JP7160352B2 - 液状物の吐出装置 - Google Patents

液状物の吐出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7160352B2
JP7160352B2 JP2019539872A JP2019539872A JP7160352B2 JP 7160352 B2 JP7160352 B2 JP 7160352B2 JP 2019539872 A JP2019539872 A JP 2019539872A JP 2019539872 A JP2019539872 A JP 2019539872A JP 7160352 B2 JP7160352 B2 JP 7160352B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
needle
armature
valve
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019539872A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2019156153A1 (ja
Inventor
秀世 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
PRIMEdot
Original Assignee
PRIMEdot
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by PRIMEdot filed Critical PRIMEdot
Publication of JPWO2019156153A1 publication Critical patent/JPWO2019156153A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7160352B2 publication Critical patent/JP7160352B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05CAPPARATUS FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05C11/00Component parts, details or accessories not specifically provided for in groups B05C1/00 - B05C9/00
    • B05C11/10Storage, supply or control of liquid or other fluent material; Recovery of excess liquid or other fluent material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05CAPPARATUS FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05C5/00Apparatus in which liquid or other fluent material is projected, poured or allowed to flow on to the surface of the work
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16KVALVES; TAPS; COCKS; ACTUATING-FLOATS; DEVICES FOR VENTING OR AERATING
    • F16K31/00Actuating devices; Operating means; Releasing devices
    • F16K31/02Actuating devices; Operating means; Releasing devices electric; magnetic
    • F16K31/06Actuating devices; Operating means; Releasing devices electric; magnetic using a magnet, e.g. diaphragm valves, cutting off by means of a liquid

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Magnetically Actuated Valves (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Description

本発明は、例えば回路基板に電子部品等を実装するとき等に、回路基板上に接着剤やシリコーン樹脂液などの液状物を精度良く微量吐出するための液状物の吐出装置(単にバルブとも呼ばれる)に関するものである。
微量の接着剤やシリコーン樹脂液などの液状物を精度良く吐出するための液状物の吐出装置として、いわゆるシリンジとよばれる小型の容器に充填されている液状物を、加圧下にバルブ機構を非常に短い時間開閉させることにより、その間だけ吐出させるものが従来から知られている。この種の吐出装置としては、バルブ機構を備えるエンジンとシリンジとを並列に配置するタイプのものが主流である。そして、この並列タイプの吐出装置の場合、駆動源としては、ニューマチック方式や増幅機構を組み込んだ圧電式(ピエゾ)アクチュエータの利用が一般的である(特許文献1)。
特開2016-215198号公報
しかしながら、ピエゾ式アクチュエータは、ピエゾ素子が壊れ易く、しかも壊れた場合にユーザーサイドでの修理は困難であり、バルブ毎の交換となるか、メーカ側での修理となるというユーザーにとっては致命的な欠点がある。また、ピエゾ素子の特徴は駆動の高速化が可能であることにあるが、連続使用すると、キューリー温度に達してピエゾ素子が破損する原因となるので、連続的に高速使用できるというものではない。
本発明は、耐久性が高く、壊れたとしても簡単にモジュール交換で修理できる吐出装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成する液状物の吐出装置は、加圧下に吐出されようとする液状物を供給する流路に備えられるバルブシートと、前記バルブシートとの間でニードル弁を構成するニードルと、前記ニードルを駆動するエンジンとを一軸上に直列に配置してバルブ本体に保持させる一方、前記流路に液状物を供給するシリンジを備え、前記エンジンは電磁ソレノイドであり、これによって駆動される前記ニードルはアーマチャを有するものであり、前記電磁ソレノイドの前記アーマチャを吸着する面が前記アーマチャに対して接近あるいは離反させることによって、前記ニードルの開閉ストロークの調整が行われるものであり、前記エンジンは、ソレノイドモジュールとエンジンカバーとで構成され、前記バルブ本体の前記エンジンを支持するエンジンブラケットと前記エンジンカバーとの間に構成した送りねじ機構で前記エンジンカバーの回転を直線運動に変換して前記アーマチャに対して前記エンジン全体を接近あるいは離反させることでストローク調整する構造としている。
また、本発明にかかる液状物の吐出装置は、加圧下に吐出されようとする液状物を供給する流路に備えられるバルブシートと、前記バルブシートとの間でニードル弁を構成するニードルと、前記ニードルを駆動するエンジンとを一軸上に直列に配置してバルブ本体に保持させる一方、前記流路に液状物を供給するシリンジを備え、前記エンジンは電磁ソレノイドであり、これによって駆動される前記ニードルはアーマチャを有するものであり、前記電磁ソレノイドの前記アーマチャを吸着する面が前記アーマチャに対して接近あるいは離反移動することによって、前記ニードルの開閉ストロークの調整が行われるものであり、前記エンジンは、ソレノイドモジュールとエンジンカバーとで構成され、バルブ本体のエンジンを支持するエンジンブラケットに対してエンジンカバーを固定すると共に、エンジンカバーに連結されたソレノイドモジュールのアーマチャを駆動する部分の一部あるいは全体を軸方向移動可能な構造とすることによりストローク調整可能としている。
また、ソレノイドモジュールはエンジンカバーに対して固定されるソレノイド本体と該ソレノイド本体の中心に配置されてアーマチャに向けて摺動可能なソレノイドコアとで構成され、ソレノイドコアを昇降動作させることでアーマチャを吸着する面を昇降させてストローク調整する構造であることが好ましい。
また、ソレノイドモジュールはソレノイドコアと連動して一体的に昇降動作することでアーマチャを吸着する面を昇降させてストローク調整する構造であることが好ましい。
また、本発明にかかる液状物の吐出装置は、加圧下に吐出されようとする液状物を供給する流路に備えられるバルブシートと、前記バルブシートとの間でニードル弁を構成するニードルと、前記ニードルを駆動するエンジンとを一軸上に直列に配置してバルブ本体に保持させる一方、前記流路に液状物を供給するシリンジを備え、前記エンジンは電磁ソレノイドであり、これによって駆動される前記ニードルはアーマチャを有するものであり、前記電磁ソレノイドの前記アーマチャを吸着する面が前記アーマチャに対して接近あるいは離反移動することによって、前記ニードルの開閉ストロークの調整が行われるものであり、前記バルブ本体を貫通してバルブシートアッセンブリに向けて進退動するニードルとバルブ本体との間には、ニードルと摺接するUパッキンと、Uパッキンとバルブ本体のハウジングとの間に充填されるOリングとで構成されるシールを備えるようにとしている。
また、本発明にかかる液状物の吐出装置は、加圧下に吐出されようとする液状物を供給する流路に備えられるバルブシートと、前記バルブシートとの間でニードル弁を構成するニードルと、前記ニードルを駆動するエンジンとを一軸上に直列に配置してバルブ本体に保持させる一方、前記流路に液状物を供給するシリンジを備え、前記エンジンは電磁ソレノイドであり、これによって駆動される前記ニードルはアーマチャを有するものであり、前記電磁ソレノイドの前記アーマチャを吸着する面が前記アーマチャに対して接近あるいは離反移動することによって、前記ニードルの開閉ストロークの調整が行われるものであり、エンジンブラケットのエンジン支持部を貫通させて収容する内周面に、外部から導入する冷却ガスを供給する冷却ガス導入口と外部へ冷却ガスを排出する冷却ガス排出口とをエンジン支持部のストローク調整時の軸方向移動量よりも広い間隔で軸方向に離間させて設け、冷却ガス導入口と冷却ガス導入口とを区画して軸方向に密封するOリングを備え、エンジン支持部にはガス導入口とガス排出口とに同時に連通して冷却ガスをソレノイドの周りの空間を経由させて通過させるガス流路を形成し、エンジン支持部に回転送りが与えられる状態でもエンジン支持部のガス流路がガス導入口とガス排出口とに常時連通している構造としている。
また、本発明にかかる液状物の吐出装置は、加圧下に吐出されようとする液状物を供給する流路に備えられるバルブシートと、前記バルブシートとの間でニードル弁を構成するニードルと、前記ニードルを駆動するエンジンとを一軸上に直列に配置してバルブ本体に保持させる一方、前記流路に液状物を供給するシリンジを備え、前記エンジンは電磁ソレノイドであり、これによって駆動される前記ニードルはアーマチャを有するものであり、前記電磁ソレノイドの前記アーマチャを吸着する面が前記アーマチャに対して接近あるいは離反移動することによって、前記ニードルの開閉ストロークの調整が行われるものであり、前記エンジンと前記シリンジとは隣り合わせで並列に配置され、前記シリンジと前記ニードル弁を構成する弁箱の液状物貯留用空間とがフルイッドボディの流路で連結されている。
また、シリンジはホットメルト接着剤を収容するものであり、フルイッドボディが温調ユニットを内蔵し、弁箱およびシリンジがフルイッドボディに内蔵された温調ユニットによって加熱されて液状とされたホットメルト接着剤が供給されるものであることが好ましい。
さらに、本発明にかかる液状物の吐出装置は、加圧下に吐出されようとする液状物を供給する流路に備えられるバルブシートと、前記バルブシートとの間でニードル弁を構成するニードルと、前記ニードルを駆動するエンジンとを一軸上に直列に配置してバルブ本体に保持させる一方、前記流路に液状物を供給するシリンジを備え、前記エンジンは電磁ソレノイドであり、これによって駆動される前記ニードルはアーマチャを有するものであり、前記電磁ソレノイドの前記アーマチャを吸着する面が前記アーマチャに対して接近あるいは離反移動することによって、前記ニードルの開閉ストロークの調整が行われるものであり、前記シリンジは弁箱と直交または斜交させて前記弁箱に直接連結され、前記弁箱の液状物貯留用空間に前記シリンジから液状物が直接供給されるようにしている。
また、上述の液状物の吐出装置において、バルブ本体を貫通してバルブシートアッセンブリに向けて進退動するニードルとバルブ本体との間には、ニードルと摺接するUパッキンと、Uパッキンとバルブ本体のハウジングとの間に充填されるOリングとで構成されるシールが備えられていることが好ましい。
また、上述の液状物の吐出装置において、エンジンブラケットのエンジン支持部を貫通させて収容する内周面に、外部から導入する冷却ガスを供給する冷却ガス導入口と外部へ冷却ガスを排出する冷却ガス排出口とをエンジン支持部のストローク調整時の軸方向移動量よりも広い間隔で軸方向に離間させて設け、冷却ガス導入口と冷却ガス導入口とを区画して軸方向に密封するOリングを備え、エンジン支持部には冷却ガス導入口と冷却ガス排出口とに同時に連通して冷却ガスをソレノイドの周りの空間を経由させて通過させる冷却ガス流路を形成し、エンジン支持部に回転送りが与えられる状態でもエンジン支持部の冷却ガス流路が冷却ガス導入口と冷却ガス排出口とに常時連通していることが好ましい。
また、上述の液状物の吐出装置において、エンジンとシリンジとは隣り合わせで並列に配置され、シリンジとニードル弁を構成する弁箱の液状物貯留用空間とがフルイッドボディの流路で連結されていることが好ましい。
また、上述の液状物の吐出装置において、シリンジは弁箱と直交または斜交させて弁箱に直接連結され、弁箱の液状物貯留用空間にシリンジから液状物が直接供給されることが好ましい。
さらに、上述の液状物の吐出装置において、アーマチャはエンジンの外周面に嵌め込まれているアーマチャ保護カバーによって摺動可能に保持されていることが好ましい。
本発明の液状物の吐出装置によれば、エンジンは可動部の無い電磁ソレノイドであるので、耐久性が高く、壊れたとしても簡単にモジュール交換で修理できる。しかも、構造が簡単なのでユーザー側で修理できる。
加えて、電磁ソレノイドのアーマチャを吸着する面がアーマチャに向けて移動させられることによってニードルの開閉ストロークの調整が行われるので、ソレノイドの吸着面とアーマチャとの間のギャップがストローク調整に比例して短くなることで、より強い励磁力によってアーマチャが吸引されるため、バルブの開閉動作がより素早い動作となって微少量の塗出が可能となる。しかも、ソレノイドにアーマチャが吸着されてストロークエンドに達することから、ソレノイドによる吸引力を最大限に活用することができ、ストローク調整量の大小に拘わらず応答性が損なわれることがない。さらに、ストロークが短くなる程に待機位置にあるアーマチャとソレノイドの吸着面との間のギャップも短くなり、ソレノイドの吸引力が加速度的に強力になって応答速度が加速度的に速くなり、高サイクルでの微少量の吐出が可能となる吐出装置を実現できる。
本発明にかかる液状物の吐出装置の第1の実施形態を示す斜視図である。 同吐出装置の下から見た斜視図である。 同吐出装置の中央縦断面図である。 同吐出装置の要部拡大断面図である。 同吐出装置のエンジン部分の拡大断面図である。 同吐出装置のノズル機構部分の拡大断面図である。 エンジンブラケットの一実施形態を示す底面斜視図である。 エンジンカバーの一実施形態を示す平面斜視図である。 エンジンカバーの底面斜視図である。 コイルハウジングの一実施形態を示す平面斜視図である。 フルイッドボディの一実施形態を示す平面斜視図である。 同吐出装置の第2の実施形態を示すエンジン部分の拡大断面図である。 同吐出装置の第3の実施形態を示す外観斜視図である。 同吐出装置の一部縦断面図である。 同吐出装置の第4の実施形態を示す縦断面図である。
以下、本発明にかかる液状物の吐出装置(以下、バルブと呼ぶ)の構成を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。尚、バルブは、一般的には、鉛直方向(下向き)に液状物を吐出させるように用いられるが、ワーク(被塗物)の形状によっては取付角度を変えて斜め下方に向けて吐出されることもある。しかし、本明細書においては主に下向きに吐出する例を挙げて説明する。したがって、本明細書において、特に断りがない限り、上下方向あるいは長手方向とはバルブを開閉するためのニードルの移動する方向(軸方向)であり、バルブの実際の向きに関係なく、長手方向に移動する場合には昇降あるいは上昇ないし下降と呼ぶ。
図1~図11に、本発明にかかるバルブの第1の実施形態を示す。この実施形態にかかるバルブ90は、ニードル4を駆動してニードル弁の開閉を行うエンジン5とシリンジ2とが並列にバルブ本体91に取り付けられたものであり、ニードル4とバルブシートアッセンブリ(弁座,以下、バルブアッセイ3と呼ぶ)とで構成されるニードル弁がエンジン5の下に備えられると共に、ニードル弁とシリンジ2とがフルイッドボディ92で連結され、シリンジ2内の液状物がニードル弁に向けて供給される構造とされている。バルブ本体91には、シリンジ2を保持するシリンジブラケット94と、エンジン5を支持するエンジンブラケット93と、吐出しようとする液状物をシリンジ2からバルブアッセイ3に供給するフルイッドボディ92とが備えられている。このバルブ90によれば、シリンジ2内の液状物は、例えばシリンジ2内に作動ガスの圧力が印加されることでフルイッドボディ92を介して液状物貯留用の空間120に供給され、ニードル4がエンジン5の駆動で引き上げられ(ニードル弁が開けられ)ることにより、バルブアッセイ3から吐出される。
フルイッドボディ92は、図2に示すように、バルブ本体91のベース部分に締結用ねじ112で固定され、バルブ本体91と一体化されている。このフルイッドボディ92は、例えば図3及び図4並びに図11に示すように、エンジン5の直下からシリンジ2の直下にまで迫り出す角棒状のブロックであり、流路123を有し、流路123の先端側にシリンジ接続アダプターとしてのルアー102を備えると共に流路123の基端側にバルブアッセイ3を備えている。バルブアッセイ3には、フルイッドボディ92の流路123を横切るようにニードル4が配置されると共にUパッキン110とOリング105並びにこれらを抑えるシール押さえ106とで密封下にニードル4が上下方向に摺動できるように収容されている。ニードル4と接触するUパッキン110は、耐薬品性、耐熱性などに優れるフッ素樹脂などのエンジニアプラスチック製であることが好ましい。しかし、エンジニアプラスチックは比較的硬い素材であるため、軸方向の摺動には強いが、径方向の軸ぶれには弱く、癖ができ易く、ニードル4との間のシール性を維持できなくなり、漏れを起こすことがある。しかも、Uパッキン110の外周縁側のシール性はパッキンを収めるハウジング(本実施形態ではフルイッドボディ92の凹部118)側の加工精度に依存するため、漏れを起こす虞がある。そこで、ニードル4の周りにUパッキン110を嵌め込むと共に、さらにUパッキン110とその周囲のフルイッドボディ92の凹部(ハウジング)118との間にOリング105を嵌め込み、Uパッキン110とOリング105との組み合わせによりシールするようにしている。これにより、Uパッキン110の軸ぶれをOリング105が吸収して、漏れを起こし難いシール構造を構成することができる。
尚、図中の符号131は流路123を加工後に塞ぐ盲ねじ栓、132はルアー102をねじ込むためのねじ孔である。ここで、樹脂製ルアー102を採用する場合には、シリンジ2を交換する際に、ルアー102がシリンジ2と共回りしてフルイッドボディ92のねじ孔132から抜け外れることがある。そこで、樹脂製ルアー102の六角頭部の対向する2辺を挟持して回転不能にする二股状のルアー回転防止用爪具134を備え、樹脂製ルアー102の回転を阻止することが好ましい。この二股状の爪具134は盲ねじ栓131を通過させる孔を有し、樹脂製ルアー102をねじ孔132にねじ込んだ後に盲ねじ栓131で流路123を塞ぐ際に、フルイッドボディ92に装着される。
また、フルイッドボディ92とバルブ本体91とは、バルブ本体91のベース部分の底面に設けられた凹部116にフルイッドボディ92の基端部を収容し、締結用ねじ112によってバルブ本体91に連結されている。締結用ねじ112はフルイッドボディ92の貫通孔115を通過してバルブ本体91の底面のねじ孔(図示省略)にねじ込まれることでフルイッドボディ92とバルブ本体91とを締結する。また、バルブ本体91のベース部分の凹部116の上方には、ニードル4を通過させるための切り欠き121が設けられている。切り欠き121は場合によっては孔であっても良い。そして、エンジン5の中心とフルイッドボディ92に装着するバルブアッセイ3並びにニードル4が一軸上に直列に配置されるように設けられている。
ニードル4は、例えば図6に示すように、シール押え106を貫通してフルイッドボディ92の液状物貯留空間120内に挿入され、先端の円錐部分がバルブアッセイ3のバルブシート46に嵌合され、アーマチャ8寄りの部位がUパッキン110とOリング105並びにシール押え106とで摺動自在に保持されている。尚、バルブアッセイ3は、特定の構造に限定されるものではなく、ルアーロック(ねじ込み)式でも、ルアースルー(非ねじ込み)式でも、何れの方式でも良いが、例えば本実施形態ではフルイッドボディ92のねじ孔119にバルブシート46を保持するバルブリテーナー47のねじ部を螺合させることによりフルイッドボディ92に固定されるルアーロック(ねじ込み)式が採用されている。
ニードル4には、ソレノイドモジュール125の磁気吸引力で駆動され易くするためのアーマチャ8が備えられている。例えば図6に示すように、円盤状のアーマチャ8がニードル4の後端に備えられている。ニードル4とアーマチャ8とは、本実施形態の場合、ねじ締結で一体化されているが、これに特に限られるものでは無く、例えば溶接などの他の固着手段で連結しても良いし、一体成形品であっても良い。尚、アーマチャ8の残留磁気を取り除くために焼鈍処理を行うと、アーマチャ8が柔らかくなるので、金属製のプッシャ55の場合にはプッシャ55が当接する中央部分に硬い材料から成る当て金122を埋め込んで耐摩耗性を上げるようにしている。
エンジン5は、本実施形態の場合、例えば図5に示すようにソレノイドモジュール125とエンジンカバー95とで構成され、エンジンブラケット93に対して昇降可能に支持されている。ソレノイドモジュール125は、コイルボビン51と、該コイルボビン51に巻回されたコイル(即ちソレノイド)50と、コイルボビン51の中心に配置されるソレノイドコア(鉄芯)52と、これらを覆うコイルハウジング53と、コイルハウジング53の底部開口を塞いでソレノイドコア52の周辺を覆う絶縁プレート54とで構成されている。このソレノイドモジュール125は、コイルハウジング53をエンジンカバー95の底部に締結用ねじ例えば4本のねじ(図示省略)で連結することによって、エンジンカバー95と一体化されている。尚、ソレノイドモジュール125とエンジンカバー95とは、それぞれ突き合わされる面に凹凸が設けられて互いに嵌合されるように設けられている。例えば、図10に示すようにソレノイドモジュール125のコイルハウジング53の天面の中央の中心孔79の周りに円筒状の凸部89が形成される一方、図9に示すようにエンジンカバー95の底面の中央の中心孔66の入り口部分に凹部88が形成されてコイルハウジング53の凸部89が嵌め込まれるように設けられている。そして、中心孔79を経てエンジンカバー95の中心孔66にソレノイドコア52の上半部が収容される。
ソレノイドコア52は、本実施形態の場合、コイルボビン51並びにコイルハウジング53に対して固定されており、アーマチャ8に常時接触して吸引されたアーマチャ8を原位置に押し戻すプッシャ55と、該プッシャ55を介してアーマチャ8を待機位置に押し戻す力を常時付勢する付勢機構例えば圧縮コイルばね56とを内蔵する。尚、付勢機構56としては、上述のばねに限らず、互いに反発する一対以上のマグネット(図示省略)の反発力の利用や、ポリテトラフルオロエチレンなどの低摩擦係数・低摩耗性の樹脂層を有する鞘管などをばね56の外に被せること等によって、発塵等を防ぐようにしても良い。
尚、アーマチャ8そのものは磁気吸着に適した金属で形成されていることが好ましい。このことから、アーマチャ8にはソレノイドへ磁気吸着され易くするために例えば電磁軟鉄・磁性軟鉄(所謂、純鉄)が採用される。このため、ソレノイドの金属部分との衝突を高速で繰り返すと、損耗する虞がある。そこで、ソレノイドモジュール125のソレノイドコア52の周辺のアーマチャ8と対向する面には、樹脂材の覆いを設けて、金属同士の直接の衝突を回避させてアーマチャ8の損耗を減らすことが好ましい。例えば、本実施形態では、コイルハウジング53とソレノイドコア52との間の環状の面を覆う円環状の樹脂製プレート(以下、絶縁プレート54と呼ぶ)をソレノイドコア52の周辺のアーマチャ8と対向する面に嵌合させると共に、アーマチャ8と対向するソレノイドコア52の下端面(所謂、吸着面となる)が少なくとも周囲の絶縁プレート54と面一、より好ましくは若干凹むように設けられ、アーマチャ8が吸着された際に絶縁プレート54のみと衝突・接触する構造とされている。ここで、絶縁プレート54を構成する樹脂としては、例えば、PEEK樹脂(ポリエーテルエーテルケトン)、芳香族ポリエーテルケトン、POM樹脂(ポリアセタール)、MCナイロン(日本ポリペンコ社の登録商標)などの機械的強度に優れ、耐摩耗性、絶縁性、摺動性などに優れる樹脂材が好ましい。本実施形態では、絶縁プレート54は、例えば周縁にねじが切られ、コイルハウジング53の開口周縁の内面に切られた雌ねじ78と螺合させることで固定されるように設けられているが、固定方法はこれに特に限られず、例えば接着や圧入などで固定するようにしても良い。また、プッシャ55も樹脂製にしても良い。この場合には、アーマチャ8の損耗を防ぐと共に発塵の虞が少なくなる。
ここで、アクチュエータとしてソレノイドを用いる場合、バルブの応答性と励磁力には相関関係があり、励磁力が一定出力の場合にはソレノイドとアーマチャの位置関係に依存し、より近い距離から吸引ができればより素早くアーマチャは上昇し、同時により強いばねを装着することも可能となり、励磁終了後のばねによる反発力も強いものとなり、より高粘度流体のジェットが可能となる。また、同時に、バルブ動作がより短時間で1サイクルの開閉動作が完了となるので、より微少量の塗布も可能となる。
しかしながら、ソレノイドと待機位置に在るアーマチャとの間のギャップがニードル開閉ストローク量に関係なく一定でかつユーザー毎に異なる様々な用途に対応することを可能とするために広めの最大ギャップ値のままに固定されている場合には、より近い距離からアーマチャを吸引してより素早く上昇させるということは難しい。即ち、励磁に伴うアーマチャの吸引力が実際のストロークと関係なく、絶えず最大ギャップ値の隔たりを開けた位置関係となるため、アーマチャに働く磁気吸引力が減衰することとなる。このため、励磁力を一定出力のまま、応答性をさらに高め、より微少量の液状物を吐出させることが容易ではないという問題を伴う。
また、磁力による吸引力は吸着直前で最大となり、近づけば近づくほどに、吸着力は加速度的に強くなる。ところが、加速度的に応答性が高まる前にギャップストローク調整用ロッドにアーマチャが突き当てられて動きが止められるのでは、ストロークを小さくすればする程にソレノイドの吸着面とギャップストローク調整用ロッドで上昇が規制されるアーマチャとの間のギャップが開いて吸引力を減衰させるため、強い励磁力で吸引できない。即ち、ソレノイドによる吸引力を最大限に活用しきれていない問題がある。
そこで、本実施形態の場合、バルブストローク調整機構は、ソレノイドモジュール125のアーマチャ8を吸着する面がアーマチャ8に向けて移動させられることによって、ニードルの開閉ストロークの調整が行われるものとされている。例えば、図7及び図8に示すように、エンジンブラケット93は、エンジンカバー95を貫通させて保持する例えば円環状のエンジン支持部96を有しており、エンジン支持部96の内周面には、エンジンカバー95の雄ねじ114と螺合する雌ねじ124が設けられ、エンジンカバー95の首部の雄ねじ114を螺合させることで、回転自在に支持されると共に軸方向に移動可能とされる送りねじ機構が構成されている。そして、エンジンカバー95そのものを捻ることによってエンジンカバー95ひいてはソレノイドモジュール125を上下動させる構造とされている。この場合、例えば図1に示すように、エンジンカバー95側に送りねじ機構の回転と軸方向移動量とを対応させた目盛り11を入れると共にエンジン支持部96側に基線12を入れることで、ストローク量を表示できる。
つまり、本実施形態においては、ニードル弁が閉じられ尚且つソレノイド吸着面例えば絶縁プレート54とアーマチャ8との間の隙間が0となった時点の位置を原点とし、その位置からの上昇量・移動量をストローク量としている。したがって、絶縁プレート54がアーマチャ8と当接した位置からエンジンカバー95を持ち上げることによって、エンジンカバー95に内蔵されるエンジン5の吸着面とアーマチャ8との間のギャップ即ちバルブストロークが正確に設定することができる。
エンジンブラケット93は、本実施形態では、バルブ本体91とは切り離された独立した別部品として構成され、例えば図示していないノックピンと締結ねじ113によってバルブ本体91に対して僅かの空隙をあけて取り付けられている。これによって、エンジンブラケット93は、バルブ本体91に内蔵される温度調節用カートリッジヒータ(以下、温調ヒータ48と呼ぶ)から受ける熱の影響が緩和される取付構造とされている。本実施形態にかかる液状物の吐出装置は、主に常温で液状の接着剤を吐出させるものであることから、温調ヒータ48は、バルブアッセイ3を集中して加温することにより、少なくとも吐出直前の液状物を加熱するように設けられている。液状物への温調管理は、温度センサ49の働きで液状物にヒートダメージを与えない範囲に制御される。
エンジンブラケット93とエンジンカバー95との間には、冷却ガス例えば圧縮空気や窒素ガス等の不活性ガス(以下、総称して冷却ガスと呼ぶ)をコイル50の周りに供給して冷却させるエンジン冷却システムが構成されている。このエンジン冷却システムは、本実施形態の場合、エンジンブラケット93内のガス流路と、エンジン5内のガス流路とで構成されている。
エンジンブラケット93内のガス流路は、エンジンカバー95が貫通させられるエンジン支持部96の円形の貫通孔58のエンジンカバー95の周面と対向する内周面に開口されているガス供給用の接続口57及びガス排出用の接続口59と、エンジンブラケット93に備えられているガス導入用のガス継手61及びガス排出用のガス継手62との間をそれぞれ連通させるものである。各接続口57,59は、エンジン支持部96の貫通孔58の内周面に形成された2本の環状溝97,98の底部にそれぞれ設けられ、一方の環状溝97がガス供給用、他方の環状溝98がガス排出用として使用される。そして、各接続口57,59は、各環状溝97,98を介してエンジンカバー95のガス流路の導入用開口部103、排出用開口部104と常時連通させられている。各環状溝97,98は、エンジンカバー95のガス流路67,69の開口部103,104とほぼ重なる位置に設けられ、一方例えば環状溝97がガス供給用、他方例えば環状溝98がガス排出用として使用される。これら環状溝97,98は、エンジンカバー95の外周面に嵌められている3条のOリング99,100,101の間で区画される供給用ガス流路と排出用ガス流路とが構成されている。したがって、エンジンカバー95がバルブストローク調整機構によって軸方向移動する場合においても、ストローク調整時に移動する範囲内においてはエンジンブラケット93側のガス流路とエンジンカバー95内のガス流路とを常に接続する構造とされている。尚、図中の符号128,129,130はOリング用環状溝である。
他方、エンジン5側のガス流路は、コイルハウジング53内のソレノイド50の周りの空間63を含むものであり、エンジンブラケット93側の環状溝97,98と接続される導入用開口部103と排出用開口部104とを有し、導入用開口部103を経てエンジンブラケット93側から供給された冷却ガスをソレノイド50の周りの空間63を通過させて排出用開口部104からエンジンブラケット93内のガス流路を経由して排出させるものである。冷却ガスは、通常、液状物吐出・塗布作業に悪影響を与える虞のない場所例えば作業現場から離れた場所で大気中へ放出させられるが、場合によっては除熱後に再びガス継手61に戻して循環させるようにしても良い。導入用開口部103と排出用開口部104とは、エンジン支持部96の内周面の環状溝97あるいは98と各々合致させられる位置にそれぞれ開口されている。
また、エンジンカバー95の底面、即ちコイルハウジング53の天面と接する面には、図9に示すように、エンジンカバー95の導入用開口部103に繋がるガス流路67と、エンジンカバーの底面において該通路67の出口の周囲を包囲する凹み68と、排出用開口部104に繋がるガス流路69と、電源ケーブルを通す孔70と、エンジンカバー95とコイルハウジング53と連結する締結用ねじ(図示省略)をエンジンカバー95の頂部側から通す4箇所の透孔71とが開口されている。また、エンジンカバー95の底面には、フランジ部126の外周縁を囲う外周縁部64とランド部65との間に凹部が形成され、コイルハウジング53の天面と外周縁部64及びランド部65が当接されることで、エンジンカバー95の底面とコイルハウジング53の天面との間にコイルハウジング53内から排出される冷却ガスを通過させる空間74が形成されている。尚、ランド部65には導入用開口部103に繋がるガス流路67を囲って凹部68が形成されている。
他方、コイルハウジング53の天面には、図10に示すように、4本の締結用ねじ(図示省略)をねじ込ませるための4箇所のねじ孔75と、エンジンカバー95の凹部68によって形成される流路に繋がる給気口72および透孔77と、コイルハウジング53内の冷却ガスをコイルハウジング53の外のエンジンカバー95との間に形成されるガス流路69に繋がる空間(換言すれば凹部)74に排出するための排気口73とが開口されている。また、エンジンカバー95とコイルハウジング53との間には、Oリング80,81が介在されてエンジンカバー95とコイルハウジング53との間が気密構造とされている。
したがって、エンジンカバー95の導入用開口部103に繋がるガス流路67から供給された冷却ガスは、凹み68を経て給気口72からソレノイド50の周囲の空間63へ導入され、ソレノイド50を冷却してから排気口73、凹部74を経由してガス流路69即ちエンジンブラケット93のガス流路へ還流させられる。そして、エンジンカバー95とコイルハウジング53との間の空間(凹部)74を冷却ガスが流れることで、コイルハウジング53の天面部分が冷却されてソレノイドモジュール125の冷却効果がさらに上げられる。尚、本実施形態の場合には、コイルハウジング53の透孔77を利用してソレノイド50への給電を行う電源ケーブル60が通されている。また、図示していないがコイルボビン51のコイルハウジング53の天井に対向する面には固定用の突起133を備え、コイルハウジング53の天井にあけた孔76に嵌合させることによって、コイルハウジング53と固定されている。
エンジンカバー95の雄ねじ114のエンジン支持部96の上に露出する部分には、ダブルナットとして機能するリテーナ108が螺合されている。このリテーナ108は、エンジン支持部96のエンジンカバー95を収容する円形の空間(貫通孔58と呼ぶ)を貫通した雄ねじ114の上部に螺合させられるものであり、バルブストロークが調整された後に締め付けられる。このリテーナ108の外周面にはローレット掛けが施されているが、これに特に限られるものではない。
また、エンジンカバー95の雄ねじ114の内側の空間には、電源ケーブル60を固定すると共にソレノイドコアを収容する中央孔66を防水構造とするためのカバーキャップ87が嵌め込まれ、図示していない連結ピンなどでエンジンカバー95に対して固定されている。カバーキャップ87には、ソレノイド50に給電するための電源ケーブル60が通されている。尚、図中のOリングの全てが符号を付して説明されているわけではなく、気密構造であることが必要とされる箇所の部材間にはOリングなどのシール手段が設けられることは言うまでもない。
本実施形態において、アーマチャ8はコイルハウジング53の外周面に嵌合されているアーマチャ保護カバー109によって摺動可能に保持されている。アーマチャ保護カバー109は、例えばコイルハウジング53に対して隙間嵌めとなるようにコイルハウジング53の外径よりも大きな内径を持つ筒で構成され、バルブ本体91のフルイッドボディ92が取り付けられるベース部分とエンジンブラケット93を支持するコラム部分との境界のL型のコーナー部分に下端縁部が当接することで位置が保たれている。即ち、アーマチャ保護カバー109は、バルブ本体91に固定されておらず、自重降下によってバルブ本体91と当接する位置で位置固定されるようにコイルハウジング53に保持されている。本実施形態のアーマチャ保護カバー109は、例えば透明の摺動性樹脂で形成されることによって、アーマチャ8の状況並びにギャップの有無などが外部から視認できるように設けられているが、これに特に限定されものではなく、不透明の摺動性樹脂で形成されても良い。
シリンジ2は、シリンジブラケット94とルアー102とで保持され、エンジンブラケット93に昇降自在に支持されているエンジン5と並列に設置されている。シリンジ2は、本実施形態の場合、ねじ孔式の先端開口部にルアー102が嵌合されることによってフルイッドボディ92の流路と連結され、上端開口部に被せられたアダプタ107を介して外部から供給される作動ガスの圧力によって液状物をニードル弁に向けて供給するように設けられている。尚、シリンジブラケット94は、例えば図1及び図2に示すような、ほぼ円環状を成し、ねじ111でエンジンブラケット93に締結されて固定されている。エンジンブラケット93側には、ねじ111を螺合させるためのねじ穴127が設けられている。
以上のように構成された本実施形態のバルブ90によれば、シリンジブラケット94を通過させてルアー102にシリンジ2をねじ込むだけで、シリンジ2がバルブ本体91の液状物供給流路に組み込まれる。また、吐出しようとする液状物の量に対応するニードル4の開閉ストローク量が必要に応じて調整されると共に、図示していない制御装置によって吐出時間換言すればソレノイドの励磁時間の設定が行われる。そして、シリンジ2内の液状物に吐出に適した圧力の作動ガスが印加されて液状物の吐出・塗布作業に備えられる。その状態で図示していない制御装置によって、エンジン・ソレノイド5の励磁により、アーマチャ8が吸引されてニードル4が持ち上げられることによってノズルが開口し、ニードル4が持ち上げられている間だけシリンジ2内の液状物がフルイッドボディ92の流路123を経由して吐出される。
ここで、バルブストローク調整は、リテーナ108を緩めた状態で例えばコイルハウジング53を摘んで回転させることにより行われる。即ち、ソレノイドモジュール125を全体に捻るように回転させてバルブ本体91のエンジンブラケット93との間の送りねじ機構によって直進運動に変換して軸方向移動させ、ソレノイドモジュール125がアーマチャ8に当接した時点を0点として行われる。ニードル4は、液状物供給流路を横切る方向に貫通した比較的短く太い棒状物なので、シリンジを縦に貫通する場合に比べて極端に短く撓む余地がない。このため、正確に0点(原点)を出すことができる。そこで、ゼロ点を基準に所望量だけコイルハウジング53を回してエンジン5を全体的に回転させながら上昇させて、エンジン5とアーマチャ8との間のギャップ(換言すればニードル4弁の開度・ストローク)が正確に設定される。しかも、ニードル4が撓む余地がないので、撓んだニードル4が復元するまでの間はバルブが開かないという吐出タイミングの遅れなどが生ずることがない。
また、ニードル4の開閉ストローク量の調整は、ソレノイドの吸着面をアーマチャ8に対して接近ないし離間させることによって行われるので、アーマチャ吸引開始時におけるソレノイド吸着面とアーマチャ8との間のギャップも変動することとなる。つまり、ニードル4のストローク量が小さくなる程に磁気吸着面とアーマチャ8との間のギャップも小さくなる。これにより、少量吐出時のエンジン5の吸引力が加速度的に強力となり、応答速度も加速度的に速くなる。しかも、エンジン5の吸着面あるいはこれとほぼ等しい絶縁プレート54にアーマチャ8が衝突することでストロークエンドに達するので、エンジン5による吸引力を最大限に活用することができ、応答性がより高まる。
依って、液状物の高サイクルでの微少量吐出が可能となる吐出装置を実現できる。エンジンそのものあるいはエンジンの一部を移動させることでストローク調整するようにしているので、ストローク調整のための可動部の構造が複雑にならない上に、バルブ本体側に大がかりな機構が不要なので、装置構成が全体的にコンパクトにできるという利点がある。
上述の実施形態にかかる液状物の吐出装置は、主に常温で液状の接着剤を吐出させるものであるが、これに特に限られるものでは無く、常温では固体となる接着剤即ちホットメルト接着剤(ホットボンドとも呼ばれる)の吐出にも使用できることは言うまでもない。
図13~図14にホットメルト接着剤用の吐出装置の一実施形態を示す。本実施形態にかかるホットメルト接着剤用吐出装置は、図1~図12に示す実施形態にかかる吐出装置とは、接着剤の加熱並びに供給に関する構造を異にしており、エンジン5およびバルブ本体91はそのままで、バルブ本体91からシリンジブラケット94、シリンジ2、フルイッドボディ92及び温調ユニット(温調ヒータ48および温度センサ49)を取り外し、温調ユニット17を内蔵するフルイッドボディ14と、温調ユニット17の熱を受け入れるシリンジ36を装着することで、吐出する液状物の変更を可能とするものである。尚、図1から図12に示す吐出装置と共通する部材に関しては同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
フルイッドボディ14は、ニードル4を包囲して液状のホットメルト接着剤を一時的に貯留する液状物貯留用空間120を形成する弁箱13と、シリンジ36から供給されるホットメルト接着剤を弁箱13に供給可能とした流路15と、温調ユニット17とを備え、加熱溶融されたシリンジ36内のホットメルト接着剤が流路15を経て液状物貯留用空間120に供給されるように設けられている。温調ユニット17は、流路15に沿って配置され、流路15及び弁箱13を含めたフルイッドボディ14の全体をホットメルト接着剤の吐出に好適な温度となるように加熱する構造とされている。
弁箱13は、例えばほぼ円筒状を成し、一端例えば下端側にフランジ部18が形成され、該フランジ部18をフルイッドボディ14にビス止めすることでフルイッドボディ14と一体化されている。フランジ部18の中央にはバルブシート46とバルブリテーナ47とから成るバルブアッセイ3が嵌合されると共に、反対の端部にはニードル4の摺動を可能とするU形パッキン19とバックアップリング20とが設けられている。また、バルブ本体91の凹部116には、ニードル支持ブラケット22が例えばねじ止めなどで固定され、ニードル4の上側即ちアーマチャ寄りの部位が摺動可能に支持されている。依って、ニードル4は、ニードル支持ブラケット22と弁箱13のU形パッキン19とで軸方向に摺動可能に支持される。
ホットメルト接着剤としては、例えばエチレン酢酸ビニル(EVA)、ポリオレフィン、合成ゴム、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタンなどの熱可塑性プラスチックが主に用いられる。通常、ホットメルト接着剤は、プランジャー26を内蔵するシリンジ36に収容され、シリンジヘッドキャップ(図示省略)で密封されて市販されている。これらホットメルト接着剤は、例えば120~200℃に加熱することで樹脂が溶け、液状になる。そこで、シリンジ36の外から加熱して、シリンジ36内のホットメルト接着剤を溶かしながら空気圧でプランジャー26を駆動して圧送する方式が採られている。
ホットメルト接着剤は冷却されると即座に固化する。このため、フルイッドボディ14並びに弁箱13を介してバルブアッセイ3を加熱することで吐出直前の液状物を加熱するだけでなく、シリンジ36そのものを加熱してシリンジ36内のホットメルト接着剤を溶かしながら供給する必要がある。そこで、シリンジ36には、フルイッドボディ14に内蔵される温調ユニット17の熱がシリンジ36のほぼ全域に伝えられるように設けられている。例えば、シリンジ36の周りにフルイッドボディ14に内蔵される温調ユニット17の熱が伝えられる伝熱パイプ24が配置されている。尚、図中の符号41は盲ねじ栓である。
伝熱パイプ24は例えばアルミニウム製あるいは銅製などの熱伝導性に優れるパイプであり、シリンジ36に対して内部のホットメルト接着剤を加熱する熱を与える熱源・放熱面として機能するものである。この伝熱パイプ24は、フルイッドボディ14の熱を伝えるためのブロック(以下、伝熱ブロック23と呼ぶ)を介してフルイッドボディ14に固定されている。伝熱パイプ24は、例えば伝熱ブロック23にビス29によって止め付けられてエンジン5と並行に保持されている。伝熱ブロック23は、シリンジ36の外径とほぼ同じ外径の外周面を有する円形のブロックであり、フルイッドボディ14にビス止めされている。この伝熱ブロック23は、例えばシリンジの先端形状と適合する凹部即ち円錐状と円筒状の内周面とが連続した凹部を有し、中央のねじ孔(ルアー接続口)31にルアー30をねじ込んで固定するように設けられている。したがって、フルイッドボディ14に内蔵される温調ユニット17のカートリッジヒーター16の熱は、伝熱ブロック23を介して伝熱パイプ24に伝達され、シリンジ36に充填されるホットメルト接着剤を溶かして液状物として保持することを可能とする。尚、伝熱パイプ24の内径とシリンジ36の外径とは、例えばほぼ密着していながら出し入れ可能なすき間ばめ状態に設定されている。
本実施形態の吐出装置は、エンジン5の背後(裏)にシリンジ36を備え、シリンジ36を作業者が誤って触れることでやけどをしないように配慮されている。作業者にとって熱源が手前側に配置されていると作業し難い。裏側(奥側)に配置することでやけどの虞がなくなり、作業がし易くなる。
加えて、伝熱パイプ24の周囲には、火傷防止のための保護カバー25が配置されている。この保護カバー25は、伝熱パイプ24との間に空気の断熱層を形成するように伝熱パイプ24を非接触下に囲う構造が採られている。本実施形態の場合、保護カバー25は、バルブ本体91の背面側にねじ止めされるシリンジホルダー27の孔に軽圧入されることで保持されている。尚、本実施形態のバルブは、バルブ本体95の背面側に固定した断熱性のシリンジホルダー27を介してロボットなどに搭載して使用されることが一般的である。そこで、例えばシリンジホルダー27のフランジ部分42に穿たれた透孔43を利用して図示していないロボットなどの装着部位に締結ねじなどで装着することにより行われる。
一方、シリンジ36は、例えば180℃~200℃程度の加熱には十分に耐え得る樹脂例えばポリプロピレン等で形成されることが好ましい。このシリンジ36は、フルイッドボディ14にねじ込まれて固定されたシリンジアダプターとしてのルアー30にねじ込まれることで連結される。
ここで、シリンジ36と伝熱パイプ23とは、シリンジアダプター34を嵌合されたロック部材32を半回転させることによって伝熱パイプ24にワンタッチで取付可能な構造とされている。即ち、シリンジアダプター34は、180°間隔で径方向外側に突出する伝熱パイプ24のフランジ33と係合するL形の爪を有するロック部材32を備え、シリンジ36の開口端に当該シリンジアダプター34を嵌合させた状態でロック部材32を半回転させることによって伝熱パイプ24に係合させる構造とされている。
尚、フルイッドボディ14は、例えばバルブ本体91のベース部分に設けられた凹部116にフルイッドボディ92を止め付ける締結用ねじ112とバルブ本体91の底面のねじ孔(図示省略)とを利用して断熱カラー21を介在させて取り付けられる。断熱カラー21の介在により、フルイッドボディ14に内蔵される温調ユニット17の熱を遮断してノズル本体91側が加熱されることを防ぐように設けられている。
以上のように構成されたホットメルト接着剤用吐出装置によれば、ホットメルト接着剤を密封したシリンジ36を伝熱パイプ24の内側に挿入して伝熱ブロック23にねじ込まれているルアー30に嵌合させることで装着される。シリンジ36に密封されるホットメルト接着剤は、フルイッドボディ14の温調ユニット17の発熱を受けて加熱される伝熱ブロック23及び伝熱パイプ24からの熱で加熱溶融され、プランジャ26の加圧下にフルイッドボディ14の流路15を経て弁箱13の液状物貯留用空間120に供給される。そして、エンジン5によってニードル4が駆動され、ニードル弁が開いている間だけ塗布される。
ここで、シリンジ36は必ずしもエンジン5と並列に配置する必要はなく、場合によっては弁箱13と直交する方向あるいは斜交する方向に配置するようにしても良い。換言すれば、図15に示すように、シリンジ36を弁箱13に対して直交するように配置して直結し、シリンジ36からホットメルト用接着剤を弁箱13の液状物貯留用空間120に直接供給するようにしても良い。この場合、シリンジ36と弁箱13とを連結する流路15を有するフルイッドボディ14を省いて吐出装置の接液部分を短くすることができるので、ホットメルト用接着剤の炭化などに起因するノズル詰まりを回避することができる。
即ち、吐出装置の一部であるフルイッドボディ14内の流路15に沿って温調ヒータ16が備えられて常時加熱されると、ホットメルト接着剤が炭化物となって流路15の内壁面に付着することがある。そして、この炭化物が剥離して流れ出ることでノズル詰まりを起こす虞が有る。そこで、ホットメルト接着剤が流路内で炭化する可能性を低くするため、ホットメルト接着剤と接触する装置内の流路を短くすることが望まれる。
図15に示すホットメルト接着剤用の吐出装置は、例えばシリンジ36の収容が可能であり尚且つ弁箱13を備えてこれらを所望温度に加熱可能とする温調ブロック37をエンジン5の下に搭載したものであり、弁箱13の液状物貯留用空間120にシリンジ36が直結されて液状物貯留用空間120にホットメルト接着剤を直接供給するように構成されている。温調ブロック37は、カートリッジヒーター16と温度センサ(図示省略)とで構成される温調ユニット17を内蔵し、弁箱13とシリンジ36とを包囲して、弁箱13とシリンジ36とを同時に加熱することができるように設けられている。この温調ブロック37は、好ましくは伝熱性に優れる素材例えばアルミニウム合金のダイキャストなどで形成され、温調ユニット17の熱を弁箱13とシリンジ36とに伝達して、シリンジ36に密封されたホットメルト接着剤を加熱溶融させると共に弁箱13の液状物貯留用空間120に移された液状のホットメルト接着剤の固化を防ぐように保温する。依って、シリンジ36に密封されているホットメルト接着剤はカートリッジヒーター16で加熱溶融されると共にシリンジアダプター34に接続されるエア継手35を介して供給される圧縮空気の空気圧を受けて移動するプランジャー26によって押し出され、ルアー38を介して弁箱13の周壁部のルアー接続口・ねじ孔39から液状物貯留用空間120に直接供給される。
ここで、温調ブロック37のシリンジ収納空間の内径とシリンジ36の外径とは、上述の実施形態の伝熱パイプ23とシリンジ36との関係のように、ほぼ密着していながら出し入れ可能なすき間ばめ状態に設定されることが熱伝達の上で好ましい。また、シリンジ36を収容する空間は、例えば円柱状の輪郭を形成する空洞部として形成され、開口部には、図13及び図14の実施形態のフランジ33に相当する部材を備え、シリンジアダプター34のロック部材32を半回転させることによって温調ブロック37にワンタッチで取付可能な構造とされている。尚、図中の符号40はOリングである。
この吐出装置によれば、シリンジ36は内蔵するプランジャー26によって密封されるため、横置きにしても加熱溶融されたホットメルト接着剤が漏れ出ることが起こらない。また、シリンジ36は使い捨てであるため、中で炭化物が発生して付着し残ったとしても、そのまま廃棄されるのでノズル詰まりを誘発する原因とは成りにくい。このため、メンテナンスが容易になる。
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述の実施形態では、エンジンブラケット93とエンジンカバー95との間に構成した送りねじ機構でエンジン全体即ち相互に連結されたエンジンカバー95とソレノイドモジュール125とを回転させることでストローク調整する構造としているが、これに特に限られるものではなく、エンジンブラケット93に固定されるエンジンカバー95に対して、ソレノイドモジュール125のアーマチャを駆動する部分の一部あるいは全体を軸方向移動可能な構造とすることによりストローク調整可能としても良い。
例えば、図12に示すように、エンジンブラケット93に固定されているエンジンカバー95に対して、ソレノイドモジュール125のソレノイドコア52を軸方向移動可能として吸着面の位置を可変にするようにしても良い。本明細書においては、ソレノイドモジュール125のうちの可動部を除く部分をソレノイド本体と呼ぶ。
この実施形態におけるバルブストローク調整機構は、エンジンカバー95に対しソレノイドコア52を外力の付与があったときに軸方向に摺動可能に支持させる一方、エンジンカバー95の上端に固定されたカバーキャップ44にストローク調整用ねじ82をソレノイドコア52に向けて進退移動可能に備え、ストローク調整用ねじ82でソレノイドコア52を直接押し下げることでソレノイドモジュール125の吸着面の位置を可変にするように構成されている。ソレノイドコア52は、プッシャ55を介してアーマチャ8を待機位置に押し戻す力を常時付勢する圧縮コイルばね56の反力を受けて常時押し上げられる力が付勢されているので、ストローク調整用ねじ82の底面に当接させられる。他方、ストローク調整用ねじ82はカバーキャップ44のねじ孔に螺合されることによって回転自在に支持されており、アジャストメントキャップ83を回転させることでストローク調整用ねじ82がカバーキャップ44の雌ねじとの間で回転運動を直線運動に変換して軸方向に移動させられる。したがって、ストローク調整用ねじ82の動きと連動してソレノイドコア52が昇降し、ソレノイドコア52の位置即ちソレノイドの吸着面を可変にしてストローク量を調整することとなる。ストローク調整用ねじ82は、例えば、アジャストメントキャップ83のねじ孔に上部の取付用ねじ部をねじ込んでから接着剤で固着することで一体化され、ストローク調整用ねじとしての主たるねじ部分がカバーキャップ44のねじ孔に螺合されることで、ソレノイドコア52に向けて出入りするように設けられている。尚、図中の符号45は、エンジンカバー95とカバーキャップ44とを連結するビスである。
アジャストメントキャップ83には、ストローク調整後のアジャストメントキャップ83の振動などに因る回転弛みを防ぐ位置決め手段が備えられ、ストローク量の変動を防ぐように設けられることが好ましい。例えば、カバーキャップ44の上面に一定ピッチで環状に配列された多数の穴86と、この穴86に陥入するマイクロアジャストメントキャップ83側のノブ付き位置決めピン84とを組み合わせることによって構成されている。位置決めピン84は付勢手段例えば圧縮コイルばね85によって、常時カバーキャップ44の上面に向けて押しつけられているので、ノブを摘んで引き上げることでマイクロアジャストメントキャップ83の回転が許容される。この位置決め手段によれば、マイクロアジャストメントキャップ83の回転によって所望のストローク量が設定されたときに、最も近くの穴86に位置決めピン84を嵌合させて固定することによってマイクロアジャストメントキャップ83のカバーキャップ44に対する固定が行われる。尚、図示していないが、マイクロアジャストメントキャップ83とカバーキャップ44との間には、マイクロアジャストメントキャップ83の回転とストローク調整用ねじ82の送り量との対応関係を示す目盛りと基線とが設けられる。
この実施形態の場合には、ストローク調整用ねじ82によるソレノイドコア52の直接駆動によって、ソレノイドコア52の吸着面(即ち、先端面)がアーマチャ8に向けて接近あるいは離反移動することにより、ソレノイドコア52の吸着面とアーマチャ8との間のギャップが調整されてストローク調整が行われる。
また、ソレノイドモジュール125を全体に軸方向移動可能な構造とすることによりストローク調整可能としても良い。例えば、図示していないが、エンジンカバー95とコイルハウジング53とを分離する一方、ソレノイドコア52とコイルハウジング53とを固着して連動する構造とすれば、上述のソレノイドコア52を昇降させる実施例と同じバルブストローク調整機構でソレノイドモジュール125全体がエンジンカバー95に対し昇降可能とされる。この場合にも、応答性が高く、高サイクルでの液状物の微少量吐出を実現できる。尚、この実施形態の場合には、例えば、コイルハウジング53とエンジンカバー95との間を図示しない外筒カバーで密封する一方、凹部68と空間74とを区画するランド部65が出入りする凹部を設けてランド部65の周面との間にシールを施すことで、ソレノイドモジュール125が昇降しても給気側と排気側のガス流路を分離して冷却ガスが漏洩しない構造を採ることができる。
また、上述の実施形態では、予め液状物を充填したシリンジ2をバルブ本体91に装着して使用する例を挙げて主に説明したが、この使用例に特に限られるものではなく、シリンジ2に代えて各種機能性カートリッジ(図示省略)を装着可能とし、液状物を加圧タンクからの圧送で外部から直接供給するタイプや、ポンプ循環供給方式などの、さまざまな形式の液状物供給方式として使用することもできる。つまり、本明細書において、シリンジとは、液状物を直に充填したものに特に限られず、液状物を加圧タンクからの圧送で外部から供給するカートリッジタイプや、シリンジ外付けカートリッジタイプ、ポンプ循環供給方式などの、さまざまな形式の液状物供給方式として使用する容器全般を含むもの(これらを総称して機能性カートリッジと呼ぶ)を意味する用語として用いている。これら機能性カートリッジ(図示省略)を用いる場合においても図示のシリンジ2を用いる場合と同様であり、例えばフルイッドボディ92のルアー102に先端のねじ部をねじ込むことでバルブ本体91に装着することができる。
2 シリンジ
3 バルブシートアッセンブリ
4 ニードル
5 エンジン
8 アーマチャ
13 弁箱
14 フルイッドボディ
15 流路
16 温度調節用カートリッジヒータ(温調ヒータ)
17 温調ユニット
23 伝熱ブロック
24 伝熱パイプ
25 保護カバー
26 プランジャ
36 シリンジ
46 バルブシート
50 コイル(ソレノイド)
52 ソレノイドコア
57 ガス供給用接続口
59 ガス排出用接続口
90 バルブ
91 バルブ本体
92 フルイッドボディ
93 エンジンブラケット
94 シリンジブラケット
95 エンジンカバー
96 エンジン支持部
97 環状溝
98 環状溝
99 Oリング
100 Oリング
101 Oリング
103 導入用開口部
104 排出用開口部
105 Oリング
106 シール押え
107 アダプタ
108 リテーナ
109 アーマチャ保護カバー
110 Uパッキン
114 エンジンカバーの雄ねじ
124 エンジン支持部の雌ねじ
125 ソレノイドモジュール

Claims (14)

  1. 加圧下に吐出されようとする液状物を供給する流路に備えられるバルブシートと、前記バルブシートとの間でニードル弁を構成するニードルと、前記ニードルを駆動するエンジンとを一軸上に直列に配置してバルブ本体に保持させる一方、
    前記流路に液状物を供給するシリンジを備え、
    前記エンジンは電磁ソレノイドであり、これによって駆動される前記ニードルはアーマチャを有するものであり、前記電磁ソレノイドの前記アーマチャを吸着する面が前記アーマチャに対して接近あるいは離反移動することによって、前記ニードルの開閉ストロークの調整が行われるものであり、
    前記エンジンは、ソレノイドモジュールとエンジンカバーとで構成され、前記バルブ本体の前記エンジンを支持するエンジンブラケットと前記エンジンカバーとの間に構成した送りねじ機構で前記エンジンカバーの回転を直線運動に変換して前記アーマチャに対して前記エンジン全体を接近あるいは離反させることでストローク調整する構造としていることを特徴とする液状物の吐出装置。
  2. 加圧下に吐出されようとする液状物を供給する流路に備えられるバルブシートと、前記バルブシートとの間でニードル弁を構成するニードルと、前記ニードルを駆動するエンジンとを一軸上に直列に配置してバルブ本体に保持させる一方、
    前記流路に液状物を供給するシリンジを備え、
    前記エンジンは電磁ソレノイドであり、これによって駆動される前記ニードルはアーマチャを有するものであり、前記電磁ソレノイドの前記アーマチャを吸着する面が前記アーマチャに対して接近あるいは離反移動することによって、前記ニードルの開閉ストロークの調整が行われるものであり、
    前記エンジンは、ソレノイドモジュールとエンジンカバーとで構成され、前記バルブ本体の前記エンジンを支持するエンジンブラケットに対して前記エンジンカバーを固定すると共に、前記エンジンカバーに連結された前記ソレノイドモジュールのアーマチャを駆動する部分の一部あるいは全体を軸方向移動可能な構造とすることによりストローク調整可能としていることを特徴とする液状物の吐出装置。
  3. 前記ソレノイドモジュールは前記エンジンカバーに対して固定されるソレノイド本体と該ソレノイド本体の中心に配置されて前記アーマチャに向けて摺動可能なソレノイドコアとで構成され、前記ソレノイドコアを昇降動作させることで前記アーマチャを吸着する面を昇降させてストローク調整することを特徴とする請求項2記載の液状物の吐出装置。
  4. 前記ソレノイドモジュールはソレノイドコアと連動して一体的に昇降動作することで前記アーマチャを吸着する面を昇降させてストローク調整することを特徴とする請求項2記載の液状物の吐出装置。
  5. 加圧下に吐出されようとする液状物を供給する流路に備えられるバルブシートと、前記バルブシートとの間でニードル弁を構成するニードルと、前記ニードルを駆動するエンジンとを一軸上に直列に配置してバルブ本体に保持させる一方、
    前記流路に液状物を供給するシリンジを備え、
    前記エンジンは電磁ソレノイドであり、これによって駆動される前記ニードルはアーマチャを有するものであり、前記電磁ソレノイドの前記アーマチャを吸着する面が前記アーマチャに対して接近あるいは離反移動することによって、前記ニードルの開閉ストロークの調整が行われるものであり、
    前記バルブ本体を貫通してバルブシートアッセンブリに向けて進退動するニードルと前記バルブ本体との間には、前記ニードルと摺接するUパッキンと、前記Uパッキンと前記バルブ本体のハウジングとの間に充填されるOリングとで構成されるシールが備えられていることを特徴とする液状物の吐出装置。
  6. 加圧下に吐出されようとする液状物を供給する流路に備えられるバルブシートと、前記バルブシートとの間でニードル弁を構成するニードルと、前記ニードルを駆動するエンジンとを一軸上に直列に配置してバルブ本体に保持させる一方、
    前記流路に液状物を供給するシリンジを備え、
    前記エンジンは電磁ソレノイドであり、これによって駆動される前記ニードルはアーマチャを有するものであり、前記電磁ソレノイドの前記アーマチャを吸着する面が前記アーマチャに対して接近あるいは離反移動することによって、前記ニードルの開閉ストロークの調整が行われるものであり、
    エンジンブラケットのエンジン支持部を貫通させて収容する内周面に、外部から導入する冷却ガスを供給する冷却ガス導入口と外部へ冷却ガスを排出する冷却ガス排出口とを前記エンジン支持部のストローク調整時の軸方向移動量よりも広い間隔で軸方向に離間させて設け、前記冷却ガス導入口と冷却ガス導入口とを区画して軸方向に密封するOリングを備え、前記エンジン支持部には前記冷却ガス導入口と前記冷却ガス排出口とに同時に連通して前記冷却ガスをソレノイドの周りの空間を経由させて通過させる冷却ガス流路を形成し、前記エンジン支持部に回転送りが与えられる状態でも前記エンジン支持部の冷却ガス流路が前記冷却ガス導入口と前記冷却ガス排出口とに常時連通していることを特徴とする液状物の吐出装置。
  7. 加圧下に吐出されようとする液状物を供給する流路に備えられるバルブシートと、前記バルブシートとの間でニードル弁を構成するニードルと、前記ニードルを駆動するエンジンとを一軸上に直列に配置してバルブ本体に保持させる一方、
    前記流路に液状物を供給するシリンジを備え、
    前記エンジンは電磁ソレノイドであり、これによって駆動される前記ニードルはアーマチャを有するものであり、前記電磁ソレノイドの前記アーマチャを吸着する面が前記アーマチャに対して接近あるいは離反移動することによって、前記ニードルの開閉ストロークの調整が行われるものであり、
    前記エンジンと前記シリンジとは隣り合わせで並列に配置され、前記シリンジと前記ニードル弁を構成する弁箱の液状物貯留用空間とがフルイッドボディの流路で連結されていることを特徴とする液状物の吐出装置。
  8. 前記シリンジはホットメルト接着剤を収容するものであり、前記フルイッドボディが温調ユニットを内蔵し、前記弁箱および前記シリンジが前記フルイッドボディに内蔵された温調ユニットによって加熱されて液状とされた前記ホットメルト接着剤が供給されるものである請求項7記載の液状物の吐出装置。
  9. 加圧下に吐出されようとする液状物を供給する流路に備えられるバルブシートと、前記バルブシートとの間でニードル弁を構成するニードルと、前記ニードルを駆動するエンジンとを一軸上に直列に配置してバルブ本体に保持させる一方、
    前記流路に液状物を供給するシリンジを備え、
    前記エンジンは電磁ソレノイドであり、これによって駆動される前記ニードルはアーマチャを有するものであり、前記電磁ソレノイドの前記アーマチャを吸着する面が前記アーマチャに対して接近あるいは離反移動することによって、前記ニードルの開閉ストロークの調整が行われるものであり、
    前記シリンジは弁箱と直交または斜交させて前記弁箱に直接連結され、前記弁箱の液状物貯留用空間に前記シリンジから液状物が直接供給されることを特徴とする液状物の吐出装置。
  10. 前記バルブ本体を貫通してバルブシートアッセンブリに向けて進退動するニードルと前記バルブ本体との間には、前記ニードルと摺接するUパッキンと、前記Uパッキンと前記バルブ本体のハウジングとの間に充填されるOリングとで構成されるシールが備えられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つの記載の液状物の吐出装置。
  11. エンジンブラケットのエンジン支持部を貫通させて収容する内周面に、外部から導入する冷却ガスを供給する冷却ガス導入口と外部へ冷却ガスを排出する冷却ガス排出口とを前記エンジン支持部のストローク調整時の軸方向移動量よりも広い間隔で軸方向に離間させて設け、前記冷却ガス導入口と冷却ガス導入口とを区画して軸方向に密封するOリングを備え、前記エンジン支持部には前記冷却ガス導入口と前記冷却ガス排出口とに同時に連通して前記冷却ガスをソレノイドの周りの空間を経由させて通過させる冷却ガス流路を形成し、前記エンジン支持部に回転送りが与えられる状態でも前記エンジン支持部の冷却ガス流路が前記冷却ガス導入口と前記冷却ガス排出口とに常時連通していることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の液状物の吐出装置。
  12. 前記エンジンと前記シリンジとは隣り合わせで並列に配置され、前記シリンジと前記ニードル弁を構成する弁箱の液状物貯留用空間とがフルイッドボディの流路で連結されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の液状物の吐出装置。
  13. 前記シリンジは弁箱と直交または斜交させて前記弁箱に直接連結され、前記弁箱の液状物貯留用空間に前記シリンジから液状物が直接供給されることを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の液状物の吐出装置。
  14. 前記アーマチャは前記エンジンの外周面に嵌め込まれているアーマチャ保護カバーによって摺動可能に保持されていることを特徴とする請求項1から13のいずれか1つに記載の液状物の吐出装置。
JP2019539872A 2018-02-07 2019-02-07 液状物の吐出装置 Active JP7160352B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018020487 2018-02-07
JP2018020487 2018-02-07
JP2018052248 2018-03-20
JP2018052248 2018-03-20
PCT/JP2019/004381 WO2019156153A1 (ja) 2018-02-07 2019-02-07 液状物の吐出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019156153A1 JPWO2019156153A1 (ja) 2020-12-03
JP7160352B2 true JP7160352B2 (ja) 2022-10-25

Family

ID=67549467

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019539872A Active JP7160352B2 (ja) 2018-02-07 2019-02-07 液状物の吐出装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7160352B2 (ja)
WO (1) WO2019156153A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102346348B1 (ko) * 2020-06-25 2022-01-04 (주)대명티에스 스월 실러 도포 건 및 이를 포함하는 스월 실러 도포 장치

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001157862A (ja) 1999-12-03 2001-06-12 Nordson Kk 液状物の吐出装置
JP2003164783A (ja) 2001-11-29 2003-06-10 Hitachi Industries Co Ltd 液体吐出用ディスペンサ
JP2009291791A (ja) 2009-09-25 2009-12-17 Nordson Kk 液状物の吐出装置
JP5629866B1 (ja) 2013-01-16 2014-11-26 PRIMEdot株式会社 液状物の吐出装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2885050B2 (ja) * 1994-02-01 1999-04-19 株式会社ニレコ 電磁駆動型ニードル弁

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001157862A (ja) 1999-12-03 2001-06-12 Nordson Kk 液状物の吐出装置
JP2003164783A (ja) 2001-11-29 2003-06-10 Hitachi Industries Co Ltd 液体吐出用ディスペンサ
JP2009291791A (ja) 2009-09-25 2009-12-17 Nordson Kk 液状物の吐出装置
JP5629866B1 (ja) 2013-01-16 2014-11-26 PRIMEdot株式会社 液状物の吐出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2019156153A1 (ja) 2020-12-03
WO2019156153A1 (ja) 2019-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6461252B2 (ja) モジュール式射出装置
JP5629866B1 (ja) 液状物の吐出装置
EP1652588B1 (en) Device for dispensing a heated liquid comprising a thermally insulated actuator valve
US6843465B1 (en) Memory wire actuated control valve
JP7160352B2 (ja) 液状物の吐出装置
US10323769B2 (en) Pressure relief valve
US11207698B2 (en) Applicator comprising a sealing membrane
US20150076177A1 (en) Fluid dispenser utilizing dual coils and methods of fluid dispensing
JP2017213487A5 (ja)
JP5380445B2 (ja) 圧縮流体の圧力制御機構及び噴霧装置
KR102508110B1 (ko) 압축유체 토출 제어장치
CN114076201A (zh) 孔洞注浆装置及注浆设备
JP3940853B2 (ja) サックバックバルブ
JP6583895B2 (ja) 液状物の吐出装置
JP6468665B2 (ja) 液状物の吐出装置
JP2005324501A (ja) 樹脂材料の射出ノズル装置
JP2021094545A (ja) 塗料供給用シリンジポンプ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220517

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220802

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220803

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221005

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7160352

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150