JP7173001B2 - 無線機器および無線機器の処理方法 - Google Patents

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Description

本技術は、無線機器および無線機器の処理方法に関する。
無線LANによって接続された2つの無線機器間において時刻の同期を行う際に、それぞれの機器が、メイン制御部の時刻を管理するクロック(システムクロック)と、無線制御部の時刻を管理するクロック(デバイスクロック=NICクロック)を持っている場合に、無線制御部を介してシステムクロックを機器間で同期させる方法として、例えば、以下の(A)、(B)が考えられる。
(A)IP層レベルのPTPを使用する方法
IEEE1588 PTP(Precision Time Protocol)に準拠したフォーマットのフレーム、即ちSYNCフレームやFOLLOW_UPフレーム、PDELAY_Reqフレーム、PDELAY_Respフレームを使用して、無線メディアを通してそのフレーム交換を行い、システムクロックを同期する(非特許文献1参照)。上位層でタイムスタンプを付与することを想定したフォーマットになるため、同期精度が悪くなる欠点がある。
(B)無線層レベルのクロック同期を利用する方法
802.11-2016規格にて規定されているFTM(Fine Timing Measurement)プロトコルを使用し、まず機器間のデバイスクロックのずれを求めて同期させる(非特許文献2参照)。その後、デバイスクロックの時刻値をシステムクロックに反映させる。
1588-2008 - IEEE Standard for a Precision Clock Synchronization Protocol for Networked Measurement and Control Systems IEEE 802.11-2016, IEEE Standard for Information technology?Telecommunications and information exchange between systems Local and metropolitan area networks?Specific requirements Part 11: Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer (PHY) Specifications
システムクロック同士が無線接続した相手機器と同期している条件としては、2機器のデバイスクロック同士が同期できている、あるいは互いのクロックのずれを高精度に把握して換算により同期が可能な状態であることと、それぞれの機器内においてデバイスクロックとシステムクロックの反映処理が済んだこと、が条件である。
しかし、相手機器内でのデバイスクロックとシステムクロックの反映処理が済んだかどうかは、一般的には知ることができない。そのため、別途上位層でのメッセージを無線送信して伝える必要があるが、専用のメッセージを生成して送信することは、無線メディアの利用の面でも、プロセッサの処理の面でも、効率が悪いという問題がある。
本技術の目的は、相手機器との間で同期対象クロックが正しく同期できたかを当該相手機器に効率よく伝えることにある。
本技術の概念は、
第1のクロックで時刻が管理されるメイン制御部と、
第2のクロックで時刻が管理される無線制御部と、
クロック同期の状況を管理するクロック同期管理部を備え
上記無線制御部は、無線接続された他の無線機器に、クロック同期の状況に関する情報をフレームの送信により通知する
無線機器にある。
本技術において、無線機器は、メイン制御部と、無線制御部と、クロック同期管理部を備えるものである。メイン制御部は、第1のクロックで時刻が管理される。無線制御部は、第2のクロックで時刻が管理される。同期管理部により、クロック同期の状況が管理される。無線接続された他の無線機器に、クロック同期の状況に関する情報がフレームの送信により通知される。
例えば、クロック同期の状況に関する情報は、同期ステータスを示す情報を含む、ようにされてもよい。この場合、例えば、同期ステータスは、同期しているおよび同期していない、という2つのステータス、あるいは同期している、同期していないおよび同期基準が厳しく同期不能、という3つのステータスを持つ、ようにされてもよい。
そして、この場合、例えば、クロック同期管理部は、所定時間内の第1のクロックと第2のクロックのクロック差分の絶対値が第2の閾値以下であるとき、同期している、と判定する、ようにされてもよい。また、この場合、例えば、クロック同期管理部は、所定時間内の第1のクロックと第2のクロックのクロック差分の絶対値が第2の閾値以下であり、かつ所定時間内の第2のクロックの他の無線機器との間のオフセットの絶対値が第1の閾値以下であるとき、同期している、と判定する、ようにされてもよい。また、この場合、例えば、クロック同期管理部は、同期していない状態が所定時間続いているとき、同期基準が厳しく同期不能、と判定する、ようにされてもよい。
また、例えば、クロック同期の状況に関する情報は、同期ステータスの判定のための基準をさらに含む、ようにされてもよい。また、例えば、クロック同期の状況に関する情報は、フレームの送信失敗率の情報をさらに含む、ようにされてもよい。また、例えば、クロック同期の状況に関する情報は、無線のトラフィック量の情報をさらに含む、ようにされてもよい。また、例えば、クロック同期の状況に関する情報は、第2のクロックの他の無線機器との間のクロックドリフトの情報をさらに含む、ようにされてもよい。
また、例えば、無線制御部は、他の無線機器に、フレームの送信により、第1のクロックと第2のクロックの対応付け情報を送信し、対応付け情報には、2つのクロックの差分情報が含まれる、ようにされてもよい。この場合、例えば、対応付け情報には、2つのクロックの粒度比情報がさらに含まれる、ようにされてもよい。
また、例えば、無線制御部は、クロック同期の状況に関する情報を、無線制御部の時刻を他の無線機器との間で計測するためのフレームの一部として送信する、ようにされてもよい。また、例えば、クロック同期の状況に関する情報に基づいたユーザインタフェース表示をする表示部をさらに備える、ようにされてもよい。そして、この場合、クロック同期管理部は、同期していない状態が所定時間続いているとき、表示部に、自局内が使用する同期完了判定基準を緩和してよいかの判断をユーザに要求するユーザインタフェース表示をし、ユーザが緩和することを許諾したとき、同期基準を変更する、ようにされてもよい。
このように本技術においては、無線制御部は無線接続された他の無線機器にクロック同期の状況に関する情報をフレームの送信により通知するものでる。そのため、同期対象クロックが正しく同期できたかを相手機器に効率よく伝えることが可能となる。
また、本技術の他の概念は、
第1のクロックで時刻が管理されるメイン制御部と、
第2のクロックで時刻が管理される無線制御部を備え、
上記無線制御部は、無線接続された他の無線機器から、クロック同期の状況に関する情報をフレームの受信により検知し、
上記クロック同期の状況に関する情報に基づいたユーザインタフェース表示をする表示部をさらに備える
無線機器にある。
本技術において、無線機器は、メイン制御部と、無線制御部を備えるものである。メイン制御部は、第1のクロックで時刻が管理される。無線制御部は、第2のクロックで時刻が管理される。無線接続された他の無線機器から、クロック同期の状況に関する情報がフレームの受信により検知される。表示部により、クロック同期の状況に関する情報に基づいたユーザインタフェース表示がされる。例えば、第1のクロックに基づいた処理を行うアプリケーション部をさらに備える、ようにされてもよい。
例えば、クロック同期の状況に関する情報は、同期ステータス情報を含む、ようにされてもよい。この場合、例えば、同期ステータスは、同期しているおよび同期していない、という2つのステータス、あるいは同期している、同期していないおよび同期基準が厳しく同期不能、という3つのステータスを持つ、ようにされてもよい。
また、この場合、例えば、同期ステータスが、同期基準が厳しく同期不能、を意味するステータスを示しているとき、表示部は、他の無線機器との同期基準を緩和してよいかの判断をユーザに要求するユーザインタフェース表示をし、ユーザが他の無線機器との同期基準を緩和することを許諾したとき、無線制御部は、他の無線機器に、同期基準の緩和をフレームの送信により伝える、ようにされてもよい。
このように本技術においては、無線制御部は無線接続された他の無線機器からクロック同期の状況に関する情報をフレームの受信により検知し、その情報に基づいたユーザインタフェース表示をするものである。そのため、クロック同期の状況などをユーザに適切に伝えることが可能となる。
本技術によれば、同期対象クロックが正しく同期できたかを相手機器に効率よく伝えることが可能となる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
PTP(Precision Time Protocol)の動作概要を示す図である。 FTM(Fine Timing Measurement)プロトコルの動作概要を示す図である。 FTMアクションフレームのフォーマットを示す図である。 802.1AS規格と802.11 FTMプロトコルを組み合わせて使用する場合の拡張されたFTMアクションフレームのフォーマットを示す図である。 実施の形態としての無線システムの構成例を示すブロック図である。 複数台の撮像機器のシャッターのタイミングを同期させる場合の無線システムの構成例を示すブロック図である。 複数台のオーディオ機器でオーディオ同期再生を行う場合の無線システムの構成例を示すブロック図である。 スピーカとマイクを用いて音波による測距を行う場合の無線システムの構成例を示すブロック図である。 通信システムを構成する2つの無線機器のシステムクロックの同期手順を示す図である。 マスター機器である無線機器A側においてシステムクロックの時刻をデバイスクロックに反映させる処理の処理フローの一例を示す図である。 マスター機器である無線機器Aとスレーブ機器である無線機器Bのデバイスクロックを同期させる処理の処理フローの一例を示す図である。 拡張FTMリクエストフレームのフォーマットの一例を示す図である。 拡張FTMアクションフレームのフォーマットの一例を示す図である。 スレーブ機器である無線機器B側においてデバイスクロックの時刻をシステムクロックに反映させる処理の処理フローの一例を示す図である。 マスター機器、スレーブ機器の同期状況管理処理の処理フローの一例を示す図である。 自局内同期完了判定処理の処理フローの一例を示す図である。 相手局内同期完了判定処理の処理フローの一例を示す図である。 自局内同期完了判定処理と相手局内同期完了判定処理が並列に行われる場合における同期状況管理処理の処理フローの一例を示す図である。 マスター機器である無線機器Aとスレーブ機器である無線機器Bのデバイスクロックを同期させる処理の処理フローの一例を示す図である。 第2の実施の形態で採用する拡張されたFTMリクエストフレームのフォーマットの一例を示す図である。 第2の実施の形態で採用する拡張されたFTMアクションフレームのフォーマットの一例を示す図である。 自局内同期完了判定処理の処理フローの一例を示す図である。 相手局内同期完了判定処理の処理フローの一例を示す図である。 同期基準緩和の可否判断のためのユーザインタフェース(UI)表示の一例を示す図である。 FTMアクションフレームのベンダー・スペシフィック・エレメントに対して、「clock granularity ratio」、「clock difference」の情報を載せた例を示す図である。 自局内同期完了判定処理の処理フローの一例を示す図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態
第1の実施の形態
第2の実施の形態
2.変形例
<1.実施の形態>
「参照規格の説明」
参照する規格を説明する。機器間で高精度な時刻同期を行う補正手法として、IEEE1588規格「1588-2008 - IEEE Standard for a Precision Clock Synchronization Protocol for Networked Measurement and Control Systems」が規定されている。この規格のプロトコルはPTP(Precision Time Protocol)とも呼ばれる。
図1は、PTPの動作概要を示している。詳細説明は省略するが、図1中の時刻を用いると、マスター(Master)-スレーブ(Slave)間の時刻のずれは、以下の数式(1)で表される。
Figure 0007173001000001
また、PTPの手法を、LAN(Local Area Network)用途に機能を規定した上位層規格として、802.1AS規格「802.1AS-2011 - IEEE Standard for Local and Metropolitan Area Networks - Timing and Synchronization for Time-Sensitive Applications in Bridged Local Area Networks」が定められている。この規格では、IEEE1588規格を参照しつつ、下位層の通信方式に依存しないマスタークロック選択のアルゴリズムならびにクロック中継の方法と、いくつかの下位層通信方式に対しては、さらに高精度に時刻ずれを算出するための専用の計測機構を提供するためのインターフェースをそれぞれ規定している。
そして、802.1AS規格と組み合わせる下位層の通信方式としてIEEE802.11無線LANを使用する場合の、無線機器間の高精度同期(時刻ずれ検出)を行うプロトコルとして、PTPの考え方をベースにしたFTM(Fine Timing Measurement)プロトコルが、802.11-2016規格にて規定されている。
図2は、FTMプロトコルの動作概要を示している。マスター(Master、図2中ではResponder)-スレーブ(Slave、図2中ではInitiator)間の時刻ずれは、上述の数式(1)において、t1~t4をt1_1~t1_4に読み替えることで同様に得られる。
図3は、図2中における、無線制御部の時刻を他の無線機器との間で計測する計測用フレームであるFTMアクション(action)フレームのフォーマットを示している。このフォーマットにおいて、FTMアクションフレームのペイロード(Payload)に当たる部分は、「Dialog Token」フィールド以降である。「Dialog Token」フィールドならびに「Follow Up Dialog Token」フィールドは、複数回送信されるFTMアクションフレームを対応付けるためのインデックスである。
「Follow Up Dialog Token」フィールドは、この後ろに記載される「ToD」フィールドならびに「ToA」フィールドが、以前に送信されたどのFTMアクションフレームのものに対応するかを示すものである。
「ToD」フィールドと「ToA」フィールドは、それぞれ、図2のt1_1とt4_1に相当する時刻情報(タイムスタンプ)が48ビットでピコsec単位の値として記載される。「ToD Error」フィールドならびに「ToA Error」フィールドには、それぞれ、「ToD」のタイムスタンプと「ToA」のタイムスタンプの最大誤差を示す情報が入る。
図3は、FTMプロトコルを単体で使用する場合のフォーマットであるが、802.1AS規格と802.11 FTMプロトコルを組み合わせて使用する場合には、拡張されたFTMアクションフレームが使用される。図4は、そのフォーマットを示している。新たに付加されたベンダー・スペシフィック・エレメント(Vendor Specific Element)が存在する。このエレメントの用途は、別のグランド・マスター(Grand Master)クロックの時刻を中継送信する際に必要な情報を載せることにある。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態について説明する。図5は、実施の形態としての無線システム10の構成例を示している。この無線システム10は、無線機器100Aと無線機器100Bを有する構成となっている。この実施の形態では、無線機器100Aがクロックマスター(Clock Master)の無線機器Aであり、無線機器100Bがクロックスレーブ(Clock Slave)の無線機器Bであるとする。
無線機器100A,100Bは、それぞれ、メイン制御部101と、無線制御部102と、表示部103を有している。メイン制御部101は、機器のホストプロセッサに相当する部分であり、アプリケーションプログラムの実行、メディアインタフェースの入出力信号の制御、クロック同期管理など、主にネットワーク層以上の通信プロトコル処理を行う。メディアインタフェースの入出力の例としては、操作信号の入力の他、オーディオや映像の出力のタイミング制御も含まれる。
無線制御部102は、メイン制御部101にて生成された上位層パケットに対するデータリンク層ヘッダの付加と解析、変復調、誤り訂正符号化と復号、増幅など、主にデータリンク層以下の通信レイヤの無線プロトコルの全ての機能を担う機能ブロックである。一般的に、無線制御部102は、メイン制御部101とは独立したデバイスであり、何らかのI/Oポートを介してメイン制御部101と接続される。
表示部103は、ユーザに入力を促す際の表示、あるいはユーザの判断を仰ぐ際の表示(ユーザインタフェース表示)などを行うために利用される。なお、表示部103は、無線機器100A,100Bが必ずしも有していなくてもよく、無線機器100A,100Bに有線または無線を介して接続された別体の表示機器で実現されてもよい。
無線機器100A,100Bは、システムクロック(同期対象クロック)を持っている。このシステムクロックは、メイン制御部101の時刻を管理するクロックであり、メイン制御部101で管理、参照される。無線制御部102は、デバイスクロック(参照クロック)を持っている。デバイスクロックは、無線制御部102の時刻を管理するクロックであり、無線制御部102で管理・参照される。
上述のt1_1(ToD)とt4_1(ToA)の時刻としてはフレームの無線送出時刻、受信開始時刻をできる限り正確に載せる必要があり、送出タイミング、受信タイミングをずれなく検出するためには、デバイスクロックを使用する。なお、図5の構成例では、クロックスレーブの無線機器が1台の例を示したが、クロックスレーブの無線機器が2台以上の例も考えらえる。
図6~図8は、クロック同期を利用するアプリケーションを具体化した無線システム10の構成例を示している。これらの図において、図5と対応する部分には、同一符号を付して示している。図6は、複数台の撮像機器のシャッターのタイミングを同期させる場合の構成例を示している。図7は、複数台のオーディオ機器でオーディオ同期再生を行う場合の構成例を示している。図8は、スピーカとマイクを用いて音波による測距を行う場合の構成例を示している。いずれの構成例においても、システムクロック(同期対象クロック)がタイミング取得に利用される。
図9を参照して、通信システム10を構成する2つの無線機器100A,100Bにおけるシステムクロック(同期対象クロック)の同期手順を説明する。なお、無線機器100Aと無線機器100Bの接続動作と、クロックマスターかクロックスレーブかを示すクロックロール(Clock Role)の決定は済んでいるものとする。以降では、(a)~(d)の4つの処理に分けて説明する。なお、(a)~(c)の処理は順に行われても、並列に行われてもよい。また、(d)の処理は、(a)~(c)の処理とは並列に行われる。
「(a)システムクロック→デバイスクロックの同期処理(無線機器A内)」
この処理は、マスター機器である無線機器A(無線機器100A)側において、システムクロックの時刻をデバイスクロックに反映させる処理である。図10は、処理フローを示している。
(1)まず、メイン制御部101は、無線制御部102側のデバイスクロックのカウントを読み出す。
(2)次に、メイン制御部101は、システムクロックのカウントを読み出す。
(3)次に、メイン制御部101は、デバイスクロックとシステムクロックの粒度、すなわち単位を揃えた上で、クロック差分を算出する。
(4)次に、メイン制御部101は、クロック差分に対して精度向上のための補正処理を行う。例えば、メイン制御部101と無線制御部102の間のインターフェースの遅延や、処理遅延を事前の測定により見積もっておき、この影響を予め排除する処理をする。なお、この補正処理は、必要に応じて行うものであり、行わなくてもよい。
(5)次に、メイン制御部101は、クロック差分を補正値として無線制御部102のデバイスクロックに反映させ、デバイスクロックのカウント補正をする。反映のさせ方は、クロックカウント値を直接上書きするか、何らかのフィルタをかけながら何度かに分けて近づけていくか、あるいは、クロックカウントの進み方を調整することで徐々に合わせていくか、などである。
なお、メイン制御部101は、(3)で算出したクロック差分を、機器内のデバイスクロック(参照クロック)とシステムクロック(同期対象クロック)との間の同期の状況を知るための入力情報として、過去一定期間の系列をモニタして保持しておく。この情報は後述する(d)同期状況管理処理で使用される。
「(b)デバイスクロック間同期処理(無線機器A-無線機器B間)」
この処理は、マスター機器である無線機器A(無線機器100A)とスレーブ機器である無線機器B(無線機器100B)のデバイスクロックを同期させる処理である。図11は、処理フローを示している。
この処理は、基本的に、図2のFTMプロトコルに準拠するが、FTMリクエストフレームとFTMアクションフレームのフォーマットに、それぞれ、図12、図13に示される拡張フィールドのついたフォーマットを採用する点が異なる。無線機器A、無線機器Bの無線制御部102は、それぞれ、FTMリクエストフレーム、FTMアクションフレーム(以下、これらのフレームを「通知用フレーム」という)の生成時に、現在の自身の機器内のシステムクロックとデバイスクロックの間の同期状況の情報を通知用フレームに格納する。
図12、図13における「Target Clock Sync Status」のフィールドに、同期ステータスを示す情報として、「同期している」もしくは「同期していない」のステータスを示す情報が格納される。また、「Used Sync Criteria」のフィールドに、「同期している」もしくは「同期していない」と判定した条件の情報が格納される。また、「Target Clock Identifier」のフィールドに、同期対象クロックが何であるかを明示的に示す情報も格納される。この実施の形態では、同期対象クロックはシステムクロックであることが示される。なお、図4に示すフォーマットと区別して互換性を確保するため、「Type」フィールドには、“0”以外の値を入れることとする。
無線機器A、無線機器Bの無線制御部102は、図11に示す処理(FTMプロトコル)を実行するが、通知用フレームを受信したら、それらの拡張フィールド(図12、図13の「Vender Specific Field」のフィールド参照)に記載されている相手側の無線機器内の同期状況の情報を保存し、受信する毎に更新する。
無線機器Bの無線制御部102は、無線機器Aの無線制御部102から“FTM_2(t1_1、t4_1)のFTMアクションフレームを受信し、それに対するACKフレームを無線機器Aの無線制御部102に送信した後、マスター、スレーブのデバイスクロック間のオフセットを算出する。詳細説明は省略するが、オフセットの算出方法は、FTMプロトコルと同じである。オフセット算出後、算出されたオフセットに応じて、無線機器Bの無線制御部102は、デバイスクロックのカウントを補正する。
補正の方法は実装に依存するが2通り考えられる。一つ目は、デバイスクロックカウンタのカウンタ値やスピード(周波数)を直接更新する方法である。これはハードウェアやファームウェアがこれを許すという条件が必要である。二つ目は、カウンタは直接操作せず、オフセットを補償する換算用補正値を別途保持しておき、デバイスクロックを読み出す際にそれを使って換算した値を返すことで、見かけ上補正される形にする方法である。直接カウンタを書き換えることができずカウンタがフリーランしている場合でも適用できる方法である。
オフセット算出時に、算出されたオフセットの情報を、機器間のデバイスクロックの同期の状況を知るための情報として、過去一定期間の系列をモニタして保持しておく。この情報は後述する(d)同期状況管理処理で使用される。なお、上記の補正方法において、カウンタを直接操作しない方法を適用した場合は、算出されたオフセット自体は絶対値がどんどん大きくなっていってしまうため、算出されたオフセットそのものではなく、補正用換算値により換算されたクロック値とのオフセット量をモニタして保持する対象とする。
「(c)デバイスクロック→システムクロックの同期処理(無線機器B内)」
この処理は、スレーブ機器である無線機器B(無線機器100B)側において、デバイスクロックの時刻をシステムクロックに反映させる処理である。図14は、処理フローを示している。基本的に、上述の「(a)システムクロック→デバイスクロックの同期処理」とは逆方向の同等の操作を行うことになる。
(1)まず、メイン制御部101は、システムクロックのカウントを読み出す。
(2)次に、メイン制御部101は、無線制御部102側のデバイスクロックのカウントを読み出す。
(3)次に、メイン制御部101は、デバイスクロックとシステムクロックのクロック差分を算出する。
(4)次に、メイン制御部101は、クロック差分に対して精度向上のための補正処理を行う。例えば、メイン制御部101と無線制御部102の間のインターフェースの遅延や、処理遅延を事前の測定により見積もっておき、この影響を予め排除する処理をする。なお、この補正処理は、必要に応じて行うものであり、行わなくてもよい。
(5)次に、メイン制御部101は、クロック差分を補正値としてシステムクロックに反映させ、システムクロックのカウント補正をする。反映のさせ方は、クロックカウント値を直接上書きするか、何らかのフィルタをかけながら何度かに分けて近づけていくか、あるいは、クロックカウントの進み方を調整することで徐々に合わせていくか、などである。
なお、メイン制御部101は、(3)で算出したクロック差分を、機器内のデバイスクロック(参照クロック)とシステムクロック(同期対象クロック)との間の同期の状況を知るための入力情報として、過去一定期間の系列をモニタして保持しておく。この情報は後述する(d)同期状況管理処理で使用される。
「(d)同期状況管理処理(無線機器A内、無線機器B内)」
この処理は、マスター機器である無線機器A(無線機器100A)側と、スレーブ機器である無線機器B(無線機器100B)側の双方で、上述した(a)~(c)の処理と並行して行われる処理である。この実施の形態において、同期状況管理処理は、メイン制御部101で行われるものとする。
図15は、同期状況管理処理の処理フローを示している。この処理フローによる処理周期は、同期状況の確認をどの程度の周期で行いたいかに応じて設定されるものであり、同期確認結果を使用するアプリケーションの要求によっても異なるが、例えば100ms、あるいは0.5sなどに設定される。
メイン制御部101は、ステップST1において、処理を開始する。その後、メイン制御部101は、ステップST2において、自局内同期完了判定処理をする。この自局内同期完了処理は、自局内のシステムクロック(同期対象クロック)がデバイスクロック(参照クロック)と十分に同期したか否かを判定する処理である。スレーブ機器である無線機器100B(無線機器B)においては、この自局内同期完了処理に、デバイスクロック(参照クロック)がマスター側に十分に同期したか否かを判定する処理も追加される。
図16は、自局内同期完了判定処理の処理フローを示している。メイン制御部101は、ステップST11において、処理を開始する。その後、メイン制御部101は、ステップST12において、自局がスレーブ機器であるか否かを判定する。スレーブ機器であるとき、メイン制御部101は、ステップST13の処理に移る。
このステップST13において、メイン制御部101は、デバイスクロックがマスター側に十分に同期したか否かを判定する。この判定の基準は、マスターに対するデバイスクロックのオフセットの絶対値が、一定時間の間、第1の閾値(デバイスクロック間の要求同期精度に相当する)以内に収まっていることとする。この一定時間は、例えば、同期確認結果を使用するアプリケーションに応じて自動的に、あるいはユーザによって任意に設定される。
デバイスクロックがマスター側に十分に同期したと判定するとき、メイン制御部101は、ステップST14の処理に移る。なお、ステップST12でスレーブ機器でないとき、メイン制御部101は、直ちに、ステップST14の処理に移る。マスター機器は、機器間デバイスクロック誤差が常時0の扱いなので、ステップST13の処理はスキップされる。
このステップST14において、メイン制御部101は、自局内のシステムクロックがデバイスクロックと十分に同期したか否かを判定する。この判定の基準は、システムクロックとデバイスクロックのクロック差分の絶対値が、一定時間の間、第2の閾値(機器内のシステムクロック、デバイスクロック間の要求同期精度に相当する)以内に収まっていることとする。この一定時間は、例えば、同期確認結果を使用するアプリケーションに応じて自動的に、あるいはユーザによって任意に設定される。
自局内のシステムクロックがデバイスクロックと十分に同期したと判定するとき、メイン制御部101は、ステップST5において、自局内同期ステータスを「同期している」に更新する。メイン制御部101は、このステップST15の処理の後、ステップST16において、処理を終了する。
また、ステップST13でデバイスクロックがマスター側に十分に同期したと判定しないとき、あるいはステップST14で自局内のシステムクロックがデバイスクロックと十分に同期したと判定しないとき、メイン制御部101は、ステップST17において、自局内同期ステータスを「同期していない」に更新する。メイン制御部101は、このステップST17の処理の後、ステップST16において、処理を終了する。
図15に戻って、メイン制御部101は、ステップST3において、自局内同期ステータス、つまり「同期している」あるいは「同期していない」のステータスが、通知用フレーム(図12、図13参照)の「Target Clock Sync Status」のフィールドに書かれる。また。この通知用フレームの「Inter-device Sync accuracy」のフィールドに、デバイスクロック間の同期精度の判定条件である第1の閾値が格納され、「Intra-device Sync accuracy」のフィールドに、デバイスクロック、システムクロック間の同期精度の判定条件である第2の閾値が格納される。
次に、メイン制御部101は、ステップST4において、相手局内同期完了判定処理をする。この相手局内同期完了判定処理は、相手局から受信した通知用フレーム(図12、図13参照)の「Target Clock Sync Status」のフィールドに書かれている同期ステータスとして「同期している」のステータスが書かれているか否かを判定する。
図17は、相手局内同期完了判定処理の処理フローを示している。メイン制御部101は、ステップ21において、処理を開始する。その後、メイン制御部101は、ステップST22において、接続相手局から直近に受信した「Target Clock Sync Status」のフィールドの情報が「同期している」のステータスであるか否かを判定する。
「同期している」のステータスであると判定するとき、メイン制御部101は、ステップST23において、相手局内同期ステータスを「同期している」のステータスに更新する。メイン制御部101は、このステップST23の処理の後、ステップST24において、処理を終了する。また、ステップST22で「同期していない」であると判定するとき、メイン制御部101は、ステップST25において、相手局内同期ステータスを「同期していない」のステータスに更新する。メイン制御部101は、このステップST25の処理の後、ステップST24において、処理を終了する。
図15に戻って、メイン制御部101は、ステップST5において、自局内同期ステータスと相手局内同期ステータスの双方が「同期している」のステータスであるか否かを判定する。双方が「同期している」のステータスでないと判定するとき、メイン制御部101は、相手局とシステムクロック(同期対象クロック)同士が同期できていいないと判断し、ステップST2の処理に戻る。
一方、双方が「同期している」のステータスであると判定するとき、メイン制御部101は、相手局とシステムクロック(同期対象クロック)同士が同期できた判断し、ステップST6において、必要に応じて、アプリケーションに通知し、同期に利用する。例えば、上述のシャッタータイミングの同期の例では、シャッターを切る準備ができたことを通知し、上述のオーディオ再生同期の例では再生準備完了の通知、さらに上述の音波測距の例では、測距用音波の再生準備の完了の通知、を意味する。メイン制御部101は、このステップST6の処理の後、ステップST2の処理に戻る。
なお、図15の処理フローにおける自局内同期完了判定処理と相手局内同期完了判定処理は並列に行われてもよい。詳細説明は省略するが、図18は、その場合の処理フローを示している。
以上説明したように、第1の実施の形態においては、無線機器100A(無線機器A)と無線機器100B(無線機器B)のそれぞれで図15に示す同期状況管理処理が行われる。そのため、無線機器100A(無線機器A)と無線機器100B(無線機器B)のそれぞれは、相手局との間でシステムクロック(同期対象クロック)が正しく同期できたかを効率よく知ることができ、その情報を効果的に活用できる。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、上述の第1の実施の形態よりも供給する情報を増やして、より細かい制御を可能にする例である。システム構成、同期手順との対応関係は、第1の実施の形態と同様である(図5、図9参照)。第2の実施の形態における同期手順を、上述の第1の実施の形態と同様に、(a)~(d)の4つの処理に分けて説明する。
「(a)システムクロック→デバイスクロックの同期処理(無線機器A内)」
この処理は、マスター機器である無線機器A(無線機器100A)側において、システムクロックの時刻をデバイスクロックに反映させる処理である。この処理は、上述の第1の実施の形態における処理(図10参照)と同様であるので、説明は省略する。
「(b)デバイスクロック間同期処理(無線機器A-無線機器B間)」
この処理は、マスター機器である無線機器A(無線機器100A)とスレーブ機器である無線機器B(無線機器100B)のデバイスクロックを同期させる処理である。図19は、処理フローを示す。
この処理は、基本的に、第1の実施の形態における図11に示す処理フローと同様に、図2のFTMプロトコルに準拠する。この第2の実施の形態では、通知用フレームであるFTMリクエストフレーム、FTMアクションフレームのフォーマットに、それぞれ、図20、図21に示される拡張フィールドのついたフォーマットを採用する。
第2の実施の形態では、(d)同期状況管理処理(無線機器A内、無線機器B内)内の同期完了判定処理で使用される第1の閾値(相手機器とのデバイスクロック間の同期精度の判定条件)と第2の閾値(機器内のデバイスクロックとシステムクロック間の同期精度の判定条件)を、マスター機器が決めて、スレーブ機器に従わせる。
図20、図21における「Required Sync Criteria」のフィールドにおいて、「Inter-device Sync accuracy」のフィールドに、デバイスクロック間の同期精度の判定条件である第1の閾値が格納され、「Intra-device Sync accuracy」のフィールドに、デバイスクロック、システムクロック間の同期精度の判定条件である第2の閾値が格納される。
上述したように、この第2の実施の形態においては、第1の閾値、第2の閾値をマスター機器が決めて、それをスレーブ機器に従わせるものである。ここで、FTMリクエストフレームの「Required Sync Criteria」の情報は、FTMアクションフレームの「Required Sync Criteria」の情報と異なることも考えられる。例えば、FTMリクエストフレームの「Required Sync Criteria」の情報として、スレーブ機器がマスター機器に要望する第1の閾値、第2の閾値が挿入されることもある。
図20、図21における「Target Clock Sync Status」のフィールドに、同期ステータスの情報として、「同期している」もしくは「同期していない」、あるいは「同期基準が厳しく同期不能」のステータスを示す情報が格納される。この「同期基準が厳しく同期不能」は、長時間の同期試行を行っても同期の判定条件を満たせないときに、判定条件の緩和を要請する意味合いを持つ。また、「Target Clock Identifier」のフィールドに、同期対象クロックが何であるかを明示的に示す情報も格納される。この実施の形態では、同期対象クロックはシステムクロックであることが示される。なお、図4に示すフォーマットと区別して互換性を確保するため、「Type」フィールドには、“0”以外の値を入れることとする。
また、この第2の実施の形態においては、FTMによるデバイスクロックの同期の精度を向上させる目的で、FTMのシーケンスの実行頻度も最適に調整できるようにするための情報も通知し合う。図20、図21における「Traffic Load Information」、「FTM Failure Probability」、「Ref clock Drift Rate」の各フィールドに格納される情報である。
「Traffic Load Information」のフィールドには、自局がその無線インタフェースを用いてやり取りしているトラフィック量(受信、送信)の情報を載せる。具体的には直近のある一定時間内の送受信情報量を伝える。この情報は無線負荷の指標となる。自局が無線子機である場合、親機が自局以外の相手とやり取りしている無線負荷は把握できないので、このフィールドを利用する。
「FTM Failure Probability」のフィールドには、FTMフレームの送信失敗の確率の情報を載せる。FTMのフレーム交換が失敗すると、オフセットの値は更新されない。場合によっては成功するまで参照クロック間のドリフトが蓄積することにもなる。
「Ref Clock Drift Rate」のフィールドには、デバイスクロック間のクロックドリフト、すなわち周波数ずれの量を伝える。過去のオフセットの算出結果の推移から、どれくらいの速さでクロックがずれていくのかが把握できる。この情報は、第1の閾値の調整に利用されてもよい。
無線機器A、無線機器Bの無線制御部102は、「Traffic Load Information」、「FTM Failure Probability」、「Ref clock Drift Rate」の各フィールドの情報を用いた調整をする。例えば、図19に示すように、スレーブ機器はFTMリクエストフレームの送信間隔を、マスター機器はFTMリクエストフレーム当たりのFTMアクションフレームの送信個数やFTMアクションフレームの送信間隔を、FTMシーケンスの成功率を上げられるように、またクロックオフセットをより小さく抑えることができるように調整する。
「(c)デバイスクロック→システムクロックの同期処理(無線機器B内)」
この処理は、スレーブ機器である無線機器B(無線機器100B)側において、デバイスクロックの時刻をシステムクロックに反映させる処理である。この処理は、上述の第1の実施の形態における処理(図14参照)と同様であるので、説明は省略する。
「(d)同期状況管理処理(無線機器A内、無線機器B内)」
この処理は、マスター機器である無線機器A(無線機器100A)側と、スレーブ機器である無線機器B(無線機器100B)側の双方で、上述した(a)~(c)の処理と並行して行われる処理である。この同期状況管理処理の親フローは、第1の実施の形態と共通である(図15参照)。しかし、自局内同期完了判定処理と、相手局内同期完了判定処理の内容は、第1の実施の形態とは異なる。
図22は、自局内同期完了判定処理の処理フローを示している。この図22において、図16(第1の実施の形態における自局内同期完了判定処理の処理フロー)と対応するステップには同一符号を付し、適宜、その詳細説明は省略する。
第2の実施の形態では、スレーブ機器は、ステップST13とステップST14における同期判定条件(第1の閾値、第2の閾値)として、マスター機器から通知用フレームの「Required Sync Criteria」のフィールドで伝えられた同期判定条件を用いる。すなわち、スレーブ機器は、マスター機器で決定される同期判定条件に従った同期判定をする。
ステップST13でデバイスクロックがマスター側に十分に同期したと判定しないとき、あるいはステップST14で自局内のシステムクロックがデバイスクロックと十分に同期したと判定しないとき、メイン制御部101は、ステップST18において、スレーブ機器であり、同期完了判定条件を満たせていない状況が長時間続いているか否かを判定する。
スレーブ機器であり、同期完了判定条件を満たせていない状況が長時間続いていると判定するときは、ステップST19の処理に移るが、そうでないときは、ステップST17において、自局内同期ステータスを「同期していない」に更新し、その後に、ステップST16において、処理を終了する。
ステップST19において、メイン制御部101は、自局内同期ステータスを「同期基準が厳しく同期不能」に更新する。メイン制御部101は、このステップST19の処理の後、ステップST16において、処理を終了する。
自局内同期ステータスを「同期基準が厳しく同期不能」に更新するスレーブ機器においては、メイン制御部101は、図15の処理フローのステップST3において、通知用フレームの「Target Clock Sync Status」のフィールドに書きこみ、マスター機器側に伝える。なお、この場合、通知用フレームの「Required Sync Criteria」のフィールドに同期判定基準の要求値を書き込んでマスター側に伝えることも可能である。
図23は、相手局内同期完了判定処理の処理フローを示している。この図23において、図17(第1の実施の形態における相手局内同期完了判定処理の処理フロー)と対応するステップには同一符号を付し、適宜、その詳細説明は省略する。
ステップST25の処理の後、メイン制御部101は、ステップST26の処理に移る。このステップST26において、接続相手局から直近に受信した「Target Clock Sync Status」のフィールドの情報が「同期基準が厳しく同期不能」であるか否かを判定する。
「同期基準が厳しく同期不能」であると判定するとき、メイン制御部101は、ステップST27において、表示部103に当該相手局との同期基準緩和の可否判断のためのユーザインタフェース(UI)表示をし、ユーザに入力を要求する。図24は、UI表示の一例を示している。
この例では、現在「高品質モード」にあって、ユーザに、「標準モード」への切り替えの可否についての入力を要求する例である。ここで、「高品質モード」とは、元々の要求同期精度で同期させるモードを意味することとし、「通常モード」とはより緩和された要求同期精度で同期させるモードを意味することとする。
なお、図24の例においては、要求同期精度として、「高品質モード」と「標準モード」の2モードを想定しているが、3段階以上の要求同期精度と対応したモードを用意してUI表示をして選択させてもよい。また、図24の例において、現在の要求精度の値自体を表示させてもよい。
図23に戻って、ステップST27の処理の後、メイン制御部101は、ステップST28において、ユーザからの「当該相手局との同期基準緩和受諾」の入力があるか否か、つまり図24のUI表示例において「YES」が選択されたか否かを判定する。同期基準緩和受諾の入力があると判定するとき、メイン制御部101は、ステップST29において、その接続相手局宛ての要求同期精度、すなわち利用して欲しい同期完了判定基準を変更し、通知用フレームの「Required Sync Criteria」のフィールドへの格納内容を更新する。
メイン制御部101は、ステップST29の処理の後、ステップST24において、処理を終了する。また、ステップST26で「同期基準が厳しく同期不能」でないと判定するとき、あるいはステップST28で同期基準緩和受諾の入力がないと判定するとき、メイン制御部101は、直ちにステップST24に移って処理を終了する。
以上説明したように、第2の実施の形態においては、上述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができることに加えて、FTMシーケンスの調整に必要な情報を交換でき、必要に応じて設定の調整を行うことができる。また、同期精度の判定条件を相手に通知して従わせつつ、基準が厳しいことにより同期を完了できない場合にはその旨を通知して条件の調整を促すことができる。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態について説明する。上述の第2の実施の形態で説明したユーザインタフェースによるユーザ判断での同期判定基準の動的変更は、第2の実施形態のようにマスター機器が判定基準を管理する場合でなくとも利用することができる。
第3の実施の形態は、上述の第1の実施の形態をベースとして、ユーザインタフェースによるユーザ判断での同期判定基準の動的変更を取り入れる例である。システム構成、同期手順との対応関係は、第1の実施の形態と同様である(図5、図9参照)。第3の実施の形態における同期手順を、上述の第1の実施の形態と同様に、(a)~(d)の4つの処理に分けて説明する。
「(a)システムクロック→デバイスクロックの同期処理(無線機器A内)」
この処理は、マスター機器である無線機器A(無線機器100A)側において、システムクロックの時刻をデバイスクロックに反映させる処理である。この処理は、上述の第1の実施の形態における処理(図10参照)と同様であるので、説明は省略する。
「(b)デバイスクロック間同期処理(無線機器A-無線機器B間)」
この処理は、マスター機器である無線機器A(無線機器100A)とスレーブ機器である無線機器B(無線機器100B)のデバイスクロックを同期させる処理である。この処理も、上述の第1の実施の形態における処理(図10参照)と同様であるので、説明は省略する。送受信するフレームのフォーマットに関しても第1の実施の形態に準拠する。
「(c)デバイスクロック→システムクロックの同期処理(無線機器B内)」
この処理は、スレーブ機器である無線機器B(無線機器100B)側において、デバイスクロックの時刻をシステムクロックに反映させる処理である。この処理は、上述の第1の実施の形態における処理(図14参照)と同様であるので、説明は省略する。
「(d)同期状況管理処理(無線機器A内、無線機器B内)」
この処理は、マスター機器である無線機器A(無線機器100A)側と、スレーブ機器である無線機器B(無線機器100B)側の双方で、上述した(a)~(c)の処理と並行して行われる処理である。
第3の実施の形態では、同期完了判定処理で使用される第1の閾値(相手機器とのデバイスクロック間の同期精度の判定条件)と第2の閾値(機器内のデバイスクロックとシステムクロック間の同期精度の判定条件)を、各機器の責任において設定、管理する前提である。また、第3の実施の形態では、同期状況管理処理の親フローは、第1の実施の形態と共通である(図15参照)。しかし、その内部処理である自局内同期完了判定処理の内容は、第1の実施の形態とは異なる。
図26は、第3の実施の形態における自局内同期完了判定処理の処理フローを示している。この図26において、図16(第1の実施の形態における自局内同期完了判定処理の処理フロー)と対応するステップには同一符号を付し、適宜、その詳細説明は省略する。
ステップST17の処理の後、メイン制御部101は、ステップST30の処理に移る。このステップST30において、メイン制御部101は、上述の第1の閾値の判定、もしくは第2の閾値の判定において同期しているとみなせない状況が長時間続いている否かを判定する。
長時間続いていると判定するとき、メイン制御部101は、ステップST31において、表示部103に自局が使用する同期完了判断基準の緩和の可否判断のためのユーザインタフェース(UI)表示をし、ユーザに入力を要求する。UI表示の例としては、第2の実施の形態と同様(図24参照)である。
次に、メイン制御部101は、ステップST32において、ユーザからの「同期基準緩和受諾」の入力があるか否か、つまり図24のUI表示例において「YES」が選択されたか否かを判定する。同期基準緩和受諾の入力があると判定するとき、メイン制御部101は、ステップST33において、自局が使用する同期完了判定基準を変更し、次回以降に送信に使用する通知用フレームの「Used Sync Criteria」のフィールドへの格納内容を更新する。
メイン制御部101は、ステップST33の処理の後、ステップST16において、処理を終了する。また、ステップST30で長時間続いていないと判定するとき、あるいはステップST32で同期基準緩和受諾の入力がないと判定するとき、メイン制御部101は、直ちにステップST16に移って処理を終了する。
以上説明したように、第3の実施の形態においては、上述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができることに加えて、同期完了判定の基準を各機器が管理しつつ、必要に応じてユーザの許可を得た上で基準の調整を行うことができる。
以下の表-1は、第1の実施の形態、第2の実施の形態および第3の実施の形態の概要、差異を概略的に示している。
Figure 0007173001000002
<2.変形例>
なお、上述実施の形態においては、通知用フレームに対して判定閾値やFTMシーケンスの調整に必要な情報を載せる例を示した。デバイスクロック(参照クロック)とシステムクロック(同期対象クロック)の間で、表現できる桁の幅やカウントの粒度、すなわち単位の違いがある場合、その差分を埋めるための情報を、通知用フレームに対してさらに追加してもよい。
図25は、第2の実施の形態におけるFTMアクションフレームのベンダー・スペシフィック・エレメントに対して、「clock granularity ratio」、「clock difference」の情報を載せた例を示している。「clock granularity ratio」の情報は、システムクロックとデバイスクロックの粒度の比を示す。「clock difference」の情報は、システムクロックとデバイスクロックの粒度の比をシステムクロックに揃えた後に足しこむべき差分値を示す。なお、この追加した2つの情報は、別の2つ目のベンダー・スペシフィック・エレメントとして載せられてもよい。
また、上述実施の形態においては、無線層における同期プロトコルがFTM(Fine Timing Measurement)プロトコルである例を示した。しかし、本技術は、無線層における同期プロトコルは、FTMプロトコルに限定されるものではなく、TM(Timing Measurement)プロトコルであってもよい。その場合も、上述の図11のデバイスクロック間同期処理において、FTMアクションフレームをTMアクションフレームに読み替えるだけで同等である。その場合は、本技術におけるベンダー・スペシフィック・エレメント内の情報が載る通知用フレームが変わるのみで、本技術を同様に適用できる。
また、上述実施の形態においては、通知用フレームがFTMリクエストフレームやFTMアクションフレームである例を示した。しかし、通知用フレームは、これらに限定されるものではなく、別のマネジメントフレームやパブリックアクション(Public Action)フレームであってもよい。本技術は、同等の情報が伝達できれば、フレームの種類は問わず適用が可能である。
また、上述実施の形態においては、デバイスクロック(参照クロック)を経由して2つの無線機器間で同期させるべき同期対象クロックをシステムクロックとしたが、オーディオやビデオなどのメディア処理部の時刻を管理するクロックなど、別のクロックであってもよい。なお、詳細説明は省略するが、同期手順は、メイン制御部101のシステムクロックをメディア処理部のクロックに読み替えるだけで、上述実施の形態の場合と同等である。
また、上述していないが、通知用フレームのベンダー・スペシフィック・エレメントの内容に関しては、上述第1、第2の実施の形態で説明した全てのフィールドを載せる場合だけでなく、その一部だけを載せて伝えることとしてもよい。
また、上述実施の形態においては、マスター機器である無線機器100Aのシステムクロックを全てのシステム全体のマスタークロックとしている。しかし、マスター機器である無線機器100Aのデバイスクロックをマスタークロックとすることも考えられる。その場合は、無線機器100Aにおいても、上述の同期手順の(a)の処理の代わりに(c)の処理を行うこととしてもよい。
また、上述していないが、802.1AS準拠の拡張FTMアクションフレームのフォーマットと本技術の拡張フィールドが併用されてもよい。その場合は、それぞれのベンダー・スペシフィック・エレメントが順に並ぶ形になる。
また、本技術は、以下のような構成を取ることもできる。
(1)第1のクロックで時刻が管理されるメイン制御部と、
第2のクロックで時刻が管理される無線制御部と、
クロック同期の状況を管理するクロック同期管理部を備え
上記無線制御部は、無線接続された他の無線機器に、クロック同期の状況に関する情報をフレームの送信により通知する
無線機器。
(2)上記クロック同期の状況に関する情報は、同期ステータスを示す情報を含む
前記(1)に記載の無線機器。
(3)上記同期ステータスは、同期しているおよび同期していない、という2つのステータス、あるいは同期している、同期していないおよび同期基準が厳しく同期不能、という3つのステータスを持つ
前記(2)に記載の無線機器。
(4)上記クロック同期管理部は、所定時間内の上記第1のクロックと上記第2のクロックのクロック差分の絶対値が第2の閾値以下であるとき、上記同期している、と判定する
前記(3)に記載の無線機器。
(5)上記クロック同期管理部は、所定時間内の上記第1のクロックと上記第2のクロックのクロック差分の絶対値が第2の閾値以下であり、かつ所定時間内の上記第2のクロックの上記他の無線機器との間のオフセットの絶対値が第1の閾値以下であるとき、上記同期している、と判定する
前記(3)に記載の無線機器。
(6)上記クロック同期管理部は、同期していない状態が所定時間続いているとき、上記同期基準が厳しく同期不能、と判定する
前記(3)に記載の無線機器。
(7)上記クロック同期の状況に関する情報は、上記同期ステータスの判定のための基準をさらに含む
前記(2)から(6)のいずれかに記載の無線機器。
(8)上記クロック同期の状況に関する情報は、上記フレームの送信失敗率の情報をさらに含む
前記(2)から(7)のいずれかに記載の無線機器。
(9)上記クロック同期の状況に関する情報は、無線のトラフィック量の情報をさらに含む
前記(2)から(8)のいずれかに記載の無線機器。
(10)上記クロック同期の状況に関する情報は、上記第2のクロックの上記他の無線機器との間のクロックドリフトの情報をさらに含む
前記(2)から(9)のいずれかに記載の無線機器。
(11)上記無線制御部は、上記他の無線機器に、上記フレームの送信により、上記第1のクロックと上記第2のクロックの対応付け情報を送信し、
上記対応付け情報には、上記2つのクロックの差分情報が含まれる
前記(1)から(10)のいずれかに記載の無線機器。
(12)上記対応付け情報には、上記2つのクロックの粒度比情報がさらに含まれる
前記(11)に記載の無線機器。
(13)上記無線制御部は、
上記クロック同期の状況に関する情報を、上記無線制御部の時刻を上記他の無線機器との間で計測するためのフレームの一部として送信する
前記(1)から(12)のいずれかに記載の無線機器。
(14)上記クロック同期の状況に関する情報に基づいたユーザインタフェース表示をする表示部をさらに備える
前記(1)から(13)のいずれかに記載の無線機器。
(15)上記クロック同期管理部は、同期していない状態が所定時間続いているとき、上記表示部に、自局内が使用する同期完了判定基準を緩和してよいかの判断をユーザに要求するユーザインタフェース表示をし、上記ユーザが緩和することを許諾したとき、上記同期基準を変更する
前記(14)に記載の無線機器。
(16)第1のクロックで時刻が管理されるメイン制御部と、
第2のクロックで時刻が管理される無線制御部と、
クロック同期の状況を管理するクロック同期管理部を備える無線機器の処理方法であって、
上記無線制御部が、無線接続された他の無線機器に、クロック同期の状況に関する情報をフレームの送信により通知するステップを有する
無線機器の処理方法。
(17)第1のクロックで時刻が管理されるメイン制御部と、
第2のクロックで時刻が管理される無線制御部を備え、
上記無線制御部は、無線接続された他の無線機器から、クロック同期の状況に関する情報をフレームの受信により検知し、
上記クロック同期の状況に関する情報に基づいたユーザインタフェース表示をする表示部をさらに備える
無線機器。
(18)上記クロック同期の状況に関する情報は、同期ステータスを示す情報を含む
前記(17)に記載の無線機器。
(19)上記同期ステータスが、上記同期基準が厳しく同期不能、を意味するステータスを示しているとき、上記表示部は、上記他の無線機器との同期基準を緩和してよいかの判断をユーザに要求するユーザインタフェース表示をし、上記ユーザが上記他の無線機器との同期基準を緩和することを許諾したとき、上記無線制御部は、上記他の無線機器に、上記同期基準の緩和をフレームの送信により伝える
請求項18に記載の無線機器。
(20)上記第1のクロックに基づいた処理を行うアプリケーション部をさらに備える
前記(17)から(19)のいずれかに記載の無線機器。
10・・・無線システム
100A,100B・・・無線機器
101・・・メイン制御部
102・・・無線制御部
103・・・表示部

Claims (17)

  1. 第1のクロックで時刻が管理されるメイン制御部と、
    第2のクロックで時刻が管理される無線制御部と、
    少なくとも上記第1のクロックと上記第2のクロックのクロック同期の状況を管理するクロック同期管理部を備え
    上記無線制御部は、無線接続された他の無線機器に、クロック同期の状況に関する情報をフレームの送信により通知し、
    上記クロック同期の状況に関する情報は、同期ステータスを示す情報を含み、
    上記同期ステータスは、同期しているおよび同期していない、という2つのステータス、あるいは同期している、同期していないおよび同期基準が厳しく同期不能、という3つのステータスを持つ
    無線機器。
  2. 上記クロック同期管理部は、所定時間内の上記第1のクロックと上記第2のクロックのクロック差分の絶対値が第2の閾値以下であるとき、上記同期している、と判定する
    請求項に記載の無線機器。
  3. 上記クロック同期管理部は、所定時間内の上記第1のクロックと上記第2のクロックのクロック差分の絶対値が第2の閾値以下であり、かつ所定時間内の上記第2のクロックの上記他の無線機器との間のオフセットの絶対値が第1の閾値以下であるとき、上記同期している、と判定する
    請求項に記載の無線機器。
  4. 上記クロック同期管理部は、同期していない状態が所定時間続いているとき、上記同期基準が厳しく同期不能、と判定する
    請求項に記載の無線機器。
  5. 上記クロック同期の状況に関する情報は、上記同期ステータスの判定のための基準をさらに含む
    請求項に記載の無線機器。
  6. 上記クロック同期の状況に関する情報は、上記フレームの送信失敗率の情報をさらに含む
    請求項に記載の無線機器。
  7. 上記クロック同期の状況に関する情報は、無線のトラフィック量の情報をさらに含む
    請求項に記載の無線機器。
  8. 上記クロック同期の状況に関する情報は、上記第2のクロックの上記他の無線機器との間のクロックドリフトの情報をさらに含む
    請求項に記載の無線機器。
  9. 上記無線制御部は、上記他の無線機器に、上記フレームの送信により、上記第1のクロックと上記第2のクロックの対応付け情報を送信し、
    上記対応付け情報には、上記2つのクロックの差分情報が含まれる
    請求項1に記載の無線機器。
  10. 上記対応付け情報には、上記2つのクロックの粒度比情報がさらに含まれる
    請求項に記載の無線機器。
  11. 上記無線制御部は、
    上記クロック同期の状況に関する情報を、上記無線制御部の時刻を上記他の無線機器との間で計測するためのフレームの一部として送信する
    請求項1に記載の無線機器。
  12. 上記クロック同期の状況に関する情報に基づいたユーザインタフェース表示をする表示部をさらに備える
    請求項1に記載の無線機器。
  13. 上記クロック同期管理部は、同期していない状態が所定時間続いているとき、上記表示部に、自局内が使用する同期完了判定基準を緩和してよいかの判断をユーザに要求するユーザインタフェース表示をし、上記ユーザが緩和することを許諾したとき、上記同期基準を変更する
    請求項12に記載の無線機器。
  14. 記無線制御部は、上記他の無線機器から、クロック同期の状況に関する情報をフレームの受信により検知し、
    上記クロック同期の状況は、少なくとも上記他の無線機器のメイン制御部の時刻を管理するための第3のクロックと上記他の無線機器の無線制御部の時刻を管理するための第4のクロックのクロック同期の状況であり、
    上記受信されたクロック同期の状況に関する情報は、同期ステータスを示す情報を含み、
    上記同期ステータスは、同期しているおよび同期していない、という2つのステータス、あるいは同期している、同期していないおよび同期基準が厳しく同期不能、という3つのステータスを持ち、
    上記受信されたクロック同期の状況に関する情報に基づいたユーザインタフェース表示をする表示部をさらに備える
    請求項1に記載の無線機器。
  15. 上記同期ステータスが、上記同期基準が厳しく同期不能、を意味するステータスを示しているとき、上記表示部は、上記他の無線機器との同期基準を緩和してよいかの判断をユーザに要求するユーザインタフェース表示をし、上記ユーザが上記他の無線機器との同期基準を緩和することを許諾したとき、上記無線制御部は、上記他の無線機器に、上記同期基準の緩和をフレームの送信により伝える
    請求項14に記載の無線機器。
  16. 上記第1のクロックに基づいた処理を行うアプリケーション部をさらに備える
    請求項に記載の無線機器。
  17. 第1のクロックで時刻が管理されるメイン制御部と、
    第2のクロックで時刻が管理される無線制御部と、
    少なくとも上記第1のクロックと上記第2のクロックのクロック同期の状況を管理するクロック同期管理部を備える無線機器の処理方法であって、
    上記無線制御部が、無線接続された他の無線機器に、クロック同期の状況に関する情報をフレームの送信により通知するステップを有し、
    上記クロック同期の状況に関する情報は、同期ステータスを示す情報を含み、
    上記同期ステータスは、同期しているおよび同期していない、という2つのステータス、あるいは同期している、同期していないおよび同期基準が厳しく同期不能、という3つのステータスを持つ
    無線機器の処理方法。
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