JP7159281B2 - 幼児用のシート構造 - Google Patents

Description

関連出願との相互参照
本出願は、米国仮出願第６２／４７６，０２８号の優先権を主張し、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。

本発明は、幼児による使用に適したシート構造に関する。

国際出願ＰＣＴ／ＺＡ１９９９／０００３０号は、補助なしでは自分で安全に座ることができない若いまたは小さな乳児が、座位で安定して支えられることを可能にする支持椅子について記載している。これにはいくつかの利点がある。それは両親／介護者が彼または彼女の両手を使って乳児に食事をさせるための便利な手段を提供することができる。また、（横になるのではなく）座った姿勢から自分の環境を探索したいという幼児の欲求を満たすこともできる。

国際出願ＰＣＴ／ＺＡ１９９９／０００３０号に記載されている装置は、シート、背もたれ、２つの側面支持体、および前面支持体を含む乳児支持椅子である。前面支持体と側面支持体との間には、乳児の脚がシートから前方外側に突き出るための２つの溝がある。椅子のシートの高さは、２つの溝の底の高さ以下である。これにより、座っている幼児の骨盤が後方に傾いた方向に配置される。しかし、多くの専門家は、乳児／若い幼児が座っている間、骨盤を前部骨盤傾斜に配置して、適切な脊椎のアライメントを促進し、コアマッスルをかみ合わせ、より良い姿勢を促すことが好ましいと考えている。これを実現する様々なシッティングウェッジが利用可能である。しかし、これらのウェッジは、若い幼児を直立姿勢に保つのに十分な支持を提供しない。

加えて、国際出願第ＰＣＴ／ＺＡ１９９９／０００３０号に記載されている発明の側面支持体および市販の多くのフロアシートは、（特に、より大きな／年長の幼児において）股関節内転を引き起こし、股関節形成異常を招くおそれがある。多くの専門家は、若い幼児の股関節外転を促進する姿勢がはるかに好ましいと感じている。

本発明の目的は、上記の欠点を除去または軽減することである。

国際出願第ＰＣＴ／ＺＡ１９９９／０００３０号

本発明は、幼児を直立姿勢で支持しながら、前部骨盤傾斜および股関節外転を容易にすることができる乳児または幼児用のシート構造に関する。本明細書に記載される幼児用シート構造は、前方に傾斜したシートを含む。シートの前縁には、幼児の脚を広げるのに十分な幅広のポメルがあり、幼児を支持し、シート構造での姿勢を維持する。幼児用シート構造は、幼児／乳児の直立姿勢を支持するための背面支持体と側面支持体も含む。側面支持体は、幼児の股関節を越えて前方に延びていないため、脚を大きく広げることができる。幼児の脚は、ポメルの両側のシート構造から、ポメルと側面支持体との間に各々ある２つのスペースを通って外側に突き出すことができる。シートが床にあるとき、座っている幼児の足／足首／かかとの外面は床のシートの前で休むことができる。これにより、膝の曲げと、外部からの股関節の回転と外転を伴う幼児の脚の拡がりが促進される。

本発明の一実施形態では、シート構造は、幼児を所定の位置に固定し、および／または幼児の脱落を防止する固定機構を含む。これは特に重要である。なぜなら、幼児は、コアマッスルがかみ合って、重心が高くなった状態で直立するからである。

一実施形態では、シート構造は、シート構造の他の部分よりも円周方向に実質的に広いベースを含む。これにより、シート構造が幼児と一緒に倒れるのを防ぐことができる。これもまた特に重要である。なぜなら、幼児は、コアマッスルがかみ合って、重心が高くなった状態で直立して座っているからである。

次に、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。

シート構造の一実施形態の側面斜視図である。 図１の側面図である。 図１の前面斜視図である。 図１の実施形態の上面図である。 シート構造の代替的な実施形態の上面図である。 シート構造の代替的な実施形態の前面斜視図である。 シート構造の代替的な実施形態の前面斜視図である。 シート構造のさらなる実施形態の前面図である。 図８の実施形態の後面図である。

図１を参照すると、一般に示されている幼児用シート構造ＳＴは、椅子または床などのほぼ水平な支持構造上に配置するための下面１１を備えたベース１０を有する。ベース１０は、上方に向けられたほぼ平面のシートＳと、シートＳの前縁に位置するポメルＰと、で形成されている。シートＳは、図２の点線Ｓによっても示されるように前方に傾斜しているので、シートＳの背面は前面よりも高くなっている。ベース１０の下面１１に対する角度は、２～２０度が満足できるものであり、６～１１度が好ましいことが分かっている。これは、シートＳが周囲の構造と滑らかに調和するようにわずかに凹面でその外側の限界で湾曲している可能性があるため、これが平均角度であることが理解されよう。

ポメルＰは、１～９０度、好ましくは約３０度の挟角で半径方向外側に拡がり、１～２０度の挟角で上方に収束する反対向きの逃げ面１２を有する。符号１４で示されているポメルの半径方向内側の範囲は、ベース１０の前後の長さの半分に相当する距離よりも長くシートＳの前縁を超えて内向きに延びていない。幼児用の典型的なシート構造では、これは５インチのオーダーになるが、特別なニーズやリハビリテーションを目的としたシート構造ではより大きくなる場合がある。

幼児用シート構造ＳＴはまた、幼児の直立姿勢を支持するために、図３～図６に示す背面支持体Ｂおよび側面支持体ｓ１、ｓ２も含む。側面支持体ｓ１、ｓ２は、背面支持体Ｂから離れており、通常は幼児の股関節が占める領域を超えて前方に延びていない。好ましくは、側面支持体ｓ１、ｓ２は、シートの中心線に対して３０～６０度の比較的広い角度で（すなわち、６０～１２０度の挟角で）拡がり、シート構造を使用することを意図した幼児の股関節の中心を実質的に越えて前方に延びない傾斜した前縁１６で終わる。分岐した側壁とその比較的短い長さの組み合わせは、股関節の動きの自由を提供し、したがって、脚の実質的な拡がりを可能にする。１つの構成では、一点鎖線で示されるように、シートＳの中心から側面支持体の前縁１６までの半径は、９０～２００度、好ましくは１６０～１９０度の挟角をなす。

幼児の脚は、ポメルＰの両側のシート構造ＳＴから、ポメルＰの逃げ面１２とそれぞれ側面支持体ｓ１、ｓ２の前縁１６の間にあるスペースｇ１、ｇ２を介して外側に突出することができる。シートＳの表面は、スペースｇ１、ｇ２を通ってベース１０の周辺まで続いていることに留意されたい。

シートは耐久性のあるプラスチック材料で一体成形され、側面支持体の内側逃げ面ｓ１、ｓ２は、凹状のシート表面Ｓおよび背面支持体Ｂの内面と滑らかに混合することが好ましい。ポメルの内側逃げ面と側面逃げ面Ｐは凹状のシート表面Ｓと滑らかに混合する。

使用中、幼児は脚がスペースｇ１、ｇ２を通って突出するようにシートＳに置かれる。シートＳの前方への傾斜により、幼児の骨盤が着座時に前方に傾くようになる。この姿勢は、幼児のコアマッスルの関与を促し、幼児がより直立した姿勢で座っていることを促す。ポメルＰはシートＳの前縁に配置され、幼児の脚の拡がりを促進し、幼児を支え、シート構造ＳＴでの幼児の姿勢を維持するようにサイズ設定されている。ポメルＰは、幼児がシートＳで前方に滑らないようにするのにも有効である。シートＳＴが床にあるとき、座っている幼児の足／足首／かかとの外面は床に置くことができる。これにより、膝の曲げと、外部からの股関節の回転と外転を伴う幼児の脚の拡がりが促進される。上述のように、側面支持体ｓ１、ｓ２の構成は、ポメルＰによって促進される脚の拡がりを促進する。

図５から図７に示すように、他の多くの特徴をシート構造ＳＴに組み込むことができる。図５に示す実施形態では、シート構造は、幼児を所定の位置に固定し、および／またはそれらが脱落するのを防ぐ、シートＳを横切って延在するストラップおよびバックルの形態の固定機構Ｆを含む。これは特に重要である。なぜなら、幼児は、コアマッスルがかみ合って、重心が高くなった状態で直立するからである。ストラップＦは、背部Ｂのソケット１８を通過して、ストラップをシート構造ＳＴに固定する。

図６に示す実施形態では、シート構造は、シート構造ＳＴの残りの部分よりも円周方向に実質的に広いベース１を含む。これにより、シート構造ＳＴが幼児と一緒に傾くことを防止する。これは特に重要である。なぜなら、幼児は、コアマッスルがかみ合って、重心が高くなった状態で直立するからである。

図７に示す実施形態では、シート構造ＳＴに成形された開口部１９を通して固定される取り付けストラップを使用して、シート構造ＳＴを大人用椅子のシートに固定することができる。シート構造ＳＴの持ち上げを容易にするために、開口部２０が背部Ｂに成形されている。また、乳幼児がシート構造に配置されると、ゴーストの輪郭で示されたトレイ２２を側面支持体とポメルに固定できることも理解されよう。

上記の実施形態では、ポメルは収束する反対方向の逃げ面を有する。あるいは、逃げ面１２は、互いに半径方向外向きに平行に延在し、互いに上向きに平行に延びてもよい。ポメルＰの特に有益な形態を図８および図９に示す。この実施形態では、図８の１２ａに示すように、逃げ面１２の下部は半径方向外向きに拡がり、また上向きに収束する。次いで、逃げ面１２は、上部１２ｂにおいて平行になるように滑らかに移行し、ポメルＰにほぼ長方形の断面を提供する。ポメルＰのこの構成は、脚の拡がりを促進するための比較的大きなベースを提供し、幼児の適切な支持およびトレイのための頑丈な上部も提供する。

本発明を特定の実施形態を参照して説明したが、添付の特許請求の範囲に概説される本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、その様々な修正が当業者には明らかであろう。上記に引用されたすべての参考文献の開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (12)

1. 座った姿勢の幼児を支持するためのシート構造であって、
   より低い支持面を有するベースと、
   前記支持面の反対側に向けられたシートと、
   前記シートから直立し、前記シートの前縁部にあるポメルと、
   前記シートの後端から上方に延びる背面支持体と、
   前記シートの周りに延在する側面支持体とを備え、
   前記背面支持体および前記側面支持体は、前記幼児を直立姿勢で支持するために協働しており、
   前記側面支持体は、前記幼児の臀部が占める領域を実質的に越えて延びないように前記ポメルの後面から長手方向に離れた前縁で終端しており、これにより、前記ポメルの両側にスペースを提供し、前記幼児の脚の拡がりを妨げずに、前記幼児の前記脚が前記ポメルの両側の前記シート構造から外側に突出することができ、
   前記シートは、前記シートの前記前縁部の方向に前記支持面に向かって収束するように前方に傾斜している、シート構造。
2. 前記シートは、前記支持面に対して２～２０度の角度で傾斜している、請求項１に記載のシート構造。
3. 前記シートは、前記支持面に対して６～１１度傾斜している、請求項２に記載のシート構造。
4. 前記シートは実質的に平面である、請求項１に記載のシート構造。
5. 前記ポメルは、半径方向外側に拡がる反対向きの逃げ面を有する、請求項１に記載のシート構造。
6. 前記反対向きの逃げ面は上向きに収束する、請求項５に記載のシート構造。
7. 前記シート構造を上面から見たとき、前記シートの中心と前記側面支持体の前記前縁とを結ぶ２本の線分が９０度～２００度の角度をなす、請求項６に記載のシート構造。
8. 前記２本の線分は、１６０度～１９０度の角度をなす、請求項７に記載のシート構造。
9. 前記幼児の脱出を阻止するために前記シートを横切って延在する固定機構を含む、請求項１に記載のシート構造。
10. 前記固定機構は、前記シート構造に固定されたストラップである、請求項９に記載のシート構造。
11. 前記ベースに支持体を固定するために、前記ベースに取り付けストラップが設けられている、請求項１に記載のシート構造。
12. 前記ベースは、前記シート構造の安定性を高めるために、前記支持面に向かって外側に広がっている、請求項１に記載のシート構造。

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