JP7160773B2 - 蛍光撮影装置 - Google Patents

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Description

本発明は、試料が発生する蛍光を用いて撮影をする蛍光撮影装置に関する。
従来、生化学及び分子生物学等の分野においては、試料が発生する蛍光を用いて撮影をすることにより、試料の検査その他調査及び研究を行う。この検査等は、例えば、蛍光を用いて試料を撮影した画像を用いて、試料が発生する蛍光の光量、またはその変化等を計測する。そして、検査等の対象である試料について定性的及び定量的な情報を得ることを目的とする。
上記検査等は、特性または条件等が異なる複数の試料について行うことが通常である。このため、複数の試料を保持するマイクロプレート(マルチウェルプレートまたはマイクロタイタープレート等もいう場合がある)を使用する。マイクロプレートは、専用の読み取り装置により、一つ一つのウェルについてについて試料の発光または蛍光を検出し、その量を検査する。しかし、この装置では、ウェルごとにシリアルに処理が進むため時間がかかる。そこで、マクロプレート全体を実質的に同時に撮影することで画像として検出し、その画像から試料の発光または蛍光を定量する装置が知られている。
一方、マイクロプレートを使用すると、マイクロプレートにおける位置による視差が生じ、検査等の結果に影響がでる場合がある。このため、フレネルレンズを使用したテレセントリック光学系を使用することにより、上記視差を低減して複数の試料を同時に撮影する蛍光撮影装置が知られている(特許文献1ないし3)。
特許第4854334号 特許第4605713号 特許第6305985号
上記のように、マイクロプレートを用いて複数の試料を同時に撮影する場合、フレネルレンズを用いることにより、検査等における視差の影響を低減できる。そして、このフレネルレンズは、樹脂製であることが通常である。ガラス製のフレネルレンズよりも、作製が容易であり、かつ、コストも低減できるからである。
一方、試料には検査等の内容に応じて酢酸等の薬品を使用するが、樹脂製のフレネルレンズは、ガラス製のフレネルレンズと比較して、試料に使用する薬品に対する耐性が低い。このため、樹脂製のフレネルレンズを何ら保護することなく使用すると、変色等の劣化が生じる場合がある。また、繰り返し検査に使用するうちに劣化が生じる場合がある。このため、樹脂製のフレネルレンズを使用する場合、試料(特に試料に使用する薬品)から、樹脂製のフレネルレンズを保護することが望まれる。
そして、樹脂製のフレネルレンズを保護する場合、樹脂製のフレネルレンズとは別体の保護板を使用することが考えられるが、撮影装置に必要に応じて挿抜するフレネルレンズと保護板が別体であると、これらをそれぞれ配置等する手間がかかる。このため、保護板を用いて樹脂製のフレネルレンズを保護する場合、フレネルレンズと保護板は実質的に一体化していることが望ましい。
しかし、樹脂製のフレネルレンズに保護板を近接させて一体化したレンズアセンブリを構成すると、例えば温度及び/または湿度等の使用時の環境条件によって、予期しないモアレ縞が生じることがある。このモアレ縞は検査等の結果に誤差を生じる要因となる。
そこで、本発明は、樹脂製のフレネルレンズを使用し、かつ、正確な検査等を実施できる蛍光撮影装置を提供することを目的とする。
本発明の蛍光撮影装置は、蛍光を発生する複数の試料を保持するマイクロプレートと、マイクロプレートの上に配置し、少なくともマイクロプレートの側がテレセントリックである樹脂製のフレネルレンズと、フレネルレンズのマイクロプレートに対向する表面を保護する保護板と、フレネルレンズと保護板との間に空隙を形成するスペーサと、スペーサを介してフレネルレンズと保護板を挟持するフレームと、を有するレンズアセンブリと、レンズアセンブリを介し、かつ、各々の試料が発生する蛍光を用いて、複数の試料をまとめて撮影する撮影部と、を備え、保護板は、光透過性のガラスシートであり、フレネルレンズと保護板との間は、外周部分に設けられ、且つ、フレネルレンズ及び保護板と接するスペーサと、外界と接する切り欠き部とが設けられている。
フレネルレンズは一方の表面が平面であり、スペーサはフレネルレンズの平面と保護板との間に空隙を形成することが好ましい。
スペーサは、フレネルレンズ及び保護板よりも薄いことが好ましい。
スペーサは、フレネルレンズ及び保護板の外周部分においてフレネルレンズ及び保護板と接することが好ましい。
スペーサは、フレネルレンズ及び保護板の間に形成する空隙と、外界と、を接続する切り欠き部を備えることが好ましい。
フレームは、フレネルレンズ及び保護板を面方向に移動可能に保持することが好ましい。
フレームは、フレネルレンズ、スペーサ、及び、保護板の重畳部分にクッション材を備えることが好ましい。
レンズアセンブリとマイクロプレートとの間に、蛍光を発生させる励起光を試料に照射する励起光光源を備えることが好ましい。
本発明の蛍光撮影装置は、蛍光を発生する複数の試料を保持するマイクロプレートと、マイクロプレートの上に配置し、少なくともマイクロプレートの側がテレセントリックである樹脂製のフレネルレンズと、フレネルレンズのマイクロプレートに対向する表面を保護する保護板と、フレネルレンズと保護板との間に空隙を形成するスペーサと、スペーサを介してフレネルレンズと保護板を挟持するフレームと、を有するレンズアセンブリと、レンズアセンブリを介し、かつ、各々の試料が発生する蛍光を用いて、複数の試料をまとめて撮影する撮影部と、を備え、レンズアセンブリとマイクロプレートとの間に、蛍光を発生させる励起光を試料に照射する励起光光源を備える。
励起光光源は、レンズアセンブリに対向する面に遮光部材を備えることが好ましい。
本発明の蛍光観察装置は、樹脂製のフレネルレンズを使用し、かつ、正確な検査等を実施できる。
蛍光撮影装置の概略図である。 レンズアセンブリの斜視図である。 レンズアセンブリの分解図である。 フレネルレンズユニットの説明図である。 フレネルレンズユニットにおけるスペーサの配置を示す説明図である。 励起光光源の走査に係る構成及び走査態様を示す説明図である。 スペーサを有しないレンズアセンブリに発生するモアレ縞を示す説明図である。 スペーサを設けた場合のレンズアセンブリを示す説明図である。 励起光光源の具体的構成を示す説明図である。 励起光光源の別の構成を示す説明図である。 励起光光源の別の構成を示す説明図である。 励起光光源にミラーを含む例を示す説明図である。 励起光光源に複数のミラーを含む例を示す説明図である。 励起光光源に光学フィルタを含む例を示す説明図である。
図1に示すように、蛍光撮影装置10は、マイクロプレート11、レンズアセンブリ12、及び、撮影部13を、筐体15内に備える。
マイクロプレート11は、概ね平板状であり、一方の表面に2次元に配列した複数のウェル21(穴または窪み。以下、ウェルという)を有する。ウェル21の配列は例えば正方格子状である。ウェル21は、それぞれにペトリ皿(もしくはシャーレ)または試験管等と同様に機能するものであり、例えばタンパク質または細胞等の生体関連物質を含む試料22を入れる。ウェル21に入れる具体的な試料22は任意であるが、本実施形態においては励起光を照射することによって蛍光を発生するものである。したがって、マイクロプレート11は、蛍光を発生する複数の試料22を保持する。
マイクロプレート11が各ウェル21において保持する試料22は、ウェル21ごとに性質、条件、または特性等が異なる場合がある。また、試料22には、検査等の対象物であるタンパク質等を、検査等を行うための所定条件に安定に維持する薬液を含む。試料22が含む薬液は、例えば、緩衝液、封入剤もしくはイメージング剤、及び/または蛍光試薬等である。試料22を形成する薬液は、例えばメタクリル樹脂を傷める酢酸等を含む場合がある。
マイクロプレート11は、試料ガイド26を介して試料トレイ27上に配置する。試料ガイド26は、マイクロプレート11の形状と試料トレイ27の内型を整合し、試料トレイ27の所定位置(例えば中央)に配置するための補助部材である。このため、試料ガイド26は、試料トレイ27の形状に合致する外形と、マイクロプレート11を嵌合する凹部または孔部を有する。
試料トレイ27は汎用であり、本実施形態で用いるマイクロプレート11の他、これと形状または大きさ等が異なるマイクロプレート、または、その他ペトリ皿等を載せることができる。また、試料トレイ27は、ゲルまたはメンブレン等を載せることができる。マクロプレート11等を用いて試料22を試料トレイ27に載せる場合、使用するマイクロプレート11等と合致する試料ガイド26を使用することにより、試料トレイ27は上記マイクロプレート11等を所定位置に位置決めする。また、試料トレイ27は、筐体15に対して挿抜自在であり、同型の試料トレイ27と交換して使用できる。
レンズアセンブリ12は、筐体15内においてマイクロプレート11の上に配置する。レンズアセンブリ12は、レンズアセンブリ12は撮影部13の補助光学系であり、マイクロプレート11の側(物体側)がテレセントリックである。また、レンズアセンブリ12は、筐体15またはマイクロプレート11等の形状または構造との嵌合等により、位置規制を受ける。一方、試料トレイ27は筐体15内でセット位置が決められている。このため、撮影部13から試料22を見下ろす場合、光学中心が撮影部13を構成するレンズ52とレンズアセンブリ12を構成するフレネルレンズ92(図3参照)が通る。その結果、撮影部13がレンズアセンブリ12を介してマイクロプレート11を撮影する場合、マイクロプレート11が保持する複数の試料22を視差なく撮影することができる。なお、マイクロプレート11の上とは、マイクロプレート11と撮影部13の間に配置することをいう。本実施形態においては、レンズアセンブリ12は、マイクロプレート11を保持する試料トレイ27に載せる。
レンズアセンブリ12は、上記のように物体側テレセントリックレンズとして機能するレンズ部31と、このレンズ部31をマイクロプレート11から一定の距離に、かつ、マイクロプレート11と平行に保つ脚部32と、を有する。また、レンズアセンブリ12は、挿抜自在である。このため、レンズアセンブリ12を必要に応じてマイクロプレート11の上に挿入し、または抜去して、マイクロプレート11及びマイクロプレート11が保持する複数の試料22を撮影することができる。
撮影部13は、レンズアセンブリ12を開始、かつ、マイクロプレート11が保持する複数の試料22をまとめて撮影する。撮影部13は、直接的にまたは間接的に照明した試料22を撮影することができる。また、撮影部13は、各々の試料22が発生する蛍光または燐光等を用いて、これらを撮影することができる。試料22が発生する蛍光等には、検査等の対象であるタンパク質等が自ら発光する蛍光(いわゆる自家蛍光)等の他、蛍光マーカー等の作用によって発生する蛍光等を含む。
本実施形態においては、撮影部13は、マイクロプレート11が保持する各々の試料22が発生する蛍光を用いて、これらの複数の試料22をまとめて撮影する。このため、蛍光撮影装置10は、1度に1または複数の試料22に対して励起光40を照射する励起光光源41を備える。励起光40の照射により、試料22は蛍光を発する。励起光光源41は、例えば線状または点状の光源であり、レンズアセンブリ12とマイクロプレート11の間に配置する。また、励起光光源41は、例えば1または複数のLED(light emitting diode)、LD(Laser Diode)、ランプまたはこれらの組み合わせ等である。そして、励起光光源41は、レンズアセンブリ12とマイクロプレート11との間を走査することにより、複数の試料22に励起光40を照射する。このため、励起光光源41は、レンズアセンブリ12を介することなく、マイクロプレート11が保持する複数の試料22に直接に励起光40を照射する。また、励起光光源41は、励起光40を発生する発光素子43の他、レンズアセンブリ12に対抗する面に遮光部材44を備える。このため、励起光40は、レンズアセンブリ12に入射しない。レンズアセンブリ12に励起光40が入射すると、レンズアセンブリ12が自家蛍光を発して、検査等における定量性を損なう場合がある。しかし、上記のように励起光光源41が遮光部材44を備え、レンズアセンブリ12には励起光40が入射しない構成としていることで、レンズアセンブリ12の自家蛍光が発生せず、検査等を正確に実施できる。
撮影部13は、撮像素子51、レンズ52、及び、光学フィルタ53を備える。レンズ52はマイクロプレート11及び/またはマイクロプレート11が保持する複数の試料22の像を撮像素子51に結像し、撮像素子51はこれを画像として出力する。光学フィルタ53は、例えばバンドパスフィルタであり、励起光40を遮蔽し、かつ、試料22が発生する蛍光を透過する。光学フィルタ53があることによって、撮影部13は、実質的に試料22が発生する蛍光のみを用いて試料22を撮影することができる。撮影部13は、複数種類の光学フィルタ53を有しており、励起光40及び/または試料22が発生する蛍光の波長等に応じて適宜交換することができる。
筐体15は、少なくとも試料22の撮影時において暗室を形成する。このため、撮影部13は、筐体15によって外光を遮蔽した状態で、マイクロプレート11が保持する試料22の撮影をすることができる。また、筐体15は恒温槽等としても機能する。すなわち、筐体15は、撮影時及びその前後において、検査等に適した所定の環境条件を整え、これを維持することができる。
上記の他、蛍光撮影装置10は、制御部61及び表示部62を備える。制御部61は、蛍光撮影装置10の各部の動作を制御する。具体的には、制御部61は、撮影部13(特に撮像素子51)による撮影のタイミング及び露光時間、励起光光源41の走査、励起光40の波長の変更及び光量の調整、並びに、筐体15内の環境温度及び/または湿度等を調整する。表示部62は筐体15の外面に画面を露呈し、検査の進捗及び結果等を表示する。また、表示部62は、例えばタッチパネルで構成され、蛍光撮影装置10に動作指示を与える操作をする操作部としても機能する。表示部62が操作部を兼ねない場合、表示部62とは別に操作部(図示しない)を設ける。
図2に示すように、レンズアセンブリ12は、フレーム71と、レンズユニット72と、を備える。フレーム71は、平板状かつ四角形状の上面部71aと、上面部71aの対向する2つの辺にそれぞれ約90度の角度で接続し、かつ、試料トレイ27と当接する部分において折り返した形状の脚部32と、を有する。フレーム71は上面部71aにレンズユニット72を内蔵する。また、フレーム71は、上面部71aのほぼ中央に設けた窓71bからレンズユニット72を露呈する。このレンズユニット72の露呈部分が、撮影において物体側テレセントリックレンズとして機能するレンズ部31である。
より詳細には、図3に示すように、レンズアセンブリ12の上面部71aの部分は、第1フレーム81と、レンズユニット72と、第2フレーム82と、を備える。
第1フレーム81及び第2フレーム82は、レンズアセンブリ12のフレーム71を構成する。第1フレーム81は、撮影時における配置状態(図1参照)においてフレーム71の撮影部13側を構成する部材である。本実施形態においては、第1フレーム81の端部を折り返すことにより脚部32を形成する。第2フレーム82は撮影時における配置状態において、フレーム71のマイクロプレート11の側を構成する部材である。本実施形態においては、第2フレーム82は、例えばネジ83によって第1フレーム81に固定する。これにより、第1フレーム81及び第2フレーム82すなわちフレーム71は、レンズユニット72を挟持する。
また、第1フレーム81及び第2フレーム82は、それぞれ対応する位置にそれぞれ開口81b及び開口82bを有する。開口81b及び開口82bがレンズユニット72を露呈する窓71bを構成する。
この他、第1フレーム81及び第2フレーム82と、レンズユニット72との間には、面方向において隙間86がある。これにより、フレーム71はフレネルレンズ92及び第2保護板94を含むレンズユニット72の全体または一部を、その面方向に移動可能に保持する。レンズアセンブリ12を使用または保管する環境の温度及び/または湿度等によっては、レンズユニット72の全体または一部が膨張し、反り等の変形またはその変形による破損等が生じる場合がある。そこで、上記のようにフレーム71にレンズユニット72との間に隙間86を設けておき、レンズユニット72の一部または全部を面方向に移動可能としておくことで、レンズアセンブリ12を使用または保管する環境による変形及び破損等を防止することができる。
また、フレーム71は、レンズユニット72がスペーサ93を有する部分、すなわち、フレネルレンズ92、スペーサ93、及び、第2保護板94等の重畳部分にクッション材87を備える。第1フレーム81と第2フレーム82を接続した場合に、適切な力でレンズユニット72を押圧し、レンズユニット72を構成する各部を挟持して、一体に保持しておくためである。
レンズユニット72は、第1保護板91、フレネルレンズ92、スペーサ93、及び、第2保護板94を備える。これらの配置順序は、撮影時の配置状態において、撮影部13側から、第1保護板91、フレネルレンズ92、スペーサ93、及び、第2保護板94の順序である。また、第1保護板91、フレネルレンズ92、スペーサ93、及び、第2保護板94はいずれの間も接着または接合等せずに、第1フレーム81及び第2フレーム82が挟持する力によって全体を一体に保持する。これら各部の膨張率が異なるため、使用または保管等する環境の温度及び/または湿度等によって、反り等の変形、及び、変形等による部分的な光学的特性の変化等の不具合が生じないようにするためである。
第1保護板91は、撮影時の配置状態において、フレネルレンズ92の撮影部13側の表面を、試料22を構成する薬液のうち樹脂製品を傷める酢酸等の成分(以下、酢酸等という)による劣化から保護する。また、第2保護板94は、撮影時の配置状態において、フレネルレンズ92のマイクロプレート11に対向する表面を、試料22の酢酸等による劣化から保護する。このため、第1保護板91及び第2保護板94は、フレネルレンズ92よりも試料22の酢酸等に対する耐性が高い材料、例えばガラスで構成する。本実施形態においては、第1保護板91及び第2保護板94は、それぞれ一定の剛性を保ちつつも、大局的には“たわみ”等の変形を許容できる、いわゆるガラスシートである。
フレネルレンズ92は、撮影時の配置状態において少なくともマイクロプレート11の側(物体側)がテレセントリックなレンズである。また、フレネルレンズ92は、少なくとも一方の表面に、物体側テレセントリックレンズを同心円状の領域に分割して形成することにより、全体としてほぼ平板状としたレンズである。本実施形態においては、撮影部13側の表面が上記レンズ形状を形成したレンズ面96であり、他方のマイクロプレート11の側の表面は平面97である。また、フレネルレンズ92は、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン、またはポリカーボネート等の樹脂製である。製造のコスト及び容易性のためである。但し、フレネルレンズ92は樹脂製であるため、何ら保護しないで使用する場合には、試料22の酢酸等によって変色等の劣化が生じる場合がある。このため、レンズアセンブリ12では第1保護板91及び第2保護板94によって保護している。
スペーサ93は、フレネルレンズ92と、フレネルレンズ92の表面を試料22の酢酸等から保護する保護板との間に空隙を形成する部材である。本実施形態においては、図4に示すように、フレーム71によってレンズユニット72を挟持することにより、フレネルレンズ92と第2保護板94を一体に保持する場合に、このフレネルレンズ92と第2保護板94との間に空隙98を形成する。フレネルレンズ92はマイクロプレート11に対向する表面が平面97である。このため、スペーサ93はこの平面97と第2保護板94との間に空隙98を形成する。その結果、スペーサ93は、レンズアセンブリ12の使用または保管する環境の温度及び/または湿度等によって、フレネルレンズ92と第2保護板94のフレネルレンズ92側の平面状の表面99が全体的に及び部分的に密着することを防止する。また、スペーサ93は、レンズアセンブリ12の空輸時等における気圧の変化に起因したフレネルレンズ92と第2保護板94の表面99の全体的及び部分的な密着も防止できる。
スペーサ93は、例えば、フレネルレンズ92及び第2保護板94よりも薄い。スペーサ93がこれらよりも厚いことによって空隙98が大きい場合、レンズユニット72がほぼ一体となっていることによってレンズユニット72が全体として発揮する柔軟性が低下する。その結果、開口82bから露呈する第2保護板94への接触等によって、第2保護板94が破損等しやすくなるからである。
また、スペーサ93は、少なくともその一部が、フレネルレンズ92及び第2保護板94の外周部分101においてフレネルレンズ92及び第2保護板94と接する(図3参照)。外周部分101とは、レンズユニット72のうちフレーム71に隠れる部分、すなわち開口81b及び開口82bが形成する窓71bによって露呈しない部分をいう。上記のように、スペーサ93を外周部分101に設けるのは、スペーサ93が外れてしまうことを防ぎ、フレーム71がスペーサ93を介して確実にレンズユニット72を一体的に保持するためである。
また、図5に示すように、スペーサ93は、1または複数の切り欠き部102を備える。切り欠き部102は、フレネルレンズ92及び第2保護板94の間に形成する空隙98と、外界と、を接続する。切り欠き部102があることにより、空隙98内の空気を外界の空気に換気することができる。このため、空隙98の温度、湿度、及び気圧等の環境は、レンズアセンブリ12を使用または保管する環境の温度、湿度、及び気圧等と一致する。その結果、空隙98と外界との温度等の差異によってレンズユニット72(特に第2保護板94)が変形し、またはその変形により破損等することを防ぐことができる。
上記の他、図6に示すように、試料22の撮影において励起光光源41を走査するために、蛍光撮影装置10は、シャフト111、マイクロスイッチ112A、及び、マイクロスイッチ112Bを備える。シャフト111は励起光光源41が取り付けられ、撮影時において励起光光源41をその長軸方向に沿って段階的にまたは連続的に移動する。マイクロプレート11の配置時等においては、制御部61は励起光光源41を初期位置に配置する。初期位置は、撮影部13から見てマイクロプレート11に重ならず、かつ、レンズアセンブリ12の脚部32が試料トレイ27に当接する当接位置113よりもマイクロプレート11の側である第1位置114Aまたは第2位置114Cである。
また、撮影時には、制御部61は、励起光光源41を点灯して励起光40を発光する。そして、励起光40を発光している励起光光源41を、初期位置である第1位置114Aまたは第2位置114Cから、もう一方の初期位置(第2位置114Cまたは第1位置114A)に向けて、所定の速度で走査する。所定の速度は、各々の試料22が撮影に必要な光量の励起光40を受け得る速度であり、例えば2cm/秒の等速である。これにより、励起光光源41は、例えば走査位置114Bに示すように、マイクロプレート11及びマイクロプレート11が保持する試料22上を通過しつつ、これらに励起光40を照射する。一方、制御部61は、励起光光源41の走査開始とともに撮影部13による撮影を開始し、かつ、撮像素子51の露光時間を励起光光源41が一方の初期位置から他方の初期位置に到達するまでの時間よりも長い時間(例えば約10秒程度)に調整する。これにより、蛍光撮影装置10は、試料22が発生する蛍光によって、試料22を撮影した画像を得る。
マイクロスイッチ112Aは励起光光源41が第1位置114Aに到達した場合にオンとなり、制御部61にその旨の信号を入力する。同様に、マイクロスイッチ112Bは励起光光源41が第2位置114Cに到達した場合にオンとなり、制御部61にその旨の信号を入力する。そして、マイクロスイッチ112Aまたはマイクロスイッチ112Bからの信号入力によって、励起光光源41が第1位置114Aまたは第2位置114Cに到達したことを検出した場合、制御部61は励起光光源41の移動を停止し、かつ、撮影部13による撮影を終了して複数の試料22をまとめて撮影した画像を取得する。
上記のように、蛍光撮影装置10は、蛍光を発生する複数の試料22を保持するマイクロプレート11と、レンズアセンブリ12と、を用いるものであって、撮影部13は、レンズアセンブリ12を介し、かつ、各々の試料22が発生する蛍光を用いて、複数の試料22をまとめて撮影する。また、レンズアセンブリ12は、樹脂製のフレネルレンズ92を使用するが、この樹脂製のフレネルレンズ92を第1保護板91及び第2保護板94で被覆することによって、試料22からの酢酸等によってフレネルレンズ92が劣化することを防止する。
そして、レンズアセンブリ12は、樹脂製のフレネルレンズ92と第1保護板91及び第2保護板94とを一体に保持するので、レンズアセンブリ12を使用すれば、フレネルレンズ92、第1保護板91、及び、第2保護板94をそれぞれに配置等する必要がない。このため、フレネルレンズ92、第1保護板91、及び、第2保護板94を筐体15内にそれぞれ配置等する場合と比較すると、レンズアセンブリ12を用いる蛍光撮影装置10は撮影手順が簡便である。
また、レンズアセンブリ12は、フレネルレンズ92の平面97と、この平面97に対向する第2保護板94の平面状の表面99と、の間にスペーサ93を設け、これらの間に空隙98を形成している。このスペーサ93を有しない比較例の場合、図7に示すように、モアレ縞130が生じる場合がある。このようなモアレ縞130は、例えば、レンズアセンブリ12を使用または保管する環境の温度、湿度、またはこれらの変化によって、空隙98にある空気が含む水蒸気が結露等することにより、フレネルレンズ92の平面97と、第2保護板94の平面状の表面99が部分的に接合等することによって生じる。そして、例えば、モアレ縞130が重畳する試料22Aと、モアレ縞130が重畳しない試料22Bとでは、撮影した画像において、モアレ縞130の重畳の有無に起因した色、濃度、または明るさ等に違いが生じる。その結果、これらの試料22A及び試料22Bの正確な計測及び比較等に支障がでる場合がある。また、モアレ縞130は上記のようにレンズアセンブリ12を構成する物の破損等が原因ではなく、使用等の環境を整えることで解消可能であるが、モアレ縞130が発生した場合、レンズアセンブリ12の美観を損なうため、使用者はレンズアセンブリ12の破損等を疑うことになる。
一方、スペーサ93がある場合、フレネルレンズ92と第2保護板94を近接し、ほぼ一体に形成しても、フレネルレンズ92の平面97と、第2保護板94の平面状の表面99との距離は一定に保たれやすい。その結果、レンズアセンブリ12を上記と同様の使用または保管環境においても、図8に示すように、モアレ縞130が発生しないか、あるいはモアレ縞130の発生頻度を大きく低減できる。このため、試料22A及び試料22Bを含む全ての試料22について、正確な計測及び比較を行うことができる。また、使用者は、レンズアセンブリ12の破損等を検討することなく、円滑に蛍光撮影装置10を使用できる。
また、フレネルレンズ92は樹脂製であるため、励起光40が当たると、自家蛍光を発生する場合がある。撮影部13は励起光40をカットする光学フィルタ53を備えるが、フレネルレンズ92が発生する自家蛍光の波長等によっては、これをカットすることができず、試料22の正確な計測及び比較等ができない場合がある。しかし、上記蛍光撮影装置10は、励起光光源41をレンズアセンブリ12とマイクロプレート11との間に備え、かつ、励起光光源41の発光素子43は遮光部材44によって撮影部13からは常に死角になっている。このため、励起光40は直接的に樹脂製のフレネルレンズ92に当たることがない。したがって、上記のような樹脂製のフレネルレンズ92の自家蛍光の発生を防止し、試料22を正確に計測及び比較等できる。
なお、上記実施形態においては、レンズアセンブリ12は、フレネルレンズ92の平面97と第2保護板94との間にスペーサ93を設けているが、レンズ面96と第1保護板91との間にも同様のスペーサを設けることができる。但し、レンズ面96はもともと凹凸があるため、フレネルレンズ92の平面97と第2保護板94との間にスペーサ93がない場合に比べると、モアレ縞130の発生原因になりにくい。このため、上記実施形態のように、フレネルレンズ92のレンズ面96側に第1保護板91を設ける場合であっても、これらの間のスペーサを省略することができる。
また、上記実施形態においては、レンズアセンブリ12は、フレネルレンズ92のレンズ面96を保護する第1保護板91を含んでいる。しかし、試料22の酢酸等によって劣化が生じやすいのは、試料22に直接的に対向する平面97であり、少なくとも平面97を第2保護板94によって保護すれば、試料22の酢酸等に起因したフレネルレンズ92の劣化を低減できる。このため、試料22に対向しないレンズ面96側の第1保護板91は省略しても良い。
上記実施形態においては、フレネルレンズ92を、レンズ面96を撮影部13に向けて配置しているが、レンズ面96の具体的な形状を変更することにより、レンズ面96を試料22側に向けて配置することができる。この場合、スペーサ93は、少なくともフレネルレンズ92の平面97に対向する保護板との間に設ける。例えば、上記実施形態において第1保護板91と第2保護板94の配置を変えずに、フレネルレンズ92のレンズ面96を試料22側に設ける場合には、少なくともフレネルレンズ92と第1保護板91との間にスペーサ93を設ける。
なお、上記実施形態においては、蛍光撮影装置10は、試料22が発生する蛍光を用いて試料22を撮影しているが、蛍光撮影装置10は、直接的にまたは間接的に照明した試料22を撮影することができ、その画像を検査等に使用できる。また、透過光量等の測定にも利用できる。もちろん、蛍光撮影装置10は、試料そのものが発光する生物発光や化学発光であっても撮影することができる。
上記実施形態においては、励起光光源41は、走査中の任意の位置においてマイクロプレート11が保持する1または複数の試料22に励起光40を照射することができる。また、上記実施形態においては、撮影部13から見て、励起光光源41によって死角になる位置にある試料22A(図9参照)に対しても、励起光光源41は励起光40を照射し得る。しかし、撮影部13から見て励起光光源41によって死角になる位置にある試料22Aに励起光40を照射しても、その試料22Aが発光する蛍光は撮影に寄与し得ない。また、蛍光を発する蛍光マーカー等は、高出力の励起光40を照射して蛍光を発する状態にすると、褪色する場合がある。すなわち、蛍光マーカー等は、励起光40の照射により、構造等が変化して蛍光を発し難くなる場合がある。したがって、撮影等に寄与しない場合には、試料22に励起光40を照射することを避け、いわゆる暗視野照明にすることが望ましい。
このため、例えば、図9に示すように、励起光光源41は、発光素子43のうち一部に遮光部材141を設け、撮影部13から見て励起光光源41によって死角になる試料22Aには励起光40が到達しない構成とすることが好ましい。こうすれば、励起光光源41によって死角になる位置にある試料22Aの褪色を防ぐことができる。なお、遮光部材141を設ける場合、発光素子43のうち、遮光部材141がない部分から発する励起光40は、死角にならない位置にある試料22B及び試料22C等に到達する。このため、撮影部13は、試料22B及び試料22C等が発する蛍光142を用いて撮影をすることができる。また、励起光40の照射が試料22B及び22C等に対して斜めになるので、試料22B及び22C等に垂直に励起光40を照射する場合と比較して、励起の効率も良く、ムラのない励起照明を行うことができる。さらに、発生した蛍光142を無駄にせずに画像化できる利点もある。
また、励起光光源41は、上記のように遮光部材141を設ける代わりに、複数の励起光光源を用いて構成することができる。例えば、図10に示すように、励起光光源41は、第1励起光光源41aと第2励起光光源41bを用いて構成することができる。第1励起光光源41a及び第2励起光光源41bは、励起光光源41によって死角になる位置にある試料22A以外の試料22に対して励起光40を照射する。例えば、第1励起光光源41aは、励起光光源41によって死角になる試料22Aに隣接する試料22Bに向けて励起光40を照射する。一方、第2励起光光源41bは、励起光光源41によって死角になる試料22Aに隣接する別の試料22Cに向けて励起光40を照射する。このため、撮影部13は、試料22B及び試料22C等が発する蛍光142を用いて撮影をすることができる。一方、第1励起光光源41a及び第2励起光光源41bは、励起光光源41によって死角になる位置にある試料22Aには励起光40を照射しないので、その褪色を防ぐことができる。また、励起光40の照射が試料22B及び22C等に対して斜めになるので、試料22B及び22C等に垂直に励起光40を照射する場合と比較して、励起の効率も良く、ムラのない励起照明を行うことができる。さらに、発生した蛍光142を無駄にせずに画像化できる利点もある。なお、励起光光源41を上記のように第1励起光光源41a及び第2励起光光源41b等の複数の励起光光源を用いて構成する場合、及び、励起光光源41を1または複数の励起光光源とその他の要素を用いて構成する場合、撮影時に励起光光源41は全体として走査し、励起光光源41を構成する各励起光光源等は走査中に相対的な位置及び向きを保つ。以下の変形例等においても同様である。
上記のように、励起光光源41を複数の励起光光源を用いて構成する場合、これら複数の励起光光源は、1つの試料22に対して励起光40を照射できる。具体的には、図11に示すように、第1励起光光源41aと第2励起光光源41bを1個分の試料22の間隔を開けて配置し、かつ、第1励起光光源41aと第2励起光光源41bが同じ試料22Dに向けて励起光40を照射する構成とすることができる。この場合、撮影部13は、試料22Dが発する蛍光143を用いて撮影をする。このように、励起光光源41を複数の励起光光源を用いて構成し、かつ、これら複数の励起光光源が共通の試料22Dに励起光40を照射する構成とする場合、撮影部13は、1つの試料22D(あるいは試料22Dと同じ行または列にある複数の試料22)を1回撮影することになる。このため、図9及び図10に示す変形例よりも、さらに試料22の褪色が発生し難いので、特に好ましい構成である。また、励起光40の照射が試料22B及び22C等に対して斜めになるので、試料22B及び22C等に垂直に励起光40を照射する場合と比較して、励起の効率も良く、ムラのない励起照明を行うことができ、発生した蛍光142を無駄にせずに画像化できることは、図9及び図10の変形例と同様である。
上記変形例においては、励起光光源41を第1励起光光源41aと第2励起光光源41bの2つの励起光光源を用いて構成するが、励起光光源41は励起光光源以外の要素を含むことができる。例えば、図12に示すように、励起光光源41は、第1励起光光源41aと、ミラー201aを用いて構成することができる。ミラー201aは、第1励起光光源41aが試料22Dに向けて照射する励起光40の試料22Dまたはマイクロプレート11等による反射光または散乱光等(以下、反射光等という)210をさらに反射する。そして、ミラー201aは、励起光40の反射光等210の一部または全部を再び試料22Dに向けて照射する。
このように、励起光光源41を、第1励起光光源41aとミラー201aとで構成する場合、励起光光源41を第1励起光光源41a及び第2励起光光源41bを用いて構成する場合と比較すると、励起光光源の数が少ない分、励起光40のパワーは低くなるが、試料22Dまたはマイクロプレート11等による励起光40の反射光201を再利用して実行的な励起光40の光量を増大することができる。このため、励起光光源41を第1励起光光源41aとミラー201aとで構成する場合、励起光光源41を第1励起光光源41a及び第2励起光光源41bを用いて構成する場合と同様に、必要なパワーで試料22Dを励起し得る。また、第2励起光光源41bとミラー201aとを比較すると、通常はミラー201aの方が安価である。このため、上記のように励起光光源41を第1励起光光源41aとミラー201aとで構成すると、励起光光源41を安価に構成することができる。
なお、ミラー201aの具体的形状等は任意である。すなわち、ミラー201aには、平面ミラー、凹面ミラー、または凸面ミラーのいずれをも採用し得る。また、上記変形例においては、第2励起光光源41bの代わりに、ミラー201aを設けているが、第1励起光光源41aの代わりにミラー201aを設けることができる。この場合、第2励起光光源41bから励起光40を照射し、その反射光等210を第1励起光光源41aの代わりに設けたミラー201aで反射し、試料22Dの励起に再利用する。
また、上記変形例においては、第2励起光光源41bの代わりに1つのミラー201aを設けているが、励起光40の反射光を再利用するミラーは複数設けることができる。例えば、図13に示すように、励起光光源41は、第1励起光光源41aと、励起光40の反射光等210を再利用するミラー201a、ミラー201b、及び、ミラー201cを用いて構成することができる。この場合、ミラー201b及びミラー201cは、撮影部13に至る蛍光143の光路を妨げない位置に配置する。
なお、上記実施形態及び各種変形例においては、励起光光源41が発する励起光40はそのまま試料22に到達する構成となっているが、励起光光源41には、励起光40の波長を制限する光学フィルタを備えることができる。例えば、図14に示すように、励起光光源41を第1励起光光源41a及び第2励起光光源41bで構成する場合、第1励起光光源41a及び第2励起光光源41bについてそれぞれ光学フィルタ220を設けることができる。光学フィルタ220は、第1励起光光源41a及び第2励起光光源41bが発光する励起光40のうち、特に試料22の励起に寄与する波長成分を透過する。光学フィルタ220は、例えば、色ガラス、多層膜コートフィルタ、または、これらの組み合わせ等で形成することができる。上記のように、光学フィルタ220を設ける場合、励起光光源41が発する励起光40の単色性を高め、試料22から効率よく蛍光143を発生することができる。また、試料22の励起に関与しない波長成分(あるいは試料22の励起効率が高くない波長成分)を光学フィルタ220によって低減できるため、こうした波長成分が迷光等のノイズ要因となることを防ぐことができる。
なお、光学フィルタ220は、図10及び図11のように励起光光源41を第1励起光光源41a及び第2励起光光源41bで構成する場合の他、図1及び図9のように励起光光源41を1つの励起光光源で構成する場合にも使用できる。また、図12及び図13のように励起光光源41がミラー201a等を含む場合にも、光学フィルタ220を併用できる。
なお、上記実施形態においては、いわゆるシェーディング補正(フラットフレーム補正という場合がある)を行うことにより、より正確に定量的情報を得ることができる。シェーディング補正は、マイクロプレート11の代わりに蛍光板を撮影し、マイクロプレート11の試料22を撮影した画像を、蛍光板を撮影した画像で割り算等することによって行うことができる。シェーディング補正に使用する蛍光板は、例えば、試料22が発する蛍光の波長に近い蛍光を発するものを使用する。また、開口82bよりもやや大きめのものを使用する。蛍光ではなく、生物発光等をする試料22の場合には、概ね均一に発光する開口82bよりやや大きめの蓄光板をマイクロプレートの代わりに置いて撮影することにより、上記と同様にシェーディング補正を行うことができる。また、透過光または反射光を用いて試料22を撮影する場合には、均一な乳白色板(オパール板)を用いることで、上記と同様にシェーディング補正を行うことができる。
上記実施形態において、制御部61といった各種の処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造は、次に示すような各種のプロセッサ(processor)である。各種のプロセッサには、ソフトウエア(プログラム)を実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical Processing Unit)、FPGA (Field Programmable Gate Array) などの製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、各種の処理を実行するために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路などが含まれる。
1つの処理部は、これら各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種または異種の2つ以上のプロセッサの組み合せ(例えば、複数のFPGA、CPUとFPGAの組み合わせ、またはCPUとGPUの組み合わせ等)で構成されてもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアントやサーバなどのコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウエアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)などに代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサを1つ以上用いて構成される。
さらに、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた形態の電気回路(circuitry)である。また、記憶部のハードウェア的な構造はHDD(hard disc drive)やSSD(solid state drive)等の記憶装置である。
10 蛍光撮影装置
11 マイクロプレート
12 レンズアセンブリ
13 撮影部
15 筐体
21 ウェル
22、22A、22B、22C、22D 試料
26 試料ガイド
27 試料トレイ
31 レンズ部
32 脚部
40 励起光
41 励起光光源
41a 第1励起光光源
41b 第2励起光光源
43 発光素子
44 遮光部材
51 撮像素子
52 レンズ
53 光学フィルタ
61 制御部
62 表示部
71 フレーム
71a 上面部
71b 窓
72 レンズユニット
81 第1フレーム
81b 開口
82 第2フレーム
82b 開口
83 ネジ
86 隙間
87 クッション材
91 第1保護板
92 フレネルレンズ
93 スペーサ
94 第2保護板
96 レンズ面
97 平面
98 空隙
99 表面
101 外周部分
102 切り欠き部
111 シャフト
112A、112B マイクロスイッチ
113 当接位置
114A 第1位置
114B 走査位置
114C 第2位置
130 モアレ縞
141 遮光部材
142,143 蛍光
201a、201b、201c ミラー
210 反射光等
220 光学フィルタ

Claims (8)

  1. 蛍光を発生する複数の試料を保持するマイクロプレートと、
    前記マイクロプレートの上に配置し、少なくとも前記マイクロプレートの側がテレセントリックである樹脂製のフレネルレンズと、前記フレネルレンズの前記マイクロプレートに対向する表面を保護する保護板と、前記フレネルレンズと前記保護板との間に空隙を形成するスペーサと、前記スペーサを介して前記フレネルレンズと前記保護板を挟持するフレームと、を有するレンズアセンブリと、
    前記レンズアセンブリを介し、かつ、各々の前記試料が発生する前記蛍光を用いて、複数の前記試料をまとめて撮影する撮影部と、
    を備え
    前記保護板は、光透過性のガラスシートであり、
    前記フレネルレンズと前記保護板との間は、外周部分に設けられ、且つ、前記フレネルレンズ及び前記保護板と接する前記スペーサと、外界と接する切り欠き部とが設けられている蛍光撮影装置。
  2. 前記フレネルレンズは一方の表面が平面であり、
    前記スペーサは前記フレネルレンズの前記平面と前記保護板との間に前記空隙を形成する請求項1に記載の蛍光撮影装置。
  3. 前記スペーサは、前記フレネルレンズ及び前記保護板よりも薄い請求項1または2に記載の蛍光撮影装置。
  4. 前記フレームは、前記フレネルレンズ及び前記保護板を面方向に移動可能に保持する請求項1ないしのいずれか1項に記載の蛍光撮影装置。
  5. 前記フレームは、前記フレネルレンズ、前記スペーサ、及び、前記保護板の重畳部分にクッション材を備える請求項1ないしのいずれか1項に記載の蛍光撮影装置。
  6. 蛍光を発生する複数の試料を保持するマイクロプレートと、
    前記マイクロプレートの上に配置し、少なくとも前記マイクロプレートの側がテレセントリックである樹脂製のフレネルレンズと、前記フレネルレンズの前記マイクロプレートに対向する表面を保護する保護板と、前記フレネルレンズと前記保護板との間に空隙を形成するスペーサと、前記スペーサを介して前記フレネルレンズと前記保護板を挟持するフレームと、を有するレンズアセンブリと、
    前記レンズアセンブリを介し、かつ、各々の前記試料が発生する前記蛍光を用いて、複数の前記試料をまとめて撮影する撮影部と、
    を備え、
    前記レンズアセンブリと前記マイクロプレートとの間に、前記蛍光を発生させる励起光を前記試料に照射する励起光光源を備える蛍光撮影装置。
  7. 前記励起光光源は、線状または点状であり、前記レンズアセンブリと前記マイクロプレートとの間を走査することにより、複数の前記試料に前記励起光を照射する請求項に記載の蛍光撮影装置。
  8. 前記励起光光源は、前記レンズアセンブリに対向する面に遮光部材を備える請求項に記載の蛍光撮影装置。
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