JP7151951B1 - 固体高分子形燃料電池用ガスケット部材、ガスケット部材付き電極-電解質膜積層体、及び固体高分子形燃料電池 - Google Patents

固体高分子形燃料電池用ガスケット部材、ガスケット部材付き電極-電解質膜積層体、及び固体高分子形燃料電池 Download PDF

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Abstract

基材層と、前記基材層の両面側に配置された接着層とを備える積層体から構成されており、前記基材層は、ポリフェニルスルホンを含む、固体高分子形燃料電池用ガスケット部材。

Description

本開示は、固体高分子形燃料電池用ガスケット部材、ガスケット部材付き電極-電解質膜積層体、及び固体高分子形燃料電池に関する。
燃料電池は、電解質の両面に電極が配置され、水素と酸素の電気化学反応により発電する電池であり、発電時に発生するのは水のみである。このように従来の内燃機関と異なり、二酸化炭素等の環境負荷ガスを発生しないために次世代のクリーンエネルギーシステムとして普及が見込まれている。その中でも特に固体高分子形燃料電池は、作動温度が比較的低く、電解質の抵抗が少ないことに加え、活性の高い触媒を用いるので小型でも高出力を得ることができ、家庭用コージェネレーションシステム等として早期の実用化が見込まれている。
この固体高分子形燃料電池は、まず、プロトン伝導性を有する固体高分子電解質膜を準備し、この電解質膜の一方面にアノード触媒層を、他方面にカソード触媒層を形成して触媒層-電解質膜積層体を作製し、さらに、各触媒層上にガス拡散層を形成して電極-電解質膜積層体を作製する。そして、この電極-電解質膜積層体に、ガスケットやセパレータを設置して固体高分子形燃料電池が完成する(例えば特許文献1参照)。
特開2013-218876号公報
燃料電池は、電解質膜のプロトン伝導性を向上させるために加湿雰囲気で作動しており、さらに発電反応により水が発生するため、燃料電池を構成する部材にも高い耐加水分解性が求められる。また、燃料電池の作動温度を高めることで出力密度が向上することができるため、燃料電池を小型化するなど観点からは、高温環境(例えば100℃以上)での使用が求められる。
しかしながら、燃料電池を構成する部材のうち、ガスケット部材は高温環境での耐加水分解性が必ずしも十分ではない。燃料電池を高温環境で使用する場合、ガスケット部材の高温環境での耐加水分解性が十分でないと、ガスケット部材が加水分解されて燃料が漏れ出すなどの問題が生じる可能性がある。
このような状況下、本開示は、高温環境における耐加水分解性に優れた固体高分子形燃料電池用ガスケット部材を提供することを主な目的とする。
本開示の発明者らは、上記のような課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、基材層と、基材層の両面側に配置された接着層とを備える積層体から構成されており、基材層がポリフェニルスルホンを含むガスケット部材は、高温環境における耐加水分解性に優れ、固体高分子形燃料電池用のガスケット部材として好適に使用できることを見出した。
本開示は、このような新規な知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。即ち、本開示は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
基材層と、前記基材層の両面側に配置された接着層とを備える積層体から構成されており、
前記基材層は、ポリフェニルスルホンを含む、固体高分子形燃料電池用ガスケット部材。
本開示によれば、高温環境における耐加水分解性に優れた固体高分子形燃料電池用ガスケット部材を提供することができる。また、本開示によれば、当該ガスケット部材を利用した、ガスケット部材付き電極-電解質膜積層体、及び固体高分子形燃料電池を提供することもできる。
本開示の固体高分子形燃料電池用ガスケット部材の断面構造の一例を示す模式図である。 本開示の固体高分子形燃料電池用ガスケット部材の断面構造の一例を示す模式図である。 本開示の固体高分子形燃料電池用ガスケット部材の模式的平面図の一例である。 本開示のガスケット部材付き電極-電解質膜積層体の断面構造の一例を示す模式図である。 本開示のガスケット部材付き電極-電解質膜積層体の模式的平面図の一例である。 本開示の固体高分子形燃料電池の断面構造の一例を示す模式図である。 本開示の固体高分子形燃料電池の断面構造の一例を示す模式図である。
本開示の固体高分子形燃料電池用ガスケット部材は、少なくとも、基材層と、前記基材層の両面側に配置された接着層とを備える積層体から構成されており、前記基材層は、ポリフェニルスルホンを含むことを特徴とする。本開示の固体高分子形燃料電池用ガスケット部材は、高温環境における耐加水分解性に優れている。
本開示の固体高分子形燃料電池用ガスケット部材は、後述の通り、固体高分子形燃料電池の電解質膜とセパレータとの間に配置されるガスケット部材であり、幅広い固体高分子形燃料電池に適用することができる。
以下、本開示の固体高分子形燃料電池用ガスケット部材について詳述する。なお、本明細書において、「~」で示される数値範囲は「以上」、「以下」を意味する。例えば、2~15mmとの表記は、2mm以上15mm以下を意味する。
1.固体高分子形燃料電池用ガスケット部材の積層構造と物性
本開示の固体高分子形燃料電池用ガスケット部材10(以下、ガスケット部材10と表記することがある)は、例えば図1に示すように、少なくとも、基材層1と、基材層1の両面側に配置された接着層2とを備える積層体から構成されている。すなわち、ガスケット部材10は、少なくとも、接着層2、基材層1、接着層2がこの順に積層された積層体から構成されている。ガスケット部材10の両側の接着層2は、それぞれ、ガスケット部材10の最外層を構成しており、一方側の接着層2は、電解質膜21側に配置され、他方側の接着層2は、セパレータ25側に配置される(図6を参照)。
後述の通り、ガスケット部材10は、例えば、電極-電解質膜積層体の周囲を囲むように設置される(図4及び図5のガスケット部材付き電極-電解質膜積層体の模式図を参照)。従って、このようなガスケット部材10は、触媒層22,23及びガス拡散層24を挿入するための開口部11を備えている(図3参照)。
ガスケット部材10は、例えば図2に示すように、基材層1の表面の少なくとも一方側にアンカーコート層3を備えていてもよい。例えば基材層1がフィルムにより形成されている場合、基材層1と接着層2との間にアンカーコート層3を設けることにより、基材層1と接着層2との接着性を高めることができる。基材層1の表面の両側にアンカーコート層3を備えることが好ましい。すなわち、ガスケット部材10は、少なくとも、接着層2、アンカーコート層3、基材層1、アンカーコート層3、接着層2がこの順に積層された積層体から構成されていることがより好ましい。
ガスケット部材10を構成する積層体の厚み(総厚み)としては、固体高分子形燃料電池の大きさなどに応じて調整され、特に制限されないが、例えば約300μm以下、約200μm以下、約100μm以下、約50μm以下、または、例えば約30μm以上、約100μm以上、約200μm以上、約250μm以上が挙げられる。ガスケット部材10を構成する積層体の厚み(総厚み)の好ましい範囲としては、30~300μm程度、30~200μm程度、30~100μm程度、30~50μm程度、100~300μm程度、100~200μm程度、200~300μm程度、250~300μm程度が挙げられる。
例えば図7に示されるように、1つのガスケット部材10を用いて電極-電解質膜積層体の周囲を囲むように設置される場合、ガスケット部材10を構成する積層体の厚み(総厚み)としては、好ましくは約400μm以下、より好ましくは約300μm以下であり、また、好ましくは約30μm以上、より好ましくは約50μm以上、さらに好ましくは50μm超、さらに好ましくは約100μm以上であり、好ましい範囲としては、30~400μm程度、30~30μm程度、50~400μm程度、50~300μm程度、50μm超400μm以下程度、50μm超300μm以下程度、100~400μm程度、100~300μm程度が挙げられる。また、この場合、基材層1の厚みとしては、好ましくは約300μm以下、より好ましくは約200μm以下であり、また、好ましくは約20μm以上、より好ましくは約30μm以上、さらに好ましくは50μm以上であり、好ましい範囲としては、20~300μm程度、20~200μm程度、30~300μm程度、30~200μm程度、50~300μm程度、50~200μm程度が挙げられる。また、接着層2の厚みとしては、好ましくは約200μm以下、より好ましくは約100μm以下であり、また、好ましくは約10μm以上、より好ましくは約30μm以上であり、好ましい範囲としては、10~200μm程度、10~100μm程度、30~200μm程度、30~100μm程度が挙げられる。
また、例えば図6に示されるように、2つのガスケット部材10を用いて電極-電解質膜積層体の周囲を囲むように設置される場合、それぞれのガスケット部材10を構成する積層体の厚み(総厚み)としては、好ましくは約200μm以下、より好ましくは約150μm以下であり、また、好ましくは約25μm以上、より好ましくは約50μm以上であり、好ましい範囲としては、25~200μm程度、25~150μm程度、50~200μm程度、50~150μm程度が挙げられる。また、この場合、基材層1の厚みとしては、好ましくは約200μm以下、より好ましくは約150μm以下であり、また、好ましくは約10μm以上、より好ましくは約15μm以上であり、好ましい範囲としては、10~200μm程度、10~150μm程度、15~200μm程度、15~150μm程度が挙げられる。また、接着層2の厚みとしては、好ましくは約100μm以下、より好ましくは約50μm以下であり、また、好ましくは約3μm以上、より好ましくは約15μm以上であり、好ましい範囲としては、3~100μm程度、3~50μm程度、15~100μm程度、15~50μm程度が挙げられる。
本開示において、1つのガスケット部材10を用いるか、2つのガスケット部材10を用いるかは、固体高分子形燃料電池30の仕様などによって適宜選択すればよい。また、ガスケット部材10の総厚や各層の厚みについても、固体高分子形燃料電池30の厚みなどによって適宜選択すればよい。
ガスケット部材10において、ガスケット部材10を構成する積層体の厚み(総厚み)に対する、基材層1、接着層2、必要に応じて設けられるアンカーコート層3の合計厚みの割合は、好ましくは90%以上であり、より好ましくは95%以上であり、さらに好ましくは98%以上、さらには100%である。具体例としては、本開示のガスケット部材10が、基材層1及び接着層2を含む場合、ガスケット部材10を構成する積層体の厚み(総厚み)に対する、これら各層の合計厚みの割合は、好ましくは90%以上であり、より好ましくは95%以上であり、さらに好ましくは98%以上である。また、本開示のガスケット部材10が、基材層1、接着層2及びアンカーコート層3を含む積層体である場合にも、ガスケット部材10を構成する積層体の厚み(総厚み)に対する、これら各層の合計厚みの割合は、例えば80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、さらに好ましくは98%以上、さらには100%である。
本開示のガスケット部材10を構成する積層体は、120℃の水中(耐熱・耐圧容器内)に300時間静置された後における破断伸度保持率が、90%以上であることが好ましい。これにより、高温環境における耐加水分解性に特に優れた特性が好適に発揮される。ガスケット部材10の当該破断伸度保持率の測定方法は、以下の通りである。
<破断伸度保持率の測定方法>
破断伸度保持率は以下の方法で実施する。具体的には、120℃の水に浸漬し300時間静置した後、サンプルの破断伸度を測定し、得られた測定値を前記耐久試験前の破断伸度(初期破断伸度)で除算し、破断伸度保持率を求める。破断伸度は、フィルムを幅(TD)15mm、長さ(MD)50mmの短冊状に裁断し、引張試験機を用いて、引張速度200mm/分、標線間距離を20mmの条件で引っ張ることにより破断するまでの伸度を測定する。試験環境は23℃とし、3回測定した平均値とする。
破壊伸度保持率(%)=耐久試験後の破断伸度÷耐久試験前の破断伸度(初期破断伸度)×100
なお、ガスケット部材のMDの確認方法として、ガスケット部材の断面(例えば、第1接着層、基材、又は第2接着層の断面)を電子顕微鏡で観察し海島構造を確認する方法がある。当該方法においては、ガスケット部材の厚み方向に対して垂直な方向の島の形状の径の平均が最大であった断面と平行な方向を、MDと判断することができる。具体的には、ガスケット部材の長さ方向の断面と、当該長さ方向の断面と平行な方向から10度ずつ角度を変更し、長さ方向の断面に対して垂直な方向までの各断面(合計10の断面)について、それぞれ、電子顕微鏡写真で観察して海島構造を確認する。次に、各断面において、それぞれ、個々の島の形状を観察する。個々の島の形状について、ガスケット部材の厚み方向に対して垂直方向の最左端と、当該垂直方向の最右端とを結ぶ直線距離を径yとする。各断面において、島の形状の当該径yが大きい順に上位20個の径yの平均を算出する。島の形状の当該径yの平均が最も大きかった断面と平行な方向をMDと判断する。
高温環境における耐加水分解性により優れた特性を発揮する観点から、ガスケット部材10を構成する積層体の前記破断伸度保持率は、好ましくは80%以上、さらに好ましくは85%以上、特に好ましくは90%以上である。
ガスケット部材10を構成する積層体の前記破断伸度保持率を90%以上にまで高めるのに有効な方法としては、例えば、基材層1を形成する素材としてポリフェニルスルホンを用いることが有効である。また、基材層1にポリフェニルスルホンを用いた上で、接着層2にポリオレフィン系樹脂(特に、酸変性ポリオレフィン)を用いること、アンカーコート層3を設けることも有効である。すなわち、基材層1にポリフェニルスルホンを用いた上で、接着層2に酸変性ポリオレフィンを用いたり、アンカーコート層3を設けたりすることで、耐熱性樹脂との接着性を高める方法が有効である。
高温環境における耐加水分解性により優れた特性を発揮する観点から、ガスケット部材10を構成する積層体の温度150℃環境に30分静置された場合の熱間収縮率は、好ましくは30%以下、より好ましくは20%以下、さらに好ましくは10%以下である。また、同様の観点から、ガスケット部材10を構成する積層体の温度180℃環境に30分静置された場合の熱間収縮率は、好ましくは30%以下、より好ましくは20%以下、さらに好ましくは10%以下、さらに好ましくは3%以下、さらに好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.5%以下である。ガスケット部材10の当該熱間収縮率の測定方法は、以下の通りである。
<150℃又は180℃での熱間収縮率の測定方法>
熱間収縮率は、ガスケット部材を縦(MD)10cm×横(TD)10cmのサイズに切断した試験片を、150℃又は180℃のオーブン内で30分間加熱し、試験片の縦方向及び横方向(直交する2方向)における加熱前後の寸法変化率を下記式(I)に基づいて求め、2方向の寸法変化率の絶対値を平均値として算出したものである。
熱間収縮率(%)={(X-Y)/X}×100 ・・・(I)
[X:オーブン内での加熱処理前の寸法、Y:オーブン内での加熱処理後の寸法]
2.固体高分子形燃料電池用ガスケット部材を形成する各層
[基材層1]
本開示において、基材層1は、ガスケット部材10の基材としての機能を発揮させることなどを目的として設けられる層である。基材層1は、2つの接着層2の間に位置する。
基材層1は、ポリフェニルスルホンを含む。基材層1は、樹脂としてポリフェニルスルホンのみを含んでいてもよいし、ポリフェニルスルホンとは異なる樹脂をさらに含んでいてもよい。当該異なる樹脂は、耐加水分解性に優れていることが好ましく、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリメチルテンペン、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド、フッ素樹脂、金属などが好ましい。基材層1の形成に当該異なる樹脂を用いる場合、基材層1に含まれる当該異なる樹脂は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
ポリオレフィンとしては、具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等のポリエチレン;エチレン-αオレフィン共重合体;ホモポリプロピレン、ポリプロピレンのブロックコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのブロックコポリマー)、ポリプロピレンのランダムコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのランダムコポリマー)等のポリプロピレン;プロピレン-αオレフィン共重合体;エチレン-ブテン-プロピレンのターポリマー等が挙げられる。これらの中でも、ポリプロピレンが好ましい。共重合体である場合のポリオレフィン樹脂は、ブロック共重合体であってもよく、ランダム共重合体であってもよい。また、ポリオレフィン系樹脂は、酸変性ポリオレフィンであってもよい。基材層1にポリオレフィンが含まれる場合、基材層1に含まれるポリオレフィンは、1種類のみであってもよいし、2種類以上であってもよい。
酸変性ポリオレフィンとは、ポリオレフィンを酸成分でブロック重合又はグラフト重合することにより変性したポリマーである。酸変性されるポリオレフィンとしては、前記のポリオレフィンや、前記のポリオレフィンにアクリル酸若しくはメタクリル酸等の極性分子を共重合させた共重合体、又は、架橋ポリオレフィン等の重合体等も使用できる。また、酸変性に使用される酸成分としては、例えば、マレイン酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等のカルボン酸またはその無水物が挙げられる。好ましい酸変性ポリオレフィンとしては、カルボン酸またはその無水物で変性されたポリオレフィン、カルボン酸またはその無水物で変性されたポリプロピレン、無水マレイン酸変性ポリオレフィン、無水マレイン酸変性ポリプロピレンが挙げられる。基材層1に酸変性ポリオレフィンが含まれる場合、基材層1に含まれる酸変性ポリオレフィンは、1種類のみであってもよいし、2種類以上であってもよい。
ポリアミドとしては、具体的には、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン6とナイロン66との共重合体等の脂肪族ポリアミド;テレフタル酸及び/又はイソフタル酸に由来する構成単位を含むナイロン6I、ナイロン6T、ナイロン6IT、ナイロン6I6T(Iはイソフタル酸、Tはテレフタル酸を表す)等のヘキサメチレンジアミン-イソフタル酸-テレフタル酸共重合ポリアミド、ポリアミドMXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)等の芳香族を含むポリアミド;ポリアミドPACM6(ポリビス(4-アミノシクロヘキシル)メタンアジパミド)等の脂環式ポリアミド;さらにラクタム成分や、4,4’-ジフェニルメタン-ジイソシアネート等のイソシアネート成分を共重合させたポリアミド、共重合ポリアミドとポリエステルやポリアルキレンエーテルグリコールとの共重合体であるポリエステルアミド共重合体やポリエーテルエステルアミド共重合体;これらの共重合体等のポリアミドが挙げられる。基材層1にポリアミドが含まれる場合、基材層1に含まれるポリアミドは、1種類のみであってもよいし、2種類以上であってもよい。
ポリアミドとしては、特に、α晶を有するものであることが好ましく、具体的には、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン6とナイロン66との共重合体等の脂肪族ポリアミド等が挙げられる。
本開示において、ガスケット部材10の高温環境における耐加水分解性を好適に高める観点から、基材層1は、ポリフェニルスルホンにより形成されていることが特に好ましい。
金属としては、アルミニウム合金、銅、亜鉛、チタン、ステンレスなどが挙げられる。
また、本開示において、基材層1を形成する樹脂のガラス転移温度(Tg)としては、好ましくは約160℃以上、より好ましくは約180℃以上、さらに好ましくは約200℃以上である。なお、当該ガラス転移温度(Tg)の上限については、例えば、約450℃以下である。当該ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量計(DSC)によって測定される、DSC曲線のベースライン変位点を意味する。
基材層1の形態は、フィルムであってもよいし、不織布であってもよい。例えば基材層1がフィルムの形態である場合、基材層1は、例えばポリフェニルスルホンのフィルムにより好適に形成することができる。また、例えば基材層1が不織布の形態である場合、基材層1は、例えばポリフェニルスルホンの不織布により好適に形成することができる。基材層1が不織布の形態である場合、不織布である基材層1の隙間に接着層2を含浸させることができるため、基材層1と接着層2との物理的な接着性を高めることができる。したがって、基材層1が不織布の形態である場合、後述するアンカーコート層3を基材層1の表面に設けてもよいが、アンカーコート層3を設けなくても基材層1と接着層2との接着性は十分に高められる。一方、基材層1がフィルムの形態である場合には、基材層1と接着層2との接着性を高める観点からは、基材層1の表面にアンカーコート層3を設けることが好ましい。
基材層1は、単層であってもよいし、2層以上により構成されていてもよい。基材層1が2層以上により構成されている場合、各層を構成する素材や厚みについては、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
また、基材層1の表面及び内部の少なくとも一方には、フィラー、難燃剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤、耐電防止剤等の添加剤が存在していてもよい。添加剤の具体例としては、例えば、アルミナ、シリカ、チタニアなどの金属酸化物粒子が挙げられる。添加剤は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
本開示において、基材層1の厚みは、固体高分子形燃料電池のサイズなどによって適宜調整されるが、ガスケット部材10の高温環境における耐加水分解性を好適に高める観点から、好ましくは約20μm以上、より好ましくは約40μm以上、さらに好ましくは約50μm以上、さらに好ましくは100μm以上であり、また、好ましくは約200μm以下、より好ましくは約150μm以下、さらに好ましくは約100μm以下である。基材層1の厚みの好ましい範囲としては、20~200μm程度、20~150μm程度、20~100μm程度、40~200μm程度、40~150μm程度、40~100μm程度、100~200μm程度、100~150μm程度が挙げられる。
基材層1が不織布の形態である場合、基材層1の目付は、固体高分子形燃料電池のサイズなどによって適宜調整されるが、ガスケット部材10の高温環境における耐加水分解性を好適に高める観点から、好ましくは約5g/m2以上、より好ましくは約10g/m2以上、さらに好ましくは約15g/m2以上であり、また、好ましくは約50g/m2以下、より好ましくは約40g/m2以下、さらに好ましくは約30g/m2以下である。基材層1が不織布の形態である場合、基材層1の目付の好ましい範囲としては、5~50g/m2程度、5~40g/m2程度、5~30g/m2程度、10~50g/m2程度、10~40g/m2程度、10~30g/m2程度、15~50g/m2程度、15~40g/m2程度、15~30g/m2程度が挙げられる。
[接着層2]
ガスケット部材10において、接着層2は、基材層1の両側に配置されている。ガスケット部材10の両側の接着層2は、ガスケット部材10の最外層を構成しており、一方側の接着層2は、電解質膜21側に配置され、他方側の接着層2は、セパレータ25側に配置される(図6を参照)。なお、電解質膜21側に配置される接着層2と、セパレータ25側に配置される接着層2とは、素材、厚みなどが同一であってもよいし、異なってもよい。また、接着層2の表面及び内部の少なくとも一方には、フィラー、難燃剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤、耐電防止剤等の添加剤が存在していてもよい。添加剤の具体例としては、例えば、アルミナ、シリカ、チタニアなどの金属酸化物粒子が挙げられる。添加剤は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
接着層2は、セパレータ25及び電解質膜21との接着性に優れた樹脂により形成することが好ましい。接着層2の形成に使用される樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、粘着剤(アクリル系樹脂、脂肪族ポリアミドなど)、熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂、フェノール樹脂など)などが挙げられる。接着層2に含まれる樹脂は、1種類のみであってもよいし、2種類以上であってもよい。
ポリオレフィン系樹脂としては、基材層1について例示したものと同じものが例示される。これらの中でも、金属により構成されたセパレータ25との接着性に優れることから、接着層2は酸変性ポリオレフィン、イミン変性ポリオレフィン、カルボジイミド変性ポリオレフィンの少なくとも1つを含んでいることが好ましく、酸変性ポリオレフィンにより形成されていることがさらに好ましい。さらに、酸変性ポリオレフィンの中でも、酸変性ポリプロピレンが好ましい。本開示において、酸変性ポリオレフィンを用いることにより、基材層1と共に、ガスケット部材10の高温環境における耐加水分解性を好適に高め得る。
接着層2は、単層であってもよいし、2層以上により構成されていてもよい。接着層2が2層以上により構成されている場合、各層を構成する素材や厚みについては、同一であってもよいし、異なっていてもよい。なお、接着層2が2層以上により構成されている場合にも、ガスケット部材10の最外層に位置する層は、金属により構成されたセパレータ25との接着性に優れることから、酸変性ポリオレフィンを含んでいることが好ましく、酸変性ポリオレフィンにより形成されていることがさらに好ましい。
接着層2の厚みは、それぞれ、固体高分子形燃料電池のサイズなどによって適宜調整されるが、ガスケット部材10の高温環境における耐加水分解性を好適に高める観点から、好ましくは約10μm以上、より好ましくは約15μm以上、さらに好ましくは約20μm以上であり、また、好ましくは約100μm以下、より好ましくは約80μm以下、さらに好ましくは約60μm以下である。接着層2の厚みの好ましい範囲としては、10~100μm程度、10~80μm程度、10~60μm程度、15~100μm程度、15~80μm程度、15~60μm程度、20~100μm程度、20~80μm程度、20~60μm程度が挙げられる。
基材層1とその両側の接着層2の積層体は、例えば、予め用意した基材層1の両面側に接着層2を形成する樹脂を押し出して製造することもできるし、基材層1を形成する樹脂と、接着層2を形成する樹脂を押し出して製造することもできる。なお、樹脂の押出・積層方法としては、特に限定されないが、押出ラミネート法、Tダイ法、インフレーション法、サーマルラミネート法などの公知の方法を適用できる。後述のアンカーコート層3を設ける場合には、基材層1の表面の少なくとも一方側に、アンカーコート層3を形成する樹脂等を塗布し、その上から接着層を積層すればよい。
[アンカーコート層3]
アンカーコート層3は、基材層1と接着層2との接着性を高めることを目的として、必要に応じて、基材層1の表面の少なくとも一方側に設けられる層である。アンカーコート層3は、基材層1の両面側に設けられていることが好ましい。
前記の通り、基材層1は、耐熱性に優れた樹脂により形成されていることが好ましいが、ポリフェニルスルホンは、一般に、他の樹脂との接着性が低い性質を有している。従って、例えばポリフェニルスルホンを含む樹脂フィルムを基材層1に使用する場合には、基材層1と接着層2との接着性を高める観点から、アンカーコート層3を設けることが有効である。
アンカーコート層3を形成する素材については、基材層1と接着層2との接着性を高めるものであれば特に制限されないが、好ましくはイソシアネート系、ポリエチレンイミン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリビニルブチラール系、アクリル系、アミノエチル化アクリルポリマー系、スチレン/マレイン酸共重合系、ゴム系、エポキシ系等の樹脂が挙げられる。これらの樹脂は1種ないし2種以上混合して用いることができる。
イソシアネート基を有する化合物としては、特に制限されないが、基材層1と接着層2との接着性を効果的に高める観点からは、好ましくは多官能イソシアネート化合物が挙げられる。多官能イソシアネート化合物は、2つ以上のイソシアネート基を有する化合物であれば、特に限定されない。多官能イソシアネート系硬化剤の具体例としては、ペンタンジイソシアネート(PDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、m-キシリレンジイソシアネート(XDI)、これらをポリマー化やヌレート化したもの、これらの混合物や他ポリマーとの共重合物などが挙げられる。また、アダクト体、ビュレット体、イソシアヌレート体などが挙げられる。また、トリフェニルメタン-4,4’,4”-トリイソシアネート、トリス(p-イソシアネートフェニル)チオフォスフェイト等のトリイソシアネートが挙げられる。アンカーコート層3の形成に用いられるイソシアネート基を有する化合物は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
ポリウレタン系としては、ポリエステル樹脂およびヘキサメチレンジイソシアネート2液混合物、ポリカーボネートジオールとポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートの2液混合物などが挙げられる。
ポリウレタン系としては、ポリエステル樹脂および多官能イソシアネート化合物2液混合物、ポリカーボネートジオールおよび多官能イソシアネート化合物2液混合物などが挙げられる。具体例としては、ポリウレタン系としては、ポリエステル樹脂およびヘキサメチレンジイソシアネート2液混合物、ポリカーボネートジオールおよびポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート2液混合物などが挙げられる。
アンカーコート層3の厚みは、それぞれ、固体高分子形燃料電池のサイズなどによって適宜調整されるが、ガスケット部材10の高温環境における耐加水分解性を好適に高める観点から、好ましくは約0.02g/m2以上、より好ましくは0.05g/m2以上、さらに好ましくは約0.1g/m2以上、より好ましくは約0.3g/m2以上、さらに好ましくは約0.5g/m2以上であり、また、好ましくは約5g/m2以下、より好ましくは約4g/m2以下、さらに好ましくは約3g/m2以下である。アンカーコート層3の厚みの好ましい範囲としては、0.02~5g/m2程度、0.02~4g/m2程度、0.02~3g/m2程度、0.05~5g/m2程度、0.05~4g/m2程度、0.05~3g/m2程度、0.1~5g/m2程度、0.1~4g/m2程度、0.1~3g/m2程度、0.3~5g/m2程度、0.3~4g/m2程度、0.3~3g/m2程度、0.5~5g/m2程度、0.5~4g/m2程度、0.5~3g/m2程度が挙げられる。
3.ガスケット部材付き触媒層-電解質膜積層体
本開示のガスケット部材付き電極-電解質膜積層体20は、電極-電解質膜積層体に本開示のガスケット部材10が取り付けられたものである(図4参照)。本開示のガスケット部材付き電極-電解質膜積層体20は、具体的には、電解質膜21の両面に触媒層22,23及びガス拡散層24が配置された電極-電解質膜積層体と、電極-電解質膜積層体の外周縁部を覆うように配置された、枠状のガスケット部材10とを備え、ガスケット部材10は、少なくとも、基材層1と、基材層1の両面側に配置された接着層2とを備える積層体から構成されており、基材層1は、ポリフェニルスルホンを含むことを特徴としている。
本開示のガスケット部材10は、例えば図4に示すように、電極-電解質膜積層体の外周縁部を一方面側及び他方面側から覆うように配置し、互いに貼り合わされた一対の部材としてもよいし、図7に示すように、1つのガスケット部材10で電極-電解質膜積層体の外周縁部を覆うようにしてもよい。
電解質膜21は、特に制限されず、例えば公知の固体高分子形燃料電池に使用されているものであってよい。電解質膜21は、例えば、基材上に水素イオン伝導性高分子電解質を含有する溶液を塗工し、乾燥することにより形成される。水素イオン伝導性高分子電解質としては、例えば、パーフルオロスルホン酸系のフッ素イオン交換樹脂、より具体的には、炭化水素系イオン交換膜のC-H結合をフッ素で置換したパーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマー(PFS系ポリマー)等が挙げられる。電気陰性度の高いフッ素原子を導入することで、化学的に非常に安定し、スルホン酸基の解離度が高く、高いイオン伝導性が実現できる。このような水素イオン伝導性高分子電解質の具体例としては、デュポン社製の「Nafion」(登録商標)、旭硝子(株)製の「Flemion」(登録商標)、旭化成(株)製の「Aciplex」(登録商標)、ゴア(Gore)社製の「GoreSelect」(登録商標)等が挙げられる。水素イオン伝導性高分子電解質含有溶液中に含まれる水素イオン伝導性高分子電解質の濃度は、通常5~60重量%程度、好ましくは20~40重量%程度である。なお、電解質膜21の厚みは通常3~50μm程度、好ましくは5~20μm程度である。また、図示を省略するが、電解質膜21の端面は、触媒層22,23の端面と揃っている必要はなく、例えば電解質膜21の端面が触媒層22,23の端面よりも突出しており、ガスケット部材10の接着層2が、電解質膜21の突出した部分を覆うようにしてもよい。
触媒層22,23は、具体的には、一方がアノード触媒層であり、他方がカソード触媒層である。触媒層22,23は、特に制限されず、例えば公知の固体高分子形燃料電池に使用されているものであってよい。触媒層22,23は、例えば、白金含有の触媒層である。触媒層22,23は、例えば、触媒粒子を担持させた炭素粒子及び水素イオン伝導性高分子電解質を含有する。触媒粒子としては、例えば、白金や白金化合物等が挙げられる。白金化合物としては、例えば、ルテニウム、パラジウム、ニッケル、モリブデン、イリジウム、鉄等からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属と、白金との合金等が挙げられる。なお、通常は、カソード触媒層に含まれる触媒粒子は白金であり、アノード触媒層に含まれる触媒粒子は前記金属と白金との合金である。また、水素イオン伝導性高分子電解質としては、電解質膜21に使用されるものと同じ材料を使用することができる。
電解質膜21及び触媒層22,23の大きさや形状は、固体高分子形燃料電池の大きさに応じて調整され、本開示のガスケット部材10の大きさや形状についても、ガスケット部材として機能するようにして(すなわち、熱プレスに耐え得る機械的強度を有し、外部に燃料及び酸化剤を漏出しない程度のガスバリア性を発揮するようにして)、これらの大きさに応じて適宜調整される。
4.固体高分子形燃料電池
本開示の固体高分子形燃料電池30は、本開示のガスケット部材10を利用した固体高分子形燃料電池である。すなわち、本開示の固体高分子形燃料電池30は、本開示のガスケット部材付き電極-電解質膜積層体20を備える。
固体高分子形燃料電池30は、触媒層-電解質膜積層体を備えており、触媒層-電解質膜積層体の触媒層22,23の上に、それぞれ、ガス拡散層24が形成されることで電極-電解質膜積層体が構成されている。触媒層22,23とガス拡散層24とで、それぞれ電極(アノード極及びカソード極)を構成している。そして、これらの電極を囲むようにして、本開示のガスケット部材10が電解質膜21の外周縁部上に設置されている。さらに、ガスケット部材10が設置された電極-電解質膜積層体を上下から挟持するように、ガス流路26が形成されたセパレータ25が設置されている。
ガス拡散層24は、特に制限されず、例えば公知の固体高分子形燃料電池に使用されているものであってよい。すなわち、ガス拡散層24は、アノード極、カソード極を構成する各種のガス拡散層を使用でき、燃料である燃料ガス及び酸化剤ガスを効率よく触媒層22,23に供給するため、多孔質の導電性基材からなっている。多孔質の導電性基材としては、例えば、カーボンペーパーやカーボンクロス等が挙げられる。
セパレータ25は、特に制限されず、例えば公知の固体高分子形燃料電池に使用されているものであってよい。セパレータ25は、燃料電池内の環境においても安定な導電性板であればよく、一般的には、チタン、アルミニウム、銅、ステンレス等の金属板にガス流路26を形成したものが用いられる。また、セパレータ25を上記の金属により構成し、金属の表面にカーボン、銀、窒化クロム、白金族金属又はその酸化物、導電性ポリマーなどの導電性材料からなる被膜を形成したもの等も使用可能である。
本開示の固体高分子形燃料電池30の作動温度は、特に制限されないが、ガスケット部材10の高温環境での耐加水分解性に優れることから、例えば60℃以上、さらには100℃以上の作動温度で使用してもよい。燃料電池の使用温度を高めることで、出力密度が高められる。なお、本開示の固体高分子形燃料電池30の作動温度の上限については、例えば150℃以下が挙げられる。
以下に実施例及び比較例を示して本開示を詳細に説明する。但し本開示は実施例に限定されるものではない。
<固体高分子形燃料電池用ガスケット部材の製造>
(実施例1)
基材層として、ポリフェニルスルホン(PPSU)(厚さ100μm、Tg220℃)を用意した。次に、基材層の両面に、イソシアネート基を有する化合物を含む樹脂組成物(ポリエステル樹脂およびヘキサメチレンジイソシアネート2液混合物)を塗布して、アンカーコート層(厚さ0.5g/m2)を形成した。さらに、両側のアンカーコート層の表面に、それぞれ、無水マレイン酸変性ポリプロピレン(PPa)を厚さ50μmとなるようにして溶融押出しすることにより、接着層を形成して、接着層(厚さ50μm)/アンカーコート層(厚さ0.5g/m2)/基材層(厚さ100μm)/アンカーコート層(厚さ0.5g/m2)/接着層(厚さ50μm)が順に積層された固体高分子形燃料電池用ガスケット部材(厚み200μm)を得た。
(実施例2)
アンカーコート層を形成する樹脂組成物(アンカーコート材料)として、「ポリエステル樹脂およびヘキサメチレンジイソシアネート2液混合物」の代わりに「ポリカーボネートジオールおよびポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート2液混合物」を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、接着層(厚さ50μm)/アンカーコート層(厚さ0.5g/m2)/基材層(厚さ100μm)/アンカーコート層(厚さ0.5g/m2)/接着層(厚さ50μm)が順に積層された固体高分子形燃料電池用ガスケット部材(厚み200μm)を得た。
(実施例3)
アンカーコート層を形成する樹脂組成物(アンカーコート材料)として、「ポリエステル樹脂およびヘキサメチレンジイソシアネート2液混合物」の代わりに「トリフェニルメタン-4,4’,4”-トリイソシアネート」を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、接着層(厚さ50μm)/アンカーコート層(厚さ0.5g/m2)/基材層(厚さ100μm)/アンカーコート層(厚さ0.5g/m2)/接着層(厚さ50μm)が順に積層された固体高分子形燃料電池用ガスケット部材(厚み200μm)を得た。
(実施例4)
アンカーコート層を形成する樹脂組成物(アンカーコート材料)として、「ポリエステル樹脂およびヘキサメチレンジイソシアネート2液混合物」の代わりに「ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート」を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、接着層(厚さ50μm)/アンカーコート層(厚さ0.5g/m2)/基材層(厚さ100μm)/アンカーコート層(厚さ0.5g/m2)/接着層(厚さ50μm)が順に積層された固体高分子形燃料電池用ガスケット部材(厚み200μm)を得た。
(実施例5)
アンカーコート層を形成する樹脂組成物(アンカーコート材料)として、「ポリエステル樹脂およびヘキサメチレンジイソシアネート2液混合物」の代わりに「ヘキサメチレンジイソシアネートのポリイソシアネート」を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、接着層(厚さ50μm)/アンカーコート層(厚さ0.5g/m2)/基材層(厚さ100μm)/アンカーコート層(厚さ0.5g/m2)/接着層(厚さ50μm)が順に積層された固体高分子形燃料電池用ガスケット部材(厚み200μm)を得た。
(実施例6)
アンカーコート層を形成する樹脂組成物(アンカーコート材料)として、「ポリエステル樹脂およびヘキサメチレンジイソシアネート2液混合物」の代わりに「アミノエチル化アクリルポリマー」を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、接着層(厚さ50μm)/アンカーコート層(厚さ0.5g/m2)/基材層(厚さ100μm)/アンカーコート層(厚さ0.5g/m2)/接着層(厚さ50μm)が順に積層された固体高分子形燃料電池用ガスケット部材(厚み200μm)を得た。
(比較例1)
基材層として、ポリフェニルスルホン(PPSU)フィルムの代わりに、ポリスルホン(PSU)フィルム(厚さ100μm、Tg180℃)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、接着層(厚さ50μm)/アンカーコート層(厚さ0.5g/m2)/基材層(厚さ100μm)/アンカーコート層(厚さ0.5g/m2)/接着層(厚さ50μm)が順に積層された固体高分子形燃料電池用ガスケット部材(厚み200μm)を得た。
(比較例2)
基材層として、ポリフェニルスルホン(PPSU)フィルムの代わりに、ポリエーテルスルホン(PESU)フィルム(厚さ100μm、Tg220℃)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、接着層(厚さ50μm)/アンカーコート層(厚さ0.5g/m2)/基材層(厚さ100μm)/アンカーコート層(厚さ0.5g/m2)/接着層(厚さ50μm)が順に積層された固体高分子形燃料電池用ガスケット部材(厚み200μm)を得た。
(比較例3)
基材層として、ポリフェニルスルホン(PPSU)フィルムの代わりに、ポリプロピレン(PP、Tg0℃)フィルム(厚さ100μm)を用いたこと、及びアンカーコート層を設けなかったこと以外は、実施例1と同様にして、接着層(厚さ50μm)/基材層(厚さ100μm)/接着層(厚さ50μm)が順に積層された固体高分子形燃料電池用ガスケット部材(厚み200μm)を得た。
(比較例4)
基材層として、ポリスルホン(PSU)フィルムの代わりに、固体高分子形燃料電池用ガスケット部材の基材層に一般的に用いられているポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム(厚さ100μm、Tg155℃)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、接着層(厚さ50μm)/アンカーコート層(厚さ0.5g/m2)/基材層(厚さ100μm)/アンカーコート層(厚さ0.5g/m2)/接着層(厚さ50μm)が順に積層された固体高分子形燃料電池用ガスケット部材(厚み200μm)を得た。
<破断伸度保持率(高温環境における耐加水分解性評価)>
実施例及び比較例で製造した固体高分子形燃料電池用ガスケット部材について、それぞれ、以下の測定条件によって、120℃の水中に300時間静置(耐熱・耐圧容器内)された後における破断伸度保持率(%)を測定した。結果を表1に示す。120℃の水に浸漬し300時間静置した後、サンプルの破断伸度を測定し、得られた 測定値を前記耐久試験前の破断伸度(初期破断伸度)で除算し、破断伸度保持率を求めた。破断伸度は、フィルムを幅(TD)15mm、長さ(MD)50mmの短冊状に裁断し、引張試験機を用いて、引張速度200mm/分、標線間距離を20mmの条件で引っ張ることにより破断するまでの伸度を測定した。試験環境は23℃とし、3回測定した平均値とする。
破壊伸度保持率(%)=耐久試験後の破断伸度÷耐久試験前の破断伸度(初期破断伸度)×100
<セパレータに対する接着強度>
実施例及び比較例で製造した固体高分子形燃料電池用ガスケット部材について、それぞれ、以下の測定条件によって、セパレータに見立てたステンレス鋼板(SUS304)に対する接着強度(N)を測定した。結果を表1に示す。JIS K7127:1999の規定に準拠して、25℃環境の剥離強度を次のようにして測定した。サンプルからTD方向15mm幅の短冊状にサンプルを切り出し、金属-接着層を熱プレスにより接着し測定用サンプルを作成した。次に、測定用サンプルを引張試験機に取り付け、引張速度300mm/min、標線間距離50mmの条件で金属層-接着層間の接着強度(剥離強度)を測定し、剥離時の最大強度をシール強度(N/15mm)とした。3回測定した平均値とした。熱プレス条件は、面圧を1MPa、プレス時間を15秒に固定し、温度を変更して測定した。具体的には、接着温度を10℃刻みで高めていき、接着後のサンプルを手で掴んで測定可能な程度の強度で接着されている場合に、接着強度を測定した。
<180℃での熱間収縮率の測定>
熱間収縮率は、ガスケット部材を縦(MD)10cm×横(TD)10cmのサイズに切断した試験片を、180℃のオーブン内で30分間加熱し、試験片の縦方向及び横方向(直交する2方向)における加熱前後の寸法変化率を下記式(I)に基づいて求め、2方向の寸法変化率の絶対値を平均値として算出した。
熱間収縮率(%)={(X-Y)/X}×100 ・・・(I)
[X:オーブン内での加熱処理前の寸法、Y:オーブン内での加熱処理後の寸法]
Figure 0007151951000001
実施例1-6のガスケット部材は、基材層と、基材層の両面側に配置された接着層とを備える積層体から構成されており、基材層にPPSUを用いている。実施例1-6のガスケット部材は、前記の破断伸度保持率が非常に高く、高温環境での耐加水分解性に特に優れていた。
以上の通り、本開示は、以下に示す態様の発明を提供する。
項1. 少なくとも、基材層と、前記基材層の両面側に配置された接着層とを備える積層体から構成されており、
前記基材層は、ポリフェニルスルホンを含む、固体高分子形燃料電池用ガスケット部材。
項2. 前記基材層が、樹脂フィルムまたは不織布である、項1に記載の固体高分子形燃料電池用ガスケット部材。
項3. 前記基材層の表面の少なくとも一方側にアンカーコート層を備える、項1または2に記載の固体高分子形燃料電池用ガスケット部材。
項4. 前記基材層の厚みが、20μm以上200μm以下である、項1~3のいずれか1項に記載の固体高分子形燃料電池用ガスケット部材。
項5. 前記接着層の厚みが、10μm以上100μm以下である、項1~4のいずれか1項に記載の固体高分子形燃料電池用ガスケット部材。
項6. 電解質膜の両面に触媒層及びガス拡散層が配置された電極-電解質膜積層体と、
前記電極層-電解質膜積層体の外周縁部を覆うように配置された、枠状のガスケット部材と、を備え、
前記ガスケット部材は、少なくとも、基材層と、前記基材層の両面側に配置された接着層とを備える積層体から構成されており、
前記基材層は、ポリフェニルスルホンを含む、ガスケット部材付き電極-電解質膜積層体。
項7. 前記基材層が、樹脂フィルムまたは不織布である、項6に記載のガスケット部材付き電極-電解質膜積層体。
項8. 前記基材層の表面の少なくとも一方側にアンカーコート層を備える、項6または7に記載のガスケット部材付き電極-電解質膜積層体。
項9. 前記基材層の厚みが、20μm以上200μm以下である、項6~8のいずれか1項に記載のガスケット部材付き電極-電解質膜積層体。
項10. 前記接着層の厚みが、10μm以上100μm以下である、項6~9のいずれか1項に記載のガスケット部材付き電極-電解質膜積層体。
項11. 項6~10のいずれか1項に記載のガスケット部材付き電極-電解質膜積層体を備える、固体高分子形燃料電池。
項12. 少なくとも、基材層と、前記基材層の両面側に配置された接着層とを備える積層体から構成された固体高分子形燃料電池用ガスケット部材の製造方法であって、
前記基材層の両面側に、前記接着層を積層する工程を備えており、
前記基材層は、ポリフェニルスルホンを含む、固体高分子形燃料電池用ガスケット部材の製造方法。
1 基材層
2 接着層
3 アンカーコート層
10 ガスケット部材
11 開口部
20 ガスケット部材付き電極-電解質膜積層体
21 電解質膜
22,23 触媒層
24 ガス拡散層
25 セパレータ
26 ガス流路
30 固体高分子形燃料電池

Claims (12)

  1. 少なくとも、基材層と、前記基材層の両面側に配置された接着層とを備える積層体から構成されており、
    前記基材層は、ポリフェニルスルホンを含む、固体高分子形燃料電池用ガスケット部材。
  2. 前記基材層が、樹脂フィルムまたは不織布である、請求項1に記載の固体高分子形燃料電池用ガスケット部材。
  3. 前記基材層の表面の少なくとも一方側にアンカーコート層を備える、請求項1または2に記載の固体高分子形燃料電池用ガスケット部材。
  4. 前記基材層の厚みが、20μm以上200μm以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の固体高分子形燃料電池用ガスケット部材。
  5. 前記接着層の厚みが、10μm以上100μm以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の固体高分子形燃料電池用ガスケット部材。
  6. 電解質膜の両面に触媒層及びガス拡散層が配置された電極-電解質膜積層体と、
    前記電極層-電解質膜積層体の外周縁部を覆うように配置された、枠状のガスケット部材と、
    を備え、
    前記ガスケット部材は、少なくとも、基材層と、前記基材層の両面側に配置された接着層とを備える積層体から構成されており、
    前記基材層は、ポリフェニルスルホンを含む、ガスケット部材付き電極-電解質膜積層体。
  7. 前記基材層が、樹脂フィルムまたは不織布である、請求項6に記載のガスケット部材付き電極-電解質膜積層体。
  8. 前記基材層の表面の少なくとも一方側にアンカーコート層を備える、請求項6または7に記載のガスケット部材付き電極-電解質膜積層体。
  9. 前記基材層の厚みが、20μm以上200μm以下である、請求項6~8のいずれか1項に記載のガスケット部材付き電極-電解質膜積層体。
  10. 前記接着層の厚みが、10μm以上100μm以下である、請求項6~9のいずれか1項に記載のガスケット部材付き電極-電解質膜積層体。
  11. 請求項6~10のいずれか1項に記載のガスケット部材付き電極-電解質膜積層体を備える、固体高分子形燃料電池。
  12. 少なくとも、基材層と、前記基材層の両面側に配置された接着層とを備える積層体から構成された固体高分子形燃料電池用ガスケット部材の製造方法であって、
    前記基材層の両面側に、前記接着層を積層する工程を備えており、
    前記基材層は、ポリフェニルスルホンを含む、固体高分子形燃料電池用ガスケット部材の製造方法。
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