以下に、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
<システム構成>
図1は、第1の実施形態に係る制御システムのシステム構成の一例を示す図である。制御システム100は、例えば、図1に示すように、音波出力装置101、制御装置102、制御対象となる機器103、及びユーザ105が利用する端末装置104等を含む。
音波出力装置101は、例えば、住宅や事務所等の建物107内に設置されており、通信ネットワーク106に接続されている。また、音波出力装置101は、通信ネットワーク106を介して端末装置104と通信可能であり、端末装置104から送信される、所定の識別情報(以下、制御IDと呼ぶ)を有する音波信号を受信して、当該制御IDを有する音波108を出力する。
制御装置102は、例えば、建物107内に設置されており、音波出力装置101から出力される音波から制御IDを取得する。また、制御装置102は、記憶部等に予め記憶した制御IDと制御信号との対応関係に基づいて、制御IDに対応する制御信号を特定し、特定した制御信号を制御対象となる機器103に出力する。
例えば、機器103が、赤外線リモコンで電源のオン/オフが可能な空調装置であり、取得した制御IDに対応する制御信号が、空調装置の電源をオンさせるための赤外線信号であるものとする。この場合、制御装置102は、予め記憶した制御IDと制御信号との対応関係を参照して、制御IDに対応する赤外線の発光パターンを特定し、特定した発光パターンで赤外線信号(制御信号の一例)109を出力する。
機器103は、制御システム100の制御対象となる機器であり、例えば、無線通信や赤外線等により遠隔操作が可能な様々な機器、例えば、空調装置、照明、カーテン、ドア、スマートロボット等が含まれ得る。機器103は、制御装置102から出力される制御信号に従って、制御信号に応じた処理を実行する。例えば、機器103が、前述した空調装置であり、制御信号が「電源オン」を指示する赤外線信号109である場合、空調装置は、制御信号に応じて空調装置の電源をオンにする。
端末装置104は、例えば、ユーザ105が利用するスマートフォン、タブレット端末等の情報端末である。
例えば、端末装置104は、制御システム100に対応するアプリケーションプログラム(以下、アプリと呼ぶ)を実行することにより、機器103の制御内容の一覧を、表示部に選択可能に表示する。また、端末装置104は、ユーザ105によって選択された制御内容を識別する制御IDを有する音波信号を生成し、生成した制御IDを有する音波信号を、通信ネットワーク106を介して音波出力装置101に送信する。
また、別の一例として、端末装置104は、音声認識機能を有し、ユーザ105が発声するボイスコマンド(音声命令)を認識して、ボイスコマンドに対応する制御IDを有する音波信号を作成するものであっても良い。
なお、本実施形態では、制御IDを有する音波信号の作成方法について特に限定しないが、一例として、端末装置104は、所定の周波数の音波をオン/オフさせることにより、制御IDを表すものであっても良い。
具体的な一例として、周波数f1、f2、・・・、f7の7個の周波数の音波を用いて、7ビットの制御IDを表すことができる。例えば、各周波数は、周波数f1が第1のビット、周波数f2が第2のビット、・・・、周波数f7が第7のビットと、それぞれ、1つのビットに対応している。また、各ビットは、対応する周波数に音波が出力されているときデジタル値の「1」を表し、対応する出力されていないときデジタル値の「0」を表すことができる。なお、識別情報のビット数「7」は一例であり、他のビット数であっても良い。
好ましくは、周波数f1、f2、・・・、f7は、予め定められた周波数帯の範囲内において、所定の周波数間隔で配置される。制御装置102は、音波出力装置101から音波を受信し、周波数f1、f2、・・・、f7の音波の有無を判断することにより、音波が表す制御IDを検出することができる。
なお、上記の制御IDを有する音波の作成方法は一例であり、制御装置102は他の方法により、制御IDを有する音波を作成するものであっても良い。
上記の構成により、本実施形態によれば、端末装置104から、制御装置102を介して機器103を制御する制御システム100において、機器103を制御する制御装置102をより簡易な構成で実現できるようになる。例えば、音声認識機能や、ネットワーク通信機能等を有していなくても、制御装置102を実現できるようになる。
なお、図1に示す制御システム100のシステム構成は一例である。例えば、制御装置102は、図2に示すように、制御対象となる機器103が備えていても良いし、ケーブル等で機器103に有線接続されているものであっても良い。
例えば、制御装置102は、スマートロボット等の機器103に内蔵され、スマートロボット等を制御するものであっても良い。また、制御装置102は、カーテンやブラインド等の機器103のモータに有線接続され、モータを駆動する駆動信号(制御信号の一例)により、カーテンやブラインド等の開閉を制御するもの等であっても良い。
<ハードウェア構成>
続いて、各装置のハードウェア構成の例について説明する。
(音波出力装置のハードウェア構成)
図3は、第1の実施形態に係る音波出力装置のハードウェア構成の例を示す図である。音波出力装置101は、コンピュータの構成を備えており、例えば、CPU(Central Processing Unit)301、メモリ302、操作部303、ネットワークI/F(Interface)304、音声I/F305、マイク306、スピーカ307、センサI/F308、温度センサ309、照度センサ310、及びバス311等を有する。
CPU301は、メモリ302等に格納された所定のプログラムを実行することにより、音波出力装置101の各機能を実現する演算装置である。メモリ302には、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ストレージデバイス等の各種の記憶装置が含まれる。
操作部303は、音波出力装置101の設定や操作等を受け付けるキー、ボタン、タッチパネル等の入力デバイスや、設定画面等を表示するディスプレイ、発光デバイス等を含む。ネットワークI/F304は、音波出力装置101を通信ネットワーク106に接続するための有線又は無線の通信インタフェースである。
音声I/F305は、例えば、マイク306から出力される音波信号を増幅するマイクアンプ、スピーカ307に出力する音波信号を増幅するスピーカアンプ等を含む。また、音声I/F305には、音波信号に各種の信号処理を実行する信号処理回路等が含まれていても良い。マイク306は、音波出力装置101の周辺の音波を取得し音波信号に変換するマイクロフォン等である。スピーカ307は、音波信号を音波に変換して出力するスピーカ等である。
センサI/F308は、音波出力装置101に、温度センサ309、照度センサ310等のセンサを接続するためのインタフェースである。温度センサ309は、音波出力装置101の周辺の温度を検知するセンサである。照度センサ310は、音波出力装置101の周辺の照度を検知するセンサである。バス311は、上記の各構成要素に接続され、アドレス信号、データ信号、及び各種の制御信号等を伝送する。
(制御装置のハードウェア構成)
図4は、一実施形態に係る制御装置のハードウェア構成の例を示す図である。制御装置102は、コンピュータの構成を備えており、例えば、CPU401、メモリ402、操作部403、音声I/F404、マイク405、スピーカ406、赤外線送受信機407、外部接続I/F408、及びバス409等を有する。
CPU401は、メモリ402等に格納された所定のプログラムを実行することにより、制御装置102の各機能を実現する演算装置である。メモリ402には、例えば、RAM、ROM、ストレージデバイス等の各種の記憶装置が含まれる。操作部403は、制御装置102の設定や操作等を受け付けるキー、ボタン、タッチパネル等の入力デバイスや、設定画面等を表示するディスプレイ、発光デバイス等を含む。
音声I/F404は、例えば、マイク405から出力される音波信号を増幅するマイクアンプ、スピーカ406に出力する音波信号を増幅するスピーカアンプ等を含む。また、音声I/F404には、音波信号に各種の信号処理を実行する信号処理回路等が含まれていても良い。マイク405は、制御装置102の周辺の音波を取得し音波信号に変換するマイクロフォン等である。スピーカ406は、音波信号を音波に変換して出力するスピーカ等である。
赤外線送受信機407は、機器103を制御する赤外線信号109を送信する発光デバイス、機器103を制御するリモコンが出力する赤外線信号を受信する受光デバイス、及び赤外線信号を送受信する送受信回路等を含む回路、又はモジュールである。
外部接続I/F408は、外部装置を接続するためのインタフェースである。外部装置には、例えば、外部記憶装置や、制御対象となる機器103、モータ等が含まれ得る。バス409は、上記の各構成要素に接続され、アドレス信号、データ信号、及び各種の制御信号等を伝送する。
(端末装置の機能構成)
図5は、一実施形態に係る端末装置のハードウェア構成の例を示す図である。端末装置104は、コンピュータの構成を備えており、例えば、CPU501、メモリ502、入力装置503、表示装置504、通信I/F505、音声I/F506、マイク507、スピーカ508、及びバス509等を有する。
CPU501は、メモリ502等に格納された所定のプログラムを実行することにより、端末装置104の各機能を実現する演算装置である。メモリ402には、例えば、RAM、ROM、ストレージデバイス等の各種の記憶装置が含まれる。
入力装置503は、ユーザ105の入力操作を受け付ける、例えば、タッチパネル、キー、ボタン等の入力デバイスである。表示装置504は、操作画面や設定画面等を表示するディスプレイ等の表示デバイスである。なお、入力装置503、及び表示装置504は、一体化されたタッチパネルディスプレイ等の表示入力装置であっても良い。
通信I/F505は、例えば、無線通信により、端末装置104を通信ネットワーク106に接続する通信インタフェースである。音声I/F506は、例えば、マイク507から出力される音波信号を増幅するマイクアンプ、スピーカ508に出力する音波信号を増幅するスピーカアンプ等を含む。また、音声I/F506には、音波信号に各種の信号処理を実行する信号処理回路等が含まれていても良い。
マイク507は、端末装置104の周辺の音波を取得し音波信号に変換するマイクロフォン等である。スピーカ508は、音波信号を音波に変換して出力するスピーカ等である。バス509は、上記の各構成要素に接続され、アドレス信号、データ信号、及び各種の制御信号等を伝送する。
<機能構成>
図6は、第1の実施形態に係る制御システムの機能構成の例を示す図である。
(端末装置の機能構成)
端末装置104は、例えば、図5のCPU501で所定のプログラムを実行することにより、操作受付部611、音波信号生成部612、通信部613、音声取得部614、音声認識部615、及び記憶部616等を実現している。なお、上記の各構成要素のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。
操作受付部611は、ユーザ105による、制御対象となる機器103を制御する制御操作を受け付ける。例えば、操作受付部611は、機器103を制御する制御コマンドの一覧を、図5の表示装置504等に選択可能に表示させて、ユーザ105によって選択された制御コマンドを受け付ける。なお、操作受付部611は、機器103を制御する制御操作を受け付ける受付部の一例である。
音波信号生成部(第1の音波信号生成部)612は、ユーザ105による制御操作に対応する制御ID(第1の識別情報)を有する音波信号(第1の音波信号)を生成する。
例えば、端末装置104は、表1に示すような、制御操作と制御IDとの対応関係を示す情報を有している。
表1は、制御操作と制御IDとの対応関係を示す情報の一例を示している。
例えば、表1において、制御操作「空調装置 オン」は、制御ID「xxx1001」に対応付けられており、制御操作「テレビ オフ」は、制御ID「xxx2000」に対応付けられている。また、必須ではないが、制御操作と制御IDとの対応関係を示す情報には、ボイスコマンド(音声命令)と制御IDとの対応関係が記憶されていても良い。
音波信号生成部612は、この対応関係に基づいて、ユーザ105による制御操作に対応する制御IDを特定することができる。また、音波信号生成部612は、例えば、前述したように、複数の周波数における音波のオン/オフ等により、特定した制御IDを表す音波信号を生成する。
通信部613は、例えば、図5の通信I/F505を用いて、端末装置104を通信ネットワーク106に接続し、音波出力装置101と通信を行う。例えば、通信部613は、音波信号生成部612が生成した制御IDを有する音波信号(第1の音波信号)を、音波出力装置101に送信する送信部として機能する。
音声取得部614は、ユーザ105が発声する音声を取得する。例えば、音声取得部614は、ユーザ105がボイスコマンド(音声命令)を発声した音声等を取得する。
音声認識部(第1の音声認識部)615は、音声取得部614が取得した音声に対して音声認識処理を行い、ボイスコマンドを認識する。
音声認識部615がボイスコマンドを認識することができた場合、音波信号生成部612は、音声認識部615が認識したボイスコマンドに対応する制御IDを有する音波信号を作成する。なお、ボイスコマンドに対応する制御IDは、例えば、前述した表1を用いて特定することができる。
なお、音声取得部614は、機器103を制御する制御操作を受け付ける受付部の別の一例である。端末装置104は、機器103を制御する制御操作を受け付ける受付部として、操作受付部611、音声取得部614のいずれか、又は両方を有している。
記憶部616は、例えば、図5のCPU501で実行されるプログラム、及びメモリ502等によって実現され、表1の対応関係を示す情報を含む様々な情報を記憶する。
(音波出力装置の機能構成)
音波出力装置101は、例えば、図3のCPU301で所定のプログラムを実行することにより、通信部621、出力制御部622、音波出力部623、音波取得部624、状態情報取得部625、登録制御部626、タイマ制御部627、センサ制御部628、操作受付部629、及び記憶部630等を実現している。なお、上記の各構成要素のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。
通信部621は、例えば、図3のネットワークI/F304を用いて、音波出力装置101を通信ネットワーク106に接続し、端末装置104等と通信を行う。例えば、通信部621は、端末装置104から送信される、機器103を制御する制御操作に対応する制御ID(第1の識別情報)を有する音波信号(第1の音波信号)を受信する受信部として機能する。
出力制御部622は、音波出力部623を制御して、制御IDを有する音波を出力させる。例えば、出力制御部622は、通信部621が、端末装置104から制御IDを有する音波信号を受信した場合、受信した音波信号を音波出力部623に出力し、音波出力部623に、制御IDを有する音波を出力させる。
音波出力部(第1の音波出力部)623は、出力制御部622の制御に従って、制御IDを有する音波を出力する。例えば、音波出力部623は、出力制御部622によって、通信部621が受信した制御IDを有する音波信号を入力された場合、図3の音声I/F305、スピーカ307等を用いて、入力された制御IDを有する音波信号を、制御IDを有する音波に変換して出力する。
音波取得部624は、例えば、図3のマイク306、音声I/F305等を用いて、音波出力装置101の周辺の音波を取得する。例えば、音波取得部624は、制御装置102が出力する音波等を取得する。
状態情報取得部625は、音波取得部624が取得した音波に含まれる状態情報等を取得する。例えば、制御装置102は、必要に応じて、制御装置102の状態を示す識別情報(以下、状態IDと呼ぶ)を有する音波を出力する。状態情報取得部625は、音波取得部624が取得した音波に含まれる状態ID(状態情報の一例)を取得する。
なお、状態IDを有する音波は、例えば、前述した制御IDを有する音波と同様にして生成することができる。
登録制御部626は、例えば、ユーザ105の操作等に応じて、音波出力装置101や制御装置102に、新たな制御IDと制御信号との対応関係を登録する登録処理、及び対応関係を削除する削除処理等を制御する。なお、登録制御部626による登録処理、及び削除処理について、第3の実施形態で後述する。
タイマ制御部627は、指定された時間に、制御IDを有する音波を音波出力部623に出力させるタイマ処理を制御する。なお、タイマ制御部627によるタイマ処理については、第3の実施形態で後述する。
センサ制御部628は、例えば、図3の温度センサ309、照度センサ310等の所定のセンサが検知したセンサ量に応じて、制御IDを有する音波を音波出力部623に出力させるセンサ処理を制御する。なお、センサ制御部628によるセンサ処理については、第3の実施形態で後述する。
操作受付部629は、例えば、図3の操作部303等へのユーザ105の操作を受け付ける。例えば、操作受付部629は、ユーザ105による制御IDの登録操作、削除操作等を受け付ける。
記憶部630は、例えば、図3のCPU301で実行されるプログラム、及びメモリ302等によって実現され、様々な情報を記憶する。
(制御装置の機能構成)
制御装置102は、例えば、図4のCPU401で所定のプログラムを実行することにより、音波取得部641、識別情報取得部642、変換部643、制御信号出力部644、音波出力部645、状態情報送信部646、赤外線送受信部647、制御情報管理部648、及び記憶部649等を実現している。なお、上記の各機能構成の内、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。
音波取得部641は、例えば、図4のマイク405、音声I/F404等を用いて、制御装置102の周辺の音波を取得する。例えば、音波取得部641は、音波出力装置101が出力する制御IDを有する音波を取得し、取得した音波を音波信号に変換して識別情報取得部642に出力する。
識別情報取得部642は、音波取得部641が取得した音波に含まれる制御IDを取得する。例えば、前述したように、7個の周波数f1、f2、・・・、f7を用いて制御IDが表される場合、識別情報取得部642は、音波取得部641が出力する音波信号を解析して、周波数f1、f2、・・・、f7のそれぞれについて、音波の有無を判断する。また、識別情報取得部642は、周波数f1、f2、・・・、f7のそれぞれについて、音波が出力されている周波数に対応するビットを「1」、音波が出力されていない周波数に対応するビットを「0」とすることにより、制御IDを取得する。
変換部643は、識別情報取得部642が取得した制御IDを、機器103を制御する制御信号に変換する。例えば、制御情報管理部648は、表2に示すような、制御IDと、機器103を制御する制御信号との対応関係を示す情報を、記憶部649等に記憶して管理している。
表2は、制御IDと制御信号との対応関係を示す情報の一例を示している。
例えば、表2において、制御ID「xxx1001」は制御信号「発光パターンA」に対応付けられており、制御ID「xxx1000」は、制御信号「発光パターンB」に対応付けられている。
変換部643は、この対応関係に基づいて、識別情報取得部642が取得した制御IDを、機器103を制御する制御信号に変換することができる。
制御信号出力部644は、変換部に643によって変換された、機器103を制御する制御信号を出力する。例えば、変換部643によって変換された制御信号が「発光パターンA」である場合、制御信号出力部644は、赤外線送受信部647を用いて、「発光パターンA」で赤外線を発光させる。
音波出力部(第2の音波出力部)645は、例えば、図4のスピーカ406、音声I/F404等を用いて、音波を出力する。例えば、音波出力部645は、状態情報送信部646から出力された状態IDを有する音波信号を、音波に変換して出力する。
状態情報送信部646は、制御装置102の状態を示す状態IDを有する音波信号を生成し、音波出力部645に出力することにより、音波出力部645に状態IDを有する音波を出力させる。
赤外線送受信部647は、例えば、図4の赤外線送受信機407を用いて、赤外線信号の送受信を行う。例えば、赤外線送受信部647は、制御信号出力部644の制御に従って、機器103を制御する赤外線信号を送信する。また、赤外線送受信部647は、制御情報管理部648の制御に従って、例えば、機器103用のリモコン等から出力される赤外線信号を受信する赤外線受信部として機能する。
制御情報管理部648は、前述した表2に示すような、制御IDと制御信号との対応関係を示す情報を、記憶部649に記憶して管理する。また、制御情報管理部648は、音波出力装置101からの音波による制御に従って、新たな制御IDと制御信号との対応関係を、表2に示すような、制御IDと制御信号との対応関係を示す情報に登録することができる。さらに、制御情報管理部648は、音波出力装置101からの音波による制御に従って、表2に示すような、制御IDと制御信号との対応関係を示す情報から、指定された制御ID、及び対応関係を削除することができる。
記憶部649は、例えば、表2に示すような、制御IDと制御信号との対応関係を示す情報を含む様々な情報を記憶する。
<処理の流れ>
続いて、第1の実施形態に係る制御方法の処理の流れについて説明する。
図7は、第1の実施形態に係る制御システムの処理の例を示すシーケンス図である。この処理は、例えば、図1に示すように、外出中のユーザ105が、端末装置104を用いて、機器103を遠隔操作する際に実行される制御システム100の処理の例を示している。なお、制御装置102は、音波出力装置101が出力する音波を取得可能な場所に設置されているものとする。
ステップS701において、ユーザ105は、端末装置104において、制御システム100に対応するアプリの起動操作を行う。
ステップS702において、端末装置104は、制御システム100に対応するアプリを起動する。
ステップS703において、端末装置104の操作受付部611は、例えば、図5の表示装置504に、制御操作の受付画面を表示させる。この制御操作の受付画面には、例えば、機器103を制御する制御コマンドの一覧が、選択可能に表示される。
ステップS704において、ユーザ105は、端末装置104が表示する制御操作の受付画面に対して制御操作を行う。例えば、ユーザ105は、制御操作の受付画面に表示された制御コマンドの一覧から、1つの制御コマンドを選択する。
ステップS705において、端末装置104の操作受付部611は、ユーザ105による制御操作を受付し、音波信号生成部612は、受け付けた制御操作に対応する制御IDを有する音波信号を生成する。例えば、音波信号生成部612は、表1に示すような、制御操作と制御IDとの対応関係を示す情報を用いて、制御操作に対応する制御IDを特定し、特定した制御IDを有する音波信号を生成する。
ステップS706において、端末装置104の通信部613は、音波信号生成部612が作成した制御IDを有する音波信号を、通信ネットワーク106を介して、音波出力装置101に送信する。例えば、通信部613は、音波信号生成部612が生成した制御IDを有する音波信号(音声信号、又は音声データ)として、音波出力装置101に送信する。
ステップS707において、音波出力装置101の出力制御部622は、通信部621が、端末装置104から送信された制御IDを有する音波信号を受信した場合、受信した音波信号を音波出力部623に出力する。
ステップS708において、音波出力装置101の音波出力部623は、出力制御部622から出力された制御IDを有する音波信号を、制御IDを有する音波に変換して出力する。
ステップS709において、制御装置102の音波取得部641は、音波出力装置101が出力した制御IDを有する音波を取得し、識別情報取得部642は、音波取得部641が取得した音波が有する制御IDを取得する。
ステップS710において、制御装置102の変換部643は、表2に示すような、制御IDと制御信号との対応関係を示す情報を用いて、識別情報取得部642が取得した制御IDを、機器103を制御する制御信号に変換する。
ステップS711において、制御装置102の制御信号出力部644は、変換部643によって変換された、機器103を制御する制御信号を、機器103に出力する。
例えば、音波出力装置101から出力された音波は制御ID「xxx1001」を有し、表2に示すように、制御ID「xxx1001」に対応する制御信号が「発光パターンA」であるものとする。この場合、制御装置102は、発光パターンAの赤外線信号を、機器103に出力する。
ステップS712において、機器103は、制御装置102から出力された制御信号に応じた処理を実行する。
上記の処理により、例えば、ステップS704で、ユーザ105が選択した制御が「空調装置 オン」であり、かつ機器103が空調装置である場合、ユーザ105の操作に応じて、空調装置(機器103)の電源がオンに制御される。
本実施形態によれば、端末装置104から、制御装置102を介して機器103を制御する制御システム100において、機器103を制御する制御装置102をより簡易な構成で実現できる。
[第2の実施形態]
図8は、第2の実施形態に係る制御システムのシステム構成の一例を示す図である。図8に示すように、ユーザ105が、住宅や事務所等の建物107内にいる場合、端末装置104を用いなくても、機器103を制御できることが望ましい。
第2の実施形態では、ユーザ105が、住宅や事務所等の建物107内にいる場合、端末装置104を用いなくても、機器103を制御できるようにする場合の例について説明する。
<機能構成>
第2の実施形態に係る音波出力装置101、及び制御装置102のハードウェア構成は、第1の実施形態と同様で良い。また、第2の実施形態に係る制御装置102の機能構成は、第1の実施形態と同様で良い。ここでは、第2の実施形態に係る音波出力装置101の機能構成について説明する。
図9は、第2の実施形態に係る音波出力装置101の機能構成の例を示す図である。図9に示すように、第2の実施形態に係る音波出力装置101は、図6に示す第1の実施形態に係る音波出力装置101の機能構成に加えて、音声取得部901、音声認識部902、及び音波信号生成部903等を有している。
音声取得部901は、例えば、図3のCPU301で実行されるプログラムによって実現され、図3のマイク306、音声I/F305等を用いて、ユーザ105が発声する音声を取得する。例えば、音声取得部901は、ユーザ105がボイスコマンドを発声した音声を取得する。
音声認識部(第2の音声認識部)902は、例えば、図3のCPU301で実行されるプログラムによって実現され、音声取得部901が取得した音声に対して音声認識処理を行い、ボイスコマンドを認識する。
音波信号生成部(第2の音波信号生成部)903は、例えば、図3のCPU301で実行されるプログラムによって実現される。音波信号生成部903は、音声認識部902がボイスコマンドを認識することができた場合、認識したボイスコマンドに対応する制御ID(第2の識別情報)を有する音波信号(第2の音波信号)を生成する。
例えば、音波出力装置101は、表3に示すような、ボイスコマンドと制御IDとの対応関係を示す情報を有している。
表3は、ボイスコマンドと制御IDとの対応関係を示す情報の一例を示している。
例えば、表3において、ボイスコマンド「エアコン オン」は、制御ID「xxx1001」に対応付けられており、ボイスコマンド「テレビ オフ」は、制御ID「xxx2000」に対応付けられている。
音波信号生成部903は、この対応関係に基づいて、認識したボイスコマンドに対応する制御IDを特定することができる。また、音波信号生成部903は、例えば、前述したように、複数の周波数における音波のオン/オフ等により、特定した制御IDを表す音波信号を生成する。
また、第2の実施形態に係る出力制御部622は、通信部621が、制御ID(第1の識別情報)を有する音波信号(第1の音波信号)を受信した場合、受信した音波信号を音波出力部623に出力する。
一方、出力制御部622は、音声取得部901が、音声を取得した場合、取得した音声を音声認識部902に出力する。これにより、音声取得部901が取得した音声にボイスコマンドが含まれている場合、音波出力部623は、ボイスコマンドに対応する制御ID(第2の識別情報)を有する音波を出力する。
なお、上記以外の音波出力装置101の各機能構成は、第1の実施形態と同様で良い。
<処理の流れ>
続いて、第2の実施形態に係る制御方法の処理の流れについて説明する。
(出力制御処理)
図10は、第2の実施形態に係る出力制御処理の例を示すフローチャートである。この処理は、音波出力装置101の出力制御部622が実行する出力制御処理の例を示している。例えば、音波出力装置101は、図10に示す出力制御処理を繰り返し実行する。
ステップS1001において、音波出力装置101の出力制御部622は、音声取得部901が音声を取得したか否かを判断する。一例として、出力制御部622は、音声取得部901が、所定の音量より大きい音声を取得した場合、音声を取得したと判断しても良い。
音声取得部901が音声を取得した場合、出力制御部622は、処理をステップS1002に移行させる。一方、音声取得部901が音声を取得していない場合、出力制御部622は、処理をステップS1007に移行させる。
ステップS1002に移行すると、出力制御部622は、音声取得部901が取得した音声を、音声認識部902に出力する。
ステップS1003において、音声認識部902は、音声取得部901が取得した音声に対して音声認識処理を実行し、ボイスコマンドを認識する。
ステップS1004において、音声認識部902は、ボイスコマンドが認識されたか否かに応じて、処理を分岐させる。ボイスコマンドが認識された場合、音声認識部902は、処理をステップS1005に移行させる。一方、ボイスコマンドが認識されない場合、音声認識部902は、処理を終了させる。
ステップS1005に移行すると、音声認識部902は、認識したボイスコマンドを音波信号生成部903に通知する。また、音波信号生成部903は、通知されたボイスコマンドに対応する制御IDを有する音波信号を作成し、音波出力部623に出力する。
一方、ステップS1001からS1007に移行すると、音波出力装置101の出力制御部622は、通信部621が、端末装置104から、制御IDを有する音波信号を受信したか否かを判断する。
端末装置104から制御IDを有する音波信号を受信していない場合、出力制御部622は、処理を終了させる。一方、端末装置104から制御IDを有する音波信号を受信した場合、出力制御部622は、受信した音波信号を音波出力部623に出力する。
上記の処理により、音波出力装置101は、ユーザ105が、住宅や事務所等の建物107内にいる場合、端末装置104を用いなくても、ユーザ105が発声するボイスコマンドに応じて、制御IDを有する音波を出力することができるようになる。
(制御システムの処理)
図11は、第2の実施形態に係る制御システムの処理の例を示すシーケンス図である。この処理は、図8に示すように、ユーザ105が、住宅や事務所等の建物107内にいる場合における制御システム100の処理の例を示している。
なお、図1に示すように、ユーザ105が、建物107の外部にいる場合は、第2の実施形態においても、図7に示す第1の実施形態に係る制御システムの処理と同様の処理が実行される。また、図11のステップS708以降の処理は、図7に示す第1の実施形態に係る制御システムの処理と同様なので、ここでは、第1の実施形態との相違点を中心に説明を行う。
ステップS1101において、ユーザ105は、例えば、図8に示すように、音波出力装置101に対して、ボイスコマンドを発声するものとする。
ステップS1102において、音波出力装置101の音声取得部901が、ユーザ105が発生した音声を取得すると、出力制御部622は、取得した音声を音声認識部902に出力する。なお、この処理は、図10のステップS1001、S1002の処理に対応している。
ステップS1103において、音波出力装置101の音声認識部902は、音声取得部901が取得した音声に対して音声認識処理を行い、ボイスコマンドを認識する。なお、この処理は、図10のステップS1003の処理に対応している。また、ここでは、ステップS1101において、ユーザ105が発声したボイスコマンドが認識されるものとする。
ステップS1104において、音波出力装置101の音波信号生成部903は、音声認識部902が認識したボイスコマンドに対応する制御IDを有する音波信号を生成する。なお、この処理は、図10のステップS1005の処理に対応している。
ステップS1005において、音波出力装置101の音波信号生成部903は、作成した音波信号を音波出力部623に出力する。なお、この処理は、図10のステップS1006の処理に対応している。
上記の処理により、音波出力装置101は、ユーザ105が発生したボイスコマンドに対応する制御IDを有する音波を出力することができる。
従って、第2の実施形態によれば、ユーザ105が、住宅や事務所等の建物107内にいる場合、端末装置104を用いなくても、機器103を制御できるようになる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態では、第1、2の実施形態に適用可能な好適な処理の例について説明する。
(音波による通信制御)
図12は、第3の実施形態に係る音波による通信制御の例を示すフローチャートである。この処理は、音波出力装置101と制御装置102との間で、音波による通信を行う際に好適な通信制御の一例を示している。例えば、図7、11のステップS708において、音波出力装置101から制御装置102に対して、制御IDを有する音波を出力する際に、図12に示す通信制御処理を適用することができる。
初めに、図12を参照して、制御装置102の処理について説明する。
ステップS1201において、制御装置102は待機状態であるものとする。この状態で、例えば、ステップS1212において、音波出力装置101から制御装置102に対して、制御信号の出力を指示する、制御IDを有する音波が出力されるものとする。
ステップS1202において、制御装置102は、例えば、図7のステップS709~S711に示す制御信号の出力処理を開始する。
ステップS1203において、制御装置102の状態情報送信部646は、制御信号の出力を開始したことを示す状態ID(状態情報)を有する音波を、音波出力部645を用いて出力する。
なお、状態IDを有する音波は、例えば、前述した制御IDを有する音波と同様にして生成することができる。
ステップS1204、S1205において、制御装置102が、制御信号の出力を終了すると、状態情報送信部646は、制御信号の出力を終了したことを示す状態ID(状態情報)を有する音波を、音波出力部645を用いて出力する。
続いて、図12を参照して、音波出力装置101の処理について説明する。
ステップS1211、S1212において、音波出力装置101の音波出力部623は、制御信号の出力を指示する、制御IDを有する音波を出力するものとする。なお、この処理は、例えば、図7のステップS708の処理等に対応している。
ステップS1213において、音波出力装置101の状態情報取得部625は、カウンタiの値を、例えば、「0」にリセットする。
ステップS1214において、音波出力装置101の状態情報取得部625は、制御装置102が制御信号の出力を開始したか否かを判断する。例えば、状態情報取得部625は、制御装置102から、制御信号の出力を開始したことを示す状態IDを取得した場合、制御装置102が制御信号の出力を開始したと判断することができる。
制御装置102が制御信号の出力を開始した場合、音波出力装置101は、処理をステップS1218に移行させる。一方、制御装置102が制御信号の出力を開始していない場合、音波出力装置101は、処理をステップS1215に移行させる。
ステップS1215に移行すると、状態情報取得部625は、カウンタiの値が、所定のタイマ値T1より大きいか否かを判断する。カウンタiの値がタイマ値T1より大きい場合、状態情報取得部625は、処理をステップS1217に移行させる。一方、カウンタ値iの値がタイマ値T1以下である場合、状態情報取得部625は、処理をステップS1216に移行させる。
ステップS1216に移行すると、状態情報取得部625は、カウンタiの値に「1」を加算して、処理をステップS1214に戻し、同様の処理を再び実行する。
一方、ステップS1217に移行すると、状態情報取得部625は、音波による通信が正しく行えなかったと判断し、ユーザ105に対して異常を通知する。
ステップS1214からS1218に移行すると、状態情報取得部625は、カウンタjの値を、例えば、「0」にリセットする。
ステップS1219において、音波出力装置101の状態情報取得部625は、制御装置102が制御信号の出力を終了したか否かを判断する。例えば、状態情報取得部625は、制御装置102から、制御信号の出力を終了したことを示す状態IDを取得した場合、制御装置102が制御信号の出力を終了したと判断することができる。
制御装置102が制御信号の出力を終了した場合、音波出力装置101は、音波による通信制御処理を終了させる。一方、制御装置102が制御信号の出力を終了していない場合、音波出力装置101は、処理をステップS1220に移行させる。
ステップS1220に移行すると、状態情報取得部625は、カウンタjの値が、所定のタイマ値T2より大きいか否かを判断する。カウンタjの値がタイマ値T2より大きい場合、状態情報取得部625は、処理をステップS1222に移行させる。一方、カウンタjの値がタイマ値T2以下である場合、状態情報取得部625は、処理をステップS1221に移行させる。
ステップS1221に移行すると、状態情報取得部625は、カウンタjの値に「1」を加算して、処理をステップS1219に戻し、同様の処理を再び実行する。
一方、ステップS1222に移行すると、状態情報取得部625は、音波による通信が正しく完了しなかったと判断し、ユーザ105に対して異常を通知する。
上記の処理により、音波出力装置101は、制御装置102から送信される状態IDを有する音波に基づいて、制御装置102の状態を確認しながら、音波による通信を行うことができる。
(制御IDの登録処理)
図13は、第3の実施形態に係る制御IDの登録処理の例を示すフローチャートである。この処理は、例えば、機器103を制御するリモコンが出力する赤外線信号(制御信号の一例)を、新たな制御IDと対応付けて制御システム100に登録する登録処理の例を示している。
ステップS1301、S1302において、音波出力装置101、及び制御装置102が待機モード(待機状態)であるものとする。
ステップS1303、S1304において、ユーザ105が、音波出力装置101に対して、登録モードへの切り替え操作を行う。例えば、ユーザ105は、音波出力装置101の操作部303に対して、予め定められた登録モードへの切り替え操作を行う。或いは、ユーザ105は、例えば、「新規登録開始」等のボイスコマンドにより、登録モードへの切り替え操作を行うものであっても良い。
ステップS1305において、音波出力装置101の登録制御部626は、登録モードの準備を開始する。
ステップS1306において、音波出力装置101の登録制御部は、所定の制御IDを有する音波を出力することにより、制御装置102に登録モードへの切り替えを指示する。
ステップS1307、S1308において、制御装置102の制御情報管理部648は、登録モードの準備を行い、準備が完了すると、所定の状態IDを有する音波を出力することにより、音波出力装置101に登録モードの準備が完了したことを報告する。
ステップS1309、S1310において、音波出力装置101の登録制御部626は、登録モードの準備が完了したことを、例えば、図3の操作部303によるLED表示や画面表示により、ユーザ105に通知する。或いは、登録制御部626は、例えば、「登録を開始します」等の音声メッセージにより、登録モードの準備が完了したことをユーザ105に通知しても良い。
ステップS1311、S1312において、ユーザ105は、音波出力装置101に対して、ボイスコマンドを登録する。例えば、ユーザ105は、「テレビ オン」等、登録したいボイスコマンドを発声する。
ステップS1313において、音波出力装置101の登録制御部626は、ユーザ105が発声したボイスコマンドと、新たに登録する制御ID(以下、新規IDと呼ぶ)との対応関係を登録する。例えば、登録制御部626は、表3に示すような、ボイスコマンドと制御IDとの対応関係を示す情報に、ユーザ105が発声したボイスコマンドと新規IDとの対応関係を登録する。
ステップS1314において、音波出力装置101の登録制御部626は、例えば、新規IDを有する音波を出力すること等により、新規IDの情報を制御装置102に通知する。
ステップS1315において、音波出力装置101の登録制御部626は、IDの登録が完了したことを、例えば、図3の操作部303によるLED表示や画面表示により、ユーザ105に通知する。或いは、登録制御部626は、例えば、「登録したいボタンを押して下さい」等の音声メッセージにより、登録モードの準備が完了したことをユーザ105に通知しても良い。
ステップS1316、S1317において、ユーザ105は、機器103を制御するリモコンを制御装置102に向けて、ボイスコマンドと対応付けるボタンを操作する。これにより、操作したボタンに対応する発光パターンの赤外線信号が、リモコンから制御装置102に出力される。
ステップS1318において、制御装置102の制御情報管理部648は、赤外線送受信部647を用いて、リモコンから出力される赤外線信号の発光パターンを取得する。また、制御情報管理部648は、取得した赤外線信号の発光パターンと、ステップS1314で取得した新規IDとの対応関係を、例えば、表2に示すような、制御IDと制御信号との対応関係を示す情報に登録する。
ステップS1319において、制御装置102の制御情報管理部648は、所定の状態IDを有する音波を出力することにより、音波出力装置101に新規IDの登録が完了したことを報告する。
ステップS1320、S1321において、音波出力装置101の登録制御部626は、制御IDの登録を完了したことを、例えば、図3の操作部303によるLED表示や画面表示により、ユーザ105に通知する。或いは、登録制御部626は、例えば、「登録が完了しました」等の音声メッセージにより、登録モードの準備が完了したことをユーザ105に通知しても良い。
上記の処理により、ユーザ105は、新たな制御IDを、ボイスコマンドと対応付けて制御システム100に登録することができる。
(制御IDの削除処理)
図14は、第3の実施形態に係る制御IDの削除処理の例を示すフローチャートである。この処理は、制御システム100に登録済の制御IDを削除する削除処理の例を示している。
ステップS1401、S1402において、音波出力装置101、及び制御装置102が待機モードであるものとする。
ステップS1403、S1404において、ユーザ105が、音波出力装置101に対して、削除モードへの切り替え操作を行う。例えば、ユーザ105は、音波出力装置101の操作部303に対して、予め定められた削除モードへの切り替え操作を行う。或いは、ユーザ105は、例えば、「削除開始」等のボイスコマンドにより、登録モードへの切り替え操作を行うものであっても良い。
ステップS1405において、音波出力装置101の登録制御部626は、削除モードの準備を開始する。
ステップS1406において、音波出力装置101の登録制御部は、所定の制御IDを有する音波を出力することにより、制御装置102に削除モードへの切り替えを指示する。
ステップS1407、S1408において、制御装置102の制御情報管理部648は、削除モードの準備を行い、準備が完了すると、所定の状態IDを有する音波を出力することにより、音波出力装置101に削除モードの準備が完了したことを報告する。
ステップS1409、S1410において、音波出力装置101の登録制御部626は、削除モードの準備が完了したことを、例えば、図3の操作部303によるLED表示や画面表示により、ユーザ105に通知する。或いは、登録制御部626は、例えば、「削除したいコマンドを指定して下さい」等の音声メッセージにより、削除モードの準備が完了したことをユーザ105に通知しても良い。
ステップS1411、S1412において、ユーザ105は、音波出力装置101に対して、ボイスコマンド、又はボタン操作等により、削除対象となる制御IDを指定する操作を行う。例えば、「テレビ オン」のボイスコマンドに対応する制御IDを削除する場合、ユーザ105は、音波出力装置101に対して、「テレビ オン」のボイスコマンドを発声する。
ステップS1413において、音波出力装置101の登録制御部626は、ユーザ105が発声したボイスコマンドと、ボイスコマンドに対応する制御ID(以下、指定IDと呼ぶ)との対応関係を削除する。例えば、登録制御部626は、表3に示すような、ボイスコマンドと制御IDとの対応関係を示す情報に登録されている、指定IDとボイスコマンドとの対応関係を削除する。
ステップS1414において、音波出力装置101の登録制御部626は、例えば、指定IDを有する音波を出力すること等により、指定IDの情報を制御装置102に通知する。
ステップS1415において、音波出力装置101の登録制御部626は、指定IDの削除作業を開始したことを、例えば、図3の操作部303によるLED表示や画面表示により、ユーザ105に通知する。或いは、登録制御部626は、例えば、「指定IDの削除を開始します」等の音声メッセージにより、削除作業を開始したことをユーザ105に通知しても良い。
ステップS1416において、制御装置102の制御情報管理部648は、ステップS1414で取得した指定IDと制御信号との対応関係を、例えば、表2に示すような、制御IDと制御信号との対応関係を示す情報から削除する。
ステップS1417において、制御装置102の制御情報管理部648は、所定の状態IDを有する音波を出力することにより、音波出力装置101に指定IDの削除が完了したことを報告する。
ステップS1418、S1419において、音波出力装置101の登録制御部626は、指定IDの削除登録を完了したことを、例えば、図3の操作部303によるLED表示や画面表示により、ユーザ105に通知する。或いは、登録制御部626は、例えば、「指定IDの削除が完了しました」等の音声メッセージにより、登録モードの準備が完了したことをユーザ105に通知しても良い。
上記の処理により、ユーザ105は、ボイスコマンドと対応付けて制御システム100に登録した制御IDを、制御システム100から削除することができる。
(タイマ処理)
図15は、第3の実施形態に係るタイマ処理の例を示すフローチャートである。音波出力装置101は、指定された時間に、所定の制御IDを有する音波を音波出力部623に出力させるタイマ制御部627を有している。図15は、タイマ制御部627によるタイマ処理の一例を示している。なお、図15に示す処理の開始時点において、音波出力装置101には、タイマ処理により出力する所定の制御IDを有する音波、及び所定の制御IDを有する音波を出力する時間等が、予め設定されているものとする。
ステップS1501、S1502において、音波出力装置101、及び制御装置102は、待機状態にあるものとする。
ステップS1503において、音波出力装置101のタイマ制御部627は、予め設定された指定時間になったか否かを判断し、指定時間になった場合、処理をステップS1504に移行させる。
ステップS1504に移行すると、音波出力装置101のタイマ制御部627は、所定の制御IDを有する音波信号を音波出力部623に出力する。これにより、ステップS1505において、音波出力部623は、所定の制御IDを有する音波を出力する。
ステップS1506において、制御装置102は、音波出力装置101から出力された音波から制御IDを取得し、取得した制御IDに対応する制御信号の出力を開始する。
上記の処理により、ユーザ105は、例えば、遠隔地などから、機器103に対して、指定した時間に所定の動作(例えば、電源のオン/オフ等)を実行させることができるようになる。
なお、図15では、音波出力装置101が、指定された時間に所定の制御IDを出力する場合の例について説明したが、音波出力装置101は、図16に示すように、所定のセンサが検知したセンサ量に応じて、所定の制御IDを有する音波を出力することもできる。
(センサ処理1)
図16(a)は、音波出力装置101が、温度センサ309が検知した温度に応じて、所定の制御IDを有する音波を出力するセンサ処理の例を示している。なお、図15(a)に示す処理の開始時点において、音波出力装置101には、温度が指定温度以下になった場合、所定の制御IDを有する音波を出力するように、予め設定されているものとする。
ステップS1601、S1602において、音波出力装置101、及び制御装置102は、待機状態にあるものとする。
ステップS1603において、音波出力装置101のセンサ制御部628は、温度センサ309が検知した温度が予め設定された指定温度以下であるか否かを判断し、指定温度以下である場合、処理をステップS1604に移行させる。
ステップS1604に移行すると、音波出力装置101のセンサ制御部628は、所定の制御IDを有する音波信号を音波出力部623に出力する。これにより、ステップS1605において、音波出力部623は、所定の制御IDを有する音波を出力する。
ステップS1606において、制御装置102は、音波出力装置101から出力された音波から制御IDを取得し、取得した制御IDに対応する制御信号の出力を開始する。
上記の処理により、ユーザ105は、例えば、遠隔地などから、機器103に対して、指定温度以下になったときに、所定の動作(例えば、電源のオン/オフ等)を実行させることができるようになる。
(センサ処理2)
図16(b)は、音波出力装置101が、照度センサ310が検知した温度に応じて、所定の制御IDを有する音波を出力するセンサ処理の例を示している。なお、図15(b)に示す処理の開始時点において、音波出力装置101には、照度が指定照度以下になった場合、所定の制御IDを有する音波を出力するように、予め設定されているものとする。
ステップS1611、S1612において、音波出力装置101、及び制御装置102は、待機状態にあるものとする。
ステップS1613において、音波出力装置101のセンサ制御部628は、照度センサ310が検知した照度が予め設定された指定照度以下であるか否かを判断し、指定照度以下である場合、処理をステップS1614に移行させる。
ステップS1614に移行すると、音波出力装置101のセンサ制御部628は、所定の制御IDを有する音波信号を音波出力部623に出力する。これにより、ステップS1605において、音波出力部623は、所定の制御IDを有する音波を出力する。
ステップS1616において、制御装置102は、音波出力装置101から出力された音波から制御IDを取得し、取得した制御IDに対応する制御信号の出力を開始する。
上記の処理により、ユーザ105は、例えば、遠隔地などから、機器103に対して、指定照度以下になったときに、所定の動作(例えば、電源のオン/オフ等)を実行させることができるようになる。
以上、本発明の各実施形態によれば、端末装置104から、制御装置102を介して機器103を制御する制御システム100において、機器103を制御する制御装置102をより簡易な構成で実現できるようになる。