JP6767599B1 - 小型成熟化ゴボウ及び小型成熟化ゴボウの栽培方法 - Google Patents

小型成熟化ゴボウ及び小型成熟化ゴボウの栽培方法 Download PDF

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【課題】施設栽培及び植物工場(太陽光型、太陽光併用型、完全人工光型)での栽培にも適したゴボウ及びゴボウの栽培方法に関する技術を提供する。【解決手段】下記(1)及び(2)の性質、すなわち、(1)収穫期の可食部の長さが、通常生長した同種のゴボウの可食部の長さに対して2/3以下である;(2)根の食物繊維が6g/100g以上である、小型成熟化ゴボウ及び、小型成熟化ゴボウの栽培方法であって、底面灌水が可能な栽培容器に、収穫期の可食部の長さが、通常生長した同種のゴボウの可食部の長さに対して2/3以下となる深さとなるように土壌を投入し、前記栽培容器にゴボウの種又は苗を植え、栽培後期において、根に対し生長ストレス及び水ストレスを与えながら栽培することを特徴とする、小型熟成化ゴボウの栽培方法により解決する。【選択図】図1

Description

本発明は、施設栽培及び植物工場(太陽光型、太陽光併用型、完全人工型)内での栽培に適した、小型成熟化ゴボウ及び小型成熟化ゴボウの栽培方法に関する。
「植物工場」とは、施設内の温度、光、炭酸ガス、養液などの環境条件を制御装置で最適な状態に保ち、作物の播種、育苗、定植、収穫、出荷まで、周年計画的に一貫して行う生産システムのことをいう。近年、大型の台風や連続的豪雨など異常気象が発生する頻度が増えている。この様な事が起こると、野菜の収穫量は減少し、収穫できても品質は低下してしまう。また、野菜にはそれぞれ旬があり、一年を通して旬と同等品質の野菜を露地で栽培する事は困難である。
このような事情から、水耕栽培(養液栽培)方式で植物を育成する植物工場が数多く実用化されている。しかしながら、水耕栽培(養液栽培)方式の植物工場で実用化されている植物は主にレタス、クレソン、バジルなどの葉菜類に限られている。根菜類、特に主根(直根)を可食部とする人参やゴボウは、下記の理由からいまだに露地で栽培されている。
(1)これらの根菜は栽培期間が長く、初期投資やその後のランニングコストがかかる植物工場では採算をとる事が難しい。
(2)主根(直根)を可食部とする根菜は、可食部となる主根(直根)部分が養液に浸っていたり、主根(直根)周辺の水分が多いと主根(直根)が肥大化しないため、水耕式植物工場で栽培するのは困難である。
(3)主根(直根)を肥大化・成熟化させるためには、土などからの圧力を受けた方が望ましい。
すなわち、従来から栽培されている人参やゴボウなどの根菜は、施設栽培や植物工場での栽培には不向きである。
上記種々の課題を有するが自然現象や気候に影響されないことから、根菜類についても施設栽培及び植物工場にける栽培が望まれおり、根菜類の栽培にも適した植物栽培システムが提案されている。例えば、特開2008−118957号公報には、平面視において互いに重なるように、複数の栽培ベッドが多段配置されており、各栽培ベッドには、植物が栽培されるモンモリナイトを含む培地が保持されており、各栽培ベッドの上方には、前記培地で栽培されている植物に照射される光の光源として、蛍光ランプと、植物の生育促進に有効な波長の光を放射する発光ダイオードが配置された、根菜類の栽培にも適した植物工場が開示されている(特許文献1)。
これらの先行技術によれば、水耕栽培(養液栽培)では栽培することが難しい、直根系根菜を栽培することは可能となる。即ち、上記理由の(2)及び(3)を解決することはできる。しかしながら先行技術では、露地栽培と同等の直根系根菜は栽培できても、露地栽培に比べ生産性を高め(小型、短い栽培期間)、付加価値を高める(機能性成分、Brix糖度が高い)ことはできない。即ち、上記理由(1)を解決することはできない。
特開2008−118957公報
根菜類の代表的な作物として、ゴボウ(Arctium lappa L.)がある。ゴボウは、一般的に露地栽培で栽培され、その植物生理に従い、長い栽培期間を経て可食部(根)を生長させる必要がある。そのためゴボウを施設や植物工場で生産しようとする場合は、設備コストや電気代などのランニングコストが大きな負担となり、露地栽培のゴボウと比較すると、価格が割高となってしまう。露地栽培のゴボウと価格を合わせようとすると、コストを回収できない。いずれにしても、ゴボウは施設及び植物工場での栽培に向いているとは言えなかった。
従って本発明の目的は、施設及び植物工場での栽培にも適したゴボウ及びゴボウの栽培方法に関する技術を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決するため、付加価値の高いゴボウの栽培技術について種々検討を行った。その結果、直根系根菜類は、主根(直根)がこれ以上生長できないと感じると、葉に蓄積された栄養成分を根に転流させ、根を肥大化・成熟化させることを見出した。この生理を利用し、根の生長を任意に抑制することにより、長さは通常栽培よりも短いが、短期間のうちに成熟化した根菜類を栽培することができること、および底面灌水により、栽培後期に栽培土壌の上層を乾燥気味に制御することにより、ゴボウの機能性成分及び糖度を高めることができるとの知見を得た。
本発明は係る知見に基づきなされたものであり、下記(1)及び(2)の性質を備えた小型成熟化ゴボウを提供するものである。(1)収穫期の可食部の長さが、通常生長した同種のゴボウの可食部の長さに対して2/3以下である。(2)根の食物繊維が6g/100g以上である。
また、本発明は、小型成熟化ゴボウの栽培方法であって、底面灌水が可能な栽培容器に、収穫期の可食部の長さが、通常生長した同種のゴボウの可食部の長さに対して2/3以下となる深さとなるように土壌を投入し、前記栽培容器にゴボウの種又は苗を植え、栽培後期において、根に対し生長ストレス及び水ストレスを与えながら栽培することを特徴とする、小型熟成化ゴボウの栽培方法を提供するものである。
本発明によれば、既存の品種のゴボウであっても、通常栽培より小型ではあるが短期間で成熟化するため、省スペースでゴボウを栽培することができる。また、通常栽培に比べて機能性成分及びBrix糖度の高いゴボウを栽培することができる。これらの特性は、施設栽培や植物工場のように栽培面積が限られている場合であっても、付加価値の高いゴボウを効率よく生産できることを意味する。
本発明の実施形態に係る小型成熟化ゴボウの収穫時の大きさを示す図である。 本発明の実施形態に係る小型成熟化ゴボウのBrix糖度の測定結果を示す図である。 本発明の実施形態に係る栽培容器の外観を示す図である。 本発明の実施形態に係る小型成熟化ゴボウの栽培過程における土壌水分率の制御を説明する図である。
図1は、本発明の実施形態に係る小型成熟化ゴボウ(品種:(株)トウホクのうまいゴボウ)の収穫時の大きさを示す図である。図1に示す小型成熟化ゴボウは、下記(1)及び(2)の性質を備えている。
(1)収穫期の可食部の長さが、通常生長した同種のゴボウの可食部の長さに対して2/3以下である。
(2)可食部の食物繊維が6g/100g以上である。
ここで、「可食部の長さ」とは、直径が概ね3mm以上の、食用に供される主根(直根)部分の根部の長さをいう。主根(直根)先端に見られる直径2mm程度の爪楊枝状のものは廃棄される部分で可食部には含まれず、その上部の概ね3mm以上の部分を指す。例えば、露地栽培の「うまいゴボウ」は、播種から90〜100日で有効根長が35〜40cm程度、糖度16〜19%前後のゴボウに生育するが、本実施形態に係る小型成熟化ゴボウは、例えば図1に示すように、同じ「うまいゴボウ」であっても、播種から46日で収穫することができ、可食部の長さが約10cm、可食部の食物繊維(水溶性、不溶性含む)は17.5g/100gあり、Brix糖度33.2%のゴボウとなる。
直根系根菜類は、根がこれ以上生長できないと感じると、葉に蓄積された栄養成分を根に転流させ、主根(直根)の肥大化・成熟化を促進する。この生理を利用し、根の生長を任意に抑制することにより、長さは通常栽培よりも短いが、短期間のうちに成熟化した根菜類を得ることができ、機能性成分やBrix糖度を高めることができる。また、後述する底面灌水により、栽培後期に栽培土壌の上層を乾燥気味に制御する事で、ゴボウの機能性成分やBrix糖度を更に高められ、付加価値をより高めることができる。
図2に、完全人工光型植物工場で本実施形態によって栽培されたゴボウと、露地栽培と同等の条件で栽培されたゴボウの、播種からの日数とBrix糖度の関係を示す。両者を比較すると、本実施形態によって栽培されたゴボウは、播種後短期間のうちにBrix糖度が上昇している。また、成熟化の目安となる硝酸イオンの量は、後述する表2に示す通り、本実施形態のゴボウは非常に低い値となっており、小型でありながら短期間のうちに成熟していることを示している。
そのため、本実施形態に係る小型成熟化ゴボウは、生長途中の若いゴボウを間引いて得られた未成熟ゴボウとは明確に区別されるものである。すなわち、「小型成熟化ゴボウ」とは、生長ストレスと水ストレスを与えることにより同種の通常生長したゴボウと比較して小型(短期間)のうちに成熟化し、同種の通常生長したゴボウと比較して食物繊維が高められたゴボウをいう。
本実施形態に係る小型成熟化ゴボウは、さらに、下記(3)の性質を備えている。
(3)可食部のBrix糖度が20%以上である。
一般的なゴボウの糖度は、20%程度であるが、本実施形態の小型成熟化ゴボウは、図2に示す通り、小型(短い栽培期間)でありながら一般的なゴボウと同等以上の糖度を得られ、ゴボウとしての付加価値をより高めることができる。
本実施形態において、ゴボウの品種は特に限定はなく、種々の品種を小型成熟化ゴボウとすることができる。ゴボウの品種としては、長根種と短根種のいずれも利用することができる。長根種としては、例えば、滝野川ゴボウ、新ゴボウ、大浦ゴボウ等を挙げることができる。短根種としては、本実施例に用いたうまいゴボウを挙げることができる。
次に、本発明の実施形態に係る小型成熟化ゴボウの栽培方法について説明する。図3は、本発明の実施形態に係る小型成熟化ゴボウを栽培する栽培容器の例と、灌水方法を説明するための図である。
図3の(1)は、底面が閉鎖された栽培コンテナ10に、底面灌水の仕組みを施した一例である。栽培コンテナ10には水供給パイプ12が装備されており、そこに土壌Sが充填されている。灌水時には水供給パイプ12から水や養分が投入され、栽培コンテナ10の底部に水や養分が到達し、土壌Sの下層から水分や養分が供給される。
図3の(2)は、底面に直径3mm程度の穴22を複数個あけた栽培容器20を用い、その底面から水又は養分を供給する一例である。灌水時には栽培容器20を設置したトレー24に水又は養分が投入され、栽培容器20底部の穴22を介して水又は養分が土壌Sの下層に供給される。なお、栽培容器20底部の穴22を介して水又は養分が土壌Sの下層に供給されれば穴22は1個でもよい。また、穴22は円形である必要はなく、断面積が同等であれば形状は問わない。穴22の直径は培土Sが漏出しない程度であれば特に限定はない。さらに、栽培容器20底部に鉢底ネット(図示せず)を敷設してもよい。
図3の(3)は、水は通すがゴボウの直根は通さない素材32で底部を閉鎖した栽培容器30を用い、その底面から水又は養分を供給する一例である。底部を閉鎖する素材32としては特に限定されないが、例えば、吸水布、網、鉢底ネットなどを挙げることができる。灌水時には栽培容器30を設置したトレー24に水や養分が投入され、栽培容器30底部の素材32を介して水や養分が土壌Sの下層に供給される。
本実施形態に係る小型成熟化ゴボウの栽培方法は、底面灌水が可能な栽培容器に、収穫期の可食部の長さが、通常生長した同種のゴボウの可食部の長さに対して2/3以下となる深さとなるように土壌を投入し、前記栽培容器にゴボウの種又は苗を植え、栽培後期において、根に対し生長ストレス及び水分ストレスを与えながら栽培することを特徴とする。
本実施形態で使用する土壌は、保水力(容水量)及び保肥力(陽イオン交換容量:CEC)が高く、かつ、不純物が少なく物性が安定している土壌であることが好ましい。例えば、ピートモスのような有機培地と、モンモリロナイトのような粘土鉱物を含む土壌であることが好ましい。
栽培容器の形状は特に限定はなく、断面形状が円形、三角形、四角形、その他の多角形とすることができる。但し、栽培するゴボウの品種によって、通常栽培時の可食部の長さは変わる。栽培容器の高さ(深さ)や投入する土壌の深さ(量)は小型成熟化させたい可食部の長さに応じて、適宜調整する。
土壌の深さは、ゴボウの収穫期の可食部の長さが、通常生長した同種のゴボウの有効根長に対して2/3以下となる深さに設定される。その理由は、栽培後期において、根に対し生長ストレスを与えるためである。ここで、「生長ストレス」とは、ゴボウを早期に成熟化させ、機能性成分やBrix糖度を高める為に根の伸長を抑制することをいう。先述したように、直根系根菜類は、根がこれ以上生長できないと感じると、葉に蓄積された栄養成分を根に転流させ、根を肥大化・成熟化させる性質を持つ。この生理を利用し、根の生長を任意に抑制することにより、長さは通常栽培よりも短いが、短期間のうちに成熟化し、機能性成分やBrix糖度の高い根菜類を得ることができる。
そして、土壌を投入したコンテナ或いは栽培容器に、ゴボウの種又は苗を植えて、適宜灌水を行いながらゴボウを栽培する。
図4は、栽培過程における土壌水分率の制御を説明する図である。本実施形態では、図4に示すように、栽培前期は、種又は苗を植えた直後から、鉛直方向へ根を生長させる(図4(1)(2))。しかし、栽培後期において、ゴボウがこれ以上生長できないと感じると、ゴボウは鉛直方向への生長を止め、葉に蓄積された栄養成分を根に転流させ、根を肥大化・成熟化させる(図4(3)(4))。これによりゴボウは、可食部の長さが通常生長した同種のゴボウの有効根長に対して2/3以下であっても成熟させることが可能となる。
種又は苗を植えた後、主根(直根)が鉛直方向に直伸を続ける間は、図4の(1)及び(2)に示すように土壌全体の水分率は植物の生育に望ましい水分率(PF1.5〜1.8)とし、根の生長を促すことが好ましい。ただし、必ずしもこのPF値に限定されるものではない。灌水については、図4(1)及び(2)に示す栽培前期においては、底面灌水に限定されるものではなく、上面灌水或いは上面灌水と底面灌水を併用してもよい。図4の(2)に示す様に、主根(直根)の直伸が止まり、根が肥大化を始める段階になったら、灌水は底面灌水のみとする。これにより図4(3)に示す栽培後期においては、上部土壌の水分率は、ゴボウ自身の吸収、ゴボウの葉からの蒸散、土壌表面からの蒸発等により低下する。このようにして、ボゴウに対し水ストレスを与える。
その後、根部の肥大化・成熟化が加速する段階では、図4の(4)に示す様に、栽培容器の底部、すなわち主根(直根)先端部の土壌のみ成熟化・成熟化に必要な水分率(PF1.8〜2.2)に保ち、上部土壌を乾燥状態(PF2.5〜3.0)となる様に、底面からの灌水量を調整する。ただし、必ずしもこのPF値に限定されるものではない。
この様に、肥大化させたい主根(直根)部周辺の水分率を下げる事により、主根(直根)部の肥大化・成熟化を促進すると同時に、水ストレスにより機能性成分を増加、Brix糖度を上昇させる事ができる。
なお、本実施形態においては、1つの栽培容器に1株のゴボウを栽培した例を示したが、これに限定されることはなく、1つの栽培容器に2株以上のゴボウを栽培することも可能である。また、栽培容器は、ゴボウの主根(直根)が鉛直方向へ直伸する長さを制限できるだけでなく、主根(直根)が横方向へ伸びようとするのを抑制できる形状であることが望ましい。この横方向への抑制は、一つにはコンテナ或いは栽培容器の側壁であり、または密植栽培による根の相互干渉によって行ってもよい。
本実施形態において、上述した以外の栽培条件(肥料、農薬等)については、ゴボウ栽培における通常の栽培条件を採用することができる。
1.小型成熟化ゴボウの栽培試験
図3(2)に示す栽培容器に、ゴボウ栽培用の土壌を投入し、そこにゴボウ(うまいゴボウ)の種子を播種し栽培を行った。
栽培期間中、サンプリングのために何回かに分けて小型成熟化ゴボウを収穫した。図1は、播種から46日後の小型成熟化ゴボウのサンプルである。
2.成分分析
(1)食物繊維 本実施形態に基づき栽培した小型成熟化ゴボウの食物繊維を、酵素重量法(プロスキー変法)によって測定した(分析は株式会社メディカル青果物研究所に委託した)。結果を表1に示す。
表1に示すように、本発明の小型成熟化ゴボウは、通常栽培のゴボウと比較して、食物繊維が大幅に増えることが確認された。食物繊維は水溶性と不溶性があるが、本発明の小型成熟化ゴボウは、特に水溶性食物繊維が顕著(6.65倍)に増加していることが明らかとなった。
(2)Brix糖度
本実施形態に基づいて栽培した小型成熟化ゴボウのBrix糖度(Brix糖度計による)を測定した。結果を表2に示す。測定は、これまでにゴボウの成分分析を多く実施してきた実績を持つ、株式会社メディカル成果物研究所に委託して行った。当社が保有するデータベース(DB)で、通常栽培のゴボウの最もBrix糖度の値が高くなる12月の平均値と比較しても、Brix糖度は1.5倍と高い値であることが確認された。
(3)抗酸化力
加えて、同社において抗酸化力の測定(DPPH法による)と硝酸イオン含有量の測定(RQフレックス計による)を行った。結果を表2に示す。抗酸化力(植物ストレス耐性力)に関して、その値が最も高い5月平均値の約1.7倍と高い値であることが明らかとなった。
(4)硝酸イオン
硝酸イオンの含有量については、7月平均値の1%以下の低い値であった。硝酸イオンの量については、成熟化に伴い数値が減少していくものであり、本実施形態の小型成熟化ゴボウは小型ではあるが、成熟しているといえることがこの結果から確認された。
株式会社メディカル成果物研究所の研究員による食味評価(生食)では、当該小型成熟化ゴボウは柔らかい食感で、えぐみは無く淡白な味わいであり、ゴボウの良い香りと優しい甘みが感じられるという評価が得られた。
10…栽培コンテナ
12…水供給パイプ
20…栽培容器
22…穴
24…トレー
30…栽培容器
32…透水性素材
S…土壌

Claims (5)

  1. 下記(1)及び(2)の性質を備えた小型成熟化ゴボウ。
    (1)収穫期の可食部の長さが、通常生長した同種のゴボウの可食部の長さに対して2/3以下である。
    (2)可食部に含まれる食物繊維が6g/100g以上である。
  2. さらに、下記(3)の性質を備えた、請求項1に記載の小型成熟化ゴボウ。
    (3)前記可食部のBrix糖度が20%以上である。
  3. 小型成熟化ゴボウの栽培方法であって、
    底面灌水が可能な栽培容器に、収穫期の可食部の長さが、通常生長した同種のゴボウの可食部の長さに対して2/3以下となる深さとなるように土壌を投入し、
    前記栽培容器にゴボウの種又は苗を植え、栽培後期において、根に対し生長ストレス及び水ストレスを与えながら栽培することを特徴とする、
    小型熟成化ゴボウの栽培方法。
  4. 前記生長ストレスが、通常生長した同種のゴボウの可食部の長さに対して2/3以下となるように根の生長を抑制するものである、請求項3に記載の小型熟成化ゴボウの栽培方法。
  5. 前記水ストレスが、前記栽培容器中の土壌の上層部の水分率を低層部の水分率よりも低く制御するものである、請求項3又は4に記載の小型成熟化ゴボウの栽培方法。
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