JP7158165B2 - 小便器 - Google Patents

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Description

本発明は、小便器に関する。
従来、小便器として、例えば特許文献1に示すような、便鉢内に左右一対の洗浄段が設けられたものが知られている。
特許文献1には、左右一対の洗浄段が便鉢の左右両側に上下方向に伸びて設けられた構成の小便器について記載されている。
特開2017-44010号公報
しかしながら、上述した特許文献1に示すような従来の小便器では、洗浄段が凹凸形状をなしていることから、清掃性が低下するという問題があった、
また、従来の小便器では、便鉢の内面において正面から見える位置に洗浄段がある場合には、意匠性が低下するおそれがあり、その点で改良の余地があった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、清掃性を向上させることができ、優れた意匠性をもたせることができる小便器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る小便器は、使用状態で正面視したときの前面に位置する便鉢と、該便鉢から後方に向けて延びる周壁部と、を有する小便器であって、前記周壁部の左右一対の側面は、上方から下方に向かうに従って漸次、前方となるように直線状に傾斜する直線傾斜部が形成され、前記便鉢に噴出される洗浄水は、前記便鉢の側面部を通り、鉢底面の前方に位置する前面部に到達するとともに、側面視で凸状に流れ、前記便鉢の内面に洗浄段が設けられていないことを特徴としている。
また、本発明に係る小便器では、前記洗浄水は、前記便鉢の内面において左右領域に広がるように吐水されることを特徴としてもよい。
また、本発明に係る小便器では、前記洗浄水は、前記便鉢の内面の前面部に到達するように前記便鉢噴出されることを特徴としてもよい。
本発明によれば、便鉢の内面に洗浄段を無くすことが可能であり、かつ周壁部の側面に直線傾斜部が形成され、便鉢の側面部の高さ方向の領域が大きくなるので、便鉢に設けられるスプレッダーから噴出される洗浄水のうち、正面視で左右方向の外側に広がる洗浄水(外側洗浄水)の洗浄流量を増加させることができ、しかも便鉢の側面部を通り、鉢底面の前方に位置する前面部に到達するとともに側面視で凸状に流れることから、その外側洗浄水を便鉢の前方の鉢底面の先端部分に到達するように噴出させることが可能となる。これにより、洗浄段が無い便鉢であっても、便鉢の内面の前方まで洗浄することができる。
本発明では、洗浄段を省略することが可能となり、この場合には便鉢の内面に凹凸が形成されることがなく、清掃性を向上させることができる。しかも、この場合には、便鉢の内面に洗浄段が設けられていないので、正面から見て便鉢内が凹凸のない見映えのよい鉢面となり、意匠性を向上させることができる。
また、本発明では、便鉢に設けられるスプレッダーの位置にかかわらず、洗浄水を鉢底面の先端部分に到達させることが可能である。
本発明によれば、便鉢の内面に洗浄段が無く、かつ周壁部の側面に直線傾斜部が形成され、便鉢の側面部の高さ方向の領域が大きくなるので、便鉢に設けられるスプレッダーから噴出される洗浄水のうち、正面視で左右方向の外側に広がる洗浄水(外側洗浄水)の洗浄流量を増加させ、その外側洗浄水を便鉢の前方の鉢底面の先端部分に到達するように噴出させることが可能となる。これにより、洗浄段が無い便鉢であっても、便鉢の内面の前方まで洗浄することができる。
この場合には、洗浄段が設けられていない形状となり、便鉢の内面に凹凸が形成されていないので、清掃性を向上させることができる。
また、本発明では、便鉢の内面に洗浄段が設けられていないので、正面から見て便鉢内が凹凸のない見映えのよい鉢面となり、意匠性を向上させることができる。
また、本発明に係る小便器は、前記便鉢の正面には、洗浄水を前記便鉢に噴出するスプレッダーが設けられていることを特徴としてもよい。
この場合には、便鉢の正面に設けられるスプレッダーの吐水口から噴出される外側洗浄水が、便鉢の内面から外方に外れにくい軌跡を描いて、鉢底面の先端部分に到達するように流すことができる。
また、本発明に係る小便器は、使用状態で正面視したときの前面に位置する便鉢と、該便鉢から後方に向けて延びる周壁部と、を有する小便器であって、前記便鉢に取り付けられ、洗浄水を前記便鉢に噴出するスプレッダーが設けられ、前記便鉢は、左右方向から見た側面視で、前記便鉢の左右一対の側面部の開口縁における接線のうち前記便鉢の鉢底面の先端部を通る直線上で、前記便鉢の正面部に交差する点から下方に前記スプレッダーの吐水口が位置するように設けられ、前記便鉢の内面に洗浄段が設けられていない構成とされ、前記洗浄水は、前記鉢底面の先端部に到達するように前記便鉢噴出されることを特徴としている。
また、本発明に係る小便器は、前記洗浄水は、前記便鉢の内面において左右領域に広がるように吐水されることを特徴としてもよい。
本発明によれば、スプレッダーの吐水口から噴出される洗浄水のうち、正面視で左右方向の外側に広がるようにカーブを描く洗浄水(外側洗浄水)が、便鉢の内面から外方への飛散を抑えた状態で、その外側洗浄水を便鉢の前方の鉢底面の先端部分に到達するように噴出させることが可能となる。そのため、洗浄段を便鉢に設けない構成とすることが可能となり、便鉢の内面の前方まで洗浄することができる。
このように、本発明では、洗浄段を省略することが可能となるので、便鉢の内面に凹凸が形成されず、清掃性を向上させることができる。また、本発明では、便鉢の内面に洗浄段が設けられていないので、正面から見て便鉢内が凹凸のない見映えのよい鉢面となり、意匠性を向上させることができる。
また、本発明に係る小便器は、前記便鉢には、水平断面で左右方向の中央から左右両側に向けて後方から前方に延びるように湾曲する湾曲面が形成されていることが好ましい。
この場合には、外側洗浄水が湾曲面に沿って流れることで、鉢底面における正面視で左右中央の先端部分に洗浄水を集めて効率よく排水することができる。
本発明の小便器によれば、清掃性を向上させることができ、優れた意匠性をもたせることができる。
本発明の第1の実施形態による小便器を示す斜視図である。 図1に示す小便器を前方から見た正面図である。 図2に示す小便器を右方向から見た側面図である。 図2に示すI-I線断面図である。 図2に示す小便器において便鉢の下方の一部を破断した正面図である。 小便器の水平断面図であって、(a)は図5に示すII-II線断面図、(b)は図5に示すIII-III線断面図、(c)は図5に示すIV-IV線断面図である。 図5に示すV-V線断面図である。 図2に示す小便器を上方から見た平面図である。 図2に示す小便器を下方から見た平面図であって前方を紙面左側にした図である。 図3に示す小便器の下部の構成を示す要部拡大図である。 図10に示す小便器の縦断面図である。 図4に示す小便器において、開口部の形状を示した図である。 (a)は図3に示すVI-VI線断面図、(b)はVII-VII線断面図である。 スプレッダーを左右方向から見た側面図である。 スプレッダーを前方から見た正面図である。 図15に示すVIII-VIII線断面図である。 スプレッダーの吐水部を前方から見た正面図である。 スプレッダーを下方から見た平面図であって、前面を紙面上側にした図である。 スプレッダーから噴出される洗浄水の流れを説明するための縦断面図であって、図4に対応した図である。 第2の実施形態による小便器を示す斜視図である。 図20に示すIX-IX線断面図である。 図21に示すX-X線断面図である。
以下、本発明の実施形態による小便器について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1~図4に示すように、本実施形態による小便器1は、自身の最下部が床面から浮かされた状態となるように背後の壁面Kに沿って取り付けられる壁掛け式の小便器を対象としている。小便器1は、便鉢11を有する陶器製の小便器本体10と、便鉢11を洗浄するためのスプレッダー2(図4参照)と、便鉢11の鉢底面11Cに設けられる排水口11cに接続される排水トラップ3(図4参照)と、を備えている。
ここで、本実施形態においては、使用者が小便器1を正面視するように位置した際に使用者に近い側を前側とし、反対側の遠い側を後側とする。また、小便器1の前側と後側との間に連なる部分を側方とする。また、小便器1を前側から見たときの左右方向を左右方向X1といい、前側と後側の方向を前後方向X2という。
小便器本体10は、前面に位置する便鉢11と、便鉢11の開口部13から後方に向けて延びる周壁部12と、を有している。小便器本体10の後端縁10aは、側方から見て鉛直方向に延び、壁面Kに対して当接させた状態で設置される。
周壁部12は、上面部12Aと、上面部12Aに連設される左右一対の側面部(左側面部12B、右側面部12C)と、左側面部12B及び右側面部12Cに連結され便鉢11の下方前面に位置する前面部12Dと、前面部12D及び一対の側面部12B、12Cに連設される底面部12Eと、を有している。周壁部12の前端に形成される開口部13は、便鉢11の外周縁に対して連続的に接続されている。すなわち、便鉢11と周壁部12とは一体構造となっている。
上面部12Aは、前後方向X2に幅を有して左右方向X1に延在し、全体が左右方向X1の中央部から左右両側の側面部12B、12Cに向けて下向きに湾曲している。さらに、上面部12Aは、左右方向X1の全体にわたって前後方向X2で前側から後側へ向かうに従い漸次、下方になるように傾斜している。すなわち、少なくとも小便器本体10の最上部(上面部12Aの頂部)において、手前側部分12aが奥側部分12bよりも高い位置となっている。
左右に位置する左側面部12B及び右側面部12Cに前端は、上方から下方に向かうに従って漸次、前方となるように直線状に傾斜する前端傾斜部12c(直線傾斜部)が形成されている。さらに、左側面部12B及び右側面部12Cは、図5~図8に示すように、上下方向X3の全体にわたって前後方向X2で前側から後側へ向かうに従い漸次、左右方向X1の内側から外側に向けて傾斜している。すなわち、左側面部12B及び右側面部12Cは、正面視で手前より奥側で左右方向X1の外側に張り出して見えるように形成されている。
また、左側面部12B及び右側面部12Cの下方領域は、図7に示すように、前方に向かって狭まるように湾曲しながら前面部12Dにかけて傾斜している。このときの湾曲部の曲率半径Rは、例えばR110mmと比較的で大きな曲率に設定されている。そのため、側面部12B、12Cに付着した小便は、前面部12Dの凸頂部に集まる。
前面部12Dは、図3及び図4に示すように、底面部12Eから上方に向けて前方に傾く前傾斜に形成されている。
底面部12Eは、前面部12D及び両側面部12B、12Cのそれぞれの下端縁に連続的に接続されている。底面部12Eには、図5、図9~図13に示すように、下方から見た平面視で中央部において上方に向けて窪んだ底凹部12Fが形成されている。
排水トラップ3は、図4及び図5に示すように、管状の流路を形成し、一端の流入口3aが便鉢11の鉢底面11Cの排水口11cに接続され、他端の流出口3bが小便器本体10の後面側に設けられている。図11に示すように、排水トラップ3は、略下半部分が凹底部12Fの凹部に配置されている。
具体的に排水トラップ3は、排水口11cから下方に延びる排水筒31と、排水筒31の下端開口から排水筒31の後方に向けて略180度折り返す湾曲壁32と、湾曲壁32から上方に向けて延びる上向き壁33と、を有している。
排水筒31は、排水筒31内と外周側の後述する便器空間部14とが連通しないように遮断する遮断壁を構成している。上向き壁33の上部後面側には、上述した流出口3bが設けられている。この流出口3bには、壁面Kの内側に設けられる図示しない排水管の端部が接続される。排水トラップ3の湾曲壁32の下端32aは、排水トラップ3全体の最も下端3cに位置し、底面部12Eよりも上方に位置している。
図10及び図11に示すように、底凹部12Fの下端縁に位置する底面部12Eは、便鉢11の排水口11cに接続される排水トラップ3の下端3cよりも下方に位置している。
また、図11に示すように、底凹部12Fの後壁は、鉛直方向に延びる垂直壁143を形成している。この垂直壁143の上端から前方に向けて排水トラップ3の外周壁が接続されている。排水トラップ3における垂直壁143の前側に対向する部分(上向き壁33)は、前方に向かうに従って漸次、水平面に対する傾斜角度が小さくなるように下向きに傾斜している。
なお、底凹部12Fの陶器製の内面は、釉薬で被覆されている。このように底凹部12Fの内面に被覆された釉薬によって滑らかに仕上げられているので、この内面に汚れが付着しにくくなる。そのうえ、釉薬が被覆された内面の清掃性が高まり、付着した汚れを簡単に落とすことが可能となるので、汚れが目立ちにくくなる。
小便器本体10には、便鉢11と周壁部12との間で囲まれた中空状に形成され、排水トラップ3の周囲を囲む便器空間部14が形成されている。
底面部12Eに形成される底凹部12Fは、部分的に排水トラップ3に沿った形状に形成されている。
底凹部12Fの前方下端は、図2に示すように、左右方向X1の中央部で下側に凸となる左右凸曲面12eが形成されている。
図11に示すように、便器空間部14を構成する底凹部12Fの周壁には、底面部12Eから上方に向けて立上り壁141と、立上り壁141の上端から排水筒31の外周面に向けて延びて、排水筒31の上下方向の途中の位置で接続される連結壁142と、が設けられている。
連結壁142は、底凹部12Fの天面に相当し、排水筒31における後端寄りの位置から前方の範囲に配置されている。すなわち、連結壁142と、排水筒31における連結壁142が接続される部分より上側の排水筒31との間に便器空間部14の一部(排水側空間14A)が形成されている(図13(a)、(b)参照)。
連結壁142は、図11及び図13(b)に示す前方連結壁142Aと、図13(a)に示す後方連結壁142Bとからなり、前方連結壁142Aが後方連結壁142Bよりも下方となる高さに位置し、それぞれの前後方向X2の境界部分に上下の段差が形成されている。双方の連結壁142A、142B同士の前後方向X2の境界部分は、図9に示すように、排水トラップ3の排水筒31(後述する)の前後方向X2の略中央部分に位置している。
底面部12Eの前部には、図10及び図11に示すように、底凹部12Fよりも前方の位置において、側面視で下に凸となる前後凸曲面12dが形成されている。前後凸曲面12dは、前面部12Dから底面部12Eに向けて連続する曲面で湾曲し、その湾曲部の後方側で上向きに延びて底凹部12Fに接続するように形成されている。前後凸曲面12dは、図9に示すように、下方から見た平面視で左右方向X1の全体にわたって前側に凸となるように湾曲している。このような湾曲部を設けることで、清掃性が良好となる。なお、前後凸曲面12dにおける前側に凸となる湾曲部の曲面範囲は、左右方向X1の全体であることに限定されず、左右両側の角部のみに曲面を形成させた形状であってもよいが、清掃性を高めるためにはこの角部の曲面の曲率半径は大きい方が好ましい。
便鉢11は、図12に示すように、上部から下部まで使用者に対向するように開いた開口部13を有している。開口部13は、左側面部12B及び右側面部12Cのそれぞれの前端傾斜部13a、13aと、一対の前端傾斜部13a、13aの上端に連設する上面部12Aの上前端円弧部13bと、一対の前端傾斜部13a、13aの下端に連設する前面部12Dの下前端円弧部13cと、が形成されている。
一対の前端傾斜部13a、13a、上前端円弧部13b、及び下前端円弧部13cは、それぞれ同一平面上に位置している。一対の前端傾斜部13a、13aは、互いに平行となっている。上前端円弧部13b、及び下前端円弧部13cは、それぞれ略同一の曲率半径からなる単一の円弧を形成している。開口部13は、この開口部13を含む平面に直交する方向から見て上下対称の形状をなしている。
便鉢11は、図13(a)、(b)に示すように、上下方向X3の全領域において、正面部11Aと、正面部11Aの左右両側から前方に向けて突出するように延びる側面部11Bと、鉢底面11Cと、を有し、それぞれが滑らかに湾曲し、かつ連続的に接続している(図4参照)。
正面部11Aは、上方から鉢底面11Cまで略鉛直方向に沿って延びている。正面部11Aにおける上端寄りの上部領域11aで左右方向X1の中央部には、前後方向X2に貫通する貫通穴11bが形成されている。この貫通穴11bには、スプレッダー2が嵌合されている。
正面部11Aと側面部11B、11Bとは、スプレッダー2から吐出される洗浄水Wを鉢底面11Cまで導くことができるように、水平断面視で全体にわたって連続する凹曲面が形成されている。側面部11Bは、図6(a)~(c)、及び図7に示すように、上方から下方に向かうに従い漸次、正面部11Aからの前方に向けて延びる突出量が増大している。つまり水平断面視において便鉢11の凹部の深さは、下方に向かうほど上部よりも深くなっている。
また、正面部11Aの左右方向X1の幅寸法は、水平断面視において上下方向X3の全体にわたって開口部13の開口幅よりも小さくなっている。
さらに、図7に示すように、便鉢11と周壁部12との接続部をなすリム11Dは縁無し形状をなし、便鉢11内の下方領域には、水平断面視でリム11Dの開口幅D1よりも大きい幅D2を有する部分が形成されている。このような形状にすることにより、便鉢11の外方に小便が跳ね返ることを抑制することができる。
左右一対の側面部11B、11Bの下側領域P1は、図13(a)、(b)に示すように、上方から鉢底面11Cに向かうに従い漸次、左右方向X1の幅寸法が小さくなるとともに、手前から正面部11A側(後方側)に向かうに従い左右方向X1の幅が狭くなっている。
ここで、図3に示す側面視で、前後凸曲面12dから上方に伸ばした延長線P0と前端傾斜部12c(開口部13)との交点を通る水平方向の線を境界線Pとし、開口部13において、境界線Pより下側を下側領域P1とし、上側を上側領域P2とする。
そして、本実施形態では、高さが低い小便器1であるので、下側領域P1の第1開口面積S1が一般の小便器よりも大きくなっている。ここで、下側領域P1の第1開口面積S1と上側領域P2の第2開口面積S2との比率は、例えば、S1:S2=1:2に設定され、好ましくは1:1である。
このように構成することで、延長線P0より手前が曲面になることから、小便が前面12Dを介して前後凸曲面12dに集まりやすい形状となり、図1及び図3の矢印Sで示すように、前後凸曲面12dに小便が伝わり易くなる利点がある。
鉢底面11Cの後方側には、図4及び図11に示すように、上方に広がる椀形状をなす排水口11cが設けられている。排水口11cには、目皿4(図4参照)が配置されている。また、排水口11cには、鉢底面11Cの下方の底収納部14(後述する)に配置される排水トラップ3の上端が接続されている。
鉢底面11Cは、排水口11cに排水が集まるように、排水口11cに向かって緩やかに傾斜している。さらに、鉢底面11Cは、上面視で前後方向X2に延びる一対の略直線部とそれら直線部の前端同士、後端同士をそれぞれ曲線で繋いだトラック形状をなしている。なお、鉢底面11Cは、手前側が広がっていない形状であればよいので、上述した直線部は前後方向X2に延びる直線でなくてもよい。
このように鉢底面11Cに傾斜面が形成され、中心周辺(小便が良くあたる位置)における平面の断面積が小さくなっているので、この傾斜面に当たった小便が外方に跳ねにくくなっている。
一方で、例えば鉢底面の形状を手前側で広くすると、手前側の平面部分が広くなり、側面部と前面部を繋ぐ曲面が小さくなり、曲面部で先浄水の流速が低下して先に鉢底面に落ちやすくなるため、前面12D側(後述する図19に示す前面部11D)まで洗浄し難くなる。本実施の形態では、上述したように鉢底面11Cが手前側に広がらない形状としたことで、洗浄水の流速の低下を抑制することができる。
目皿4は、図4に示すように、円盤状をなし、円盤状の中心軸を上下方向X3に向けた状態で配置され、外径が排水口11cの内径より僅かに小さく形成されている。目皿4は、円盤状の外周面が排水口11cの内周面に当接することがなく、円盤状の外周面と排水口11cの内周面との間に所定の間隔を設けた状態で配置されている。
次に、スプレッダー2の構成について図面に基づいて詳細に説明する。
図13(a)、(b)に示すように、スプレッダー2は、便鉢11における正面部11Aの上部領域11aのほぼ左右中央に設けられ、洗浄水Wを便鉢11の中央領域U1から左右端側まで広がるように吐水する。スプレッダー2は、図14及び図15に示すように、洗浄水Wを噴出すると共に、小便器1の前に使用者が立ったことと遠ざかることを検出する超音波センサ21が内蔵されている。超音波センサ21は、送波器により超音波を対象物である使用者に向けて発信し、その反射波を受波器で受信することにより使用者を検出する機器である。本実施形態では、超音波センサ21のセンサヘッド内に送波器と受波器が一体に設置されているものとする。
図16に示すように、スプレッダー2は、外筒部20と、外筒部20内で上下方向X3の略中央部で上下に液密に仕切る区画壁22と、を有し、図13(a)、(b)に示すように、中心軸を前後方向X2に向けて便鉢11の正面部11Aに設けられている。スプレッダー2は、区画壁22の上側に上述した超音波センサ21に電気信号を送受信するための配線を収納する電装経路23と、区画壁22の下側に洗浄水Wを噴出するための給水路24と、外筒部20の先端を外側から嵌合して電装経路23及び給水路24の先端を覆う有頂筒状のカバー体25と、を有している。
電装経路23は、給水路24に対して区画壁22によって液密に仕切られているので、給水路24内を通水する洗浄水Wが電装経路23の内部の超音波センサ21等の電装機器にかからない構成となっている。
超音波センサ21は、円筒形状をなし、電装経路23の先端にシリコンゴム等の弾性体2aを介して配置されている。超音波センサ21は、超音波照射角度や角度範囲は対象物からの距離や高さ等に応じて任意に設定可能に設けられている。カバー体25には、超音波センサ21が露出するように開口部が形成されている。
給水路24の前端には、小便器1の便鉢11に洗浄水Wを噴出するための吐水部26が設けられている。給水路24は、外部から吐水部26に向けて洗浄水Wを供給する流路である。
吐水部26は、図17に示すように、区画壁22の平面に対して略直交するように壁面を前面に向けて設けられるとともに、給水路24に連通する給水開口261bが形成された吐水壁261を有している。給水開口261bは、吐水壁261における左右方向X1の中央部で区画壁22寄りの上部に配置されている。吐水壁261は、下方に向かうに従い漸次、前方から後方に向かうように約10°の傾斜角をもって便鉢11の鉢面側に向けて傾斜し、洗浄水Wが鉢面に沿って流れやすくなっている。
吐水部26には、洗浄水Wを便鉢11のほぼ中央領域U1(図13(a)、(b)参照)に向けて吐水する内側吐水路26Aと、内側吐水路26Aの左右両側に配置され、洗浄水Wを便鉢11のほぼ中央領域U1より広範囲の左右領域U2に広がるように吐水する外側吐水路26Bと、が設けられている(図18参照)。これにより給水開口261bから吐水部26に供給される洗浄水Wは、内側ガイド262によって内側吐水路26Aと外側吐水路26Bとに分配される。
内側ガイド262は、内側吐水路26Aと外側吐水路26Bとを仕切る部材であり、給水開口261bの下方において、左右方向X1で双方の間に間隔をあけた左右両側の位置で吐水壁261の前面に設けられている。つまり、左右両側の内側ガイド262、262の左右中央に給水開口261bに連通する流入口が形成されている。
一対の内側ガイド262、262は、それぞれ内側吐水路26Aにおける内入口(内側流入口262b)側から内出口(内側吐水口262a)側に向けて斜め下方に延びた形状をなしている。具体的に内側ガイド262は、内側流入口262b側の水平ガイド部262Aと、内側吐水口262a側の傾斜ガイド部262Bと、が異なる方向に向けて延在している。水平ガイド部262Aは、上述した流入口26aを確保した位置から水平方向に延びている。傾斜ガイド部262Bは、水平ガイド部262Aの流入口26aと反対側の端部から斜め下方に向けて延びている。水平ガイド部262A、262A同士の間には、それぞれ後述する滴下防止ガイド263との間に一対の内側流入口262b、262bが形成されている。一対の傾斜ガイド部262Bの下端同士の間には、それぞれ後述する滴下防止ガイド263との間に一対の内側吐水口262a、262aが形成されている。内側吐水路26Aは、内側ガイド262より下方の領域となる。内側ガイド262は、内側吐水路26Aを通過して噴出される内側洗浄水W1の広がりの上縁を規制している。
内側吐水路26Aには、一対の傾斜ガイド部262B、262B間の左右中央に配置され、左右に分断するように滴下防止ガイド263が設けられている。
また、吐水部26には、一対の内側ガイド262、262の上方に間隔をあけて外側ガイド264が設けられている。外側ガイド264は、吐水壁261の前面に設けられ、給水開口261bの上端部分を中心にして左右対称に形成され、その片側が斜め下方に向けて吐水壁261の外周縁261aまで延ばされている。つまり、吐水壁261における外側ガイド264の下方の領域は、略扇形になっている。
外側吐水路26Bは、内側ガイド262と外側ガイド264との間に形成される流路である。給水開口261bを挟んだ左右片側における内側ガイド262の傾斜ガイド部262Bの外端部262cと外側ガイド264の外端部264cとの間には、外側吐水口264aが形成されている。外側ガイド264は、外側吐水路26Bを通過して噴出される外側洗浄水W2の広がりの上縁を規制している。
外側吐水路26Bは、内側吐水路26Aの左右両外側に位置している。つまり、外側吐水口264aから外側吐水路26Bを通過して噴出される外側洗浄水W2の第2噴出角度は、内側吐水口262aから内側吐水路26Aを通過して噴出される内側洗浄水W1の第1噴出角度よりも広角になっている。
また、本実施形態のスプレッダー2では、外側吐水路に形成される外入口(外側流入口264b)の外側入口面積N2は、内側流入口262bの内側入口面積M2よりも大きく設定されている。
さらに、外側吐水路26Bは、外側入口面積N2が外出口を構成する外側吐水口264aの外側出口面積N1よりも大きく設定されている。かつ、内側吐水路26Aは、内側入口面積M2が内側吐水口262aの内側出口面積M1よりも小さく設定されている。
さらに、本実施形態のスプレッダー2では、図18に示すように、外側吐水路26Bの外側吐水口264aにおける前後方向X2の長さ寸法V2は、内側吐水口262aにおける前後方向X2の長さ寸法V1よりも大きくなるように設定されている。
なお、外側吐水口264aと内側吐水口262aのそれぞれの前後方向X2の長さ寸法は、本実施形態に限定されることはなく、それぞれが前後方向X2に同じ長さ寸法に設定される構成であってもかまわない。
このように構成されるスプレッダー2では、図13(a)、(b)に示すように、小便器1の前に使用者が立つと、超音波センサ21(図14及び図15)で人体を検出してその検出信号により吐水部26から小便器1の便鉢11に洗浄水Wが噴出される。そして、使用者が小便を終了して小便器1から遠ざかると、超音波センサ21でこれを検出した検出信号が出力され、吐水部26から便鉢11に洗浄水Wが噴出されて便鉢11を洗浄する。
また、超音波センサ21を有するスプレッダー2は便鉢11の正面部11Aに設置しているため、超音波センサ21の超音波が物理的に干渉することがなく、相互干渉による誤検知を生じない。
そして、スプレッダー2では、左右両端近傍まで広がる水幕を形成することができる。
図16に示すように、具体的にスプレッダー2において洗浄水Wを噴出する際には、図示しない給水管から供給された洗浄水Wがスプレッダー2の給水路24を通り、給水開口261bから吐水部26に供給される。そして、図17に示すように、給水開口261bから吐水部26に供給された洗浄水Wは、内側ガイド262によって内側吐水路26Aと外側吐水路26Bに分配される。それぞれ内側吐水口262a及びその左右両側の外側吐水口264a、264aから洗浄水Wが便鉢11に噴出される。ここで、図13(a)、(b)において、吐水部26から吐水され、左右側端部近傍まで広がった洗浄水W1、W2の流れを示している。
内側吐水口262aから下方に噴出される内側洗浄水W1は、便鉢11の中央領域U1に向けて吐水される。
外側吐水口264aから左右方向に噴出される外側洗浄水W2は、中央領域U1よりも広範囲に広がるように左右領域U2に拡散されて吐水され、下部前方に案内されて鉢底面11Cへ流下する。
そして、噴出された洗浄水W1、W2は、便鉢11の鉢底面11Cに向かって流れ、便鉢11の中央領域U1及び左右領域U2にわたって広範囲にわたって洗浄することができる。
このように、スプレッダー2の吐水部26から吐水される洗浄水Wは、スプレッダー2から放射状方向に、便鉢11の面上を洗浄できない部分を生じさせないように広く広がるように流れ、便鉢11を流下しながら便鉢11全体を良好に洗浄することができる。
鉢底面11Cまで流れた洗浄水Wは、排水口11cから排水トラップ3を通過して排水される。
次に、本実施形態による小便器1の作用について説明する。
本実施形態の小便器1では、図19に示すように、便鉢11の内面に洗浄段が無く、かつ周壁部12の側面12B、12Cに直線状の前端傾斜部12cが形成され、便鉢11の側面部11Bの高さ方向の領域が大きくなるので、便鉢11に設けられるスプレッダー2から噴出される洗浄水Wのうち、正面視で左右方向の外側に広がる洗浄水(外側洗浄水W2)の洗浄流量を増加させ、その外側洗浄水W2を便鉢の前方の鉢底面11Cの先端部分(先端部11c近傍)に到達するように噴出させることが可能となる。これにより、洗浄段が無い本実施形態のような便鉢11であっても、便鉢11の内面の前方(前面部11D)まで洗浄することができる。
この場合には、洗浄段を省略することが可能となり、便鉢11の内面に凹凸が形成されていないので、清掃性を向上させることができる。
しかも、上述したように便鉢11の側面部11Bの高さ方向の領域が大きくなることで、小便が外方に跳ねにくく、便鉢外部への尿の飛び出しを抑えることができる。
ここで、本実施形態の小便器1におけるスプレッダー2のから噴出される外側洗浄水W2の具体的な流れについて具体的に説明する。すなわち、図17、図18、及び図19に示すように、スプレッダー2の外側吐水路26Bを介して外側吐水口264aから噴出された外側洗浄水W2は、便鉢11の側面部11Bを通り、鉢底面11Cの前方に位置する前面部11Dに到達するとともに、側面視で1つの凸曲線からなる凸状の軌跡で流れる。
このように、本実施形態では、洗浄段が無い便鉢11となるので、洗浄水W(外側洗浄水W2)の流れの軌跡が上述したように1つの変曲点により形成される凸曲線となる。一方、従来のような洗浄段を有する場合には、洗浄水の軌跡の変曲点が2つ以上となる。本実施形態のように洗浄段が無い場合には、洗浄段がある場合のように洗浄段によって水の流れが変わることによる飛沫を抑制できる利点がある。
また、本実施形態では、便鉢11の内面に洗浄段が設けられていないので、正面から見て便鉢11内が凹凸のない見映えのよい鉢面となり、意匠性を向上させることができる。
また、本実施形態では、便鉢11の正面部11Aにスプレッダー2が設けられているので、スプレッダー2の吐水口から噴出される外側洗浄水W2が、正面視で左右方向の外側に広がってカーブを描き、便鉢11の内面から外方に外れにくい軌跡を描いて、鉢底面11Cの先端部11eに到達するように流すことができる。
また、本実施形態では、便鉢11において、水平断面で左右方向の中央から左右両側に向けて後方から前方に延びるように湾曲する湾曲面が形成されているので、外側洗浄水W2が湾曲面に沿って流れることで、鉢底面11Cにおける正面視で左右中央の先端部分に洗浄水Wを集めて効率よく排水することができる。
このように本実施形態の小便器1によれば、便鉢11に洗浄段を設けない構成となるので、清掃性を向上させることができ、優れた意匠性をもたせることができる。
(第2の実施形態)
図20~図22に示す第2の実施形態による小便器5は、小便器本体50の周壁部52及び便鉢51の形状が上述した第1の実施形態と異なっている。すなわち、周壁部52は、上面部52A、側面部52B、52C、前面部52D、及び底面部52Eを有している。
上面部52Aは平板状をなしている。上面部52Aは、上面視で前端の左右中央部が後方向に窪み湾曲している。側面部52B、52Cは、それぞれの離間寸法が下方に向かうに従い漸次、小さくなる前窄み形状となっている。左右の側面部52B、52Cは、下部において、前方に向けて突出しつつ左右方向X1の中央に向けて延びて互いに左右中央部(前面部52Dに相当する部分)で連結した形状になっている。前面部52Dは、下方の底面部52Eに向かうに従い漸次、後方となるように緩やかに湾曲している。
便鉢51は、正面部51A、側面部51B、及び鉢底面51Cを有している。
正面部51Aは、僅かに左右中央部が後方に凹むとともに鉢底面51C近傍で前方を向くように湾曲している。正面部51Aは、左右方向X1で中央部から左右両側に向かうに従い漸次、前側となるように湾曲しつつ側面部51Bに連続的に接続されている。
正面部51Aの左右方向X1の中間部の上部には、前後方向X2に貫通する吐水穴51dが設けられ、この吐水穴51dには洗浄水Wを便鉢51に噴出するスプレッダー2が装着されている。スプレッダー2の構成は、第1の実施形態と同様の構成であるので、ここでは詳しい説明を省略する。
左右の側面部51B、51Bは、左右方向X1の中央部の下端で互いに連続し、鉢底面51Cまで延在している。正面部51A及び左右の側面部51Bによって連続して形成される鉢面は、水平断面視において、曲率半径が下方に向けて徐々に小さくなっている。
側面部51Bは、図21に示すように、側面視において、開口縁(第1開口縁51a)が略上下方向X3を向く側壁部51Baと、開口縁(第2開口縁51b)が略上向きに拡がる碗状部51Bbと、を有している。側壁部51Baの第1開口縁51aと碗状部51Bbの第2開口縁51bとの接続部分には、第1開口縁51aから前方に向けて湾曲して第2開口縁51cに接続する湾曲縁51cが形成されている。
碗状部51Bbの底は、鉢底面51Cとなる。すなわち、鉢底面51Cの前端(先端部51e)は碗状部51Bbの前端の下端に接続されている。鉢底面51Cには、上方に広がる椀形状をなす排水口51fが設けられている。排水口11eには、目皿(図示省略)が配置され、鉢底面51Cの下方に配置される排水トラップ3の上端が接続されている。鉢底面51Cは、排水口11fに排水が集まるように、排水口51fに向かって緩やかに傾斜している。
本第2の実施形態のスプレッダー2は、図21に示す左右方向X1から見た側面視で、側面部51Bの開口縁51a、51b、51cにおける接線のうち鉢底面51Cの先端部51d(図21で符号t1)を通る直線T上で、正面部51Aに交差する点(t3)から下方にスプレッダー2の吐水口2Aが位置するように配置されている。ここで、直線Tが側面部51Bの開口縁51a、51b、51cと接する点を符号t2とする。つまり、直線Tは、点t1、t2、t3を通る直線となる。
第2の実施形態による小便器5では、図21及び図22に示すように、左右方向X1から見た側面視で、側面部51Bの開口縁51a、51b、51cにおける接線のうち鉢底面51Cの先端部51d(t1)を通る直線Tが正面部51Aに交差する点t3から下方にスプレッダー2の吐水口2Aを配置することで、スプレッダー2の吐水口2Aから噴出される洗浄水Wのうち、正面視で左右方向X1の外側に広がるようにカーブを描く洗浄水(外側洗浄水W2)が、便鉢51の内面から外方への飛散を抑えた状態で、その外側洗浄水W2を便鉢51の前方の鉢底面51Cの先端部51dに到達するように噴出させることが可能となる。そのため、洗浄段を便鉢51に設けない構成とすることが可能となり、便鉢51の内面の前方まで洗浄することができる。
このように、本実施形態では、洗浄段を省略することが可能となるので、便鉢51の内面に凹凸が形成されず、清掃性を向上させることができる。また、本実施形態では、便鉢51の内面に洗浄段が設けられていないので、正面から見て便鉢51内が凹凸のない見映えのよい鉢面となり、意匠性を向上させることができる。
また、本実施形態では、便鉢51において、水平断面で左右方向の中央から左右両側に向けて後方から前方に延びるように湾曲する湾曲面が形成されているので、外側洗浄水W2が湾曲面に沿って流れることで、鉢底面51Cにおける正面視で左右中央の先端部分に洗浄水Wを集めて効率よく排水することができる。
以上、本発明による小便器の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、スプレッダー2の適用対象として、壁掛け式の小便器を対象としているが、床置き式の小便器に適用することも可能である。そして、小便器1の便鉢11や周壁部12における各部位の形状、大きさ、寸法、排水トラップ3の形状等の構成は、上述した実施形態に限定されることはなく、適宜、設定することが可能である。
また、上述した第1の実施形態では、スプレッダー2が便鉢11の正面部11Aに設けられた構成としているが、正面部11Aに限定されることはなく、正面部11Aより上側で周壁部12の上端面12Aの下面側に位置する部分(下向きの鉢面)にスプレッダー2を設けるようにしてもよい。
一方で、第2の実施形態におけるスプレッダー2の位置は、便鉢51の3点t1、t2、t3を通る直線Tが正面部51Aに交差する点t3から下方にスプレッダー2の吐水口2Aが配置される位置であればよく、直線Tも小便器の便鉢の形状に対応した直線が設定されるので、上述した第2の実施形態の位置に限定されることはない。
なお、スプレッダー2における左右方向X1の位置も中央であることが好ましいが、多少左右方向X1にずれた位置であってもかまわない。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1、5 小便器
2 スプレッダー
3 排水トラップ
4 目皿
10、50 小便器本体
11、51 便鉢
11c、51e 排水口
11e、51d 先端部
11A、51A 正面部
11B、51B 側面部
11C、51C 鉢底面
12、52 周壁部
12A、52A 上面部
12B、12C、52B 側面部
12D、52D 前面部
12E、52E 底面部
12F 底凹部
12c 前端傾斜部(直線傾斜部)
13 開口部
26 吐水部
26A 内側吐水路
26B 外側吐水路
261b 給水開口
262 内側ガイド
262a 内側吐水口
262b 内側流入口
263 滴下防止ガイド
264 外側ガイド
264a 外側吐水口
K 壁面
W 洗浄水
W1 内側洗浄水
W2 外側洗浄水
X1 左右方向
X2 前後方向
X3 上下方向

Claims (7)

  1. 使用状態で正面視したときの前面に位置する便鉢と、該便鉢から後方に向けて延びる周壁部と、を有する小便器であって、
    前記周壁部の左右一対の側面は、上方から下方に向かうに従って漸次、前方となるように直線状に傾斜する直線傾斜部が形成され、
    前記便鉢に噴出される洗浄水は、前記便鉢の側面部を通り、鉢底面の前方に位置する前面部に到達するとともに、側面視で凸状に流れ、
    前記便鉢の内面に洗浄段が設けられていないことを特徴とする小便器。
  2. 前記便鉢の正面には、前記洗浄水を前記便鉢に噴出するスプレッダーが設けられている請求項1に記載の小便器。
  3. 前記洗浄水は、前記便鉢の内面において左右領域に広がるように吐水される請求項2に記載の小便器。
  4. 前記洗浄水は、前記便鉢の内面の前面部に到達するように前記便鉢噴出される請求項1乃至3のいずれか1項に記載の小便器。
  5. 使用状態で正面視したときの前面に位置する便鉢と、該便鉢から後方に向けて延びる周壁部と、を有する小便器であって、
    前記便鉢に取り付けられ、洗浄水を前記便鉢に噴出するスプレッダーが設けられ、
    前記便鉢は、左右方向から見た側面視で、前記便鉢の左右一対の側面部の開口縁における接線のうち前記便鉢の鉢底面の先端部を通る直線上で、前記便鉢の正面部に交差する点から下方に前記スプレッダーの吐水口が位置するように設けられ、
    前記便鉢の内面に洗浄段が設けられていない構成とされ、
    前記洗浄水は、前記鉢底面の先端部に到達するように前記便鉢噴出されることを特徴とする小便器。
  6. 前記洗浄水は、前記便鉢の内面において左右領域に広がるように吐水される請求項5に記載の小便器。
  7. 前記便鉢には、水平断面で左右方向の中央から左右両側に向けて後方から前方に延びるように湾曲する湾曲面が形成されている請求項1乃至6のいずれか1項に記載の小便器。
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