JP7153501B2 - 立体映像表示装置 - Google Patents
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そこで、従来、複数台の映像表示装置(プロジェクタ等)を用いた立体映像表示方法が提案されている(特許文献1,非特許文献1,2参照)。
これら従来の立体映像表示方法では、複数台の映像表示装置から、水平方向に視差を有する映像をスクリーンに対して背面投射し、視点方向に応じた光線群を再生する。
このように、従来の立体映像表示方法は、映像表示装置の台数を増やすことで再生光線の本数を増やし、立体映像の視域や奥行き再現範囲などの表示特性を向上させている。
しかし、従来の方法で再生光線の本数を増やすためには、多くの台数の映像表示装置が必要になり、装置が大型化するという問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、映像表示装置の台数に対する再生光線の本数を従来よりも増やして立体映像を表示することが可能な立体映像表示装置を提供することを課題とする。
また、立体映像表示装置は、偏光切替手段によって、多視点映像表示装置が表示する多視点映像を時間分割で水平偏光と垂直偏光とに偏光状態を切り替える。
また、立体映像表示装置は、コリメータレンズによって、偏光切替手段で偏光状態が切り替えられた多視点映像を平行光に変換する。
また、立体映像表示装置は、レンズアレイによって、平行光に変換された多視点映像を各視点映像に分離する。
さらに、立体映像表示装置は、コンデンサレンズによって、レンズアレイで分離された各視点映像を立体表示光学系に照射する。
そして、立体映像表示装置は、立体表示光学系に、光軸シフト光学系から出射される視点映像を背面から重畳照射することで立体映像を表示する。
これによって、立体映像表示装置は、1台の多視点映像表示装置で表示する視点映像の視点数を倍に増やすことができる。
本発明によれば、映像表示装置の台数に対する再生光線の本数を従来の倍に増加させることができる。
これによって、本発明は、再生光線数を高密度化して立体映像を高精細化するとともに、広い奥行き再現範囲の立体映像を表示することができる。
<第1実施形態>
〔立体映像表示装置の構成〕
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る立体映像表示装置1の構成について説明する。
図1に示すように、立体映像表示装置1は、多視点映像表示装置10と、偏光切替手段となる偏光切替素子20および偏光切替部30と、光軸シフト光学系40と、立体表示光学系50と、を備える。
多視点映像表示装置10は、それぞれの視点映像を表示する映像表示装置として、複数のプロジェクタ11で構成される。なお、多視点映像表示装置10は、必ずしもプロジェクタ11で構成する必要はなく、例えば、フラットパネルディスプレイ等で構成してもよい。また、ここで、プロジェクタ11を5台図示しているが、この数は5台に限定されない。
この多視点映像表示装置10を構成する複数のプロジェクタ11は、フレーム同期により、同一時刻(タイムコード)のフレームを表示する。また、プロジェクタ11は、後記する立体表示光学系50全体に視点映像を照射するように予め光軸が設定されている。
図2に示すように、多視点映像Gは、水平方向の異なる視点で撮影した視点映像I1~I5等である。なお、多視点映像Gは、奇数フレームと偶数フレームとで、異なる視点映像で構成される。
例えば、図2の例では、5視点の視点映像I1~I5を奇数フレームとし、視点映像I1~I5に対する中間視点の5視点の視点映像I01~I45を偶数フレームとする。ここで、視点映像I45は、視点映像I4と視点映像I5との中間の視点映像を示す。また、視点映像I01は、視点映像I1の視点からさらに左方向にずれた視点映像を示す。
そして、1台のプロジェクタ11は、フレームごとに、視点位置のずれた視点映像を表示する。例えば、奇数フレームで視点映像I1を表示するプロジェクタ11は、偶数フレームで視点映像I01を表示する。
これによって、多視点映像表示装置10は、構成するプロジェクタ11の倍の数の視点位置の視点映像を時系列で表示することができる。
図1に戻って、立体映像表示装置1の構成について説明を続ける。
偏光切替素子20は、プロジェクタ11の前面に配置され、プロジェクタ11が出射する光の偏光を、偏光切替部30の制御により、水平偏光または垂直偏光に切り替える。
偏光切替素子20には、例えば、強誘電性液晶を用いることができる。
この偏光切替素子20は、偏光切替部30の電圧制御によって、平常時は入射光の水平成分(水平偏光)のみを通過させ、電圧印加時は入射光の垂直成分(垂直偏光)のみを通過させる。
偏光切替素子20によって偏光された光は、光軸シフト光学系40に照射される。
例えば、偏光切替部30は、奇数フレームでは偏光切替素子20への電圧の印加を行わず、偶数フレームにおいて偏光切替素子20への電圧の印加を行う。なお、偏光切替部30は、垂直ブランキング期間で偏光の切り替え制御を行う。
これによって、偏光切替部30は、偏光切替素子20を通過する偏光を、フレームごとに、水平偏光または垂直偏光に切り替えることができる。
ここでは、光軸シフト光学系40は、入射される映像光が水平偏光であれば、光軸を変えずにそのまま立体表示光学系50に照射し、映像光が垂直偏光であれば、光軸をずらして立体表示光学系50に照射する。
図3は、光軸シフト光学系40の上面図である。図3に示すように、光軸シフト光学系40は、偏光ビームスプリッタ41と、ミラー42と、を備える。
偏光ビームスプリッタ41は、光路上の偏光切替素子20の後段で、プロジェクタ11の光軸上に配置される。そして、偏光ビームスプリッタ41は、入射される映像光が水平偏光である場合、その映像光を透過させ、立体表示光学系50に照射する。また、偏光ビームスプリッタ41は、入射される映像光が垂直偏光である場合、その映像光を反射させてミラー42に照射する。
なお、ミラー42は、プロジェクタ11の光軸がプロジェクタ11の設置間隔の半分だけ水平方向にずれるように、偏光ビームスプリッタ41から離間して配置される。
これによって、光軸シフト光学系40は、水平偏光である奇数フレームの映像光については、そのまま透過して立体表示光学系50に照射する。また、光軸シフト光学系40は、垂直偏光である偶数フレームの映像光については、プロジェクタ11の設置間隔の半分だけ水平方向に光軸をずらして、立体表示光学系50に照射する。
この場合、図2で説明した多視点映像(視点映像I1~I5)が、立体表示光学系50に照射される。
この場合、図2で説明した多視点映像(視点映像I01~I45)が、立体表示光学系50に照射される。
図1に戻って、立体映像表示装置1の構成について説明を続ける。
立体表示光学系50は、光方向制御レンズ51と、拡散板52と、を備える。
拡散板52は、入射された映像光を拡散するものである。
この拡散板52は、垂直方向に広拡散性、水平方向に狭拡散性を有し、離散的な入射光線を拡散することで光線間を補間する。例えば、水平方向の拡散角θは1°程度とする。 その場合、プロジェクタ11と立体表示光学系50との距離Lと、プロジェクタ11の間隔d(図4,図5参照)は、水平の拡散角をθとして、以下の式(1)を満たすように、設計することができる。
図6(a)は、多視点映像表示装置10を観察者側から見た正面図である。ここでは、仮想的な2次元座標(x,y)上に、多視点映像表示装置10のプロジェクタ11を間隔dで5台配置している。
図6(b)は、図6(a)で配置した多視点映像表示装置10のプロジェクタ11の光軸AOと、光軸シフト光学系40でシフトした光軸ASとを、図6(a)と同じ2次元座標(x,y)上に配置した図である。
従来、プロジェクタ11を水平に5台配置した場合、5つの視点映像しか表示できなかった。しかし、立体映像表示装置1は、光軸シフト光学系40によって、フレームごとに光軸をシフトして表示するため、光軸AOと光軸ASとの間隔をd/2として、装置全体を大型化することなく、プロジェクタ11に対して倍の視点映像を表示することができる。
図3で説明した光軸シフト光学系40は、偏光状態に応じて光軸をシフトさせる構成であれば、この構成に限定されない。
偏光子43は、特定の方向のみに振動する光だけを透過する光学素子である。ここで、偏光子43Aは、ビームスプリッタ41Bを透過する水平偏光/垂直偏光のうちで、水平偏光の光のみを透過させる。また、偏光子43Bは、偏光子43Aを90°回転させたもので、ミラー32で反射された水平偏光/垂直偏光のうちで、垂直偏光の光のみを透過させる。
このように、偏光ビームスプリッタよりも大型化が可能なビームスプリッタ(ハーフミラー)を用いることで、大画面の立体映像を表示することが可能になる。
このとき、光軸シフト光学系40Cは、水平偏光と垂直偏光のそれぞれのシフト量sを等しくするように構成する。
これによって、水平偏光と垂直偏光との光路長を揃えることができ、観察者に、より鮮明に立体映像を提示することができる。
また、本構成を偏光ビームスプリッタとミラーとを用いて構成してもよい。
しかし、多視点映像表示装置10のプロジェクタ11は、一列に限定されず、複数列配置してもよい。
図8(a)は、多視点映像表示装置10を観察者側から見た正面図である。ここでは、仮想的な2次元座標(x,y)上に、5台のプロジェクタ11の間隔をdとした多視点映像表示装置10を、水平方向にd′(=d/2)だけずらして二列に配置している。
図8(b)は、図8(a)で配置した多視点映像表示装置10のプロジェクタ11の光軸AOと、光軸シフト光学系40でシフトした光軸ASとを、図8(a)と同じ2次元座標(x,y)上に配置した図である。このとき、光軸シフト光学系40の光軸のシフト量は、d′/2とする。
次に、図9を参照(構成については、適宜図1,図3参照)して、本発明の第1実施形態に係る立体映像表示装置1の動作について説明する。
ここで、多視点映像のフレームが奇数フレームである場合(ステップS1でYes)、偏光切替部30は、偏光切替素子20の偏光状態を切り替える(ステップS2)。なお、ここでは、偏光切替部30は、偏光切替素子20の電圧印加を行わないことで、偏光切替素子20を、水平偏光のみを通過させる状態に切り替える。
ステップS3で表示された映像光は偏光切替素子20に照射され、偏光切替素子20は、水平偏光のみを通過させる(ステップS4)。なお、ステップS4で通過した水平偏光は、後段の光軸シフト光学系40において、そのまま通過する(ステップとして図示せず)。
そして、多視点映像表示装置10は、多視点映像の偶数フレームを表示する(ステップS6)。
さらに、光軸シフト光学系40は、ステップS7で通過した垂直偏光の光軸をシフトする(ステップS8)。これによって、奇数フレームと偶数フレームとで光軸がずれ、異なる視点映像を表示することができる。
そして、多視点映像表示装置10が多視点映像を表示する間(ステップS10でNo)、立体映像表示装置1は、ステップS1に戻って動作を継続する。
一方、多視点映像表示装置10による多視点映像の表示が終了した段階で(ステップS10でYes)、立体映像表示装置1は動作を終了する。
これによって、立体映像表示装置1は、再生光線数を高密度化し、広い奥行き再現範囲の立体映像を表示することができる。
〔立体映像表示装置〕
次に、図10を参照して、本発明の第2実施形態に係る立体映像表示装置1Bについて説明する。
立体映像表示装置1Bは、水平方向および垂直方向に視差を有する立体映像を表示するものである。
図10に示すように、立体映像表示装置1Bは、多視点映像表示装置10Bと、偏光切替手段となる偏光切替素子20および偏光切替部30と、光軸シフト光学系40と、立体表示光学系50Bと、を備える。
多視点映像表示装置10Bが、それぞれの視点映像を表示する映像表示装置は、多視点映像表示装置10(図1)と同様、複数のプロジェクタ11、フラットパネルディスプレイ等である。また、多視点映像表示装置10Bは、水平方向および垂直方向の異なる視点位置に応じて2次元状にプロジェクタ11を配置する。なお、ここでは、水平方向に配置した5台のプロジェクタ11を垂直方向に重ねて、10台のプロジェクタ11で多視点映像表示装置10Bを構成しているが、この数はこれに限定されない。
なお、図11の多視点映像Gは、ある時点のフレーム(例えば、奇数フレーム)の映像を示している。これに対して、次時点のフレーム(例えば、偶数フレーム)の映像は、図示を省略するが、多視点映像Gに対して、プロジェクタ11間の水平距離の半分だけ水平方向にずれた視点に対応する映像である。
立体表示光学系50Bは、光方向制御レンズ51と、拡散板52Bと、を備える。
光方向制御レンズ51は、図1で説明した構成と同じであるため、説明を省略する。
拡散板52Bは、入射された映像光を拡散するものである。
この拡散板52Bは、多視点映像表示装置10Bが照射する多視点映像が水平方向および垂直方向に視差を有するものであるため、水平方向および水平方向ともに狭拡散性(例えば、拡散角1°程度)を有するものとする。
図12(a)は、多視点映像表示装置10Bを観察者側から見た正面図である。ここでは、仮想的な2次元座標(x,y)上に、多視点映像表示装置10Bのプロジェクタ11を水平方向に間隔dで5台、垂直方向に4台配置している。なお、各プロジェクタ11の水平方向および垂直方向の距離の比は、多視点映像の各視点位置の距離の比と同じである。
図12(b)は、図12(a)で配置した多視点映像表示装置10Bのプロジェクタ11の光軸AOと、光軸シフト光学系40でシフトした光軸ASとを、図12(a)と同じ2次元座標(x,y)上に配置した図である。
ここで、図13を参照して、立体映像表示装置1Bの光軸シフト光学系40において光軸を斜め方向にシフトする例を説明する。
図13(a)は、多視点映像表示装置10Bを観察者側から見た正面図である。ここでは、仮想的な2次元座標(x,y)上に、多視点映像表示装置10Bのプロジェクタ11を水平方向に間隔dで5台、垂直方向に4台配置している。ただし、光軸シフト光学系40は、斜め方向に隣接するプロジェクタ11の中間位置に光軸をシフトさせる構成としている。この場合、多視点映像は、図11に示したある時点のフレーム(例えば、奇数フレーム)の映像に対して、次時点のフレーム(例えば、偶数フレーム)の映像は、プロジェクタ11間の水平距離の半分および垂直距離の半分だけ、それぞれ水平方向および垂直方にずれた視点に対応する映像とする。
この場合、図12で説明した理由と同様に、立体映像表示装置1Bは、光軸AOと光軸ASとの間隔をd/2として、装置全体を大型化することなく、プロジェクタ11に対して倍の視点映像を表示することができる。さらに、光軸を斜め方向にシフトさせることで、水平方向および垂直方向ともに、視点映像を増やすことができる。
なお、立体映像表示装置1Bの動作は、多視点映像の視点数が異なるだけで、図9で説明した立体映像表示装置1の動作と同じであるため、説明を省略する。
〔立体映像表示装置〕
次に、図14を参照して、本発明の第3実施形態に係る立体映像表示装置1Cについて説明する。立体映像表示装置1,1B(図1,図10参照)では、多視点映像表示装置10,10Bを、複数の映像表示装置(プロジェクタ11)で構成した。
しかし、多視点映像を1台の装置で表示する多視点映像表示装置を用いることも可能である。以下、多視点映像表示装置を1台の映像表示装置とした立体映像表示装置1Cについて説明する。
ただし、偏光切替素子20は、多視点映像表示装置10Cに対向して1つだけ配置される。また、光軸シフト光学系40は、多視点映像の視点数に応じた数だけ配置される。
多視点映像表示装置10Cは、1台の映像表示装置(プロジェクタ、フラットパネルディスプレイ等)で構成される。
この多視点映像表示装置10Cが表示する多視点映像は、図2、図11で説明した多視点映像である。また、この多視点映像は、奇数フレームと偶数フレームとで、視点位置が異なる映像である。
多視点映像表示装置10Cは、偏光切替素子20を介して、多視点映像を視点映像分離光学系60に照射する。すなわち、多視点映像は、フレームごとに水平偏光または垂直偏光に変換されて、視点映像分離光学系60に照射される。
ここでは、視点映像分離光学系60は、コリメータレンズ61と、レンズアレイ62と、コンデンサレンズ63と、を備える。
レンズアレイ62は、コリメータレンズ61で平行光とされた多視点映像の各視点映像を分離し、コンデンサレンズ63を介して、立体表示光学系50に照射するものである。このレンズアレイ62には、凸レンズを複数配列したものを用いればよい。
このレンズアレイ62は、多視点映像を構成する視点映像の数だけ予め配置する。
また、多視点映像が、図11に示した水平方向および垂直方向に視点が異なる視点映像であれば、レンズアレイ62の個々のレンズを水平方向および垂直方向に2次元状に配列したものを用いる。なお、レンズアレイ62の各レンズの間隔dは、多視点映像表示装置10Cが照射し、コリメータレンズ61を介して出射される各視点映像の距離で予め設定される。
コンデンサレンズ63は、レンズアレイ62の個々のレンズから出射される映像光を、重畳して立体表示光学系50に照射する。
例えば、図15(a)に示すように、コンデンサレンズ63をレンズアレイ62の焦点距離の後方に配置し、光軸シフト光学系40を、レンズアレイ62とコンデンサレンズ63との間の映像光が集光する位置に配置することができる。この場合、偏光ビームスプリッタ41を透過した映像光(水平偏光)は、そのままコンデンサレンズ63に照射される。また、偏光ビームスプリッタ41で反射された映像光(垂直偏光)は、ミラー42で反射されて、光軸がシフトした状態でコンデンサレンズ63に照射される。
以上説明したように、立体映像表示装置1Cは、少ない映像表示装置(多視点映像表示装置)で、多視点映像を表示することができ、立体映像の再生光線を高密度化することができる。
なお、立体映像表示装置1Cの動作は、多視点映像を表示する映像表示装置(プロジェクタ等)の台数が異なるだけで、図9で説明した立体映像表示装置1の動作と同じであるため、説明を省略する。
ここでは、立体映像表示装置1,1B,1Cは、多視点映像の奇数フレームを水平偏光とし、偶数フレームを垂直偏光とすることで、光軸をずらして、多視点映像の視点数を増加させた。
しかし、偏光切替素子20の電圧制御を逆にしたり、または、平常時を垂直偏光、電圧印加時を水平偏光としたりすることで、多視点映像の奇数フレームを垂直偏光とし、偶数フレームを水平偏光としても構わない。ただし、その場合、多視点映像は、視点位置に対応する光軸に応じて、奇数フレームと偶数フレームとで表示順を逆にする。
しかし、立体映像表示装置1,1B,1Cは、多視点映像を、右円偏光または左円偏光に切り替えて立体表示光学系50,50Bに照射することとしてもよい。
その場合、例えば、図16に示すように、光軸シフト光学系40,40B,40Cの後段に1/4波長板70(70A,70B)を備える構成とすればよい。
1/4波長板70Aは、光学軸を水平方向に対して-45°傾けて配置することで、水平偏光を右円偏光に変換する。
1/4波長板70Bは、光学軸を垂直方向に対して+45°傾けて配置することで、垂直偏光を左円偏光に変換する。
このように、1/4波長板70を用いることで、立体映像表示装置1,1B,1Cは、フレームごとに右円偏光と左円偏光とに切り替えて多視点映像を立体映像として表示することができる。
これによって、観察者は、偏光レンズを用いたメガネを装着している場合でも、立体映像を観察することができる。
10,10B,10C 多視点映像表示装置
11 プロジェクタ(映像表示装置)
20 偏光切替素子(偏光切替手段)
30 偏光切替部(偏光切替手段)
40 光軸シフト光学系
41,40B,40C 偏光ビームスプリッタ
41B ビームスプリッタ
42,42A,42B ミラー
43,43A,43B 偏光子
50,50B 立体表示光学系
51 光方向制御レンズ
52,52B 拡散板
60 視点映像分離光学系
61 コリメータレンズ
62 レンズアレイ
63 コンデンサレンズ
70,70A,70B 1/4波長板
Claims (6)
- 立体映像を表示する立体映像表示装置であって、
複数の視点映像である多視点映像を1つの映像として表示する多視点映像表示装置と、
前記多視点映像表示装置が表示する多視点映像を時間分割で水平偏光と垂直偏光とに偏光状態を切り替える偏光切替手段と、
前記偏光切替手段で偏光状態が切り替えられた多視点映像を平行光に変換するコリメータレンズと、
前記平行光に変換された多視点映像を各視点映像に分離するレンズアレイと、
前記レンズアレイで分離された各視点映像を立体表示光学系に照射するコンデンサレンズと、
前記コンデンサレンズの前方または後方の位置における前記レンズアレイで分離された各視点映像の集光位置に配置され、各視点映像の光軸を前記偏光状態に応じて予め定めた位置にシフトさせる前記視点映像に対応した光軸シフト光学系と、
前記光軸シフト光学系から出射される視点映像を背面から重畳照射されることで、前記立体映像を表示する前記立体表示光学系と、を備え、
前記多視点映像表示装置は、前記光軸のシフト量に応じた視点位置の異なる多視点映像を、時間分割で切り替えて表示することを特徴とする立体映像表示装置。 - 前記多視点映像は水平方向に視差を有する視点映像で構成され、
前記光軸シフト光学系は、一方の偏光状態である視点映像の光軸と、水平方向に隣接する前記一方の偏光状態である視点映像の光軸との中間位置に、他方の偏光状態である視点映像の光軸をシフトさせることを特徴とする請求項1に記載の立体映像表示装置。 - 前記多視点映像は水平方向および垂直方向に視差を有する視点映像で構成され、
前記光軸シフト光学系は、一方の偏光状態である視点映像の光軸と、水平方向または斜め方向に隣接する前記一方の偏光状態である視点映像の光軸との中間位置に、他方の偏光状態である視点映像の光軸をシフトさせることを特徴とする請求項1に記載の立体映像表示装置。 - 前記光軸シフト光学系は、
一方の偏光状態の視点映像を前記立体表示光学系方向に透過し、他方の偏光状態の視点映像を反射する偏光ビームスプリッタと、
前記偏光ビームスプリッタから予め定めた光軸のシフト量だけ離間して、前記偏光ビームスプリッタで反射された視点映像を前記立体表示光学系方向に反射するミラーと、
を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の立体映像表示装置。 - 前記光軸シフト光学系は、
前記視点映像を前記立体表示光学系方向に透過するとともに反射するビームスプリッタと、
前記ビームスプリッタを透過する視点映像のうちで、一方の偏光状態の視点映像のみを前記立体表示光学系方向に透過させる第1の偏光子と、
前記ビームスプリッタから予め定めた光軸のシフト量だけ離間して、前記ビームスプリッタで反射された視点映像を前記立体表示光学系方向に反射するミラーと、
前記ミラーで反射された視点映像のうちで、他方の偏光状態の視点映像のみを前記立体表示光学系方向に透過させる第2の偏光子と、
を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の立体映像表示装置。 - 前記光軸シフト光学系から出射される水平偏光および垂直偏光を、それぞれ異なる左右の円偏光に変換する1/4波長板をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の立体映像表示装置。
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