JP7154724B2 - ダンパ装置 - Google Patents
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ドライブプレート221とドリブンプレート222は、共通の回転軸X上で相対回転可能に設けられており、ドライブプレート221とドリブンプレート222は、回転軸X周りの周方向に沿って設けられたスプリングSpを介して、回転伝達可能に連結されている。
外径側摩擦板233は、フロントカバー211に固定された筒状部材235の内周にスプライン嵌合しており、内径側摩擦板232は、ドライブプレート221にビス留めされた筒状部材236の外周にスプライン嵌合している。
そして、回転軸X方向に移動したピストン234により、内径側摩擦板232と外径側摩擦板233とが相対回転不能に締結されると、フロントカバー211の回転が、クラッチ装置230を介して、ドライブプレート221に伝達される。
そのため、スプリングSpは、外径側に位置するドライブプレート221の規制片221aと、サイドプレート223の規制片223aに、回転による遠心力で圧接している。
そうすると、内径側摩擦板232を支持する筒状部材236もまた、フロントカバー211に近づく方向に変位することになるが、図4の場合には、筒状部材236のフロントカバー211側に、クラッチ装置230のピストン234が位置している。
そのため、駆動源の回転駆動力がクラッチを介してドライブプレートに入力されるダンパ装置において、ダンパ装置の回転軸方向の厚みを抑えられるようにすることが求められている。
共通の回転軸上で相対回転可能に設けられていると共に、
前記回転軸方向で対向配置されたドライブプレートおよびドリブンプレートと、
前記ドライブプレートと前記ドリブンプレートとを回転伝達可能に連結するスプリングと、を有し、
前記ドライブプレートは前記スプリングと前記回転軸方向にオーバーラップする位置に規制片を有し、
前記規制片は前記スプリングの外径側で前記回転軸方向の形状に沿ってフロントカバー側に傾斜する形状を成し、
前記ドリブンプレートの内径側を支持すると共に、
前記回転軸上で回転伝達軸に連結された連結部材と、を有すると共に、
駆動源の回転駆動力がクラッチ装置を介して前記ドライブプレートに入力されるダンパ装置であって、
前記連結部材の外周に、前記回転軸の径方向外側に延出する延出壁を設け、
前記ドライブプレートの内径側を、
前記回転軸方向における前記延出壁と前記ドリブンプレートの間に位置させると共に、
前記延出壁の前記径方向の高さを、
前記ドライブプレートの内周端よりも外径側に及ぶ高さに設定し、
前記ドリブンプレートの内径側には、
当該ドリブンプレートと前記ドライブプレートとの間を内径側に延びる脚部が設けられており、
前記脚部には、前記連結部材に外挿されるボス部が設けられており、
前記ボス部は、前記ドライブプレートの内周端よりも内径側で、
前記延出壁に前記回転軸方向から対向している構成のダンパ装置とした。
これにより、ドライブプレートの変位を考慮してクラッチ装置側に設けていた回転軸方向の隙間をより狭めることができるので、ダンパ装置の回転軸方向の厚みを抑えることができる。
図1は、実施形態にかかるロックアップ装置2を説明する図であって、ロックアップ装置2周りを拡大して示した断面図である。
図2は、ロックアップ装置2の要部を説明する図である。図2の(a)は、クラッチハブ44とドリブンプレート32との連結部周りを拡大した図であり、図2の(b)は、規制壁123の作用を説明する図である。
ドライブプレート31とドリブンプレート32は、共通の回転軸X上で相対回転可能に設けられており、ドライブプレート31とドリブンプレート32は、回転軸X周りの周方向に沿って設けられたスプリングSpを介して、回転伝達可能に連結されている。
支持孔320は、回転軸X周りの周方向に所定間隔で複数設けられており、回転軸X方向から見て支持孔320の各々は、回転軸X周りの周方向に沿う弧状を成している。
これらドライブプレート31とサイドプレート33とにより、支持孔320に配置されたスプリングSpの回転軸X方向への大きな変位と、支持孔320からの脱落が阻止されている。
タービンハブ12は、連結部121の内径側に、円筒状の嵌合部122を有しており、この嵌合部122は、図示しない変速機構部の入力軸10の外周にスプライン嵌合している。
サイドプレート33は、回転軸X方向から見てリング状を成す板状部材であり、このサイドプレート33の外径側には、スプリングSpの回転軸X方向へ移動を規制するための規制片332、332が設けられている。
この連結部121では、ドリブンプレート32の内径側の接続部321が、タービンランナ13寄りの位置(図中、右寄りの位置)で支持されている。連結部121では、フロントカバー11側の端部に、規制壁123が設けられている。
規制壁123は、連結部121の外周から径方向外側に直線状に延出している。連結部121では、回転軸X周りの周方向の全周に亘って規制壁123が設けられており、規制壁123は、回転軸X周りの周方向の全周に亘って所定高さhで形成されている。
ドリブンプレート32の外径側がフロントカバー11に近づく方向に傾くと、ボス部322aを規制壁123に当接させた脚部322から、ドリブンプレート32に反力が入力されて、ドリブンプレート32のフロントカバー11側への変位と、傾きが規制される。
そのため、ドライブプレート31の連結部311は、脚部322との干渉を避けるために、外径側の円盤部310よりも、ドリブンプレート32から離れた位置を回転軸Xの径方向に直線状に延びている。
連結部311の外径側の円盤部310は、連結部311よりもドリブンプレート32側の位置を、回転軸Xの径方向に直線状に延びている。
よって、ドリブンプレート32の脚部322は、連結部311と円盤部310との境界よりも内径側の位置から、内径側(回転軸X側)に延びている。
規制片312の先端312aは、クラッチハブ44の円盤部442の径方向外側に位置している。規制片312は、クラッチハブ44との干渉を避けつつ、クラッチハブ44の径方向外側に及ぶ位置まで到達している。これにより、スプリングSpを支持するための回転軸X方向の範囲が確保されている。
すなわち、規制壁123の径方向の高さhは、ドライブプレート31の内周31bよりも外径側に及ぶ高さに設定されている。
クラッチ装置4は、回転軸X方向で交互に配置された内径側摩擦板41および外径側摩擦板42と、回転軸X方向にストロークするピストン43と、を有している。
外径側摩擦板42は、クラッチハブ44の円筒状の周壁部441の内周にスプライン嵌合している。
クラッチハブ44では、周壁部441のダンパ装置3側の端部から、円盤部442が内径側(回転軸X側)に延出している。
円盤部442は、周壁部441の端部に接続された壁部442bと、この壁部442bの内径側から回転軸X側に延びる連結部442aと、を有している。
壁部442bは、前記したドライブプレート31の円盤部310との間に間隔Wxをあけて設けられている。
連結部442aは、壁部442bよりもドライブプレート31側に位置しており、長手方向の略全長に亘って、タービンランナ13側の連結部311に接触している。
クラッチハブ44の連結部442aとタービンランナ13の連結部311は、規制壁123の径方向外側で互いに連結されている。
この状態において、クラッチハブ44の連結部442aは、前記した規制壁123の外径側に位置している。連結部442aの内周442cは、回転軸Xの径方向で規制壁123の外周との間に間隙Sをあけて対向している。
この状態においてクラッチハブ44は、周壁部441の先端441aが、フロントカバー11との間に隙間CLをあけて対向している。そのため、回転軸X方向で、ドライブプレート31がフロントカバー11に近づく方向に変位すると、隙間CLが狭まるようになっている。
本実施形態では、前記したドライブプレート31の内径側の端部31aと規制壁123との回転軸X方向の隙間aが、隙間CLよりも狭くなるように設定されている。
これら内径側摩擦板41と外径側摩擦板42から見て、フロントカバー11とは反対側(ダンパ装置3側)にピストン43が設けられている。
内径側摩擦板41と外径側摩擦板42は、ピストン43の押圧力に応じて、回転軸X回りの相対回転が規制される。内径側摩擦板41と外径側摩擦板42との相対回転が完全に規制されて、クラッチ装置4が締結状態になると、フロントカバー11に入力された駆動源の回転駆動力が、クラッチ装置4を介して、ドライブプレート31に伝達される。
クラッチ装置4が締結状態になると、ドライブプレート31とドリブンプレート32とが一体に回転する。そうすると、ドリブンプレート32で支持されたスプリングSpは、回転による遠心力で、外径側に位置するドライブプレート31の規制片312と、サイドプレート33の規制片332に圧接する。
そのため、ドライブプレート31の内径側(連結部311側)は、クラッチ装置4に近づく方向への変位が、ドライブプレート31の端部31aが規制壁123に回転軸X方向から当接した時点で規制される(図2の(b)、矢印参照)。
すなわち、ドライブプレート31の内径側(連結部311側)は、ドリブンプレート32から離れる方向への変位が、規制壁123により規制される。
そのため、ドライブプレート31の連結部311側がフロントカバー11に近づく方向に変位すると、連結部311に固定されたクラッチハブ44の周壁部441もまた、フロントカバー11に近づく方向に変位する。
そして、端部31aが規制壁123に接触した状態で、周壁部441の先端441aとフロントカバー11との間に隙間CL’が残されるように、基準状態(ドライブプレート31の内径側がフロントカバー11側に変位していない状態)での隙間CLと、ドライブプレート31の内径側の端部31aと規制壁123との回転軸X方向の隙間aが設定されている。
そのため、フロントカバー11とドライブプレート31との回転軸X方向の離間距離を、ドライブプレート31の変位量を考慮して、広く確保しておく必要が無い。
よって、ドライブプレート31の変位を考慮してクラッチ装置側に設けていた回転軸X方向の隙間をより狭めることができるので、クラッチ装置4の回転軸X方向の厚みを抑えることができる。
さらに、ダンパ装置3とクラッチ装置4とから構成されるロックアップ装置2の回転軸X方向の厚みを抑えることができる。
(1)本実施形態にかかるダンパ装置3は、
共通の回転軸X上で相対回転可能に設けられていると共に、回転軸X方向で対向配置されたドライブプレート31およびドリブンプレート32と、
ドライブプレート31とドリブンプレート32とを回転伝達可能に連結するスプリングSpと、
ドリブンプレート32の内径側を支持すると共に、回転軸X上で入力軸10(回転伝達軸)に連結されたタービンハブ12(連結部材)と、を有する。
ダンパ装置3では、駆動源の回転駆動力がクラッチ装置4を介してドライブプレート31に入力される。
タービンハブ12の外周に、回転軸Xの径方向外側に延出する規制壁123(延出壁)が設けられている。
ドライブプレート31の内径側の端部31aを、回転軸X方向における規制壁123とドリブンプレート32の間に位置させている。
規制壁123の径方向の高さhを、ドライブプレート31の内周31bよりも外径側に及ぶ高さに設定した。
これにより、ドライブプレート31の変位を考慮してクラッチ装置4側に設けていた回転軸X方向の隙間をより狭めることができるので、ダンパ装置3の回転軸X方向の厚みを抑えることができる。
クラッチ装置4は、トルクコンバータ1のフロントカバー11(回転盤)と、ドライブプレート31との間に設けられている。
フロントカバー11には、駆動源の回転駆動力が入力される
ドライブプレート31の内径側には、外径側摩擦板42が内周にスプライン嵌合したクラッチハブ44(外径側支持部材)が固定されている。
クラッチハブ44は、外径側摩擦板42が内周にスプライン嵌合した周壁部441の先端441aを、回転軸X方向で、フロントカバー11との間に隙間CLをあけて設けられている。
よって、ドライブプレート31の変位を考慮してクラッチ装置4側に設けていた回転軸X方向の隙間をより狭めることができるので、ロックアップ装置2の回転軸X方向の厚みを抑えることができる。
これにより、ロックアップ装置2の回転軸X方向の厚みを抑えることができる。
この場合には、ピストン43がフロントカバー11側に配置されることになり、回転軸X方向におけるピストン43と支持部材45との隙間を狭めることが可能になる。
よって、上記した実施形態の場合と同様に、ドライブプレート31の変位を考慮してクラッチ装置4側に設けていた回転軸X方向の隙間をより狭めることができるので、ロックアップ装置2の回転軸X方向の厚みを抑えることができる。
図3の(a)に示すように、ダンパ装置3のスプリングSpは、当該スプリングSpの内周側を、クラッチハブ44の周壁部441よりも内径側に位置させている。
そのため、スプリングSpの回転軸X方向への移動を規制する規制片312、332は、回転軸X方向で周壁部441とタービンランナ13との間に位置している。
円盤部310は、ドリブンプレート32の近傍で、回転軸Xに直交する向きで配置されている。
そのため、クラッチハブ44の壁部442bと、ドライブプレート31の円盤部310との回転軸方向の間隔Wx’が、前記したロックアップ装置2における間隔Wxよりも大きくなっている。
この規制壁123は、連結部121の外周から径方向外側に直線状に延出しており、連結部121において規制壁123は、回転軸X周りの周方向の全周に亘って所定高さhで形成されている。
規制壁123の径方向の高さhは、ドライブプレート31の内周31bよりも外径側に及ぶ高さに設定されている。
そして、端部31aが規制壁123に接触した状態で、周壁部441の先端441aとフロントカバー11との間に隙間CL’が残されるように、基準状態(ドライブプレート31の内径側がフロントカバー11側に変位していない状態)での隙間CLと、ドライブプレート31の内径側の端部31aと規制壁123との回転軸X方向の隙間aが設定されている。
(4)ダンパ装置3は、
共通の回転軸X上で相対回転可能に設けられていると共に、回転軸X方向で対向配置されたドライブプレート31およびドリブンプレート32と、
ドライブプレート31とドリブンプレート32とを回転伝達可能に連結するスプリングSpと、
ドリブンプレート32の内径側を支持すると共に、回転軸X上で入力軸10(回転伝達軸)に連結されたタービンハブ12(連結部材)と、を有している。
ダンパ装置3では、駆動源の回転駆動力がクラッチ装置4を介してドライブプレート31に入力される。
タービンハブ12の外周に、回転軸Xの径方向外側に延出する規制壁123(延出壁)を設けている。
ドライブプレート31の内径側の端部31aを、回転軸X方向における規制壁123とドリブンプレート32の間に位置させている。
規制壁123の径方向の高さhを、ドライブプレート31の内周31bよりも外径側に及ぶ高さに設定している。
回転軸X方向においてダンパ装置3のスプリングSpが、多板式のクラッチ装置4(クラッチ)と、タービンハブ12(連結部材)に一体回転可能に連結されたタービンランナ13(タービン)とに挟まれた領域に位置している。
これにより、ドライブプレート31の変位を考慮してクラッチ装置4側に設けていた回転軸X方向の隙間をより狭めることができるので、ダンパ装置3の回転軸X方向の厚みを抑えることができる。
スプリングSpが、クラッチハブ44とタービンハブ12との間に位置している場合であっても、ドライブプレート31の円盤部310と、クラッチハブ44の円盤部442とを、回転軸X方向でより近づけて配置できる。
これにより、ロックアップ装置2Aの回転軸X方向の厚みを抑えることができる。
10 入力軸(回転伝達軸)
11 フロントカバー(回転盤)
111 当接部
12 タービンハブ(連結部材)
121 連結部
122 嵌合部
123 規制壁(延出壁)
13 タービンランナ
15 支持部材
2、2A ロックアップ装置
3 ダンパ装置
31 ドライブプレート
31a 内径側の端部
31b 内周
311 連結部
312 規制片
313 当接部
32 ドリブンプレート
320 支持孔
321 接続部
322 脚部
322a ボス部
33 サイドプレート
332 規制片
4 クラッチ装置
41 内径側摩擦板
42 外径側摩擦板
43 ピストン
44 クラッチハブ(外径側支持部材)
441 周壁部
441a 先端
442 円盤部
442a 端部
45 支持部材(内径側支持部材)
46 環状壁
CL 隙間
R 油室
S 隙間
Sp スプリング
X 回転軸
Claims (4)
- 共通の回転軸上で相対回転可能に設けられていると共に、
前記回転軸方向で対向配置されたドライブプレートおよびドリブンプレートと、
前記ドライブプレートと前記ドリブンプレートとを回転伝達可能に連結するスプリングと、を有し、
前記ドライブプレートは前記スプリングと前記回転軸方向にオーバーラップする位置に規制片を有し、
前記規制片は前記スプリングの外径側で前記回転軸方向の形状に沿ってフロントカバー側に傾斜する形状を成し、
前記ドリブンプレートの内径側を支持すると共に、
前記回転軸上で回転伝達軸に連結された連結部材と、を有すると共に、
駆動源の回転駆動力がクラッチ装置を介して前記ドライブプレートに入力されるダンパ装置であって、
前記連結部材の外周に、前記回転軸の径方向外側に延出する延出壁を設け、
前記ドライブプレートの内径側を、
前記回転軸方向における前記延出壁と前記ドリブンプレートの間に位置させると共に、
前記延出壁の前記径方向の高さを、
前記ドライブプレートの内周端よりも外径側に及ぶ高さに設定し、
前記ドリブンプレートの内径側には、
当該ドリブンプレートと前記ドライブプレートとの間を内径側に延びる脚部が設けられており、
前記脚部には、前記連結部材に外挿されるボス部が設けられており、
前記ボス部は、前記ドライブプレートの内周端よりも内径側で、
前記延出壁に前記回転軸方向から対向していることを特徴とするダンパ装置。 - 前記クラッチ装置は、内径側摩擦板と外径側摩擦板とを有する多板式のクラッチであり、前記駆動源の回転駆動力が入力される回転盤と、前記ドライブプレートとの間に設けられており、
前記ドライブプレートの内径側には、前記内径側摩擦板が外周にスプライン嵌合した内径側支持部材と、前記外径側摩擦板が内周にスプライン嵌合した外径側支持部材のうちの一方が固定されていることを特徴とする請求項1に記載のダンパ装置。 - 前記スプリングが、前記多板式のクラッチと、前記連結部材に一体回転可能に連結されたタービンとに挟まれた領域の外周側よりも外側に位置していることを特徴とする請求項2に記載のダンパ装置。
- 前記スプリングが、前記多板式のクラッチと、前記連結部材に一体回転可能に連結されたタービンとに挟まれた領域に位置していることを特徴とする請求項2に記載のダンパ装置。
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