JP7166979B2 - 葉菜類の栽培方法及び栽培システム - Google Patents

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Description

本発明は、水耕栽培等において、葉菜類を栽培するに当たり、生産性の高い栽培方法および栽培システムに関する。
一般に、水耕栽培等の代表例である植物工場は、野菜や苗を中心とした作物を施設内で光、温度、湿度、二酸化炭素濃度、培養液などの環境条件を人工的に制御し、季節や場所にあまり捉われずに自動的に連続生産するシステムであり、無農薬かつ高品位な野菜を提供でき、労働の平準化、軽減化も可能であるなど多くの特徴を備えているため急速に普及が進んでいる。しかし、生産コストが高いことが課題であり、その一つの対策として生産性の向上があげられる。
従来、葉菜類を人工光により水耕栽培する場合、「播種」後、通常1~7日間の暗黒下あるいは光明下で発芽させる。発芽後直ちに人工光を照射しつつ、「育苗」として2~4週間ほど育苗したのち、更に「定植」として通常栽培期に移行し、2~3週間程度経過した後収穫する。
葉菜類の育成に必要な光強度は、成長を速めるために光の強度を高くすることが考えられる。
だが、非特許文献1(HortScience 1998, 33; 988-991.)に、レタス(Lactuca sativa L. cv. Summer-green)プラグ移植片を、4レベル(100、150、200、および300μmol・m -2・s -1)で実験した例が示されている。この非特許文献1について、特許文献1の段落0010では次のように論じている。
「[0010]非特許文献1に記載されているように、高い光強度の下で、低強度の光条件下と比較して、葉厚なしっかりとした高品質の葉菜類を栽培できることが知られているが、未だ実用化されていない。なぜなら、高い光強度の下で葉菜類を栽培すると、葉が水平方向に広がるためである。葉が水平方向に広がると、当該葉菜類の上部の葉(上位葉)と下部の葉(下位葉)とが重なり、下位葉に光が行きわたらない。そのため、上部の葉のみ光合成が活発になり、下位葉では十分光合成が行われず、植物の光合成器官全体で考えると、光利用効率は低下する。つまり、高い光強度の条件では、植物体の上位葉と下位葉にまんべんなく光が照射されることが、光利用効率を高める上で重要である。また、葉が重なることで、下位葉が老化しやすくなり、作物としての品質が低下するという問題もある。
・・・
[非特許文献1]HortScience 1998, 33; 988-991.」
このように、PPDF300μmol/m2/secという光の強度でも、品質の問題が起きていた。ましてや、300μmol/m2/sec超える光の強度で栽培することは特殊作物を除き、葉菜類では行われてこなかった。また、葉菜類においては、葉が重なることがよくないことであるという認識がなされていた。
これを裏付けるように、非特許文献2では、PPDF150、200、250、300μmol/m2/secという4つの光強度で実験を行いレタス品種グリーンウェーブでは、「収穫時はすべての実験区でチップバーンが見られた。積算光量が大きい実験区ほど発生数は多く,重度の株では,頂端分裂組織周辺の小さな葉が壊死しているものが見られた。」(2P左欄5~9行)と記載され、レタス品種レッドファイヤーでは「24h、200μmol/m2/S以上の実験区ではグリーンウェーブ同様チップバーンの影響が見られた。」と記載されており、チップバーン(縁腐れ病)が起きることが記載されている。
特許文献の中には、非常に高い光強度で栽培するものが散見される。例えば、特許文献2の段落0053「光合成光量子束密度で、それぞれ、好ましくは1~1000μmol/m2/s、好ましくは10~500μmol/m2/s、特に好ましくは50~250μmol/m2/s程度の範囲内である。」などと記載されているが、特許文献2の実施例では段落0079に「光照射部からの赤色光の発光強度である光合成光量子束密度(PPFD)は合計で150μmolm‐2‐1とし、青色光の光合成光量子束密度(PPFD)も合計で50μmolm‐2‐1とした(赤色光と青色光の発光強度比は3:1)。」と記載されているように、低い光強度で栽培した実施例しか記載されておらず、実際に非常に高い光強度で試した実施例のある文献はない。
また、葉が重ならないようにする水耕栽培装置が、特許文献3の段落0003に記載のように開発されてきた。従来は、葉が重なると、人工光源の光が植物に十分当たらず、成長を阻害すると考えられており、積極的に葉が重なるように栽培することはあり得ないことであった。
さらに、近年水耕栽培装置は、完全自動化が求められている。養液の成分を一定に保つ自動化は、数十年前から実用化されており、養液の電気伝導度(EC)やpHが測定され、常に最良の養液が供給されるようになっている。さらに、窒素、リン酸、カリ等の肥料成分毎に濃度が測定できるセンサも開発されており、養液管理・供給の自動化は当たり前の状況になっている。
他方、水耕栽培を行う施設は外界から完全に隔離され、病原菌を媒介する可能性のある昆虫が施設内に入らないようする努力が近年なされている。人の出入りが頻繁になると昆虫の侵入を防ぐことが困難となるとともに、作業者の出入り口に昆虫の侵入を防ぐ設備を設ける必要があり、コストがかかるし、人件費自体もコストを上げる要因となる。
そのため、様々な自動化装置が提案されている。例えば、特許文献4は、移植を完全自動化している。
特許第6156677号公報 特開2014-166181号公報 特開2018-068254号公報 特開2019-33769号公報 特開2017-23076号公報
HortScience 1998, 33; 988-991. https://ocw.kyoto-u.ac.jp/ja/faculty-of-agriculture-jp/2014/pdf/16.pdf「日長と光強度がリーフレタスの生長に与える影響」 農業システム工学分野 定井 静香
本発明は、葉菜類を高い光強度で栽培することで成長を促進し、かつ、チップバーンがなく、品質の高い収穫物を得る水耕栽培方法を提供することを目的とする。
本発明は、葉菜類を高い光強度で栽培することで成長を促進し、かつ、チップバーンがなく、品質の高い収穫物を得る自動化水耕栽培システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、葉菜類に対して、作物の無い状態の栽培面における光の強度が、光合成光量子束密度(PPFD)400~750μmol/m2/secで、播種後の発芽期間を除く育苗期間から通常栽培期間終了まで栽培され、
育苗期間終了時および通常栽培期間の終了時に、以下で定義される密植密度が、1.20~3.00となるまで、栽培することを特徴とする水耕栽培方法であり、
密植密度:育苗期間終了時の苗株または通常栽培期間終了時の収穫株を取り出して載置し、その株の葉の直径Bを測定し、および、
隣接する作物の株元間の一番近い距離Aを測定したときの
密植密度=B/A
とすることで、課題を解決した。
定植していない栽培パネル面における光強度が、光合成光量子束密度(PPFD)400~750μmol/m2/secは、上記したように、従来技術からすると非常識ともいえる高い光強度である。
このような光強度では、通例品質低下が免れないところ、密植密度が、1.20~3.00という高い密植状態になるまで栽培することで、驚いたことに品質(食感が良く、硬くなく、柔らかすぎず、甘みがある)がよく、従来起こるとされていたチップバーンが起きないことが発見された。高い密植密度にする、すなわち、株と株の葉が重なるようにするということは、光合成効率を落とすと考えられ、特許文献3のような従来技術からすると非常識といえるような手段である。
しかも品質のみならず、栽培単位面積当たりの生産量が多く、照明、空調などの主要電力原単位が良いという効果も奏されることが判明した。
また、本発明の一態様は、育苗・栽培室、自動移植装置、自動収穫装置および照明装置を備え、
育苗・栽培室には、少なくとも育苗区および通常栽培区が設けられ、
照明は、育苗区および通常栽培区共に、物の無い状態の栽培面における光の強度が、光合成光量子束密度(PPFD)400~750μmol/m2/secとなるように光の強度を制御する制御装置を有し、
自動移植装置は、以下で定義される密植密度が、1.20~3.00となった時点で、移植を行うよう制御する制御装置を有し、
自動収穫装置は、以下で定義される密植密度が、1.20~3.00となった時点で、移植を行うよう制御する制御装置を有することを特徴とする水耕栽培システム。
密植密度:育苗期間終了時の苗株または通常栽培期間終了時の収穫株を取り出して載置し、その株の葉の直径Bを測定し、および、
隣接する作物の株元間の距離Aを測定したときの
密植密度=B/A
とすることで、効率的な水耕栽培方法の自動化を実現した。
高い光強度で栽培することで栽培期間を短くでき、かつ、品質低下を起こさない収穫物を得ることができる。
また、大株に育つとともに、エネルギー効率面でも高いきわめて有効な水耕栽培方法である。
さらに、上記水耕栽培方法を自動化したシステムにより、人件費を削減し、昆虫、病原菌等が育苗・栽培室に侵入することを防ぐことができる。

[定義]
(栽培面)
水耕栽培装置においては、栽培パネルにプラグ苗を移植したり、ロックウールなどの植生体に苗を載置したり様々な形態がある。また、ウレタンマット等の育苗マットの凹部に種を播種し、暗黒状態で発芽させ、これを育苗用室へ搬送し光を当てて育苗することもあり、さまざまである。
本発明でいう栽培面とは、作物の無い状態の育苗マット面または作物の無い状態の栽培パネル面をいい、この栽培面における光の強度が決められる。
例えば、育苗マットを使用する育苗期における光の強度を測定する場合、育苗マットを育苗期と同じように養液で浸漬し、育苗マット面の光強度を測定する。また、栽培パネルを使用する場合は、定植孔に苗株を定植せずに、光の強度を測定する。
(光合成光量子束密度(PPFD))
本発明でいう光合成光量子束密度(PPFD)とは、日本光合成学会の定義に従い、単位時間に単位面積を通過する光量子のうち,光合成に有効な400nmから700nmまでの波長域の光量子の数をいう。
また、その測定は、作物の無い状態の育苗マット面または作物の無い状態の栽培パネル面における光合成光量子束密度を測定する。
水耕栽培の分野では、例えば特許文献5の段落0014ように葉の最上部で光合成光量子束密度(PPFD)を測定することも行われており、このような測定方法を採用すると、植物の成長に伴い同じ光強度で照明がなされても、光合成光量子束密度(PPFD)が変化する。本発明では、作物の無い状態の栽培パネル面または育苗マット面における光合成光量子束密度を測定することとした。
なお、光合成光量子束密度(PPFD)とは、前記定義のとおりであり、光源から発する光が広域なスペクトルの光を含むとしても、その内400nmから700nmまでの波長域の光量子の数が光合成光量子束密度(PPFD)の測定対象となるという意味であって、光源が400nmから700nmまでの波長域しか発光しない光源という意味ではない。例えば光源に1000nmの波長の光が含まれていてもかまわない。そのような場合、1000nmの波長の光は、光合成光量子束密度(PPFD)の測定対象とならないというだけである。
(隣接する作物の株元間の距離A)
水耕栽培においては、図1のように定植孔を碁盤状に配列(方形を基本単位とする配列)したり、千鳥状に配列(三角形を基本単位とする配列)したり様々である。
図1は、正方形を基本単位とする碁盤状に定植孔を配置した例である。距離測定対象作物11の株元を定め、距離測定対象作物11の株元に隣接する最も近い作物の株元12までの距離をAと定義する。距離測定対象作物11の株元に隣接するが、最も近くない作物の株元13との距離は測定しない。
上記特許文献1[0010]に「葉が重なることで、下位葉が老化しやすくなり、作物としての品質が低下するという問題もある」という知見があるからである。そこで、距離測定対象作物11に隣接する最も近い作物と、一番葉が重なり合うため上記した定義を置いた。一番葉が重なり合う箇所で品質低下が発生してしまうと、株元と株元との間隔が広い箇所で品質低下が発生しないとしても、その作物は売り物にならない。
定植孔を設けた栽培パネルを用いて栽培を行う場合は、隣接する作物の株元間の距離Aの測定は、簡単である。作物の苗を植える前の定植孔の距離を測定すればよい。定植孔の位置に株元が来ることが自明だからである。
(株の直径 B の測定方法)
測定しようとする育苗期間終了時の苗株または測定しようとする通常栽培期間終了時の収穫株を取り出して載置し、その株の葉の直径Bを測定する。苗株または収穫株を水耕栽培装置から取り出して載置すると、これまで周囲にあった株に支えられていた葉が自重で広がる。その時の直径を測定する。
仮に、その株がいびつな平面形状をしていた時は、最大直径B1と最小直径B2を測定し、相乗平均を株の直径Bとする。
すなわち、B=(B1×B2-2 と計算される。
(密植密度)
密植密度は、
密植密度=B/Aで定義される。
本発明のように、密植密度が、1.20~3.00となると、収穫時には、隣接する定植孔に植えられた作物同士が触れ合う高密度な密植状態となっている。上記(株の直径 B の測定方法)で説明したように、測定しようとする収穫時の株を抜き取って載置すると、密植状態から開放された作物は、葉を広げる。
(葉菜類)
葉菜類としては、アブラナ科のミズナ、コマツナ、カラシミズナ、カラシナ、ワサビナ 、クレソン、ハクサイ、ツケナ類、チンゲンサイ、キャベツ、カリフラワー、ブロッコリー、メキャベツ、ルッコラ、ピノグリーンなど;キク科のレタス類、サラダナ、シュンギ ク、フキ、ロロロッサ、レッドロメイン、チコリーなど;ユリ科のタマネギ、ニンニク、 ラッキョウ、ニラ、アスパラガスなど、セリ科のパセリ、イタリアンパセリ、ミツバ、セ ルリー、セリなど;シソ科のシソ、バジルなど;ネギ科のネギなど;ウコギ科のウドなど 、ショウガ科:ミョウガなどが挙げられる。
特に、葉菜類に含まれるキク科のレタス類としては、結球性レタス、非結球レタス及び半結球レタスなどが含まれ、例え ば、リーフレタス、フリルレタス、ロメイン、グリーンウェーブ、グリーンリーフ、レッ ドリーフ、フリルアイス(登録商標)、リバーグリーン(登録商標)、フリルリーフ、フ リンジグリーン、ノーチップ、モコレタス、サンチュ、チマ・サンチュが挙げられる。アカザ類として、グッド・キング・ヘンリー、アリタソウ(エパソーテ)、オラーチェ、ホウレンソウ、テンサイ、テーブルビート、マンゲルワーゼル、フダンソウ(スイスチャード)、とんぶりやオカヒジキをいう。
(光源)
光源としては、電熱灯、放電ランプ、蛍光灯、発光ダイオード(以下LEDと記載する)などが用いられている。これらの光源の中でも、植物が生育するのに必要な波長の光のみを放射することができ、消費電力が小さく、電力/光変換効率がよい、寿命が長い、小型であるなどの特徴を持つLEDが好適である。
白色光源を用いてもよいが、必ずしも白色光源でなければならないことはなく、赤や青の波長の光源を組み合わせてもよい。
(明期と暗期)
明期と暗期を設けるか否かは、作目の種類にもより適宜決められる。暗期を0時間とする24時間明期でもかまわない。また、育苗期と通常栽培期で明期と暗期の期間を変えてもよい。
(水耕栽培)
水耕栽培は、礫耕、ロックウール栽培等の植生体を使用する水耕栽培、ゲル状培地を使用する固液培地耕栽培、根に培養液を噴霧する噴霧栽培、培養液を薄膜にして流す薄膜水耕栽培(NFT)等、どのようなものであってもかまわない。
(育苗)
水耕栽培においては、栽培面積を有効に利用するため、育苗期間を数段階に分けることが行われている。
育苗期間は何段階あってもよい。播種後の発芽期間は、育苗期間に含まれない。育苗マットなどの植生体に光を当てて栽培する場合には、作物の無い状態、すなわち、苗が無い状態で育苗マット面における光合成光量子束密度(PPFD)が400~750μmol/m2/secで終始栽培される。育苗に栽培パネルを使用する場合は、苗を定植孔に植えていない状態の栽培パネル面における光合成光量子束密度(PPFD)が400~750μmol/m2/secで終始栽培される。
そして、密植密度が、1.20~3.00となった段階で移植され、次の育苗期間または通常栽培期間へと引き継がれる。
(通常栽培期)
最終的に製品を得るまでの栽培期を通常栽培期という。水耕栽培においては、作物の成長に応じ大きくなる株に対して、栽培面積を有効に利用するため、育苗期から通常栽培期まで数段階に分け、次第に隣接する作物の株元間の距離Aが広がるように栽培される。通常栽培期は、収穫物を得るための最終栽培期である。
隣接する作物の株元間の距離A測定の概念図 本発明の一形態として採用される水耕栽培装置の全体構成を示す概念図 育苗I棚の構成概念図 育苗II棚と栽培棚の構成概念図 フリルレタスにおいて、高い光強度で育苗I期を栽培した、最終の根の状態を撮影した写真 フリルレタスにおいて、高い光強度で育苗I期を栽培した、最終の葉の状態を撮影した写真 フリルレタスにおいて、高い光強度の育苗II期を栽培した、最終の葉の状態を撮影した写真 フリルレタスにおいて、高い光強度の通常栽培期を栽培した、収穫前の葉の状態を撮影した写真 フリルレタスにおいて、比較例1の育苗I期の最終の根の状態を撮影した写真 フリルレタスにおいて、比較例1の育苗I期の最終の葉の状態を撮影した写真 フリルレタスにおいて、比較例1の通常栽培期の収穫物の葉の状態を撮影した写真 実施例1と比較例1の収穫物を撮影した比較写真であり、左が実施例1、右が比較例1である。
(設備)
本発明で使用する設備について説明する。なお、この設備は、本発明の趣旨をより良く理解させるために説明するものであり、以下で説明する設備を用いなければならないものではない。
(育苗・栽培室)
図2は、本発明の一形態として採用される水耕栽培装置の全体構成を示す概念図である。育苗・栽培室10は、その室内に、発芽棚101、育苗I棚102が設けられている。育苗I棚で、育苗が終了した苗は、育苗II棚と栽培棚103へと移植される。ある列の棚は育苗II期の栽培に使用され、ある列の棚は通常栽培期に使用される。育苗II期に使用される育苗II棚103においては、苗が小さいため栽培パネルの定植孔間距離が通常栽培期間のそれより小さく設定されている以外は、通常栽培期で使用される栽培棚103と実質的に同じ構造の栽培棚である。
(養液系統)
本実施形態の水耕栽培装置は、養液系統を有している。養液系統は、養液供給タンク20内に養液201を貯蔵している。養液201は、主に窒素、リン酸、カリおよび微量金属成分を含む1号液肥タンク23より1号液肥ポンプ231を介して所定量を養液供給タンク20に供給され、主に窒素とカルシウムを含む2号液肥タンク24より2号液肥ポンプ241を介して所定量を液肥供給タンク20に供給され液肥201が調合される。
また、養液201のpH調整は、リン酸タンク22に貯蔵されたリン酸がリン酸ポンプ221を介して養液供給タンク20に送られることでなされ、また苛性カリウムタンク21に貯蔵された苛性カリウムが苛性カリウムポンプ211を介して養液タンク20に送られることでなされる。
養液201は循環ポンプ30を介して、育苗・栽培室10内にある育苗I棚102、育苗II棚と栽培棚103に供給する経路と排出する経路を有している。
養液201の循環は一定流量になるように制御されている。養液供給タンク20は液面計があり、液面が低下したら水が供給され、養液のEC(電気伝導度)を所定値に保つため1号液肥タンク23および2号液肥タンク24から、液肥が供給される。
養液供給タンク20には記載していないが加熱あるいは冷却用のコイルを内蔵しており、外部から温水或いは冷水にて、養液201の温度は所定の値になるように制御している。
(育苗・栽培室の光・温度制御)
育苗・栽培室10内温度および湿度は所定の値になるように、センサで計測して制御盤40より空調設備50を稼働させるようになっている。
制御盤40にて,光源を所定の時間おきに交互に明期および暗期にすべく制御する。
(発芽棚)
図2に記載の発芽棚101には、育苗マット63が設けられ、播種は作目ごとに最適化された粒数になるように設計された播種機で播種される。育苗マット63に種子を播種したのち、容器に水道水を種子の少し下まで浸漬して、更にジョロで種子を濡らして発芽棚に置く。
発芽までにかかる時間は栽培作目によって異なるが2~7日間である。作目によって明るいところで休眠が打破される好光性種子と、暗いところで休眠が打破される嫌光性種子がある。例えば、もともとレタス類は好光性種子で光により発芽するが、今は種子の改良によりどちらの条件でも発芽する。発芽までは照明が不要であるが、照明があってもよい。発芽したら速やかに照明を当てないと徒長を起こす。一旦徒長してしまったら、その後の生育も悪くなるので注意を要する。従って、播種後1~2日経過して照明を当ててもよい。
この発芽棚101で栽培される発芽期間は、本発明では、光合成光量子束密度(PPFD)400~750μmol/m2/secで栽培される育苗期間からは除かれる。
(育苗I棚)
図3は育苗I棚102の構成図である。発芽後速やかに育苗マット63のまま育苗I棚102に移動し、照射、養液循環を行う。直方体平底水槽64に育苗マット63が載置される。養液201の吸収は主として育苗マット63の下まで発根した苗の根62で行われる。端部の苗は照明強度が落ちるので、反射板を設置することが好ましい。育苗I期の栽培日数は栽培作目によりそれぞれ最適な日数実施する。
そして、育苗マット63には、切れ目が設けてあり、後の工程の移植に適するように苗61毎に分離できるようになっている。多数の人工光源60は、その放射面(光を放射する面)が育苗マット63に対向するように配置されている。人工光源60としては、前記白色系LEDなどが用いられる。育苗マット63を貫通した葉菜類の苗の根62が伸びている。育苗マット63の下方に養液201が常時流されている。更に、人工光源60の上面には反射板601を配する。
育苗I棚では、作物が無い状態の育苗マット面で光合成光量子束密度(PPFD)400~750μmol/m2/secで育苗が行われる。発芽棚101から送られてくる育苗マット63には、稚苗が生えているため、光合成光量子束密度(PPFD)の測定は、何も植えられていない使用前の育苗マット63を使って行われる。
育苗I棚での育苗は、密植密度が、1.20~3.00となるまで育苗され、最終的に根の状態は図5のようになり、図6のように隣接する苗株の葉は密に重なり合う状態となる。(なお、図5および図6は、作目はフリルレタスである。)
次いで、育苗マット63から苗株は抜き取られプラグ苗となって育苗II期の栽培パネル70に設けた定植孔72に植え付けられる。
なお、必要に応じファンを設けて、熱を逃がしてもよい。また、空気の流れを作ることで、炭酸ガス濃度や湿度、温度などの環境を整えるとよい。
(育苗II棚と栽培棚)
図4は、育苗II棚と栽培棚103の構成概念図である。
基本的構成は、育苗I棚と同じであるが、育苗マット63から切り離されたプラグ苗が、栽培パネル70に設けられた定植孔72に植え付けられる。育苗II期では株間隔5~10cmの開孔の発砲ポリスチレン製栽培パネル70に、育苗Iのウレタン付きのプラグ苗を移植される。株間隔は、育苗期間を何段階に分けるか、作目の種類等により決められる。
そして、育苗I期より苗が成長しているため、通気が悪くなっている。そのため、熱を逃がすためのファン71が設けられている。
栽培パネル70は、穴開きの発泡ポリスチレンが好ましく、光源に対する表面は反射率の高い白色系或いは鏡面のものが好ましい。一方、養液201に対面する栽培パネル70の面は藻の発生をできるだけ少なくするため光を反射しにくい黒系統が好ましい。
また、図4に記載の直方体平底水槽64は多段に積むことで、建物の単位床面積当たりの栽培量を飛躍的に増大することができる。
育苗II棚と栽培棚103では、作物の無い状態、すなわち、苗が植えられていない状態の栽培パネル面70で光合成光量子束密度(PPFD)の測定が行われ、光合成光量子束密度(PPFD)400~750μmol/m2/secで育苗が行われる。
育苗II期での育苗は、密植密度が、1.20~3.00となるまで育苗され、図7のように隣接する苗株の葉は密に重なり合う状態となる。
このような状態になると、苗株は、通常栽培を行う栽培棚の栽培パネル70の定植孔72へと移植される。通常栽培を行う栽培パネル70の定植孔72の間隔は、育苗II期のものより広くなっている。
光合成光量子束密度(PPFD)400~750μmol/m2/secで通常栽培が行われ、密植密度が、1.20~3.00となるまで栽培された後に収穫される。収穫前の作物の状態は図8(なお、作目はフリルレタスである。)のようになる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)<フリルレタスの栽培>
育苗マット63を容器に入れフリルレタスの種子を播種し、水道水を種子の少し下まで浸漬し、更にジョウロで種子を濡らして発芽棚101に置く。温度(室温)を25℃とし、光を当てず2日間で置いて、発芽させた。
光合成光量子束密度(PPFD)は、育苗I期、育苗II期、通常栽培期を通して、600μmol/m2/secであり、平均密植密度は育苗I期では1.70であった。
三菱電機株式会社製白色光LEDを用い、育苗I期の栽培日数は13日間実施した。
その結果、育苗I期に強い光を照射することで、図5のように多量の太くて長い根が密集して育っているのが分かる。葉の状態は高光強度の光を照射することで、図6のように、育苗I期を終えた苗株は、茎が短くて太く、また、葉は多少硬めではあるが肉厚でしっかりとした葉が形成されており、成長速度も速いことが分かる。
次いで、育苗II期の育苗に移る。発泡ポリスチレン製栽培パネル70の定植孔72の間隔が7.5cm(隣接する作物の株元間の距離Aに相当)に、育苗I期の苗を移植する。実施例1においては、幾何学的に最適とされる正三角形の頂点に定植孔72が設けられる栽培パネル2が採用されており、どの株元からも7.5cmとなる。
フリルレタス苗52に照射した人工光源60は、育苗I期と同様に三菱電機株式会社製白色光LEDを用いた。育苗II期の栽培日数は11日間実施した。11日後に栽培パネル2から苗株を取り出して載置した。密植状態にあるため、苗株を取り出して載置すると、葉が広がり、葉の直径Bを10株測定した。具体的な測定手法は、上記(株の直径 B の測定方法)により測定した。
平均した結果12cmであり、育苗II期の平均密植密度は1.53であった。
その結果、育苗II期は強い光を照射することで、図7のように、育苗II期の最終では育苗I期同様に茎が短くて太く、また、葉は多少硬めではあるが肉厚でしっかりとした葉が更に密集して形成されており、成長速度も速いことが分かる。
次いで、育苗II期の苗株を株間隔が16cm(隣接する作物の株元間の距離Aに相当)の広い栽培パネル70に移植して成長を促進させた。通常栽培期も、育苗I期や育苗II期と同様に三菱電機株式会社製白色光LEDを用い、明期17時間、暗期7時間の24時間周期とした。通常栽培期の栽培日数は14日間実施した。収穫した10株を採取し、その直径を平均化すると23cmであり、株間隔は16cmであるので、通常栽培の平均密植密度は1.37であった。また、播種から収穫までの総栽培日数は40日であった。
図8のように、通常栽培の収穫前では、葉の色は濃く瑞々しく、肉厚でしっかりとし、密植状態で葉が形成されており、成長速度も速いことが分かる。

(1)生産性調査
フリルレタスについて、根を切り取り、葉菜部新鮮重を測定した。
なお、葉菜部新鮮重は、10体のフリルレタスの平均値である。1株の平均重量は265gであり、トリミング後の製品重量は250gであった。通常の個別販売する70~100gの2.5~3倍のサイズであった。
年間稼働日数365日で、年間の単位栽培面積当たり製品重量はトリミング後272kg/m2/年であった。また、主要電力原単位は、6.82kwh/kgであった。主要電力とは照明電力と空調電力の合計であり、ポンプ等の補機の電力は含まないものである。
(2)製品適否の評価
製品適否の評価は、食感・味については官能評価を実施した。評価者は5人で、個人差が出ないように3~4回訓練を行って実施した。製品評価実施環境は20℃、湿度60%で、騒音が少ない環境で、においの発生源となる化粧をせず、たばこを吸わないパネラーで、実施した。外観は、製品出荷にかかわる者から選ばれた別の評価者5人で実施した。
評価項目は、
A 食感・味
a 硬さと軟らかさ
b 歯ざわり
c 繊維質の有無
d 苦味
e 甘み

B 外観
a 葉の色
b チップバーンの有無
c 形状(徒長の有無等)

に注目して判断した。
製品評価は、すべての項目で良と判断されたものは◎良好とした。
食感の内、「a 硬さと軟らかさ」については、極端に硬い、極端に柔らかい場合、製品として出荷できなので、これらに該当するものは、他の項目が良好でも「△不合格」、または、「×製品にならない」とした。また、チップバーンが著しく発生する等、見栄えが悪いものは、「×製品にならない」とした。実施例、比較例を通して、密植密度、光の強度は、硬さに大きな影響を与えている傾向があった。
また、徒長が著しい等外観が悪いものは、消費者から敬遠され製品とならないか、製品として出荷したとしても製品単価が安くなるため、厳しめに判断し一つの項目でも許容範囲を超えている場合、△不合格とした。
「◎良好」程ではないが、評価項目が許容範囲にある場合は「〇良」とした。
実施例1で収穫された製品は、食感が良く、甘い製品であった。品位は葉の形状が大きく、肉厚で緑が鮮やかで瑞々しいものであった。チップバーンは評価に用いたすべての株で観察されなかった。また、きわめて特徴的な特性として、トリミング後250g/株という大株の製品に育った。そのため、製品適否は◎良好との判定を下した。
総合評価は〇とした。
(実施例2)<フリルレタスの栽培>
育苗I期の平均密植密度は1.70、育苗II期の平均密植密度は1.53であり、実施例1と同じ条件とした。通常栽培における光の強度を光合成有効光量子束密度(PPFD)480μmol/m2/secとした以外は、実施例1と同じ条件としてフリルレタスを栽培した。通常栽培期の平均密植密度は1.56となった。
(1)生産性調査
葉菜新鮮重は、1株の平均重量は224gであり、トリミング後の製品重量は10株採取した平均で、200gであった。実施例1がトリミング後の製品重量が250gと大きかったのに対して、実施例2が200gと小さかったのは、通常栽培における光の強度を光合成有効光量子束密度(PPFD)480μmol/m2/secと、実施例1より光の強度が弱かったためやや徒長ぎみに成長したことによる。やや徒長ぎみに成長したことにより通常栽培期の平均密植密度は1.56と大きな値となった。年間単位面積当たりのトリミング後の製品重量は218kg/m2/年であった。また、主要電力原単位は、5.9kwh/kgであり、実施例中、最も少なかった。
(2)製品適否の評価
チップバーンは評価に用いたすべての株で観察されなかった。食感が良く、甘い製品であった。品位は葉の形状が大きく、肉厚で緑が鮮やかで瑞々しいものであった。そのため、製品適否は◎良好との判定を下した。
主要電力原単位は、5.9kwh/kgであり、実施例中、最も少なかったことから、この栽培条件は、有利である。
製品株重量は実施例1より小さかったが、主要電力原単位が良好であったことから総合評価は〇とした。
(実施例3)<フリルレタスの栽培>
育苗I期の平均密植密度は1.70、育苗II期の平均密植密度は1.53であり、実施例1と同じ条件とした。常栽培期における光の強度を光合成有効光量子束密度(PPFD)660μmol/m2/secとした以外は、実施例1と同じ条件としてフリルレタスを栽培した。その結果、通常栽培期の平均密植密度は1.38となった。
(1)生産性調査
トリミング後の製品重量は10株採取した平均で、259gであり、実施例1~3の中では、実施例3が最も大玉に育った。年間単位面積当たり製品重量はトリミング後282kg/m2/年と実施例中最も高かった。主要電力原単位は、7.0kwh/kgであった。
(2)製品適否の評価
チップバーンは評価に用いたすべての株で観察されなかった。食感が良く、甘い製品であった。品位は葉の形状が大きく、肉厚で緑が鮮やかであるが、若干葉が硬く感じたが、不適な製品となるような硬さではなかった。葉の硬さは厳しく判断を下す項目であるため、製品適否は、〇良と判定を下した。
総合評価は〇とした。
(比較例1)<フリルレタスの栽培>
育苗I期、育苗II期の光合成有効光量子束密度(PPFD)を300μmol/m2/secとし、通常栽培期のPPFDを600μmol/m2/secとした。育苗I期の平均密植密度を1.60、育苗II期の平均密植密度を1.44とした。通常栽培期の平均密植密度は、1.25であった。
比較例1で行われた低い光強度の育苗I期の最終の根の状態を図9に示す。図5の高い光強度の実施例1の根の状態と比較して非常に細く、まばらなで貧弱な生育状態であることが分かる。
また、比較例1で行われた低い光強度の育苗I期の最終の葉の状態を図10に示す。図6の高い光強度の実施例1の葉の状態と比較して 非常に細く、まばらな生育状態であることが分かる。
育苗I期および育苗II期を実施例1と比較して半分の300μmol/m2/secと低い光強度としたため全体に苗株が貧弱であった。
その後、通常栽培期の光の強度を実施例1と同じPPFDを600μmol/m2/secに戻した結果、得られた収穫物を撮影した写真が図11である。
図12は、左が実施例1の製品(高い光強度)であり、右が比較例1(低い光強度)の製品である。育苗I期および育苗II期の光強度が実施例1の半分であったため、苗株が貧弱で通常栽培期間に強い光強度にしても、実施例1の葉の状態と比較して 葉の色が薄く、徒長ぎみの製品であることが一見してわかる。
(1)生産性調査
トリミング後の製品重量は10株採取した平均で、165gであり、実施例1~3に比べてかなり低い値であった。年間単位面積当たりトリミング後の製品重量は180kg/m2/年であり、実施例1~3より低い値であった。また、主要電力原単位は、9.0kwh/kg製品で、実施例1~3に比べてよくない。生産性において、実施例1~3に比べ劣る。
(2)製品適否の評価
食感はよく、甘みもある。葉の形状は茎が長く、図12に示したように、やや徒長状態の製品であったが、製品適否の評価は、〇良とした。
しかし、製品株重量が164g/株と実施例1~実施例3と比較して小さく、しかも主要電力原単位が大きいため、総合評価は△とした。
通常栽培期は、実施例と同じ14日であったが、通常栽培期を17日まで伸ばすことで、製品は通常の大玉に育ち、製品適否も多少改善されるが、その分、電力コストがかかり、栽培期間も伸びることから主電力原単位が悪化する。実施例1~3と同じ栽培に数で栽培すると、前記したようにトリミング後の製品重量が165gと小さいため、実用的な条件ではないことが判明した。
総合評価は△とした。
しかしながら、通常栽培期の平均密植密度が1.25となった比較例1は、製品適否の評価は〇であり、チップバーンも発生していなかった。
(比較例2)<フリルレタスの栽培>
比較例2は、通常栽培期の光合成有効光量子束密度(PPFD)を300μmol/m2/secとし、これ以外は実施例1と同様にして、フリルレタスを育成した。
育苗I期の平均密植密度を1.70、育苗II期の平均密植密度を1.53、通常栽培期の平均密植密度は1.56であった。平均密植密度の条件は、実施例2と同じになった。
(1)生産性調査
収穫後のフリルレタスについて、実施例1と同様にして、製品適否の評価と結果を表1に示す。葉菜新鮮重は、トリミング後の製品重量は10株採取した平均で、147gであり、実施例1~3に比べてかなり低い値であった。年間単位面積当たりトリミング後の製品重量はトリミング後160kg/m2/年という低い値であった。また、主要電力原単位は、7.3kwh/kg製品で、実施例1~3に比べてよくない。生産性は劣る。
(2)製品適否の評価
葉の色が薄く、茎部が水っぽくなっていた。全体的には柔らかすぎるため、出荷は見合わせる製品であった。そのため△不合格の評価をした。育苗の光強度が高くても、定植後の光強度を弱くすると、品質上問題となることが分かった。
製品ならない品質のため、総合評価は×とした。
(比較例3)<フリルレタスの栽培>
通常栽培期の株間隔(隣接する作物の株元間の距離A)を20cmする以外、比較例2と同様にしてフリルレタスを栽培した。隣接する作物の株元間の距離Aが比較例2より広く設定されているため、通常栽培の平均密植密度1.25に達するまで、栽培日数が17日を要した。
(1)生産性調査
実施例1~3の14日と比べ3日も長く栽培したにもかかわらず、トリミング後の製品重量は10株採取した平均で177gであり、実施例1~3に比べて低い値であった。年間単位面積当たりトリミング後の製品重量は101kg/m2/年も実施例1~実施例3の半分くらいであった。また、主要電力原単位は、9.2kwh/kg製品で、実施例1~実施例3に比べて、生産性は劣る。
(2)製品適否の評価
葉の色が薄く、茎部が水っぽくなっていた。全体的には柔らかすぎるため、出荷は見合わせる製品であったため、△不合格の評価をした。
栽培日数が3日実施例1~実施例3よりかかった上に、大玉に育たず、製品ならない品質のため、総合評価は×とした。
(比較例4)<フリルレタスの栽培>
定植の株間隔(隣接する作物の株元間の距離A)を24cmする以外、実施例1と同様にしてフリルレタスを栽培した。育苗I期、育苗II期および通常栽培期の光合成有効光量子束密度(PPFD)を600μmol/m2/secと実施例1と同じ光の強度で栽培したにもかかわらず、隣接する作物の株元間の距離Aが広い状態で栽培したため、通常栽培期の栽培を実施例1~3と同じ14日栽培しても、平均密植密度は、1.00にしか達しなかった。この比較例4からは、実施例1と同じ光の強度で、密植密度を1.00にまで下げた場合の影響を知ることができる。
(1)生産性調査
葉菜新鮮重は、トリミング後の平均製品重量は220gで、実施例とそん色はなかったが、隣接する作物の株元間の距離Aが広いため、単位生産量は、113kg/m2/年であり、効率の悪さが目立った。また、主要電力原単位は、13.9kwh/kgであり、電力コストが実施例1~3の倍近くかかることが判明した。
(2)製品適否の評価
葉は硬いし、色は濃すぎる。苦い、食感もよくないので、製品にならない品質であったため、×製品にならないという評価を下した。この原因は、隣接する作物の株元間の距離Aが広いまま、実施例1~3と同じ高い光合成有効光量子束密度(PPFD)の光を浴びたためと推定される。
製品ならない品質のため、総合評価は×とした。
以上のフリルレタスの結果をまとめたものが表1である。なお、表中「定植後株間」「定植日数」は、それぞれ、「通常栽培期の株間」および「通常栽培期の栽培日数」を意味する。
Figure 0007166979000001
(実施例4)<グリーンリーフレタスの栽培>
通常栽培期の栽培日数を11日で、1日の照射時間を16時間とした以外は実施例1と同様に育苗I期、育苗II期及び通常栽培期のPPFDを600μmol/m2/secして、グリーンリーフレタスを栽培した。
育苗I期の平均密植密度は2.10および育苗II期の平均密植密度は2.16とした。その平均密植密度に達するまで、育苗II期の栽培日数は10日間を要した。
通常栽培期の隣接する作物の株元間の距離Aは、18cmとした。通常栽培期の平均密植密度は、収穫した10株の平均で1.67に達した。また、播種から収穫までの総栽培日数は実施例1より4日少ない36日であった。
(1)生産性調査
トリミング後の10株平均重量は205gであった。年間単位面積当たりトリミング後の製品重量は181kg/m2/年であった。また、主要電力原単位は、8.45kwh/kg製品であった。
(2)製品適否の評価
チップバーンは評価に用いたすべての株で観察されなかった。結果は程よい硬さであり、甘みもある。食感はよかったため、製品適否の評価は、◎非常に良好の評価を下した。育苗通常栽培期の平均密植密度が1.63と高かったにもかかわらず、製品適否の評価が◎であったことから、より高い密植密度でも本発明は実施できることが示唆される。
総合評価は〇とした。
(比較例5)<グリーンリーフレタスの栽培>
グリーンリーフレタスに照射した光を、育苗I期、育苗II期の光合成有効光量子束密度(PPFD)を300μmol/m2/secとし、通常栽培期の光合成有効光量子束密度(PPFD)を300μmol/m2/secとした以外は実施例4と同様にして、グリーンリーフレタスを育成した。
育苗I期の平均密植密度は1.30、育苗II期の平均密植密度は1.20、通常栽培の平均密植密度は、1.28となった。
(1)生産性調査
トリミング後の10株平均製品重量は120gであった。年間単位面積当たりトリミング後の製品重量は106kg/m2/年であった。また、主要電力原単位は、7.21kwh/kg製品であった。生産性は良くない。
(2)製品適否の評価
柔らめで、甘みが少なめであったが、製品適否の評価は、〇良と評価を下した。
しかし、製品株重量が120gと実施例4の6割程度と極めて軽く、総合評価は×とした。
以上のグリーンリーフレタスの結果をまとめたものが表2である。なお、表中「定植後株間」「定植日数」は、それぞれ、「通常栽培期の株間」および「通常栽培期の栽培日数」を意味する。
Figure 0007166979000002

(実施例5)<ロメインレタスの栽培>
通常栽培期の栽培日数を11日とし、1日の照射時間を16時間とした。育苗I期の平均密植密度を1.68とし、育苗II期の平均密植密度を1.63とした。通常栽培期の隣接する作物の株元間の距離Aは、18cmとした。実施例1と同様に、育苗I期、育苗II期、通常栽培期の光強度は光合成有効光量子束密度(PPFD)を600μmol/m2/secとし、ロメインレタスを栽培した。
育苗I期の平均密植密度は1.68、育苗II期の平均密植密度は1.63、通常栽培の平均密植密度は、1.36であった。
播種から収穫までの総栽培日数は実施例1より4日少ない36日であった。
(1)生産性調査
トリミング後の10株平均製品重量は180gであった。年間単位面積当たりトリミング後の製品重量は178kg/m2/年であった。また、主要電力原単位は、10.1kwh/kg製品であった。
(2)製品適否の評価
チップバーンは評価に用いたすべての株で観察されなかった。程よい硬さであり、甘みあり、食感がよいため、製品適否の評価は、◎非常に良好とした。
総合評価は〇とした。
(比較例6)<ロメインレタスの栽培>
実施例5と同じく育苗I期、育苗II期および通常栽培期の光強度は光合成有効光量子束密度(PPFD)を600μmol/m2/secとした。
また、育苗I期の平均密植密度を1.68とし、育苗II期の平均密植密度を1.63とした、これは実施例5と同じ密植密度である。
定植の株間隔を24cmと実施例5より大きくし、ロメインレタスを栽培した。その結果、平均密植密度は1.00にしかならなかった。
密植密度が低いため、栽培パネルの白色部分がかなり見えている状況であった。
(1)生産性調査
トリミング後の10株平均製品重量は183gで、年間単位面積当たりトリミング後の製品重量は119kg/m2/年であった。また、主要電力原単位は、13.7kwh/kg製品であった。
(2)製品適否の評価
葉は硬いし、色は濃すぎ、苦い、食感もよくないので、製品適否の評価は×製品にならないと判定を下した。
総合評価は、製品にならない品質であったため×とした。
以上のロメインレタスの結果をまとめたものが表3である。なお、表中「定植後株間」「定植日数」は、それぞれ、「通常栽培期の株間」および「通常栽培期の栽培日数」を意味する。
Figure 0007166979000003
(考察)
フリルレタスに関する実施例1~実施例3、比較例1~比較例4の結果から次の事項が考察される。
比較例1は、育苗I期および育苗II期の光合成有効光量子束密度(PPFD)を300μmol/m2/secと光強度を実施例1の600μmol/m2/secの半分に落とした。その結果、比較例1では、育苗I期および育苗II期の苗の成長が実施例1より悪かった(図9、図10参照)。通常栽培期において、光強度を600μmol/m2/secにしたが、製品株重量は、実施例1が250g/株であったのに対して、比較例1では165g/株あり、育苗期の光強度が製品の重量に影響を与えることが分かる。
また、比較例2及び比較例3では、育苗I期および育苗II期を600μmol/m2/secとし、通常栽培期の光合成有効光量子束密度(PPFD)を300μmol/m2/secと光強度を実施例1の半分に落とした。その結果、平均密植密度はそれぞれ1.56、1.25となったが、製品適否の結果は△(不合格)になった上に、製品株重量が小さく、付加価値の高い製品を生産する条件でないことが判明した。苗が健全に育っても、通常栽培の光の強度が弱いときには、製品適否の評価が悪くなることが分かった。
比較例4では、通常栽培期の密植密度だけを1.00とする以外は実施例1と同じ条件で栽培した。密植密度1.00は、これまでの栽培方法では、作物の葉に満遍なく光を与えられることから効率が良いとされていた密植密度である。しかし、強い光強度下での栽培においては、密植密度が低いと製品適否は×(製品にならない)になった。
以上の結果から、育苗I期、育苗II期及び通常栽培期に強度の強い光を与え、高い密植密度で栽培することが付加価値の高い製品(総合評価:製品適否の結果がよく、製品株重量の大きい製品)を得るのに必要であることが分かった。
すなわち、
(i)育苗I期、育苗II期及び通常栽培期に強い光強度を与えること
(ii)高い密植密度で栽培すること
という2つの条件が揃って短い栽培期間で総合評価の高い付加価値のある製品ができることが分かった。
グリーンリーフレタスに関する実施例4および比較例5ついても、フリルレタスと同様であり、比較例5は育苗I期、育苗II期および通常栽培期の光合成有効光量子束密度(PPFD)を300μmol/m2/secとした結果、育苗II期の成長が悪く密植密度は1.20にしかならなかった。製品重量は実施例4の6割にも満たず、総合評価の低い製品しかできなかった。主要電力原単位だけみると、実施例4では8.45kwh/kgで、比較例5だと7.21kwh/kgであり、一見すると比較例5の方が良好に見えるが、比較例5の株を実施例4並みに大きく育てるには、さらに栽培日数を要し、結果的に主要電力原単位もかえって悪化する。
ロメインレタスに関する実施例5および比較例6についても同様である。比較例6は、通常栽培期の密植密度を1.00とした他は、実施例5と同じ栽培条件であった。その結果、製品適否の結果が×(製品にならない)ものとなり、フリルレタスの比較例4と同じ結果となった。
(光強度条件)
実施例2では、通常栽培期の光合成有効光量子束密度(PPFD)を480μmol/m2/secとしたが、製品適否の評価は◎(良好)で総合評価も〇であった。製品適否の評価は◎(良好)であったことから、〇(良)の範囲に収まるまで光強度を下げる下限にかなり余裕があることが分かった。
実施例3では、通常栽培期の光合成有効光量子束密度(PPFD)を660μmol/m2/secとした。その結果、製品適否〇(良)であったが、これは若干葉が硬く感じ、不適な製品となるような硬さではなかったものの、葉の硬さは厳しく判断を下す項目であるため、製品適否は、〇(良)と判定を下したものであって、259g/株と最も大株に育ち付加価値の高い製品であった。実施例3から、光強度の上限にもかなり余裕があることが分かった。
以上の結果から、本発明で実施できる光強度条件は、光合成光量子束密度(PPFD)400~750μmol/m2/sec、好ましくは450~700μmol/m2/secである。
(密植密度)
密植密度が最も高い実施例4では、育苗I期2.10、育苗II期2.16、通常栽培期1.67で栽培した結果製品適否の評価は◎(良好)であり、密植密度を上げるかなりの余裕があることが分かった。
育苗期間終了時および通常栽培期間の終了時の密植密度を3.00程度まで上げても、製品適否の評価が〇(良)となることが推察される。光の強度が非常に強いが、密植密度が高く、一枚一枚の葉に強い光が当たりにくくなったためチップバーン等の品質の劣化が防がれたものと推察される。
また、フリルレタスで密植密度が最も低い実施例は、実施例1の密植密度1.37(通常栽培期)であり、製品適否の評価は◎(良好)で製品評価が不合格となるまで下限にかなり余裕があることが分かった。
比較例1では、光強度が弱いため製品株重量が小さく総合評価が×となっているが、品質の適否の評価は悪くない。すなわち、チップバーンの発生が懸念される通常栽培期の光合成光量子束密度(PPFD)を600μmol/m2/secで、密植密度1.25(通常栽培期)で栽培しても製品適否の評価は〇(良)であった。
これを考慮すれば、密植密度1.20程度までは、製品の適否の評価を〇とすることができることが推察される。
したがって、本発明で実施できる密植密度は、1.20~3.00であり、好ましくは1.25~2.20であり、さらに好ましくは1.25~1.75である。
(水耕栽培システムの実施例)
水耕栽培システムの実施例である。
上記発明を[実施するための形態]で説明した図2の施設を用いる。育苗・栽培室10には、育苗区である、育苗I棚102、育苗II棚と栽培棚103が設けられている。この実施例では、育苗II棚と通常栽培期の栽培を行う栽培棚が棚を分けて置かれており、育苗II棚と栽培棚103の養液201は、同じ養液供給タンク20から供給される。
照明装置は人工光源60であり、図3および図4に図示されるように、栽培面の上に置かれている。育苗I棚102、育苗II棚と栽培棚103の人工光源の光の強度は、作物の無い状態の栽培面における光の強度が、光合成光量子束密度(PPDF)400~750μmol/m2/secとなるように制御盤40で制御されている。
図2で図示されていない自動移植装置は、以下で定義される密植密度が、1.20~3.00となった時点で、移植を行うよう制御する制御装置を有しており、当該密植密度となったときに移植を開始する。自動移植装置は、市販のものでもよい。また、密植密度が、1.20~3.00となった時点を、その都度測定する必要はない。
フリルレタスであるなら実施例1で説明したように、育苗II期の栽培日数が11日間で密植密度が1.60となる。あらかじめ、このようなデータを取得しておけば、育苗II期の栽培日数が11日になった時点で自動移植装置による移植を行うように制御してもよい。一般的な植物工場では、同じ作目を続けて栽培するため、前記データを取得しておけば足りる。
もちろん、画像解析やAI等により、密植密度を推定し移植時期を制御することも可能である。
自動収穫装置(図2に図示していない)も、自動移植装置と同様であり、密植密度が、1.20~3.00となった時点は、その都度測定する必要はない。あらかじめ表1の実施例1~3に示すデータを取得しておき、定植日数(通常栽培期の栽培日数)が14日となった時に収穫をするように制御してもよい。

(まとめ)
以上のように、本発明は、特許文献1及び非特許文献2のように、葉菜類においては従来品質が低下するとされていた光合成光量子束密度(PPDF)400~750μmol/m2/secという高い光の強度でも、特許文献3のように従来非効率とされた密植密度に高めることで、品質の低下を起こさず、かつ、効率的な栽培が可能であるという驚くべき発見に基づき、完成した発明である。
1 作物の株元
11 距離測定対象作物

10 育苗・栽培室
101 発芽棚
102 育苗I棚
103 育苗II棚と栽培棚

20 養液供給タンク
201 養液
21 苛性カリウムタンク
211 苛性カリウムポンプ

22 リン酸タンク
221 リン酸ポンプ

23 1号液肥タンク
231 1号液肥ポンプ

24 2号液肥タンク
241 2号液肥ポンプ

30 循環ポンプ
40 制御盤
50 空調設備
60 人工光源
601 反射板
61 苗
62 苗の根
63 育苗マット
64 直方体平底水槽

70 栽培パネル
71 ファン
72 定植孔

Claims (4)

  1. 葉菜類に対して、作物の無い状態の栽培面における光の強度が、光合成光量子束密度(PPFD)400~750μmol/m2/secで、播種後の発芽期間を除く育苗期間から通常栽培期間終了まで栽培し、
    育苗期間終了時および通常栽培期間の終了時に、以下で定義される密植密度が、1.20~3.00なるまで、栽培することを特徴とする水耕栽培方法。
    密植密度:育苗期間終了時の苗株または通常栽培期間終了時の収穫株を取り出して載置し、その株の葉の直径Bを測定し、および、
    隣接する作物の株元間の距離Aを測定したときの
    密植密度=B/A
  2. 前記光が、白色光である、請求項1記載の水耕栽培方法。
  3. 育苗・栽培室、自動移植装置、自動収穫装置および照明装置を備え、
    育苗・栽培室には、少なくとも育苗区および通常栽培区が設けられ、
    照明は、育苗区および通常栽培区共に、物の無い状態の栽培面における光の強度が、光合成光量子束密度(PPFD)400~750μmol/m2/secとなるように光の強度が制御する制御装置を有し、
    自動移植装置は、以下で定義される密植密度が、1.20~3.00なった時点で、移植を行うよう制御する制御装置を有し、
    自動収穫装置は、以下で定義される密植密度が、1.20~3.00となった時点で、収穫を行うよう制御する制御装置を有することを特徴とする水耕栽培システム。
    密植密度:育苗期間終了時の苗株または通常栽培期間終了時の収穫株を取り出して載置し、その株の葉の直径Bを測定し、および、
    隣接する作物の株元間の距離Aを測定したときの
    密植密度=B/A
  4. 前記光が、白色光である、請求項3記載の水耕栽培システム。
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