JP7163584B2 - 蓄電装置 - Google Patents

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Description

この開示は蓄電装置に関するものである。
蓄電装置は、たとえば特開2016-81836号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1に記載の構造は、複数の単位電池が挿入されたホルダと、各単位電池の正極を接続する正極バスバーと、各単位電池の負極を接続する負極バスバーとを含む。正極バスバーには複数の孔が形成されており、各穴には、接続部が形成されている。各接続部は各単位電池の正極に接続されている。すべての接続部は、同じ方向に向けて突出している。なお、負極バスバーにも同様に接続部が形成されている。
特開2016-81836号公報
蓄電装置が振動すると、蓄電装置の中央部が振動の腹となる。そのため、中央部よりも右側と、中央部よりも左側とにおいて、接続部と単位電池との間に加えられる荷重方向が異なる。その一方で、接続部の形状が全て同じである場合には中央部よりも右側において接続部に加えられる荷重の大きさと中央部よりも左側において接続部に加えられる荷重の大きさとでバラつきが生じる。その結果、蓄電装置が振動することで大きな荷重が加えられる接続部が生じる。
この開示は上記の問題を解決するためになされたものであり、接続部に加えられる荷重に大きなばらつきが生じることを抑制できる蓄電装置を提供することを目的とするものである。
この開示に従った蓄電装置は、複数の単位電池と、複数の単位電池の電極を接続するバスバーとを備えた蓄電装置であって、バスバーには複数の単位電池の電極に接続された複数の接続部が設けられており、蓄電装置は長手方向に延びており、複数の接続部の形状は、取付面の長手方向の中央線に対して対称になるように配置されている。
このように構成された蓄電装置では、複数の接続部の形状は蓄電装置の中央部に対して対称になるように配置されているため、各部分に配置された接続部に同じ方向に荷重が加えられる。その結果、接続部に加えられる荷重にバラつきが生じることを防止できる。
蓄電装置1が搭載された車両2を示す模式図である。 蓄電装置1の電池ユニット4を示す斜視図である。 電池モジュール11を示す分解斜視図である。 電池モジュール11およびその周囲を示す断面図である。 円筒電池43の下面側を示す斜視図である。 正極バスバー45の平面図である。 図6中のVIIで囲んだ部分を拡大して示す平面図である。 図6中のVIIIで囲んだ部分を拡大して示す平面図である。 振動する電池モジュール11の長手方向に沿った断面図である。 比較例に従った電池モジュールにおいて接続部に加えられる応力を示す模式図である。
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。以下の実施の形態では同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明は繰り返さない。また、各実施の形態を組み合わせることも可能である。
図1から図8を用いて、本実施の形態に係る蓄電モジュールについて説明する。図1から図8に示す構成のうち、同一または実質的に同一の構成については、同一の符号を付して重複した説明を省略する場合がある。
図1は、蓄電装置1が搭載された車両2を示す模式図である。車両2は、車内に配置された蓄電装置1を含む。なお、蓄電装置1が搭載された車両2は、ハイブリッド車両、電気自動車や燃料電池車両などの電動車両ある。蓄電装置1は、電池ケース3と、電池ユニット4と、ファン5とを含む。電池ユニット4は、電池ケース3内に収容されており、ファン5は電池ケース3内に車室内の空気を供給する。
図2は、蓄電装置1の電池ユニット4を示す斜視図である。電池ユニット4は、複数の電池モジュール10~13と、電池ユニット4の両端に設けられた固定プレート14,15とを備える。電池ユニット4は略直方体形状であり、車両2の幅方向に長くなるように配置されている。
固定プレート14は電池ユニット4の長手方向の一端に設けられており、固定プレート15は電池ユニット4の他端に設けられている。
固定プレート14は複数のボルト20~27によって電池モジュール10~13に固定されており、固定プレート14によって、電池モジュール10~13は互いに固定されている。固定プレート14は、ボルト28,29によって、電池ケース3の底面に固定されている。固定プレート15も固定プレート14と同様に、各電池モジュール10~13および電池ケース3の底面に固定されている。
このため、電池モジュール10~13は、固定プレート14,15によって互いに連結されると共に、電池ケース3の底面に固定されている。
図3は、電池モジュール11を示す分解斜視図である。電池モジュール11は、底蓋40と、負極バスバーアッセンブリ41と、散熱板42と、円筒電池43と、樹脂カバー44と、正極バスバー45と、天井蓋46と、複数の接続板47とを含む。
散熱板42は、金属製の板状部材である。この散熱板42には散熱板42の厚さ方向に延びる複数の貫通孔50が形成されている。貫通孔50はアレイ状に形成されている。
散熱板42は、上面51と、下面52と、一対の側面53,54と、一対の端面55,56とを含む。各貫通孔50は、上面51から下面52に達している。
散熱板42の端面55および端面56側には、排気路および排気口が形成されている。なお、この図3においては、端面55側に形成された排気路57および排気口58が図示されているが、端面56側にも同様の排気路および排気口が形成されている。
排気路57は、下面52から散熱板42内に入り込むように延び、その後、端面55に向けて延びるように形成されている。そして、排気路57は、端面55に形成された排気口58に接続されている。
円筒電池43は、充放電可能な二次電池である。円筒電池43としては、たとえば、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池などである。円筒電池43の上端部に正極60が形成されており、円筒電池43の下端部には負極61が形成されている。なお、本実施の形態としては、単位蓄電部として、円筒電池を採用した例について説明したが、角型電池でもよく、また、キャパシタであってもよい。
円筒電池43は、散熱板42に形成された貫通孔50に挿入されている。円筒電池43の正極60は散熱板42の上面51よりも上方に配置されており、円筒電池43の負極61は散熱板42の下面52よりも下方に位置している。円筒電池43の上端部には、正極60が形成されており、円筒電池43の下端部には、負極61が形成されている。
散熱板42の貫通孔50の内周面と、円筒電池43の外周面との間には樹脂などが配置されており、円筒電池43が散熱板42に固定されている。
樹脂カバー44は、散熱板42の上面51に配置されている。樹脂カバー44は下方に向けて開口するよう形成されており、樹脂カバー44は、天板65と、一対の側壁66,67と、一対の端壁68,69とを含む。
側壁66には、複数の通風口73が形成されている。通風口73は、側壁66の長手方向に間隔をあけて形成されている。側壁67にも、側壁66と同様に複数の通風口が形成されている。側壁66,67の下端部と、端壁68,69の下端部は、散熱板42の上面51に配置される。
複数の正極バスバー45は、樹脂カバー44の天板65側に配置されている。各正極バスバー45は、たとえば、10個程度の円筒電池43の正極60を並列に接続する。
天井蓋46は、正極バスバー45の上方に配置されている。天井蓋46は樹脂などの絶縁材料によって形成されている。
負極バスバーアッセンブリ41は、散熱板42の下面52側に配置されている。負極バスバーアッセンブリ41は、図示されていない複数の負極バスバーと、この複数の負極バスバーをモールドする樹脂モールドとを含む。負極バスバーの外形形状と、正極バスバー45の外形形状とは近似している。そして、負極バスバーアッセンブリ41(負極バスバー)には、複数の孔75が形成されている。各孔75には、孔75の内周面から突出するように形成された端子76が形成されている。端子76は、円筒電池43の負極61に接続される。
負極バスバーは、正極バスバー45と同じ円筒電池43の負極61を並列に接続するように形成されている。
複数の接続板47は、側壁66に設けられている。各接続板47は、正極バスバー45および複数バスバーを接続する。複数の接続板47は、複数の正極バスバー45および複数の負極バスバーを直列に接続する。ここで、正極バスバー45および負極バスバーによって並列に接続された複数の円筒電池43を円筒電池群とすると、複数の円筒電池群が接続板47によって直列に接続される。
負極バスバーアッセンブリ41の一端には排気路77が形成されており、他端には排気路78が形成されている。排気路77,78は、いずれも、負極バスバーアッセンブリ41の厚さ方向に貫通するように形成されている。
排気路77は、散熱板42に形成された排気路57と連通している。排気路78は散熱板42の端面56側に形成された排気路と連通している。
底蓋40は、負極バスバーアッセンブリ41の下面側に配置されている。底蓋40は、アルミニウムなどの金属によって形成されている。
図4は、電池モジュール11およびその周囲を示す断面図である。この図4に示すように、底蓋40および負極バスバーアッセンブリ41によって、排気路80が形成されている。図5は、円筒電池43の下面側を示す斜視図である。円筒電池43は、周壁部71と、下壁部72とを含む。負極61および排気部70は、下壁部72に形成されている。
下壁部72において、排気部70が位置する部分の厚さは、他の部分の厚さよりも薄い。このため、円筒電池43内の内圧が上昇して、円筒電池43内の内圧が所定圧以上になると、排気部70が破断する。そして、破断した部分から排気ガスが、円筒電池43の外部に排出される。図4を参照して、各円筒電池43に形成された排気部70は排気路80に露出している。
なお、通風口73には、図1に示すファン5からの冷却風が供給される。冷却風は、電池モジュール11内に入り込み、複数の円筒電池43を冷却した後、側壁67に形成された通風口から排気される。
図6は、正極バスバー45の平面図である。図6で示すように、正極バスバー45は矢印45Lで示す長手方向に延びている。長手方向を二等分する中心線45Cが正極バスバー45の中央部で延びている。中心線45Cを正極バスバー45内において二等分する点が中心点45Pである。
図7は、図6中のVIIで囲んだ部分を拡大して示す平面図である。図7で示すように、正極バスバー45には、正極バスバー45を板厚方向に貫通する孔45hが設けられている。孔45hの径は円筒電池43の径よりも小さいため、円筒電池43の全体が孔45hに嵌合することは無い。円筒電池43の先端の正極60が孔45hから露出している。正極60はヒューズ121により正極バスバー45に接続されている。ヒューズ121は正極バスバー45および正極60よりも融点の低い材料により構成されている。ヒューズ121は低融点金属により構成されている。ヒューズ121内に所定電流値を超える電流が流れるとヒューズ121の発熱によりヒューズ121が溶融する。その結果、正極60を正極バスバー45から電気的に切り離し、過大な電流が流れることを防止できる。正極バスバー45に接続されたヒューズ121は孔45hに沿って延びて、内側へ渦を巻くように湾曲して正極60に接続される。正極バスバー45から正極60に向かって反時計回りに回転するようにヒューズ121が延びている。
図8は、図6中のVIIIで囲んだ部分を拡大して示す平面図である。図8では、ヒューズ121は中心線45Cを中心として、図7で示すヒューズ121と線対称に配置されている。そのため、正極バスバー45に接続されたヒューズ121は孔45hに沿って延びて、内側へ渦を巻くように湾曲して正極60に接続される。正極バスバー45から正極60に向かって時計回りに回転するようにヒューズ121が延びている。
すなわち、蓄電装置1は複数の単位電池としての円筒電池43と、複数の円筒電池43の電極としての正極60を接続するバスバーとしての正極バスバー45とを備える。正極バスバー45には複数の円筒電池43の正極60に接続された複数の接続部としてのヒューズ121が設けられている。蓄電装置1は長手方向に延びており、複数のヒューズ121の形状は、蓄電装置1の長手方向(矢印45L)に直交して長手方向を二等分する中央部としての中心線45Cに対して対称になるように配置されている。
図9は、振動する電池モジュール11の長手方向に沿った断面図である。円筒電池431,432,433は、それぞれ、円筒電池43と同様の構成を有する。円筒電池431,432,433は散熱板42と正極バスバー45に保持されている。電池モジュール11が矢印503で示す方向に振動すると散熱板42が撓むため、これに従って、円筒電池431は左方向に傾斜し、円筒電池433は右方向に傾斜し、円筒電池432は上方向に移動する。なお、図9では、正極バスバー45は振動していない位置で記載されている。円筒電池431と円筒電池433とは対称形状の位置とされる。円筒電池431と円筒電池433とは中心線45Cを挟んで互いに反対側に位置しているため、円筒電池431に接続されるヒューズ121と、円筒電池433に接続されるヒューズ121とは対象形状とされる。その結果、円筒電池431のヒューズ121と円筒電池433のヒューズ121とには同じ応力が加わる。その結果、接続部を構成するヒューズ121に加えられる荷重に大きなばらつきが生じることを抑制できる。
図10は、比較例に従った電池モジュールにおいて接続部に加えられる応力を示す模式図である。図10で示すように、ヒューズ121が全て同じ向きに取り付けられている場合には、図9で示すように円筒電池431,432,433の位置が変位した場合に左側の円筒電池431と右側の円筒電池433とにおいて正極60における荷重が異なる。具体的には円筒電池431では矢印431a,431bで示す荷重が正極60に加わる。これに対して、円筒電池433では矢印433a,433bで示す方向の荷重が正極60に加わる。円筒電池433においては散熱板42は円筒電池433を外向きに移動させ、ヒューズ121も円筒電池433を外向きに移動させようとするため、円筒電池433を外向きに移動させようとする力の成分(矢印433a)が大きくなる。これに対して、円筒電池431では散熱板42が円筒電池431を外向きに移動させようとする力が働くものの、ヒューズ121が円筒電池431を外側に移動させようとする力が小さいため、矢印431aで示す成分の力が小さくなる。その結果、ヒューズ121に加えられる荷重にバラつきが生じる。
なおこの実施の形態では、中心線45Cを中心として左右のヒューズ121が線対称に形成される例を示したが、これに限られず、中心線45Cを二等分する中心点45Pを中心として複数のヒューズ121が点対称に配置されていてもよい。
さらに、正極バスバー45と正極60とを接続する複数のヒューズ121において中央部を中心として対称形状とする例を示したが、負極バスバーアッセンブリ41と負極61とを複数のヒューズ121において接続し、これを図6のように線対称、または点対称形状としてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 蓄電装置、2 車両、3 電池ケース、4 電池ユニット、5 ファン、10,11,12,13 電池モジュール、14,15 固定プレート、20,27,28,29 ボルト、40 底蓋、41 負極バスバーアッセンブリ、42 散熱板、43,431,432,433 円筒電池、44 樹脂カバー、45 正極バスバー、45C 中心線、45L,431a,431b,433a,433b,503 矢印、45P 中心点、45h,75 孔、46 天井蓋、47 接続板、50 貫通孔、51 上面、52 下面、53,54 側面、55,56 端面、57,77,78,80 排気路、58 排気口、60 正極、61 負極、65 天板、66,67 側壁、68,69 端壁、70 排気部、71 周壁部、72 壁部、73 通風口、76 端子、121 ヒューズ。

Claims (1)

  1. 複数の単位電池と、
    前記複数の単位電池の電極を接続するバスバーとを備えた蓄電装置であって、
    前記バスバーには前記複数の単位電池の電極に接続された複数の接続部が設けられており、
    前記蓄電装置は長手方向に延びており、前記長手方向に直交する方向を短手方向とし、
    前記蓄電装置の長手方向の中央部を境界にして第一領域および第二領域が設けられており、複数の前記接続部の各々は長手方向に延びる複数の列に沿って配置されており、ある前記列の複数の前記接続部と隣の前記列の前記接続部とは互いに長手方向にずれて千鳥形状に配置されており、複数の前記列は前記第一領域および前記第二領域を通過し、
    各々の前記列における前記接続部の形状は、前記蓄電装置の前記長手方向の中央部における前記短手方向に平行な部分を有する第1の線であってかつ前記第一領域および前記第二領域の境界において各々の前記列における長手方向に隣り合う前記接続部間の各々の中間を通り前記千鳥形状に沿った前記第1の線 に対して対称になるように配置されており、かつ、内側へ渦を巻くように湾曲して前記電極に接続され、
    前記複数の接続部の形状は、前記複数の単位電池の各々の前記電極を通り前記長手方向
    に平行な第2の線、および前記複数の単位電池の各々の前記電極を通り前記短手方向に平
    行な第3の線に対して非対称である、蓄電装置。
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