JP7159648B2 - インパクトプレス装置、製造装置、及び製造方法 - Google Patents
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Description
本実施形態に係る製造装置100の構成を説明する。
図1及び図2には、インパクトプレス装置10の構成が示されている。図1及び図2に示されるインパクトプレス装置10は、素材である金属塊に対してインパクトプレス加工を行う装置の一例である。具体的には、インパクトプレス装置10は、金属塊の一例としてのスラグ30に対して、衝撃(インパクト)を付与して、有底の筒体を成形する機能を有している。
スラグ30は、金属塊の一例である。スラグ30の材料、形状、大きさ等は、成形品の形状、大きさ、用途などに応じて選択される。本実施形態のように、電子写真式の感光体用の支持体を製造する場合は、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の円盤状又は円柱状のスラグ30が好適に用いられる。なお、成形品の形状などによっては、楕円柱状、角柱状などのスラグ30を用いてもよい。
図1及び図2に示されるダイス20は、金属塊が配置される凹部を内部に有し、該凹部の底面の外周部に形成された溝を有するダイスの一例である。具体的には、ダイス20は、図2に示されるように、スラグ30が配置される凹部22を内部に有し、凹部22の底面23の外周部に形成された溝24を有する雌型である。さらに具体的には、ダイス20は、以下のように構成されている。
図1及び図2に示されるパンチ40は、ダイスに対して相対移動して先端部が凹部内に挿入されるパンチの一例であり、この形状に限られるものではない。具体的には、パンチ40は、図3及び図4に示されるように、ダイス20に対して降下して先端部43が凹部22内に挿入される雄型である。このパンチ40は、スラグ30に対して衝撃を付与してスラグ30をプレスする機能を有している。さらに具体的には、パンチ40は、以下のように構成とされている。
図3及び図5に示されるストリッパー60は、成形された円筒体410をパンチ40から取り外す機能を有している。ストリッパー60は、平面視における中央部で貫通する円形状の貫通孔62を有している。これにより、ストリッパー60は、平面視にて円環状に形成されている。インパクトプレス装置10では、図5に示されるように、パンチ40をストリッパー60の貫通孔62に通して、円筒体410をストリッパー60に接触させることにより、円筒体410がパンチ40から取り外される。
ダイス20の凹部22の半径をrとした場合において、溝24の最大深さDAが0.05r(0.05×半径r)以上とされている(図6参照)。溝24の最大深さDAとは、図6に示されるように、ダイス20の底面23における最上部23Aから溝24の最底部24Bまでの寸法であって、パンチ40の挿入方向(-Y方向)に沿った寸法である。
前述のように、図6に示される溝24の最大深さDA、第一距離L1、第二距離L2が設定されることで、溝24は、パンチ40のプレスによって内部に進入してきたスラグ30を滞留させる機能を有している。具体的には、溝24は、パンチ40のプレスによって内部に進入してきたスラグ30における底面23側の外周部分35を滞留させる。
図7及び図8に示されるしごき加工装置200は、インパクトプレス装置によって金属塊をインパクトプレス加工して成形された円筒体をしごき加工するしごき加工装置の一例である。具体的には、しごき加工装置200は、インパクトプレス装置10によってスラグ30をインパクトプレス加工にして形成された円筒体410をしごき加工する装置である。
図9及び図10に示される切断装置300は、しごき加工装置200によってしごき加工が行われた円筒体410の底壁412が設けられた軸方向端部425を切断する装置である。
電子写真式の感光体ドラム用の円筒管400(支持体の一例)の製造方法について説明する。本製造方法は、準備工程と、インパクトプレス加工工程と、しごき加工工程と、切断工程と、洗浄工程と、を有している。
準備工程では、インパクトプレス装置10と、しごき加工装置200と、切断装置300と、を有する前述の製造装置100を準備する。また、準備工程では、前述のスラグ30を準備する。
インパクトプレス工程では、まず、スラグ30の表面に潤滑剤を付与する。スラグ30に潤滑剤を付与するのは、スラグ30のパンチ40やダイス20との接触によるキズの発生を抑制するためである。
しごき工程では、まず、図8に示されるように、円柱型210の先端側の部分を、円筒体410に挿入する。
切断工程では、図10に示されるように、切断装置300のカッタ310により、円筒体410の底壁412が設けられた軸方向端部425を切断する。これにより、軸方向両端部が開放された円筒管400が得られる。
洗浄工程では、円筒管400の表面を洗浄する。これにより、インパクトプレス加工工程においてスラグ30に付与された潤滑剤が除去される。洗浄工程で用いられる洗浄方法としては、特に限定されず公知の方法を採用し得る。具体的には、例えば、洗浄剤中に浸漬する浸漬洗浄、流動させた洗浄剤中に浸漬する流動洗浄、超音波洗浄、スクラブ洗浄、シャワー洗浄などが採用される。以上により、電子写真式の感光体ドラム用の円筒管400が製造される。なお、製造方法としては、スラグ30に潤滑剤を付与しない構成であってもよい。この場合、洗浄工程は行わなくてもよい。
本実施形態では、溝24は、パンチ40のプレスによって内部に進入してきたスラグ30を滞留させる機能を有している。そして、スラグ30において、パンチ40のプレスによる変形によって表面粗さが大きくなる部分を滞留させることで、当該部分が、成形される円筒体410の側面413へ移動することが抑制される。
実施例及び比較例において、スラグ30の外周部分35の滞留及びショックラインの有無を評価した。
△:スラグ30の外周部分35が、溝24の外部に出たが、円筒体410の切断される軸方向端部425内に留まった。ショックラインは、当該軸方向端部425で発生した。
×:スラグ30の外周部分35が、円筒体410の切断される軸方向端部425を超えて軸方向の中央側へ移動した。ショックラインは、円筒体410の切断される軸方向端部425よりも軸方向中央側で発生した。
20 ダイス
22 凹部
23 底面
24 溝
30 スラグ(金属塊の一例)
40 パンチ
100 製造装置
200 しごき加工装置
GA 重心
L1 第一距離
L2 第二距離
r 半径
Claims (9)
- 金属塊が配置される凹部を有し、該凹部の底面の外周部に形成された溝を有するダイスと、
前記ダイスに対して相対移動して先端部が前記凹部内に挿入されるパンチと、
を有し、
前記ダイスの前記凹部の半径をrとした場合、
前記溝の最大深さが0.05r以上であり、
前記溝の断面の重心と前記凹部の内周面との第一距離が0.15r以下であり、
前記パンチを前記底面に接触させたときの前記溝の最底部と前記パンチとの第二距離が、前記最大深さ以上であり、
前記断面は、前記底面に垂直な面であって且つ前記半径をrとした場合の円の中心を通る面で前記溝を切断した場合の断面である
インパクトプレス装置。 - 前記最大深さが0.08r以上である
請求項1に記載のインパクトプレス装置。 - 前記最大深さが0.1r以下である
請求項1又は2に記載のインパクトプレス装置。 - 前記第二距離が、前記最大深さよりも長い
請求項1~3のいずれか1項に記載のインパクトプレス装置。 - 金属塊が配置される凹部を有するダイスと、
前記ダイスに対して相対移動して先端部が前記凹部内に挿入されるパンチと、
前記ダイスの凹部の底面の外周部に形成された溝であって、前記パンチのプレスによって内部に進入してきた金属塊を滞留させる前記溝と、
を備え、
前記パンチは、
プレスによって、前記金属塊における底面と側面との間の角部を前記溝の内部に進入させ、
前記溝は、
前記パンチのプレスによって内部に進入してきた前記角部を前記溝内に留まらせる
インパクトプレス装置。 - 前記パンチは、
プレスによって、前記金属塊における前記底面側の中央部分を、前記凹部の内周面と前記パンチの外周面との間を通過させる
請求項5に記載のインパクトプレス装置。 - 請求項1~6のいずれか1項に記載のインパクトプレス装置、
を備え、
前記インパクトプレス装置によって前記金属塊をインパクトプレス加工して、筒体を製造する製造装置。 - 前記インパクトプレス装置によって金属塊をインパクトプレス加工して成形された円筒体をしごき加工するしごき加工装置と、
を備え、
前記しごき加工装置によるしごき加工によって、前記円筒体としての、電子写真式の感光体用の支持体を製造する請求項7に記載の製造装置。 - 請求項1~6のいずれか1項に記載のインパクトプレス装置を準備する工程と、
前記インパクトプレス装置の凹部に金属塊を配置する工程と、
前記インパクトプレス装置のパンチをダイスに対して相対移動して、前記金属塊にインパクトプレス加工を行う工程と、
を有する、
筒体を製造する製造方法。
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JP2018125345A JP7159648B2 (ja) | 2018-06-29 | 2018-06-29 | インパクトプレス装置、製造装置、及び製造方法 |
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- 2018-06-29 JP JP2018125345A patent/JP7159648B2/ja active Active
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