JP7151623B2 - 単結晶引き上げ装置の評価システム及び評価方法 - Google Patents

単結晶引き上げ装置の評価システム及び評価方法 Download PDF

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Description

本発明は、チョクラルスキー法(CZ法)による単結晶の引き上げに用いられる単結晶引き上げ装置の評価システム及び評価方法に関し、特に、実機を用いることなくシミュレーションにより単結晶引き上げ装置を評価するためのシステム及び方法に関するものである。
半導体デバイスの基板材料となるシリコン単結晶の多くはCZ法により製造されている。CZ法では、石英ルツボ内のシリコン融液に種結晶を浸漬し、石英ルツボを回転させながら種結晶を徐々に引き上げることにより、種結晶の下端に大きな単結晶を成長させる。CZ法によれば、大口径のシリコン単結晶を高い歩留まりで製造することが可能である。
無欠陥のシリコン単結晶を高い歩留まりで製造するため、最近はコンピュータシミュレーションも利用されている。例えば、特許文献1には、シリコン単結晶中の結晶欠陥のサイズや密度を制御するために、シリコン単結晶の成長中に起こっている現象をシミュレーションによって再現し、その結果から最適な結晶育成条件を求める方法が開示されている。炉内の温度分布を総合伝熱解析プログラムでシミュレーションし、これによって得られた温度分布からGrown-in欠陥のサイズや密度を求め、実結晶育成条件に反映させることにより、シリコン単結晶中の酸素濃度によって異なるGrown-in欠陥の形成をシミュレーションすることができ、シリコン単結晶が所望の欠陥サイズや密度となるような成長条件を求めることができる。
また、特許文献2には、任意の引き上げ条件をシミュレーション解析して得た固液界面の形状からピュアシリコン単結晶の引き上げ条件を予測する方法が開示されている。この方法では、インゴットの引き上げ条件を任意に決めて、シリコン融液の対流又は輻射伝熱のいずれか一方又は双方を考慮した総合熱解析手法を利用し、固液界面の形状、結晶内の軸方向温度勾配及び熱履歴を数値的にシミュレーションすることにより、固液界面形状が所定の条件式を満たすときの引き上げ条件をピュアシリコン単結晶の引上げ条件であると予測することができる。
特開2015-36352号公報 特開2004-18324号公報
結晶品質や製造歩留まりの向上を図るため、最近の単結晶引き上げ装置には水冷体などの炉内部品が追加され、炉内構造は複雑化している。そのような単結晶引き上げ装置にさらなる改良を加える場合、当該装置を用いて高品質な単結晶を育成できるかどうかはもちろんのこと、一連の結晶引き上げ工程を滞りなく実施できるかどうかの判断が難しい場合がある。
例えば、単結引き上げ制御では、単結晶のメニスカスをカメラで撮影し、その撮影画像を解析して結晶直径や液面位置を計測する必要がある。そのため、メニスカスを撮影できない場合には、結晶引き上げ条件を制御することができない。上記のように、単結晶引き上げ装置の炉内構造は複雑であり、多くの炉内部品が存在しているため、カメラはメニスカスのごく一部しか捉えることができない状況である。
このような状況において、炉内構造物の形状や位置を変更した場合、単結晶の成長段階によっては、カメラ視野が炉内構造物に遮られてメニスカスが全く見えなくなるおそれがある。例えば、結晶引き上げ工程の前半にはメニスカスが見えていたが、後半にメニスカスが炉内構造物の裏に隠れて見えなくなる場合、結晶引き上げ工程の途中から急に結晶引き上げ制御ができなくなってしまう。これまで、わずかなカメラ視野でも結晶直径の変化を捉えきれるか否かの評価は、実機を用いて実際に結晶引き上げを行ってみなければ確認することができなかった。
しかしながら、改良された単結晶引き上げ装置の評価において実機を用いる場合、評価のための時間とコストがかかり過ぎるという問題がある。特に最近は炉内部品の調達のための時間とコストが増加しており、改良された炉内部品が不適合だった場合には設計のやり直しが必要であり、さらなる時間とコストが必要である。
したがって、本発明の目的は、単結晶引き上げ装置の結晶引き上げ動作に対する評価を、実機を用いずに行うことが可能な単結晶引き上げ装置の評価システム及び評価方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、チョクラルスキー法による単結晶の引き上げに用いられる単結晶引き上げ装置の評価システムであって、前記単結晶引き上げ装置のCZ引き上げ炉の形状データを用いて炉内構造の3Dモデル(3-Dimensional Model)を生成する3Dモデル生成部と、前記炉内構造の3Dモデルに対するレンダリングを行って3Dコンピュータグラフィックス(3-Dimensional Computer Graphics)を生成する3DCG演算部とを備え、前記3DCG演算部は、前記CZ引き上げ炉内を撮影するカメラの視野イメージを再現することを特徴とする。
また本発明は、チョクラルスキー法による単結晶の引き上げに用いられる単結晶引き上げ装置の評価方法であって、前記単結晶引き上げ装置のCZ引き上げ炉の形状データを用いて炉内構造の3Dモデルを生成する3Dモデル生成ステップと、前記炉内構造の3Dモデルに対するレンダリングを行って3Dコンピュータグラフィックスを生成する3DCG演算ステップとを備え、前記3DCG演算ステップは、前記CZ引き上げ炉内を撮影するカメラの視野イメージを再現することを特徴とする。
従来、改良された単結晶引き上げ装置に対するCZ制御システムの適合性の評価には当該単結晶引き上げ装置の実機が用いられていた。この場合、炉体及び炉内部品の設計、炉内部品の発注を順に行い、納入された炉内部品を用いて単結晶引き上げ装置を組み上げてからCZ制御システムの開発がスタートするため、単結晶引き上げ装置の実用化までに要する期間が非常に長くなる。しかし、本発明による単結晶引き上げ装置の評価システム及び評価方法は、CZ引き上げ炉内を撮影するカメラの視野イメージをコンピュータグラフィックスにより再現するので、炉内構造の変更が結晶引き上げ制御に与える影響をCZ引き上げ炉の実機を用いることなく評価することができる。したがって、炉体や炉内部品を発注する前からCZ制御システム開発を開始することができ、単結晶引き上げ装置の実用化までに要する期間とコストを大幅に削減することができる。
本発明において、前記3Dモデル生成部は、前記単結晶引き上げ装置によって育成される単結晶及び融液面の形状データをさらに用いて単結晶育成中の炉内構造の3Dモデルを生成し、前記3DCG演算部は、前記単結晶育成中の炉内構造の3Dモデルに対するレンダリングを行って、前記単結晶育成中の前記CZ引き上げ炉内を撮影する前記カメラの視野イメージを再現することが好ましい。これにより、炉内構造を変更しても結晶引き上げの各段階でカメラが単結晶のメニスカスを捉えることができるかどうかを、結晶引き上げ工程を実際に行わずに評価することができる。したがって、炉内構造の変更が直径計測等に与える影響を客観的に評価することができる。
本発明において、前記3DCG演算部は、前記単結晶のメニスカスに現れるフュージョンリングと前記融液面に映り込んだ前記炉内構造物の鏡像を再現することが好ましい。これによれば、3DCG演算部が生成するカメラの視野イメージを実際のカメラの視野イメージに近づけることができる。したがって、当該視野イメージを用いてCZ制御システムの動作を確認することができる。
本発明において、前記3DCG演算部から出力される前記カメラの視野イメージは、前記単結晶引き上げ装置のCZ制御システムに入力され、前記CZ制御システムは、前記カメラの視野イメージの解析結果に基づいて、前記CZ引き上げ炉を制御するための制御信号を出力することが好ましい。この場合、前記CZ制御システムは、前記カメラの視野イメージの解析結果に基づいて、育成中の単結晶の直径、結晶引き上げ速度、液面位置の少なくとも一つを制御するための前記制御信号を出力することが好ましい。これにより、実機を用いることなく仮想のCZ引き上げ炉内の視野イメージを用いてCZ制御システムを評価することができる。
本発明による評価システムは、前記CZ制御システムから出力される制御信号を評価する出力評価部をさらに備え、前記出力評価部は、前記制御信号に基づいて、前記CZ引き上げ炉の3Dモデル及び前記単結晶及び融液面の3Dモデルの少なくとも一方を変更することが好ましい。これにより、CZ引き上げ炉内の変化に追従するCZ制御システムの動作を連続的に評価することができる。
前記CZ制御システムは、育成中の単結晶の直径、結晶引き上げ速度及び液面位置の少なくとも一つを制御することが好ましい。本発明によれば、CZ引き上げ炉内を撮影するカメラの視野イメージのコンピュータグラフィックスを用いて、結晶直径、結晶引き上げ速度、液面位置のいずれか対するCZ制御システムの制御動作を評価することができる。
前記CZ引き上げ炉は、融液を保持するルツボと、前記ルツボを取り囲むように配置されたヒーターと、前記融液から引き上げられた単結晶を取り囲むように前記ルツボの上方に配置され、前記ヒーターからの輻射熱を遮蔽する熱遮蔽体とを含み、前記3DCG演算部は、前記熱遮蔽体の鏡像が映り込んだ前記融液面を再現することが好ましい。
前記CZ引き上げ炉は、前記単結晶の引き上げ経路を取り囲むように前記熱遮蔽体よりも上方に設けられた水冷体をさらに備えることが好ましい。この場合、前記3DCG演算部は、前記融液面に映り込んだ前記水冷体の鏡像をさらに再現することが好ましい。CZ引き上げ炉内に水冷体が設けられている場合には、単結晶のメニスカスが水冷体に遮られるため、限られた視野内でCZ制御システムが単結晶を制御できるかどうかを評価することは難しい。しかし、本発明によれば、そのような条件下でCZ制御システムが正しく動作するかどうかを実機を用いずに評価することができる。
前記3DCG演算部は、少なくとも前記ヒーターを光源として設定して前記3Dコンピュータグラフィックスを生成することが好ましく、前記ヒーター及び前記熱遮蔽体を光源として設定して前記3Dコンピュータグラフィックスを生成することがさらに好ましい。これによれば、3DCGイメージを実際の炉内イメージに容易に近づけることができる。
前記3DCG演算部は、前記炉内構造の変化又は前記単結晶の成長に伴う前記カメラの視野イメージの変化を3DCGアニメーションにより再現することが好ましい。これにより、改良された単結晶引き上げ装置による結晶引き上げ動作を分かりやすく再現することができる。
本発明による単結晶引き上げ装置の評価システムは、前記3DCG演算部から出力される前記カメラの視野イメージを用いて、前記単結晶の引き上げを制御するCZ制御システムの動作を評価することが好ましい。この動作の評価には、CZ制御システムが正常に動作するか否かだけでなく、CZ制御システムが何らかの反応をするか否かという最も単純な評価を含む。この場合において、前記CZ引き上げ炉は、融液を保持するルツボと、前記ルツボを取り囲むように配置されたヒーターと、前記融液から引き上げられた単結晶を取り囲むように前記ルツボの上方に配置され、前記ヒーターからの輻射熱を遮蔽する熱遮蔽体とを含み、前記CZ制御システムは、前記単結晶の直径、前記単結晶の引き上げ速度、及び前記熱遮蔽体の下端と融液面との間の距離のうち、少なくとも一つを制御することが好ましい。これにより、実機を用いることなく仮想のCZ引き上げ炉内の視野イメージを用いてCZ制御システムが正しく動作するか否かを評価することができる。
本発明によれば、単結晶引き上げ装置の結晶引き上げ動作に対する評価を、実機を用いずに行うことが可能な単結晶引き上げ装置の評価システムを提供することができる。
図1は、CZ法によるシリコン単結晶の引き上げに用いられる単結晶引き上げ装置の構造の一例を示す略断面図である。 図2は、本実施形態によるシリコン単結晶の製造工程を示すフローチャートである。 図3は、シリコン単結晶インゴットの形状を示す側面図である。 図4は、本発明の実施の形態による単結晶引き上げ装置の評価システムの概略図である。 図5は、3Dシミュレーター5の構成を概略的に示すブロック図である。 図6は、3Dシミュレーター5から出力される3DCGイメージの一例であって、直胴部育成工程S15中のカメラ視野イメージである。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
本発明による単結晶引き上げ装置の評価システムの説明に先立ち、まず評価対象となる単結晶引き上げ装置について詳細に説明する。
図1は、CZ法によるシリコン単結晶の引き上げに用いられる単結晶引き上げ装置の構造の一例を示す略断面図である。
図1に示すように、単結晶引き上げ装置1は、実際にシリコン単結晶の引き上げを行うCZ引き上げ炉3と、CZ引き上げ炉3を制御するCZ制御システム4とを備えている。CZ引き上げ炉3は、水冷式のチャンバー10と、チャンバー10内でシリコン融液6を保持する石英ルツボ11と、石英ルツボ11を保持する黒鉛ルツボ12と、黒鉛ルツボ12を支持する回転シャフト13と、回転シャフト13を回転及び昇降駆動するシャフト駆動機構14と、黒鉛ルツボ12の周囲に配置されたヒーター15と、ヒーター15の外側であってチャンバー10の内面に沿って配置された断熱材16と、石英ルツボ11の上方に配置された熱遮蔽体17と、石英ルツボ11の上方であって回転シャフト13と同軸上に配置された単結晶引き上げ用のワイヤー18と、チャンバー10の上方に配置されたワイヤー巻き取り機構19とを備えている。
チャンバー10は、メインチャンバー10aと、メインチャンバー10aの上部開口に連結された細長い円筒状のプルチャンバー10bとで構成されており、石英ルツボ11、黒鉛ルツボ12、ヒーター15及び熱遮蔽体17はメインチャンバー10a内に設けられている。プルチャンバー10bにはチャンバー10内にアルゴンガス等の不活性ガス(パージガス)やドーパントガスを導入するためのガス導入口10cが設けられており、メインチャンバー10aの下部にはチャンバー10内の雰囲気ガスを排出するためのガス排出口10dが設けられている。また、メインチャンバー10aの上部には覗き窓10eが設けられており、シリコン単結晶7の育成状況を覗き窓10eから観察可能である。
石英ルツボ11は、円筒状の側壁部と湾曲した底部とを有する石英ガラス製の容器である。黒鉛ルツボ12は、加熱によって軟化した石英ルツボ11の形状を維持するため、石英ルツボ11の外表面に密着して石英ルツボ11を包むように保持する。石英ルツボ11及び黒鉛ルツボ12はチャンバー10内においてシリコン融液を支持する二重構造のルツボを構成している。
黒鉛ルツボ12は回転シャフト13の上端部に固定されており、回転シャフト13の下端部はチャンバー10の底部を貫通してチャンバー10の外側に設けられたシャフト駆動機構14に接続されている。黒鉛ルツボ12、回転シャフト13及びシャフト駆動機構14は石英ルツボ11の回転機構及び昇降機構を構成している。
ヒーター15は、石英ルツボ11内に充填されたシリコン原料を融解してシリコン融液6を生成すると共に、シリコン融液6の溶融状態を維持するために用いられる。ヒーター15はカーボン製の抵抗加熱式ヒーターであり、黒鉛ルツボ12内の石英ルツボ11を取り囲むように設けられている。ヒーター15の外側には断熱材16がヒーター15を取り囲むように設けられており、これによりチャンバー10内の保温性が高められている。
熱遮蔽体17は、シリコン融液6の温度変動を抑制して結晶成長界面近傍に適切なホットゾーンを形成すると共に、ヒーター15及び石英ルツボ11からの輻射熱によるシリコン単結晶7の加熱を防止するために設けられている。熱遮蔽体17は略円筒状の黒鉛製の部材であり、シリコン単結晶7の引き上げ経路を除いたシリコン融液6の上方の領域を覆うように設けられている。
熱遮蔽体17の下端の開口17aの直径はシリコン単結晶7の直径よりも大きく、これによりシリコン単結晶7の引き上げ経路が確保されている。また熱遮蔽体17の下端部の外径は石英ルツボ11の口径よりも小さく、熱遮蔽体17の下端部は石英ルツボ11の内側に位置するので、石英ルツボ11のリム上端を熱遮蔽体17の下端よりも上方まで上昇させても熱遮蔽体17が石英ルツボ11と干渉することはない。
シリコン単結晶7の成長と共に石英ルツボ11内の融液量は減少するが、融液面と熱遮蔽体17との間のギャップが一定になるように石英ルツボ11を上昇させることにより、シリコン融液6の温度変動を抑制すると共に、融液面近傍を流れるガスの流速を一定にしてシリコン融液6からのドーパントの蒸発量を制御することができる。したがって、シリコン単結晶7の引き上げ軸方向の結晶欠陥分布、酸素濃度分布、抵抗率分布等の安定性を向上させることができる。
熱遮蔽体17の上方にはドローチューブ20が設けられている。ドローチューブ20は、メインチャンバー10aの上部開口から下方に延びる円筒状の水冷体であり、シリコン単結晶7の引き上げ経路を取り囲むように設けられている。ドローチューブ20を設けることにより、シリコン融液6から引き上げられたシリコン単結晶7を急冷して無欠陥単結晶の歩留まりを高めることができる。
石英ルツボ11の上方には、シリコン単結晶7の引き上げ軸であるワイヤー18と、ワイヤー18を巻き取るワイヤー巻き取り機構19が設けられている。ワイヤー巻き取り機構19はワイヤー18と共にシリコン単結晶7を回転させる機能を有している。ワイヤー巻き取り機構19はプルチャンバー10bの上方に配置されており、ワイヤー18はワイヤー巻き取り機構19からプルチャンバー10b内を通って下方に延びており、ワイヤー18の先端部はメインチャンバー10aの内部空間まで達している。図1には、育成途中のシリコン単結晶7がワイヤー18に吊設された状態が示されている。シリコン単結晶7の引き上げ時には石英ルツボ11とシリコン単結晶7とをそれぞれ回転させながらワイヤー18を徐々に引き上げることによりシリコン単結晶7を成長させる。
メインチャンバー10aの内部を観察するための覗き窓10eの外側にはカメラ22が設けられている。単結晶引き上げ工程中、カメラ22は覗き窓10eから熱遮蔽体17の開口を通して見えるシリコン単結晶7とシリコン融液6との境界部の画像を撮影する。カメラ22はCZ制御システム4に接続されており、撮影画像はCZ制御システム4に送られる。
CZ制御システム4はCZ引き上げ炉3を制御するコンピュータであって、カメラ22の撮影画像を解析する画像解析部23と、画像解析結果やCZ引き上げ炉3からの出力信号に基づいてCZ引き上げ炉3の各部を制御する制御部24とを有している。画像解析部23は、撮影画像に写る単結晶の直径を計測する。結晶直径は固液界面近傍における単結晶のメニスカスから幾何学的に算出することができる。また画像解析部23は、撮影画像に写る融液面の高さ(液面位置)を計測する。液面位置は、熱遮蔽体の下端までの高さ(ギャップ)であり、置撮影画像中の熱遮蔽体の実像の位置及び融液面に映り込んだ熱遮蔽体の鏡像の位置から幾何学的に算出することができる。
結晶直径及び液面位置は、制御部24において結晶引き上げ条件の制御に用いられる。ワイヤー巻き取り機構19から出力されるシリコン単結晶7の引き上げ軸方向の変位量は結晶長データとして制御部24に送られ、結晶直径及び液面位置と共に結晶引き上げ条件の制御に用いられる。制御部24は、これらの情報に基づいて、ワイヤー巻き取り機構19による結晶引き上げ速度、シャフト駆動機構14によるルツボ上昇速度、ヒーター15のパワー等を制御する。例えば、結晶直径が目標直径の上限値を上回る場合には、直径が小さくなるように結晶引き上げ速度を大きくする。逆に、結晶直径が目標直径の下限値を下回る場合には、直径が大きくなるように結晶引き上げ速度を小さくする。
図2は、本実施形態によるシリコン単結晶の製造工程を示すフローチャートである。また図3は、シリコン単結晶インゴットの形状を示す側面図である。
図2及び図3示すように、本実施形態によるシリコン単結晶7の製造工程は、石英ルツボ11内のシリコン原料をヒーター15で加熱することによりシリコン融液6を生成する原料融解工程S11と、ワイヤー18の先端部に取り付けられた種結晶を降下させてシリコン融液6に着液させる着液工程S12と、シリコン融液6との接触状態を維持しながら種結晶を徐々に引き上げて単結晶を育成する結晶引き上げ工程(S13~S16)を有している。
結晶引き上げ工程では、無転位化のために結晶直径が細く絞られたネック部7aを形成するネッキング工程S13と、結晶成長と共に結晶直径が徐々に増加した肩部7bを形成する肩部育成工程S14と、結晶直径が一定に維持された直胴部7cを形成する直胴部育成工程S15と、結晶成長と共に結晶直径が徐々に減少したテール部7dを形成するテール部育成工程S16とが順に実施される。
その後、シリコン単結晶7を融液面から切り離して冷却する冷却工程S17が実施される。以上により、図3に示すように、ネック部7a、肩部7b、直胴部7c及びテール部7dを有するシリコン単結晶インゴット7が完成する。
上記のように、結晶引き上げ工程ではシリコン単結晶7のメニスカスやシリコン融液6の液面に映る熱遮蔽体17の鏡像を見ながら結晶引き上げ条件を制御する必要がある。しかし単結晶引き上げ装置1の炉内には、熱遮蔽体17、ドローチューブ20等、様々な炉内部品が存在しており、炉内構造が非常に複雑であるため、覗き窓10eから単結晶のメニスカスや融液面を捉えることが難しくなってきている。カメラ22で撮影できるメニスカスや融液面は全体のごく一部であり、メニスカスや融液面の大部分は炉内部品の裏に隠れて見ることができない。結晶直径や液面位置によってはメニスカスが全く見えない場合もある。メニスカスが見えなければ結晶直径や液面位置を計測することができず、単結晶の引き上げ制御が不可能となる。
このような単結晶引き上げ装置1の炉内を設計変更する場合、メニスカスに現れるフュージョンリングや融液面に映り込んだ炉内構造物の鏡像をカメラで捉えることができるかどうかは設計の段階ではよく分からないため、従来はCZ引き上げ炉3の実機を用いて結晶引き上げ工程を行ってCZ制御システム4の評価を行っていた。
しかしながら、CZ引き上げ炉3の実機を用いてCZ制御システム4の評価を行う場合には、炉体設計→炉内構造物の設計→発注→納入後、CZ制御システム4の開発がスタートするため、単結晶引き上げ装置の実用化までに要する期間が非常に長くなる。
そこで、本発明による単結晶引き上げ装置の評価システムは、CZ引き上げ炉3の実機を用いることなく、コンピュータ内に仮想のCZ引き上げ炉3の3Dモデルを生成し、カメラ視野イメージを3Dモデルに基づいたコンピュータグラフィックス(CG)により再現して単結晶の引き上げが実際に可能かどうか、すなわち実際の結晶引き上げに対する適合性を評価するものである。以下、本発明による単結晶引き上げ装置の評価システムについて詳細に説明する。
図4は、本発明の実施の形態による単結晶引き上げ装置の評価システムの概略図である。
図4に示すように、この単結晶引き上げ装置の評価システム2は、実機の代わりにCZ引き上げ炉3を仮想空間内に再現し、単結晶引き上げ装置1のカメラ22から見た炉内の視野イメージを生成する3Dシミュレーター5(コンピュータ)と、3Dシミュレーター5に接続されたCZ制御システム4とを備えている。上記のように、CZ制御システム4は実機の制御にも使用されるシステム(コンピュータ及びプログラム)であって、カメラ22の撮影画像を解析して結晶直径や液面位置を算出する画像解析部23と、結晶直径及び液面位置の測定結果に基づいてCZ引き上げ炉3を制御する制御部24とを有している。単結晶引き上げ装置1の炉内構造を改良した場合、CZ制御システム4内の画像解析プログラムや引き上げ制御プログラムも変更する必要があるが、本実施形態による評価システム2を用いれば、それらのプログラムが正しく動作するかどうかを、実機を用いて実際に結晶引き上げ工程を行うことなくチェックすることが可能である。
図5は、3Dシミュレーター5の構成を概略的に示すブロック図である。
図5に示すように、3Dシミュレーター5は、単結晶引き上げ装置1のCZ引き上げ炉3の形状データ等を用いて炉内構造の3Dモデルを生成する3Dモデル生成部31と、炉内構造の3Dモデルに対するレンダリングを行って3Dコンピュータグラフィックスを生成する3DCG演算部32と、CZ制御システム4から出力される制御信号を評価する出力評価部33と、CZ引き上げ炉3の形状データ等を保有するデータベース34とを備えている。
3Dモデル生成部31は、データベース34から提供される構造データ34a、結晶データ34b及び液面データ34cに基づいて3Dモデルを生成する。構造データ34aは、炉内構造をコンピュータ内に構築するための形状データ(CADデータ)であり、単結晶引き上げ装置1の炉体、炉内構造物、炉内部品等の形状データを含む。3Dモデルは現実の部材と同様の座標を有し、各部材はソリッドデータとして構成されている。また結晶データ34bは、炉内で成長するシリコン単結晶の形状をコンピュータ内に構築するための形状データ(CADデータ)である。単結晶の形状は結晶長に応じて変化し、単結晶の肩部及び直胴部の形状を含む。また液面データ34cは残液のモデルデータであり、結晶データ34bと同様に結晶長に応じて変化する。このように、3Dモデル生成部31は、構造データ34aに基づいて炉内構造の3Dモデルを生成することができ、結晶データ34b及び液面データ34cに基づいて単結晶及び融液面の3Dモデルを生成することができる。
単結晶引き上げ装置1の形状データとしては、設計段階の形状データの他、既存の単結晶引き上げ装置の形状データを用いることもできる。すなわち、本実施形態による評価システム2は、既存の単結晶引き上げ装置の形状データを用いて、既存の単結晶引き上げ装置を対象とした制御システムの評価をする場合にも適用することができる。
3DCG演算部32は、炉内構造の3Dモデルに光源データ34d及び材質データ34eを加えて炉内構造の3DCGを生成する。レンダリングとは、設定光源からの光の反射、吸収、拡散、透過、放出の計算を行い、対象とする3Dモデルの表面における質感、模様等の状態を画像化することである。光源データ34dは、ヒーター15を光源として設定する。また、材質データ34eは、炉内構造物の表面状態を数値で表現したものであり、色、光沢、粗さ、透過、反射等のパラメータを含む。3DCG演算部32は、現実の光の作用に近い技法で演算処理を行う。すなわち、光源から放射された光子が仮想空間の炉モデル内に放射され、炉内部品の表面で跳ね返りながら光の減衰がなくなるまで光の跡を残すように繰り返し演算処理を行う。こうして、3DCG演算部32は、シリコン単結晶7のメニスカスに現れるフュージョンリングと融液面に映り込んだ炉内構造物の鏡像を再現する。
3DCGの生成では、ヒーター15と共に熱遮蔽体17を光源として設定してもよい。現実にはヒーター15のみが光源となるが、ヒーター15のみならず熱遮蔽体17が自己照明となるように3DCGシミュレーション条件を設定した場合には、3DCGイメージを実際の炉内イメージに容易に近づけることができる。
こうして、3Dシミュレーター5からは、チャンバー10に設けられた覗き窓10eから炉内を覗き込んだときに見えるカメラ視野の3DCGイメージが出力される。3Dシミュレーター5が出力した疑似的なカメラ視野イメージは、CZ制御システム4に送られる。CZ制御システム4の画像解析部23は、実際にカメラ22が撮影した画像と同様に3DCGイメージの処理を行って、結晶直径や液面位置を計測する。結晶直径や液面位置のデータは制御部24に送られ、所定の制御プログラムに従って制御信号を出力する。制御信号は、結晶引き上げ速度、ルツボ上昇速度及びヒーターパワーの少なくとも一つを制御するための信号である。図1で示したように、制御信号は、単結晶引き上げ装置1のワイヤー巻き取り機構19、シャフト駆動機構14、ヒーター15等に送られるが、ここでは出力評価部33に送られ、制御信号の内容や発生タイミングなどが評価される。
こうして、3Dシミュレーター5から出力される3DCGイメージは、CZ制御システム4によって処理され、CZ制御システム4から出力される制御信号は3Dシミュレーター5にフィードバックされる。そのため、3DCG演算部32は、炉内構造の変化又は単結晶の成長に伴うカメラの視野イメージの変化を3DCGアニメーションにより再現することも可能である。
図6は、3Dシミュレーター5から出力される3DCGイメージの一例であって、直胴部育成工程S15中のカメラ視野イメージである。
図6に示すように、カメラ視野イメージ中の輝度の違いから、カメラ視野イメージの中央部にはシリコン単結晶の直胴部7cがあり、直胴部7cの周囲にはシリコン融液6があることが分かる。さらに、シリコン融液6とシリコン単結晶の直胴部7cとの境界部であるメニスカス7eにはフュージョンリングと呼ばれる高輝度領域が発生しており、実際のカメラ視野イメージが忠実に再現されていることが分かる。そして、3Dシミュレーター5が生成するこのような3DCGイメージをCZ制御システム4に入力することにより、CZ制御システム4が正しく動作するか否かを評価することができる。
チャンバー10内に熱遮蔽体17、ドローチューブ20などの複数の炉内構造物があり、カメラ視野イメージにはそれらの複数の炉内構造物が映り込む。融液面に複数の炉内構造物が映り込んでいる場合、融液面上のどの鏡像部分がどの炉内構造物に対応するかを判断することが難しい場合がある。しかし、カメラ視野イメージを3DCGで再現する場合には、特定の炉内構造物を取り除いた状態のカメラ視野イメージを簡単に再現することができ、融液面上の鏡像部分と炉内構造物との対応関係を容易に把握することができる。
以上説明したように、本実施形態による単結晶引き上げ装置の評価方法は、単結晶引き上げ装置のCZ引き上げ炉3の内部を撮影するカメラの視野イメージを3Dコンピュータグラフィックスにより再現するので、改良されたCZ引き上げ炉3に適合するCZ制御システム4の開発において現実のCZ引き上げ炉3を必要としない。そのため、改良された炉体や炉内構造物を発注する前からCZ制御システム4の開発を開始することができ、改良された単結晶引き上げ装置の実用化までに要する期間を大幅に短縮することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、3Dシミュレーター5がCZ制御システム4に接続された構成を例に挙げたが、3Dシミュレーター5を単独で使用することも可能である。すなわち、3Dシミュレーター5が生成したカメラ視野イメージを用いて、ユーザーが炉内構造の良否を評価することも可能である。
(実施例1:熱遮蔽体の評価)
CZ引き上げ炉3内の熱遮蔽体17がカメラ視野イメージに与える影響を評価した。熱遮蔽体17の下端部をある厚さに設定してシリコン単結晶7の直胴部育成工程中のカメラ視野イメージを再現したところ、シリコン単結晶7のメニスカスを視認することができた。しかし、熱遮蔽体17の下端部を徐々に厚くしたところ、メニスカスを捉えることができなくなった。これにより、メニスカスを視認可能な熱遮蔽体17の下端部の最大厚さを特定することができた。さらに、熱遮蔽体17の形状を変更したところ、熱遮蔽体17の下端部の厚さが厚くてもメニスカスを視認できることが分かった。
メニスカスを捉えることができる熱遮蔽体17の形状において、シリコン単結晶7の直径及び熱遮蔽体17の開口径を広げたところ、メニスカスを捉えることができなくなった。そこで熱遮蔽体7の形状を変更したところ、メニスカスを視認できるようになり、結晶直径の変化に対応できることが分かった。
(実施例2:ドローチューブの評価)
CZ引き上げ炉3内のドローチューブ20がカメラ視野イメージに与える影響を評価した。ドローチューブ20をある長さに設定してシリコン単結晶7の直胴部育成工程中のカメラ視野イメージを再現したところ、融液面を視認することはできたが、シリコン単結晶7のメニスカスを視認することができなかった。ドローチューブ20の長さを徐々に短くしながらカメラ視野イメージを確認したところ、メニスカスを視認することができるようになり、これによりメニスカスを視認可能なドローチューブ20の長さを特定することができた。
(実施例3:ギャップ棒の評価)
熱遮蔽体17の下端に取り付けたギャップ棒がカメラ視野イメージに与える影響を評価した。ギャップ棒は、熱遮蔽体の下端から融液面までの距離(ギャップ)を測定するために設けられるシリコン棒である。融液面をゆっくり上昇させてギャップ棒の先端が融液面と接触したことをカメラ視野イメージから確認できたとき、ギャップがギャップ棒の長さと一致したものと判断することができる。
ギャップ棒をある長さに設定してカメラ視野イメージを再現したところ、ギャップ棒の先端を視認することができなかった。そこでギャップ棒を徐々に長くしたところ、ギャップ棒の先端を視認できるようになり、ギャップ棒の望ましい長さを特定することができた。またギャップ棒の設置位置を変更することによりギャップ棒の先端の視認性をさらに改善することできた。
1 単結晶引き上げ装置
2 単結晶引き上げ装置の評価システム
3 CZ引き上げ炉
4 CZ制御システム
5 3Dシミュレーター
6 シリコン融液
7 シリコン単結晶(インゴット)
7a ネック部
7b 肩部
7c 直胴部
7d テール部
7e メニスカス
10 チャンバー
10a メインチャンバー
10b プルチャンバー
10c ガス導入口
10d ガス排出口
10e 覗き窓
11 石英ルツボ
12 黒鉛ルツボ
13 回転シャフト
14 シャフト駆動機構
15 ヒーター
16 断熱材
17 熱遮蔽体
17a 熱遮蔽体の開口
18 ワイヤー
19 ワイヤー巻き取り機構
20 ドローチューブ
22 カメラ
23 画像解析部
24 制御部
31 3Dモデル生成部
32 3DCG演算部
33 出力評価部
34 データベース
34a 構造データ
34b 結晶データ
34c 液面データ
34d 光源データ
34e 材質データ
S11 原料融解工程
S12 着液工程
S13 ネッキング工程
S14 肩部育成工程
S15 直胴部育成工程
S16 テール部育成工程
S17 冷却工程

Claims (14)

  1. チョクラルスキー法による単結晶の引き上げに用いられる単結晶引き上げ装置の評価システムであって、
    前記単結晶引き上げ装置のCZ引き上げ炉の形状データを用いて炉内構造の3Dモデルを生成する3Dモデル生成部と、
    前記炉内構造の3Dモデルに対するレンダリングを行って3Dコンピュータグラフィックスを生成する3DCG演算部とを備え、
    前記3DCG演算部は、前記CZ引き上げ炉内を撮影するカメラの視野イメージを再現し、
    当該カメラの視野イメージを用いて当該単結晶引き上げ装置が正しく動作するか否かを評価することを特徴とする単結晶引き上げ装置の評価システム。
  2. 前記3Dモデル生成部は、前記単結晶引き上げ装置によって育成される単結晶及び融液面の形状データをさらに用いて単結晶育成中の炉内構造の3Dモデルを生成し、
    前記3DCG演算部は、前記単結晶育成中の炉内構造の3Dモデルに対するレンダリングを行って、前記単結晶育成中の前記CZ引き上げ炉内を撮影する前記カメラの視野イメージを再現する、請求項1に記載の単結晶引き上げ装置の評価システム。
  3. 前記3DCG演算部は、前記単結晶のメニスカスに現れるフュージョンリングと前記融液面に映り込んだ前記炉内構造物の鏡像を再現する、請求項2に記載の単結晶引き上げ装置の評価システム。
  4. 前記3DCG演算部から出力される前記カメラの視野イメージは、前記単結晶引き上げ装置のCZ制御システムに入力され、
    前記CZ制御システムは、前記カメラの視野イメージの解析結果に基づいて、前記CZ引き上げ炉を制御するための制御信号を出力する、請求項2又は3に記載の単結晶引き上げ装置の評価システム。
  5. 前記CZ制御システムは、育成中の単結晶の直径、結晶引き上げ速度及び液面位置の少なくとも一つを制御する、請求項4に記載の単結晶引き上げ装置の評価システム。
  6. 前記CZ制御システムから出力される制御信号を評価する出力評価部をさらに備え、
    前記出力評価部は、前記制御信号に基づいて、前記CZ引き上げ炉の3Dモデル及び前記単結晶及び融液面の3Dモデルの少なくとも一方を変更する、請求項4又は5に記載の単結晶引き上げ装置の評価システム。
  7. 前記CZ引き上げ炉は、
    融液を保持するルツボと、
    前記ルツボを取り囲むように配置されたヒーターと、
    前記融液から引き上げられた単結晶を取り囲むように前記ルツボの上方に配置され、前記ヒーターからの輻射熱を遮蔽する熱遮蔽体とを含み、
    前記3DCG演算部は、前記熱遮蔽体の鏡像が映り込んだ前記融液面を再現する、請求項4乃至6のいずれか一項に記載の単結晶引き上げ装置の評価システム。
  8. 前記CZ引き上げ炉は、前記単結晶の引き上げ経路を取り囲むように前記熱遮蔽体よりも上方に設けられた水冷体をさらに含み、
    前記3DCG演算部は、前記融液面に映り込んだ前記水冷体の鏡像をさらに再現する、請求項7に記載の単結晶引き上げ装置の評価システム。
  9. 前記3DCG演算部は、少なくとも前記ヒーターを光源として設定して前記3Dコンピュータグラフィックスを生成する、請求項7又は8のいずれか一項に記載の単結晶引き上げ装置の評価システム。
  10. 前記3DCG演算部は、前記熱遮蔽体を光源としてさらに設定して前記3Dコンピュータグラフィックスを生成する、請求項9に記載の単結晶引き上げ装置の評価システム。
  11. 前記3DCG演算部は、前記炉内構造の変化又は前記単結晶の成長に伴う前記カメラの視野イメージの変化を3DCGアニメーションにより再現する、請求項2乃至10のいずれか一項に記載の単結晶引き上げ装置の評価システム。
  12. 前記3DCG演算部から出力される前記カメラの視野イメージを用いて、前記単結晶の引き上げを制御するCZ制御システムの動作を評価する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の単結晶引き上げ装置の評価システム。
  13. 前記CZ引き上げ炉は、
    融液を保持するルツボと、
    前記ルツボを取り囲むように配置されたヒーターと、
    前記融液から引き上げられた単結晶を取り囲むように前記ルツボの上方に配置され、前記ヒーターからの輻射熱を遮蔽する熱遮蔽体とを含み、
    前記CZ制御システムは、前記単結晶の直径、前記単結晶の引き上げ速度、及び前記熱遮蔽体の下端と融液面との間の距離のうち、少なくとも一つを制御する、請求項12に記載の単結晶引き上げ装置の評価システム。
  14. チョクラルスキー法による単結晶の引き上げに用いられる単結晶引き上げ装置の評価方法であって、
    前記単結晶引き上げ装置のCZ引き上げ炉の形状データを用いて炉内構造の3Dモデルを生成する3Dモデル生成ステップと、
    前記炉内構造の3Dモデルに対するレンダリングを行って3Dコンピュータグラフィックスを生成する3DCG演算ステップとを備え、
    前記3DCG演算ステップは、前記CZ引き上げ炉内を撮影するカメラの視野イメージを再現し、
    当該カメラの視野イメージを用いて当該単結晶引き上げ装置が正しく動作するか否かを評価することを特徴とする単結晶引き上げ装置の評価方法。
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