JP6930164B2 - 現像剤搬送部材の封止構造、現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

現像剤搬送部材の封止構造、現像装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

この発明は、現像剤搬送部材の封止構造、現像装置及び画像形成装置に関する。
従来、現像装置においては、生産性向上のニーズに伴って、現像剤搬送部材の回転速度が高速化する傾向にある。現像装置は、現像剤搬送部材の回転速度が高速になると、現像剤搬送部材の軸受部で発生する摺動熱によってトナー同士が固着して“グリット”と呼ばれるトナーの凝集体(塊り)が生成される場合がある。現像装置の軸受部で“グリット”と呼ばれるトナーの凝集体が生成された場合には、当該トナーの凝集体が軸受部から現像装置の内部へ移動して現像に使用され、画像上に色点が発生する虞れを有している。特に、現像装置では、トナー供給口から供給されるトナーを崩すため、現像剤搬送部材にマイラーフィルムを装着する場合がある。かかる現像装置では、マイラーフィルムの弾性変形に伴ってトナー供給口から供給されたトナーが飛散し、トナー供給口に隣接する軸受部に侵入することで“グリット”が悪化する傾向にある。
そこで、軸受部にトナーが侵入することで発生する技術的課題に関連する先行技術としては、特許文献1及び2等に開示されたものが既に提案されている。
特許文献1は、現像装置内に配設されている回転部材の回転軸端部を軸支する軸受部材と回転部材との間に、現像装置内に収納されているトナーや現像剤の軸受部材の軸受部への侵入を防止するためのシール部材を配設する現像装置において、シール部材から軸受部材に侵入するトナーを排出するトナー排出口を軸受ハウジングに具備するように構成したものである。
特許文献2は、複写装置の駆動部分の軸受摺動部の周囲全てを覆って、軸受摺動部への異物の侵入を防止する筒状の本体カバーと、前記本体カバーを複写装置側に取り付ける取り付け手段と、を具備するように構成したものである。
特開2000−147904号公報 特開平10−287022号公報
この発明の目的は、フィルム状の現像剤崩し部材が、その一部に当該現像剤崩し部材の回転に伴い飛散される現像剤が軸受部へ移動するのを軸受部の壁面に接触して規制する規制部を備えない場合に比較して、現像剤搬送部材の軸受部に現像剤が侵入することにより、現像剤の凝集体が発生するのを抑制することにある。
請求項1に記載された発明は、現像剤搬送部材の軸受部側の端部に装着され、その先端が弾性変形した状態から自由形状に復帰する際に前記現像剤搬送部材の軸受部側の端部に存在する現像剤を崩すフィルム状の現像剤崩し部材と、
前記現像剤崩し部材と一体又は機能を分離独立させて設けられ、前記軸受部の壁面に接触して前記フィルム状の現像剤崩し部材の先端が弾性変形した状態から自由形状に復帰する際の復元力を緩和することにより前記現像剤の前記軸受部への侵入を規制する規制部材と、
を備える現像剤搬送部材の封止構造である。
請求項2に記載された発明は、前記現像剤搬送部材は、現像剤供給口から供給される前記現像剤を搬送する部材であり、
前記規制部材は、前記現像剤供給口側の端部に設けられ、その先端が前記現像剤供給口の外部に突出する請求項1に記載の現像剤搬送部材の封止構造である。
請求項3に記載された発明は、前記現像剤崩し部材は、前記現像剤搬送部材に固定される固定端部と、前記現像剤搬送部材が回転する間に弾性変形した状態から自由形状に復元して前記現像剤を崩す自由端部と、前記軸受部の壁面に常時接触する接触端部とを有する略扇形状又は略三角形状に形成される請求項1又は2に記載の現像剤搬送部材の封止構造である。
請求項4に記載された発明は、前記規制部材は、前記現像剤崩し部材が前記現像剤の崩し動作を行う際の弾性変形を規制することで前記現像剤の飛散を抑制する請求項1乃至3のいずれかに記載の現像剤搬送部材の封止構造である。
請求項5に記載された発明は、前記規制部材は、前記現像剤崩し部材と一体に設けられる請求項4に記載の現像剤搬送部材の封止構造である。
請求項6に記載された発明は、前記規制部材は、前記軸受部の壁面に接触して当該軸受部の少なくとも一部を覆うことにより、前記現像剤崩し部材の回転に伴い飛散される前記現像剤が前記軸受部へ侵入するのを規制する請求項1乃至3のいずれかに記載の現像剤搬送部材の封止構造である。
請求項7に記載された発明は、前記規制部材は、前記現像剤崩し部材と一体に設けられ、前記現像剤崩し部材と前記規制部材との間には、切り込みが形成される請求項6に記載の現像剤搬送部材の封止構造である。
請求項8に記載された発明は、外部から供給される現像剤を装置本体の内部に搬送する現像剤搬送部材と、
前記現像剤搬送部材を軸支する軸受部に隣接して装着され、前記現像剤搬送部材の端部に存在する現像剤を崩すフィルム状の現像剤崩し部材と、
前記現像剤崩し部材と一体又は機能を分離独立させて設けられ、前記軸受部の壁面に接触して前記現像剤の前記軸受部への侵入を規制する規制部材と、
を備え、
前記現像剤搬送部材として請求項1乃至7のいずれかに記載の現像剤搬送部材の封止構造を適用した現像装置である。
請求項9に記載された発明は、潜像を保持する像保持体と、
前記像保持体に保持された潜像を現像剤により現像する現像手段と、
を備え、
前記現像手段として、請求項8に記載された現像装置を用いた画像形成装置である。
請求項1に記載された発明によれば、フィルム状の現像剤崩し部材が、その一部に当該現像剤崩し部材の回転に伴い飛散される現像剤が軸受部へ移動するのを軸受部の壁面に接触して規制する規制部を備えない場合に比較して、現像剤搬送部材の軸受部に現像剤が侵入することにより、現像剤の凝集体が発生するのを抑制することができる。
請求項2に記載された発明によれば、現像剤供給口から供給される現像剤を崩して確実に搬送しつつ、現像剤搬送部材の軸受部に現像剤が侵入することにより、現像剤の凝集体が発生するのを抑制することができる。
請求項3に記載された発明によれば、現像剤崩し部材を容易に形成することができる。
請求項4に記載された発明によれば、現像剤の飛散に起因して現像剤の凝集体が発生するのを抑制することができる。
請求項5に記載された発明によれば、部品点数が増加することなく、規制部材を設けることができる。
請求項6に記載された発明によれば、現像剤が軸受部へ侵入するのを規制することにより、現像剤の凝集体が発生するのを抑制することができる。
請求項7に記載された発明によれば、規制部材が現像剤の崩し効果に影響するのを低減できる。
請求項8に記載された発明によれば、簡易な構成で現像剤の凝集体が発生するのを抑制することができる。
請求項9に記載された発明によれば、請求項8に記載された現像装置を用いない場合に比較して、現像剤搬送部材の軸受部に現像剤が侵入することにより、現像剤の凝集体が発生するのを抑制することができ、現像剤の凝集体に起因した画質の低下を低減できる。
この発明の実施の形態1に係る現像剤搬送部材の封止構造及び現像装置を適用した画像形成装置を示す概略構成図である。 この発明の実施の形態1に係る画像形成装置の画像形成部を示す構成図である。 プロセスカートリッジを示す断面構成図である。 プロセスカートリッジを示す外観斜視図である。 プロセスカートリッジを示す背面構成図である。 プロセスカートリッジを示す外観斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る現像剤搬送部材の封止構造を適用した現像装置を示す外観斜視図である。 現像装置のトナー供給部を示す正面構成図である。 現像装置のトナー供給部を示す斜視構成図である。 現像装置のトナー供給部を示す一部判断の背面構成図である。 この発明の実施の形態1に係る現像剤搬送部材の封止構造を適用した現像装置を示す概略構成図である。 現像装置のトナー供給部を示す断面構成図である。 トナー崩し部材を示す平面構成図である。 トナー搬送部を示す平面構成図である。 現像装置のトナー供給部の要部を示す斜視構成図である。 現像装置のトナー供給部を示す斜視構成図である。 現像装置のトナー供給部を示す断面構成図である。 現像装置のトナー供給部を示す断面構成図である。 この発明の実施の形態2に係る現像剤搬送部材の封止構造を適用した現像装置の要部を示す斜視構成図である。
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[実施の形態1]
図1及び図2は、実施の形態1に係る現像剤搬送部材の封止構造及び現像装置を適用した画像形成装置を示すものである。図1はその画像形成装置の全体の概要を示し、図2はその画像形成装置における要部(作像装置など)を拡大して示している。
<画像形成装置の全体の構成>
実施の形態1に係る画像形成装置1は、例えばカラープリンタとして構成されたものである。この画像形成装置1は、現像剤4を構成するトナーで現像されるトナー像を形成する画像形成部の一例としての複数の作像装置10と、各作像装置10で形成されたトナー像をそれぞれ保持して最終的に記録媒体の一例としての記録用紙5に二次転写する二次転写位置まで搬送する中間転写装置20と、中間転写装置20の二次転写位置に供給すべき所要の記録用紙5を収容して搬送する給紙装置50と、中間転写装置20で二次転写された記録用紙5上のトナー像を定着させる定着装置40等を備えている。なお、図中の1aは画像形成装置1の装置本体を示し、この装置本体1aは支持構造部材、外装カバー等で形成されている。
作像装置10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色のトナー像をそれぞれ専用に形成する4つの作像装置10Y,10M,10C,10Kで構成される。これらの4つの作像装置10(Y,M,C,K)は、装置本体1aの内部空間において傾斜した状態で1列に並べた状態となるよう配置されている。4つの作像装置10(Y,M,C,K)は、イエロー(Y)の作像装置10Yが鉛直方向に沿った上方に位置して相対的に高く、ブラック(K)の作像装置10Kが相対的に低くなる位置に存在している。
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各作像装置10(Y,M,C,K)は、図1や図2に示されるように、静電潜像を保持する像保持体の一例としての回転する感光体ドラム11を備えており、この感光体ドラム11の周囲に、次のようなトナー像形成手段の一例としての各装置が主に配置されている。主な装置とは、感光体ドラム11の像形成が可能な周面(像保持面)を所要の電位に帯電させる帯電装置12と、感光体ドラム11の帯電された周面に画像の情報(信号)に基づく光を照射して電位差のある(各色用の)静電潜像を形成する静電潜像形成手段の一例としての露光装置13と、その静電潜像を対応する色(Y,M,C,K)の現像剤4のトナーで現像してトナー像にする現像装置14(Y,M,C,K)と、その各トナー像を中間転写装置20に転写する一次転写手段の一例としての一次転写装置15(Y,M,C,K)と、一次転写後における感光体ドラム11の像保持面に残留して付着するトナー等の付着物を取り除いて清掃するドラム清掃装置16(Y,M,C,K)等である。
感光体ドラム11は、接地処理される円筒状又は円柱状の基材の周面に感光材料からなる光導電性層(感光層)を有する像保持面を形成したものである。この感光体ドラム11は、図示しない回転駆動装置から動力が伝達されて矢印Aで示す方向に回転するように支持されている。
帯電装置12は、感光体ドラム11に接触した状態で配置される接触型の帯電ロールで構成される。帯電装置12には帯電用電圧が供給される。帯電用電圧としては、現像装置14が反転現像を行うものである場合、その現像装置14から供給されるトナーの帯電極性と同じ極性の電圧又は電流が供給される。なお、帯電装置12としては、感光体ドラム11の表面に非接触状態で配置されるスコロトロン等の非接触型の帯電装置を用いてもよい。
露光装置13は、画像形成装置1に入力される画像の情報に応じて構成される光を、帯電された後の感光体ドラム11の周面に対して照射して静電潜像を形成するものである。露光装置13には、潜像形成時になると画像形成装置1に任意の手段で入力される画像の情報(信号)が送信される。
露光装置13は、感光体ドラム11の軸方向に沿って配列された複数の発光素子としてのLED(Light Emitting Diode)により感光体ドラム11に画像情報に応じた光を照射して静電潜像を形成するLEDプリントヘッドからなるものである。なお、露光装置13としては、画像情報に応じて構成されるレーザー光を感光体ドラム11の軸方向に沿って偏向走査するものを用いても良い。
現像装置14(Y,M,C,K)はいずれも、図2に示されるように、開口部と現像剤4の収容室が形成された現像剤収容容器の一例としての装置ハウジング140の内部に、現像剤4を保持して感光体ドラム11と向き合う現像領域まで搬送する現像剤保持体の一例としての現像ロール141と、現像剤4を攪拌しながら現像ロール141を通過させるよう搬送するスクリューオーガー等からなる攪拌供給部材142及び攪拌搬送部材143と、現像ロール141に保持される現像剤の量(層厚)を規制する層厚規制部材144などを配置して構成したものである。この現像装置14には、その現像ロール141と感光体ドラム11の間に現像用電圧が図示しない電源装置から供給される。また、現像ロール141や攪拌供給部材142及び攪拌搬送部材143は、図示しない駆動装置からの動力が伝達されて所要の方向に回転する。さらに、上記4色の現像剤4(Y,M,C,K)としては、非磁性トナーと磁性キャリアを含む二成分現像剤が使用される。なお、現像装置の構成については、後に詳述する。
一次転写装置15(Y,M,C,K)は、感光体ドラム11の周囲に中間転写ベルト21を介して接触し回転するとともに一次転写用電圧が供給される一次転写ロールを備えた接触型の転写装置である。一次転写用電圧としては、トナーの帯電極性と逆の極性を示す直流の電圧が図示しない電源装置から供給される。
ドラム清掃装置16は、図2に示されるように、一部が開口する容器状の本体160と、一次転写後の感光体ドラム11の周面に所要の圧力で接触するように配置されて残留トナー等の付着物を取り除いて清掃する清掃板161と、清掃板161で取り除いたトナー等の付着物を回収して図示しない回収システムに送り出すよう搬送するスクリューオーガー等の送出部材162等で構成されている。清掃板161としては、ゴム等の材料からなる板状の部材(例えばブレード)が使用される。
中間転写装置20は、図1に示されるように、各作像装置10(Y,M,C,K)の上方の位置に存在するように配置される。この中間転写装置20は、感光体ドラム11と一次転写装置15(一次転写ロール)の間となる一次転写位置を通過しながら矢印Bで示す方向に回転する中間転写ベルト21と、中間転写ベルト21をその内面から所望の状態に保持して回転自在に支持する複数のベルト支持ロール22〜26と、ベルト支持ロール25に支持されている中間転写ベルト21の外周面(像保持面)側に配置されて中間転写ベルト21上のトナー像を記録用紙5に二次転写させる二次転写部材の一例としての二次転写装置30と、二次転写装置30を通過した後に中間転写ベルト21の外周面に残留して付着する転写残トナーや紙粉等の付着物を取り除いて清掃する本実施の形態に係る清掃装置の一例としてのベルト清掃装置27とで主に構成されている。
中間転写ベルト21としては、例えばポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等の合成樹脂にカーボンブラック等の抵抗調整剤などを分散させた材料で製作される無端状のベルトが使用される。また、ベルト支持ロール22は図示しない駆動装置によって回転駆動される駆動ロールとして構成され、ベルト支持ロール23は中間転写ベルト21の走行位置などを保持する面出しロールとして構成され、ベルト支持ロール24は中間転写ベルト21に張力を付与する張力付与ロールとして構成され、ベルト支持ロール25は二次転写のバックアップロールとして構成され、ベルト支持ロール26はベルト清掃装置27が接触する中間転写ベルト21を背面側から支持する支持ロールとして構成されている。
二次転写装置30は、図1に示されるように、中間転写装置20におけるベルト支持ロール25に支持されている中間転写ベルト21の外周面部分である二次転写位置において、中間転写ベルト21の周面に接触して回転するとともに二次転写用電圧が供給される二次転写ロール31を備えた接触型の転写装置である。また、二次転写ロール31又は中間転写装置20の支持ロール25には、トナーの帯電極性と逆極性又は同極性を示す直流の電圧が二次転写用電圧として供給される。
ベルト清掃装置27は、一部が開口する収容容器の一例としての本体270と、二次転写後の中間転写ベルト21の周面に所要の圧力で接触するように配置されて残留トナー等の付着物を取り除いて清掃する清掃板271と、清掃板271で取り除いたトナー等の付着物を回収して図示しない回収システムに送り出すよう搬送するスクリューオーガー等の送出部材272等で構成されている。清掃板271としては、ゴム等の材料からなる板状の部材が使用される。
定着装置40は、表面温度が所要の温度に保持されるよう加熱源によって加熱されるベルト形態又はドラム形態の加熱用回転体41と、この加熱用回転体41の軸方向にほぼ沿う状態で所定の圧力で接触して回転するベルト形態又はドラム形態の加圧用回転体42などを配置して構成されたものである。この定着装置40では、加熱用回転体41と加圧用回転体42が接触する接触部が所要の定着処理(加熱及び加圧)を行う定着処理部(ニップ部)となる。
給紙装置50は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の作像装置10(Y,M,C,K)の下方側の位置に存在するように配置される。この給紙装置50は、所望のサイズ、種類等の記録用紙5を積載した状態で収容する単数(又は複数)の用紙収容体51と、用紙収容体51から記録用紙5を1枚ずつ送り出す送出装置52,53とで主に構成されている。用紙収容体51は、例えば、装置本体1aの正面(使用者が操作時に向き合う側面)側、図示例では左側面側に引き出すことができるように取り付けられている。
記録用紙5としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンタ等に使用される普通紙、薄紙、OHPシート等が挙げられる。定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、記録媒体5の表面もできるだけ平滑であることが好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等の坪量が相対的に大きい所謂厚紙なども使用することができる。
給紙装置50と二次転写装置30との間には、給紙装置50から送り出される記録用紙5を二次転写位置まで搬送する単数(又は複数)の用紙搬送ロール対54や搬送ガイド55等で構成される給紙搬送路56が設けられている。用紙搬送ロール対54は、例えば記録用紙5の搬送時期を調整するロール(レジストロール)として構成されている。また、二次転写装置30と定着装置40との間には、二次転写装置30の二次転写ロール31から送り出される二次転写後の記録用紙5を定着装置40まで搬送するための搬送ガイド57,58等が設けられている。さらに、装置本体1aに形成される用紙の排出口に近い部分には、定着装置40から送り出される定着後の記録用紙5を搬送ガイド59を介して装置本体1aの上部に設けられた用紙排出部60に排出するための用紙排出ロール対61が配置されている。
定着装置40と用紙排出ロール対61との間には、用紙搬送路を切り替える切替ゲート62を備えている。用紙排出ロール対61は、その回転方向が正転方向(排出方向)と逆転方向に切り替え可能となっている。記録用紙5の両面に画像を形成する場合には、片面に画像が形成された記録用紙5の後端が切替ゲート62を通過した後、用紙排出ロール対61の回転方向を正転方向(排出方向)から逆転方向に切り替える。用紙排出ロール対61によって逆転方向に搬送される記録用紙5は、切替ゲート62によって搬送経路が切り替えられ、略鉛直方向に沿うように形成された両面用搬送経路63へと搬送される。両面用搬送経路63は、表裏を反転させた状態で記録用紙5を用紙搬送ロール対54へと搬送する用紙搬送ロール対64と、搬送ガイド65〜68等を備えている。
図1中、符号70は画像形成装置1の装置本体1aの正面(図中、左側面)に開閉自在に設けられた手差しトレイを示しており、手差しトレイ70と用紙搬送ロール対54との間には、手差しトレイ70に収容された記録用紙5を1枚ずつ送り出す送出装置71と、複数の用紙搬送ロール対72〜74や搬送ガイド75等で構成される手差し給紙搬送路76が設けられている。
また、図1中符号145(Y,M,C,K)は、紙面に垂直な方向に沿って複数配列され、対応する現像装置14(Y,M,C,K)に供給する少なくともトナーを含む現像剤を収容したトナーカートリッジをそれぞれ示している。
さらに、図1中符号100は、画像形成装置1の動作を統括的に制御する制御装置を示している。制御装置100は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、あるいはこれらCPUやROM等を接続するバス、通信インターフェイスなどを備える。
<画像形成装置の動作>
以下、画像形成装置1による基本的な画像形成動作について説明する。
ここでは、前記4つの作像装置10(Y,M,C,K)を使用して、4色(Y,M,C,K)のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像を形成する動作について説明する。
画像形成装置1は、制御装置100が画像形成動作(プリント)の要求の指令情報を受けると、4つの作像装置10(Y,M,C,K)、中間転写装置20、二次転写装置30、定着装置40等が始動する。
そして、各作像装置10(Y,M,C,K)においては、まず各感光体ドラム11が矢印Aで示す方向に回転し、各帯電装置12が各感光体ドラム11の表面を所要の極性(実施の形態1ではマイナス極性)及び電位にそれぞれ帯電させる。続いて、露光装置13が、帯電後の感光体ドラム11の表面に対し、画像形成装置1に入力される画像の情報を各色成分(Y,M,C,K)に変換して得られる画像の信号に基づいて発光される光を照射し、その表面に所要の電位差で構成される各色成分の静電潜像をそれぞれ形成する。
続いて、各作像装置10(Y,M,C,K)が、感光体ドラム11に形成された各色成分の静電潜像に対し、所要の極性(マイナス極性)に帯電された対応する色(Y,M,C,K)のトナーを現像ロール141からそれぞれ供給して静電的に付着させて現像を行う。この現像により、各感光体ドラム11に形成された各色成分の静電潜像は、その対応する色のトナーでそれぞれ現像された4色(Y,M,C,K)のトナー像として顕像化される。
続いて、各作像装置10(Y,M,C,K)の感光体ドラム11上に形成された各色のトナー像が一次転写位置まで搬送されると、一次転写装置15(Y,M,C,K)が、その各色のトナー像を中間転写装置20の矢印Bで示す方向に回転する中間転写ベルト21に対して順番に重ね合わされるような状態で一次転写させる。
また、一次転写が終了した各作像装置10では、ドラム清掃装置16が付着物を掻き取るように除去して感光体ドラム11の表面を清掃する。これにより、各作像装置10は、次の作像動作が可能な状態にされる。
続いて、中間転写装置20では、中間転写ベルト21の回転により一次転写されたトナー像を保持して二次転写位置まで搬送する。一方、給紙装置50では、作像動作に合わせて所要の記録用紙5を給紙搬送路56に送り出す。給紙搬送路56では、レジストロールとしての用紙搬送ロール対54が記録用紙5を転写時期に合わせて二次転写位置に送り出して供給する。
二次転写位置においては、二次転写装置30の二次転写ロール31が、中間転写ベルト21上のトナー像を記録用紙5に一括して二次転写させる。また、二次転写が終了した中間転写装置20では、ベルト清掃装置27が、二次転写後の中間転写ベルト21の表面に残留した転写残トナーや紙粉等の付着物を取り除いて清掃する。
続いて、トナー像が二次転写された記録用紙5は、中間転写ベルト21と二次転写ロール31から剥離された後に搬送ガイド57,58を介して定着装置40まで搬送される。定着装置40では、回転する加熱用回転体41と加圧用回転体42との間の接触部に二次転写後の記録用紙5を導入して通過させることにより、必要な定着処理(加熱及び加圧)をして未定着のトナー像を記録用紙5に定着させる。最後に、定着が終了した後の記録用紙5は、その片面への画像の形成を行うだけの画像形成動作のときは、用紙排出ロール対61により、例えば、装置本体1aの上部に設置された用紙排出部60に排出される。
また、記録用紙5の両面に画像を形成するときは、片面に画像が形成された記録用紙5を用紙排出ロール対61により用紙排出部60に排出せずに、用紙排出ロール対61が記録用紙5の後端を保持している間に当該用紙排出ロール対61の回転方向を逆転方向に切り替える。用紙排出ロール対61により逆方向に搬送される記録用紙5は、切替ゲート62の上部を通過した後、用紙搬送ロール対64や搬送ガイド65〜68等を備えた両面用搬送経路63を介して表裏が反転された状態で用紙搬送ロール対54へと再度搬送される。用紙搬送ロール対54は、記録用紙5を転写時期に合わせて二次転写位置に送り出して供給し、記録用紙5の裏面に画像を形成し、用紙排出ロール対61によって装置本体1aの上部に設置された用紙排出部60に排出する。
以上の動作により、4色のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像が形成された記録用紙5が出力される。
<現像剤搬送部材の封止構造及び現像装置の構成>
図3はこの発明の実施の形態1に係る現像剤搬送部材の封止構造を適用した現像装置を備えた画像形成ユニットを示す断面構成図である。
この実施の形態では、図3に示されるように、感光体ドラム11と、この感光体ドラム11の周囲に配置される帯電装置12、現像装置14、ドラム清掃装置16からなる画像形成部材とが、画像形成ユニットの一例であるプロセスカートリッジ80としてユニット化されて一体的に組み付けられている。なお、露光装置13は、プロセスカートリッジ80とは別に単独でユニット化されている。
図4はプロセスカートリッジ80を装着方向に沿った手前側の斜め上方からみた外観斜視図であり、図5はプロセスカートリッジ80を装着方向に沿った先端側(奥側)からみた側面図であり、図6はプロセスカートリッジ80を装着方向に沿った奥側の斜め下方からみた外観斜視図である。
プロセスカートリッジ80は、図4乃至図6に示されるように、感光体ドラム11、帯電装置12、現像装置14、ドラム清掃装置16を一体的にユニット化して装着した画像形成ユニット本体の一例としてのプロセスカートリッジ本体81を備えている。図示の実施形態において、プロセスカートリッジ本体81は、現像装置14の筐体140やドラム清掃装置16の本体160、更にはプロセスカートリッジ80の装着方向に沿った手前側及び奥側の端部にそれぞれ配置されたフレーム部材82,83aなどから構成されている。
感光体ドラム11は、プロセスカートリッジ本体81のフレーム部材82,83aに回転自在に装着されている。一方、現像装置14は、図5に示されるように、プロセスカートリッジ本体81に対して上端部に位置する揺動支点146を中心にして、現像ロール141が感光体ドラム11に対して接離する方向に揺動自在に取り付けられている。また、現像装置14は、現像装置14の装置ハウジング140と、感光体ドラム11が回転自在に装着されたプロセスカートリッジ本体81のフレーム部材82,83aとの間に掛け渡されたコイルスプリング等の弾性部材147によって、現像ロール141の軸方向に沿った両端部に配置された間隙設定部材としての図示しないトラッキングロールが感光体ドラム11の表面に当接するよう構成されている。このように構成することにより、感光体ドラム11と現像ロール141との間隙(所謂DRS)が所要の値に精度良く保持される。プロセスカートリッジ80の装着方向に沿った先端側の端面には、図5及び図6に示されるように、感光体ドラム11に駆動力を伝達する第1の駆動力伝達部77と、現像ロール141に駆動力を伝達する第2の駆動力伝達部78とが突出した状態でそれぞれ設けられている。なお、図5及び図6中、符号83,84は、プロセスカートリッジ80を画像形成装置1の装置本体1aに装着するための凹部をそれぞれ示している。
図7はこの実施の形態に係る現像装置をそれぞれ装着方向に沿った手前側及び奥側から観た形状を示す外観斜視図である。
現像装置14は、図7に示されるように、装置ハウジング140の上部に設けられた開口部148から現像ロール141の一部が外部に露出している。また、現像装置14の装置ハウジング140の背面側の端部には、対応するトナーカートリッジ145((Y,M,C,K)からトナーが供給されるトナー供給部149と、当該トナー供給部149に設けられた後述するトナー供給口を開閉する開閉部材150が設けられている。
現像装置14のトナー供給部149は、図8に示されるように、プロセスカートリッジ80を画像形成装置1の装置本体1aに装着することにより、装置本体1a側に配置されたトナー供給装置110のトナー供給パイプ111の下端部に装着された供給部材112と連結される。その際、現像装置14の開閉部材150は、供給部材112により押動されてコイルスプリング150aの弾性力に抗して移動し後述するトナー供給口を開放する。
図9はプロセスカートリッジ80を画像形成装置1の装置本体1aに装着した状態を示す斜視構成図、図10はプロセスカートリッジ80を画像形成装置1の装置本体1aに装着した状態を示す一部破断の背面構成図である。
現像装置14は、プロセスカートリッジ80を画像形成装置1の装置本体1aに装着することにより、トナー供給装置110のトナー供給パイプ111からトナー供給口151を介してトナーが所要のタイミングで供給される。
現像装置14は、図11に示されるように、トナー供給部149のトナー供給口151から供給されたトナーを、撹拌搬送部材143によって軸方向に沿って搬送する。現像装置14の装置ハウジング140の内部に供給されたトナーは、撹拌搬送部材143によって搬送される間に装置ハウジング140の内部に収容された現像剤4と撹拌されて摩擦帯電され所要の電荷が付与される。撹拌搬送部材143によって軸方向の端部まで搬送された現像剤4は、仕切り壁152の端部に開口された第1の開口部153を介して撹拌供給部材142へと受け渡される。撹拌搬送部材143の端部には、当該撹拌搬送部材143によって搬送された現像剤4を上流側へと戻す搬送羽根154が設けられている。
撹拌供給部材142へと受け渡された現像剤4は、現像ロール141に供給されつつ撹拌供給部材142の軸方向に沿って搬送される。撹拌供給部材142によって軸方向の端部まで搬送された現像剤4は、仕切り壁152の端部に開口された第2の開口部155を介して撹拌搬送部材143へと受け渡されて循環するように搬送される。
撹拌搬送部材143の供給側の端部には、図12に示されるように、トナー供給口151から供給されたトナーを現像装置14の装置ハウジング140の内部へと搬送するトナー搬送部156が設けられている。トナー搬送部156は、図示しない駆動手段によって回転駆動される回転軸157と、その外周に螺旋状に形成された搬送羽根158とから構成されている。トナー搬送部156の回転軸157の先端157aは、軸受部材159を介して現像装置14のトナー供給部149の端部に回転自在に支持されている。なお、図12中、符号170はトナー搬送部155の回転軸156に設けられたフランジ部を、171は装置ハウジング140の軸受部材159側の側壁をそれぞれ示している。フランジ部170は、トナー供給口151から供給されたトナーが軸受部材159側へ移動するのを回避するために設けられている。
トナー搬送部156の軸受部材159に隣接する軸受部側の端部(トナー供給口151の上流側)には、トナー供給口151から供給されるトナーを崩すポリエチレンテレフタレート(PET)製のマイラーフィルム(商品名)等からなるトナー崩し部材172が装着されている。トナー搬送部156の回転軸157には、トナー崩し部材172を取り付けるための平面略L字形状の凸部173が一体的に形成されている。また、トナー崩し部材172の取付側の端部172aには、トナー搬送部156の凸部173に対応した平面略L字形状の切り込み174(図13参照)が形成されている。トナー崩し部材172は、平面略L字形状の切り込み174を介してトナー搬送部156の凸部173に圧入されることにより固定した状態で装着される。なお、トナー崩し部材172は、接着等の手段によってトナー搬送部156に装着しても勿論良い。
トナー崩し部材172は、図13(a)(b)に示されるように、例えば、平面略三角形状又は扇形状に形成される。トナー崩し部材172は、図14及び図15に示されるように、トナー搬送部156に固定される固定端部172aと、トナー搬送部156が回転する間に弾性変形した状態から自由形状に復元して現像剤4の一例としてのトナーを崩す自由端部172bと、軸受部の壁面171に常時接触する当該トナー崩し部材172と一体的に形成された規制部材の一例としての接触端部172cとを有する。
更に説明すると、トナー崩し部材172は、現像装置14の装置ハウジング140の軸受部側に延存する接触端部172cを有している。このトナー崩し部材172の接触端部172cは、図16に示されるように、常時、現像装置14の装置ハウジング140の軸受部側の端面171に接触して湾曲した形状となっている。また、トナー崩し部材172は、図15に示されるように、トナー搬送部156の半径方向外方へ伸びた自由端部172bを有している。トナー崩し部材172の自由端部172bは、トナー搬送部156が1回転する間に少なくとも1回現像装置14の装置ハウジング140の内壁に接触しない自由形状となる長さに設定されている。また、トナー崩し部材172は、自由端部172b及び接触端部172cの双方とも先端がトナー供給口151から外部に突出するように構成されている。トナー崩し部材172の接触端部172cは、トナー供給口151の端縁もしくは外部のトナーを崩すことを目的としている。
更に付言すると、トナー崩し部材161が装着される現像装置14のトナー供給部149は、図17に示されるように、その断面形状が撹拌搬送部材143のトナー搬送部156の外周形状に対応した円筒形状の一部を成す円筒状部149aと、円筒状部149aに連続してトナー供給口151に向けて傾斜した傾斜板部149bとを有している。傾斜板部149bの上端は、トナー供給口151の開口端部と略等しい開口幅に開口されている。一方、トナー崩し部材172の自由端部172bの自由長は、傾斜板部149bの開口幅より短く設定されている。そのため、トナー搬送部156が1回転する間には、トナー崩し部材172の自由端部172bがトナー供給部149の傾斜板部149bの内壁から離間して自由形状に復帰する。その際、トナー崩し部材172の自由端部172bは、弾性変形した状態から自由形状に瞬間的に復帰するため、弾性復元力によって周囲に存在するトナーTの凝集体を崩す作用を発揮する。
<現像剤搬送部材の封止構造の作用>
ところで、この実施の形態1に係る画像形成装置1では、図1及び図2に示されるように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各作像装置10(Y,M,C,K)において、感光体ドラム11上に形成された静電潜像が現像装置14によって現像される。その際、各作像装置10(Y,M,C,K)の現像装置14では、トナーが消費される。そのため、各作像装置10(Y,M,C,K)の現像装置14には、図8乃至図10に示されるように、トナー供給装置110によって所要のタイミングでトナーが供給される。
トナー供給装置110によって供給されたトナーは、トナー供給口151から現像装置14の装置ハウジング140の内部へと落下した状態で供給される。現像装置14は、図12に示されるように、トナー供給口151から供給されたトナーを撹拌搬送部材143のトナー搬送部156によって装置ハウジング140の内部へと搬送する。
その際、撹拌搬送部材143のトナー搬送部156には、図12及び図16に示されるように、トナー崩し部材172が設けられている。トナー崩し部材172は、図17及び図18に示されるように、トナー搬送部156が1回転する間に自由端が弾性変形した状態から自由形状に弾性的に復帰する。そのため、トナー供給口151から供給されたトナーTは、トナー崩し部材172の自由端部172bが弾性変形した状態から自由形状に復帰する際の弾性復元力によって崩される。このとき、トナー供給口151の内部に供給されたトナーTは、図17(b)に示されるように、トナー崩し部材172の自由端部172bの弾性復元力により巻き上げられて飛散する場合がある。
ところで、この実施の形態では、図12及び図16に示されるように、トナー崩し部材172に軸受部材159側の端面171に常時接触する接触端部172cが設けられている。そのため、トナー崩し部材172は、図17(a)(b)に示されるように、自由端部172bが弾性変形した状態から自由形状に復帰する際において、接触端部172cが軸受部の端面171に常に接触した状態となっている。その結果、トナー崩し部材172は、自由端部172bが弾性変形した状態から自由形状に復帰する際の復元力が軸受部の端面171に常に接触した接触端部172cによって緩和され、トナーの巻き上げが抑制される。また、トナー崩し部材172は、図16に示されるように、接触端部172cが軸受部の端面171に常時接触した状態で回転するため、軸受部の端面171をシーリングする作用を発揮する。したがって、トナー崩し部材172の接触端部172cによって巻き上げられたトナーが軸受部へ侵入することが抑制される。
このように、上記実施の形態に係る現像装置14では、トナー崩し部材172によるトナーの巻き上げ及び巻き上げられたトナーが軸受部へ侵入することが抑制されるため、撹拌搬送部材143の軸受部にトナーが侵入することにより、トナーの凝集体が発生するのを抑制することができる。また、現像装置14において、トナーの凝集体が発生することが抑制されるため、トナーの凝集体が現像されて画質が低下することも抑制される。
[実施の形態2]
図19は、実施の形態2に係る現像剤搬送部材の封止構造を適用した現像装置の要部を示すものである。
前記実施の形態1の場合には、トナー崩し部材172の自由端部172bと接触端部172cを一体的に構成している。そのため、トナー崩し部材172では、上述したように、軸受部の端面171に接触端部172cが軸受部の端面171に常時接触した状態で回転するため、自由端部172bの弾性復元力を低減してトナーの飛散を抑制する作用が得られる。
その反面、トナー崩し部材172は、自由端部172bと接触端部172cを一体的に構成しているため、自由端部172bの弾性変形が抑制されてトナー崩し部材172の自由端部172bによるトナー崩し効果が制限される虞れがある。
そこで、この実施の形態2では、トナー崩し部材172の自由端部172bと接触端部172cとの間にスリット(切り込み)180を設けることにより、接触端部172cによる自由端部172bの弾性復元力を制限する効果を低減して、自由端部172bと接触端部172cとの機能を分離して独立させ、自由端部172bの弾性復元力によるトナー崩し効果を向上させるとともに、接触端部172cが軸受部の端面171に接触する度合いを高めることで、接触端部172cによるシール効果を向上させるように構成されている。
また、スリット(切り込み)180の長さは適宜設定することができる。スリット(切り込み)180の長さを相対的に長く設定した場合には、自由端部172bと接触端部172cとの機能を分離して独立させる作用が増大する。また、スリット(切り込み)180の長さを相対的に短く設定した場合には、自由端部172bと接触端部172cとの機能を分離して独立させる作用を制限し、両者の一対的な作用を向上させることができる。
なお、前記実施の形態では、画像形成装置としてイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色のトナー像を形成するフルカラー画像形成装置について説明したが、モノクロの画像を形成する画像形成装置についても同様に適用できることは勿論である。
また、前記実施の形態では、トナー崩し部材を平面略三角形状又は扇形状に形成した場合について説明したが、トナー崩し部材は、矩形状や台形状など他の形状に形成しても勿論良い。
1…画像形成装置
1a…画像形成装置本体
11…感光体ドラム
14…現像装置
141…現像ロール
142…供給搬送部材
143…撹拌搬送部材
156…トナー搬送部
172…トナー崩し部材

Claims (9)

  1. 現像剤搬送部材の軸受部側の端部に装着され、その先端が弾性変形した状態から自由形状に復帰する際に前記現像剤搬送部材の軸受部側の端部に存在する現像剤を崩すフィルム状の現像剤崩し部材と、
    前記現像剤崩し部材と一体又は機能を分離独立させて設けられ、前記軸受部の壁面に接触して前記フィルム状の現像剤崩し部材の先端が弾性変形した状態から自由形状に復帰する際の復元力を緩和することにより前記現像剤の前記軸受部への侵入を規制する規制部材と、
    を備える現像剤搬送部材の封止構造。
  2. 前記現像剤搬送部材は、現像剤供給口から供給される前記現像剤を搬送する部材であり、
    前記規制部材は、前記現像剤供給口側の端部に設けられ、その先端が前記現像剤供給口の外部に突出する請求項1に記載の現像剤搬送部材の封止構造。
  3. 前記現像剤崩し部材は、前記現像剤搬送部材に固定される固定端部と、前記現像剤搬送部材が回転する間に弾性変形した状態から自由形状に復元して前記現像剤を崩す自由端部と、前記軸受部の壁面に常時接触する接触端部とを有する略扇形状又は略三角形状に形成される請求項1又は2に記載の現像剤搬送部材の封止構造。
  4. 前記規制部材は、前記現像剤崩し部材が前記現像剤の崩し動作を行う際の弾性変形を規制することで前記現像剤の飛散を抑制する請求項1乃至3のいずれかに記載の現像剤搬送部材の封止構造。
  5. 前記規制部材は、前記現像剤崩し部材と一体に設けられる請求項4に記載の現像剤搬送部材の封止構造。
  6. 前記規制部材は、前記軸受部の壁面に接触して当該軸受部の少なくとも一部を覆うことにより、前記現像剤崩し部材の回転に伴い飛散される前記現像剤が前記軸受部へ侵入するのを規制する請求項1乃至3のいずれかに記載の現像剤搬送部材の封止構造。
  7. 前記規制部材は、前記現像剤崩し部材と一体に設けられ、前記現像剤崩し部材と前記規制部材との間には、切り込みが形成される請求項6に記載の現像剤搬送部材の封止構造。
  8. 外部から供給される現像剤を装置本体の内部に搬送する現像剤搬送部材と、
    前記現像剤搬送部材を軸支する軸受部に隣接して装着され、前記現像剤搬送部材の端部に存在する現像剤を崩すフィルム状の現像剤崩し部材と、
    前記現像剤崩し部材と一体又は機能を分離独立させて設けられ、前記軸受部の壁面に接触して前記現像剤の前記軸受部への侵入を規制する規制部材と、
    を備え、
    前記現像剤搬送部材として請求項1乃至7のいずれかに記載の現像剤搬送部材の封止構造を適用した現像装置。
  9. 潜像を保持する像保持体と、
    前記像保持体に保持された潜像を現像剤により現像する現像手段と、
    を備え、
    前記現像手段として、請求項8に記載された現像装置を用いた画像形成装置。
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