JP7156894B2 - 真円度測定装置 - Google Patents

真円度測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7156894B2
JP7156894B2 JP2018188976A JP2018188976A JP7156894B2 JP 7156894 B2 JP7156894 B2 JP 7156894B2 JP 2018188976 A JP2018188976 A JP 2018188976A JP 2018188976 A JP2018188976 A JP 2018188976A JP 7156894 B2 JP7156894 B2 JP 7156894B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
segment
roundness
detection light
peripheral surface
camera
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018188976A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020056267A (ja
Inventor
廉樹 浅沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujita Corp
Original Assignee
Fujita Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujita Corp filed Critical Fujita Corp
Priority to JP2018188976A priority Critical patent/JP7156894B2/ja
Publication of JP2020056267A publication Critical patent/JP2020056267A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7156894B2 publication Critical patent/JP7156894B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明はシールドマシンによって組み立てられたセグメントの内周面の真円度を計測する真円度測定装置に関する。
シールドマシンは、テール部の内側でセグメントを円筒壁状に組み立てつつ掘進することでセグメントトンネルを組み立てるものである。
テール部の内側には、円筒壁状に組み立てたセグメントの内周面の上端に上側保持体を当て付けると共に、セグメントの内周面の下端に下側保持体を当て付けることで内周面を真円形状に保持する真円保持装置が設けられている(特許文献1参照)。
しかしながら、セグメントの内周面の真円度は、シールドマシンの掘進方向と既に組み立てられたセグメントとの相対的な位置関係の影響を受けて変化することから、真円保持装置のみによって内周面を完全な真円形状に保持することは困難である。
セグメントの内周面の真円度が低下すると、セグメントの間に過大な荷重が加わりセグメントの一部が損傷するおそれがある。
セグメントに損傷が発生すると、セグメントを補修する作業が必要となりコストが嵩む不利がある。
そのため、従来は、シールドマシンによる掘進作業の前後に、作業員が構内に組み上げた足場から下げ振りを用いてセグメントの内周面の真円形状に対する歪み度合いを示すデータを計測し、その計測データをシールドマシンの掘進方向を制御するためのデータとして用いたり、あるいは、セグメント組み立て制御を行うためのデータとして用いている。
特開2000-213297号公報
しかしながら、上述した従来の技術では、計測に際しては作業員による計測作業を行う必要があるため、計測効率の向上を図る上で改善の余地がある。
また、セグメント内部が大口径の場合は高所作業が必要となり、また、セグメント内部が小口径の場合は狭小スペースでの作業が必要となることから、作業員の身体的な負担が大きなものとなる不利がある。
さらに、セグメントの内周面の真円度を確保するためには、真円度の計測値に基づいてシールドマシンの制御を行なうことがより好ましい。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、真円度の計測効率の向上を図る上で、また、作業員の負担の軽減を図る上で有利な真円度測定装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明、シールドマシンによって円筒壁状に組み立てたセグメントの内周面の真円度を計測する真円度測定装置であって、前記シールドマシンのテール部で支持され、前記セグメントの端面上で前記セグメントの半径方向に延在するセグメント端面領域と前記セグメントの内周面とが交わる円弧部分に交差し前記端面上を延在する線状の第1の検出光を前記セグメント端面領域に投射する検出光投射部と、少なくとも撮影光学系が前記テール部で支持され、前記第1の検出光を含む前記セグメント端面領域を撮影して画像情報を生成するカメラ部と、前記画像情報に基づいて前記セグメントの内周面の真円度を算出する真円度算出部と、を備え、前記検出光投射部と前記カメラ部とは、前記テール部の周方向に間隔をおいて複数設けられており、前記第1の検出光に対して前記円弧部分が交差する交点を第1の交点とした場合、前記真円度算出部、予め実測された前記シールドマシンの軸心と前記セグメントの内周面との間の半径方向距離の初期値と、前記第1の交点の変位量とに基づいて、現時点における前記半径方向距離を算出し、前記セグメントの内周面は、前記シールドマシンの軸心と直交する仮想平面上の楕円とみなし、前記真円度算出部は、前記セグメントの内周面上の複数の測定点における前記半径方向距離に基づいて、前記セグメントの内周面がなす前記楕円を特定し、特定した前記楕円に基づいて前記真円度を算出することを特徴とする。
本発明によれば、検出光投射部によりセグメント端面領域とセグメントの内周面または外周面の一方とが交わる第1の円弧部分に交差し端面上を延在する線状の第1の検出光をセグメント端面領域に投射すると共に、カメラ部によって撮像された第1の検出光を含むセグメント端面領域の画像情報に基づいて各測定点の半径方向距離を算出することにより、セグメントの真円度を算出するようにした。
したがって、シールドマシンの掘進動作を停止することなく掘進中の測定データを連続して得ることができるため、測定効率の向上を図る上で有利となり、作業員による測定作業が不要となるため、作業員の身体的な負担の軽減を図る上でも有利となる。
また、照明が暗い環境下であっても、カメラ部は、セグメント端面で反射された検出光を反射光として確実に撮像することができるので、セグメントの真円度を高精度にかつ安定して導出する上でより一層有利となる。
第1の実施の形態の真円度測定装置30が搭載されたシールドマシン10の全体図である。 (A)は第1の実施の形態の真円度測定装置30の設置状態を示す説明図、(B)は(A)のBB線断面図である。 第1の実施の形態の真円度測定装置30の制御系の構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態の真円度測定装置30のコンピュータの構成を示すブロック図である。 (A)、(B)は真円度測定装置30の動作説明図である。 (A)、(B)は真円度測定装置30による測定動作の説明図である。 (A)、(B)、(C)は真円度Cの導出処理の説明図である。 真円度測定装置30の動作フローチャートである。 測定点Mの距離Lと回転角度θから楕円を特定する際の説明図である。 楕円の説明図である。 楕円から真円度を算出する際に用いる数式を示す図である。 (A)は第2の実施の形態の真円度測定装置30の設置状態を示す説明図、(B)は(A)のBB線断面図である。 (A)は第3の実施の形態の真円度測定装置30の設置状態を示す説明図、(B)は(A)のBB線断面図である。 (A)は第4の実施の形態の真円度測定装置30の設置状態を示す説明図、(B)は(A)のBB線断面図である。 (A)は第5の実施の形態の真円度測定装置30の設置状態を示す説明図、(B)は(A)のBB線断面図である。
(第1の実施の形態)
次に本発明の実施の形態について図1~図8を参照して説明する。
まず、シールドマシン10について説明する。
図1、図2に示すように、シールドマシン10は、前胴部12と、テール部(後胴部)14と、後方台車16などを含んで構成され、前胴部12は、掘削部12Aと、その後方に設けられた後部室12Cとを有している。
掘削部12Aは、カッター(カッター装置)1202、外装壁(トンネル18の内壁1802に臨む前スキンプレート)12Bなどから構成されている。
後部室12Cは、前スキンプレート12Bの内側で掘削部12Aの後方の箇所であり、後部室12Cには、不図示のコンベア装置(排土装置)、ジャッキ装置などが配置されている。
カッター1202は、円盤状のカッターを掘進方向と平行な軸線回りに回転することで地山を掘削するように構成されている。
コンベア装置は、カッター1202による地山の掘削で排出された土砂を後方に運搬するように構成されている。
ジャッキ装置は、カッター1202によって掘削されたトンネル18に環状に組み付けられるセグメント20の端面箇所を上記掘進方向の後方に向けて押圧することでカッター1202とコンベア装置を掘進方向に推進させるように構成されている。
テール部14には、後部室12Cとテール部14とを区画する環状の壁部14Bが設けられており、壁部14Bは、後述するセグメント20の端面2006と対向している。
また、テール部14では、セグメント20の組み立てが行われる。
テール部14は、トンネル18の内壁1802に臨むスキンプレート(後スキンプレート)14Aなどを備えている。
図2(A)、(B)に示すように、スキンプレート14Aは円筒状を呈し、トンネル18の内壁1802に臨む外周面と該外周面と対向しセグメント20の外周面2002に臨む内周面1402を有している。
テール部14は、前胴部12の後端に屈曲可能に結合されており、具体的には、テール部14のスキンプレート14Aが掘削部12Aの外装壁(前スキンプレート)12Bの前記掘進方向の後端部に屈曲可能に接続されている。
後方台車16は、シールド機10を動作させるものであり、テール部14の後方において、テール部14で組み立てられたセグメントトンネル内に設けられている。
本実施の形態では、後方台車16は、複数の台車16A、16B、16C、16Dを備え、これら台車には、掘削部12Aとテール部14を動作させるための制御ユニット、駆動源、油タンクなどが分散して配設されている。
後方台車16は、トンネル18の長手方向に延在するレール19上を移動可能に設けられている。
セグメント20は、トンネル18の半径方向に延在する厚みと、トンネル18の掘進方向に延在する長さとを有している。
また、セグメント20は、図1、図6に示すように、トンネル18の内壁1802に臨ませて配設される円筒面状の外周面2002と、トンネル18の中心に臨む円筒面状の内周面2004と、トンネル18の延在方向の両端に位置する端面2006とを有して構成されている。
セグメント20は、シールド機10によって掘削されたトンネル18の内壁1802に、環状に組み付けられることによって、言い換えると坑内に組み付けられることによって、内壁1802を支える作用を果たす。
セグメント20が内壁1802に組み付けられることによってセグメントトンネルが構築される。
(真円度測定装置30)
図1、図3に示すように、真円度測定装置30は、装置本体32と、コンピュータ34とを含んで構成されている。
本実施の形態では、装置本体32はテール部14に設置され、コンピュータ34はトンネル18から離れた場所に設けられた事務所2内に設置されている。
装置本体32とコンピュータ34とは、通信回線36を介して種々のデータを双方向に通信可能に構成されている。
本実施の形態では、通信回線36としてはケーブルを介した有線LANを用いているが、通信回線36としては、無線LANなどの無線回線を用いてもよく、通信回線36として従来公知のさまざまな形態の通信回線が使用可能である。
図3に示すように、後方台車16には、装置本体32の制御盤40から映像伝送線37を介して伝送される映像を表示するモニタ50とが設けられている。
また、事務所2には、コンピュータ34に加えて、制御盤40から映像伝送線37を介して伝送される映像を表示するモニタ54が設置されている。
なお、コンピュータ34の設置場所は限定されるものではなく、例えば、後方台車16に設置してもよいことは無論である。
図3に示すように、装置本体32は、測定ユニット38と、制御盤40とを含んで構成されている。
本実施の形態では、測定ユニット38は4つ設けられている。
各測定ユニット38は、カメラ部42と、照明部43と、検出光投射部44と、距離検出部46とを備え、不図示の支持部材に一体的に固定され、支持部材を介してテール部14に取着されている。
本実施の形態では、各測定ユニット38は、後部室12C内で支持部材を介してテール部14の壁部14B(図2(A))に取着されている。
言い換えると、カメラ部42と検出光投射部44は、テール部14に移動不能に固定されている。
(カメラ部42)
図5(A)、(B)、図6(A)、(B)に示すように、カメラ部42は、後述する第1の検出光L1を含むセグメント端面領域Seを撮影して画像情報を生成するものである。
本実施の形態では、4つの測定ユニット38は、各カメラ部42が、テール部14の内周面1402の周方向に90度の間隔をおいた4箇所を撮影するように、テール部14の内周面1402の周方向に90度の間隔をおいて設けられている。
具体的には、図2(A)、(B)に示すように、測定ユニット38は、鉛直方向の上下2箇所と、鉛直方向と直交する水平方向の左右2箇所との4箇所に設けられている。
なお、本実施の形態では測定ユニット38を4箇所に設けたが、より多くの箇所に測定ユニット38を設ければ後述する真円度の算出精度を向上させる上で有利となる。
カメラ部42はカメラ本体42Aを有している。
カメラ本体42Aには撮影光学系が組み込まれたレンズ鏡筒42Bが設けられている。
カメラ本体42Aは、不図示の撮像素子と信号処理部を備えている。
前記撮像素子は、前記撮影光学系によって導かれた被写体像を撮像して撮像信号を生成するものであり、このような撮像素子としてCCDやC-MOSセンサなど従来公知の様々な撮像素子が使用可能である。
前記信号処理部は、前記撮像素子から供給される撮像信号を処理することにより映像信号を生成するものである。
(照明部43)
照明部43は、カメラ部42の撮像範囲を照明するものであり、例えばスポット照明装置で構成されている。
照明部43は、コンピュータ34から通信回線36、制御盤40を介して送信される制御コマンドにより点灯、滅灯が制御される。
このように照明部43を設けると、必要に応じて照明部43による照明を行わせることでモニタ50、54によって表示される映像の明るさやコントラストの向上を図り、視認性を高める上で有利となる。
(検出光投射部44)
検出光投射部44は、レーザー光源から出射されたレーザー光を特殊レンズを用いることにより線状の検出光として出射するものである。
本実施の形態では、4つの測定ユニット38は、各検出光投射部44が、セグメント20の端面2006の周方向に90度の間隔をおいた4箇所に検出光を投射するように、テール部14の内周面1402の周方向に90度の間隔をおいて設けられている。
このような検出光投射部44として、例えば、株式会社モリテックスから販売されているレーザーバターンプロジェクター(商品名)などが使用可能である。
検出光投射部44は、図5(A)、(B)、図6(A)、(B)に示すように、セグメント20の端面2006上でセグメント20の半径方向に延在するセグメント端面領域Seとセグメント20の内周面2004とが交わる第1の円弧部分C1に交差し、端面2006上を延在する線状の第1の検出光L1をセグメント端面領域Seに投射するものである。
本実施の形態では、第1の検出光L1は、さらに、セグメント20の端面2006上でセグメント20の半径方向を延在するセグメント端面領域Seとセグメント20の外周面2002とが交わる第2の円弧部分C2にも交差している。
また、検出光投射部44は、セグメント端面領域Seに第1の検出光L1に加え、第1の検出光L1に直交する方向に延在する第2の検出光L2を投射する。したがって、第1の検出光L1および第2の検出光L2は、十字状のクロスラインとしてセグメント端面箇所Seに投射される。
図7(A)~(C)は、カメラ部42によって撮像された画像情報を示す図であり、符号Zは、カメラ部42の撮像エリアを示している。
このように、検出光投射部44からセグメント端面箇所Seに第1、第2の検出光L1、L2を投射するため、トンネル18内のように照明が暗い環境下であっても、カメラ部42は、セグメント端面箇所Seで反射された第1、第2の検出光L1、L2を反射光として確実に撮像することができる。
また、それら検出光L1、L2の波長範囲は、カメラ部42によって撮像できるものであればよいが、例えば、検出光L1、L2を赤色光とすれば視認性の向上を図る上で有利である。
(距離検出部46)
距離検出部46は、テール部14とセグメント20の端面2006との距離を検出し、検出した距離を示す検出信号を制御盤40に供給するものである。
より詳細には、距離検出部46は、掘進部12の複数のジャッキ装置の少なくとも2台のジャッキ装置がセグメント20を掘進方向と反対方向に押圧する際のストローク量を検出するものである。
本実施の形態では、距離検出部46は、セグメント20の端面2006に検出光を照射し、その反射光を検出することにより距離(変位)を検出し、該距離に対応した電圧値を有する検出信号を制御盤40に供給する。この場合、検出信号はアナログ信号である。
なお、距離検出部46は非接触レーザー変位計に限定されるものではない。距離検出部46としては、掘進部12の複数のジャッキ装置にそれぞれ取着され、ジャッキ装置がセグメント20を掘進方向と反対方向に押圧する際のストローク量を検出するストロークセンサを用いてもよい。
(制御盤40)
図3に示すように、制御盤40は、画像処理部40A、映像分配部40B、データ変換部40C、入出力制御部40D、インターフェース40Eなどを含んで構成されている。
画像処理部40Aは、各カメラ部42から供給される画像情報に対して後述する画像解析処理に必要な前処理を行うことによりデジタル化された画像情報を生成し、この画像情報を通信回線36を介してコンピュータ34に供給するものである。
映像分配部40Bは、各カメラ部42から供給される画像情報を切り換えてモニタ50、54に映像伝送線37を介して供給するものである。
データ変換部40Cは、距離検出部46から供給される前記ストローク量の検出信号をアナログ信号からデジタル信号に変換して通信回線36を介してコンピュータ34に供給するものである。
入出力制御部40Dは、コンピュータ34から通信回線36を介して供給される制御コマンドに応じて映像分配部40Bの切り換え動作を制御するものである。
インターフェース40Eは、画像処理部40A、映像分配部40B、データ変換部40C、入出力制御部40D、照明部43と、通信回線36との間での信号、データの送受信の制御を行うものである。
(コンピュータ34)
コンピュータ34は、各カメラ部42から制御盤40および通信回線36を介して供給される画像情報に基づいてセグメント20の真円度を導出するものである。
コンピュータ34は、図4に示すように、CPU3402と、不図示のインターフェース回路およびバスラインを介して接続されたROM3404、RAM3406、ハードディスク装置3408、ディスク装置3410、キーボード3412、マウス3414、ディスプレイ3416、プリンタ3418、インターフェース3420などを有している。
ROM3404は制御プログラムなどを格納し、RAM3406はワーキングエリアを提供するものである。
ハードディスク装置3408は従来公知の画像解析プログラム、真円度Cを導出する導出プログラム、真円度Cの監視プログラムを格納している。
ディスク装置3410はCDやDVDなどの記録媒体に対してデータの記録および/または再生を行うものである。
キーボード3412およびマウス3414は、操作者による操作入力を受け付けるものである。
ディスプレイ3416はデータを表示出力するものであり、プリンタ3418はデータを印刷出力するものであり、ディスプレイ3416およびプリンタ3418によってデータを出力する。
インターフェース3420は、通信回線36を介して各測定ユニット38から供給される画像情報を入力するものである。
CPU3402はハードディスク装置3408に格納されている画像解析プログラムおよび導出プログラムを実行することにより、インターフェース3420から入力された画像情報に基づいて、セグメント20の内周面2004の真円度Cを導出するものである。
したがって、本実施の形態では、画像解析プログラムおよび導出プログラムを実行するコンピュータ34のCPU3402によって特許請求の範囲の真円度算出部が構成されている。
さらに、CPU3402は、導出された真円度Cをディスプレイ3416によって表示出力し、あるいは、プリンタ3418によって印刷出力するものである。
なお、CPU3402による真円度Cの出力は、ディスク装置3410を用いてCDやDVDなどの記録媒体に対して行ってもよいし、コンピュータ34に設けられた種々の外部インターフェースを介してメモリカードに対して行ってもよい。あるいは、インターフェース3420を用いてネットワークを介して他のコンピュータ(端末装置)に対して行ってもよく、真円度Cの出力の形態は任意である。
ここで、図7(A)~(C)、図9~図11を参照して前記真円度算出部による真円度Cの算出処理について説明する。
真円度算出部による真円度の算出は、予め実測されたシールドマシン10の軸心Oとセグメント20の内周面2004との間の半径方向距離Rの初期値と、第1の検出光に対して円弧部分(内周面2004)が交差する第1の交点の変位量とに基づいて、それぞれの第1の交点のシールドマシンの軸心Oからの距離を算出することによってなされる。
図7(A)は初期設定状態を示している。
前述したようにカメラ部42を含む測定ユニット38は、テール部14に一体的に固定されており、したがって、撮像エリアZとテール部14の内周面1402との相対的な位置関係は不変である。
図7(A)に示すように、第1の検出光L1は、第1の円弧部分C1および第2の円弧部分C2に交差して延在している。本実施の形態では、第1の検出光L1は、第1の円弧部分C1および第2の円弧部分C2と直交している。
第1の検出光L1と第2の検出光L2とが交差する交点を基準点P0とする。
第1の検出光L1に対して第1の円弧部分C1が交差する交点を内周面側交点(第1の交点)P1とする。
第1の検出光L1に対して第2の円弧部分C2が交差する交点を外周面側交点(第2の交点)P2とする。
この場合、内周面側交点P1は、基準点P0に対して第1の検出光L1の延在方向の一方に位置し、外周面側交点P2は、基準点P0に対して第1の検出光L1の延在方向の他方に位置することになる。
したがって、真円度算出部は、第2の検出光L2に対する内周面側交点P1の位置と外周面側交点P2との位置とが異なることに基づいて、内周面側交点P1を特定する。本実施の形態では、基準点P0に対して第1の検出光L1の延在方向の一方であるセグメント20の内周面2004側に位置する交点を内周面側交点P1として特定する。
この初期設定状態において、作業員は、シールドマシン10の軸心Oとセグメント20の内周面2004との間の半径方向距離(図5(B)参照、以下単に「半径方向距離」という)Rを手作業により実測し、半径方向距離Rの初期値としてコンピュータ34に記憶させておく。
また、真円度算出部は、撮像エリアZ上における内周面側交点P1の位置データを画像処理によって求め、初期の位置データとしてコンピュータ34に記憶させておく。
ここで、内周面側交点P1の位置データは、撮像エリア上において互いに直交する2次元座標によって規定される座標値(画素の座標値)によって定められる。
なお、初期設定状態における半径方向距離Rの実測は、シールドマシン10による掘削を開始する前に各測定ユニット38ごとに1度だけ実行すればよい。
次に、半径方向距離Rからセグメント内周面の真円度Cを算出する方法について説明する。
セグメント20の内周面2004は、シールドマシン10の軸心Oと直交する仮想平面上の円(理想的には正円であるが、ほとんどの場合楕円)とみなすことができる。
真円度算出部は、図9に示すように、各測定点におけるシールドマシン10の軸心とセグメント20の内周面2004との間の半径方向距離Rに基いて、内周面2004がなす楕円を特定し、特定した楕円に基づいて真円度Cを算出する。
より詳細には、各測定ユニット38の位置は既知であるため、シールドマシン10の軸心Oと直交する仮想平面上における測定点Mの軸心O周りの角度θ(本実施の形態では90°間隔)も既知である。
そして、図9に示すように、セグメント20の内周面2004上の測定点Mにおける軸心Oからの距離(半径方向距離)Rと軸心O周りの角度θとから、測定点のX座標値XiとY座標値Yiとが以下の式(a)、式(b)によって算出される。
Xi=L・cos(θ)……(a)
Yi=L・cos(θ)……(b)
図10に示すように、複数の測定点MのXi、YiをXY座標上に取ることで楕円が特定される。なお、図中、Xo、Yoは楕円の中心点(長軸と短軸との交点)の座標を示す。また、図10では、説明の便宜上、図2等に示した測定ユニット38の数よりも多い測定点Mを図示している。
楕円を特定する関係式は、図11の数式(1)で示される。
この数式(1)は数式(2)のように展開される。
ただし、A、B、C、D、Eは係数である。
各測定点のXi、Yiのデータから、最小二乗法により数式(2)の各係数A、B、C、D、Eを最小二乗法で算出する。
すなわち、数式(3)を解くことにより、数式(4)で示される角度θ、数式(5)で示される楕円の長軸半径a、数式(6)で示される楕円の短軸半径bを算出することで数式(1)のθ、a、bが特定され、したがって、楕円が特定されることになる。
このような楕円が特定されたならば、長軸半径a、短軸半径bに基いて真円度Cを算出することができる。
真円度Cは、以下の数式(7)によって示される。
真円度C={(2a-D0)-(2b-D0)}/D0×100+100……(7)
但し、D0は円筒壁状に組み立てたセグメント20の内周面2004の設計内径を示す。
真円度算出部は、このような各測定点における半径方向距離Rの測定と、半径方向距離Rに基づく真円度Cの算出を、トンネル18の内周を構成する1組のセグメント20が組み付けられる毎に行う。
なお、本実施の形態では、測定ユニット38がテール部14の内周面1402の周方向に90度の間隔をおいて4箇所に設けられている。すなわち、測定点は4つである。一方で、より多くの箇所に測定ユニット38を設けることにより真円度の算出精度を向上させる上で有利となる。この場合にも、テール部14の内周面1402の周方向に等間隔に測定点を配置し、測定点の位置がセグメント20の断面上で偏らないようにするのが好ましい。
次に、図7(B)に示すように、セグメント20の内壁1802への組み付けに伴い、テール部14の内周面1402とセグメント20の外周面2002との相対的な位置が変化し、半径方向距離Rが変化した場合について説明する。
この場合、画像処理により得られた内周面側交点P1の位置データは変化する。
内周面側交点P1の位置データは、セグメント20の半径方向の位置の移動量と比例して変化することになる。
言い換えると、内周面側交点P1の変位量は、半径方向距離Rの変化量ΔRを示すことになる。
第1の検出光L1は、第1の円弧部分C1に直交して延在しているため、内周面側交点P1の変位量は、セグメント20の半径方向の位置の移動量と等しい。したがって、内周面側交点P1の変位量は、半径方向距離Rの変化量ΔRと等しい。
したがって、内周面側交点P1の変位量から求められるセグメント20の半径方向の位置の移動量を、初期設定時に測定された半径方向距離Rに加算、または、減算することで、現時点における半径方向距離Rを算出することができる。
なお、第1の検出光L1が第1の円弧部分C1に対して斜めに交差している場合には、内周面側交点P1の変位量がセグメント20の半径方向の位置の移動量と比例して変化することを利用して、比例計算により内周面側交点P1の変位量を算出すればよい。
また、真円度算出部による真円度Cの算出は、初期状態の半径方向距離Rと、第1の交点P1の変位量とに基づいてなされるので、内周面側交点(第1の交点)P1が撮像エリアZの範囲内に存在する限り、真円度Cの導出を行なうことができる。
したがって、図7(C)に示すように、外周面側交点(第2の交点)P2が撮像エリアZの範囲外に逸脱したとしても、内周面側交点(第1の交点)P1が撮像エリアZの範囲内に存在する限り真円度Cを確実に導出できるため、真円度測定装置30の実用性を高める上で有利となる。
(動作)
次に、図8のフローチャートを参照して真円度測定装置30の動作について説明する。
まず、真円度測定装置30の複数の測定ユニット38およびコンピュータ34を起動させ、各測定ユニット38で生成された画像情報がコンピュータ34に供給される状態としておく。
シールドマシン10によって地山の掘進およびセグメントトンネルの組み立てを開始するにあたって、前記の初期設定が各測定ユニット38毎に行われる(ステップS10)。
初期設定が終了したならば、シールドマシン10による地山の掘進およびセグメントトンネルの組み立てが開始される(ステップS12)。
コンピュータ34は、各測定ユニット38から供給される画像情報のそれぞれに基づいて、各測定点における半径方向距離Rを算出する(ステップS14)。そして、ステップS14で算出された複数の半径方向距離Rに基づいて、セグメント20の内周面2004の真円度Cを算出する(ステップS15)。
なお、本実施の形態では、コンピュータ34は、各距離検出部46から得られるストローク量の測定データに基づいてセグメント20が掘進方向に対してなす傾き(傾斜角度)のデータを求める。
次いで、コンピュータ34は、カメラ部42から供給される画像情報を、前記傾きのデータに基づいて修正した上で、前記の真円度算出処理を実行する。
導出された真円度Cは、コンピュータ34によってディスプレイ3416などに表示出力される(ステップS16)。
出力された真円度Cは、シールドマシン10の掘進方向を制御するためのデータとして用いられ、あるいは、セグメント20の組み立て制御を行うためのデータとして用いられる。
また、各測定ユニット38のカメラ部42によって得られた画像情報は、後方台車16のモニタ50、あるいは、事務所2のモニタ54に供給されることで映像が表示される(ステップS18)。
その後、シールドマシン10の掘進がなされている間は、ステップS14の処理に戻り、リアルタイムに真円度αの計測がなされる。
以上説明したように本実施の形態によれば、検出光投射部44によりセグメント20の端面2006上でセグメント20の半径方向を延在するセグメント端面領域Seとセグメント20の内周面2004とが交わる第1の円弧部分C1に交差し端面2006上を延在する線状の第1の検出光L1をセグメント端面領域Seに投射すると共に、カメラ部42によって撮像された第1の検出光L1を含むセグメント端面領域Seの画像情報に基づいて真円度Cを導出するようにした。
したがって、シールドマシン10の掘進動作を停止することなく掘進中の測定データを連続して得ることができるため、測定効率の向上を図る上で有利となり、作業員による測定作業が不要となるため、作業員の身体的な負担の軽減を図る上でも有利となる。
さらに、本実施の形態によれば、トンネル18内のように照明が暗い環境下であっても、カメラ部42は、セグメント端面箇所Se上で反射された第1の検出光L1を反射光として確実に撮像することができる。
したがって、鮮明でコントラストが高い画像情報に基づいて真円度算出処理を行うことができるため、真円度Cを高精度にかつ安定して導出する上で極めて有利となる。
また、本実施の形態では、距離検出部46から得られるストローク量の測定データに基づいてセグメント20が掘進方向に対してなす傾き(傾斜角度)のデータを求め、カメラ部42から供給される画像情報を、前記傾きのデータに基づいて修正した上で、真円度算出処理を実行するので、真円度Cの精度を高める上でより有利となる。
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態はカメラ部42の配置が第1の実施の形態と異なっている。
図12(A)は第2の実施の形態の真円度測定装置30の設置状態を示す説明図、(B)は(A)のBB線断面図である。なお、以下の実施の形態において第1の実施の形態と同様の部分、部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
図12(A)、(B)に示すように、測定ユニット38は、第1の実施の形態と同様に4台設けられている。
4台の測定ユニット38のうち、3台の測定ユニット38は、第1の実施の形態と同様に構成され、第1の実施の形態と同様に後部室12C内で壁部14Bに取着されている。
それら3台の測定ユニット38のカメラ部42は、セグメント20の端面2006の周方向に90度の間隔をおいた3箇所を撮影するように、テール部14の内周面1402の周方向に90度の間隔をおいて設けられている。具体的には、鉛直方向の上方1箇所と、鉛直方向と直交する水平方向の2箇所に設けられている。
また、3つの測定ユニット38の検出光投射部44は、上記3台のカメラ部42と同様に、セグメント20の端面2006の周方向に90度の間隔をおいた3箇所に第1の検出光L1、第2の検出光L2を投射するように、テール部14の内周面1402の周方向に90度の間隔をおいて設けられている。具体的には、鉛直方向の上方1箇所と、鉛直方向と直交する水平方向の2箇所に設けられている。
したがって、3台の測定ユニット38のカメラ部42は、これら3箇所において、第1、第2の検出光L1、L2を含むセグメント端面領域Seの画像をそれぞれ撮像する。
4台の測定ユニット38のうち、残りの1台の測定ユニット38のカメラ部42は、カメラ本体42Aと、被写体像をカメラ本体42Aに組み込まれている撮像素子に導く光ファイバー60と、光ファイバーの先端に取着された不図示の撮影光学系とを有している。
残りの1台の測定ユニット38のカメラ部42のカメラ本体42Aは後部室12C内で壁部14Bから離れた箇所に配置されている。
前記撮影光学系は後部室12C内で壁部14Bに取着されており、具体的には、テール部14の内周面1402の周方向の1箇所(鉛直方向の下方の1箇所)に設けられている。
前記撮影光学系により撮影された画像が光ファイバー60を介してカメラ本体42Aに導かれる。
また、残りの1台の測定ユニット38の検出光投射部44は、上記1台のカメラ部42と同様に、セグメント20の端面2006の周方向の1箇所に第1の検出光L1、第2の検出光L2を投射するように設けられ、具体的には、テール部14の内周面1402の周方向の1箇所(鉛直方向の下方の1箇所)に設けられている。
したがって、残り1台の測定ユニット38のカメラ部42は、鉛直方向の下方の1箇所において、第1、第2の検出光L1、L2を含むセグメント端面領域Seの画像を撮像する。
第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果が奏されることは無論のこと、光ファイバー60を介して画像をカメラ本体42Aに導くことでカメラ本体42Aを後部室12C内で壁部14Bから離れた箇所に配置できるため、シールドマシン10の掘進に伴い発生する地下水などがカメラ本体42Aに直接かかることを防止でき、カメラ本体42Aの保護、耐久性の向上を図る上で有利となる。
また、光ファイバー60を用いるため、後部室12C内におけるカメラ部42(カメラ本体42A)のレイアウトの自由度を確保する上で有利となる。
なお、第2の実施の形態では、4台のカメラ部42のうちの1台のカメラ部42が光ファイバー60を用いて撮影を行う場合について説明したが、光ファイバー60を用いて撮影を行うカメラ部42の配置や数は任意である。
(第3の実施の形態)
次に第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態は第2の実施の形態の変形例であり、カメラ部42、検出光投射部44、制御盤40の配置が第2の実施の形態と異なっている。
図13(A)は第3の実施の形態の真円度測定装置30の設置状態を示す説明図、(B)は(A)のBB線断面図である。
4台のカメラ部42(図3)は、カメラ本体42A(図3)と、光ファイバー60と、光ファイバーの先端に取着された不図示の撮影光学系とを有している。
前記各撮影光学系は後部室12C内でテール部14の壁部14Bに取着されており、セグメント20の端面2006の周方向に90度の間隔をおいた4箇所を撮影するように、テール部14の内周面1402の周方向に90度の間隔をおいた4箇所に設けられている。
具体的には、鉛直方向の上下2箇所と、鉛直方向と直交する水平方向の2箇所に設けられている。
4台の検出光投射部44は、上記4台のカメラ部42と同様に、後部室12C内で壁部14Bに取着されており、セグメント20の端面2006の周方向に90度の間隔をおいた4箇所に第1の検出光L1、第2の検出光L2を投射するように、テール部14の内周面1402の周方向に90度の間隔をおいて設けられている。
具体的には、鉛直方向の上下2箇所と、鉛直方向と直交する水平方向の2箇所に設けられている。
4台のカメラ本体42A(図3)、制御盤40(図3)は後方台車16A(図1)に配置されている。
各光ファイバー60は、後部室12C内から台車16Aの各カメラ本体42Aまで敷設されている。
撮影光学系により撮影された第1、第2の検出光L1、L2を含むセグメント端面領域Seの画像は光ファイバー60を介してカメラ本体42Aに導かれる。
第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果が奏されることは無論のこと、光ファイバー60を介して画像をカメラ本体42Aに導くことでカメラ本体42Aをシールドマシン10から離れた箇所に配置できるため、シールドマシン10の掘進に伴い発生する地下水などがカメラ本体42Aに直接かかることを確実に防止でき、カメラ本体42Aの保護、耐久性の向上を図る上でより一層有利となる。
また、カメラ本体42Aを後部室12Cから離れた後方台車16に配置し、かつ、後部室12C内に光ファイバー60とそれらの先端に設けられた撮影光学系のみを配置したので、真円度測定装置30が後部室12C内に占有するスペースがごく僅かなもので済むため、後部室12Cにスペースの余裕がない小型のシールドマシン10に真円度測定装置30を搭載する上で有利となる。
(第4の実施の形態)
次に第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態は、単一のカメラ部42を使用して真円度を測定するものである。
図14(A)は第4の実施の形態の真円度測定装置30の設置状態を示す説明図、(B)は(A)のBB線断面図である。
真円度測定装置30は、1台のカメラ部42と、4台の検出光投射部44と、距離検出部46(図3)と、制御盤40(図3)を備えている。
カメラ部42は、後部室12C内のテール部14寄りの箇所で後部室12Cの円形断面の中央に適宜支持部材を介してテール部14の壁部14Bに取着されている。
撮影光学系は、壁部14Bに設けられた開口12Eを介してセグメント20の端面2006の周方向の全周を撮影可能に設けられている。
4台の検出光投射部44は、後部室12C内で壁部14Bに取着されており、セグメント20の端面2006の周方向に90度の間隔をおいた4箇所に第1の検出光L1、第2の検出光L2を投射するように、テール部14の内周面1402の周方向に90度の間隔をおいて設けられている。
具体的には、鉛直方向の上下2箇所と、鉛直方向と直交する水平方向の2箇所に設けられている。
したがって、カメラ部42は、これら4箇所において、第1、第2の検出光L1、L2を含むセグメント端面領域Seの画像を撮像する。
第4の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果が奏されることは無論のこと、カメラ部42が1台で足りるためコストを削減する上で有利となり、しかも、カメラ部42が後部室12C内に占有するスペースがごく僅かなもので済み、したがって、後部室12Cにスペースの余裕がない小型のシールドマシン10に真円度測定装置30を搭載する上で有利となる。
(第5の実施の形態)
次に第5の実施の形態について説明する。
第5の実施の形態は第4の実施の形態の変形例であり、光ファイバー60を有する単一のカメラ部42を用いて真円度を測定するものである。
図15(A)は第5の実施の形態の真円度測定装置30の設置状態を示す説明図、(B)は(A)のBB線断面図である。
真円度測定装置30は、1台のカメラ部42と、4台の検出光投射部44と、距離検出部46(図3)と、制御盤40(図3)を備えている。
カメラ部42は1台設けられ、カメラ部42は、カメラ本体42Aと、光ファイバー60と、光ファイバーの先端に取着された不図示の撮影光学系とを有している。
撮影光学系は後部室12C内のテール部14寄りの箇所で後部室12Cの円形断面の中央に適宜支持部材を介して取着されており、セグメント20の端面2006の周方向の全周を撮影可能に設けられている。
カメラ本体42A(図3)は後方台車16(図1)に配置されている。
撮影光学系により撮影されたセグメント20の端面2006の周方向の全周にわたる画像は光ファイバー60を介してカメラ本体42Aに導かれる。
4台の検出光投射部44は、後部室12C内で壁部14Bに取着されており、セグメント20の端面2006の周方向に90度の間隔をおいた4箇所に第1の検出光L1、第2の検出光L2を投射するように、テール部14の内周面1402の周方向に90度の間隔をおいて設けられている。
具体的には、鉛直方向の上下2箇所と、鉛直方向と直交する水平方向の2箇所に設けられている。
したがって、カメラ部42は、これら4箇所において、第1、第2の検出光L1、L2を含むセグメント端面領域Seの画像を撮像する。
第5の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果が奏されることは無論のこと、カメラ部42が1台で足りコストを削減する上で有利となる。
また、光ファイバー60を介して画像をカメラ本体42Aに導くことでカメラ本体42Aをシールドマシン10から離れた箇所に配置できるため、シールドマシン10の掘進に伴い発生する地下水などがカメラ本体42Aに直接かかることを確実に防止でき、カメラ本体42Aの保護、耐久性の向上を図る上でより一層有利となる。
また、1台のカメラ本体42Aを後部室12Cから離れた後方台車16に配置し、かつ、後部室12C内に1束の光ファイバー60とその先端に設けられた撮影光学系のみを配置したので、真円度測定装置30が後部室12C内に占有するスペースがごく僅かなもので済むため、後部室12Cにスペースの余裕がない小型のシールドマシン10に真円度測定装置30を搭載する上でより一層有利となる。
なお、上述した各実施の形態では、真円度算出部が第2の検出光L2を用いて内周面側交点P1を特定するようにしたが、真円度算出部に対して内周面側交点P1を手作業により指定するようにすれば、第1の検出光L1のみで足り、第2の検出光L2を省いてもよい。
10 シールドマシン
12 前胴部
1202 カッター
14 テール部
1402 内周面
16 後方台車
20 セグメント
2002 外周面
2004 内周面
2006 端面
30 真円度測定装置
42 カメラ部
42A カメラ本体
44 検出光投射部
46 距離検出部
60 光ファイバー
62 内径測定部
Se セグメント端面領域
C1 第1の円弧部分
C2 第2の円弧部分
L1 第1の検出光
L2 第2の検出光
P1 内周面側交点(第1の交点)
P2 外周面側交点(第2の交点)

Claims (6)

  1. シールドマシンによって円筒壁状に組み立てたセグメントの内周面の真円度を計測する真円度測定装置であって、
    前記シールドマシンのテール部で支持され、前記セグメントの端面上で前記セグメントの半径方向に延在するセグメント端面領域と前記セグメントの内周面とが交わる円弧部分に交差し前記端面上を延在する線状の第1の検出光を前記セグメント端面領域に投射する検出光投射部と、
    少なくとも撮影光学系が前記テール部で支持され、前記第1の検出光を含む前記セグメント端面領域を撮影して画像情報を生成するカメラ部と、
    前記画像情報に基づいて前記セグメントの内周面の真円度を算出する真円度算出部と、を備え、
    前記検出光投射部と前記カメラ部とは、前記テール部の周方向に間隔をおいて複数設けられており、
    前記第1の検出光に対して前記円弧部分が交差する交点を第1の交点とした場合、
    前記真円度算出部、予め実測された前記シールドマシンの軸心と前記セグメントの内周面との間の半径方向距離の初期値と、前記第1の交点の変位量とに基づいて、現時点における前記半径方向距離を算出し、
    前記セグメントの内周面は、前記シールドマシンの軸心と直交する仮想平面上の楕円とみなし、
    前記真円度算出部は、前記セグメントの内周面上の複数の測定点における前記半径方向距離に基づいて、前記セグメントの内周面がなす前記楕円を特定し、特定した前記楕円に基づいて前記真円度を算出する、
    ことを特徴とする真円度測定装置。
  2. 前記第1の検出光に対して前記セグメント端面領域と前記セグメントの外周面とが交わる円弧部分が交差する交点を第2の交点とした場合、
    前記検出光投射部は、前記セグメント端面領域に前記第1の検出光に加え、前記第1の検出光に直交する方向に延在する第2の検出光を投射し、
    前記真円度算出部は、前記第2の検出光に対する前記第1の交点の位置と前記第2の交点との位置とが異なることに基づいて前記第1の交点を特定する、
    ことを特徴とする請求項1記載の真円度測定装置。
  3. 前記シールドマシンは、前部にカッターが配置された前胴部を有し、
    前記テール部は、前記前胴部の後端に屈曲可能に結合され、
    前記カメラ部は、被写体像を撮像する撮像素子を含むカメラ本体と、先端に前記撮影光学系が取着され前記被写体像を前記撮像素子に導く光ファイバーとを含み、
    前記カメラ本体は前記前胴部に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の真円度測定装置。
  4. 前記シールドマシンは、前部にカッターが配置された前胴部を有し、
    前記テール部は、前記前胴部の後端に屈曲可能に結合され、
    前記テール部で組み立てられたセグメントトンネル内に後方台車が設けられ、
    前記カメラ部は、被写体像を撮像する撮像素子を含むカメラ本体と、先端に前記撮影光学系が取着され前記被写体像を前記撮像素子に導く光ファイバーとを含み、
    前記カメラ本体は前記後方台車に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の真円度測定装置。
  5. 前記シールドマシンは、前部にカッターが配置された前胴部を有し、
    前記テール部は、前記前胴部の後端に屈曲可能に結合され、
    前記前胴部に前記セグメントを掘進方向と反対方向に押圧する複数のジャッキ装置が設けられ、
    前記カメラ部は、前記セグメントの端面の周方向の全周にわたって撮影するように1台設けられ、
    前記カメラ部は前記テール部に取着され、
    前記複数のジャッキ装置の少なくとも2台のジャッキ装置が前記セグメントを掘進方向と反対方向に押圧する際のストローク量を測定し、その測定データを前記真円度算出部に供給する距離検出部を設け、
    前記真円度算出部による前記真円度の算出は、前記画像情報を前記ストローク量の測定データに基づいて修正することによってなされる、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の真円度測定装置。
  6. 前記シールドマシンは、前部にカッターが配置された前胴部を有し、
    前記テール部は、前記前胴部の後端に屈曲可能に結合され、
    前記テール部で組み立てられたセグメントトンネル内に後方台車が設けられ、
    前記前胴部に前記セグメントを掘進方向と反対方向に押圧する複数のジャッキ装置が設けられ、
    前記カメラ部は、被写体像を撮像する撮像素子を含む1台のカメラ本体と、先端に前記撮影光学系が取着され前記被写体像を前記撮像素子に導く1束の光ファイバーとを含み、
    前記カメラ本体は前記後方台車に配置され、
    前記撮影光学系は、前記セグメントの端面の周方向の全周にわたって撮影するように設けられ、
    前記複数のジャッキ装置の少なくとも2台のジャッキ装置が前記セグメントを掘進方向と反対方向に押圧する際のストローク量を測定し、その測定データを前記真円度算出部に供給する距離検出部を設け、
    前記真円度算出部による前記真円度の算出は、前記画像情報を前記ストローク量の測定データに基づいて修正することによってなされる、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の真円度測定装置。
JP2018188976A 2018-10-04 2018-10-04 真円度測定装置 Active JP7156894B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018188976A JP7156894B2 (ja) 2018-10-04 2018-10-04 真円度測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018188976A JP7156894B2 (ja) 2018-10-04 2018-10-04 真円度測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020056267A JP2020056267A (ja) 2020-04-09
JP7156894B2 true JP7156894B2 (ja) 2022-10-19

Family

ID=70106743

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018188976A Active JP7156894B2 (ja) 2018-10-04 2018-10-04 真円度測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7156894B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008274555A (ja) 2007-04-25 2008-11-13 Ohbayashi Corp シールド掘進機およびセグメントリングの組み立て精度管理方法
JP2015219008A (ja) 2014-05-13 2015-12-07 Jfeスチール株式会社 パイプ真円度測定装置
JP2016070013A (ja) 2014-10-01 2016-05-09 株式会社フジタ テールクリアランス測定装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008274555A (ja) 2007-04-25 2008-11-13 Ohbayashi Corp シールド掘進機およびセグメントリングの組み立て精度管理方法
JP2015219008A (ja) 2014-05-13 2015-12-07 Jfeスチール株式会社 パイプ真円度測定装置
JP2016070013A (ja) 2014-10-01 2016-05-09 株式会社フジタ テールクリアランス測定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020056267A (ja) 2020-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5123932B2 (ja) 回動鏡を備えるカメラ利用6自由度標的計測装置及び標的追尾装置
JP5476008B2 (ja) テールクリアランス測定装置
JP6457469B2 (ja) 移動ロボットの干渉領域設定装置
US9841274B2 (en) Device for determining the location of mechanical elements
US20150377606A1 (en) Projection system
JP2012533749A (ja) 周囲を光学的に走査および測定する装置
JP6482811B2 (ja) テールクリアランス測定装置
JP2012018073A (ja) 点検システム
US20150301690A1 (en) Input-operation detection device, image display apparatus, projector apparatus and projector system
JP7156894B2 (ja) 真円度測定装置
JPH0823260B2 (ja) 削岩機の穿孔位置決め制御方法及びその装置
JP4787435B2 (ja) トンネル掘削機の位置計測装置
JP5179842B2 (ja) テールクリアランス測定装置
JP5139740B2 (ja) テールクリアランス自動計測システムおよびテールクリアランス自動計測方法
JP2003262090A (ja) トンネル掘削機の位置計測装置
JP2004037140A (ja) 推進工法における測量方法
JP2014029113A (ja) テールクリアランスを特定するための装置、方法、プログラムおよび記録媒体
JP2009198329A (ja) 位置計測システムおよび位置計測方法
JP2008077514A (ja) 移動ロボット及び遠隔操作システム
JP2008032496A (ja) 光学式測定装置
JPH024843B2 (ja)
JP6960319B2 (ja) 構造物の構成部材の位置調整方法
JP7292344B2 (ja) 溶接システム、溶接方法及びプログラム
JPH11337335A (ja) 施工中の構造物の位置計測システム
US11828596B2 (en) Optical template projection using positional reference

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211001

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220624

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220705

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220721

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221006

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7156894

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150