以下、本発明の理解を助けるためにより詳しく説明する。
本発明は、正極と、前記正極に対向して備えられた負極と、前記正極と負極との間に備えられ、化学式1で表される化合物および化学式2で表される化合物を含む有機物層を含む有機発光素子を提供する。
本明細書において、
は、他の置換基に連結される結合を意味する。
本明細書において、「置換または非置換の」という用語は、重水素;ハロゲン基;ニトリル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;カルボニル基;エステル基;イミド基;アミノ基;ホスフィンオキシド基;アルコキシ基;アリールオキシ基;アルキルチオキシ基;アリールチオキシ基;アルキルスルホキシ基;アリールスルホキシ基;シリル基;ホウ素基;アルキル基;シクロアルキル基;アルケニル基;アリール基;アラルキル基;アラルケニル基;アルキルアリール基;アルキルアミン基;アラルキルアミン基;ヘテロアリールアミン基;アリールアミン基;アリールホスフィン基;またはN、OおよびS原子のうちの1個以上を含むヘテロ環基からなる群から選択される1個以上の置換基で置換または非置換されるか、前記例示された置換基のうちの2以上の置換基が連結された置換または非置換されることを意味する。例えば、「2以上の置換基が連結された置換基」は、ビフェニル基であってもよい。すなわち、ビフェニル基は、アリール基であってもよく、2個のフェニル基が連結された置換基と解釈されてもよい。
本明細書において、カルボニル基の炭素数は特に限定されないが、炭素数1~40であることが好ましい。具体的には、下記のような構造の化合物であってもよいが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、エステル基は、エステル基の酸素が炭素数1~25の直鎖、分枝鎖もしくは環鎖アルキル基、または炭素数6~25のアリール基で置換されていてもよい。具体的には、下記構造式の化合物であってもよいが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、イミド基の炭素数は特に限定されないが、炭素数1~25であることが好ましい。具体的には、下記のような構造の化合物であってもよいが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、シリル基は、具体的には、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t-ブチルジメチルシリル基、ビニルジメチルシリル基、プロピルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、ジフェニルシリル基、フェニルシリル基などがあるが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、ホウ素基は、具体的には、トリメチルホウ素基、トリエチルホウ素基、t-ブチルジメチルホウ素基、トリフェニルホウ素基、フェニルホウ素基などがあるが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、ハロゲン基の例としては、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素がある。
本明細書において、前記アルキル基は、直鎖もしくは分枝鎖であってもよく、炭素数は特に限定されないが、1~40であることが好ましい。一実施形態によれば、前記アルキル基の炭素数は1~20である。また一つの実施形態によれば、前記アルキル基の炭素数は1~10である。また一つの実施形態によれば、前記アルキル基の炭素数は1~6である。アルキル基の具体的な例としては、メチル、エチル、プロピル、n-プロピル、イソプロピル、ブチル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、1-メチル-ブチル、1-エチル-ブチル、ペンチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、ヘキシル、n-ヘキシル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、4-メチル-2-ペンチル、3,3-ジメチルブチル、2-エチルブチル、ヘプチル、n-ヘプチル、1-メチルヘキシル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、オクチル、n-オクチル、tert-オクチル、1-メチルヘプチル、2-エチルヘキシル、2-プロピルペンチル、n-ノニル、2,2-ジメチルヘプチル、1-エチル-プロピル、1,1-ジメチル-プロピル、イソヘキシル、2-メチルペンチル、4-メチルヘキシル、5-メチルヘキシルなどがあるが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、前記アルケニル基は、直鎖もしくは分枝鎖であってもよく、炭素数は特に限定されないが、2~40であることが好ましい。一実施形態によれば、前記アルケニル基の炭素数は2~20である。また一つの実施形態によれば、前記アルケニル基の炭素数は2~10である。また一つの実施形態によれば、前記アルケニル基の炭素数は2~6である。具体的な例としては、ビニル、1-プロペニル、イソプロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、3-メチル-1-ブテニル、1,3-ブタジエニル、アリル、1-フェニルビニル-1-イル、2-フェニルビニル-1-イル、2,2-ジフェニルビニル-1-イル、2-フェニル-2-(ナフチル-1-イル)ビニル-1-イル、2,2-ビス(ジフェニル-1-イル)ビニル-1-イル、スチルベニル基、スチレニル基などがあるが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、シクロアルキル基は特に限定されないが、炭素数3~60であることが好ましく、一実施形態によれば、前記シクロアルキル基の炭素数は3~30である。また一つの実施形態によれば、前記シクロアルキル基の炭素数は3~20である。また一つの実施形態によれば、前記シクロアルキル基の炭素数は3~6である。具体的には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、3-メチルシクロペンチル、2,3-ジメチルシクロペンチル、シクロヘキシル、3-メチルシクロヘキシル、4-メチルシクロヘキシル、2,3-ジメチルシクロヘキシル、3,4,5-トリメチルシクロヘキシル、4-tert-ブチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどがあるが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、アリール基は特に限定されないが、炭素数6~60であることが好ましく、単環式アリール基または多環式アリール基であってもよい。一実施形態によれば、前記アリール基の炭素数は6~30である。一実施形態によれば、前記アリール基の炭素数は6~20である。前記単環式アリール基としては、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基などであってもよいが、これらに限定されるものではない。前記多環式アリール基としては、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基、ピレニル基、ペリレニル基、クリセニル基、フルオレニル基などであってもよいが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、フルオレニル基は置換されていてもよく、置換基2個が互いに結合してスピロ構造を形成してもよい。前記フルオレニル基が置換される場合、
などであってもよい。但し、これらに限定されるものではない。
本明細書において、ヘテロ環基は、異種元素としてO、N、SiおよびSのうちの1個以上を含むヘテロ環基であって、炭素数は特に限定されないが、炭素数2~60であることが好ましい。ヘテロ環基の例としては、チオフェン基、フラニル基、ピロール基、イミダゾール基、チアゾール基、オキサゾール基、オキサジアゾール基、トリアゾル基、ピリジル基、ビピリジル基、ピリミジル基、トリアジニル基、アクリジニル基、ピリダジニル基、ピラジニル基、キノリニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、フタラジニル基、ピリドピリミジニル基、ピリドピラジニル基、ピラジノピラジニル基、イソキノリル基、インドール基、カルバゾール基、ベンゾオキサゾール基、ベンゾイミダゾール基、ベンゾチアゾール基、ベンゾカルバゾール基、ベンゾチオフェン基、ジベンゾチオフェン基、ベンゾフラニル基、フェナントロリン基(phenanthroline)、イソオキサゾリル基、チアジアゾリル基、フェノチアジニル基、およびジベンゾフラニル基などがあるが、これらにのみ限定されるものではない。
本明細書において、アラルキル基、アラルケニル基、アルキルアリール基、アリールアミン基中のアリール基は、上述したアリール基に関する説明が適用可能である。本明細書において、アラルキル基、アルキルアリール基、アルキルアミン基中のアルキル基は、上述したアルキル基に関する説明が適用可能である。本明細書において、ヘテロアリールアミン中のヘテロアリールは、上述したヘテロ環基に関する説明が適用可能である。本明細書において、アラルケニル基中のアルケニル基は、上述したアルケニル基に関する説明が適用可能である。本明細書において、アリーレンは、2価の基であることを除けば、上述したアリール基に関する説明が適用可能である。本明細書において、ヘテロアリーレンは、2価の基であることを除けば、上述したヘテロ環基に関する説明が適用可能である。本明細書において、炭化水素環は1価の基ではなく、2個の置換基が結合して形成したことを除けば、上述したアリール基またはシクロアルキル基に関する説明が適用可能である。本明細書において、ヘテロ環は1価の基ではなく、2個の置換基が結合して形成したことを除けば、上述したヘテロ環基に関する説明が適用可能である。
本発明は、前記正極と対向して備えられた負極と、前記正極と負極との間に備えられた1層以上の有機物層とを含み、前記有機物層は、前記化学式1で表される化合物および前記化学式2で表される化合物を含む有機発光素子を提供する。
前記有機発光素子は、発光層のホスト材料に前記化学式1で表される化合物および前記化学式2で表される化合物を使用して、有機発光素子において効率の向上、低い駆動電圧および/または寿命特性を向上させることができる。
以下、各構成別に本発明を詳しく説明する。
正極および負極
前記正極物質としては、通常有機物層への正孔注入が円滑となるように仕事関数の大きい物質が好ましい。前記正極物質の具体的な例としては、バナジウム、クロム、銅、亜鉛、金などの金属またはこれらの合金;亜鉛酸化物、インジウム酸化物、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)などの金属酸化物;ZnO:AlまたはSNO2:Sbなどの金属と酸化物との組み合わせ;ポリ(3-メチルチオフェン)、ポリ[3,4-(エチレン-1,2-ジオキシ)チオフェン](PEDOT)、ポリピロールおよびポリアニリンなどの導電性高分子などがあるが、これらにのみ限定されるものではない。
前記負極物質としては、通常有機物層への電子注入が容易となるように仕事関数の小さい物質であることが好ましい。前記負極物質の具体的な例としては、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、チタニウム、インジウム、イットリウム、リチウム、ガドリニウム、アルミニウム、銀、スズおよび鉛などの金属、またはこれらの合金;LiF/AlまたはLiO2/Alなどの多層構造物質などがあるが、これらにのみ限定されるものではない。
また、前記正極上には正孔注入層をさらに含む。前記正孔注入層は正孔注入物質からなり、正孔注入物質としては、正孔を輸送する能力を有し、正極からの正孔注入効果、発光層または発光材料に対して優れた正孔注入効果を有し、発光層で生成された励起子の電子注入層または電子注入材料への移動を防止し、また、薄膜形成能力の優れた化合物が好ましい。
正孔注入物質のHOMO(highest occupied molecular orbital)が正極物質の仕事関数と周辺有機物層のHOMOとの間であることが好ましい。正孔注入物質の具体的な例としては、金属ポルフィリン(porphyrin)、オリゴチオフェン、アリールアミン系の有機物、ヘキサニトリルヘキサアザトリフェニレン系の有機物、キナクリドン(quinacridone)系の有機物、ペリレン(perylene)系の有機物、アントラキノンおよびポリアニリンとポリチオフェン系の導電性高分子などがあるが、これらにのみ限定されるものではない。
発光層
前記発光層に含まれる発光物質としては、正孔調節層と電子輸送層から正孔および電子の輸送をそれぞれ受けて結合させることにより可視光線領域の光を発し得る物質であって、蛍光や燐光に対する量子効率の良い物質が好ましい。
前記発光層は、ホスト材料およびドーパント材料を含み、特に本発明のホスト材料としては、前記化学式1で表される化合物および前記化学式2で表される化合物を含む。
前記化学式1は、下記化学式1-A、1-Bおよび1-Cで表される化合物の中から選択されるいずれか1つであり得る。
上記化学式1-A、1-Bおよび1-C中、
X1、X2、X3、Ar1、Ar2、AおよびBに対する説明は先に定義した通りである。
前記化学式1中、X1~X3は全てNであり得る。
前記化学式1中、Ar1およびAr2はそれぞれ独立して、下記で構成される群から選択されるいずれか1つであり得る。
前記化学式1-1は、下記化合物で構成される群から選択される。
前記化学式1で表される化合物は、下記化合物で構成される群から選択される。
前記化学式1で表される化合物は、下記反応式1または反応式2のような製造方法で製造することができる。前記製造方法は、後述する製造例でさらに具体化される。
[反応式1]
[反応式2]
上記反応式1および反応式2中、Qを除いた残りの定義は先に定義した通りであり、Qはハロゲンであり、より好ましくは、臭素または塩素である。前記反応は鈴木カップリング反応であって、パラジウム触媒と塩基の存在下で行うことが好ましく、鈴木カップリング反応のための反応基は当業界で公知のものによって変更可能である。前記製造方法は、後述する製造例でさらに具体化される。
また、前記ホスト材料としては、前記化学式1で表される化合物と前記化学式2で表される化合物を共に使用することができる。
前記化学式2で表される化合物は、下記化学式2-1で表される化合物であり得る。
[化学式2-1]
上記Ar3、Ar4、L1およびL2に対する説明は先に定義した通りである。
前記化学式2中、Ar3およびAr4はそれぞれ独立して、以下で構成される群から選択されるいずれか1つであり得る。
前記化学式2中、L1およびL2はそれぞれ独立して、単結合または下記で構成される群から選択されるいずれか1つであり得る。
前記化学式2中、R11~R14は水素であり得る。
前記化学式2で表される化合物は、下記化合物で構成される群から選択される。
前記化学式2で表される化合物は、下記反応式3のような製造方法で製造することができる。前記製造方法は、後述する製造例でさらに具体化される。
[反応式3]
上記反応式3中、Q'を除いた残りの定義は先に定義した通りであり、Qはハロゲンであり、より好ましくは、臭素または塩素である。前記反応は鈴木カップリング反応であって、パラジウム触媒と塩基の存在下で行うことが好ましく、鈴木カップリング反応のための反応基は当業界で公知のものによって変更可能である。前記製造方法は、後述する製造例でさらに具体化される。
前記発光層は、前記化学式1で表される化合物および化学式2で表される化合物以外に本発明の属する技術分野において知られているホスト材料をさらに含み得る。このようなホスト材料の具体的な例としては、縮合芳香族環誘導体またはヘテロ環含有化合物などがある。具体的には、縮合芳香族環誘導体としては、アントラセン誘導体、ピレン誘導体、ナフタレン誘導体、ペンタセン誘導体、フェナントレン化合物、フルオランテン化合物などがあり、ヘテロ環含有化合物としては、カルバゾール誘導体、ジベンゾフラン誘導体、ラダー型フラン化合物、ピリミジン誘導体などがあるが、これらに限定されない。
一方、前記発光層はドーパント材料をさらに含み得る。ドーパント材料としては、芳香族アミン誘導体、スチリルアミン化合物、ホウ素錯体、フルオランテン化合物、金属錯体などがある。具体的には、芳香族アミン誘導体としては、置換または非置換のアリールアミノ基を有する縮合芳香族環誘導体であって、アリールアミノ基を有するピレン、アントラセン、クリセン、ペリフランテンなどがあり、スチリルアミン化合物としては、置換または非置換のアリールアミンに少なくとも1個のアリールビニル基が置換されている化合物で、アリール基、シリル基、アルキル基、シクロアルキル基、およびアリールアミノ基からなる群より1または2以上選択される置換基が置換または非置換される。具体的には、スチリルアミン、スチリルジアミン、スチリルトリアミン、スチリルテトラアミンなどがあるが、これらに限定されない。また、金属錯体としては、イリジウム錯体、白金錯体などがあるが、これらに限定されない。
例えば、前記ドーパントは、下記Dp-1~Dp-38で表される化合物の中から選択されるいずれか1つであり得る。
正孔輸送層
前記正孔輸送層は、正極または正極上に形成された正孔注入層から正孔を受け取って発光層まで正孔を輸送する層で、正孔輸送物質としては、正極や正孔注入層から正孔輸送を受けて発光層に移し得る物質で、正孔に対する移動性の大きい物質が好適である。
具体的な例としては、アリールアミン系の有機物、導電性高分子、および共役部分と非共役部分が共に存在するブロック共重合体などがあるが、これらにのみ限定されるものではない。
正孔調節層
前記正孔調節層は、有機発光素子において発光層のエネルギー準位に応じて、正孔の移動度を調節する役割を果たす層を意味する。
電子輸送層
前記電子輸送層は、電子注入層から電子を受け取って発光層まで電子を輸送する層で、電子輸送物質としては、負極から電子注入をよく受けて発光層に移し得る物質であって、電子に対する移動性の大きい物質が好適である。具体的な例としては、8-ヒドロキシキノリンのAl錯体;Alq3を含む錯体;有機ラジカル化合物;ヒドロキシフラボン-金属錯体などがあるが、これらにのみ限定されるものではない。電子輸送層は、従来技術により使用されているような、任意の所望するカソード物質と共に使用可能である。特に、適切なカソード物質の例は、低い仕事関数を有し、アルミニウム層またはシルバー層が後に続く通常の物質である。具体的には、セシウム、バリウム、カルシウム、イッテルビウム、およびサマリウムであり、各場合、アルミニウム層またはシルバー層が後に続く。
電子注入層
本発明に係る有機発光素子は、必要に応じて電子輸送層と負極との間に電子注入層を含み得る。前記電子注入層は電極から電子を注入する層で、電子を輸送する能力を有し、負極からの電子注入効果、発光層または発光材料に対して優れた電子注入効果を有し、発光層で生成された励起子の正孔注入層への移動を防止し、また、薄膜形成能力の優れた化合物が好ましい。具体的には、フルオレノン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオキシド、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、ペリレンテトラカルボン酸、フルオレニリデンメタン、アントロンなどとそれらの誘導体、金属錯体化合物、および含窒素5員環誘導体などがあるが、これらに限定されない。
前記金属錯体化合物としては、8-ヒドロキシキノリナトリチウム、ビス(8-ヒドロキシキノリナト)亜鉛、ビス(8-ヒドロキシキノリナト)銅、ビス(8-ヒドロキシキノリナト)マンガン、トリス(8-ヒドロキシキノリナト)アルミニウム、トリス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)アルミニウム、トリス(8-ヒドロキシキノリナト)ガリウム、ビス(10-ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム、ビス(10-ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)亜鉛、ビス(2-メチル-8-キノリナト)クロロガリウム、ビス(2-メチル-8-キノリナト)(o-クレゾラート)ガリウム、ビス(2-メチル-8-キノリナト)(1-ナフトラート)アルミニウム、ビス(2-メチル-8-キノリナト)(2-ナフトラート)ガリウムなどがあるが、これらに限定されない。
有機発光素子
本発明に係る有機発光素子の構造を図1および図2に示す。図1は、基板1、正極2、発光層3、および負極4からなる有機発光素子の例を示す図である。この構造において、前記化学式1および化学式2で表される化合物は前記発光層に含まれ得る。
図2は、基板1、正極2、正孔注入層5、正孔輸送層6、電子抑制層7、発光層3、正孔阻止層8、電子注入および輸送層9、および負極4からなる有機発光素子の例を示す図である。この構造において、前記化学式1および化学式2で表される化合物は、前記正孔注入層、正孔輸送層、電子抑制層、発光層、正孔阻止層、電子注入および輸送層のうちの1層以上に含まれる。具体的には、前記有機物層は発光層を含み得、前記発光層は2種以上のホスト物質を含み得る。この時、前記2種以上のホスト物質は前記化学式1および化学式2で表される化合物を含み得る。
本発明に係る有機発光素子は、上述した構成を順次積層させて製造することができる。この時、スパッタリング法(sputtering)や電子ビーム蒸発法(e-beam evaporation)などのPVD(physical Vapor Deposition)方法を用いて、基板上に金属または導電性を有する金属酸化物またはこれらの合金を蒸着させて正極を形成し、その上に上述した各層を形成した後、その上に負極として用いられる物質を蒸着させて製造することができる。この方法以外にも、基板上に、負極物質から有機物層、正極物質を順に蒸着させて有機発光素子を作ることができる。また、発光層は、ホストおよびドーパントを真空蒸着法のみならず、溶液塗布法によって形成され得る。ここで、溶液塗布法とは、スピンコーティング、ディップコーティング、ドクターブレーディング、インクジェットプリンティング、スクリーンプリンティング、スプレー法、ロールコーティングなどを意味するが、これらにのみ限定されるものではない。
この方法以外にも、基板上に、負極物質から有機物層、正極物質を順に蒸着させて有機発光素子を製造することができる(WO2003/012890)。但し、製造方法はこれに限定されるものではない。
一方、本発明に係る有機発光素子は、使用される材料によって、前面発光型、後面発光型、または両面発光型であり得る。
以下、上述した有機発光素子の製造を実施例により具体的に説明する。但し、下記の実施例は本発明を例示したものに過ぎず、本発明の範囲がこれらによって限定されるものではない。
製造例1-1:中間体aの製造
1)中間体a-1の製造
ナフタレン-2-アミン(naphthalen-2-amine、300.0g、1.0eq)、1-ブロモ-2-ヨードベンゼン(1-bromo-2-iodobenzene 592.7g、1.0eq)、ナトリウムtert-ブトキシド(NaOtBu、302.0g、1.5eq)、酢酸パラジウム(Pd(OAc)2、4.70g、0.01eq)、キサントホス(Xantphos、12.12g、0.01eq)を1,4-ジオキサン(1,4-dioxane、5L)に溶かして還流および攪拌した。3時間後、反応が終了すると減圧して溶媒を除去した。その後、酢酸エチル(Ethyl acetate)に完全に溶かして水で洗浄し、再び減圧して溶媒を70%程度除去した。再び還流状態でヘキサン(Hexane)を入れて結晶を落として冷却した後、ろ過した。これをカラムクロマトグラフィーを用いて、中間体a-1を得た(443.5g、収率71%、[M+H]+=299)。
2)中間体a(5H-benzo[b]carbazole)の製造
中間体a-1(443.5g、1.0eq)にビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(Pd(t-Bu3P)2、8.56g、0.01eq)、炭酸カリウム(K2CO3、463.2g、2.00eq)をジエチルアセトアミド(Dimethylacetamide、4L)に入れて、還流および攪拌した。3時間後、反応物に水を注いで結晶を落としてろ過した。ろ過した固体を1,2-ジクロロベンゼンに完全に溶かした後、水で洗浄し、生成物が溶けている溶液を減圧濃縮して結晶を落として冷却した後、ろ過した。これをカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体a(5H-benzo[b]carbazole)を得た(174.8g、収率48%、[M+H]+=218)。
製造例1-2:中間体bの製造
1-ブロモ-2-ヨードベンゼンの代わりに1-ブロモ-2-ヨードナフタレン(1-bromo-2-iodonaphthalene)を使用したことを除いては、前記製造例1-1の製造方法と同様の方法で、下記中間体b(7H-dibenzo[b,g]carbazole)を得た。
製造例1-3:中間体cの製造
1-ブロモ-2-ヨードベンゼンの代わりに2,3-ジブロモナフタレン(2,3-dibromonaphthalene)を使用したことを除いては、前記製造例1-1の製造方法と同様の方法で、下記中間体c(6H-dibenzo[b,h]carbazole)を得た。
製造例1-4:中間体dの製造
1-ブロモ-2-ヨードベンゼンの代わりに2-ブロモ-1-ヨードナフタレン(2-bromo-1-iodonaphthalene)を使用したことを除いては、前記製造例1の製造方法と同様の方法で、下記中間体d(13H-dibenzo[a,h]carbazole)を製造した。
製造例1-5:中間体eの製造
1)中間体e-2の製造
1-ブロモ-3-フルオロ-2-ヨードベンゼン(1-bromo-3-fluoro-2-iodobenzene、200.0g、1.0eq)、(4-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)ボロン酸((4-chloro-2-hydroxyphenyl)boronic acid、82.3g、1.0eq)、炭酸カリウム(K2CO3、164.6g、2.0eq)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(Pd(PPh3)4、13.77g、0.02eq)をテトラヒドロフラン(THF、3L)に溶かして還流および攪拌した。2時間後、反応が終了すると減圧して溶媒を除去した。その後、酢酸エチル(Ethyl acetate)に完全に溶かして水で洗浄し、再び減圧して溶媒を80%程度除去した。再び還流状態でヘキサンを入れて結晶を落として冷却した後、ろ過した。これをカラムクロマトグラフィーを用いて、中間体e-2を得た(129.5g、収率72%、[M+H]+=300)。
2)中間体e-1の製造
中間体e-2(129.5g、1.0eq)と炭酸カリウム(K2CO3、118.5g、2.00eq)をジエチルアセトアミド(Dimethylacetamide、2L)に入れて、還流および攪拌した。1時間後、反応物に水を注いで結晶を落としてろ過した。ろ過した固体を酢酸エチル(Ethyl acetate)に完全に溶かして水で洗浄し、再び減圧して溶媒を70%程度除去した。再び還流状態でヘキサンを入れて結晶を落として冷却した後、ろ過した。これをカラムクロマトグラフィーを用いて、中間体e-1を得た(101.6g、収率84%、[M+H]+=280)。
3)中間体eの製造
中間体e-1(101.6g、1.0eq)、ビス(ピナコラート)ジボロン(Bis(pinacolato)diboron、119.1g、1.3eq)、1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン-パラジウム(II)ジクロリド(Pd(dppf)Cl2、5.28g、0.02eq)、酢酸カリウム(KOAc、40.4g、2.00eq)をジオキサン(dioxane、2L)に入れて、還流および攪拌した。3時間後、反応が終了すると減圧して溶媒を除去した。ろ過した固体をクロロホルム(CHCl3)に完全に溶かした後、水で洗浄し、生成物が溶けている溶液を減圧濃縮して溶媒を90%程度除去した。これを再び還流状態でエタノールを入れて結晶を落として冷却した後、ろ過して中間体eを得た(103.1g、収率87%、[M+H]+=329)。
製造例1-6:中間体fの製造
(4-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)ボロン酸の代わりに(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)ボロン酸((5-chloro-2-hydroxyphenyl)boronic acid)を使用したことを除いては、製造例1-5と同様の方法で、下記中間体fを製造した。
製造例1-7:中間体gの製造
1-ブロモ-3-フルオロ-2-ヨードベンゼンの代わりに3-ブロモ-1-フルオロ-2-ヨードナフタレン(3-bromo-1-fluoro-2-iodonaphthalene)を使用したことを除いては、製造例1-5と同様の方法で、中間体gを製造した。
製造例1-8:中間体hの製造
(4-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)ボロン酸の代わりに(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)ボロン酸を使用したことを除いては、製造例1-7と同様の方法で、中間体hを製造した。
製造例1-9:中間体iの製造
1-ブロモ-3-フルオロ-2-ヨードベンゼンの代わりに1-ブロモ-3-フルオロ-2-ヨードナフタレン(1-bromo-3-fluoro-2-iodonaphthalene)を使用したことを除いては、製造例1-5と同様の方法で、中間体iを製造した。
製造例1-10:中間体jの製造
(4-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)ボロン酸の代わりに(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)ボロン酸を使用したことを除いては、製造例1-9と同様の方法で、中間体jを製造した。
製造例2-1:化合物1の製造
窒素雰囲気下で中間体1-1(20.0g、46.2mmol)、中間体a(10.0g、46.2mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(sodium tert-butoxide、8.9g、92.4mmol)をキシレン(Xylene、400ml)に入れて、攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(bis(tri-tert-butylphosphine)palladium(0)、0.5g、0.9mmol)を投入した。2時間後、反応が終了したら常温に冷却し減圧して溶媒を除去した。その後、化合物を再びクロロホルムに完全に溶かして水で2回洗浄した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで処理した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物1を得た(14.7g、収率52%、MS:[M+H]+=615)。
製造例2-2:化合物2の製造
窒素雰囲気下で中間体2-1(20.0g、46.2mmol)、中間体a(10.0g、46.2mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(8.9g、92.4mmol)をキシレン(400ml)に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.5g、0.9mmol)を投入した。3時間後、反応が終了したら常温に冷却し減圧して溶媒を除去した。その後、化合物を再びクロロホルムに完全に溶かして水で2回洗浄した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで処理した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2を得た(19.3g、収率68%、MS:[M+H]+=615)。
製造例2-3:化合物3の製造
窒素雰囲気下で中間体3-1(20.0g、41.4mmol)、中間体a(9g、41.4mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(8g、82.8mmol)をキシレン(400ml)に入れて、攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.4g、0.8mmol)を投入した。3時間後、反応が終了したら常温に冷却し減圧して溶媒を除去した。その後、化合物を再びクロロホルムに完全に溶かして水で2回洗浄した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで処理した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物3を得た(16.8g、収率61%、MS:[M+H]+=665)。
製造例2-4:化合物4の製造
窒素雰囲気下で中間体4-1(20.0g、41.4mmol)、中間体a(9g、41.4mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(8g、82.8mmol)をキシレン(400ml)に入れて、攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.4g、0.8mmol)を投入した。2時間後、反応が終了したら常温に冷却し減圧して溶媒を除去した。その後、化合物を再びクロロホルムに完全に溶かして水で2回洗浄した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで処理した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物4を得た(16.2g、収率59%、MS:[M+H]+=665)。
製造例2-5:化合物5の製造
窒素雰囲気下で中間体5-1(20.0g、41.4mmol)、中間体a(9g、41.4mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(8g、82.8mmol)をキシレン(400ml)に入れて、攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.4g、0.8mmol)を投入した。2時間後、反応が終了したら常温に冷却し減圧して溶媒を除去した。その後、化合物を再びクロロホルムに完全に溶かして水で2回洗浄した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで処理した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物5を得た(13.7g、収率50%、MS:[M+H]+=665)。
製造例2-6:化合物6の製造
窒素雰囲気下で中間体6-1(20.0g、36.4mmol)、中間体b(9.7g、36.4mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(7g、72.8mmol)をキシレン(400ml)に入れて、攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.4g、0.7mmol)を投入した。3時間後、反応が終了したら常温に冷却し減圧して溶媒を除去した。その後、化合物を再びクロロホルムに完全に溶かして水で2回洗浄した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで処理した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物6を得た(14.8g、収率61%、MS:[M+H]+=665)。
製造例2-7:化合物7の製造
窒素雰囲気下で中間体7-1(20.0g、46.2mmol)、中間体b(12.3g、46.2mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(8.9g、92.4mmol)をキシレン(Xylene、400ml)に入れて、攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.5g、0.9mmol)を投入した。2時間後、反応が終了したら常温に冷却し減圧して溶媒を除去した。その後、化合物を再びクロロホルムに完全に溶かして水で2回洗浄した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで処理した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物7を得た(18.4g、収率60%、MS:[M+H]+=665)。
製造例2-8:化合物8の製造
窒素雰囲気下で中間体8-1(20.0g、41.4mmol)、中間体b(11.1g、41.4mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(8g、82.8mmol)をキシレン(Xylene、400ml)に入れて、攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.4g、0.8mmol)を投入した。2時間後、反応が終了したら常温に冷却し減圧して溶媒を除去した。その後、化合物を再びクロロホルムに完全に溶かして水で2回洗浄した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで処理した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物8を得た(14.8g、収率50%、MS:[M+H]+=715)。
製造例2-9:化合物9の製造
窒素雰囲気下で中間体9-1(20.0g、46.2mmol)、中間体c(12.3g、46.2mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(8.9g、92.4mmol)をキシレン(Xylene、400ml)に入れて、攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.5g、0.9mmol)を投入した。2時間後、反応が終了したら常温に冷却し減圧して溶媒を除去した。その後、化合物を再びクロロホルムに完全に溶かして水で2回洗浄した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで処理した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物9を得た(17.8g、収率58%、MS:[M+H]+=665)。
製造例2-10:化合物10の製造
窒素雰囲気下で中間体10-1(20.0g、46.2mmol)、中間体c(12.3g、46.2mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(8.9g、92.4mmol)をキシレン(Xylene、400ml)に入れて、攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.5g、0.9mmol)を投入した。2時間後、反応が終了したら常温に冷却し減圧して溶媒を除去した。その後、化合物を再びクロロホルムに完全に溶かして水で2回洗浄した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで処理した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物10を得た(15.3g、収率50%、MS:[M+H]+=665)。
製造例2-11:化合物11の製造
窒素雰囲気下で中間体11-1(20.0g、41.4mmol)、中間体c(11.1g、41.4mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(8g、82.8mmol)をキシレン(Xylene、400ml)に入れて、攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.4g、0.8mmol)を投入した。3時間後、反応が終了したら常温に冷却し減圧して溶媒を除去した。その後、化合物を再びクロロホルムに完全に溶かして水で2回洗浄した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで処理した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物11を得た(16.9g、収率57%、MS:[M+H]+=715)。
製造例2-12:化合物12の製造
窒素雰囲気下で中間体12-1(20.0g、37.5mmol)、中間体d(10.0g、37.5mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(7.2g、75mmol)をキシレン(Xylene、400ml)に入れて、攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.4g、0.8mmol)を投入した。3時間後、反応が終了したら常温に冷却し減圧して溶媒を除去した。その後、化合物を再びクロロホルムに完全に溶かして水で2回洗浄した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで処理した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物12を得た(15.2g、収率53%、MS:[M+H]+=765)。
製造例2-13:化合物13の製造
窒素雰囲気下で中間体13-1(20.0g、40.9mmol)、中間体a(8.9g、40.9mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(7.9g、81.7mmol)をキシレン(Xylene、400ml)に入れて、攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.4g、0.8mmol)を投入した。3時間後、反応が終了したら常温に冷却し減圧して溶媒を除去した。その後、化合物を再びクロロホルムに完全に溶かして水で2回洗浄した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで処理した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物13を得た(15g、収率52%、MS:[M+H]+=706)。
製造例2-14:化合物14の製造
窒素雰囲気下で中間体14-1(20.0g、42.1mmol)、中間体a(9.1g、42.1mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(8.1g、84.1mmol)をキシレン(Xylene、400ml)に入れて、攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.4g、0.8mmol)を投入した。2時間後、反応が終了したら常温に冷却し減圧して溶媒を除去した。その後、化合物を再びクロロホルムに完全に溶かして水で2回洗浄した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで処理した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物14を得た(20.0g、収率69%、MS:[M+H]+=692)。
製造例2-15:化合物15の製造
窒素雰囲気下で中間体15-1(20.0g、31.7mmol)、中間体a(6.9g、31.7mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(6.1g、63.3mmol)をキシレン(Xylene、400ml)に入れて、攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.3g、0.6mmol)を投入した。3時間後、反応が終了したら常温に冷却し減圧して溶媒を除去した。その後、化合物を再びクロロホルムに完全に溶かして水で2回洗浄した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで処理した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物15を得た(18.5g、収率69%、MS:[M+H]+=848)。
製造例2-16:化合物16の製造
窒素雰囲気下で中間体16-1(20.0g、39.6mmol)、中間体c(10.6g、39.6mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(7.6g、79.1mmol)をキシレン(Xylene、400ml)に入れて、攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.4g、0.8mmol)を投入した。2時間後、反応が終了したら常温に冷却し減圧して溶媒を除去した。その後、化合物を再びクロロホルムに完全に溶かして水で2回洗浄した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで処理した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物16を得た(20.4g、収率67%、MS:[M+H]+=772)。
製造例2-17:化合物17の製造
窒素雰囲気下で中間体17-1(20.0g、39.6mmol)、中間体b(10.6g、39.6mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(7.6g、79.1mmol)をキシレン(Xylene、400ml)に入れて、攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.4g、0.8mmol)を投入した。3時間後、反応が終了したら常温に冷却し減圧して溶媒を除去した。その後、化合物を再びクロロホルムに完全に溶かして水で2回洗浄した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで処理した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物17を得た(21.3g、収率70%、MS:[M+H]+=772)。
製造例2-18:化合物18の製造
窒素雰囲気下で中間体18-1(20.0g、34.7mmol)、中間体a(7.5g、34.7mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(6.7g、69.5mmol)をキシレン(Xylene、400ml)に入れて、攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.4g、0.7mmol)を投入した。2時間後、反応が終了したら常温に冷却し減圧して溶媒を除去した。その後、化合物を再びクロロホルムに完全に溶かして水で2回洗浄した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで処理した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物18を得た(17.6g、収率64%、MS:[M+H]+=792)。
製造例2-19:化合物19の製造
窒素雰囲気下で中間体19-1(20.0g、39.6mmol)、中間体a(8.6g、39.6mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(7.6g、79.1mmol)をキシレン(Xylene、400ml)に入れて、攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.4g、0.8mmol)を投入した。2時間後、反応が終了したら常温に冷却し減圧して溶媒を除去した。その後、化合物を再びクロロホルムに完全に溶かして水で2回洗浄した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで処理した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物19を得た(17.4g、収率61%、MS:[M+H]+=722)。
製造例2-20:化合物20の製造
窒素雰囲気下で中間体20-1(20.0g、33.2mmol)、中間体a(7.2g、33.2mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(6.4g、66.5mmol)をキシレン(Xylene、400ml)に入れて、攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.3g、0.7mmol)を投入した。3時間後、反応が終了したら常温に冷却し減圧して溶媒を除去した。その後、化合物を再びクロロホルムに完全に溶かして水で2回洗浄した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで処理した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物20を得た(18.2g、収率67%、MS:[M+H]+=818)。
製造例2-21:化合物21の製造
窒素雰囲気下で中間体21-1(20.0g、36.4mmol)、中間体b(9.7g、36.4mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(7g、72.8mmol)をキシレン(Xylene、400ml)に入れて、攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.4g、0.7mmol)を投入した。3時間後、反応が終了したら常温に冷却し減圧して溶媒を除去した。その後、化合物を再びクロロホルムに完全に溶かして水で2回洗浄した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで処理した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物21を得た(18.1g、収率61%、MS:[M+H]+=816)。
製造例2-22:化合物22の製造
窒素雰囲気下で中間体22-1(20.0g、37.1mmol)、中間体a(8.1g、37.1mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(7.1g、74.1mmol)をキシレン(Xylene、400ml)に入れて、攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.4g、0.7mmol)を投入した。2時間後、反応が終了したら常温に冷却し減圧して溶媒を除去した。その後、化合物を再びクロロホルムに完全に溶かして水で2回洗浄した後、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで処理した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物22を得た(19g、収率68%、MS:[M+H]+=756)。
製造例3-1:化合物2-1の製造
窒素雰囲気下で中間体2-1-1(10.0g、25.2mmol)と中間体2-1-2(8g、27.7mmol)をテトラヒドロフラン(THF、200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(13.9g、100.7mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.3mmol)を投入した。3時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-1を製造した(9g、収率64%、MS:[M+H]+=561)。
製造例3-2:化合物2-2の製造
窒素雰囲気下で中間体2-2-1(10.0g、25.2mmol)と中間体2-2-2(8g、27.7mmol)をTHF(200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(13.9g、100.7mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.3mmol)を投入した。4時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-2を製造した(10.6g、収率66%、MS:[M+H]+=637)。
製造例3-3:化合物2-3の製造
窒素雰囲気下で中間体2-3-1(10.0g、25.2mmol)と中間体2-3-2(10.1g、27.7mmol)をTHF(200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(13.9g、100.7mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.3mmol)を投入した。4時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-3を製造した(9g、収率56%、MS:[M+H]+=637)。
製造例3-4:化合物2-4の製造
窒素雰囲気下で中間体2-4-1(10.0g、25.2mmol)と中間体2-4-2(9.3g、27.7mmol)をTHF(200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(13.9g、100.7mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.3mmol)を投入した。2時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-4を製造した(7.8g、収率51%、MS:[M+H]+=611)。
製造例3-5:化合物2-5の製造
窒素雰囲気下で中間体2-5-1(10.0g、25.2mmol)と中間体2-5-2(10.1g、27.7mmol)をTHF(200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(13.9g、100.7mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.3mmol)を投入した。4時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-5を製造した(10.4g、収率65%、MS:[M+H]+=637)。
製造例3-6:化合物2-6の製造
窒素雰囲気下で中間体2-6-1(10.0g、25.2mmol)と中間体2-6-2(11.4g、27.7mmol)をTHF(200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(13.9g、100.7mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.3mmol)を投入した。2時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-6を製造した(10.5g、収率61%、MS:[M+H]+=687)。
製造例3-7:化合物2-7の製造
窒素雰囲気下で中間体2-7-1(10.0g、22.4mmol)と中間体2-7-2(10.2g、24.6mmol)をTHF(200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(12.4g、89.5mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.2mmol)を投入した。3時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-7を製造した(11g、収率67%、MS:[M+H]+=737)。
製造例3-8:化合物2-8の製造
窒素雰囲気下で中間体2-8-1(10.0g、17.9mmol)と中間体2-8-2(5.6g、19.7mmol)をTHF(200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(9.9g、71.5mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.2mmol)を投入した。3時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-8を製造した(7.8g、収率60%、MS:[M+H]+=723)。
製造例3-9:化合物2-9の製造
窒素雰囲気下で中間体2-9-1(10.0g、21.1mmol)と中間体2-9-2(6.7g、23.3mmol)をTHF(200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(11.7g、84.6mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.2mmol)を投入した。3時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-9を製造した(7.4g、収率55%、MS:[M+H]+=637)。
製造例3-10:化合物2-10の製造
窒素雰囲気下で中間体2-10-1(10.0g、27mmol)と中間体2-10-2(10.0g、29.6mmol)をTHF(200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(14.9g、107.8mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.3mmol)を投入した。2時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-10を製造した(11g、収率70%、MS:[M+H]+=585)。
製造例3-11:化合物2-11の製造
窒素雰囲気下で中間体2-11-1(10.0g、27mmol)と中間体2-11-2(11.5g、29.6mmol)をTHF(200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(14.9g、107.8mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.3mmol)を投入した。2時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-11を製造した(11.5g、収率67%、MS:[M+H]+=635)。
製造例3-12:化合物2-12の製造
窒素雰囲気下で中間体2-12-1(10.0g、23.8mmol)と中間体2-12-2(8.8g、26.1mmol)をTHF(200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(13.1g、95mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.2mmol)を投入した。3時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-12を製造した(10.4g、収率69%、MS:[M+H]+=635)。
製造例3-13:化合物2-13の製造
窒素雰囲気下で中間体2-13-1(10.0g、24.3mmol)と中間体2-13-2(11.1g、26.8mmol)をTHF(200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(13.5g、97.3mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.2mmol)を投入した。2時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-13を製造した(9g、収率53%、MS:[M+H]+=701)。
製造例3-14:化合物2-14の製造
窒素雰囲気下で中間体2-14-1(10.0g、24.3mmol)と中間体2-14-2(7.7g、26.8mmol)をTHF(200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(13.5g、97.3mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.2mmol)を投入した。3時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-14を製造した(8.9g、収率64%、MS:[M+H]+=575)。
製造例3-15:化合物2-15の製造
窒素雰囲気下で中間体2-15-1(10.0g、24.3mmol)と中間体2-15-2(9g、26.8mmol)をTHF(200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(13.5g、97.3mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.2mmol)を投入した。4時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-15を製造した(8.4g、収率55%、MS:[M+H]+=625)。
製造例3-16:化合物2-16の製造
窒素雰囲気下で中間体2-16-1(10.0g、24.3mmol)と中間体2-16-2(11.1g、26.8mmol)をTHF(200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(13.5g、97.3mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.2mmol)を投入した。2時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-16を製造した(11.2g、収率66%、MS:[M+H]+=701)。
製造例3-17:化合物2-17の製造
窒素雰囲気下で中間体2-17-1(10.0g、24.3mmol)と中間体2-17-2(10.1g、26.8mmol)をTHF(200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(13.5g、97.3mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.2mmol)を投入した。3時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-17を製造した(10.0g、収率62%、MS:[M+H]+=665)。
製造例3-18:化合物2-18の製造
窒素雰囲気下で中間体2-18-1(10.0g、24.3mmol)と中間体2-18-2(10.5g、26.8mmol)をTHF(200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(13.5g、97.3mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.2mmol)を投入した。2時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-18を製造した(9.8g、収率59%、MS:[M+H]+=681)。
製造例3-19:化合物2-19の製造
窒素雰囲気下で中間体2-19-1(10.0g、24.3mmol)と中間体2-19-2(10.5g、26.8mmol)をTHF(200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(13.5g、97.3mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.2mmol)を投入した。3時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-19を製造した(11.4g、収率69%、MS:[M+H]+=681)。
製造例3-20:化合物2-20の製造
窒素雰囲気下で中間体2-20-1(10.0g、23.4mmol)と中間体2-20-2(9.4g、25.8mmol)をTHF(200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(12.9g、93.7mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.2mmol)を投入した。2時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-20を製造した(9g、収率58%、MS:[M+H]+=667)。
製造例3-21:化合物2-21の製造
窒素雰囲気下で中間体2-21-1(10.0g、23.4mmol)と中間体2-21-2(10.6g、25.8mmol)をTHF(200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(12.9g、93.7mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.2mmol)を投入した。4時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-21を製造した(10.7g、収率64%、MS:[M+H]+=717)。
製造例3-22:化合物2-22の製造
窒素雰囲気下で中間体2-22-1(10.0g、23.4mmol)と中間体2-22-2(11.3g、25.8mmol)をTHF(200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(12.9g、93.7mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.2mmol)を投入した。3時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-22を製造した(9g、収率52%、MS:[M+H]+=743)。
製造例3-23:化合物2-23の製造
窒素雰囲気下で中間体2-23-1(10.0g、23.4mmol)と中間体2-23-2(10.1g、25.8mmol)をTHF(200ml)に入れて攪拌し、炭酸カリウム(12.9g、93.7mmol)を水に溶かして投入し、十分に攪拌および還流した。その後、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g、0.2mmol)を投入した。4時間反応後、常温に冷却し有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留した。これを再びクロロホルムに溶かし、水で2回洗浄した後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムを入れて攪拌した後、ろ過して濾液を減圧蒸留した。濃縮した化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2-23を製造した(9.1g、収率56%、MS:[M+H]+=697)。
実施例1
ITO(indium tin oxide)が1,000Åの厚さに薄膜コーティングされたガラス基板を洗剤を溶かした蒸留水に入れて超音波洗浄した。この時、洗剤としてはフィッシャー社(Fischer Co.)製品を使用し、蒸留水としてはミリポア社(Millipore Co.)製品のフィルタ(Filter)で2次ろ過した蒸留水を使用した。ITOを30分間洗浄した後、蒸留水で2回繰り返し超音波洗浄を10分間進行した。蒸留水洗浄が終わった後、イソプロピルアルコール、アセトン、メタノールの溶剤で超音波洗浄をし乾燥させた後、プラズマ洗浄機に輸送させた。また、酸素プラズマを用いて前記基板を5分間洗浄した後、真空蒸着機に基板を輸送させた。
こうして準備されたITO透明電極上に、正孔注入層として下記HI-1化合物を1150Åの厚さに形成し、下記A-1化合物を1.5%の濃度でpドーピングした。前記正孔注入層上に、下記HT-1化合物を真空蒸着して膜厚800Åの正孔輸送層を形成した。次いで、前記正孔輸送層上に、膜厚150Åで下記EB-1化合物を真空蒸着して電子抑制層を形成した。次いで、前記EB-1蒸着膜上に、ホスト物質として前記製造例2-1で製造された化合物1、前記製造例3-1で製造された化合物2-1を1:1の重量比で共蒸着し、ドーパントDp-7化合物を98:2(ホスト:ドーパント)の重量比で真空蒸着して400Å厚さの赤色発光層を形成した。前記発光層上に、膜厚30Åで下記HB-1化合物を真空蒸着して正孔阻止層を形成した。次いで、前記正孔阻止層上に、下記ET-1化合物と下記LiQ化合物を2:1の重量比で真空蒸着して300Åの厚さに電子注入および輸送層を形成した。前記電子注入および輸送層上に順次的に12Åの厚さにフッ化リチウム(LiF)と1,000Åの厚さにアルミニウムを蒸着して負極を形成した。
上記の過程で、有機物の蒸着速度は0.4~0.7Å/secを維持し、負極のフッ化リチウムは0.3Å/sec、アルミニウムは2Å/secの蒸着速度を維持し、蒸着時の真空度は2×10-7~5×10-6torrを維持して、有機発光素子を製作した。
実施例2~88および比較例1~56
実施例1の有機発光素子で使用された化合物1および化合物2-1の代わりに下記表1~表5にそれぞれ記載された第1ホストおよび第2ホストを1:1で共蒸着して使用したことを除いては、前記実施例1と同様の方法で有機発光素子を製造した。
この時、比較例1~56で使用された化合物C-1~C-14は以下の通りである。
前記実施例および比較例において有機発光素子を10mA/cm2の電流密度で電圧と効率を測定し、50mA/cm2の電流密度で寿命を測定してその結果を下記表1~表5に示す。この時、T95は、初期輝度に対して95%となる時間(hr)を意味する。
前記表1~表5を参照すると、実施例においては電子抑制層に前記EB-1を使用し、赤色発光層に前記化学式1の化合物、前記化学式2の化合物、およびドーパントはDp-7を使用することで、比較例における有機発光素子に比べて駆動電圧が低く、効率および寿命が高いことを確認した。したがって、第1ホストである前記化学式1の化合物と第2ホストである前記化学式2の化合物の組み合わせを使用する場合、赤色発光層内の赤色ドーパントへのエネルギー伝達がよく行われて、有機発光素子の効率および寿命が効果的に上昇することを予測できる。さらに、実施例は、比較例に比べて電子と正孔に対する安定度が高いことを予測でき、また、第2ホストを使用することにより正孔の量が多くなりながら赤色発光層内に電子と正孔がさらに安定した均衡を維持することになり、これにより、効率および寿命がもっと上昇することを予測できる。すなわち、前記化学式1の化合物と前記化学式2の化合物を共蒸着して赤色発光層のホストに使用する場合、有機発光素子の駆動電圧、発光効率および寿命特性を改善できることを確認した。