以下、本開示にかかる空気調和装置の実施形態について、図面に基づいて説明する。尚、本開示にかかる空気調和装置の実施形態の具体的な構成は、下記の実施形態及びその変形例に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(1)第1実施形態
<構成>
空気調和装置1の構成について、図1及び図2を用いて説明する。空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルによって、ビル等の室内の冷房や暖房を行う装置である。空気調和装置1は、主として、室外ユニット2と、互いが並列に接続される複数(ここでは、4つ)の室内ユニット3a、3b、3c、3dと、各室内ユニット3a、3b、3c、3dに接続される中継ユニット4a、4b、4c、4dと、中継ユニット4a、4b、4c、4dを介して室外ユニット2と室内ユニット3a、3b、3c、3dとを接続する冷媒連絡管5、6と、室外ユニット2、室内ユニット3a、3b、3c、3d及び中継ユニット4a、4b、4c、4dの構成機器を制御する制御部19と、を有している。そして、空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、室外ユニット2と、室内ユニット3a、3b、3c、3dと、中継ユニット4a、4b、4c、4dと、冷媒連絡管5、6とが接続されることによって構成されている。冷媒回路10には、R32等の冷媒が充填されている。そして、空気調和装置1は、中継ユニット4a、4b、4c、4dによって、各室内ユニット3a、3b、3c、3dが個別に冷房運転又は暖房運転を行うことが可能になっており、暖房運転を行う室内ユニットから冷房運転を行う室内ユニットに冷媒を送ることで室内ユニット間において熱回収を行うこと(ここでは、冷房運転と暖房運転とを同時に行う冷暖同時運転を行うこと)が可能になるように構成されている。
-冷媒連絡管-
液冷媒連絡管5は、主として、室外ユニット2から延びる合流管部と、中継ユニット4a、4b、4c、4dの手前で複数(ここでは、4つ)に分岐した第1分岐管部5a、5b、5c、5dと、中継ユニット4a、4b、4c、4dと室内ユニット3a、3b、3c、3dとを接続する第2分岐管部5aa、5bb、5cc、5ddと、を有している。
また、ガス冷媒連絡管6は、主として、高低圧ガス冷媒連絡管7と、低圧ガス冷媒連絡管8と、中継ユニット4a、4b、4c、4dと室内ユニット3a、3b、3c、3dとを接続する分岐管部6a、6b、6c、6dと、を有している。高低圧ガス冷媒連絡管7は、圧縮機21(後述)の吐出側又は吸入側への接続が切り換え可能なガス冷媒連絡管であり、室外ユニット2から延びる合流管部と、中継ユニット4a、4b、4c、4dの手前で複数(ここでは、4つ)に分岐した分岐管部7a、7b、7c、7dと、を有している。低圧ガス冷媒連絡管8は、圧縮機21(後述)の吸入側に接続されるガス冷媒連絡管であり、室外ユニット2から延びる合流管部と、中継ユニット4a、4b、4c、4dの手前で複数(ここでは、4つ)に分岐した分岐管部8a、8b、8c、8dと、を有している。このように、ここでは、ガス冷媒連絡管6が高低圧ガス冷媒連絡管7と低圧ガス冷媒連絡管8とを有することで、液冷媒連絡管5を含む3つの冷媒連絡管を有する構成(いわゆる、3管式構成)になっている。
-室内ユニット-
室内ユニット3a、3b、3c、3dは、ビル等の室内に設置されている。室内ユニット3a、3b、3c、3dは、上記のように、液冷媒連絡管5、ガス冷媒連絡管6(高低圧ガス冷媒連絡管7、低圧ガス冷媒連絡管8及び分岐管部6a、6b、6c、6d)及び中継ユニット4a、4b、4c、4dを介して室外ユニット2に接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
次に、室内ユニット3a、3b、3c、3dの構成について説明する。尚、室内ユニット3aと室内ユニット3b、3c、3dとは同様の構成であるため、ここでは、室内ユニット3aの構成のみ説明し、室内ユニット3b、3c、3dの構成については、それぞれ、室内ユニット3aの各部を示す添字「a」の代わりに、添字「b」、「c」又は「d」を付して、各部の説明を省略する。
室内ユニット3aは、主として、室内膨張弁51aと、室内熱交換器52aと、を有している。また、室内ユニット3aは、室内熱交換器52aの液側端と液冷媒連絡管5(ここでは、分岐管部5aa)とを接続する室内液冷媒管53aと、室内熱交換器52aのガス側端とガス冷媒連絡管6(ここでは、分岐管部6a)とを接続する室内ガス冷媒管54aと、を有している。
室内膨張弁51aは、冷媒を減圧しながら室内熱交換器52aを流れる冷媒の流量を調整することが可能な電動膨張弁であり、室内液冷媒管53aに設けられている。
室内熱交換器52aは、冷媒の蒸発器として機能して室内空気を冷却する、又は、冷媒の放熱器として機能して室内空気を加熱する熱交換器である。ここで、室内ユニット3aは、室内ユニット3a内に室内空気を吸入して、室内熱交換器52aにおいて冷媒と熱交換させた後に、供給空気として室内に供給するための室内ファン55aを有している。すなわち、室内ユニット3aは、室内熱交換器52aを流れる冷媒の冷却源又は加熱源としての室内空気を室内熱交換器52aに供給するファンとして、室内ファン55aを有している。室内ファン55aは、室内ファン用モータ56aによって駆動される。
室内ユニット3aには、各種のセンサが設けられている。具体的には、室内ユニット3aには、室内熱交換器52aの液側端における冷媒の温度Trlを検出する室内熱交液側センサ57aと、室内熱交換器52aのガス側端における冷媒の温度Trgを検出する室内熱交ガス側センサ58aと、室内ユニット3a内に吸入される室内空気の温度Traを検出する室内空気センサ59aと、が設けられている。また、室内ユニット3aには、冷媒の漏洩を検知する冷媒漏洩検知手段としての冷媒センサ79aが設けられている。尚、ここでは、冷媒センサ79aは、室内ユニット3aに設けられているが、これに限定されるものではなく、室内ユニット3aを操作するためのリモコンや室内ユニット3aが空調を行う室内空間等に設けられていてもよい。
-室外ユニット-
室外ユニット2は、ビル等の室外に設置されている。室外ユニット2は、上記のように、液冷媒連絡管5、ガス冷媒連絡管6(高低圧ガス冷媒連絡管7、低圧ガス冷媒連絡管8及び分岐管部6a、6b、6c、6d)及び中継ユニット4a、4b、4c、4dを介して室内ユニット3a、3b、3c、3dに接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
室外ユニット2は、主として、圧縮機21と、1つ以上(ここでは、2つ)の室外熱交換器23a、23bと、を有している。また、室外ユニット2は、各室外熱交換器23a、23bを冷媒の放熱器として機能させる放熱運転状態と、各室外熱交換器23a、23bを冷媒の蒸発器として機能させる蒸発運転状態と、を切り換えるための切換機構22a、22bを有している。切換機構22a、22bと圧縮機21の吸入側とは、吸入冷媒管31によって接続されている。吸入冷媒管31には、圧縮機21に吸入される冷媒を一時的に溜めるアキュムレータ29が設けられている。圧縮機21の吐出側と切換機構22a、22bとは、吐出冷媒管32によって接続されている。切換機構22a、22bと室外熱交換器23a、23bのガス側端とは、第1室外ガス冷媒管33a、33bによって接続されている。室外熱交換器23a、23bの液側端と液冷媒連絡管5とは、室外液冷媒管34によって接続されている。室外液冷媒管34の液冷媒連絡管5との接続部には、液側閉鎖弁27が設けられている。また、室外ユニット2は、圧縮機21から吐出された冷媒を高低圧ガス冷媒連絡管7に送る冷媒導出状態と、高低圧ガス冷媒連絡管7を流れる冷媒を吸入冷媒管31に送る冷媒導入状態と、を切り換えるための第3切換機構22cを有している。第3切換機構22cと高低圧ガス冷媒連絡管7とは、第2室外ガス冷媒管35によって接続されている。第3切換機構22cと圧縮機21の吸入側とは、吸入冷媒管31によって接続されている。圧縮機21の吐出側と第3切換機構22cとは、吐出冷媒管32によって接続されている。第2室外ガス冷媒管35の高低圧ガス冷媒連絡管7との接続部には、高低圧ガス側閉鎖弁28aが設けられている。吸入冷媒管31は、低圧ガス冷媒連絡管8に接続されている。吸入冷媒管31と低圧ガス冷媒連絡管8との接続部には、低圧ガス側閉鎖弁28bが設けられている。液側閉鎖弁27及びガス側閉鎖弁28a、28bは、手動で開閉される弁である。
圧縮機21は、冷媒を圧縮するための機器であり、例えば、ロータリ式やスクロール式等の容積式の圧縮要素(図示せず)が圧縮機用モータ21aによって回転駆動される密閉式構造の圧縮機が使用される。
第1切換機構22aは、第1室外熱交換器23aを冷媒の放熱器として機能させる場合(以下、「室外放熱状態」とする)には圧縮機21の吐出側と第1室外熱交換器23aのガス側とを接続し(図1の第1切換機構22aの実線を参照)、第1室外熱交換器23aを冷媒の蒸発器として機能させる場合(以下、「室外蒸発状態」とする)には圧縮機21の吸入側と第1室外熱交換器23aのガス側とを接続するように(図1の第1切換機構22aの破線を参照)、冷媒回路10内における冷媒の流れを切り換えることが可能な機器であり、例えば、四路切換弁からなる。また、第2切換機構22bは、第2室外熱交換器23bを冷媒の放熱器として機能させる場合(以下、「室外放熱状態」とする)には圧縮機21の吐出側と第2室外熱交換器23bのガス側とを接続し(図1の第2切換機構22bの実線を参照)、第2室外熱交換器23bを冷媒の蒸発器として機能させる場合(以下、「室外蒸発状態」とする)には圧縮機21の吸入側と第2室外熱交換器23bのガス側とを接続するように(図1の第2切換機構22bの破線を参照)、冷媒回路10内における冷媒の流れを切り換えることが可能な機器であり、例えば、四路切換弁からなる。そして、切換機構22a、22bの切り換え状態を変更することによって、室外熱交換器23a、23bは、個別に冷媒の蒸発器又は放熱器として機能させる切り換えが可能になっている。
第1室外熱交換器23aは、冷媒の放熱器として機能する、又は、冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。第2室外熱交換器23bは、冷媒の放熱器として機能する、又は、冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。ここで、室外ユニット2は、室外ユニット2内に室外空気を吸入して、室外熱交換器23a、23bにおいて冷媒と熱交換させた後に、外部に排出するための室外ファン24を有している。すなわち、室外ユニット2は、室外熱交換器23a、23bを流れる冷媒の冷却源又は加熱源としての室外空気を室外熱交換器23a、23bに供給するファンとして、室外ファン24を有している。ここでは、室外ファン24は、室外ファン用モータ24aによって駆動される。
第3切換機構22cは、圧縮機21から吐出された冷媒を高低圧ガス冷媒連絡管7に送る場合(以下、「冷媒導出状態」とする)には圧縮機21の吐出側と高低圧ガス冷媒連絡管7とを接続し(図1の第3切換機構22cの破線を参照)、高低圧ガス冷媒連絡管7を流れる冷媒を吸入冷媒管31に送る場合(以下、「冷媒導入状態」とする)には圧縮機21の吸入側と高低圧ガス冷媒連絡管7を接続するように(図1の第3切換機構22cの実線を参照)、冷媒回路10内における冷媒の流れを切り換えることが可能な機器であり、例えば、四路切換弁からなる。
そして、空気調和装置1では、室外熱交換器23a、23b、液冷媒連絡管5、中継ユニット4a、4b、4c、4d及び室内熱交換器52a、52b、52c、52dに着目した場合に、冷媒を室外熱交換器23a、23bから液冷媒連絡管5及び中継ユニット4a、4b、4c、4dを通じて冷媒の蒸発器として機能する室内熱交換器52a、52b、52c、52dに流す運転(全冷房運転及び冷房主体運転)を行うようになっている。ここで、全冷房運転とは、冷媒の蒸発器として機能している室内熱交換器(すなわち、冷房運転を行う室内ユニット)のみが存在する運転状態であり、冷房主体運転とは、冷媒の蒸発器として機能している室内熱交換器及び冷媒の放熱器として機能している室内熱交換器(すなわち、暖房運転を行う室内ユニット)の両方が混在しているが、全体としては蒸発側の負荷(すなわち、冷房負荷)が大きい運転状態である。また、空気調和装置1では、圧縮機21、ガス冷媒連絡管6、中継ユニット4a、4b、4c、4d及び室内熱交換器52a、52b、52c、52dに着目した場合に、冷媒を圧縮機21からガス冷媒連絡管6及び中継ユニット4a、4b、4c、4dを通じて冷媒の放熱器として機能する室内熱交換器52a、52b、52c、52dに流す運転(全暖房運転及び暖房主体運転)を行うようになっている。ここで、全暖房運転とは、冷媒の放熱器として機能している室内熱交換器(すなわち、暖房運転を行う室内ユニット)のみが存在する運転状態であり、暖房主体運転とは、冷媒の放熱器として機能している室内熱交換器及び冷媒の蒸発器として機能している室内熱交換器の両方が混在しているが、全体としては放熱側の負荷(すなわち、暖房負荷)が大きい運転状態である。尚、ここでは、全冷房運転及び冷房主体運転時には、切換機構22a、22bの少なくとも一方が室外放熱状態に切り換えられて、室外熱交換器23a、23b全体としては冷媒の放熱器として機能し、液冷媒連絡管5及び中継ユニット4a、4b、4c、4dを通じて室外ユニット2側から室内ユニット3a、3b、3c、3d側に冷媒が流れる状態になる。また、全暖房運転及び暖房主体運転時には、切換機構22a、22bの少なくとも一方が室外蒸発状態に切り換えられ、かつ、第3切換機構22cが冷媒導出状態に切り換えられて、室外熱交換器23a、23b全体としては冷媒の蒸発器として機能し、液冷媒連絡管5及び中継ユニット4a、4b、4c、4dを通じて室内ユニット3a、3b、3c、3d側から室外ユニット2側に冷媒が流れる状態になる。
また、ここでは、室外液冷媒管34に、室外膨張弁25a、25bが設けられている。室外膨張弁25a、25bは、全暖房運転時及び暖房主体運転時に冷媒を減圧する電動膨張弁であり、室外液冷媒管34のうち室外熱交換器23a、23bの液側端寄りの部分に設けられている。
さらに、ここでは、室外液冷媒管34に、冷媒戻し管41が接続されており、冷媒冷却器45が設けられている。冷媒戻し管41は、室外液冷媒管34を流れる冷媒の一部を分岐して圧縮機21に送る冷媒管である。冷媒冷却器45は、冷媒戻し管41を流れる冷媒によって室外液冷媒管34を流れる冷媒を冷却する熱交換器である。ここで、室外膨張弁25a、25bは、室外液冷媒管34のうち冷媒冷却器45よりも室外熱交換器23a、23b側の部分に設けられている。
冷媒戻し管41は、室外液冷媒管34から分岐した冷媒を圧縮機21の吸入側に送る冷媒管である。そして、冷媒戻し管41は、主として、冷媒戻し入口管42と、冷媒戻し出口管43と、を有している。冷媒戻し入口管42は、室外液冷媒管34を流れる冷媒の一部を室外熱交換器23a、23bの液側端と液側閉鎖弁27との間の部分(ここでは、室外膨張弁25a、25bと冷媒冷却器45との間の部分)から分岐させて冷媒冷却器45の冷媒戻し管41側の入口に送る冷媒管である。冷媒戻し入口管42には、冷媒戻し管41を流れる冷媒を減圧しながら冷媒冷却器45を流れる冷媒の流量を調整する冷媒戻し膨張弁44が設けられている。ここで、冷媒戻し膨張弁44は、電動膨張弁からなる。冷媒戻し出口管43は、冷媒冷却器45の冷媒戻し管41側の出口から吸入冷媒管31に送る冷媒管である。しかも、冷媒戻し管41の冷媒戻し出口管43は、吸入冷媒管31のうちアキュムレータ29の入口側の部分に接続されている。そして、冷媒冷却器45は、冷媒戻し管41を流れる冷媒によって室外液冷媒管34を流れる冷媒を冷却するようになっている。
室外ユニット2には、各種のセンサが設けられている。具体的には、室外ユニット2には、圧縮機21から吐出された冷媒の圧力(吐出圧力Pd)を検出する吐出圧力センサ36と、圧縮機21から吐出された冷媒の温度(吐出温度Td)を検出する吐出温度センサ37と、圧縮機21に吸入される冷媒の圧力(吸入圧力Ps)を検出する吸入圧力センサ39と、が設けられている。また、室外ユニット2には、室外熱交換器23a、23bの液側端における冷媒の温度Tol(室外熱交出口温度Tol)を検出する室外熱交液側センサ38a、38bと、が設けられている。
-中継ユニット-
中継ユニット4a、4b、4c、4dは、ビル等の室内に設置されている。中継ユニット4a、4b、4c、4dは、液冷媒連絡管5及びガス冷媒連絡管6(高低圧ガス冷媒連絡管7、低圧ガス冷媒連絡管8及び分岐管部6a、6b、6c、6d)とともに、室内ユニット3a、3b、3c、3dと室外ユニット2との間に介在しており、冷媒回路10の一部を構成している。尚、中継ユニット4a、4b、4c、4dは、室内ユニット3a、3b、3c、3dの近くに配置される場合もあるが、室内ユニット3a、3b、3c、3dから離れて配置されている場合や中継ユニット4a、4b、4c、4dが1箇所にまとめて配置されている場合等もある。
次に、中継ユニット4a、4b、4c、4dの構成について説明する。尚、中継ユニット4aと中継ユニット4b、4c、4dとは同様の構成であるため、ここでは、中継ユニット4aの構成のみ説明し、中継ユニット4b、4c、4dの構成については、それぞれ、中継ユニット4aの各部を示す符号の添字「a」の代わりに、「b」、「c」又は「d」の添字を付して、各部の説明を省略する。
中継ユニット4aは、主として、液接続管61aと、ガス接続管62aと、を有している。
液接続管61aは、その一端が液冷媒連絡管5の第1分岐管部5aに接続され、他端が液冷媒連絡管5の第2分岐管部5aaに接続されている。液接続管61aには、液中継遮断弁71aが設けられている。液中継遮断弁71aは、電動膨張弁である。
ガス接続管62aは、高低圧ガス冷媒連絡管7の分岐管部7aに接続された高圧ガス接続管63aと、低圧ガス冷媒連絡管8の分岐管部8aに接続された低圧ガス接続管64aと、高圧ガス接続管63aと低圧ガス接続管64aとを合流させる合流ガス接続管65aとを有している。合流ガス接続管65aは、ガス冷媒連絡管6の分岐管部6aに接続されている。高圧ガス接続管63aには、高圧ガス中継遮断弁66aが設けられており、低圧ガス接続管64aには、低圧ガス中継遮断弁67aが設けられている。ここでは、高圧ガス中継遮断弁66a及び低圧ガス中継遮断弁67aは、電動膨張弁からなる。
そして、中継ユニット4aは、室内ユニット3aが冷房運転を行う際には、液中継遮断弁71a及び低圧ガス中継遮断弁67aを開けた状態にして、液冷媒連絡管5の第1分岐管部5aを通じて液接続管61aに流入する冷媒を、液冷媒連絡管5の第2分岐管部5aaを通じて室内ユニット3aに送り、その後、室内熱交換器52aにおいて室内空気との熱交換によって蒸発した冷媒を、ガス冷媒連絡管6の分岐管部6a、合流ガス接続管65a及び低圧ガス接続管64aを通じて、低圧ガス冷媒連絡管8の分岐管部8aに戻すように機能することができる。また、中継ユニット4aは、室内ユニット3aが暖房運転を行う際には、低圧ガス中継遮断弁67aを閉止し、かつ、液中継遮断弁71a及び高圧ガス中継遮断弁66aを開けた状態にして、高低圧ガス冷媒連絡管7の分岐管部7aを通じて高圧ガス接続管63a及び合流ガス接続管65aに流入する冷媒を、ガス冷媒連絡管6の分岐管部6aを通じて室内ユニット3aに送り、その後、室内熱交換器52aにおいて室内空気との熱交換によって放熱した冷媒を、液冷媒連絡管5の第2分岐管部5aa及び液接続管61aを通じて、液冷媒連絡管5の第1分岐管部5aに戻すように機能することができる。このように、高圧ガス中継遮断弁66a及び低圧ガス中継遮断弁67aは、室内熱交換器52aを冷媒の蒸発器又は冷媒の放熱器として機能させる切り換えにおいて開閉されるようになっている。そして、このような機能は、中継ユニット4aだけでなく、中継ユニット4b、4c、4dも同様に有しているため、中継ユニット4a、4b、4c、4dによって、室内熱交換器52a、52b、52c、52dは、個別に冷媒の蒸発器又は冷媒の放熱器として機能させる切り換えが可能になっている。
-制御部-
制御部19は、図2に示すように、室外ユニット2の構成機器を制御する室外側制御部92と、中継ユニット4a、4b、4c、4dの構成機器を制御する中継側制御部94a、94b、94c、94dと、室内ユニット3a、3b、3c、3dの構成機器を制御する室内側制御部93a、93b、93c、93dとが伝送線95、96を介して接続されることによって構成されている。すなわち、室外ユニット2に設けられた室外側制御部92と、中継ユニット4a、4b、4c、4dに設けられた中継側制御部94a、94b、94c、94dと、室内ユニット3a、3b、3c、3dに設けられた室内側制御部93a、93b、93c、93dとは互いに、伝送線95、96を介して、制御信号等の情報のやりとりを行えるようになっている。尚、図1において、制御部19は、便宜上、室外ユニット2や室内ユニット3a、3b、3c、3d、中継ユニット4a、4b、4c、4dとは離れた独立した部分として図示されているが、実際には、図2に示されるように、各ユニット2、3a、3b、3c、3d、4a、4b、4c、4d間にわたって構成されている。
室外側制御部92は、マイクロコンピュータやメモリ等の電装品が実装された制御基板を含んでおり、室外ユニット2の各種構成機器21、22a~22c、24、25a、25b、44や各種センサ36、37、38a、38b、39が接続されている。中継側制御部94a、94b、94c、94dは、マイクロコンピュータやメモリ等の電装品が実装された制御基板を含んでおり、中継ユニット4a、4b、4c、4dの各種構成機器66a~66d、67a~67d、71a~71dが接続されている。そして、中継側制御部94a、94b、94c、94dと室外側制御部92とは、第1伝送線95を介して接続されている。室内側制御部93a、93b、93c、93dは、マイクロコンピュータやメモリ等の電装品が実装された制御基板を含んでおり、室内ユニット3a、3b、3c、3dの各種構成機器51a~51d、55a~55dや各種センサ57a~57d、58a~58d、59a~59d、79a~79dが接続されている。ここで、冷媒漏洩検知手段としての冷媒センサ79a、79b、79c、79dを室内側制御部93a、93b、93c、93dに接続するための配線を配線97a、97b、97c、97dとする。そして、室内側制御部93a、93b、93c、93dと中継側制御部94a、94b、94c、94dとは、第2伝送線96を介して接続されている。
このように、制御部19は、上記のような各種センサ36、37、38a、38b、39、57a~57d、58a~58d、59a~59d、79a~79dの検出信号等に基づいて空気調和装置1(ここでは、室外ユニット2、室内ユニット3a、3b、3c、3d及び中継ユニット4a、4b、4c、4d)の各種構成機器21、22a~22c、24、25a、25b、44、51a~51d、55a~55d、66a~66d、67a~67d、71a~71dの制御、すなわち、空気調和装置1全体の運転制御を行うようになっている。
<空気調和装置の基本動作>
次に、空気調和装置1の基本動作について、図1及び図2を用いて説明する。空気調和装置1の基本動作には、上記のように、全冷房運転、全暖房運転、冷房主体運転及び暖房主体運転がある。尚、以下に説明する空気調和装置1の基本動作は、空気調和装置1(室外ユニット2、室内ユニット3a、3b、3c、3d及び中継ユニット4a、4b、4c、4d)の構成機器を制御する制御部19によって行われる。
-全冷房運転-
全冷房運転の際、例えば、室内ユニット3a、3b、3c、3dの全てが冷房運転(すなわち、室内熱交換器52a、52b、52c、52dの全てが冷媒の蒸発器として機能し、かつ、室外熱交換器23a、23bが冷媒の放熱器として機能する運転)を行う際には、切換機構22a、22bが室外放熱状態(図1の切換機構22a、22bの実線で示された状態)に切り換えられて、圧縮機21、室外ファン24及び室内ファン55a、55b、55c、55dが駆動される。また、第3切換機構22cが冷媒導入状態(図1の切換機構22cの実線で示された状態)に切り換えられ、中継ユニット4a、4b、4c、4dの液中継遮断弁71a、71b、71c、71d、高圧ガス中継遮断弁66a、66b、66c、66d及び低圧ガス中継遮断弁67a、67b、67c、67dは開状態にされる。
ここで、室内ユニット3a、3b、3c、3dの各種機器の動作は、室内側制御部93a、93b、93c、93dによって行われる。また、室外ユニット2や中継ユニット4a、4b、4c、4dの各種機器の動作は、室内側制御部93a、93b、93c、93dが、室内ユニット3a、3b、3c、3dが冷房運転を行う旨の情報を、伝送線95、96を介して、室外側制御部92や中継側制御部94a、94b、94c、94dに伝送し、この情報を受けた室外側制御部92や中継側制御部94a、94b、94c、94dによって行われる。
すると、圧縮機21から吐出された高圧の冷媒は、切換機構22a、22bを通じて室外熱交換器23a、23bに送られる。室外熱交換器23a、23bに送られた冷媒は、冷媒の放熱器として機能する室外熱交換器23a、23bにおいて、室外ファン24によって供給される室外空気と熱交換を行って冷却されることによって凝縮する。この冷媒は、室外膨張弁25a、25b、冷媒冷却器45及び液側閉鎖弁27を通じて室外ユニット2から流出する。このとき、冷媒冷却器45においては、冷媒戻し管41を流れる冷媒によって室外ユニット2から流出する冷媒が冷却される。
室外ユニット2から流出した冷媒は、液冷媒連絡管5(合流管部及び第1分岐管部5a、5b、5c、5d)を通じて中継ユニット4a、4b、4c、4dに分岐して送られる。中継ユニット4a、4b、4c、4dに送られた冷媒は、液中継遮断弁71a、71b、71c、71dを通じて中継ユニット4a、4b、4c、4dから流出する。
中継ユニット4a、4b、4c、4dから流出した冷媒は、第2分岐管部5aa、5bb、5cc、5dd(液冷媒連絡管5のうち中継ユニット4a、4b、4c、4dと室内ユニット3a、3b、3c、3dとを接続する部分)を通じて室内ユニット3a、3b、3c、3dに送られる。室内ユニット3a、3b、3c、3dに送られた冷媒は、室内膨張弁51a、51b、51c、51dによって減圧された後に、室内熱交換器52a、52b、52a、52bに送られる。室内熱交換器52a、52b、52c、52dに送られた冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する室内熱交換器52a、52b、52c、52dにおいて、室内ファン55a、55b、55c、55dによって室内から供給される室内空気と熱交換を行って加熱されることによって蒸発する。この冷媒は、室内ユニット3a、3b、3c、3dから流出する。一方、室内熱交換器52a、52b、52c、52dにおいて冷却された室内空気は、室内に送られ、これにより、室内の冷房が行われる。
室内ユニット3a、3b、3c、3dから流出した冷媒は、ガス冷媒連絡管6の分岐管部6a、6b、6c、6dを通じて中継ユニット4a、4b、4c、4dに送られる。中継ユニット4a、4b、4c、4dに送られた冷媒は、高圧ガス中継遮断弁66a、66b、66c、66d及び低圧ガス中継遮断弁67a、67b、67c、67dを通じて、中継ユニット4a、4b、4c、4dから流出する。
中継ユニット4a、4b、4c、4dから流出した冷媒は、高低圧ガス冷媒連絡管7(合流管部及び分岐管部7a、7b、7c、7d)及び低圧ガス冷媒連絡管8(合流管部及び分岐管部8a、8b、8c、8d)を通じて室外ユニット2に合流して送られる。室外ユニット2に送られた冷媒は、ガス側閉鎖弁28a、28b、第3切換機構22c及びアキュムレータ29を通じて圧縮機21に吸入される。
-全暖房運転-
全暖房運転の際、例えば、室内ユニット3a、3b、3c、3dの全てが暖房運転(すなわち、室内熱交換器52a、52b、52c、52dの全てが冷媒の放熱器として機能し、かつ、室外熱交換器23a、23bが冷媒の蒸発器として機能する運転)を行う際には、切換機構22a、22bが室外蒸発状態(図1の切換機構22a、22bの破線で示された状態)に切り換えられて、圧縮機21、室外ファン24及び室内ファン55a、55b、55c、55dが駆動される。また、第3切換機構22cが冷媒導出状態(図1の切換機構22cの破線で示された状態)に切り換えられ、中継ユニット4a、4b、4c、4dの液中継遮断弁71a、71b、71c、71d及び高圧ガス中継遮断弁66a、66b、66c、66dは開状態にされ、低圧ガス中継遮断弁67a、67b、67c、67dは閉状態にされる。
ここで、室内ユニット3a、3b、3c、3dの各種機器の動作は、室内側制御部93a、93b、93c、93dによって行われる。また、室外ユニット2や中継ユニット4a、4b、4c、4dの各種機器の動作は、室内側制御部93a、93b、93c、93dが、室内ユニット3a、3b、3c、3dが暖房運転を行う旨の情報を、伝送線95、96を介して、室外側制御部92や中継側制御部94a、94b、94c、94dに伝送し、この情報を受けた室外側制御部92や中継側制御部94a、94b、94c、94dによって行われる。
すると、圧縮機21から吐出された高圧の冷媒は、第3切換機構22c及びガス側閉鎖弁28aを通じて室外ユニット2から流出する。
室外ユニット2から流出した冷媒は、ガス冷媒連絡管6(高低圧ガス冷媒連絡管7の合流管部及び分岐管部7a、7b、7c、7d)を通じて中継ユニット4a、4b、4c、4dに分岐して送られる。中継ユニット4a、4b、4c、4dに送られた冷媒は、高圧ガス中継遮断弁66a、66b、66c、66dを通じて、中継ユニット4a、4b、4c、4dから流出する。
中継ユニット4a、4b、4c、4dから流出した冷媒は、分岐管部6a、6b、6c、6d(ガス冷媒連絡管6のうち中継ユニット4a、4b、4c、4dと室内ユニット3a、3b、3c、3dとを接続する部分)を通じて室内ユニット3a、3b、3c、3dに送られる。室内ユニット3a、3b、3c、3dに送られた冷媒は、室内熱交換器52a、52b、52c、52dに送られる。室内熱交換器52a、52b、52c、52dに送られた高圧の冷媒は、冷媒の放熱器として機能する室内熱交換器52a、52b、52c、52dにおいて、室内ファン55a、55b、55c、55dによって室内から供給される室内空気と熱交換を行って冷却されることによって凝縮する。この冷媒は、室内膨張弁51a、51b、51c、51dによって減圧された後に、室内ユニット3a、3b、3c、3dから流出する。一方、室内熱交換器52a、52b、52c、52dにおいて加熱された室内空気は、室内に送られ、これにより、室内の暖房が行われる。
室内ユニット3a、3b、3c、3dから流出した冷媒は、第2分岐管部5aa、5bb、5cc、5dd(液冷媒連絡管5のうち中継ユニット4a、4b、4c、4dと室内ユニット3a、3b、3c、3dとを接続する部分)を通じて中継ユニット4a、4b、4c、4dに送られる。中継ユニット4a、4b、4c、4dに送られた冷媒は、液中継遮断弁71a、71b、71c、71dを通じて中継ユニット4a、4b、4c、4dから流出する。
中継ユニット4a、4b、4c、4dから流出した冷媒は、液冷媒連絡管5(合流管部及び第1分岐管部5a、5b、5c、5d)を通じて室外ユニット2に合流して送られる。室外ユニット2に送られた冷媒は、液側閉鎖弁27及び冷媒冷却器45を通じて、室外膨張弁25a、25bに送られる。室外膨張弁25a、25bに送られた冷媒は、室外膨張弁25a、25bによって減圧された後に、室外熱交換器23a、23bに送られる。室外熱交換器23a、23bに送られた冷媒は、室外ファン24によって供給される室外空気と熱交換を行って加熱されることによって蒸発する。この冷媒は、切換機構22a、22b及びアキュムレータ29を通じて圧縮機21に吸入される。
-冷房主体運転-
冷房主体運転の際、例えば、室内ユニット3b、3c、3dが冷房運転し、かつ、室内ユニット3aが暖房運転し(すなわち、室内熱交換器52b、52c、52dが冷媒の蒸発器として機能し、かつ、室内熱交換器52aが冷媒の放熱器として機能する運転)を行い、室内熱交換器23a、23bが冷媒の放熱器として機能する際には、切換機構22a、22bが室外放熱状態(図1の切換機構22a、22bの実線で示された状態)に切り換えられて、圧縮機21、室外ファン24及び室内ファン55a、55b、55c、55dが駆動される。また、第3切換機構22cが冷媒導出状態(図1の切換機構22cの破線で示された状態)に切り換えられ、中継ユニット4aの液中継遮断弁71a、高圧ガス中継遮断弁66a及び中継ユニット4b、4c、4dの液中継遮断弁71b、71c、71d、低圧ガス中継遮断弁67b、67c、67dは開状態にされ、中継ユニット4aの低圧ガス中継遮断弁67a及び中継ユニット4b、4c、4dの高圧ガス中継遮断弁66b、66c、66dは閉状態にされる。
ここで、室内ユニット3a、3b、3c、3dの各種機器の動作は、室内側制御部93a、93b、93c、93dによって行われる。また、室外ユニット2や中継ユニット4a、4b、4c、4dの各種機器の動作は、室内側制御部93a、93b、93c、93dが、室内ユニット3b、3c、3dが冷房運転を行い、かつ、室内ユニット3aが暖房運転を行う旨の情報を、伝送線95、96を介して、室外側制御部92や中継側制御部94a、94b、94c、94dに伝送し、この情報を受けた室外側制御部92や中継側制御部94a、94b、94c、94dによって行われる。
すると、圧縮機21から吐出された高圧の冷媒は、一部が切換機構22a、22bを通じて室外熱交換器23a、23bに送られ、残りが第3切換機構22c及びガス側閉鎖弁28aを通じて室外ユニット2から流出する。室外熱交換器23a、23bに送られた冷媒は、冷媒の放熱器として機能する室外熱交換器23a、23bにおいて、室外ファン24によって供給される室外空気と熱交換を行って冷却されることによって凝縮する。この冷媒は、室外膨張弁25a、25b、冷媒冷却器45及び液側閉鎖弁27を通じて室外ユニット2から流出する。このとき、冷媒冷却器45においては、冷媒戻し管41を流れる冷媒によって室外ユニット2から流出する冷媒が冷却される。
第3切換機構22c等を通じて室外ユニット2から流出した冷媒は、ガス冷媒連絡管6(高低圧ガス冷媒連絡管7の合流管部及び分岐管部7a)を通じて中継ユニット4aに送られる。中継ユニット4aに送られた冷媒は、高圧ガス中継遮断弁66aを通じて中継ユニット4aから流出する。
中継ユニット4aから流出した冷媒は、分岐管部6a(ガス冷媒連絡管6のうち中継ユニット4aと室内ユニット3aとを接続する部分)を通じて室内ユニット3aに送られる。室内ユニット3aに送られた冷媒は、室内熱交換器52aに送られる。室内熱交換器52aに送られた高圧の冷媒は、冷媒の放熱器として機能する室内熱交換器52aにおいて、室内ファン55aによって室内から供給される室内空気と熱交換を行って冷却されることによって凝縮する。この冷媒は、室内膨張弁51aによって減圧された後に、室内ユニット3aから流出する。一方、室内熱交換器52aにおいて加熱された室内空気は、室内に送られ、これにより、室内の暖房が行われる。
室内ユニット3aから流出した冷媒は、第2分岐管部5aa(液冷媒連絡管5のうち中継ユニット4aと室内ユニット3aとを接続する部分)を通じて中継ユニット4aに送られる。中継ユニット4aに送られた冷媒は、液中継遮断弁71aを通じて中継ユニット4aから流出する。
中継ユニット4aから流出した冷媒は、第1分岐管部5aを通じて液冷媒連絡管5の合流管部に送られ、室外熱交換器23a、23b等を通じて室外ユニット2から流出した冷媒と合流する。この冷媒は、液冷媒連絡管5の第1分岐管部5b、5c、5dを通じて中継ユニット4b、4c、4dに分岐して送られる。中継ユニット4b、4c、4dに送られた冷媒は、液中継遮断弁71b、71c、71dを通じて中継ユニット4b、4c、4dから流出する。
中継ユニット4b、4c、4dから流出した冷媒は、第2分岐管部5bb、5cc、5dd(液冷媒連絡管5のうち中継ユニット4b、4c、4dと室内ユニット3b、3c、3dとを接続する部分)を通じて室内ユニット3b、3c、3dに送られる。室内ユニット3b、3c、3dに送られた冷媒は、室内膨張弁51b、51c、51dによって減圧された後に、室内熱交換器52b、52a、52bに送られる。室内熱交換器52b、52c、52dに送られた冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する室内熱交換器52b、52c、52dにおいて、室内ファン55b、55c、55dによって室内から供給される室内空気と熱交換を行って加熱されることによって蒸発する。この冷媒は、室内ユニット3b、3c、3dから流出する。一方、室内熱交換器52b、52c、52dにおいて冷却された室内空気は、室内に送られ、これにより、室内の冷房が行われる。
室内ユニット3b、3c、3dから流出した冷媒は、ガス冷媒連絡管6の分岐管部6b、6c、6dを通じて中継ユニット4b、4c、4dに送られる。中継ユニット4b、4c、4dに送られた冷媒は、低圧ガス中継遮断弁67b、67c、67dを通じて、中継ユニット4b、4c、4dから流出する。
中継ユニット4b、4c、4dから流出した冷媒は、低圧ガス冷媒連絡管8(合流管部及び分岐管部8b、8c、8d)を通じて室外ユニット2に合流して送られる。室外ユニット2に送られた冷媒は、ガス側閉鎖弁28a、28b、第3切換機構22c及びアキュムレータ29を通じて圧縮機21に吸入される。
-暖房主体運転-
暖房主体運転の際、例えば、室内ユニット3b、3c、3dが暖房運転し、かつ、室内ユニット3aが冷房運転し(すなわち、室内熱交換器52b、52c、52dが冷媒の放熱器として機能し、かつ、室内熱交換器52aが冷媒の蒸発器として機能する運転)を行い、室内熱交換器23a、23bが冷媒の蒸発器として機能する際には、切換機構22a、22bが室外蒸発状態(図1の切換機構22a、22bの実線で示された状態)に切り換えられて、圧縮機21、室外ファン24及び室内ファン55a、55b、55c、55dが駆動される。また、第3切換機構22cが冷媒導出状態(図1の切換機構22cの破線で示された状態)に切り換えられ、中継ユニット4aの高圧ガス中継遮断弁66a及び中継ユニット4b、4c、4dの低圧ガス中継遮断弁67b、67c、67dは閉状態にされ、中継ユニット4aの液中継遮断弁71a、低圧ガス中継遮断弁67a及び中継ユニット4b、4c、4dの液中継遮断弁71b、71c、71d、高圧ガス中継遮断弁66b、66c、66dは開状態にされる。
ここで、室内ユニット3a、3b、3c、3dの各種機器の動作は、室内側制御部93a、93b、93c、93dによって行われる。また、室外ユニット2や中継ユニット4a、4b、4c、4dの各種機器の動作は、室内側制御部93a、93b、93c、93dが、室内ユニット3b、3c、3dが暖房運転を行い、かつ、室内ユニット3aが冷房運転を行う旨の情報を、伝送線95、96を介して、室外側制御部92や中継側制御部94a、94b、94c、94dに伝送し、この情報を受けた室外側制御部92や中継側制御部94a、94b、94c、94dによって行われる。
すると、圧縮機21から吐出された高圧の冷媒は、第3切換機構22c及びガス側閉鎖弁28aを通じて室外ユニット2から流出する。
室外ユニット2から流出した冷媒は、ガス冷媒連絡管6(高低圧ガス冷媒連絡管7の合流管部及び分岐管部7b、7c、7d)を通じて中継ユニット4b、4c、4dに分岐して送られる。中継ユニット4b、4c、4dに送られた冷媒は、高圧ガス中継遮断弁66b、66c、66dを通じて、中継ユニット4b、4c、4dから流出する。
中継ユニット4b、4c、4dから流出した冷媒は、分岐管部6b、6c、6d(ガス冷媒連絡管6のうち中継ユニット4b、4c、4dと室内ユニット3b、3c、3dとを接続する部分)を通じて室内ユニット3b、3c、3dに送られる。室内ユニット3b、3c、3dに送られた冷媒は、室内熱交換器52b、52c、52dに送られる。室内熱交換器52b、52c、52dに送られた高圧の冷媒は、冷媒の放熱器として機能する室内熱交換器52b、52c、52dにおいて、室内ファン55b、55c、55dによって室内から供給される室内空気と熱交換を行って冷却されることによって凝縮する。この冷媒は、室内膨張弁51b、51c、51dによって減圧された後に、室内ユニット3b、3c、3dから流出する。一方、室内熱交換器52b、52c、52dにおいて加熱された室内空気は、室内に送られ、これにより、室内の暖房が行われる。
室内ユニット3b、3c、3dから流出した冷媒は、第2分岐管部5bb、5cc、5dd(液冷媒連絡管5のうち中継ユニット4b、4c、4dと室内ユニット3b、3c、3dとを接続する部分)を通じて中継ユニット4b、4c、4dに送られる。中継ユニット4b、4c、4dに送られた冷媒は、液中継遮断弁71b、71c、71dを通じて中継ユニット4b、4c、4dから流出する。
中継ユニット4a、4b、4c、4dから流出した冷媒は、液冷媒連絡管5の第1分岐管部5b、5c、5dを通じて合流管部に合流し、一部が第1分岐管部5aに分岐されて中継ユニット4aに送られ、残りが液冷媒連絡管5の合流管部を通じて室外ユニット2に送られる。
中継ユニット4aに送られた冷媒は、液中継遮断弁71aを通じて中継ユニット4aから流出する。
中継ユニット4aから流出した冷媒は、第2分岐管部5aa(液冷媒連絡管5のうち中継ユニット4aと室内ユニット3aとを接続する部分)を通じて室内ユニット3aに送られる。室内ユニット3aに送られた冷媒は、室内膨張弁51aによって減圧された後に、室内熱交換器52aに送られる。室内熱交換器52aに送られた冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する室内熱交換器52aにおいて、室内ファン55aによって室内から供給される室内空気と熱交換を行って加熱されることによって蒸発する。この冷媒は、室内ユニット3aから流出する。一方、室内熱交換器52aにおいて冷却された室内空気は、室内に送られ、これにより、室内の冷房が行われる。
室内ユニット3aから流出した冷媒は、ガス冷媒連絡管6の分岐管部6aを通じて中継ユニット4aに送られる。中継ユニット4aに送られた冷媒は、低圧ガス中継遮断弁67aを通じて、中継ユニット4aから流出する。
中継ユニット4aから流出した冷媒は、低圧ガス冷媒連絡管8(合流管部及び分岐管部8a)を通じて室外ユニット2に送られる。
液冷媒連絡管5の合流管部を通じて室外ユニット2に送られた冷媒は、液側閉鎖弁27及び冷媒冷却器45を通じて、室外膨張弁25a、25bに送られる。室外膨張弁25a、25bに送られた冷媒は、室外膨張弁25a、25bによって減圧された後に、室外熱交換器23a、23bに送られる。室外熱交換器23a、23bに送られた冷媒は、室外ファン24によって供給される室外空気と熱交換を行って加熱されることによって蒸発する。この冷媒は、切換機構22a、22b及びアキュムレータ29を通じて、低圧ガス冷媒連絡管8を通じて室外ユニット2に送られた冷媒と合流して、圧縮機21に吸入される。
<冷媒漏洩時の空気調和装置の動作及び特徴>
次に、冷媒漏洩時の空気調和装置1の動作及び特徴について、図1~図3を用いて説明する。尚、以下に説明する冷媒漏洩時の空気調和装置1の動作は、上記の基本動作と同様に、空気調和装置1(室外ユニット2、室内ユニット3a、3b、3c、3d及び中継ユニット4a、4b、4c、4d)の構成機器を制御する制御部19によって行われる。
空気調和装置1では、上記のように、冷媒漏洩検知手段としての冷媒センサ79a、79b、79c、79dとともに、中継ユニット4a、4b、4c、4dに中継遮断弁71a、71b、71c、71d、66a、66b、66c、66d、67a、67b、67c、67dが設けられている。このため、これらの構成を利用して、冷媒センサ79a、79b、79c、79dが冷媒の漏洩を検知した際に、液中継遮断弁71a、71b、71c、71d及びガス中継遮断弁66a、66b、66c、66d、67a、67b、67c、67dを閉止して、室内ユニット3a、3b、3c、3dを切り離して、冷媒の漏洩を抑制するようにしている。具体的には、以下のようにして、冷媒漏洩時の動作が行われる。
制御部19は、図3に示すように、冷媒センサ79a、79b、79c、79dが冷媒の漏洩を検知した際に、すなわち、冷媒の漏洩時に(ステップST1)、冷媒センサ79a、79b、79c、79dの情報に基づいて、中継側制御部94a、94b、94c、94dが、中継遮断弁66a、66b、66c、66d、67a、67b、67c、67d、71a、71b、71c、71dを閉止するようにしている(ステップST4)。ここで、冷媒センサ79a、79b、79c、79dの情報は、室内側制御部93a、93b、93c、93dと中継側制御部94a、94b、94c、94dとを接続する第2伝送線96を介して、中継側制御部94a、94b、94c、94dに伝送される。また、冷媒センサ79a、79b、79c、79dの情報とは、冷媒の漏洩の有無を示す信号、冷媒の漏洩量を示す信号、又は、冷媒の漏洩の有無や冷媒の漏洩量に基づいて室内側制御部93a、93b、93c、93dが決定した中継遮断弁66a、66b、66c、66d、67a、67b、67c、67d、71a、71b、71c、71dの動作内容を示す信号を意味する。
ここでは、上記のように、冷媒漏洩検知手段としての冷媒センサ79a、79b、79c、79dを室内側制御部93a、93b、93c、93dに接続し、室内側制御部93a、93b、93c、93dと中継側制御部94a、94b、94c、94dとを接続する第2伝送線96を介して、中継側制御部94a、94b、94c、94dに冷媒センサ79a、79b、79c、79dの情報を伝送するようになっている。ここで、冷媒センサ79a、79b、79c、79dは、室内ユニット3a、3b、3c、3d内や室内ユニット3a、3b、3c、3d付近に設けられるため、冷媒センサ79a、79b、79c、79dを室内側制御部93a、93b、93c、93dに接続するための配線97a、97b、97c、97dを短くすることができ、誤配線の発生を防ぐことができる。
これにより、ここでは、従来の冷媒漏洩検知手段を中継側制御部に直接接続して中継側制御部に冷媒漏洩検知手段の情報を直接送信する場合に比べて、冷媒漏洩検知手段を接続するための配線が長くなったり、誤配線の発生を防ぐことができる。
また、第2伝送線96を介した室内側制御部93a、93b、93c、93dと中継側制御部94a、94b、94c、94dとの間の情報の伝送は、上記の基本動作時に、室内ユニット3a、3b、3c、3dが冷房運転を行うか暖房運転を行うかの情報の伝送にも使用されている。すなわち、室内側制御部93a、93b、93c、93dは、冷媒センサ79a、79b、79c、79dの情報だけでなく、対応する室内ユニット3a、3b、3c、3dの室内熱交換器52a、52b、52c、52dを冷媒の蒸発器として機能させるのか又は冷媒の放熱器として機能させるのか等の情報も伝送している。このため、伝送線を増加させることなく、冷媒センサ79a、79b、79c、79dの情報を中継側制御部94a、94b、94c、94dに伝送することができる。
また、ここでは、中継側制御部94a、94b、94c、94dが、冷媒の漏洩時に液中継遮断弁71a、71b、71c、71d、高圧ガス中継遮断弁66a、66b、66c、66d及び低圧ガス中継遮断弁67a、67b、67c、67dをすべて閉止させるようにしている。
これにより、ここでは、冷媒の漏洩時に室内ユニット3a、3b、3c、3dを含む液中継遮断弁71a、71b、71c、71dとガス中継遮断弁66a、66b、66c、66d、67a、67b、67c、67dとの間の部分を切り離して、室外ユニット2側から室内ユニット3a、3b、3c、3d側への冷媒の流入を防ぎ、室内ユニット3a、3b、3c、3dからの冷媒の漏洩を抑えることができる。
また、ここでは、図3に示すように、ステップST1において冷媒の漏洩を検知した際に、制御部19が警報を発報し(ステップST2)、また、ステップST4の中継遮断弁66a、66b、66c、66d、67a、67b、67c、67d、71a、71b、71c、71dを閉止させる前に、制御部19が圧縮機21を停止させることで(ステップST3)、冷媒の圧力が過度に上昇するのを抑えるようにしている。
尚、ステップST2の処理は、ステップST4の処理に先立って行うものに限定されず、ステップST4の処理と同時に行われてもよいし、また、ステップST4の処理を行った後に行うようにしてもよい。また、ステップST3の処理も、ステップST4の処理に先立って行うものに限定されず、冷媒の圧力が多少上昇することを許容するのであれば、ステップST4の処理と同時やステップST4の処理の直後に行うようにしてもよい。
<変形例>
-A-
上記実施形態の冷媒漏洩時の空気調和装置1の動作(図3参照)では、ステップST1において、冷媒漏洩検知手段としての冷媒センサ79a、79b、79c、79dが冷媒の漏洩を検知した際に、ステップST4において、中継側制御部94a、94b、94c、94dが、中継遮断弁66a、66b、66c、66d、67a、67b、67c、67d、71a、71b、71c、71dを閉止させるようにしている。
しかし、これらの動作は、室内側制御部93a、93b、93c、93dと中継側制御部94a、94b、94c、94dとの伝送が正常に行われていることを前提としている。このため、室内側制御部93a、93b、93c、93dと中継側制御部94a、94b、94c、94dとの伝送不良が発生すると、冷媒センサ79a、79b、79c、79dの情報が室内側制御部93a、93b、93c、93dから中継側制御部94a、94b、94c、94dに伝送されなくなってしまう。このため、冷媒の漏洩時に中継遮断弁66a、66b、66c、66d、67a、67b、67c、67d、71a、71b、71c、71dを閉止させることができなくなる。
そこで、ここでは、図4に示すように、ステップST5において、室内側制御部93a、93b、93c、93dと中継側制御部94a、94b、94c、94dとの伝送不良が発生した場合にも、冷媒の漏洩時と同様に、中継遮断弁66a、66b、66c、66d、67a、67b、67c、67d、71a、71b、71c、71dを閉止させるようにしている。
これにより、ここでは、冷媒の漏洩時に中継遮断弁66a、66b、66c、66d、67a、67b、67c、67d、71a、71b、71c、71dが閉止できないような事態が発生するのを防ぐことができる。
尚、室内側制御部93a、93b、93c、93dと中継側制御部94a、94b、94c、94dとの伝送不良によって中継遮断弁66a、66b、66c、66d、67a、67b、67c、67d、71a、71b、71c、71dを閉止させる場合には、冷媒の漏洩ではなく伝送不良によるものであることがわかるように、ステップST2において警報を発報することが好ましい。
-B-
上記実施形態及び変形例Aの空気調和装置1では、中継ユニット4a、4b、4c、4dが、複数の室内熱交換器52a、52b、52c、52dを個別に冷媒の蒸発器又は冷媒の放熱器として機能させる切り換えを行う冷暖切換ユニットとして機能するとともに、冷媒の漏洩時に室内ユニット3a、3b、3c、3dを切り離して冷媒の漏洩を抑制する遮断弁ユニットとしても機能している。
しかし、中継ユニットの構成は、これに限定されるものではなく、図5及び図6に示すように、遮断弁ユニットとしての第1中継ユニット4a、4b、4c、4dと、冷暖切換ユニットとしての第2中継ユニット40a、40b、40c、40dと、に分かれて構成されていてもよい。
具体的には、ここでは、第1中継ユニット4a、4b、4c、4dは、第2中継ユニット40a、40b、40c、40dよりも室内ユニット3a、3b、3c、3d側に接続されている。そして、第1中継ユニット4a、4b、4c、4dは、主として、液中継遮断弁71a、71b、71c、71dと、ガス中継遮断弁68a、68b、68c、68dと、を有している。液中継遮断弁71a、71b、71c、71dは、上記実施形態及び変形例Aと同じ液中継遮断弁であり、第1中継ユニット4a、4b、4c、4d及び第2中継ユニット40a、40b、40c、40dにわたる液接続管61a、61b、61c、61dのうち第1中継ユニット4a、4b、4c、4d側の部分に設けられている。このため、ここでは、第2中継ユニット40a、40b、40c、40dに液中継遮断弁が設けられていない。また、ガス中継遮断弁68a、68b、68c、68dは、冷媒の漏洩時の動作に関しては上記実施形態及び変形例Aにおける高圧ガス中継遮断弁66a、66b、66c、66d及び低圧ガス中継遮断弁67a、67b、67c、67dと同じ機能を有しており、第1中継ユニット4a、4b、4c、4d及び第2中継ユニット40a、40b、40c、40dにわたるガス接続管62a、62b、62c、62d(合流ガス接続管65a、65b、65c、65d)のうち第1中継ユニット4a、4b、4c、4d側の部分に設けられている。このため、ここでは、第2中継ユニット40a、40b、40c、40dの低圧ガス弁66a、66b、66c、66d及び高圧ガス弁67a、67b、67c、67dは、複数の室内熱交換器52a、52b、52c、52dを個別に冷媒の蒸発器又は冷媒の放熱器として機能させる切り換えを行う場合だけに使用される。
また、ここでは、制御部19を構成する中継側制御部が、第1中継ユニット4a、4b、4c、4dの構成機器を制御する第1中継側制御部94a、94b、94c、94dと、第2中継ユニット40a、40b、40c、40dの構成機器を制御する第2中継側制御部98a、98b、98c、98dと、に分けられている。尚、図6においては、第1中継側制御部94a、94b、94c、94dと、第2中継側制御部98a、98b、98c、98dと、を接続する伝送線の図示を省略している。
この場合においても、上記実施形態及び変形例Aと同様に、室内側制御部93a、93b、93c、93dが、室内側制御部93a、93b、93c、93dと中継側制御部94a、94b、94c、94d、98a、98b、98c、98dとを接続する第2伝送線96を介して、中継側制御部94a、94b、94c、94d、98a、98b、98c、98dに冷媒センサ79a、79b、79c、79dの情報を伝送するようになっている。
本変形例の構成においても、上記実施形態及び変形例Aと同様の作用効果を得ることができる。
-C-
上記変形例Bの空気調和装置1では、遮断弁ユニットとしての第1中継ユニット4a、4b、4c、4dが、冷暖切換ユニットとしての第2中継ユニット40a、40b、40c、40dよりも室内ユニット3a、3b、3c、3d側に接続されている。
しかし、中継ユニット4a、4b、4c、4d、40a、40b、40c、40dの接続関係は、これに限定されるものではなく、図7に示すように、第2中継ユニット40a、40b、40c、40dが第1中継ユニット4a、4b、4c、4dよりも室内ユニット3a、3b、3c、3d側に接続されていてもよい。
具体的には、ここでは、第1中継ユニット4a、4b、4c、4dは、主として、液中継遮断弁71a、71b、71c、71dと、高圧ガス中継遮断弁72a、72b、72c、72dと、低圧ガス中継遮断弁73a、73b、73c、73dと、を有している。液中継遮断弁71a、71b、71c、71dは、上記変形例Bと同じ液中継遮断弁であり、第1中継ユニット4a、4b、4c、4d及び第2中継ユニット40a、40b、40c、40dにわたる液接続管61aのうち第1中継ユニット4a、4b、4c、4d側の部分に設けられている。また、高圧ガス中継遮断弁72a、72b、72c、72d及び低圧ガス中継遮断弁73a、73b、73c、73dは、冷媒の漏洩時の動作に関しては上記実施形態における高圧ガス中継遮断弁66a、66b、66c、66d及び低圧ガス中継遮断弁67a、67b、67c、67dと同じ機能を有しており、第1中継ユニット4a、4b、4c、4d及び第2中継ユニット40a、40b、40c、40dにわたる高圧ガス接続管63a、63b、63c、63d及び低圧ガス接続管64a、64b、64c、64dのうち第1中継ユニット4a、4b、4c、4d側の部分に設けられている。
また、ここでは、制御部19を構成する中継側制御部が、上記変形例Bと同様に、第1中継ユニット4a、4b、4c、4dの構成機器を制御する第1中継側制御部94a、94b、94c、94dと、第2中継ユニット40a、40b、40c、40dの構成機器を制御する第2中継側制御部98a、98b、98c、98dと、に分けられている。
この場合においても、上記変形例Bと同様に、室内側制御部93a、93b、93c、93dが、室内側制御部93a、93b、93c、93dと中継側制御部94a、94b、94c、94d、98a、98b、98c、98dとを接続する第2伝送線96を介して、中継側制御部94a、94b、94c、94d、98a、98b、98c、98dに冷媒センサ79a、79b、79c、79dの情報を伝送するようになっている。
本変形例の構成においても、ガス中継遮断弁の数が上記変形例Bよりも多くなるが、上記変形例Bと同様の作用効果を得ることができる。
-D-
上記実施形態及び変形例A~Cの空気調和装置1では、各室内ユニット3a、3b、3c、3dに対応して、中継ユニット4a、4b、4c、4dが設けられているが、これに限定されるものではなく、例えば、中継ユニット4a、4b、4c、4dの全て、又は、2つ以上の中継ユニット、がまとめて構成された中継ユニットであってもよい。
例えば、上記変形例Cの空気調和装置1において、中継ユニット4aと中継ユニット4bとをまとめた第1中継ユニット4abとし、中継ユニット4cと中継ユニット4dとをまとめた第1中継ユニット4cdとした場合について説明する。
具体的には、ここでは、図9に示すように、第1中継ユニット4abは、主として、液中継遮断弁71a、71bと、高圧ガス中継遮断弁72a、72bと、低圧ガス中継遮断弁73a、73bと、を有している。
液中継遮断弁71a、71bは、上記変形例Cと同じ液中継遮断弁であり、第1中継ユニット4ab及び第2中継ユニット40a、40bにわたる液接続管61a、61bのうち第1中継ユニット4ab側の部分である室内側液接続管(液接続管と同じ符号61a、61bを付する)に設けられている。高圧ガス中継遮断弁72a、72bは、上記変形例Cと同じ高圧ガス中継遮断弁であり、第1中継ユニット4ab及び第2中継ユニット40a、40bにわたる高圧ガス接続管63a、63bのうち第1中継ユニット4ab側の部分である室内側高圧ガス接続管(高圧ガス接続管と同じ符号63a、63bを付する)に設けられている。低圧ガス中継遮断弁73a、73bは、上記変形例Cと同じ低圧ガス中継遮断弁であり、第1中継ユニット4ab及び第2中継ユニット40a、40bにわたる低圧ガス接続管64a、64bのうち第1中継ユニット4ab側の部分である室内側低圧ガス接続管(低圧ガス接続管と同じ符号64a、64bを付する)に設けられている。
第1中継ユニット4abは、室内ユニット3a、3bに共通の室外側液接続管61abと、室内ユニット3a、3bに共通の室外側高圧ガス接続管63abと、室内ユニット3a、3bに共通の室外側低圧ガス接続管64abと、をさらに有している。室外側液接続管61abは、液冷媒連絡管5に接続されており、室外側高圧ガス接続管63abは、高圧ガス冷媒連絡管7に接続されており、室外側低圧ガス接続管64abは、低圧ガス冷媒連絡管8に接続されている。また、第1中継ユニット4abは、室外側液接続管61abと室内側液接続管61a、61bとを連通させる液分岐部74abと、室外側高圧ガス接続管63abと室内側高圧ガス接続管63a、63bとを連通させる高圧ガス分岐部75abと、室外側低圧ガス接続管64abと室内側低圧ガス接続管64a、64bとを連通させる低圧ガス分岐部76abと、をさらに有している。分岐部74ab、75ab、76abは、図10に示すように、室外側接続管61ab、63ab、64abを室内側接続管61a、61b、63a、63b、64a、64bに分岐させる管継手である。そして、中継遮断弁71a、71b、72a、72b、73a、73bは、室内側接続管61a、61b、63a、63b、64a、64bのうち分岐部74ab、75ab、76abの近傍部分に設けられている。
このように、第1中継ユニット4abは、室内ユニット3a、3bに共通の室外側液接続管61abと、室内ユニット3a、3bのそれぞれに対応する室内側液接続管61a、61bと、室外側液接続管61abと室内側液接続管61a、61bとを連通させる液分岐部74abと、を有している。また、第1中継ユニット4abは、室内ユニット3a、3bに共通の室外側ガス接続管63ab、64abと、室内ユニット3a、3bのそれぞれに対応する室内側ガス接続管63a、63b、64a、64bと、室外側ガス接続管63ab、64abと室内側ガス接続管63a、63b、64a、64bとを連通させるガス分岐部75ab、76abと、を有している。そして、中継遮断弁71a、71b、72a、72b、73a、73bは、室内側液接続管61a、61b及び室内側ガス接続管63a、63b、64a、64bに設けられている。また、第1中継ユニット4abは、第1中継側制御部94a、94bを有しており、一体の中継側制御部を構成している。
また、第1中継ユニット4cdも、第1中継ユニット4abと同様に、室内ユニット3c、3dに共通の室外側液接続管61cdと、室内ユニット3c、3dのそれぞれに対応する室内側液接続管61c、61dと、室外側液接続管61cdと室内側液接続管61c、61dとを連通させる液分岐部74cdと、を有している。また、第1中継ユニット4cdは、室内ユニット3c、3dに共通の室外側ガス接続管63cd、64cdと、室内ユニット3c、3dのそれぞれに対応する室内側ガス接続管63c、63d、64c、64dと、室外側ガス接続管63cd、64cdと室内側ガス接続管63c、63d、64c、64dとを連通させるガス分岐部75cd、76cdと、を有している。そして、中継遮断弁71c、71d、72c、72d、73c、73dは、室内側液接続管61c、61d及び室内側ガス接続管63c、63d、64c、64dに設けられている。また、第1中継ユニット4cdは、第1中継側制御部94c、94dを有しており、一体の中継側制御部を構成している。
本変形例の構成においても、上記変形例Cと同様の作用効果を得ることができる。しかも、本変形例の構成では、上記のように、第1中継ユニット4ab、4cdが液分岐部74ab、74cdやガス分岐部75ab、75cd、76ab、76cdを含んでいるため、第1中継ユニット4ab、4cdを液冷媒連絡管5やガス冷媒連絡管7、8に接続する作業に要する時間や労力を軽減することができる。尚、中継遮断弁71a、71b、71c、71d、72a、72b、72c、72d、73a、73b、73c、73dは、室内側液接続管61a、61b、61c、61d及び室内側ガス接続管63a、63b、63c、63d、64a、64b、64c、64dの少なくとも一方に設けられていてもよい。
-E-
上記変形例Dの空気調和装置1では、中継遮断弁が液分岐部74ab、74cdやガス分岐部75ab、75cd、76ab、76cdよりも室内側に設けられている。すなわち、中継遮断弁71a、71b、71c、71d、72a、72b、72c、72d、73a、73b、73c、73dが室内側液接続管61a、61b、61c、61d及び室内側ガス接続管63a、63b、63c、63d、64a、64b、64c、64dに設けられている。
しかし、中継遮断弁の配置は、これに限定されるものではなく、中継遮断弁が液分岐部74ab、74cdやガス分岐部75ab、75cd、76ab、76cdよりも室外側に設けられていてもよい。
具体的には、ここでは、図11及び図12に示すように、上記変形例Dと同様に、第1中継ユニット4ab、4cdを、液分岐部74ab、74cdやガス分岐部75ab、75cd、76ab、76cdを有する構成としている。しかし、ここでは、上記変形例Dとは異なり、液分岐部74ab、74cdよりも室外側の室外側液接続管61ab、61cdに、室内ユニット3a、3bに共通の液中継遮断弁71ab、71cdを設けるようにしている。また、ガス分岐部75ab、75cd、76ab、76cdよりも室外側の室外側ガス接続管63ab、63cd、64ab、64cdに、室内ユニット3a、3bに共通のガス中継遮断弁73ab、73cd、74ab、74cdを設けるようにしている。また、分岐部74ab、74cd、75ab、75cd、76ab、76cdは、図13に示すように、室外側接続管61ab、61cd、63ab、63cd、64ab、64cdを室内側接続管61a、61b、61c、61d、63a、63b、63c、63d、64a、64b、64c、64dに分岐させる管継手である。そして、中継遮断弁71ab、71cd、72ab、72cd、73ab、73cdは、室外側接続管61ab、61cd、63ab、63cd、64ab、64cdのうち分岐部74ab、74cd、75ab、75cd、76ab、76cdの近傍部分に設けられている。
本変形例の構成においても、上記変形例Dと同様の作用効果を得ることができる。しかも、本変形例の構成では、上記のように、中継遮断弁71ab、71cd、73ab、73cd、74ab、74cdが液分岐部74ab、74cdやガス分岐部75ab、75cd、76ab、76cdよりも室外側に設けられているため、中継遮断弁の数を減らすことができる。尚、中継遮断弁71ab、71cd、73ab、73cd、74ab、74cdは、室外側液接続管61ab、61cd及び室外側ガス接続管63ab、63cd、64ab、64cdの少なくとも一方に設けられていてもよい。
-F-
上記実施形態及び変形例A~Eの空気調和装置1では、液中継遮断弁71a、71b、71c、71d、71ab、71cd及びガス中継遮断弁66a、66b、66c、66d、67a、67b、67c、67d、68a、68b、68c、68d、72a、72b、72c、72d、73a、73b、73c、73d、73ab、73cd、74ab、74cdが電動膨張弁ではなく、開閉操作が可能な電磁弁であってもよい。
-G-
上記実施形態及び変形例A~Dの空気調和装置1では、基本動作(全冷房運転、全暖房運転、冷房主体運転及び暖房主体運転)において、各室内ユニット3a、3b、3c、3dを流れる冷媒の流量を、室内膨張弁51a、51b、51c、51dにおける減圧によって制御するようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、各中継ユニット4a、4b、4c、4d、4ab、4cdの液中継遮断弁71a、71b、71c、71dが電動膨張弁であることを利用して、室内膨張弁51a、51b、51c、51dにおける減圧に代えて、液中継遮断弁71a、71b、71c、71dにおける減圧によって、各室内ユニット3a、3b、3c、3dを流れる冷媒の流量を制御するようにしてもよい。
-H-
上記実施形態及び変形例A~Gの空気調和装置1では、液側の構成とガス側の構成とがまとめられた中継ユニットを採用しているが、液側の構成とガス側の構成とを分けて中継ユニットを構成してもよい。
-I-
上記変形例D、Eの空気調和装置1では、液分岐部74ab、74cdやガス分岐部75ab、75cd、76ab、76cdが2分岐の構成であるが、3分岐や4分岐等であてもよい。
(2)第2実施形態
上記第1実施形態及びその変形例の空気調和装置1は、冷暖切換ユニットとしての中継ユニット4a、4b、4c、4d(又は第2中継ユニット)によって、各室内ユニット3a、3b、3c、3dが個別に冷房運転又は暖房運転を行うことが可能な構成に対して、中継ユニット4a、4b、4c、4dを遮断弁ユニットとして機能させたり、遮断弁ユニットとしての第1中継ユニットを付加したものである。
しかし、遮断弁ユニットとしての中継ユニット4a、4b、4c、4dの付加は、各室内ユニット3a、3b、3c、3dが個別に冷房運転又は暖房運転を行うことが可能な構成に限定されるものではなく、室外ユニット2が、室内ユニット3a、3b、3c、3dをまとめて冷房運転又は暖房運転を行うことが可能な構成に対して行ってもよい。
<構成>
空気調和装置1の構成について、図14及び図15を用いて説明する。空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルによって、ビル等の室内の冷房や暖房を行う装置である。空気調和装置1は、主として、室外ユニット2と、互いが並列に接続される複数(ここでは、4つ)の室内ユニット3a、3b、3c、3dと、各室内ユニット3a、3b、3c、3dに接続される中継ユニット4a、4b、4c、4dと、中継ユニット4a、4b、4c、4dを介して室外ユニット2と室内ユニット3a、3b、3c、3dとを接続する冷媒連絡管5、6と、室外ユニット2、室内ユニット3a、3b、3c、3d及び中継ユニット4a、4b、4c、4dの構成機器を制御する制御部19と、を有している。そして、空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、室外ユニット2と、室内ユニット3a、3b、3c、3dと、中継ユニット4a、4b、4c、4dと、冷媒連絡管5、6とが接続されることによって構成されている。冷媒回路10には、R32等の冷媒が充填されている。そして、空気調和装置1は、室外ユニット2が有する切換機構22によって、室内ユニット3a、3b、3c、3dをまとめて冷房運転又は暖房運転を行うことが可能になっている。
-冷媒連絡管-
液冷媒連絡管5は、主として、室外ユニット2から延びる合流管部と、中継ユニット4a、4b、4c、4dの手前で複数(ここでは、4つ)に分岐した第1分岐管部5a、5b、5c、5dと、中継ユニット4a、4b、4c、4dと室内ユニット3a、3b、3c、3dとを接続する第2分岐管部5aa、5bb、5cc、5ddと、を有している。
また、ガス冷媒連絡管6は、主として、室外ユニット2から延びる合流管部と、中継ユニット4a、4b、4c、4dの手前で複数(ここでは、4つ)に分岐した第1分岐管部6a、6b、6c、6dと、中継ユニット4a、4b、4c、4dと室内ユニット3a、3b、3c、3dとを接続する第2分岐管部6aa、6bb、6cc、6ddと、を有している。
-室内ユニット-
室内ユニット3a、3b、3c、3dは、ビル等の室内に設置されている。室内ユニット3a、3b、3c、3dは、上記のように、液冷媒連絡管5、ガス冷媒連絡管6及び中継ユニット4a、4b、4c、4dを介して室外ユニット2に接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
次に、室内ユニット3a、3b、3c、3dの構成について説明する。尚、室内ユニット3aと室内ユニット3b、3c、3dとは同様の構成であるため、ここでは、室内ユニット3aの構成のみ説明し、室内ユニット3b、3c、3dの構成については、それぞれ、室内ユニット3aの各部を示す添字「a」の代わりに、添字「b」、「c」又は「d」を付して、各部の説明を省略する。
室内ユニット3aは、主として、室内膨張弁51aと、室内熱交換器52aと、を有している。また、室内ユニット3aは、室内熱交換器52aの液側端と液冷媒連絡管5(ここでは、分岐管部5aa)とを接続する室内液冷媒管53aと、室内熱交換器52aのガス側端とガス冷媒連絡管6(ここでは、第2分岐管部6aa)とを接続する室内ガス冷媒管54aと、を有している。
室内膨張弁51aは、冷媒を減圧しながら室内熱交換器52aを流れる冷媒の流量を調整することが可能な電動膨張弁であり、室内液冷媒管53aに設けられている。
室内熱交換器52aは、冷媒の蒸発器として機能して室内空気を冷却する、又は、冷媒の放熱器として機能して室内空気を加熱する熱交換器である。ここで、室内ユニット3aは、室内ユニット3a内に室内空気を吸入して、室内熱交換器52aにおいて冷媒と熱交換させた後に、供給空気として室内に供給するための室内ファン55aを有している。すなわち、室内ユニット3aは、室内熱交換器52aを流れる冷媒の冷却源又は加熱源としての室内空気を室内熱交換器52aに供給するファンとして、室内ファン55aを有している。室内ファン55aは、室内ファン用モータ56aによって駆動される。
室内ユニット3aには、各種のセンサが設けられている。具体的には、室内ユニット3aには、室内熱交換器52aの液側端における冷媒の温度Trlを検出する室内熱交液側センサ57aと、室内熱交換器52aのガス側端における冷媒の温度Trgを検出する室内熱交ガス側センサ58aと、室内ユニット3a内に吸入される室内空気の温度Traを検出する室内空気センサ59aと、が設けられている。また、室内ユニット3aには、冷媒の漏洩を検知する冷媒漏洩検知手段としての冷媒センサ79aが設けられている。尚、ここでは、冷媒センサ79aは、室内ユニット3aに設けられているが、これに限定されるものではなく、室内ユニット3aを操作するためのリモコンや室内ユニット3aが空調を行う室内空間等に設けられていてもよい。
-室外ユニット-
室外ユニット2は、ビル等の室外に設置されている。室外ユニット2は、上記のように、液冷媒連絡管5、ガス冷媒連絡管6及び中継ユニット4a、4b、4c、4dを介して室内ユニット3a、3b、3c、3dに接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
室外ユニット2は、主として、圧縮機21と、室外熱交換器23と、を有している。また、室外ユニット2は、室外熱交換器23を冷媒の放熱器として機能させるとともに室内熱交換器52a、52b、52c、52dを冷媒の蒸発器として機能させる冷房運転状態と、室外熱交換器23を冷媒の蒸発器として機能させるとともに室内熱交換器52a、52b、52c、52dを冷媒の放熱器として機能させる暖房運転状態と、を切り換える冷暖切換機構としての切換機構22を有している。切換機構22と圧縮機21の吸入側とは、吸入冷媒管31によって接続されている。吸入冷媒管31には、圧縮機21に吸入される冷媒を一時的に溜めるアキュムレータ29が設けられている。圧縮機21の吐出側と切換機構22とは、吐出冷媒管32によって接続されている。切換機構22と室外熱交換器23のガス側端とは、第1室外ガス冷媒管33によって接続されている。室外熱交換器23の液側端と液冷媒連絡管5とは、室外液冷媒管34によって接続されている。室外液冷媒管34の液冷媒連絡管5との接続部には、液側閉鎖弁27が設けられている。切換機構22とガス冷媒連絡管6とは、第2室外ガス冷媒管35によって接続されている。第2室外ガス冷媒管35のガス冷媒連絡管6との接続部には、ガス側閉鎖弁28が設けられている。液側閉鎖弁27及びガス側閉鎖弁28は、手動で開閉される弁である。
圧縮機21は、冷媒を圧縮するための機器であり、例えば、ロータリ式やスクロール式等の容積式の圧縮要素(図示せず)が圧縮機用モータ21aによって回転駆動される密閉式構造の圧縮機が使用される。
切換機構22は、室外熱交換器23を冷媒の放熱器として機能させるとともに室内熱交換器52a、52b、52c、52dを冷媒の蒸発器として機能させる場合(以下、「冷房運転状態」とする)には圧縮機21の吐出側と室外熱交換器23のガス側とを接続し(図14の切換機構22の実線を参照)、室外熱交換器23を冷媒の蒸発器として機能させるとともに室内熱交換器52a、52b、52c、52dを冷媒の放熱器として機能させる場合(以下、「暖房運転状態」とする)には圧縮機21の吸入側と室外熱交換器23のガス側とを接続するように(図14の第1切換機構22の破線を参照)、冷媒回路10内における冷媒の流れを切り換えることが可能な機器であり、例えば、四路切換弁からなる。
室外熱交換器23は、冷媒の放熱器として機能する、又は、冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。ここで、室外ユニット2は、室外ユニット2内に室外空気を吸入して、室外熱交換器23において冷媒と熱交換させた後に、外部に排出するための室外ファン24を有している。すなわち、室外ユニット2は、室外熱交換器23を流れる冷媒の冷却源又は加熱源としての室外空気を室外熱交換器23に供給するファンとして、室外ファン24を有している。ここでは、室外ファン24は、室外ファン用モータ24aによって駆動される。
そして、空気調和装置1では、室外熱交換器23、液冷媒連絡管5、中継ユニット4a、4b、4c、4d及び室内熱交換器52a、52b、52c、52dに着目した場合に、冷媒を室外熱交換器23から液冷媒連絡管5及び中継ユニット4a、4b、4c、4dを通じて冷媒の蒸発器として機能する室内熱交換器52a、52b、52c、52dに流す運転(冷房運転)を行うようになっている。また、空気調和装置1では、圧縮機21、ガス冷媒連絡管6、中継ユニット4a、4b、4c、4d及び室内熱交換器52a、52b、52c、52dに着目した場合に、冷媒を圧縮機21からガス冷媒連絡管6及び中継ユニット4a、4b、4c、4dを通じて冷媒の放熱器として機能する室内熱交換器52a、52b、52c、52dに流す運転(暖房運転)を行うようになっている。尚、ここでは、冷房運転時には、切換機構22が冷房運転状態に切り換えられて、室外熱交換器23は冷媒の放熱器として機能し、液冷媒連絡管5及び中継ユニット4a、4b、4c、4dを通じて室外ユニット2側から室内ユニット3a、3b、3c、3d側に冷媒が流れる状態になる。また、暖房運転時には、切換機構22が暖房運転状態に切り換えられて、室外熱交換器23は冷媒の蒸発器として機能し、液冷媒連絡管5及び中継ユニット4a、4b、4c、4dを通じて室内ユニット3a、3b、3c、3d側から室外ユニット2側に冷媒が流れる状態になる。
また、ここでは、室外液冷媒管34に、室外膨張弁25が設けられている。室外膨張弁25は、暖房運転時に冷媒を減圧する電動膨張弁であり、室外液冷媒管34のうち室外熱交換器23の液側端寄りの部分に設けられている。
さらに、ここでは、室外液冷媒管34に、冷媒戻し管41が接続されており、冷媒冷却器45が設けられている。冷媒戻し管41は、室外液冷媒管34を流れる冷媒の一部を分岐して圧縮機21に送る冷媒管である。冷媒冷却器45は、冷媒戻し管41を流れる冷媒によって室外液冷媒管34を流れる冷媒を冷却する熱交換器である。ここで、室外膨張弁25は、室外液冷媒管34のうち冷媒冷却器45よりも室外熱交換器23側の部分に設けられている。
冷媒戻し管41は、室外液冷媒管34から分岐した冷媒を圧縮機21の吸入側に送る冷媒管である。そして、冷媒戻し管41は、主として、冷媒戻し入口管42と、冷媒戻し出口管43と、を有している。冷媒戻し入口管42は、室外液冷媒管34を流れる冷媒の一部を室外熱交換器23の液側端と液側閉鎖弁27との間の部分(ここでは、室外膨張弁25と冷媒冷却器45との間の部分)から分岐させて冷媒冷却器45の冷媒戻し管41側の入口に送る冷媒管である。冷媒戻し入口管42には、冷媒戻し管41を流れる冷媒を減圧しながら冷媒冷却器45を流れる冷媒の流量を調整する冷媒戻し膨張弁44が設けられている。ここで、冷媒戻し膨張弁44は、電動膨張弁からなる。冷媒戻し出口管43は、冷媒冷却器45の冷媒戻し管41側の出口から吸入冷媒管31に送る冷媒管である。しかも、冷媒戻し管41の冷媒戻し出口管43は、吸入冷媒管31のうちアキュムレータ29の入口側の部分に接続されている。そして、冷媒冷却器45は、冷媒戻し管41を流れる冷媒によって室外液冷媒管34を流れる冷媒を冷却するようになっている。
室外ユニット2には、各種のセンサが設けられている。具体的には、室外ユニット2には、圧縮機21から吐出された冷媒の圧力(吐出圧力Pd)を検出する吐出圧力センサ36と、圧縮機21から吐出された冷媒の温度(吐出温度Td)を検出する吐出温度センサ37と、圧縮機21に吸入される冷媒の圧力(吸入圧力Ps)を検出する吸入圧力センサ39と、が設けられている。また、室外ユニット2には、室外熱交換器23の液側端における冷媒の温度Tol(室外熱交出口温度Tol)を検出する室外熱交液側センサ38と、が設けられている。
-中継ユニット-
中継ユニット4a、4b、4c、4dは、ビル等の室内に設置されている。中継ユニット4a、4b、4c、4dは、液冷媒連絡管5及びガス冷媒連絡管6とともに、室内ユニット3a、3b、3c、3dと室外ユニット2との間に介在しており、冷媒回路10の一部を構成している。尚、中継ユニット4a、4b、4c、4dは、室内ユニット3a、3b、3c、3dの近くに配置される場合もあるが、室内ユニット3a、3b、3c、3dから離れて配置されている場合や中継ユニット4a、4b、4c、4dが1箇所にまとめて配置されている場合等もある。
次に、中継ユニット4a、4b、4c、4dの構成について説明する。尚、中継ユニット4aと中継ユニット4b、4c、4dとは同様の構成であるため、ここでは、中継ユニット4aの構成のみ説明し、中継ユニット4b、4c、4dの構成については、それぞれ、中継ユニット4aの各部を示す符号の添字「a」の代わりに、「b」、「c」又は「d」の添字を付して、各部の説明を省略する。
中継ユニット4aは、主として、液接続管61aと、ガス接続管62aと、を有している。
液接続管61aは、その一端が液冷媒連絡管5の第1分岐管部5aに接続され、他端が液冷媒連絡管5の第2分岐管部5aaに接続されている。液接続管61aには、液中継遮断弁71aが設けられている。液中継遮断弁71aは、電動膨張弁である。
ガス接続管62aは、その一端がガス冷媒連絡管6の第1分岐管部6aに接続され、他端がガス冷媒連絡管6の第2分岐管部6aaに接続されている。ガス接続管62aには、ガス中継遮断弁68aが設けられている。ガス中継遮断弁68aは、電動膨張弁である。
そして、冷房運転や暖房運転を行う際には、液中継遮断弁71a及びガス中継遮断弁68aは、開けた状態にされる。
-制御部-
制御部19は、図15に示すように、室外ユニット2の構成機器を制御する室外側制御部92と、中継ユニット4a、4b、4c、4dの構成機器を制御する中継側制御部94a、94b、94c、94dと、室内ユニット3a、3b、3c、3dの構成機器を制御する室内側制御部93a、93b、93c、93dとが伝送線95、96を介して接続されることによって構成されている。すなわち、室外ユニット2に設けられた室外側制御部92と、中継ユニット4a、4b、4c、4dに設けられた中継側制御部94a、94b、94c、94dと、室内ユニット3a、3b、3c、3dに設けられた室内側制御部93a、93b、93c、93dとは互いに、伝送線95、96を介して、制御信号等の情報のやりとりを行えるようになっている。尚、図14において、制御部19は、便宜上、室外ユニット2や室内ユニット3a、3b、3c、3d、中継ユニット4a、4b、4c、4dとは離れた独立した部分として図示されているが、実際には、図5に示されるように、各ユニット2、3a、3b、3c、3d、4a、4b、4c、4d間にわたって構成されている。
室外側制御部92は、マイクロコンピュータやメモリ等の電装品が実装された制御基板を含んでおり、室外ユニット2の各種構成機器21、22、24、25、44や各種センサ36、37、38、39が接続されている。中継側制御部94a、94b、94c、94dは、マイクロコンピュータやメモリ等の電装品が実装された制御基板を含んでおり、中継ユニット4a、4b、4c、4dの各種構成機器68a~68d、71a~71dが接続されている。そして、中継側制御部94a、94b、94c、94dと室外側制御部92とは、第1伝送線95を介して接続されている。室内側制御部93a、93b、93c、93dは、マイクロコンピュータやメモリ等の電装品が実装された制御基板を含んでおり、室内ユニット3a、3b、3c、3dの各種構成機器51a~51d、55a~55dや各種センサ57a~57d、58a~58d、59a~59d、79a~79dが接続されている。ここで、冷媒漏洩検知手段としての冷媒センサ79a、79b、79c、79dを室内側制御部93a、93b、93c、93dに接続するための配線を配線97a、97b、97c、97dとする。そして、室内側制御部93a、93b、93c、93dと中継側制御部94a、94b、94c、94dとは、第2伝送線96を介して接続されている。
このように、制御部19は、上記のような各種センサ36、37、38、39、57a~57d、58a~58d、59a~59d、79a~79dの検出信号等に基づいて空気調和装置1(ここでは、室外ユニット2、室内ユニット3a、3b、3c、3d及び中継ユニット4a、4b、4c、4d)の各種構成機器21、22、24、25、44、51a~51d、55a~55d、68a~68d、71a~71dの制御、すなわち、空気調和装置1全体の運転制御を行うようになっている。
<空気調和装置の基本動作>
次に、空気調和装置1の基本動作について、図14及び図15を用いて説明する。空気調和装置1の基本動作には、上記のように、冷房運転及び暖房運転がある。尚、以下に説明する空気調和装置1の基本動作は、空気調和装置1(室外ユニット2、室内ユニット3a、3b、3c、3d及び中継ユニット4a、4b、4c、4d)の構成機器を制御する制御部19によって行われる。
-冷房運転-
冷房運転の際、例えば、室内ユニット3a、3b、3c、3dの全てが冷房運転(すなわち、室内熱交換器52a、52b、52c、52dの全てが冷媒の蒸発器として機能し、かつ、室外熱交換器23a、23bが冷媒の放熱器として機能する運転)を行う際には、切換機構22が冷房運転状態(図14の切換機構22の実線で示された状態)に切り換えられて、圧縮機21、室外ファン24及び室内ファン55a、55b、55c、55dが駆動される。また、中継ユニット4a、4b、4c、4dの液中継遮断弁71a、71b、71c、71d及びガス中継遮断弁68a、68b、68c、68dは開状態にされる。
ここで、室内ユニット3a、3b、3c、3dの各種機器の動作は、室内側制御部93a、93b、93c、93dによって行われる。また、室外ユニット2や中継ユニット4a、4b、4c、4dの各種機器の動作は、室内側制御部93a、93b、93c、93dが、室内ユニット3a、3b、3c、3dが冷房運転を行う旨の情報を、伝送線95、96を介して、室外側制御部92や中継側制御部94a、94b、94c、94dに伝送し、この情報を受けた室外側制御部92や中継側制御部94a、94b、94c、94dによって行われる。
すると、圧縮機21から吐出された高圧の冷媒は、切換機構22を通じて室外熱交換器23に送られる。室外熱交換器23に送られた冷媒は、冷媒の放熱器として機能する室外熱交換器23において、室外ファン24によって供給される室外空気と熱交換を行って冷却されることによって凝縮する。この冷媒は、室外膨張弁25、冷媒冷却器45及び液側閉鎖弁27を通じて室外ユニット2から流出する。このとき、冷媒冷却器45においては、冷媒戻し管41を流れる冷媒によって室外ユニット2から流出する冷媒が冷却される。
室外ユニット2から流出した冷媒は、液冷媒連絡管5(合流管部及び第1分岐管部5a、5b、5c、5d)を通じて中継ユニット4a、4b、4c、4dに分岐して送られる。中継ユニット4a、4b、4c、4dに送られた冷媒は、液中継遮断弁71a、71b、71c、71dを通じて中継ユニット4a、4b、4c、4dから流出する。
中継ユニット4a、4b、4c、4dから流出した冷媒は、第2分岐管部5aa、5bb、5cc、5dd(液冷媒連絡管5のうち中継ユニット4a、4b、4c、4dと室内ユニット3a、3b、3c、3dとを接続する部分)を通じて室内ユニット3a、3b、3c、3dに送られる。室内ユニット3a、3b、3c、3dに送られた冷媒は、室内膨張弁51a、51b、51c、51dによって減圧された後に、室内熱交換器52a、52b、52a、52bに送られる。室内熱交換器52a、52b、52c、52dに送られた冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する室内熱交換器52a、52b、52c、52dにおいて、室内ファン55a、55b、55c、55dによって室内から供給される室内空気と熱交換を行って加熱されることによって蒸発する。この冷媒は、室内ユニット3a、3b、3c、3dから流出する。一方、室内熱交換器52a、52b、52c、52dにおいて冷却された室内空気は、室内に送られ、これにより、室内の冷房が行われる。
室内ユニット3a、3b、3c、3dから流出した冷媒は、ガス冷媒連絡管6の第2分岐管部6aa、6bb、6cc、6ddを通じて中継ユニット4a、4b、4c、4dに送られる。中継ユニット4a、4b、4c、4dに送られた冷媒は、ガス中継遮断弁68a、68b、68c、68dを通じて、中継ユニット4a、4b、4c、4dから流出する。
中継ユニット4a、4b、4c、4dから流出した冷媒は、ガス冷媒連絡管6(合流管部及び第1分岐管部6a、6b、6c、6d)を通じて室外ユニット2に合流して送られる。室外ユニット2に送られた冷媒は、ガス側閉鎖弁28、切換機構22及びアキュムレータ29を通じて圧縮機21に吸入される。
-暖房運転-
暖房運転の際、例えば、室内ユニット3a、3b、3c、3dの全てが暖房運転(すなわち、室内熱交換器52a、52b、52c、52dの全てが冷媒の放熱器として機能し、かつ、室外熱交換器23a、23bが冷媒の蒸発器として機能する運転)を行う際には、切換機構22が暖房運転状態(図14の切換機構22の破線で示された状態)に切り換えられて、圧縮機21、室外ファン24及び室内ファン55a、55b、55c、55dが駆動される。また、中継ユニット4a、4b、4c、4dの液中継遮断弁71a、71b、71c、71d及びガス中継遮断弁68a、68b、68c、68dは開状態にされる。
ここで、室内ユニット3a、3b、3c、3dの各種機器の動作は、室内側制御部93a、93b、93c、93dによって行われる。また、室外ユニット2や中継ユニット4a、4b、4c、4dの各種機器の動作は、室内側制御部93a、93b、93c、93dが、室内ユニット3a、3b、3c、3dが暖房運転を行う旨の情報を、伝送線95、96を介して、室外側制御部92や中継側制御部94a、94b、94c、94dに伝送し、この情報を受けた室外側制御部92や中継側制御部94a、94b、94c、94dによって行われる。
すると、圧縮機21から吐出された高圧の冷媒は、切換機構22及びガス側閉鎖弁28を通じて室外ユニット2から流出する。
室外ユニット2から流出した冷媒は、ガス冷媒連絡管6(合流管部及び第1分岐管部6a、6b、6c、6d)を通じて中継ユニット4a、4b、4c、4dに分岐して送られる。中継ユニット4a、4b、4c、4dに送られた冷媒は、ガス中継遮断弁68a、68b、68c、68dを通じて、中継ユニット4a、4b、4c、4dから流出する。
中継ユニット4a、4b、4c、4dから流出した冷媒は、第2分岐管部6aa、6bb、6cc、6dd(ガス冷媒連絡管6のうち中継ユニット4a、4b、4c、4dと室内ユニット3a、3b、3c、3dとを接続する部分)を通じて室内ユニット3a、3b、3c、3dに送られる。室内ユニット3a、3b、3c、3dに送られた冷媒は、室内熱交換器52a、52b、52c、52dに送られる。室内熱交換器52a、52b、52c、52dに送られた高圧の冷媒は、冷媒の放熱器として機能する室内熱交換器52a、52b、52c、52dにおいて、室内ファン55a、55b、55c、55dによって室内から供給される室内空気と熱交換を行って冷却されることによって凝縮する。この冷媒は、室内膨張弁51a、51b、51c、51dによって減圧された後に、室内ユニット3a、3b、3c、3dから流出する。一方、室内熱交換器52a、52b、52c、52dにおいて加熱された室内空気は、室内に送られ、これにより、室内の暖房が行われる。
室内ユニット3a、3b、3c、3dから流出した冷媒は、第2分岐管部5aa、5bb、5cc、5dd(液冷媒連絡管5のうち中継ユニット4a、4b、4c、4dと室内ユニット3a、3b、3c、3dとを接続する部分)を通じて中継ユニット4a、4b、4c、4dに送られる。中継ユニット4a、4b、4c、4dに送られた冷媒は、液中継遮断弁71a、71b、71c、71dを通じて中継ユニット4a、4b、4c、4dから流出する。
中継ユニット4a、4b、4c、4dから流出した冷媒は、液冷媒連絡管5(合流管部及び第1分岐管部5a、5b、5c、5d)を通じて室外ユニット2に合流して送られる。室外ユニット2に送られた冷媒は、液側閉鎖弁27及び冷媒冷却器45を通じて、室外膨張弁25に送られる。室外膨張弁25に送られた冷媒は、室外膨張弁25によって減圧された後に、室外熱交換器23に送られる。室外熱交換器23に送られた冷媒は、室外ファン24によって供給される室外空気と熱交換を行って加熱されることによって蒸発する。この冷媒は、切換機構22及びアキュムレータ29を通じて圧縮機21に吸入される。
<冷媒漏洩時の空気調和装置の動作及び特徴>
次に、冷媒漏洩時の空気調和装置1の動作及び特徴について、図14、図15及び図3を用いて説明する。尚、以下に説明する冷媒漏洩時の空気調和装置1の動作は、上記の基本動作と同様に、空気調和装置1(室外ユニット2、室内ユニット3a、3b、3c、3d及び中継ユニット4a、4b、4c、4d)の構成機器を制御する制御部19によって行われる。
空気調和装置1では、上記のように、冷媒漏洩検知手段としての冷媒センサ79a、79b、79c、79dとともに、中継ユニット4a、4b、4c、4dに中継遮断弁71a、71b、71c、71d、68a、68b、68c、68dが設けられている。このため、これらの構成を利用して、冷媒センサ79a、79b、79c、79dが冷媒の漏洩を検知した際に、液中継遮断弁71a、71b、71c、71d及びガス中継遮断弁68a、68b、68c、68dを閉止して、室内ユニット3a、3b、3c、3dを切り離して、冷媒の漏洩を抑制するようにしている。具体的には、以下のようにして、冷媒漏洩時の動作が行われる。
制御部19は、図3に示すように、冷媒センサ79a、79b、79c、79dが冷媒の漏洩を検知した際に、すなわち、冷媒の漏洩時に(ステップST1)、冷媒センサ79a、79b、79c、79dの情報に基づいて、中継側制御部94a、94b、94c、94dが、中継遮断弁68a、68b、68c、68d、71a、71b、71c、71dを閉止するようにしている(ステップST4)。ここで、冷媒センサ79a、79b、79c、79dの情報は、室内側制御部93a、93b、93c、93dと中継側制御部94a、94b、94c、94dとを接続する第2伝送線96を介して、中継側制御部94a、94b、94c、94dに伝送される。また、冷媒センサ79a、79b、79c、79dの情報とは、冷媒の漏洩の有無を示す信号、冷媒の漏洩量を示す信号、又は、冷媒の漏洩の有無や冷媒の漏洩量に基づいて室内側制御部93a、93b、93c、93dが決定した中継遮断弁68a、68b、68c、68d、71a、71b、71c、71dの動作内容を示す信号を意味する。
ここでは、上記のように、冷媒漏洩検知手段としての冷媒センサ79a、79b、79c、79dを室内側制御部93a、93b、93c、93dに接続し、室内側制御部93a、93b、93c、93dと中継側制御部94a、94b、94c、94dとを接続する第2伝送線96を介して、中継側制御部94a、94b、94c、94dに冷媒センサ79a、79b、79c、79dの情報を伝送するようになっている。ここで、冷媒センサ79a、79b、79c、79dは、室内ユニット3a、3b、3c、3d内や室内ユニット3a、3b、3c、3d付近に設けられるため、冷媒センサ79a、79b、79c、79dを室内側制御部93a、93b、93c、93dに接続するための配線97a、97b、97c、97dを短くすることができ、誤配線の発生を防ぐことができる。
これにより、ここでは、従来の冷媒漏洩検知手段を中継側制御部に直接接続して中継側制御部に冷媒漏洩検知手段の情報を直接送信する場合に比べて、冷媒漏洩検知手段を接続するための配線が長くなったり、誤配線の発生を防ぐことができる。
また、第2伝送線96を介した室内側制御部93a、93b、93c、93dと中継側制御部94a、94b、94c、94dとの間の情報の伝送は、上記の基本動作時に、室内ユニット3a、3b、3c、3dが冷房運転を行うか暖房運転を行うか等の情報の伝送にも使用されている。すなわち、室内側制御部93a、93b、93c、93dは、冷媒センサ79a、79b、79c、79dの情報だけでなく、対応する室内ユニット3a、3b、3c、3dの室内熱交換器52a、52b、52c、52dを冷媒の蒸発器として機能させるのか又は冷媒の放熱器として機能させるのか等の情報も伝送している。このため、伝送線を増加させることなく、冷媒センサ79a、79b、79c、79dの情報を中継側制御部94a、94b、94c、94dに伝送することができる。
また、ここでは、中継側制御部94a、94b、94c、94dが、冷媒の漏洩時に液中継遮断弁71a、71b、71c、71d及びガス中継遮断弁68a、68b、68c、68dをすべて閉止させるようにしている。
これにより、ここでは、冷媒の漏洩時に室内ユニット3a、3b、3c、3dを含む液中継遮断弁71a、71b、71c、71dとガス中継遮断弁68a、68b、68c、68dとの間の部分を切り離して、室外ユニット2側から室内ユニット3a、3b、3c、3d側への冷媒の流入を防ぎ、室内ユニット3a、3b、3c、3dからの冷媒の漏洩を抑えることができる。
また、ここでは、図3に示すように、ステップST1において冷媒の漏洩を検知した際に、制御部19が警報を発報し(ステップST2)、また、ステップST4の中継遮断弁68a、68b、68c、68d、71a、71b、71c、71dを閉止させる前に、制御部19が圧縮機21を停止させることで(ステップST3)、冷媒の圧力が過度に上昇するのを抑えるようにしている。
尚、ステップST2の処理は、ステップST4の処理に先立って行うものに限定されず、ステップST4の処理と同時に行われてもよいし、また、ステップST4の処理を行った後に行うようにしてもよい。また、ステップST3の処理も、ステップST4の処理に先立って行うものに限定されず、冷媒の圧力が多少上昇することを許容するのであれば、ステップST4の処理と同時やステップST4の処理の直後に行うようにしてもよい。
<変形例>
-A-
上記実施形態の冷媒漏洩時の空気調和装置1の動作(図3参照)では、ステップST1において、冷媒漏洩検知手段としての冷媒センサ79a、79b、79c、79dが冷媒の漏洩を検知した際に、ステップST4において、中継側制御部94a、94b、94c、94dが、中継遮断弁68a、68b、68c、68d、71a、71b、71c、71dを閉止させるようにしている。
しかし、これらの動作は、室内側制御部93a、93b、93c、93dと中継側制御部94a、94b、94c、94dとの伝送が正常に行われていることを前提としている。このため、室内側制御部93a、93b、93c、93dと中継側制御部94a、94b、94c、94dとの伝送不良が発生すると、冷媒センサ79a、79b、79c、79dの情報が室内側制御部93a、93b、93c、93dから中継側制御部94a、94b、94c、94dに伝送されなくなってしまう。このため、冷媒の漏洩時に中継遮断弁68a、68b、68c、68d、71a、71b、71c、71dを閉止させることができなくなる。
そこで、ここでは、図4に示すように、ステップST5において、室内側制御部93a、93b、93c、93dと中継側制御部94a、94b、94c、94dとの伝送不良が発生した場合にも、冷媒の漏洩時と同様に、中継遮断弁68a、68b、68c、68d、71a、71b、71c、71dを閉止させるようにしている。
これにより、ここでは、冷媒の漏洩時に中継遮断弁68a、68b、68c、68d、71a、71b、71c、71dが閉止できないような事態が発生するのを防ぐことができる。
尚、室内側制御部93a、93b、93c、93dと中継側制御部94a、94b、94c、94dとの伝送不良によって中継遮断弁68a、68b、68c、68d、71a、71b、71c、71dを閉止させる場合には、冷媒の漏洩ではなく伝送不良によるものであることがわかるように、ステップST2において警報を発報することが好ましい。
-B-
上記実施形態及び変形例Aの空気調和装置1では、各室内ユニット3a、3b、3c、3dに対応して、中継ユニット4a、4b、4c、4dが設けられているが、これに限定されるものではなく、例えば、中継ユニット4a、4b、4c、4dの全て、又は、2つ以上の中継ユニット、がまとめて構成された中継ユニットであってもよい。
例えば、上記実施形態及び変形例Aの空気調和装置1において、中継ユニット4aと中継ユニット4bとをまとめた第1中継ユニット4abとし、中継ユニット4cと中継ユニット4dとをまとめた第1中継ユニット4cdとした場合について説明する。
具体的には、ここでは、図16に示すように、第1中継ユニット4abは、主として、液中継遮断弁71a、71bと、ガス中継遮断弁62a、62bと、を有している。
液中継遮断弁71a、71bは、上記実施形態及び変形例Aと同じ液中継遮断弁であり、液接続管61a、61bのうち室外ユニット3a、3b側の部分である室内側液接続管(液接続管と同じ符号61a、61bを付する)に設けられている。ガス中継遮断弁68a、68bは、上記実施形態及び変形例Aと同じガス中継遮断弁であり、高圧ガス接続管62a、62bのうち室外ユニット3a、3b側の部分である室内側ガス接続管(ガス接続管と同じ符号62a、62bを付する)に設けられている。
第1中継ユニット4abは、室内ユニット3a、3bに共通の室外側液接続管61abと、室内ユニット3a、3bに共通の室外側ガス接続管62abと、室内ユニット3a、3bに共通の室外側低圧ガス接続管64abと、をさらに有している。室外側液接続管61abは、液冷媒連絡管5に接続されており、室外側ガス接続管62abは、ガス冷媒連絡管6に接続されている。また、第1中継ユニット4abは、室外側液接続管61abと室内側液接続管61a、61bとを連通させる液分岐部74abと、室外側ガス接続管62abと室内側ガス接続管62a、62bとを連通させるガス分岐部75abと、をさらに有している。分岐部74ab、75abは、図17に示すように、室外側接続管61ab、62abを室内側接続管61a、61b、62a、62bに分岐させる管継手である。そして、中継遮断弁71a、71b、68a、68bは、室内側接続管61a、61b、62a、62bのうち分岐部74ab、75abの近傍部分に設けられている。
このように、第1中継ユニット4abは、室内ユニット3a、3bに共通の室外側液接続管61abと、室内ユニット3a、3bのそれぞれに対応する室内側液接続管61a、61bと、室外側液接続管61abと室内側液接続管61a、61bとを連通させる液分岐部74abと、を有している。また、第1中継ユニット4abは、室内ユニット3a、3bに共通の室外側ガス接続管62abと、室内ユニット3a、3bのそれぞれに対応する室内側ガス接続管62a、62bと、室外側ガス接続管62abと室内側ガス接続管62a、62bとを連通させるガス分岐部75abと、を有している。そして、中継遮断弁71a、71b、68a、68bは、室内側液接続管61a、61b及び室内側ガス接続管62a、62bに設けられている。また、第1中継ユニット4abは、第1中継側制御部94a、94bを有しており、一体の中継側制御部を構成している。
また、第1中継ユニット4cdも、第1中継ユニット4abと同様に、室内ユニット3c、3dに共通の室外側液接続管61cdと、室内ユニット3c、3dのそれぞれに対応する室内側液接続管61c、61dと、室外側液接続管61cdと室内側液接続管61c、61dとを連通させる液分岐部74cdと、を有している。また、第1中継ユニット4cdは、室内ユニット3c、3dに共通の室外側ガス接続管62cdと、室内ユニット3c、3dのそれぞれに対応する室内側ガス接続管62c、62dと、室外側ガス接続管62cdと室内側ガス接続管62c、62dとを連通させるガス分岐部75cdと、を有している。そして、中継遮断弁71c、71d、68c、68dは、室内側液接続管61c、61d及び室内側ガス接続管62c、62dに設けられている。また、第1中継ユニット4cdは、第1中継側制御部94c、94dを有しており、一体の中継側制御部を構成している。
本変形例の構成においても、上記実施形態及び変形例Aと同様の作用効果を得ることができる。しかも、本変形例の構成では、上記のように、第1中継ユニット4ab、4cdが液分岐部74ab、74cdやガス分岐部75ab、75cdを含んでいるため、第1中継ユニット4ab、4cdを液冷媒連絡管5やガス冷媒連絡管6に接続する作業に要する時間や労力を軽減することができる。尚、中継遮断弁71a、71b、71c、71d、68a、68b、68c、68dは、室内側液接続管61a、61b、61c、61d及び室内側ガス接続管62a、62b、62c、62dの少なくとも一方に設けられていてもよい。
-C-
上記変形例Bの空気調和装置1では、中継遮断弁が液分岐部74ab、74cdやガス分岐部75ab、75cdよりも室内側に設けられている。すなわち、中継遮断弁71a、71b、71c、71d、68a、68b、68c、68dが室内側液接続管61a、61b、61c、61d及び室内側ガス接続管62a、62b、62c、62dに設けられている。
しかし、中継遮断弁の配置は、これに限定されるものではなく、中継遮断弁が液分岐部74ab、74cdやガス分岐部75ab、75cdよりも室外側に設けられていてもよい。
具体的には、ここでは、図18及び図19に示すように、上記変形例Bと同様に、第1中継ユニット4ab、4cdを、液分岐部74ab、74cdやガス分岐部75ab、75cdを有する構成としている。しかし、ここでは、上記変形例Bとは異なり、液分岐部74ab、74cdよりも室外側の室外側液接続管61ab、61cdに、室内ユニット3a、3bに共通の液中継遮断弁71ab、71cdを設けるようにしている。また、ガス分岐部75ab、75cdよりも室外側の室外側ガス接続管62ab、62cdに、室内ユニット3a、3bに共通のガス中継遮断弁68ab、68cdを設けるようにしている。また、分岐部74ab、74cd、75ab、75cdは、図20に示すように、室外側接続管61ab、61cd、62ab、62cdを室内側接続管61a、61b、61c、61d、62a、62b、62c、62dに分岐させる管継手である。そして、中継遮断弁71ab、71cd、68ab、68cdは、室外側接続管61ab、61cd、62ab、62cdのうち分岐部74ab、74cd、75ab、75cdの近傍部分に設けられている。
本変形例の構成においても、上記変形例Bと同様の作用効果を得ることができる。しかも、本変形例の構成では、上記のように、中継遮断弁71ab、71cd、68ab、68cdが液分岐部74ab、74cdやガス分岐部75ab、75cdよりも室外側に設けられているため、中継遮断弁の数を減らすことができる。尚、中継遮断弁71ab、71cd、68ab、68cdは、室外側液接続管61ab、61cd及び室外側ガス接続管62ab、62cdの少なくとも一方に設けられていてもよい。
-D-
上記実施形態及び変形例A~Cの空気調和装置1では、液中継遮断弁71a、71b、71c、71d、71ab、71cd及びガス中継遮断弁68a、68b、68c、68d、68ab、68cdが電動膨張弁ではなく、開閉操作が可能な電磁弁であってもよい。
-E-
上記実施形態及び変形例A、Bの空気調和装置1では、基本動作(冷房運転及び暖房運転)において、各室内ユニット3a、3b、3c、3dを流れる冷媒の流量を、室内膨張弁51a、51b、51c、51dにおける減圧によって制御するようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、各中継ユニット4a、4b、4c、4d、4ab、4cdの液中継遮断弁71a、71b、71c、71dが電動膨張弁であることを利用して、室内膨張弁51a、51b、51c、51dにおける減圧に代えて、液中継遮断弁71a、71b、71c、71dにおける減圧によって、各室内ユニット3a、3b、3c、3dを流れる冷媒の流量を制御するようにしてもよい。
-F-
上記実施形態及び変形例A~Eの空気調和装置1では、液側の構成とガス側の構成とがまとめられた中継ユニットを採用しているが、液側の構成とガス側の構成とを分けて中継ユニットを構成してもよい。
-G-
上記変形例B、Cの空気調和装置1では、液分岐部74ab、74cdやガス分岐部75ab、75cdが2分岐の構成であるが、3分岐や4分岐等であてもよい。