JP7163749B2 - 耐火物構造体用のアンカー煉瓦およびその診断方法 - Google Patents

耐火物構造体用のアンカー煉瓦およびその診断方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7163749B2
JP7163749B2 JP2018228727A JP2018228727A JP7163749B2 JP 7163749 B2 JP7163749 B2 JP 7163749B2 JP 2018228727 A JP2018228727 A JP 2018228727A JP 2018228727 A JP2018228727 A JP 2018228727A JP 7163749 B2 JP7163749 B2 JP 7163749B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cross
connecting portion
anchor
anchor brick
recess
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018228727A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020091070A (ja
Inventor
法生 新田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2018228727A priority Critical patent/JP7163749B2/ja
Publication of JP2020091070A publication Critical patent/JP2020091070A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7163749B2 publication Critical patent/JP7163749B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)

Description

本発明は、耐火物構造体用のアンカー煉瓦およびその診断方法に関する。
耐火物構造体である窯炉の天井は、例えば特許文献1,2に記載されているように、フレームに金具などを介して吊り下げられたアンカー煉瓦が天井面を形成するキャスタブル耐火物に埋め込まれ、アンカー煉瓦を介して窯炉の天井全体が支持される構造になっている。それゆえ、アンカー煉瓦が破断するようなことがあれば天井全体が崩落する可能性もあり、アンカー煉瓦の破断の前兆になるような損傷または欠陥を早期に発見して補修することが重要である。
特開平7-324875号公報 特開2007-240053号公報
上記の特許文献1,2に記載された従来技術に係るアンカー煉瓦は、例えば図9に示されるアンカー煉瓦9のような縦断面形状を有する。具体的には、アンカー煉瓦9は、頭部91Aと、首部91Bとを含む連結部91と、凸部92Aおよび凹部92Bが繰り返して形成される定着部92とを含む。従来のアンカー煉瓦9では、連結部91において、頭部91Aが首部91Bよりも幅広になっている。
しかしながら、上記のように構成された従来のアンカー煉瓦9では、超音波などの弾性波の反射波(エコー)に利用してアンカー煉瓦9の損傷または欠陥を診断しようとしても、アンカー煉瓦9の内部における弾性波の乱反射のために反射波が埋もれ、正確な診断が困難な場合があった。
そこで、本発明は、弾性波の反射波を利用した損傷または欠陥の診断をより正確に行うことが可能な、新規かつ改良された耐火物構造体用のアンカー煉瓦およびその診断方法を提供することを目的とする。
本発明のある観点によれば、耐火物構造体用のアンカー煉瓦であって、アンカー煉瓦が吊り下げられたときの鉛直軸に沿って柱状に形成される連結部と、鉛直軸の方向について連結部の一方の端部に隣接して形成され、鉛直軸に直交する断面において連結部よりも断面積が大きい凸部、および鉛直軸に直交する断面において凸部よりも断面積が小さい凹部が少なくとも1組形成される定着部とを有する、耐火物構造体用のアンカー煉瓦が提供される。
上記の構成によれば、連結部に形成されるアンカー煉瓦の上端面から、定着部の一番上に位置する凸部までの間にくびれた部分、すなわち断面積の縮小部が形成されず、従ってこのようなくびれた部分に起因する弾性波の乱反射が低減されるため、弾性波の反射波を利用した損傷または欠陥の診断をより正確に行うことができる。
上記の耐火物構造体用のアンカー煉瓦において、前記凹部は、前記連結部に近い側に形成される第1の凹部と、前記連結部から遠い側に形成される第2の凹部とを含み、前記第1の凹部および前記第2の凹部の断面積は、いずれも前記連結部の断面積以上であり、前記第1の凹部の断面積は、前記第2の凹部の断面積以下であってもよい。
これによって、定着部の中で連結部から遠い側においても、弾性波の反射波を利用した損傷または欠陥の診断を行うことができる。
上記の耐火物構造体用のアンカー煉瓦では、鉛直軸を含む少なくとも1つの断面において、鉛直軸に直交する幅方向における連結部の寸法aと、連結部に隣接する凸部の幅方向における寸法bとの比が、1.1≦b/a≦1.2を満たしてもよい。
これによって、アンカー煉瓦の断面形状、および連結部および凸部の高さの比について、幅広い範囲で反射波の入射波に対する振幅比(ゲイン)が向上し、反射波をより正確に検出できる。
本発明の別の観点によれば、上記の耐火物構造体用のアンカー煉瓦の診断方法であって、連結部の一方の端面から弾性波を入射させる工程と、端面で弾性波の反射波を測定する工程と、反射波の振幅、および弾性波を入射させてから反射波が測定されるまでの時間に基づいてアンカー煉瓦の損傷または欠陥を検出する工程とを含む、耐火物構造体用のアンカー煉瓦の診断方法が提供される。
上記の耐火物構造体用のアンカー煉瓦では弾性波の乱反射が低減されるため、弾性波を入射させてから反射波が測定されるまでの時間に基づいてアンカー煉瓦の損傷または欠陥を正確に検出することができる。
以上で説明したように、本発明によれば、弾性波の反射波を利用した損傷または欠陥の診断をより正確に行うことができる。
本発明の一実施形態に係る耐火物構造体用のアンカー煉瓦の縦断面図である。 図1のII-II線矢視図の例である。 図1のII-II線矢視図の例である。 図1のII-II線矢視図の例である。 本発明の一実施形態に係る耐火物構造体用のアンカー煉瓦の診断方法の工程を概略的に示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るアンカー煉瓦の効果についてシミュレーションで検証するための第1のモデルを示す図である。 図4に示すモデルを用いたシミュレーションの結果を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るアンカー煉瓦の効果についてシミュレーションで検証するための第2のモデルを示す図である。 図6に示すモデルを用いたシミュレーションの結果を示すグラフである。 本発明の一実施形態および従来技術に係るアンカー煉瓦の構造とシミュレーションで用いられたモデルとの関係について説明するための図である。 本発明の一実施形態および従来技術に係るアンカー煉瓦の構造とシミュレーションで用いられたモデルとの関係について説明するための図である。 従来技術に係る耐火物構造体用のアンカー煉瓦の縦断面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係る耐火物構造体用のアンカー煉瓦の縦断面図である。図1に示されるように、アンカー煉瓦1は、アンカー煉瓦1が吊り下げられたときの鉛直軸(図中のz軸)に沿って柱状に形成される連結部11と、連結部11の一方の端部(図中では下側の端部)に続いて形成され、凸部12Aおよび凹部12Bが少なくとも1組形成される定着部12とを含む。ここで、図1に示された縦断面、すなわちアンカー煉瓦1が吊り下げられたときの鉛直軸を含む断面では、連結部11の幅wはほぼ一定であり、定着部12の凸部12Aの幅wは連結部11の幅wよりも広く(w>w)、定着部12の凹部12Bの幅wは凸部12Aの幅wよりも狭い(w<w)。なお、連結部11の幅wと定着部12の凹部12Bの幅wとは、図1では同じであるように図示されているが、異なっていてもよい。具体的には、幅wは、幅w以上であってもよい(w≧w)。
図2A~図2Cは、図1のII-II線矢視図の例である。それぞれの図には、図1の縦断面図に対応するI-I線が示されている。図2A~図2Cに示されるように、本実施形態に係るアンカー煉瓦1は、横断面、すなわちアンカー煉瓦1が吊り下げられたときの鉛直軸に直交する断面において、矩形断面で形成されてもよく、円形断面で形成されてもよい。より具体的には、図2Aの例では、アンカー煉瓦1が、定着部12の凸部12Aが4辺のすべてから突出する矩形断面で形成されている。この場合、図示されているように、連結部11は1辺の長さが幅wに等しい正方形断面になり、定着部12の凸部12Aは1辺の長さが幅wに等しい正方形断面になる。一方、図2Bの例では、アンカー煉瓦1が、定着部12の凸部12Aが一方の対辺だけから突出する矩形断面で形成されている。この場合、図示されているように、連結部11は1辺の長さが幅wに等しい正方形断面になり、定着部12の凸部12Aは一方の対辺の長さが幅wに等しく他方の対辺の長さが幅wに等しい長方形断面になる。図2Cの例では、アンカー煉瓦1が円形断面で形成されている。この場合、図示されているように、連結部11は直径が幅wに等しい円形断面になり、定着部12の凸部12Aは直径が幅wに等しい円形断面になる。
上述した図2A~図2Cの例に共通して、横断面、すなわちアンカー煉瓦1が吊り下げられたときの鉛直軸(図1に示すz軸)に直交する断面において、連結部11はアンカー煉瓦1が吊り下げられたときの鉛直軸に沿って断面積が変化しない柱状に形成され、定着部12の凸部12Aの断面積は連結部11の断面積よりも大きい。なお、定着部12の凹部12Bの断面積は、凸部12Aの断面積よりも小さいが、連結部11の断面積との大小関係は任意である。
なお、例えば定着部の中で連結部からより遠い側における弾性波の反射波を測定する場合は、定着部12の凹部12Bの断面積を、連結部11の断面積以上にしてもよい。また、定着部12には凹部12B、すなわち連結部11に近い側に形成される第1の凹部の他にも、連結部11から遠い側に形成される第2の凹部(例えば、図1に示される凹部12C,12D)が含まれるが、これらの第1の凹部および第2の凹部の断面積をいずれも連結部11の断面積以上にし、かつ第1の凹部の断面積を第2の凹部の断面積以下にしてもよい。この関係は、例えば凹部12Bを第1の凹部とし、凹部12Cを第2の凹部とした場合にも、凹部12Cを第1の凹部とし、凹部12Dを第2の凹部とした場合にも成り立つ。
このようにアンカー煉瓦1を形成することによって、連結部11に形成されるアンカー煉瓦1の上端面111から、定着部12の一番上に位置する凸部12Aまでの間にくびれた部分、すなわち断面積の縮小部が形成されず、従ってこのようなくびれた部分に起因する弾性波の乱反射が低減される。それゆえ、本実施形態では、上端面111から入射する弾性波の反射波を利用したアンカー煉瓦1の損傷または欠陥の診断をより正確に行うことができる。
図3は、本発明の一実施形態に係る耐火物構造体用のアンカー煉瓦の診断方法の工程を概略的に示すフローチャートである。図3に示されるように、本実施形態に係る診断方法では、まずアンカー煉瓦1の連結部11の上端面から弾性波を入射させる(S1)。ここで、弾性波は例えば超音波であるが、他の種類の弾性波が用いられてもよい。次に、同じ上端面で、入射させた弾性波の反射波を測定する(S2)。具体的には、反射波の振幅と、弾性波を入射させてから反射波が測定されるまでの時間とを測定する。次に、測定された反射波の振幅および時間に基づいて、アンカー煉瓦1の損傷または欠陥を検出する(S3)。
アンカー煉瓦1に損傷または欠陥が存在する場合、弾性波の一部がその損傷または欠陥で反射するため、測定される反射波に変化が生じる。具体的には、損傷または欠陥で反射した反射波は、アンカー煉瓦1の底面で反射した反射波よりも早く上端面に戻ってくる。従って、通常のアンカー煉瓦1と比べて短い時間で検出される反射波が存在する場合、アンカー煉瓦1に損傷または欠陥が存在することと推定される。また、反射波が検出されるまでの時間から、損傷または欠陥の位置を推定することもできる。
このような弾性波を用いたアンカー煉瓦1の診断をより正確に行うためには、アンカー煉瓦1の内部における弾性波の乱反射を低減させ、反射波の入射波に対する振幅比(ゲイン)を高めることが効果的である。本実施形態に係るアンカー煉瓦1では、以下の実施例で説明するように、従来のアンカー煉瓦9に比べてゲインを高めることが可能であり、従って上記のような工程によるアンカー煉瓦1の診断をより正確に行うことができる。
続いて、本発明の一実施形態の効果を検証するための実施例について説明する。
図4は、本発明の一実施形態に係るアンカー煉瓦の効果についてシミュレーションで検証するための第1のモデルを示す図である。図4に示されたモデルMは、上記で図2Cを参照して説明した円形断面のアンカー煉瓦1に対応する。モデルMは、断面直径a、高さcの第1の円柱部分MC1、および断面直径b、高さcの第2の円柱部分MC2からなる。シミュレーションでは、以下の表1および表2に示す直径a,bおよび高さc,cの組み合わせについて、第1の円柱部分MC1の上端面Sから超音波のパルス波を入射させ、第2の円柱部分MC2の下端面Sで反射して第1の円柱部分MC1の上端面Sで観測される反射波の振幅を測定した。なお、表1に示されるように、a,bの関係では、b=125mmで固定し、aを増減させることによって比b/aを変化させている。また、c,cについては、c+c=350mmになるように値を変化させている。
Figure 0007163749000001
Figure 0007163749000002
図5は、図4に示すモデルを用いたシミュレーションの結果を示すグラフである。図5のグラフでは、第1の円柱部分MC1および第2の円柱部分MC2の寸法の比b/aと、反射波の入射波に対する振幅比(ゲイン)との関係が示されている。図5に示されるように、シミュレーションの結果、比b/aが1よりも小さい場合(グラフにcase1として示す)よりも、比b/aが1よりも大きい場合(同じくcase2として示す)の方が、ゲインが高くなることがわかった。なお、図5に示された例では1.1≦b/a≦1.4が、第1の円柱部分MC1と第2の円柱部分MC2との高さの比c/cに関わらずゲインが高くなる範囲である。1.4<b/aとなる範囲では、c/cが0.4および0.75の場合には比較的高いゲインが維持されるものの、c/cが1.33および2.5の場合にはゲインが低下した。
図6は、本発明の一実施形態に係るアンカー煉瓦の効果についてシミュレーションで検証するための第2のモデルを示す図である。図6に示されたモデルMは、上記で図2Aを参照して説明した矩形断面のアンカー煉瓦1に対応する。モデルMは、断面の正方形の辺長a、高さcの第1の角柱部分MS1、および断面の正方形の辺長b、高さcの第2の角柱部分MS2からなる。シミュレーションでは、上記の表1および表2と同じ値の辺長a,bおよび高さc,cの組み合わせについて、第1の角柱部分MS1の上端面Sから超音波のパルス波を入射させ、第2の角柱部分MS2の下端面Sで反射して第1の角柱部分MS1の上端面Sで観測される反射波の振幅を測定した。
図7は、図6に示すモデルを用いたシミュレーションの結果を示すグラフである。図7のグラフでは、第1の角柱部分MS1および第2の角柱部分MS2の寸法の比b/aと、反射波の入射波に対する振幅比(ゲイン)との関係が示されている。図7に示されるように、シミュレーションの結果、比b/aが1よりも小さい場合(グラフにcase1として示す)よりも、比b/aが1よりも大きい場合(同じくcase2として示す)の方が、ゲインが高くなることがわかった。なお図7に示された例では1.1≦b/a≦1.2が、第1の角柱部分MS1と第2の角柱部分MS2との高さの比c/cに関わらずゲインが高くなる範囲である。1.2<b/aとなる範囲では、c/cが0.4の場合には比較的高いゲインが維持されるものの、c/cが0.75~2.5の場合にはゲインが低下した。
図8Aおよび図8Bは、本発明の一実施形態および従来技術に係るアンカー煉瓦の構造とシミュレーションで用いられたモデルとの関係について説明するための図である。図8Aでは、本発明の一実施形態に係るアンカー煉瓦1に、上記のシミュレーションにおけるモデルM,Mの第1の部分M(第1の円柱部分MC1および第1の角柱部分MS1)および第2の部分M(第2の円柱部分MC2および第2の角柱部分MS2)が対応付けられている。図8Bでは、従来のアンカー煉瓦9に、同様にモデルM,Mの第1の部分Mおよび第2の部分Mが対応付けられている。
図8Aに示されるように、モデルM,Mをアンカー煉瓦1に対応付けた場合、第1の部分Mは連結部11に相当し、第2の部分Mは定着部12の一番上の凸部12Aに相当する。この場合、第1の部分Mの寸法aおよび第2の部分Mの寸法bについて、比b/aは1よりも大きくなる。従って、この場合、上記のシミュレーションの結果より、第1の部分Mの上端面Sから入射した弾性波について、少なくとも第2の部分Mの下端面Sまでの範囲では、反射波のゲインが比較的高い。従って、例えば、アンカー煉瓦1の欠陥Cが連結部11と一番上の凸部12Aとの境目で発生している場合、この欠陥Cによる反射波の変化がより正確に検出される。
一方、図8Bに示されるように、モデルM,Mを従来のアンカー煉瓦9に対応付けた場合、第1の部分Mは連結部91の頭部91Aに相当し、第2の部分Mは連結部91の首部91Bに相当する。この場合、第1の部分Mの寸法a、第2の部分Mの寸法bについて、比b/aは1よりも小さくなる。従って、この場合、上記のシミュレーションの結果より、第1の部分Mの上端面Sから入射した弾性波は、第2の部分Mの下端面Sまでの範囲でも、反射波のゲインが低い。従って、図8Aの例と同様にアンカー煉瓦9の欠陥Cが首部91Bと定着部92の一番上の凸部92Aとの境目で発生していても、この欠陥Cによる反射波の変化を正確に検出することが困難な場合がありうる。
以上のようなシミュレーションの結果によって示されるように、本発明の一実施形態に係るアンカー煉瓦1では、従来のアンカー煉瓦9に比べて、連結部11と一番上の凸部12Aとの境目までの範囲で乱反射が低減されたことによってゲインが向上しており、例えばこの境目部分で発生した欠陥Cや、アンカー煉瓦1のさらに下の部分にある損傷または欠陥による反射波を正確に検出することができる。なお、シミュレーションの結果によって示された比b/aの範囲1.1≦b/a≦1.2は、アンカー煉瓦1が吊り下げられたときの鉛直軸を含む少なくとも1つの断面(例えば、図1に示されたz軸を含む断面)において、連結部11の幅aと、連結部11に隣接する定着部12の凸部12Aの幅bとの比が1.1≦b/a≦1.2を満たすことと等価である。なお、既に述べたように、このような比b/aの範囲は、アンカー煉瓦1の断面形状、および各部分の高さの比c/cに関わらず反射波のゲインが高くなる範囲である。例えばアンカー煉瓦1が円形断面である場合や、高さの比c/cが0.4などの値である場合に限れば、反射波のゲインが高くなる比b/aの範囲はより広くなる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1…アンカー煉瓦、11…連結部、12…定着部、12A…凸部、12B,12C,12D…凹部、13…吊り金具、14…キャスタブル耐火物、111…上端面。

Claims (3)

  1. 耐火物構造体用のアンカー煉瓦であって、
    前記アンカー煉瓦が吊り下げられたときの鉛直軸に沿って柱状に形成される連結部と、
    前記鉛直軸の方向について前記連結部の一方の端部に隣接して形成され、前記鉛直軸に直交する断面において前記連結部よりも断面積が大きい凸部、および前記鉛直軸に直交する断面において前記凸部よりも断面積が小さい凹部が少なくとも1組形成される定着部と
    を有し、
    前記鉛直軸を含む少なくとも1つの断面において、前記鉛直軸に直交する幅方向における前記連結部の寸法aと、前記連結部に隣接する前記凸部の前記幅方向における寸法bとの比が、1.1≦b/a≦1.2を満たす、耐火物構造体用のアンカー煉瓦。
  2. 前記凹部は、前記連結部に近い側に形成される第1の凹部と、前記連結部から遠い側に形成される第2の凹部とを含み、
    前記第1の凹部および前記第2の凹部の断面積は、いずれも前記連結部の断面積以上であり、
    前記第1の凹部の断面積は、前記第2の凹部の断面積以下である、請求項1に記載の耐火物構造体用のアンカー煉瓦。
  3. 請求項1または請求項に記載の耐火物構造体用のアンカー煉瓦の診断方法であって、
    前記連結部の一方の端面から弾性波を入射させる工程と、
    前記端面で前記弾性波の反射波を測定する工程と、
    前記反射波の振幅、および前記弾性波を入射させてから前記反射波が測定されるまでの時間に基づいて前記アンカー煉瓦の損傷または欠陥を検出する工程と
    を含む、耐火物構造体用のアンカー煉瓦の診断方法。
JP2018228727A 2018-12-06 2018-12-06 耐火物構造体用のアンカー煉瓦およびその診断方法 Active JP7163749B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018228727A JP7163749B2 (ja) 2018-12-06 2018-12-06 耐火物構造体用のアンカー煉瓦およびその診断方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018228727A JP7163749B2 (ja) 2018-12-06 2018-12-06 耐火物構造体用のアンカー煉瓦およびその診断方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020091070A JP2020091070A (ja) 2020-06-11
JP7163749B2 true JP7163749B2 (ja) 2022-11-01

Family

ID=71012647

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018228727A Active JP7163749B2 (ja) 2018-12-06 2018-12-06 耐火物構造体用のアンカー煉瓦およびその診断方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7163749B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010203810A (ja) 2009-02-27 2010-09-16 Shimizu Corp コンクリート構造物の非破壊検査方法および装置ならびにアンカーボルト

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5141006A (ja) * 1974-10-04 1976-04-06 Hirochiku Kk Roheki
JPS5410311A (en) * 1977-06-24 1979-01-25 Harima Refractories Co Ltd Furnace wall of industrial furnace
JPS60128297U (ja) * 1984-02-01 1985-08-28 品川白煉瓦株式会社 窯炉の天井部施工体
JPS6438585A (en) * 1987-08-03 1989-02-08 Shinagawa Refractories Co Method of supporting kiln ceiling heat-insulating material
JP2781353B2 (ja) * 1994-09-14 1998-07-30 品川白煉瓦株式会社 工業窯炉用プレハブブロックの施工方法および装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010203810A (ja) 2009-02-27 2010-09-16 Shimizu Corp コンクリート構造物の非破壊検査方法および装置ならびにアンカーボルト

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020091070A (ja) 2020-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN202330369U (zh) 搅拌摩擦焊接接头超声检测对比试块
CN112064686B (zh) 沉管隧道接头张开量监测方法
Tufoi et al. Dynamic Analysis of Thin Plates with Defects by Experimental and FEM Methods
JP7163749B2 (ja) 耐火物構造体用のアンカー煉瓦およびその診断方法
Mallick et al. Experimental investigation on the wind-induced pressures on C-shaped buildings
Cheng et al. Hot spot stress and fatigue behavior of bird-beak SHS X-joints subjected to brace in-plane bending
CN116147547A (zh) 一种检测混凝土开口裂缝深度的无损检测系统
KR101328515B1 (ko) 강재 거푸집과 콘크리트의 결합구조물의 검사방법 및 장치
JP2001004604A (ja) コンクリート構造物中の欠陥検査方法
JP6681776B2 (ja) グラウンドアンカーの健全度評価方法および健全度評価システム
KR102019725B1 (ko) 구조물 안전진단용 줄자
CN109187742B (zh) 一种检测螺栓孔是否具有孔边裂纹的方法
CN108253894B (zh) 一种气缸套表面凸起结构的检测方法
JP6174447B2 (ja) コンクリート部材の健全度推定方法およびコンクリート部材の補修方法
JP4885003B2 (ja) 超音波による燃料棒破損同定方法と検査プローブ
JP6128432B2 (ja) アンカーの健全性検査装置およびアンカーの健全性検査方法
JP2018091702A (ja) ひび割れ推定方法、装置およびプログラム
JP6978223B2 (ja) 金属プラグ入り積層ゴム支承の検査方法及び性能判定方法
JP5676084B2 (ja) コンクリート構造物における圧縮応力を受けた部位の診断方法
JP2952348B2 (ja) グラウトモニターシースによるグラウト管理方法
JPH0854378A (ja) コンクリート表面ひび割れの評価方法
KR102547984B1 (ko) 초음파 검사 탐촉자
JP7247971B2 (ja) 亀裂長評価方法及び亀裂長評価装置
JP7362580B2 (ja) 構造物評価方法、及び構造物評価システム
JP3742678B2 (ja) 中空既設杭の変形測定治具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210810

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220726

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220905

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220920

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221003

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7163749

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151