JP7158670B2 - 金属ナノ粒子の粒径制御方法、金属ナノ粒子の製造方法 - Google Patents

金属ナノ粒子の粒径制御方法、金属ナノ粒子の製造方法 Download PDF

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本発明は、金属ナノ粒子の粒径制御方法、金属ナノ粒子の製造方法に関するものである。
金などに代表される貴金属の粒子は、1μm以下のナノサイズとした場合にバルクサイズでは見せない特徴的な性質を示すことが知られている。このような特徴的な性質の具体例としては、例えば、酸化反応や水素化反応などに対する触媒的性質、表面プラズモン共鳴由来の光学的性質、導電的性質などがある。それゆえ、金属ナノ粒子は、DNAセンシング技術、光エネルギー交換効率向上技術などの分野で応用可能であると考えられている。これらのほかに、金属ナノ粒子は、ドラッグデリバリーシステムや超音波診断用造影剤などといった医療分野での利用も既に進められている。
ここで、金属ナノ粒子を合成する方法としては、所定の濃度、温度等に調整した金属イオンを含む金属ナノ粒子合成用溶液(例えば、金イオン水溶液)を準備し、その溶液中の金属イオンを化学的手法により還元するという方法が従来よく知られている。なお、上記のような化学的還元法では、還元反応を起こさせるために、水素ラジカルによる還元剤(例えば、クエン酸など)や還元補助剤が添加されるほか、合成した金属ナノ粒子同士の凝集を防止して互いに分散させるために、界面活性剤や両親媒性高分子等の保護剤が添加されている(例えば、特許文献1参照)。また、特許文献2には、還元剤を添加して還元反応を生じさせるとともに、20~50kHzの超音波を照射して、金属ナノ粒子の分散性を向上させる技術が開示されている。ところが、特許文献1,2に記載の従来技術では、溶液の中にどうしても有機物等の不純物が含まれてしまい、金属ナノ粒子の純度の低下や環境等に対する悪影響といった懸念が発生する。ゆえに、クリーンな合成方法であることが望ましいと考えられている。
このような事情のもと、近年では、超音波キャビテーションを利用して金属イオンを還元することで、金属ナノ粒子を合成する方法(超音波還元法)が提案されている(例えば、特許文献3参照)。この方法において具体的には、超音波を作用させ、液中に超音波キャビテーションを発生させるようにする。このとき、超音波キャビテーションによって水が熱分解し、水素ラジカルが生じることから、これを金属イオンの還元反応に利用することを特徴としている。そしてこの方法によれば、還元剤や還元補助剤が不要になるのに加え、気泡表面が電荷を帯びていることから、粒子同士が凝集せず、界面活性剤や両親媒性高分子等の保護剤が不要になる。従って、上記従来の方法と比べて、高純度の金属ナノ粒子が得られるクリーンな合成方法である。
ところで、特許文献3に記載の従来技術では、金属ナノ粒子合成用溶液のpH等を変えることにより、金属ナノ粒子の粒径の大きさを小さくなるように制御している。しかし、pHを変える場合には、不純物となる薬品を使用しなくてはならず、金属ナノ粒子の純度が低下するおそれがある。なお、本発明者らは、上記の超音波還元法において、直径1μm以下の超微細気泡であるUFB(Ultrafine bubbles)を金属ナノ粒子合成用溶液中に含有させ、UFBの数密度を変えることにより、金属ナノ粒子の粒径の大きさを小さくなるように制御する技術を既に提案している(特許文献4参照)。
特許第5293202号公報(段落[0014],[0015],[0027]等) 特許第4958082号公報(請求項6,9,10、段落[0019]等) 特開2009-57594号公報(請求項2、段落[0017],[0020],[0021]等) 特願2018-037988号(請求項1,2等)
しかしながら、特許文献4に記載の超音波還元法により金属ナノ粒子を合成しようとした場合、粒径が20~50nmのものについては比較的多く得ることができたが、さらに小さいもの(特に20nm以下のもの)を多く得ることは容易ではなかった。これに加えて従来においては、金属ナノ粒子の粒径の大きさをクリーンな手法で制御できる有効な方法がなかったため、所望とする大きさの金属ナノ粒子を得ることが非常に困難であった。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、金属ナノ粒子の粒径の大きさをクリーンな手法で確実に小さくなるように制御できる金属ナノ粒子の粒径制御方法を提供することにある。また、本発明のさらなる目的は、所望とする性状の金属ナノ粒子を確実に得ることができる金属ナノ粒子の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決するべく鋭意研究を行ったところ、超音波が作用する溶液中において超微細気泡がキャビテーションによるラジカル反応の促進や金属ナノ粒子の分散性向上に寄与していることに着目し、超音波の照射態様が金属ナノ粒子の粒径に少なからず影響を与えていることを新たに知見した。そして、本発明者らは上記の知見に基づいてさらに鋭意研究を進めることにより、最終的に下記の発明を完成させるに至ったのである。以下、上記の課題を解決するための発明を列挙する。
即ち、請求項1に記載の発明は、直径1μm以下の超微細気泡を含む金属ナノ粒子合成用溶液中への超音波の照射によってキャビテーションを発生させて、前記溶液中の金属イオンを還元することにより、前記溶液中に金属ナノ粒子を合成する際に、前記溶液に対して100kHz以上の超音波を2ms以上30ms以下の繰り返し周期で間欠照射するとともに前記繰り返し周期を短くすることにより、前記金属ナノ粒子の粒径の大きさを小さくなるように制御することを特徴とする金属ナノ粒子の粒径制御方法をその要旨とする。
従って、請求項1に記載の発明によると、溶液に対して100kHz以上の超音波をミリ秒オーダー(具体的には2ms以上30ms以下)の繰り返し周期で間欠照射するとともに繰り返し周期を短くすることにより、金属ナノ粒子の粒径の大きさを小さくなるように制御することができる。よって、還元剤、還元補助剤、界面活性剤及び両親媒性高分子等の添加剤を用いなくても、金属ナノ粒子の粒径を制御することができる。つまり、金属ナノ粒子の粒径の大きさをクリーンな手法で確実に小さくすることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の方法により、粒径の大きさを制御するステップを含む金属ナノ粒子の製造方法をその要旨とする。
従って、請求項2に記載の発明によると、粒径の大きさを制御するステップを経ることにより、所望とする性状の金属ナノ粒子を確実に得ることができる。
請求項3に記載の発明は、加圧溶解式で作製した直径1μm以下の超微細気泡を含む金属ナノ粒子合成用溶液を容器内に導入するステップを行った後、前記容器内の前記溶液に対して100kHz以上の超音波を2ms以上30ms以下の繰り返し周期で間欠照射することによって、キャビテーションを発生させて前記溶液中の金属イオンを還元することにより、平均粒径が25nm以下であってかつ粒径の標準偏差が6nm以下の金属ナノ粒子を前記溶液中にて合成するステップを行うことを特徴とする金属ナノ粒子の製造方法をその要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3において、前記容器内の前記溶液に対して超音波を4ms以上20ms以下の繰り返し周期で間欠照射することにより、平均粒径が20nm未満の前記金属ナノ粒子を合成することをその要旨とする。
従って、請求項3,4に記載の発明によると、超音波を照射する繰り返し周期を適切な値に調整した状態で、好適な周波数の超音波を間欠照射することにより、所望とする性状、即ち極めて粒径が小さい金属ナノ粒子を確実に得ることができる。
以上詳述したように、請求項1に記載の発明によると、金属ナノ粒子の粒径の大きさをクリーンな手法で確実に小さくなるように制御できる金属ナノ粒子の粒径制御方法を提供することができる。請求項2に記載の発明によると、所望とする性状の金属ナノ粒子を確実に得ることができる金属ナノ粒子の製造方法を提供することができる。請求項3に記載の発明によると、極めて粒径が小さい金属ナノ粒子を確実に得ることができる金属ナノ粒子の製造方法を提供することができる。
本実施形態の金ナノ粒子製造装置を示す概略構成図。 超音波のパルス波形を示すタイムチャート。 UFB有無それぞれにおける金ナノ粒子の粒径分布を示すグラフ。 (a)は、周波数が43kHz、ON時間が10msで超音波振動子を駆動した場合の電圧及び電流波形を示すグラフ、(b)は、周波数が43kHz、ON時間が2msで超音波振動子を駆動した場合の電圧及び電流波形を示すグラフ、(c)は、周波数が495kHz、ON時間が10msで超音波振動子を駆動した場合の電圧及び電流波形を示すグラフ、(d)は、周波数が495kHz、ON時間が2msで超音波振動子を駆動した場合の電圧及び電流波形を示すグラフ。 (a)は、ON時間=2ms,OFF時間=2msで超音波(パルス波)を照射した際に得られる金ナノ粒子の電子顕微鏡写真(倍率12万倍)、(b)は、ON時間=600ms,OFF時間=600msで超音波(パルス波)を照射した際に得られる金ナノ粒子の電子顕微鏡写真(倍率8万倍)、(c)は、OFF時間=0msで超音波(連続波)を照射した際に得られる金ナノ粒子の電子顕微鏡写真(倍率12万倍)。 連続波及びパルス波をそれぞれ照射した場合における金ナノ粒子の粒径分布を示すグラフ。 超音波のON時間及びOFF時間と、金ナノ粒子の平均粒径との関係を示すグラフ。 金ナノ粒子の平均粒径と、2ms以上の超音波のON時間及びOFF時間との関係を示すグラフ。
以下、本発明を金ナノ粒子製造装置に具体化した一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1に示されるように、金ナノ粒子製造装置10は、直径1μm以下の超微細気泡であるUFBを含む金イオン水溶液4(金属ナノ粒子合成用溶液)に対し、超音波S1を照射するための装置である。金ナノ粒子製造装置10は、超音波発振器1、パワーアンプ2、超音波振動子3、ポンプ5、恒温槽6及び処理槽7(容器)を備えている。
本実施形態の処理槽7は、上部が開口するとともに底が平らな形状(略円筒状)をなし、内部に金イオン水溶液4が溜められる内槽7a(ガラス容器等)と、同じく上部が開口するとともに底が平らな形状(略矩形筒状)をなし、内部に内槽7aが収容される外槽7bとからなる処理槽である。外槽7bの側面における2箇所には、内槽7aと外槽7bとがなす空間に恒温水を取り入れるための取入口と、当該空間から恒温水を排出するための排出口とがそれぞれ設けられている。恒温槽6には一定温度に調整された恒温水が溜められており、ポンプ5の駆動によってその恒温水が常時処理槽7側に対して循環供給される。その結果、処理槽7内の温度が一定(例えば0℃~60℃)に保たれるようになる。
超音波振動子3は、処理槽7の内槽7aに入れられた金イオン水溶液4に超音波S1を照射するための手段であって、外槽7bの底部外面に固定されている。本実施形態における超音波振動子3としては、例えば、直径45mmの130kHz用振動子や、直径50mmの200kHz用振動子、300kHz用振動子、500kHz用振動子、1MHz用振動子、2MHz用振動子などが使用可能である(いずれも本多電子株式会社製)。なお、これらの振動子のうち低周波用についてはボルト締めランジュバン型振動子の使用が好適であり、高周波用についてはセラミック素子単体からなる振動子の使用が好適である。
また、図1に示される金ナノ粒子製造装置10において、超音波発振器1及びパワーアンプ2は、超音波振動子3を所定周波数で駆動させるための駆動装置を構成している。超音波発振器1としては、例えば関数発生器を使用することができる。この超音波発振器1は、パワーアンプ2を介して超音波振動子3に電気的に接続されている。超音波発振器1は、所定周波数の正弦波を、連続的または間欠的な発振信号として出力する。この発振信号は、パワーアンプ2で信号増幅された後、超音波振動子3に供給され、超音波振動子3を駆動する。図示しないが、パワーアンプ2と超音波振動子3との間にインピーダンス・マッチング回路が設けられていてもよい。そして、超音波振動子3は、超音波発振器1の発振周波数に応じた周波数の超音波S1(図2参照)を発生する。この結果、処理槽7における内槽7aの金イオン水溶液4に対し、処理槽7における外槽7bの底部側から内槽7aに向けて超音波S1が間接的に照射される。
次に、上記のように構成された金ナノ粒子製造装置10を用いて、図5に示す金ナノ粒子15(金属ナノ粒子)を製造する方法について説明する。
まず、UFBを含む金イオン水溶液4を作製する溶液準備ステップを行う。当該溶液4は、例えば、超純水を用いて加圧溶解式によりUFB水を作製しておき、このUFB水に四塩化金酸・四水和物を溶解させるという手順で作製することができる。なお、超純水にあらかじめ四塩化金酸・四水和物を溶解させた水溶液を作製し、この水溶液から加圧溶解式によりUFB水を作製するという手順であってもよい。加圧溶解式によるUFB水作製の利点は、比較的簡単な装置にて比較的低コストで高密度UFB水を得られる点にある。
次に、UFBを含む金イオン水溶液4を処理槽7内に導入する溶液導入ステップを行う。溶液導入ステップ後の金ナノ粒子合成ステップでは、超音波振動子3から処理槽7内の溶液4中への超音波S1の照射によって超音波キャビテーションを発生させて、溶液4中の金イオン(金属イオン)を還元することにより、溶液4中に金ナノ粒子15を合成する。詳述すると、溶液4中の金イオンは、超音波キャビテーションによってAuに還元(核形成)され、さらにAuから金ナノ粒子15に成長(粒子成長)する。なお、超音波キャビテーションが多くなる程、核形成に多くの金イオンが使用され、粒子成長に必要な金イオンが少なくなるため、金ナノ粒子15の粒径が小さくなるものと考えられる。
さらに、金ナノ粒子合成ステップでは、溶液4に対して495kHzの超音波S1をミリ秒オーダーの繰り返し周期T0(本実施形態では4ms)で間欠照射するとともに繰り返し周期T0を短くすることにより、金ナノ粒子15の粒径の大きさを小さくなるように制御する。このとき、作業者は、最適な超音波S1のON時間T1(図2参照)及びOFF時間T2(図2参照)を超音波発振器1に入力する。そして、入力したON時間T1及びOFF時間T2に基づいて、超音波振動子3から超音波S1が照射される。なお、本実施形態では、超音波S1のON時間T1が2msとなり、超音波S1のOFF時間T2が2msとなる。その結果、平均粒径が13.1nmであってかつ粒径の標準偏差が5.9nmの金ナノ粒子15(図5(a)参照)が溶液4中にて合成され、金ナノ粒子15が溶液4中にて分散された状態のもの(即ち、金ナノコロイド)が得られるようになる。
以下、上記実施形態をより具体化した実施例を紹介する。
[実施例1]:UFBが超音波による金ナノ粒子合成に及ぼす効果に関する実験
本実施例では、以下の方法により実験を行った。
1.実験方法
実験に用いる試料として、溶媒である所定量の水に四塩化金酸・四水和物を溶解させることにより、0.1mMの金イオン水溶液4を作製した。ここでは、水として、UFB水を用いるとともに、比較のために蒸留水(即ち、noUFB水)も用いた。UFB水は、超純水から加圧溶解式(ultrafineGaLF,IDEC)によって作製した。なお、ナノ粒子ブラウン運動追跡法(NanoSight,Malvern )によりUFB水中に含まれるUFBを測定したところ、数密度が50億個/mLであった。
次に、作製した金イオン水溶液4を、図1に示す金ナノ粒子製造装置10の処理槽7(内槽7a)内に入れた。そして、周波数を500kHz、振動子に印加する時間平均電力を50Wに設定した状態で、超音波振動子3から超音波S1を10分間照射し、金ナノ粒子15(金ナノコロイド)を合成した。さらに、超音波S1の照射処理の後、合成した金ナノコロイドを採取し、電子顕微鏡によって金ナノ粒子15の観察及び評価を行った。その結果を図3に示す。
2.実験結果及び考察
図3のグラフは、UFB有無それぞれにおける金ナノ粒子15の粒径分布を示している。これによると、UFB無のときには50nm~180nmに亘って金ナノ粒子15が存在し、平均粒径が119nm、標準偏差が80nmとなった。一方、UFB有のときには15nm~45nmに亘って金ナノ粒子15が存在し、平均粒径が22nm、標準偏差が6nmとなった。即ち、UFBの存在下では、金ナノ粒子15の平均粒径も標準偏差も小さくなることが分かった。また、金ナノ粒子15の平均粒径は、UFBの数密度の増加とともに減少することも分かった。平均粒径の減少は、溶液4中のUFBが金ナノ粒子15の核として振る舞い、還元種である水素ラジカル、過酸化水素、亜硝酸などの生成量を増大させたためであると考えられる。さらに、UFBの存在により、金ナノコロイド中の金ナノ粒子15の安定性が向上することも分かった。これは、UFB表面に金ナノ粒子15が吸着したためであると考えられる。
[結論]
上記の実験結果からすると、溶液4中にUFBを含ませることにより、金ナノ粒子15の合成反応において、超音波化学反応の反応速度が増大し、金ナノ粒子15の粒径を安定的に小さく制御できることが分かった。
[実施例2]:超音波の周波数が超音波振動子の駆動状態に及ぼす影響に関する実験
本実施例では、以下の方法により実験を行った。
1.実験方法
まず、図1に示す金ナノ粒子製造装置10の処理槽7(外槽7b)内に純水を入れた。そして、周波数を43kHz及び495kHz、ON時間T1及びOFF時間T2を同じ長さ、T1,T2を10ms及び2msに設定した状態で、超音波振動子3に印加される電圧と超音波振動子3に流れる電流とを、オシロスコープと電流プローブとで測定した。
2.実験結果及び考察
以上の結果を図4に示す。図4(a)は、周波数が43kHz、ON時間T1が10msで超音波振動子3を駆動した場合の電圧及び電流波形を示す。超音波振動子3に流れる電流は、超音波振動子3表面の振動速度に比例する。よって、超音波振動子3に電圧が印加されると、超音波振動子3は徐々に振動を開始し、電圧印加後2msで一定の振動速度に達することが分かった。次に、周波数が43kHz、ON時間T1が2msで超音波振動子3を駆動した場合の電圧及び電流波形を図4(b)に示す。この場合、電圧が印加されることで超音波振動子3の振動速度が徐々に上昇し、電圧印加後2msであって電圧をOFF状態にする直前の時点で、超音波振動子3の振動速度が一定になった。また、電圧をOFF状態にしたとしても、超音波振動子3の振動速度は、すぐにはゼロにならず、徐々に減少した。そして、電圧をOFF状態にしてから2ms経過後に、超音波振動子3の振動が停止した。よって、43kHzのような低い周波数の場合、T1,T2=2msのような短いON時間T1、OFF時間T2のパルス超音波を照射できないことが分かった。
図4(c)は、周波数が495kHz、ON時間T1が10msで超音波振動子3を駆動した場合の電圧及び電流波形を示す。この場合、超音波振動子3に電圧が印加されると、超音波振動子3は、すぐに一定の振動速度に達することが分かった。次に、周波数が495kHz、ON時間T1が2msで超音波振動子3を駆動した場合の電圧及び電流波形を図4(d)に示す。この場合においても、電圧が印加されると、超音波振動子3はすぐに一定の振動速度に達することが分かった。よって、495kHzのような100kHz以上の高い周波数であれば、T1,T2=2msのような短いON時間T1、OFF時間T2のパルス超音波を照射できることが分かった。
[実施例3]:超音波の照射態様が金ナノ粒子合成に及ぼす効果に関する実験
本実施例では、以下の方法により実験を行った。
1.実験方法
実験に用いる試料として、実施例1と同様の金イオン水溶液4を調製した。ここでは、溶液4の溶媒としてUFB水を用いた。UFB水は、超純水から加圧溶解式によって作製した。なお、ナノ粒子ブラウン運動追跡法によりUFB水中に含まれるUFBを測定したところ、数密度が3~4×10個/mL、平均気泡径が約140nmであった。
次に、作製した金イオン水溶液4を、図1に示す金ナノ粒子製造装置10の処理槽7(内槽7a)内に入れた。そして、溶液4を恒温槽6によって10℃±2℃以内に維持し、かつ周波数を495kHz、振動子に印加する時間平均電力を50Wに設定した状態で、超音波振動子3から超音波S1を4分間照射し、金ナノ粒子15(金ナノコロイド)を合成した。なお、本実施例では、ON時間T1(図2参照)を2ms、OFF時間T2(図2参照)を2msとし、ON時間T1での印加電力を100Wに設定し、OFF時間T2での印加電力を0Wに設定した状態で、パルス波(Pulse wave)を超音波S1として照射した。このとき、デューティ比は50%、超音波振動子3に印加される時間平均電力は50Wとなる。なお、デューティ比は、下記の式で示すことができる。
式 デューティ比[%]=100×ON時間T1/(ON時間T1+OFF時間T2)
また、本実施例では、OFF時間T2を0msとした連続波(Continuous wave )も、超音波S1として照射した。そして、超音波S1の照射処理の後、合成した金ナノコロイドを採取し、電子顕微鏡によって金ナノ粒子15の観察及び評価を行った。その結果を、図5の写真及び図6のグラフに示す。
さらに、デューティ比を50%で一定とし、時間平均電力を50Wで一定にした状態で、異なる照射態様でパルス波(超音波S1)を4分間照射し、金ナノ粒子15(金ナノコロイド)を合成した。具体的には、ON時間T1及びOFF時間T2をそれぞれ0.2ms、0.5ms、1ms、2ms、5ms、10ms、15ms、20ms、200ms、400ms、600ms、800msに設定した状態で、パルス波を照射した。そして、超音波S1の照射処理の後、合成した金ナノコロイドを採取し、電子顕微鏡によって金ナノ粒子15の観察及び評価を行った。その結果を、図5の写真、図7のグラフ及び表1に示す。
Figure 0007158670000001
2.実験結果及び考察
図5の写真は、パルス波と連続波とをそれぞれ照射した際の電子顕微鏡写真を示している。具体的に言うと、ON時間T1及びOFF時間T2をそれぞれ2msに設定した状態で、パルス波を照射した際の電子顕微鏡写真を図5(a)に示し、ON時間T1及びOFF時間T2をそれぞれ600msに設定した状態で、パルス波を照射した際の電子顕微鏡写真を図5(b)に示す。また、連続波(OFF時間T2=0ms)を照射した際の電子顕微鏡写真を図5(c)に示す。これによると、パルス波を照射する場合には、ON時間T1が短くなる程、金ナノ粒子15の粒径が小さくなることが分かった。
図6のグラフは、連続波とパルス波(ON時間T1=2ms、OFF時間T2=2ms)とをそれぞれ照射した際の粒径分布を示している。これによると、連続波を照射したときには、金ナノ粒子15の平均粒径が25.3nm、標準偏差が5.8nmとなった。一方、パルス波を照射したときには、金ナノ粒子15の平均粒径が13.1nm、標準偏差が5.9nmとなった。即ち、パルス波を照射するときには、連続波を照射するときよりも金ナノ粒子15の平均粒径が小さくなることが分かった。なお、理由としては以下のことが考えられる。即ち、パルス波において時間平均電力を一定(50W)にした場合には、ON時間T1に発生する超音波S1の強度が高くなるため、還元速度が上昇し、核形成が促進されると考えられる。また、OFF時間T2には超音波S1が発生しないため、金ナノ粒子15の成長が抑制され、金属ナノ粒子15の粒径が小さくなると考えられる。このような2つの時間(ON時間T1及びOFF時間T2)での相互作用により、核形成が粒子成長よりも有利に進むため、金ナノ粒子15の成長が抑制され、より微小な金ナノ粒子15が生成されると考えられる。
図7のグラフは、超音波S1のON時間T1及びOFF時間T2と、金ナノ粒子15の平均粒径との関係を示し、表1は、ON時間T1及びOFF時間T2を変更した場合の平均粒径及び標準偏差を示している。これによると、パルス波を照射する場合であっても、ON時間T1及びOFF時間T2が20ms、200ms、400ms、600ms、800msのいずれかであるときには、金ナノ粒子15の平均粒径が、連続波を照射する場合の平均粒径(25.3nm)よりも大きくなることが分かった。一方、パルス波を照射する場合に、ON時間T1及びOFF時間T2を0.5ms、1ms、2ms、5ms、19.9ms、22.1msのいずれかにすれば、金ナノ粒子15の平均粒径が、連続波を照射する場合の平均粒径よりも小さくなることが分かった。特に、ON時間T1及びOFF時間T2を2msにしたときには、平均粒径が最も小さくなることが分かった。また、パルス波を照射する場合に、ON時間T1及びOFF時間T2を0.2msにしたときには、超音波キャビテーションが発生しないため、金ナノ粒子15自体を合成できない(即ち、平均粒径が0nmになる)ことが分かった。なお、デューティ比は、ON時間T1とOFF時間T2とがほぼ同じになるもの(約50%)であることが好ましいと考えられる。例えば、デューティ比は、40%以上60%以下であることが好ましく、特には、45%以上55%以下であることがよいと考えられる。
[結論]
上記一連の実験結果からすると、溶液4に対して照射される超音波S1をパルス波とし、例えば、繰り返し周期T0を2ms以上30ms以下としたうえで、ON時間T1及びOFF時間T2を1ms以上15ms以下とすることにより、金ナノ粒子15の平均粒径が、連続波を照射する場合の平均粒径よりも小さくなることが分かった。従って、パルス波により微細な金ナノ粒子15の制御ができるという知見を得た。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態における金属ナノ粒子15の粒径制御方法では、周波数を高く(100kHz以上に)した超音波S1を、一般的には用いられないミリ秒オーダー(4ms)の繰り返し周期T0で間欠照射するとともに繰り返し周期T0を極めて短く(2msに)することにより、金ナノ粒子15の粒径の大きさを小さくなるように制御することができる。よって、還元剤、還元補助剤、界面活性剤及び両親媒性高分子等の添加剤を用いなくても、金ナノ粒子15の粒径を制御することができる。つまり、金ナノ粒子15の粒径の大きさをクリーンな手法で確実に小さくすることができる。
(2)本実施形態では、溶液4に対して上記の添加剤を添加することなく、超音波S1の照射のみによって金ナノ粒子15を合成するため、表面に何も付着していない高純度の金ナノ粒子15を合成することができる。
なお、上記実施形態を以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、本発明を金ナノ粒子15の製造方法に具体化したが、金以外の貴金属(銀、白金、パラジウムなど)のナノ粒子の製造方法に具体化してもよい。
・上記実施形態では、加圧溶解式によりUFBを含む金イオン水溶液4を作製したが、加圧溶解式以外の手法(例えば、旋回液流式、スタティックミキサー式、微細孔式、及び比較的低周波の超音波放射を利用した方法など)によって、このような溶液を作製してもよい。なお、上記実施形態では、UFB内の気体が空気であったが、空気以外の気体(例えば、酸素、窒素、アルゴン等)を用いても勿論よい。
・上記実施形態の金ナノ粒子製造装置10では、作業者が、最適な超音波S1のON時間T1及びOFF時間T2を超音波発振器1に入力することにより、超音波振動子3から超音波S1が照射されるようになっていた。しかし、金ナノ粒子製造装置10は、作業者が金ナノ粒子15の粒径の目標値を入力したことを契機として、最適な超音波S1のON時間T1及びOFF時間T2を自動的に算出し、算出した結果に基づいて超音波振動子3から超音波S1を照射させるシステムを備えていてもよい。なお、ON時間T1=OFF時間T2、金ナノ粒子15の粒径が10ms以上の場合、ON時間T1(=OFF時間T2)を算出するための計算式は次のようになる(図8参照)。
T1=1e(0.102×d-1.12)
ここで、T1(=T2)はON時間[ms](=OFF時間)、dは金ナノ粒子15の粒径[nm]
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)請求項1において、前記溶液に対して100kHz以上3MHz以下の超音波を照射することにより、前記金属ナノ粒子の粒径の大きさを制御することを特徴とする金属ナノ粒子の粒径制御方法。
(2)請求項1において、前記金属ナノ粒子は貴金属ナノ粒子であることを特徴とする金属ナノ粒子の粒径制御方法。
(3)請求項1において、前記金属ナノ粒子は金ナノ粒子であることを特徴とする金属ナノ粒子の粒径制御方法。
4…金属ナノ粒子合成用溶液(溶液)としての金イオン水溶液
7…容器としての処理槽
15…金属ナノ粒子としての金ナノ粒子
S1…超音波
T0…繰り返し周期

Claims (4)

  1. 直径1μm以下の超微細気泡を含む金属ナノ粒子合成用溶液中への超音波の照射によってキャビテーションを発生させて、前記溶液中の金属イオンを還元することにより、前記溶液中に金属ナノ粒子を合成する際に、
    前記溶液に対して100kHz以上の超音波を2ms以上30ms以下の繰り返し周期で間欠照射するとともに前記繰り返し周期を短くすることにより、前記金属ナノ粒子の粒径の大きさを小さくなるように制御する
    ことを特徴とする金属ナノ粒子の粒径制御方法。
  2. 請求項1に記載の方法により、粒径の大きさを制御するステップを含む金属ナノ粒子の製造方法。
  3. 加圧溶解式で作製した直径1μm以下の超微細気泡を含む金属ナノ粒子合成用溶液を容器内に導入するステップを行った後、
    前記容器内の前記溶液に対して100kHz以上の超音波を2ms以上30ms以下の繰り返し周期で間欠照射することによって、キャビテーションを発生させて前記溶液中の金属イオンを還元することにより、平均粒径が25nm以下であってかつ粒径の標準偏差が6nm以下の金属ナノ粒子を前記溶液中にて合成するステップを行う
    ことを特徴とする金属ナノ粒子の製造方法。
  4. 前記容器内の前記溶液に対して超音波を4ms以上20ms以下の繰り返し周期で間欠照射することにより、平均粒径が20nm未満の前記金属ナノ粒子を合成することを特徴とする請求項3に記載の金属ナノ粒子の製造方法。
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