JP7153648B2 - 歯列矯正ブラケットフーチング - Google Patents

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Description

本開示は、歯列矯正、より具体的には、歯列矯正装具に関する。
歯列矯正の分野は、患者の歯を整復し機能及び審美的外観を向上することに関係する。例えば、歯列矯正治療は、患者の前歯、犬歯、及び小臼歯に固着される、ブラケットとして知られる非常に小さい溝付き装具の使用を伴う場合が多い。アーチ部材は、各ブラケットの溝に受け入れられ、望ましい向きに歯群の動きを案内するための軌道として機能する。アーチ部材の端部は、通常、患者の大臼歯に固着される、バッカルチューブとして知られる装具に受け入れられる。アーチ部材及び装具は一般に「ブレース」と呼ばれる。歯列矯正治療は、また、透明プラスチックの歯位置決めトレイ又は他の機能的な装具の使用によって実施してもよい。
従来、歯列矯正行為は、特定の患者に合った適正な装置の選択、口腔内への装置の配置、及び治療全体を通じた装置の調節などの手で行われる工程に頼っていた。より最近では、技術の進歩に伴い、これらの工程の一部はコンピュータの使用によって支援されるようになりつつある。例えば、コンピュータを使用して個々の患者の歯群の配置を表すデータの取得を案内することができる。次いで、このようなデータを使用して患者の歯列を可視化し、治療の任意の段階において、診断するとともに、歯列矯正治療の策定を支援することができる。更に、このデータは、患者に合わせてカスタマイズされたブラケットなどの装具の製造に使用することができる。
歯列矯正ブラケットは、典型的には、接着剤を使用して歯に取り付けるように作製されている。歯は異なっているので、いくつかのサイズ及び構成の歯列矯正ブラケットが作製され、それによって、製造が困難になることがある。更に、考えられ得る構成の数に起因して、カスタムフィットが容易に行われないことがある。加えて、歯列矯正ブラケットは、取り外し可能なポリマー製の装具など、歯に適合する装具にしっかりと接着しないことがある。
本開示の態様は、ブラケットをブラケットベースに固定するためのフーチングを有する歯列矯正ブラケットに関する。ブラケットベースは、歯に別個に適合可能であり得る一方で、ブラケットが大量生産できる。
歯列矯正ブラケットは、アーチ部材に連結するように構成されたブラケット本体を含むことができる。歯列矯正ブラケットはまた、ブラケット本体に隣接して配置された第1のブラケットフーチングを含むことができる。第1のブラケットフーチングは、ブラケットベースから形成された受け部と嵌合するように構成された少なくとも1つの主表面を有する。第1のブラケットフーチングは、ブラケット本体の主表面によって形成された平面を越えて延びている。
本開示はまた、装具、取り外し可能な歯科装具、及びキットを製造する方法を提供する。本方法は、ブラケットベースを歯に配設することと、第1のブラケットフーチングを介して、ブラケット本体をブラケットベースと連結することと、を含むことができる。取り外し可能な歯科装具は、1つ以上の歯を受け入れるように内部に成形された1つ以上のキャビティをそれぞれが有する複数のポリマーシェル部分を含むことができる。複数のシェル部分のそれぞれは、他の複数のシェル部分から離れているように形成される。
用語「含む(comprises)」及びこの変化形は、明細書及び「特許請求の範囲」においてこれらの用語が現れる箇所で、限定的な意味を持たない。このような用語は、記載されたある1つの工程若しくは要素、又は複数の工程若しくは要素の群が含まれることを意味し、いかなる他の工程若しくは要素、又は複数の工程若しくは要素の群も排除されないことを意味するものと理解される。
「好ましい」及び「好ましくは」という言葉は、一定の状況下で一定の利益を提供できる、本開示の実施形態を指す。しかし、他の実施形態もまた、同じ又は他の状況において好ましい場合がある。更には、1つ以上の好ましい実施形態の記載は、他の実施形態が有用ではないことを示唆するものではなく、本開示の範囲から他の実施形態を排除することを意図するものではない。
本出願では、「a」、「an」、及び「the」等の用語は、単数の実体のみを指すことを意図するものではなく、例示のために具体例が使用され得る一般的な部類を含むことを意図するものである。用語「a」、「an」及び「the」は、用語「少なくとも1つの」と互換的に使用される。列挙が後続する「~のうちの少なくとも1つ(at least one of)」及び「~のうちの少なくとも1つを含む(comprises at least one of)」という語句は、列挙内の項目のうちのいずれか1つ、及び、列挙内の2つ以上の項目のいずれかの組み合わせを指す。
本明細書で使用するとき、用語「又は」は、内容が明確にそれ以外を指示しない限り、一般的に「及び/又は」を含む通常の意味で使用される。
用語「及び/又は」は、列挙された要素の1つ若しくは全て、又は列挙された要素のうちの任意の2つ以上の組み合わせを意味する。
また、本明細書においては、全ての数は「約」という用語で修飾されるものと想定され、好ましくは「厳密に」という用語で修飾されると想定される。本明細書で使用するとき、測定した量との関連において、用語「約(about)」は、測定を行い、測定の目的及び使用される測定機器の精度に見合う水準の注意を払う当業者によって予測されるような測定量の変動を指す。
また、本明細書では、端点による数値範囲の記載は、その範囲内に包含される全ての数及びその端点を含む(例えば、1~5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5などを含む)。
特性又は属性に対する修飾語として本明細書で使用する場合、用語「概して」とは、特に定めのない限り、その特性又は属性が、当業者によって容易に認識されるものであるが、絶対的な精度又は完全な一致を必要とするものではないこと(例えば、定量化可能な特性に関しては、+/-20%の範囲内)を意味する。用語「実質的に」とは、特に定めのない限り、高い近似度(例えば、定量化可能な特性に関しては、+/-10%の範囲内)を意味するが、この場合もまた、絶対的な精度又は完全な一致を必要とするものではない。同一、等しい、均一な、一定の、厳密に、などの用語は、絶対的な精度又は完全な一致を必要とするものではなく、特定の状況に適用可能な、通常の許容誤差又は計測誤差の範囲内にあるものと理解される。
本開示の上記の概要は、開示される各々の実施形態、又は本開示の全ての実装形態を説明することを目的としたものではない。以下の説明は、例示的な実施形態をより具体的に例示する。本出願を通していくつかの箇所において、例を列挙することによって指針が示されるが、それらの例は様々な組み合わせで使用することができる。いずれの場合にも、記載された列挙は、代表的な群としての役割のみを果たすものであり、排他的な列挙として解釈されるべきではない。
遠心側に向かって見た、フーチングを有する歯列矯正ブラケットを含む装具の側断面図を示す。 内側に向かって見た、フーチングを有する歯列矯正ブラケットの底面斜視図を示す。 近心側に向かって見た、複数のフーチングを有する歯列矯正ブラケットを含む装具の側断面図を示す。 内側に向かって見た、複数のフーチングを有する歯列矯正ブラケットの底面図を示す。 遠心側に向かって見た、歯列矯正ブラケットを含む装具の側断面図を示す。 遠心側に向かって見た、ブラケットベースの側面図を示す。 舌側に向かって見た、ブラケットベースの斜視図を示す。 舌側に向かって見た、歯列矯正ブラケットを有するブラケットベースの斜視図を示す。 舌側-歯肉側に向かって見た、歯列矯正ブラケットを有する歯列矯正装具の斜視図を示す。 歯肉側に向かって見た、歯列矯正ブラケットを有する歯列矯正装具の上面図を示す。 舌側に向かって見た、ブラケットベースの斜視図を示す。 舌側に向かって見た、歯列矯正ブラケットを有するブラケットベースの斜視図を示す。 遠心側から見た、歯列矯正ブラケットを有するブラケットベースの側面図を示す。 歯肉側に向かって見た、歯列矯正ブラケットを有する歯列矯正装具の上面図を示す。 舌側-歯肉側に向かって見た、歯列矯正ブラケットを有する歯列矯正装具の斜視図を示す。 舌側-歯肉側に向かって見た、歯列矯正ブラケットを有する歯列矯正装具の斜視図である。 診療所と製造施設とが、歯科装具の製造プロセス全体を通じて情報を通信する、例示的なコンピュータ環境を示すブロック図である。 本開示の一例による、診療所で行われるプロセスを示すフロー図である。 ネットワークを介して製造施設に接続されたクライアントコンピューティングデバイスの一例を示すブロック図である。 製造施設で行われる、取り外し可能な歯科装具のセットの組み立てのプロセスを示すフロー図である。 順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセットを用いた治療の連続的な繰り返しを示すフロー図である。
上記で特定された図は、本開示のいくつかの実施形態を記載するものであるが、本明細書で言及されるとおり、他の実施形態もまた企図される。全ての場合において、本開示は、限定ではなく、代表例の提示によって、本発明を提示する。当業者によって多数の他の改変及び実施形態が考案され得、それらは、本発明の原理の範囲内及び趣旨内に含まれることを理解されたい。
定義
本明細書で使用する場合、
「近心」とは、患者の湾曲した歯列弓の中心に向かう方向を意味する。
「遠心」とは、患者の湾曲した歯列弓の中心から離れる方向を意味する。
「咬合側」とは、患者の歯の外側先端部に向かう方向を意味する。
「歯肉側」とは、患者の歯茎又は歯肉に向かう方向を意味する。
「顔面側」とは、患者の唇又は頬に向かう方向を意味する。
「舌側」とは、患者の舌に向かう方向を意味する。
「歯科面」は、歯構造を含み、歯構造に取り付けられた(例えば、結合された)任意のベース又は類似の構造体を含む。この構造体は、ポリマー製の歯シェルの一部分であってもよい。
以下のセクションでは、歯列矯正用のブラケット若しくは装具、及びそれに関連する方法を対象とする、例示的実施形態を説明する。これらの実施形態は、例示的なものであり、したがって、本発明を過度に制限するものとして解釈されるべきではない。例えば、当業者は、開示される装具及び方法を、歯の前庭面若しくは舌側面のいずれかへの取り付けに適合させるか、同じ歯列弓内の異なる歯への取り付けに適合させる(例えば、その歯列弓の近心側半体及び遠心側半体上の対応する装具)か、又は、上顎歯列弓若しくは下顎歯列弓のいずれかに位置する歯への取り付けに適合させることができる点を理解されたい。
本明細書で説明される装置及び方法は、任意選択的に、治療を受けている個々の患者に合わせてカスタマイズすることができる。材料及び寸法上の仕様もまた、特許請求される発明の範囲から逸脱することなく、本明細書で開示されるものから変更することができる。別段の指定がない限り、提供される装置及び構成要素は、当業者には既知の、様々な金属材料、セラミック材料、ポリマー材料、及び複合材料のうちのいずれかで構築することが可能である。更には、別段の指示がない限り、これらの装置及びそれらの構成要素に関連付けられる寸法は、決定的なものではなく、添付図面は、必ずしも一定の縮尺で描かれているものではない。
図1Aは、ブラケット本体112とブラケットフーチング150とを更に含むブラケット103を含む歯列矯正装具100を示す。任意選択的に、歯列矯正装具100は、任意選択のブラケットベース110を含むことができる。
ブラケット本体112とブラケットベース110とは別個であり、ブラケット本体112上のフーチング150とブラケットベース110の受け部154とを介して嵌合するように意図されている。ブラケットベース110は、歯部116に別個に連結することができる。
ブラケット本体112(「本体」と呼ばれることもある)は、アーチ部材に連結するように構成することができる。本体112は、第1の主表面112A、第2の主表面112B及び第3の主表面112Cを有することができる。第1の主表面112Aは、ブラケットフーチング150に接触することができる。少なくとも1つの実施形態では、本体112は、ブラケットフーチング150と一体とすることができる。第2の主表面112Bは、本体112の側面とすることができる。第3の主表面112Cは、アーチ部材を固定する又は取り付けるための接触領域114と接触することができる。少なくとも1つの実施形態では、第3の主表面112及び第2の主表面112Bを、外側又は顔面側面と呼ぶことができる。
本体112は、本体112をアーチ部材に取り付けるための様々な接続手段又は固定手段を有することができる。例えば、アーチ部材は、接触領域114において外側面に接触することができる。一例では、本体112は、歯を整復するのに十分なアーチ部材を受け入れるように構成された接触領域114に、溝又はチャネルを備えている。いくつかの実施形態では、ブラケットは、接触領域114に隣接して配置された金属製のアーチ部材による過剰な摩擦から保護するための溝ライナーを更に備える。本体112は、接触領域114に隣接するタイウイングなどの固定手段を含むことができ、あるいは特定の実装形態では、本体112は、国際公開第2016007646号(Yickら)に開示されるような自己結紮式ラッチを備えることができる。
ブラケットフーチング150により、受け部154を介してブラケット103をブラケットベース110にしっかりと締結することが可能になる。ブラケットフーチング150(「フーチング」と呼ばれることもある)の少なくとも一部分は、受け部154と嵌合するように構成されている。
フーチング150は、側面部分150B及びベース部分150A(それぞれ、フーチングの第2の主表面及び第1の主表面と称され得る)を有することができる。少なくとも1つの主表面(例えば、第1の主表面150a又は第2の主表面150B)の少なくとも一部分は、ブラケットベース110内に受け入れられ、連続的に接触する(例えば、埋め込まれる)ことができる。いくつかの実施形態では、少なくとも2つの主表面の少なくとも一部分は、ブラケットベース110に連続的に接触することができる。例えば、少なくともベース部分150Aと側面部分150Bの一部とが、ブラケットベース110に接触している。
側面部分150Bは、1つ以上の側部を備えている。例えば、(図1Bに示すように)フーチングの断面の大部分が円形である場合、フーチング150は1つの側面部分150Bを含む。少なくとも1つの実施形態では、側面部分150Bは、歯部116と少なくとも部分的に接触していることがある。いくつかの実施形態では、側面部分150B及びベース部分150Aの表面積の少なくとも5%、10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%が歯部116と接触する。
フーチング150は、ブラケット本体の主表面112Aの最下面からベース部分150Aまで延びる特定の長さBを有することができる。フーチング150の長さBは可変であり、ブラケット本体112に印加される予想される力に依存する。ブラケットフーチング150の長さは、微細複製された表面と区別することができる。例えば、ブラケットフーチング150の長さは、少なくとも0.05mm、0.1mm、少なくとも0.2mm、少なくとも0.3mm、少なくとも0.4mm、少なくとも0.5mm、少なくとも0.6mm、少なくとも0.7mm、少なくとも0.8mm、少なくとも0.9mm、少なくとも1.0mm、少なくとも1.1mm、少なくとも1.5mm、少なくとも2.0mm、少なくとも2.5mm、少なくとも3.0mm、少なくとも3.5mm、又は少なくとも4.0mmとすることができる。いくつかの実施形態では、主表面112Aは、平面を形成することができ、第1のブラケットフーチングは、その平面を越えて延びている。
フーチングベース150Aは、本明細書で更に説明するような様々な断面形状を有することができる。例えば、フーチングベース150Aは、丸みを帯びた遠位部分、尖頭部分、星形又はくさび形の部分などであり得る。
ブラケット本体112の高さAは、ブラケット本体112Aの最下面から本体の第3の主表面112Cの最上部までの距離によって画定することができる。
いくつかの実施形態では、フーチングの長さは、ブラケット本体112の高さAの90%以下、80%以下、70%以下、60%以下、50%以下、40%以下、30%以下、又は20%以下でなければならない。
ブラケット本体112は、第1の断面積を有することができ、ブラケットフーチング150は、第2の断面積を有することができる。
いくつかの実施形態では、第1及び第2の断面積は、平行な平面に沿った本体112又はフーチング150のいずれかの最大断面積によって画定される。少なくとも1つの実施形態では、第1の断面積は、第2の断面積以下である。他の実施形態では、第2の断面積は、第1の断面積以下である。例えば、第2の断面積は、第1の断面積の95%以下、85%以下、75%以下、65%以下、55%以下、45%以下、35%以下、25%以下、15%以下、又は5%以下である。
いくつかの実施形態では、第1の断面積と第2の断面積との間の関係は、比によって定義される。例えば、第1の断面積と第2の断面積との比は、1:1以下、1:1.1以下、1:1.25以下、1:1.5以下、1:2以下、1:3以下、1:4以下、1:5以下、1:6以下、1:7以下、1:8以下、1:9以下、1:10以下とすることができる。
フーチング150は、金属、セラミック、又はポリマーなど、本体112と実質的に同じ材料で作製することができる。いくつかの実施形態では、フーチング150と本体112とは、単一部品として形成される。
任意選択的に、フーチング150は、1つ以上の返し部152を更に含むことができる。返し部152は、一般に、ブラケットベース110からフーチングが偶発的に外れることを防止するために配置される。返し部152は、フーチング150(側面部分150B又はベース部分150のいずれか)に取り付けることができる。ベース部分150Aに取り付けられた場合、返し部152は、ブラケット103が外れるのを更に防止するために、フーチング150よりも大きい断面積を有することができる。返し部152は、フーチングの1つ以上の側面部分150Bから非平面方向に延びることができる。側部150Bと非平面的であることは、返し部152が側面部分150Bからブラケットベース110へと外向きに延び得ることを意味することができる。返し部152は、側面部分150B上の取り付け点から(ベース部分から)返し部152の端部まで測定した場合、少なくとも1度~180度未満の角度を形成する。別の実施形態では、返し部152をベース110に向かって少なくとも1度付勢することができ、これは、(フーチング150のベース110側端部から測定した場合)返し部152と側面部分150Bとの間に、少なくとも1度の角度が形成されることを意味する。返し部152は、取り外し時に印加される唇側力/舌側力に対して、更に固定することができる。したがって、返し部152は、ベース110からブラケット103が外れることを防止することができる。
好ましくは、返し部152は、ブラケット103が外れるのを防止するために、フーチングベース150Aから少なくとも90度~180度未満の角度を形成する。返し部152を、(フーチング150の本体側端部112から測定した場合)ブラケット本体に向かって90度以下付勢することができる。これは、ブラケットの破損を防止するために、歯列矯正治療中に有益であり得る。いくつかの実施形態では、返し部152は、高い許容差の受け部におけるブラケット103の取り外しを容易にするために、又は安定性を高めるために、ブラケットベース110の方向に向かって近心にわずかに付勢して向けることができる。
返し部152は、フーチング150の周囲にブラケットベース110が形成されるように剛性とすることができる。フーチング150がベースに挿入される状況では、可撓性の返し部が望ましい場合がある。一般に、「可撓性」とは、返し部が少なくとも0.5メガパスカルの弾性率を有することを意味する。
返し部152は、実質的に直線状とすることができ、これは、返し部152が単一の平面に沿って延びていることを意味する。いくつかの実施形態では、返し部152は、曲線を形成することができる。返し部152は、フーチング150に固定することによって取り付けられるか、あるいはフーチング150に対して移動可能とすることができる。固定されている場合、接着剤によってフーチング150に返し部を保持することができ、あるいは、少なくともフーチング150と共に返し部152を成形して、単一の構成要素を形成することができる。移動可能である場合、フーチング150又は返し部152は、ばねを更に備えることができる。
返し部のそれぞれは、ベース110に挿入されたフーチング150が実質的に一方向であるように、十分な可撓性をもつ薄さであるが、ベース110から離れる方向に力が印加されたときに、フーチング150が、ベース110から離脱しないように十分に厚さである。このようにして、フーチング150とベース110との接合は、実質的に一方向である。
少なくとも1つの実施形態では、返し部152は、歯部116又はベース110への挿入を容易にすることができる。例えば、返し部152を更に、潤滑剤でコーティングしてもよい。返し部152の角度は、ベース110との接触に応じて変化することができる。
歯列矯正装具100は、任意選択的に、ブラケットベース110(「ベース」とも呼ばれる)を含むことができる。ベース110は、フーチング150がブラケット103を更に埋め込む及び/又は安定化させることを防止するように構成され、配置される。ベース110は、歯部116に隣接している。いくつかの実施形態では、ベース110は、接着剤124を介して歯部116に接触する。ブラケットベース110は、歯部116に対して実質的に平面状であり得る。
ベース110は、少なくとも1つの受け部154を含むことができる。受け部154は、ブラケットフーチング150と嵌合し、ブラケット103の更なる固定を提供するように構成されている。受け部154は、少なくとも2つの主表面、主表面154A(ベース部分)及び主表面154B(側面部分)を有することができる。加えて、受け部154は、第1の部分196、第2の部分197、及び第3の部分154Bを有することができる。
第1の部分196は、ベース110に対して上昇させることができる。第1の部分196は、境界又はビルドアウト部分を含むことができる。いくつかの実施形態では、第1の部分196は、(嵌合時に)本体112の少なくとも一部の周囲に境界を形成するように構成することができる。
第2の部分197は、第1の部分196に対して押し下げられていてもよい。いくつかの実施形態では、第2の部分197は、ベース110の主表面とすることができる。第2の部分197はまた、返し部152を受け入れて嵌合するように構成することができる。例えば、第2の部分197は、ブラケット103が返し部152のうちの1つの嵌合しているときに回転しないようにすることができる。
第3の部分154Bは、ベース110の主表面197によって形成された平面に対して平行な平面を形成することができる。第3の部分154は、第2の部分に対して押し下げられ、フーチング150が嵌合するための経路を形成する。受け部154の深さCは、ベースの最も上にある主表面197から受け部154Aの最下面までの距離によって画定される。少なくとも1つの実施形態では、フーチング150の長さBは、受け部154の深さ以下でなければならない。あるいは、少なくとも1つの実施形態では、フーチング150の長さBは少なくとも、受け部154の深さである。
少なくとも1つの実施形態では、受け部の最下面154Aは、フーチング150Aの最下点に(連続的に)接触することができる。同様に、受け部154Bの側壁は、フーチング150B(及び、存在する場合には返し部152)の少なくとも1つの側部に接触することができる。挿入されると、フーチング150Bがベース110に向かって移動するように下向きの力170が印加される。いくつかの実施形態では、回転軸の周りに、フーチング150と共に追加の回転力も印加することができる。側部150Bの少なくとも一部分は、受け部154Bの側壁に接触することができる(ただし、150Aは、154Aに接触する必要はない)。
特定の実施形態では、フーチング150、ベース110、又は本体112は、例えば、米国特許第4,536,150A号(Gartonら)に開示されているようなポリマー材料、米国特許第6,648,638号(Castroら)に開示されているような微粒子状多結晶アルミナなどのセラミック材料、あるいは、米国特許第5,078,596号(Carberryら)及び同第5,254,002号(Reherら)に開示されているようなガラス繊維強化ポリマー複合材料などのポリマー-セラミック複合材料から、機械加工又は成型を介して、一体的に作製することができる。他の好適な材料としては、例えば、金属材料(ステンレス鋼、チタン、及びコバルトクロム合金など)、及びプラスチック材料(繊維強化ポリカーボネートなど)が挙げられる。
いくつかの実施形態では、ベース110は最初、受け部なしに形成することができ、受け部154は、熱を使用してベース110を軟化させ、下向きの力170をフーチング150に印加して受け部を作製して、作製することができる。
歯部116は、装具100とは別個であるが、様々な生物学的材料又はポリマー材料、例えば、歯面の少なくとも一部分、歯肉の少なくとも一部分、軟組織の少なくとも一部分、又は少なくとも歯科固定具の一部分とすることができる。歯科固定具は、充填剤、ブリッジの少なくとも一部分、義歯の少なくとも一部分、又はセラミックを含んでもよい。
様々な実施形態では、ブラケットベース110は凹状であり、歯の凸状の外側面に実質的に適合する。特定の実施形態では、歯部116は、近心-遠心方向及び咬合側-歯肉側方向の両方で湾曲を有する、複合輪郭を特徴とし得る。
図2A~図2Bは、ブラケット203が複数のフーチングを有している装具200を示す。図2A~図2Bの番号付けされた構成要素は、図1A~図1Bに見られる番号付けされた構成要素と同様とすることができる。図2Aは、本体212と、第1のブラケットフーチング250と、第2のブラケットフーチング251とを少なくとも有するブラケット203の実施形態を示している。本明細書に記載されるように、第1のブラケットフーチング250又は第2のブラケットフーチング251の一部分をベース210に更に埋め込無ことができる。溝として示される接触領域214を備える本体212が示されている。ベース210は、受け部の第1の部分及び第2の部分が示されていないという点で、ベース110とは異なる。
ブラケット203は、本体212の高さDが、図1Aの本体112の高さAと同様に画定されることを示している。
ベース210は、本体212内のフーチングと嵌合するのに十分な複数の受け部254、255を有することができる。フーチングの深さFの決定について本明細書で説明する。ブラケット203をベース210と嵌合するために、下向きの力270を印加することができる。複数のフーチング250、251は、ブラケット203の安定性を向上させることができる。
図2Bは、本体212Aの底面及びフーチング250A、251Aの底面を示している。フーチング250、251は、ブラケット203の安定性を実現するために、実質的に矩形であり、離間している。装具200は、本開示の1つの実施形態を表しているが、他の形状及び構成を使用してもよい。例えば、2つのフーチングのみが示されているが。3つ以上、又は4つ以上又は5つ以上のフーチングと受け部とを有する構成が可能であり、その結果、安定性が高められ得る。
図3は、ブラケットの少なくとも1つの内側面上に接触領域を有するブラケット303を含む、装具300の実施形態を示している。図3の番号付けされた構成要素は、図1~図2に見られる番号付けされた構成要素と同様とすることができる。
ブラケット303は本体312を有することができる。溝のない本体312が示されている。フランジ360を含むことができる本体312は高さGを有する。フランジ360は、ベース310の少なくとも1つの表面と嵌合し、ブラケット303に安定性を提供するように構成することができる。フランジ360は、フランジ360の底面が表面312Aによって形成された平面よりも下になるように配置されている。
ブラケット303は、第1のブラケットフーチング350及び第2のブラケットフーチング351を含む複数のフーチングを有することができる。フーチングは、内側面350C、351C、外側面350B、351B、及びベース面350A、351Aを有することができる。フーチング350、351は、主内側面312Aからフーチングの端部(例えば、350A、351A)まで画定された長さHを有することができる。
複数の受け部354、355を備えるベース310が示されている。受け部354、355は、図2の受け部254、255と同様に構成することができる。受け部354、355は等しく、かつ、深さIを有することができる。いくつかの実施形態では、第1の受け部354は、第2の受け部355よりも大きな深さを有することができる。第1の部分がないベース310が示されている。ただし、存在する場合、第1の部分は、フランジ360に接することができる。
フーチング長さHは、深さIより大きくすることができる。下向きの力370が印加されると、フーチング350、351は、受け部354、355と嵌合することができる。受け部354、355は、フーチングの内側及び外側に部分的に接触することができる。したがって、フーチングは、深さIまで延びている。フーチング350、351の内側面及び外側面は、部分的に露出しており、これは、フーチング350、351の一部分がベース310に接触していないことを意味する。いくつかの実施形態では、高さは、ブラケットの露出部分、具体的には、第3の主表面312Aまでのフーチングの露出部分の距離によって画定することができる。
フーチング350C、351Cの内側面、及び第1の主表面312Aは、アーチ部材を取り付けるための空間311を更に画定することができる。この空間311はまた、本明細書で論じられるアーチ部材の接触領域を画定し得る。ブラケット本体312及びフーチング350、351は、任意選択的に、アーチ部材を少なくとも1つの内側面(すなわち、312A、350C、351C)と接触させることができる。ベース310の最も上の主表面によって画定される平面から主表面312Aまでの距離は、少なくとも0.5mmかつ6mm以下とすることができる。好ましくは、距離は2~4mm(両端の値を含む)である。
図1~図3の装具は更に、装具を歯に取り付けることによって歯に固定することができる。取り付けることは、装具に接着剤を塗布することと、歯に向かって歯列矯正ブラケットに力を印加することを含むことができる。いくつかの実施形態では、歯をドリル加工して、ドリル加工によって穴を形成することができる。穴は、フーチングと少なくとも同じサイズとすることができ、ブラケットを歯に直接取付けて、ベースの使用を回避することができる。また、充填材を使用して穴を被覆することができる。
図4~図6は、ブラケットの外側面に取り付けられた溝とベースとを使用したブラケット構成を示しており、ベースは、ポリマーシェル部分である。
図4A~図4Bは、(取り外し可能であるか、又は1つ以上の歯に固定され得る)取り外し可能な歯科装具の一部であるポリマーシェル部分として構成されたベース410を示している。ベース410は、1つ以上の歯を受け入れるように成形された1つ以上のキャビティ494を有することができる。いくつかの実施形態では、ベース410を使用して、本明細書に記載されるブラケットベースの種類を示すことができる。
図4Aでは、ベース410(「ポリマーシェル部分」又は「シェル」と呼ばれることがある)は、前庭面492及び舌側面490を有することができる。ベース410はまた、前庭面492又は舌側面490上に(例えば、図1の第1の部分196に対応する)隆起部分496を有することができる(舌側面490上に図示されている)。様々な構成が可能であるが、ベース410の舌側面490は、全般的に、図1~図3のベースに対応している。
第1の(隆起)部分496は、舌側面490に対して隆起し、490によって形成された平面に対して概ね平行な台状部を形成することができる。第1の部分496は、舌側面490に対するビルドアウト部分である。例えば、舌側面490が2mmの平均ポリマー厚を有する場合、第1の部分496は、厚さ3mmとすることができる。第1の部分496は、ブラケット(図示せず)を受け入れるように構成されており、ブラケットの少なくとも1つの部分に接することができる。
図4Bは、第1の部分496及び第2の部分497を示している。第2の部分497を第1の部分496に対して押し下げられていてもよく、任意選択的である。図4Bでは、第2の部分497を使用して、ブラケットの少なくとも一部分を位置決めすることができる。ベース410はまた、受け部454も含むことができる。受け部454は、舌側面490に対して平面状とすることができる。他の実施形態では、受け部454は、ベース410の表面に対してより大きな深さを有する(すなわち、舌側面490に対して押し下げられている)。受け部454は、図5に示すように、ブラケットフーチングと嵌合するように構成することができる。
図5は、図4A~図4Bのベース410を有する装具400を示している。図5の番号付けされた構成要素は、図1~図4に見られる番号付けされた構成要素と同様とすることができる。ブラケット本体412は、2つのセクション、第1のセクション444及び第2のセクション445を有するフーチング450を有することができる。フーチング450は、受け部454において、ベース410の少なくとも舌側面490に埋め込むことができる。
装具400は、接触領域414を備える本体412を有することができる。本体412はまた、2次固定領域として、t字形の突出部(例えば、タイウイング)を有する。本体412は、隆起部分496に隣接することができる。
フーチング450の長さは、受け部454の深さよりも大きいものとして示されている。したがって、この実施形態では、第1のセクション444及び/又は第2のセクション445が歯に接触するように、フーチング450がベース410を貫通することができる。したがって、受け部454は、案内部として機能する。歯の形状に適合するために、第1のセクション444と第2のセクション445とを異なる長さにすることができる(したがって、第1のセクション444が、第2のセクション445よりも長い長さを有することができるか、又はその逆であってもよい)。フーチング450を舌側面490に対して一定の角度で付勢することができる。例えば、この角度は、舌側面490によって画定される平面に対して90度を超えるように示されている。受け部454はまた、フーチング450を所望の角度に整列させることもできる。第1の部分496は、ブラケットが回転しないように、ブラケット本体412の周囲に境界を提供することができる。
図6A~図6Bは、装具401に一体化された複数の装具(例えば、図5の装具400)の実施形態を示している。図6A~図6Bの番号付けされた構成要素は、図1~図5に見られる番号付けされた構成要素と同様とすることができる。装具401は、1つ以上の歯を内部に受け入れるように成形された1つ以上のキャビティをそれぞれが有する複数のポリマーシェル部分(すなわち、ベース410)を含む、取り外し可能な歯科装具とすることができる。複数のシェル部分(例えば、410)のそれぞれは、他の複数のシェル部分から離れているように形成される。ブラケットを有するポリマーシェル部分は、図5に記載されるような装具400を形成する。装具401はまた、本明細書に記載するブラケット403のうちの1つ以上を含むことができる。
装具401はまた、歯列矯正ブラケット403に取り付けられたアーチ部材413を有することができる。また、複数のシェル部分は、アーチ部材413などを介して互いに連結された1つ以上のシェル部分を有することができる。アーチ部材413は、1つ以上の力を提供して、1つ以上の歯を第1の向きから連続する向きに整復する。
アーチ部材413は、装具401を通じて1つ以上の矯正力を患者の1つ以上の歯に提供して、患者の歯に対する歯列矯正治療又は一連の治療を提供することができる。アーチ部材のアーチ部材本体は、剛性及び弾力性などのような、さまざまな材料特性を提供する任意の適切な材料又は材料の組み合わせを含むことができる。例えば、アーチ部材本体は、金属材料、ポリマー材料、ガラス材料、及び、それらの組み合わせを含むことができる。1つ以上の実施形態において、アーチ部材本体は、ニチノール、ステンレス鋼、ニッケルチタン、及びベータチタンのうちの少なくとも1つを含むことができる。アーチ部材本体は、単体であってもよく、又は、材料の1つ以上の層を含んでもよい。更に、アーチ部材本体は、その長さに沿って単体であることができる。1つ以上の実施形態において、アーチ部材本体は、任意の適切な技法又は技法の組み合わせを使用して共に接続されるいくつかの部分を含むことができる。
アーチ部材本体はまた、医師の必要性に基づいて個別に構成され得る。例えば、所与のアーチ部材本体は、高いレベルの矯正力が所望されるときにはステンレス鋼から作製され得、より低いレベルの力が所望されるときにはニッケルチタンから作製され得、中間レベルの力が所望されるときにはベータチタンから作製され得る。1つ以上の実施形態において、本体は、ポリマー又は充填複合材などのような非金属材料を含む、他の材料を含むことができる。そのうえ、本体の断面幾何学形状は、1つ以上の所望の矯正力を提供するように調整され得る。例えば、本体の形状及び/又は断面寸法(例えば、厚さ)は、1つ以上の所望の矯正力を提供するように調整され得る。1つ以上の実施形態において、アーチ部材本体は、本体の長さに沿って変化する断面幾何学形状を有することが可能である。
アーチ部材本体は、例えば、形状、面積、配向など、任意の適切な断面幾何学形状を含むことができる。断面幾何学形状はアーチ部材本体の長さに沿って一定であるか、又は、変化することができる。例えば、アーチ部材本体は、任意の適切な形状又は形状の組み合わせを取ることができる。また、アーチ部材本体は、例えば、多角形(例えば、三角形、矩形など)、楕円形など、任意の適切な断面形状を含むことができる。アーチ部材本体の断面形状は、本体の長さに沿って均一であることができる。1つ以上の実施形態において、アーチ部材本体の第1の部分は第1の断面形状を有することができ、アーチ部材本体の第2の部分は第1の断面形状とは異なる第2の断面形状を有することができる。アーチ部材本体は、均一な断面積、又は、本体の長さに沿って変化する断面積を含むことができる。
1つ以上の実施形態において、本体が形成された後にアーチ部材本体の縁部を滑らかにして、向上した心地よさを患者に提供することができる。更に、1つ以上の実施形態において、アーチ部材本体の1つ以上の部分を任意の適切な材料又は材料の組み合わせによってコーティングして、本体の縁部を被覆するコーティングを提供し、心地よさを改善することができる。アーチ部材はまた、本体の、アーチ部材カップリングの間の部分に適用される1つ以上の保護カバーで被覆してもよく、これにより、本体は鋭い角部を有さないが、本体に対して移動して、患者の歯に矯正力(単数又は複数)をかけることができる。カバーは、任意の適切な材料又は材料の組み合わせを含むことができる。1つ以上の実施形態において、カバーは、任意の所望の審美的外観を提供することができる。更に、カバーは、1つ以上の汚れにくい材料を含み、カバーの審美性を維持することができる。
アーチ部材本体は、2つ以上のアーチ部材カップリングの間に任意の適切な矯正力を提供するようになり得る。これらの矯正力を提供するために、任意の適切な技法又は技法の組み合わせを利用し得る。
少なくとも1つの実施形態では、ベース410及び歯列矯正ブラケット403は、単一部品であり、これは、ブラケット403がベース410と同時に、かつ連続的な途切れのない材質として形成されることを意味する。別の実施形態では、ブラケット403及びアーチ部材413は、単一部品として形成され、1つ以上のシェル部分に設置される。
装具401は、舌側、前庭、又はその両方に取り付けられたブラケット403を有することができる。アーチ部材413の堅牢性又は剛性は、ブラケット403の弾力性に関連する。アーチ部材413は、ポリマーから形成することができ、本明細書に記載されるように、ブラケット本体は、アーチ部材の弾性率以下の弾性率を有することができる。アーチ部材413は、アーチ部材が降伏点よりも下方に破断点を有するように選択することができる。
好適な重合性成分は、少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を含有し、付加重合を経ることができる。このようなフリーラジカル重合性材料としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、n-ヘキシルアクリレート、ステアリルアクリレート、アリルアクリレート、グリセロールジアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)と2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)との反応生成物であるUDMAと呼ばれるジウレタンジメタクリレート(異性体の混合物、例えば、Rohm Plex6661-0)、グリセロールトリアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、1,3-プロパンジオールジアクリレート、1,3-プロパンジオールジメタクリレート、トリメチロールプxロパントリアクリレート、1,2,4-ブタントリオールトリメタクリレート、1,4-シクロヘキサンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、ビス[1-(2-アクリルオキシ)]-p-エトキシフェニルジメチルメタン、ビス[1-(3-アクリルオキシ-2-ヒドロキシ)]-p-プロポキシ-フェニル-ジメチルメタン、及びトリスヒドロキシエチル-イソシアヌレートトリメタクリレートなどの、モノ-、ジ-、若しくはポリ-アクリレート及びメタクリレート;分子量200~500のポリエチレングリコールのビス-アクリレート及びビス-メタクリレート、米国特許第4,652,274号(Boettcherら)に記載されたものなどのアクリル化モノマーの共重合性混合物、並びに米国特許第4,642,126号(Zadorら)に記載されたものなどのアクリル化オリゴマー;並びにスチレン、ジアリルフタレート、ジビニルスクシネート、ジビニルアジペート、及びジビニルフタレートなどのビニル化合物;欧州特許第2008636号(Hechtら)に記載されたもののような、ウレタン、尿素、又はアミド基を含む多官能性(メタ)アクリレートが挙げられる。重合性成分は、シリコーンアクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー又は塩素化ポリエステル(メタ)アクリレート、アリル系オリゴマー及び(メタ)アクリルオリゴマーを更に含んでもよい。所望により、これらのフリーラジカル重合性材料の2つ以上の混合物を使用することができる。
図7~図10は、ブラケットの内側面の溝とベースとを使用したブラケット構成を示しており、ベースは、ポリマーシェル部分である。
図7は、ベース510の別の実施形態を示している。ベース510は、ベース310が、第1の部分596、第2の部分597及び第3の部分(すなわち、受け部)554を含む、第1の部分、第2の部分及び第3の部分を有することを除いて、(同様に番号付けされた構成要素を有する)図3~図4のベースと同様である。
第1の部分596は、ブラケットの外形を画定することができる。第2の部分597は、第3の部分554に対して隆起することができる。第2の部分597は、任意選択的に、舌側面590と平行な平面内で同一平面であってもよい。
図8A~図8Bは、(ベース510がシェルであることを除いて、図3の装具300のものと同様の)図7のベース510を有する装具500を示している。図8の番号付けされた構成要素は、図1~図7に見られる番号付けされた構成要素と同様とすることができる。
ベース510の舌側面590に埋め込まれたブラケット503が示されている。フランジ560は、第2の部分(図示せず)及び第1の部分596に接触することができる。フーチング550、551は、ベース510から形成された受け部と接触することができる。
また、装具500は、ブラケット503の少なくとも1つの内側面を含む空間511を有することができる。更に、空間511は、アーチ部材(図示せず)の接触領域を画定することができる。アーチ部材が解放されることを防止するために、複数の内側固定手段509が存在してもよい。内側固定手段509は、内側面から外向きに延びた突出部として示されている。
図9A~図9Bは、図8A~図8Bの装具500と同様の複数の装具を特徴とする歯列矯正装具501を示している。図9A~図9Bの番号付けされた構成要素は、図1~図8に見られる番号付けされた構成要素と同様とすることができる。
アーチ部材513は、複数のシェル部分とブラケット503を有する各シェル部分(すなわち、ベース510)とを接続し、これにより、装具500を形成することができる。
装具501は、様々な方法及び組み付け技術を使用して作製することができる。装具501の一態様は、専用の設備(本明細書で論じられる工場など)で組み付けを実行することができることである。
1つ以上の歯を調整するために、ユーザは、患者の歯科構造を受け入れることができ、アーチ部材に基づいて、歯科構造に対する矯正を決定し、(本明細書で論じるように)歯科構造に基づいて、取り外し可能な歯科装具501を形成することができる。例えば、コンピュータは、取り外し可能な歯科装具を患者が装着するときに初期位置から調整位置へと歯科構造を矯正するために必要な時間及び力に基づいて取り外し可能な歯科装具の寸法及び形状を決定することによって、矯正を決定することができる。形成後(別個の構成要素として形成された場合)、ユーザはまた、本明細書で説明した歯列矯正ブラケット及び/又は装具を、矯正を実行するのに十分な位置でベース又は歯に取り付けることもできる。ユーザは更に、アーチ部材を歯列矯正ブラケットに取り付けることができる。
歯科装具の形成は、歯科構造に基づいてシェル部分の形成で開始することができる。例えば、シェル部分は、熱成形される場合にはポリカーボネートなどのポリマー材料で、あるいはプリントされる場合にはメタクリレート樹脂(ポリ(メタ)アクリレート又は1つ以上の多官能性ウレタン(メタ)アクリレート)で形成することができる。1つ以上の歯を受け入れるように成形された少なくとも1つのキャビティをそれぞれが有する複数のシェル部分を形成することができる。複数のシェル部分は、臨床医が壊すことができる脆弱なポリマー製のバンドとすることができる接続手段を使用して接続することができる。
取り外し可能な歯科装具を形成することは、任意選択的に、前述した実施形態のいずれか1つに記載のアーチ部材を形成することを含む。アーチ部材は、シェル部分と同じ装置を使用して作製することができ、あるいは得ることができる。例えば、ポリマーで形成される場合、アーチ部材は、複数のシェル部分と実質的に同時にプリントすることができる。ポリマーの破断点は、取り外し可能な歯科装具がもはや機能しないときに視覚的指標を提供するために、降伏点のもの以下であってよい。
また、取り外し可能な歯科装具を形成することは、矯正を実行するのに十分なシェル部分のうちの少なくとも1つに、実施形態のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケットを取り付けることを含むことができる。歯列矯正ブラケットの取り付け点は、矯正を実行するための推奨に応じて発生することができる。任意選択的に、アーチ部材を屈曲して矯正を実行し、歯列矯正ブラケットに取り付けることができる。
患者の歯科構造に、取り外し可能な歯科装具を取り付けることができる。いくつかの実施形態では、取り外し可能な歯科装具は、患者による取り外しが可能である。装具を歯科構造に更に固定するために、歯科用接着剤を塗布することができる。いくつかの実施形態では、シェル部分の全て又は一部分を除去することができる。
図10は、ポリマーシェル部分のうちの少なくとも1つ(すなわち、ベース610)が、内部に形成されたカットアウト部617を有することを除いて、図9の取り外し可能な歯科装具501と同様の取り外し可能な歯科装具601を示している。ベース610が歯に適合する一方で、カットアウト部617は少なくとも、咬合面の歯を露出させたままにすることができる。例えば、カットアウト部は、歯の咬合面積の少なくとも50%を露出させることができる。露出した歯は、装具601の咬合圧を低減することができる。
本明細書に記載されるように、医師は、一連の異なる装具を処方することができる。各歯科装具は、段階的な歯列状態を処方することができる。患者は、第1の歯列状態に対応する第1の歯科装具を歯に取り付けることができる。更に、任意選択的に、結合化合物で第1の歯科装具を取り付けることができる。歯列状態が達成されると、歯の第2の歯列状態に対応する第2の歯科装具を適用することができる。
本開示の態様はまた、非一時的なコンピュータ可読媒体に関連することができる。上述のように、本発明の態様は、コンピュータ可読プログラムコードが内部に具現化されたコンピュータ可読媒体に具現化されたコンピュータプログラム製品の形態をとってもよい。また、コンピュータ可読媒体の任意の組み合わせを利用してもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、若しくは半導体のシステム、装置若しくはデバイス、又は前述の任意の好適な組み合わせであり得るが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(非網羅的リスト)として、1つ以上のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は前述の任意の好適な組み合わせが挙げられる。本文書の文脈では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令を実行するシステム、装置又はデバイスによって、あるいはそれらに関連して使用するためのプログラムを含む又は格納することができる任意の有形媒体であってもよい。
図11~図15は、本明細書に開示したシェル部分の様々な態様の治療計画及びデジタル設計を示している。
図11は、診療所44と製造施設48とが、患者42用の取り外し可能な歯科装具52のセットの製造プロセス全体を通じて情報を伝達する、例示的なコンピュータ環境40を示すブロック図である。まず、診療所44の歯列矯正医が任意の適切な画像化技術を使用して患者42の歯科構造の1つ又は複数の画像を生成し、デジタル歯科構造データ46(例えば、患者42の歯構造のデジタル表現)を生成する。例えば、医師は、デジタル走査され得るX線画像を生成し得る。あるいは、医師は、患者の歯構造のデジタル画像を、例えば、従来のコンピュータ断層撮影(computed tomography、CT)、レーザ走査、口腔内走査、歯科印象のCTスキャン、印象から注入された歯科用模型の走査、超音波計測、磁気共鳴イメージング(magnetic resonance imaging、MRI)、又は3Dデータ取得の任意の他の適切な方法を使用して取り込んでもよい。他の実施形態では、デジタル画像は、Brontes Technologies,Inc.(Lexington,MA)によって開発され、PCT国際公開第2007/084727号(Boerjesら)に記載される、能動波面サンプリングを使用する口腔内スキャナなどの、手持ち式口腔内スキャナを使用して提供され得る。また、他の口腔内スキャナ又は口腔内接触プローブを使用することもできる。別の選択肢として、患者の歯の陰印象を走査することによってデジタル構造データ46を提供してもよい。更に別の選択肢として、患者の歯の陽の物理的モデルを画像化することにより、又は患者の歯のモデルに対し接触プローブを使用することにより、デジタル構造データ46を提供してもよい。走査に使用されるモデルは、例えば、アルギネート又はポリビニルシロキサン(PVS)等の好適な歯科印象材から、患者の歯列の印象を鋳造し、鋳造材料(例えば、歯列矯正石膏又はエポキシ樹脂)を印象材に注ぎ、鋳造材料を硬化させることによって作成され得る。上記のものを含む任意の好適な走査技法を用いてモデルを走査してもよい。他の可能な走査方法は、例えば、米国特許出願公開第2007/0031791号(Cinaderら)に記載されている。
歯の露出面を走査してデジタル画像を提供することに加え、歯列の隠れた特徴部、例えば、患者の歯根、及び患者の顎骨を画像化することが可能である。いくつかの実施形態では、デジタル歯構造データは、これら特徴部のいくつかの3次元(3D)画像を用意し、続いて、それらをともに「縫い合わせる」ことによって形成される。これらの異なる画像は、同じ画像化技術を使用して提供される必要はない。例えば、CTスキャンで提供される歯根のデジタル画像が、口内可視光線スキャナで提供される歯冠のデジタル画像と一体化してもよい。3D歯科画像を用いた2次元(2D)歯科画像のスケーリング及び登録は、米国特許第6,845,175号(Kopelmanら)、及び米国特許公開第2004/0029068号(Baduraら)に記載されており、発行された米国特許第7,027,642号(Imgrundら)及び同第7,234,937号(Sachdeviaら)には、様々な3D源から提供されるデジタル画像を一体化する技術が記載されている。したがって、用語「画像化」は、これが本明細書において使用される際、視覚的に明らかな構造の、通常の写真画像化に限定されず、視界から隠れた歯科構造の画像化をも含む。歯科構造としては、歯列弓の1つ又は複数の歯の歯冠及び/もしくは歯根、歯肉、歯周靭帯、歯槽骨、皮質骨、インプラント、人工歯冠、ブリッジ、ベニア、義歯、歯列矯正装具、又は治療前、治療中もしくは治療後に歯列の一部とみなされ得る任意の構造物の任意の一部分が挙げられ得るが、これらに限定されない。
デジタル歯構造データ46を生成するために、コンピュータは、画像化システムからの未加工データを、使用可能なデジタルモデルに変換する。例えば、コンピュータが受け取る歯の形状を示す未加工データにおいて、未加工データは、多くの場合、3D空間内の点群にすぎない。通常、この点群を表面に構成し、1つ又は複数の歯、歯肉組織及び他の周囲口腔構造を含む患者の歯列の3Dオブジェクトモデルを作成する。このデータが歯列矯正診断及び治療において有用となるために、コンピュータは歯列表面を「セグメント化」し、個々の歯を表す1つ又は複数の個別の移動可能な3D歯オブジェクトモデルを生成してもよい。コンピュータはこれら歯モデルを歯肉から別個のオブジェクトへと更に分離してもよい。
セグメント化によって、使用者は、歯群の配列を一群の個々のオブジェクトとして特性評価し、操作することが可能となる。有利なことに、コンピュータはこれらモデルから、歯列弓周長、噛み合わせなどの診断情報、及び更にはAmerican Board of Orthodontics(ABO)の客観的評価を得てもよい。更なる利点として、デジタル歯列矯正セットアップは製造プロセスに柔軟性を与えてもよい。物理的プロセスをデジタルプロセスで置き換えることによって、データ取得工程とデータ操作工程とを、歯型又は印象をある場所から別の場所へ輸送する必要なく、別々の場所で実行することが可能である。物理的物体をあちこちに輸送する必要を低減又はなくすことにより、顧客及びカスタマイズされた装置の製造者の両者にとって大幅なコストの節減につながりうる。
デジタル歯科構造データ46の生成後、診療所44はデジタル歯科構造データ46をデータベースの患者記録内に保存してもよい。診療所44は、例えば、複数の患者記録を有するローカルデータベースを更新してもよい。あるいは、診療所44はネットワーク50を通じて中央データベース(任意選択的に製造施設48内の)を遠隔的に更新してもよい。デジタル歯構造データ46を保存した後、診療所44は、デジタル歯科構造データ46を製造施設48に電子的に通信する。あるいは、製造施設48はデジタル歯科構造データ46を中央データベースから取り出してもよい。
診療所44は、また、医師の診断と患者42の治療計画とに関する全般的な情報を伝える処方データ47を製造施設48に転送してもよい。いくつかの例では、処方データ47はより具体的であってもよい。例えば、デジタル歯科構造データ46は患者42の歯科構造のデジタル表現であってもよく、診療所44の医師は、このデジタル表現を精査し、デジタル歯科構造データ46を製造施設48に転送するのに先だって、取り外し可能な歯科装具52のセットによる治療後の患者42の個々の歯の所望の移動量、間隔又は最終位置を示してもよい。製造施設48はオフサイトに位置していても、診療所44に位置していてもよい。
例えば、臨床的環境において、治療計画及びデジタル設計を、ローカルにインストールされたソフトウェアを使用することで臨床医又は助手が完全に実施できるように、それぞれの診療所44は製造施設48のための独自の設備を含んでもよい。製造は3Dプリンタの使用によって(又は付加製造の他の方法によって)診療所内でも行ってよい。3Dプリンタは、歯科装具の複雑な特徴又は患者42の歯科構造の物理的表現の製造を付加製造によって可能にする。3Dプリンタは、患者42の本来の歯科構造及び患者42の所望の歯科構造の繰り返しデジタル設計を使用し、患者42の所望の歯科構造を作成するようにカスタマイズされた複数のデジタル装具及び/又はデジタル装具パターンを作成してもよい。製造は、未硬化樹脂及び支持構造を除去する、又は様々な部品を組み付ける後処理を含んでもよく、後処理は、臨床的環境においても必要なことがあり、実行してもよい。
製造施設48では、患者42の歯を整復するために、患者42のデジタル歯科構造データ46を用いて取り外し可能な歯科装具52のセットを組み立てる。その後しばらく経って、製造施設48は取り外し可能な歯科装具52のセットを診療所44に、又はあるいは、患者42に直接送る。例えば、取り外し可能な歯科装具52のセットは、順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセットであってもよい。患者42は、その後、患者42の歯を整復するために、取り外し可能な歯科装具52のセット内の取り外し可能な歯科装具を所定のスケジュールに従って長い時間にわたり順次装着する。例えば、患者42は、取り外し可能な歯科装具52のセット内のそれぞれの取り外し可能な歯科装具を約3週間~約10週間又は約4週間~約8週間など、約1週間~約12週間の期間にわたって装着してもよい。任意選択的に、患者42は取り外し可能な歯科装具52による治療の経過の定期的な観察のために診療所44に戻ってもよい。
このような定期的な観察の際、臨床医は、取り外し可能な歯科装具52のセット内の取り外し可能な歯科装具を長い時間にわたり順次装着する患者42の所定のスケジュールを調整してもよい。観察には、一般に、患者42の歯の目視検査を含むとともに、デジタル歯構造データを生成するための画像化も含んでよい。いくつかの比較的一般的でない状況において、臨床医は、例えば、新たな取り外し可能な歯科装具のセットを作成するために、新たに生成したデジタル歯科構造データを製造施設48に送信することによって、取り外し可能な歯科装具52のセットによる患者42の治療の中断を決定してもよい。同じ又は異なる例では、臨床医は、取り外し可能な歯科装具52による治療の所定のスケジュールの完了後に、新たに生成したデジタル歯科構造データを製造施設48に送信してもよい。加えて、取り外し可能な歯科装具52による治療の所定のスケジュールの完了後に、臨床医は新たな取り外し可能な歯科装具のセットを製造施設48に要求し、患者42の治療を継続してもよい。
図12は、本開示の一例による、診療所44で実施されるプロセス60を示すフロー図である。ブロック62において、診療所44にいる医師が、患者42から患者の識別情報及び他の情報を収集し、患者記録を作成する。記載されているように、患者記録は診療所44内に配置されていてもよく、任意選択的に、製造施設48内のデータベースとデータを共有するように構成されていてもよい。あるいは、患者記録は、診療所44にネットワーク50を通じてリモートアクセス可能な製造施設48のデータベース内に、又は製造施設48と診療所44との両方によりリモートアクセス可能なデータベース内に配置されていてもよい。
ブロック64において、任意の適切な技術を用いて患者42の歯科構造のデジタルデータ46を生成し、これにより、仮想歯科構造を作成し、保存してもよい。デジタルデータ46は歯科構造の2次元(2D)画像及び/又は3次元(3D)表示からなってもよい。
一例では、歯科構造の3D表示は、Imaging Sciences International,LLC(1910 N Penn Road、Hatfield、PA)から入手可能なi-CAT 3D歯科画像化デバイスなどのコーンビームコンピュータ断層撮影(cone beam computerized tomography、CBCT)スキャナを用いて生成される。診療所44は、CBCTスキャナにより生成した3Dデータ46(放射線画像の形態の)を、診療所44内、又はその代わりに、製造施設48内に配置されたデータベース内に保存する。コンピューティングシステムはCBCTスキャナからのデジタルデータ46(このデータは複数のスライスの形態であってもよい)を処理し、3Dモデリング環境内で操作され得る歯構造のデジタル表現を計算する。
ブロック65において、コンピューティングシステムは、データが歯構造の3Dデータを含んでいるかどうかを判定することができる。含んでいない場合、ブロック66において、医師は、3Dデジタルデータを更に生成してもよい。3Dデータ46は、例えば、患者42の歯構造の物理的印象又は模型を形成し、その後、それをデジタル走査することによって生成してもよい。例えば、患者42の歯列弓の物理的印象又は模型は、Laser Design,Inc.(Minneapolis、MN)から入手可能なOM-3Rスキャナなどの可視光スキャナを用いて走査してもよい。その代わりとして、医師は、咬合科の3Dデータ46を、患者42の歯列弓の口腔内走査又は既存の3D歯データを使用することで生成してもよい。一例では、「REGISTERING PHYSICAL AND VIRTUAL TOOTH STRUCTURES WITH PEDESTALS」という名称で、2013年7月23日に発行済みの米国特許第8,491,306号に記載されている、模型又は印象からデジタル走査を形成する方法を使用してもよい。同じ又は異なる例において、「ORTHODONTIC DIGITAL SETUPS」という名称で、2013年12月5日に公開された米国特許出願公開第2013/0325431号に記載されているような仮想歯面及び仮想歯座標系を画定するための技術を使用してもよい。いずれの場合においても、デジタルデータは3Dモデリング環境内にデジタルで位置合わせされ、歯根及び咬合面を含み得る歯構造の複合的なデジタル表現を形成する。
一例では、歯列弓の咬合面の2D放射線画像及び3Dデジタルデータは、放射線画像及び3Dデジタルスキャンの両方を生成する前に、まず、レジストレーションマーカ(例えば、位置合わせマーカ又は既知の幾何学的形状寸法を有するペデスタル)を患者42の歯構造に取り付けることによって位置合わせされる。その後、2D放射線画像及び3Dデジタルデータ内のレジストレーションマーカのデジタル表現は、米国特許第8,491,306号に記載されている位置合わせ技術を用いて、3Dモデリング環境内で位置合わせしてもよい。
別の例では、歯構造の3Dデジタルデータは歯構造の2つの3Dデジタル表現を組み合わせることによって生成される。例えば、第1の3Dデジタル表現は、CBCTスキャナ(例えば、i-CAT3D歯科画像化デバイス)から取得した歯根の比較的低解像度の画像であってもよく、第2の3Dデジタル表現は、患者の歯列弓の模型の印象又は可視光(例えば、レーザ)走査の産業用CTスキャンから取得した歯冠の比較的高解像の画像であってもよい。3Dデジタル表現は、3D表示をコンピュータ環境内で操作することを可能にするソフトウェアプログラム(例えば、3D Systems,Inc.(333 Three D Sustems Circle、Rock Hill、SC)から入手可能なGeomagic Studioソフトウェアを用いて位置合わせしてもよく、又はその代わりに、米国特許第8,491,306号に記載されている位置合わせ技術を使用してもよい。
ブロック65においてデータが歯構造の3Dデータを含んでいる場合、プロセス60は、ブロック67に進むことができる。ブロック67において、コンピュータシステムは、診断及び治療情報でデータベースを更新することができる。次に、3Dモデリングソフトウェアを実行するコンピュータシステムが、患者の歯列弓の咬合面及び歯根構造を含む歯構造の合成されたデジタル表現をレンダリングする。モデリングソフトウェアは、医師が3D空間内の歯のデジタル表現を患者の歯列弓のデジタル表現に対し操作することを可能にするユーザーインターフェースを提供する。コンピュータシステムとの対話によって、医師は、例えば、所望の最終位置又は患者42の歯の表示を選択することにより治療情報を生成する。
ブロック68において、データベースを更新して、患者記録をデジタル歯構造データ記録と関連付ける。例えば、医師が3D環境内において診断及び治療計画に関する全般的な情報の伝達を完了したときに、コンピュータシステムは患者記録に関連付けられたデータベースを更新し、医師が指定した診断及び治療計画に関する全般的な情報を伝える処方データ47を記録する。
ブロック69において、取り外し可能な歯科装具52などの1つ以上の取り外し可能な歯科装具を製造施設48が組み立てるために、処方データ47(例えば、診断及び治療情報、並びにデジタル歯構造)を製造施設48に中継する。
矯正歯科にいる歯列矯正医に関して記載したが、プロセス60に関して記載した工程の1つ以上は、製造施設48にいるユーザなどの遠隔ユーザによって実行してもよい。例えば、歯列矯正医は放射線画像データと患者の印象又は模型とを製造施設48に送信するのみであってもよく、製造施設48で、ユーザがコンピュータシステムと対話し、3Dモデリング環境内において治療計画を策定する。
任意選択的に、3Dモデリング環境内における治療計画のデジタル表現は、その後、診療所44の歯列矯正医に送信してもよく、歯列矯正医は治療計画を精査し、自身の承認を返送するか所望の変更を示すかのいずれかであってもよい。
図13は、ネットワーク50を介して製造施設48に接続されたクライアントコンピューティングデバイス80の一例を示すブロック図である。図示される例では、クライアントコンピューティングデバイス80は、モデリングソフトウェア82の動作環境を提供する。モデリングソフトウェア82は、患者42の歯群の3D表現をモデリングし、かつ描画するためのモデリング環境を提供する。図示される例では、モデリングソフトウェア82は、ユーザーインターフェース84と、アライメントモジュール86と、レンダリングエンジン88と、を含む。
ユーザーインターフェース84は、患者42の歯の3D表示を視覚的に表示するグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を提供する。加えて、ユーザーインターフェース84は、モデル化された歯列弓内の患者42の歯を操作するために、診療所44(図11)の医師89から、例えば、キーボード及びポインティングデバイスによる入力を受け取るためのインターフェースを提供する。
モデリングソフトウェア82はネットワークインターフェース81を通じて製造施設48にアクセス可能であってもよい。モデリングソフトウェア82はデータベース90と対話して、治療データ92、患者42の歯構造に関する3Dデータ94、及び患者データ96などの様々なデータにアクセスする。データベース90は、データ格納ファイル、ルックアップテーブル、又は1つ又は複数のデータベースサーバで実行されるデータベース管理システム(DBMS)を含む、様々な形態で提示してもよい。データベース管理システムは、リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)、階層型データベース管理システム(HDBMS)、多次元データベース管理システム(MDBMS)、オブジェクト指向データベース管理システム(ODBMS若しくはOODBMS)、又はオブジェクトリレーショナルデータベース管理システム(ORDBMS)であってもよい。データは、例えば、マイクロソフト社(Microsoft Corporation)製のSQLサーバなど、単一のリレーショナルデータベース内に格納してもよい。データベース90は、クライアントコンピューティングデバイス80のローカルとして示されているが、クライアントコンピューティングデバイスからリモートに位置し、公共ネットワーク又は私設ネットワーク、例えばネットワーク50を介してクライアントコンピューティングデバイスに連結してもよい。
治療データ92は、医師89によって選択されて、3Dモデリング環境内に配置される、患者42の歯の診断及び又は整復情報を表す。
患者データ96は、医師89に関連する1人以上の患者の一群、例えば、患者42を表す。例えば、患者データ96は、各患者に関する氏名、出生日、及び歯科疾病歴のような一般的な情報を特定する。
レンダリングエンジン88は、3Dデータ94にアクセスしてレンダリングし、ユーザーインターフェース84により医師89に提示される3D図を生成する。より具体的には、3Dデータ94は、3D環境内で各歯(任意選択的に歯根を含む)及び顎骨を表す3Dオブジェクトを定義する情報を含む。レンダリングエンジン88は各オブジェクトを加工し、3D環境内で医師89の視点に基づき、3D三角メッシュをレンダリングする。ユーザーインターフェース84は、レンダリングされた3D三角メッシュを医師89に対して表示し、医師89が3D環境内で視点を変更し、オブジェクトを調節することを可能にする。
2012年6月5日に発行済みの「PLANAR GUIDES TO VISUALLY AID ORTHODONTIC APPLIANCE PLACEMENT WITHIN A THREE-DIMENSIONAL(3D)ENVIRONMENT」という名称の米国特許第8,194,067号、及び2010年6月8日に発行済みの「USER INTERFACE HAVING CROSS SECTION CONTROL TOOL FOR DIGITAL ORTHODONTICS」という名称の米国特許第7,731,495号は、本明細書中に記載される技術とともに使用され得るユーザーインターフェースを有するコンピュータシステム及び3Dモデリングソフトウェアの他の例について記載している。
クライアントコンピューティングデバイス80は、モデリングソフトウェア82を保存し、かつ実行するために、プロセッサ83とメモリ85とを含む。メモリ85は、任意の揮発性又は不揮発性ストレージ要素を意味してもよい。例としては、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、電気的消去可能読み出し専用メモリ(EEPROM)及びフラッシュメモリなどのランダムアクセスメモリ(RAM)を含む。例としては、また、ハードディスク、磁気テープ、磁気又は光データストレージ媒体、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、Blu-rayディスク、及びホログラフィックデータストレージ媒体などの不揮発性ストレージを含んでもよい。
プロセッサ83は、汎用マイクロプロセッサ、特別設計のプロセッサ、特定用途用集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、ディスクリート論理回路のコレクション、又は本明細書中に記載される技術を実行することができる任意の種類の処理デバイスなどの1つ又は複数のプロセッサを意味する。一例では、メモリ85は、プロセッサ83によって実行されて、本明細書中に記載される技術を実行するプログラム命令(例えば、ソフトウェア命令)を格納してもよい。他の例では、技術はプロセッサ83の特別にプログラムされた回路によって実行してもよい。これら又は他の手法では、プロセッサ83は、本明細書中に記載される技術を実行するように構成されていてもよい。
クライアントコンピューティングデバイス80は、患者の3D歯構造のデジタル表現と、任意選択的に、治療データ92及び/又は患者データ96とを製造施設48のコンピュータ70にネットワーク50を通じて送信するように構成されている。コンピュータ70は、ユーザーインターフェース72を含む。ユーザーインターフェース72は、歯のデジタルモデルの3D表示を視覚的に表示するGUIを提供する。加えて、ユーザーインターフェース72は、患者の3D歯構造のデジタル表現内の患者の歯を操作するための、例えば、キーボード及びポインティングデバイスによる入カをユーザから受け取るためのインターフェースを提供する。
コンピュータ70は、更に、患者の取り外し可能な歯科装具のセットの寸法及び形状を決定するように構成されていてもよく、取り外し可能な歯科装具の寸法及び形状は、取り外し可能な歯科装具が患者によって装着されたときに、患者の1つ又は複数の歯をそれらの初期位置から調整後の位置へと整復するように構成されている。コンピュータ70は、取り外し可能な歯科装具のセットを作製するために、患者の取り外し可能な歯科装具のセットの寸法及び形状を自動製造システム74に提供してもよい。
クライアントコンピューティングデバイス80及びコンピュータ70は例示的なコンピュータシステムの単なる概念的な表現である。いくつかの例では、クライアントコンピューティングデバイス80及び/又はコンピュータ70のものに関して記載した機能を1つのコンピューティングデバイスに組み合わせてもよく、コンピュータシステム内の複数のコンピューティングデバイス間で分散させてもよい。例えば、本明細書中に記載される歯科装具のデジタル設計にクラウドコンピューティングを用いてもよい。一例では、歯構造のデジタル表現が診療所の1つのコンピュータで受信される一方で、歯科装具の形状及び寸法はコンピュータ70などの異なるコンピュータを用いて決定される。加えて、コンピュータ70などのその異なるコンピュータは形状及び寸法の決定のために同一データをすべて受信する必要がない場合がある。形状及び寸法は、少なくとも一部、当該症例の完全な3D表示を受け取ることなく歴史的症例又は例示的症例の仮想モデルの分析を通じて得た知識に基づき決定してもよい。このような例では、クライアントコンピューティングデバイス80とコンピュータ70との間で送信される、又はそうでなければ特別仕様の歯科装具を設計するために利用されるデータは、患者の完全なデジタル歯科モデルを示す全データセットよりも大幅に小さくてもよい。
図14は、取り外し可能な歯科装具52の組み立てのために製造施設48において行われるプロセス26を示すフロー図である。いくつかの例では、取り外し可能な歯科装具52は、本明細書で論じられるような取り外し可能な歯科装具のうちの1つ以上を含んでもよい。ブロック21において、製造施設48にあるコンピュータ70は、患者42から診療所44を介して、デジタル歯構造データ46を受け取る、したがって、診療所44から、患者の1つ以上の歯の初期位置及び処方データ47を提供する。あるいは、コンピュータ70は、コンピュータ70内にある又はそうでなければコンピュータ70によってアクセス可能なデータベースから情報を取り出す。診療所44がすでに行っていない場合には、コンピュータ70に関わる訓練されたユーザがコンピュータ70上で実行されているコンピュータ化モデリング環境と対話し、患者の歯構造のデジタル表現に対し治療計画を策定し、処方データ47を生成してもよい。他の例では、コンピュータ70は患者の歯構造及び既定の設計制約のみに基づき治療計画を自動的に策定してもよい。
ブロック22において、コンピュータ70は、患者用の取り外し可能な歯科装具の寸法及び形状を決定する。取り外し可能な歯科装具の寸法及び形状は、取り外し可能な歯科装具が患者によって装着されたときに患者の1つ又は複数の歯をそれらの初期位置から調整後の位置へと整復するように構成されている。同じ又は更なる例では、コンピュータ70は患者の取り外し可能な歯科装具のセットの寸法及び形状を決定し、患者の取り外し可能な歯科装具のセットは連続で装着されるように構成されている。
いくつかの例では、取り外し可能な歯科装具の寸法及び形状を決定することは、コンピュータ70によって、取り外し可能な歯科装具の寸法及び形状を既定の設計制約一式に従い選択することを含む。予め設計された設計制約のセットには、取り囲まれた歯の1つ以上に印加される最大局所化力、取り囲まれた歯の1つ以上に印加される最大回転力、取り囲まれた歯の1つ以上に印加される最大並進力、取り囲まれた歯の1つ以上に印加される最大合力、及び取り囲まれた歯がそれらの初期位置にあるときに、患者の取り外し可能な歯科装具の装着時に印加される最大歪みを含むが、これらに限定されない1つ以上の因子が含まれ得る。
コンピュータ70は、取り外し可能な歯科装具の寸法及び形状の決定時に、有限要素法(finite element analysis、FEA)を用いて、患者の歯及び取り外し可能な歯科装具にかかる力を分析してもよい。例えば、コンピュータ70は、順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセットを含む治療を示す、モデル化された歯がそれらの初期位置からそれらの最終位置へと移動する際の患者の歯のソリッドモデルにFEAを適用してもよい。コンピュータ70は、所望の力を歯に印加するための近似的な取り外し可能な歯科装具を選択するために、FEA技術を使用してもよい。加えて、コンピュータ70は、治療中のモデル化された歯の移動全体を通した歯間の接点を判定するために、仮想咬合器を使用してもよい。コンピュータ70は、順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセット内の取り外し可能な歯科装具の設計時、FEA力分析において、デバイスからの力と併せて、咬頭嵌合力などの咬合接触力を更に含んでもよい。
同じ又は異なる例では、取り外し可能な歯科装具の寸法及び形状を決定することは、取り外し可能な歯科装具が患者によって装着されたときに患者の1つ又は複数の歯をそれらの初期位置から調整後の位置へと整復するのに適した剛性を付与するために、コンピュータ70によって、歯科装具本体の顔側部及び舌側部の厚さを選択することを含む。異なる例では、このような選択された厚さは、厚さ約0.5~約1.0ミリメートルなど、厚さ約0.25ミリメートル~約2.0ミリメートルの範囲であってもよい。いくつかの例では、コンピュータ70は、既定の設計制約に従い、又は厚さを必ずしも増加させることなく所望の剛性特性を付与するために、取り外し可能な歯科装具の少なくとも一部分(例えば、顔面側本体部分及び舌側本体部分)の材料を更に選択してもよい。
ブロック23において、コンピュータ70のユーザーインターフェース72を通じて、患者の取り外し可能な歯科装具の寸法及び形状をユーザに提示し得る。取り外し可能な歯科装具の寸法及び形状がコンピュータ70のユーザーインターフェース72を通じてユーザに提示される例では、ユーザは、設計データが自動製造システムに送られる前に、設計制約を調整する又は取り外し可能な歯科装具の寸法及び形状を直接調整する機会を有してもよい。
ブロック23において、あるいは又は付加的に、患者の取り外し可能な歯科装具の寸法及び形状は、コンピュータ70によって直接、自動製造システム74によって製造される取り外し可能な歯科装具としてユーザに提示してもよい。このような例では、コンピュータ70は取り外し可能な歯科装具のデジタルモデルを自動製造システム74に送り、自動製造システム74は取り外し可能な歯科装具をコンピュータ70からのデジタルモデルに従い製造する。
ブロック24において、コンピュータ70は、ユーザ承認後、(更には、患者用の取り外し可能な歯科装具の寸法及び形状が、コンピュータ70のユーザーインターフェース72を介してユーザに提示され得る例であっても)取り外し可能な歯科装具のデジタルモデルを自動製造システム74に送る。
ブロック25において、自動製造システム74は、コンピュータ70からのデジタルモデルに従って取り外し可能な歯科装具を製造する。
いくつかの例では、自動製造システム74は3Dプリンタを含んでもよい。プロセス26の技術は、順序付けられた患者の取り外し可能な歯科装具のセットのそれぞれの設計及び製造に適用してもよい。例えば、順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセット内のそれぞれの取り外し可能な歯科装具は、患者の歯を段階的に整復するように構成していてもよい。このようにして、順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセットは、取り外し可能な歯科装具のセット内の取り外し可能な歯科装具のいずれか1つよりも大きな程度まで患者の歯を整復するように構成されていてもよい。このような順序付けられた患者の取り外し可能な歯科装具のセットは、順序付けられた患者の取り外し可能な歯科装具のセットの取り外し可能な歯科装具が患者によって順次装着されるにつれて、患者の1つ又は複数の歯をそれらの初期位置から最終調整後の位置に段階的に整復するように特別に構成されていてもよい。
いくつかの例では、プロセス26に関し記載した技術を、クライアントコンピューティングデバイス80及び/又はコンピュータ70のコンピュータ可読記憶媒体などのコンピュータ可読記憶媒体内で具現化してもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、実行されると、プロセス26に関して記載した技術を実行するようにプロセッサを構成するコンピュータ実行可能命令を格納する。
取り外し可能な歯科装具52の設計後、製造施設48は取り外し可能な歯科装具52をデジタル歯構造データ46及び処方データ47に従って作製する。取り外し可能な歯科装具52の組み立てには、3D印刷、熱成形、射出成形、ロストワックス鋳造、5軸フライス加工、レーザ切削加工、スナップ嵌合及びオーバーモールドなどのハイブリッド式プラスチック及び金属製造技術、並びに他の製造技術を含んでもよい。
図15は、順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセットを用いた治療の連続的な繰り返しを示すフロー図71である。順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセットは、患者の1つ又は複数の歯を整復するように構成されている。様々な例では、順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセットは、本明細書に記載した取り外し可能な歯科装具のうちの1つ以上を含んでもよい。したがって、治療は、本明細書中に記載される複数の取り外し可能な歯科装具を特徴としてもよく、1つの特定の歯科装具実施形態の繰り返しに限定される必要はない場合がある。1つの例示的な実装形態では、治療はまず、本明細書に記載した1つ以上の取り外し可能な歯科装具の繰り返しから開始してもよく、患者の歯が特定の所望の量移動すると、本明細書に記載した取り外し可能な歯科装具の繰り返しによって治療が継続し得る。
ブロック73において、治療の第1の繰り返しが開始される。治療の第1の繰り返しの開始時、患者の歯は、ブロック75の歯列状態Xによって示されるような歯の初期位置にある。ブロック776において、順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセットの設計を容易にするために患者の歯の走査を行う。患者の歯の走査から、コンピュータは、順序付けられたセット内の取り外し可能な歯科装具の2つの異なる形状及び寸法、すなわち、設計77a及び設計306bを決定する。患者の歯のデジタルモデルを作成するための例示的な技術は、「METHODS OF PREPARING A VIRTUAL DENTITION MODEL AND FABRICATING A DENTAL RETAINER THEREFROM」という名称の、2014年5月27日に発行済みの米国特許第8,738,165号(Cinaderら)に記載されている。コンピュータは、順序付けられたセット内の取り外し可能な歯科装具の2つの異なる形状及び寸法を、まず患者の歯のデジタルモデルを調整し、治療後の患者の歯の所望の位置のモデルを作成することによって決定してもよい。その後、コンピュータは、順序付けられたセット内の取り外し可能な歯科装具の形状及び寸法を、患者の歯を初期位置からそれらの所望の位置に移動させるために必要な時間及び力に基づき作成してもよい。例えば、コンピュータモデルは、順序付けられたセット内の取り外し可能な歯科装具のばね状要素の厚さ及び他の寸法を調整し、患者の歯を初期位置からそれらの所望の位置に移動させるために必要な力を生成してもよい。
順序付けられたセット内の取り外し可能な歯科装具によって印加されるモデル化された力は、更に、治療中の患者の歯の漸進的位置移動に基づいてもよい。このようにして、コンピュータは、順序付けられたセット内の取り外し可能な歯科装具を患者が装着する治療時における予想位置に関して歯に印加される予想される力に従って、順序付けられたセット内の取り外し可能な歯科装具のそれぞれの形状及び寸法を設計してもよい。
いくつかの例では、取り外し可能な歯科装具のセット内の3つなどの、1つより多い異なる取り外し可能な歯科装具は、2つの異なる形状及び寸法のそれぞれを用いて、取り外し可能な歯科装具のセット内に6つの取り外し可能な歯科装具を作成することで製造することができる。順序付けられた歯科装具のセット内の第1の歯科装具から第3の歯科装具は、同じ形状及び寸法のものであるが、異なる剛性特性を持つ材料を含む。第2の歯科装具及び第3の歯科装具は第1の歯科装具よりも高い剛性特性を有し、また、第3の歯科装具は第2の歯科装具よりも高い剛性特性を有する。同様に、順序付けられた歯科装具のセット内の第4の歯科装具から第6の歯科装具は同じ形状及び寸法のものであるが、異なる剛性特性を持つ材料を含む。第5の歯科装具及び第6の歯科装具は第4の歯科装具よりも高い剛性特性を有し、また、第6の歯科装具は第5の歯科装具よりも高い剛性特性を有する。いくつかの例では、第1の歯科装具は第4の歯科装具と同じ剛性特性を有してもよい。
同様に、いくつかの例では、第2の歯科装具は、第5の歯科装具と同じ剛性特性を有してもよい。更に、いくつかの例では、第3の歯科装具は第6の歯科装具と同じ剛性特性を有してもよい。
1つの例示的な治療法では、順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセット内の第1の取り外し可能な歯科装具77a1は、比較的軟質のポリマー材料などの比較的軟質の材料から作製されている。順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセット内の第1の取り外し可能な歯科装具は、設計77aに従って、比較的軟質のポリマー材料などの比較的軟質の材料から作製されている。順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセット内の第2の取り外し可能な歯科装具77a2は、設計77aに従って、順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセット内の第1の取り外し可能な歯科装具よりも比較的より硬質のポリマー材料などの中程度の剛性の材料から作製されている。順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセット内の第3の取り外し可能な歯科装具77a3は、設計77aに従って、順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセット内の第2の取り外し可能な歯科装具よりも比較的より硬質のポリマー材料などの高い剛性の材料から作製されている。順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセット内の第4の取り外し可能な歯科装具77b1は、設計77bに従って、比較的軟質の材料から作製されている。順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセット内の第5の取り外し可能な歯科装具77b2は、設計77bに従って、中程度の剛性の材料から作製されている。順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセット内の第6の取り外し可能な歯科装具77b3は、設計77bに従って、高い剛性の材料から作製されている。
順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセット内の第1から第6の取り外し可能な歯科装具は患者により長期間にわたって順に装着される。例えば、順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセット内の取り外し可能な歯科装具のそれぞれは、約3週間~約10週間又は約4週間~約8週間など、約2週間~約12週間装着してもよい。第1から第6の取り外し可能な歯科装具を使用した治療計画後、患者の歯は、歯列(detention)状態X+1を示すブロック78によって示されるような、治療の第1の繰り返しにおける歯の最終位置にある。
ブロック79において、患者は臨床医の元に戻ってもよく、臨床医は治療の第1の繰り返しの結果を評価してもよい。治療の第1の繰り返しの結果、患者の歯の最終的な配置に成功した場合には、ブロック87において、治療を終了してもよい。しかしながら、治療の第1の繰り返しによって、患者の歯の所望の移動が完了しなかった場合、1回以上の追加の治療の繰り返しを実施してもよく、プロセス、ブロック73に進むことができる。治療の次の繰り返しを開始するために、臨床医は、ブロック76において、順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセットの設計が容易になるように、患者の歯の走査をもう一度行ってもよい。いくつかの例では、治療の第1の繰り返しの結果の評価には、患者の歯の走査をもう一度行うことを含んでもよく、この場合、治療の次の繰り返しを開始することには、患者の順序付けられた取り外し可能な歯科装具の別のセットが患者の歯の新たな位置に基づき製造され得るように、患者の歯のデジタルモデルを製造施設に送ることを単に含んでもよい。更に別の例では、新たに取得した走査を用いて、取り外し可能な歯科装具の1つ又は複数の繰り返しを、臨床医の施設において作成してもよい。
フロー図71の技術は1つの特定の例を示すものであり、フロー図71の技術に本開示の趣旨の範囲内において種々の修正を行ってもよい。例えば、順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセットは、6つよりも多い又は少ない取り外し可能な歯科装具を含んでもよい。別の例として、順序付けられた取り外し可能な歯科装具のセット内のそれぞれの取り外し可能な歯科装具は、固有の形状及び寸法を有してもよい。
例示的な実施形態の列挙
実施形態1.アーチ部材に連結するように構成されたブラケット本体と、
ブラケット本体に隣接して配置された第1のブラケットフーチングであって、少なくとも1つの主表面を有する、第1のブラケットフーチングと、
を備える、歯列矯正ブラケット。
実施形態2.第1のブラケットフーチングは、ブラケット本体の平面を越えて延びている、実施形態1に記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態3.少なくとも1つの主表面の少なくとも一部分は、ブラケットベースから形成された受け部と嵌合するように構成されている、実施形態1又は2に記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態4.第1のブラケットフーチングは、ベースに少なくとも部分的に埋め込むのに十分な長さを有する、実施形態1~3のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態5.第1のブラケットフーチングの長さは少なくとも0.05mmである、実施形態1~4のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態6.ブラケット本体は第1の断面積を有し、第1のブラケットフーチングは第2の断面積を有し、第2の断面積は第1の断面積以下である、実施形態1~5のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態7.ブラケット本体は第1の断面積を有し、第1のブラケットフーチングは第2の断面積を有し、第2の断面積は第1の断面積の75%以下である、実施形態1~6のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態8.ブラケット本体は第1の断面積を有し、第1のブラケットフーチングは第2の断面積を有し、第2の断面積は第1の断面積の50%以下である、実施形態1~7のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態9.ブラケット本体は第1の断面積を有し、第1のブラケットフーチングは第2の断面積を有し、第2の断面積は第1の断面積の25%以下である、実施形態1~8のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態10.ブラケット本体は第1の断面積を有し、第1のブラケットフーチングは第2の断面積を有し、第2の断面積は第1の断面積の15%以下である、実施形態1~9のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態11.第1のブラケットフーチングは、ブラケット本体に連結されている、実施形態1~10のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態12.少なくとも2つの主表面の少なくとも一部分は、ブラケットベースに連続的に接触するように構成されている、実施形態1~11のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態13.第1の断面領域は、本体の接触領域によって画定される第2の平面に対して平行な第1の平面によって画定され、第1の平面は、歯科面ブラケット本体又はブラケットベースの間の少なくとも1つの接点と平面状であり、第1の平面及び第2の平面は、第3の平面に対して垂直であり、第3の平面は、接触領域とブラケットの中点とによって画定される、実施形態1~12のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態14.第2の断面積は、第2の平面に対して平行な第4の平面によって画定され、第4の平面は、ベースの最遠心端と平面状である、実施形態1~13のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態15.第1のブラケットフーチングは、第1のセクション及び第2のセクションを有する、実施形態1~14のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態16.第1のセクションは、第2のセクションよりも長い長さを有する、実施形態1~15のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態17.ブラケット本体は、少なくとも1つの外側面を含む、実施形態1~16のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態18.ブラケット本体は、少なくとも1つの内側面を含む、実施形態1~17のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態19.ブラケット本体は、アーチ部材のための接触領域を更に含む、実施形態1~18のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態20.接触領域は、外側面の少なくとも一部分を含む、実施形態1~19のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態21.接触領域は、内側面の少なくとも一部分を含む、実施形態1~20のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態22.ブラケット本体は、接触領域に隣接する溝を更に含む、実施形態1~21のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態23.ブラケット本体は、接触領域内に溝を更に備える、実施形態1~22のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態24.接触領域は、22milアーチ部材を固定するのに十分なサイズである、実施形態1~23のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態25.接触領域は、18milアーチ部材を固定するのに十分なサイズである、実施形態1~24のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態26.第2のブラケットフーチングを更に備える、実施形態1~25のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態27.第1のブラケットフーチングは返し部を更に含む、実施形態1~26のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態28.返し部は、第1のブラケットフーチングに取り付けられている、実施形態1~27のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態29.返し部は、ブラケット本体に向かって少なくとも1度付勢される、実施形態1~28のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態30.返し部は、ブラケット本体に向かって90度以下付勢される、実施形態1~29のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態31.返し部は可撓性である、実施形態1~30のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態32.返し部は、少なくとも0.5メガパスカルの弾性率を有する、実施形態1~31のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態33.第1のブラケットフーチングは、丸みを帯びた遠位部分を更に含む、実施形態1~32のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態34.フランジを更に備える、実施形態1~33のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケット。
実施形態35.実施形態1~34のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケットと、
内部に形成された受け部を有するブラケットベースであって、受け部は、第1のブラケットフーチングと嵌合するように構成されている、ブラケットベースと、
を備える、装具。
実施形態36.ブラケットベースは、第1のブラケットフーチングが更に埋め込まれるのを防止するように構成されている、実施形態35に記載の装具。
実施形態37.第1のブラケットフーチングは、ブラケットベースの受け部に連結されている、実施形態35又は36に記載の装具。
実施形態38.ブラケットベースは歯に隣接している、実施形態35~37のいずれか1つに記載の製造方法。
実施形態39.ブラケットベースは歯科面に接触する、実施形態35~38のいずれか1つに記載の装具。
実施形態40.受け部は、第1のブラケットフーチングの長さ以下の深さを有する、実施形態35~39のいずれか1つに記載の装具。
実施形態41.受け部の深さは、ブラケットベースの少なくとも外側面と受け部の表面とによって画定される、実施形態35~40のいずれか1つに記載の装具。
実施形態42.受け部の深さが、ブラケットベースの少なくとも最も前庭側の表面と受け部の表面とによって画定される、実施形態35~41のいずれか1つに記載の装具。
実施形態43.受け部の深さは、ブラケットベースの少なくとも最も口腔側の表面と受け部の表面とによって画定される、実施形態35~42のいずれか1つに記載の装具。
実施形態44.受け部の深さは、第1のブラケットフーチングの長さの少なくとも5%である、実施形態35~44のいずれか1つに記載の装具。
実施形態44a.ブラケットベースの一部分に配設された接着剤を更に備える、実施形態35~44のいずれか1つに記載の装具。
実施形態45.第1のブラケットフーチング歯と連続的に接触する、実施形態35~44aのいずれか1つに記載の装具。
実施形態46.ブラケットベースは歯科面に対して実質的に平面状である、実施形態35~45のいずれか1つに記載の装具。
実施形態47.ブラケットベースはポリマー物質を含む、実施形態35~46のいずれか1つに記載の装具。
実施形態48.受け部は、ブラケットベースの主表面に対して隆起した第1の部分を有する、実施形態35~47のいずれか1つに記載の装具。
実施形態49.受け部は、隆起した部分の外側面に対して押し下げられている第2の部分を有する、実施形態35~48のいずれか1つに記載の装具。
実施形態50a.受け部は、第2の部分に対して押し下げられている第3の部分を有する、実施形態35~49のいずれか1つに記載の装具。
実施形態50b.第3の部分は、ブラケットベースの主表面によって形成された平面に対して実質的に平行な平面を有する主表面を有する、実施形態35~50aのいずれか1つに記載の装具。
実施形態51.第3の部分は、第1のブラケットフーチングの経路を画定する、実施形態35~50bのいずれか1つに記載の装具。
実施形態51a.第2の部分は、ブラケット本体のフランジと嵌合するように構成されている、実施形態35~51のいずれか1つに記載の装具。
実施形態52.第1の部分は、ブラケット本体に接する、実施形態35~51aのいずれか1つに記載の装具。
実施形態53.ブラケットベースは歯に適合可能である、実施形態35~52のいずれか1つに記載の装具。
実施形態54.ブラケットベースは、1つ以上の歯を受け入れるように内部に成形された1つ以上のキャビティを有するポリマーシェル部分である、実施形態35~53のいずれか1つに記載の装具。
実施形態55.1つ以上の歯を受け入れるように内部に成形された1つ以上のキャビティをそれぞれ有する、複数のポリマーシェル部分であって、複数のシェル部分のそれぞれは、他の複数のシェル部分から離れているように形成されている、複数のポリマーシェル部分と、
実施形態1~34のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケットと、
を備える、取り外し可能な歯科装具。
実施形態56.歯列矯正ブラケットは、ポリマーシェル部分の舌側に取り付けられている、実施形態55に記載の取り外し可能な歯科装具。
実施形態57.歯列矯正ブラケットは、ポリマーシェル部分の唇側に取り付けられている、実施形態55又は56に記載の取り外し可能な歯科装具。
実施形態58.ポリマーシェル部分の唇側に第1の歯列矯正ブラケットが取り付けられ、舌側に第2の歯列矯正ブラケットが取り付けられている、実施形態55~57のいずれか1つに記載の取り外し可能な歯科装具。
実施形態59.第1の歯列矯正ブラケット及び第2の歯列矯正ブラケットに連結されたアーチ部材を更に備える、実施形態55~58のいずれか1つに記載の取り外し可能な歯科装具。
実施形態60.アーチ部材は、ポリマー製である、実施形態55~59のいずれか1つに記載の取り外し可能な歯科装具。
実施形態61.アーチ部材は降伏点よりも下方に破断点を有する、実施形態55~60のいずれか1つに記載の取り外し可能な歯科装具。
実施形態62.ポリマー製のアーチ部材は、ポリウレタン樹脂を含む、実施形態55~61のいずれか1つに記載の取り外し可能な歯科装具。
実施形態63.ポリマー製のアーチ部材は、メタクリレート樹脂を含む、実施形態55~62のいずれか1つに記載の取り外し可能な歯科装具。
実施形態64.少なくとも1つのシェル部分の第1のシェル部分及び第2のシェル部分は、1つ以上の力を提供して、第1のシェル部分又は第2のシェル部分に形成された1つ以上のキャビティ内に受け入れられた1つ以上の歯を第1の向きから連続する向きに整復するよう設計されており、アーチ部材は、第1のシェル部分と第2のシェル部分との間に力を伝えて、1つ以上の歯を整復する、実施形態55~63のいずれか1つに記載の取り外し可能な歯科装具。
実施形態65.第1のシェル部分と第2のシェル部分とは互いに連結されている、実施形態55~64のいずれか1つに記載の取り外し可能な歯科装具。
実施形態66.第1のシェル部分と第2のシェル部分とは、アーチ部材及び歯列矯正ブラケットを介して互いに連結されている、実施形態55~65のいずれか1つに記載の取り外し可能な歯科装具。
実施形態67.アーチ部材は弛緩状態の1つ以上の屈曲部を有する、実施形態55~66のいずれか1つに記載の取り外し可能な歯科装具。
実施形態68.アーチ部材はワイヤを含む、実施形態55~67のいずれか1つに記載の取り外し可能な歯科装具。
実施形態69.第1のシェル部分は、歯に嵌合する空隙が内部に形成されている、実施形態55~68のいずれか1つに記載の取り外し可能な歯科装具。
実施形態70.カットアウト部は、歯の表面積の少なくとも50%を露出させる、実施形態55~70のいずれか1つに記載の取り外し可能な歯科装具。
実施形態71.実施形態35~54のいずれか1つに記載のブラケットベースを歯に配設することと、
第1のブラケットフーチングを介して、実施形態1~34のいずれか1つに記載のブラケットを、ブラケットベース上に連結することと、
を含む、装具の製造方法。
実施形態72.歯の寸法に従ってブラケットベースを形成すること、
を更に含む、実施形態71に記載の方法。
実施形態73.患者の歯科構造のデジタル表現を受け取ることと、
取り外し可能な歯科装具を患者が装着するときに初期位置から調整位置へと歯科構造を矯正するために必要な力に基づいて取り外し可能な歯科装具の寸法及び形状を決定することと、
実施形態55~70のいずれか1つに記載の取り外し可能な歯科装具を形成することと、
を含む、患者の歯科構造を矯正する方法。
実施形態74.歯科構造を矯正するのに十分な位置にある取り外し可能な歯科装具を用いて、実施形態1~34のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケットを形成すること、を更に含む、実施形態73に記載の方法。
実施形態75.歯科構造を矯正するのに十分な位置にある取り外し可能な歯科装具のシェル部分に歯列矯正ブラケットを取り付けることを更に含む、実施形態73又は74に記載の方法。
実施形態76.実施形態51~34及び59~70のいずれか1つに記載のアーチ部材を形成すること、
を更に含む、実施形態73~75のいずれか1つに記載の方法。
実施形態77.歯列矯正ブラケットにアーチ部材を取り付けること、
を更に含む、実施形態73~76のいずれか1つに記載の方法。
実施形態78.取り外し可能な歯科装具を形成することは、
ユーザの1つ以上の歯を受け入れるように成形された少なくとも1つのキャビティをそれぞれが有する、複数のシェル部分を、第1のポリマー材料から形成することと、
実施形態1~34のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケットを、第2のポリマー材料から形成することと、
アーチ部材を第3のポリマー材料から形成することと、
を含み、
取り外し可能な歯科装具は、単一部品として形成されている、
取り外し可能な歯科装具。
実施形態79.取り外し可能な歯科装具を形成することは、実施形態のいずれか1つに記載の取り外し可能な歯科装具を実質的に同時に印刷することを含む、実施形態73~78のいずれか1つに記載の方法。
実施形態80a.複数のシェル部分を形成することは、
a)高粘度の重合性成分、仮の溶媒、及び重合開始剤を含むプリント可能な組成物を提供することと、
b)プリント可能な組成物を選択的に硬化させて3次元物体の形状を表す物品を形成することと、
c)物品から相当量の仮の溶媒を除去することと、
任意選択的に、ステップcの前又は後に残存する未重合の重合性成分を硬化させることと、
によって実行される、実施形態73~79のいずれか1つに記載の方法。
実施形態80b.複数のシェル部分を形成することは、
プリント可能な組成物の第1の層が複数のシェル部分の第1の部分に対応するように、第1の層を堆積させることと、
プリント可能な組成物の第2の層が複数のシェル部分の第2の部分に対応するように、第2の層を堆積させることと、
によって実行され、第1の層と第2の層とが隣接している、
実施形態73~80aのいずれか1つに記載方法。
実施形態81.取り外し可能な歯科装具を形成することは、
矯正を実行するのに十分なシェル部分のうちの少なくとも1つに、実施形態のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケットを取り付けることと、
を更に含む、実施形態73~80bのいずれか1つに記載の方法。
実施形態82.取り外し可能な歯科装具を形成することは、
矯正を実行するのに十分なアーチ部材を屈曲させることと、
アーチ部材を歯列矯正ブラケットに取り付けることと、
を含む、実施形態73~81のいずれか1つに記載の方法。
実施形態83.取り外し可能な歯科装具を歯科構造に取り付けることを更に含む、実施形態73~82のいずれか1つに記載の方法。
実施形態84.シェル部分のうちの少なくとも1つの一部分を除去することを更に含む、実施形態73~83のいずれか1つに記載の方法。
実施形態85.シェル部分の一部分を除去することにより、ブラケットが歯のうちの少なくとも1つに留まることが可能になる、実施形態73~84のいずれか1つに記載の方法。
実施形態86.実施形態35~54のいずれか1つに記載のブラケットベースを歯に取り付けること、
を含む、アーチ部材を固定する方法。
実施形態87.取り付けは、
ブラケットベースに接着剤を塗布することと、
歯に向かって、ブラケットベースに力を加えることと、
を更に含む、実施形態86に記載の方法。
実施形態88.取り付けは、
第1のブラケットフーチングの深さで歯をドリル加工すること、
を更に含む、実施形態86又は87に記載の方法。
実施形態89.実施形態1~34のいずれか1つに記載の歯列矯正ブラケットと、
実施形態35~54のいずれか1つに記載のブラケットベースと、
を備える、歯列矯正キット。
実施形態90.アーチ部材を更に備える、実施形態89に記載の歯列矯正キット。

Claims (7)

  1. 1つ以上の歯を受け入れるように内部に成形された1つ以上のキャビティを有するポリマーシェル部分であって、受け部を含み、歯列矯正ブラケットに結合するためのベースとして機能するポリマーシェル部分と、
    歯列矯正ブラケットであって、
    アーチ部材に連結するように構成されたブラケット本体であって、前記アーチ部材を受け入れるための内部チャネルを有し、前記内部チャネルは壁部と開口部とを含み、前記開口部は前記内部チャネルの長手方向に延在するブラケット本体と、
    前記ブラケット本体から突き出た第1のブラケットフーチングであって、前記受け部と嵌合するように構成された少なくとも1つの主表面を有する第1のブラケットフーチングと、
    を備える、歯列矯正ブラケットと、
    を備え、
    前記アーチ部材が前記ベースと前記壁部との間に配置されるように、前記第1のブラケットフーチングが前記受け部と嵌合されることによって前記開口部が閉じられる、装具。
  2. 前記第1のブラケットフーチングは、前記ベースに少なくとも部分的に埋め込むのに十分な長さを有する、請求項1に記載の装具。
  3. 前記第1のブラケットフーチングの長さは少なくとも0.05mmである、請求項1又は2に記載の装具。
  4. 前記ブラケット本体は、アーチ部材のための接触領域を更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の装具。
  5. 前記接触領域は、前記壁部の少なくとも一部分を含む、請求項4に記載の装具。
  6. 第2のブラケットフーチングを更に備える、請求項1に記載の装具。
  7. 1つ以上の歯を受け入れるように内部に成形された1つ以上のキャビティをそれぞれが有する複数のポリマーシェル部分であって、前記複数のポリマーシェル部分のそれぞれは、他の複数のポリマーシェル部分から離れているように形成されており、前記複数のポリマーシェル部分の少なくとも1つのポリマーシェル部分は、受け部を含む、複数のポリマーシェル部分と、
    請求項1~6のいずれか一項に記載の歯列矯正ブラケットと、
    を備える、取り外し可能な歯科装具。
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