JP7163719B2 - 清掃部材の製造方法、及び画像形成装置 - Google Patents

清掃部材の製造方法、及び画像形成装置 Download PDF

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Description

この発明は、清掃部材の製造方法、及び画像形成装置に関する。
従来、清掃部材を用いた画像形成装置に関する技術としては、例えば、特許文献1乃至4などに開示されたものが既に提案されている。
特許文献1は、長手方向端部を起点としてブレードめくれが発生するのを抑制すると共に、像担持体上のクリーニングブレードをすり抜けたトナーが、中間転写体上に堆積し記録材に転移して画像不良となるのを抑制することを目的として、像担持体に当接して像担持体上に残留する残留トナーを除去する第一のブレード部材であって硬度が高くなるように処理された第一硬度処理部を像担持体に当接する側の長手方向の端部に備える第一のブレード部材と、中間転写体に当接して中間転写体上に残留する残留トナーを除去する第二のブレード部材であって硬度が高くなるように処理された第二硬度処理部を中間転写体に当接する側の長手方向の端部に備える第二のブレード部材と、を有する画像形成装置であって、長手方向において、第一、第二硬度処理部の内側端部は重ならずに、第一硬度処理部の内側端部よりも第二硬度処理部の内側端部が外側に位置するよう構成したものである。
特許文献2は、クリーニング性能にすぐれ、クリーニングブレードの端部におけるブレードめくれ、ブレード異常音及びブレードエッジの欠けの発生のない優れた耐久性を有する静電記録装置を提供することを目的として、クリーニングブレードの端部の実質的に画像形成領域外の像担持体に当接するエッジ部分に熱と圧力を加えて面取りを施し、この面取りの適正荷重条件において、200度~300度の温度範囲で、5sec~60secの条件にてクリーニングブレードの表面の摩擦係数を下げた面取り処理を施したものである。
特許文献3は、像担持体に対する弾性部材の当接圧分布を均一化できて転写後残留現像剤のすり抜けを防止でき、画像欠陥のない良好なクリーニング性と耐久性を実現可能なクリーニング装置の提供を目的として、板状の支持部材と、該支持部材に重ね合わせて固定され自由端側のエッジ部を像担持体の表面に当接される弾性部材を有するクリーニング装置において、弾性部材の重ね合わせ面側における長手方向中央部の自由長L1と端部の自由長L2の間にL1<L2の関係があるよう構成したものである。
特許文献4は、経時でクリーニングブレードのエッヂが摩耗し、像担持体との接触面積が広がったとしても、ブレード捲れが発生し難く長期に亘って安定した品質を保つことのできる画像形成装置を安価な価格で提供することを目的として、複数種の像担持体を備え、現像剤の転写方向からみて上流側に設置された第1の画像担持体に潤滑剤塗布装置を備え、下流側に設置された第2以降の画像担持体にはカウンター方式で設置したクリーニングブレードを備えた画像形成装置において、該クリーニングブレードの有効クリーニング領域より潤滑剤塗布領域が広くなるように構成したものである。
特開2012-252157号公報 特開平11-095631号公報 特開2006-259394号公報 特開2008-197404号公報
この発明の目的は、硬度が均一の板状の清掃部材を使用して部材形状で清掃能力を調整する構成に比べて、幅方向端部の像保持手段の摩耗を抑えることにある。
請求項1に記載された発明は、像保持手段の回転軸方向に対応する長手方向に延びる型に対して、前記回転軸方向における清掃部材の端部分の長さに応じた間隙をあけて、回転軸方向中央部分の前記清掃部材の先端部を構成する第1の材料を、長手方向に沿って、予め定められた長さに形成していく第1の工程と、
前記清掃部材の基端部を構成する第2の材料を、前記第1の材料の上部に充填する第2の工程と、
前記第2の工程で作成された物体を、前記回転軸方向における前記清掃部材の長さに応じて切断するとともに、前記長手方向に沿って前記第1の材料の部分を両断するように切断する第3の工程と、
を実行することを特徴とする清掃部材の製造方法である。
請求項2に記載された発明は、前記第1の工程と、前記第2の工程との間に実行される第4の工程であって、前記長手方向に対して、前記第1の材料どうしの間に、前記第1の材料よりも硬度が低い第2の材料を形成する第4の工程、
を実行する請求項1に記載の清掃部材の製造方法である。
請求項3に記載された発明は、画像を保持して回転する像保持手段と、
前記像保持手段を清掃する清掃部材と、
を備え、
前記清掃部材として、請求項1又は2のいずれかに記載の製造方法により製造された清掃部材を用いた画像形成装置である。
請求項1に記載された発明によれば、回転軸方向中央部分の清掃部材の先端部を構成する第1の材料を、長手方向に沿って連続形成する場合に比べて、幅方向端部の像保持手段の摩耗を抑えることが可能な清掃部材を製造できる。
請求項2に記載された発明によれば、長手方向に対して、第1の材料どうしの間に、第1の材料よりも硬度が低い第2の材料を形成する第4の工程を実行しない場合に比べて、回転軸方向の端部において、像保持手段に接触する先端部の硬度が異なる清掃部材を製造することができる。
請求項3に記載された発明によれば、清掃部材として、請求項1又は2に記載の製造方向により製造された清掃部材を用いない場合に比べて、幅方向端部の像保持手段の摩耗を抑えつつ、幅方向の中央部の清掃能力を確保することができる。
この発明の実施の形態1に係る清掃部材を適用した画像形成装置を示す概略構成図である。 この発明の実施の形態1に係る画像形成装置の画像形成部を示す構成図である。 トナーを示す模式図である。 この発明の実施の形態1に係るクリーニングブレード及び清掃装置を適用した画像形成ユニットを示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係るクリーニングブレードを適用した清掃装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係るクリーニングブレードを示す構成図である。 クリーニングブレードを示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係るクリーニングブレードを示す構成図である。 クリーニングブレードの成形型を示す斜視構成図である。 クリーニングブレードの製造方法を示す構成図である。 クリーニングブレードの製造方法を示す斜視構成図である。 クリーニングブレードの製造方法を示す構成図である。 製造されたクリーニングブレードを示す断面図である。 従来のクリーニングブレードを示す斜視構成図である。 この発明の実施の形態2に係るクリーニングブレードを示す構成図である。 クリーニングブレードの製造方法を示す構成図である。
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[実施の形態1]
図1及び図2は、実施の形態1に係る清掃部材を適用した画像形成装置を示すものである。図1はその画像形成装置の全体の概要を示し、図2はその画像形成装置における要部(作像装置など)を拡大して示している。
<画像形成装置の全体の構成>
実施の形態1に係る画像形成装置1は、例えばカラープリンタとして構成されたものである。この画像形成装置1は、現像剤を構成するトナーで現像されるトナー像を形成する複数の画像形成手段の一例としての作像装置10と、各作像装置10で形成されたトナー像をそれぞれ保持して最終的に記録媒体の一例としての記録用紙5に二次転写する二次転写位置T2まで搬送する転写手段の一例としての中間転写装置20と、中間転写装置20の二次転写位置T2に供給すべき所要の記録用紙5を収容して搬送する給紙装置50と、中間転写装置20で二次転写された記録用紙5上のトナー像を定着させる定着装置40等を備えている。なお、図1中、符号1aは、画像形成装置1の装置本体を示すものである。装置本体1aは、支持構造部材や外装カバー等で形成されている。また、図中の破線は、装置本体1aの内部において記録用紙5が搬送される主な搬送経路を示す。
作像装置10は、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)及びブラック(K)の4色のトナー像をそれぞれ専用に形成する4つの作像装置10Y,10M,10C,10Kで構成されている。これらの4つの作像装置10(Y,M,C,K)は、装置本体1aの内部空間において水平方向に沿って1列に並べた状態で配置されている。
各作像装置10(Y,M,C,K)は、図1や図2に示されるように、回転する像保持手段(被清掃手段)の一例としての感光体ドラム11を備えている。この感光体ドラム11の周囲に、次のような各装置が主に配置されている。主な装置とは、感光体ドラム11の像形成が可能な周面(像保持面)を所要の電位に帯電させる帯電装置12と、感光体ドラム11の帯電された周面に画像の情報(信号)に基づく光を照射して電位差のある(各色用の)静電潜像を形成する静電潜像形成手段の一例としての露光装置13と、その静電潜像を対応する色(Y,M,C,K)の現像剤のトナーで現像してトナー像にする現像手段の一例としての現像装置14(Y,M,C,K)と、その各トナー像を中間転写装置20に転写する一次転写手段の一例としての一次転写装置15と、一次転写後における感光体ドラム11の像保持面に残留して付着するトナー等の付着物を取り除いて清掃する実施の形態1に係る清掃装置の一例としてのドラム清掃装置16等である。
感光体ドラム11は、接地処理される円筒状又は円柱状の基材の周面に感光材料からなる光導電性層(感光層)を有する像保持面を形成したものである。この感光体ドラム11は、図示しない駆動装置から駆動力が伝達されて矢印Aで示す方向に回転するよう支持されている。感光体ドラム11は、表面に無機保護層を備えている。無機保護層は、無機材料を含み、保護層としての機械的強度及び透光性を有するものである。無機保護層を形成する無機材料としては、例えば、酸化ガリウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛などが挙げられる。無機材料としては、機械的強度及び透光性に優れ、n型導電性を有する酸化ガリウムが望ましい。
帯電装置12は、図2に示されるように、感光体ドラム11に接触した状態で配置される接触型の帯電ロール121で構成される。帯電装置12には帯電用電圧が供給される。帯電用電圧としては、現像装置14が反転現像を行うものである場合、その現像装置14から供給されるトナーの帯電極性と同じ極性の電圧又は電流が供給される。帯電ロール121の背面側には、帯電ロール121の表面を清掃するクリーニングロール122が接触した状態で配置されている。
露光装置13は、図1に示されるように、画像形成装置1に入力される画像の情報に応じて構成されるレーザ光LBを、帯電された後の感光体ドラム11の周面に対して照射して静電潜像を形成するものである。露光装置13には、潜像形成時になると、画像形成装置1に任意の手段で入力される画像の情報(信号)が送信される。なお、露光装置13としては、感光体ドラム11の軸方向に沿って配列された複数の発光素子としてのLEDにより感光体ドラム11に光を照射して静電潜像を形成するLEDプリントヘッドからなるものを用いても良い。
現像装置14(Y,M,C,K)はいずれも、図2に示されるように、開口部と現像剤4の収容室が形成された筐体140の内部に、現像剤4を保持して感光体ドラム11と向き合う現像領域まで搬送する現像ロール141と、現像剤4を撹拌しながら現像ロール141を通過させるよう搬送するスクリューオーガー等の撹拌搬送部材142,143と、現像ロール141に保持される現像剤4の量(層厚)を規制する層厚規制部材144などを配置して構成されたものである。この現像装置14には、その現像ロール141と感光体ドラム11の間に現像用電圧が図示しない電源装置から供給される。また、現像ロール141や撹拌搬送部材142,143は、図示しない駆動装置からの駆動力が伝達されて所要の方向に回転する。さらに、上記4色の現像剤4(Y,M,C,K)としては、非磁性トナーと磁性キャリアを含む二成分現像剤が使用される。
イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)及びブラック(K)の各色のトナーT(Y,M,C,K)としては、例えば、図3に示されるように、内部に粒状の色材301や低融点の合成樹脂302、あるいは潤滑剤などを分散させた通常の熱溶融性樹脂303を有し、その外周を通常の熱溶融性樹脂304で被覆し、外周面に帯電性や清掃性などを調整する機能性微粒子からなる外添剤305を添加したEA(Emulsion Aggregation:乳化重合)トナーが用いられる。EAトナーTは、数平均粒子径が約3~5μm程度であり、略球形状に形成されている。潤滑剤としては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸、リシノール酸、オクチル酸などの脂肪酸と、リチウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛などの金属との化合物である脂肪酸金属塩が用いられる。この実施の形態では、トナーTに含有させる潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を用いている。
一次転写装置15は、図1及び図2に示されるように、一次転写位置T1において感光体ドラム11の周面に中間転写ベルト21を介して接触し回転するとともに一次転写用電圧が供給される一次転写ロールを備えた接触型の転写装置である。一次転写用電圧としては、トナーの帯電極性と逆の極性を示す直流の電圧が図示しない電源装置から供給される。
この実施の形態1に係るドラム清掃装置16は、図2に示されるように、容器状の本体160の内部に配置されて残留トナー等の付着物を取り除いて清掃する清掃部材の一例としてのクリーニングブレード161と、クリーニングブレード161で取り除いたトナー等の付着物を回収して図示しない回収システムに送り出すよう搬送するスクリューオーガー等の送出部材162などで構成されている。なお、ドラム清掃装置16の構成については、後に詳述する。
中間転写装置20は、図1に示されるように、各作像装置10(Y,M,C,K)の下方の位置に存在するよう配置される。この中間転写装置20は、感光体ドラム11と一次転写装置15(一次転写ロール)の間となる一次転写位置T1を通過しながら矢印Bで示す方向に循環移動する中間転写体の一例としての中間転写ベルト21と、中間転写ベルト21をその内周から所望の状態に保持して循環移動可能に支持する複数のベルト支持ロール22~27と、ベルト支持ロール26に支持されている中間転写ベルト21の外周面(像保持面)側に配置されて中間転写ベルト21上のトナー像を記録用紙5に二次転写させる二次転写装置30と、二次転写装置30を通過した後に中間転写ベルト21の外周面に残留して付着するトナー、紙粉等の付着物を取り除いて清掃するベルト清掃装置28とで主に構成されている。
中間転写ベルト21としては、例えばポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等の合成樹脂にカーボンブラック等の抵抗調整剤などを分散させた材料で製作される無端状のベルトが使用される。また、ベルト支持ロール22は駆動ロールとして構成され、ベルト支持ロール23は中間転写ベルト21の走行位置を保持する面出しロールとして構成され、ベルト支持ロール24は張力付与ロールとして構成され、ベルト支持ロール25は中間転写ベルト21を保持する従動ロールとして構成され、ベルト支持ロール26は二次転写のバックアップロールとして構成され、ベルト支持ロール27はベルト清掃装置28の支持ロールとして構成されている。
二次転写装置30は、図1に示されるように、中間転写装置20におけるベルト支持ロール26に支持されている中間転写ベルト21の外周面部分である二次転写位置T2において回転する二次転写ロール31を備えている。二次転写ロール31又は中間転写装置20のベルト支持ロール26には、トナーの帯電極性と逆極性又は同極性を示す直流の電圧が二次転写用電圧として供給される。なお、図1中符号29はベルト支持ロール26に二次転写バイアス電圧を印加するバイアス印加ロールを示している。
定着装置40は、表面温度が予め定められた温度に保持されるよう加熱手段(熱源)によって加熱されるロール形態又はベルト形態の加熱用回転体41と、この加熱用回転体41に所要の圧力で接触して回転するロール形態又はベルト形態の加圧用回転体42などを配置して構成されたものである。この定着装置40では、加熱用回転体41と加圧用回転体42が接触する接触部が所要の定着処理(加熱及び加圧)を行う定着処理部となる。
給紙装置50は、中間転写装置20の下方の位置に存在するよう配置される。この給紙装置50は、所望のサイズ、種類等の記録用紙5を積載した状態で収容する単数(又は複数)の用紙収容体51と、用紙収容体51から記録用紙5を1枚ずつ送り出す送出装置52とで主に構成されている。用紙収容体51は、例えば、装置本体1aの正面(使用者が操作時に向き合う側面)側に引き出すことができるよう取り付けられている。
記録用紙5としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンタ等に使用される普通紙やトレーシングペーパー等の薄紙、あるいは合成樹脂(PETなど)製の透明なフィルム状の媒体からなるOHPシート等が挙げられる。定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、記録用紙5の表面もできるだけ平滑であることが好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等の坪量が相対的に大きい所謂厚紙なども好適に使用することができる。
給紙装置50と二次転写装置30との間には、給紙装置50から送り出される記録用紙5を二次転写位置T2まで搬送する複数(又は単数)の用紙搬送ロール対53~56や図示しない搬送ガイド材で構成される給紙搬送路57が設けられている。給紙搬送路57において二次転写位置T2の直前の位置に配置される用紙搬送ロール対56は、例えば記録用紙5の搬送時期を調整するロール(レジストロール)として構成されている。
また、二次転写装置30と定着装置40との間には、二次転写装置30から送り出される記録用紙5を定着装置40まで搬送する複数(又は単数)の用紙搬送ベルト58~60で構成される用紙搬送路61が設けられている。
定着装置40の下流側には、定着装置40によりトナー像が定着された記録用紙5を、装置本体1aの側面に配置された図示しない用紙排出部に排出するための用紙排出ロール(図示せず)を備えた排出搬送路62が設けられている。
図1中、符号100は、画像形成装置1の動作を統括的に制御する制御手段の一例としての制御装置を示している。制御装置100は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、あるいはこれらCPUやROM等を接続するバス、通信インターフェイスなどを備えて構成されている。
<プロセスカートリッジ>
この実施の形態では、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)及びブラック(K)の各作像装置10(Y,M,C,K)において、感光体ドラム11と、感光体ドラム11の周囲に配置される少なくとも1つ以上の装置がプロセスカートリッジ70として一体的に構成されている。プロセスカートリッジ70(Y,M,C,K)は、図4に示されるように、感光体ドラム11と、帯電装置12と、ドラム清掃装置16を備えている。感光体ドラム11は、軸方向に沿った両端部がカートリッジ本体71に回転可能に支持されている。また、カートリッジ本体71には、感光体ドラム11の周面に帯電装置12の帯電ロール121が接触するとともに、ドラム清掃装置16のクリーニングブレード161が当接するよう一体的に取り付けられている。イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)及びブラック(K)の各作像装置10(Y,M,C,K)を構成する各プロセスカートリッジ70(Y,M,C,K)は、画像形成装置1の装置本体1aに対して個別に着脱可能に構成されている。なお、各プロセスカートリッジ70(Y,M,C,K)は、現像装置14を有していないため、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)及びブラック(K)の各作像装置10(Y,M,C,K)で共通に構成されている。
プロセスカートリッジ70には、感光体ドラム11が自然光により露光するのを防止するため、感光体ドラム11の外周面を覆う図示しない遮蔽部材が開閉可能に設けられている。図示しない遮蔽部材は、プロセスカートリッジ70を画像形成装置1の装置本体1aに着脱する操作に連動して開閉される。
なお、プロセスカートリッジ70は、感光体ドラム11と、帯電装置12と、ドラム清掃装置16を備えたものに限定されるものではなく、感光体ドラム11と、ドラム清掃装置16から構成しても良く、あるいは感光体ドラム11と、帯電装置12と、現像装置14と、ドラム清掃装置16などから構成しても良い。
<画像形成装置の基本的な動作>
以下、画像形成装置1による基本的な画像形成動作について説明する。
ここでは、前記4つの作像装置10(Y,M,C,K)を使用して、4色(Y,M,C,K)のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像を形成するときの画像形成動作を説明する。なお、4つの作像装置10(Y,M,C,K)のうち、いずれか1つ以上の作像装置10を使用して単色又は複数色のトナー像を組み合わせた画像を形成するときの画像形成動作も基本的には同様である。
画像形成装置1は、画像形成動作(プリント)の要求の指令情報を受けると、制御装置100の制御によって、4つの作像装置10(Y,M,C,K)、中間転写装置20、二次転写装置30、定着装置40等が始動する。
そして、各作像装置10(Y,M,C,K)においては、まず各感光体ドラム11が矢印Aで示す方向に回転し、各帯電装置12が各感光体ドラム11の表面を所要の極性(実施の形態1ではマイナス極性)及び電位に帯電させる。続いて、露光装置13が、帯電後の感光体ドラム11の表面に対し、画像形成装置1に入力される画像の情報を各色成分(Y,M,C,K)に変換して得られる画像の信号に基づいて発光される光を照射し、その表面に所要の電位差で構成される各色成分の静電潜像をそれぞれ形成する。
続いて、各現像装置14(Y,M,C,K)が、感光体ドラム11に形成された各色成分の静電潜像に対し、所要の極性(マイナス極性)に帯電された対応する色(Y,M,C,K)のトナーをそれぞれ供給して静電的に付着させて現像を行う。この現像により、各感光体ドラム11に形成された各色成分の静電潜像は、その対応する色のトナーでそれぞれ現像された4色(Y,M,C,K)のトナー像として顕像化される。
続いて、各作像装置10(Y,M,C,K)の感光体ドラム11上に形成された各色のトナー像が一次転写位置T1まで搬送されると、一次転写装置15が、その各色のトナー像を中間転写装置20の矢印Bで示す方向に回転する中間転写ベルト21に対して順番に重ね合わせるような状態で一次転写させる。
また、一次転写が終了した各作像装置10(Y,M,C,K)では、ドラム清掃装置16が付着物を掻き取るように除去して感光体ドラム11の表面を清掃する。これにより、各作像装置10(Y,M,C,K)は次の作像動作が可能な状態にされる。
続いて、中間転写装置20では、中間転写ベルト21の回転により一次転写されたトナー像を保持して二次転写位置T2まで搬送する。一方、給紙装置50では、作像動作に合わせて所要の記録用紙5を給紙搬送路57に送り出す。給紙搬送路57では、レジストロールとしての用紙搬送ロール対56が記録用紙5を転写時期に合わせて二次転写位置T2に送り出して供給する。
二次転写位置T2においては、二次転写ロール30が、中間転写ベルト21上のトナー像を記録用紙5に一括して二次転写させる。また、二次転写が終了した後の中間転写装置20では、ベルト清掃装置28が、二次転写後の中間転写ベルト21の表面に残留したトナー等の付着物を取り除いて清掃する。
続いて、トナー像が二次転写された記録用紙5は、中間転写ベルト21と二次転写ロール30から剥離された後に3連の搬送ベルト58~60によって定着装置40まで搬送される。定着装置40では、回転する加熱用回転体41と加圧用回転体42との間の接触部に二次転写後の記録用紙5を導入して通過させることにより、必要な定着処理(加熱及び加圧)をして未定着のトナー像を記録用紙5に定着させる。定着が終了した後の記録用紙5は、排出搬送路62を介して図示しない用紙排出ロールにより、例えば画像形成装置1の側面に設けられた排出収容部(図示せず)に排出される。
以上の動作により、4色のトナーT(Y,M,C,K)からなるトナー像を組み合わせて形成されるフルカラー画像が出力される。
<ドラム清掃装置の構成>
図5は、実施の形態1に係る清掃部材を適用した清掃装置の一例としてのドラム清掃装置を示すものである。
ドラム清掃装置16は、図5に示されるように、容器状の本体160を備えている。ドラム清掃装置16の本体160は、感光体ドラム11の略全長にわたる長さを有する長尺な断面略直方体状の箱体として構成されている。ドラム清掃装置16の本体160は、感光体ドラム11と対向する面に開口部163を有している。なお、ドラム清掃装置16の本体160は、図4に示されるように、プロセスカートリッジ70のカートリッジ本体71に一体的に取り付けられている。
ドラム清掃装置16の本体160には、感光体ドラム11側の側面に、開口部163の上端部から鉛直方向に沿った下方に向けて清掃部材の一例としてのクリーニングブレード161が配置されている。クリーニングブレード161は、金属等からなる保持部材164に取り付けられている。保持部材164は、水平方向に配置された第1板部165と、第1板部165の先端(右端)から鉛直方向に沿った下方に向けて略90度の角度をなして交差するよう屈曲された第2板部166とから断面略L字形状に形成されている。保持部材164の第1板部165は、本体160の上端面167にスペーサ部材168を介してネジ止め等の手段により固定されている。クリーニングブレード161は、保持部材164の第2板部166の外側面に両面テープを介した貼付けや接着剤を用いた接着等の手段により固定した状態で設けられている。クリーニングブレード161の感光体ドラム11に対する位置関係は、カートリッジ本体71に装着されたドラム清掃装置16の本体160に対する保持部材164の位置で規定される。
ドラム清掃装置16の本体160の内部には、開口部163に連通して底部に略半円筒形状に湾曲した凹部169を有する空所170が設けられている。空所170は、保持部材164の第2板部166における裏面から本体160の内部に向けて傾斜した内側面160a及び凹部169から形成されている。空所170の凹部169には、クリーニングブレード161で取り除いたトナー等の付着物を回収して図示しない回収システムに送り出すよう搬送するスクリューオーガー等の送出部材162が回転可能に配置されている。送出部材162は、回収された付着物を軸方向(図面に垂直な方向)に沿って搬送し、画像形成装置1の装置本体1aの前面又は背面側の端部に配置された図示しない回収システムを介して回収容器へ収容する。
ドラム清掃装置16の本体160における開口部163の下端部には、感光体ドラム11の周面との間隙を封止するフィルム状の封止部材171が装着されている。
なお、ドラム清掃装置16は、クリーニングブレード161の感光体ドラム11の回転方向Aに沿った上流側に図示しないブラシ状のクリーニング部材を備えていても良い。
<クリーニングブレードの構成>
クリーニングブレード161は、図6に示されるように、所要の厚さTを有し、所要の自由長L及び感光体ドラム11の回転軸方向に沿った長尺な幅を有する細長い平面矩形の平板状に形成されている。クリーニングブレード161は、ゴム材料によって形成されている。クリーニングブレード161は、感光体ドラム11の周面の接線に対して所要の接触角θ(Contact Angle)を成すよう保持部材164の第2板部166に取り付けられている。クリーニングブレード161は、その先端が感光体ドラム11の表面に対して所要の接触圧NF(Normal Force)で当接するよう感光体ドラム11の表面に対して所要の食い込み量tだけ食い込んだ状態で固定されている。なお、図中破線は、感光体ドラム11を取り除いた自由状態のクリーニングブレード161を示している。クリーニングブレード161の接触角θは、例えば、5~30°程度に設定可能である。また、クリーニングブレード161の接触圧NFは、例えば、1.0~3.0gf/mm程度に設定可能である。クリーニングブレード161の食い込み量tは、例えば、0.5~2.0mm程度に設定可能である。
クリーニングブレード161は、図7に示されるように、被清掃手段の一例としての感光体ドラム11の周面に接触する先端部の一例としての少なくともエッジ部(接触部)161eを形成する接触層161aと、感光体ドラム11から離れて接触層161aを支持する基端部の一例としての支持層161bを備えている。接触層161aは、例えば、図7(a)に示されるように、感光体ドラム11の周面と接触するエッジ部161eを含む角部にのみ設けられる。この場合、クリーニングブレード161の支持層161bは、エッジ部161eを除くクリーニングブレード161の略全体を構成する。
また、接触層161aは、図7(b)に示されるように、クリーニングブレード161の長手方向に沿った感光体ドラム11側の先端部において、感光体ドラム11と対向する表面から背面にわたり厚さ方向に沿って位置する層として形成しても良い。接触層161aは、感光体ドラム11に接触する少なくとも接触部を形成するものであれば、クリーニングブレード161に設ける位置は、任意である。
クリーニングブレード161の接触層161aを構成する第1の材料としては、例えば、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、プロピレンゴム、ブタジエンゴム等のゴム材料が用いられる。また、クリーニングブレード161の支持層161bを構成する第2の材料としては、例えば、同じくポリウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、プロピレンゴム、ブタジエンゴム等のゴム材料が用いられる。
クリーニングブレード161の接触層161a及び支持層161bを構成する第1及び第2の材料は、例えば、同じポリウレタンゴムからなるものであっても、ポリウレタンゴムを構成する各重合成分の種類や量、あるいは製造条件や改質処理の条件などを変化させることにより、機械的特性である硬度が異なるものとして使用することができる。
ところで、上記の如く構成されるクリーニングブレード161は、図8に示されるように、感光体ドラム11の回転軸方向(以下、「幅方向」ともいう。)に延びる形状に形成されている。クリーニングブレード161の感光体ドラム11の回転軸方向に沿った長さである幅Wは、感光体ドラム11の回転軸方向に沿った全長Lよりも短く構成されている。また、クリーニングブレード161の幅Wは、感光体ドラム11の画像形成が可能な最大幅である最大通紙領域よりも広く設定されている。クリーニングブレード161の幅方向に沿った両端部は、感光体ドラム11の通紙領域の外側に位置する非通紙領域に接触している。
この実施の形態では、図8(a)に示されるように、第1の材料からなる接触層161aが、クリーニングブレード161の幅方向に沿った感光体ドラム11の最大通紙領域に対応した領域にのみ設けられている。したがって、クリーニングブレード161の接触層161aのうち、感光体ドラム11の非通紙領域に対応した接触層161a’は、第1の材料ではなく、支持層161bを構成する材料である第2の材料によって形成されている。
クリーニングブレード161を保持する保持部材164の第2板部166は、図5に示されるように、クリーニングブレード161の接触層161aが感光体ドラム11の表面に所要の接触圧NF(当接荷重)で当接することにより、当該感光体ドラム11の表面から反力を受ける。そのため、保持部材164の第2板部166は、その回転軸方向に沿った中央部に荷重が集中して撓みやすく、クリーニングブレード161の感光体ドラム11表面に対する当接荷重が低下する傾向にある。一方、クリーニングブレード161を保持する保持部材164の第2板部166は、その回転軸方向に沿った両端部が中央部に比較して荷重が集中せずに撓み難く、クリーニングブレード161の感光体ドラム11表面に対する当接荷重が中央部に比較して高くなる傾向にある。その結果、クリーニングブレード161の回転軸方向に沿った両端部は、感光体ドラム11表面に対する当接荷重が中央部に比較して高くなり、感光体ドラム11の回転軸方向に沿った両端部の感光層が摩耗しやすい。感光体ドラム11は、上述したように、その表面に無機保護層を備えているが、やはりクリーニングブレード161が当接することによる摩耗は、避けることができない。
クリーニングブレード161の幅方向に沿った両端部は、図8に示されるように、感光体ドラム11の非通紙領域に当接する部分であり、感光体ドラム11上に形成される画像に直接影響を与えるものではない。しかし、クリーニングブレード161の幅方向に沿った両端部において感光体ドラム11の感光層に摩耗が生じると、クリーニングブレード161の幅方向に沿った両端部から転写残トナーTやトナーの外添剤305等が漏れ易くなり、感光体ドラム11の通紙領域に移動して画質欠陥を引き起こす。
そこで、この実施の形態1に係るクリーニングブレード161の接触層161aは、感光体ドラム11の回転軸方向(幅方向)に延びる形状に形成され、回転軸方向に対して、両端部の硬度よりも中央部の硬度の方が高くなるように構成されている。
ここで、硬度は、JIS K 6253のタイプAで規定する硬度をいう。このJIS K 6253のタイプAで規定する硬度は、試料表面に定められた形状の押針を、バネを介して押し付けたときの押込み深さから硬さを求めるデュロメータのタイプAによる試験方法により測定された値である。硬度の測定には、アスカーゴム硬度計A型(アスカー社製)を用いた。
クリーニングブレード161は、図8に示されるように、第1の材料からなる接触層161aが感光体ドラム11の回転軸方向に沿った通紙領域にのみ設けられている。クリーニングブレード161の非通紙領域は、接触層161a’に相当する部分が支持層161bと同一の第2の材料によって形成されている。別言すれば、クリーニングブレード161の幅方向に沿った両端部には、第1の材料からなる接触層161aが設けられておらず、感光体ドラム11と接触する部分である接触層161a’まで支持層161bと同一の第2の材料によって形成されている。
そして、クリーニングブレード161の接触層161aを構成する第1の材料は、支持層161bを構成する第2の材料より硬度が高く設定されている。
クリーニングブレード161の接触層161aを構成する第1の材料は、上述したように、支持層161bを構成する第2の材料より硬度が高いが、材料の特性上の理由から永久変形しやすい材料である。これに対して、クリーニングブレード161の支持層161bを構成する第2の材料は、接触層161aを構成する第1の材料より硬度が低いが、永久変形し難い特性を有している。したがって、クリーニングブレード161の支持層161b及び接触層161a’は、感光体ドラム11の表面に所要の接触圧NF(当接荷重)で接触させた状態で長期間使用した場合であっても、永久変形(へたり)が生じ難く、所要の接触圧NFが維持される。
クリーニングブレード161の接触層161aを構成する第1の材料としては、上述したように、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、プロピレンゴム、ブタジエンゴム等のゴム材料が用いられる。また、クリーニングブレード161の支持層161bを構成する第2の材料としては、例えば、同じくポリウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、プロピレンゴム、ブタジエンゴム等のゴム材料が用いられる。
クリーニングブレード161の接触層161a及び支持層161bを構成する第1及び第2の材料は、ポリウレタンゴムを構成する各重合成分の種類(分子量など)や成分量、あるいは製造条件や改質処理の条件などを変化させることにより、上述した硬度の関係を満たすことが可能である。
また、この実施の形態1では、クリーニングブレード161の幅方向の中央部において、感光体ドラム11に接触する接触層161aの硬度よりも、感光体ドラム11から離れた基端部である支持層161bの硬度の方が低くなるように構成されている。
<クリーニングブレードの製造方法>
次に、上記の如く構成されるクリーニングブレード161の製造方法について説明する。ここでは、クリーニングブレード161の製造方法として、金型を用いて連続成形する方法を採用している。
まず、図9に示されるように、クリーニングブレード161を成形するための成形型200を用意する。成形型200は、上端面に全面が開口された開口部202を有するとともに、成形用の凹部203が長手方向に沿って形成された第1の金型201と、成形時に第1の金型201の開口部202を閉塞して密閉状態とする蓋体としての第2の金型204とから構成される。図9では、便宜上、成形型200を直線状に図示しているが、クリーニングブレード161を連続して成形するためには、第1の金型201は円筒乃至円柱形状に形成され、その外周面に凹部203が全周にわたり設けられる。また、第2の金型204は、可撓性を有する金属製ベルトなどから構成される。この成形型200では、同時に複数(図示例では、6つ)のクリーニングブレード161を製造可能となっている。第1の工程に先立って、クリーニングブレード161の接触層161aを構成する第1の材料を調合する。
<第1の工程>
次に、第1の工程として、図10及び図11(b)に示されるように、幅方向におけるクリーニングブレード161の接触層161a’に対応した端部分の長さに応じた間隙をあけて、幅方向中央部分のクリーニングブレード161の接触層161aを構成する第1の材料261aを、長手方向に沿って予め定められた長さにわたって形成する。このクリーニングブレード161の接触層161aを構成する第1の材料261aは、図7(a)及び図11(b)に示されるように、断面略半円筒形状に形成するのが望ましい。その際、第1の材料261aが長手方向及び幅方向に流動するのを規制するため、図示しない規制部材を適宜使用しても良い。
<第2の工程>
次に、クリーニングブレード161の接触層161aを構成する第1の材料261aが硬化した後、第2の工程として、クリーニングブレード161の支持層161b及び接触層161a’を構成する第2の材料261bを調合し、図10及び図11(c)に示されるように、当該第2の材料261bを第1の材料261aの上部に第1の金型201の凹部203から一部突出するように充填する。次に、第1の金型201の凹部203に充填された第2の材料261bが硬化した後、第1の金型201の凹部203を第3の金型204によって閉塞する。その際、第1の金型201の凹部203内の未硬化の第2の材料261bは、下流側へ流動して移動する。この第2の材料261bは、第1の金型201の凹部203内において、その厚さがクリーニングブレード161の厚さTと等しくなるように充填される。
<第3の工程>
第1の金型201は、第1の材料261aの充填時から加熱されるとともに、第2の金型204は、閉型時から加熱されて第2の材料261bを硬化させた後、第3の工程として、図10及び図11(d)に示されるように、第2の工程で作成されたクリーニングブレード161を構成する物体270を第1の金型201から取り出して、第2の工程で作成された物体を回転軸方向における個々のクリーニングブレード161の長さに応じて切断(カット)するとともに、図12に示されるように、長手方向に沿って第1の材料261aの部分を両断するように切断する。
こうすることによって、感光体ドラム11と接触する先端部に接触層161aを有し、基端部及び幅方向に沿った両端部に接触層161a’を兼用する支持層161bを有する6つのクリーニングブレード161が同時に製造される。
なお、実際に製造されるクリーニングブレード161は、その先端部に位置する接触層161aが断面扇形状に形成されたものではなく、図13に示されるように、接触層161aを形成する第1の材料261aの粘度や規制部材の使用の有無等にも依存するが、厚さに対して幅が相対的に大きい扁平な形状に形成されたものであっても良い。クリーニングブレード161の接触層161aは、厚さ方向に沿って所要の厚さ(例えば、0.5mm程度)を有していれば、機能上問題となることがない。
<ドラム清掃装置の作用>
この実施の形態1に係るドラム清掃装置16では、次のようにして、硬度が均一の板状の清掃部材を使用して部材形状で清掃能力を調整する構成に比べて、幅方向端部の像保持手段の摩耗を抑えつつ、幅方向の中央部の清掃能力を確保することが可能となっている。
すなわち、この実施の形態1に係るドラム清掃装置16は、図8に示されるように、クリーニングブレード161の接触層161aが感光体ドラム11の通紙領域に対応した部分にのみ設けられており、感光体ドラム11の回転軸方向に沿った両端部には、第1の材料からなる接触層161aと異なり支持層161bと同じ第2の材料からなる接触層161a’が設けられている。そして、クリーニングブレード161の接触層161aは、支持層161bよりJIS K 6253のタイプAで規定する硬度が高く設定されている。
そのため、クリーニングブレード161の接触層161aは、支持層161bに比較して硬度が高く、クリーニングブレード161を保持する保持部材164の長手方向に沿った中央部に撓みが発生したとしても、相対的に高い硬度によって感光体ドラム11表面の清掃性を確保することができる。その結果、クリーニングブレード161の接触層161aは、感光体ドラム11の回転軸方向に沿った中央部の清掃能力を確保することが可能となる。
また、この実施の形態1に係るクリーニングブレード161は、感光体ドラム11の回転軸方向に沿った両端部の接触層161a’が、接触層161aよりJIS K 6253のタイプAで規定する硬度が低い支持層161bと同一の第2の材料により構成されている。そのため、クリーニングブレード161の回転軸方向に沿った両端部は、接触層161aより硬度が低く、感光体ドラム11表面の清掃性が接触層161aに比較して低い。したがって、クリーニングブレード161を保持する保持部材164の長手方向に沿った両端部は、中央部に比較して撓み難いとしても、感光体ドラム11表面の清掃性が中央部に対して低く、感光体ドラム11の回転軸方向に沿った両端部に位置する感光層が摩耗することが抑制される。よって、感光体ドラム11の回転軸方向に沿った両端部に位置する感光層が摩耗することにより発生するクリーニングブレード161の転写残トナーや外添剤305の通過を抑制して画質が維持される。
比較例
この比較例は、図14に示されるように、特許文献3に記載の如く、弾性部材の重ね合わせ面側における長手方向中央部の自由長L1と端部の自由長L2の間にL1<L2の関係を満たすように構成したものである。
比較例は、硬度が均一の板状の清掃部材を使用して部材形状で清掃能力を調整するものであるが、弾性部材の長手方向中央部と端部とで自由長L1,L2の調節割合に伴う当接荷重の変化が、弾性部材の厚さも影響して極僅かであり、弾性部材の幅方向端部の像保持手段の摩耗を抑制することができない。
[実施の形態2]
図15は、実施の形態2に係る清掃部材を適用したドラム清掃装置を示すものである。この実施の形態2に係る清掃部材は、回転軸方向の端部において、像保持手段に接触する先端部の硬度よりも、像保持手段から離れた基端部の硬度の方が低くなるよう構成されている。
また、この実施の形態2では、清掃部材の幅方向の中央部において、像保持手段に接触する接触部の硬度よりも、像保持手段から離れた基端部の硬度の方が高くなるように構成されている。
すなわち、この実施の形態2は、図15に示されるように、クリーニングブレード161の幅方向に沿った両端部のうち、感光体ドラム11に接触する接触部161cが第3の材料によって形成されている。
このクリーニングブレード161の幅方向に沿った両端部のうち、感光体ドラム11に接触する接触部161cを第3の材料は、その硬度が接触層161aを形成する第1の材料より低く、且つ支持層161bを形成する第2の材料より高くなるように設定されている。
<クリーニングブレードの製造方法>
次に、上記の如く構成されるクリーニングブレード161の製造方法について説明する。
<第1の工程>
次に、第1の工程として、図16に示されるように、幅方向におけるクリーニングブレード161の接触部161cに対応した端部分の長さに応じた間隙をあけて、幅方向中央部分のクリーニングブレード161の接触層161aを構成する第1の材料261aを、長手方向に沿って予め定められた長さにわたって形成する。また、第1の工程として、図16に示されるように、幅方向における中央部分のクリーニングブレード161の接触層161aを構成する第1の材料261aの間に、幅方向におけるクリーニングブレード161の接触部161cを構成する第3の材料261cを、長手方向に沿って予め定められた長さにわたって形成する。その後、図示しない真空ポンプ等により第1の金型201内部を減圧させて、第1の材料261aの脱泡を行う。
<第2の工程>
次に、クリーニングブレード161の接触層161aを構成する第1の材料261a及び接触部161cを構成する第3の材料261cを硬化させた後、第2の工程として、クリーニングブレード161の支持層161bを構成する第2の材料261bを調合し、図11(c)及び図16に示されるように、当該第2の材料261bを第1の材料261a及び第3の材料261cの上部に充填する。この第2の材料261bは、第1の金型201の内部において、その厚さがクリーニングブレード161の厚さTと等しくなるように充填される。そして、第1の金型201には、クリーニングブレード161の上端面を押圧する第2の金型204が圧接された状態で閉型される。その後、図示しない真空ポンプ等により第1の金型201内部の圧力を低下させて、第2の材料261bの脱泡を行う。
<第3の工程>
そして、第1及び第2の金型201,204を加熱して第2の材料261bを硬化させた後、第3の工程として、図16に示されるように、第2の工程で作成されたクリーニングブレード161を構成する物体270を第1の金型201から取り出して、第2の工程で作成された物体を回転軸方向における個々のクリーニングブレード161の長さに応じて切断(カット)するとともに、長手方向に沿って第1の材料261aの部分を両断するように切断する。
こうすることによって、図15に示されるように、感光体ドラム11と接触する先端部に接触層161a及び接触部161cを有し、支持層161bを有する6つのクリーニングブレード161が同時に製造される。
このように、実施の形態2に係るクリーニングブレード161は、幅方向の端部において、感光体ドラム11に接触する接触部161cの硬度が、感光体ドラム11から離れた基端部である支持層161bの硬度よりも高くなるよう構成されている。
そのため、クリーニングブレード161は、幅方向の端部に位置する接触部161cの硬度を、感光体ドラム11の回転軸方向に沿った両端部の清掃性を考慮して設定することができ、幅方向端部の感光体ドラム11の摩耗を抑えつつ、幅方向の中央部の清掃能力を確保することができるのは勿論のこと、幅方向端部の感光体ドラム11の清掃性をも満足させることができる。
[実施の形態3]
この実施の形態3に係る清掃部材は、回転軸方向の中央部において、像保持手段に接触する先端部の硬度よりも、像保持手段から離れた基端部の硬度の方が高くなるように構成されている。
そのため、この実施の形態3に係る清掃部材は、回転軸方向の中央部において、像保持手段に接触する先端部の硬度よりも、像保持手段から離れた基端部の硬度の方が高くなるように構成されているため、像保持手段に接触する先端部の硬度を相対的に低く設定することで、像保持手段の通紙領域における感光層の摩耗を抑制することができる。
なお、前記実施の形態では、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)及びブラック(K)の各作像装置10(Y,M,C,K)を有するフルカラーの画像形成装置について説明したが、ブラック(K)の作像装置10Kのみからなるモノクロの画像形成装置についても同様に適用することができることは勿論である。
また、前記実施の形態では、像保持手段として感光体ドラムに適用した場合について説明したが、像保持手段としては、中間転写ベルトや各種ロールなど種々のものに同様に適用することができることは勿論である。
1…画像形成装置
1a…装置本体
10Y~10K…フルカラーの作像装置
11…感光体ドラム
16…ドラム清掃装置
161…クリーニングブレード
161a…接触層
161a’…接触層
161b…支持層

Claims (3)

  1. 像保持手段の回転軸方向に対応する長手方向に延びる型に対して、前記回転軸方向における清掃部材の端部分の長さに応じた間隙をあけて、回転軸方向中央部分の前記清掃部材の先端部を構成する第1の材料を、長手方向に沿って、予め定められた長さに形成していく第1の工程と、
    前記清掃部材の基端部を構成する第2の材料を、前記第1の材料の上部に充填する第2の工程と、
    前記第2の工程で作成された物体を、前記回転軸方向における前記清掃部材の長さに応じて切断するとともに、前記長手方向に沿って前記第1の材料の部分を両断するように切断する第3の工程と、
    を実行することを特徴とする清掃部材の製造方法。
  2. 前記第1の工程と、前記第2の工程との間に実行される第4の工程であって、前記長手方向に対して、前記第1の材料どうしの間に、前記第1の材料よりも硬度が低い第2の材料を形成する第4の工程、
    を実行する請求項1に記載の清掃部材の製造方法。
  3. 画像を保持して回転する像保持手段と、
    前記像保持手段を清掃する清掃部材と、
    を備え、
    前記清掃部材として、請求項1又は2のいずれかに記載の製造方法により製造された清掃部材を用いた画像形成装置。
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