JP2020200607A - 水洗式便器 - Google Patents

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彩音 蔭山
隆志 丸山
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Abstract

【課題】清掃性に優れた水洗式便器を提供する。【解決手段】水洗式便器10は、開口部20Sと、傾斜面40と、を有する便鉢部20を備える。開口部20Sは、上方に向けて開口する。傾斜面40は、開口部20Sの開口縁20Rに設けられ、便鉢部20の中央側に向かうにつれて下方に傾斜するとともに開口縁20Rの後方から側方に向かうにつれて幅寸法Wが徐々に小さくなる。【選択図】図5

Description

本開示は水洗式便器に関するものである。
特許文献1は従来の水洗式便器を開示している。この水洗式便器は、便鉢部を備えている。便鉢部は上部周縁部に形成したリム通水路を有している。リム通水路は、便鉢部の中央側に緩やかに傾斜した棚部と、棚部に連続して外周側に立ちあがった側壁部と、側壁部の上端部から内側に延びて上方に張り出した庇部とを有している。特許文献1の図2を参照するに、この水洗式便器は、便鉢部における開口縁の後方において、庇部の上面が便鉢部の中央側に向かって下方に傾斜しているように見受けられる。
特開2012−202143号公報
便鉢部における開口縁の後方は、男子小便時の飛沫や便鉢部の上方に取り付けられた機能部品の下面を伝った水が付着しやすい部位である。開口縁の後方において、傾斜面の外側の上面部に小便や機能部品の下面を伝った水が付着すると、付着した液滴が便鉢部内に落ちることなく水洗式便器の汚れとなる。傾斜面によりこのような汚れの要因となる液滴を受けて、便鉢部内に落とすことが望まれている。
特許文献1の水洗式便器は、開口縁における傾斜面の幅寸法がどのように設定されているか不明である。この水洗式便器は、清掃性を改善するという観点において、開口縁の傾斜面の幅寸法について検討する余地がある。
本開示は、清掃性に優れた水洗式便器を提供することを解決すべき課題としている。
本開示の水洗式便器は、便鉢部を備え、前記便鉢部は、上方に向けて開口する開口部と、前記開口部の開口縁に設けられ、前記便鉢部の中央側に向かうにつれて下方に傾斜するとともに、前記開口縁の後方から側方に向かうにつれて幅寸法が徐々に小さくなる傾斜面と、を有する。
実施形態1の便座装置が取り付けられた状態の水洗式便器の斜視図である。 実施形態1の水洗式便器の上面図である。 図2の矢視III−III断面図である。 図2の矢視IV−IV断面図である。 開口縁を左斜め上方から視た斜視図である。 図5の矢視A−A断面図であって、開口縁の後方におけるオーバーハング部の断面図である。 図5の矢視B−B断面図であって、開口縁の側方におけるオーバーハング部の断面図である。
本開示の水洗式便器を具体化した実施形態1について、図面を参照しつつ説明する。以下の説明において、水洗式便器を正面から視て、手前側が前方、奥側が後方である。左右方向及び上下方向は、水洗式便器を正面から視た左右方向及び上下方向である。図2の左側が左側、右側が右側である。図3の右側が前方、左側が後方であり、図3の上方が上方、下方が下方である。
<実施形態1>
実施形態1の水洗式便器10は、図1に示すように、壁面100に取り付けられる。水洗式便器10は、上方に便座装置90が取り付けられている。便座装置90は、機能部品であり、機能部91及び便座部93を備えている。機能部91は内部に図示しない局部洗浄機構や脱臭機構等が収納されている。機能部91は便座部93を起立状態と倒伏状態に回動自在に軸支している。図1においては、便座部93の倒伏状態を示す。便座部93は倒伏状態で便鉢部20の上方に位置する。
水洗式便器10は、図2及び図3に示すように、便鉢部20、給水路50、排水路60、上面部70、及び側壁部80を備えている。便鉢部20は上方に開口している。便鉢部20の開口部20Sは、上方から見た平面視において、前後方向に長い長円形状である。以下の説明では、便鉢部20の前後方向において、後述する立ち面25A下端における前端位置と後端位置の間を4等分した場合に前側の1/4の領域を便鉢部20の前方領域20Aと称する。
便鉢部20は、鉢面21、凹部23、導水路25、オーバーハング部27、第1吐水口29、第2吐水口30、及びガイド部33を有している。鉢面21は、すり鉢状に形成されている。鉢面21は、便鉢部20の後方において前方領域20Aより凹部23に向かう傾斜角度が大きくなっている。鉢面21で受け止められた汚物は、鉢面21に沿って旋回しつつ流下する洗浄水とともに、凹部23と排水路60を通って排出される。
凹部23は、鉢面21の下方に形成されている。凹部23は、便鉢部20の後方寄りに配され、排水路60に連なっている。凹部23は洗浄水を貯留する溜水部24を有している。凹部23は、鉢面21から連続して設けられている。凹部23の前壁は、鉢面21の下端から下方に向けて屈曲する形で垂下する。凹部23の後壁は、鉢面21から傾斜角度が徐々に大きくなる形で垂下する。
導水路25は、図3及び図4に示すように、便鉢部20内を旋回する洗浄水が流れるように構成される。導水路25は、便鉢部20の内周縁部に、略全周に亘って形成されている。導水路25は、立ち面25Aと、立ち面25Aの下端から溜水部24に向けて下り傾斜した導水路傾斜面25Bと、を有している。立ち面25Aは、導水路25の外周側において上下方向に立ち上がる面である。立ち面25Aは、便鉢部20内を旋回する洗浄水を案内する。立ち面25Aは、便鉢部20の前方領域20Aにおいて、平面視における曲率半径が略一定な構成である(図2参照)。本願において、「曲率半径が略一定」とは、例えば便鉢部20の前方領域20A全体における曲率半径の変化が20%以内であるものとする。導水路傾斜面25Bは、便鉢部20の左右及び後方では棚面26によって構成され、便鉢部20の前方では鉢面21によって構成される。棚面26は、鉢面21より溜水部24側に向かう傾斜角度が小さく、溜水部24側に向かうにつれて緩やかに下方に傾斜して延びている。導水路傾斜面25Bにおいて、棚面26と鉢面21とは溜水部24側に向かう傾斜角度が徐々に変化する形で連続的に形成されている。
オーバーハング部27は、便鉢部20の開口縁20Rに、略全周に亘って形成されている。オーバーハング部27は、便鉢部20の中央側に向けて突出し、導水路25の上方を覆う。オーバーハング部27は、洗浄水等が便鉢部20の外側に向かうことを抑制する。オーバーハング部27は、便鉢部20の左右及び後方における突出量が便鉢部20の前方における突出量より大きくなっている。本実施形態において、「便鉢部20の中央」は、便鉢部20の開口部20Sの中心である。
第1吐水口29及び第2吐水口30は、図2に示すように、それぞれ立ち面25Aに開口する。第1吐水口29は、便鉢部20の左側に位置し、第2吐水口30は、便鉢部20の右側に位置する。第1吐水口29は、便鉢部20の前後方向の中間部において、左側の上部に形成されている。第1吐水口29は、給水路50の第1吐水流路55の下流端に位置し、前方に向けて開口する。第1吐水口29は、前側に向けて便鉢部20内を旋回する洗浄水を吐水する。第2吐水口30は、便鉢部20の後方において、右側の上部に形成されている。第2吐水口30は、給水路50の第2吐水流路57の下流端に位置し、左方向に向けて開口する。第2吐水口30は、左後方(便鉢部20内を旋回して流れてきた洗浄水と同じ方向)に向けて洗浄水を吐水する。第2吐水口30は、便鉢部20内を旋回する洗浄水の流れの下流端に位置している。本願において、「便鉢部20内を旋回する洗浄水の流れの下流端」とは、便鉢部20内を旋回して流れてきた洗浄水の少なくとも一部について、流れる方向が変更されて、旋回方向に向けて流れなくなる位置を意味する。
給水路50は、図2及び図3に示すように、水洗式便器10の左右中央の後方上部に配され、上流端の流入口51が後方に向けて開口している。給水路50の流入口51は、図示しない連結部材によって、壁面100に引き出された洗浄水の供給管101に洗浄水が漏出しないように水密状に連結される。この給水路50は、上流端から前方に延びた導入流路53と、導入流路53の下流端で分岐された第1吐水流路55と第2吐水流路57とを有している。第1吐水流路55は、便鉢部20の後方から左方に向かって前方向に延びている。第1吐水流路55の下流端は第1吐水口29に連通している。第2吐水流路57は、便鉢部20の後方から右方に向かって、右端部で折り返されている。第2吐水流路57の下流端は第2吐水口30に連通している。
排水路60は、上流端が凹部23の底面に開口する流入口61に連通する。排水路60は、後側下方に向けて延びる導入流路63と、導入流路63の下流端に連続して後側上方に向けて延びる上昇流路65と、上昇流路65の下流端に連続して後側下方に向けて延びるとともに排水管103に連結される下降流路67を有している。下降流路67の下流端は後方に開口しており、図示しない接続部材等を介して、壁面100に引き出された排水管103に排水が漏出しないように水密状に連結される。
上面部70は、図2に示すように、便鉢部20の上端縁部から前方、両側方に広がるリム部71と、便鉢部20の上端縁部から後方に広がる後面部73とを有している。リム部71は、平面視U字型をなし、倒伏状態の便座部93が載置される。後面部73は、平面視矩形状をなし、上方に機能部91が載置される。
側壁部80は、図3及び図4に示すように、便鉢部20と排水路60とを囲むように、上面部70の外周縁から垂下し前端部から左右側方に連続している。排水路60の下端部が僅かに側壁部80の下端縁より下方に位置している。つまり、この水洗式便器10は、側壁部80が前面から左右側面にかけて連続的に湾曲した曲面によって形成されているため、便鉢部20と排水路60のほとんどが外側から視認することができない。
便鉢部20は、開口縁20Rに便鉢部20の中央側に向かうにつれて下方に傾斜する傾斜面40を有している。この傾斜面40の構成について図5、図6A、図6B、及び図6Cを参照しつつ説明する。図6A、図6B、及び図6Cは、便鉢部20の中央を通る鉛直面で切断して視たオーバーハング部27の一部断面図である。開口縁20Rの後方は、開口縁20Rの左右方向中央における後側の位置である。開口縁20Rの側方は、開口縁20Rの前後方向中央における右側及び左側の位置である。図6Bでは開口縁20Rの右側の位置を示す。図6A〜図6Cにおいては図示しないが、開口縁20Rの前方という場合には、開口縁20Rの左右方向中央における前側の位置を意味する。
傾斜面40は、オーバーハング部27の上面に形成されている。この傾斜面40は、後述するベースプレート91Aの下面に倣う形で、わずかに凹むように湾曲している。この傾斜面40における便鉢部20の中央側の端部は、オーバーハング部27の先端27Aとされる。傾斜面40における便鉢部20の外側の端部は、上面部70に連なる。
傾斜面40の幅寸法Wは、オーバーハング部27の先端27Aと、傾斜面40と上面部70との間の角部P1との間の、水平方向における寸法とする。傾斜面40と上面部70との間の角部がR形状をなす場合には、R面の中央位置を角部P1の位置として特定する。
傾斜面40の便鉢部20の中央側に向けた傾斜角度θは、上面部70と傾斜面40との間の角度とする。傾斜面40が湾曲している場合には、傾斜面40の近似平面と上面部70との間の角度として傾斜角度θを算出する。
図6Aに示す開口縁20Rの後方において、オーバーハング部27は、便鉢部20の中央を通る鉛直面で切断して視た断面において、略三角形状をなしている。この位置において、オーバーハング部27は、傾斜面40の幅寸法Wより上面部70を構成する部分の幅寸法の方が小さい。オーバーハング部27は、上面における1/4以上、より好ましくは半分以上、さらに好ましくは3/4以上が傾斜面40となっている。オーバーハング部27の傾斜角度θは、90°より小さく、さらに、抜き勾配によって開口縁20Rに設定される傾斜角度より小さい。傾斜面40の幅寸法Wは、傾斜面40の高さ寸法が同等の場合、傾斜角度θが小さくなるのに伴って大きくなる。本実施形態では、開口縁20Rの後方において、傾斜角度θが約40°程度に設定されており、傾斜面40の幅寸法Wが十分に確保されている。
便鉢部20は、後面部73に機能部91が取り付けられている。機能部91は、下部にベースプレート91Aを備える。オーバーハング部27の傾斜面40は、機能部91のベースプレート91Aの下面に沿って傾斜する形をなす(図3参照)。具体的には、ベースプレート91Aは、便鉢部20の開口縁20Rの内側に延出する延出部91Bを有する。延出部91Bには、局部洗浄機構のノズルが進退する開口が形成されている。延出部91Bの下面は、ノズルの進退方向に沿って便鉢部20の中央側に向かうにつれて下方に傾斜している。開口縁20Rの後方において、オーバーハング部27は、延出部91Bとの間に隙間を有し、延出部91Bとの干渉を避ける形で傾斜面40の傾斜角度θが設定されている。
オーバーハング部27の下面41は、開口縁20Rの後方において、便鉢部20の中央から外側に向かうにつれて下方に傾斜する。この構成によれば、オーバーハング部の下面が便鉢部の中央から外側に水平に延びる構成に比して立ち面25Aの高さ寸法が小さくなる。開口縁20Rの後方において、オーバーハング部27の直ぐ後方には、上面部70の後面部73に凹設される形で空間73Aが形成されている。この空間73Aは、排水路60に連通する開口を塞ぐ蓋部材(不図示)が配置される空間である。オーバーハング部27は、後部に空間73Aの前壁となる壁部45を備えている。開口縁20Rの後方では、機能部91や空間73A等の周囲の構造との兼ね合いでオーバーハング部27の形状が制約され得る。オーバーハング部27の下面41が傾斜面40に対して逆傾斜することにより、オーバーハング部27の上下の寸法を確保して中空部43を形成できる。開口縁20Rの後方において、オーバーハング部27に中空部43を形成することにより、空間73Aを形成した構成においてもオーバーハング部27の剛性を高くできる。
図6Bに示す開口縁20Rの側方において、オーバーハング部27は、便鉢部20の中央を通る鉛直面で切断して視た断面において、便鉢部20の中央側に向けて突出するように形成されている。この位置において、オーバーハング部27は、傾斜面40の幅寸法Wより上面部70を構成する部分の幅寸法の方が大きい。このような構成により、開口縁20Rの側方において上面部70のリム部71の幅寸法が確保され、便座部93を安定的に載置可能となる。開口縁20Rの側方において、オーバーハング部27の下面41は、便鉢部20の中央から外側に向かうにつれて下方に傾斜する。開口縁20Rの側方において、オーバーハング部27と便鉢部20の外側の壁部との間に中空部43が形成されている。
傾斜面40は、開口縁20Rの後方から側方に向かうにつれて幅寸法Wが徐々に小さくなる。傾斜面40は、開口縁20Rの後方から側方に向かうにつれて、便鉢部20の中央側に向かう傾斜角度θが徐々に大きくなる。傾斜面40は開口縁20Rにおいて左右対称に形成されている。図5に示すように、傾斜面40の幅寸法Wは、開口縁20Rの側方近傍と後方近傍において変化量が小さく、側方から後方に向かって湾曲しつつ延びる付近において変化量が大きくなっている。傾斜面40の傾斜角度θは、傾斜面40の幅寸法Wと同様に、開口縁20Rの側方近傍と後方近傍において変化量が小さく、側方から後方に向かって湾曲しつつ延びる付近において変化量が大きくなっている。傾斜面40は、開口縁20Rの側方から前方に向かうにつれて幅寸法Wが徐々に小さくなる。傾斜面40は、開口縁20Rの側方から前方に向かうにつれて傾斜角度θが徐々に大きくなる。開口縁20Rの前方では、傾斜面40の傾斜角度が約90°となり、傾斜面40の幅寸法Wが約0mmとなる。傾斜面40の高さ寸法は、開口縁20Rの全周において略一定とされる。この傾斜面40の高さ寸法は、便鉢部20の中央を通る鉛直面で切断して視た断面において、上面部70における便鉢部20の中央側の端部の位置を基準として、オーバーハング部27の先端27Aまでの高さとして算出する。
次に、このような構成を有する水洗式便器10の作用について説明する。この水洗式便器10は、図示しないリモートコントローラに設けた便器洗浄スイッチを操作すると、給水路50を介して第1吐水口29及び第2吐水口30から吐水する。これによって、この水洗式便器10は便器洗浄を実行する。
第1吐水口29から吐水した洗浄水は、図2に示すように、便鉢部20の導水路25に沿って便鉢部20内を反時計回りに旋回して流れる。この際、洗浄水の一部は、導水路傾斜面25Bの傾斜によって凹部23へ向けて流下する。立ち面25Aは、便鉢部20の前方領域20Aにおいて、平面視における曲率半径が略一定な構成である。このため、立ち面25Aに案内されつつ旋回する洗浄水は、例えば、便鉢部の前端に向かって曲率半径が小さくなる立ち面を有する場合に比して、便鉢部20の前方領域20Aで流速が低下しにくくなっている。立ち面25Aに沿って旋回して便鉢部20の前方領域20Aを通過した洗浄水は、便鉢部20の右側領域から後方に向かう。
便鉢部20の右側領域である開口縁20Rの側方においては、オーバーハング部27の突出量が大きいから、洗浄水が便鉢部20の上部に巻き上がることが抑制される。便鉢部20の右側領域を通過して、左後方に向けて流れる洗浄水は、ガイド部33に衝突する(図2参照)。すると、洗浄水の主流の流れる方向が、衝突により左側に向かう方向に変化する。このガイド部33もオーバーハング部27の下方に設けられている。ガイド部33に衝突した洗浄水の主流は、ガイド部33の突出方向に沿って左側に向けて案内される。ガイド部33の突出端面まで案内された洗浄水は、棚面26及び鉢面21の傾斜によって凹部23の後方領域23Bに向けて流下して、凹部23に導入される。つまり、ガイド部33は、第1吐水口29から吐水され、便鉢部20内を旋回する洗浄水の下流端において、凹部23の後方領域23Bに向かう洗浄水の流れを形成する。
第2吐水口30から吐水した洗浄水、及び第1吐水口29から吐水した洗浄水のうちガイド部33を通過した洗浄水は、便鉢部20の後方領域である開口縁20Rの後方において、勢いよく流れる旋回流を形成する。本実施形態では、開口縁20Rの後方において、オーバーハング部27の突出量が十分に確保されているから、洗浄水が便鉢部20の上部に巻き上がることが抑制される。第2吐水口30から左側やや後方に向かって吐出された洗浄水の一部は、棚面26に沿って旋回して、凹部23の前方領域に流下する。第2吐水口30から左側やや後方に向かって吐出された洗浄水の一部は、棚面26及び鉢面21の傾斜によって凹部23の後方領域23Bに向けて流下する。凹部23に流入した洗浄水は、排水路60の流入口61に向けた流れを形成し、排水路60の流入口61に向けて汚物等を押し込むような洗浄水の流れを形成する。つまり、この水洗式便器10は第1吐水口29及び第2吐水口30から吐水する洗浄水の水量を少なくしても、汚物等の排出を良好に行うことができる。
本実施形態の水洗式便器10の使用状態について説明する。男子が立って小便をして、小便の飛沫が開口縁20Rに付着した場合や、機能部91の下面を伝った水が開口縁20Rに付着した場合に、液滴が傾斜面40に付着すると、傾斜面40の傾斜により液滴が便鉢部20内に落ちる。仮に、小便の飛沫や機能部91の下面を伝った水が上面部70に付着すると、付着した液滴が便鉢部20内に落ちることなく水洗式便器10の汚れとなる。つまり、便鉢部20の開口縁20Rに傾斜面40を設けることにより、液滴を受けて便鉢部20内に流下させる帯状の汚れ低減領域を形成することができる。開口縁20Rの後方は、男子が立って小便をした場合等に、特に小便が付着しやすい部分である。開口縁20Rの後方は、局部洗浄機構等の機能部91が取り付けられた水洗式便器10において、機能部91を伝った水が付着しやすい部分である。本実施形態では、特に汚れが付着しやすい開口縁20Rの後方に、側方より幅寸法が大きい汚れ低減領域が形成されることにより、水洗式便器10の清掃性が良好となる。
オーバーハング部27は、開口縁20Rの後方において、便鉢部20の後方を旋回して流れる洗浄水の流量に応じて、洗浄水の巻き上がりを抑制可能な突出量に設定されている。この位置において、オーバーハング部27の突出量を大きくすると、オーバーハング部27と機能部91とが干渉することが懸念される。本実施形態では、傾斜面40を機能部91のベースプレート91Aの下面に沿わせた形状とすることにより、機能部91との干渉を避けることができる。つまり、本実施形態のオーバーハング部27は、洗浄水の巻き上がり抑制と、機能部91との組み付け性を両立した構造となっている。さらに、このような傾斜面40を機能部91と干渉する部位のみならず、側方まで連続して設けることにより、開口縁20Rに段差等が形成されることがない。このため、水洗式便器10を清掃する際に、開口縁20Rの後方から側方に連続して一拭きで汚れをふき取ることができる。
以上説明したように、本実施形態の水洗式便器10は、開口部20Sと、傾斜面40と、を有する便鉢部20を備える。開口部20Sは、上方に向けて開口する。傾斜面40は、開口部20Sの開口縁20Rに設けられ、便鉢部20の中央側に向かうにつれて下方に傾斜するとともに開口縁20Rの後方から側方に向かうにつれて幅寸法Wが徐々に小さくなる。この水洗式便器10によれば、男子小便時の飛沫や、局部洗浄機構等の機能部91を伝った水等が付着しやすい開口縁20Rの後方において、傾斜面40の幅寸法Wが大きいから、そのような液滴を傾斜面40で受けて、便鉢部20内に落とすことができる。この結果、水洗式便器10の清掃性を良好なものとすることができる。
本実施形態では、傾斜面40は、開口縁20Rの後方から側方に向かうにつれて、傾斜角度θが徐々に大きくなる。この構成によれば、開口縁20Rにおいて後方から側方にかけて傾斜面40の高さ寸法の変化量を抑えつつ、開口縁20Rの後方において傾斜面40の幅寸法Wを確保できる。
本実施形態では、便鉢部20は、開口縁20Rに便鉢部20の中央側に向けて突出するオーバーハング部27を更に有する。傾斜面40は、オーバーハング部27の上面に形成されている。この構成によれば、傾斜面40によって、水洗式便器10の上方に取り付けられる機能部91等との干渉を防ぎつつ、開口縁20Rの後方においてオーバーハング部27の突出量を確保することができる。この結果、オーバーハング部27により、便鉢部20内を旋回する洗浄水が便鉢部20の後方において巻き上がることを抑制できる。
本実施形態では、オーバーハング部27の下面41は、開口縁20Rの後方において、便鉢部20の中央から外側に向かうにつれて下方に傾斜する。この構成によれば、オーバーハング部の下面が便鉢部の中央から外側に水平に延びる構成に比して立ち面25Aの高さ寸法が小さくなり、導水路25を流れる洗浄水の旋回流による洗浄力が向上する。さらに、便鉢部20の外側においてオーバーハング部27の上面と下面41との間の寸法を確保することができ、オーバーハング部27を中空状に形成することができる。
本実施形態では、上方に機能部91が取り付けられる水洗式便器10であって、傾斜面40が、機能部91のベースプレート91Aの下面に沿って傾斜する形をなす。この構成によれば、傾斜面40によって、水洗式便器10の上方に取り付けられる機能部91の干渉を防ぎつつ、便鉢部20の後方においてオーバーハング部27の突出量を確保することができる。この結果、オーバーハング部27により、便鉢部20内を旋回する洗浄水が便鉢部20の後方において巻き上がることを抑制できる。
本開示は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されない。
(1)実施形態1とは異なり、便鉢部は第2吐水口を備えなくてもよい。便鉢部は更に別の吐水口を備えていてもよい。
(2)第1吐水口及び第2吐水口は、実施形態1とは異なる場所であって、便鉢部内に良好な洗浄水の流れを形成できる場所に形成してもよい。
(3)実施形態1とは異なり、傾斜面は、オーバーハング部を有しない便鉢部の開口縁に形成されていてもよい。傾斜面の幅寸法はオーバーハング部の突出量より大きくてもよい。
(4)実施形態1とは異なり、オーバーハング部の下面は、水平方向に沿って延びる面とされていてもよい。オーバーハング部は中実状をなしていてもよい。
(5)実施形態1とは異なり、傾斜面は、上方に機能部品が取り付けられない水洗式便器においても有用である。
(6)実施形態1以外にも、上面部の後面部に凹設される空間の構成は変更可能である。例えば、上面部の後面部に凹設される空間には、機能部を収納するための開口が設けられていてもよい。
10…水洗式便器、20…便鉢部、20R…開口縁、27…オーバーハング部、40…傾斜面、41…下面、90…便座装置(機能部品)、91A…ベースプレート

Claims (5)

  1. 便鉢部を備え、
    前記便鉢部は、
    上方に向けて開口する開口部と、
    前記開口部の開口縁に設けられ、前記便鉢部の中央側に向かうにつれて下方に傾斜するとともに前記開口縁の後方から側方に向かうにつれて幅寸法が徐々に小さくなる傾斜面と、を有する水洗式便器。
  2. 前記傾斜面は、前記開口縁の後方から側方に向かうにつれて、前記便鉢部の中央側に向けた傾斜角度が徐々に大きくなる請求項1に記載の水洗式便器。
  3. 前記便鉢部は、前記開口縁に前記便鉢部の中央側に向けて突出するオーバーハング部を更に有し、
    前記傾斜面は、前記オーバーハング部の上面に形成されている請求項1から請求項2のいずれか1項に記載の水洗式便器。
  4. 前記オーバーハング部の下面は、前記開口縁の後方において、前記便鉢部の中央から外側に向かうにつれて下方に傾斜する請求項3に記載の水洗式便器。
  5. 上方に機能部品が取り付けられる水洗式便器であって、
    前記傾斜面は、前記機能部品のベースプレートの下面に沿って傾斜する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の水洗式便器。
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