JP7158875B2 - 圧縮機の異常を予測するためのシステムおよび方法 - Google Patents

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Description

本明細書に開示される主題は、ガスタービンシステムの圧縮機に関し、より詳細には、圧縮機の異常の予測のためのシステムおよび方法に関する。
ガスタービンシステムは、一般に、圧縮機、燃焼器、およびタービンを含む。圧縮機は、空気取り入れ口からの空気を圧縮した後に、この圧縮空気を燃焼器へと送る。燃焼器は、圧縮空気と燃料との混合物を燃焼させて、高温の燃焼ガスを生成し、次いで高温の燃焼ガスは、タービンへと導かれて、発電機または他の負荷を駆動するなどの仕事を生み出す。しかしながら、ガスタービンシステムの構成要素が使用時に磨耗および引き裂きを被り、さらには/あるいはガスタービンシステムの動作状態が変化することで、圧縮機におけるストール、サージ、および/または不安定などの異常につながる可能性がある。異常が見過ごされると、効率が低下し、メンテナンスの間隔が短くなり、構成要素を損傷させる結果になりかねない。したがって、圧縮機におけるストール、サージ、不安定、または他の異常は、費用および多大な労力を要する出来事である。
米国特許出願公開第2016/0123175号明細書
出願時の特許請求の範囲に記載される主題と範囲において同等である特定の実施形態が、以下に要約される。これらの実施形態は、特許請求の範囲に記載される主題の範囲を限定しようとするものではなく、むしろ、これらの実施形態は、本主題について考えられる形態の概要を提供しようとするものにすぎない。実際、本主題は、後述される実施形態と同様であってよく、あるいは後述される実施形態から相違してよい種々の形態を包含し得る。
第1の実施形態においては、非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体が、プロセッサによる実行が可能な1つ以上のインストラクションを格納し、1つ以上のインストラクションは、コントローラのプロセッサによって実行されたときに、1つ以上の段におけるそれぞれの圧縮機ブレード先端部と圧縮機のケーシングとの間の圧力を表す1つ以上の信号を受け取ることを含む動作を実行させる。動作は、順列エントロピウィンドウおよび信号に基づいて複数のパターンを生成することと、複数のパターンにおいて複数のパターンカテゴリを識別することとを含む。さらに、動作は、複数のパターンおよび複数のパターンカテゴリに基づいて順列エントロピを決定することと、順列エントロピに基づいて圧縮機における異常を予測することとを含む。さらに、動作は、圧縮機に異常が存在する場合に、複数のパターンカテゴリを、パターンカテゴリについて決定された順列に対して比較することを含む。また、動作は、複数のパターンカテゴリのパターンカテゴリについて決定された順列に対する比較に基づいて、異常のカテゴリを予測することをさらに含む。
第2の実施形態においては、圧縮機における異常を予測するためのシステムが、1つ以上の段におけるそれぞれの圧縮機ブレード先端部に隣接させて圧縮機のケーシング上に配置された1つ以上のセンサを含む。1つ以上のセンサは、1つ以上の段におけるそれぞれの圧縮機ブレード先端部と圧縮機のケーシングとの間の圧力を表すセンサ信号を生成するように構成される。さらに、システムは、1つ以上のセンサに動作可能に組み合わせられ、センサ信号を前処理して、前処理された信号を生成するようにプログラムされたコントローラを含む。さらに、コントローラは、順列エントロピウィンドウおよび前処理された信号に基づいて複数のパターンを生成し、複数のパターンにおいて複数のパターンカテゴリを識別するようにプログラムされる。加えて、コントローラは、複数のパターンおよび複数のパターンカテゴリに基づいて順列エントロピを決定し、順列エントロピに基づいて圧縮機における異常を予測するようにさらにプログラムされる。さらに、コントローラは、圧縮機において異常が存在する場合に、複数のパターンカテゴリを、パターンカテゴリについて決定された順列に対して比較するようにプログラムされる。また、コントローラは、複数のパターンカテゴリのパターンカテゴリについて決定された順列に対する比較に基づいて、異常のカテゴリを予測するようにさらにプログラムされる。
第3の実施形態においては、システムが、圧縮機を含むガスタービンを含む。圧縮機は、複数の段を含み、各々の段は、複数の圧縮機ブレードを有する。システムは、複数の段のうちの1つ以上の段におけるそれぞれの圧縮機ブレード先端部に隣接させて圧縮機のケーシング上に配置された1つ以上のセンサを含む。1つ以上のセンサは、1つ以上の段におけるそれぞれの圧縮機ブレード先端部と圧縮機のケーシングとの間の圧力を表すセンサ信号を生成するように構成される。システムは、1つ以上のセンサに動作可能に組み合わせられ、センサ信号を前処理して、前処理された信号を生成するようにプログラムされたコントローラをさらに含む。さらに、コントローラは、順列エントロピウィンドウおよび前処理された信号に基づいて複数のパターンを生成し、複数のパターンにおいて複数のパターンカテゴリを識別するようにプログラムされる。加えて、コントローラは、複数のパターンおよび複数のパターンカテゴリに基づいて順列エントロピを決定し、順列エントロピに基づいて圧縮機における異常を予測するようにさらにプログラムされる。さらに、コントローラは、圧縮機において異常が存在する場合に、複数のパターンカテゴリを、パターンカテゴリについて決定された順列に対して比較するようにプログラムされる。また、コントローラは、複数のパターンカテゴリのパターンカテゴリについて決定された順列に対する比較に基づいて、異常のカテゴリを予測するようにさらにプログラムされる。
本主題のこれらの特徴、態様、および利点、ならびに他の特徴、態様、および利点は、以下の詳細な説明を添付の図面を参照しつつ検討することで、よりよく理解されよう。添付の図面においては、図面の全体を通して、同様の符号は同様部分を表している。
圧縮機における異常を予測するためのサービスプラットフォームを有するガスタービンシステムの実施形態の概略図である。 図1のガスタービンシステムにおける圧縮機の実施形態の断面図である。 図1の圧縮機のパラメータの多変量解析のための信号の実施形態のグラフ表示である。 図1の圧縮機における異常を予測するための方法の実施形態のフロー図である。 図4の方法によって異常を予測するために使用される第1の信号の実施形態の第1のグラフ表示である。 図4の方法によって異常を予測するために使用される第2の信号の実施形態の第2のグラフ表示である。 図4の方法によって異常を予測するために利用されるセンサ信号に基づいて前処理された信号を生成するための方法の実施形態のフロー図である。 異常の予測に利用されるパターンにおいて複数のパターンカテゴリを識別するための方法の実施形態のフロー図である。 図1の圧縮機におけるパラメータを表す信号の一部分の実施形態を示している。 図9の信号において識別される種々の考えられるパターンカテゴリの実施形態を示している。 異常の予測に利用される順列エントロピを決定するための方法の実施形態のフロー図である。 異常の予測に利用される重み付けされた順列エントロピを決定するための方法の実施形態のフロー図である。 異常の予測に利用される複数のパターンに重みを割り当てるための方法の実施形態のフロー図である。
以下で、本主題の1つ以上の具体的な実施形態を説明する。これらの実施形態の簡潔な説明を提供しようとする努力において、必ずしも実際の実施のすべての特徴を、本明細書においては説明しないかもしれない。あらゆる工学または設計プロジェクトと同様に、そのようなあらゆる実際の実施の開発においては、例えばシステム関連およびビジネス関連の制約の遵守など、実施ごとにさまざまであり得る開発者の特定の目標を達成するために、実施ごとに特有の多数の決定を行わなければならないことを、理解すべきである。さらに、そのような開発の努力が、複雑かつ時間を必要とするものであり得るが、それでもなお本開示の恩恵を被る当業者にとって設計、製作、および製造の日常的な取り組みにすぎないと考えられることを、理解すべきである。
本主題の種々の実施形態の構成要素を紹介するとき、冠詞「a」、「an」、「the」、および「said」は、それらの構成要素が1つ以上存在することを意味するように意図されている。「を備える(comprising)」、「を含む(including)」、および「を有する(having)」という用語は、包含であるように意図され、列挙された構成要素以外のさらなる構成要素が存在してもよいことを意味する。
開示される実施形態は、ガスタービンシステムの圧縮機における異常を予測するためのシステムおよび方法を含む。異常が予測されたとき、実施形態は、予測された異常を最小化または回避するために、是正の動作をガスタービンシステムに実行させることをさらに含む。上述したように、圧縮機における異常のいくつかの例は、圧縮機におけるストール、サージ、不安定、またはこれらの組み合わせを含む。実施形態は、それぞれの圧縮機ブレード先端部と圧縮機のケーシングとの間の圧力(例えば、空気力学的圧力)を表す高速時系列センサ信号を生成し、次いでセンサ信号をパターン認識アルゴリズムを含むサービスプラットフォームへと送信する圧力センサを利用することを含む。実施形態は、異常を迅速に予測するために高速時系列センサ信号の順列エントロピを決定することをさらに含む。次いで、ガスタービンシステムの動作状態、順列エントロピの確率分布、履歴の順列エントロピデータ、などから決定されたしきい値に基づいて、異常の尺度が計算される。したがって、予測された圧縮機の異常を最小化または回避するように、制御動作を行うことができる。したがって、開示される実施形態は、圧縮機の異常の量および重大度を低減することで、圧縮機および対応するガスタービンシステムの寿命を延ばし、効率を高めことができる。
図面を参照すると、図1は、圧縮機24における異常を予測するためのガスタービンシステム10の実施形態のブロック図である。以下で詳しく説明されるように、開示されたガスタービンシステム10(例えば、タービンシステム、ガスタービン)は、圧縮機24における異常(例えば、ストール、サージ、不安定)を予測するためにサービスプラットフォーム62を使用することができる。上述したように、ガスタービンシステム10は、異常を最小化または回避するように制御動作を行うことができる。
出力を生み出すために、ガスタービンシステム10は、ガスタービンシステム10を駆動するために、天然ガスおよび/または水素を豊富に含む合成ガスなどの液体または気体燃料を使用することができる。図示のとおり、燃料ノズル12が、燃料供給14を取り入れ、燃料を空気、酸素、酸素を豊富にした空気、酸素を減らした空気、またはこれらの任意の組み合わせなどの酸化剤と混合する。以下の説明では、酸化剤を空気としているが、任意の適切な酸化剤を、開示された実施形態において使用することができる。ひとたび燃料および空気が混合されると、燃料ノズル12は、燃料-空気混合物を、最適な燃焼、排出物、燃料消費、および出力に適した比率で、燃焼器16へと分配する。ガスタービンシステム10は、1つ以上の燃焼器16の内部に配置された1つ以上の燃料ノズル12を含むことができる。燃料-空気混合物は、燃焼器16内の燃焼室において燃焼することで、高温の加圧された排気ガスを生成する。燃焼器16は、排気ガス(例えば、高温の加圧されたガス)をつなぎピースを通ってタービンノズル(または、「第1段ノズル」)へと導き、他段のバケット(または、ブレード)およびノズルが、タービンケーシング19(例えば、外ケーシング)内でのタービン18の回転を生じさせる。排気ガスは、排気出口20に向かって流れる。排気ガスがタービン18を通過するとき、ガスはタービンバケット(または、ブレード)に力を作用させ、ガスタービンシステム10の軸線に沿ったシャフト22を回転させる。
図示されるとおり、シャフト22を、圧縮機24を含むガスタービンシステム10の種々の構成要素に接続することができる。さらに、圧縮機24は、図2を参照してさらに詳細に説明されるように、シャフト22に結合したブレードを含む。シャフト22が回転するとき、圧縮機24内のブレードも、圧縮機ケーシング25(例えば、外ケーシング)内で回転することにより、空気取り入れ口26から圧縮機24を通って燃料ノズル12および/または燃焼器16へと空気を圧縮する。圧縮機24からの圧縮された空気(例えば、吐出された空気)の一部を、矢印27によって示されるように、燃焼器16を通過させることなく、タービン18またはその構成要素へと向けることができる。吐出された空気(例えば、冷却流体)を、ステータ上のシュラウドおよびノズル、ならびにロータ上のバケット、ディスク、およびスペーサなど、タービンの構成要素を冷却するために利用することができる。さらに、シャフト22を、例えば発電プラントにおける発電機または航空機のプロペラなど、移動または不動の負荷であってよい負荷28へと接続することができる。負荷28は、ガスタービンシステム10の回転出力によって動作することができる任意の適切な装置を含むことができる。ガスタービンシステム10は、軸方向の軸線または軸方向30、軸線30に近づき、もしくは軸線30から遠ざかる半径方向32、ならびに軸線30を中心とする円周方向34に沿って広がることができる。
さらに、ガスタービンシステム10は、ガスタービンシステム10の動作を制御するコントローラ56(例えば、電子式および/またはプロセッサベースのコントローラ)を含むことができる。コントローラ56は、センサ、制御バルブ、およびポンプ、あるいはガスタービンシステム10の各所の他の流量調整機構と電気的に通信することによって、ガスタービンシステム10の動作を独立に制御することができる。コントローラ56は、完全または部分的に自動化された分散制御システム(DCS)または任意のコンピュータに基づくワークステーションを含むことができる。例えば、コントローラ56は、いずれもインストラクションを記憶するためのメモリ60(例えば、メモリ回路)を通常は備えることができる汎用または特定用途向けのプロセッサ58を使用する任意の装置であってよい。プロセッサ58は、1つ以上の処理装置を含むことができ、メモリ60は、後述されるようにガスタービンシステム10を制御するとともに、本明細書に記載の制御動作を実行するために、プロセッサ58による実行が可能なインストラクションを協働して記憶する1つ以上の有形の非一時的な機械で読み取ることができる媒体を含むことができる。より具体的には、コントローラ56は、とりわけガスタービンシステム10の流量、モータ速度、バルブ位置、および排出物を制御するために、ガスタービンシステム10の種々の構成要素から入力信号を受け取り、制御信号を出力してガスタービンシステム10の種々の構成要素を制御し、ガスタービンシステム10の種々の構成要素と通信する。コントローラ56は、ガスタービンシステム10の制御要素と通信することができる。コントローラ56は、燃焼パラメータの調節、システムの各所の流体の流れの調節、ガスタービンシステム10の動作の調節、などを行うことができる。
図示のとおり、コントローラ56は、圧縮機24内に配置された1つ以上のセンサ70と通信する。センサ70は、圧縮機24に関するデータを収集し、データを表すセンサ信号100(例えば、電圧)をコントローラ56へと送信することができる。センサ70は、センサ信号100を高速(例えば、200kHz、500kHz)で送信することができる。例えば、以下で図2を参照してさらに詳しく説明されるように、センサ70を圧縮機24の圧縮機ケーシング25の内面に組み合わせてデータを収集し、1つ以上の段のそれぞれの圧縮機ブレード先端部と圧縮機ケーシング25との間の圧力(例えば、空気力学的圧力)を表す信号を送信することができる。センサ70を、ブレード80の組に対して、センサ70がそのようなブレード80の組に最も近い場合や、センサ70がそのようなブレード80の組に対向して配置されている場合などに、「近接」および/または「隣接」していると見なすことができる。さらに、センサ70は、音響センサ、圧力センサ、振動センサ、圧電センサ、またはこれらの組み合わせなど、圧縮機24のパラメータ(例えば、圧力データ)の収集に適した任意の種類のセンサであってよい。特定の実施形態において、センサ70は、異なる種類のセンサであってよく、ガスタービンシステム10に関する異なるパラメータ(例えば、温度、流量)を収集することができる。
コントローラ56を、プロセッサ58およびメモリ60を有するものとして説明してきたが、コントローラ56が、コントローラ56によるガスタービンシステム10の動作の制御を可能にするためのいくつかの他のコンピュータシステム構成要素および関連の構成要素を含んでよいことに、注意すべきである。例えば、コントローラ56は、他のコンピュータシステムとの通信をコントローラ56にとって可能にする通信構成要素を含むことができる。さらに、コントローラ56は、グラフィカルユーザインターフェースなどを介したユーザとのやり取りをコントローラ56にとって可能にする入力/出力構成要素を含むことができる。さらに、ガスタービンシステム10の圧縮機24内に配置された2つ以上のセンサ70が存在してもよい。例えば、圧縮機24の1つ以上の段について圧縮機24の内面に組み合わせられたセンサ70が存在してもよい。さらに、コントローラ56およびサービスプラットフォーム62のいずれかまたは両方が、本明細書に記載の実施形態を実行でき、あるいは本明細書に記載の実施形態を含むことができることに、注意されたい。
本実施形態に示されるように、コントローラ56は、サービスプラットフォーム62(例えば、異常予測プラットフォーム)に組み合わせられる。特定の実施形態において、サービスプラットフォーム62は、サービス(PaaS)などのクラウドベースのプラットフォームであってよい。特定の実施形態において、サービスプラットフォーム62は、ガスタービンシステム10およびガスタービンシステム10の各々の構成要素(例えば、圧縮機24)の両方の性能を分析し、これらに関する異常を予測するために、工業規模の分析を行うことができる。図示のとおり、サービスプラットフォーム62は、データベース64に通信可能に接続される。データベース64および/またはメモリ60は、(例えば、1つ以上のセンサ70によって受信される)ガスタービンシステム10に関する履歴データ、1つ以上のモデル、および他のデータを記憶することができる。例えば、データベース64および/またはメモリ60は、さらに詳しく後述されるように、ガスタービンシステム10および圧縮機24の異常を予測し、予測される異常を最小化または回避するための是正の動作を生じさせるためのアルゴリズム(例えば、パターン認識に基づくアルゴリズム)を、記憶することができる。さらに、データベース64は、図2および図4を参照して詳細に後述されるように、パターンカテゴリについて決定された順列110を記憶することができる。
ここで図2を参照すると、圧縮機24は、ロータまたはシャフト22の周りの段または列82に配置された何組かのブレード80を含むことができる。圧縮機24は、シャフト22の吸気シャフト84を介して空気取り入れ口26に接続され、シャフト22の出力シャフト86を介して燃焼システム(例えば、燃焼器16および/またはタービン18)に接続される。一組の入口ガイドベーン88が、任意の所与の時点において圧縮機24へと進入する流体(例えば、空気)の量を制御する。とくに、入口ガイドベーン88のブレードの角度が、圧縮機24に進入する流体の量を決定することができる。ブレードの角度が比較的小さい(すなわち、「実質的に閉じられている」)とき、もたらされる流体は少ないが、ブレードの角度が比較的大きい(すなわち、「実質的に開いている」)とき、より多くの流体がもたらされる。入口ガイドベーン88のブレードの角度を、以下でさらに詳しく説明されるように、予測される異常を最小化または回避するための制御動作として、コントローラ56によって制御することができる。
動作時、流体は、圧縮機24を通って移動し、圧縮される。すなわち、ブレード80の各組は、圧縮機24を通って流体を回転移動させつつ、流体の体積を減少させることで、流体を圧縮する。流体の圧縮は、熱および圧力を発生させる。本実施形態においては、圧縮機24を、圧縮機の吐出(例えば、吐出流体)を入口マニホールド90を介して吸気シャフト84へと再循環させるように構成することができる。再循環させられた圧縮機吐出流体は、一般に「入口抽気熱」と呼ばれ、圧縮機24の特定のパラメータを調節すべく調節することが可能である。好都合には、本明細書に記載の技術は、以下でさらに詳しく説明されるように、圧縮機24において予測される異常を最小化または回避するための制御動作として、入口抽気熱を制御することができる。
本実施形態に示されるように、2つのセンサ70が圧縮機24に含まれている。特定の実施形態において、センサ70は、圧縮機24の圧縮機ケーシング25の内面104に配置される。センサ70を、ブレード80の組のうちの1つ以上の組に対向させて内面104に配置することができる。さらに、特定の実施形態においては、センサ70を、ブレード80の各組に対向させ、あるいはブレード80の組のうちのただ1つに対向させて、圧縮機24内に配置することができる。センサ70は、例えば、音響センサ、圧力センサ、振動センサ、これらの組み合わせ、などを含むことができる。
センサ70は、圧縮機24におけるパラメータ(例えば、圧力センサ信号、圧縮機24の1つ以上の段82における圧縮機24のそれぞれの圧縮機ブレード先端部と圧縮機ケーシング25との間の圧力または空気力学的圧力を表す信号)を表すセンサ信号100を生成する。図示のとおり、センサ信号100を、コントローラ56へと送信することができ、コントローラ56は、センサ信号100をサービスプラットフォーム62へと送信することができる。サービスプラットフォーム62がコントローラ56に含まれる実施形態においては、センサ70によって生成されたセンサ信号100を、サービスプラットフォーム62へと直接送信してもよい。
サービスプラットフォーム62は、センサ信号100を処理して、前処理された信号106を生成することができる。サービスプラットフォーム62は、各々のセンサ信号100について、前処理された信号106を生成することができる。前処理された信号106の生成は、図7を参照してさらに詳しく後述される。
特定の実施形態において、サービスプラットフォーム62は、前処理された信号106をデータベース64に記憶することができる。センサ信号100が前処理されない実施形態においては、代わりに、サービスプラットフォーム62は、センサ信号100をデータベース64に記憶することができる。さらに、サービスプラットフォーム62は、さらなる処理のために、前処理された信号106をデータベース64から取り出すことができる。特定の実施形態において、前処理された信号106は、圧縮機24におけるパラメータを表す。例えば、各々の前処理された信号106は、圧縮機ケーシング25と、それぞれのセンサ70が近接して位置するブレード80の組の先端部との間の圧力または空気力学的圧力を表すことができる。
さらに、サービスプラットフォーム62は、センサ信号100および/または前処理された信号106についてロバストな多変量解析を提供するために、データの複数のチャネルについてセンサ信号100(例えば、時系列データ)を解析することができる。例えば、サービスプラットフォーム62は、圧縮機24内に配置された各々のセンサ70を表すベクトル、および/またはセンサ70に近接するブレード80の組の各々のブレードを表すベクトルを介して、センサ信号100のマトリクスを生成することができる。このようにして、本明細書に開示の実施形態を、圧縮機24のブレードおよび/または段82ならびに/あるいは圧縮機24内のセンサ70の各々について繰り返し、異常の予測に利用されるセンサ信号100および/または前処理された信号106の粒度を高めることができる。センサ信号100および/または前処理された信号106の多変量解析については、図3を参照してさらに詳しく説明される。
サービスプラットフォーム62は、順列エントロピウィンドウおよび信号に基づいて複数のパターンを生成することができる。本明細書において使用されるとき、用語「順列エントロピウィンドウ」は、埋め込み次元(例えば、「D」)によって特徴付けられる仮想ウィンドウを指して使用される。さらに、順列エントロピウィンドウは、信号からデータのサブセットを、データのサブセットが埋め込み次元に等しい長さを特徴とするように選択するために使用される。埋め込み次元は、例えば、決定された数のタイムスタンプまたは決定された数のサンプル(例えば、サンプル数)を含むことができる。これらの要素は、図9および図10を参照してさらに詳しく説明される。
特定の実施形態において、信号は、センサ信号100、前処理された信号106、またはこれらの組み合わせを含むことができる。さらに、サービスプラットフォーム62は、パターン内の複数のパターンカテゴリをさらに識別することができる。パターンの生成およびパターンカテゴリの識別については、図8~図10を参照してさらに詳しく説明される。
特定の実施形態においては、サービスプラットフォーム62を、パターンおよびパターンカテゴリに基づいて順列エントロピまたは重み付けされた順列エントロピを決定するように構成することができる。さらに、サービスプラットフォーム62を、順列エントロピまたは重み付けされた順列エントロピに基づいて圧縮機24の異常を予測するように構成することができる。順列エントロピの決定については、図11を参照してさらに詳しく説明される。また、重み付けされた順列エントロピの決定については、図12を参照してさらに詳しく説明される。
圧縮機24における異常の存在がサービスプラットフォーム62によって予測される状況において、サービスプラットフォーム62は、パターンカテゴリをパターンカテゴリについて決定された順列110と比較するようにさらに構成される。例えば、サービスプラットフォーム62は、パターンカテゴリについて決定された順列110をデータベース64から取り出すことができる。特定の実施形態において、パターンカテゴリについて決定された順列110は、ガスタービンシステム10の試運転の前または後に、ユーザによってデータベース64に格納されてよい。
本開示の態様によれば、サービスプラットフォーム62は、パターンカテゴリをパターンカテゴリについて決定された順列110と比較することによって、圧縮機24における異常のカテゴリを予測することができる。例えば、圧縮機24における異常のカテゴリとして、圧縮機24におけるストール、サージ、不安定、またはこれらの組み合わせを挙げることができる。パターンカテゴリについて決定された順列110、ならびにパターンカテゴリのパターンカテゴリについて決定された順列110との比較の例は、図11を参照してさらに詳しく説明される。
図3が、圧縮機におけるパラメータの多変量解析を代表する信号122の一部の一例のグラフ表示120である。信号122は、例示の目的で示されている。圧縮機のパラメータを表す他の信号を、使用することもできる。例えば、信号122は、圧縮機24における圧力を表す。参照番号124(第1のX軸)は、タイムスタンプを表す。また、参照番号126(Y軸)は、圧縮機24における圧力を表す。さらに、参照番号128は、センサ70を近接させて配置することができる圧縮機24内のブレード80の組のブレード番号を表す。センサ信号100の前処理は、信号122のうちの圧縮機24内のブレード80の組の個々のブレードを表す部分130を識別することを、さらに含むことができる。例えば、個々のブレードを、サービスプラットフォーム62によって、ブレード80の組の回転132を識別することによって識別することができる。回転132を、圧縮機24の既知のパラメータ(例えば、回転速度)に対応する時間間隔を介して識別することができる。例えば、ブレード80の組が24枚のブレードを含み、ブレードの組の回転132が3秒を必要とする場合、信号122の3秒の区間の各々を、個々のブレード番号にそれぞれに対応する24個の部分130へと分割することができる。このようにして、時間区間132についての信号122をブレードの枚数で除算して、ブレードの数に等しい数の信号を生成することができる。
ブレード80のそれぞれの組におけるブレードの枚数に等しい数の信号を生成することにより、サービスプラットフォーム62は、マルチチャネルシステムの複数のチャネルを同時に解析して、多変量解析によるチャネル間相関または分散を最小化することができる。したがって、多変量解析は、サービスプラットフォームの効率および信頼性を向上させる。さらに、ブレード80の複数の組からの複数の信号122を、サービスプラットフォーム62のロバスト性を高めるために、多変量のやり方で解析することができる。
図4が、図1のガスタービンシステム10の圧縮機24における異常を予測するための方法150の実施形態のフロー図である。異常のいくつかの例として、これらに限られるわけではないが、圧縮機24におけるストール、サージ、不安定、およびこれらの組み合わせ、などが挙げられる。すでに述べたように、圧縮機24は、ブレード80の1つ以上の組(例えば、段82)についてセンサ70を含むことができる。したがって、一実施形態においては、方法150を、圧縮機24内の各々のセンサ70について別々に実行することができる。さらに、方法150を、ブレード80の組の各々のブレードについて別々に実行することができる。図4の方法150は、図1~図3の要素を参照して説明される。方法150を、コントローラ56および/またはサービスプラットフォーム62によって実行することができる。さらに、方法150の1つ以上のステップを、同時に実行してもよく、あるいは図4における順序とは異なる順序で実行してもよい。
方法150は、圧縮機24の1つ以上の段82のパラメータを表す信号を受信することを含む(ブロック152)。特定の実施形態において、信号は、センサ信号、前処理された信号、またはこれらの組み合わせであってよい。また、パラメータとして、圧力、動圧、温度、振動、音波、これらの組み合わせ、などを挙げることができる。
一例において、信号は、圧縮機24の圧縮機ケーシング25の内面104に配置されたセンサ70によって生成されたセンサ信号100であってよい。さらに、センサ信号100を、サービスプラットフォーム62および/またはコントローラ56によって受信することができる。さらに、別の例において、信号は、前処理された信号106である。前処理された信号106は、センサ信号100を処理することによって生成される。この例においては、前処理された信号106を、サービスプラットフォーム62によってデータベース64から受信することができる。センサ信号100に基づく前処理された信号106の生成は、図7を参照してさらに詳しく説明される。
さらに、方法150は、順列エントロピウィンドウおよび信号に基づいて複数のパターンを生成することを含む(ブロック154)。パターンの生成は、図9および図10を参照してさらに詳しく説明される。方法150は、パターン内の複数のパターンカテゴリを識別することをさらに含む(ブロック156)。パターン内のパターンカテゴリの識別は、図8~図10を参照してさらに詳しく説明される。
方法150は、パターンおよびパターンカテゴリに基づいて順列エントロピを決定することをさらに含む(ブロック158)。特定の実施形態において、順列エントロピは、重み付けされた順列エントロピであってよい。順列エントロピの決定は、図11を参照してさらに詳しく説明される。また、重み付けされた順列エントロピの決定は、図12を参照してさらに詳しく説明される。
さらに、方法150は、順列エントロピまたは重み付けされた順列エントロピに基づいて圧縮機における異常の有無を予測することを含む(ブロック160)。とくに、圧縮機における異常の存在を、順列エントロピおよび決定されたしきい値161に基づいて予測することができる。例えば、特定の実施形態において、安定した順列エントロピが、異常のない圧縮機24を表す一方で、増加または変化する順列エントロピは、異常がある圧縮機または異常があると予測される圧縮機を表す。本明細書において使用されるとき、用語「決定されたしきい値」は、燃焼器における異常の有無を判断するために使用することができる数値である。決定されたしきい値161は、例えば、圧縮機の入口温度、入口ガイドベーンの位置、入口抽気熱、などの圧縮機を含むガスタービンの動作状態の関数であってよい。さらに、決定されたしきい値161は、種々の動作状態および異常において変化する順列エントロピの予想範囲の平均および標準偏差によって定義される順列エントロピの確率分布に基づくことができる。したがって、定義されたしきい値161は、確率分布の特定の確率しきい値(例えば、確率50%以下、確率70%以下、確率90%以下)に基づくことができる。さらに、決定されたしきい値は、データベース64および/またはメモリ60に記憶された所定の数の履歴順列エントロピ値の平均に基づくことができる。順列エントロピを、決定されたしきい値161と比較して、圧縮機24における異常の存在を予測することができる。例えば、現在の順列エントロピ値が決定されたしきい値161より大きい場合、現在の順列エントロピ値は、異常として予測される。理解を容易にするために、実際の異常へと続いた異常の予測の2つの例を、図5および図6を参照して詳細に説明する。
またさらに、方法150は、異常の存在が予測された場合に、ステップ156において識別されたパターンカテゴリを、パターンカテゴリについて決定された順列と比較することを含む(ブロック162)。パターンカテゴリについて決定された順列は、図1および図2のパターンカテゴリについて決定された順列110であってよい。
さらに、方法150は、パターンカテゴリについて決定された順列110に対するパターンカテゴリの比較に基づいて異常のカテゴリを予測することを含む(ブロック164)。すでに述べたように、異常のカテゴリとして、例えば圧縮機24におけるストール、サージ、不安定、およびこれらの組み合わせ、などを挙げることができる。理解を容易にするために、決定された順列の決定および異常のカテゴリの例が、ここで説明される。
例えば、パターンカテゴリについて決定された第1の順列は、(1,2,3)、(1,3,2)、および(2,1,3)などのパターンカテゴリを含むことができる。パターンカテゴリの第1の順列が、(2,3,1)、(3,1,2)、および(3,2,1)などのパターンカテゴリを含まないことに、留意されたい。(1,2,3)、(1,3,2)、(2,1,3)を含むパターンカテゴリの各々の存在、ならびにパターンカテゴリ(2,3,1)、(3,1,2)、および(3,2,1)の不在は、燃焼器におけるストール異常の存在を表す可能性がある。
さらに、パターンカテゴリについて決定された第2の順列は、(1,2,3)および(1,3,2)などのパターンカテゴリを含むことができる。また、パターンカテゴリの第2の順列が、パターンカテゴリ(2,1,3)、(2,3,1)、(3,1,2)、および(3,2,1)を含まないことに、留意されたい。(1,2,3)および(1,3,2)を含むパターンカテゴリの存在、ならびにパターンカテゴリ(2,1,3)、(2,3,1)、(3,1,2)、および(3,2,1)の不在は、燃焼器におけるサージ異常の存在を表す可能性がある。
さらに、パターンカテゴリについて決定された第3の順列は、(2,3,1)、(3,1,2)、および(3,2,1)などのパターンカテゴリを含むことができる。しかしながら、パターンカテゴリの第3の順列は、パターンカテゴリ(1,2,3)、(1,3,2)、および(2,1,3)を含まない。(2,3,1)、(3,1,2)、および(3,2,1)を含むパターンカテゴリの存在、ならびにパターンカテゴリ(1,2,3)、(1,3,2)、および(2,1,3)の不在は、圧縮機における不安定などの他の異常の存在を表す可能性がある。
さらに、方法150は、予測された異常を最小化または回避するための是正の動作を決定および実行することをさらに含む(ブロック166)。是正の動作は、例えば、入口ガイドベーン位置の変更、入口抽気熱の流量の変更、などを含むことができる。コントローラ56は、ガスタービンシステム10を安定させるために、制御動作を介して異常を含む制御ループを閉じることができる。特定の実施形態において、コントローラは、予測された異常を最小化または回避するためにフィードフォワード制御を介して動作することができる。多変量解析において、制御動作および決定されたしきい値は、より高速な応答時間を提供するために、決定されたしきい値を超える第1のチャネルに基づくことができる。特定の実施形態において、ブロック162~166は、方法150における随意によるステップを表すことができることに、留意されたい。ブロック162~166を、ステップ160において圧縮機における異常の存在が予測される場合に実行できることに、留意されたい。しかしながら、ステップ160において燃焼器に異常が存在しないと予測される場合、ブロック162~166は、実行されなくてもよい。特定の実施形態においては、圧縮機における異常の有無が予測された場合に、予測による異常の有無をユーザに知らせることができる。
ステップ160に関してすでに述べたように、特定の実施形態において、圧縮機における異常の有無は、順列エントロピおよび決定されたしきい値161に基づく。ここで図5を参照すると、第1の信号172の一部分の一例の第1のグラフ表示170が示されている。図5の例においては、説明の目的で、信号172が示されている。圧縮機のパラメータを表す他の信号を使用することも可能である。図5において、信号172は、圧縮機24における順列エントロピを表す。参照番号174(X軸)は、タイムスタンプを表す。また、参照番号176(Y軸)は、圧縮機24における順列エントロピを表す。
図示のとおり、第1の決定されたしきい値178が、グラフ表示170に示されている。さらに、第1の異常180が、グラフ表示170に示されている。決定されたしきい値178を、信号172の順列エントロピがいつ圧縮機24における異常を示すかを予測するために、使用することができる。決定されたしきい値178は、決定されたしきい値161であってよい。例えば、第1の信号172が第1の決定されたしきい値178を横切るとき、第1の異常180が、短い時間の後に発生する。
ここで図6を参照すると、第2の信号186の一例の第2のグラフ表示184が示されている。図6の例においては、説明の目的で、信号186が示されている。圧縮機のパラメータを表す他の信号を使用することも可能である。図6において、信号186は、圧縮機24における順列エントロピを表す。参照番号188(X軸)は、タイムスタンプを表す。また、参照番号190(Y軸)は、圧縮機24における順列エントロピを表す。
図示のとおり、第2の決定されたしきい値192が、グラフ表示184に示されている。さらに、第2の異常194が、グラフ表示184に示されている。決定されたしきい値192を、信号186の順列エントロピがいつ圧縮機24における異常を示すかを予測するために、使用することができる。決定されたしきい値192は、決定されたしきい値161であってよい。例えば、第2の信号186が第2の決定されたしきい値192を横切るとき、第2の異常194が、短い時間の後に発生する。
図5および図6によって示されるように、将来の異常を認識および予測することにより、異常を回避または最小化して、圧縮機24の異常の量および重大度を低減することで、圧縮機24およびガスタービンシステム10の寿命および効率を向上させるように、コントローラ56および/またはサービスプラットフォーム62によって制御動作を行うことができる。
ステップ152に関してすでに述べたように、いくつかの実施形態においては、前処理された信号が、センサ信号100を処理することによって生成される。ここで図7を参照すると、センサ信号204に基づいて前処理された信号210を生成するための方法200のフロー図の実施形態が示されている。図7の方法200は、図1~図6の構成要素を参照して説明される。方法200を、コントローラ56および/またはサービスプラットフォーム62によって実行することができる。さらに、方法200の1つ以上のステップを、同時に実行してもよく、あるいは図7における順序とは異なる順序で実行してもよい。方法200は、圧縮機24の圧縮機ケーシング25の内面104に配置されたセンサ70からセンサ信号204を受信することを含む(ブロック202)。参照番号204は、圧縮機24におけるパラメータを表すセンサ信号100などのセンサ信号を表す。特定の実施形態において、方法200は、圧縮機内のブレード80の組の各々のブレードおよび/または圧縮機内に配置された各々のセンサ70について繰り返されてよいことに、留意されたい。さらに、いくつかの実施形態において、センサ信号204は、時系列信号であってよい。これらに限られるわけではないが、例として、センサ信号204は、センサ70に応じて、約10kHz、100kHz、250kHz、または500kHzなどの高い周波数を特徴とすることができる。
また、方法200は、随意により、センサ信号100のトレンド除去(detrending)および再サンプリング(resampling)によって再サンプリングされた信号を生成することを含む(ブロック206)。特定の実施形態において、センサ信号100のトレンド除去は、時系列データから傾向(trend)を除去することを含む。例えば、センサ信号100の平均値(例えば、平均)、最良適合線、などの傾向を、センサ信号100から引き算することができる。このようにして、センサ信号100に含まれる点を少なくすることができ、センサ信号100をより効率的に分析することができる。さらに、再サンプリング(例えば、デシメーション)の際に、センサ信号100を、5kHzなどの低いサンプルレートへとダウンサンプリングすることができる。したがって、センサ信号100に含まれるサンプルの量を大幅に減らすことができるため、本明細書に開示の実施形態の実行速度を向上させることができる。特定の実施形態において、方法200は、再サンプリングされた信号および/またはセンサ信号204に基づいて前処理された信号210を生成すること(ブロック208)を含むことができる。
図4のブロック156に関してすでに述べたように、複数のパターンカテゴリを、順列エントロピウィンドウに基づいてパターンにおいて識別することができる。ここで図8を参照すると、パターンにおいて複数のパターンカテゴリを識別するための方法250のフロー図が示されている。方法250を、図1~図7の構成要素を参照して説明することができる。方法250を、コントローラ56および/またはサービスプラットフォーム62によって実行することができる。さらに、方法250の1つ以上のステップを、同時に実行してもよく、あるいは図8における順序とは異なる順序で実行してもよい。参照番号252は、信号を表す。信号252は、例えば、センサ信号または前処理された信号であってよい。例えば、信号252は、センサ信号100、204(図1および図7を参照)または前処理された信号210(図7を参照)であってよい。方法250は、順列エントロピウィンドウ254および信号252に基づいて複数のパターンを生成することを含む(ブロック256)。順列エントロピウィンドウ254は、例えば埋め込み次元258(例えば、「D」)を特徴とすることができる。埋め込み次元258は、例えば、パターンマッチングのために所与のインスタンスにおいて考慮される決定された数のタイムスタンプまたは決定された数のサンプルを定義する(例えば、含む)ことができる。例えば、パターンマッチングについて考慮される「D」個のサンプルが存在する場合、パターンについて、配置されるべき「D」!個の考えられるパターンカテゴリが存在し得る。したがって、埋め込み次元258を、理想的には、ウィンドウ内にパターンカテゴリよりも多くのサンプルが存在するように、「D」!がウィンドウ内のサンプルの総数以下となるように定義することができる。これに限られるわけではないが、例として、パターンマッチングのために所与のインスタンスにおいて500個のサンプルが考慮される場合、「D」を、3、4、または5として選択することができる(例えば、5!は120に等しく、これは500よりも小さいが、6!は720に等しく、これは500よりも大きいため)。
さらに、方法250は、複数のパターンをそれぞれの複数のパターンカテゴリへとグループ化することを含む(ブロック260)。特定の実施形態において、パターンは、収集されたサンプルの数がウィンドウ内のサンプルの数以上になるまで、パターンカテゴリへとグループ化されないかもしれない。例えば、ガスタービンシステム10の起動後に、コントローラ56および/またはサービスプラットフォーム62は、パターン認識アルゴリズムおよび/または図4の方法150を開始する前に、バッファ数のサンプルが収集されるまで待つことができる。パターンの生成およびパターンカテゴリの識別については、図9および図10を参照してさらに詳しく説明される。
図9が、圧縮機におけるパラメータを表す信号302の一部分の一例のグラフ表示300を示している。また、図10は、考えられる種々のパターンカテゴリの例320を示している。これらのパターンカテゴリを、3つのタイムスタンプからなる埋め込み次元を特徴とする順列エントロピウィンドウ308の使用を介して生成できることに、留意されたい。順列ウィンドウ308を、パターンの生成およびパターンカテゴリの識別に使用することができる。図9および図10は、図1~図8の構成要素に関して説明される。
図9の例においては、説明の目的で、信号302が示されている。圧縮機のパラメータを表す他の信号を使用することも可能である。図9において、信号302は、圧縮機24における圧力を表す。
参照番号304(X軸)は、タイムスタンプを表す。また、参照番号306(Y軸)は、圧縮機24における圧力を表す。さらに、順列エントロピウィンドウは、参照番号308によって表される。すでに述べたように、用語「順列エントロピウィンドウ」は、埋め込み次元を特徴とする仮想ウィンドウを指して使用され、そのような仮想ウィンドウは、信号からデータのサブセットを、データのサブセットが埋め込み次元を特徴とするように選択するために使用される。現時点において考えられている構成において、順列エントロピウィンドウ308は、3つのタイムスタンプからなる埋め込み次元「D」に等しい長さを特徴とする。したがって、3つのタイムスタンプによって生成され得る「D」!個、すなわち6つの考えられるパターンが存在する。
順列エントロピウィンドウ308が信号302上の第1の位置310に置かれると、信号302のうちの順列エントロピウィンドウ308に重なる部分の3つのデータ点312,314,316が選択され、図10に示されるとおりの第1のパターン322を形成する。その後に、順列エントロピウィンドウ308を、次の位置318へと移動させることができる。信号302のうちの次の位置318に位置した順列エントロピウィンドウ308に重なる部分の3つのデータ点を選択して、第2のパターンを形成することができる。本明細書の態様によれば、順列エントロピウィンドウ308を、信号302の各々のデータ点が少なくとも1つのパターンの一部を形成するまで、信号302に沿って移動させることができる。したがって、図10に示されるように、信号302の全体に順列エントロピウィンドウ308をスライドさせることによって、複数のパターンを生成することができる。さらに、上述のように、(例えば、ガスタービンシステム10の起動後に)バッファ数の点が収集されるまでは、パターンを生成しなくてもよい。
さらに、パターンを、パターン内のデータ点の振幅に基づいてパターンカテゴリへとグループ化することができる。図10に示した第1のパターン322の例においては、第2のデータ点314の振幅が、第1のデータ点312の振幅よりも大きく、第3のデータ点316の振幅が、第2のデータ点314の振幅よりも大きい。したがって、第1のパターン322を、パターンカテゴリ(1,2,3)にグループ化することができる。パターンカテゴリは、1つ以上のパターンを含むことができ、そのパターンカテゴリに対応するすべてのパターンのデータ点の振幅が、同じ傾向に従うことに、留意されたい。例えば、パターンカテゴリ(1,2,3)は、第2のデータ点の振幅が、それぞれの第1のデータ点の振幅よりも大きく、第3のデータ点の振幅が、それぞれの第2のデータ点の振幅よりも大きい1つ以上のパターンを含むことができる。
図11は、順列エントロピを決定するための方法400のフロー図である。方法400を、図1~図10の要素を参照して説明することができる。方法400を、コントローラ56および/またはサービスプラットフォーム62によって実行することができる。さらに、方法400の1つ以上のステップを、同時に実行してもよく、あるいは図11における順序とは異なる順序で実行してもよい。参照番号402は、順列エントロピウィンドウと、圧縮機24の1つ以上の段82のパラメータを表す信号とを使用して生成されたパターンを表す。例えば、パターンは、図8のブロック256において生成されたパターンであってよい。一実施形態において、パターン402は、圧縮機におけるブレードの組に対応することができる。別の実施形態において、パターンは、圧縮機におけるブレードの複数の組および/またはブレードの組の個々のブレードに対応することができる。
さらに、参照番号404は、パターン402から識別されたパターンカテゴリを表す。パターンカテゴリ404は、例えば、ブロック260において識別されたパターンカテゴリであってよい。一実施形態において、パターンカテゴリ404は、圧縮機内のブレードのただ1つの組に対応することができる。別の実施形態において、パターンカテゴリは、圧縮機におけるブレードの複数の組および/またはブレードの組の個々のブレードに対応することができる。
特定の実施形態において、方法400は、パターンカテゴリ404の各々におけるパターンの数を決定することを含む(ブロック406)。例えば、方法400は、(1,2,3)のパターンカテゴリに20個のパターンが存在し、(1,3,2)のパターンカテゴリに25個のパターンが存在し、(2,3,1)のパターンカテゴリに40個のパターンが存在すると決定することができる。
さらに、方法400は、パターン402の総数を決定することを含む(ブロック408)。一実施形態において、パターン402が圧縮機内のブレードの複数の組に対応する場合、パターン402の総数は、圧縮機内のブレードの複数の組にまたがるパターンを含む。別の実施形態において、パターン402が圧縮機内のブレードのただ1つの組に対応する場合、パターン402の総数は、ブレードのただ1つの組および/またはブレードの組の個々のブレードに対応するパターンを含む。
方法400は、パターンカテゴリの複数の相対出現を決定することをさらに含む(ブロック410)。これに限られるわけではないが、例として、パターンカテゴリの相対出現を、パターンカテゴリの各々におけるパターンの数およびパターンの総数に基づいて決定することができる。とくに、パターンカテゴリに対応する相対出現を、パターンカテゴリにおけるパターンの数およびパターンの総数に基づいて決定することができる。例えば、パターンカテゴリ(1,2,3)に対応する相対出現を、パターンカテゴリ(1,2,3)の数およびパターンの総数に基づいて決定することができる。
また、方法400は、パターンカテゴリの相対出現およびパターン402を生成するために使用される順列エントロピウィンドウの埋め込み次元414に基づいて順列エントロピを決定することをさらに含む(ブロック412)。順列エントロピを、例えば、シャノンエントロピ法、Renyi順列エントロピ法、順列ミニエントロピ法、などを用いて決定することができる。順列エントロピは、センサ信号100および/または前処理された信号106のランダム性または複雑性の程度を推定することができる。一実施形態においては、順列エントロピを、式(1)を使用してシャノンエントロピ法によって決定することができ、
Figure 0007158875000001
ここで、hは、順列エントロピを表し、p(π)は、パターンカテゴリの相対出現を表し、Dは、埋め込み次元を表す。別の実施形態においては、順列エントロピを、式(2)を使用してRenyi順列エントロピ法によって決定することができ、
Figure 0007158875000002
ここで、h(q)は、順列エントロピを表し、p(π)は、パターンカテゴリの相対出現を表し、qは、エントロピ次数を表し、Dは、埋め込み次元を表す。
さらに別の実施形態においては、順列エントロピを、式(3)を使用して順列ミニエントロピ法によって決定することができ、
Figure 0007158875000003
ここで、h(∞)は、順列エントロピを表し、p(π)は、パターンカテゴリの相対出現を表し、Dは、埋め込み次元を表す。
図12は、重み付けされた順列エントロピを決定するための方法450のフロー図である。方法450を、図1~図11の要素を参照して説明することができる。方法450を、コントローラ56および/またはサービスプラットフォーム62によって実行することができる。さらに、方法450の1つ以上のステップを、同時に実行してもよく、あるいは図12における順序とは異なる順序で実行してもよい。
参照番号452は、順列エントロピウィンドウと、圧縮機のブレードの1つ以上の組のパラメータを表す信号とを使用して生成されたパターンを表す。例えば、パターンは、図8のブロック256において生成されたパターンであってよい。一実施形態において、パターン402は、圧縮機におけるブレードのただ1つの組に対応することができる。別の実施形態において、パターンは、圧縮機におけるブレードの複数の組に対応することができる。
さらに、参照番号454は、パターン452から識別されたパターンカテゴリを表す。パターンカテゴリ454は、例えば、ブロック260において識別されたパターンカテゴリであってよい。一実施形態において、パターンカテゴリ454は、圧縮機内のブレードのただ1つの組に対応することができる。別の実施形態において、パターンカテゴリは、圧縮機内のブレードの複数の組に対応することができる。
方法450は、パターンカテゴリ454の各々におけるパターンの数を決定することを含む(ブロック456)。例えば、パターンカテゴリ454が(1,2,3)、(1,3,2)、および(2,3,1)などのパターンカテゴリを含む場合、パターンカテゴリ(1,2,3)、(1,3,2)、および(2,3,1)の各々におけるパターンの数を、決定することができる。例えば、方法400と同様に、方法450は、(1,2,3)のパターンカテゴリに20個のパターンが存在し、(1,3,2)のパターンカテゴリに25個のパターンが存在し、(2,3,1)のパターンカテゴリに40個のパターンが存在すると決定することができる。
方法450は、パターン452およびパターンカテゴリを生成するために使用される信号の振幅に基づいて、パターン452に重みを割り当てることをさらに含む(ブロック458)。パターン452への重みの割り当ての例は、図13を参照してさらに詳しく説明される。
方法450は、パターンカテゴリ454の各々におけるパターンの数およびパターン452に割り当てられた重みに基づいて、重み付けされた順列エントロピを決定することをさらに含む(ブロック460)。例えば、重み付けされた順列エントロピを、式(1)~(3)を使用して決定することができ、ここでp(π)は、パターン(452)に割り当てられた重みの関数である。
図13が、複数のパターンに重みを割り当てるための方法500のフロー図である。方法500を、図1~図12の要素を参照して説明することができる。方法500を、コントローラ56および/またはサービスプラットフォーム62によって実行することができる。さらに、方法500の1つ以上のステップを、同時に実行してもよく、あるいは図13における順序とは異なる順序で実行してもよい。参照番号502は、パターンを表す。パターン502は、例えば、図10、図11、および図12のそれぞれのパターン320、402、452のうちの1つであってよい。方法500は、パターン502内のデータ点の振幅の平均を決定することを含む(ブロック504)。例えば、パターン502がパターン320である場合、パターン502は、図9に示されるとおりのデータ点312,314,316を含む。したがって、方法500は、データ点312,314,316の振幅の平均を決定することができる。さらに、方法500は、データ点の振幅の平均に基づいてデータ点の振幅の共分散を決定することを含む(ブロック506)。さらに、方法500は、共分散を重みとしてパターン502へと割り当てることを含む(ブロック508)。
本主題の技術的効果として、ガスタービンシステム10の圧縮機24における異常を予測し、予測された異常を最小化または回避するために是正の動作を実行するためのシステムおよび方法が挙げられる。実施形態は、それぞれの圧縮機ブレード先端部と圧縮機24の圧縮機ケーシング25との間の圧力を表すセンサ信号100を生成し、次いでセンサ信号100をサービスプラットフォーム62へと送信する圧力センサ70を利用することを含む。とくに、サービスプラットフォーム62は、センサ信号100および/または前処理された信号106に基づいて、複数のパターンおよび/またはパターンカテゴリを生成する。実施形態は、異常を迅速に予測するために、高速時系列データの順列エントロピを決定することをさらに含む。次いで、ガスタービンシステムの動作状態、順列エントロピの確率分布、履歴の順列エントロピデータ、などから決定されたしきい値に基づいて、異常の尺度が計算される。したがって、予測された圧縮機の異常を最小化または回避するために、制御動作を行うことができる。したがって、開示された実施形態は、圧縮機の異常を最小化または回避することで、圧縮機24および対応するガスタービンシステム10の寿命を延ばし、効率を高めことができる。
本明細書は、本主題を最良の態様を含めて開示するとともに、あらゆる装置またはシステムの製作および使用ならびにあらゆる関連の方法の実行を含む本主題の実施を当業者にとって可能にするために、いくつかの実施例を使用している。本主題の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定められ、当業者であれば想到できる他の実施例を含むことができる。そのような他の実施例は、特許請求の範囲の文言から相違しない構造要素を有しており、あるいは特許請求の範囲の文言から実質的に相違しない同等な構造要素を含むならば、特許請求の範囲の技術的範囲に包含される。
[実施態様1]
プロセッサによる実行が可能な1つ以上のインストラクションを格納した非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体であって、前記1つ以上のインストラクションは、コントローラ(56)のプロセッサ(58)によって実行されたときに、
1つ以上の段(82)におけるそれぞれの圧縮機ブレード(80)先端部と圧縮機(24)のケーシング(25)との間の圧力を表す1つ以上の信号(100)を受け取ること(152)と、
順列エントロピウィンドウ(254)および前記信号(100)に基づいて複数のパターン(320、402、452)を生成すること(154)と、
前記複数のパターン(320、402、452)において複数のパターンカテゴリ(404、454)を識別すること(156)と、
前記複数のパターン(320、402、452)および前記複数のパターンカテゴリ(404、454)に基づいて順列エントロピを決定すること(158)と、
前記順列エントロピに基づいて前記圧縮機(24)における異常(180、194)を予測すること(160)と、
前記圧縮機(24)に異常(180、194)が存在する場合に、前記複数のパターンカテゴリ(404、454)を、パターンカテゴリ(404、454)について決定された順列(110)に対して比較すること(162)と、
前記複数のパターンカテゴリ(404、454)の前記パターンカテゴリ(404、454)について決定された順列(110)に対する比較に基づいて、前記異常(180、194)のカテゴリを予測すること(164)と
を含む動作の実行を生じさせる、非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
[実施態様2]
前記複数のパターンカテゴリ(404、454)を識別すること(156)は、前記複数のパターン(320、402、452)を、前記複数のパターン(320、402、452)に対応するデータ点(312、314、316)の振幅に基づいて、前記複数のパターンカテゴリ(404、454)へとグループ化することを含む、実施態様1に記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
[実施態様3]
前記順列エントロピを決定すること(158)は、
前記複数のパターンカテゴリ(404、454)の各々におけるパターンの数を決定することと、
前記複数のパターンカテゴリ(404、454)の各々における前記パターンの数および前記複数のパターン(320、402、452)の総数に基づいて、前記複数のパターンカテゴリ(404、454)の複数の相対出現を決定することと、
前記複数のパターンカテゴリ(404、454)の前記複数の相対出現および前記順列エントロピウィンドウ(254)の埋め込み次元(258、414)に基づいて、前記順列エントロピを決定することと
を含む、実施態様1に記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
[実施態様4]
前記順列エントロピは、重み付けされた順列エントロピを含み、前記順列エントロピを決定すること(158)は、前記重み付けされた順列エントロピを決定することを含み、前記重み付けされた順列エントロピを決定することは、
複数の振幅信号に基づいて前記複数のパターン(320、402、452)に重みを割り当てることと、
前記複数のパターンカテゴリ(404、454)の各々における前記パターンの数および前記複数のパターン(320、402、452)の前記対応する重みに基づいて、前記重み付けされた順列エントロピを決定することと
を含む、実施態様3に記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
[実施態様5]
前記複数のパターン(320、402、452)に前記重みを割り当てることは、
前記複数のパターン(320、402、452)に対応するデータ点(312、314、316)の振幅の平均を決定することと、
前記振幅の前記平均に基づいて、前記データ点(312、314、316)の前記振幅の共分散を決定することと、
前記共分散を前記重みとして前記複数のパターン(320、402、452)に割り当てることと
を含む、実施態様4に記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
[実施態様6]
前記圧縮機(24)における前記異常(180、194)の前記カテゴリは、前記圧縮機(24)におけるストール、サージ、不安定、またはこれらの組み合わせを含む、実施態様1に記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
[実施態様7]
前記実行される動作は、前処理された信号(106、210)を生成することを含み、前記前処理された信号(106、210)を生成することは、
1つ以上のセンサ(70)から圧力センサ信号(100)を受け取ることと、
前記センサ信号(100)の再サンプリングおよびトレンド除去によって、再サンプリングされた信号を生成することと
を含む、実施態様1に記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
[実施態様8]
それぞれの圧縮機ブレード(80)先端部と前記圧縮機(24)の前記ケーシング(25)との間の前記圧力を表す前記1つ以上の信号(100)を受け取ること(152)は、前記1つ以上のセンサ(70)から前記センサ信号(100)を受け取ること、前記前処理された信号(106、210)を受け取ること、またはこれらの組み合わせを含む、実施態様7に記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
[実施態様9]
前記異常(180、194)を予測すること(160)は、前記順列エントロピを決定されたしきい値(161、178、192)に対して比較することを含む、実施態様1に記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
[実施態様10]
前記決定されたしきい値(161、178、192)は、前記圧縮機(24)を備えるガスタービンの動作状態の関数である、実施態様9に記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
[実施態様11]
前記決定されたしきい値(161、178、192)は、前記順列エントロピの確率分布から導出される、実施態様9に記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
[実施態様12]
前記決定されたしきい値(161、178、192)は、履歴の順列エントロピデータから導出される、実施態様9に記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
[実施態様13]
前記実行される動作は、前記予測された異常(180、194)に応答して、前記予測された異常(180、194)を最小化または回避するために前記圧縮機(24)を備えるガスタービンへの是正の動作を生じさせることを含む、実施態様1に記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
[実施態様14]
圧縮機(24)における異常(180、194)を予測するためのシステムであって、
1つ以上の段(82)におけるそれぞれの圧縮機ブレード(80)先端部に隣接させて前記圧縮機(24)のケーシング(25)上に配置され、前記1つ以上の段(82)におけるそれぞれの圧縮機ブレード(80)先端部と前記圧縮機(24)の前記ケーシング(25)との間の圧力を表すセンサ信号(100)を生成するように構成された1つ以上のセンサ(70)と、
前記1つ以上のセンサ(70)に動作可能に組み合わせられたコントローラ(56)であって、
前記センサ信号(100)を前処理して、前処理された信号(106、210)を生成し、
順列エントロピウィンドウ(254)および前記前処理された信号(106、210)に基づいて複数のパターン(320、402、452)を生成し、
前記複数のパターン(320、402、452)において複数のパターンカテゴリ(404、454)を識別し、
前記複数のパターン(320、402、452)および前記複数のパターンカテゴリ(404、454)に基づいて順列エントロピを決定し、
前記順列エントロピに基づいて前記圧縮機(24)における異常(180、194)を予測し、
前記圧縮機(24)において異常(180、194)が存在する場合に、前記複数のパターンカテゴリ(404、454)を、パターンカテゴリ(404、454)について決定された順列(110)に対して比較し、
前記複数のパターンカテゴリ(404、454)の前記パターンカテゴリ(404、454)について決定された順列(110)に対する比較に基づいて、前記異常(180、194)のカテゴリを予測する
ようにプログラムされたコントローラ(56)と
を備えるシステム。
[実施態様15]
前記コントローラ(56)は、前記複数のパターン(320、402、452)を、前記複数のパターン(320、402、452)に対応するデータ点(312、314、316)の振幅に基づいて、前記複数のパターンカテゴリ(404、454)へとグループ化して、前記複数のパターンカテゴリ(404、454)を識別するようにプログラムされている、実施態様14に記載のシステム。
[実施態様16]
前記コントローラ(56)は、
前記複数のパターンカテゴリ(404、454)の各々におけるパターンの数を決定し、
前記複数のパターンカテゴリ(404、454)の各々における前記パターンの数および前記複数のパターン(320、402、452)の総数に基づいて、前記複数のパターンカテゴリ(404、454)の複数の相対出現を決定し、
前記複数のパターンカテゴリ(404、454)の前記複数の相対出現および前記順列エントロピウィンドウ(254)の埋め込み次元(258、414)に基づいて、前記順列エントロピを決定する
ようにプログラムされている、実施態様14に記載のシステム。
[実施態様17]
前記順列エントロピは、重み付けされた順列エントロピを含み、前記コントローラ(56)は、
複数の振幅信号に基づいて前記複数のパターン(320、402、452)に重みを割り当て、
前記複数のパターンカテゴリ(404、454)の各々におけるパターンの数および前記複数のパターン(320、402、452)の前記対応する重みに基づいて、前記重み付けされた順列エントロピを決定する
ようにプログラムされている、実施態様14に記載のシステム。
[実施態様18]
前記コントローラ(56)は、
前記複数のパターン(320、402、452)に対応するデータ点(312、314、316)の振幅の平均を決定し、
前記振幅の前記平均に基づいて、前記データ点(312、314、316)の前記振幅の共分散を決定し、
前記共分散を前記重みとして前記複数のパターン(320、402、452)に割り当てる
ようにプログラムされている、実施態様17に記載のシステム。
[実施態様19]
前記1つ以上のセンサ(70)は、音響センサ、圧力センサ、振動センサ、圧電センサ、またはこれらの組み合わせを備える、実施態様14に記載のシステム。
[実施態様20]
圧縮機(24)を備えており、前記圧縮機(24)は、複数の段(82)を備えており、各々の段(82)は、複数の圧縮機ブレード(80)を有しているガスタービンと、
前記複数の段(82)のうちの1つ以上の段におけるそれぞれの圧縮機ブレード(80)先端部に隣接させて前記圧縮機(24)のケーシング(25)上に配置され、前記1つ以上の段におけるそれぞれの圧縮機ブレード(80)先端部と前記圧縮機(24)の前記ケーシング(25)との間の圧力を表すセンサ信号(100)を生成するように構成された1つ以上のセンサ(70)と、
前記1つ以上のセンサ(70)に動作可能に組み合わせられたコントローラ(56)であって、
前記センサ信号(100)を前処理して、前処理された信号(106、210)を生成し、
順列エントロピウィンドウ(254)および前記前処理された信号(106、210)に基づいて複数のパターン(320、402、452)を生成し、
前記複数のパターン(320、402、452)において複数のパターンカテゴリ(404、454)を識別し、
前記複数のパターン(320、402、452)および前記複数のパターンカテゴリ(404、454)に基づいて順列エントロピを決定し、
前記順列エントロピに基づいて前記圧縮機(24)における異常(180、194)を予測し、
前記圧縮機(24)において異常(180、194)が存在する場合に、前記複数のパターンカテゴリ(404、454)を、パターンカテゴリ(404、454)について決定された順列(110)に対して比較し、
前記複数のパターンカテゴリ(404、454)の前記パターンカテゴリ(404、454)について決定された順列(110)に対する比較に基づいて、前記異常(180、194)のカテゴリを予測する
ようにプログラムされたコントローラ(56)と
を備えるシステム。
10 ガスタービンシステム
12 燃料ノズル
14 燃料供給
16 燃焼器
18 タービン
19 タービンケーシング
20 排気出口
22 シャフト
24 圧縮機
25 圧縮機ケーシング
26 取り入れ口
27 矢印
28 負荷
30 軸方向、軸線
32 半径方向
34 円周方向
56 コントローラ
58 プロセッサ
60 メモリ
62 サービスプラットフォーム
64 データベース
70 圧力センサ
80 ブレード
82 段、列
84 吸気シャフト
86 出力シャフト
88 入口ガイドベーン
90 入口マニホールド
100 センサ信号
104 内面
106 前処理された信号
110 順列
120 グラフ表示
122 信号
124 X軸(タイムスタンプ)
126 Y軸(圧力)
128 ブレード番号
130 部分
132 回転、時間区間
161 決定されたしきい値、定義されたしきい値
170 グラフ表示
172 第1の信号
174 X軸(タイムスタンプ)
176 Y軸(順列エントロピ)
178 第1の決定されたしきい値
180 第1の異常
184 グラフ表示
186 第2の信号
188 X軸(タイムスタンプ)
190 Y軸(順列エントロピ)
192 第2の決定されたしきい値
194 第2の異常
204 センサ信号
210 前処理された信号
252 信号
254 順列エントロピウィンドウ
258 埋め込み次元
300 グラフ表示
302 信号
304 X軸(タイムスタンプ)
306 Y軸(圧力)
308 順列エントロピウィンドウ
310 第1の位置
312 第1のデータ点
314 第2のデータ点
316 第3のデータ点
318 次の位置
320 パターン、種々のパターンカテゴリの例
322 第1のパターン
402 パターン
404 パターンカテゴリ
414 埋め込み次元
452 複数のパターン
454 複数のパターンカテゴリ
502 パターン

Claims (15)

  1. プロセッサによる実行が可能な1つ以上のインストラクションを格納した非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体であって、前記1つ以上のインストラクションは、コントローラ(56)のプロセッサ(58)によって実行されたときに、
    1つ以上の段(82)におけるそれぞれの圧縮機ブレード(80)先端部と圧縮機(24)のケーシング(25)との間の圧力を表す1つ以上の信号(100)を受け取ること(152)と、
    順列エントロピウィンドウ(254)および前記信号(100)に基づいて複数のパターン(320、402、452)を生成すること(154)と、
    前記複数のパターン(320、402、452)において複数のパターンカテゴリ(404、454)を識別すること(156)と、
    前記複数のパターン(320、402、452)および前記複数のパターンカテゴリ(404、454)に基づいて順列エントロピを決定すること(158)と、
    前記順列エントロピに基づいて前記圧縮機(24)における異常(180、194)を予測すること(160)と、
    前記圧縮機(24)に異常(180、194)が存在する場合に、前記複数のパターンカテゴリ(404、454)を、パターンカテゴリ(404、454)について決定された順列(110)に対して比較すること(162)と、
    前記複数のパターンカテゴリ(404、454)の前記パターンカテゴリ(404、454)について決定された順列(110)に対する比較に基づいて、複数の異常カテゴリから前記異常(180、194)の異常カテゴリを予測すること(164)と
    を含む動作の実行を生じさせる、非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
  2. 前記複数のパターンカテゴリ(404、454)を識別すること(156)は、前記複数のパターン(320、402、452)を、前記複数のパターン(320、402、452)に対応するデータ点(312、314、316)の振幅に基づいて、前記複数のパターンカテゴリ(404、454)へとグループ化することを含む、請求項1に記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
  3. 前記順列エントロピを決定すること(158)は、
    前記複数のパターンカテゴリ(404、454)の各々におけるパターンの数を決定することと、
    前記複数のパターンカテゴリ(404、454)の各々における前記パターンの数および前記複数のパターン(320、402、452)の総数に基づいて、前記複数のパターンカテゴリ(404、454)の複数の相対出現を決定することと、
    前記複数のパターンカテゴリ(404、454)の前記複数の相対出現および前記順列エントロピウィンドウ(254)の埋め込み次元(258、414)に基づいて、前記順列エントロピを決定することと
    を含む、請求項1または2に記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
  4. 前記順列エントロピは、重み付けされた順列エントロピを含み、前記順列エントロピを決定すること(158)は、前記重み付けされた順列エントロピを決定することを含み、前記重み付けされた順列エントロピを決定することは、
    複数の振幅信号に基づいて前記複数のパターン(320、402、452)に重みを割り当てることと、
    前記複数のパターンカテゴリ(404、454)の各々における前記パターンの数および前記複数のパターン(320、402、452)の前記対応する重みに基づいて、前記重み付けされた順列エントロピを決定することと
    を含む、請求項3に記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
  5. 前記複数のパターン(320、402、452)に前記重みを割り当てることは、
    前記複数のパターン(320、402、452)に対応するデータ点(312、314、316)の振幅の平均を決定することと、
    前記振幅の前記平均に基づいて、前記データ点(312、314、316)の前記振幅の共分散を決定することと、
    前記共分散を前記重みとして前記複数のパターン(320、402、452)に割り当てることと
    を含む、請求項4に記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
  6. 前記圧縮機(24)における前記異常(180、194)の前記カテゴリは、前記圧縮機(24)におけるストール、サージ、不安定、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1乃至5のいずれかに記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
  7. 前記実行される動作は、前処理された信号(106、210)を生成することを含み、前記前処理された信号(106、210)を生成することは、
    1つ以上のセンサ(70)から圧力センサ信号(100)を受け取ることと、
    前記センサ信号(100)の再サンプリングおよびトレンド除去によって、再サンプリングされた信号を生成することと
    を含む、請求項1乃至6のいずれかに記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
  8. それぞれの圧縮機ブレード(80)先端部と前記圧縮機(24)の前記ケーシング(25)との間の前記圧力を表す前記1つ以上の信号(100)を受け取ること(152)は、前記1つ以上のセンサ(70)から前記センサ信号(100)を受け取ること、前記前処理された信号(106、210)を受け取ること、またはこれらの組み合わせを含む、請求項に記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
  9. 前記異常(180、194)を予測すること(160)は、前記順列エントロピを決定されたしきい値(161、178、192)に対して比較することを含む、請求項1乃至8のいずれかに記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
  10. 前記決定されたしきい値(161、178、192)は、前記圧縮機(24)を備えるガスタービンの動作状態の関数である、請求項9に記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
  11. 前記決定されたしきい値(161、178、192)は、前記順列エントロピの確率分布から導出される、請求項9または10に記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
  12. 前記決定されたしきい値(161、178、192)は、履歴の順列エントロピデータから導出される、請求項9乃至11のいずれかに記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
  13. 前記実行される動作は、前記予測された異常(180、194)に応答して、前記予測された異常(180、194)を最小化または回避するために前記圧縮機(24)を備えるガスタービンへの是正の動作を生じさせることを含む、請求項1乃至12のいずれかに記載の非一時的なコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体。
  14. 圧縮機(24)における異常(180、194)を予測するためのシステムであって、
    1つ以上の段(82)におけるそれぞれの圧縮機ブレード(80)先端部に隣接させて前記圧縮機(24)のケーシング(25)上に配置され、前記1つ以上の段(82)におけるそれぞれの圧縮機ブレード(80)先端部と前記圧縮機(24)の前記ケーシング(25)との間の圧力を表すセンサ信号(100)を生成するように構成された1つ以上のセンサ(70)と、
    前記1つ以上のセンサ(70)に動作可能に組み合わせられたコントローラ(56)であって、
    前記センサ信号(100)を前処理して、前処理された信号(106、210)を生成し、
    順列エントロピウィンドウ(254)および前記前処理された信号(106、210)に基づいて複数のパターン(320、402、452)を生成し、
    前記複数のパターン(320、402、452)において複数のパターンカテゴリ(404、454)を識別し、
    前記複数のパターン(320、402、452)および前記複数のパターンカテゴリ(404、454)に基づいて順列エントロピを決定し、
    前記順列エントロピに基づいて前記圧縮機(24)における異常(180、194)を予測し、
    前記圧縮機(24)において異常(180、194)が存在する場合に、前記複数のパターンカテゴリ(404、454)を、パターンカテゴリ(404、454)について決定された順列(110)に対して比較し、
    前記複数のパターンカテゴリ(404、454)の前記パターンカテゴリ(404、454)について決定された順列(110)に対する比較に基づいて、複数の異常カテゴリから前記異常(180、194)の異常カテゴリを予測する
    ようにプログラムされたコントローラ(56)と
    を備えるシステム。
  15. 前記コントローラ(56)は、前記複数のパターン(320、402、452)を、前記複数のパターン(320、402、452)に対応するデータ点(312、314、316)の振幅に基づいて、前記複数のパターンカテゴリ(404、454)へとグループ化して、前記複数のパターンカテゴリ(404、454)を識別するようにプログラムされている、請求項14に記載のシステム。
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