JP7168328B2 - 斜面補強工および斜面補強工の施工方法 - Google Patents

斜面補強工および斜面補強工の施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、斜面補強工および斜面補強の施工方法に関する。
斜面補強杭は、自然斜面、または切土もしくは盛土によって形成された斜面のせん断抵抗を増加させ、地盤を安定化させるために施工される。このような斜面補強杭に関する技術として、例えば特許文献1には、鋼管製のアンカー体の先端寄りの外周に螺旋状羽根を固定するとともに、アンカー体の頭部に支圧板を取り付ける技術が記載されている。特許文献2にも、同様の技術として、鋼管からなる杭本体の先端または周面に螺旋状羽根を設けるとともに、地盤面に接触する、または地中に配置される支圧板を設ける技術が記載されている。これらの技術によれば、支圧板と螺旋状羽根との間に圧縮力を導入することによって、地盤のせん断抵抗を効果的に向上させることができる。
特開2006-226051号公報 特開2012-2012号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載された技術では、アンカー体を所定の深さまで地中に回転貫入させた後に、アンカー体に支圧板を取り付けて圧縮力を導入するための追加の工程が必要になる。特許文献2に記載された技術では、杭本体の回転貫入の最終段階で支圧板を杭本体に固定し、杭本体をさらに回転貫入させながら支圧板で地盤を圧密して螺旋状羽根との間に圧縮力を導入することが記載されているが、支圧板は地盤面に沿って配置される板状またはブロック状の部材であるため、杭本体とともに地中に回転貫入させることは難しく、従って上記の工程による地盤の圧縮量はさほど大きくならない。
そこで、本発明は、ピッチを有する羽根を取り付けた斜面補強杭において、杭本体を地中に回転貫入させる工程によって効果的に地盤に圧縮力を導入することを可能にする、新規かつ改良された斜面補強工および斜面補強の施工方法を提供することを目的とする。
本発明のある観点による斜面補強杭は、杭本体と、杭本体の第1の端部に近い位置に杭本体の軸方向について第1のピッチで取り付けられる第1の羽根と、杭本体の第2の端部に近い位置に杭本体の軸方向について第1のピッチよりも小さい第2のピッチで取り付けられる第2の羽根とを備える。
上記の構成によれば、第1の羽根および第2の羽根がいずれも地中にある状態では、第1のピッチと第2のピッチとの差のために、杭本体を回転圧入するにつれて第1の羽根と第2の羽根との間により多くの土が詰め込まれ、結果として地盤に圧縮力が導入される。
上記の斜面補強杭では、杭本体の軸方向の投影面において、第2の羽根の直径は第1の羽根の直径よりも大きくてもよい。
この場合、第1の羽根の引抜抵抗と第2の羽根の受圧抵抗とのバランス、および第1の羽根の推進力と第2の羽根の推進力とのバランスを適切に設定することができる。
上記の斜面補強杭において、第2のピッチは第1のピッチと同じ向きであってもよい。
この場合、杭本体の回転圧入時に、第2の羽根が土を掘削して第2の端部側に押しやることになるため、第2の羽根を貫入させるための抵抗が小さくなる。
上記の斜面補強杭を含む斜面補強工において、第1の羽根の少なくとも一部は斜面のすべり面よりも深い位置まで貫入し、第2の羽根はすべり面よりも浅い位置まで貫入してもよい。
この場合、第1の羽根がすべり面よりも深い不動層に貫入することで斜面補強杭による地盤の締め付け効果が得られるのに加えて、第2の羽根がすべり面よりも浅い滑動層に貫入することで第1の羽根との間で地盤に圧縮力を導入することが容易になる。
上記の斜面補強杭の施工方法は、杭本体の貫入量が第1のピッチを超えないように杭本体を回転圧入することによって、第1の羽根の少なくとも一部を斜面のすべり面よりも深い位置まで貫入させるとともに、第2の羽根をすべり面よりも浅い位置まで貫入させる工程を含んでもよい。
この場合、第1の羽根による不動層の攪乱を抑えて支持力を確保できる。なお、杭本体の貫入量が第2のピッチよりも大きい場合および小さい場合のいずれにおいても、地盤に圧縮力を導入する効果は得られる。
上記の斜面補強杭の施工方法において、第1の羽根および第2の羽根を貫入させる工程は、第1の羽根の少なくとも一部がすべり面よりも深い位置まで貫入した後に実行されてもよい。
第1の羽根の少なくとも一部がすべり面よりも深い位置まで貫入した後に第2の羽根を貫入させることによって、第2の羽根を貫入させるための十分な推進力を得ることができる。
以上で説明したように、本発明によれば、ピッチを有する羽根を取り付けた斜面補強杭において、杭本体を地中に回転貫入させる工程によって効果的に地盤に圧縮力を導入することができる。
本発明の一実施形態に係る斜面補強杭の概略的な構成を示す図である。 図1に示す斜面補強杭の変形例を示す図である。 図1に示された斜面補強杭の施工方法を示す図である。 斜面補強杭の施工時の貫入量と地盤の圧縮効果との関係について説明するための図である。 斜面補強杭の施工時の貫入量と地盤の圧縮効果との関係について説明するための図である。 斜面補強杭の施工時の貫入量と地盤の圧縮効果との関係について説明するための図である。 図1に示された斜面補強杭の頭部羽根が斜面に埋め込まれない例を示す図である。 本発明の変形例に係る斜面補強杭の概略的な構成を示す図である。 本発明の別の変形例に係る斜面補強杭の概略的な構成を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係る斜面補強杭の概略的な構成を示す図である。図1に示されるように、本実施形態に係る斜面補強杭1は、例えば鋼管で形成される杭本体2と、杭本体2の先端部2A(第1の端部)に近い位置2Bに取り付けられる先端羽根3(第1の羽根)と、杭本体2の頭端部2C(第2の端部)に近い位置2Dに取り付けられた頭部羽根4(第2の羽根)とを有する。斜面補強杭1は、内部にすべり面5を有する斜面6に施工される。ここで、すべり面5は、斜面6において崩壊が生じた場合に、滑動層7と不動層8との境界になることが予測される仮想的な面であり、例えば斜面補強杭1の施工前に土質力学的な解析によって特定される。
本実施形態において、先端羽根3は螺旋状の羽根であり、杭本体2の軸方向(すなわち貫入方向)についてピッチP(第1のピッチ)で取り付けられる。一方、頭部羽根4も螺旋状の羽根であり、杭本体2の軸方向についてピッチP(第2のピッチ)で取り付けられる。ここで、本明細書において、ピッチP,Pは、先端羽根3および頭部羽根4が杭本体2を周方向に所定の向き(例えば、右ねじの向き)に1周する間に生じる軸方向の変位を意味する。本実施形態において、頭部羽根4のピッチPは、先端羽根3のピッチPよりも小さい(P<P)。図示された例のようにピッチPがピッチPと同じ向きである場合、ピッチP,Pの大小関係は、それぞれの絶対値によって定義されてもよいし、杭本体2が斜面に貫入する向きを正とする符号を含んで定義されてもよい。
なお、先端羽根3および頭部羽根4の形状は、上記のようなピッチP,Pが定義できる形状であれば必ずしも厳密な螺旋状でなくてもよく、また螺旋状以外の形状であってもよい。また、ピッチP,Pは、必ずしも先端羽根3および頭部羽根4の全体を通じて一定でなくてもよい。従って、本実施形態では、平均的な値、または設計上の値として、ピッチPがピッチPよりも小さくなっていればよい。
本実施形態では、上記のように杭本体2に頭部羽根4が取り付けられ、かつ頭部羽根4のピッチPが先端羽根3のピッチPよりも小さいことによって、杭本体2の回転圧入時に地盤に圧縮力を導入することができる。より具体的には、後述するように、先端羽根3および頭部羽根4がいずれも地中にある状態では、それぞれのピッチP,Pの差のために、杭本体2を回転圧入するにつれて先端羽根3と頭部羽根4との間により多くの土が詰め込まれ、結果として地盤に圧縮力が導入される。
図示された例では、杭本体2の軸方向の投影面における直径について、頭部羽根4の直径Dは、先端羽根3の直径Dよりも大きい(D>D)。このような直径D,Dは、例えば以下の(1)および(2)の条件を満たす。
(1)頭部羽根4の受圧抵抗R≧先端羽根3の引抜抵抗R
(2)頭部羽根4の推進力W≦先端羽根3の推進力W
ここで、受圧抵抗Rは、数値計算、原位置載荷実験または模型実験によって求められるほか、頭部羽根4の軸方向の投影面における面積に滑動層7の地盤支持力を乗じることによって求められてもよい。地盤支持力は、例えば日本道路協会発行の「道路橋示方書・同解説(I共通編・IV下部構造編)」(平成24年3月)などに示された直接基礎の設計における基礎底面地盤の極限支持力の求め方を参考にして、滑動層7の地盤の単位体積重量、粘着力、およびせん断抵抗角などの地盤調査結果から算出することができる。
また、引抜抵抗Rは、数値計算、原位置載荷実験または模型実験によって求められるほか、先端羽根3の軸方向の投影面における直径に、先端羽根3が不動層8に貫入している区間で周面支持力が期待できる部分の長さを乗じ、さらにこの部分の地盤の単位面積あたりの周面支持力度を乗じることによって求められてもよい。単位面積あたりの周面支持力度は、例えば新日鉄住金エンジニアリング株式会社発行のカタログ「回転圧入鋼管杭NSエコスパイラル(登録商標)基礎構造」(平成25年3月)などに基づいて決定することができる。
また、推進力W,Wは、数値計算、原位置載荷実験または模型実験によって求められるほか、例えば佐伯英一郎、大木仁による新日鉄技報第372号「回転圧入鋼管杭に関する研究」(平成11年)に基づいて、それぞれの羽根のピッチ、作用円(トルクを計算する際の摩擦力の合力作用円)上の長さ、数、および杭本体2の軸方向の投影面における面積、地盤剛性、ならびに地盤降伏荷重などに基づいて算出してもよい。
なお、図1に示された例では、螺旋状の先端羽根3が杭本体2の周方向について3周分の長さを有し、同じく螺旋状の頭部羽根4が杭本体2の周方向について1周分の長さを有しているが、先端羽根3および頭部羽根4の長さはこのような例には限定されない。先端羽根3および頭部羽根4は杭本体2の周方向について少なくとも1周分の長さを有していればよく、例えば杭本体2の周方向について1.5周分、2周分、4周分など、任意の長さに設計することが可能である。また、先端羽根3および頭部羽根4のいずれか、または両方は、図2に示された変形例に係る先端羽根3A,3Bのように、杭本体2の周方向について間欠的に設けられてもよい。
図3は、図1に示された斜面補強杭の施工方法を示す図である。図3(A)に示されるように、斜面補強杭1の施工にあたっては、まず、先端羽根3を斜面6に貫入させる。この工程は、例えば通常の羽根付きの斜面補強杭と同様に杭本体2を回転圧入することによって実施できる。以下の説明では、杭本体2を回転圧入するときの圧入荷重をF、回転トルクをTとする。図3(B)に示されるように、先端羽根3の少なくとも一部がすべり面5よりも深い位置、すなわち不動層8まで貫入した後も、引き続き杭本体2を回転圧入する。例えば先端羽根3が不動層8に到達する前後、または頭部羽根4が斜面6の表面に到達する前後で、圧入荷重Fや回転トルクTを変更してもよい。
上述のように、先端羽根3および頭部羽根4がいずれも地中にある状態では、杭本体2を回転圧入するにつれて先端羽根3と頭部羽根4との間により多くの土が詰め込まれ、結果として地盤に圧縮力が導入される。ここで、図3(B)に示された例のように先端羽根3の少なくとも一部が不動層8まで貫入した後は、不動層8の攪乱を抑えて支持力を確保するために、杭本体2の貫入量Sが先端羽根3のピッチPを超えないように圧入荷重Fを調節することが望ましい。ここで、貫入量Sは、回転圧入されている杭本体2が周方向に1回転する間の軸方向の変位であり、圧入荷重Fによって調節することができる。
図3(C)に示されるように、杭本体2の先端部2Aを所定の深さLまで貫入させたところで、杭本体2の回転圧入を終了する。この時までに、先端羽根3の少なくとも一部は斜面6のすべり面よりも深い位置、すなわち不動層8まで貫入しており、これによって斜面補強杭1による地盤の締め付け効果が得られる。一方、頭部羽根4も、すべり面5よりも浅い位置、すなわち滑動層7まで貫入している。斜面6の表面に近い滑動層7は比較的軟らかいため、より小さい抵抗で頭部羽根4を貫入させることができる。
図4A~図4Cは、斜面補強杭の施工時の貫入量と地盤の圧縮効果との関係について説明するための図である。上述の通り、本実施形態に係る施工方法では、先端羽根3の少なくとも一部が不動層8まで貫入している状態で杭本体2を回転圧入するときに、杭本体2の貫入量Sが先端羽根3のピッチPを超えないように圧入荷重Fを調節することが望ましい。以下では、この点に関連して、杭本体2の貫入量Sと地盤の圧縮効果との関係について説明する。
図4Aには、杭本体2の貫入量Sが先端羽根3のピッチPに等しくなるように圧入荷重Fを調節した場合が示されている。この場合、先端羽根3は不動層8の土をほとんど掘削することなく貫入する。従って、先端羽根3によって頭部羽根4側に押圧される土の量はわずかである。一方、頭部羽根4は、ピッチPよりもかなり大きい貫入量Sで貫入させられるため、滑動層7の土Qを大きく先端羽根3側に押し込みながら貫入する。つまり、図4Aの例では、先端羽根3側では土の移動がほとんどない一方で、頭部羽根4側では土Qが先端羽根3側に押し込まれることによって、先端羽根3と頭部羽根4の間により多くの土が詰め込まれる。
なお、頭部羽根4はピッチPを有するため、上記のように土Qを大きく押し込みながら貫入する場合であっても、いくらかの土を掘削して杭本体2の頭端部2C側に押しやっている。従って、頭部羽根4を貫入させるための抵抗は、例えばピッチを有さない板状の部材を地中に押し込む場合に比べると小さい。
図4Bには、杭本体2の貫入量Sが先端羽根3のピッチPよりも小さく、かつ頭部羽根4のピッチPよりも大きくなるように圧入荷重Fを調節した場合が示されている。この場合、先端羽根3は、ピッチPよりも小さい貫入量Sで貫入させられるため、不動層8の土Qを掘削して頭部羽根4側に押圧しながら貫入する。一方、頭部羽根4は、依然としてピッチPよりも大きい貫入量Sで貫入させられるため、滑動層7の土Qを先端羽根3側に押し込みながら貫入する。つまり、図4Bの例では、先端羽根3側および頭部羽根4側の両方で、土Q,Qが先端羽根3と頭部羽根4との間に押し込まれることによって、先端羽根3と頭部羽根4との間により多くの土が詰め込まれる。
図4Cには、杭本体2の貫入量Sが頭部羽根4のピッチPよりも小さくなるように圧入荷重Fを調節した場合が示されている。この場合、先端羽根3は、ピッチPよりもかなり小さい貫入量Sで貫入させられるため、不動層8の土Qを大きく掘削して頭部羽根4側に押圧しながら貫入する。一方、頭部羽根4も、ピッチPよりも小さい貫入量Sで貫入させられるため、滑動層7の土Qを掘削して杭本体2の頭端部2C側に押しやりながら貫入する。つまり、図4Cの例では、頭部羽根4側では土Qが排出されるものの、ピッチPがピッチPよりも大きいために、先端羽根3側で押し込まれる土Qの量が頭部羽根4側で排出される土Qの量よりも多く、従って先端羽根3と頭部羽根4との間により多くの土が詰め込まれる。
上記で図4A~図4Cを参照して説明したように、本実施形態では、杭本体2に頭部羽根4が取り付けられ、かつ頭部羽根4のピッチPが先端羽根3のピッチPよりも小さいことによって、杭本体2の貫入量Sが先端羽根3のピッチPに等しい場合、貫入量SがピッチPよりも小さく頭部羽根4のピッチPよりも大きい場合、貫入量SがピッチPよりも小さい場合のいずれにおいても、地盤に圧縮力を導入する効果を得ることができる。
なお、上記の例では、先端羽根3および頭部羽根4が杭本体2の単一の部分に取り付けられていたが、杭本体2が軸方向について複数の部分に分割され、先端羽根3および頭部羽根4がそれぞれ異なる部分に取り付けられてもよい。この場合、先端羽根3が取り付けられる部分を第1の部分、頭部羽根4が取り付けられる部分を第2の部分として、第2の部分は、先端羽根3の少なくとも一部が不動層8まで貫入した後に、第1の部分に接続されてもよい。
また、図1、図3(C)、および図4A~図4Cに示された例では、滑動層7に貫入した頭部羽根4が斜面6に埋め込まれているが、本実施形態はこのような例には限定されない。例えば、図5に示された例のように、頭部羽根4が滑動層7を圧縮して押し込みながら貫入することによって頭部羽根4が斜面6に埋め込まれず、頭部羽根4の一部の面が露出した状態で杭本体2の回転圧入が終了してもよい。
図6は、本発明の変形例に係る斜面補強杭の概略的な構成を示す図である。図6に示された例において、斜面補強杭1Aは、図1に示した例と同様の構成要素に加えて、支圧板9を有する。支圧板9は、例えば鋼板または樹脂板で構成され、上記で図3を参照して説明したような工程によって斜面補強杭1Aが斜面6に貫入させられた後に、頭部羽根4よりも頭端部2Cに近い位置に取り付けられる。支圧板9は、例えば、頭部羽根4の貫入によって攪乱された斜面6の表面に近い滑動層7の崩落を防止するために設置される。なお、上述のように、斜面補強杭1Aでは、先端羽根3および頭部羽根4によって既に地盤に圧縮力が導入されているため、支圧板9は地盤に圧縮力を導入するためには用いられなくてもよい。
図7は、本発明の別の変形例に係る斜面補強杭の概略的な構成を示す図である。図7に示された例において、斜面補強杭1Bは、頭部羽根4R以外については図1に示した例と同様の構成要素を有する。頭部羽根4Rは、杭本体2の頭端部2Cに近い位置2Dに、杭本体2の軸方向についてピッチPで取り付けられる。ピッチPは、ピッチPと同様に、頭部羽根4Rが杭本体2を周方向に所定の向き(例えば、右ねじの向き)に1周する間に生じる軸方向の変位であるが、図1に示した例においてピッチPがピッチPと同じ向きであったのに対し、ピッチPはピッチPと逆向きである。つまり、ピッチPが杭本体2の頭端部2Cから先端部2Aに向かう変位である場合、ピッチPは先端部2Aから頭端部2Cに向かう変位である。このような場合も、ピッチP1,P3の大小関係を杭本体2が斜面に貫入する向きを正とする符号を含んで定義すると、ピッチPはピッチPよりも小さい(P<P)。
上記の例では、頭部羽根4RのピッチPが先端羽根3のピッチPとは逆向きであることから、杭本体2の貫入量Sを小さくしても、図4Cに示した例のように頭部羽根4Rが滑動層7の土を掘削するようにはならず、図4Aおよび図4Bに示した例のように頭部羽根4が滑動層7の土を先端羽根3側に押し込みながら貫入する。このような場合でも、杭本体2を回転圧入するにつれて先端羽根3と頭部羽根4の間の区間により多くの土が詰め込まれ、結果として地盤に圧縮力が導入されるのは、上記で図4Aおよび図4Bを参照して説明した通りである。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内において、各種の変形例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1,1A,1B…斜面補強杭、2…杭本体、2A…先端部、2C…頭端部、3…先端羽根、4…頭部羽根、5…すべり面、6…斜面、7…滑動層、8…不動層、9…支圧板。

Claims (5)

  1. 杭本体と、
    前記杭本体の第1の端部に近い位置に前記杭本体の軸方向について第1のピッチで取り付けられる第1の羽根と、
    前記杭本体の第2の端部に近い位置に前記杭本体の軸方向について前記第1のピッチよりも小さい第2のピッチで取り付けられる第2の羽根と
    を備え、
    前記第1の羽根と前記第2の羽根とは前記杭本体と一体的に回転させられ、
    前記第1の羽根の前記杭本体の周方向の長さは、前記第2の羽根の前記杭本体の周方向の長さよりも長く、前記第1の羽根の前記杭本体の周方向の巻き数は、前記第2の羽根の前記杭本体の周方向の巻き数よりも多い斜面補強杭を含む斜面補強工であって、
    前記第1の羽根の少なくとも一部は斜面のすべり面よりも深い位置まで貫入し、
    前記第2の羽根は前記すべり面よりも浅い位置まで貫入する、斜面補強工
  2. 前記杭本体の軸方向の投影面において、前記第2の羽根の直径は前記第1の羽根の直径よりも大きい、請求項1に記載の斜面補強
  3. 前記第2のピッチは前記第1のピッチと同じ向きである、請求項1または請求項2に記載の斜面補強
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の斜面補強の施工方法であって、
    前記杭本体の1回転あたりの貫入量が前記第1のピッチを超えないように前記杭本体を回転圧入することによって、前記第1の羽根の少なくとも一部を前記すべり面よりも深い位置まで貫入させるとともに、前記第2の羽根を前記すべり面よりも浅い位置まで貫入させる工程を含む、斜面補強の施工方法。
  5. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の斜面補強の施工方法であって、
    前記杭本体を回転圧入することによって、前記第1の羽根の少なくとも一部を前記すべり面よりも深い位置まで貫入させる第1の工程と、
    前記第1の工程の後に、前記杭本体の1回転あたりの貫入量が前記第1のピッチを超えないように前記杭本体を回転圧入することによって、前記第1の羽根をさらに深い位置まで貫入させるとともに、前記第2の羽根を前記すべり面よりも浅い位置まで貫入させる第2の工程と
    を含む、斜面補強の施工方法。
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