JP7152228B2 - 金属水酸化物の製造装置及び製造方法 - Google Patents
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Description
陽極4を50at%のIn-Ga合金(30g)とし、このIn-Ga合金は室温で液状(ゲル状)であるため、PtメッキTi電極41によりIn-Ga合金4(液状化したガリウム40)との導通をとれるようにした。フィルター板7として濾過精度10μmのポリプロピレン/ポリエチレン複合繊維ボードフィルター(通気度は17.6cc/cm2/sec)を用い、陰極2とPtメッキTi電極41(陽極4)との間に、電流密度が2.5A/dm2となるように電圧を印加し、析出室11aにpH10のアンモニア水を適宜追加しながら析出室11aの電解液SのpHを8~9の範囲に調整して電解を行ったところ、液状化したガリウム40の析出室11aへの滲み出しがないことが確認された。そして、24時間電解を行った後、陽極室11bに残留する液状化したガリウム40の重量を測定すると約5gであった。また、電解中の析出室11aと陽極室11bの硝酸イオン濃度を、イオンクロマト分析により測定した結果を図2(a)に示す。これによれば、フィルター板7の液抵抗効果により析出室11aよりも陽極室11bの硝酸イオン濃度が高い状態となり、電解開始から1時間後に陽極室11b内のpHが酸性側になることが確認された。本実施例1によれば、陽極室11bで液状化したガリウム40を効果的に溶出でき、それにより生じたガリウムイオンをフィルター板7を介して析出室11aに供給できることが判った。
本実施例2では、陽極4を板状の金属ガリウム(30g)とした点を除いて、上記実施例1と同様に電解を行ったところ、電圧印加により陽極室11bでガリウムが液状化したものの、この液状化したガリウム40の析出室11aへの滲み出しがないことが確認された。そして、24時間電解を行った後、陽極室11bに残留する液状化したガリウム40の重量を測定すると約5gであった。また、上記実施例1と同様に、フィルター板7の液抵抗効果により析出室11aよりも陽極室11bの硝酸イオン濃度が高い状態となることが確認された。本実施例2によれば、上記実施例1と同様に、陽極室11bで液状化したガリウム40を効果的に溶出でき、それにより生じたガリウムイオンをフィルター板7を介して析出室11aに供給できることが判った。
本実施例3では、フィルター板7として目開き1μmのポリプロピレンメッシュ(通気度は0.3cc/cm2/sec)を用いた点を除いて、上記実施例2と同様に電解を行ったところ、電圧印加により陽極室11bで液状化したガリウム40の析出室11aへの滲み出しがないことが確認された。そして、24時間電解を行った後、陽極室11bに残留する液状化したガリウム40の重量を測定すると約5gであった。また、電解中の析出室11aと陽極室11bの硝酸イオン濃度を、イオンクロマト分析により測定した結果を図2(b)に示す。これによれば、上記実施例1及び2と同様に、フィルター板7の液抵抗効果により、析出室11aよりも陽極室11bの硝酸イオン濃度が高い状態となり、電解開始から1時間後に陽極室11b内のpHが酸性側になることが確認された。本実施例3によれば、上記実施例1及び2と同様に、陽極室11bで液状化したガリウム40を効果的に溶出でき、それにより生じたガリウムイオンをフィルター板7を介して析出室11aに供給できることが判った。
本実施例4では、フィルター板7として目開き100μmのポリプロピレンメッシュ(通気度は136cc/cm2/sec)を用いた点を除いて、上記実施例2と同様に電解を行ったところ、電圧印加により陽極室11bで液状化したガリウム40の析出室11aへの滲み出しがないことが確認された。そして、24時間電解を行った後、陽極室11bに残留する液状化したガリウム40の重量を測定すると約5gであった。また、電解中の析出室11aと陽極室11bの硝酸イオン濃度を、イオンクロマト分析により測定した結果を図3(a)に示す。これによれば、上記実施例1-3と同様に、フィルター板7の液抵抗効果により、析出室11aよりも陽極室11bの硝酸イオン濃度が高い状態となり、電解開始から2時間後に陽極室11b内のpHが酸性側になることが確認された。本実施例4によれば、上記実施例1-3と同様に、陽極室11bで液状化したガリウム40を効果的に溶出でき、それにより生じたガリウムイオンをフィルター板7を介して析出室11aに供給できることが判った。
本比較例1では、フィルター板7として濾過精度150μmのポリプロピレン/ポリエチレン複合繊維ボードフィルター(通気度は150.3cc/cm2/sec)を用いた点を除いて、上記実施例2と同様に電解を行ったところ、フィルター板7のフィルター効果が無く、電圧印加により陽極室11bで液状化したガリウム40の析出室11aへの滲み出しが確認された。また、電解中の析出室11aと陽極室11bの硝酸イオン濃度を、イオンクロマト分析により測定した結果を図3(b)に示す。これによれば、フィルター板7の液抵抗効果が無く、析出室11aよりも陽極室11bの硝酸イオン濃度が高い状態とならず、電解開始から24時間経過後も陽極室11b内のpHが中性(7~8)であることが確認された。
フィルター板7として目開き150μmのポリプロピレンメッシュ(通気度は155cc/cm2/sec)を用いた点を除いて、上記実施例2と同様に電解を行ったところ、電圧印加により陽極室11bで液状化したガリウム40の析出室11aへの滲み出しが確認された。また、電解中の析出室11aと陽極室11bの硝酸イオン濃度を、イオンクロマト分析により測定した結果を図2(d)に示す。これによれば、上記比較例1と同様に、フィルター板7の液抵抗効果が無く、析出室11aよりも陽極室11bの硝酸イオン濃度が高い状態とならないことが確認された。
Claims (5)
- 電解槽と、電解槽内に設置される、疎水性のガス拡散層とこのガス拡散層に積層される親水性の反応層とを有するガス拡散電極と、ガス拡散電極により区画された電解槽の反応層が面する部分に収納される電解液と、電解液中に設置される陽極と、ガス拡散電極を陰極とし、両電極間に電圧を印加する電源とを備える金属水酸化物の製造装置において、
前記陽極として30℃で液状化する金属を含有する金属含有物を用い、電解液が収納される電解槽の部分にフィルター板を設けて、金属水酸化物が析出する析出室と金属含有物が設置される陽極室とを区画し、この陽極室の電解液のpHが酸性に維持されるようにフィルター板の通気度を設定したことを特徴とする金属水酸化物の製造装置。 - 請求項1記載の金属水酸化物の製造装置であって、前記金属含有物がガリウム含有物であるものにおいて、
前記フィルター板の通気度は、0.3~150cc/cm2/secの範囲であることを特徴とする請求項1記載の金属水酸化物の製造装置。 - 前記陽極室に前記ガリウム含有物と導通するようにPtメッキ電極を設置したことを特徴とする請求項2記載の金属水酸化物の製造装置。
- 電解槽内に、疎水性のガス拡散層と親水性の反応層とを積層して構成されるガス拡散電極を設置してこの電解槽内を区画し、この区画された電解槽の反応層に面する部分に電解液を収納し、電解液中にガリウム含有物からなる陽極を浸漬し、ガス拡散電極を陰極として両電極間に電圧を印加すると共に、区画された電解槽のガス拡散層に面する部分に酸素を供給して電解し、電解液中に金属水酸化物を析出させる金属水酸化物の製造方法であって、
電解液中に所定の通気度を有するフィルター板を設けて、金属酸化物が析出する析出室と、前記ガリウム含有物が液状化する陽極室とに区画すると共に、電解中、陽極室内が酸性に維持されるようにしたことを特徴とする金属水酸化物の製造方法。 - 電解中、析出室のpHが8~9の範囲に維持されるように析出室にアンモニア水を供給することを特徴とする請求項4記載の金属水酸化物の製造方法
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