JP7165359B2 - ヘルメット用音響装置 - Google Patents
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Description
また、野外使用、天候等を考慮し、より信頼性を高めるため、加振型音響発生器をヘルメットに固定するのにブラケットを使用することができる。加振型音響発生器はこのブラケットに取り付けられていて、ブラケットはヘルメットに強固に取り付けられる構成を有している。
そして、ヘルメット用音響装置は、一つの箱型の筐体と、筐体の左右の端部近傍にそれぞれ設けられた、駆動信号に応じて動作されヘルメットに音響振動を伝達するとともにヘルメットにそれぞれ対向して保持されるエキサイターとヘルメットに取り付けられた係合部を有するアダプターに装着される装着部と、を有し、それぞれの装着部に装着されたアダプターは、筐体に対して回動可能に構成されており、それぞれのアダプターの回動中心は、左右のエキサイターの中心軸の近傍にあって、ヘルメットの表面から所定の高さを有し、互いに略平行な関係にあることを特徴とする。
なお、以下の説明においては、使用者がヘルメット用音響装置を背面に装着したヘルメットを頭部に付けた状態での、使用者側から見た状態で、ヘルメット用音響装置の前後方向、上下方向、左右方向を示し、ヘルメットのある方向を前(前面)方向、その反対の方向を後(背面)方向と呼ぶこととする。
但し、以下に示す前後、上下、左右の方向は、説明の便宜上示すものであり、本技術はこれらの方向に限定して適用されることはない。
図1乃至図14を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。
まず、図1及び図2を用いて、ヘルメット用音響装置1(ヘルメット用音響装置)の構成について、説明する。
図1は、ヘルメット用音響装置1と取り付けアダプター500(アダプター)とを示しており、ヘルメット用音響装置1の一方の端部には、取り付けアダプター500が装着された状態を示し、他方の端部には取り付けアダプター500を外された状態を示す斜視図である。図2は、ヘルメット用音響装置1と取り付けアダプター500との構成を示す分解図である。
図3は、ヘルメット用音響装置1を背面に装着したヘルメットHを頭部に付けた使用者Uが、ヘルメット用音響装置1からの音響を楽しんでいる状況を示すものである。図3に示すように、ヘルメット用音響装置1はスマートフォン等の携帯端末SとBluetooth(登録商標)等の無線接続が可能に構成されている。使用者Uは携帯端末Sを操作して、ヘルメット用音響装置1に音響信号を送ったり、ヘルメット用音響装置1をコントロールしたりすることができる。
図7は、ヘルメット用音響装置1に設けられた取り付けアダプター500に取り付けられる部分と、取り付けアダプター500の詳細を示している。
図7に示すように、ヘルメット用音響装置1を取り付けアダプター500に近寄せていくと、ガイド突起42、42が音響装置装着部530、530の内周面側でガイドされ上下方向の位置が規制される。そして更に近寄せると、ガイド突起42、42の円弧面がガイド突起受け521、521の円弧状に凹んだ部分にガイドされ、左右方向の位置も規制され、所定の位置に収まる。ここで、取り付けレバー20、20をヘルメットH側に倒して回動すれば、ヘルメット用音響装置1のヘルメットへの装着が完了することになる。
図8に示すように、略U字状の連結レバー部22の内面中央に、内面方向に突出した略リブ状のレバーロック係止部24が形成されている。これは、レバーロック部54に係止させるためのものである。また、連結レバー部22のレバー保持部21、21との付け根部分の内面側には、リブが形成され、このリブと連結レバー部22内面との間に溝状のレバー外れ止め溝25、25が形成されている。これは、レバー外れ止めリブ43と係合させるためのものである。いずれも、詳しくは後述する。
なお、図9(B)に示す前ケース40と後ケース50の合わせ目の黒い塗りつぶしの部分は押し潰されたブッシング11であって、ケース本体10を水密状態に保持している。
図10(A)の場合も、図10(B)の場合も、2つの取り付けアダプター500、500は、それぞれのヘルメットの曲面に合わせて回動し、ヘルメット用音響装置1に対してそれぞれ所定の角度を持つことになり、ヘルメットH1とヘルメットH2に対応が可能となる。
以上のような構成により、ヘルメット用音響装置1はいろいろな大きさの曲面を持つヘルメットに対応して装着が可能となる。
ここで、アダプター500、500の回動中心は、厳密に平行でなくてもよい。例えば、だんだん近付いてくるような2本の線やだんだん離れてくるような2本の線による回動中心であるような、略平行な関係であってもよい。図10(A)及び図10(B)に示すような状態において、左右の取り付けアダプター500、500が回動可能な程度であれば、十分に機能するものである。すなわち、略平行な関係というのは、このような厳密には平行ではない関係も含まれるものとする。
図11に示すように、音響駆動部60はエキサイター61(エキサイター)と音響伝達部65を有している。エキサイター61は、接触面を振動させて音を出す振動子であり、磁気回路部62と筒状のボイスコイル部63、信号入力端子部64を有している。筒状のボイスコイル部63の周囲に位置して大きな鍔状の構成を有する磁気回路部62は金属ケースの中に永久磁石等の磁気回路を備えている。ボイスコイル部63は金属ケースに固定されたベローズ等により接続され、前後に振動自在に取り付けられたボイスコイルを有している。
なお、図12(A)に示すように、エキサイター61の軸心を対称軸として、各部は上下方向に対称に構成されている。
以上より、取り付けアダプター500の回動中心は、左右のエキサイター61の中心軸の近傍にあって、ヘルメットHの表面から所定の高さを有しているということになる。また、前述したように、アダプター500、500の回動中心は互いに略平行な関係にあるので、それぞれの取り付けアダプター500、500の回動中心は、左右のエキサイター61、61の中心軸の近傍にあって、ヘルメットHの表面から所定の高さを有し、互いに略平行な関係にあるということになる。
なお、ヘルメットHの表面は球面であるし、平面の伝達面部66では厳密には隙間が生ずることになるが、ヘルメットHの当接面はわずかでありほぼ平面であるので、問題ないレベルとなる。また、エキサイターカバー30の弾性でも隙間の吸収が可能である。もちろん、伝達面部66を平面でなく、わずかな凹面としてもよいことは勿論である。
いずれにせよ、背面側クッション70に保持する背面側突起51の当接部を小さくすることにより、ヘルメットHからの回り込んだ振動の伝達を抑えることができて、音響の音質を向上させることができる。
図15を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。
この第2の実施形態では、第1の実施形態と同様に、ヘルメット用音響装置1は、左右の両端近傍にそれぞれ音響駆動部60を収納するケース本体10と取り付けレバー20を有しており、同様の機能を有する。以下、第1の実施形態と同じ部分は同一符号を付し、説明を省略し、異なっている部分のみを説明する。
図15に示すように、ケース本体10の中央部には上下方向に幅が広がっている膨出部12が形成されている。また、連結レバー部22は角のある略U字形をしている。
ここで、膨出部12は上方向、下方向の一方だけに形成されていてもよいし、右方向、左方向の一方に偏って形成されていてもよい。また、背面方向に膨出していてもよい。すなわち、ケース本体10は左右対称、または上下対称の形に構成されている必要はないが、取り付け上、左右両端近傍の取り付け部は左右対称であることが、好ましい。
図16及び図17を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。
図16は、第3の実施形態のヘルメット用音響装置1を示す斜視図であり、図17は、第1の実施形態とは別構造のヘルメット取り付け構造の構成を模式的に示しており、図16のC-C方向の部分断面の概略図を含む模式図である。
以下、第1の実施形態と同じ部分は同一符号を付し、説明を省略し、異なっている部分のみを説明する。
図17に示すように、取り付け機構ケース110の内部には、第1の挿入穴部113に連続して、前後方向に長い、略U字形をしたガイド穴115(ガイド穴部)が設けられており、ガイド穴115の開口部は、ロック爪部122(ロック部)により塞がれている。
なお、ヘルメット用音響装置1が背面に装着されたヘルメットHを頭部に付けたままで外す場合には、左右の手を後方に回して、それぞれの2本の指で押しボタン部121を同時に押圧することにより、簡単に外すことができる。ヘルメットHを頭部から外した状態でヘルメット用音響装置1を外すのは、同様に行えばよく、もちろん簡単である。
なお、図16に示すように、押しボタン式取り付け機構100はケース本体10に対して、外側から取り付け可能に構成されており、水密なケース本体10の防水性は、維持される構成となっている。
図18を参照して、本発明の第4の実施形態について説明する。
図18は、第4の実施形態の音響駆動部60とエキサイターカバー30を示す部分断面図であり、これ以外の部分の記載はないが、他の部分は、第1の実施形態と同様の構成を有しているものとする。
以下、第1の実施形態と同じ部分は同一符号を付し、説明を省略し、異なっている部分のみを説明する。
図19(A)乃至図19(C)を参照して、本発明の第5の実施形態について説明する。
この実施形態は、第1の実施形態のヘルメット用音響装置1をヘルメットHではなく、振動板200に取り付けて音響を楽しむことができるようにした実施形態を示すものである。ここで、ヘルメットH以外の装着対象物に装着される音響装置であっても、ヘルメットHに装着可能であれば、ヘルメット用音響装置1に含まれるものとする。
図19(A)は、振動板200を折り畳んだ状態、図19(B)は、振動板200を広げ、ヘルメット用音響装置1を取り付けている状態、図19(C)音響を楽しんでいる状態を示す斜視図である。
ヘルメット用音響装置を装着可能な振動板であって、ヘルメット用音響装置は、一つの箱型の筐体と、筐体の左右の端部それぞれに設けられた、駆動信号に応じて動作されヘルメットに音響を伝達するエキサイターとヘルメットに取り付けられた係合部を有するアダプターに装着される装着部とを有していて、振動板には、ヘルメットの曲面に概略対応する音響装置装着面を有し、音響装置装着面にアダプターを固定することにより、ヘルメット用音響装置の装着部を装着可能とした振動板。
振動板は、音響装置装着面の外側に、音響装置装着面に連続した音響発生面を有していること。
また、振動板は、略中央部で折り畳み可能に構成されていること。
また、振動板は、略中央部下部に脚部を有し、自立可能に構成されていること。
そして、振動板は、左右下部にそれぞれ脚部を有し、自立可能に構成されていること。
例えば、上述した実施の形態においては、ヘルメット用音響装置の装着対象物を、ヘルメットや振動板について説明しているが、これに限定されず、例えば、自動二輪車のカウルや自動車の凸面部を有するダッシュボード等、プレジャーボート等の船舶の凸面状に形成された外装パネル等に装着してもよい。
U 使用者
S 携帯端末
1 ヘルメット用音響装置
10 ケース本体
20 取り付けレバー
30 エキサイターカバー
40 前ケース
50 後ケース
60 音響駆動部
61 エキサイター
65 音響伝達部
66 伝達面部
70 背面側クッション
80 回路電源部
90 操作接続部
100 押しボタン式取り付け機構
110 取り付け機構ケース
120 スライド板
121 押しボタン部
200 振動板
210 振動板半体
211 音響装置装着面
212 音響発生面
220 蝶番部
230 脚部
500 取り付けアダプター
510 開口穴部
520 ヘルメット取り付け面部
530 音響装置取り付け部
531 係合ガイド突起
540 切り欠き穴部
550 ガイド軸
600 両面粘着接着テープ
Claims (9)
- ヘルメットに着脱自在に取り付けられるヘルメット用音響装置であって、
前記ヘルメット用音響装置は、一つの箱型の筐体と、前記筐体の左右の端部近傍にそれぞれ設けられた、駆動信号に応じて動作され前記ヘルメットに音響振動を伝達するとともに前記ヘルメットにそれぞれ対向して保持されるエキサイターと前記ヘルメットに取り付けられた係合部を有するアダプターに装着される装着部と、を有し、
それぞれの前記装着部に装着された前記アダプターは、前記筐体に対して回動可能に構成されており、
それぞれの前記アダプターの回動中心は、左右の前記エキサイターの中心軸の近傍にあって、前記ヘルメットの表面から所定の高さを有し、互いに略平行な関係にある
ことを特徴とするヘルメット用音響装置。 - それぞれの前記エキサイターは前記筐体から突出し出没自在に構成された音響伝達部を有し、前記ヘルメットに前記ヘルメット用音響装置を装着することによって、前記音響伝達部が前記筐体から突出した状態で前記ヘルメットに当接し、それぞれの前記エキサイターから前記ヘルメットに音響振動が伝達されるよう構成されている
ことを特徴とする請求項1記載のヘルメット用音響装置。 - それぞれの前記エキサイターは、前記筐体に対して揺動自在に構成され、
前記ヘルメット用音響装置が前記ヘルメットに装着された状態で、前記音響伝達部の頂部に設けられた当接面が当接する前記ヘルメットの面の略法線方向に、それぞれの前記エキサイターの中心軸が位置するよう構成されている
ことを特徴とする請求項2記載のヘルメット用音響装置。 - それぞれの前記エキサイターの背面は、前記筐体内面から突起した複数の突起部により保持されているクッションが当接され、
前記エキサイターは前記クッションにより揺動自在に保持されている
ことを特徴とする請求項2又は3記載のヘルメット用音響装置。 - 前記クッションが、低反発弾性フォームにより構成されている
ことを特徴とする請求項4記載のヘルメット用音響装置。 - それぞれの前記音響伝達部は前記筐体に設けられた穴部から突出するよう構成され、前記音響伝達部の突出した部分と前記穴部は、可撓性のカバー部によって水密に覆われ、
それぞれの前記音響伝達部は前記カバー部を介して前記ヘルメットに当接するよう構成されている
ことを特徴とする請求項2乃至5記載のヘルメット用音響装置。 - それぞれの前記音響伝達部は前記筐体に設けられた穴部から突出するよう構成され、前記音響伝達部の当接面の周辺部と前記穴部は、可撓性のカバー部によって水密に覆われ、
それぞれの前記音響伝達部の当接面が前記ヘルメットに直接当接するよう構成されている
ことを特徴とする請求項3乃至5記載のヘルメット用音響装置。 - それぞれの前記装着部は、前記回動中心を中心として回動して前記係合部に脱着自在に係合し略U字状のレバー部を有する回動係合部を有している
ことを特徴とする請求項1乃至7記載のヘルメット用音響装置。 - それぞれの前記装着部は、略U字状のガイド穴部と、前記ガイド穴部の開口部を開閉自在にロックするロック部と、前記ロック部のロックを解除するロック解除部を有しており、
それぞれの前記アダプターには、係合部として前記ガイド穴部に対応する係合軸を有していて、
それぞれの前記装着部に装着された前記アダプターは、前記係合軸を前記回動中心として、前記筐体に対して回動可能に構成されている
ことを特徴とする請求項1乃至7記載のヘルメット用音響装置。
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