JP7166611B2 - 防錆部材及び防錆処理方法 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 展示会にて発表 展示日 平成30年1月17日~1月19日 展示会名 第8回 車の軽量化 技術展 開催場所 東京国際展示場(東京都江東区有明3丁目11-1)
本発明は、カーボン部材と組み合わせて使用される防錆部材及びその防錆処理方法に関する。
一般に、異なる種類の金属同士が接触した状態で水分などが接触すると、これら金属の間に電位差が生じるため、これら金属のうちイオン化傾向の大きなものは、陽イオン化が促進されることにより腐食してしまう(ガルバニック腐食)。このガルバニック腐食を利用した防錆処理として、鉄や鋼等のような金属からなる本体部の表面に、亜鉛やアルミニウム等といったイオン化傾向の大きい金属を含む皮膜を形成し、該皮膜中の金属が犠牲となって腐食されることで本体部の腐食を防止する犠牲防食作用を付与する方法が知られている。そして、この犠牲防食作用を長期にわたって維持できるように、皮膜の表面を保護するコート層を設けた防錆部材が提案されている(特許文献1~3参照)。
特許文献1には、金属製基材表面にアルミニウムメッキによる第一皮膜と、金属粉末-クロム酸化成処理による第二皮膜と、更に水系樹脂、シリカ材を含む水系処理液より形成される第三皮膜とにより被覆された金属の防錆構造が記載されている。
特許文献2には、所定形状の金属部材と、該金属部材の上層に形成されている亜鉛複合皮膜と、コート塗料が該亜鉛複合皮膜の上層に塗布乾燥されてなるコート層と、を持ち、該コート塗料は、有機溶媒と該有機溶媒に溶解している樹脂材料とを含むコート基材と、該コート基材中に分散保持されている体質顔料および防錆顔料と、を含む防錆処理された金属部材が記載されている。
特許文献3には、鉄を含む金属材料からなる基材と、ケイ素化合物を含むバインダー及び亜鉛含有金属フレークを含み、前記基材の表面に形成された防錆層と、ケイ素化合物及び合成樹脂を含み、前記防錆層に重ねて形成された表面層と、を備える締結部材が記載されている。
また、特許文献4~6には上述のような皮膜を保護するコート層が提案されている。
特許文献4には、バナジウム族元素の化合物と、希土類元素のイオンと、硝酸イオンと、有機硫黄化合物を含有しクロムを含有しないことを特徴とする亜鉛又は亜鉛合金の金属表面に用いる黒色化成皮膜形成処理液が記載されている。
特許文献5には、カルボン酸含有アクリルポリマーを側鎖としてグラフト重合してなる変性エポキシ樹脂またはカルボン酸含有アクリルポリマーを側鎖としてグラフト重合してなる変性アクリル樹脂の少なくとも何れかと、シリカを含有するバインダー樹脂 を用いるねじ部品用防錆処理液が記載されている。
特許文献6には、亜鉛及びマグネシウム化合物のみからなる防錆顔料と、バインダーとを含有する防錆塗膜形成組成物が記載されている。
特開平6-146005号公報 特開2009-78263号公報 特開2010-190320号公報 特開2013-23758号公報 特開2018-21144号公報 特開2018-65975号公報
従来、上述の防錆部材は、本体部と同じ種類の金属である鉄や鋼等による部材と組み合わせて使用することを前提として防錆処理されている。つまり、同じ種類の金属同士の組み合わせであればガルバニック腐食は発生しないので、皮膜による犠牲防食作用を好適に発揮することができる。
しかし近年は、軽量化等の観点から、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、炭素繊維強化炭素複合素材(C/Cコンポジット)、グラファイトシート等のようなカーボン部材の使用が増えており、こうしたカーボン部材が上述の防錆部材と組み合わせて使用される場合がある。そして、カーボン部材は、金属ではないが導体であるため、防錆部材と組み合わせて使用すると、皮膜に含まれる金属だけでなく本体部までも腐食(ガルバニック腐食)されてしまうという問題があった。また、コート層は、犠牲防食作用の維持のために設けられたものであり、ガルバニック腐食を抑制するものではないため、カーボン部材と組み合わせた場合に、金属からなる本体部の腐食を抑制することができないという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであり、カーボン部材と組み合わせて使用される場合に、金属からなる本体部の腐食を抑制することができる防錆部材及び防錆処理方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するべく、請求項1に記載の発明は、カーボン部材と組み合わせて使用される防錆部材であって、前記防錆部材は、金属からなる本体部と、該本体部の表面に設けられた防錆被膜とを有し、前記防錆被膜は、前記本体部の表面側から順番に、亜鉛系めっきによる第1層と、金属粉末を含むケイ素化合物による第2層と、エポキシ樹脂を含む合成樹脂による第3層と、を有していることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記防錆部材は、締結部材であることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記第1層は、電着塗装で形成されたものであることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のうち何れか一項に記載の発明において、前記第2層において、前記ケイ素化合物が無機ケイ素化合物であることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のうち何れか一項に記載の発明において、前記第2層において、前記金属粉末がフレーク状であることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のうち何れか一項に記載の発明において、前記第2層において、前記金属粉末が亜鉛、アルミニウムの少なくとも一方の粉末であることを要旨とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6のうち何れか一項に記載の発明において、前記第3層において、前記合成樹脂は、エポキシ樹脂とエポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂とを含むことを要旨とする。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記熱硬化性樹脂は、フェノール樹脂であることを要旨とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1から請求項3のうち何れか一項に記載の発明において、前記第3層において、前記合成樹脂は、タルク、ケイ酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウムから選ばれる少なくとも一種を含有することを要旨とする。
請求項10に記載の発明は、カーボン部材と組み合わせて使用される防錆部材の防錆処理方法であって、前記防錆部材は、金属からなる本体部と、該本体部の表面に設けられた防錆被膜とを有しており、前記防錆被膜の形成工程として、前記本体部の表面に亜鉛系めっきによる第1層を形成する第1工程と、前記第1層の表面に金属粉末を含むケイ素化合物による第2層を形成する第2工程と、前記第2層の表面にエポキシ樹脂を含む合成樹脂による第3層を形成する第3工程と、を有することを要旨とする。
本発明の防錆部材は、カーボン部材と組み合わせて使用されるものであり、金属からなる本体部と、この本体部の表面に設けられた防錆被膜とを有している。防錆被膜は、本体部の表面側から順番に、第1層、第2層及び第3層からなる三層構造を有している。第1層は、亜鉛系めっきによるものであり、犠牲防食作用によって、本体部の腐食を抑制する。第2層は、金属粉末を含有するケイ素化合物によるものであり、第1層の犠牲防食作用を補助することによって、本体部の腐食を抑制する。第3層は、エポキシ樹脂を含む合成樹脂によるものであり、エポキシ樹脂が好適な電気絶縁性を有することから、カーボン部材と本体部の導通を遮断することにより、ガルバニック腐食の発生を抑制する。
従って、本発明の防錆部材は、第1層及び第2層が犠牲防食作用によって本体部の腐食を抑制するとともに、第3層がカーボン部材と本体部の導通を遮断してガルバニック腐食の発生を抑制することにより、カーボン部材と組み合わせて使用された場合の本体部の腐食を抑制することができる。
また、本発明の防錆部材は、締結部材であることが望ましい。多くの締結部材は、締結に係る作業時に、防錆被膜に裂け、割れ、破れ等の欠陥が発生し、この欠陥から締結部材の素地が露出することで腐食しやすい。本発明の防錆部材は、防錆被膜の第1層及び第2層が犠牲防食作用を発揮することで、欠陥から露出した締結部材の素地を腐食から保護し、第3層がガルバニック腐食の発生を抑制することにより、締結部材の腐食を好適に抑制することができる。
また、第1層の亜鉛系めっきは、電着塗装で形成される場合、本体部の表面への密着性の向上と、厚みの均一化を図ることができる。特に、防錆部材が締結部材である場合、ねじ山等のような凹凸を有する表面であっても、厚みの均一化を図ることができる。
また、第2層において、ケイ素化合物が無機ケイ素化合物である場合、防錆被膜の耐薬品性や耐食性の向上を図ることができる。
また、第2層において、金属粉末がフレーク状である場合、金属粉末が層状に重なることで、第2層による犠牲防食作用を好適に発揮することができる。
また、第2層において、金属粉末が亜鉛、アルミニウムの少なくとも一方の粉末である場合、第2層による犠牲防食作用を好適に発揮することができる。
また、第3層において、合成樹脂がエポキシ樹脂とエポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂とを含む場合、第3層に良好な電気絶縁性を付与することができ、ガルバニック腐食の発生を好適に抑制することができる。
また、エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂は、機械的強度等に優れるフェノール樹脂が好ましい。
また、第3層において、合成樹脂は、タルク、ケイ酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウムから選ばれる少なくとも一種を含有する場合、第3層を多孔質にすることができる。この第3層を多孔質にすることで、腐食の原因となる水分等を第3層で選択的に吸収し、第2層から有益な腐食生成物を発生させて、防錆被膜全体を早期に安定化させることができる。
本発明の防錆部材の防錆処理方法は、防錆被膜の形成工程として、第1層を形成する第1工程と、第2層を形成する第2工程と、第3層を形成する第3工程とを有しており、本体部の腐食を抑制することが可能な防錆被膜を好適に形成することができる。
実施形態の防錆部材の断面を模式的に表す説明図。 防錆被膜による防錆作用を模式的に表す説明図。 防錆被膜にクラックが生じた場合の防錆作用を模式的に表す説明図。
以下、本発明を具体化した一実施形態について説明する。
図1に示すように、防錆部材10は、金属からなる本体部11と、該本体部11の表面に設けられた防錆被膜12とを有している。この防錆部材10は、カーボン部材と組み合わせて使用されるものである。
防錆被膜12は、カーボン部材と組み合わせて使用する際に本体部11に生じる腐食(ガルバニック腐食)を防止するためのものである。
そして、防錆被膜12は、本体部11の表面側から順番に、第1層21、第2層22及び第3層23の、三層構造を有している。
上述のカーボン部材は、炭素繊維、グラファイト等の炭素材料を使用したものであれば、用途や形状等について特に限定されず、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、炭素繊維強化炭素複合素材(C/Cコンポジット)、グラファイトシート等が例示される。
防錆部材10は、カーボン部材と組み合わせて使用されるものであれば、用途や形状等は特に限定されない。このような防錆部材10としては、ボルト、ナット等の締結部材、ジョイント、アングル、蝶番等の連結部材、バネ等の弾性部材などが例示される。これらの中でネジ、ボルト、ナット等の締結部材は、締結時にネジ山で防錆被膜12が剥がれやすく、腐食されやすいことから、本発明の防錆部材として好適である。
本体部11の材料として使用される金属は、特に限定されず、例えば、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、錫(Sn)、鉛(Pb)、銅(Cu)等が単体として、あるいはこれらを主体とする合金として使用される。これらの中でも、鉄や、鉄を主体とした合金である鋼は、入手容易性や加工性や剛性の観点から、好ましい金属である。
防錆被膜12の第1層21は、亜鉛系めっきによって形成されている。
亜鉛系めっきには、亜鉛単体(Zn)又は亜鉛を主体とする亜鉛合金を使用することができる。亜鉛合金に使用可能な亜鉛以外の金属としては、Mg、Al、Fe、Ni、Sn、Pb、Cu、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)等が例示され、これらのうち少なくとも1種が使用される。この亜鉛合金は、亜鉛の含有量が50%未満でもよい。
第1層21の亜鉛系めっきには、犠牲防食作用を好適に発揮するという観点から、亜鉛単体(Zn)を使用することが好ましい。
第1層21を形成するためのめっき方法は、特に限定されず、電気めっき、溶融めっき、気相めっき等の何れの方法も採用することができる。これらの中でも電気めっきの1種である電着塗装は、緻密な皮膜を形成することができるという観点から、好ましい。
電着塗装は、凹凸状の表面に均一な厚みの皮膜を形成することができるという観点から、例えば本体部11が締結部材である場合、つまりネジ山のような凹凸状の表面を有する場合に好ましい方法である。電着塗装には、カチオン電着塗装と、アニオン電着塗装とがあるが、カチオン電着塗装は密着性が高く、強固な皮膜を形成することができるという観点から、更に好ましい。
第1層21の膜厚は、防錆作用を発揮することができるのであれば特に限定されないが、平均膜厚で好ましくは1μm~20μm、より好ましくは3μm~15μm、さらに好ましくは8μm~12μmである。膜厚が過剰に薄いと好適な防錆作用を発揮できなくなる可能性がある。また、膜厚が過剰に厚いと、例えば防錆部材10がボルト、ナット等の締結部材などのような寸法許容差や公差の観点から膜厚の薄いものが要請される用途で不向きになる可能性がある。
防錆被膜12の第2層22は、金属粉末22Aを含むケイ素化合物によって形成されている(図1を参照)。
金属粉末22Aの材料は、金属であれば特に限定されないが、犠牲防食作用を発揮して本体部11の腐食を防止するという観点から、本体部11に使用される金属よりもイオン化傾向の大きなものが好ましい。例えば、本体部11の材料に鉄や鋼を使用する場合、金属粉末22Aの材料には、Mg、Zn、Alのうち少なくとも1種の粉末を使用することがより好ましい。これらの中でもZn、Alは、酸化膜による不動態被膜が生じることで腐食の進行(過防食)を抑制できることから、金属粉末22Aの材料にはZn又はAlの粉末を使用することがさらに好ましく、Zn及びAlの両方の粉末を使用することが特に好ましい。
金属粉末22Aの形状は、特に限定されず、フレーク(扁平)状、板状、粒状、球状等が例示される。これら形状の中でもフレーク状は、第2層22中で金属粉末22Aが層状に積み重なることにより、犠牲防食作用を好適に発揮することができるため、好ましい(例えば、図1を参照)。
金属粉末の粒径は、防錆被膜12の第2層22を形成することができるのであれば特に限定されないが、メジアン径(d50)で好ましくは6μm~54μm、より好ましくは6μm~22μm、さらに好ましくは6μm~15μmである。粒径が過剰に小さい場合、金属粉末22A同士の間に形成される隙間が大きくなり、この隙間が大きな個所で犠牲防食作用を好適に発揮できなくなる可能性がある。また粒径が過剰に大きい場合、第2層22の膜厚を薄くし難くなるので、例えば防錆部材10がボルト、ナット等の締結部材などのような寸法許容差や公差の観点から膜厚の薄いものが要請される用途で不向きになる可能性がある。
第2層22中における金属粉末22Aの配合割合は、犠牲防食作用を発揮することができるのであれば特に限定されないが、第2層22(処理剤中の固形分に相当)が100質量%に対し、好ましくは2質量%~80質量%、より好ましくは2質量%~70質量%、さらに好ましくは2質量%~65質量%である。金属粉末22Aの配合割合が過剰に低いと、金属粉末22Aによる犠牲防食作用を好適に発揮できなくなるおそれがあり、また金属粉末22Aの配合割合が過剰に高いと、第1層21に対する第2層22の密着性が低下してしまうおそれがある。
第2層22において、ケイ素化合物は、金属粉末22Aを保持するためのバインダーであり、また第2層22を緻密なガラス質のものにして、第1層21を被覆して保護するためのものである。ケイ素化合物には、無機ケイ素化合物と、有機ケイ素化合物とがあるが、無機ケイ素化合物は、第1層21を形成する亜鉛系めっきを化学的に侵し難く、耐薬品性や耐食性の向上を図ることができることから好ましい。ケイ素化合物としては、珪酸類(けい砂)、コロイド状シリカ等の二酸化ケイ素を含むものが例示される。
また、第2層22には、ケイ素化合物の他に、例えば酸化ホウ素などの添加材を添加してもよい。酸化ホウ素(三酸化二ホウ素)は、二酸化ケイ素と併用することにより、第2層22をより緻密なガラス質のものにすることができる。
第2層22中におけるケイ素化合物の配合割合は、金属粉末22Aによる犠牲防食作用を発揮することができるのであれば特に限定されないが、第2層22(処理剤中の固形分に相当)が100質量%に対し、好ましくは5質量%~98質量%、より好ましくは10質量%~50質量%、さらに好ましくは10質量%~25質量%である。ケイ素化合物の配合割合が過剰に低いと、第1層21に対する第2層22の密着性が低下してしまうおそれがあり、また配合割合が過剰に高いと、金属粉末22Aのバインダーとしての機能を好適に発揮できなくなるおそれがある。また、添加材の配合割合は、第2層22(処理剤中の固形分に相当)が100質量%に対し、好ましくは20質量%未満、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。
第2層22は、第1層21の表面に処理剤を塗布した後、加熱して焼成することによって形成することができる。この処理剤には、第1層21が化学的に侵されることを防止する観点から、水系塗料を使用することが好ましい。上述の金属粉末及び上述のケイ素化合物は、この水系塗料に含有させることで、焼成されて第2層22を形成する。
第2層22の膜厚は、防錆作用を発揮することができるのであれば特に限定されないが、平均膜厚で好ましくは5μm~30μm、より好ましくは10μm~25μm、さらに好ましくは15μm~20μmである。膜厚が過剰に薄いと好適な防錆作用を発揮することができなくなる可能性がある。また、膜厚が過剰に厚いと、例えば防錆部材10がボルト、ナット等の締結部材などのような寸法許容差や公差の観点から膜厚の薄いものが要請される用途で不向きになる可能性がある。
防錆被膜12の第3層23は、エポキシ樹脂を含む合成樹脂によって形成されている。エポキシ樹脂は、接着性、耐熱性、耐薬品性に優れるという長所を有しているとともに、体積抵抗率(23℃、50%RH相対湿度)が1×1012Ω・cm~1×1017Ω・cmであり、優れた電気絶縁性を有している。このため、エポキシ樹脂を含む合成樹脂によって形成された第3層23は、優れた電気絶縁性を有している。
合成樹脂は、エポキシ樹脂を含むものであれば特に限定されないが、靱性(粘り強さ)、金属との密着性、耐水性などの性能の向上を図るという観点から、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂とを含むものが好ましい。このエポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、熱硬化性アクリル樹脂等が挙げられるが、これらの中でもフェノール樹脂が好ましい。フェノール樹脂は、体積抵抗率(23℃、50%RH相対湿度)が1×1011Ω・cm~1×1012Ω・cmであり、良好な電気絶縁性を有しているとともに、機械的強度、耐酸性、耐水性、耐熱性に優れ、安価であるという長所を有している。
また、エポキシ樹脂とフェノール樹脂とを混合して使用する場合、その混合比率は質量比で、好ましくはエポキシ樹脂:フェノール樹脂=1:1~5:1であり、より好ましくはエポキシ樹脂:フェノール樹脂=1:1~3:1であり、さらに好ましくはエポキシ樹脂:フェノール樹脂=1:1~1.5:1である。
合成樹脂には、添加材として、タルク、ケイ酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウムから選ばれる少なくとも一種を含有させることができる。これら添加材の中でもケイ酸マグネシウムは、20℃における体積抵抗率が1×1014Ω・cmを超えるため絶縁性能が高く、多孔質であるため腐食の原因となる水分等を吸着することができるので、好ましい。
また、上述の添加材は、滑剤として一般的に使用されており、合成樹脂に含有されることによって、例えば防錆部材10がネジ山のような凹凸状の表面を有する締結部材の場合に、該凹凸状の表面に対する追従性の向上を図ることができる。
また、第3層23には、電気絶縁性の向上を図るとともに、防錆被膜12の防錆作用を長期間維持するという観点から、添加材として、リン酸塩を含有させることができる。
すなわち、防錆被膜12に含まれる亜鉛は、犠牲防食作用によって本体部11の腐食を防止するが、陽イオン化が促進されて腐食が進行した亜鉛は、防錆被膜12中から溶出してしまう。ただし、亜鉛が酸化される際、亜鉛の表面に酸化膜による不動態被膜が生じる場合があり、この不動態被膜に覆われた亜鉛は、腐食の進行(過防食)が抑えられたものになる。
リン酸塩は、電気絶縁性を有するとともに、リン酸イオンを徐放する機能を有しており、このリン酸イオンは、亜鉛の不動態皮膜が安定化するアルカリ性に防錆被膜12を維持する。このため、第3層23の合成樹脂にリン酸塩を含有させることで、不動態被膜に覆われた亜鉛の過防食を長期間にわたって抑制することができ、防錆被膜12中の亜鉛の溶出が抑制されて、防錆被膜12中の亜鉛による防錆作用を長期間維持することができる。
リン酸塩としては、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、ポリリン酸アルミニウム、ポリリン酸亜鉛、ポリリン酸カルシウム、ポリリン酸マグネシウム、亜リン酸亜鉛、亜リン酸カルシウム、亜リン酸マグネシウム、亜リン酸アルミニウム、トリポリリン酸二水素アルミニウム等が例示され、これらの中から少なくとも1種を使用することができる。
第3層23は、第2層22の表面に塗料を塗布した後、加熱して乾燥することによって形成することができる。この塗料には、有機溶媒を含むラッカー系塗料を使用することが好ましい。ラッカー系塗料中において、上述の合成樹脂は、有機溶媒中に溶解されており、上述の添加材やリン酸塩等は、有機溶媒中に分散されており、ラッカー系塗料を加熱して乾燥する際に有機溶媒が蒸発することにより、上述の添加材やリン酸塩等を含む上述の合成樹脂による第3層23が形成される。
第3層23の形成にラッカー系塗料を使用することが好ましい理由として、ラッカー系塗料は、粘度調整が容易であるため、第3層23を薄肉化でき、例えば防錆部材10がボルト、ナット等の締結部材などのような寸法許容差や公差の観点から膜厚の薄いものが要請される用途で有用である。
また、エポキシ樹脂やフェノール樹脂などの合成樹脂は、塗料中においてモノマーの状態で安定しており、加熱して乾燥する際にモノマーが三次元的に架橋することで、緻密で高密度な膜構造を形成することができるため、第3層23を剥離が発生し難く耐久性の高いものにすることができる。
第3層23中における合成樹脂の配合割合は、電気絶縁性を発揮することができるのであれば特に限定されないが、塗料の固形分が100質量%に対し、好ましくは80質量%以下、より好ましくは60質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下である。配合割合が過剰に低い場合、第3層23を好適に成膜することができなくなる。
第3層23の膜厚は、防錆被膜12の他の層(第1層21又は第2層22)を被覆して保護することができるのであれば特に限定されないが、平均膜厚で好ましくは5μm~35μm、より好ましくは10μm~30μm、さらに好ましくは15μm~25μmである。膜厚が過剰に薄いと防錆被膜12の他の層を十分に保護することができなくなる可能性がある。また、膜厚が過剰に厚いと、例えば防錆部材10がボルト、ナット等の締結部材などのような寸法許容差や公差の観点から膜厚の薄いものが要請される用途で不向きになる可能性がある。
第3層23の硬度は、防錆被膜12の他の層(第1層21又は第2層22)を被覆して保護する観点から、鉛筆硬度で好ましくはF~Bである。硬度が過剰に低いと防錆被膜12の他の層(第1層21又は第2層22)を十分に保護することができず、硬度が過剰に高いと却って脆くなり、クラックやキズ等の欠陥が形成されやすくなる。なお、この鉛筆硬度は、JIS K 5400.8.4.2にしたがって測定された値とする。
第3層23は、電気絶縁性を有するという観点から、印加電圧500Vにおける電気抵抗値が、好ましくは1000MΩ以上、より好ましくは1500MΩ以上、さらに好ましくは2000MΩ以上である。電気抵抗値が過剰に低いと、カーボン部材31と、第2層22、第1層21及び本体部11との間に電位差が生じることを防止することが出来なくなる。なお、この電気抵抗値は、六角ボルト(表面積:0.324m、材質:クロムモリブデン鋼(SCM435))の表面全体に6g/mの塗布量で塗料を塗布した後、加熱して乾燥することにより、六角ボルトの表面全体に第3層を形成したものを測定試料として、測定機器に日置電気社製の製品名「ディジタルメグオームハイテスタ(型番:3454-10)」を使用し、ボルト頭部の6つの周面のうち隣接する2面に端子(プローブ)を接触させて測定された値とする。
第3層23に上述のタルク、ケイ酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、リン酸塩等の添加材を添加する場合、配合割合は、塗料の固形分が100質量%に対し、好ましくは80質量%以下、より好ましくは75質量%以下、さらに好ましくは70質量%以下である。添加材が過剰に添加されると絶縁性が好適に発揮されない可能性がある。
また、防錆被膜12の中で最も表面側に配される第3層23には、上述の添加材の他、着色顔料等を添加することができる。この着色顔料としては、一般的なものを使用することができ、例えばカーボンブラック、四三酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛等を例示することができる。
防錆被膜12による防錆作用について説明する。
防錆部材10において、本体部11の表面は、第1層21、第2層22及び第3層23を有する3層構造の防錆被膜12によって被覆されている。図2に示すように、この防錆部材10をカーボン部材31と組み合わせた状態で、カーボン部材31には、防錆被膜12の最表面に配された第3層23が接触している。
上述したように第3層23は、電気絶縁性を有しており、カーボン部材31と、第2層22、第1層21及び本体部11との間に電位差が生じることを防止している。このため、第2層22、第1層21及び本体部11のガルバニック腐食が防止され、防錆部材10は電食から保護される。
また、図3に示すように、防錆部材10の防錆被膜12には、クラックやキズが形成されることにより、貫通孔状の欠陥32が生じる場合がある。このような欠陥32は、特に防錆部材10が締結部材である場合、締結時の擦れや摩擦によって形成されやすい。
この欠陥32の内部では、水分の侵入により、第1層21に含まれる亜鉛、あるいは第2層22に含まれる金属粉末22Aが犠牲防食されてイオン化し、欠陥32の内部へ溶出して、有益な腐食生成物33Aによる保護膜33を形成する。そして、本体部11は、その表面が保護膜33によって被覆されることで、電食から保護される。なお、多孔質な第3層23は、水分等を選択的に吸収し、第2層22からの有益な腐食生成物33Aの発生を助長して、早期に保護膜33が形成されるように補助することで、防錆被膜12全体の安定化に寄与する。
以下、本発明をさらに具体化した実施例について説明するが、本発明は該実施例によって限定されるものではない。
1.使用した試料
(1)カーボン部材
CFRP UD(Uni Derection)板、板厚:2.4mm、下穴径φ3.62。
(2)防錆部材(本体部)
直締めセルフタップ型の座付なべ頭ねじ(日東精工製、商品名「CFタイト」)、サイズ:4×8mm、材質:冷間圧造用炭素鋼。
(3)防錆被膜
第1層及び第2層については表1に、第3層については表2に示す。
Figure 0007166611000001
Figure 0007166611000002
3.組み付け耐食性試験
本体部の表面に、第1層~第3層を表3~表6に示す組み合わせとした防錆被膜を形成し、試験NO.1~10の試料を作製した。これら試料を、下穴を形成したカーボン部材に組み付けた後、複合サイクル試験機(スガ試験社製の型番「CYP-90」)を使用し、各試料について5個ずつ複合サイクル試験(CCT)を繰り返し行い、錆が発生するまでのサイクル数を測定して、組み付け耐食性を評価した。その結果を、表4~表7に示す。
なお、複合サイクル試験における1サイクルは、以下の条件とした。
50℃で100%RH(相対湿度)の雰囲気下にて濃度が5%でpHが7の塩水を4時間噴霧した後、70℃で35%RH以下の雰囲気下で5時間乾燥し、その後50℃で90%RHの湿潤な雰囲気下に12時間静置して、70℃で35%RH以下の雰囲気下で乾燥が2時間、25℃で自然乾燥の外気導入を1時間の合計24時間を1サイクルとする。
また、組み付け耐食性の評価の基準は、以下とした。
A:錆が発生するまでのサイクル数が46以上。
B:錆が発生するまでのサイクル数が36~45。
C:錆が発生するまでのサイクル数が26~35。
D:錆が発生するまでのサイクル数が25以下。
Figure 0007166611000003
Figure 0007166611000004
Figure 0007166611000005
Figure 0007166611000006
表3に示したように、第1層を亜鉛系めっき、第2層を金属粉末とケイ素化合物とを含む水系塗料、第3層をエポキシ樹脂及びフェノール樹脂とケイ酸マグネシウムとを含む溶剤系塗料によって形成した試験No.1~2は、評価がA~Bであり、良好な組み付け耐食性を示した。特に、第2層にサンプルNo.2Aの低温ジオメット(商標名)を使用した試験No.1は、評価がAであり、優れた組み付け耐食性を示した。
また、第3層がエポキシ樹脂を含まず、熱硬化性樹脂としてアクリル樹脂を含む水系塗料によって形成された試験No.3は、評価がCであり、組み付け耐食性の低下が見られた。
表4に示したように、第1層が電気亜鉛めっき以外のめっきによって形成された試験No.4~5は、評価がDであり、好適な組み付け耐食性を得られなかった。
表5に示したように、第3層がエポキシ樹脂を含まず、熱可塑性樹脂として電気絶縁性を有する変性フェノキシ樹脂と、熱硬化性樹脂としてフェノール樹脂とを含む水系塗料によって形成された試験No.6と、第3層がエポキシ樹脂を含まず、熱可塑性樹脂としてフッ素系樹脂を含む溶剤系塗料によって形成された試験No.7は、評価がDであり、好適な組み付け耐食性を得られなかった。
表6に示したように、第1層を省略した試験No.8、第2層を省略した試験No.9は、評価がDであり、好適な組み付け耐食性を得られなかった。第3層を省略した試験No.10は、評価がB~Dとばらつき、性能の安定性に欠けるものであった。
試験No.1の第3層の表面にさらに第4層を形成した4層構造の防錆被膜を形成して、試験NO.11~12の試料を作製した。これら試料について、上記と同様に組み付け耐食性を評価した。その結果を、表7に示す。
Figure 0007166611000007
防錆被膜を4層構造とした試験NO.11~12は、評価がDであり、試験NO.1に比べて組み付け耐食性の低下が見られた。よって、防錆被膜は4層構造とした場合に組み付け耐食性が低下することが示された。
本発明の防錆部材及び防錆処理方法によれば、カーボン部材と組み合わせて使用した場合の本体部の腐食を抑制することができるから、産業上利用可能である。
10 防錆部材
11 本体部
12 防錆被膜
21 第1層
22 第2層
22A 金属粉末
23 第3層
31 カーボン部材
32 欠陥
33 保護膜
33A 腐食生成物

Claims (10)

  1. カーボン部材と組み合わせて使用される防錆部材であって、
    前記防錆部材は、金属からなる本体部と、該本体部の表面に設けられた防錆被膜とを有し、
    前記防錆被膜は、前記本体部の表面側から順番に、
    亜鉛系めっきによる第1層と、
    金属粉末を含むケイ素化合物による第2層と、
    エポキシ樹脂を含む合成樹脂による第3層と、
    を有しており、
    前記第1層は、平均膜厚が3μm~5μmであり、
    前記第2層において、前記金属粉末は亜鉛及びアルミニウムから選ばれた少なくとも1種の金属粉末であり、前記ケイ素化合物は無機ケイ素化合物であり、
    前記第3層は、平均膜厚が5μm~35μmであり、印加電圧500Vにおける電気抵抗値が1000MΩ以上であり、
    前記第1層は、亜鉛単体からなる亜鉛系めっきによって形成されてい ることを特徴とする防錆部材。
  2. 前記防錆部材は、締結部材である請求項1に記載の防錆部材。
  3. 前記第2層において、前記金属粉末がフレーク状である請求項1又は2に記載の防錆部材。
  4. 前記第2層において、前記金属粉末の粒径は、メジアン径(d50)で6μm~54μmである請求項1から請求項3のうち何れか一項に記載の防錆部材。
  5. 前記第2層の平均膜厚は、5μm~30μmである請求項1から請求項4のうち何れか一項に記載の防錆部材。
  6. 前記第3層において、前記合成樹脂は、エポキシ樹脂とエポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂とを含む請求項1から請求項5のうち何れか一項に記載の防錆部材。
  7. 前記熱硬化性樹脂は、フェノール樹脂である請求項6に記載の防錆部材。
  8. 前記第3層において、前記合成樹脂は、タルク、ケイ酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウムから選ばれる少なくとも一種を含有する請求項1から請求項7のうち何れか一項に記載の防錆部材。
  9. 前記第3層の硬度は、鉛筆硬度でF~Bである請求項1から請求項8のうち何れか一項に記載の防錆部材。
  10. カーボン部材と組み合わせて使用される防錆部材の防錆処理方法であって、
    前記防錆部材は、金属からなる本体部と、該本体部の表面に設けられた防錆被膜とを有しており、
    前記防錆被膜の形成工程として、
    前記本体部の表面に亜鉛系めっきによる第1層を形成する第1工程と、
    前記第1層の表面に金属粉末を含むケイ素化合物による第2層を形成する第2工程と、
    前記第2層の表面に絶縁性を有する合成樹脂による第3層を形成する第3工程と、
    を有し、
    前記第1層は、平均膜厚が3μm~5μmとなるように形成され、
    前記第2層は、前記金属粉末に亜鉛及びアルミニウムから選ばれた少なくとも1種の金属粉末が用いられ、前記ケイ素化合物に無機ケイ素化合物が用いられ、
    前記第3層は、平均膜厚が5μm~35μm、印加電圧500Vにおける電気抵抗値が1000MΩ以上となるように形成され
    前記第1層は、亜鉛単体からなる亜鉛系めっきによって形成され ることを特徴とする防錆処理方法。
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