JP7170949B1 - 曝気量制御装置および曝気量制御方法 - Google Patents

曝気量制御装置および曝気量制御方法 Download PDF

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Abstract

曝気量制御装置は、アンモニア濃度センサ、導電率センサ、導電率濃度相関情報記憶部、第1推定部、目標曝気量算出部および導電率濃度相関情報更新部を備える。アンモニア濃度センサは、生物反応槽内の被処理水が生物処理された処理水のアンモニア濃度を測定する。導電率センサは、生物反応槽に流入する被処理水の導電率を測定する。第1推定部は、導電率値に基づいて導電率濃度相関情報から被処理水の第1アンモニア濃度推定値を推定する。目標曝気量算出部は、第1アンモニア濃度推定値およびアンモニア濃度センサによる測定値に基づいて、生物反応槽への曝気量の目標値を算出する。導電率濃度相関情報更新部は、第1アンモニア濃度推定値を推定する方法とは異なる方法で測定または推定される被処理水の第2アンモニア濃度推定値を受け付ける受付部と、第2アンモニア濃度推定値と導電率値とに基づいて導電率濃度相関情報を更新する更新処理部と、を有する。

Description

本開示は、生物処理を行う反応槽へ供給する空気の量である曝気量を制御する曝気量制御装置および曝気量制御方法に関する。
有機物およびアンモニア性窒素を含む下廃水処理方式として、活性汚泥法がある。活性汚泥法は、浄化機能をもつ微生物群である活性汚泥を反応槽に貯え、活性汚泥と排水とを混合、接触させつつ空気を供給する曝気を行うことによって、排水中の汚濁物を酸化、分解する方法である。流入する汚濁物の負荷変動に対して適切な量の空気を生物反応槽に曝気する必要があり、流入水のアンモニア濃度を測定することで曝気量をフィードフォワード制御している。ただし、アンモニア濃度計は高額である。このため、特許文献1には、流入水の導電率値を測定し、予め測定しておいた導電率値とアンモニア濃度値との相関関係からアンモニア濃度値を推定し、さらに推定したアンモニア濃度値に基づいて曝気量を制御する曝気量制御方法が開示されている。
特開2009-119329号公報
ところで、流入水にはアンモニア以外にも導電率に影響を与える他イオン等の共存物が含まれている。共存物の一例は、塩化物イオンである。共存物の濃度が変動した場合には、流入水の導電率値とアンモニア濃度値との相関関係が予め設定していた相関関係から変化する。このため、測定した導電率値に基づいて推定したアンモニア濃度値と実際の被処理水のアンモニア濃度との間には誤差が生じる可能性がある。しかしながら、従来の技術では、共存物の濃度の変動によって、導電率値とアンモニア濃度値との相関関係が予め設定していた相関関係から変化し、測定した導電率値に基づいて推定したアンモニア濃度値と実際のアンモニア濃度との間に誤差が生じることまで想定されていなかった。つまり、従来の技術では、流入水の共存物の濃度の変動が考慮されていないので、流入するアンモニアの負荷変動に対して適切な量の空気を生物反応槽に供給することができないという問題があった。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、流入水の共存物の濃度に変動が生じた場合でも、流入するアンモニアの負荷変動に対して適切な量の空気を生物反応槽に供給することができる曝気量制御装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示は、被処理水に対して生物処理を行う生物反応槽に供給される酸素を含む気体の量である曝気量を制御する曝気量制御装置であって、アンモニア濃度センサと、導電率センサと、導電率濃度相関情報記憶部と、第1推定部と、目標曝気量算出部と、導電率濃度相関情報更新部と、を備える。アンモニア濃度センサは、生物反応槽内の被処理水が生物処理された処理水のアンモニア濃度を測定する。導電率センサは、生物反応槽に流入する被処理水の導電率を測定する。導電率濃度相関情報記憶部は、被処理水の導電率と被処理水のアンモニア濃度との相関関係を示す導電率濃度相関情報を記憶する。第1推定部は、導電率センサで測定された導電率値に基づいて導電率濃度相関情報から被処理水のアンモニア濃度の推定値である第1アンモニア濃度推定値を推定する。目標曝気量算出部は、処理水の第1アンモニア濃度推定値およびアンモニア濃度センサによって測定された処理水のアンモニア濃度値に基づいて、生物反応槽への曝気量の目標値を算出する。導電率濃度相関情報更新部は、導電率濃度相関情報を更新する。導電率濃度相関情報更新部は、受付部と、更新処理部と、を有する。受付部は、第1アンモニア濃度推定値を推定する方法とは異なる方法で測定または推定される被処理水のアンモニア濃度の値である第2アンモニア濃度推定値を受け付ける。更新処理部は、受付部が受け付けた第2アンモニア濃度推定値と導電率センサで測定された導電率値と、に基づいて導電率濃度相関情報を更新する。
本開示に係る曝気量制御装置は、流入水の共存物の濃度に変動が生じた場合でも、流入するアンモニアの負荷変動に対して適切な量の空気を生物反応槽に供給することができるという効果を奏する。
実施の形態1に係る曝気量制御装置を備える曝気量制御システムの構成の一例を模式的に示す図 実施の形態1に係る曝気量制御装置のデータベース更新部の構成の一例を模式的に示すブロック図 実施の形態1に係る曝気量制御方法の処理手順の一例を示すフローチャート 実施の形態1に係る曝気量制御装置における導電率濃度相関情報の更新方法の手順の一例を示すフローチャート 実施の形態2に係る曝気量制御装置のデータベース更新部の構成の一例を示すブロック図 実施の形態2に係る曝気量制御装置の学習済モデルを生成する学習装置の構成の一例を示す図 図6のモデル生成部が使用するニューラルネットワークの一例を模式的に示す図 学習装置による学習処理の手順の一例を示すフローチャート 実施の形態2に係る曝気量制御装置の第2推定部の構成の一例を模式的に示す図 実施の形態2に係る曝気量制御装置の第2推定部による推定処理の手順の一例を示すフローチャート 実施の形態2に係る曝気量制御装置における導電率濃度相関情報の更新方法の手順の一例を示すフローチャート 制御回路のハードウェア構成の一例を示す図
以下に、本開示の実施の形態に係る曝気量制御装置および曝気量制御方法を図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る曝気量制御装置を備える曝気量制御システムの構成の一例を模式的に示す図である。曝気量制御システム1は、生物反応槽10と、散気板11と、送風機12と、風量調節部13と、導電率センサ15と、処理水アンモニア濃度センサ14と、曝気量制御装置30と、を備える。
生物反応槽10は、被処理水に対して生物処理を行う水槽である。具体的には、生物反応槽10は、内部に活性汚泥を蓄え、活性汚泥を用いて被処理水を、定められた窒素濃度以下となる処理水101へと生物学的に処理する水槽である。生物反応槽10は、浄水場、下水処理場、工場の排水処理施設等に設けられる。生物反応槽10には、流入部102と流出部103とが接続される。流入部102は、処理対象である被処理水が流入する配管または水路である。流出部103は、生物反応槽10で処理された処理水101を生物反応槽10外に流出する配管または水路である。
散気板11は、生物反応槽10の底部に配置され、生物反応槽10内の被処理水に空気を供給する。なお、ここでは、空気を供給する場合を例に挙げるが、空気のように酸素を含む気体であればよい。
送風機12は、散気板11と配管を介して接続され、散気板11に空気を送風する。風量調節部13は、送風機12から散気板11へと流れる風量を調節する。一例では、風量調節部13は、送風機12と散気板11とを接続する配管に設置される風量調整弁である。この場合、風量調整弁の開度を調節することによって、散気板11に供給される曝気量が調節される。風量調節部13は、曝気量制御装置30からの曝気量の目標値に従って、風量を調節する。
処理水アンモニア濃度センサ14は、生物反応槽10内の処理水101のアンモニア濃度を測定する。処理水101は、生物反応槽10内の被処理水が生物処理されることによって得られる。一例では、生物反応槽10の流出部103の近傍または流出部103に設置することで、生物反応槽10内の活性汚泥により処理された処理水101のアンモニア濃度を適切に測定することができる。処理水アンモニア濃度センサ14は、信号線を介して曝気量制御装置30の後述する目標曝気量算出部33に接続されており、測定した処理水101のアンモニア濃度の測定データを目標曝気量算出部33に送信する。
導電率センサ15は、被処理水の導電率、すなわち電気伝導率を測定する。一例では、導電率センサ15は、流入部102に設置される。導電率の測定方法には、電極法、電磁誘導法等がある。導電率センサ15は、信号線を介して曝気量制御装置30の後述する第1推定部32およびデータベース更新部34に接続されており、測定した被処理水の導電率の測定データである導電率値を第1推定部32およびデータベース更新部34に送信する。
曝気量制御装置30は、被処理水のアンモニア濃度値と処理水101のアンモニア濃度値との差に基づいて、生物反応槽10に供給する空気の量である曝気量を制御する。曝気量制御装置30は、データベース31と、第1推定部32と、目標曝気量算出部33と、データベース更新部34と、を有する。
データベース31は、被処理水の導電率と被処理水のアンモニア濃度との相関関係を示す情報である導電率濃度相関情報を記憶する。導電率濃度相関情報は、被処理水の導電率とアンモニア濃度との相関関係を示す情報であるが、被処理水の導電率の変化量とアンモニア濃度との相関関係を示す情報であってもよい。また、導電率濃度相関情報は、被処理水の導電率および被処理水に関する他のプラントデータと、被処理水のアンモニア濃度と、の相関関係を示す情報であってもよい。被処理水に関する他のプラントデータは、被処理水に含まれる塩化物イオン等の他のイオン濃度の測定結果、被処理水の流量、測定日時等である。データベース31は、データベース更新部34および第1推定部32に接続される。データベース31は、導電率濃度相関情報記憶部に対応する。
第1推定部32は、少なくとも導電率センサ15で測定された被処理水の導電率値に基づいて、データベース31の導電率濃度相関情報から被処理水のアンモニア濃度の推定値である第1アンモニア濃度推定値を推定し、推定した被処理水の第1アンモニア濃度推定値を目標曝気量算出部33に出力する。推定に用いる導電率の測定結果は、特に限定されるものではなく、瞬時値、定められた期間の平均値、変化量等である。また、データベース31の導電率濃度相関情報が、導電率の測定結果と、被処理水に関する他のプラントデータと、被処理水のアンモニア濃度と、の相関関係を示す情報である場合には、第1推定部32は、導電率の測定結果と被処理水に関する他のプラントデータとに基づいて、導電率濃度相関情報から被処理水の第1アンモニア濃度推定値を推定してもよい。第1推定部32は、導電率センサ15、データベース31、目標曝気量算出部33およびデータベース更新部34と接続される。
目標曝気量算出部33は、送風機12から生物反応槽10への曝気量の目標値を任意の周期ごとに算出し、信号線を介して曝気量の目標値を風量調節部13に送信する。具体的には、目標曝気量算出部33は、第1推定部32から送信された被処理水の第1アンモニア濃度推定値および処理水アンモニア濃度センサ14によって測定された生物反応槽10内の処理水101のアンモニア濃度値に基づいて、生物反応槽10への曝気量の目標値を算出する。曝気量の目標値を算出する周期は、1秒以上5分程度以下の間が望ましいが、機場の特性に応じて任意に設定可能である。風量調節部13は、散気板11に供給される曝気量が目標曝気量算出部33で算出され曝気量の目標値と等しくなるように、曝気量の調節を行う。なお、生物反応槽10の規模または機場の特性に応じて散気板11、風量調節部13、目標曝気量算出部33の個数は任意に変更可能である。
データベース更新部34は、データベース31に記憶されている導電率濃度相関情報を更新する。上記したように、被処理水において、導電率とアンモニア濃度との間には相関関係があることが知られている。また、この相関関係は、被処理水中の他イオン等の共存物の濃度によって影響を受けることも知られている。そこで、実施の形態1では、データベース更新部34が、被処理水中の共存物の濃度に変化が生じ、導電率濃度相関情報の更新が必要であると判断した場合に、導電率濃度相関情報を更新する。データベース更新部34は、導電率濃度相関情報更新部に対応する。
図2は、実施の形態1に係る曝気量制御装置のデータベース更新部の構成の一例を模式的に示すブロック図である。データベース更新部34は、受付部341と、更新処理部342と、を備える。
受付部341は、外部より被処理水のアンモニア濃度の値である第2アンモニア濃度推定値を受け付ける。第2アンモニア濃度推定値は、被処理水の導電率の測定値から第1アンモニア濃度推定値を推定する方法とは異なる方法で測定または推定される被処理水のアンモニア濃度の値である。このとき、受付部341は、外部より受け付けた被処理水の第1アンモニア濃度推定値の日時を同時に受け付けてもよい。一例では、受付部341は、作業者が採水した被処理水のアンモニア濃度をイオンクロマトグラフ分析装置などの分析装置で測定し、測定の結果を第2アンモニア濃度推定値として受け付けてもよい。また他の例では、受付部341は、被処理水のアンモニア濃度の推定装置による推定値を第2アンモニア濃度推定値として受け付けてもよい。被処理水のアンモニア濃度の推定装置の例については、実施の形態2で説明する。また、受付部341は、複数の日時の第2アンモニア濃度推定値が入力されたデータセットを受け付けてもよい。受付部341は、受け付けた被処理水の第2アンモニア濃度推定値を更新処理部342に送信する。
更新処理部342は、第1推定部32と、導電率センサ15と、データベース31と、に接続される。更新処理部342は、第1推定部32で推定された第1アンモニア濃度推定値と、受付部341が受け付けた第2アンモニア濃度推定値と、の差に基づいて、データベース31の導電率濃度相関情報の更新が必要か否かを判定する。一例では、更新処理部342は、同時刻における第1推定部32で推定された第1アンモニア濃度推定値と、受付部341が受け付けた第2アンモニア濃度推定値と、の差が、予め設定された判定値未満である場合には、導電率濃度相関情報の更新を不要と判定し、両者の差が判定値よりも大きい場合には、導電率濃度相関情報の更新を必要と判定する。両者の差が判定値と等しい場合には、導電率濃度相関情報の更新を不要と判定してもよいし、必要と判定してもよい。
判定値は、一例では、第1アンモニア濃度推定値と第2アンモニア濃度推定値とが誤差の範囲で一致していると判定することができる閾値である。導電率濃度相関情報の更新の要否の判定は、予め設定された割合などに基づいて行われてもよい。同時刻は、秒単位で同じである必要はなく、定められた範囲の期間であればよい。定められた期間は、一例では1時間以内とすることができる。ただし、判定の精度を高めることができる点から、定められた期間は短い方が好ましい。
導電率濃度相関情報の更新が必要と判定された場合には、更新処理部342は、受付部341が受け付けた被処理水の第2アンモニア濃度推定値と、導電率センサ15で測定された導電率値と、に基づいて、被処理水の導電率濃度相関情報を新しく構築し、データベース31内の導電率濃度相関情報を更新する。このとき、更新処理部342は、被処理水の同時刻の第2アンモニア濃度推定値と導電率とを含む組からなる複数のデータを用いて、被処理水の導電率濃度相関情報を新しく構築する。
したがって、実施の形態1では、導電率に影響を与える共存物の濃度が変動することで、被処理水の導電率とアンモニア濃度との相関関係が、データベース31に記憶された導電率濃度相関情報から変化した場合に、データベース更新部34が、導電率濃度相関情報を適切なタイミングで更新する。このため、第1推定部32は、適切なタイミングで更新された導電率濃度相関情報を参照して、被処理水の第1アンモニア濃度推定値を推定し、目標曝気量算出部33は、第1アンモニア濃度推定値を用いて、曝気量の目標値を算出することになる。この結果、流入するアンモニアの負荷変動に対して適切な量の空気を生物反応槽10に供給することができる。
つぎに、曝気量制御装置30における曝気量制御方法および導電率濃度相関情報の更新方法について、順に説明する。なお、導電率濃度相関情報の更新方法は、曝気量制御方法が実行されているときに行われるものであり、曝気量制御方法の一部である。つまり、曝気量制御方法は、導電率濃度相関情報の更新方法を含むものである。
図3は、実施の形態1に係る曝気量制御方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。曝気量制御が開始されると、ある時刻tで、導電率センサ15が被処理水の導電率を測定する(ステップS11)。導電率センサ15は、測定結果を第1推定部32に出力する。
ついで、第1推定部32は、測定した導電率値に基づいて、データベース31の導電率濃度相関情報から被処理水の第1アンモニア濃度推定値を推定する(ステップS12)。第1推定部32は、被処理水の第1アンモニア濃度推定値を目標曝気量算出部33に出力する。
また時刻tで、ステップS11,S12と並行して、処理水アンモニア濃度センサ14は、処理水101のアンモニア濃度を測定する(ステップS13)。処理水アンモニア濃度センサ14は、測定結果を目標曝気量算出部33に出力する。
ステップS12およびステップS13の後、目標曝気量算出部33は、第1推定部32から取得した被処理水の第1アンモニア濃度推定値と、処理水アンモニア濃度センサ14から取得した生物反応槽10内の処理水101のアンモニア濃度値と、に基づいて生物反応槽10へ供給する曝気量の目標値を算出する(ステップS14)。一例では、目標曝気量算出部33は、第1アンモニア濃度推定値と処理水101のアンモニア濃度値との差を指標として、曝気量の目標値を算出する。目標曝気量算出部33は、算出した曝気量の目標値を風量調節部13に出力する。
その後、風量調節部13は、曝気量の目標値になるように風量を調節し、生物反応槽10に空気を供給する(ステップS15)。
以上のステップS11からステップS15までの処理が、ある時間間隔Δt1で繰り返される。ここで、Δt1は1秒から1時間程度までの範囲であることが望ましい。ただし、ステップS11からステップS15までを全て処理するのに要する時間よりも長い時間がΔt1として設定される。
図4は、実施の形態1に係る曝気量制御装置における導電率濃度相関情報の更新方法の手順の一例を示すフローチャートである。まず、ある時刻tで、データベース更新部34の受付部341が、外部より1つ以上の日時における被処理水の第2アンモニア濃度推定値のデータセットを受け付ける(ステップS31)。被処理水の第2アンモニア濃度推定値は、上記したように、被処理水の導電率から第1アンモニア濃度推定値を推定する方法とは異なる方法で測定または推定される被処理水のアンモニア濃度の値である。一例では、第2アンモニア濃度推定値として、採水された被処理水のアンモニア濃度を分析装置で分析したもの、あるいは被処理水のアンモニア濃度の推定装置で推定されたものが用いられる。受付部341は、受け付けたデータセットを更新処理部342に出力する。ステップS31の処理は、第2アンモニア濃度推定値受付工程に対応する。
また時刻tで、ステップS31と並行して、導電率センサ15は、被処理水の導電率を測定する(ステップS32)。導電率センサ15は、測定結果を第1推定部32に出力する。ステップS32の処理は、導電率取得工程に対応する。また、第1推定部32は、測定した導電率値に基づいて、データベース31の導電率濃度相関情報から被処理水の第1アンモニア濃度推定値を推定する(ステップS33)。第1推定部32は、推定結果である第1アンモニア濃度推定値を更新処理部342に出力する。ステップS33の処理は、第1アンモニア濃度推定値推定工程に対応する。
ステップS31およびステップS33の後、更新処理部342は、第1推定部32で推定された第1アンモニア濃度推定値と、受付部341が受け付けた第2アンモニア濃度推定値とから、データベース31の導電率濃度相関情報の更新が必要であるかを判定する(ステップS34)。一例では、更新処理部342は、同時刻における第1アンモニア濃度推定値と第2アンモニア濃度推定値との差が予め設定された判定値未満であるかを判定する。更新処理部342は、両者の差が判定値未満であれば、導電率濃度相関情報の更新は不要であると判定する。また、更新処理部342は、両者の差が判定値よりも大きい場合には、導電率濃度相関情報の更新が必要であると判定する。ステップS34の処理は、判定工程に対応する。
導電率濃度相関情報の更新が不要であると判定した場合(ステップS34でNoの場合)には、処理がステップS31およびステップS32に戻る。また、導電率濃度相関情報の更新が必要であると判定した場合(ステップS34でYesの場合)には、更新処理部342は、受付部341が受け付けた被処理水の第2アンモニア濃度推定値と、導電率センサ15で測定された導電率値と、に基づいて被処理水の導電率とアンモニア濃度との相関関係を新しく構築し、データベース31の導電率濃度相関情報を更新する(ステップS35)。なお、ステップS31で受け付けたデータセットが1つの日時における被処理水の第2アンモニア濃度推定値である場合には、過去の同時刻における被処理水の第2アンモニア濃度推定値と導電率値とを用いて、新たな導電率濃度相関情報を構築する。ステップS35の処理は、更新処理工程に対応する。
以上のステップS31からステップS35までの処理が、ある時間間隔Δt2で繰り返される。
以上のように、実施の形態1では、被処理水の導電率に影響を与える共存物が変動することで被処理水の導電率とアンモニア濃度との相関関係がデータベース31に記憶された導電率濃度相関情報から変化した場合に、データベース更新部34が第1アンモニア濃度推定値と第2アンモニア濃度推定値との差から導電率濃度相関情報の更新が必要であるかを判定する。導電率濃度相関情報の更新が必要である場合には、データベース更新部34は、第2アンモニア濃度推定値と被処理水の導電率値とを用いて、データベース31に記憶された被処理水の導電率濃度相関情報を更新する。つまり、導電率濃度相関情報は、適切なタイミングで更新されることになる。このため、被処理水中で共存物が変動する場合でも、流入する被処理水のアンモニアの負荷変動に対して適切な量の空気を生物反応槽10に供給することができる。
実施の形態2.
実施の形態2に係る曝気量制御装置30は、実施の形態1の図1と同じ構成であるが、データベース更新部34の構成が異なる。図5は、実施の形態2に係る曝気量制御装置のデータベース更新部の構成の一例を示すブロック図である。なお、実施の形態1と同一の構成要素には、同一の符号を付して、その説明を省略し、異なる部分について説明を行う。実施の形態2に係る曝気量制御装置30のデータベース更新部34は、第2推定部343と、受付部341と、更新処理部342と、を備える。
第2推定部343は、生物反応槽10への被処理水の流入水量、送風機12の曝気量および生物反応槽10内の処理水101のアンモニア濃度値を含むプラントデータに基づいて被処理水の第2アンモニア濃度推定値を推定する。第2推定部343は、推定した被処理水の第2アンモニア濃度推定値を受付部341に出力する。第2推定部343は、一例では、被処理水のアンモニア濃度の推定値を推定する推定アルゴリズムを用いた学習済モデルを搭載する。すなわち、第2推定部343は、生物反応槽10への被処理水の流入水量、送風機12の曝気量および生物反応槽10内の処理水101のアンモニア濃度値を含むプラントデータを学習済モデルに入力することで得られる結果を被処理水の第2アンモニア濃度推定値とする。この学習済モデルは、生物反応槽10への被処理水の流入水量、送風機12の曝気量および生物反応槽10内の処理水101のアンモニア濃度値を含むプラントデータに基づいて被処理水のアンモニア濃度を推定できる手法を採用していればよい。第2推定部343が用いる推定アルゴリズムには、生物反応をモデル化した活性汚泥モデル(Activated Sludge Model:ASM)、線形回帰モデル、非線形回帰モデル、機械学習、強化学習、深層強化学習、ディープラーニング、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、その他人工知能を用いた予測手法等を用いることができる。
被処理水のアンモニア濃度と流入水量との積で表されるアンモニア負荷が大きい場合には、このアンモニア負荷を処理するために生物反応槽10に供給する必要がある曝気量は増加するが、曝気量が不足していれば、処理水アンモニア濃度センサ14で検知される処理水101のアンモニア濃度値は上昇する。逆に、被処理水のアンモニア負荷が小さい場合には、このアンモニア負荷を処理するために生物反応槽10に供給する必要がある曝気量は低下するが、曝気量が十分であれば、処理水アンモニア濃度センサ14で検知される処理水101のアンモニア濃度値は減少する。このように、アンモニア負荷と曝気量と処理水101のアンモニア濃度値との間、より具体的には、被処理水のアンモニア濃度と、被処理水の流入水量、曝気量、および処理水101のアンモニア濃度値と、の間には相関関係が存在する。つまり、被処理水のアンモニア濃度と、生物反応槽10への被処理水の流入水量、送風機12の曝気量、および生物反応槽10内の処理水101のアンモニア濃度値を含むプラントデータと、の間の相関関係を、学習済モデルを用いて表現することが可能となる。学習済モデルは、上記した推定アルゴリズムを用いて生成される。そして、第2推定部343は、学習済モデルを用いて、プラントデータに基づいて被処理水のアンモニア濃度を推定することができる。第2推定部343は、実施の形態1の被処理水のアンモニア濃度の推定装置の一例である。
第2推定部343で使用される学習済モデルを機械学習によって生成する一例を説明する。図6は、実施の形態2に係る曝気量制御装置の学習済モデルを生成する学習装置の構成の一例を示す図である。学習装置50は、データ取得部51と、モデル生成部52と、学習済モデル記憶部53と、を備える。
データ取得部51は、生物反応槽10への被処理水の流入水量、送風機12の曝気量、生物反応槽10内の処理水101のアンモニア濃度値を含むプラントデータと、被処理水のアンモニア濃度値と、を学習用データとして取得する。被処理水のアンモニア濃度値は、一例では、作業者によって採水された被処理水のアンモニア濃度をイオンクロマトグラフ分析装置などの分析装置で測定したものとすることができる。また、生物反応槽10において、流入部102から流入した被処理水は流出部103に向かって徐々に流れる。このため、流入部102の被処理水のアンモニア濃度が変化した場合に、生物反応槽10内で必要となる曝気量を変化させ、処理水101のアンモニア濃度値が変化するまでには、流下時間分だけ時間遅れが生じる。そこで、時刻Tにおける被処理水のアンモニア濃度を推定するために用いる送風機12の曝気量、および生物反応槽10内の処理水101のアンモニア濃度値のデータは、流入部102から各測定点までの流下時間ΔT分だけ先の時刻T+ΔTにおけるデータを用いることが好ましい。流入部102から曝気処理が行われる位置までの被処理水の流下時間をΔT1とし、流入部102から処理水アンモニア濃度センサ14までの処理水101の流下時間をΔT2とすると、プラントデータとして、時刻Tにおける生物反応槽10への被処理水の流入水量と、時刻T+ΔT1における送風機12の曝気量と、時刻T+ΔT2における生物反応槽10内の処理水101のアンモニア濃度値と、を含むプラントデータを用いることが望ましい。
モデル生成部52は、データ取得部51から出力されるプラントデータ、および被処理水のアンモニア濃度値の組合せに基づいて作成される学習用データに基づいて、被処理水のアンモニア濃度の推定値を学習する。すなわち、曝気量制御システム1のプラントデータと、被処理水のアンモニア濃度値と、から最適な被処理水のアンモニア濃度の推定値を推論する学習済モデルを生成する。ここで、学習用データは、プラントデータおよび被処理水のアンモニア濃度値を互いに関連付けたデータである。
なお、学習装置50は、曝気量制御システム1の被処理水のアンモニア濃度の推定値を学習するために使用されるが、例えば、ネットワークを介して曝気量制御システム1に接続され、この曝気量制御システム1とは別個の装置であってもよい。また、学習装置50は、曝気量制御システム1、特に曝気量制御装置30に内蔵されていてもよいし、クラウドサーバ上に存在していてもよい。
モデル生成部52が用いる学習済モデルは教師あり学習、強化学習等の公知のアルゴリズムを用いることができる。一例として、ニューラルネットワークを適用した場合について説明する。
モデル生成部52は、例えば、ニューラルネットワークモデルに従って、いわゆる教師あり学習により、被処理水のアンモニア濃度の推定値を学習する。ここで、教師あり学習とは、入力と結果であるラベルのデータの組を学習装置50に与えることで、これらの学習用データにある特徴を学習し、入力から結果を推論する手法をいう。
ニューラルネットワークは、複数のニューロンからなる入力層、複数のニューロンからなる中間層、および複数のニューロンからなる出力層で構成される。中間層は、隠れ層とも称され、1層でもよいし、2層以上でもよい。
図7は、図6のモデル生成部が使用するニューラルネットワークの一例を模式的に示す図である。例えば、図7に示されるような3層のニューラルネットワークであれば、複数の入力が入力層X1から入力層X3に入力されると、この値にw11からw16で示される重みを掛けて中間層Y1から中間層Y2に入力される。重みw11からw16は、個々に区別しない場合には、重みw1と称される。また、中間層Y1から中間層Y2の結果にさらにw21からw26で示される重みを掛けて出力層Z1から出力層Z3より出力される。重みw21からw26は、個々に区別しない場合には、重みw2と称される。出力層Z1から出力層Z3の出力結果は、重みw1,w2の値によって変わる。
実施の形態1において、ニューラルネットワークは、データ取得部51によって取得されるプラントデータおよび被処理水のアンモニア濃度値の組合せに基づいて作成される学習用データに従って、いわゆる教師あり学習により、被処理水のアンモニア濃度の推定値を学習する。
すなわち、ニューラルネットワークは、入力層にプラントデータを入力して出力層から出力された結果が、被処理水のアンモニア濃度値に近づくように重みw1,w2を調整することで学習する。
モデル生成部52は、以上のような学習を実行することで学習済モデルを生成し、出力する。
学習済モデル記憶部53は、モデル生成部52から出力された学習済モデルを記憶する。
次に、図8を用いて、学習装置50が学習する処理について説明する。図8は、学習装置による学習処理の手順の一例を示すフローチャートである。
データ取得部51は、プラントデータおよび被処理水のアンモニア濃度値を取得する(ステップS51)。なお、プラントデータおよび被処理水のアンモニア濃度値を同時に取得するものとしたが、プラントデータおよび被処理水のアンモニア濃度値を関連づけて入力できればよく、プラントデータおよび被処理水のアンモニア濃度値のデータをそれぞれ別のタイミングで取得してもよい。
ついで、モデル生成部52は、データ取得部51によって取得されるプラントデータおよび被処理水のアンモニア濃度値の組合せに基づいて作成される学習用データに従って、いわゆる教師あり学習により、被処理水のアンモニア濃度の推定値を学習し、生物反応槽10への被処理水の流入水量、送風機12の曝気量、および生物反応槽10内の処理水101のアンモニア濃度値を含むプラントデータと、被処理水のアンモニア濃度値と、の相関関係を示す推定アルゴリズムを用いた学習済モデルを生成する(ステップS52)。
そして、学習済モデル記憶部53は、モデル生成部52が生成した学習済モデルを記憶する(ステップS53)。以上で、処理が終了する。
つぎに、第2推定部343の詳細について説明する。図9は、実施の形態2に係る曝気量制御装置の第2推定部の構成の一例を模式的に示す図である。第2推定部343は、上記したように、生物反応槽10への被処理水の流入水量、送風機12の曝気量、生物反応槽10内の処理水101のアンモニア濃度値を含むプラントデータを学習済モデルに入力して得られる結果を第2アンモニア濃度推定値として出力する推論装置である。第2推定部343は、データ取得部3431と、推論部3432と、を備える。
データ取得部3431は、生物反応槽10への被処理水の流入水量、送風機12の曝気量、生物反応槽10内の処理水101のアンモニア濃度値を含むプラントデータを取得する。学習装置50のデータ取得部51でも述べたように、生物反応槽10において、流入部102から流入した被処理水は流出部103に向かって徐々に流れるため、流入部102の被処理水のアンモニア濃度が変化した場合に、生物反応槽10内で必要となる曝気量を変化させ、処理水101のアンモニア濃度値が変化するまでには、流下時間分だけ時間遅れが生じる。そこで、データ取得部3431は、流入部102から曝気処理が行われる位置までの被処理水の流下時間をΔT1とし、流入部102から処理水アンモニア濃度センサ14までの処理水101の流下時間をΔT2とした場合に、プラントデータとして、時刻Tにおける生物反応槽10への被処理水の流入水量と、時刻T+ΔT1における送風機12の曝気量と、時刻T+ΔT2における生物反応槽10内の処理水101のアンモニア濃度値と、を含むプラントデータを用いることが望ましい。
推論部3432は、学習済モデルを利用して得られる被処理水の第2アンモニア濃度推定値を推論する。すなわち、この学習済モデルにデータ取得部3431で取得したプラントデータを入力することで、プラントデータから推論される被処理水の第2アンモニア濃度推定値を出力することができる。
なお、実施の形態2では、曝気量制御システム1のプラントデータおよび被処理水のアンモニア濃度値から学習した学習済モデルを用いる場合を説明した。しかし、他の曝気量制御システム1におけるプラントデータおよび被処理水のアンモニア濃度値から学習した学習済モデルを外部から取得し、この学習済モデルに基づいて被処理水の第2アンモニア濃度推定値を出力するようにしてもよい。
次に、図10を用いて、第2推定部343を使って被処理水の第2アンモニア濃度推定値を得るための処理を説明する。図10は、実施の形態2に係る曝気量制御装置の第2推定部による推定処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、データ取得部3431は、プラントデータを取得する(ステップS71)。プラントデータは、生物反応槽10への被処理水の流入水量、送風機12の曝気量、生物反応槽10内の処理水101のアンモニア濃度値を含むデータである。
ついで、推論部3432は、学習済モデル記憶部53に記憶された学習済モデルにプラントデータを入力し、被処理水の第2アンモニア濃度推定値を得る(ステップS72)。
その後、推論部3432は、学習済モデルにより得られた被処理水の第2アンモニア濃度推定値を曝気量制御システム1、具体的には曝気量制御装置30のデータベース更新部34の受付部341に出力する(ステップS73)。
そして、受付部341は、出力された被処理水の第2アンモニア濃度推定値を更新処理部342に出力し、更新処理部342は、後述するように、被処理水の第2アンモニア濃度推定値と、第1推定部32から出力された被処理水の第1アンモニア濃度推定値と、を用いて、被処理水の第1アンモニア濃度推定値の実際のアンモニア濃度値からのずれを判定する(ステップS74)。推論部3432で推論された第2アンモニア濃度推定値は、共存物の濃度の変動の影響を除いて算出されるものであるので、第1アンモニア濃度推定値に比して被処理水の実際のアンモニア濃度値に近い値である。これにより、被処理水の導電率の変化が、アンモニア濃度によるものなのか、被処理水の共存物の影響によるものなのかの切り分けを行うことが可能となる。以上で、処理が終了する。
なお、実施の形態2では、モデル生成部52が用いる学習アルゴリズムに教師あり学習を適用した場合について説明したが、これに限られるものではない。学習アルゴリズムについては、教師あり学習以外にも、強化学習、または半教師あり学習等を適用することも可能である。
また、モデル生成部52は、複数の曝気量制御システム1に対して作成される学習用データに従って、被処理水のアンモニア濃度の推定値を学習するようにしてもよい。なお、モデル生成部52は、同一のエリアで使用される複数の曝気量制御システム1から学習用データを取得してもよいし、異なるエリアで独立して動作する複数の曝気量制御システム1から収集される学習用データを利用して被処理水のアンモニア濃度の推定値を学習してもよい。また、学習用データを収集する曝気量制御システム1を途中で対象に追加したり、対象から除去したりすることも可能である。さらに、ある曝気量制御システム1に関して被処理水のアンモニア濃度の推定値を学習した学習装置50を、これとは別の曝気量制御システム1に適用し、当該別の曝気量制御システム1に関して被処理水のアンモニア濃度の推定値を再学習して更新するようにしてもよい。
また、モデル生成部52に用いられる学習アルゴリズムとしては、特徴量そのものの抽出を学習する、深層学習(Deep Learning)を用いることもでき、他の公知の方法、例えば遺伝的プログラミング、機能論理プログラミング、サポートベクターマシンなどに従って機械学習を実行してもよい。
上述したように、第2推定部343で被処理水の第2アンモニア濃度推定値を推定するためには、流入部102から曝気処理が行われる位置までの被処理水の流下時間ΔT1だけ先の時刻T+ΔT1における送風機12の曝気量と、流入部102から処理水アンモニア濃度センサ14までの処理水101の流下時間ΔT2だけ先の時刻T+ΔT2における生物反応槽10内の処理水101のアンモニア濃度値と、を含むプラントデータを用いる必要がある。このため、リアルタイムに被処理水のアンモニア濃度を推定することができない。しかし、ある流入水量の被処理水をある曝気量で生物処理したときの処理水101のアンモニア濃度は、主に被処理水中のアンモニア濃度によって影響を受けると考えられる。つまり、被処理水の導電率を用いたアンモニア濃度の推定における課題であった他イオン等の共存物濃度変動の影響を受けにくい。この結果、第2推定部343で推定される被処理水のアンモニア濃度の推定値は、被処理水に共存物が存在する状況下でのアンモニア濃度を表しているものと考えることができる。したがって、導電率センサ15により測定された被処理水の導電率に基づいて導電率濃度相関情報から第1推定部32が推定した被処理水の第1アンモニア濃度推定値の実際の被処理水のアンモニア濃度からのずれを判定する際の基準に用いることが可能となる。
図5に戻り、受付部341は、第2推定部343で推定された被処理水の第2アンモニア濃度推定値を受け付ける。受付部341は、受け付けた被処理水の第2アンモニア濃度推定値を推定した日時も同時に受け付けてもよい。
更新処理部342は、第1推定部32で推定された第1アンモニア濃度推定値と第2推定部343で推定された第2アンモニア濃度推定値との差に基づいて、データベース31の導電率濃度相関情報の更新が必要か否かを判定する。上記したように、第2推定部343で推定される第2アンモニア濃度推定値は、被処理水の実際のアンモニア濃度値と考えることができるため、更新処理部342は、第1推定部32で推定される第1アンモニア濃度推定値の第2アンモニア濃度推定値からのずれの度合によって、導電率濃度相関情報の更新の要否を判定する。
一例では、更新処理部342は、同時刻における第1推定部32で推定された第1アンモニア濃度推定値と第2推定部343で推定された第2アンモニア濃度推定値との差が予め設定された判定値未満であれば導電率濃度相関情報の更新は不要であると判定する。また、更新処理部342は、両者の差が、判定値よりも大きければ導電率濃度相関情報の更新が必要であると判定する。導電率濃度相関情報の更新の要否の判定は、予め設定された割合などに基づいてもよい。また、両者の差が等しい場合には、導電率濃度相関情報の更新が不要であると判定してもよいし、必要であると判定してもよい。
更新処理部342は、データベース31の更新が必要であると判定された場合には、第2推定部343で推定された被処理水の第2アンモニア濃度推定値と導電率センサ15で測定された導電率値とに基づいて、被処理水の導電率と被処理水のアンモニア濃度との相関関係を新しく構築し、データベース31の導電率濃度相関情報を更新する。このとき、第2アンモニア濃度推定値と導電率値との複数の組のデータは、複数の異なる時刻で取得したものを用いることが望ましい。
したがって、実施の形態2では、導電率に影響を与える共存物が変動することで被処理水の導電率とアンモニア濃度との相関関係がデータベース31に記憶された導電率濃度相関情報から変化した場合でも、プラントデータに基づいて共存物の存在下における被処理水の第2アンモニア濃度推定値を推定することができる。推定した被処理水の第2アンモニア濃度推定値は、共存物の濃度の影響が抑えられたものであるので、被処理水の導電率から求められる第1アンモニア濃度推定値に比して実際の被処理水のアンモニア濃度に近い値となる。この被処理水の第2アンモニア濃度推定値を用いることで、データベース31に記憶された被処理水の導電率濃度相関情報をデータベース更新部34が適切なタイミングで更新することができる。この結果、流入するアンモニアの負荷変動に対して、共存物の影響を排除して適切な量の空気を生物反応槽10に供給することができる。
つぎに、実施の形態2の曝気量制御装置30のデータベース更新部34における導電率濃度相関情報の更新方法について説明する。図11は、実施の形態2に係る曝気量制御装置における導電率濃度相関情報の更新方法の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、ある時刻tで、第2推定部343は、生物反応槽10への被処理水の流入水量、送風機12の曝気量、および生物反応槽10内の処理水101のアンモニア濃度値を含むプラントデータを取得する(ステップS91)。ステップS91の処理は、プラントデータ取得工程となる。
ついで、第2推定部343は、生物反応槽10への被処理水の流入水量、送風機12の曝気量、生物反応槽10内の処理水101のアンモニア濃度値を含むプラントデータに基づいて被処理水の第2アンモニア濃度推定値を推定する(ステップS92)。具体的には、第2推定部343は、学習済モデルにプラントデータを入力データとして入力することによって出力される値を被処理水の第2アンモニア濃度推定値とする。第2推定部343は、推定された被処理水の第2アンモニア濃度推定値を受付部341に出力する。ステップS92の処理は、第2アンモニア濃度推定値推定工程となる。
受付部341は、第2推定部343で推定された被処理水の第2アンモニア濃度推定値を受け付ける(ステップS93)。受付部341は、更新処理部342に、受け付けた被処理水の第2アンモニア濃度推定値のデータセットを出力する。ステップS93の処理は、第2アンモニア濃度推定値受付工程に対応する。
また時刻tで、ステップS91からステップS93の処理と並行して、導電率センサ15は、被処理水の導電率を測定する(ステップS94)。導電率センサ15は、測定結果を第1推定部32に出力する。ステップS94の処理は、導電率取得工程に対応する。
ついで、第1推定部32は、測定した導電率値に基づいてデータベース31の導電率濃度相関情報から被処理水の第1アンモニア濃度推定値を推定する(ステップS95)。第1推定部32は、推定結果である被処理水の第1アンモニア濃度推定値を更新処理部342に出力する。ステップS95の処理は、第1アンモニア濃度推定値推定工程に対応する。
ステップS93およびステップS95の後、更新処理部342は、第1推定部32で推定された被処理水の第1アンモニア濃度推定値と、第2推定部343で推定された第2アンモニア濃度推定値と、の差に基づいて、データベース31の導電率濃度相関情報の更新が必要かを判定する(ステップS96)。一例では、更新処理部342は、同時刻における第1推定部32で推定された第1アンモニア濃度推定値と第2推定部343で推定された第2アンモニア濃度推定値との差が、予め設定された判定値未満である場合には、導電率濃度相関情報の更新は不要であると判定する。また、更新処理部342は、両者の差が判定値よりも大きい場合には、導電率濃度相関情報の更新が必要であると判定する。ステップS96の処理は、判定工程に対応する。
導電率濃度相関情報の更新が不要であると判定した場合(ステップS96でNoの場合)には、処理がステップS91およびステップS94に戻る。また、導電率濃度相関情報の更新が必要であると判定した場合(ステップS96でYesの場合)には、データベース更新部34は、第2推定部343が推定した第2アンモニア濃度推定値と導電率センサ15で測定された導電率値とに基づいて被処理水の導電率とアンモニア濃度との相関関係を新しく構築し、データベース31の導電率濃度相関情報を更新する(ステップS97)。この導電率濃度相関情報の更新処理では、第2推定部343で推定された第2アンモニア濃度推定値と、導電率センサ15で測定された導電率値と、の複数の組のデータが使用される。ステップS97の処理は、更新処理工程に対応する。
以上のステップS91からステップS97までの処理が、ある時間間隔Δt3で繰り返される。
以上より、実施の形態2では、導電率に影響を与える共存物が変動することで被処理水の導電率とアンモニア濃度との相関関係が、データベース31に記憶された導電率濃度相関情報から変化した場合に、生物反応槽10への被処理水の流入水量、送風機12の曝気量、および生物反応槽10内の処理水101のアンモニア濃度値を含むプラントデータに基づいて被処理水の共存物の影響を排除した第2アンモニア濃度推定値が推定される。データベース更新部34は、第1アンモニア濃度推定値を第2アンモニア濃度推定値と比較することで、被処理水の導電率濃度相関情報の更新時期を適切に判定することができる。また、導電率濃度相関情報を更新する場合には、データベース更新部34は、第2アンモニア濃度推定値と導電率センサ15で測定された導電率値とに基づいて被処理水の導電率とアンモニア濃度の相関関係を新しく構築したもので、導電率濃度相関情報を更新する。このため、流入するアンモニアの負荷変動に対して適切な量の空気を生物反応槽10に供給することができる。
なお、上記した説明では、目標曝気量算出部33は、曝気量の目標値を風量調節部13に出力して、風量調節部13が風量調整弁の開度を調節する場合を例に挙げた。しかし、最終的に曝気量を調節することができるものであればよいので、風量調節部13ではなく、送風機12での風量を調節するものであってもよい。つまり、目標曝気量算出部33は、曝気量の目標値を送風機12の出力し、送風機12が曝気量の目標値となるように風量を調節するものであってもよい。
ここで、図1に示される曝気量制御装置30は、単独の回路または装置として構成されてもよいし、データベース31、第1推定部32、目標曝気量算出部33およびデータベース更新部34の各部が1つの回路または装置として構成されてもよい。また、各部を、メモリおよびメモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサを含む制御回路で実現してもよいし、専用のハードウェアで実現してもよい。ここでは、曝気量制御装置30が制御回路によって実現される場合を例に挙げる。
図12は、制御回路のハードウェア構成の一例を示す図である。図12に示される制御回路400は、入力部401と、プロセッサ402と、メモリ403と、出力部404と、を備える。制御回路400の各部は、バス411を介して相互に接続される。
入力部401は、外部からの信号を受け付ける。出力部404は、制御回路400で生成された信号を外部に出力する。プロセッサ402は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)などである。プロセッサ402は、各種の処理を実行する。
メモリ403は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disk)などである。メモリ403は、曝気量制御装置30を動作させるためのプログラム、導電率濃度相関情報等を記憶する。
プロセッサ402は、メモリ403に記憶されているプログラムを、バス411を介して読み出して実行し、曝気量制御装置30全体の処理と制御とを司る。図1に示される曝気量制御装置30の目標曝気量算出部33、第1推定部32およびデータベース更新部34の機能は、プロセッサ402を使用して実現される。
メモリ403は、プロセッサ402のワーク領域として使用される。また、メモリ403には、ブートプログラム、曝気量制御方法および導電率濃度相関情報の更新方法を実行する曝気量制御プログラム等のプログラムが記憶されている。実施の形態1,2に示した曝気量制御方法が実行される場合には、プロセッサ402は、メモリ403に曝気量制御プログラムをロードして各種処理を実行する。
また、曝気量制御装置30を構成する各処理部、データベース更新部34を構成する各処理部、第2推定部343を構成する各処理部、または学習装置50を構成する各処理部が専用のハードウェアで実現される場合には、専用のハードウェアは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものである。各処理部が専用のハードウェアで実現される場合には、各処理部間は信号線を介して接続される。そして、データは、信号線を介して各処理部間で通信されることになる。
さらに、上記した曝気量制御プログラムをコンピュータに実行させることで、コンピュータは曝気量制御装置30と同様の機能を持つ。
また、上記した曝気量制御プログラムはメモリ403に予め格納されているものとしたがこれに限定されない。上記した曝気量制御プログラムは、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disc)-ROMなどの記録媒体に書き込まれた状態でユーザに供給され、ユーザがメモリ403にインストールする形態であってもよい。また、上記した曝気量制御プログラムは、インターネットなどのネットワークを介してユーザに提供される形態であってもよい。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 曝気量制御システム、10 生物反応槽、11 散気板、12 送風機、13 風量調節部、14 処理水アンモニア濃度センサ、15 導電率センサ、30 曝気量制御装置、31 データベース、32 第1推定部、33 目標曝気量算出部、34 データベース更新部、50 学習装置、51,3431 データ取得部、52 モデル生成部、53 学習済モデル記憶部、101 処理水、102 流入部、103 流出部、341 受付部、342 更新処理部、343 第2推定部、400 制御回路、401 入力部、402 プロセッサ、403 メモリ、404 出力部、411 バス、3432 推論部。

Claims (8)

  1. 被処理水に対して生物処理を行う生物反応槽に供給される酸素を含む気体の量である曝気量を制御する曝気量制御装置であって、
    前記生物反応槽内の前記被処理水が生物処理された処理水のアンモニア濃度を測定するアンモニア濃度センサと、
    前記生物反応槽に流入する前記被処理水の導電率を測定する導電率センサと、
    前記被処理水の導電率と前記被処理水のアンモニア濃度との相関関係を示す導電率濃度相関情報を記憶する導電率濃度相関情報記憶部と、
    前記導電率センサで測定された導電率値に基づいて前記導電率濃度相関情報から前記被処理水のアンモニア濃度の推定値である第1アンモニア濃度推定値を推定する第1推定部と、
    前記処理水の前記第1アンモニア濃度推定値および前記アンモニア濃度センサによって測定された前記処理水のアンモニア濃度値に基づいて、前記生物反応槽への前記曝気量の目標値を算出する目標曝気量算出部と、
    前記導電率濃度相関情報を更新する導電率濃度相関情報更新部と、
    を備え、
    前記導電率濃度相関情報更新部は、
    前記第1アンモニア濃度推定値を推定する方法とは異なる方法で測定または推定される前記被処理水のアンモニア濃度の値である第2アンモニア濃度推定値を受け付ける受付部と、
    前記受付部が受け付けた前記第2アンモニア濃度推定値と前記導電率センサで測定された前記導電率値と、に基づいて前記導電率濃度相関情報を更新する更新処理部と、
    を有することを特徴とする曝気量制御装置。
  2. 前記導電率濃度相関情報更新部は、前記生物反応槽への前記被処理水の流入水量、前記曝気量、および前記生物反応槽内の前記処理水のアンモニア濃度値を含むプラントデータから、前記被処理水の前記第2アンモニア濃度推定値を推論する学習済モデルを用いて、前記プラントデータから前記第2アンモニア濃度推定値を出力する第2推定部をさらに備え、
    前記受付部は、前記第2推定部から前記第2アンモニア濃度推定値を受け付けることを特徴とする請求項1に記載の曝気量制御装置。
  3. 前記更新処理部は、前記第1アンモニア濃度推定値と前記第2アンモニア濃度推定値とから前記導電率濃度相関情報の更新が必要であるかを判定し、前記導電率濃度相関情報の更新が必要な場合に前記導電率濃度相関情報の更新を実行することを特徴とする請求項1または2に記載の曝気量制御装置。
  4. 前記更新処理部は、前記第1アンモニア濃度推定値と前記第2アンモニア濃度推定値との差が定められた判定値よりも大きい場合に、前記導電率濃度相関情報の更新が必要であると判定し、同時刻の前記第2アンモニア濃度推定値と前記導電率値とを用いて前記被処理水の導電率と前記被処理水のアンモニア濃度との相関関係を新しく構築し、前記導電率濃度相関情報記憶部の前記導電率濃度相関情報を更新することを特徴とする請求項3に記載の曝気量制御装置。
  5. 時刻Tで前記被処理水が前記生物反応槽に流入してから、曝気される位置まで流下する時間をΔT1とし、前記アンモニア濃度センサの位置まで流下する時間をΔT2とした場合に、前記生物反応槽への被処理水の流入水量は時刻Tにおけるデータであり、前記曝気量は時刻T+ΔT1におけるデータであり、前記生物反応槽内の前記処理水のアンモニア濃度値は時刻T+ΔT2におけるデータであることを特徴とする請求項2に記載の曝気量制御装置。
  6. 前記学習済モデルを生成する学習装置をさらに備え、
    前記学習装置は、
    前記生物反応槽への被処理水の流入水量、前記曝気量、および前記生物反応槽内の前記処理水のアンモニア濃度値を含む前記プラントデータと、前記被処理水のアンモニア濃度値と、を含む学習用データを取得するデータ取得部と、
    前記学習用データを用いて、前記生物反応槽への被処理水の流入水量、前記曝気量、および前記生物反応槽内の前記処理水のアンモニア濃度値を含む前記プラントデータから前記第2アンモニア濃度推定値を推論するための学習済モデルを生成するモデル生成部と、
    を有することを特徴とする請求項2または5に記載の曝気量制御装置。
  7. 被処理水に対して生物処理を行う生物反応槽に流入する被処理水のアンモニア濃度の推定値である第1アンモニア濃度推定値を、前記被処理水の導電率とアンモニア濃度との相関関係を示す導電率濃度相関情報を用いて推定し、前記第1アンモニア濃度推定値を用いて前記生物反応槽に供給される酸素を含む気体の量である曝気量を制御する曝気量制御装置における曝気量制御方法であって、
    前記曝気量制御装置が、前記生物反応槽に流入する前記被処理水の導電率値を取得する導電率取得工程と、
    前記曝気量制御装置が、外部より、前記第1アンモニア濃度推定値を推定する方法とは異なる方法で測定または推定される前記被処理水のアンモニア濃度の値である第2アンモニア濃度推定値を受け付ける第2アンモニア濃度推定値受付工程と、
    前記曝気量制御装置が、前記第2アンモニア濃度推定値と前記導電率値とに基づいて前記被処理水の前記導電率濃度相関情報を更新する更新処理工程と、
    を含むことを特徴とする曝気量制御方法。
  8. 前記曝気量制御装置が、取得した前記導電率値に基づいて、前記導電率濃度相関情報から前記被処理水の前記第1アンモニア濃度推定値を推定する第1アンモニア濃度推定値推定工程と、
    前記曝気量制御装置が、前記第1アンモニア濃度推定値と前記第2アンモニア濃度推定値とから前記導電率濃度相関情報の更新が必要であるかを判定する判定工程と、
    をさらに含み、
    前記導電率濃度相関情報の更新が必要であると判定された場合に、前記更新処理工程が実行されることを特徴とする請求項7に記載の曝気量制御方法。
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