JP7156103B2 - 生体情報検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、運転手の脈波伝搬時間を検出する生体情報検出装置に関するものである。
従来より、人体に対して非接触な状態で脈波を検出する脈波検出装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、この脈波検出装置は、人体に対し、第1周波数とされた第1電磁波を放射すると共に第1周波数と異なる第2周波数とされた第2電磁波を放射する。また、脈波検出装置は、第1電磁波が人体に放射されることで反射する第1反射波と、第2電磁波が人体に放射されることで反射した第2反射波との合成波を受信する。そして、脈波検出装置は、合成波、第1周波数、第2周波数に対して所定の処理を行うことにより、人体に非接触な状態で人体の脈波を算出する。
特開2016-5596号公報
ところで、近年では、運転手の状態を検出し、運転手が適切に運転を継続できる状態でないと判定した場合に運転手に注意を喚起する生体情報検出装置が提案されている。しかしながら、上記脈波検出装置を車両に搭載して運転手の脈波を検出しようとした場合、走行中の車両では振動が発生するため、当該振動の影響によって検出精度が低下する可能性がある。また、近年では、運転手に自覚症状が発生し難い動脈硬化の進行を判定するため、脈波伝搬時間を検出したいという要望もある。なお、動脈硬化は、進行することによって脳梗塞や心筋梗塞等の重大な疾患を引き起こす要因とされている。
本発明は上記点に鑑み、運転手の脈波伝搬速度を高精度に検出できる生体情報検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1および3では、車両に設置された運転席(DS)に着座している運転手(D)の脈波伝搬時間を検出する生体情報検出装置であって、送信電波(f11a~f22a)を放射する送信部(20)と、送信電波が反射された反射電波(f11b~f22b)を受信する受信部(30)と、送信部および受信部と接続され、所定の処理を行う制御部(40)と、を備えている。
そして、請求項1では、制御部は、送信部に、運転手の脈波を検出可能な部分に送信電波としての第1主送信電波(f11a)を放射させると共に、運転手の心弾道を検出可能な部分に送信電波としての第2主送信電波(f21a)を放射させ、さらに、運転席に送信電波としての従送信電波を放射させ、受信部に、第1主送信電波が反射された第1主反射電波(f11b)を受信させると共に、第2主送信電波が反射された第2主反射電波(f21b)を受信させ、さらに従送信電波が反射された従反射電波を受信させ、第1主反射電波と従反射電波との差を演算して脈波に応じた脈波波形を導出すると共に、第2主反射電波と従反射電波との差を演算して心弾道に応じた心弾道波形を導出し、脈波波形におけるピーク(PC)と、心弾道波形におけるピーク(PH)との差から脈波伝搬時間を検出するようにしている。
請求項3では、制御部は、車両の高さ方向を垂直方向とすると、送信部に、運転手の脈波を検出可能な部分に送信電波としての第1主送信電波(f11a)を放射させると共に、運転手の心弾道を検出可能な部分に送信電波としての第2主送信電波(f21a)を放射させ、さらに、第1主送信電波と垂直方向の放射角度が同じである第1従送信電波(f12a)を運転席に放射させると共に、第2主送信電波と垂直方向の放射角度が同じである第2従送信電波(f22a)を運転席に放射させ、受信部に、第1主送信電波が反射された第1主反射電波(f11b)を受信させると共に、第2主送信電波が反射された第2主反射電波(f21b)を受信させ、さらに、第1従送信電波が反射された第1従反射電波(f12b)を受信させると共に、第2従送信電波が反射された第2従反射電波(f22b)を受信させ、第1主反射電波と第1従反射電波との差を演算して脈波に応じた脈波波形を導出すると共に、第2主反射電波と第2従反射電波との差を演算して心弾道に応じた心弾道波形を導出し、脈波波形におけるピーク(PC)と、心弾道波形におけるピーク(PH)との差から脈波伝搬時間を検出するようにしている。
これによれば、第1主反射電波と従反射電波との差に基づいて脈波波形を導出し、第2主反射電波と従反射電波との差に基づいて心弾道波形を導出している。このため、車両振動の影響を低減した脈波波形および心弾道波形を導出することができる。そして、これら脈波波形および心弾道波形を用いて脈波伝搬時間を検出するため、車両振動の影響を低減した脈波伝搬時間を検出することができる。つまり、脈波伝搬時間を高精度に検出できる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態における生体情報検出装置を車両に搭載した際の模式図である。 水平方向の走査角度を説明するための図である。 垂直方向の走査角度を説明するための図である。 送信電波のビーム幅を説明するための図である。 脈波波形、心弾道波形、脈波伝搬時間を説明するための図である。 送信電波の波長と浸透深さとの関係を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態の生体情報検出装置1について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態の生体情報検出装置1は、例えば、平面視にて略矩形状の車体を有する四輪自動車等の車両に搭載されて用いられる。なお、車両には、運転席DSが設置されており、運転席DSは、車両の前後方向への位置調整が可能とされている。また、運転席DSは、背もたれ部DSaと座面部DSbとを有しており、背もたれ部DSaのリクライニングが可能な構成とされている。以下では、車両の高さ方向を垂直方向とも称し、車両の幅方向を水平方向とも称する。なお、水平方向とは、運転席DSの幅方向と称することもできる。
本実施形態の生体情報検出装置1は、図1に示されるように、撮像部10、送信部20、受信部30、制御部40等を備える構成とされている。
撮像部10は、電荷結合素子(すなわち、CCD)等のイメージセンサを備えた構成とされており、制御部40と接続されている。そして、撮像部10は、運転手Dおよび運転席DSを撮像できるように運転席DSの前方に配置され、運転手Dおよび運転席DSを撮像した撮像結果を制御部40に送信する。なお、撮像部10は、例えば、車両に搭載されているダッシュボードのうちの運転席DSの前方に位置する部分に備えられる。
送信部20は、第1、第2主送信電波f11a、f21aおよび第1、第2従送信電波f12a、f22aを運転手Dまたは運転席DSに放射するものである。そして、送信部20は、各送信電波f11a、f12a、f21a、f22aの放射方向を調整できるように構成されている。受信部30は、送信部20から各送信電波f11a、f12a、f21a、f22aが放射されることで反射した第1、第2主反射電波f11b、f21bおよび第1、第2従反射電波f12b、f22bを受信するものである。そして、受信部30は、各反射電波f11b、f12b、f21b、f22bの受信方向を調整できるように構成されている。つまり、送信部20および受信部30は、それぞれ指向性が高くなる方向を調整できるように構成されている。言い換えると、送信部20および受信部30は、指向性が高くなる方向を走査できる構成とされている。
本実施形態では、このような送信部20および受信部30は、例えば、複数のアンテナを有するアンテナ部20a、30aと各アンテナに接続される複数の移相器等を有する構成とされている。そして、送信部20および受信部30は、各移相器の相対位相が制御されることで指向性が高くなる方向を走査できるフェーズドアレイ方式のアンテナ装置とされている。
なお、各アンテナ部20a、30aは、例えば、車両に搭載されているダッシュボードのうちの運転席DSの前方に位置する部分に備えられる。また、送信部20および受信部30を構成するアンテナ部20a、30a等は、共用とされていてもよいし、別々に備えられていてもよい。つまり、送信部20および受信部30は、これらを構成する少なくとも一部が共用されるようになっていてもよい。
そして、送信部20は、制御部40に接続されており、制御部40によって各送信電波f11a、f12a、f21a、f22aの放射方向が調整される。具体的には後述するが、送信部20は、第1主送信電波f11aを運転手Dの首Nに放射するように調整され、第1従送信電波f12aを第1主送信電波f11aと垂直方向の角度が同じとなる状態で運転席DSに放射するように調整される。また、送信部20は、第2主送信電波f21aを運転手Dの心臓Hを含む所定範囲内の箇所に放射するように調整され、第2従送信電波f22aを第2主送信電波f21aと垂直方向の角度が同じとなる状態で運転席DSに放射するように調整される。
このため、送信部20は、上記のように各送信電波f11a、f12a、f21a、f22aを放射できるように構成されている。本実施形態では、送信部20は、フェーズドアレイ方式のアンテナ装置とされているため、次のように構成されている。
すなわち、送信部20は、図2に示されるように、運転席DSにおける水平方向の両端部に位置する部分に第1、第2従送信電波f12a、f22aを放射することができるように構成されている。つまり、送信部20は、アンテナ部20aと運転席DSにおける水平方向の両端部とを結ぶ2本の仮想線の間の成す角度を水平角度θ1とすると、第1、第2従送信電波f12a、f22aの水平方向の走査角度をθ1以上とできるように構成されている。すなわち、送信部20は、第1、第2従送信電波f12a、f22aの水平方向の走査角度をθ1以上とできるように、アンテナ部20aの数や配列構成等が規定されている。
また、送信部20は、図3に示されるように、運転手Dが運転席DSに着座した際、運転手Dの首Nおよび心臓Hを含む所定範囲内の箇所に第1、第2主送信電波f11a、f21aを放射することができるように構成されている。つまり、送信部20は、運転手Dが着座した際、アンテナ部20aと、首Nとを結ぶ仮想線および心臓Hとを結ぶ仮想線との間の成す角度を垂直角度θ2とすると、第1、第2主送信電波f11a、f21aの垂直方向の走査角度をθ2以上とできるように構成されている。すなわち、送信部20は、第1、第2主送信電波f11a、f21aの垂直方向の走査角度をθ2以上とできるように、アンテナ部20aの数や配列構成等が規定されている。
なお、上記のように、送信部20は、フェーズドアレイ方式のアンテナ装置とされており、各移相器の相対位相が制御されることで放射方向が調整される。このため、送信部20は、第1、第2主送信電波f11a、f21aおよび第1、第2従送信電波f12a、f22aの水平方向の走査角度が水平角度θ1以上となり、かつ、垂直方向の走査角度が垂直角度θ2以上となるように構成されているといえる。
また、上記のように、運転席DSは、車両の前後方向に変位可能とされており、背もたれ部DSaがリクライニング可能とされている。このため、送信部20は、水平角度θ1が最も大きな角度となった際においても、水平方向の走査角度を水平角度θ1以上とできるように構成されている。同様に、送信部20は、垂直角度θ2が最も大きな角度となった際においても、垂直方向の走査角度が垂直角度θ2以上とできるように構成されている。また、送信部20は、図4に示されるように、運転手Dの想定される首Nの最小太さをWとすると、第1主送信電波f11aのビーム幅を首Nの太さWよりも短くできるように構成されている。つまり、送信部20は、第1主送信電波f11aを首Nのみに放射できるように構成されている。
制御部40は、図示しないCPUや、ROM、RAM、不揮発性RAM等の記憶部を有しており、例えば、車載ECUで構成される。CPUは、Central Processing Unitの略であり、ROMは、Read Only Memoryの略であり、RAMは、Random Access Memoryの略である。また、ECUは、Electronic Control Unitの略である。
そして、制御部40は、CPUがROM、または不揮発性RAMからプログラムを読み出して実行することで各種の制御作動を実現する。なお、ROM、または不揮発性RAM等の記憶部には、プログラムの実行の際に用いられる各種のデータ(例えば、初期値、ルックアップテーブル、マップ等)が予め格納されている。また、ROM等の記憶媒体は、非遷移的実体的記憶媒体である。
本実施形態では、制御部40は、撮像部10からの撮像結果に基づき、頸動脈Cが存在する運転手Dの首Nの位置、および運転手Dの心臓Hの位置を特定する。そして、制御部40は、送信部20を制御し、第1、第2主送信電波f11a、f21aおよび第1、第2従送信電波f12a、f22aを所定箇所に放射させる。また、制御部40は、送信部20を制御し、第1、第2主反射電波f11b、f21bおよび第1、第2従反射電波f12b、f22bを受信させる。そして、制御部40は、第1、第2主反射電波f11b、f21bおよび第1、第2従反射電波f12b、f22bに基づいて脈波波形および心弾道波形を導出し、脈波波形と心弾道波形から脈波伝搬時間を検出する。
ここで、まず、脈波とは、心拍に伴った血液の流入によって生じる血管の体積変化であり、頸動脈Cにて大きく表れやすい。また、脳梗塞等を事前に察知するためには、頸動脈Cの状態を見ることが好ましい。心弾道とは、心拍に対応して体の表面に発生する振動であり、心臓H付近の人体の表面に大きく表れやすい。
このため、制御部40は、送信部20を制御し、第1主送信電波f11aが頸動脈Cで反射されるように、第1主送信電波f11aを運転手Dの首Nに放射させる。また、制御部40は、送信部20を制御し、第1主送信電波f11aと垂直方向の放射角度が同じとなる第1従送信電波f12aを運転席DSに放射させる。つまり、制御部40は、送信部20を制御し、第1主送信電波f11aを水平方向に走査させた第1従送信電波f12aを運転席DSに放射させる。言い換えると、制御部40は、水平方向から視たとき、第1主送信電波f11aと第1従送信電波f12aとの傾きが一致するように、送信部20を制御する。
そして、制御部40は、受信部30を制御し、第1主送信電波f11aに基づく第1主反射電波f11bを受信させると共に第1従送信電波f12aに基づく第1従反射電波f12bを受信させる。この際、車両振動が運転手Dおよび運転席DSに影響するため、第1主反射電波f11bは、脈波と車両振動の影響を含む反射電波となり、第1従反射電波f12bは、車両振動の影響を含む反射電波となる。
したがって、制御部40は、第1主反射電波f11bと第1従反射電波f12bとの差を演算することによって車両振動の影響を除去した脈波を導出し、図5に示されるように、脈波波形を構成する。なお、本実施形態では、第1主送信電波f11aと第1従送信電波f12aとの垂直方向の放射角度が同じとなるようにしている。このため、第1主反射電波f11bおよび第1従反射電波f12bには、車両振動の影響が同じように含まれる。したがって、車両振動の影響を高精度に除去できる。
また、制御部40は、送信部20を制御し、第2主送信電波f21aが心臓H付近で反射されるように、第2主送信電波f21aを運転手Dの心臓Hを含む所定範囲内の部分に放射させる。また、制御部40は、送信部20を制御し、第2主送信電波f21aと垂直方向の放射角度が同じとなる第2従送信電波f22aを運転席DSに放射させる。つまり、制御部40は、送信部20を制御し、第2主送信電波f21aを水平方向に走査させた第2従送信電波f22aを運転席DSに放射させる。言い換えると、制御部40は、水平方向から視たとき、第2主送信電波f21aと第2従送信電波f22aとの傾きが一致するように、送信部20を制御する。
そして、制御部40は、受信部30を制御し、第2主送信電波f21aに基づく第2主反射電波f21bを受信させると共に第2従送信電波f22aに基づく第2従反射電波f22bを受信させる。この際、車両振動が運転手Dおよび運転席DSに影響するため、第2主反射電波f21bは、心弾道と車両振動の影響を含む反射電波となり、第2従反射電波f22bは、車両振動の影響を含む反射電波となる。
したがって、制御部40は、第2主反射電波f21bと第2従反射電波f22bとの差を演算することによって車両振動の影響を除去した心弾道を導出し、図5に示されるように、心弾道波形を構成する。なお、本実施形態では、第2主送信電波f21aと第2従送信電波f22aとの垂直方向の走査角度が同じとなるようにしている。このため、第2主反射電波f21bおよび第2従反射電波f22bには、車両振動の影響が同じように含まれる。したがって、車両振動の影響を高精度に除去できる。
なお、人体は、筋肉、血液、脂肪等を含んで構成される。そして、図6に示されるように、電波は、波長が短くなるほど人体の内部に浸透し難くなることが確認される。つまり、電波は、周波数が高くなるほど人体の内部に浸透し難くなることが確認される。言い換えると、電波は、周波数が高くなるほど人体の表面で反射され易くなる。
そして、上記のように、脈波は、人体の内部に存在する血管に基づくものであり、心弾道は、体の表面に表れる振動である。このため、第1主送信電波f11aは、人体の内部で反射され、第2主送信電波f21aは、人体の表面で反射されるように、周波数が調整されることが好ましい。したがって、本実施形態では、第1主送信電波f11aは、第2主送信電波f21aよりも周波数が小さくとされている。例えば、第1主送信電波f11aは、周波数が24GHzとされ、第2主送信電波f21aは、周波数が140GHzとされている。
そして、制御部40は、図5に示されるように、構成した脈波波形のピークPCと心弾道波形とピークPHの間の時間tを算出することにより、脈波伝搬時間を検出する。なお、心弾道波形は、図5に示されるように、微小なピークを含む複数のピークの中に最大ピークが含まれる波形となるが、脈波伝搬時間を検出するための心弾道波形のピークPHは、当該心弾道波形の最大ピークである。
そして、脈波伝搬時間は、血管を構成する血管壁が硬くなるほど短くなると共に、血管壁が厚くなるほど短くなる。つまり、脈波伝搬時間が短くなるほど動脈硬化が進行した状態となり、脳梗塞や心筋梗塞等を発症する可能性が高い状態となる。
このため、制御部40は、脈波伝搬時間が所定の閾値より短い場合、動脈硬化が進行している可能性が高いと判定する。この場合、制御部40は、車両に搭載されている報知部、または報知部を制御する制御部等を制御し、運転手Dに注意を促す報知を行う。これにより、運転手Dは、自身の状態を把握でき、車両を停止させる等の適切な対応を行うことができる。なお、所定の閾値は、予め設定された値でもよいし、運転手Dが自身の年齢等に応じて設定した値であってもよい。
以上説明したように、本実施形態では、制御部40は、第1主反射電波f11bと第1従反射電波f12bとの差に基づいて脈波波形を導出し、第2主反射電波f21bと第2従反射電波f22bとの差に基づいて心弾道波形を導出している。このため、車両振動の影響を低減した脈波波形および心弾道波形を導出することができる。そして、これら脈波波形および心弾道波形を用いて脈波伝搬時間を検出するため、車両振動の影響を低減した脈波伝搬時間を検出することができる。つまり、脈波伝搬時間を高精度に検出できる。
また、本実施形態では、第1主送信電波f11aと第1従送信電波f12aとは垂直方向の放射角度が等しくされている。このため、第1主反射電波f11bおよび第1従反射電波f12bには、車両振動の影響が同じように含まれる。したがって、車両振動の影響を高精度に除去した脈波波形を導出することができる。
同様に、第2主送信電波f21aと第2従送信電波f22aとは、垂直方向の放射角度が等しくされている。このため、第2主反射電波f21bおよび第2従反射電波f22bには、車両振動の影響が同じように含まれる。したがって、車両振動の影響を高精度に除去した心弾道波形を導出できる。
さらに、脈波波形を導出するため、頸動脈Cに第1主送信電波f11aを放射している。このため、他の位置に第1主送信電波f11aを放射する場合と比較して、第1主反射電波f11bに含まれる脈波の影響を大きくできる。同様に、心弾道波形を導出するため、心臓H付近に第2主送信電波f21aを放射している。このため、他の位置に第2主送信電波f21aを放射する場合と比較して、第2主反射電波f21bに含まれる心弾道の影響を大きくできる。したがって、感度の向上を図ることができる。
また、第1主送信電波f11aは、第2主送信電波f21aより周波数が小さくされている。このため、第1主送信電波f11aの方が第2主送信電波f21aより人体の内部に浸透し易くなり、第1主反射電波f11bに含まれる脈波の影響を大きくできる。また、第2主送信電波f21aの方が第1主送信電波f11aより人体の内部に浸透し難くなり、第2主反射電波f21bに含まれる心弾道の影響を大きくできる。
そして、送信部20は、第1、第2従送信電波f12a、f22aを運転席DSの水平方向における両端部に放射できるように構成されている。このため、運転手Dの着座の仕方等によらず、送信部20が運転席DSに第1、第2従送信電波f12a、f22aを放射できる可能性を高くできる。
さらに、送信部20は、第1主送信電波f11aのビーム幅を首Nの太さWよりも短くできるように構成されている。このため、第1主送信電波f11aを首Nのみに放射でき、第1主送信電波f11aのビーム幅が首Nの太さWよりも長い場合と比較すると、第1主反射電波f11bに運転席DSからの反射電波が含まれることを抑制できる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、上記第1実施形態において、送信部20および受信部30は、相対位相を調整することによって指向性が高くなる方向を走査させるものではなくてもよい。例えば、送信部20および受信部30は、アンテナ部が機械的に制御されることによって指向性が高くなる方向を走査させる構成とされていてもよい。この場合、送信部20および受信部30は、複数備えられていてもよい。
また、上記第1実施形態において、第1、第2従送信電波f12a、f22aを運転席DSに放射する代わりに、1つの従送信電波を運転席DSに放射するようにしてもよい。そして、当該従送信電波が反射された反射電波と、第1主反射電波f11bとに基づいて脈波波形を導出するようにしてもよい。同様に、当該従送信電波が反射された反射電波と、第2主反射電波f21bとに基づいて心弾道波形を導出するようにしてもよい。つまり、脈波波形および心弾道波形を導出する際の従反射電波を共用するようにしてもよい。この場合においても、この従反射電波には車両振動の影響が含まれるため、車両振動の影響を低減した脈波伝搬時間を検出できる。
そして、本開示に記載の制御部40及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリーを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部40及びその手法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部40及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリーと一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
20 送信部
30 受信部
40 制御部
DS 運転席
f11a~f22a 主送信電波
f11b~f22b 主反射電波

Claims (7)

  1. 車両に設置された運転席(DS)に着座している運転手(D)の脈波伝搬時間を検出する生体情報検出装置であって、
    送信電波(f11a~f22a)を放射する送信部(20)と、
    前記送信電波が反射された反射電波(f11b~f22b)を受信する受信部(30)と、
    前記送信部および前記受信部と接続され、所定の処理を行う制御部(40)と、を備え、
    前記制御部は、
    前記送信部に、前記運転手の脈波を検出可能な部分に前記送信電波としての第1主送信電波(f11a)を放射させると共に、前記運転手の心弾道を検出可能な部分に前記送信電波としての第2主送信電波(f21a)を放射させ、さらに、前記運転席に前記送信電波としての従送信電波を放射させ、
    前記受信部に、前記第1主送信電波が反射された第1主反射電波(f11b)を受信させると共に、前記第2主送信電波が反射された第2主反射電波(f21b)を受信させ、さらに前記従送信電波が反射された従反射電波を受信させ、
    前記第1主反射電波と前記従反射電波との差を演算して前記脈波に応じた脈波波形を導出すると共に、前記第2主反射電波と前記従反射電波との差を演算して前記心弾道に応じた心弾道波形を導出し、
    前記脈波波形におけるピーク(PC)と、前記心弾道波形におけるピーク(PH)との差から前記脈波伝搬時間を検出する生体情報検出装置。
  2. 前記送信部は、前記車両の幅方向を水平方向とすると、前記運転席における水平方向の両端部に位置する部分に前記従送信電波を放射できる構成とされている請求項1に記載の生体情報検出装置。
  3. 車両に設置された運転席(DS)に着座している運転手(D)の脈波伝搬時間を検出する生体情報検出装置であって、
    送信電波(f11a~f22a)を放射する送信部(20)と、
    前記送信電波が反射された反射電波(f11b~f22b)を受信する受信部(30)と、
    前記送信部および前記受信部と接続され、所定の処理を行う制御部(40)と、を備え、
    前記制御部は、
    前記車両の高さ方向を垂直方向とすると、前記送信部に、前記運転手の脈波を検出可能な部分に前記送信電波としての第1主送信電波(f11a)を放射させると共に、前記運転手の心弾道を検出可能な部分に前記送信電波としての第2主送信電波(f21a)を放射させ、さらに、前記第1主送信電波と前記垂直方向の放射角度が同じである第1従送信電波(f12a)を前記運転席に放射させると共に、前記第2主送信電波と前記垂直方向の放射角度が同じである第2従送信電波(f22a)を前記運転席に放射させ、
    前記受信部に、前記第1主送信電波が反射された第1主反射電波(f11b)を受信させると共に、前記第2主送信電波が反射された第2主反射電波(f21b)を受信させ、さらに、前記第1従送信電波が反射された第1従反射電波(f12b)を受信させると共に、前記第2従送信電波が反射された第2従反射電波(f22b)を受信させ、
    前記第1主反射電波と前記第1従反射電波との差を演算して前記脈波に応じた脈波波形を導出すると共に、前記第2主反射電波と前記第2従反射電波との差を演算して前記心弾道に応じた心弾道波形を導出し、
    前記脈波波形におけるピーク(PC)と、前記心弾道波形におけるピーク(PH)との差から前記脈波伝搬時間を検出する生体情報検出装置。
  4. 前記送信部は、前記車両の幅方向を水平方向とすると、前記運転席における水平方向の両端部に位置する部分に前記第1従送信電波および前記第2従送信電波を放射できる構成とされている請求項に記載の生体情報検出装置。
  5. 前記制御部は、前記送信部に、前記第1主送信電波を前記運転手の首(N)に放射させ、前記第2主送信電波を前記運転手の心臓を含む所定範囲内の箇所に放射させる請求項1ないし4のいずれか1つに記載の生体情報検出装置。
  6. 前記送信部は、前記第1主送信電波として、ビーム幅が前記運転手の首の太さ(W)よりも短いものを放射する請求項に記載の生体情報検出装置。
  7. 前記制御部は、前記送信部に、前記第1主送信電波として、周波数が前記第2主送信電波の周波数より小さいものを放射させる請求項1ないしのいずれか1つに記載の生体情報検出装置。
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