JP7170545B2 - 圧入システム - Google Patents

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Description

本発明は、圧入システムに関する。
従来から、下記特許文献1に示されるように、水を地盤中で噴射させながら杭を圧入させる圧入システムが知られている。このような圧入システムによれば、水の噴射によって杭の圧入抵抗を低減させることができる。
特開平8-232263号公報
従来の圧入システムでは、水の噴射条件を適切に設定することについて改善の余地があった。
本発明はこのような事情を考慮してなされ、水などの流体の噴射条件をより適切に設定可能な圧入システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る圧入システムは、貫入材を地盤に圧入させる圧入機と、前記貫入材の下端部に取り付けられたノズルに接続されたホースを、前記貫入材の進行に伴って繰り出すホースドラム装置と、前記ホースドラム装置に中継ホースを介して流体を供給する流体供給装置と、前記ノズルに供給される流体の量である流体供給量を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記圧入機が前記貫入材を圧入する際の圧入力Pに基づき、前記圧入力Pが設定最大値である最大圧入力Pmaxを超えない範囲で前記貫入材の圧入スピードが最大となるように、前記流体供給量を調整する。
上記第1の態様によれば、貫入材の圧入スピードが最大となるように流体供給量が調整されるため、貫入材の進行に伴って変化する地盤条件や施工状態に応じて、流体を過不足なく供給しつつ、圧入スピードをなるべく大きくすることができる。
なお本発明における流体には、水、各種の薬液、空気、並びにこれらを任意に組み合わせたものが含まれる。
本発明の第2の態様に係る圧入システムは、貫入材を地盤に圧入させる圧入機と、前記貫入材の下端部に取り付けられたノズルに接続されたホースを、前記貫入材の進行に伴って繰り出すホースドラム装置と、前記ホースドラム装置に中継ホースを介して流体を供給する流体供給装置と、前記中継ホースよりも下流側に配置され、前記ノズルに供給される流体の圧力、流速、および流量の少なくとも1つを検出するセンサと、前記センサの検出結果を参照し、前記ノズルに供給される流体の量である流体供給量を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記圧入機が前記貫入材を圧入する際に生じる圧入力を用いて貫入抵抗力を推測し、前記貫入抵抗力の変化に基づき、前記流体供給量を調整する。
上記第2の態様によれば、貫入抵抗力の変化に基づいて流体供給量が調整されるため、貫入材の進行に伴って変化する地盤条件や施工状態に応じて、流体を過不足なく供給することができる。さらに、中継ホースよりも下流に設けられたセンサを参照して流体供給量が制御されるため、中継ホースが長くても制御の応答性が低下することが抑制される。さらに、例えばセンサが中継ホースよりも上流側の流体供給装置に設けられている場合には、中継ホースを通過することによる圧力損失の影響が大きくなり、ノズルから噴射される流体の条件が正確に把握できなくなる。これに対して、センサが中継ホースよりも下流側に配置されていることで、ノズルから噴射される流体の条件をより正確に把握することができ、流体供給量の調整精度が向上する。
また、前記制御部は、前記貫入抵抗力が大きくなる場合には前記流体供給量を増加させ、前記貫入抵抗力が小さくなる場合には前記流体供給量を減少させ、前記貫入抵抗力が変化しない場合には前記流体供給量を維持してもよい。
この場合、貫入抵抗力の増減に合わせて流体供給量を増減させることで、簡易的に適切な流体供給量を設定することができる。
また、前記制御部は、前記貫入材の圧入力と、前記貫入材の貫入深度および地盤条件の少なくとも一方に応じて予め設定された基準圧入力との比較に基づき、前記貫入材の圧入スピードを調整してもよい。さらに、前記制御部は、前記圧入力が前記基準圧入力よりも実質的に小さい場合には圧入スピードを増加させ、前記圧入力が前記基準圧入力よりも実質的に大きい場合には圧入スピードを減少させ、前記圧入力と前記基準圧入力とが実質的に同じ場合には圧入スピードを維持してもよい。
この場合、貫入材の貫入深度や地盤の変化に応じた適切な圧入スピードを設定することが可能となり、施工効率を向上させることができる。
本発明の上記態様によれば、水などの流体の噴射条件をより適切に設定可能な圧入システムを提供することができる。
第1実施形態に係る圧入システムの概略図である。 図1のホースドラム装置の拡大図である。 第1実施形態の変形例に係るホースドラム装置の図である。 第2実施形態に係る制御方法を説明するフローチャートである。 基準圧入力を説明するグラフである。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態の圧入システムについて図面に基づいて説明する。
図1に示すように、圧入システム1は、圧入機10と、ホースドラム装置20と、パワーユニット2と、流体供給装置3と、タンク4と、を備えている。圧入機10は、貫入材Mを地盤に圧入するように構成されている。本実施形態の貫入材Mは鋼矢板であるが、他の種類の貫入材Mを用いてもよい。例えば、貫入材Mは鋼管杭であってもよい。
(方向定義)
圧入機10は、複数の貫入材Mを一列に並べて土中に圧入するように構成されている。以下、貫入材Mが並べられる方向を前後方向という。また、上下方向から見て、前後方向に直交する方向を左右方向という。
パワーユニット2は、圧入機10に動力を供給する。パワーユニット2の下部にはクローラ2aが設けられており、圧入機10が前方に移動したとき、クローラ2aはパワーユニット2を圧入機10に追従して前方に移動させる。パワーユニット2と圧入機10とは、電気ケーブル2bおよび動力供給ホース2cにより接続されている。パワーユニット2は、電気ケーブル2bを介して圧入機10に電力を供給し、動力供給ホース2cを介して圧入機10に作動油を供給する。パワーユニット2の内部には、動力源(エンジンなど)、作動油タンク、油圧ポンプなどが収容されている。
流体供給装置3は、ホースドラム装置20に高圧の流体を供給する。流体供給装置3の内部には、動力供給源(例えば、油圧モータやエンジンや電気モータなど)3aおよびポンプ3bが収容されている。ポンプ3bには給水ホース3cが接続されている。給水ホース3cの一端はタンク4内に配置されている。流体供給装置3とホースドラム装置20とは、中継ホース5により接続されている。動力供給源3aが駆動してポンプ3bが作動したとき、給水ホース3cを介してタンク4内の流体が中継ホース5に供給される。流体供給装置3と圧入機10とは、制御ケーブル6によって接続されている。
タンク4内には、水などの液体が溜められている。タンク4にはホース4aが接続されており、ホース4aの端部には水中ポンプ4bが取り付けられている。水中ポンプ4bは、海、湖、河川などの水源に配置されている。タンク4内の液体が減少したとき、水中ポンプ4bが作動して、水源からタンク4へと水が供給される。なお本実施形態では、本発明にいう「流体」として水を用いているが、これは一例である。水に限らず、例えば現場環境などに応じて、各種の薬液や空気などを流体として用いることができる。さらには水も含めたこれらの液体または気体を組み合わせたものを、流体として用いることができる。また、薬液を流体として用いる場合、水源から取得してタンク4内に貯めた水に薬剤を混ぜることで薬液を作成してもよいし、別途用意した薬液をタンク4内に貯留してもよい。
(圧入機)
圧入機10は、複数のクランプ部11と、サドル12と、スライドベース13と、圧入機本体14と、チャック15と、メインシリンダ16と、を備えている。
複数のクランプ部11はそれぞれ、あらかじめ地中に圧入された反力杭Rの上端部を把持している。なお、反力杭Rは、圧入機10を反力架台に固定した状態で、圧入機10によってあらかじめ圧入された貫入材であってもよい。あるいは、他の施工機などによってあらかじめ埋設された貫入材を反力杭Rとして用いても良い。
サドル12は、複数のクランプ部11の上方に位置しており、クランプ部11を保持している。スライドベース13は、サドル12に対して、前後方向にスライド移動可能に設けられている。圧入機本体14は、スライドベース13上で左右に旋回可能に設けられている。圧入機本体14には、制御部14a、圧入力センサ14bが設けられている。制御部14aは、貫入材Mの圧入スピードおよびノズル25aに供給される流体の量を適切に制御するように構成されている。制御部14aが実行する制御方法については後述する。
圧入力センサ14bは、貫入材Mに加えられる圧入力Pを計測する。圧入力センサ14bによって計測された圧入力Pは、制御部14aに伝えられる。チャック15は、圧入機本体14の前面に、昇降可能に取り付けられている。チャック15は、圧入の対象となる貫入材Mを把持している。メインシリンダ16は、チャック15を圧入機本体14に対して昇降駆動させる。
圧入機10は、複数のクランプ部11がそれぞれ把持する反力杭Rから反力を得て、チャック15を下降させる。チャック15が所定量下降すると、チャック15は貫入材Mを離して上昇し、再び貫入材Mを把持する。そして、チャック15が再び下降する。この動作を繰り返すことで、貫入材Mが地盤に圧入されていく。この貫入材Mを反力杭Rと同じレベル(上下方向の位置)になるまで押し下げ、貫入材Mの圧入が完了する。
貫入材Mの圧入が完了した後は、サドル12に対してスライドベース13を1杭ピッチ前方に移動させる。これによりチャック15が前方に移動し、先に圧入された貫入材Mの前方に、新たな貫入材Mを圧入可能な状態となる。この状態で、チャック15に把持させた新たな貫入材Mを、所定の支持力が得られるまで地盤に圧入する。所定の支持力が得られた新たな貫入材Mをチャック15で把持した状態で、クランプ部11による反力杭Rのクランプを解除してサドル12を1杭ピッチ前方に移動する。そしてクランプ部11は、圧入が完了した貫入材Mを含む反力杭Rの上端部をクランプし、新たな貫入材Mの圧入を続行する。この新たな貫入材Mを反力杭Rと同じレベルになるまで押し下げ、新たな貫入材Mの圧入が完了する。
以上の動作を繰り返すことで、圧入機10は、反力杭R(貫入材M)の列の上を自走しながら、所定の杭ピッチで新たな貫入材Mを圧入して、貫入材Mによる杭列を施工することができる。
なお、圧入機10は、作業者がリモートコントローラー30(操作部)を操作することで稼働してもよい。あるいは、圧入機10は自動制御によって自律的に稼働してもよい。
(ホースドラム装置)
ホースドラム装置20は、圧入機10の上部に取り付けられている。ホースドラム装置20は、貫入材Mの進行に伴って、ホース25を繰り出すように構成されている。なお、ホース25は、貫入材Mを圧入する際に、貫入材Mとともに地中を進行するホースである。ホース25の下端部には、ノズル25aが取り付けられている。ノズル25aは、貫入材Mの下端部に取り付けられており、流体を噴射するように構成されている。ノズル25aおよびホース25は、通常、貫入材Mの圧入が完了した後で回収される。
図2に示すように、ホースドラム装置20は、回転軸21と、接続ホース22と、ドラム部24と、を備えている。ドラム部24は回転軸21を中心として回転可能に設けられている。ドラム部24の内側にはホース25が巻かれており、貫入材Mの進行に伴って、ドラム部24が回転軸21回りに回転する。これにより、ホース25は順次繰り出される。接続ホース22の端部には接続部22aが設けられている。接続部22aには、中継ホース5が接続される(図1参照)。
図2の例では、接続部22aにセンサ23が設けられている。センサ23は、流体の圧力、流速、または流量の少なくとも1つを検出する。なお、センサ23の配置は適宜変更可能である。例えば図3に示すように、中継ホース5側の接続部5aにセンサ23を設けてもよい。ただし、センサ23は、中継ホース5よりも下流側に配置されることが望ましい。その理由については後述する。
以上説明したように、本実施形態の圧入システム1は、貫入材Mを地盤に圧入させる圧入機10と、貫入材Mの下端部に取り付けられたノズル25aに接続されたホース25を、貫入材Mの進行に伴って繰り出すホースドラム装置20と、ホースドラム装置20に中継ホース5を介して流体を供給する流体供給装置3と、中継ホース5よりも下流側に配置されたセンサ23と、ノズル25aに供給される流体の量(流体供給量)を制御する制御部14aと、を備えている。
なお、流体供給量の制御は、流体供給装置3から中継ホース5に供給される流体の圧力を増減することで行ってもよい。この場合、制御部14aは流体供給装置3の動力供給源3aを有線(制御ケーブル6)または無線により制御してもよい。
あるいは、例えば流体供給装置3からノズル25aまでの間の流路に流量調整弁を設けて、当該流量調整弁の絞り具合を変化させることで、流体供給量を制御してもよい。この場合、制御部14aは流量調整弁を有線または無線により制御してもよい。
ここで、貫入材Mを地盤に圧入させる際には、貫入材Mの進行に伴って、地盤条件や施工状態が変化する。地盤条件とは、深度ごとの地層の違い(地盤の変化)によってもたらされる条件であり、具体的には土質やN値などである。施工状態とは、貫入材Mが鋼矢板の場合における鋼矢板同士の継手部分の閉塞の有無、あるいは貫入材Mが鋼管杭の場合における鋼管杭先端部の閉塞の有無などである。
地盤条件や施工状態が変化すると、貫入材Mの圧入スピードの最適値や、ノズル25aへの流体供給量の最適値が変化することになる。そこで本実施形態の制御部14aは、センサ23の検出結果を参照し、圧入スピードおよび流体供給量が適切な値となるように制御する。
(制御方法)
以下、具体的な制御の内容について説明する。なお、本明細書では、圧入機10が貫入材Mを圧入する際の圧入力Pの設定最大値を最大圧入力Pmaxという。
最大圧入力Pmaxは、貫入材Mに湾曲やねじれが発生したり、圧入機10の姿勢が変化したりしない範囲で設定される。最大圧入力Pmaxは、貫入材Mの強度および反力杭Rから得られる反力などを総合して決定される。なお、最大圧入力Pmaxは、理論上の数値に対してある程度の余裕を加味して決定してもよい。最大圧入力Pmaxは、制御部14aが備える記憶部に記憶されている。
本実施形態の制御部14aは、圧入力が最大圧入力Pmax以下の範囲内で、貫入材Mの圧入スピードが最大となり、かつ流体が過剰とならないように流体供給量を制御する。また、制御部14aは、圧入スピードを、一定の圧入力(設定した最大圧入力Pmax)で貫入材Mを圧入できる範囲内で変化させる。
例えば、圧入力Pが最大圧入力Pmaxと比較して充分に小さい場合には、圧入スピードを最大まで上げる。それでもなお、圧入力が最大圧入力Pmaxと比較して充分に小さい場合には、流体供給量が過剰であることを意味しているため、圧入力が最大圧入力Pmaxに近づくまで流体供給量を低下させる。
圧入力Pが最大圧入力Pmaxに達した場合には、流体供給量を増加させる。流体供給量が設定上の最大値に達してもなお、圧入力Pが最大圧入力Pmaxと比較して充分に低下しなかった場合には、圧入スピードを低下させる。
圧入力Pが最大圧入力Pmaxの近傍であり、かつ流体供給量を増減させても圧入力Pが変化しない場合には、圧入力P、圧入スピード、および流体供給量が適切であることを意味する。したがって、増減させる前の流体供給量に戻し、圧入スピードおよび流体供給量を維持する。
上記制御は、貫入材Mが進行することに伴って繰り返し実行される。繰り返しのスパンは、所定の深度ごとであってもよいし、所定の時間ごとであってもよい。例えば、貫入材の貫入深度が1m変化するごとに上記制御を繰り返してもよいし、1分経過するごとに上記制御を繰り返してもよい。また、貫入材Mを圧入・引き抜きを繰り返しながら貫入する場合には、圧入・引き抜き動作を一定回数行うごと(例えば1回ごと)に、上記制御を繰り返してもよい。
以上説明したように、本実施形態の制御部14aは、圧入機10が貫入材Mを圧入する際の圧入力Pに基づき、圧入力Pが最大圧入力Pmaxを超えない範囲で貫入材Mの圧入スピードが最大となるように、流体供給量を調整する。この構成により、貫入材Mの進行に伴って変化する地盤条件や施工状態に応じて、流体を過不足なく供給しつつ、圧入スピードをなるべく大きくすることができる。
また、本実施形態では、中継ホース5よりも下流側に配置されたセンサ23を参照して流体供給量が制御される。これにより、中継ホース5が長くても制御の応答性が低下することが抑制される。さらに、例えばセンサ23が中継ホース5よりも上流側の流体供給装置3に設けられている場合には、中継ホース5を通過することによる圧力損失の影響が大きくなり、ノズル25aから噴射される流体の条件が正確に把握できなくなる。これに対して、センサ23が中継ホース5よりも下流側に配置されていることで、ノズル25aから噴射される流体の条件をより正確に把握することができ、流体供給量の調整精度が向上する。さらに、中継ホース5を通ることによる流量低下が、流体供給量の調整精度に影響を及ぼすことを抑制できる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態について説明するが、第1実施形態と基本的な構成は同様である。このため、同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態の制御部14aは、図4に示すフローチャートに沿って制御を行う。
図4に示すように、自動運転が開始されると、ノズル25aからジェット流体が噴射される(ステップS1)。次に、チャック15が貫入材Mを把持する(ステップS2)。そして、メインシリンダ16が作動し、貫入材Mの圧入が開始される(ステップS3)。なお、貫入材Mの圧入及び引き抜きを繰り返しながら、貫入材Mを進行させてもよい。
貫入材Mを圧入させる際、制御部14aは貫入抵抗力を計測する(ステップS4)。貫入抵抗力とは、貫入材Mの先端が土砂を押しのける際に生じる先端抵抗と、貫入材M同士の間の摩擦抵抗と、貫入材Mの先端以外の表面と地盤との摩擦により生じる摩擦抵抗と、の合計値である。貫入抵抗力は、圧入力センサ14bによる圧入力Pの測定結果を用いて演算することなどにより、計測することができる。なお、貫入材Mの圧入及び引き抜きを繰り返しながら貫入材Mを進行させる場合、圧入力だけでなく、引き抜き力を用いて貫入抵抗力を推測してもよい。例えば、圧入力と引き抜き力との差に基づいて貫入抵抗力を推測してもよい。
次に、制御部14aは、貫入材Mが地盤を進行することに伴って、貫入抵抗力が増加しているか否かを判定する(ステップS5)。貫入抵抗力の増加傾向が大きいと判定された場合(ステップS5:YES)、制御部14aは、流体供給量を増加させる(ステップS6)。貫入抵抗力の増加傾向が大きいと判定されなかった場合(ステップS5:NO)、制御部14aは、貫入抵抗力の減少傾向が大きいか否かを判定する(ステップS7)。
貫入抵抗力の減少傾向が大きいと判定された場合(ステップS7:YES)、制御部14aは、流体供給量を減少させる(ステップS8)。貫入抵抗力の減少傾向が大きいと判断されなかった場合(ステップS7:NO)、制御部14aは、流体供給量を維持する。
次に、制御部14aは、圧入力Pが基準圧入力Pbよりも実質的に小さいかを判定する(ステップS10)。ここで基準圧入力Pbとは、貫入材Mの貫入深度および地盤条件の少なくとも一方に応じて予め設定された基準の圧入力である。すなわち、基準圧入力Pbは、貫入深度や地盤ごとに設定される理想的な圧入力の値である。この基準圧入力Pbは、例えばウォータジェット施工における、N値と理想的な圧入力との関係を予め実証することで定められる。また、基準圧入力Pbは、例えばこの実証の結果などに基づいて上記最大圧入力Pmaxを補正したものであってもよい。圧入力Pと基準圧入力Pbとの差がなるべく小さくなるように圧入スピードを調整することで、効率よく施工を進めることができる。
基準圧入力Pbは、制御部14aが備える記憶部に、施工開始前に予め記憶されている。
なお、一般的に、地層(地盤)に大きな変化がない場合、貫入材Mの貫入深度が深くなるほど、圧入力は増大する。これは、貫入材Mと地盤との接触面積が増大することや、貫入深度が深いほど圧力によって地盤が締まっていることなどによる。したがって、地層(地盤)に大きな変化がない場合には、基準圧入力Pbは図5に示すような曲線となる。なお、図5において、基準圧入力Pbの上側の実線は最大圧入力Pmaxを示す。図5において、下側の実線は、本実施形態の制御を行ったときの圧入力Pの値の一例を示している。
図4に示すように、圧入力Pが基準圧入力Pbよりも実質的に小さいと判定された場合(ステップS10:YES)、制御部14aは圧入スピードを増加させる。圧入力Pが基準圧入力Pbよりも実質的に小さいと判定されなかった場合(ステップS10:NO)、制御部14aは、圧入力Pが基準圧入力Pbよりも実質的に大きいかを判定する(ステップS12)。圧入力Pが基準圧入力Pbよりも実質的に大きいと判定された場合、(ステップS12:YES)、制御部14aは圧入スピードを減少させる(ステップS13)。圧入力Pが基準圧入力Pbよりも実質的に大きいと判定されなかった場合(ステップS12:NO)、制御部14aは圧入スピードを維持する(ステップS14)。
以下、ステップS3~S14までのフローを、貫入材Mが規定の貫入深度に到達するまで繰り返し実行する。
なお、ステップS10、S12における「実質的」な大小の判定には、例えば基準圧入力Pbに一定の係数をかけた値と、圧入力Pとで大小の判定を行う場合が含まれる。これにより、圧入力Pが基準圧入力Pbとほぼ一致していて理想的であるとみなせる場合に、圧入スピードを変える制御が行われることを抑止できる。図4におけるP<PbおよびP>Pbとの表示も同様に、実質的な大小関係によって判定することが含まれる。
以上説明したように、本実施形態の制御部14aは、圧入機10が貫入材Mを圧入する際に生じる圧入力Pを用いて貫入抵抗力を推測し、貫入抵抗力の変化に基づき、流体供給量を調整する。この構成により、貫入材Mの進行に伴って変化する地盤条件や施工状態に応じて、流体を過不足なく供給することが可能となる。
また、制御部14aは、貫入材Mの貫入深度が深くなるに従い貫入抵抗力が大きくなる場合には流体供給量を増加させ、貫入材Mの貫入深度が深くなるに従い貫入抵抗力が小さくなる場合には流体供給量を減少させ、貫入材Mの貫入深度が深くなるに従い貫入抵抗力が変化しない場合には流体供給量を維持する。また、制御部14aは、貫入材Mの貫入深度に伴う地盤の変化により貫入抵抗力が大きくなる場合には流体供給水量を増加させ、貫入材Mの貫入深度に伴う地盤の変化により貫入抵抗力が小さくなる場合には流体供給水量を減少させる。このように、貫入抵抗力の増減に合わせて流体供給量を増減させることで、簡易的に適切な流体供給量を設定することができる。
また、制御部14aは、圧入力Pと基準圧入力Pbとの比較に基づき、貫入材Mの圧入スピードを調整する。具体的に、制御部14aは、圧入力Pが基準圧入力Pbよりも実質的に小さい場合には圧入スピードを増加させ、圧入力Pが基準圧入力Pbよりも実質的に大きい場合には圧入スピードを減少させ、圧入力Pと基準圧入力Pbとが実質的に同じ場合には圧入スピードを維持させる。これにより、貫入材Mの貫入深度や地盤の変化に応じた適切な圧入スピードを設定することが可能となり、施工効率を向上させることができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態や変形例を適宜組み合わせてもよい。
3…流体供給装置 5…中継ホース 10…圧入機 14a…制御部 M…貫入材 20…ホースドラム装置 23…センサ 25…ホース 25a…ノズル

Claims (4)

  1. 貫入材を地盤に圧入させる圧入機と、
    前記貫入材の下端部に取り付けられたノズルに接続されたホースを、前記貫入材の進行に伴って繰り出すホースドラム装置と、
    前記ホースドラム装置に中継ホースを介して流体を供給する流体供給装置と、
    前記中継ホースよりも下流側に配置され、前記ノズルに供給される流体の圧力、流速、および流量の少なくとも1つを検出するセンサと、
    前記センサの検出結果を参照し、前記ノズルに供給される流体の量である流体供給量を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記圧入機が前記貫入材を圧入する際に生じる圧入力を用いて貫入抵抗力を推測し、前記貫入抵抗力の変化に基づき、前記流体供給量を調整する、圧入システム。
  2. 前記制御部は、前記貫入抵抗力が大きくなる場合には前記流体供給量を増加させ、前記貫入抵抗力が小さくなる場合には前記流体供給量を減少させ、前記貫入抵抗力が変化しない場合には前記流体供給量を維持する、請求項に記載の圧入システム。
  3. 前記制御部は、前記貫入材の圧入力と、前記貫入材の貫入深度および地盤条件の少なくとも一方に応じて予め設定された基準圧入力との比較に基づき、前記貫入材の圧入スピードを調整する、請求項1または2に記載の圧入システム。
  4. 前記制御部は、前記圧入力が前記基準圧入力よりも実質的に小さい場合には圧入スピードを増加させ、前記圧入力が前記基準圧入力よりも実質的に大きい場合には圧入スピードを減少させ、前記圧入力と前記基準圧入力とが実質的に同じ場合には圧入スピードを維持する、請求項に記載の圧入システム。
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