JP7170969B2 - 搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
本発明は、シートを搬送する搬送装置、及び、その搬送装置を備える画像形成装置に関する。
シートを搬送する搬送装置として、例えば、複写機、プリンタ等の画像形成装置において用紙や原稿等のシートを搬送する搬送装置がある。
この種の搬送装置においては、シートの斜行を補正するため、搬送されたシートを停止している搬送ローラ対のニップに突き当ててシートの斜行を補正し、その後、所定のタイミングで搬送ローラ対の回転を開始することでシートを目標位置へ搬送する方法が採用されている。しかしながら、この方法は、シートを一旦停止させることになるため、生産性(画像形成速度)が低下するといった課題がある。
斯かる課題に対して、特許文献1(特開2005-53646号公報)では、生産性を低下させずにシートを精度良く搬送できるようするため、搬送ローラ対でシートを搬送しながらその搬送ローラ対をシートの位置ずれ方向と反対方向に駆動させることで、シートの位置ずれを補正する搬送装置が提案されている。
上記のように、シートを搬送しながらその位置ずれを補正することで、生産性を低下させずにシートを精度良く搬送することが可能である。
しかしながら、さらなる生産性向上などのために、搬送速度を速くすると、位置ずれ補正を行う搬送ローラ対によってシートを搬送する時間が短くなるため、位置ずれ補正可能な時間も短くなる。そのため、シートの位置ずれ補正に必要な時間を十分に確保することができなくなり、補正精度が低下する懸念がある。
上記課題を解決するため、本発明は、シートの位置を検知する位置検知手段と、前記シートを搬送しながら、前記位置検知手段によって検知された前記シートの位置に応じて、シート搬送面内での回転方向とシート幅方向との少なくとも一方における前記シートの位置を補正する補正手段と、前記補正手段よりも搬送方向上流側に配置され、前記補正手段へ前記シートを搬送する上流側搬送手段と、前記補正手段よりも搬送方向下流側に配置され、前記シートを搬送する下流側搬送手段と、を備える搬送装置であって、前記上流側搬送手段は、前記下流側搬送手段が前記シートを搬送する搬送速度よりも速い第1の搬送速度で前記シートを前記補正手段へ搬送し、前記補正手段は、前記下流側搬送手段が前記シートを搬送する搬送速度よりも遅い第2の搬送速度で前記シートを前記下流側搬送手段へ搬送することを特徴とする。
本発明によれば、シートの位置ずれ補正に必要な時間を十分に確保することができるようになる。
以下、添付の図面に基づき、本発明について説明する。なお、本発明を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
図1は、本発明の実施の一形態に係るインクジェット式画像形成装置の概略構成図である。
[全体構成]
本実施形態に係るインクジェット式画像形成装置100は、主に、給紙部1、画像形成部2、乾燥部3、排紙部4から構成されている。インクジェット式画像形成装置100においては、給紙部1から供給されるシートとしての用紙Pに対し、画像形成部2で画像形成用の液体であるインクにより画像を形成する。そして、用紙P上に付着したインクを乾燥部3において乾燥させた後、用紙Pを排紙部4から排紙する。また、両面印刷する場合は、画像形成部2において用紙Pの表側の面に画像が形成された後、乾燥部3において乾燥処理をし、用紙Pを排紙することなく反転搬送経路150へ搬送する。用紙Pは、反転搬送経路150を通過することで、表裏反転された状態で再び画像形成部2に供給され、画像形成部2において用紙Pの裏側の面に画像が形成された後、乾燥部3において乾燥処理が行われ、排紙部4から排紙される。
本実施形態に係るインクジェット式画像形成装置100は、主に、給紙部1、画像形成部2、乾燥部3、排紙部4から構成されている。インクジェット式画像形成装置100においては、給紙部1から供給されるシートとしての用紙Pに対し、画像形成部2で画像形成用の液体であるインクにより画像を形成する。そして、用紙P上に付着したインクを乾燥部3において乾燥させた後、用紙Pを排紙部4から排紙する。また、両面印刷する場合は、画像形成部2において用紙Pの表側の面に画像が形成された後、乾燥部3において乾燥処理をし、用紙Pを排紙することなく反転搬送経路150へ搬送する。用紙Pは、反転搬送経路150を通過することで、表裏反転された状態で再び画像形成部2に供給され、画像形成部2において用紙Pの裏側の面に画像が形成された後、乾燥部3において乾燥処理が行われ、排紙部4から排紙される。
[給紙部]
給紙部1は、主に、複数の用紙Pが積載される給紙トレイ5と、給紙トレイ5から用紙Pを1枚ずつ分離して送り出す給送装置6と、給送装置6から送り出された用紙Pを搬送する搬送装置7とから構成されている。給送装置6には、ローラやコロを用いた装置や、エア吸引を利用した装置など、あらゆる給送装置を用いることが可能である。給送装置6により給紙トレイ5から送り出された用紙Pは、搬送装置7及び渡し胴8によって画像形成部2へ搬送される。
給紙部1は、主に、複数の用紙Pが積載される給紙トレイ5と、給紙トレイ5から用紙Pを1枚ずつ分離して送り出す給送装置6と、給送装置6から送り出された用紙Pを搬送する搬送装置7とから構成されている。給送装置6には、ローラやコロを用いた装置や、エア吸引を利用した装置など、あらゆる給送装置を用いることが可能である。給送装置6により給紙トレイ5から送り出された用紙Pは、搬送装置7及び渡し胴8によって画像形成部2へ搬送される。
[画像形成部]
画像形成部2は、用紙Pを外周面に担持して搬送する第2の搬送回転体としての用紙担持ドラム9と、用紙担持ドラム9に担持された用紙Pに向けてインクを吐出するインク吐出部10とを備える。また、用紙担持ドラム9よりも用紙Pの搬送方向上流側には、給紙された用紙Pを受け取って用紙担持ドラム9へ渡す第1の搬送回転体としての渡し胴8が設けられている。また、用紙担持ドラム9よりも用紙Pの搬送方向下流側には、用紙担持ドラム9によって搬送された用紙Pを乾燥部3へ受け渡す第3の搬送回転体としての渡し胴11が設けられている。上流側の渡し胴8、用紙担持ドラム9、及び下流側の渡し胴11は、搬送装置7から送り出された用紙Pを搬送する機能を有する。
画像形成部2は、用紙Pを外周面に担持して搬送する第2の搬送回転体としての用紙担持ドラム9と、用紙担持ドラム9に担持された用紙Pに向けてインクを吐出するインク吐出部10とを備える。また、用紙担持ドラム9よりも用紙Pの搬送方向上流側には、給紙された用紙Pを受け取って用紙担持ドラム9へ渡す第1の搬送回転体としての渡し胴8が設けられている。また、用紙担持ドラム9よりも用紙Pの搬送方向下流側には、用紙担持ドラム9によって搬送された用紙Pを乾燥部3へ受け渡す第3の搬送回転体としての渡し胴11が設けられている。上流側の渡し胴8、用紙担持ドラム9、及び下流側の渡し胴11は、搬送装置7から送り出された用紙Pを搬送する機能を有する。
給紙部1及び搬送装置7から搬送されてきた用紙Pは、渡し胴8の表面に設けられた受取部としての揺動可能なグリッパ16によって先端が把持され、渡し胴8の表面移動に伴って搬送される。渡し胴8により搬送された用紙Pは、用紙担持ドラム9との対向位置で用紙担持ドラム9へ受け渡される。なお、図1に示す例では、グリッパ16が1つのみ記載されているが、グリッパ16は渡し胴8に複数設けられていてもよい。
用紙担持ドラム9の表面にも受取部として同様のグリッパが設けられており、用紙の先端がグリッパによって把持される。また、用紙担持ドラム9の表面には、複数の吸引孔が分散して形成されており、各吸引孔には吸引装置12によって用紙担持ドラム9の内側へ向かう吸い込み気流が発生する。渡し胴8から用紙担持ドラム9へ受け渡された用紙Pは、グリッパによって先端が把持されると共に、吸い込み気流によって用紙担持ドラム9の表面に吸着して、用紙担持ドラム9の表面移動に伴って搬送される。
本実施形態に係るインク吐出部10は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色のインクを吐出して画像を形成するものであり、インクごとに個別の液体吐出ヘッド10C,10M,10Y,10Kを備えている。液体吐出ヘッド10C,10M,10Y,10Kは、液体を吐出するものであれば、その構成に制限はなく、あらゆる構成のものを採用することができる。必要に応じて、白色、金色、銀色などの特殊なインクを吐出する液体吐出ヘッドを設けたり、表面コート液などの画像を構成しない液体を吐出する液体吐出ヘッドを設けたりしてもよい。
インク吐出部10の液体吐出ヘッド10C,10M,10Y,10Kは、画像情報に応じた駆動信号によりそれぞれ吐出動作が制御される。用紙担持ドラム9に担持された用紙Pがインク吐出部10との対向領域を通過する際に、液体吐出ヘッド10C,10M,10Y,10Kから各色インクが吐出され、当該画像情報に応じた画像が形成される。なお、本実施形態において、画像形成部2は、用紙P上に液体を付着させて画像を形成するであれば、その構成に制限はない。
[乾燥部]
乾燥部3は、主に、画像形成部2で用紙P上に付着したインクを乾燥させるための乾燥機構13と、画像形成部2から搬送されてくる用紙Pを搬送する搬送機構14とから構成されている。画像形成部2から搬送されてきた用紙Pは、搬送機構14に受け取られた後、乾燥機構13を通過するように搬送され、排紙部4へ受け渡される。乾燥機構13を通過する際、用紙P上のインクには乾燥処理が施され、これによりインク中の水分等の液分が蒸発し、用紙P上にインクが固着すると供に、用紙Pのカールが抑制される。
乾燥部3は、主に、画像形成部2で用紙P上に付着したインクを乾燥させるための乾燥機構13と、画像形成部2から搬送されてくる用紙Pを搬送する搬送機構14とから構成されている。画像形成部2から搬送されてきた用紙Pは、搬送機構14に受け取られた後、乾燥機構13を通過するように搬送され、排紙部4へ受け渡される。乾燥機構13を通過する際、用紙P上のインクには乾燥処理が施され、これによりインク中の水分等の液分が蒸発し、用紙P上にインクが固着すると供に、用紙Pのカールが抑制される。
[排紙部]
排紙部4は、主に、複数の用紙Pが積載される排紙トレイ15から構成されている。乾燥部3から搬送されてくる用紙Pは、排紙トレイ15上に順次積み重ねられて保持される。なお、本実施形態において、排紙部4は、用紙Pを排紙するものであれば、その構成に制限はない。
排紙部4は、主に、複数の用紙Pが積載される排紙トレイ15から構成されている。乾燥部3から搬送されてくる用紙Pは、排紙トレイ15上に順次積み重ねられて保持される。なお、本実施形態において、排紙部4は、用紙Pを排紙するものであれば、その構成に制限はない。
[その他の追加機能部]
本実施形態に係るインクジェット式画像形成装置100は、給紙部1、画像形成部2、乾燥部3、排紙部4から構成されているが、他の機能部を適宜追加してもよい。例えば、給紙部1と画像形成部2との間に画像形成の前処理を行う前処理部を追加したり、乾燥部3と排紙部4との間に画像形成の後処理を行う後処理部を追加したりすることができる。
本実施形態に係るインクジェット式画像形成装置100は、給紙部1、画像形成部2、乾燥部3、排紙部4から構成されているが、他の機能部を適宜追加してもよい。例えば、給紙部1と画像形成部2との間に画像形成の前処理を行う前処理部を追加したり、乾燥部3と排紙部4との間に画像形成の後処理を行う後処理部を追加したりすることができる。
前処理部としては、例えば、インクと反応して滲みを抑制するための処理液を用紙Pに塗布する処理液塗布処理を行うものなどが挙げられるが、前処理の内容については特に制限はない。また、後処理部としては、例えば、画像形成部2で画像が形成された用紙Pを反転させて再び画像形成部2へ送って用紙Pの両面に画像を形成するための用紙反転搬送処理や、画像が形成された複数枚の用紙Pを綴じる処理などが挙げられるが、後処理の内容についても特に制限はない。
なお、用紙に形成される「画像」は、文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではなく、例えば、それ自体意味を持たないパターン等も含まれる。また、画像が形成される「シート」は、材質を限定されるものではなく、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど、液体が一時的でも付着可能なものであればよく、例えば、フィルム製品、衣料用等の布製品、壁紙や床材等の建材、皮革製品などに使用されるものであってもよい。また、「液体」は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、又は加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液等の用途で用いることができる。
また、「インクジェット式画像形成装置」は、液体吐出ヘッドとシート材とが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「液体吐出ヘッド」とは、吐出孔(ノズル)から液体を吐出・噴射する機能部品である。液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどの吐出エネルギー発生手段を使用することができるが、使用する吐出エネルギー発生手段が限定されるものではない。
続いて、本実施形態に係る給紙部1が備える搬送装置7について説明する。
図2は、本実施形態に係る搬送装置の平面図である。
図2に示すように、搬送装置7は、搬送される用紙Pの位置を検知する位置検知手段としての3つのCIS101~103と、用紙Pの先端位置を検知する先端検知手段としての先端検知センサ200と、用紙Pを搬送しながら用紙搬送面内での回転方向と用紙幅方向とのうちの少なくとも一方における用紙Pの位置を補正する補正手段としての一対の補正ローラ31と、補正ローラ31よりも搬送方向上流側に配置された上流側搬送手段としての一対の上流側ローラ44とを備える。以下の説明において、複数のCIS101~103は、用紙搬送方向の上流側から順に、第1のCIS(第1位置検知手段)101、第2のCIS(第2位置検知手段)102、第3のCIS(第3位置検知手段)103と称することにする。
CISは、近年、装置の小型化を目的として、形状の小さいLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)を光源に利用し、レンズを介してリニアセンサで画像を直接読み取るコンタクト・イメージ・センサ(Contact Image Sensor)と呼ばれるものである。各CIS101~103は、用紙Pの幅方向(搬送方向に交差又は直交する方向)に設けられた複数のラインセンサにより、用紙Pの幅方向の一端側の側端部Paを検知することが可能である。第1のCIS101及び第2のCIS102は、補正ローラ31と上流側ローラ44との間に配置されている。一方、第3のCIS103は、補正ローラ31とこれよりも搬送方向下流側に配置されている下流側搬送手段としての上記渡し胴8との間に配置されている。また、各CIS101~103は、用紙Pの幅方向に対して平行に配置されている。
先端検知センサ200は、反射型光学センサ等で構成されている。先端検知センサ200は、補正ローラ31とこれよりも搬送方向下流側に配置されている第3のCIS103との間に配置されている。用紙Pが搬送されてくると、用紙Pの先端部Pbが先端検知センサ200によって検知されることで、用紙Pの先端部Pbが先端検知センサ200に到達した搬送タイミングが検知される。
一対の補正ローラ31は、搬送中の用紙Pを挟持しながら、用紙Pの幅方向(図2中の矢印S方向)に移動したり、支軸73を中心に用紙搬送面内で(図2中の矢印W方向に)回転したりして、用紙Pの位置を変更する。これにより、用紙Pの幅方向の位置ずれαと斜行の位置ずれβとが補正される。本実施形態では、支軸73が補正ローラ31の軸方向一端部側に設けられているが、支軸73は補正ローラ31の軸方向中央位置に設けられていてもよい。
図3及び図4に、補正ローラを駆動させる駆動機構の構成を示す。図3は、駆動機構の側面図、図4は、駆動機構の平面図である。
図3に示すように、補正ローラ31は、ローラ軸回りに回転駆動される駆動ローラ31aと、これと一緒に従動回転する従動ローラ31bとで構成されている。これらの補正ローラ31は、保持部材としての保持フレーム72によってローラ軸回りに回転可能に保持されている。保持フレーム72は、画像形成装置の本体フレーム70に固定されたベースフレーム71によって支持されている。
図4に示すように、保持フレーム72は、中継支持部材としてのフリーベアリング(ボールトランスファー)95を介してベースフレーム71上に設けられている。これにより、保持フレーム72は、ベースフレーム71に対してその上面に沿って用紙搬送面内(シート搬送面内)のいずれの方向にも移動可能に構成されている。このように、フリーベアリング95を用いて保持フレーム72を支持することで、保持フレーム72が移動する際の摩擦負荷を極めて小さくすることができる。このため、後述する用紙の位置ずれ補正を高速でかつ高精度に行うことができる。本実施形態では、4つのフリーベアリング95によって保持フレーム72を支持しているが、フリーベアリング95の個数は3箇所以上であればよい。
また、図3に示すように、保持フレーム72には、補正ローラ31の用紙搬送面内での回転中心となる上記支軸73が下方へと伸びるように設けられている。支軸73の下端部は、ベースフレーム71に形成された幅方向ガイド部71aに挿入されている。幅方向ガイド部71aは、幅方向(図4中の矢印S方向)に略直線状に伸びるように形成された穴部である。また、支軸73の下端部にはガイドコロ79が回転可能に設けられており、このガイドコロ79を介して支軸73が幅方向ガイド部71aに接触するように挿入されている。支軸73が幅方向ガイド部71aに沿って幅方向に移動することで、保持フレーム72及びこれに保持される補正ローラ31も幅方向に移動する。また、保持フレーム72は支軸73を中心に用紙搬送面内で(図4中の矢印W方向に)回転するようにも構成されている。保持フレーム72が支軸73を中心に回転することで、補正ローラ31は用紙搬送面内で回転する。
図3に示すように、本体フレーム70の図の右端側に設けられたブラケット69には、補正ローラ31に対して用紙搬送のための駆動力を付与する搬送駆動モータ(搬送駆動手段)61が設けられている。搬送駆動モータ61と補正ローラ31の駆動ローラ31aとは、複数のギア66,67から成るギア列とカップリング機構65とを介して連結されている。カップリング機構65は、駆動ローラ31aの回転軸とギア67の回転軸とが互いに軸方向に離間又は接近したり、互いに傾斜する方向へ駆動したりしても、駆動力伝達可能に連結を保持する二段スプラインカップリングである。このように、カップリング機構65を介して駆動ローラ31aとギア67とが連結されていることで、補正ローラ31が幅方向に移動したり用紙搬送面内で回転したりして駆動ローラ31aと搬送駆動モータ61との相対的位置が変化しても、搬送駆動モータ61から駆動ローラ31aへの駆動力伝達を良好に行うことができる。
また、図3に示すように、駆動ローラ31aの端部(搬送駆動モータ61側とは反対側の端部)には、駆動ローラ31aの搬送速度(搬送駆動モータ61の回転速度)を検知する搬送速度検知手段としてのロータリーエンコーダ96が設けられている。補正ローラ31は、このロータリーエンコーダ96の検知結果に基づいて搬送速度が制御される。
また、本実施形態に係る搬送装置7は、保持フレーム72及び補正ローラ31を用紙の幅方向に移動させる幅方向駆動機構38と、保持フレーム72及び補正ローラ31を用紙搬送面内の回転方向に回転させる斜行方向駆動機構39とを備えている。
図3及び図4に示すように、幅方向駆動機構38は、幅方向駆動モータ(幅方向駆動手段)62、タイミングベルト97、カム45、引張バネ59等で構成されている。引張バネ59は、保持フレーム72を幅方向の一方向(図4における左方向)に付勢するように、保持フレーム72とベースフレーム71とに接続されている。カム45は、その回転軸45aを中心に回転可能にベースフレーム71に設けられている。また、カム45は、引張バネ59の付勢力によって支軸73に設けられたカムフォロワ46に接触した状態で保持されている。カム45が回転すると、引張バネ59の付勢力に抗してカムフォロワ46が押されることで、保持フレーム72が幅方向(図4における右方向)に移動する。
また、図3に示すように、カム45の回転軸45aと幅方向駆動モータ62のモータ軸とにはタイミングベルト97が掛け渡されている。これにより、タイミングベルト97を介して、幅方向駆動モータ62からカム45へ駆動力が伝達される。また、カム45の回転軸45aには、カム45の回転角(回転量)を検知する回転角検知手段としてのロータリーエンコーダ57が設けられている。このロータリーエンコーダ57の検知結果に基づき幅方向駆動モータ62の駆動を制御することで、カム45の回転角度が制御されて、保持フレーム72の幅方向への移動量が調整される。すなわち、このロータリーエンコーダ57は、保持フレーム72及び補正ローラ31が幅方向へ移動する際の移動量を検知する幅方向移動量検知手段として機能する。
図3及び図4に示すように、斜行方向駆動機構39は、斜行方向駆動モータ(斜行方向駆動手段)63、タイミングベルト98、カム47、引張バネ60、レバー部材50等で構成されている。引張バネ60は、保持フレーム72を斜行方向の一方向(図4における支軸73を中心とする時計回り)に付勢するように、保持フレーム72とベースフレーム71とに接続されている。カム47は、その回転軸47aを中心に回転可能にベースフレーム71に設けられている。また、カム47は、引張バネ60の付勢力によってレバー部材50の一端部に設けられたカムフォロワ48に接触した状態で保持されている。また、レバー部材50の反対側の端部には作用コロ49が回転可能に設けられている。作用コロ49は、引張バネ60の付勢力によって保持フレーム72に設けられた突起部72aに接触した状態で保持されている。このように構成されていることで、カム47が回転し、カム47によってカムフォロワ48が押されると、レバー部材50がその回転軸50aを中心に回転する。これに伴って、レバー部材50に設けられた作用コロ49が保持フレーム72の突起部72aを引張バネ60の付勢力に抗して押すことで、保持フレーム72が用紙搬送面内の回転方向に(図4における反時計回りに)回転する。
また、図3に示すように、カム47の回転軸47aと斜行方向駆動モータ63のモータ軸とにはタイミングベルト98が掛け渡されている。これにより、タイミングベルト98を介して、斜行方向駆動モータ63からカム47へ駆動力が伝達される。また、カム47の回転軸47aには、カム47の回転角(回転量)を検知する回転角検知手段としてのロータリーエンコーダ58が設けられている。このロータリーエンコーダ58の検知結果に基づき斜行方向駆動モータ63の駆動を制御することで、カム47の回転角度が制御されて、保持フレーム72の用紙搬送面内での回転量が調整される。すなわち、このロータリーエンコーダ58は、保持フレーム72及び補正ローラ31が用紙搬送面内で回転する際の斜行方向の移動量を検知する斜行方向移動量検知手段として機能する。
図5(a)に示すのは、幅方向駆動機構38のカム45のみが回転して、保持フレーム72が幅方向に移動した状態、図5(b)に示すのは、斜行方向駆動機構39のカム47のみが回転して、保持フレーム72が用紙搬送面内で回転した状態である。また、図5(c)は、両方のカム45,47が回転して、保持フレーム72が幅方向に移動すると共に、用紙搬送面内で回転した状態を示している。
図6は、本実施形態に係る搬送装置の制御系を示すブロック図である。
本実施形態に係る搬送装置は、用紙の位置ずれ補正や、用紙の搬送速度の制御を行う制御部20を備えている。具体的に、制御部20は、図6に示すように、用紙の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出部21と、用紙が渡し胴8に搬送される目標搬送タイミングを算出する目標搬送タイミング算出部24と、補正ローラ31及び上流側ローラ44の搬送速度を制御する搬送速度制御部25とを備えている。
位置ずれ量算出部21は、各CIS101~103の検知結果に基づいて用紙の位置ずれ量を算出する。制御部20は、位置ずれ量算出部21で算出された位置ずれ量に基づいて補正ローラ31を制御し、用紙の位置ずれを補正する。すなわち、制御部20は、用紙の位置ずれ補正を行うために、補正ローラ31を幅方向に移動させる上記幅方向駆動モータ62と、補正ローラ31を用紙搬送面内の回転方向に回転させる上記斜行方向駆動モータ63とを制御する。
目標搬送タイミング算出部24は、先端検知センサ200によって検知された用紙の搬送位置情報と、渡し胴8に設けられたホームポジションセンサ80(図1参照)によって検知された渡し胴8の回転位置情報(グリッパ16が回転基準位置Cに達したタイミング)とに基づいて、用紙Pが渡し胴8へ搬送される目標搬送タイミングを算出する。上述のように、本実施形態では、渡し胴8への用紙Pの受け渡しが、渡し胴8に設けられたグリッパ16による用紙Pの把持により行われる。このとき、グリッパ16への用紙Pの受け渡しが確実に行われるために、用紙Pは、グリッパ16がその用紙受取位置A(図1参照)に到達するタイミングに合わせて、用紙受取位置Aに到達することが求められる。そのため、本実施形態では、用紙Pがグリッパ16と同時に用紙受取位置Aに達するタイミングを目標搬送タイミングとして設定している。
搬送速度制御部25は、目標搬送タイミング算出部24によって算出された目標搬送タイミングや、補正ローラ31の搬送速度を検知するロータリーエンコーダ96の検知信号、あるいは、補正ローラ31の幅方向移動量又は用紙搬送面内での回転量を検知する各ロータリーエンコーダ57,58の検知信号に基づいて、補正ローラ31の搬送速度(搬送駆動モータ61の回転速度)を制御する。また、搬送速度制御部25は、上流側ローラ44の搬送速度を検知するロータリーエンコーダ82の検知信号に基づいて、上流側ローラ44の搬送速度(搬送駆動モータ81の回転速度)も制御する。上流側ローラ44には、補正ローラ31と同様、搬送速度(搬送駆動モータ81の回転速度)を検知する搬送速度検知手段としてのロータリーエンコーダ82が設けられている(図2参照)。
続いて、図7及び図8を用いて、CIS101~103の検知結果に基づく用紙位置ずれ量の算出方法について説明する。
図7に示すように、用紙Pの先端部Pbが第1のCIS101を通過し、第2のCIS102に到達すると、用紙Pの幅方向の位置ずれ量αと斜行の位置ずれ量βとが検知される。
具体的に、幅方向の位置ずれ量αは、第2のCIS102によって検知された用紙Pの幅方向の位置(用紙Pの側端部Paの位置)に基づいて算出される。すなわち、第2のCIS102によって検知された幅方向の位置と搬送基準位置Kと比較し、これらの間の幅方向の距離K1が用紙Pの幅方向の位置ずれ量αとなる。
また、斜行の位置ずれβは、第1のCIS101及び第2のCIS102のそれぞれによって検知された用紙Pの幅方向の位置の差から算出される。つまり、図7に示すように、用紙Pの先端部Pbが第2のCIS102に到達した時点で、第1のCIS101と第2のCIS102とによって搬送基準位置Kからの幅方向の距離K1,K2が検知される。そして、これらの距離K1,K2と、予め設定されている第1のCIS101と第2のCIS102との間の距離M1とから、tanβ=(K1-K2)/M1の式を用いて、斜行の位置ずれ量βが算出される。
このようにして、幅方向の位置ずれ量αと斜行の位置ずれ量βとが算出される。なお、図8に示すように、斜行の位置ずれ補正が行われることにより、用紙がPの位置からP´の位置へ移動すると、幅方向の位置ずれ量がαからα´に変化する。従って、この幅方向の位置ずれ量α´を予め算出しておくことで、より高精度な位置ずれ補正を行うことが可能である。ただし、幅方向の位置ずれ量α´は、斜行の位置ずれ補正をどの位置を基準に行うかによって変化する。
以上、用紙位置ずれ量の算出方法について、第1のCIS101と第2のCIS102とを例に説明したが、第2のCIS102と第3のCIS103を用いる場合も、同様の方法で用紙の位置ずれ量を検知することが可能である。
以下、図9~図14、及び図15のフローチャートを参照しつつ、本実施形態に係る搬送装置の動作について説明する。
図9(a)(b)に示すように、用紙Pが搬送されてきた場合、補正ローラ31は、そのローラ軸が搬送方向(図の左右方向)に対して直交するホームポジションに配置されている。また、この状態で、一対の補正ローラ31は互いに離間し、静止した状態で待機している。
その後、図10(a)(b)に示すように、用紙Pの先端部Pbが第1のCIS101を通過し、第2のCIS102に到達すると、第1のCIS101と第2のCIS102とによって用紙Pの側端部Paの位置を検知する「第1位置検知」が行われる(図15のS1)。そして、これらのCIS101,102によって検知された位置情報に基づいて、幅方向の位置ずれ量α(又は斜行の位置ずれ補正に伴うずれ量も含めた位置ずれ量α´)と斜行の位置ずれ量βとが上記位置ずれ量算出部21(図6参照)によって算出される。そして、算出された位置ずれ量に基づいて、幅方向駆動モータ62及び斜行方向駆動モータ63が制御され、補正ローラ31を幅方向に(図10中の矢印S1方向に)移動させると共に、用紙搬送面内の回転方向に(図10中の矢印W1方向に)回転させる。これにより、補正ローラ31を用紙Pの先端部Pbに対して正対させる「迎え動作」が行われる(図15のS2)。
その後、補正ローラ31同士が、所定のタイミングで接触し回転が開始されると、図11(a)(b)に示すように、用紙Pが正対する補正ローラ31に迎え入れられ、補正ローラ31によって用紙Pが挟持されながら搬送される。一方、上流側ローラ44は互いに離間した状態となる。
図11(a)(b)に示すように、補正ローラ31によって用紙Pが搬送され、用紙Pの先端部Pbが先端検知センサ200の位置に到達すると、先端検知センサ200によって用紙Pの先端部Pbが検知される(図15のS3)。これによって、用紙Pの先端部Pbが先端検知センサ200に到達したタイミングが検知される。そして、先端検知センサ200の検知情報と渡し胴8のホームポジションセンサ80の検知情報とに基づいて、渡し胴8の用紙受取位置Aへの用紙の目標搬送タイミングが上記目標搬送タイミング算出部24(図6参照)によって算出されて設定される(図15のS4)。
その後、図12(a)(b)に示すように、補正ローラ31によって用紙Pを搬送しながら、補正ローラ31を上記迎え動作とは反対方向(図の矢印S2方向及び矢印W2方向)に駆動させる「戻し動作」を行う(図15のS5)。これにより、用紙Pの幅方向の位置ずれ及び斜行の位置ずれが補正される「第1補正」が行われる。なお、図15に示すフローチャートでは、戻し動作(第1補正)S5が、先端検知センサ200の検知S3よりも後のタイミングで行われているが、戻し動作S5は迎え動作S2直後であって先端検知センサ200の検知S3よりも前のタイミングで開始されてもよい。
さらに、図13(a)(b)に示すように、用紙Pの先端部Pbが第3のCIS103に到達すると、第2のCIS102と第3のCIS103とによって再度用紙Pの側端部Paの位置を検知する「第2位置検知」が行われる(図15のS6)。そして、これらのCIS102,103によって検知された位置情報に基づいて、幅方向の位置ずれ量と斜行の位置ずれ量とが位置ずれ量算出部21によって算出される。そして、算出された位置ずれ量に基づいて、幅方向駆動モータ62及び斜行方向駆動モータ63が制御され、補正ローラ31を幅方向に(図13中の矢印S3方向又は矢印S4方向に)移動させると共に、用紙搬送面内の回転方向に(図13中の矢印W3方向又は矢印W4方向に)回転させて、用紙Pの位置ずれを補正する「第2補正」が行われる(図15のS7)。
このように、戻し動作(第1補正)の後にも、用紙Pの位置ずれを検知し(第2位置検知)、その検知結果に基づいて用紙Pの位置ずれを補正することで(第2補正)、補正ローラ31によって用紙Pが搬送される間に生じる位置ずれを解消することができる。また、このような戻し動作後の位置ずれ検知(第2位置検知)は、用紙が第2のCIS102と第3のCIS103を通過中であれば、所定の間隔で複数回行うことができる。従って、このような位置ずれ検知(第2位置検知)を用紙Pが渡し胴8の用紙受取位置Aに到達するまでに繰り返し行い、そのたびに位置ずれ補正(第2補正)を行うことで(図15のS6~S9)、より高精度に用紙を搬送することが可能となる。
しかしながら、上記のような第2補正が、目標搬送タイミングの設定後に行われると、その位置ずれ補正に伴って用紙の搬送方向の位置が変化する。このため、そのまま用紙を搬送すると、用紙が用紙受取位置Aに到達するタイミングが変化し、用紙が用紙受取位置Aへ到達するタイミングと、渡し胴8のグリッパ16が用紙受取位置Aへ到達するタイミングとがずれ、グリッパ16によって用紙を精度良く把持できなくなる虞が生じる。
そこで、本実施形態では、第2補正が行われた場合は、その位置ずれ補正が行われるたびに、用紙の位置ずれ補正量に基づいて補正ローラ31の搬送速度を変更(修正)するようにしている(図15のS8)。このように、補正ローラ31の搬送速度を変更することで、図14(a)(b)に示すように、グリッパ16が用紙受取位置Aに到達するタイミングに合わせて用紙Pを用紙受取位置Aに搬送することができるようになり、グリッパ16によって用紙Pを確実に受け取る(把持する)ことができるようになる。
続いて、図16のフローチャートを参照しつつ、用紙の位置ずれ補正量に基づく補正ローラ31の搬送速度制御方法について説明する。
図16に示すように、まず、渡し胴8のホームポジションセンサ80の検知情報に基づいてグリッパ16が回転基準位置Cにいることが確認される(図16のS11)。そして、上述のように先端検知センサ200によって用紙の先端部が検知され(図16のS12)、その検知情報と渡し胴8のホームポジションセンサ80の検知情報とに基づいて目標搬送タイミングが設定される(図16のS13)。
設定された目標搬送タイミングに合わせて補正ローラ31の目標搬送速度が算出される(図16のS14)。なお、この補正ローラ31の目標搬送速度の算出は、上記目標搬送タイミング算出部24で行ってもよいし、別の演算部で行っても構わない。そして、算出された目標搬送速度に基づいて補正ローラ31の搬送速度が制御される(図16のS15)。本実施形態では、補正ローラ31の搬送速度は、補正ローラ31に設けられたロータリーエンコーダ96からの信号に基づいて管理されている。従って、補正ローラ31の搬送速度が、目標搬送速度に対して速いか又は遅いかを判断するために、ロータリーエンコーダ96からの信号を搬送速度制御部25が取得する(図16のS16)。
また、目標搬送タイミングの設定後に、補正ローラ31による位置ずれ補正(第2補正)が行われた場合は、その位置ずれ補正量に基づいて補正ローラ31の搬送速度を変更する。この位置ずれ補正量は、位置ずれ補正を行うために補正ローラ31が幅方向又は用紙搬送面内の回転方向に駆動した駆動量に相当する。そのため、本実施形態では、補正ローラ31の幅方向及び用紙搬送面内の駆動量及び駆動方向を検知する各ロータリーエンコーダ57,58からの信号を搬送速度制御部25が取得する(図16のS17)。そして、上記目標搬送タイミングと、各ロータリーエンコーダ96,57,58からの信号と、に基づいて補正ローラ31の目標搬送速度を算出する(図16のS14)。そして、改めて算出された目標搬送速度に基づいて補正ローラ31の搬送速度が制御される(図16のS15)。そして、このような補正ローラ31の搬送速度の制御を、用紙搬送時間が目標搬送タイミングに達するまで行う(図16のS18)。
その後、用紙搬送時間が目標搬送タイミングに達した時点で、用紙が用紙受取位置Aへ到達する(図16のS19)。これにより、用紙はグリッパ16とタイミングを合わせて用紙受取位置Aに到達することができ、グリッパ16によって用紙をタイミング良く確実に把持することができる。
以上のように、本実施形態に係る搬送装置においては、補正ローラ31によって用紙を搬送しながら用紙の位置ずれを補正することで、生産性を低下させることなく用紙の位置ずれを補正することができ、さらに、位置ずれ補正に基づく用紙搬送タイミングのずれを補正ローラ31の搬送速度を調整して解消することで、用紙を渡し胴8のグリッパ16へタイミング良く搬送することが可能である。また、両面印刷を行う場合は、表側の面と裏側の面に対する画像の位置ずれを補正することができるため、表側の画像と裏側の画像との相対的な位置ずれをなくすことが可能である。
ところで、斯かる搬送装置において、さらなる生産性向上のために搬送速度を速くした場合や、小型化のために補正ローラ31から渡し胴8に至るまでの搬送距離を短くした場合は、補正ローラ31による搬送時間が短くなるため、補正ローラ31によって位置ずれ補正を行うことができる時間も短くなる。この場合、生産性の向上や小型化が図れたとしても、用紙の位置ずれ補正に必要な時間を十分に確保することができなくなり、補正精度が低下する懸念がある。
そこで、本発明の実施形態に係る搬送装置においては、用紙の位置ずれ補正に必要な時間を確保するため、補正ローラ31の搬送速度を遅くしている。すなわち、補正ローラ31の搬送速度を遅くすることで、補正ローラ31によって用紙を挟持している時間(搬送時間)が長くなるため、補正ローラ31が位置ずれ補正を行うために駆動できる時間を多く確保することができるようになる。
しかしながら、単に補正ローラ31の搬送速度を遅くするだけでは、補正時間を確保できたとしても、用紙受取位置Aへの用紙の到達タイミングが遅れてしまい、グリッパ16によって用紙を把持することができなくなる虞がある。そのため、本発明の実施形態に係る搬送装置においては、補正ローラ31の搬送速度を遅くしたことに伴う用紙搬送タイミングの遅れを補填するため、補正ローラ31に用紙が搬送される前の上流側ローラ44の搬送速度を反対に速くするようにしている。
図17は、本発明の実施形態に係る搬送方法とは異なり、上流側ローラ44から渡し胴8の用紙受取位置Aまで、用紙を一定の搬送速度Vpで搬送した場合のイメージ図である。これに対して、図18は、本発明の実施形態に係る搬送方法のイメージ図であり、上流側ローラ44の搬送速度を部分的に速い速度V1に設定し、補正ローラ31の搬送速度を部分的に遅い速度V2に設定している。図17及び図18における搬送速度は、用紙Pが上流側ローラ位置から補正ローラ位置を経て用紙受取位置へ搬送される際に、用紙Pの先端部(図における左端部)が搬送経路における各位置に達した時の用紙Pの搬送速度を示している。
ここで、本発明においては、上流側ローラ44及び補正ローラ31の各搬送速度を速く又は遅く設定するにあたって基準となる搬送速度Vpを、補正手段よりも搬送方向下流側に配置された下流側搬送手段における搬送速度としている。すなわち、本実施形態では、下流側搬送手段である渡し胴8の搬送速度(線速度)を基準搬送速度Vpとし、これに対して上流側ローラ44の搬送速度を速い第1の搬送速度V1に設定し、補正ローラ31の搬送速度を遅い第2の搬送速度V2に設定している。
このように、本発明に係る実施形態においては、補正ローラ31の搬送速度を、渡し胴8の搬送速度よりも遅くすることで、用紙Pが補正ローラ31から渡し胴8の用紙受取位置Aに至るまでの搬送時間t2(図18参照)が、定速搬送の場合における用紙Pが補正ローラ31から渡し胴8の用紙受取位置Aに至るまでの搬送時間t1(図17参照)に比べて長くなるので、補正ローラ31による位置ずれ補正の時間を多く確保することができるようになる。一方で、上流側ローラ44の搬送速度は、渡し胴8の搬送速度よりも速い搬送速度に設定されることで、渡し胴8の搬送速度を落とさなくても、用紙をグリッパ16とタイミングを合わせて搬送することができるようになる。
以上のように、本発明によれば、補正ローラ31の搬送速度を遅くする分、上流側ローラ44の搬送速度を速くすることで、生産性を落とすことなく、十分に位置ずれ補正する時間を確保することができるようになり、用紙を高精度に搬送することができるようになる。
補正ローラ31や上流側ローラ44の各搬送速度を速めたり遅くしたりするタイミングは適宜調整することが可能である。ただし、上流側ローラ44から補正ローラ31に用紙を受け渡す際や、補正ローラ31から渡し胴8のグリッパ16に用紙を受け渡す際は、用紙を受け渡す側と受け取る側とで搬送速度が同じ速度であることが望ましい。すなわち、用紙を受け渡す側と受け取る側とで搬送速度が異なると、その速度差によって用紙に引っ張り方向又は圧縮方向の負荷が生じ、用紙の姿勢が不安定になったり、精度良く用紙の搬送を行えなくなったりする虞があるからである。
そのため、上流側ローラ44から補正ローラ31に用紙が受け渡される際は、上流側ローラ44と補正ローラ31との各搬送速度が互いに同じ搬送速度に設定され、補正ローラ31から渡し胴8のグリッパ16に用紙が受け渡される際は、補正ローラ31と渡し胴8の各搬送速度が互いに同じ搬送速度に設定されることが望ましい。
図18に示す例では、上流側ローラ44の搬送速度が、最初は渡し胴8の搬送速度Vpより速い第1の搬送速度V1に設定されているが、用紙の先端部が補正ローラ31へ到達する前には、上流側ローラ44の搬送速度が渡し胴8の搬送速度Vpと同じ搬送速度に変更される。そして、このとき、補正ローラ31の搬送速度も渡し胴8の搬送速度Vpと同じ搬送速度に設定されている。その後(補正ローラ31が上流側ローラ44から用紙を受け取った後)、補正ローラ31の搬送速度は渡し胴8の搬送速度Vpよりも遅い第2の搬送速度V2に変更されるが、用紙の先端部が渡し胴8の用紙受取位置Aへ到達する前に、補正ローラ31の搬送速度は渡し胴8の搬送速度Vpと同じ搬送速度に変更される。補正ローラ31や上流側ローラ44の各搬送速度の変更は、補正ローラ31の搬送速度を検知するロータリーエンコーダ96の検知信号や上流側ローラ44の搬送速度を検知するロータリーエンコーダ82の検知信号に基づいて、上述の搬送速度制御部25(図6参照)によって行われる。
このように、上流側ローラ44から補正ローラ31に用紙を受け渡す際、及び、補正ローラ31から渡し胴8に用紙を受け渡す際に、受け渡し側と受け取り側との各搬送速度を同じ搬送速度に設定することで、速度差による用紙への負荷を防止できる。これにより、用紙を安定して高精度に搬送することができるようになる。
また、画像形成部2における搬送速度(例えば、用紙担持体ドラム9における搬送速度)が、渡し胴8における搬送速度と同じである場合は、画像形成部2における搬送速度を、上記基準搬送速度Vpとしてもよい。すなわち、上流側ローラ44における搬送速度を、画像形成部2における搬送速度よりも速い第1の搬送速度に設定し、反対に、補正ローラ31における搬送速度を、画像形成部2における搬送速度よりも遅い第2の搬送速度に設定してもよい。
図18に示す例では、搬送速度の制御をわかりやすくするために、制御を簡潔にしているが、上述の位置ずれ補正に伴う補正ローラ31の速度調整を行う場合は、特に補正ローラ31の搬送速度の制御をより細かく行うことが必要になる。その場合でも、補正ローラ31の搬送速度を、画像形成部2の搬送速度Vpよりも遅い搬送速度V2に設定することで、位置ずれ補正する時間を十分に確保しつつ、用紙をグリッパ16とタイミングを合わせて用紙受取位置Aへ搬送することができるようになる。
以下、図19を参照しつつ、位置ずれ補正に伴う用紙の位置変化量の算出方法について説明する。
図19において、点Zは、補正ローラ31がホームポジションに配置されているときの用紙搬送面内での回転中心(支軸73)の位置、点Rは、計測基準点、点Qは、第1の先端検知センサ200で用紙先端部を検知してから時間t経過したときの用紙先端部の位置、点Q´は、時間tの1つ前のタイミング(時間t-1)で位置ずれ補正した際の用紙先端の位置を示す。また、図19において、カッコ内の文字は、用紙搬送方向をX方向、用紙搬送方向に対して直交する方向をY方向としたときの、計測基準点Rを基準とした各点Z,Q,Q´のX座標及びY座標である。また、θは、用紙先端部が点Qの位置に達したときの補正ローラ31のホームポジションからの傾き角(用紙搬送面内での回転角度)、θ´は、用紙先端部が点Q´の位置に達したときの補正ローラ31のホームポジションからの傾き角(用紙搬送面内での回転角度)である。Δθは、これら傾き角θ,θ´の差分である。
このように、用紙Pの先端部の位置が位置ずれ補正動作に伴って変化する場合、時間tのときの用紙先端位置Qの位置座標(Qx,Qy)は、下記式1、式2を用いて算出することができる。
Qx=cos(Δθ)(Qx´-Zx)-sin(Δθ)(Qy´-Zy)
+Zx+Xp・・・・・式1
Qy=sin(Δθ)(Qx´-Zx)+cos(Δθ)(Qy´-Zy)
+Zy+Yp+Ys・・・・・式2
+Zx+Xp・・・・・式1
Qy=sin(Δθ)(Qx´-Zx)+cos(Δθ)(Qy´-Zy)
+Zy+Yp+Ys・・・・・式2
上記式1中のXpは、時間tの1つ前のタイミングまで(時間t-1)の間に用紙Pが搬送された搬送距離のX方向成分であり、上記式2中のYpは、その搬送距離のY方向成分である。時間t-1の間に補正ローラ31によって用紙Pが搬送された搬送距離(ローラ軸と直交する方向の搬送距離)をFpとすると、Xp及びYpは、下記式3と式4とで表すことができる。また、式2中のYsは、点Q´から点Qまでの用紙Pの幅方向移動量(Y方向移動量)である。
Xp=cos(θ´)Fp・・・・・式3
Yp=sin(θ´)Fp・・・・・式4
Yp=sin(θ´)Fp・・・・・式4
従って、上記式1~式4を用いることで、時間tのときの用紙先端位置Qの位置座標(Qx,Qy)を算出することができる。
そして、算出されたX座標Qxから、位置ずれ補正を行わなかった場合の時間t経過後の用紙先端位置のX座標Vxを減算することで、位置ずれ補正に伴う用紙先端部の位置変化量Gが算出される(下記式5参照)。そして、このように算出された位置変化量Gに基づいて目標位置までの搬送速度を調整することで、用紙を所定の搬送タイミングで目標位置に搬送することができる。
G=Qx-Vx・・・・・式5
以上、本発明について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
上述の実施形態では、用紙をグリッパ16とタイミングを合わせて搬送するために、補正ローラ31の搬送速度を変更するようにしているが、反対に用紙を受け取る側の渡し胴8の搬送速度を変更してもよい。
また、上述の実施形態では、用紙の幅方向の位置ずれと斜行の位置ずれの両方を補正する場合を例に説明したが、本発明に係る搬送装置は、幅方向の位置ずれと斜行の位置ずれとのいずれか一方のみを補正する場合にも適用可能である。いずれか一方のずれのみを補正する場合でも、本発明を適用することで、補正を行うための時間を十分に確保することができるようになり、用紙を高精度に搬送することができるようになる。
また、上述の実施形態では、第2補正時の補正量を、補正ローラ31の幅方向移動量及び用紙搬送面内での回転量を検知するロータリーエンコーダ57,58の検知結果から間接的に得るようにしているが、CISの検知結果に基づいて補正量を算出することも可能である。ただし、CISは情報量が多く、通信や演算処理などの負荷が大きくなるので、用紙の位置を検知したタイミングから搬送速度の変更を開始するまでの時間が長くなることが考えられる。一方、ロータリーエンコーダの検知信号に基づいて用紙の位置ずれ補正量を算出する場合は、通信や演算処理などの負荷が小さいので、早いタイミングで搬送速度の変更を開始することができ、搬送速度の制御時間を多く確保することが可能である。従って、上述の実施形態のように、ロータリーエンコーダの検知結果に基づいて補正量を算出することで、搬送速度の制御時間を十分に確保することができるようになり、生産性向上のために搬送速度を速くした場合や、小型化のために搬送経路を短くした場合であっても、用紙を高精度に搬送することができるようになる。
なお、用紙の側端部の位置を検知する位置検知手段は、CISに限らず、用紙の幅方向に沿って複数配置されるフォトセンサなど、用紙の側端部を検知できるものであれば他の検知手段を用いてもよい。
また、本発明に係る搬送装置は、図1に示すようなインクジェット式画像形成装置に限らず、電子写真式画像形成装置にも適用可能である。
図20に、本発明に係る搬送装置を電子写真式画像形成装置に適用した例を示す。
図20に示すように、電子写真式画像形成装置300は、用紙Pに画像を形成する画像形成部301と、原稿Dの画像情報を光学的に読み込む原稿読込部302と、セットされた原稿Dを原稿読込部302に搬送する原稿搬送部310と、用紙Pが収納された給紙部(給紙カセット)312~314と、用紙P上の未定着画像を定着する定着装置320と、給紙部312~314から給送された用紙Pを画像形成部301へ搬送する搬送装置330とを備えている。また、画像形成部301は、感光体ドラム305と、原稿読込部302で読み込んだ画像情報に基づいて露光光Lを感光体ドラム305上に照射する露光部303と、感光体ドラム305上にトナー像(画像)を形成する現像部304と、感光体ドラム305上に形成されたトナー像を用紙Pに転写する転写部307などを備えている。
電子写真式画像形成装置300の基本動作について簡単に説明する。
原稿Dが原稿搬送部310によって図20中の矢印方向に搬送され、原稿Dの画像情報が原稿読込部302によって読み取られると、その画像情報に基づいて露光部303から感光体305上の帯電面に露光光Lが照射されて、感光体ドラム305上に静電潜像が形成される。続いて、感光体305上の静電潜像に対して現像部304からトナーが供給されトナー画像(可視画像)が形成される。また、給紙部312~314のいずれかから給送された用紙Pが、搬送装置330によって転写部307へ搬送され、感光体305上に形成されたトナー画像が用紙P上に転写される。その後、用紙Pは、定着装置320へ搬送され、トナー画像が定着された後、装置外に排出される。
このような電子写真式画像形成装置300においては、感光体ドラム305上のトナー画像とタイミングを合わせて用紙Pを転写部307へ精度良く搬送することが求められる。従って、斯かる画像形成装置300においても、搬送装置330によって用紙Pの位置ずれ補正をできるようにすることで、用紙Pを精度良く搬送することが可能となる。しかしながら、生産性向上や小型化などのために、搬送速度を速くしたり搬送経路を短くしたりすると、上述のインクジェット式画像形成装置と同様、用紙の位置ずれ補正に必要な時間を十分に確保できなくなるといった問題が生じる。
そこで、図20に示す搬送装置330においても、補正ローラ31の搬送速度を基準搬送速度よりも遅くし、反対に、上流側ローラ44の搬送速度を基準搬送速度よりも速くすることで、生産性を落とすことなく、十分に位置ずれ補正する時間を確保することができるようになる。具体的に、図20に示す例では、感光体ドラム305の回転速度(線速度)、あるいは、転写部307を構成する転写ローラの搬送速度を、画像形成部301における基準搬送速度Vpとする。本画像形成装置300においては、感光体ドラム305あるいは転写部307の転写ローラが下流側搬送手段を兼ねており、下流側搬送手段の搬送速度は感光体ドラム305あるいは転写部307の転写ローラの搬送速度に相当する。そして、これに対して上流側ローラ44の搬送速度を速い第1の搬送速度V1に設定し、補正ローラ31の搬送速度を遅い第2の搬送速度V2に設定することで、位置ずれ補正に必要な時間を十分に確保しつつ、感光体ドラム305上のトナー画像とタイミングを合わせて用紙Pを転写部307へ搬送することができるようになる。
また、この場合も、用紙受け渡し時の速度差による用紙への負荷を防止するため、上流側ローラ44から補正ローラ31に用紙が受け渡される際や、補正ローラ31のから下流側搬送手段としての転写ローラに用紙が受け渡される際は、受け渡し側と受け取り側との各搬送速度を同じ搬送速度に設定することが望ましい。このようにすることで、速度差による用紙への負荷を防止でき、用紙を安定して高精度に搬送することができるようになる。
2 画像形成部
7 搬送装置
8 渡し胴(下流側搬送手段)
9 用紙担持ドラム
31 補正ローラ(補正手段)
44 上流側ローラ(上流側搬送手段)
100 インクジェット式画像形成装置
101 CIS(位置検知手段)
102 CIS(位置検知手段)
103 CIS(位置検知手段)
300 電子写真式画像形成装置
301 画像形成部
330 搬送装置
P 用紙(シート)
7 搬送装置
8 渡し胴(下流側搬送手段)
9 用紙担持ドラム
31 補正ローラ(補正手段)
44 上流側ローラ(上流側搬送手段)
100 インクジェット式画像形成装置
101 CIS(位置検知手段)
102 CIS(位置検知手段)
103 CIS(位置検知手段)
300 電子写真式画像形成装置
301 画像形成部
330 搬送装置
P 用紙(シート)
Claims (5)
- シートの位置を検知する位置検知手段と、
前記シートを搬送しながら、前記位置検知手段によって検知された前記シートの位置に応じて、シート搬送面内での回転方向とシート幅方向との少なくとも一方における前記シートの位置を補正する補正手段と、
前記補正手段よりも搬送方向上流側に配置され、前記補正手段へ前記シートを搬送する上流側搬送手段と、
前記補正手段よりも搬送方向下流側に配置され、前記シートを搬送する下流側搬送手段と、
を備える搬送装置であって、
前記上流側搬送手段は、前記下流側搬送手段が前記シートを搬送する搬送速度よりも速い第1の搬送速度で前記シートを前記補正手段へ搬送し、
前記補正手段は、前記下流側搬送手段が前記シートを搬送する搬送速度よりも遅い第2の搬送速度で前記シートを前記下流側搬送手段へ搬送することを特徴とする搬送装置。 - 前記補正手段によって搬送される前記シートが前記下流側搬送手段へ到達する前に、前記補正手段の搬送速度が前記第2の搬送速度から前記下流側搬送手段の搬送速度と同じ搬送速度に変更される請求項1に記載の搬送装置。
- 前記上流側搬送手段によって搬送される前記シートが前記補正手段へ到達する前に、前記上流側搬送手段の搬送速度が前記第1の搬送速度から前記補正手段の搬送速度と同じ搬送速度に変更される請求項1又は2に記載の搬送装置。
- 請求項1から3のいずれか1項に記載の搬送装置と、
前記搬送装置によって搬送されたシートに画像を形成する画像形成部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記画像形成部における前記シートの搬送速度は、前記下流側搬送手段における前記シートの搬送速度と同じである請求項4に記載の画像形成装置。
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