は、大当たり信頼度が約27%となる。
ところで、本実施形態では、低示唆演出グループに分類される各低示唆演出の大当たり信頼度が、高示唆演出グループに分類される各高示唆演出の大当たり信頼度よりも低い値に設定される(図24参照)。このため、高示唆演出は、単独で実行したとしても大当たりに対する遊技者の期待感を向上させることが可能であるものの、低示唆演出については同様の効果は期待できず、低示唆演出を実行することによって、当たり報知演出が実行されることに対する遊技者の期待感を却って低下させてしまうことが懸念される。
これに対して、本実施形態では、高示唆演出については同一変動内でチャンス演出と複合することはなく、チャンス演出が実行された後に低示唆演出が複合することがある、という構成が採用されている。本実施形態では、チャンス演出の大当たり信頼度が約25%に設定されていることから、チャンス演出の後に低示唆演出が実行された場合は、その後に当たり報知演出が実行され易いという特徴がある。このため、低示唆演出は、単独で実行される場合には当たり報知演出が実行されることをそれほど期待することはできないものの、チャンス演出と複合すれば、当たり報知演出が実行されることを期待できる、というように、低示唆演出に関して、遊技者に好印象を抱かせることが可能である。
このため、本実施形態のように、高示唆演出をチャンス演出と複合させず、低示唆演出をチャンス演出と複合させることによって、当たり報知演出が実行されることを遊技者に期待させることができ、低示唆演出を実行することによって大当たりに対する遊技者の期待感が著しく低下してしまうといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
なお、本実施形態では、チャンス演出が実行された後に、低示唆演出が実行されるときと、低示唆演出が実行されないときと、がある場合を例に説明するが、チャンス演出と低示唆演出の実行順序は逆でもよく、例えば、ある第1特別図柄の変動表示中に低示唆演出が実行された場合に、同一変動内で、チャンス演出が実行されるときと、チャンス演出が実行されないときと、がある、といった構成を採用することも考えられる。
ここまで、本実施形態の遊技機1で実行され得るチャンス演出と示唆演出について説明したが、これらのチャンス演出や示唆演出を適切に実行制御するためにサブCPU91によって実行される処理については、図50,51に基づいて後に詳述する。
[違和感ハズレ報知演出について]
次に、図25~図27を参照しつつ、本実施形態の遊技機1で実行される違和感ハズレ報知演出について説明する。ここで、図25は、違和感ハズレ報知演出Aの具体例を示す画面図である。図26は、違和感ハズレ報知演出Bの具体例を示す画面図である。図27は、違和感ハズレ報知演出Cの具体例を示す画面図である。
本実施形態の遊技機1では、特別図柄の変動表示に伴って演出図柄を変動表示する演出を含む変動演出と、特別図柄の停止表示に伴って、特別図柄の変動開始時に行われた特別図柄判定の判定結果を示す演出図柄を停止表示する停止演出を実行可能である。この停止演出には、大当たり遊技が実行されることを報知する当たり報知演出(第1停止演出の一例)と、大当たり遊技が実行されないことを報知するハズレ報知演出(第2停止演出の一例)と、がある。
ところで、確変遊技状態(又は時短遊技状態)で遊技が制御されているときに、保留されている第2特別図柄判定の権利の中に「当たり報知演出」が実行されることになるものが含まれている場合、その第2特別図柄判定の権利に対応する保留アイコンを通常とは異なる表示態様で表示するアイコン変化演出を実行することが考えられる。
しかしながら、このようなアイコン変化演出を実行した場合、判定結果が「大当たり」となるか、或いは、その可能性が高い第2特別図柄判定の権利に対応する保留アイコンが、他の保留アイコンに比べて強調されることから、他の保留アイコンに対応する変動演出および停止演出に対して遊技者が意識を向けることが少なくなり、結果として、変動演出および停止演出の興趣性が低下することが懸念される。
また、確変遊技状態および時短遊技状態と、通常遊技状態と、を比較した場合、確変遊技状態や時短遊技状態では、第2始動口22への遊技球の入賞が容易であることから、通常遊技状態に比べて、変動時間が短い特別図柄の変動パターンが選択され易い。このため、確変遊技状態および時短遊技状態では、通常遊技状態に比べて、変動演出の実行時間が短くなり易く、このため、演出が単調になり易いという問題点がある。
そこで、本実施形態の遊技機1では、これらの問題が生じるのを抑制するために、第2特別図柄の変動表示の終盤においてハズレを示す3つの演出図柄を擬似停止させ、第2特別図柄の停止表示に伴って、これらの演出図柄を停止表示させるハズレ報知演出によって、保留されている第2特別図柄判定のいずれかが実行された場合に「当たり報知演出」が実行されることを予告することとしている。
この「当たり報知演出」が実行されることを予告するハズレ報知演出は、通常のハズレ報知演出とは演出態様が異なり、これにより、遊技者に違和感を覚えさせるものであることから、以下の説明では、「当たり報知演出」が実行されることを予告するハズレ報知演出を「違和感ハズレ報知演出」と呼ぶものとする。この違和感ハズレ報知演出として、本実施形態では、違和感ハズレ報知演出A(図25参照)、違和感ハズレ報知演出B(図26参照)、違和感ハズレ報知演出C(図27参照)の3種類が用意されている。
なお、通常遊技状態では、大抵の場合、演出図柄が数字およびキャラクタを有して構成されるのに対して、確変遊技状態や時短遊技状態では、演出図柄がキャラクタを有しておらず数字のみから構成される場合を例にして以下の説明を行う。
(違和感ハズレ報知演出A)
図25には、確変遊技状態(又は時短遊技状態)で遊技が制御されているときに違和感ハズレ報知演出Aが実行される様子が例示されている。違和感ハズレ報知演出Aが実行される場合、以下のような流れで演出が進行する。
図25(A)には、「ハズレ」を示す第2特別図柄の停止表示に伴って、「126」のバラケ目を示す3つの演出図柄が表示画面70上に本停止した状態が例示されている。このように、「ハズレ」を示す第2特別図柄が停止表示すると共に、「126」のバラケ目を示す3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(例えば、0.5秒)が経過すると、保留されていた第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄および演出図柄の変動表示が開始される(図25(B)参照)。図25(B)には、左列の図柄列、中列の図柄列、及び、右列の図柄列がいずれも下方向にスクロール表示されている様子が例示されている。
ここで、図25(B)に例示される図柄変動の開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合、第2特別図柄の変動表示が終了する直前に、例えば「835」のバラケ目を示す3つの演出図柄が擬似停止し、その直後に、第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴い、これらの演出図柄がそのまま本停止する(図25(C)参照)。これが、確変遊技状態や時短遊技状態で行われる通常のハズレ報知演出である。
ここで、図25(C)のハズレ報知演出が実行されている一時点において、例えば、第2特別図柄判定の権利として、特図2第1保留、特図2第2保留、特図2第3保留、の3つの権利が保留されており、特図2第1保留と特図2第2保留の判定結果が「ハズレ」となり、特図2第3保留の判定結果が「確変大当たり」となることを示す事前判定情報が得られている場合に、特図2第1保留に対応する図柄変動と、特図2第2保留に対応する図柄変動と、を用いて、以下のような流れで違和感ハズレ報知演出Aが実行される。
すなわち、「ハズレ」を示す第2特別図柄の停止表示に伴って「835」のバラケ目を示す3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(例えば、0.5秒)が経過すると、特図2第1保留に対応する第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄の変動表示に伴う演出図柄の変動表示が開始される(図25(D)参照)。ここでの演出図柄の変動表示は、図25(B)に基づいて上述したのと同様に開始される。
次に、特図2第1保留に対応する第2特別図柄の変動表示が終了する直前になると、例えば、左4図柄、中キャラ図柄、右9図柄が同時に擬似停止し、その直後に、第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴い、これら3つの演出図柄がそのまま本停止する1回目の違和感ハズレ報知演出Aが実行される(図25(E)参照)。ここで、左4図柄は数字の「4」から構成される数字図柄であり、右9図柄は数字の「9」から構成される数字図柄であり、中キャラ図柄だけは、数字ではなく特定のキャラクタから構成されるキャラ図柄となっている。
通常のハズレ報知演出では、左図柄、中図柄、及び、右図柄の3つの演出図柄が全て数字図柄であるのに対して、違和感ハズレ報知演出Aでは、3つの演出図柄のうちのいずれか1つの演出図柄(図25(E)に示される例では中図柄)として、数字図柄ではなくキャラ図柄が表示される。このように、キャラ図柄を含む3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させる違和感ハズレ報知演出Aを実行することによって、遊技者に違和感を覚えさせて、変動演出および停止演出に着目させる効果が期待できる。
特図2第1保留に対応する第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されると共に、図25(E)に例示される3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(例えば、0.5秒)が経過すると、特図2第2保留に対応する第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄の変動表示に伴う演出図柄の変動表示が開始される(図25(F)参照)。ここでの演出図柄の変動表示は、図25(B)に基づいて上述したのと同様に開始される。
次に、特図2第2保留に対応する第2特別図柄の変動表示が終了する直前になると、例えば、左キャラ図柄、中6図柄、右1図柄が同時に擬似停止し、その直後に、第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴い、これら3つの演出図柄がそのまま本停止する2回目の違和感ハズレ報知演出Aが実行される(図25(G)参照)。ここで、中6図柄は数字の「6」から構成される数字図柄であり、右1図柄は数字の「1」から構成される数字図柄であり、左キャラ図柄だけは、数字ではなく特定のキャラクタから構成されるキャラ図柄となっている。
この2回目の違和感ハズレ報知演出A(図25(G)参照)では、1回目の違和感ハズレ報知演出A(図25(E)参照)と同様に、キャラ図柄を含む3つの演出図柄が表示されるため、1回目の違和感ハズレ報知演出Aと同様の効果が期待できる。
特図2第2保留に対応する第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されると共に、図25(G)に例示される3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(例えば、0.5秒)が経過すると、特図2第3保留に対応する第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄の変動表示に伴う演出図柄の変動表示が開始される(図25(H)参照)。ここでの演出図柄の変動表示は、図25(B)に基づいて上述したのと同様に開始される。
ここでは、特図2第3保留に対応する第2特別図柄判定の判定結果が「確変大当たり」であることから、特図2第3保留に対応する第2特別図柄の変動表示が終了する直前になると、例えば、「777」のゾロ目を示す3つの演出図柄が同時に擬似停止し、その直後に、第2特別図柄として大当たり図柄(確変図柄)が停止表示されるのに伴い、これら3つの演出図柄がそのまま本停止する当たり報知演出が実行される(図25(I)参照)。
なお、図25に示される例では、1回目の違和感ハズレ報知演出Aと、2回目の違和感ハズレ報知演出Aと、でキャラ図柄の停止位置が異なっているが、例えば、中図柄だけがキャラ図柄として表示されるというように、キャラ図柄の表示位置を固定してもよい。また、例えば、1回目の違和感ハズレ報知演出Aでは1つのキャラ図柄を含む3つの演出図柄を表示し、2回目の違和感ハズレ報知演出Aでは2つのキャラ図柄を含む3つの演出図柄を表示するというように、違和感ハズレ報知演出Aが実行される毎にキャラ図柄の数を増やしていくようにしてもよい。
ここまで、図25を参照しつつ、2回の違和感ハズレ報知演出Aが実行される場合を例に説明したが、違和感ハズレ報知演出Aの実行回数は可変であり、当たり報知演出が実行される図柄変動(ここでは、特図2第3保留に対応する変動)よりも前に行われる図柄変動を用いて、1回または3回の違和感ハズレ報知演出Aを実行することも可能である。違和感ハズレ報知演出Aを1回だけ実行する場合は、例えば、図25(E)における演出が行われる場面では通常のハズレ報知演出を実行し、図25(G)における違和感ハズレ報知演出Aだけを実行するといった構成が考えられる。
このように、保留されている第2特別図柄判定の権利の中に「大当たり」と判定されることになるものが含まれていることを予告する1または複数回の違和感ハズレ報知演出Aを実行することによって、遊技者に違和感を覚えさせつつ、変動演出および停止演出に着目させて、大当たりに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。
(違和感ハズレ報知演出B)
図26には、確変遊技状態(又は時短遊技状態)で遊技が制御されているときに違和感ハズレ報知演出Bが実行される様子が例示されている。違和感ハズレ報知演出Bが実行される場合、以下のような流れで演出が進行する。
図26(A)には、第2特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、演出図柄の変動表示(3つの図柄列のスクロール表示)が開始された直後の様子が例示されている。ここで、図26(A)に例示される図柄変動の開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合、第2特別図柄の変動表示が終了する直前に、例えば「152」のバラケ目を示す3つの演出図柄が擬似停止させ、その直後に、第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴い、これらの演出図柄をそのまま本停止させる通常のハズレ報知演出が実行される(図26(B)参照)。
ここで、図26(B)のハズレ報知演出が実行されている一時点において、例えば、第2特別図柄判定の権利として、特図2第1保留、特図2第2保留の2つの権利が保留されており、特図2第1保留の判定結果が「ハズレ」となり、特図2第2保留の判定結果が「通常大当たり」となることを示す事前判定情報が得られている場合に、特図2第1保留に対応する図柄変動を用いて、以下のような流れで違和感ハズレ報知演出Bが実行される。
すなわち、「ハズレ」を示す第2特別図柄の停止表示に伴って「152」のバラケ目を示す3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(例えば、0.5秒)が経過すると、特図2第1保留に対応する第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄の変動表示に伴う演出図柄の変動表示が開始される(図26(C)参照)。ここでの演出図柄の変動表示は、図25(B)に基づいて上述したのと同様に開始される。
次に、特図2第1保留に対応する第2特別図柄の変動表示が終了する直前になると、例えば、左9図柄、中7図柄、右6図柄が同時に擬似停止し、その直後に、第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴い、これら3つの演出図柄がそのまま本停止する違和感ハズレ報知演出Bが実行される(図26(D)参照)。ここで、左9図柄は数字の「9」から構成される数字図柄であり、中7図柄は数字の「7」から構成される数字図柄であり、右6図柄数字の「9」から構成される数字図柄である。このように、これら3つの演出図柄は、いずれも数字図柄であるが、中7図柄は、図9に基づいて上述したように、擬似連演出の実行を報知する擬似連図柄である。図9(D)~(E)、図9(G)~(H)に示されるように、中7図柄が擬似停止表示された場合は、擬似連演出が発生して3つの図柄列のスクロール表示が再開されることになるため、基本的には、中7図柄が本停止することはないという特徴がある。
これに対して、違和感ハズレ報知演出Bでは、基本的には本停止することがない中7図柄を含む3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させるハズレ報知演出として構成されていることから、本停止するはずがない中7図柄が本停止したという違和感を遊技者に覚えさせて、変動演出および停止演出に着目させることが可能である。
特図2第1保留に対応する第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されると共に、図26(D)に例示される3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(例えば、0.5秒)が経過すると、特図2第2保留に対応する第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄の変動表示に伴う演出図柄の変動表示が開始される(図26(E)参照)。ここでの演出図柄の変動表示は、図25(B)に基づいて上述したのと同様に開始される。
次に、特図2第2保留に対応する第2特別図柄の変動表示が終了する直前になると、例えば、例えば、「444」のゾロ目を示す3つの演出図柄が同時に擬似停止し、その直後に、第2特別図柄として大当たり図柄(通常図柄)が停止表示されるのに伴い、これら3つの演出図柄がそのまま本停止する当たり報知演出が実行される(図26(F)参照)。
なお、ここでは、違和感ハズレ報知演出Bを1回だけ実行してから当たり報知演出を実行する場合を例に説明したが、違和感ハズレ報知演出Bを複数回(例えば、2回や3回)実行してから当たり報知演出を実行することも可能である。
このように、保留されている第2特別図柄判定の権利の中に「大当たり」と判定されることになるものが含まれていることを予告する1または複数回の違和感ハズレ報知演出Bを実行することによって、遊技者に違和感を覚えさせつつ、変動演出および停止演出に着目させて、大当たりに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。
(違和感ハズレ報知演出C)
図27には、確変遊技状態(又は時短遊技状態)で遊技が制御されているときに違和感ハズレ報知演出Cが実行される様子が例示されている。違和感ハズレ報知演出Cが実行される場合、以下のような流れで演出が進行する。
図27(A)には、「ハズレ」を示す第2特別図柄の停止表示に伴って、「462」のバラケ目を示す3つの演出図柄が表示画面70上に本停止した状態が例示されている。ここで、図27(A)のハズレ報知演出が実行されている一時点において、例えば、第2特別図柄判定の権利として、特図2第1保留、特図2第2保留、特図2第3保留、特図2第4保留の4つの権利が保留されており、特図2第1保留~特図2第3保留までの3つの保留の判定結果が「ハズレ」となり、特図2第4保留の判定結果が「確変大当たり」となることを示す事前判定情報が得られている場合に、特図2第1保留に対応する図柄変動と、特図2第2保留に対応する図柄変動と、特図2第3保留に対応する図柄変動と、を用いて、以下のような流れで違和感ハズレ報知演出Cが実行される。
すなわち、「ハズレ」を示す第2特別図柄の停止表示に伴って「462」のバラケ目を示す3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(例えば、0.5秒)が経過すると、特図2第1保留に対応する第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄の変動表示に伴う演出図柄の変動表示が開始される(図27(B)参照)。ここでの演出図柄の変動表示は、図25(B)に基づいて上述したのと同様に開始される。
次に、特図2第1保留に対応する第2特別図柄の変動表示が終了する直前になると、例えば、左1図柄、中3図柄、右9図柄が同時に擬似停止し、その直後に、第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴い、これら3つの演出図柄がそのまま本停止する1回目の違和感ハズレ報知演出Cが実行される(図27(C)参照)。
ここで、左1図柄、中3図柄、及び、右9図柄は、いずれも数字図柄であるが、図27(A)及び(C)の比較から明らかなように、通常のハズレ報知演出では、3つの演出図柄が有効ライン上に一直線に並ぶように停止表示されるのに対して、違和感ハズレ報知演出Cでは、3つの演出図柄のうちの少なくとも1つの演出図柄が有効ライン上とは異なる位置に停止表示される(図27(C)参照)。図27(C)には、右9図柄だけが有効ライン上に停止表示され、左1図柄と中3図柄が有効ライン上とは異なる位置(ここでは、有効ラインよりも下側の位置)に停止表示された状態が例示されている。
このように、違和感ハズレ報知演出Cでは、3つの演出図柄のうちの少なくとも1つの演出図柄が有効ライン上とは異なる位置に停止表示されることから、遊技者に違和感を覚えさせて、変動演出および停止演出に着目させることが可能である。
特図2第1保留に対応する第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されると共に、図27(C)に例示される3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(例えば、0.5秒)が経過すると、特図2第2保留に対応する第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄の変動表示に伴う演出図柄の変動表示が開始される(図27(D)参照)。
次に、特図2第2保留に対応する第2特別図柄の変動表示が終了する直前になると、例えば、左5図柄、中5図柄、右4図柄が同時に擬似停止し、その直後に、第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴い、これら3つの演出図柄がそのまま本停止する2回目の違和感ハズレ報知演出Cが実行される(図27(E)参照)。2回目の違和感ハズレ報知演出Cでは、1回目の違和感ハズレ報知演出Cと同様に、左図柄および右図柄の停止表示位置が有効ライン上からズレており、遊技者に違和感を覚えさせることが可能である。
特図2第2保留に対応する第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されると共に、図27(E)に例示される3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(例えば、0.5秒)が経過すると、特図2第3保留に対応する第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄の変動表示に伴う演出図柄の変動表示が開始される(図27(F)参照)。
次に、特図2第3保留に対応する第2特別図柄の変動表示が終了する直前になると、例えば、左6図柄、中6図柄、右6図柄が同時に擬似停止し、その直後に、第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴い、これら3つの演出図柄がそのまま本停止する3回目の違和感ハズレ報知演出Cが実行される(図27(G)参照)。3回目の違和感ハズレ報知演出Cでは、1回目の違和感ハズレ報知演出Cや2回目の違和感ハズレ報知演出Cと同様に、左図柄および右図柄の停止表示位置が有効ライン上からズレており、遊技者に違和感を覚えさせることが可能である。なお、3回目の違和感ハズレ報知演出Cでは、同じ数字(ここでは「6」)を示す3つの演出図柄が(一直線に並ぶことなく)ズレて停止表示されることから、遊技者が覚える違和感を増大させることが可能である。
特図2第3保留に対応する第2特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されると共に、図27(G)に例示される3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(例えば、0.5秒)が経過すると、特図2第4保留に対応する第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄の変動表示に伴う演出図柄の変動表示が開始される(図27(H)参照)。
ここでは、特図2第4保留に対応する第2特別図柄判定の判定結果が「確変大当たり」であることから、特図2第4保留に対応する第2特別図柄の変動表示が終了する直前になると、例えば、「777」のゾロ目を示す3つの演出図柄が同時に擬似停止し、その直後に、第2特別図柄として大当たり図柄(確変図柄)が停止表示されるのに伴い、これら3つの演出図柄がそのまま本停止する当たり報知演出が実行される(図27(I)参照)。
なお、図27に示される例では、3回の違和感ハズレ報知演出Cにおいて、演出図柄のズレ方が同じになっているが、演出図柄のズレ方を互いに異ならせるようにしてもよい。演出図柄の他のずらし方としては、例えば、左図柄および中図柄を有効ライン上に停止表示させ、右図柄だけを有効ライン上からズレた位置に停止表示させる、というやり方が例として挙げられる。
また、1回目の違和感ハズレ報知演出C(図27(C)参照)と、2回目の違和感ハズレ報知演出C(図27(E)参照)と、3回目の違和感ハズレ報知演出C(図27(G)参照)と、では、3つの演出図柄によって表される数字の組み合わせが互いに異なっているが、これらの数字の組み合わせを共通化してもよい。
また、図27(G)には、最後に行われる3回目の違和感ハズレ報知演出Cによって、「666」の通常大当たりに対応する3つの偶数図柄が停止表示される様子が例示されているが、図27(I)のように確変大当たりを報知する「777」のゾロ目を示す3つの演出図柄が停止表示される場合には、3回目の違和感ハズレ報知演出Cにおいても「777」のゾロ目を示す3つの演出図柄をずらして停止表示するようにしてもよい。
ここまで、図27を参照しつつ、3回の違和感ハズレ報知演出Cが実行される場合を例に説明したが、違和感ハズレ報知演出Cの実行回数は可変であり、当たり報知演出が実行される図柄変動(ここでは、特図2第4保留に対応する変動)よりも前に行われる図柄変動を用いて、1回または2回の違和感ハズレ報知演出Bを実行することも可能である。
このように、保留されている第2特別図柄判定の権利の中に「大当たり」と判定されることになるものが含まれていることを予告する1または複数回の違和感ハズレ報知演出Cを実行することによって、遊技者に違和感を覚えさせつつ、変動演出および停止演出に着目させて、大当たりに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。
以下、図27までの図面に基づいて説明した遊技制御や演出制御を実現するための各制御基板のRAM構成、各制御基板で行われる処理について説明する。
[メインRAM83の構成例]
図28は、メインRAM83の記憶領域と各記憶領域に記憶される情報について説明するための説明図である。図28(A)に例示されるように、メインRAM83には、第1始動口21に遊技球が入賞した際に取得された取得情報等を記憶する記憶領域として、判定用記憶領域830、特図1・第1保留記憶領域831、特図1・第2保留記憶領域832、特図1・第3保留記憶領域833、及び特図1・第4保留記憶領域834が設けられている。また、メインRAM83には、第2始動口22に遊技球が入賞した際に取得された取得情報等を記憶する記憶領域として、上記判定用記憶領域830、特図2・第1保留記憶領域835、特図2・第2保留記憶領域836、特図2・第3保留記憶領域837、及び特図2・第4保留記憶領域838が設けられている。
判定用記憶領域830は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種情報が記憶される記憶領域である。特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第4保留記憶領域834は、第1特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域であり、特図2・第1保留記憶領域835~特図2・第4保留記憶領域838は、第2特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域である。そして、第1特別図柄判定と第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、第2特別図柄判定の方が第1特別図柄判定よりも優先消化される。このため、判定用記憶領域830には、保留されている特別図柄判定の実行に際して、第2特別図柄判定が保留されている場合には特図2・第1保留記憶領域835に記憶されている各種情報がシフトされ、第1特別図柄判定のみが保留されている場合には特図1・第1保留記憶領域831に記憶されている各種情報がシフトされる。
図28(B)に例示されるように、保留記憶領域831~838は、特別図柄判定の権利を保留するための情報を記憶する領域であって、それぞれ、メインCPU81によって取得された、大当たり乱数を記憶する領域、図柄乱数を記憶する領域、リーチ乱数を記憶する領域、変動パターン乱数を記憶する領域、事前判定結果を示す情報である事前判定情報を記憶する領域等を含んでいる。
ここで、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数については、上述した通りである。事前判定情報は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて、後述する特2事前判定処理(図31参照)または特1事前判定処理(図32参照)によって得られる情報である。事前判定情報については、図19(B)等に基づいて上述した通りであり、事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数と同じ保留記憶領域内に格納される。
遊技機1では、第1始動口21に遊技球が入賞する毎に、図28(B)に基づいて説明した5つの情報が、特図1・第1保留記憶領域831から順に、特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第4保留記憶領域834のいずれかに格納される。また、第2始動口22に遊技球が入賞する毎に、上記5つの情報が、特図2・第1保留記憶領域835から順に、特図2・第1保留記憶領域835~特図2・第4保留記憶領域838のいずれかに格納される。
例えば、判定用記憶領域830に情報が記憶されると共に特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第4保留記憶領域834のいずれにも情報が記憶されていない状態で、第1始動口21に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて新たに取得された第1特別図柄判定に係る5つの情報が特図1・第1保留記憶領域831に格納される。また、例えば、判定用記憶領域830、特図1・第1保留記憶領域831、及び特図1・第2保留記憶領域832のそれぞれに5つの情報が記憶された状態で第1始動口21に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて新たに取得された第1特別図柄判定に係る5つの情報が特図1・第3保留記憶領域833に格納される。
また、第1特別図柄判定の実行に際して特図1・第1保留記憶領域831に記憶されている情報が判定用記憶領域830にシフトされると、特図1・第2保留記憶領域832以降の第1特別図柄判定に係る保留記憶領域に記憶されている情報が特図1・第1保留記憶領域831側にシフトされる。例えば、特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第3保留記憶領域833のそれぞれに情報が記憶された状態で特図1・第1保留記憶領域831に記憶されている情報が判定用記憶領域830にシフトされると、特図1・第2保留記憶領域832に記憶されている情報が特図1・第1保留記憶領域831にシフトされ、特図1・第3保留記憶領域833に記憶されている情報が特図1・第2保留記憶領域832にシフトされる。
このような情報のシフト処理は、第2特別図柄判定に係る情報が記憶される特図2・第1保留記憶領域835~特図2・第4保留記憶領域838においても同様に行われる。なお、本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄判定および第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、すなわち特図1・第1保留記憶領域831と特図2・第1保留記憶領域835の両方に情報が記憶されている場合、特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第4保留記憶領域834を対象とするシフト処理に先立って、特図2・第1保留記憶領域835~特図2・第4保留記憶領域838を対象とするシフト処理が優先して行われる。
ところで、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中に第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞して各種乱数が取得されたとしても、特別図柄判定や特別図柄の変動表示を直ちに行うことはできない。このため、メインCPU81は、このような状況下で各種乱数が取得された場合には、上述したように、取得された各種乱数等を、特別図柄判定の権利を保留する情報として保留記憶領域831~838のいずれかの領域に格納することとしている。その一方で、特別図柄が変動表示されておらず、特別図柄判定が保留されておらず、また、大当たり遊技中でもない場合には、メインCPU81は、始動口入賞を契機として取得した各種乱数等を判定用記憶領域830に直接格納する。
[メイン制御基板80による割込み処理]
次に、図29を参照しつつ、メイン制御基板80において実行される割込み処理について説明する。ここで、図29は、メイン制御基板80において実行される割込み処理を例示するフローチャートである。メイン制御基板80は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図29に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図29以降のフローチャートに基づいて説明するメイン制御基板80の処理は、メインROM82に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU81が発行する命令に従って行われる。
まず、メインCPU81は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1)。大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このステップS1の処理が行われる毎に「1」加算される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻されて更新される。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU81は、第1始動口センサ211、第2始動口センサ221、ゲートセンサ251の各センサからの検知信号が入力されたことに応じて各種の乱数を取得する処理を含むセンサ検知処理を実行する(ステップS2)。このセンサ検知処理については、図30に基づいて後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU81は、特別図柄判定を実行して、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。この特別図柄処理については、図33に基づいて後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU81は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器43に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU81は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口22を開放すると判定した場合に、開閉部材23を動作させる第2始動口ソレノイド222を制御して第2始動口22を開閉する第2始動口開閉制御処理を実行する(ステップS5)。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS3の特別図柄処理において実行される大当たり判定処理で「大当たり」であると判定した場合に、第1大入賞口ソレノイド262(又は第2大入賞口ソレノイド282)を制御して第1大入賞口26(又は第2大入賞口28)を開閉する大入賞口開閉制御処理を実行する(ステップS6)。この大入賞口開閉制御処理については、図37~図39に基づいて後に詳述する。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU81は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS7)。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS7以前の処理ステップにおいてメインRAM83にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報をサブ制御基板90に送信する送信処理を実行する(ステップS8)。
[メイン制御基板80によるセンサ検知処理]
図30は、図29のステップS2におけるセンサ検知処理の詳細フローチャートである。図30に例示されるように、メインCPU81は、ステップS1の乱数更新処理に続いて、ゲートセンサ251からの検知信号の入力の有無に基づいて、ゲートセンサ251がゲート25に対する遊技球の通過を検知したか否かを判定する(ステップS201)。ここで、ゲートセンサ251がゲート25に対する遊技球の通過を検知したと判定した場合(ステップS201:YES)、メインRAM83に記憶されている普通図柄判定の保留数Fが、予め設定されている普通図柄判定の最大保留数Fmax(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS202)。
メインCPU81は、保留数Fが「4」未満であると判定した場合(ステップS202:YES)、保留数Fを「1」加算した値に更新し(ステップS203)、ステップS1の乱数更新処理が行われる毎に更新される普通図柄乱数に関して、ゲート25に対する遊技球の通過を検知したタイミングの値を取得して、メインRAM83の所定領域に格納する(ステップS204)。
一方、メインCPU81は、ステップS204の処理を実行した場合、ゲートセンサ251がゲート25に対する遊技球の通過を検知していないと判定した場合(ステップS201:NO)、保留数Fが「4」未満ではないと判定した場合(ステップS202:NO)、第2始動口センサ221からの検知信号の入力の有無に基づいて、第2始動口センサ221が第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知したか否かを判定する(ステップS206)。ここで、第2始動口センサ221が第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知したと判定した場合(ステップS206:YES)、メインRAM83に記憶されている第2特別図柄判定の保留数T2が、予め設定されている第2特別図柄判定の最大保留数T2max(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS207)。
メインCPU81は、保留数T2が「4」未満であると判定した場合(ステップS207:YES)、保留数T2を「1」加算した値に更新し(ステップS208)、ステップS1の乱数更新処理が行われる毎に更新される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に関して、第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知したタイミングの値をそれぞれ取得する(ステップS209)。
このように、保留数T2が最大保留数T2max未満の状態で第2始動口22に対する遊技球の入賞が検知されるという取得条件の成立に応じて、第2特別図柄判定に係る各種の乱数が取得される。なお、第2特別図柄判定および第2特別図柄の変動表示を直ちに実行可能な状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は判定用記憶領域830に直接格納され、直ちに実行できない状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は特図2・第1保留記憶領域835~特図2・第4保留記憶領域838のいずれかの領域に格納される。
メインCPU81は、ステップS209の処理に続いて、第2特別図柄判定の保留に係る事前判定処理(特2事前判定処理)を実行する(ステップS210)。なお、大当たり遊技中ではなく、特別図柄の変動表示中でもなく、第2特別図柄判定の保留数T2が「0」の状態で第2始動口22に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて取得された各種乱数が判定用記憶領域830に直接格納されて、これらの乱数に基づく第2特別図柄判定が直ちに実行される。この場合、第2特別図柄判定は保留されないため、第2特別図柄判定に係る特2事前判定処理は行われない。このような特2事前判定処理については、図31に基づいて後に詳述する。
メインCPU81は、ステップS210の処理に続いて、第2特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS212)。この保留コマンドは、第2特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであり、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。なお、ステップS210の特2事前判定処理が行われることなくステップS212の処理が行われた場合には、事前判定情報を含まない保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。一方、ステップS210の特2事前判定処理が行われた後にステップS212の処理が行われた場合には、このステップS210の処理によってメインRAM83の所定領域に格納された事前判定情報を含む保留コマンドがサブ制御基板90に送信されることになる。
一方、メインCPU81は、ステップS212の処理を実行した場合、第2始動口センサ221が第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知していないと判定した場合(ステップS206:NO)、第2特別図柄判定の保留数T2が「4」未満ではないと判定した場合(ステップS207:NO)、第1始動口センサ211からの検知信号の入力の有無に基づいて、第1始動口センサ211が第1始動口21に対する遊技球の入賞を検知したか否かを判定する(ステップS214)。ここで、第1始動口センサ211が第1始動口21に対する遊技球の入賞を検知したと判定した場合(ステップS214:YES)、メインRAM83に記憶されている第1特別図柄判定の保留数T1が、予め設定されている第1特別図柄判定の最大保留数T1max(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS215)。
メインCPU81は、保留数T1が「4」未満であると判定した場合(ステップS215:YES)、保留数T1を「1」加算した値に更新し(ステップS216)、ステップS1の乱数更新処理が行われる毎に更新される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に関して、第1始動口21に対する遊技球の入賞を検知したタイミングの値をそれぞれ取得する(ステップS217)。
このように、保留数T1が最大保留数T1max未満の状態で第1始動口21に対する遊技球の入賞が検知されるという取得条件の成立に応じて、第1特別図柄判定に係る各種の乱数が取得される。なお、第1特別図柄判定および第1特別図柄の変動表示を直ちに実行可能な状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は判定用記憶領域830に直接格納され、直ちに実行できない状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第4保留記憶領域834のいずれかの領域に格納される。
メインCPU81は、ステップS217の処理に続いて、第1特別図柄判定の保留に係る特1事前判定処理を実行する(ステップS218)。なお、大当たり遊技中ではなく、特別図柄の変動表示中でもなく、第1特別図柄判定の保留数T1が「0」の状態で第1始動口21に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて取得された各種乱数が判定用記憶領域830に直接格納されて、これらの乱数に基づく第1特別図柄判定が直ちに実行される。この場合、第1特別図柄判定は保留されないため、第1特別図柄判定に係る特1事前判定処理は行われない。このような特1事前判定処理については、図32に基づいて後に詳述する。
メインCPU81は、ステップS218の処理を実行した場合、第1特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS220)。この保留コマンドは、第1特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであり、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。なお、ステップS218の特1事前判定処理が行われることなくステップS220の処理が行われた場合には、事前判定情報を含まない保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。一方、ステップS218の特1事前判定処理が行われた後にステップS220の処理が行われた場合には、このステップS218の処理によってメインRAM83の所定領域に格納された事前判定情報を含む保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。
[メイン制御基板80による特2事前判定処理]
以下、図31を参照しつつ、メイン制御基板80によって実行される特2事前判定処理について説明する。ここで、図31は、図30のステップS210における特2事前判定処理の詳細フローチャートである。
メインCPU81は、図30のステップS209の処理に続いて、入賞始動口情報(ここでは、第2始動口22を示す情報)をメインRAM83の所定領域に格納する(ステップS2100)。続いて、メインRAM83に記憶されている遊技状態を示す情報に基づいて、現在の状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS2101)。ここで、現在の状態が高確率状態であると判定した場合(ステップS2101:YES)、すなわち、現在の遊技状態が「確変遊技状態」である場合、高確率時・特2事前判定用大当たり乱数テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS2102)。一方、現在の状態が高確率状態ではないと判定した場合(ステップS2101:NO)、すなわち、現在の遊技状態が「通常遊技状態」または「時短遊技状態」である場合、低確率時・特2事前判定用大当たり乱数テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS2103)。
高確率時・特2事前判定用大当たり乱数テーブルでは、図19(A)における「高確率状態」の欄に基づいて上述したように、「当たり確定乱数」として「0」~「3」の乱数値が格納され、「仮当たり乱数」として「4」~「13」の乱数値が格納され、「ハズレ確定乱数」として「14」~「839」の乱数値が格納されている。一方、低確率時・特2事前判定用大当たり乱数テーブルでは、図19(A)における「低確率状態」の欄に基づいて上述したように、「当たり確定乱数」として「0」~「3」の乱数値が格納され、「仮ハズレ乱数」として「4」~「13」の乱数値が格納され、「ハズレ確定乱数」として「14」~「839」の乱数値が格納されている。
メインCPU81は、ステップS2102の処理を実行した場合、又は、ステップS2103の処理を実行した場合、大当たり乱数種別特定処理を実行する(ステップS2104)。この大当たり乱数種別特定処理は、図30におけるステップS209の処理によって取得した大当たり乱数の種別を特定する処理である。
メインCPU81は、ステップS2102の処理によって高確率時・特2事前判定用大当たり乱数テーブルをセットした場合、取得した大当たり乱数が、高確率時・特2事前判定用大当たり乱数テーブルによって規定されている「当たり確定乱数」、「仮当たり乱数」、及び「ハズレ確定乱数」のどの乱数値と一致するかに基づいて、取得した大当たり乱数の種別を特定する。図19(A)の表記から明らかなように、高確率時・特2事前判定用大当たり乱数テーブルでは、上記の通り、「0」~「3」の乱数値が「当たり確定乱数」として格納され、「4」~「13」の乱数値が「仮当たり乱数」として格納され、「14」~「839」の乱数値が「ハズレ確定乱数」として格納されている。メインCPU81は、取得した大当たり乱数を、高確率時・特2事前判定用大当たり乱数テーブル内の乱数値と比較し、一致した乱数値に対応する大当たり乱数種別情報を高確率時・特2事前判定用大当たり乱数テーブルから読み出すことによって、大当たりの種別を特定する。例えば、取得した大当たり乱数が「3」であれば、大当たり乱数の種別が「当たり確定乱数」であると特定する。また、例えば、取得した大当たり乱数が「215」であれば、大当たり乱数の種別が「ハズレ確定乱数」であると特定する。
一方、メインCPU81は、ステップS2103の処理によって低確率時・特2事前判定用大当たり乱数テーブルをセットした場合、取得した大当たり乱数が、低確率時・特2事前判定用大当たり乱数テーブルによって規定されている「当たり確定乱数」、「仮ハズレ乱数」、及び「ハズレ確定乱数」のどの乱数値と一致するかに基づいて、取得した大当たり乱数の種別を特定する。図19(A)の表記から明らかなように、低確率時・特2事前判定用大当たり乱数テーブルでは、「0」~「3」の乱数値が「当たり確定乱数」として格納され、「4」~「13」の乱数値が「仮ハズレ乱数」として格納され、「14」~「839」の乱数値が「ハズレ確定乱数」として格納されている。メインCPU81は、取得した大当たり乱数を、低確率時・特2事前判定用大当たり乱数テーブル内の乱数値と比較し、一致した乱数値に対応する大当たり乱数種別情報を低確率時・特2事前判定用大当たり乱数テーブルから読み出すことによって、大当たりの種別を特定する。例えば、取得した大当たり乱数が「5」であれば、大当たり乱数の種別が「仮ハズレ乱数」であると特定する。また、例えば、取得した大当たり乱数が「835」であれば、大当たり乱数の種別が「ハズレ確定乱数」であると特定する。
メインCPU81は、ステップS2104の処理に続いて、大当たり事前判定情報をメインRAM83の所定領域に格納する(ステップS2105)。図19(A)の表記から明らかなように、ステップS2104の処理によって特定した大当たり乱数種別が「当たり確定乱数」である場合は、低確率状態と高確率状態のどちらの状態でも「大当たり」となることを示す「当たり確定情報」を大当たり事前判定情報として格納する。また、ステップS2104の処理によって特定した大当たり乱数種別が「ハズレ確定乱数」である場合は、低確率状態と高確率状態のどちらの状態でも「ハズレ」となることを示す「ハズレ確定情報」を大当たり事前判定情報として格納する。また、ステップS2104の処理によって特定した大当たり乱数種別が「仮ハズレ乱数」である場合は、低確率状態のまま保留消化されれば「ハズレ」となるものの、高確率状態に移行してから保留消化されると「大当たり」となることを示す「仮ハズレ情報」を大当たり事前判定情報として格納する。また、ステップS2104の処理によって特定した大当たり乱数種別が「仮当たり乱数」である場合は、高確率状態のまま保留消化されれば「大当たり」となるものの、低確率状態に移行してから保留消化されると「ハズレ」となることを示す「仮当たり情報」を大当たり事前判定情報として格納する。
続いて、メインCPU81は、ステップS2105の処理によってメインRAM83の所定領域に格納した大当たり事前判定情報が「ハズレ確定情報」であるか否かを判定する(ステップS2106)。ここで、格納した大当たり事前判定情報が「ハズレ確定情報」ではないと判定した場合(ステップS2106:NO)、すなわち、格納した大当たり事前判定情報が「当たり確定情報」、「仮ハズレ情報」、又は「仮当たり情報」である場合は、大当たりとなることが確定しているか、或いは、大当たりとなる可能性があるため、大当たりの種別を特定するために以下の処理を行う。
すなわち、メインCPU81は、格納した大当たり事前判定情報が「ハズレ確定情報」ではないと判定した場合(ステップS2106:NO)、第2始動口入賞用図柄決定テーブル(図6(C)参照)をメインROM82から読み出してメインRAM83にセットし(ステップS2107)、大当たり種別特定処理を実行する(ステップS2108)。
第2始動口入賞用図柄決定テーブル(図6(C)参照)では、「10R確変」に対して80個の乱数値が対応付けられ、「3R確変」に対して10個の乱数値が対応付けられ、「3R通常」に対して10個の乱数値が対応付けられている。これに対して、メインCPU81は、ステップS2108において、ステップS2104の大当たり乱数種別特定処理に使用した大当たり乱数と一緒に取得した図柄乱数と一致する乱数値に対応する大当たり種別(大当たりの種類)を第2始動口入賞用図柄決定テーブルから読み出すことによって、大当たりと判定された場合に選択される大当たりの種別を特定する。図6(C)の表記から明らかなように、ステップS2108の処理によって特定される大当たり種別は、「10R確変」、「3R確変」、又は「3R通常」である。
次に、メインCPU81は、ステップS2108の処理によって特定した大当たり種別を示す情報を大当たり種別事前判定情報としてメインRAM83の所定領域に格納する(ステップS2109)。
続いて、メインCPU81は、ステップS2105の処理によってメインRAM83の所定領域に格納した大当たり事前判定情報が「仮ハズレ情報」であるか否かを判定する(ステップS2110)。ここで、格納した大当たり事前判定情報が「仮ハズレ情報」ではないと判定した場合(ステップS2110:NO)、すなわち、格納した大当たり事前判定情報が「当たり確定情報」または「仮当たり情報」である場合、例えば、メインRAM83に記憶されている遊技状態を示す情報に基づいて、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判定する(ステップS2111)。
メインCPU81は、現在の状態が高ベース状態であると判定した場合(ステップS2111:YES)、すなわち、確変遊技状態または時短遊技状態である場合、高ベース状態における特2大当たり用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS2112)。逆に、現在の状態が高ベース状態ではないと判定した場合(ステップS2111:NO)、すなわち、通常遊技状態である場合、低ベース状態における特2大当たり用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS2113)。
一方、メインCPU81は、ステップS2105の処理によってメインRAM83の所定領域に格納した大当たり事前判定情報が「ハズレ確定情報」であると判定した場合(ステップS2106:YES)、又は、格納した大当たり事前判定情報が「仮ハズレ情報」であると判定した場合(ステップS2110:YES)、ステップS2111の処理と同様に、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判定する(ステップS2114)。
メインCPU81は、現在の状態が高ベース状態であると判定した場合(ステップS2114:YES)、高ベース状態における特2ハズレ用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS2115)。逆に、現在の状態が高ベース状態ではないと判定した場合(ステップS2114:NO)、低ベース状態における特2ハズレ用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS2116)。
メインCPU81は、ステップS2112の処理、ステップS2113の処理、ステップS2115の処理、又はステップS2116の処理によって変動パターン選択テーブルをセットすると、特2変動パターン特定処理を実行する(ステップS2117)。具体的には、ステップS2104の処理に使用した大当たり乱数と一緒に取得した変動パターン乱数に対応する変動パターンをセットした変動パターン選択テーブルから読み出すことによって、第2特別図柄の変動パターンを特定する。そして、特定した第2特別図柄の変動パターンを示す特2変動パターン情報をメインRAM83の所定領域に格納し(ステップS2118)、現在の遊技状態を示す遊技状態情報をメインRAM83の所定領域に格納する(ステップS2119)。
この図31に示される一連の処理が実行されることによって、図19(B)に基づいて上述した各種事前判定情報がメインRAM83の所定領域に格納されることになり、これらの事前判定情報が保留された第2特別図柄判定の権利に係る保留コマンドに含まれてサブ制御基板90に送信される。
[メイン制御基板80による特1事前判定処理]
以下、図32を参照しつつ、メイン制御基板80によって実行される特1事前判定処理について説明する。ここで、図32は、図30のステップS218における特1事前判定処理の詳細フローチャートである。
メインCPU81は、図30のステップS217の処理に続いて、入賞始動口情報(ここでは、第1始動口21を示す情報)をメインRAM83の所定領域に格納する(ステップS2180)。続いて、図31のステップS2101の処理と同様に、現在の状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS2181)。ここで、現在の状態が高確率状態であると判定した場合(ステップS2181:YES)、すなわち、現在の遊技状態が「確変遊技状態」である場合、高確率時・特1事前判定用大当たり乱数テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS2182)。一方、現在の状態が高確率状態ではないと判定した場合(ステップS2181:NO)、すなわち、現在の遊技状態が「通常遊技状態」または「時短遊技状態」である場合、低確率時・特1事前判定用大当たり乱数テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS2183)。
高確率時・特1事前判定用大当たり乱数テーブルでは、図19(A)における「高確率状態」の欄に基づいて上述したように、「当たり確定乱数」として「0」~「3」の乱数値が格納され、「仮当たり乱数」として「4」~「13」の乱数値が格納され、「ハズレ確定乱数」として「14」~「839」の乱数値が格納されている。一方、低確率時・特1事前判定用大当たり乱数テーブルでは、図19(A)における「低確率状態」の欄に基づいて上述したように、「当たり確定乱数」として「0」~「3」の乱数値が格納され、「仮ハズレ乱数」として「4」~「13」の乱数値が格納され、「ハズレ確定乱数」として「14」~「839」の乱数値が格納されている。
メインCPU81は、ステップS2182の処理を実行した場合、又は、ステップS2183の処理を実行した場合、大当たり乱数種別特定処理を実行する(ステップS2184)。この大当たり乱数種別特定処理は、図30におけるステップS217の処理によって取得した大当たり乱数の種別を特定する処理である。
メインCPU81は、ステップS2182の処理によって高確率時・特1事前判定用大当たり乱数テーブルをセットした場合、取得した大当たり乱数が、高確率時・特1事前判定用大当たり乱数テーブルによって規定されている「当たり確定乱数」、「仮当たり乱数」、及び「ハズレ確定乱数」のどの乱数値と一致するかに基づいて、取得した大当たり乱数の種別を特定する。図19(A)の表記から明らかなように、高確率時・特1事前判定用大当たり乱数テーブルでは、上記の通り、「0」~「3」の乱数値が「当たり確定乱数」として格納され、「4」~「13」の乱数値が「仮当たり乱数」として格納され、「14」~「839」の乱数値が「ハズレ確定乱数」として格納されている。メインCPU81は、取得した大当たり乱数を、高確率時・特1事前判定用大当たり乱数テーブル内の乱数値と比較し、一致した乱数値に対応する大当たり乱数種別情報を高確率時・特1事前判定用大当たり乱数テーブルから読み出すことによって、大当たりの種別を特定する。例えば、取得した大当たり乱数が「1」であれば、大当たり乱数の種別が「当たり確定乱数」であると特定する。また、例えば、取得した大当たり乱数が「11」であれば、大当たり乱数の種別が「仮当たり乱数」であると特定する。
一方、メインCPU81は、ステップS2183の処理によって低確率時・特1事前判定用大当たり乱数テーブルをセットした場合、取得した大当たり乱数が、低確率時・特1事前判定用大当たり乱数テーブルによって規定されている「当たり確定乱数」、「仮ハズレ乱数」、及び「ハズレ確定乱数」のどの乱数値と一致するかに基づいて、取得した大当たり乱数の種別を特定する。図19(A)の表記から明らかなように、低確率時・特1事前判定用大当たり乱数テーブルでは、「0」~「3」の乱数値が「当たり確定乱数」として格納され、「4」~「13」の乱数値が「仮ハズレ乱数」として格納され、「14」~「839」の乱数値が「ハズレ確定乱数」として格納されている。メインCPU81は、取得した大当たり乱数を、低確率時・特1事前判定用大当たり乱数テーブル内の乱数値と比較し、一致した乱数値に対応する大当たり乱数種別情報を低確率時・特1事前判定用大当たり乱数テーブルから読み出すことによって、大当たりの種別を特定する。例えば、取得した大当たり乱数が「12」であれば、大当たり乱数の種別が「仮ハズレ乱数」であると特定する。また、例えば、取得した大当たり乱数が「96」であれば、大当たり乱数の種別が「ハズレ確定乱数」であると特定する。
メインCPU81は、ステップS2184の処理に続いて、大当たり事前判定情報をメインRAM83の所定領域に格納する(ステップS2185)。図19(A)の表記から明らかなように、ステップS2184の処理によって特定した大当たり乱数種別が「当たり確定乱数」である場合は、低確率状態と高確率状態のどちらの状態でも「大当たり」となることを示す「当たり確定情報」を大当たり事前判定情報として格納する。また、ステップS2184の処理によって特定した大当たり乱数種別が「ハズレ確定乱数」である場合は、低確率状態と高確率状態のどちらの状態でも「ハズレ」となることを示す「ハズレ確定情報」を大当たり事前判定情報として格納する。また、ステップS2184の処理によって特定した大当たり乱数種別が「仮ハズレ乱数」である場合は、低確率状態のまま保留消化されれば「ハズレ」となるものの、高確率状態に移行してから保留消化されると「大当たり」となることを示す「仮ハズレ情報」を大当たり事前判定情報として格納する。また、ステップS2184の処理によって特定した大当たり乱数種別が「仮当たり乱数」である場合は、高確率状態のまま保留消化されれば「大当たり」となるものの、低確率状態に移行してから保留消化されると「ハズレ」となることを示す「仮当たり情報」を大当たり事前判定情報として格納する。
続いて、メインCPU81は、ステップS2185の処理によってメインRAM83の所定領域に格納した大当たり事前判定情報が「ハズレ確定情報」であるか否かを判定する(ステップS2186)。ここで、格納した大当たり事前判定情報が「ハズレ確定情報」ではないと判定した場合(ステップS2186:NO)、すなわち、格納した大当たり事前判定情報が「当たり確定情報」、「仮ハズレ情報」、又は「仮当たり情報」である場合は、大当たりとなることが確定しているか、或いは、大当たりとなる可能性があるため、大当たりの種別を特定するために以下の処理を行う。
すなわち、メインCPU81は、格納した大当たり事前判定情報が「ハズレ確定情報」ではないと判定した場合(ステップS2186:NO)、第1始動口入賞用図柄決定テーブル(図6(B)参照)をメインROM82から読み出してメインRAM83にセットし(ステップS2187)、大当たり種別特定処理を実行する(ステップS2188)。
第1始動口入賞用図柄決定テーブル(図6(B)参照)では、「5R確変」に対して50個の乱数値が対応付けられ、「5R通常」に対して50個の乱数値が対応付けられている。これに対して、メインCPU81は、ステップS2188において、ステップS2184の大当たり乱数種別特定処理に使用した大当たり乱数と一緒に取得した図柄乱数と一致する乱数値に対応する大当たり種別(大当たりの種類)を第1始動口入賞用図柄決定テーブルから読み出すことによって、大当たりと判定された場合に選択される大当たりの種別を特定する。図6(B)の表記から明らかなように、ステップS2188の処理によって特定される大当たり種別は、「5R確変」、又は「5R通常」である。
次に、メインCPU81は、ステップS2188の処理によって特定した大当たり種別を示す情報を大当たり種別事前判定情報としてメインRAM83の所定領域に格納する(ステップS2189)。
続いて、メインCPU81は、ステップS2185の処理によってメインRAM83の所定領域に格納した大当たり事前判定情報が「仮ハズレ情報」であるか否かを判定する(ステップS2190)。ここで、格納した大当たり事前判定情報が「仮ハズレ情報」ではないと判定した場合(ステップS2190:NO)、すなわち、格納した大当たり事前判定情報が「当たり確定情報」または「仮当たり情報」である場合、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判定する(ステップS2191)。
メインCPU81は、現在の状態が高ベース状態であると判定した場合(ステップS2191:YES)、すなわち、確変遊技状態または時短遊技状態である場合、高ベース状態における特1大当たり用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS2192)。逆に、現在の状態が高ベース状態ではないと判定した場合(ステップS2191:NO)、すなわち、通常遊技状態である場合、低ベース状態における特1大当たり用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS2193)。
一方、メインCPU81は、ステップS2185の処理によってメインRAM83の所定領域に格納した大当たり事前判定情報が「ハズレ確定情報」であると判定した場合(ステップS2186:YES)、又は、格納した大当たり事前判定情報が「仮ハズレ情報」であると判定した場合(ステップS2190:YES)、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判定する(ステップS2194)。
メインCPU81は、現在の状態が高ベース状態であると判定した場合(ステップS2194:YES)、高ベース状態における特1ハズレ用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS2195)。逆に、現在の状態が高ベース状態ではないと判定した場合(ステップS2194:NO)、低ベース状態における特1ハズレ用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS2196)。
メインCPU81は、ステップS2192の処理、ステップS2193の処理、ステップS2195の処理、又はステップS2196の処理によって変動パターン選択テーブルをセットすると、特1変動パターン特定処理を実行する(ステップS2197)。具体的には、ステップS2184の処理に使用した大当たり乱数と一緒に取得した変動パターン乱数に対応する変動パターンをセットした変動パターン選択テーブルから読み出すことによって、第1特別図柄の変動パターンを特定する。そして、特定した第1特別図柄の変動パターンを示す特1変動パターン情報をメインRAM83の所定領域に格納し(ステップS2198)、現在の遊技状態を示す遊技状態情報をメインRAM83の所定領域に格納する(ステップS2199)。
この図32に示される一連の処理が実行されることによって、図19(B)に基づいて上述した各種事前判定情報がメインRAM83の所定領域に格納されることになり、これらの事前判定情報が、保留された第1特別図柄判定の権利に係る保留コマンドに含まれてサブ制御基板90に送信される。
[メイン制御基板80による特別図柄処理]
次に、図33を参照しつつ、メイン制御基板80によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図33は、図29のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。
図33に例示されるように、メインCPU81は、メインRAM83に記憶されている大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。この大当たり遊技フラグは、大当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、大当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。ここで、大当たり遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU81は、大当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、メインRAM83に記憶されている第2特別図柄判定の保留数T2が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS303)。ここで、保留数T2が「1」以上であると判定した場合(ステップS303:YES)、保留数T2を「1」減算した値に更新する(ステップS304)。
メインCPU81は、保留数T2が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM83に記憶されている第1特別図柄判定の保留数T1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS305)。ここで、保留数T1が「1」以上であると判定した場合(ステップS305:YES)、保留数T1を「1」減算した値に更新する(ステップS306)。
メインCPU81は、ステップS304の処理またはステップS306の処理を実行した場合、メインRAM83の保留記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS307)。具体的には、ステップS304の処理に続いてステップS307の処理を実行する場合、特図2・第1保留記憶領域835に記憶されている情報を判定用記憶領域830にシフトさせるシフト処理を実行する。その際、特図2・第2保留記憶領域836以降の保留記憶領域にも情報が記憶されている場合には、これらの情報を特図2・第1保留記憶領域835側にシフトさせるシフト処理も併せて実行する。一方、ステップS306の処理に続いてシフト処理を実行する場合、特図1・第1保留記憶領域831に記憶されている情報を判定用記憶領域830にシフトさせるシフト処理を実行する。その際、特図1・第2保留記憶領域832以降の保留記憶領域にも情報が記憶されている場合には、これらの情報を特図1・第1保留記憶領域831側にシフトさせるシフト処理も併せて実行する。
メインCPU81は、ステップS307のシフト処理によって大当たり乱数や図柄乱数等の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)に必要な情報を判定用記憶領域830に格納すると、これらの情報に基づいて、ステップS308の大当たり判定処理とステップS309の変動パターン選択処理を実行する。
なお、大当たり遊技中ではなく、特別図柄の変動表示中でもなく、第1特別図柄判定の保留数T1と第2特別図柄判定の保留数T2が両方とも「0」の状態で遊技球が第1始動口21(又は第2始動口22)に入賞した場合、その入賞に応じて取得された大当たり乱数や図柄乱数等の情報が判定用記憶領域830に直接格納される。このような場合は、ステップS307のシフト処理が実行されることなく、大当たり判定処理および変動パターン選択処理が実行されることになる。
メインCPU81は、判定用記憶領域830に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS308)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たりか否かが判定されると共に、大当たりであると判定された場合には大当たりの種類(大当たり図柄)が決定されることになる。そして、これらの処理の結果を示す特別図柄の設定情報がメインRAM83にセットされる。この大当たり判定処理については、図34に基づいて後に詳述する。
ステップS308の大当たり判定処理に続いて、メインCPU81は、特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択処理を実行する(ステップS309)。この変動パターン選択処理については、図35に基づいて後に詳述する。
ステップS309の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS308の処理で設定した特別図柄の設定情報、この特別図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS309の処理で選択した変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS310)。この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。これにより、表示画面70における演出図柄の変動表示を含む変動演出が開始されることになる。
ステップS310の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS310の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS311)。その際、判定用記憶領域830に第1特別図柄判定に係る情報が記憶された状態でステップS308~ステップS310の処理が行われた場合には、第1特別図柄表示器41における第1特別図柄の変動表示を開始する。一方、判定用記憶領域830に第2特別図柄判定に係る情報が記憶された状態でステップS308~ステップS310の処理が行われた場合には、第2特別図柄表示器42における第2特別図柄の変動表示を開始する。
次に、メインCPU81は、ステップS311における特別図柄の変動表示を開始してからの経過時間の計測を開始する(ステップS312)。メインCPU81は、ステップS312の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS312の処理で計測を開始した経過時間が、ステップS309の変動パターン選択処理で選択された変動パターンの変動時間に到達したか否かを判定する(ステップS313)。ここで、経過時間が変動時間に到達していないと判定された場合(ステップS313:NO)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU81は、経過時間が変動時間に到達したと判定した場合(ステップS313:YES)、特別図柄の変動表示が終了することを通知する変動終了コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS314)。この変動終了コマンドは、ステップS8における送信処理によってサブ制御基板90に送信される。これにより、表示画面70に変動表示されていた演出図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップS314の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS311の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了させる(ステップS315)。具体的には、ステップS308の処理で設定した特別図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。なお、この特別図柄の停止表示は、少なくとも所定の図柄確定時間(例えば0.5秒)が経過するまで継続される。
このように、メインCPU81は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから大当たり判定処理の判定結果を示す特別図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)を第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示させる。
ステップS315の処理に続いて、メインCPU81は、上記ステップS312の処理で計測を開始した経過時間をリセットし(ステップS316)、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させる処理等を含む特図停止時処理を実行する(ステップS317)。この特図停止時処理については、図36に基づいて後に詳述する。
[メイン制御基板80による大当たり判定処理]
図34は、図33のステップS308における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、まず、判定用記憶領域830に記憶された大当たり乱数に基づいて大当たり判定を実行する(ステップS3081)。具体的には、判定用記憶領域830に記憶されている大当たり乱数が、予め設定された当選値(図6(A)参照)と一致するか否かに基づいて、大当たりであるか否かを判定する。ここでの当選値は、高確率時用大当たり乱数テーブル又は低確率時用大当たり乱数テーブルに規定されている大当たりの当選値である。高確率状態(本実施形態では「確変遊技状態」がこれに該当)のときに大当たり判定が実行される場合には、高確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。一方、低確率状態(本実施形態では「通常遊技状態」と「時短遊技状態」がこれに該当)のときに大当たり判定が実行される場合には、低確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。
このように、メインCPU81は、第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報が判定用記憶領域830に記憶されるといった始動条件が成立すると、その大当たり乱数に基づいて、遊技者に有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定する。
ステップS3081の処理に続いて、メインCPU81は、大当たり判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判断する(ステップS3082)。ここで、大当たり判定の判定結果が「大当たり」ではないと判断した場合(ステップS3082:NO)、すなわち大当たり判定の判定結果が「ハズレ」である場合、ハズレ図柄の設定情報をメインRAM83にセットする(ステップS3083)。これにより、上記ステップS315の処理の際に、ここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示されることになる。この場合、大当たり遊技は行われない。
一方、メインCPU81は、大当たり判定の判定結果が「大当たり」であると判断した場合(ステップS3082:YES)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示される大当たり図柄を選択する大当たり図柄選択処理を実行する(ステップS3084)。具体的には、ステップS3081の大当たり判定に使用された大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域830に記憶されている図柄乱数が第1特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第1始動口入賞用の図柄決定テーブル(図6(B)参照)に規定されているどの大当たり図柄の乱数値と一致するかに基づいて、いずれかの大当たり図柄を選択する。この場合、図6(B)に例示される大当たり図柄X1~X2のいずれかが選択される。また、図柄乱数が第2特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第2始動口入賞用の図柄決定テーブルに規定されているどの大当たり図柄の乱数値と一致するかに基づいて、いずれかの大当たり図柄を選択する。この場合、図6(C)に例示される大当たり図柄Y1~Y3のいずれかが選択される。
そして、メインCPU81は、選択した大当たり図柄の設定情報をメインRAM83にセットする(ステップS3085)。これにより、上記ステップS315の処理の際に、ここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示され、その後、その大当たり図柄に応じた大当たり遊技が行われることになる。
[メイン制御基板80による変動パターン選択処理]
図35は、図33のステップS309における変動パターン選択処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、図33のステップS308における大当たり判定処理を実行した後、ステップS3081の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS3091)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3091:YES)、大当たり用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS3092)。
一方、メインCPU81は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3091:NO)、判定用記憶領域830に記憶されているリーチ乱数がメインROM82に記憶されているリーチ乱数の当選値(リーチ有り演出に対応する乱数値)と一致するか否かに基づいて、遊技者に対して大当たりを期待させるリーチ演出を行うか否かを判定する(ステップS3093)。ここで、リーチ演出を行うと判定した場合(ステップS3093:YES)、リーチハズレ用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS3094)。逆に、リーチ演出を行わないと判定した場合(ステップS3093:NO)、リーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS3095)。
メインCPU81は、ステップS3092の処理、ステップS3094の処理、又はステップS3095の処理によってメインRAM83にセットされた変動パターン選択テーブルを参照して変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS3096)。具体的には、大当たり用変動パターン選択テーブル又はリーチハズレ用変動パターン選択テーブルがメインRAM83にセットされた場合、判定用記憶領域830に記憶されている変動パターン乱数に対応する変動パターンを、セットされている変動パターン選択テーブルから読み出すことによって、1の変動パターンを選択する。また、リーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブルがメインRAM83にセットされた場合、メインRAM83に記憶されている第1特別図柄判定の保留数T1(又は第2特別図柄判定の保留数T2)に基づいて保留数を特定し、特定した保留数に対応する変動パターンをリーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブルから読み出すことによって、1の変動パターンを選択する。このようにして特別図柄の変動パターンが選択されることによって、特別図柄の変動時間が必然的に決定されることになる。
メインCPU81は、変動パターンを選択すると、選択した変動パターンの設定情報をメインRAM83にセットする(ステップS3097)。この変動パターンの設定情報は、上述したステップS308の大当たり判定処理によってメインRAM83にセットされた図柄の設定情報と共に変動開始コマンドに含まれてサブ制御基板90に送信される。
[メイン制御基板80による特図停止時処理]
図36は、図33のステップS317における特図停止時処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、上記ステップS316の処理によって経過時間をリセットした後、図36に例示されるように、ステップS3082(図34参照)の処理と同様に、大当たりであるか否かを判断する(ステップS3171)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3171:YES)、メインRAM83に記憶されている大当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS3172)。
次に、メインCPU81は、メインRAM83に記憶されている確変遊技フラグを「OFF」に設定し(ステップS3173)、同じくメインRAM83に記憶されている時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3174)。ここで、確変遊技フラグは、特別図柄判定において大当たりであると判定される確率が相対的に高い高確率状態であるか否かを示すフラグである。
本実施形態の遊技機1では、確変遊技フラグおよび時短遊技フラグの設定により遊技状態が制御される。すなわち、遊技状態を「確変遊技状態」に制御する場合には、確変遊技フラグおよび時短遊技フラグの両方が「ON」に設定される。また、遊技状態を「通常遊技状態」に制御する場合には、確変遊技フラグおよび時短遊技フラグの両方が「OFF」に設定される。また、遊技状態を「時短遊技状態」に制御する場合には、確変遊技フラグが「OFF」に設定されると共に時短遊技フラグが「ON」に設定される。
ステップS3174の処理に続いて、メインCPU81は、大当たり遊技が開始されることを通知するためのオープニングコマンドをメインRAM83にセットする(ステップS3175)。このオープニングコマンドは、大当たりの種類、大当たり遊技中の第1大入賞口26(又は第2大入賞口28やV入賞口287)の開放パターン等の情報を含むものであり、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。
一方、メインCPU81は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3171:NO)、確変遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3176)。ここで、確変遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3176:YES)、すなわち特別図柄判定が高確率状態で行われている場合、メインRAM83に記憶されている高確率遊技残回数Kを「1」減算した値に更新する(ステップS3177)。この高確率遊技残回数Kは、高確率状態で特別図柄判定が実行される残り回数を示すものである。
ステップS3177の処理に続いて、メインCPU81は、高確率遊技残回数Kが「0」であるか否かを判定する(ステップS3178)。ここで、高確率遊技残回数Kが「0」であると判定した場合(ステップS3178:YES)、確変遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3179)。これにより、特別図柄判定が低確率状態で行われるようになる。
メインCPU81は、ステップS3179の処理を実行した場合、確変遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS3176:NO)、又は高確率遊技残回数Kが「0」ではないと判定した場合(ステップS3178:NO)、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3180)。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3180:YES)、メインRAM83に記憶されている時短遊技残回数Jを「1」減算した値に更新する(ステップS3181)。この時短遊技残回数Jは、時短状態(高ベース状態)で特別図柄判定が実行される残り回数を示すものである。
ステップS3181の処理に続いて、メインCPU81は、時短遊技残回数Jが「0」であるか否かを判定する(ステップS3182)。ここで、時短遊技残回数Jが「0」であると判定した場合(ステップS3182:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3183)。これにより、第2始動口22への遊技球の入賞を容易にするサポート機能が付与されなくなる。
[メイン制御基板80による大入賞口開閉制御処理]
図37~図39は、図29のステップS6における大入賞口開閉制御処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、図29におけるステップS5の第2始動口開閉制御処理に続いて、図37に例示されるように、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS601)。ここで、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS601:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU81は、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS601:YES)、例えばステップS3175(図36参照)の処理によって大当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、大当たり遊技におけるオープニング期間中であるか否かを判定する(ステップS602)。
メインCPU81は、大当たり遊技におけるオープニング期間中であると判定した場合(ステップS602:YES)、オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS603)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS603:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。一方、メインCPU81は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS603:YES)、大当たり遊技のラウンド数Rmax、動作パターン等を設定して、その設定情報をメインRAM103に格納する(ステップS604)。具体的には、メインCPU81は、図6(B)及び(C)に例示される各大当たりにおける大入賞口の開放パターンに基づいて、ラウンド数Rmaxを設定し、第1大入賞口26、第2大入賞口28、及びV入賞口287が大当たりの種類に応じた開放パターンで開放されるように、開閉部材27、開閉部材29、及びスライド部材285のそれぞれの動作パターンを設定する。
このステップS604の処理が実行されることによって、ラウンド遊技が終了して次のラウンド遊技が開始されるまでの時間であるインターバル時間、最終ラウンド遊技終了後のエンディング時間等の大当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。
メインCPU81は、ステップS604の処理を実行した場合、メインRAM83に記憶されているラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(ステップS605)。このラウンド数Rは、大当たり遊技が開始される前は「0」に設定されており、ステップS605の処理が行われる毎に「1」加算した値に更新される。
メインCPU81は、ステップS605の処理に続いて、ステップS605の処理で更新したラウンド数Rが「1」であるか否かを判定する(ステップS606)。本実施形態では、図6(B)及び(C)に基づいて上述したように、全ての大当たりに関して、1ラウンド目のラウンド遊技には第2大入賞口28を使用し、2ラウンド目以降のラウンド遊技には第1大入賞口26を使用することとしている。このため、メインCPU81は、ラウンド数Rが「1」であると判定した場合(ステップS606:YES)、第2大入賞口ソレノイド282(及びV入賞口ソレノイド286)を介して第2大入賞口28(及びV入賞口287)の開閉を制御する第2大入賞口開閉制御を開始する(ステップS607)。そして、第2大入賞口28を開閉するラウンド遊技が開始されることを通知する第2大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS808)。
一方、メインCPU81は、ステップS605の処理で更新したラウンド数Rが「1」ではないと判定した場合(ステップS606:NO)、すなわち、ラウンド数Rが「2」以上である場合、第1大入賞口ソレノイド262を介して第1大入賞口26の開閉を制御する第1大入賞口開閉制御を開始する(ステップS609)。
メインCPU81は、ステップS609の処理に続いて、第1大入賞口26を開閉するラウンド遊技が開始されることを通知する第1大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS610)。
なお、ステップS608の処理でセットされた第2大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンド、ステップS610の処理でセットされた第1大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドは、図29におけるステップS8の送信処理によって、サブ制御基板90に送信される。
一方、メインCPU81は、ステップS602の処理で大当たり遊技におけるオープニング期間中ではないと判定した場合(ステップS602:NO)、大当たり遊技におけるエンディング期間中であるか否かを判定する(ステップS613)。具体的には、大当たり遊技における最終ラウンドのラウンド遊技が終了してからの経過時間が所定のエンディング時間に達したか否かに基づいて、エンディング期間中であるか否かを判定する。ここで、エンディング期間中であると判定された場合(ステップS613:YES)、後述するステップS626(図39参照)に処理が進められる。
メインCPU81は、大当たり遊技におけるエンディング期間中ではないと判定した場合(ステップS613:NO)、例えば前回のラウンド遊技が終了してから所定のインターバル時間が経過したか否かに基づいて、インターバル期間中であるか否かを判定する(ステップS614)。ここで、インターバル期間中ではないと判定された場合(ステップS614:NO)、後述するステップS617(図38参照)に処理が進められる。
メインCPU81は、インターバル期間中であると判定した場合(ステップS614:YES)、前回のラウンド遊技が終了してから、上記ステップS604の処理で設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する(ステップS615)。ここで、インターバル時間が経過していないと判定された場合は(ステップS615:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。逆に、インターバル時間が経過したと判定した場合は(ステップS615:YES)、上述したステップS605以降の処理を実行する。
メインCPU81は、インターバル期間中ではないと判定した場合(ステップS614:NO)、すなわち、ラウンド遊技中である場合、図38に例示されるように、第2大入賞口28の開放中であるか否かを判定する(ステップS617)。具体的には、ステップS607の処理を実行した後、第2大入賞口28の開放開始から所定個数の遊技球が入賞するという第2大入賞口28の開閉制御に関する第1の終了条件と、第2大入賞口28の開放開始から所定時間(例えば、15秒)が経過するという第2大入賞口28の開閉制御に関する第2の終了条件がどちらとも満たされていないか否かに基づいて、第2大入賞口28の開放中であるか否かを判定する。第1の終了条件と第2の終了条件がどちらとも満たされていなければ、第2大入賞口28の開放中であると判定することができる。ここで、第2大入賞口28の開放中では無いと判定された場合(ステップS617:NO)、後述するステップS621に処理が進められる。
一方、メインCPU81は、第2大入賞口28の開放中であると判定した場合(ステップS616:YES)、V入賞口センサ283からの検知信号の有無に基づいて、遊技球がV入賞口287を通過したか否かを判定する(ステップS618)。ここで、遊技球がV入賞口287を通過していないと判定された場合(ステップS618:NO)、後述するステップS621に処理が進められる。
メインCPU81は、遊技球がV入賞口287を通過したと判定した場合(ステップS618:YES)、メインRAM83に記憶されているV入賞フラグを「ON」に設定する(ステップS619)。このV入賞フラグは、遊技球がV入賞口287を通過したか否か(すなわち、遊技球がV入賞したか否か)を示すフラグであり、通常は「OFF」に設定されているものの、V入賞口センサ283によって遊技球の通過が検知されると「ON」に設定される。
メインCPU81は、このステップS619の処理に続いて、遊技球がV入賞したことを通知するV入賞コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS620)。
メインCPU81は、ステップS620の処理を実行した場合、第2大入賞口28の開放中ではないと判定した場合(ステップS617:NO)、又は遊技球がV入賞口287を通過していないと判定した場合(ステップS618:NO)、ステップS607の処理で開始した第2大入賞口開閉制御(又はステップS609の処理で開始した第1大入賞口開閉制御)が終了したか否かを判定する(ステップS621)。ここで、大入賞口開閉制御が終了していないと判定された場合(ステップS621:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU81は、大入賞口開閉制御が終了したと判定した場合(ステップS621:YES)、メインRAM83に記憶されているラウンド数Rが、ステップS604の処理で設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(ステップS622)。ここで、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定された場合(ステップS622:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU81は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定した場合(ステップS622:YES)、エンディング期間が始まってからの経過時間であるエンディング時間の計測を開始し(ステップS623)、エンディング期間が始まることを通知するエンディングコマンドをメインRAM83にセットする(ステップS624)。このエンディングコマンドは、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。
一方、メインCPU81は、図37におけるステップS613の処理でエンディング期間中であると判定した場合(ステップS613:YES)、図39に例示されるように、エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS626)。具体的には、ステップS623の処理で計測を開始したエンディング時間が、ステップS604の処理で設定されたエンディング時間に達したか否かに基づいて、エンディング時間が経過したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップS626:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU81は、エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS626:YES)、メインRAM83に記憶されているV入賞フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS627)。ここで、V入賞フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS627:YES)、メインRAM83に記憶されている確変遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS628)、メインRAM83に記憶されている高確率遊技残回数Kを「100」に設定し(ステップS629)、図39には示されていないが、メインRAM83に記憶されているV入賞フラグを「OFF」に設定する。
メインCPU81は、ステップS629の処理を実行した場合、又は、V入賞フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS627:NO)、時短遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS630)。そして、時短遊技残回数Jを「100」に設定し(ステップS631)、大当たり遊技フラグを「OFF」に設定して一連の処理を終了する(ステップS632)。
[サブ制御基板90による割込み処理]
遊技機1の電源が投入されると、サブ制御基板90のサブCPU91は、後述する割込み処理を行う周期である割込み周期を設定する。そして、サブCPU91は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理を割込み周期よりも短い所定周期で繰り返す。すなわち、サブCPU91は、遊技機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、割込み周期で割込み処理を繰り返す。
以下、図40を参照しつつ、サブ制御基板90において実行される割込み処理について説明する。ここで、図40は、サブ制御基板90において実行される割込み処理を例示するフローチャートである。サブCPU91は、メイン制御基板80で行われる割込み処理(図29参照)と同様に、図40に例示される一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図40以降のフローチャートに基づいて説明するサブ制御基板90で行われる処理は、サブROM92に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU91が発行する命令に従って行われる。
サブCPU91は、まず、メイン制御基板80からコマンドを受信した場合にそのコマンドに応じた処理を行うコマンド受信処理を実行する(ステップS10)。このコマンド受信処理については、図41に基づいて後に詳述する。
ステップS10の処理に続いて、サブCPU91は、遊技機1が備える操作手段の操作に応じた処理を行う操作受付処理を実行する(ステップS30)。この操作受付処理については、図53~図55に基づいて後に詳述する。
サブCPU91は、ステップS30の処理に続いて、コマンド送信処理を実行する(ステップS40)。具体的には、ステップS10のコマンド受信処理やステップS30の操作受付処理によってサブRAM93にセットされたコマンドを画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信する。このコマンド送信処理が実行されることによって、画像表示や演出音の出力等による演出の実行が画像音響制御基板100に対して指示され、各種ランプの点灯や可動役物等による演出の実行がランプ制御基板120に対して指示される。
ステップS40の処理に続いて、サブCPU91は、データ転送処理を実行する(ステップS50)。具体的には、画像音響制御に関するデータが画像音響制御基板100から送信されるので、そのデータをランプ制御基板120に転送する。これにより、表示画面70およびスピーカ38で行われる演出と同期するように、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14等の演出手段による演出がランプ制御基板120によって制御される。
[サブ制御基板90によるコマンド受信処理]
図41は、図40のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。図41に例示されるように、サブCPU91は、まず、メイン制御基板80からのコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS11)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS11:NO)、上述したステップS30に処理が進められる。
サブCPU91は、メイン制御基板80からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS11:YES)、そのコマンドが図30のステップS212の処理またはステップS220の処理に応じてメイン制御基板80から送信された保留コマンドであるか否かを判定する(ステップS12)。ここで、保留コマンドではないと判定された場合(ステップS12:NO)、後述するステップS15に処理が進められる。
サブCPU91は、受信したコマンドが保留コマンドであると判定した場合(ステップS12:YES)、保留コマンド受信処理を実行する(ステップS13)。この保留コマンド受信処理については、図42に基づいて後に詳述する。
サブCPU91は、受信したコマンドが保留コマンドではないと判定した場合(ステップS12:NO)、そのコマンドが図33のステップS310の処理に応じてメイン制御基板80から送信された変動開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS15)。ここで、受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定された場合(ステップS15:NO)、後述するステップS17に処理が進められる。
サブCPU91は、受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS15:YES)、変動開始コマンド受信処理を実行する(ステップS16)。この変動開始コマンド受信処理については、図44に基づいて後に詳述する。
サブCPU91は、受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定した場合(ステップS15:NO)、そのコマンドが図33のステップS314の処理に応じてメイン制御基板80から送信された変動終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS17)。サブCPU91は、変動終了コマンドであると判定した場合(ステップS17:YES)、演出図柄の変動表示を終了して図柄変動開始時に実行された特別図柄判定の判定結果を示す態様で演出図柄を停止表示する処理の実行を指示する変動演出終了コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS18)。
この変動演出終了コマンドがステップS40のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信されることによって、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す特別図柄が第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に停止表示されるのに伴い、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す演出図柄が表示画面70に停止表示されることになる。
サブCPU91は、受信したコマンドが変動終了コマンドではないと判定した場合(ステップS17:NO)、そのコマンドが図36のステップS3175の処理に応じてメイン制御基板80から送信されたオープニングコマンドであるか否かを判定する(ステップS19)。ここで、受信したコマンドがオープニングコマンドであると判定した場合(ステップS19:YES)、大当たり遊技のオープニング期間において大当たりの種類を報知したり遊技者に右打ちを促したりするオープニング演出の開始を画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に指示するためのオープニング演出開始コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS20)。
一方、サブCPU91は、受信したコマンドがオープニングコマンドではないと判定した場合(ステップS19:NO)、そのコマンドがラウンド遊技開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS21)。すなわち、図37のステップS608の処理に応じてメイン制御基板80から送信された第2大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンド、又は、図37のステップS610の処理に応じてメイン制御基板80から送信された第1大入賞口開閉ラウンド遊技開始コマンドを受信したか否かを判定する。
サブCPU91は、受信したコマンドがラウンド遊技開始コマンドであると判定した場合(ステップS21:YES)、受信したラウンド遊技開始コマンドに応じた処理を行うラウンド遊技開始コマンド受信処理を実行する(ステップS22)。
サブCPU91は、受信したコマンドがラウンド遊技開始コマンドではないと判定した場合(ステップS21:NO)、そのコマンドが図38のステップS620の処理に応じてメイン制御基板80から送信されたV入賞コマンドであるか否かを判定する(ステップS23)。ここで、受信したコマンドがV入賞コマンドであると判定した場合(ステップS23:YES)、そのV入賞コマンドに応じて処理を行うV入賞コマンド受信処理を実行する(ステップS24)。具体的には、図11に例示されるV入賞報知演出の実行を画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に指示するV入賞報知コマンドをサブRAM93にセットする。
一方、サブCPU91は、受信したコマンドがV入賞コマンドではないと判定した場合(ステップS23:NO)、所定のエンディング演出の実行を画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に指示する指示するエンディング演出開始コマンドをサブRAM93にセットする処理を含むエンディングコマンド受信処理を実行する(ステップS25)。このステップS25の処理によってサブRAM93にセットされたエンディング演出開始コマンドが画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信されることによって、上述したモード選択促進演出が実行される。
[サブ制御基板90による保留コマンド受信処理]
図42は、図41のステップS13における保留コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、受信したコマンドが保留コマンドであると判定した場合(ステップS12:YES)、図42に例示されるように、サブRAM93に記憶されている特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する(ステップS130)。具体的には、第1特別図柄判定に係る保留コマンドを受信した場合には、第1特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新し、第2特別図柄判定に係る保留コマンドを受信した場合には、第2特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する。
サブCPU91は、ステップS131の処理に続いて、受信した保留コマンドに含まれている事前判定情報をサブRAM93に格納する(ステップS131)。次に、サブCPU91は、アイコン変化演出乱数を取得してサブRAM93に格納する(ステップS132)。このアイコン変化演出乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU91は、保留コマンドを受信した時点のカウント値をアイコン変化演出乱数として取得する。そして、取得した変化演出乱数に基づいて、アイコン変化演出抽選を実行する(ステップS133)。具体的には、取得した変化演出乱数が予めサブROM92に記憶されているアイコン変化演出乱数に関する乱数値のいずれかと一致するか否かを特定する。
なお、図には示されていないが、サブROM92には、第1特別図柄判定に係る事前判定結果と、第1特別図柄の変動パターンと、アイコン変化演出乱数に関する乱数値とが対応付けられたテーブルが記憶されている。サブCPU91は、このテーブルを参照して、取得したアイコン変化演出乱数が、ステップS134の処理でサブRAM93に格納した事前判定情報から特定される第1特別図柄判定の判定結果および第1特別図柄の変動パターンに対応付けられている乱数値のいずれかと一致するか否かに基づいて、アイコン変化演出を実行するか否かを決定する。なお、このテーブルでは、第1特別図柄判定に係る事前判定結果に関して、「ハズレ」よりも「大当たり」に対してより多くの乱数値が対応付けられている。また、第1特別図柄の変動時間が長い変動パターンほど、より多くの乱数値が対応付けられている。このため、本実施形態における遊技機1では、大当たり信頼度が高いほどアイコン変化演出が実行され易く、逆に、大当たり信頼度が低いほどアイコン変化演出が実行され難くなっている。
サブCPU91は、ステップS133の抽選結果に基づいて、アイコン変化演出を実行するか否かを判定する(ステップS134)。ここで、アイコン変化演出を実行しないと判定した場合(ステップS134:NO)、保留アイコン表示コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS135)。このように、ステップS134に続いてステップS135に処理が進められた場合は、アイコン変化演出パターン情報を含まない保留コマンドがステップS135の処理によってサブRAM93にセットされ、画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信される。この場合、保留コマンドに基づいて保留アイコンが表示されるものの、この保留アイコンを用いたアイコン変化演出が行われることはない。
一方、サブCPU91は、アイコン変化演出を実行すると判定した場合(ステップS134:YES)、今回受信した保留アイコンに含まれている事前判定情報のうちの大当たり事前判定情報が「仮ハズレ情報」であるか否かを判定する(ステップS137)。ここで、大当たり事前判定情報が「仮ハズレ情報」ではないと判定した場合(ステップS137:NO)、大当たり事前判定情報が「ハズレ確定情報」であるか否かを判定する(ステップS138)。
サブCPU91は、大当たり事前判定情報が「ハズレ確定情報」であると判定した場合(ステップS138:YES)、ハズレ用アイコン変化演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS139)。一方、大当たり事前判定情報が「ハズレ確定情報」ではないと判定した場合(ステップS138:NO)、すなわち、大当たり事前判定情報が「当たり確定情報」または「仮当たり情報」である場合、大当たり用アイコン変化演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS139)。そして、大当たり事前判定情報が「仮ハズレ情報」であると判定した場合(ステップS137:YES)、仮ハズレ用アイコン変化演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS141)。
サブCPU91は、ステップS139の処理、ステップS140の処理、又は、ステップS141の処理によって、いずれかのアイコン変化演出パターン選択テーブルをセットすると、アイコン変化演出パターン選択処理を実行する(ステップS142)。サブRAM93にセットされたアイコン変化演出パターン選択テーブルでは、複数のアイコン変化演出パターンのそれぞれに対して乱数値が対応付けられている。サブCPU91は、ステップS142の処理において、ステップS132の処理によって取得したアイコン変化演出乱数と一致する乱数値に対応するアイコン変化演出パターンを、サブRAM93にセットされているアイコン変化演出パターン選択テーブルから読み出すことによって、アイコン変化演出の1の演出パターンを選択する。そして、選択したアイコン変化演出の演出パターンを示すアイコン変化演出パターン情報をサブRAM93に格納し(ステップS143)、上記ステップS135の処理を実行する。
このように、ステップS143の処理に続いてステップS135の処理を実行する場合、サブCPU91は、ステップS143の処理によってサブRAM93に格納したアイコン変化演出パターン情報を含む保留アイコン表示コマンドをサブRAM93の所定領域にセットする。
ステップS135の処理によってサブRAM93にセットされた保留アイコン表示コマンドは、ステップS40のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信される。これに対し、画像音響制御基板100の画像音響制御CPU101は、受信した保留アイコン表示コマンドにアイコン変化演出パターン情報が含まれている場合は、そのアイコン変化演出パターン情報をアイコン変化演出の設定情報として制御RAM103に格納し、この設定情報に基づいて、アイコン変化演出を実現するために必要な処理の実行をVDP104および音響DSP107に指示する。
なお、ハズレ用アイコン変化演出パターン選択テーブルと、大当たり用アイコン変化演出パターン選択テーブルと、を比較した場合、後者のテーブルに基づいてアイコン変化演出パターンを選択する方が、前者のテーブルに基づいてアイコン変化演出パターンを選択する場合に比べて、アイコンの最終的な表示態様が上位の表示態様に変化し易いという特徴がある。本実施形態の遊技機1では、アイコンの表示色が、デフォルトの表示色である白色から、青色、緑色、赤色の順に変化するアイコン変化演出が実行されることがあり、後者のテーブルに基づいてアイコン変化演出パターンを選択した場合は、アイコンの表示色が最終的に緑色や赤色まで変化し易いのに対して、後者のテーブルに基づいてアイコン変化演出パターンを選択した場合は、アイコンの表示色が最終的に赤色まで変化することは少なく、アイコンの表示色が青色や緑色までしか変化しないことが多いという傾向がある。
一方、仮ハズレ用アイコン変化演出パターン選択テーブルには、図21に基づいて説明した特図1第3保留に係るアイコン変化演出を実現するためのアイコン変化演出パターンが格納されている。また、「仮ハズレ情報」を含む保留コマンドを受信したということは、低確率状態において大当たり乱数等が取得され、低確率状態のまま特別図柄判定が実行された場合には「ハズレ」と判定されるものの、低確率状態から高確率状態へと移行してから特別図柄判定が実行されると「大当たり」と判定されることを意味している。このため、仮ハズレ用アイコン変化演出パターン選択テーブルには、例えば、図21に示される状況下において、特図1第1保留に対応する大当たり遊技が終了するまでは、特図1第3保留を対象とするアイコン変化演出を実行せず、特図1第1保留に対応する大当たり遊技の終了時に遊技状態が「確変遊技状態」に設定されてからアイコン変化演出を実行するためのアイコン変化演出パターンが格納されている。
なお、本実施形態では、「当たり確定情報」または「仮当たり情報」を含む保留コマンドを受信した場合には、大当たり用アイコン変化演出パターン選択テーブルを参照してアイコン変化演出パターンを選択するのに対して、「仮ハズレ情報」を含む保留コマンドを受信した場合には、仮ハズレ用アイコン変化演出パターン選択テーブルという別のテーブルを参照してアイコン変化演出パターンを選択する場合を例に説明する。
これに対して、他の実施形態では、「当たり確定情報」または「仮当たり情報」を含む保留コマンドを受信した場合に限らず、「仮ハズレ情報」を含む保留コマンドを受信した場合に関しても、大当たり用アイコン変化演出パターン選択テーブルを参照してアイコン変化演出パターンを選択するようにしてもよい。
[サブ制御基板90による特図2保留内大当たり示唆演出処理]
図43は、特図2保留内大当たり示唆演出処理を例示するフローチャートである。本実施形態の遊技機1では、保留されている第2特別図柄判定の権利の中に「大当たり」と判定されることになるものが含まれていることを条件として、大当たり遊技における3ラウンド目のラウンド遊技中に特図2保留内大当たり示唆演出(図22参照)を実行可能に構成されている。この特図2保留内大当たり示唆演出を実行するためにサブCPU91によって実行される処理は以下の通りである。
すなわち、サブCPU91は、大当たり遊技が開始された後にメイン制御基板80から3回目のラウンド遊技開始コマンドを受信したか否かに基づいて、3ラウンド目のラウンド遊技が開始されるか否かを判定する(ステップS2301)。ここで、3ラウンド目のラウンド遊技が開始されないと判定された場合(ステップS2301:NO)、特図2保留内大当たり示唆演出処理が終了して、ステップS2301に処理が戻される。
サブCPU91は、3ラウンド目のラウンド遊技が開始されると判定した場合(ステップS2301:YES)、サブRAM93に特2事前判定情報が記憶されているか否かを判定する(ステップS2302)。ここで、特2事前判定情報が記憶されていない、すなわち、第2特別図柄判定の権利が保留されていないと判定された場合(ステップS2302:NO)、特図2保留内大当たり示唆演出処理が終了して、ステップS2301に処理が戻されることになる。
一方、サブCPU91は、サブRAM93に特2事前判定情報が記憶されていると判定した場合(ステップS2302:YES)、図38のステップS620の処理に応じてメイン制御基板80から送信されるV入賞コマンドを受信済みであるか否かを判定する(ステップS2303)。具体的には、例えば、V入賞コマンドを受信した場合は、その旨を示すV入賞コマンド受信済み情報をサブRAM93に格納し、このV入賞コマンド受信済み情報がサブRAM93に記憶されているか否かに基づいて、V入賞コマンドを受信済みであるか否かを判定する。
ここで、V入賞コマンドを受信済みであれば、今回の大当り遊技の終了時において、図39におけるステップS628,629の処理が実行されることによって、大当たり遊技終了後は高確率状態で第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が実行されることになる。このため、サブCPU91は、V入賞コマンドを受信済みであると判定した場合(ステップS2303:YES)、サブRAM93に記憶されている仮高確フラグをONに設定する(ステップS2304)。この仮高確率フラグは、大当たり遊技終了後に高確率状態で第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が実行される場合に関して、高確率状態になったと仮定して以降の処理を行うためのフラグである。
図43に例示される特図2保留内大当たり示唆演出処理は、大当たり遊技における3ラウンド目のラウンド遊技開始時に行われるものである。すなわち、特図2保留内大当たり示唆演出処理は、特別図柄判定に係る状態が「低確率状態」のときに行われる処理である。そして、大当たり遊技における1ラウンド目のラウンド遊技中に遊技球がV入賞した場合は、大当たり遊技終了時に、遊技状態が通常遊技状態から確変遊技状態へと移行する、すなわち、低確率状態から高確率状態へと移行するため、大当たり遊技終了後の状態が高確率状態となる場合には、3ラウンド目のラウンド遊技の開始時点において、高確率状態になったものと仮定して(仮高確フラグをONに設定して)以降の処理を行う。
サブCPU91は、上記の通り、V入賞コマンドを受信済みであると判定した場合(ステップS2303:YES)、ステップS2304の処理によって仮高確フラグをONに設定する。なお、今回の大当り遊技が「通常大当たり」を契機とするものである場合や、確変大当たりに係る大当たり遊技中であったとしても、1ラウンド目のラウンド遊技中に遊技球がV入賞しなければ、V入賞コマンドがメイン制御基板80から送信されることはない。このため、V入賞コマンドを受信済みではないと判定された場合(ステップS2303:NO)、ステップS2304の処理が実行されることなく、後述するステップS2305に処理が進められる。
サブCPU91は、ステップS2304の処理を実行した場合、又は、V入賞コマンドを受信済みではないと判定した場合(ステップS2303:NO)、ステップS2302の処理でサブRAM93に記憶されていると判定した特2事前判定情報の中に、大当たり事前判定情報としての「当たり確定情報」が含まれているか否かを判定する(ステップS2305)。ここで、「当たり確定情報」が含まれていると判定した場合(ステップS2305:YES)、今回の大当り遊技終了後の状態が低確率状態と高確率状態のどちらの状態であったとしても、保留内で必ず大当たりが発生することになる。このため、「当たり確定情報」が含まれていると判定された場合(ステップS2305:YES)、図22に基づいて上述した特図2保留内大当たり示唆演出を実行するために、後述するステップS2308に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、「当たり確定情報」が含まれていないと判定した場合(ステップS2305:NO)、ステップS2302の処理でサブRAM93に記憶されていると判定した特2事前判定情報に含まれている大当たり事前判定情報が全て「ハズレ確定情報」であるか否かを判定する(ステップS2306)。ここで、大当たり事前判定情報が全て「ハズレ確定情報」である場合、大当たり遊技終了後の状態が低確率状態と高確率状態のどちらであったとしても、保留されている第2特別図柄判定の判定結果は全て「ハズレ」となる。この場合、特図2保留内大当たり示唆演出の実行条件を満たさないため、大当たり事前判定情報が全て「ハズレ確定情報」であると判定された場合(ステップS2306:YES)、一連の特図2保留内大当たり示唆演出処理が終了して、ステップS2301に処理が戻されることになる。
サブCPU91は、大当たり事前判定情報の全てが「ハズレ確定情報」であるという訳ではないと判定した場合(ステップS2306:NO)、すなわち、ステップS2302の処理でサブRAM93に記憶されていると判定した特2事前判定情報に含まれている大当たり事前判定情報の中に、「仮ハズレ情報」または「仮当たり情報」が含まれている場合、仮高確フラグがONに設定されているか否かを判定する(ステップS2307)。
図19(A)に示されるように、「仮ハズレ情報」は、当該変動開始時(保留消化時)の状態が低確率状態であれば「ハズレ」と判定され、当該変動開始時(保留消化時)の状態が高確率状態であれば「大当たり」と判定されることを示す情報である。また、「仮当たり情報」は、当該変動開始時(保留消化時)の状態が高確率状態であれば「大当たり」と判定され、当該変動開始時(保留消化時)の状態が低確率状態であれば「ハズレ」と判定されることを示す情報である。
このように、「仮ハズレ情報」と「仮当たり情報」は、低確率状態で特別図柄判定が実行された場合には判定結果が「ハズレ」となり、高確率状態で特別図柄判定が実行された場合には判定結果が「大当たり」となる点で、両者は共通している。「仮ハズレ情報」または「仮当たり情報」がサブRAM93に記憶されている場合、大当たり遊技終了後の状態が高確率状態であれば、特図2保留内大当たり示唆演出の実行条件を満たすことになり、逆に、大当たり遊技終了後の状態が低確率状態であれば、特図2保留内大当たり示唆演出の実行条件を満たさないことになる。
したがって、サブCPU91は、「仮ハズレ情報」または「仮当たり情報」が記憶されていることを特定した上で、仮高確フラグがONに設定されていると判定した場合(ステップS2307:YES)、すなわち、「仮ハズレ情報」または「仮当たり情報」に対応する第2特別図柄判定が高確率状態で実行される場合、特図2保留内大当たり示唆演出の実行条件を満たすことになるため、以下のような処理を実行する。
すなわち、サブCPU91は、仮高確フラグがONに設定されていると判定した場合(ステップS2307:YES)、又は、「当たり確定情報」が含まれていると判定した場合(ステップS2305:YES)、保留内で発生する特図2大当たりが「確変大当たり」であるか否かを判定する(ステップS2308)。
ところで、第2特別図柄判定の権利が保留された場合、メイン制御基板80からは、大当たり事前判定情報(ここでは、「当たり確定情報」、「仮ハズレ情報」、又は「仮当たり情報」)と一緒に「大当たり種別事前判定情報」が保留コマンドに含まれて一緒に送信される。このことは、図19(B)における大当たり種別事前判定情報の欄に基づいて上述した通りである。この大当たり種別事前判定情報に基づいて、一緒に送信された大当たり事前判定情報に対応する第2特別図柄判定の判定結果が「確変大当たり」であるか、或いは「通常大当たり」であるかを特定することが可能である。
このため、サブCPU91は、上記ステップS2308において、特図2保留内大当たり示唆演出の対象となる「大当たり事前判定情報」と一緒にサブRAM93に記憶されている「大当たり種別事前判定情報」に基づいて、保留内で発生する特図2大当たりが「確変大当たり」であるか否かを判定する。
ここで、サブCPU91は、保留内で発生する大当たりが「確変大当たり」であると判定した場合(ステップS2308:YES)、図22(A)に基づいて上述した特図2保留内確変大当たり示唆演出を実行するために、保留内確変大当たり示唆背景表示コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS2309)。逆に、保留内で発生する大当たりが「確変大当たり」ではないと判定した場合(ステップS2308:NO)、図22(B)に基づいて上述した特図2保留内通常大当たり示唆演出を実行するために、保留内通常大当たり示唆背景表示コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS2310)。
ステップS2309またはステップS2310の処理によってセットされた大当たり示唆背景表示コマンドは、図40におけるステップS40のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100に送信される。これに対して、画像音響制御基板100の画像音響制御CPU101が受信したコマンドに基づく処理を実行することによって、特図2保留内確変大当たり示唆演出または特図2保留内通常大当たり示唆演出が実現されることになる。
サブCPU91は、ステップS2309の処理、又は、ステップS2310の処理を実行した場合、サブRAM93に記憶されている仮高確フラグをOFFに設定し(ステップS2311)、一連の特図2保留内大当たり示唆演出処理を終了する。
[サブ制御基板90による変動開始コマンド受信処理]
図44は、図41のステップS16における変動開始コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、メイン制御基板80から受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS15:YES)、図44に例示される一連の変動開始コマンド受信処理を実行する。
すなわち、サブCPU91は、サブ制御基板90における乱数更新処理によって適宜更新される演出乱数に関して、メイン制御基板80から変動開始コマンドを受信した時点の値を取得してサブRAM93に格納する(ステップS161)。そして、受信した変動開始コマンドを解析する(ステップS162)。
この変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す入賞始動口情報、特別図柄の変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の種類と結果を特定することができる。すなわち、大当たりであるか或いはハズレであるか、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを特定することができる。また、変動パターンの設定情報に基づいて変動パターンがハズレ用の変動パターンであるか否かを特定することにより、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判断することができる。また、同じく変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動時間を特定することができる。また、遊技状態を示す情報に基づいて、遊技機1の現在の遊技状態を特定することができる。
サブCPU91は、変動開始コマンドを解析すると、その解析結果に基づいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の変動演出パターンを設定する変動演出パターン設定処理を実行する(ステップS163)。この変動演出パターン設定処理が実行されることによって、演出図柄の変動態様、リーチ演出の有無、擬似連演出の有無、リーチ図柄を構成する演出図柄の種類、リーチ演出の種類や内容、擬似連演出の内容、停止表示される演出図柄の種類等が決定される。この変動演出パターン設定処理については、図45に基づいて後に詳述する。
ステップS163の処理に続いて、サブCPU91は、ステップS163の処理で設定した変動演出パターンで演出図柄が変動表示されているときに実行される各種予告演出に関する設定を行う予告演出パターン設定処理を実行する(ステップS164)。この予告演出パターン設定処理については、図46に基づいて後に詳述する。
次に、サブCPU91は、ステップS163の処理で設定した変動演出パターンでの変動演出の開始、及びステップS164の処理で設定した予告演出パターンでの予告演出の実行を指示する変動演出開始コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS173)。
この変動演出開始コマンドは、ステップS163の処理によって設定された変動演出パターンを示す情報と、ステップS164の処理によって設定された予告演出パターンを示す情報とを含むものであり、図40におけるステップS40のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信される。これにより、サブ制御基板90において演出パターンが決定された変動演出および予告演出が、画像音響制御基板100およびランプ制御基板120によって実現されることになる。
ステップS173の処理に続いて、サブCPU91は、サブRAM93に記憶されている保留数を「1」減算した値に更新する(ステップS174)。具体的には、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドが第1特別図柄の変動表示の開始を通知するものである場合には、第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。一方、受信した変動開始コマンドが第2特別図柄の変動表示の開始を通知するものである場合には、第2特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。
[サブ制御基板90による変動演出パターン設定処理]
図45は、図44のステップS163における変動演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、ステップS162の処理に続いて、第1特別図柄(又は第2特別図柄)の停止表示に伴って表示画面70に最終的に確定表示(本停止)させる演出図柄を設定する確定演出図柄設定処理を実行する(ステップS1631)。
ところで、本実施形態の遊技機1では、確変遊技状態(又は時短遊技状態)で遊技が制御されているときに、保留されている第2特別図柄判定の権利の中に「当たり報知演出」が実行されることになるものが含まれている場合、具体的には、第2特別図柄判定の権利が保留されたことに応じて「当たり確定情報」を含む保留コマンドをメイン制御基板80から受信した場合に、その第2特別図柄判定が行われたことに応じて実行される図柄変動よりも前の図柄変動を用いて、図25~図27に基づいて上述した違和感ハズレ報知演出A~Cのいずれかを実行することとしている。
このため、サブCPU91は、確変遊技状態(又は時短遊技状態)で遊技が制御されているときに「当たり確定情報」を含む第2特別図柄判定の権利に係る保留コマンドを受信した場合に、違和感ハズレ報知演出を実行するか否かを決定する。なお、違和感ハズレ報知演出は、当たり報知演出が実行されることになる図柄変動よりも前に行われる図柄変動に関して、いずれもリーチ無しハズレ演出用の第2特別図柄の変動パターンが選択されていることを条件として実行される。このため、上記の保留コマンドよりも前に受信した保留コマンドに含まれている変動パターン情報に基づいて、第2特別図柄の変動パターンがリーチ無しハズレ演出用の変動パターンであることを特定できた場合に限って違和感ハズレ報知演出を実行することとしている。
サブCPU91は、違和感ハズレ報知演出を実行すると決定した場合、例えば、乱数を用いた抽選を実行して、違和感ハズレ報知演出A~Cのうちのどの違和感ハズレ報知演出を実行するかを決定する。そして、上記ステップS1631の処理によって、決定した違和感ハズレ報知演出を実行する図柄変動に関して、表示画面70に擬似停止させてから本停止させる3つの演出図柄を設定する処理を行う。
ここで、違和感ハズレ報知演出A(図25参照)を実行する場合は、左図柄、中図柄、右図柄として、2つの数字図柄と1つのキャラ図柄とを有して構成される3つの演出図柄の組み合わせを設定する。また、違和感ハズレ報知演出B(図26参照)を実行する場合は、左図柄、中図柄、右図柄として、中7図柄を含む3つの演出図柄の組み合わせを設定する。また、違和感ハズレ報知演出C(図27参照)を実行する場合は、左図柄、中図柄、右図柄として、通常とは表示位置にズレが生じた3つの演出図柄の組み合わせを設定する。
このような処理に基づいて、確変遊技状態(又は時短遊技状態)における変動演出および停止演出が実行されることによって、違和感ハズレ報知演出A~Cが実現されることになる。
次に、サブCPU91は、受信した変動開始コマンドに含まれている特別図柄の変動パターンの設定情報に基づいて、今回の特別図柄の変動表示に伴ってリーチ有り演出を行う必要があるか否かを判断する(ステップS1632)。ここで、リーチ有り演出を行う必要が無いと判断した場合(ステップS1632:NO)、リーチ無し演出の変動演出パターンを設定する(ステップS1633)。例えば、特別図柄の変動パターン毎に複数種類のリーチ無し演出の変動演出パターンが対応付けられたリーチ無し用変動演出パターン選択テーブルから、ステップS161の処理で取得した演出乱数に対応するいずれか1つの変動演出パターンを読み出して、その変動演出パターンを示す情報をサブRAM93にセットする。
一方、サブCPU91は、リーチ有り演出を行う必要があると判断した場合(ステップS1632:YES)、リーチ有り演出の変動演出パターンを設定する(ステップS1634)。例えば、特別図柄判定の判定結果と特別図柄の変動パターンとの組み合わせのそれぞれに対して複数種類のリーチ有り演出の変動演出パターンが対応付けられたリーチ有り用変動演出パターン選択テーブルから、ステップS161の処理で取得した演出乱数に対応するいずれか1つの変動演出パターンを読み出して、その変動演出パターンを示す情報をサブRAM93にセットする。
このステップS1633の処理またはステップS1634の処理が行われることによって、演出図柄をどのような変動パターンで変動表示するか、リーチ演出を行う場合にどのリーチ演出を行うか、リーチ演出を発展させる場合にはどのような流れでリーチ演出を発展させるか等が決定されることになる。
なお、図17に基づいて上述した討伐リーチに関して、サブROM92には、討伐リーチ専用の第2特別図柄の変動パターン(討伐リーチ専用変動パターン)を示す情報が記憶されている。サブCPU91は、確変遊技状態で遊技が制御されているときに、上記討伐リーチ専用変動パターンと同じ変動パターンを示す情報を含む第2特別図柄判定に係る変動開始コマンドを受信した場合に、上記ステップS1634の処理を実行することによって、討伐リーチの変動演出パターンを設定する。
本実施形態の遊技機1では、ステップS1633の処理(又はステップS1634の処理)で設定された変動演出パターンでの変動演出の開始を指示する変動演出開始コマンドがサブ制御基板90から画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)へ送信されることによって、演出図柄の変動表示を含む変動演出が実現される。
[サブ制御基板90による予告演出パターン設定処理]
図46は、図44のステップS164における予告演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、ステップS163の変動演出パターン設定処理に続いて、図46に例示される一連の予告演出パターン設定処理を実行する。
サブCPU91は、先ず、スペシャルカットイン演出パターン設定処理を実行する(ステップS165)。このスペシャルカットイン演出パターン設定処理は、図12,13に基づいて上述したスペシャルカットインを実行するか否かを決定し、実行すると決定した場合にはどのような演出パターンで(どのようなタイミングで)実行するかを決定するための処理である。このスペシャルカットイン演出パターン設定処理については、図47に基づいて後に詳述する。
サブCPU91は、ステップS165の処理に続いて、キャラ待機演出パターン設定処理を実行する(ステップS166)。このキャラ待機演出パターン設定処理は、図12に基づいて上述したキャラ待機演出を実行するか否かを決定し、実行すると決定した場合にはどのような演出パターンでキャラ待機演出を実行するかを決定するための処理である。このキャラ待機演出パターン設定処理については、図48に基づいて後に詳述する。
サブCPU91は、ステップS166の処理に続いて、討伐演出パターン設定処理を実行する(ステップS167)。この討伐演出パターン設定処理は、図45におけるステップS1634の処理によって、討伐リーチ用の演出図柄の変動演出パターンが設定された場合に行われる処理であって、図17に基づいて上述した討伐リーチを構成する各演出をどのような流れで進行させるかを決定するための処理である。この討伐演出パターン設定処理については、図49に基づいて後に詳述する。
サブCPU91は、ステップS167の処理に続いて、チャンス演出パターン設定処理を実行する(ステップS168)。このチャンス演出パターン設定処理は、図23,24に基づいて上述したチャンス演出を実行するか否かを決定し、実行する場合にはどのような演出パターンで実行するかを決定するための処理である。このチャンス演出パターン設定処理については、図50に基づいて後に詳述する。
サブCPU91は、ステップS168の処理に続いて、示唆演出パターン設定処理を実行する(ステップS169)。この示唆演出パターン設定処理は、図23,24に基づいて上述した示唆演出(低示唆演出または高示唆演出)を実行するか否かを決定し、実行する場合にはどの示唆演出を実行するかを決定するための処理である。この示唆演出パターン設定処理については、図51に基づいて後に詳述する。
サブCPU91は、ステップS169の処理に続いて、他の予告演出パターン設定処理を実行する(ステップS171)。この他の予告演出パターン設定処理は、ステップS165~ステップS169によって演出パターンが設定される各予告演出とは異なる他の予告演出に関して演出パターンを設定するための処理である。他の予告演出パターン設定処理は、既存の予告演出の演出パターンを設定するために従来から行われている処理と同様に行われるため、ここでの詳細な説明は省略する。
サブCPU91は、ステップS171の処理に続いて、関連演出パターン設定処理を実行する(ステップS172)。この関連演出パターン設定処理は、図14~図16に基づいて上述した各関連演出を実行するか否かを決定し、実行する場合にはどのような演出パターンで関連演出を実行するかを決定するための処理である。この関連演出パターン設定処理については、図52に基づいて後に詳述する。
[サブ制御基板90によるスペシャルカットイン演出パターン設定処理]
図47は、図46のステップS165におけるスペシャルカットイン演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、図44におけるステップS163の変動演出パターン設定処理に続いて、図47に例示される一連のスペシャルカットイン演出パターン設定処理を実行する。
サブCPU91は、まず、スペシャルカットイン演出乱数を取得してサブRAM93に格納する(ステップS1650)。このスペシャルカットイン演出乱数は、図12,13に基づいて上述したスペシャルカットインを実行するか否かを決定するための乱数であり、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算される。これに対して、サブCPU91は、通常遊技状態において第1特別図柄判定に係る変動開始コマンドを受信した時点のカウント値をスペシャルカットイン演出乱数として取得して、サブRAM93の所定領域に格納する。
次に、サブCPU91は、スペシャルカットイン抽選を実行する(ステップS1651)。サブROM92には、スペシャルカットイン演出乱数と比較される乱数値(当選値)が記憶されており、サブCPU91は、ステップS1650の処理によって取得・格納したスペシャルカットイン演出乱数が、サブROM92に記憶されているいずれかの乱数値(当選値)と一致するか否かに基づいて、スペシャルカットインを実行するか否かを判定する。
図には示されていないが、サブROM92には、上記の乱数値(当選値)として、大当たり用の乱数値(当選値)と、ハズレ用の乱数値(当選値)と、が記憶されている。サブCPU91は、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに基づいて、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを特定した場合は、取得・格納したスペシャルカットイン演出乱数を上記大当たり用の乱数値(当選値)と比較する。一方、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに基づいて、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを特定した場合は、取得・格納したスペシャルカットイン演出乱数を上記ハズレ用の乱数値(当選値)と比較する。
なお、サブROM92には、大当たり用の乱数値(当選値)として、ハズレ用の乱数値(当選値)よりも多くの乱数値が記憶されている。このため、通常遊技状態における第1特別図柄の変動開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には、スペシャルカットインを実行すると決定され易く、逆に、「ハズレ」である場合には、スペシャルカットインを実行すると決定され難くなっている。
次に、サブCPU91は、ステップS1651の抽選結果に基づいて、スペシャルカットインを実行するか否かを判定する(ステップS1652)。ここで、スペシャルカットインを実行しないと判定された場合(ステップS1652:NO)、一連のスペシャルカットイン演出パターン設定処理が終了して、後述するステップS166のキャラ待機演出パターン設定処理に処理が進められる。
一方、サブCPU91、スペシャルカットインを実行すると判定した場合(ステップS1652:YES)、スペシャルカットイン演出パターン選択処理を実行する(ステップS1653)。本実施形態におけるスペシャルカットインは、その演出態様が1種類である一方、その実行タイミングが可変な予告演出となっている。このため、ステップS1653においては、スペシャルカットインの実行タイミングを選択する処理がサブCPU91によって実行される。
例えば、上述した図45におけるステップS1634の処理によって、ノーマルリーチからSPSPリーチに直接発展する変動演出パターンが設定された場合において、スペシャルカットインを実行する場合は、ノーマルリーチが終了する直後のタイミングをスペシャルカットインの実行タイミングとして選択する。これにより、図12(H),(L),(M)に示されるように、ノーマルリーチが終了した直後であって、SPSPリーチに発展する前の所定タイミングにおいてスペシャルカットインを発生させることが可能となる。
また、本実施形態では、図13(A)の表記からも明らかなように、ノーマルリーチが終了する直後のタイミングに限らず、キャラリーチ中や、SPリーチ中、SPSPリーチ中においてもスペシャルカットインを実行可能であるという構成が採用されている。このため、サブCPU91は、ノーマルリーチからSPSPリーチへと直接発展する変動演出パターンとは異なる変動演出パターンが選択された場合にスペシャルカットインを実行すると判定した場合、キャラリーチ中の所定タイミング、SPリーチ中の所定タイミング、及び、SPSPリーチ中の所定タイミングのうちのいずれかのタイミングをスペシャルカットインの実行タイミングとして選択する。
サブCPU91は、このようにしてスペシャルカットイン演出パターン選択処理を実行すると、その選択処理の結果(選択したスペシャルカットインの実行タイミング)を示す情報をスペシャルカットインの演出パターン設定情報としてサブRAM93の所定領域に格納する(ステップS1654)。このスペシャルカットイン演出パターン設定情報は、変動演出開始コマンドに含まれて画像音響制御基板100に送信され、これにより、サブCPU91が選択した実行タイミングでスペシャルカットインが実行されることになる。
[サブ制御基板90によるキャラ待機演出パターン設定処理]
図48は、図46のステップS166におけるキャラ待機演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、図46におけるステップS165のスペシャルカットイン演出パターン設定処理に続いて、図48に例示される一連のキャラ待機演出パターン設定処理を実行する。
サブCPU91は、まず、キャラ待機演出乱数を取得してサブRAM93に格納する(ステップS1660)。このキャラ待機演出乱数は、図12,13に基づいて上述したキャラ待機演出を実行するか否かを決定するための乱数であり、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算される。これに対して、サブCPU91は、通常遊技状態において第1特別図柄判定に係る変動開始コマンドを受信した時点のカウント値をキャラ待機演出乱数として取得して、サブRAM93の所定領域に格納する。
次に、サブCPU91は、キャラ待機演出抽選を実行する(ステップS1661)。サブROM92には、キャラ待機演出乱数と比較される乱数値(当選値)が記憶されており、サブCPU91は、ステップS1660の処理によって取得・格納したキャラ待機演出乱数が、サブROM92に記憶されているいずれかの乱数値(当選値)と一致するか否かに基づいて、キャラ待機演出を実行するか否かを判定する。
図には示されていないが、サブROM92には、キャラ待機演出抽選に係る上記の乱数値(当選値)として、大当たり用の乱数値(当選値)と、ハズレ用の乱数値(当選値)と、が記憶されている。サブCPU91は、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに基づいて、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを特定した場合は、取得・格納したキャラ待機演出乱数を上記大当たり用の乱数値(当選値)と比較する。一方、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに基づいて、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを特定した場合は、取得・格納したキャラ待機演出乱数を上記ハズレ用の乱数値(当選値)と比較する。
なお、サブROM92には、キャラ待機演出抽選に係る大当たり用の乱数値(当選値)として、キャラ待機演出抽選に係るハズレ用の乱数値(当選値)よりも多くの乱数値が記憶されている。このため、通常遊技状態における第1特別図柄の変動開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には、キャラ待機演出を実行すると決定され易く、逆に、「ハズレ」である場合には、キャラ待機演出を実行すると決定され難くなっている。
次に、サブCPU91は、ステップS1661の抽選結果に基づいて、キャラ待機演出を実行するか否かを判定する(ステップS1662)。ここで、キャラ待機演出を実行しないと判定された場合(ステップS1662:NO)、一連のキャラ待機演出パターン設定処理が終了して、後述するステップS167の討伐演出パターン設定処理に処理が進められる。
一方、サブCPU91、キャラ待機演出を実行すると判定した場合(ステップS1662:YES)、図47のステップS1654の処理によってスペシャルカットイン演出パターン情報がサブRAM93にセットされているか否かに基づいて、スペシャルカットインを実行するか否かを判定する(ステップS1663)。ここで、スペシャルカットインを実行すると判定した場合(ステップS1663:YES)、スペシャルカットイン有り用キャラ待機演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS1664)。逆に、スペシャルカットインを実行しないと判定した場合(ステップS1663:NO)スペシャルカットイン無し用キャラ待機演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS1665)。
そして、サブCPU91は、ステップS1664の処理、又は、ステップS1665の処理によってサブRAM93にセットしたキャラ待機演出パターン選択テーブルから演出パターンを読み出すことによって、キャラ待機演出の一の演出パターンを選択するキャラ待機演出パターン選択処理を実行する(ステップS1666)。そして、ステップS1666の選択結果を示す情報をキャラ待機演出の演出パターン設定情報としてサブRAM93の所定領域に格納する(ステップS1667)。このキャラ待機演出パターン設定情報は、変動演出開始コマンドに含まれて画像音響制御基板100に送信され、これにより、サブCPU91が選択した演出パターンでキャラ待機演出が実行されることになる。
[サブ制御基板90による討伐演出パターン設定処理]
図49は、図46のステップS167における討伐演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、図46におけるステップS166のキャラ待機演出パターン設定処理に続いて、図49に例示される一連の討伐演出パターン設定処理を実行する。この討伐演出パターン設定処理は、上述した討伐リーチが行われる図柄変動において、図17に示される各演出をどのような流れで進行させるかを決定するための処理である。
サブCPU91は、まず、図45におけるステップS1634の処理によって、討伐リーチに係る演出図柄の変動演出パターンが設定されたか否かに基づいて、討伐リーチを実行するか否かを判定する(ステップS1670)。ここで、討伐リーチを実行しないと判定された場合(ステップS1670:NO)、討伐演出パターン設定処理が終了して、後述するステップS168のチャンス演出パターン設定処理(図46参照)に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、討伐リーチを実行すると判定した場合(ステップS1670:YES)、メイン制御基板80から受信した第2特別図柄判定に係る変動開始コマンドに含まれている図柄の設定情報に基づいて、今回の第2特別図柄判定の判定結果が「10R確変」であるか否かを判定する(ステップS1671)。ここで、今回の第2特別図柄判定の判定結果が「10R確変」であると判定した場合(ステップS1671:YES)、10R確変用討伐・追撃連打演出の演出パターン選択処理を実行する(ステップS1672)。
本実施形態では、図17に基づいて上述したように、討伐リーチを構成する各演出の流れに関して、「変動演出パターンA」と「変動演出パターンB」が用意されている。ここで、「変動演出パターンA」は、討伐ボタン連打促進演出(図17(C)参照)から討伐成功演出(図17(E)参照)へと演出が進行する変動演出パターンである。一方の「変動演出パターンB」は、討伐ボタン連打促進演出(図17(C)参照)から討伐失敗演出(図17(G)参照)および追撃ボタン連打促進演出(図17(K)参照)を経由して、第2追撃成功演出(図17(O)参照)へと演出が進行する変動演出パターンである。
ここで、「変動演出パターンA」と「変動演出パターンB」とを比較した場合、「変動演出パターンB」の方が、討伐リーチを構成する演出の数が多いため、「変動演出パターンA」で討伐リーチが実行されるよりも全体の演出に要する時間が長いことが明らかである。
本実施形態では、第2特別図柄判定の判定結果が「10R確変」である場合に関する第2特別図柄の変動パターンとして、変動時間が第1時間である変動パターンAと、変動時間が第1時間よりも長い変動パターンBと、が用意されている。サブCPU91は、上記ステップS1672の処理において、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに含まれる変動パターンの設定情報に基づいて、第2特別図柄の変動パターンを特定する。そして、特定した変動パターンが変動パターンAである場合には「変動演出パターンA」を選択し、特定した変動パターンが変動パターンBである場合には「変動演出パターンB」を選択する。
なお、「変動演出パターンA」で討伐リーチが進行する場合、図18(A)に基づいて上述したように、討伐ボタン連打促進演出(図17(C)参照)に係る有効期間中に第2演出ボタン36が操作されたことに応じて討伐成功演出(図17(E)参照)および10R確変大当たり報知演出(図17(F)参照)が実行される確率は100%である。これに対して、「変動演出パターンB」で討伐リーチが進行する場合は、討伐ボタン連打促進演出(図17(C)参照)の後に、討伐成功演出(図17(E)参照)ではなく、討伐失敗演出(図17(G)参照)を実行する必要がある。このため、「変動演出パターンB」で討伐リーチが進行する場合に関しては、討伐ボタン連打促進演出(図17(C)参照)に係る有効期間中に第2演出ボタン36が操作されたことに応じて討伐成功演出(図17(E)参照)および10R確変大当たり報知演出(図17(F)参照)が実行されることはない。
サブCPU91は、今回の第2特別図柄判定の判定結果が「10R確変」ではないと判定した場合(ステップS1671:NO)、今回の第2特別図柄判定の判定結果が「3R確変」であるか否かを判定する(ステップS1673)。ここで、今回の第2特別図柄判定の判定結果が「3R確変」であると判定した場合(ステップS1673:YES)、3R確変用討伐・追撃連打演出の演出パターン選択処理を実行する(ステップS1674)。本実施形態の遊技機1では、「3R確変」に当選したことに応じて討伐リーチを実行する場合に関しては、討伐ボタン連打促進演出(図17(C)参照)から討伐失敗演出(図17(G)参照)および追撃ボタン連打促進演出(図17(K)参照)を経由して第1追撃成功演出(図17(M)参照)および3R確変大当たり報知演出へと演出が進行する変動演出パターンCのみが用意されている。このため、サブCPU91は、上記ステップS1674において、この変動演出パターンCを選択する処理を実行する。
一方、サブCPU91は、今回の第2特別図柄判定の判定結果が「3R確変」ではないと判定した場合(ステップS1673:NO)、すなわち「ハズレ」である場合、ハズレ用討伐・追撃連打演出の演出パターン選択処理を実行する(ステップS1675)。
変動開始時における第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」となって討伐リーチを実行する場合に関しては、「変動演出パターンD」と「変動演出パターンE」が用意されている。「変動演出パターンD」は、討伐ボタン連打促進演出(図17(C)参照)から討伐失敗演出(図17(G)参照)を経由してハズレ報知演出(図17(I)参照)へと演出が進行する変動演出パターンである。「変動演出パターンE」は、討伐ボタン連打促進演出(図17(C)参照)から討伐失敗演出(図17(G)参照)および追撃ボタン連打促進演出(図17(K)参照)を経由して、追撃失敗演出(図17(Q)参照)およびハズレ報知演出(図17(R)参照)へと演出が進行する変動演出パターンである。
このように、第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」となって討伐リーチを実行する場合に関して「変動演出パターンD」と「変動演出パターンE」が用意されていることから、サブCPU91は、上記ステップS1675の処理において、「変動演出パターンD」または「変動演出パターンE」を選択する。
サブCPU91は、ステップS1672の処理、ステップS1674の処理、又は、ステップS1675の処理によって討伐・追撃連打演出の演出パターンを選択した後、選択した演出パターンを示す情報を、討伐・追撃連打演出の演出パターン設定情報としてサブRAM93にセットする(ステップS1676)。この討伐・追撃連打演出の演出パターン設定情報は、図45におけるステップS1634の処理によって設定された討伐リーチに係る演出図柄の変動演出パターンを示す情報と共に、変動演出開始コマンドに含まれて画像音響制御基板100に送信され、これにより、サブCPU91によって設定された演出パターンで討伐リーチを構成する各演出が進行することになる。
なお、図17の表記から明らかなように、討伐リーチでは、討伐ボタン連打促進演出(図17(C)参照)が必ず実行される。このため、上記ステップS1676の処理では、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間を示す情報を含む演出パターン設定情報がセットされることになる。また、討伐ボタン連打促進演出(図17(C)参照)から討伐失敗演出(図17(G)参照)を経由して追撃ボタン連打促進演出(図17(K)参照)へと演出が進行する変動演出パターンが選択された場合には、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間を示す情報を更に含む演出パターン設定情報がセットされることになる。
また、本実施形態の遊技機1では、第2特別図柄判定の判定結果が「3R通常」となる場合があるが(図6(C)参照)、判定結果が「3R通常」となった場合には討伐リーチが実行されることはない。このため、図49に示される討伐演出パターン設定処理では、3R通常用討伐・追撃連打演出の演出パターン選択処理が実行されることはない。
[サブ制御基板90によるチャンス演出パターン設定処理]
図50は、図46のステップS168におけるチャンス演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、図46のステップS167における討伐演出パターン設定処理に続いて、図50に例示される一連のチャンス演出パターン設定処理を実行する。このチャンス演出パターン設定処理は、図23に基づいて上述したチャンス演出の演出パターンを設定する処理である。
サブCPU91は、まず、チャンス演出乱数を取得してサブRAM93に格納する(ステップS1680)。このチャンス演出乱数は、図23,24に基づいて上述したチャンス演出を実行するか否かを決定するための乱数であり、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算される。これに対して、サブCPU91は、通常遊技状態において第1特別図柄判定に係る変動開始コマンドを受信した時点のカウント値をチャンス演出乱数として取得して、サブRAM93の所定領域に格納する。
次に、サブCPU91は、チャンス演出抽選を実行する(ステップS1681)。サブROM92には、チャンス演出乱数と比較される乱数値(当選値)が記憶されており、サブCPU91は、ステップS1680の処理によって取得・格納したチャンス演出乱数が、サブROM92に記憶されているいずれかの乱数値(当選値)と一致するか否かに基づいて、チャンス演出を実行するか否かを判定する。
図には示されていないが、サブROM92には、上記の乱数値(当選値)として、大当たり用の乱数値(当選値)と、ハズレ用の乱数値(当選値)と、が記憶されている。サブCPU91は、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに基づいて、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを特定した場合は、取得・格納したチャンス演出乱数を上記大当たり用の乱数値(当選値)と比較する。一方、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに基づいて、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを特定した場合は、取得・格納したチャンス演出乱数を上記ハズレ用の乱数値(当選値)と比較する。
なお、サブROM92には、チャンス演出に係る大当たり用の乱数値(当選値)として、ハズレ用の乱数値(当選値)よりも多くの乱数値が記憶されている。このため、通常遊技状態における第1特別図柄の変動開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には、チャンス演出を実行すると決定され易く、逆に、「ハズレ」である場合には、チャンス演出を実行すると決定され難くなっている。
次に、サブCPU91は、ステップS1681の抽選結果に基づいて、チャンス演出を実行するか否かを判定する(ステップS1682)。ここで、チャンス演出を実行しないと判定された場合(ステップS1682:NO)、一連のチャンス演出パターン設定処理が終了して、後述するステップS169の示唆演出パターン設定処理に処理が進められる。
一方、サブCPU91、チャンス演出を実行すると判定した場合(ステップS1682:YES)、チャンス演出の演出パターン選択処理を実行する(ステップS1683)。本実施形態におけるチャンス演出は、その演出態様が1種類であると共に、その実行タイミングも固定された予告演出となっている。このため、ステップS1683においては、チャンス演出用に用意された一の演出パターンを選択する処理がサブCPU91によって実行される。
サブCPU91は、このようにしてチャンス演出の演出パターン選択処理を実行すると、その選択結果を示す情報をチャンス演出の演出パターン設定情報としてサブRAM93の所定領域にセットする(ステップS1684)。このチャンス演出の演出パターン設定情報は、変動演出開始コマンドに含まれて画像音響制御基板100に送信され、これにより、サブCPU91によって演出パターンが設定されたチャンス演出が実行されることになる。
[サブ制御基板90による示唆演出パターン設定処理]
図51は、図46のステップS169における示唆演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、図46のステップS168におけるチャンス演出パターン設定処理に続いて、図51に例示される一連の示唆演出パターン設定処理を実行する。
サブCPU91は、まず、示唆演出乱数を取得してサブRAM93に格納する(ステップS1690)。この示唆演出乱数は、図23,24に基づいて上述した示唆演出を実行するか否かを決定するための乱数であり、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算される。これに対して、サブCPU91は、通常遊技状態において第1特別図柄判定に係る変動開始コマンドを受信した時点のカウント値を示唆演出乱数として取得して、サブRAM93の所定領域に格納する。
次に、サブCPU91は、図50におけるステップS1684の処理によって、チャンス演出の演出パターン設定情報がサブRAM93にセットされているか否かに基づいて、今回の第1特別図柄の変動表示中にチャンス演出が実行されるか否かを判定する(ステップS1691)。
図23,24に基づいて上述したように、本実施形態の遊技機1では、低示唆演出はチャンス演出と同一変動内で複合し得るのに対して、高示唆演出はチャンス演出と同一変動内で複合することがない、という構成が採用されている。このため、今回の第1特別図柄の変動表示中にチャンス演出が実行されると判定された場合(ステップS1691:YES)、高示唆演出を実行するための処理を行わないようにするために、後述するステップS1699に処理が進められる。
サブCPU91は、今回の第1特別図柄の変動表示中にチャンス演出を実行しないと判定した場合(ステップS1691:NO)、高示唆演出を実行するか否かを決定するための高示唆演出抽選を行う(ステップS1692)。サブROM92には、高示唆演出に関して、示唆演出乱数と比較される乱数値(当選値)が記憶されており、サブCPU91は、ステップS1690の処理によって取得・格納した示唆演出乱数が、サブROM92に記憶されているいずれかの乱数値(当選値)と一致するか否かに基づいて、高示唆演出を実行するか否かを判定する。
図には示されていないが、サブROM92には、高示唆演出抽選に係る上記の乱数値(当選値)として、大当たり用の乱数値(当選値)と、ハズレ用の乱数値(当選値)と、が記憶されている。サブCPU91は、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに基づいて、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを特定した場合は、取得・格納した示唆演出乱数を上記大当たり用の乱数値(当選値)と比較する。一方、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに基づいて、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを特定した場合は、取得・格納した示唆演出乱数を上記ハズレ用の乱数値(当選値)と比較する。
なお、サブROM92には、高示唆演出抽選に係る大当たり用の乱数値(当選値)として、高示唆演出抽選に係るハズレ用の乱数値(当選値)よりも多くの乱数値が記憶されている。このため、通常遊技状態における第1特別図柄の変動開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には、高示唆演出を実行すると決定され易く、逆に、「ハズレ」である場合には、高示唆演出を実行すると決定され難くなっている。
次に、サブCPU91は、ステップS1692の抽選結果に基づいて、高示唆演出を実行するか否かを判定する(ステップS1693)。ここで、高示唆演出を実行しないと判定された場合(ステップS1693:NO)、ステップS1691においてチャンス演出を実行すると判定された場合と同様に、ステップS1699に処理が進められる。
一方、サブCPU91、高示唆演出を実行すると判定した場合(ステップS1693:YES)、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに含まれている図柄の設定情報に基づいて、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する(ステップS1694)。ここで、「大当たり」であると判定した場合(ステップS1694:YES)、大当たり用高示唆演出の演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS1695)。逆に、「大当たり」ではないと判定した場合(ステップS1694:NO)、ハズレ用高示唆演出の演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS1696)。
そして、サブCPU91は、サブRAM93にセットした演出パターン選択テーブルを参照して高示唆演出の演出パターンを選択する高示唆演出パターン選択処理を実行し(ステップS1697)、その選択結果を示す情報を高示唆演出パターン設定情報としてサブRAM93の所定領域にセットする(ステップS1698)。この高示唆演出パターン設定情報は、変動演出開始コマンドに含まれて画像音響制御基板100に送信され、これにより、サブCPU91が選択した演出パターンで高示唆演出が実行されることになる。
なお、図には示されていないが、大当たり用高示唆演出の演出パターン選択テーブルでは、第1高示唆演出と、第2高示唆演出と、第3高示唆演出と、のそれぞれの高示唆演出に対して、互いに異なる数の乱数値が対応付けられており、対応付けられている乱数値の個数が少ないものから多いものの順に並べると、第1高示唆演出、第2高示唆演出、第3高示唆演出の順となる。
また、図には示されていないが、ハズレ用高示唆演出の演出パターン選択テーブルでは、第1高示唆演出と、第2高示唆演出と、第3高示唆演出と、のそれぞれの高示唆演出に対して、互いに異なる数の乱数値が対応付けられており、対応付けられている乱数値の個数が少ないものから多いものの順に並べると、第3高示唆演出、第2高示唆演出、第1高示唆演出の順となる。
サブCPU91は、ステップS1697の処理において、ステップS1690の処理で取得・格納した示唆演出乱数と一致する乱数値に対応する高示唆演出の種別(第1高示唆演出、第2高示唆演出、又は、第3高示唆演出)を、サブRAM93にセットされている演出パターン選択テーブルから読み出すことによって、1の高示唆演出を選択する。
なお、本実施形態では、乱数値の振り分けに関して、大当たり用高示唆演出の演出パターン選択テーブルと、ハズレ用高示唆演出の演出パターン選択テーブルと、に上記のような特徴があることから、3種類の高示唆演出を大当たり信頼度が低いものから高いものの順に並べた場合に、第1高示唆演出、第2高示唆演出、第3高示唆演出の順となる(図24参照)。
サブCPU91は、今回の第1特別図柄の変動表示中にチャンス演出が実行されると判定した場合(ステップS1691:YES)、又は、高示唆演出を実行しないと判定した場合(ステップS1693:NO)、低示唆演出に関する以下のような処理を実行する。
すなわち、サブCPU91は、低示唆演出抽選を行う(ステップS1699)。サブROM92には、低示唆演出に関して、示唆演出乱数と比較される乱数値(当選値)が記憶されており、サブCPU91は、ステップS1690の処理によって取得・格納した示唆演出乱数が、サブROM92に記憶されているいずれかの乱数値(当選値)と一致するか否かに基づいて、低示唆演出を実行するか否かを判定する。
図には示されていないが、サブROM92には、低示唆演出抽選に係る上記の乱数値(当選値)として、大当たり用の乱数値(当選値)と、ハズレ用の乱数値(当選値)と、が記憶されている。サブCPU91は、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに基づいて、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを特定した場合は、取得・格納した示唆演出乱数を上記大当たり用の乱数値(当選値)と比較する。一方、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに基づいて、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを特定した場合は、取得・格納した示唆演出乱数を上記ハズレ用の乱数値(当選値)と比較する。
なお、サブROM92には、低示唆演出抽選に係る大当たり用の乱数値(当選値)として、低示唆演出抽選に係るハズレ用の乱数値(当選値)よりも多くの乱数値が記憶されている。このため、通常遊技状態における第1特別図柄の変動開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には、低示唆演出を実行すると決定され難く、逆に、「ハズレ」である場合には、低示唆演出を実行すると決定され易くなっている。
このように、低示唆演出は、「ハズレ」の場合に実行され易く、「大当たり」の場合には実行され難いため、図24に例示されるように、高示唆演出に比べると大当たり信頼度がかなり低い、大当たりに繋がり難い予告演出となっている。
図51の説明に戻り、サブCPU91は、ステップS1699における低示唆演出抽選を実行すると、その抽選結果に基づいて、低示唆演出を実行するか否かを判定する(ステップS1700)。ここで、低示唆演出を実行しないと判定された場合(ステップS1700:NO)、一連の示唆演出パターン設定処理が終了して、図46におけるステップS171に処理が進められる。
一方、サブCPU91、低示唆演出を実行すると判定した場合(ステップS1700:YES)、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに含まれている図柄の設定情報に基づいて、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する(ステップS1701)。ここで、「大当たり」であると判定した場合(ステップS1701:YES)、大当たり用低示唆演出の演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS1702)。逆に、「大当たり」ではないと判定した場合(ステップS1701:NO)、ハズレ用低示唆演出の演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS1703)。
そして、サブCPU91は、サブRAM93にセットした演出パターン選択テーブルを参照して低示唆演出の演出パターンを選択する低示唆演出パターン選択処理を実行し(ステップS1704)、その選択結果を示す情報を低示唆演出パターン設定情報としてサブRAM93の所定領域にセットする(ステップS1705)。この低示唆演出パターン設定情報は、変動演出開始コマンドに含まれて画像音響制御基板100に送信され、これにより、サブCPU91が選択した演出パターンで低示唆演出が実行されることになる。
なお、図には示されていないが、大当たり用低示唆演出の演出パターン選択テーブルでは、第1低示唆演出と、第2低示唆演出と、第3低示唆演出と、のそれぞれの低示唆演出に対して、互いに異なる数の乱数値が対応付けられており、対応付けられている乱数値の個数が少ないものから多いものの順に並べると、第1低示唆演出、第2低示唆演出、第3低示唆演出の順となる。
また、図には示されていないが、ハズレ用低示唆演出の演出パターン選択テーブルでは、第1低示唆演出と、第2低示唆演出と、第3低示唆演出と、のそれぞれの低示唆演出に対して、互いに異なる数の乱数値が対応付けられており、対応付けられている乱数値の個数が少ないものから多いものの順に並べると、第3低示唆演出、第2低示唆演出、第1低示唆演出の順となる。
サブCPU91は、ステップS1704の処理において、ステップS1690の処理で取得・格納した示唆演出乱数と一致する乱数値に対応する低示唆演出の種別(第1低示唆演出、第2低示唆演出、又は、第3低示唆演出)を、サブRAM93にセットされている演出パターン選択テーブルから読み出すことによって、1の低示唆演出を選択する。
なお、本実施形態では、乱数値の振り分けに関して、大当たり用低示唆演出の演出パターン選択テーブルと、ハズレ用低示唆演出の演出パターン選択テーブルと、に上記のような特徴があることから、3種類の低示唆演出を大当たり信頼度が低いものから高いものの順に並べた場合に、第1低示唆演出、第2低示唆演出、第3低示唆演出の順となる(図24参照)。
[サブ制御基板90による関連演出パターン設定処理]
図52は、図46のステップS171における関連演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、図46におけるステップS171の処理に続いて、図52に例示される一連の関連演出パターン設定処理を実行する。この関連演出パターン設定処理は、図14~図16に基づいて上述した過去関連演出、現在関連演出、及び、未来関連演出に関して、遊技者が操作レバー98を操作して所望の関連演出を視認できるようにするための処理である。
サブCPU91は、まず、関連演出乱数を取得してサブRAM93に格納する(ステップS1720)。この関連演出乱数は、関連演出を実行するか否か、言い換えれば、遊技者による操作レバー98の操作に応じて、関連演出ウインドウ75(図14参照)において関連演出を実行可能な状態にするか否かを決定するための乱数であり、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算される。これに対して、サブCPU91は、通常遊技状態において第1特別図柄判定に係る変動開始コマンドを受信した時点のカウント値を関連演出乱数として取得して、サブRAM93の所定領域に格納する。
次に、サブCPU91は、関連演出抽選を行う(ステップS1721)。サブROM92には、関連演出乱数と比較される乱数値(当選値)が記憶されており、サブCPU91は、ステップS1720の処理によって取得・格納した関連演出乱数が、サブROM92に記憶されているいずれかの乱数値(当選値)と一致するか否かに基づいて、関連演出を実行するか否かを判定する。
図には示されていないが、サブROM92には、関連演出抽選に係る上記の乱数値(当選値)として、大当たり用の乱数値(当選値)と、ハズレ用の乱数値(当選値)と、が記憶されている。サブCPU91は、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに基づいて、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを特定した場合は、取得・格納した関連演出乱数を上記大当たり用の乱数値(当選値)と比較する。一方、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに基づいて、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを特定した場合は、取得・格納した関連演出乱数を上記ハズレ用の乱数値(当選値)と比較する。
なお、サブROM92には、関連演出抽選に係る大当たり用の乱数値(当選値)として、関連演出抽選に係るハズレ用の乱数値(当選値)よりも多くの乱数値が記憶されている。このため、通常遊技状態における第1特別図柄の変動開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には、関連演出を実行すると決定され易く、逆に、「ハズレ」である場合には、関連演出を実行すると決定され難くなっている。
今回の第1特別図柄の変動開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合は、図46におけるステップS165~ステップS171の処理によって、大当たり信頼度が相対的に高い予告演出の演出パターンが設定され、第1特別図柄の変動表示中に、これらの大当たり信頼度が相対的に高い予告演出が実行されることになる。
これに対して、上記のように、第1特別図柄の変動開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合は、関連演出が実行され易く、遊技者が操作レバー98を操作することによって、大当たり信頼度が相対的に高い各種予告演出に関連する情報を関連演出ウインドウ95に表示させる機会が与えられ易い。このため、大当たり信頼度が相対的に高い各種予告演出と、これらの予告演出に関連する関連演出と、の相乗効果によって、当たり報知演出が実行されることに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。また、「ハズレ」の場合に関しても、第1特別図柄の変動パターンとして変動時間が相対的に長い変動パターンが選択された場合には、関連演出が実行可能な状態となり易い。このため、「ハズレ」の場合に関しても、当たり報知演出が実行されることに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。
次に、サブCPU91は、ステップS1721の抽選結果に基づいて、関連演出を実行するか否かを判定する(ステップS1722)。ここで、関連演出を実行しないと判定された場合(ステップS1722:NO)、関連演出パターン設定処理が終了して、図46におけるステップS165に処理が戻される。
一方、サブCPU91、関連演出を実行すると判定した場合(ステップS1722:YES)、過去演出選択処理を実行し(ステップS1723)、現在演出選択処理を実行し(ステップS1724)、未来演出選択処理を実行する(ステップS1725)。
上記ステップS1723における過去演出選択処理としては、例えば、図16(A)に基づいて上述したように、演出Aに関連する過去関連演出Aと、演出Bに関連する過去関連演出Bと、演出Cに関連する過去関連演出Cと、を実行可能とする場合において、図45の処理によって演出パターンが設定された変動演出を構成する各演出(例えば、リーチ成立演出や、リーチ演出など)や、図46におけるステップS165~ステップS171の処理によって演出パターンが設定された各演出の中から、図16(A)で言うところの演出A~演出Cを選択する処理が一例として挙げられる。
また、上記ステップS1724における現在演出選択処理としては、例えば、図16(B)に基づいて上述したように、演出Aに関連する現在関連演出Aと、演出Bに関連する現在関連演出Bと、演出Cに関連する現在関連演出Cと、を実行可能とする場合において、図45の処理によって演出パターンが設定された変動演出を構成する各演出(例えば、リーチ成立演出や、リーチ演出など)や、図46におけるステップS165~ステップS171の処理によって演出パターンが設定された各演出の中から、図16(B)で言うところの演出A~演出Cを選択する処理が一例として挙げられる。
また、上記ステップS1725における未来演出選択処理としては、例えば、図16(C)に基づいて上述したように、演出Bに関連する未来関連演出Bと、演出Cに関連する未来関連演出Cと、を実行可能とする場合において、図45の処理によって演出パターンが設定された変動演出を構成する各演出(例えば、リーチ成立演出や、リーチ演出など)や、図46におけるステップS165~ステップS171の処理によって演出パターンが設定された各演出の中から、図16(C)で言うところの演出B,Cを選択する処理が一例として挙げられる。
サブCPU91は、ステップS1725の処理に続いて、関連演出パターン選択処理を実行する(ステップS1726)。例えば、ステップS1723の過去演出選択処理によって、図16(A)に示される演出A、演出B、及び演出Cの3つの演出を選択した場合、ステップS1726において、過去関連演出A、過去関連演出B、及び過去関連演出Cのそれぞれの演出内容を選択すると共に、各過去関連演出の実行可能期間を設定する処理を行う。
また、サブCPU91は、例えば、ステップS1724の現在演出選択処理によって、図16(B)に示される演出A、演出B、及び演出Cの3つの演出を選択した場合、ステップS1726において、現在関連演出A、現在関連演出B、及び現在関連演出Cのそれぞれの演出内容を選択すると共に、各現在関連演出の実行可能期間を設定する処理を行う。
また、サブCPU91は、例えば、ステップS1725の未来演出選択処理によって、図16(C)に示される演出B、及び演出Cの2つの演出を選択した場合、ステップS1726において、未来関連演出B、及び未来関連演出Cのそれぞれの演出内容を選択すると共に、各未来関連演出の実行可能期間を設定する処理を行う。
このように、サブCPU91は、ステップS1726において、過去演出、現在演出、及び未来演出の各演出に関する関連演出パターン選択処理を実行すると、その選択結果を示す情報を関連演出パターン設定情報としてサブRAM93の所定領域に格納する(ステップS1727)。
なお、本実施形態では、過去関連演出の実行可能期間と、現在関連演出の実行可能期間と、未来関連演出の実行期間と、が重なっている期間中において、いずれかの関連演出を遊技者が操作レバー98の操作によって任意に選択可能とするために、ステップS1723~ステップS1725の処理を全て実行する場合を例に説明する。これに対して他の実施形態では、ステップS1723~ステップS1725のうちの、いずれか1つ或いは2つの処理だけを行うようにしてもよい。
[サブ制御基板90による操作受付処理]
図53~図55は、図40のステップS30における操作受付処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、図40のステップS10におけるコマンド受信処理に続いて、以下の処理を実行する。すなわち、サブCPU91は、例えば、図52におけるステップS1727の処理によってサブRAM93にセットした関連演出パターン設定情報と、第1特別図柄の変動表示が開始されてからの経過時間と、に基づいて、過去関連演出の有効期間中であるか否かを判定する(ステップS401)。
サブCPU91は、過去関連演出の有効期間中であると判定した場合(ステップS401:YES)、操作レバー98を後ろ側(手前)に傾けた状態でレバーボタンが押下されたことを通知する操作信号が入力されたか否かに基づいて、操作レバー98の後選択レバー操作が行われたか否かを判定する(ステップS402)。ここで、操作レバー98の後選択レバー操作が行われたと判定した場合(ステップS402:YES)、過去関連演出開始コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS403)。具体的には、サブRAM93にセットした関連演出パターン設定情報に基づいて、現在の有効期間中の後選択レバー操作に応じて実行すべき過去関連演出の演出内容を特定し、特定した過去関連演出の実行を指示する過去関連演出開始コマンドをサブRAM93にセットする。
この過去関連演出開始コマンドは、図40のステップS40におけるコマンド送信処理によって画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信され、画像音響制御CPU101(及びランプCPU121)が過去関連演出開始コマンドに基づく処理を実行することによって、サブCPU91によって指示された過去関連演出が開始されることになる。
サブCPU91は、ステップS403の処理を実行した場合、過去関連演出の有効期間中ではないと判定した場合(ステップS401:NO)、操作レバー98の後選択レバー操作が行われていないと判定した場合(ステップS402:NO)、例えば、図52におけるステップS1727の処理によってサブRAM93にセットした関連演出パターン設定情報と、第1特別図柄の変動表示が開始されてからの経過時間と、に基づいて、現在関連演出の有効期間中であるか否かを判定する(ステップS404)。
サブCPU91は、現在関連演出の有効期間中であると判定した場合(ステップS404:YES)、操作レバー98を傾けることなくレバーボタンが押下されたことを通知する操作信号が入力されたか否かに基づいて、操作レバー98の方向選択なしレバー操作が行われたか否かを判定する(ステップS405)。ここで、操作レバー98の方向選択なしレバー操作が行われたと判定した場合(ステップS405:YES)、現在関連演出開始コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS406)。具体的には、サブRAM93にセットした関連演出パターン設定情報に基づいて、現在の有効期間中の方向選択なしレバー操作に応じて実行すべき現在関連演出の演出内容を特定し、特定した現在関連演出の実行を指示する現在関連演出開始コマンドをサブRAM93にセットする。
この現在関連演出開始コマンドは、図40のステップS40におけるコマンド送信処理によって画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信され、画像音響制御CPU101(及びランプCPU121)が現在関連演出開始コマンドに基づく処理を実行することによって、サブCPU91によって指示された現在関連演出が開始されることになる。
サブCPU91は、ステップS406の処理を実行した場合、現在関連演出の有効期間中ではないと判定した場合(ステップS404:NO)、操作レバー98の方向選択なしレバー操作が行われていないと判定した場合(ステップS405:NO)、例えば、図52におけるステップS1727の処理によってサブRAM93にセットした関連演出パターン設定情報と、第1特別図柄の変動表示が開始されてからの経過時間と、に基づいて、未来関連演出の有効期間中であるか否かを判定する(ステップS407)。
サブCPU91は、未来関連演出の有効期間中であると判定した場合(ステップS407:YES)、操作レバー98を前側(手前)に傾けた状態でレバーボタンが押下されたことを通知する操作信号が入力されたか否かに基づいて、操作レバー98の前選択レバー操作が行われたか否かを判定する(ステップS408)。ここで、操作レバー98の前選択レバー操作が行われたと判定した場合(ステップS408:YES)、未来関連演出開始コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS409)。具体的には、サブRAM93にセットした関連演出パターン設定情報に基づいて、現在の有効期間中の前選択レバー操作に応じて実行すべき未来関連演出の演出内容を特定し、特定した未来関連演出の実行を指示する未来関連演出開始コマンドをサブRAM93にセットする。
この未来関連演出開始コマンドは、図40のステップS40におけるコマンド送信処理によって画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信され、画像音響制御CPU101(及びランプCPU121)が未来関連演出開始コマンドに基づく処理を実行することによって、サブCPU91によって指示された未来関連演出が開始されることになる。
サブCPU91は、ステップS409の処理を実行した場合、未来関連演出の有効期間中ではないと判定した場合(ステップS407:NO)、操作レバー98の前選択レバー操作が行われていないと判定した場合(ステップS408:NO)、図54に例示されるように、上述したステップS1676の処理によって、討伐リーチの変動演出パターンが「変動演出パターンA」であることを示す設定情報がサブRAM93に格納されているか否かを判定する(ステップS411)。ここで、討伐リーチの変動演出パターンが「変動演出パターンA」であることを示す設定情報がサブRAM93に格納されていないと判定した場合(ステップS411:NO)、後述する図55のステップS429に処理が進められる。
サブCPU91は、討伐リーチの変動演出パターンが「変動演出パターンA」であることを示す設定情報がサブRAM93に格納されていると判定した場合(ステップS411:YES)、討伐ボタン連打促進演出(図17(C)参照)に係る有効期間中であるか否かを判定する(ステップS412)。具体的には、本実施形態では、討伐リーチが実行される第2特別図柄の変動表示の開始時に行われる図49のステップS1676の処理によって、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間を示す情報を含む演出パターン設定情報がサブRAM93にセットされる。このため、サブCPU91は、この有効期間を示す情報と、討伐リーチが実行される第2特別図柄の変動表示が開始されてからの経過時間と、に基づいて、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中であるか否かを判定する。
サブCPU91は、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中であると判定した場合(ステップS412:YES)、第1演出ボタン35が操作されたか否かを判定する(ステップS413)。ここで、第1演出ボタン35が操作されていないと判定された場合(ステップS413:NO)、後述するステップS421に処理が進められる。
サブCPU91は、第1演出ボタン35が操作されたと判定した場合(ステップS412:YES)、今回の第1演出ボタン35の操作が討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中における1回目の操作であるか否かを判定する(ステップS414)。ここで、1回目の操作であると判定した場合(ステップS414:YES)、図18(A)に基づいて上述したように、20%の確率で当選する討伐成功演出抽選を実行する(ステップS415)。一方、今回の第1演出ボタン35の操作が討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中における1回目の操作ではないと判定した場合(ステップS414:NO)、図18(A)に基づいて上述したように、10%の確率で当選する討伐成功演出抽選を実行する(ステップS416)。
そして、サブCPU91は、ステップS415またはステップS416の討伐成功演出抽選に当選したか否かを判定する(ステップS417)。ここで、いずれかの討伐成功演出抽選に当選したと判定した場合(ステップS417:YES)、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間を終了させ(ステップS418)、図17(E)に基づいて上述した討伐成功演出を実行する(ステップS419)。具体的には、討伐成功演出の実行を指示するコマンドをサブRAM93にセットする。
サブCPU91は、第1演出ボタン35が操作されていないと判定した場合(ステップS413:NO)、第2演出ボタン36が操作されたか否かを判定する(ステップS421)。ここで、第2演出ボタン36が操作されたと判定した場合(ステップS421:YES)、その操作が討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第2演出ボタン36の1回目の操作であるか否かを判定する(ステップS422)。
サブCPU91は、第2演出ボタン36の操作が討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第2演出ボタン36の1回目の操作であると判定した場合(ステップS422:YES)、図18(A)に基づいて上述したように、100%の確率で当選する討伐成功演出抽選を実行する(ステップS423)。このように、ここでの討伐成功演出抽選には100%の確率で当選するため、ステップS418の処理と同様に有効期間を終了させ(ステップS424)、ステップS419の処理と同様に討伐成功演出を実行する(ステップS425)。
なお、本実施形態の遊技機1では、変動演出パターンAの討伐リーチが実行される場合、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間中における第2演出ボタン36の1回目の操作に応じて、必ず討伐成功演出を実行するという構成が採用されている。このため、図18(A)に基づいて上述したのとは異なり、例えば、第2演出ボタン36の1回目の操作であると判定した場合(ステップS422:YES)、ステップS423の討伐成功演出抽選を実行することなく、ステップS424以降の処理を実行してもよい。
一方、サブCPU91は、討伐リーチの変動演出パターンが「変動演出パターンA」であることを示す設定情報がサブRAM93に格納されていないと判定した場合(ステップS411:NO)、図55に例示されるように、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中であるか否かを判定する(ステップS429)。具体的には、本実施形態では、討伐リーチが実行される第2特別図柄の変動表示の開始時に行われる図49のステップS1676の処理によって、討伐ボタン連打促進演出に係る有効期間を示す情報に加えて、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間を示す情報を含む演出パターン設定情報がサブRAM93にセットされる。このため、サブCPU91は、後者の有効期間を示す情報と、討伐リーチが実行される第2特別図柄の変動表示が開始されてからの経過時間と、に基づいて、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中であるか否かを判定する。
サブCPU91は、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中であると判定した場合(ステップS429:YES)、第1演出ボタン35が操作されたか否かを判定する(ステップS430)。サブCPU91は、第1演出ボタン35が操作されたと判定した場合(ステップS430:YES)、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに含まれる図柄の設定情報に基づいて、今回の第2特別図柄の変動開始時に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「10R確変」であるか否かを判定する(ステップS431)。ここで、「10R確変」ではないと判定された場合(ステップS431:NO)、後述するステップS439に処理が進められる。
サブCPU91は、「10R確変」であると判定した場合(ステップS431:YES)、今回の第1演出ボタン35の操作が追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中における1回目の操作であるか否かを判定する(ステップS432)。ここで、1回目の操作であると判定した場合(ステップS432:YES)、図18(B)に基づいて上述したように、10%の確率で当選する第2追撃成功演出抽選を実行する(ステップS433)。一方、今回の第1演出ボタン35の操作が追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中における1回目の操作ではないと判定した場合(ステップS432:NO)、図18(B)に基づいて上述したように、15%の確率で当選する第2追撃成功演出抽選を実行する(ステップS434)。
そして、サブCPU91は、ステップS433またはステップS434の第2追撃成功演出抽選に当選したか否かを判定する(ステップS435)。ここで、いずれかの第2追撃成功演出抽選に当選したと判定した場合(ステップS435:YES)、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間を終了させ(ステップS436)、図17(O)に基づいて上述した第2追撃成功演出を実行する(ステップS437)。具体的には、第2追撃成功演出の実行を指示するコマンドをサブRAM93にセットする。
サブCPU91は、「10R確変」ではないと判定した場合(ステップS431:NO)、「3R確変」であるか否かを判定する(ステップS439)。ここで、「3R確変」であると判定した場合(ステップS439:YES)、今回の第1演出ボタン35の操作が追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中における1回目の操作であるか否かを判定する(ステップS440)。ここで、1回目の操作であると判定した場合(ステップS440:YES)、図18(C)に基づいて上述したように、5%の確率で当選する第1追撃成功演出抽選を実行する(ステップS441)。一方、今回の第1演出ボタン35の操作が追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間中における1回目の操作ではないと判定した場合(ステップS440:NO)、すなわち、2回目以降の操作である場合、図18(C)に基づいて上述したように、20%の確率で当選する第1追撃成功演出抽選を実行する(ステップS442)。
そして、サブCPU91は、ステップS441またはステップS442の第1追撃成功演出抽選に当選したか否かを判定する(ステップS443)。ここで、いずれかの第1追撃成功演出抽選に当選したと判定した場合(ステップS443:YES)、追撃ボタン連打促進演出に係る有効期間を終了させ(ステップS444)、図17(M)に基づいて上述した第1追撃成功演出を実行する(ステップS445)。具体的には、第1追撃成功演出の実行を指示するコマンドをサブRAM93にセットする。
[画像音響制御基板100による割込み処理]
次に、図56を参照しつつ、画像音響制御基板100において実行される割込み処理について説明する。ここで、図56は、画像音響制御基板100において実行される割込み処理を例示するフローチャートである。画像音響制御基板100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図56に例示される一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
まず、画像音響制御CPU101は、サブ制御基板90から受信したコマンドに基づいて表示画面70における画像表示を制御する画像表示制御処理を実行する(ステップS71)。この画像表示制御処理については、図57に基づいて後に詳述する。
ステップS71の処理に続いて、画像音響制御CPU101は、表示画面70で行われる画面表示と同期するように或いは非同期に、スピーカ38から各種の演出音を出力させるための演出音出力制御処理を実行する(ステップS72)。
ステップS72の処理に続いて、画像音響制御CPU101は、データ送信制御処理を実行する(ステップS73)。具体的には、画像音響制御基板100において行われる画像音響制御に関するデータをサブ制御基板90に送信する。これに対して、サブ制御基板90は、画像音響制御基板100から受信したデータをランプ制御基板120に転送する。これにより、表示画面70およびスピーカ38によって実行される演出と同期するように、枠ランプ37や盤面ランプ5、可動装飾部材14等が制御される。
[画像音響制御基板100による画像表示制御処理]
図57は、図56のステップS71における画像表示制御処理の詳細フローチャートである。画像音響制御CPU101は、まず、サブ制御基板90から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS711)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS711:NO)、ステップS72に処理が進められる。
一方、画像音響制御CPU101は、サブ制御基板90からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS711:YES)、そのコマンドに含まれている設定情報を制御RAM103にセットする(ステップS712)。そして、制御RAM103にセットした設定情報に基づいて、表示画面70に演出画像をどのように表示すべきかを判断し、VDP104の描画処理を制御するためのディスプレイリストを作成して制御RAM103の所定領域に格納し(ステップS713)、そのディスプレイリストをVRAM106のディスプレイリスト記憶領域にセットする(ステップS714)。このディスプレイリスト記憶領域にセットされたディスプレイリストに基づいてVDP104が描画処理を実行することによって、サブ制御基板90から指示された演出表示が実現されることになる。
[その他]
以下、本明細書で開示した実施形態(実施例)に関連する発明を参考発明として開示しておく。
(参考発明1)
参考発明1-1の遊技機は、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定された場合に、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
演出を制御する演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定されたことを報知する当たり報知演出と、当該当たり報知演出が実行されることを期待させる第1期待演出と、前記当たり報知演出が実行されることを期待させる第2期待演出と、を実行可能であり、
前記第1期待演出の実行中に、当該第1期待演出の演出内容が第1演出内容から第2演出内容に変化するときと、当該第1期待演出の演出内容が前記第1演出内容から変化しないときと、があり、
前記第1期待演出の演出内容が前記第1演出内容から前記第2演出内容に変化していない状態で前記第2期待演出が開始される第1確率と、前記第1期待演出の演出内容が前記第1演出内容から前記第2演出内容に変化した後に前記第2期待演出が開始される第2確率と、が互いに異なる、ことを特徴とするものである。
この遊技機によれば、第1期待演出の演出内容が第1演出内容から第2演出内容に変化する前に第2期待演出が開始される第1確率と、第1期待演出の演出内容が第1演出内容から第2演出内容に変化した後に第2期待演出が開始される第2確率と、が互いに異なる。このため、第2期待演出が実行されることを期待する遊技者に、第1期待演出の演出内容が変化するか否かに注目させることが可能であり、第1期待演出および第2期待演出の相乗効果によって、高い演出効果を得ることが可能である。
また、参考発明1-2の遊技機は、参考発明1-1の遊技機において、
前記第2確率が前記第1確率よりも高い、ことを特徴とするものである。
この遊技機によれば、第1期待演出の演出内容が第1演出内容から第2演出内容に変化した後の方が、第1期待演出の演出内容が第1演出内容から第2演出内容に変化する前に比べて、第2期待演出が開始され易い。このため、第2期待演出が実行されることを期待する遊技者に対して、第1期待演出の演出内容が第1演出内容から第2演出内容に変化することを期待させることができ、第1期待演出の演出内容を変化させることによって、第2期待演出が実行されることに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。
(参考発明2)
参考発明2-1の遊技機は、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定された場合に、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
演出を制御する演出制御手段と、を備え、
前記判定の結果に基づく演出には、第1タイミングで実行される第1演出と、前記第1タイミングとは異なる第2タイミングで実行される第2演出と、があり、
前記演出制御手段は、
遊技者による第1の操作に応じて、前記第1演出に関連する第1関連演出を実行し、遊技者による第2の操作に応じて、前記第2演出に関連する第2関連演出を実行する、ことを特徴とするものである。
この遊技機によれば、遊技者による操作が第1の操作であれば、第1演出に関連する第1関連演出が実行され、遊技者による操作が第2の操作であれば、第2演出に関連する第2関連演出が実行される。このため、遊技者は、操作を変えることによって、第1演出および第2演出のうちのいずれか一方の演出に関する情報を任意に取得することができ、操作に関わらず操作対応演出が固定である場合に比べて、演出効果が高い操作対応演出を実行することが可能である。
(参考発明3)
参考発明3-1の遊技機は、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定された場合に、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
演出を制御する演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記判定の結果に基づいて、第1期間中に第1の操作を遊技者に促す第1の操作促進演出と、前記第1期間よりも後の第2期間中に第2の操作を遊技者に促す第2の操作促進演出と、を実行可能であり、
前記第1期間中に前記第1の操作が行われたことに応じて、第1成功演出または第1失敗演出のいずれか一方を実行し、
前記第2期間中に前記第2の操作が行われたことに応じて、第2成功演出または第2失敗演出のいずれか一方を実行し、
前記第1成功演出を実行した場合、前記第2成功演出および前記第2失敗演出をどちらも実行せず、前記第1失敗演出を実行した場合に、前記第2成功演出および前記第2失敗演出のいずれか一方を実行可能である、ことを特徴とするものである。
この遊技機によれば、第1失敗演出が実行されると、その後に第2の操作促進演出が実行され、この第2の操作促進演出が実行される第2期間中における第2の操作に応じて、第2成功演出が実行されることがある。このように、第1失敗演出が実行されたとしても、その後に第2成功演出が実行されることがあるため、第1失敗演出を実行することによって、成功演出が実行されることに対する遊技者の期待感が著しく低下するといった問題が生じるのを容易且つ効果的に抑制可能である。
(参考発明4)
参考発明4-1の遊技機は、
遊技の進行を制御する遊技制御部と、演出を制御する演出制御部と、を具備する遊技機であって、
前記遊技制御部は、
取得情報および種類情報を含む複数の情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定された場合に、当該判定に用いられた前記取得情報と一緒に取得された前記種類情報に基づいて、前記特別遊技の種類を決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定された特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
第1遊技状態と、当該第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態と、を含む複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態で遊技を制御する遊技制御手段と、
前記判定の権利を保留可能な保留手段と、
前記保留手段によって保留された前記権利に対して前記判定が行われる前に、前記特別遊技を実行するか否かの事前判定を行う事前判定手段と、
前記演出制御部に情報を送信する送信手段と、を備え、
前記演出制御部は、
前記送信手段によって送信された情報を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された情報に基づいて演出を実行する演出実行手段と、を備え、
前記取得手段によって取得される取得情報には、少なくとも、第1取得情報と、第2取得情報と、があり、
前記判定手段は、
前記第1遊技状態において、前記取得手段によって前記第1取得情報が取得された場合には前記特別遊技を実行すると判定する一方、前記取得手段によって前記第2取得情報が取得された場合には前記特別遊技を実行しないと判定し、
前記第2遊技状態において、前記取得手段によって、前記第1取得情報が取得された場合と、前記第2取得情報が取得された場合と、の両方の場合において、前記特別遊技を実行すると判定し、
前記遊技制御部は、
前記取得手段によって前記第2取得情報が取得された場合に、当該第2取得情報と一緒に前記取得手段によって取得された前記種類情報に基づいて、特別遊技の種類を特定可能な特別遊技情報を取得可能な特別遊技情報取得手段を更に備え、
前記送信手段は、
前記取得手段によって前記第2取得情報が取得された場合に、前記事前判定手段による事前判定の結果を示す事前判定情報と、前記特別遊技情報取得手段によって取得された特別遊技情報と、を前記演出制御部に送信可能であり、
前記演出実行手段は、
前記受信手段によって受信された前記事前判定情報および前記特別遊技情報に基づいて、所定演出を実行可能である、ことを特徴とするものである。
この遊技機によれば、第1遊技状態では特別遊技を実行しないと判定される一方、第2遊技状態では特別遊技を実行すると判定される第2取得情報が取得された場合に、事前判定の結果を示す事前判定情報に加えて、特別遊技の種類を特定可能な特別遊技情報が演出制御部に送信される。このため、判定手段による判定が保留された時点では、第1遊技状態であるために特別遊技を実行しないと事前判定されるものの、判定手段による判定が実際に行われるときには第2遊技状態であり特別遊技を実行すると判定されるような場合についても、特別遊技情報が送信されるため、事前判定情報および特別遊技情報に基づく効果的な所定演出を実行可能である。
(参考発明5)
参考発明5-1の遊技機は、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
前記判定が行われると、所定の特別図柄表示手段に特別図柄を変動表示させてから前記判定の結果を示す特別図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定されたことを示す特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示された場合に、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
演出を制御する演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記特別図柄の変動表示に伴って演出図柄を変動表示する変動演出を実行し、前記特別図柄の停止表示に伴って前記判定の結果を示す演出図柄を停止表示する停止演出を実行し、
前記停止演出には、前記特別遊技が実行されることを報知する第1停止演出と、前記特別遊技が実行されないことを報知する第2停止演出と、があり、
前記演出制御手段は、
前記第1停止演出が実行されることを予告する前記第2停止演出を実行可能である、ことを特徴とするものである。
ところで、(特別遊技が実行されることを報知する)第1停止演出が実行されることなく、(特別遊技が実行されないことを報知する)第2停止演出が繰り返し実行される期間が長く続くと、特別遊技が実行されることに対する遊技者の期待感が低下していき、結果として、遊技者が不快感を覚えてしまうことが懸念される。これに対して、上記の遊技機によれば、(特別遊技が実行されることを報知する)第1停止演出が実行されることを予告する第2停止演出が実行されることがある。このため、第2停止演出を実行することによって、特別遊技が実行されることを遊技者に期待させることができ、遊技者が覚える上記の不快感を軽減することが可能である。
(参考発明6)
参考発明6-1の遊技機は、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
前記判定が行われると、所定の図柄表示手段に図柄を変動表示させてから前記判定の結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定されたことを示す図柄が前記図柄表示手段に停止表示された場合に、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
演出を制御する演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記判定の結果に基づいて、前記特別遊技が実行されることを報知する当たり報知演出と、当該当たり報知演出が実行されることを期待させる期待演出と、前記当たり報知演出が実行される可能性があることを示唆する示唆演出と、を実行可能であり、
前記示唆演出には、前記可能性が相対的に低いことを示唆する低示唆演出と、前記可能性が相対的に高いことを示唆する高示唆演出と、があり、
前記演出制御手段は、
前記図柄の変動表示中に前記期待演出および前記示唆演出を実行する場合、当該図柄の変動表示中に、前記高示唆演出を実行することなく前記低示唆演出を実行する示唆演出制御を実行可能であり、
前記期待演出および前記低示唆演出が実行される方が、前記期待演出が実行されることなく前記低示唆演出が実行されるよりも前記可能性が高い、ことを特徴とするものである。
高示唆演出は、当たり報知演出が実行される可能性が相対的に高いことを示唆する演出であるのに対して、低示唆演出は、当たり報知演出が実行される可能性が相対的に低いことを示唆する演出である。このため、遊技者は、低示唆演出よりも高示唆演出が実行されることを期待することになり、高示唆演出が実行されることなく低示唆演出が頻繁に実行されると、当たり報知演出が実行されることに対する遊技者の期待感が著しく低下してしまうことが懸念される。これに対して、上記の遊技機によれば、図柄の変動表示中に期待演出が実行される場合、この図柄の変動表示中に、高示唆演出が実行されずに低示唆演出が実行される。また、期待演出および低示唆演出が実行される方が、期待演出が実行されることなく低示唆演出が実行されるよりも(当たり報知演出が実行される)可能性が高い。このため、期待演出に伴って低示唆演出が実行されたことに応じて当たり報知演出が実行されることによって、低示唆演出は、当たり報知演出が実行されることを期待できない演出である、といった遊技者の印象を改善すると共に、低示唆演出は、期待演出と複合すれば当たり報知演出の実行が期待できる演出であるといった良い印象を遊技者に与えることが可能であり、低示唆演出が頻繁に実行されることで当たり報知演出が実行されることに対する遊技者の期待感が著しく低下するといった上記の問題が生じるのを容易且つ効果的に抑制することが可能である。
なお、上記参考発明1~6の発明を組み合せてもよい。
[変形例]
なお、上記実施形態では、本発明をいわゆるV-ST機と呼ばれる1種タイプのパチンコ遊技機に適用した場合について説明したが、本発明を、確変ループタイプと呼ばれる1種タイプのパチンコ遊技機や、いわゆるST機と呼ばれる1種タイプのパチンコ遊技機、いわゆる1種2種混合タイプと呼ばれるパチンコ遊技機等の他の遊技機に適用してもよい。
また、上記実施形態で説明した遊技機1の構成や各部材の動作態様は単なる一例に過ぎず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、乱数値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。上記実施形態で例示した図面等も単なる一例であって、他の態様であってもよい。
1 遊技機(パチンコ遊技機)、7 画像表示装置、21 第1始動口、22 第2始動口、23 開閉部材、26 第1大入賞口、28 第2大入賞口、41 第1特別図柄表示器、42 第2特別図柄表示器、70 表示画面、75 関連演出ウインドウ、76 過去ウインドウ、77 現在ウインドウ、78 未来ウインドウ、80 メイン制御基板、81 メインCPU、90 サブ制御基板、91 サブCPU、98 操作レバー、100 画像音響制御基板、101 画像音響制御CPU、211 第1始動口センサ、221 第2始動口センサ、261 第1大入賞口センサ、262 第1大入賞口ソレノイド、281 第2大入賞口センサ、282 第2大入賞口ソレノイド、283 V入賞口センサ、284 排出口センサ、285 スライド部材、286 V入賞口ソレノイド、287 V入賞口。

Claims (1)

  1. 遊技の進行を制御する遊技制御部と、演出を制御する演出制御部と、を具備する遊技機であって、
    前記遊技制御部は、
    取得情報および種類情報を含む複数の情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
    前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定された場合に、当該判定に用いられた前記取得情報と一緒に取得された前記種類情報に基づいて、前記特別遊技の種類を決定する決定手段と、
    前記決定手段によって決定された特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    第1遊技状態と、当該第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態と、を含む複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態で遊技を制御する遊技制御手段と、
    前記判定の権利を保留可能な保留手段と、
    前記保留手段によって保留された前記権利に対して前記判定が行われる前に、前記特別遊技を実行するか否かの事前判定を行う事前判定手段と、
    前記演出制御部に情報を送信する送信手段と、を備え、
    前記演出制御部は、
    前記送信手段によって送信された情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段によって受信された情報に基づいて演出を実行する演出実行手段と、を備え、
    前記取得手段によって取得される取得情報には、少なくとも、第1取得情報と、第2取得情報と、があり、
    前記判定手段は、
    前記第1遊技状態において、前記取得手段によって前記第1取得情報が取得された場合には前記特別遊技を実行すると判定する一方、前記取得手段によって前記第2取得情報が取得された場合には前記特別遊技を実行しないと判定し、
    前記第2遊技状態において、前記取得手段によって、前記第1取得情報が取得された場合と、前記第2取得情報が取得された場合と、の両方の場合において、前記特別遊技を実行すると判定し、
    前記遊技制御部は、
    前記第1遊技状態において前記取得手段によって前記第2取得情報が取得されて前記特別遊技を実行しないと前記事前判定手段によって判定された場合に、当該第2取得情報と一緒に前記取得手段によって取得された前記種類情報に基づいて、前記第2遊技状態において前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定されて前記決定手段によって決定されることになる特別遊技の種類を特定可能な特別遊技情報を取得可能な特別遊技情報取得手段を更に備え、
    前記送信手段は、
    前記第1遊技状態において前記取得手段によって前記第2取得情報が取得された場合に、前記事前判定手段による事前判定の結果を示す事前判定情報と、前記特別遊技情報取得手段によって取得された特別遊技情報と、を前記演出制御部に送信可能であり、
    前記演出実行手段は、
    前記受信手段によって受信された前記事前判定情報および前記特別遊技情報に基づいて、所定演出を実行可能である、ことを特徴とする遊技機。
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