JP7171234B2 - 流体収納部材 - Google Patents

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Description

本発明は、流体を収納する流体収納部材に関するものである。
インクジェットプリンタやインプリント装置として、インクやインプリント材といった流体を収納する流体収納部材を有するものがある。特許文献1には、このような流体収納部材の内部を2つの収納部(液室)に分け、片方の収納部でもう片方の収納部の圧力を調整することが記載されている。2つの収納部は、可撓性のフィルムで分離されている。
特許文献1に記載の流体収納部材を、図10に示す。特許文献1に記載の流体収納部材は、分離膜(フィルム)1の破損を検知する機構を備えている。第2の収納室6側には、吐出ヘッド14と連通する第1の収納室5に充填された液体と混ざり合いにくい液体や、第1の収納室5に充填された液体よりも比重の軽い液体を用いる。このため、分離膜1に破損が生じた場合、第1の収納室5から第2の収納室6側に漏れだした液体は、第2の収納室6の下方にある測定領域52に滞留する。測定領域52の付近にはセンサ53があり、センサ53は液体の屈折率等の物性を検知することが可能な検出手段である。特許文献1では、センサ53を用いて測定領域に滞留した液体の物性が変わったことを検知することで、分離膜1に破損が生じたことを検知可能としている。
特開2016-032103号公報
特許文献1に記載の方法によれば、分離膜の破損を検知することができる。但し、第1の収納室と第2の収納室との内圧が等しいと、第1の収納室に充填された液体(流体)と第2の収納室に充填された液体(流体)とは、互いに接触はしているものの対向側の収納室に流出するのに長い時間がかかり、検知が遅くなる場合がある。第1の収納室の流体と第2の収納室の流体とは、組み合わせによっては接触するだけでいずれかの流体の劣化が発生してしまうものもある。その為、第1の流体と第2の流体は、そもそもなるべく接触させず、互いに混ざり合わさないことが求められる。
従って本発明は、2つの収納室間の分離膜が破損することによって、互いの収納室に収納された流体が混ざり合うことを抑制する、流体収納部材を提供することを目的とする。
上記課題は、以下の本発明によって解決される。即ち本発明は、第1の流体を収納する第1の収納室と、第2の流体を収納する第2の収納室と、を有する流体収納部材であって、前記第1の収納室と前記第2の収納室とは、前記第1の収納室側の第1の分離膜と前記第2の収納室側の第2の分離膜とによって分離されており、前記第1の分離膜と前記第2の分離膜との間には隙間である空間があり、前記空間は外気と連通しており、前記第1の分離膜と前記第2の分離膜とは、前記第1の収納室または前記第2の収納室の内圧が変化することに従って連動して動くように、互いに部分的に連結または部分的に接触していることを特徴とする流体収納部材である。
本発明によれば、2つの収納室間の分離膜が破損することによって、互いの収納室に収納された流体が混ざり合うことを抑制する流体収納部材を提供することができる。
流体収納部材を示す図。 吐出ヘッドを示す図。 流体収納部材を示す図。 分離膜を示す図。 分離膜を示す図。 流体収納部材を示す図。 分離膜を示す図。 流体収納部材の分離膜に穴が開いた様子を示す図。 流体収納部材を示す図。 従来の流体収納部材を示す図。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
図1に、本発明の流体収納部材の一例を示す。流体収納部材13は、筐体11と筐体12とを有し、吐出ヘッド14を備えるカートリッジタイプの収納部材である。吐出ヘッド14には吐出口15が開口しており、吐出口15からは流体収納部材が収納する流体を吐出することができる。尚、吐出ヘッド14は、流体収納部材13に備え付けられていなくてもよい。例えば、吐出ヘッド14は連通管などを介して流体収納部材13と離れて接続されていてもよい。
吐出ヘッド14を拡大した図を、図2に示す。吐出口15は、吐出ヘッド14の表面に1インチ当たり500から1000個程度の密度で形成された穴である。吐出口15では流体のメニスカス17が形成されている。吐出口15は圧力室19と連通しており、圧力室19の内部には流体を吐出するためのエネルギーを発生させるエネルギー発生素子(不図示)が設けられている。エネルギー発生素子としてはピエゾ素子や発熱素子を用いることができる。ピエゾ素子を用いる場合、吐出口15のそれぞれに対応する圧力室19内のピエゾ素子を駆動・制御することで、圧力室19内の容積を変化させ、圧力室内部の流体を外部に吐出する。ピエゾ素子は、例えばMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用いて製造することができる。吐出ヘッド14は、圧力室19と、吐出ヘッド14から吐出される流体を収納する第1の収納室5との間に、制御弁を持っていない。そのため、第1の収納室5の内圧を外気圧(大気圧)よりも例えば0.3から0.5kPa程度負圧に制御することで、吐出口15の開口面で流体がメニスカス17を形成し、意図しないタイミングで滴下することを抑制している。
再び図1を用いて、流体収納部材の構成について説明する。流体収納部材は、第1の流体を収納する第1の収納室5と、第2の流体を収納する第2の収納室6とを有する。本構成では、筐体11の凹部の開口が第1の分離膜1で閉じられることで、筐体11の内部に第1の収納室5が形成されている。また、筐体12の凹部の開口が第2の分離膜2で閉じられることで、筐体12の内部に第2の収納室6が形成されている。そして筐体11と筐体12とを合体することで、第1の収納室5と第2の収納室6との間に、第1の収納室5と第2の収納室6とを分離する、第1の分離膜1及び第2の分離膜2が設けられた構成となる。即ち、第1の収納室5と第2の収納室6とは、第1の収納室側の第1の分離膜1と、第2の収納室側の第2の分離膜2とによって分離されている。
第1の収納室5は吐出ヘッド14と連通しており、この吐出ヘッド14を介して外部空間と連通している。第2の収納室6は、導通管24を介してサブタンク26に導通している。
第1の分離膜1と第2の分離膜2とは、互いに部分的に連結または部分的に接触している。まず、第1の分離膜1と第2の分離膜2とが互いに部分的に連結された例を説明する。図1では、第1の分離膜1と第2の分離膜2とは、ブリッジ3によって部分的に連結されている。
本発明においては、第1の収納室5と第2の収納室6とを、第1の分離膜1と第2の分離膜2との2枚の分離膜で分離している。このため、いずれかの分離膜が破損したとしても、もう1枚の分離膜が残っていれば、第1の収納室5が収納する第1の流体と、第2の収納室6が収納する第2の流体とが、混ざり合うことを抑制することができる。
次に、第1の収納室5と第2の収納室6の内圧(第1の流体と第2の流体の圧力)と、それぞれの収納室の形状変化の関係について説明する。第1の収納室5の内圧と第2の収納室6の内圧が等しいと、各収納室はそれぞれの形状を保った状態となる。一方、第1の収納室5と第2の収納室6との内圧に差が生じると、第1の分離膜1と第2の分離膜2とは一体となって連動して動き、内圧の低い側へと移動する。そして内圧差がなくなった時点で移動を停止する動きを繰り返す。このため、第1の収納室5と第2の収納室6とは、内圧が等しい状態を保つことができる。具体的には、吐出ヘッド14から第1の流体を吐出していくと、第1の収納室5内の容積が減るので、その分だけ内圧が下がる。この時、第2の収納室6内の容積は変わっていないので、第2の収納室6の内圧が第1の収納室5の内圧よりも相対的に高くなってしまう。ここで、第1の分離膜1と第2の分離膜2とは、互いに部分的に連結されている。よって、流体収納部材13内で、第1の分離膜1と第2の分離膜2とは、連動して一体となって動き、吐出した第1の流体の体積分だけ第1の収納室5側へ移動する。それと同時に、サブタンク26からは、導通管24を介して第2の流体が第2の収納室6内に吸い上げられる。これにより、第1の収納室5と第2の収納室6の内圧は再び等しくなって、平衡状態となる。このようにして、第2の収納室6が収納する第2の流体によって、第1の収納室5の圧力(内圧)を調整している。即ち、第1の収納室5と第2の収納室6のいずれかの収納室の内圧が変化した場合、第1の分離膜1と第2の分離膜2とは、この内圧の変化に従って連動して動く。この連動した動きを可能とするために、第1の分離膜1と第2の分離膜2とは部分的に連結されている。
第1の分離膜1及び第2の分離膜2は可撓性の膜であり、それぞれ接触する第1の流体や第2の流体に対して耐性を有する材料で形成することが好ましい。例えばPTFE(Poly Tetra Fluoro Etylene)のようなフッ素樹脂で形成することができる。但し、フッ素樹脂は硬度が高いものが多く、薄い厚みで加工することが技術的に難しい。第1の分離膜1は、吐出ヘッド14から吐出するような第1の流体に触れるので、PTFEのようなフッ素樹脂で形成する。一方、第2の分離膜2は、基本的には第1の流体に接触しない。第2の分離膜2を形成する材料としては、例えばPE(ポリエチレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PVAL(ポリビニルアルコール)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)等が挙げられる。他にも、ナイロン等のポリアミド合成樹脂が挙げられる。このように、第1の分離膜1と第2の分離膜2とは、それぞれ求められる特性に合わせて異なる材料で形成してもよい。
図1に示すように、第2の収納室6は、導通管24によってサブタンク26と連結されている。サブタンク26は第2の流体27を収納しているため、第2の流体27の界面(液面)は、吐出ヘッド14の吐出口15よりも重力方向で下方に位置させている。図3はこの状態を示した図であり、第2の流体27の液面は吐出口15に対してΔHだけ下方に位置している。ここで、吐出ヘッド14の吐出口15が直径10μmの円形で、水とほぼ等しい密度のインクを1滴あたり1pLで吐出する場合を想定する。その場合、図2に示したメニスカス17の状態を維持するためには、第1の収納室5の内圧を、外気圧に対して0.40±0.04kPaだけ低い値に制御することが好ましい。そうすると、ΔHは41±4mmとすることが好ましい。サブタンク26の側面には液面センサ41を配置しており、基準となる液面高さ(吐出口15より41mm低い高さ)に対して液面が±4mmの範囲を超えると、補正動作が作動する。すなわち、液送ポンプ32と制御弁31を駆動して、メインタンク34からサブタンク26に向けて第2の流体を供給、あるいはサブタンク26からメインタンク34に向けて第2の流体を戻す。これにより、液面を所望の領域内に制御している。即ち、第1の流体の圧力は第2の流体で調整している。その第2の流体の圧力は、第2の収納室と連通している液送ポンプ32やサブタンク26、メインタンク34といった圧力調整手段によって調整されている。
第1の収納室5と第2の収納室6とは、第1の分離膜1及び第2の分離膜2で分離されている。第1の分離膜1と第2の分離膜2とがそれぞれ独立して移動したり変形したりすると、サブタンク26の液面の高さを調整しても、吐出ヘッド14内の圧力を制御することは難しい。例えば、サブタンク26の液面を吐出口15よりも低い高さに制御しようとしても、第2の収納室6の内圧が外気圧に等しくなるまで、第2の分離膜2だけが図1中のX方向に移動を続けてしまう。そして、第2の流体がサブタンク26の吸気口25から溢れ出してしまうか、あるいはサブタンク26の液面調整機能によって第2の流体がサブタンク26に戻った分だけ、メインタンク34に第2の流体が送られる。いずれの場合も、最終的には第2の収納室6から第2の流体が無くなって、第2の分離膜2が筐体12の壁面に張りついた状態に至ってしまう。この時、第1の分離膜1は第2の分離膜2と連動して動かないので、吐出ヘッド14内の圧力は、サブタンク26の液面の高さに連動して変化しない。
これに対して、本発明では第1の分離膜1と第2の分離膜2とが、部分的に連結されている。図1では、第1の分離膜1と第2の分離膜2とは、ブリッジ3によって複数の箇所で連結されている。このため、第1の分離膜1と第2の分離膜2とは連動して移動し、第1の収納室5と第2の収納室6の内圧は等しい状態が維持される。これによって、吐出口15のメニスカス17が形成される負圧で、収納室の内圧が釣り合った状態となる。
図4に、第1の分離膜1と第2の分離膜2の形状をより詳細に示す。第1の分離膜1と第2の分離膜2とは共に、筐体の凹部の形状に合うように、可撓性のフィルムが凸形状に成形されたものである。そして、図4(a)に示すように、第1の分離膜1と第2の分離膜2とを重ねた上で、図4(b)に示す溶着ライン71に合わせてレーザー加工機によってレーザーを照射し、照射部分を熱溶着している。熱溶着された部分がブリッジ3となる。また、図1に示すように、第1の分離膜1と第2の分離膜2の間が、通気口18によって外気と導通するように構成されている。ここで、第1の収納室5と第2の収納室6は、外気圧に対して等しく負圧状態を保つことにより、2枚の分離膜の溶着していない部分は収納室に対して膨張した状態となり、空間4が形成される。
また、第1の流体の減少に伴い、第1の分離膜1と第2の分離膜2とをスムーズに移動させることが好ましい。図4(a)に示す第1の分離膜1は、凸形状の天井で平坦面である天井部分1aと、側面に位置し天井部分1aに対して傾斜する側面部分1cと、天井部分1aと側面部分1cとの間にR形状で配置されたR部分1bとを有する。第2の分離膜2も、これに倣った形状である。このような分離膜において、ブリッジ3を配置する単位面積当たりの密度は、側面部分1c及びR部分1bに対して天井部分1aの方が高いことが好ましい。また、R部分1bのブリッジ3を配置する単位面積当たりの密度が最も小さいことが好ましい。これはR部分1bや側面部分1cでブリッジ3が多すぎると、剛性が高くなり分離膜がスムーズに移動しにくくなってしまうためである。尚、ここではブリッジとしてライン状の溶着ライン71を配置しているが、この溶着ライン71の本数についても、R部分1b、側面部分1c、天井部分1aの順に本数が多く(密度が高く)なっていることが好ましい。
また、第1の分離膜1または第2の分離膜2が破損した場合に、収納室に収納していた流体がカートリッジから落下することを抑制することが好ましい。このため、流体収納部材の使用時の姿勢において、Y軸方向(重力方向に対して直交する方向)に沿って溶着ライン71(ブリッジ3)を延在するように形成することが好ましい。他にも、溶着ライン71(ブリッジ3)を格子状に形成することも好ましい。流体収納部材の使用時の姿勢とは、例えば流体収納部材をインクジェットプリンタやインプリント装置のような記録装置に装着したときの姿勢である。
第1の分離膜1及び第2の分離膜2の組み込み方の一例としては、次のような方法が挙げられる。まず、第1の分離膜1及び第2の分離膜2を、筐体11の内壁面に沿う形状に凸形状に成形する。次にこれらを流体収納部材13に組み込む際に、一旦、凸形状を筐体12の内壁面に沿う形状に逆側に突出するよう変形させる。その後、第1の分離膜1及び第2の分離膜2を、筐体11及び筐体12で挟み込む。尚、第1の分離膜1と第2の分離膜2との間には、第1の分離膜1と第2の分離膜2がブリッジ以外で接触しないようにスペーサを挟んでもよい。スペーサは少なくともいずれかの分離膜と一体的に成形されていてもよい。
筐体11と筐体12とは、第1の分離膜1または第2の分離膜2の取り付け部を境界として、面対称形状になるよう形成してもよい。例えば、第1の分離膜1の凸形状と第2の分離膜2の凸形状を、互いに逆方向に凸になるように形成する。このようにすることで、第1の流体を消費していく場合に、第1の分離膜1及び第2の分離膜2が筐体11の内壁面に沿うように変形するまで、第1の収納室5内の第1の流体を十分に消費することができる。
第1の分離膜1及び第2の分離膜2の移動をスムーズに行うために、側面部分の溶着はスポット状(例えばドット状)とすることが好ましい。他には、第1の分離膜1及び第2の分離膜2の移動方向に対して直交方向に延在するライン状とすることが好ましい。即ち、ブリッジ3をこれらの形状にすることが好ましい。
以上、第1の分離膜1と第2の分離膜2とを、図1に示すブリッジ3によって部分的に連結する構成について説明した。但し、本発明においては、第1の分離膜1と第2の分離膜2とを、部分的に接触する構成としてもよい。即ち、ブリッジ3は、必ずしも第1の分離膜1と第2の分離膜2の表面から突出した部分である必要はなく、例えば第1の分離膜1と第2の分離膜2とを一部溶融させて接触させただけの部分もブリッジ3である。
図4では、例えば第1の分離膜1及び第2の分離膜2としてPTFEフィルムを用い、溶着ライン71に合わせてレーザーを照射して熱溶着させることで、第1の分離膜1と第2の分離膜2とを部分的に連結(接触)する。レーザー溶着は、同一材質の2部品を接合する際によく用いられる技術である。一方、本発明の流体収納部材は、第1の流体として感光性レジストを収納する場合がある。感光性レジストは、特にインプリント材であるような場合に、金属イオンによる汚染を極力防ぐ必要がある。この為、分離膜を例えばPTFEフィルムとする。しかし、レーザー溶着の容易性を考慮すると、一方の部品はレーザー光が透過する必要があるので、第1の分離膜1側には、透明なPTFEフィルムを用いることが好ましい。一方、溶着する界面では、レーザー照射による熱が発生しやすいように、不透明な面であることが好ましい。そのため、第2の分離膜2側には不透明なPTFEフィルムを用いることが好ましい。第2の分離膜2をPTFEフィルムとした場合、表面に塗装することは困難であるため、カーボンの粉体を材料に添加して透過率を落とすことで、不透明な表面を実現することができる。第1の分離膜1は、感光性レジストと直接接触する分離膜であるため、添加物の少ない材質であることが求められる。そこで、第1の分離膜1は添加剤を含まないことが好ましい。一方、薄膜の樹脂部材で形成した場合、静電気が発生しやすいため、第2の分離膜2側にカーボンを添加したうえでアースすることで、電荷を逃がすこともできる。
図4では、第1の分離膜1と第2の分離膜2とをレーザー熱溶着し、溶着された部分をブリッジ3、即ち第1の分離膜1と第2の分離膜2との部分的な接触部分(連結部分)とする例を説明した。第1の分離膜1と第2の分離膜2の部分的な接触(連結)は、他の方法によっても行うこともできる。例えば、図5に示すような連結である。図5(a)に示すように、第1の分離膜1と第2の分離膜2を凸形状に成形して平行に重ね合わせる点は図4と同じである。但し、図5(b)に示すように第2の分離膜2の表面には凸形状72が形成されている。この凸形状72は、第2の分離膜2を成形によって加工して部分的に突出させて形成してもよいし、凸形状の別部材(例えばPTFE)を新たに配置することで形成してもよい。凸形状72を第1の分離膜1に対して溶着或いは溶接によって固定し連結することで、ブリッジ3を形成する。他にも、図5(c)に示すように、第1の分離膜1と第2の分離膜2との間に、線状等の凸形状72を別部材として配置し、これを溶着或いは溶接によって固定し接触させる(連結する)ことでブリッジ3を形成することもできる。凸形状72を第2の分離膜2の成形によって形成した場合、第1の分離膜1と第2の分離膜2とは接触することになる。凸形状72を第1の分離膜1及び第2の分離膜2と別部材とした場合、第1の分離膜1と第2の分離膜2とは連結することになる。
ブリッジ3の例として、支持体の両面に粘着層を有した所謂両面テープを用いることもできる。両面テープは、第1の分離膜1または第2の分離膜2が破損して、流体が漏れたときにも各分離膜を保持するために、第1の流体及び第2の流体に対して耐性がある材料で形成することが好ましい。また、流体収納部材をインプリント装置のカートリッジとして用いる場合などは、インプリント装置内への脱ガスが少ない材料であることが好ましい。これらの点から、粘着層はアクリル系樹脂で形成することが好ましい。
第1の分離膜1及び第2の分離膜2は、必ずしも中央が突出した凸形状のものでなくてもよい。図6(a)に、第1の分離膜1及び第2の分離膜2が袋状に閉じた形態の流体収納部材13を示す。図6(b)に拡大して示すが、袋状の第2の分離膜2からは、内部から導通管24がストロー状に外部に突き出している。導通管24は、図1に示す形態と同様に流体収納部材13の筐体を貫通してサブタンク26に達しており、袋状の第2の分離膜の内側には第2の流体が収納されている。第2の分離膜2の外側には、第2の分離膜2を包み込むように袋状の第1の分離膜1が配置されており、第1の分離膜1と第2の分離膜2とは部分的にブリッジ3で接触(連結)されている。第1の分離膜1と第2の分離膜2との間の空間4からは、第1の分離膜1を貫通して通気口18が突き出しており、通気口18は流体収納部材13の筐体を貫通して外部に導通している。
図1に示す形態では、筐体11と筐体12がそれぞれ第1の流体と第2の流体とを収納する収納室の外部隔壁として機能していたが、図6に示す形態では第1の流体の中に第2の流体を収納した袋が浮いているような形態になっている。但し、これ以外の点はこれまで図1等で説明したことと相違がない。図6に示すような形態であっても、本発明の効果を発現することができる。
第1の分離膜1及び第2の分離膜2の厚みは、10μm以上、100μm以下であることが好ましい。第1の分離膜1と第2の分離膜2の厚みは異なるものであってもよい。第1の分離膜1と第2の分離膜2の厚みが異なることで、分離膜全体としての剛性を下げ、吐出に伴う第1の流体の減少に伴う第1の分離膜1と第2の分離膜2の移動をよりスムーズに行うことができる。第1の分離膜1が第1の流体に接触することを考えると、第1の分離膜1の厚みを第2の分離膜2の厚みよりも厚くすることが好ましい。例えば、第2の分離膜2の厚みに対して、第1の分離膜1の厚みを1.3倍以上、2.5倍以下とすることが好ましい。ただし、例えば第1の収納室5の内圧を外気圧に対して0.40±0.04kPaだけ低い内圧を維持するように構成した場合、第1の分離膜1と第2の分離膜2は、0.01kPa以下の差圧で自由に抵抗なく変形、移動することが好ましい。尚、ここでは、第1の分離膜1の厚みと第2の分離膜2の厚みが、それぞれの分離膜内において実質的に均一な厚み(少なくとも天井部分1a、R部分1b、側面部分1cの厚みは実質的に均一)であることを前提としている。
一方で、1枚の分離膜の中で分離膜の厚みを異ならせることもできる。例えば図7に、第1の分離膜1の構造を示す。図7に示すように、第1の分離膜1の外縁部7の厚みを天井部分8の厚みよりも厚くすることが好ましい。このようにすることで、溶着や接着時の分離膜の破損を抑制することができる。また、天井部分8の厚みを、上記R部分や側面部分の厚みよりも厚くすることで、分離膜の移動をスムーズにすることができる。
天井部分8の成形方法としては、加熱しながらの真空成形、加熱しながらのブロー成形、加熱しながらの金型成形等が挙げられる。金型成形の際には、平面状態の分離膜の外縁部7を固定枠に固定したうえで加熱し、図4(a)に示す凸部(天井部分1a、R部分1b、側面部分1c)を金型によって押し出す方法が挙げられる。但し、これら真空成形や金型成形に限定されることなく、分離膜となる可撓性部材の材質及び必要形状に適した成形方法を選択することができる。
尚、分離膜としては、第1の分離膜1及び第2の分離膜2以外に分離膜を用いてもよい。例えば分離膜が3枚用いられている構成であっても、分離膜間を部分的に連結または部分的に接触することで、分離膜を連動して動かし、本発明の効果を得ることができる。
分離膜には、分離膜の製造時や分離膜の移動時に穴が開く等の破損が生じる場合がある。第1の流体と第2の流体が混ざると、第1の流体が吐出ヘッドで詰まったり、吐出ヘッドから吐出されても良好な画像やパターンを形成できなかったりするという課題がある。これに対し本発明では、上述したように、第1の分離膜1または第2の分離膜2の一方が破損しても、もう一方が破損していなければ、第1の流体と第2の流体が混ざり合うことを抑制できる。
図8に、第2の分離膜2が破損し、第2の分離膜2に穴73が開いた状態を示す。このとき、第1の分離膜1と第2の分離膜2との間の隙間である空間4は、外気と連通しているため、大気圧と等しい圧力である。一方、第1の収納室5と第2の収納室6を、図3で説明したように、共に大気圧よりも負圧、例えば0.4kPaだけ負圧に調整しておく。そうすると、相対的に圧力の高い空間4から相対的に圧力の低い第2の収納室6に向かって、穴73から空気が気泡74となって吸い込まれていく。気泡74は大気圧と等しい圧力なので、第2の収納室6の内圧は上昇し、第2の流体は導通管24を介してサブタンク26側へと押し出される。このように、第2の分離膜2に穴73が開いても、第1の収納室5に収納された第1の流体と、第2の収納室6に収納された第2の流体とを、互いに接触させないことができる。
一方、第1の分離膜1に穴が開いた場合は、第1の収納室5側に気泡が吸い込まれて、第1の収納室5の内圧が上昇する。その結果、第1の分離膜1及び第2の分離膜2は、第2の収納室6側へ移動するので、移動した体積分の第2の流体が導通管24を介してサブタンク26側へと押し出される。そして、第1の収納室5に収納された第1の流体と、第2の収納室6に収納された第2の流体とを、互いに接触させないことができる。
尚、ここまで、第1の分離膜1と第2の分離膜2の間の空間4は外気と導通しているため、大気圧と等しいという前提で説明を行った。しかし、外気との導通のためのバルブを設け、予め大気圧で調整した後にバルブを閉鎖し密閉空間としても、空間4と第1の収納室5及び第2の収納室6との差圧を保つことができる。
また、いずれかの分離膜に穴が開き、第2の流体がサブタンク26側へと押し出される場合、第2の流体の移動を検知することによって、分離膜に破損が発生したことを検知することができる。
ここでブリッジ3としての溶着ライン71についてさらに詳細に説明する。図4(b)では、溶着ライン71はそれぞれが独立した線であって、いずれの溶着ラインも交差してはいない。上記の構造により、第1の分離膜1と第2の分離膜2の間には閉じた空間が形成されていない。第1の分離膜1と第2の分離膜2が全面で密着している場合や、溶着ラインが閉じた空間を形成している場合、第1の分離膜1あるいは第2の分離膜2に破損が生じても、図8に示す気泡74を形成する気体が外部から供給される経路が遮断される。したがって、本発明による流体収納部材13内で第1の分離膜1及び第2の分離膜2の色々な場所で破損が生じても破損個所に外気が供給される経路が残るように、離散的にブリッジ3を配置している。
特に、第1の分離膜1と第2の分離膜2とが密着してしまった場合、厚みが2枚分の薄膜に匹敵する剛性を持つことになる。2枚の分離膜が連動して変形する場合に対して、変形に必要な力は10倍程度必要となるため、微弱な差圧に対する応答ができなくなってしまう可能性がある。
ここまで、第1の分離膜1と第2の分離膜2との間の隙間である空間が、通気口18を介して外気と導通するものについて説明した。但し、本発明では第1の分離膜1と第2の分離膜2との間の空間は空気で満たされていなくてもよい。図3に示すように、第1の収納室5と第2の収納室6の内圧を等しくし、これらの内圧を外気圧に対して数kPaだけ負圧に設定することを説明した。この状態でいずれかの分離膜に破損が生じたときに、第1の流体と第2の流体とが接触しない状態を維持するためには、空間4を満たす流体は空気である必要は必ずしもない。また、空間4の圧力が外気圧に等しい必要も必ずしもない。すなわち、通気口18の導通する先は、外気でなくてもよい。
図9に、通気口18がガスタンク37に対して密閉状態で連結された流体収納部材13を示す。ガスタンク37には、例えば外気圧以上である110kPaの圧力を有し、かつ、ケミカルクリーンな窒素ガスを封入する。このような構成によれば、例えば第1の流体が感光性レジストであり、また第1の分離膜1に破損が発生した場合であっても、第1の流体に酸素が接触して感光性レジストの感光性能に変化が発生することを抑制できる。また、ケミカルクリーンな窒素ガスは金属イオンを含まないので、第1の流体と接触した場合でも、第1の流体が金属イオンに汚染されることもない。さらに、窒素ガスの内圧は、第1の収納室5の内圧よりも高いため、分離膜の破損が発生した場合には、第1の流体が空間4側に流れ出すより先に、窒素ガスが第1の収納室5側へ流入する。そして、第1の収納室5と第2の収納室6の圧力を上昇させることで、分離膜の破損を検知することができる。
ここまで、第1の分離膜1と第2の分離膜2とをブリッジ3によって部分的に連結または接触させる構成について説明した。第1の分離膜1と第2の分離膜2とは、ブリッジ3ではなく、第1の分離膜1と第2の分離膜2の間の空間4を減圧する、例えば外気圧(大気圧)に対して低い圧力にすることで、接触させることもできる。具体的には、空間4を密閉し、この空間4の圧力を所定の圧力に制御するための圧力制御手段を設け、この圧力制御手段によって空間4の圧力を調整し、第1の分離膜1と第2の分離膜2とを接触させることができる。この方法によれば、第1の分離膜1と第2の分離膜2とが接触する際に発生する皺や、第1の分離膜1や第2の分離膜がもともと有していた皺等によって、第1の分離膜1と第2の分離膜2とは全面で接触せず、互いに部分的に接触することができる。その結果、ここまで説明したのと同様に、第1の分離膜1及び第2の分離膜2は、第1の収納室5または第2の収納室6の内圧が変化することに従って、連動して動くことができる。この方法によれば、熱溶着によって第1の分離膜1と第2の分離膜2とを接触させる方法よりも、分離膜の硬化や破損を抑制することができる。また、ブリッジ3によって接触または連結させる場合(特にブリッジ3が両面テープである場合)よりも、分離膜の剛性が高くなってしまうことを抑制できる。理想的な接触状態とするためには、第1の分離膜1と第2の分離膜2の間の空間4の圧力を、外気圧に対して0.4kPa以上5.0kPa以下の範囲で低くすることが好ましい。また、第1の分離膜1と第2の分離膜2の間の空間4の圧力を、外気圧に対して0.5kPa以上3.0kPa以下の範囲で低くすることがより好ましい。
第1の分離膜1と第2の分離膜2とは、部分的に連結または接触することで連動して動く構成になっていれば基本的にはよいが、より好ましい範囲について説明する。より好ましい範囲は、連結する場合と接触する場合とで異なる。
まずは第1の分離膜1と第2の分離膜2とが部分的に連結する場合について説明する。連結させる箇所は、複数であることが好ましい。第1の分離膜1と第2の分離膜2とが連動して動くときに、分離膜間に大きな隙間が空かないように、複数の連結箇所はなるべく分散して配置されていることが好ましい。この為には、第1の分離膜1と第2の分離膜2とが互いに対向している面内において、少なくとも面の重心付近(外周よりも重心に近い位置)と外周付近(重心よりも外周に近い位置)に、それぞれ連結箇所を配置することが好ましい。また、連結させる場合は、連結箇所の面積が小さいほど、分離膜全体としての剛性を低くすることができ、第1の分離膜1と第2の分離膜2とが連動して動く際の圧力変動を抑制することができる。この為、第1の分離膜1と第2の分離膜2とが互いに対向している面内において、連結箇所の合計の面積は、面全体の面積に対して40%以下とすることが好ましく、10%以下とすることがより好ましく、5%以下とすることがさらに好ましい。一方、連結箇所の面積があまりに小さいと、連結箇所での分離膜の連結力(密着力)が低く、分離膜どうしがはがれやすくなる。この為、第1の分離膜1と第2の分離膜2とが互いに対向している面内において、連結箇所の合計の面積は、面全体の面積に対して1%以上とすることが好ましい。
次に、第1の分離膜1と第2の分離膜2とが部分的に接触する場合について説明する。第1の分離膜1と第2の分離膜2との間の空間4を減圧することで、第1の分離膜1と第2の分離膜2とを部分的に接触させる場合、接触箇所の面積はそれなりに大きくなる。また、接触の場合は、接触箇所の面積が小さいと分離膜どうしを連動して動かしにくくなる。この為、第1の分離膜1と第2の分離膜2とが互いに対向している面内において、接触箇所の合計の面積は、面全体の面積に対して80%以上とすることが好ましく、90%以上とすることがより好ましい。尚、接触しているだけとはいえ、対向している面の全てで接触し、分離膜全体としての剛性が高くなりすぎると、1枚の分離膜の厚みを厚くしただけの場合と近い状態になる。この為、空間4と外気圧(大気圧)との差圧は10kPa以下とし、接触の程度を調整することが好ましい。
第1の流体は、吐出ヘッド14から吐出することができる。この為、例えば第1の流体をインクジェットプリンタに用いられるようなインクをすることができる。
第2の流体は、第1の流体の圧力を調整するための流体である。この為、高価なインクを充填する必要はない。例えば、一般的にインクと比重の近い水を用いることができる。但し、水の腐敗や雑菌の繁殖を抑制する目的で、防腐作用のある添加剤を添加した水を用いることが好ましい。
第1の流体及び第2の流体は、液体であることが好ましいが、レジスト状の材料であってもよい。また、特に第2の流体は、第1の流体の圧力を調整するものであるから、気体であってもよい。
本発明の流体収納部材は、第1の収納室5に収納する第1の流体がインプリント材であるとより効果的である。この理由は以下の通りである。半導体デバイス等の製造プロセスにおいて、基板上のインプリント材に対してパターンが形成されたモールドを接触させ、インプリント材にモールドの形状を転写してパターンを形成する、所謂インプリント技術がある。このインプリント材を、第1の収納室5に第1の流体として収納する。インプリント材は非常に細かい造形物の形成に用いられる為、第2の流体と混ざり合うことは許容されない。第2の流体の組成によっては、わずかな接触があっただけで第1の流体(インプリント材)の組成が変化してしまう。例えば、第2の流体中の金属イオンが第1の流体に少しでも入り込むと、第1の流体が金属イオンで汚染され、インプリント材としては使いづらくなる。他にも、僅かな異物が第1の流体に入り込むだけで、パターン形成に影響が出る。よって、第1の流体と第2の流体が混ざり合うことを抑制できる本発明の流体収納部材をインプリント材収納部材として用いたとき、その効果は非常に大きい。第1の流体がインプリント材である場合、本発明の流体収納部材はインプリント装置に装着される部材(カートリッジ)として用いることができる。
また、基板上において、パターンが形成されたモールドではなく、平坦なモールド(平坦化部材)を押圧する場合においても、本発明の流体収納部材は効果的に用いられる。この場合、第1の流体はレジスト等になるが、基板上におけるレジストの組成は、上記インプリント材と同様に重要な場合があるからである。
1 第1の分離膜
2 第2の分離膜
5 第1の収納室
6 第2の収納室

Claims (22)

  1. 第1の流体を収納する第1の収納室と、第2の流体を収納する第2の収納室と、を有する流体収納部材であって、
    前記第1の収納室と前記第2の収納室とは、前記第1の収納室側の第1の分離膜と前記第2の収納室側の第2の分離膜とによって分離されており、
    前記第1の分離膜と前記第2の分離膜との間には隙間である空間があり、前記空間は外気と連通しており、
    前記第1の分離膜と前記第2の分離膜とは、前記第1の収納室または前記第2の収納室の内圧が変化することに従って連動して動くように、互いに部分的に連結または部分的に接触していることを特徴とする流体収納部材。
  2. 前記第1の流体は、吐出ヘッドから吐出される流体である請求項1に記載の流体収納部材。
  3. 前記第1の収納室と連通し、前記第1の流体を吐出するための吐出ヘッドを有する請求項1に記載の流体収納部材。
  4. 前記第2の収納室と連通し、前記第2の流体の圧力を調整するための圧力調整手段を有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の流体収納部材。
  5. 前記第1の収納室は、筐体の凹部が前記第1の分離膜で閉じられることで形成されており、前記第2の収納室は、筐体の凹部が前記第2の分離膜で閉じられることで形成されている請求項1乃至4のいずれか1項に記載の流体収納部材。
  6. 前記第1の分離膜はフッ素樹脂で形成されている請求項1乃至5のいずれか1項に記載の流体収納部材。
  7. 前記第1の分離膜と前記第2の分離膜とを形成する材料は異なる材料である請求項1乃至6のいずれか1項に記載の流体収納部材。
  8. 前記第1の分離膜及び前記第2の分離膜の少なくとも一方は凸形状である請求項1乃至7のいずれか1項に記載の流体収納部材。
  9. 前記凸形状は、天井部分と、側面部分と、前記天井部分と前記側面部分との間のR部分とを有し、前記天井部分の厚みは、前記側面部分及び前記R部分の厚みよりも厚い請求項8に記載の流体収納部材。
  10. 前記第1の分離膜の厚みは前記第2の分離膜の厚みよりも厚い請求項1乃至8のいずれか1項に記載の流体収納部材。
  11. 前記第1の分離膜の厚みは前記第2の分離膜の厚みに対して1.3倍以上、2.5倍以下である請求項10に記載の流体収納部材。
  12. 前記第1の収納室の内圧は外気圧よりも低い請求項1乃至11のいずれか1項に記載の流体収納部材。
  13. 前記第1の分離膜と前記第2の分離膜とは複数の箇所で連結または接触している請求項1乃至12のいずれか1項に記載の流体収納部材。
  14. 前記第1の分離膜と前記第2の分離膜とは熱溶着で連結または接触している請求項1乃至13のいずれか1項に記載の流体収納部材。
  15. 前記第1の分離膜及び前記第2の分離膜は凸形状であり、前記凸形状は、天井部分と、側面部分と、前記天井部分と前記側面部分との間のR部分とを有し、
    前記第1の分離膜と前記第2の分離膜を連結しているブリッジの密度は、前記側面部分及び前記R部分のそれぞれよりも、前記天井部分の方が高い、請求項1乃至14のいずれか1項に記載の流体収納部材。
  16. 前記第1の分離膜と前記第2の分離膜とは、ライン状のブリッジで連結されている請求項1乃至15のいずれか1項に記載の流体収納部材。
  17. 前記流体収納部材の使用時の姿勢において、前記ライン状のブリッジは重力方向に沿って直交する方向に延在している請求項16に記載の流体収納部材。
  18. 前記第1の分離膜と前記第2の分離膜とは、前記第1の分離膜及び前記第2の分離膜と別の部材で連結している請求項1乃至13のいずれか1項に記載の流体収納部材。
  19. 前記別の部材は両面テープである請求項18に記載の流体収納部材。
  20. 記第1の分離膜と前記第2の分離膜とは、前記空間を減圧することで部分的に接触している請求項1乃至13のいずれか1項に記載の流体収納部材。
  21. 前記第2の流体は液体である請求項1乃至20のいずれか1項に記載の流体収納部材。
  22. 前記第1の流体はインプリント材である請求項1乃至21のいずれか1項に記載の流体収納部材。
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