JP7150324B2 - 使い捨て検査具及び該検査具を用いる分析装置 - Google Patents

使い捨て検査具及び該検査具を用いる分析装置 Download PDF

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Description

本発明は、血液検体中のガス分圧や電解質成分等の測定や分析を行うために用いられる使い捨て検査具及び該検査具を用いる分析装置に関する。
血液ガス及び電解質成分を測定するには、正しい検体取り扱いが極めて重要である。採血した検体は空気との接触によってガス成分やpHの変化を引き起こす。特に酸素分圧が変わりやすい。また、時間の経過と共に血球沈降が生じ、それがヘマトクリットの測定に影響を及ぼし、また、電解質濃度のバラツキ要因にもなる。
使い捨て検査具を使う小型血液ガス測定装置においても、上記した問題は例外なく生じる。
現在、市場において実用化されている使い捨て検査具を使った小型血液ガス測定装置を用いて、血液ガス及び電解質成分を測定する方法としては、以下の三種類の方法がある。
第一の方法では、始めに、使い捨て検査具を血液ガス測定装置にセットして検査具の校正を行う。校正が終了した後に、検体を採取したシリンジ等を用いて検体を検査具の測定部まで注入して測定を行う(特許文献1)。
第二の方法では、使い捨て検査具を血液ガス分析装置にセットする前に検査具に検体を導入しておく。次いで、検体導入済の検査具を血液ガス測定装置にセットして、校正及び測定を行う(特許文献2)。
第三の方法では、採血したシリンジ等を直接、使い捨て検査具に装着する。次いで、シリンジが装着された検査具を血液ガス分析装置にセットする。血液ガス分析装置は、検査具の校正を行った後、検査具に装着されたシリンジから直接、検体を測定部まで吸引して、測定を行う(特許文献3)。
特開平11-83783号公報 特開平4-501768号公報 米国特許8986527号
上記した従来の使い捨て検査具には、以下のような問題がある。
特許文献1に記載の第一の方法では、校正が終了した後に、操作者が、検体を採取したシリンジを用いて検体を検査具の測定部まで注入するため、検体が測定直前まで空気に暴露されることがなく、また、血液沈降による影響を最小限に抑えることができるという利点を有するが、作業者がシリンジを用いて検体を測定部まで注入するため、注入時の圧力や注入量等が操作者の操作に依存してしまうため、バラツキの要因になる。
特許文献2に記載の第二の方法においては、予め検体を検査具に入れておき、血液ガス測定装置の動作により、校正後に自動的に検体を測定部に移動させるように構成されているため、検体を測定部に送る圧力や量等を一定に保つことができるという利点を有するが、予め検体を検査具に入れておくため、校正を実施している間に、検体が検査具のハウジング周りの材料と接触することで空気暴露され、かつ、血球沈降が生じるという問題がある。
さらに、特許文献3に記載の第三の方法は、検体採取済のシリンジを検査具にセットした後、血液ガス測定装置に装着し、検査具の校正後に、検体吸引ノズルを介してポンプでシリンジから検体を吸引して、測定部まで引き込むように構成されているため、空気暴露を受け難く、かつ、ポンプを用いた吸引によって検体をシリンジから測定部まで引き込むため、検体を測定部に送る圧力及び量等を一定に保つことができるという利点を有するが、予めシリンジを検査具にセットしなければならないため、校正の間に血球沈降が生じる可能性がある。そしてなによりも、シリンジから吸引ノズルを介してポンプで検体を測定部まで吸引するという構成は、測定装置の構造を非常に複雑なものにし、また、使い捨て検査具に検体を吸引するノズルを取り付ける工程が複雑であり、その結果、製造コストが上がってしまう。
本発明は、上記した従来の問題点を解決し、測定装置の構造を複雑化して製造コストを高くすることなく、かつ、メンテナンスを大変にすることもなく、検体の空気暴露及び血球沈降の影響を少なくすることができ、かつ、人的な要因による測定条件のバラツキを受け難い使い捨て検査具及び該検査具を用いる分析装置を提供することを目的としている。
上記した目的を達成するために、本発明に係る使い捨て検査具は、ハウジングの内部に検体液通路を設け、前記検体液通路の上流部分に、検体液導入部を設け、下流部分に廃液溜め部を設けると共に、 前記検体液通路における検体液導入部と廃液溜め部との間に、検体液中の少なくとも一つの成分を計測可能な計測部を設け、前記計測部の計測結果に基づいて検体液中の少なくとも一つの成分を分析装置で分析できるように構成された分析装置用使い捨て検査具において、前記検体液通路における前記検体液導入部と前記計測部との間に、バルブを設け、前記検体液通路における前記検体液導入部と前記バルブとの間に、検体を一時的に保持する検体液保持部と、前記検体液保持部に保持された検体を前記計測部に向けて押し出す検体液供給手段を設け、前記検体液通路における前記バルブと前記計測部との間に、そこから分岐する校正液通路を設け、前記校正液通路に校正液供給手段を設けて成り、前記バルブを閉弁した状態で、前記計測部の校正を行い、計測部の校正後に前記検体液導入部から検体液を導入して前記検体液保持部に保持し、次いで、バルブを開弁して前記検体液供給手段により検体液保持部に保持されている検体液を計測部に向けて押し出すことができるように構成されている。
前記検体液供給手段は、好ましくは、前記検体液保持部に接続された空気保持部を有し得、前記空気保持部を加圧することによって、該空気保持部内に保持された空気で、前記検体液保持部内に保持された検体液を計測部まで押し出すように構成され得る。この場合、好ましくは、前記ハウジングにおける前記空気保持部に対応する部分を変形可能に構成され得る。
また、前記検体液通路における検体液保持部とバルブとの間に、そこから分岐する分岐通路を設け、該分岐通路に前記検体液保持部が検体に満たされることを検出可能な検体液検出部が設けられ得る。
また、本発明に係る分析装置は、上記した使い捨て検査具を用いて検体液中の少なくとも一つの成分を分析するように構成された分析装置であって、前記使い捨て検査具を装着可能な検査具装着部と、前記使い捨て検査具における計測部からの計測信号を入力可能な計測信号入力部と、前記使い捨て検査具におけるバルブを開閉するバルブ作動装置と、前記使い捨て検査具における検体液供給手段を作動する検体液供給手段作動装置と、前記使い捨て検査具における前記校正液供給手段を作動する校正液供給手段作動装置と、制御装置とを備え、検査具装着部に使い捨て検査具が装着されると、バルブを閉弁した後、前記校正液供給手段作動装置を作動させて校正液を計測部に供給して計測部の校正を実行し、次いで、検体液保持部が検体で満たされて、検体液検出部で検体液を検出するまで待機し、検体液検出部で検体液を検出したら前記バルブを開弁して、前記検体液供給手段作動装置を作動させて検体液保持部に保持された検体液を計測部に供給して、計測部において検体液の少なくとも一つの成分を計測するように、制御装置が前記各装置の動作を制御するよう構成されている。
本発明に係る使い捨て検査具は、ハウジングの内部に検体液通路を設け、前記検体液通路の上流部分に、検体液導入部を設け、下流部分に廃液溜め部を設けると共に、前記検体液通路における検体液導入部と廃液溜め部との間に、検体液中の少なくとも一つの成分を計測可能な計測部を設け、前記計測部の計測結果に基づいて検体液中の少なくとも一つの成分を分析装置で分析できるように構成された分析装置用使い捨て検査具において、前記検体液通路における前記検体液導入部と前記計測部との間に、バルブを設け、前記検体液通路における前記検体液導入部と前記バルブとの間に、検体を一時的に保持する検体液保持部と、前記検体液保持部に保持された検体を前記計測部に向けて押し出す検体液供給手段を設け、前記検体液通路における前記バルブと前記計測部との間に、そこから分岐する校正液通路を設け、前記校正液通路に校正液供給手段を設けて成り、前記バルブを閉弁した状態で、前記計測部の校正を行い、計測部の校正後に前記検体液導入部から検体液を導入して前記検体液保持部に保持し、次いで、バルブを開弁して前記検体液供給手段により検体液保持部に保持されている検体液を計測部に向けて押し出すことができるように構成されているので、バルブを閉弁した状態で検体液を検体液通路の導入することで、シリンジ等の検体採取具から検体液通路に導入される検体液を直接計測部に送らずに、一度、検体液保持部に保持することができ、次いで、バルブを開弁して検体液供給手段によって検体液を計測部に送ることができる。これにより、シリンジ等の検体液採取具から計測部に検体液を導入する時に導入圧力や導入量にバラツキが生じることがない。また本発明に係る検査具によれば、校正が終了した後に、シリンジ等の検体採取具から検体液を検査具に導入することができるようになるため、計測部における計測直前まで検体液をシリンジ等の検体採取具内に収容しておくことが可能になる。このため、検査具内での検体液の空気暴露や血球沈降等の問題を最小限に抑えることができる。さらに、導入圧力及び導入量の問題に加えて、空気暴露の問題を解消するために、従来のように吸引ノズルを設けて検体採取具から検体を吸引する機構を設ける必要がないため、検査具の構造を複雑化することなく、製造コストも安価に抑えることが可能になる。
前記検体液供給手段に、前記検体液保持部に接続された空気保持部を設け、前記空気保持部を加圧することによって、該空気保持部内に保持された空気で、前記検体液保持部内に保持された検体液を計測部まで押し出すように構成することで、検体液供給手段による検体液の計測部への供給圧力及び供給量を簡単に一定に保つことが可能になる。さらに、この場合、前記ハウジングにおける前記空気保持部に対応する部分を変形可能に構成することで、プッシャー等で外部から押すことにより検体液保持部から検体液を押し出すことが可能になる。
また、前記検体液通路における検体液保持部とバルブとの間に、そこから分岐する分岐通路を設け、該分岐通路に検体液保持部が検体液で満たされたことを検出可能な検体液検出部を設けることで、検体液保持部への検体液の導入が容易になる。
また、本発明に係る分析装置は、上記した使い捨て検査具を用いて検体液中の少なくとも一つの成分を分析するように構成された分析装置であって、前記使い捨て検査具を装着可能な検査具装着部と、前記使い捨て検査具における計測部からの計測信号を入力可能な計測信号入力部と、前記使い捨て検査具におけるバルブを開閉するバルブ作動装置と、前記使い捨て検査具における検体液供給手段を作動する検体液供給手段作動装置と、前記使い捨て検査具における前記校正液供給手段を作動する校正液供給手段作動装置と、制御装置とを備え、検査具装着部に使い捨て検査具が装着されると、バルブを閉弁した後、前記校正液供給手段作動装置を作動させて校正液を計測部に供給して計測部の校正を実行し、次いで、検体液保持部が検体で満たされて、前記検体液検出部で検体液が検出されるまで待機し、検体液検出部で検体液を検出したら前記バルブを開弁して、前記検体液供給手段作動装置を作動させて検体液保持部に保持された検体液を計測部に供給して、計測部において検体液の少なくとも一つの成分を計測するように、制御装置が前記各装置の動作を制御するよう構成されているので、上記した使い捨て検査具との組み合わせにより、検体液の導入圧力及び導入量のバラツキがなくなり、検体液の空気暴露及び血球沈降等の問題も生じない。
本発明に係る使い捨て検査具の概略上面図である。 本発明に係る分析装置の概略斜視図である。 分析装置の内部構成を示す概略ブロック図である。 使い捨て検査具における校正液及び検体液の流れを示す図である。 使い捨て検査具における校正液及び検体液の流れを示す図である。 使い捨て検査具における校正液及び検体液の流れを示す図である。
以下、添付図面に示した一実施例を参照して本発明に係る使い捨て検査具及び分析装置の実施の形態を説明していく。
図1は、本発明に係る使い捨て検査具Aの概略上面図である。
この実施例では、使い捨て検査具A(以下、単に「検査具A」と称します。)は、透明又は半透明のプラスチック材料等の適当な材料から成るハウジング1を有する。
ハウジング1の内部には、検体液通路2が形成されている。
ハウジング1における検体液通路2の上流端には上向き(図1における紙面手前)に開口して成る検体液導入部3が形成されており、検体液通路2の下流端は廃液溜め4に接続されている。廃液溜め4には、空気孔4aが形成されている。
図中、符号5は計測部を示している。この計測部5は、絶縁性基板上に導電性インキを塗布して形成された複数の電極部5aを備えている。これらの電極部5aは、検体液通路2における検体液導入部3及び廃液溜め部4の間に位置するように配置されており、検体液通路2に供給される検体液が各電極部5aと接触するように構成されている。
各電極部5aには、例えば、酸性度pH、炭酸ガス分圧PCO2、酸素分圧PO2、ナトリウムNa、カリウムK、塩素Cl、イオン化カルシウムCa、尿素窒素BUN、グルコースGlu、ヘマトクリットHct等のような計測すべき成分に応じて、計測すべきガス成分が透過可能なガス透過膜や、計測すべきそのほかの成分には反応する化学物質や天然物質を塗布してなる試薬層等が適宜設けられ得る。これにより、検体液通路2における電極部5aに対応する位置に検体が送り込まれると、各電極部5aを介して検体の成分が計測される。
また、前記計測部5は、例えば、検体としての血液中の酸素分圧やグルコース濃度を測定するために電流計測方式が用いられる場合にはさらに対極を備える。また、前記計測部5は、検体中の水素、ナトリウム又はカリウム等のイオン濃度を測定するために電位差計測方式が用いられる場合には、さらに参照電極を有する。さらにまた、ヘマトクリット量を測定するために検体中の電導度を測定する場合には、電極間に交流電圧を印加できるように構成され得る。
また、計測部5は、前記電極部5aに接続される端子部5bを備え、これらの端子部5bは、ハウジング1の外部に露出するように構成され、検査具Aを後述する分析装置に装着した時に、分析装置の端子に接続される。
上記したように構成された検体液通路2における検体液導入部3と計測部5との間には、バルブ7が設けられている。このバルブ7は、分析装置によって開閉できるように構成されていれば任意でよいが、例えば、ハウジング1のバルブ7に相当する部分を分析装置に設けられたピストンで押圧することにより変形させて検体液通路2を塞ぐことにより閉弁し、ピストンを引き上げることにより変形した部分が元の形状に復元して検体液通路2を開通して開弁するように構成され得る。このように構成する場合、バルブ7は未使用時には開弁状態にある。前記バルブ7は、前記構成に限定されることなく、任意の適当なバルブであり得、例えば、電磁弁であってもよく、又は、機械式弁であってもよい。
検体液通路部2における前記バルブ7と検体液導入部3との間には、検体液保持部11が形成されており、該検体液保持部11とバルブ7との間には分岐通路10が設けられている。この分岐通路10には、小径に広がる検体液検出部13が形成されており、この検体液検出部13の下流には検体液溜め12が形成され、さらに、この検体液溜め12の下流には、検体は通さないが、空気は通す栓が設けられた空気出口19が設けられ、該空気出口19には自動空気抜き弁が設けられている。前記空気出口19に設けられた自動空気抜き弁は、本実施例では、分析装置によって閉弁することができるように構成されている。
上記した構成により、バルブ7を閉弁した状態で検体液導入部3から検体液を注入すると、検体液が検体保持部11を通って分岐通路10に入り、検体液検出部13を介して検体液溜め12に流入する。検体液検出部13は、その中の検体液の状態が、後述する分析装置に設けられたセンサで検出され、例えば、このセンサが「検体液検出部13が検体液で満たされたこと」を検出すると、検体液保持部11が満たされたことを視覚的(例えば、文字で表示)又は聴覚的(例えば、ブザーを鳴らす)に操作者に知らせるように分析装置が構成され得る。この検体液検出部13の構成は、本実施例に限定されることなく、例えば、光学的に、或いは電気的に検出することができる。或いは操作者が外部から目視できるように構成されてもよく、カメラでモニタに映してみることもできる。このように、検体液検出部13が検体で満たされるまで検体を注入すると、検体液保持部11が検体で満たされるように構成することで、操作者は、検体液検出部13を見ながら検体液の注入を行うことが可能になる。検体液溜め12は、使用者が検体を入れすぎた時に余分が検体を受け止めるバッファとして機能するものであり、必ずしも検体検出部13と別体に形成する必要はなく、例えば、検体検出部13と一体に形成してもよい。また、この実施例では、分岐通路10に検体液検出部13を設けているが、この構成は本実施例に限定されることなく、検体液検出部13は、検体液保持部11が検体で満たされたことを検知可能な位置であれば任意の位置に設けることができ、例えば、分岐通路10ではなく、検体液保持部10とバルブ7との間に配置してもよい。
また、本発明に係る検体液供給手段を構成する空気保持部15が、検体液保持部11と検体導入部3との間に形成された分岐通路14に設けられている。ハウジング1の上面及び/下面における前記空気保持部15に対応する部分は、変形可能な厚さにされており、後述する分析装置に設けられたプッシャーによって押圧することにより空気保持部15を圧縮し、内部の空気を押し出すことができるように構成されている。これにより、バルブ7が開弁している時に、分析装置に設けられたプッシャーでハウジング1の空気保持部15に対応する部分を押圧することで、空気保持部15を圧縮して空気を押し出して、検体液保持部2に保持された検体を計測部5へ押し出すことができる。
検体液通路部2における前記バルブ7と、前記計測部5との間には、校正液用分岐通路21が設けられており、この校正液用分岐通路21の下流端には校正液容器23が設けられている。
校正液容器23は、ガス透過性のない、又は低い材質から成り、内部に各電極部5aの校正用の試薬を密封的に収容している。ハウジング1の上面及び/又は下面における校正液容器23に対応する部分は、変形可能な厚みにされており、後述する分析装置に設けられたプッシャーによって押圧すると変形又は穿刺され校正液容器23から校正用試薬が出てくるように構成されている。これにより、バルブ7が閉弁している時に、分析装置に設けられたプッシャーで校正液容器23を押圧することで、校正液容器23内の校正液が校正液用分岐通路21を介して計測部5へ押し出される。
次に、上記したように構成された使い捨て検査具Aを使用する分析装置30の構成について簡単に説明をしていく。
図2は分析装置30の概略斜視図を、図3は分析装置30の概略ブロック図を各々示している。
図2において、符号31は検査具Aを挿入することができるように構成された検査具装着部を、符号32は入力インターフェイスを兼ねたモニタを各々示している。
分析装置30は、その内部に、検査具Aにおける計測部5の端子部5bと接続可能な端子35、検査具Aの検体液検出部13における検体液の有無を検出可能なセンサ37、検体液保持部2に保持された検体を押し出すために空気保持部15を押圧するプッシャー39、校正液容器23を押圧するプッシャー41、検査具Aのバルブ7を開閉するバルブ作動装置43、並びに、プッシャー39、41及びバルブ作動装置43の動作を制御し、かつ、端子35からの入力信号に基づいて電極部5aの校正及び検体液内の成分の測定・分析を行う制御装置47を備えている。制御装置47には、モニタ32に表示される各種操作ボタンからの信号も入力され得る。
以下に、上記したように構成された使い捨て検査具A及び分析装置30を用いて、検体液の分析を行う工程について説明していく。
未使用状態において検査具Aのバルブ7は開弁状態にある。
操作者が検査具Aを分析装置30にセットすると、制御装置47は、バルブ作動装置43を介してバルブ7が閉弁状態にあることを確認して、開弁している場合には閉弁し、プッシャー41を作動すると共に、モニタ32に「校正中」であることを表示する。
図4(a)に示すようにプッシャー41によって押圧されると校正液容器23から校正液が押し出され、校正液が計測部5の電極部5aに送られる。校正液が電極部5aに到達すると、制御装置47は各電極部5aに対する校正を行う。
制御装置47は、校正が終了すると、モニタ32に、校正が終了したことを表示すると共に、シリンジ等の検体採取具によって検体液を検体液導入部3から注入するよう指示をする表示をする。
操作者が、シリンジ等によって検体液を注入すると、バルブ7が閉弁しているので、検体液は分岐通路10を介して検体液溜め12に向けて送られる。検体検出部13が検体液で満たされると、次いで、検体液溜め12に検体液が入る(図4(b))。
制御装置47は、検体液検出部13が検体液で満たされたことをセンサ37が検出すると、モニタ32に、検体液の注入を終了するよう指示する表示をする。これはモニタ32を介した視覚的表示に限定されることなく、例えば、ブザー等を用いて聴覚的に表示するように構成してもよいことは勿論である。
検体液の注入が終了すると、制御装置47はバルブ7を開弁すると共に、空気出口19を閉じ、プッシャー39を動かして、空気保持部15を押圧する。これにより空気保持部15の空気が検体液保持部11上流に押し出され、検体液保持部11から押し出された検体液は、バルブ7が開弁しているので計測部5側に押し流され、計測部5の電極部5aに到達する。この時、電極部5aには校正液が残留しているが、残留していた校正液は、検体液によって廃液溜め4に押し出されることになる(図4(c))。尚、検体の注入は作業者が行うため、必ずしも、検体溜め12が充満するまで検体が注入されているとは限らないが、上記したように分析装置で空気出口19を閉じることにより、空気保持部15を変形して検体を計測部5へ移動するときに、空気が空気出口19から漏れて、検体が計測部5へ行かず分岐通路10側に入ってしまうことがない。 この状態で、制御装置47により、検体液の成分の測定及び分析が行われ、その測定及び分析結果は、モニタ32に表示される。測定及び分析結果は、例えば、分析装置30にプリンタ(図示せず)を設け、プリントアウトできるように構成してもよく、また、不図示のメモリに保存するように構成してもよい。
上記したように、本実施例に係る使い捨て検査具は、検体液保持部2にバルブ7を設けることによって、シリンジ等の検体液採取具から注入される検体液を一度、検体液保持部11に溜めてから、空気圧により計測部5に送り出すように構成されているので、シリンジ等から検体液を注入する時の注入圧力や注入量のバラツキが生じない。また、校正が終了した後に、シリンジ等の検体液採取具から検体液を注入することができるようになるため、検体液は測定直前まで検体液採取具内に収容されていることになる。また、シリンジを使い捨て検査具の検体液導入部3にセットする直前に攪拌することもできる。このため、検体液の空気暴露や血球沈降等の問題を最小限に抑えることができる。
上記した実施例では、分析装置側に検体液検出部13が検体で満たされたことを検出するセンサを設け、検体液検出部13が検体で満たされると、自動的に、バルブ7を開弁してプッシャー39を動作させて、空気保持部15押圧し検体液を計測部5に押し出すように構成されているが、この構成は本実施例に限定されることなく、例えば、操作者が外部から目視できるように構成されてもよく、カメラでモニタに映して、操作者が検体液検出部13を見ながら検体液の注入を行い、検体液検出部13が検体液で満たされたら注入を止めるように構成してもよい。制御装置47により自動検出した場合は、制御装置47がバルブ7を開弁して、プッシャー39を動作させるように構成され得る。また、操作者が目視観察により検体注入を行った場合は、モニタ32に測定開始ボタンを設け、操作者が検体液注入後に測定開始ボタンを押すと、制御装置47がバルブ7を開弁して、プッシャー39を動作させるように構成され得る。または前記二つの方法を融合して構成してもよい。
また、本実施例では、検体液供給手段として、空気保持部を設け、該空気保持部をプッシャーで押圧することで検体液を計測部に送るように構成されているが、検体液供給手段の構成は本実施例に限定されることなく、例えば、分析装置にポンプを設け、検査具に該ポンプと接続可能な接続部を設け、ポンプから供給される空気によって検体液を検体液保持部から計測部に供給するように構成してもよい。
なお、ハウジング1の構成は、様々な構成が考えられるが、例えば、特開平11-83783号公報に開示されているように、二枚のハウジング片を、それらの間に仕切板を挟んで重ねて結合することで構成され得る。
A 検査具
1 ハウジング
2 検体液通路
3 検体液導入部
4 廃液溜め部
4a 空気孔
5 計測部
5a 電極部
5b 端子部
7 バルブ
10 分岐通路
11 検体液保持部
12 検体液溜め
13 検体液検出部
14 分岐通路
15 空気保持部
19 空気出口

21 校正液用分岐流路
23 校正液容器

30 分析装置
31 検査具装着部
32 モニタ
35 端子(計測信号入力部)
37 センサ
39 プッシャー(検体液供給手段作動装置)
41 プッシャー(校正液供給手段作動装置)
43 バルブ作動装置
47 制御装置

Claims (5)

  1. ハウジング(1)の内部に検体液通路(2)を設け、
    前記検体液通路(2)の上流部分に、検体液導入部(3)を設け、下流部分に廃液溜め部(4)を設けると共に、
    前記検体液通路(2)における検体液導入部(3)と廃液溜め部(4)との間に、検体液中の少なくとも一つの成分を計測可能な計測部(5)を設け、
    前記計測部(5)の計測結果に基づいて検体液中の少なくとも一つの成分を分析装置で分析できるように構成された分析装置用使い捨て検査具において、
    前記検体液通路(2)における前記検体液導入部(3)と前記計測部(5)との間に、バルブ(7)を設け、
    前記検体液通路(2)における前記検体液導入部(3)と前記バルブ(7)との間に、検体を一時的に保持する検体液保持部(11)と、検体液保持部(11)に保持された検体を前記計測部(5)に向けて押し出す検体液供給手段を設け、
    前記検体液通路(2)における前記バルブ(7)と前記計測部(5)との間に、そこから分岐する校正液通路を設け、前記校正液通路に校正液供給手段を設けて成り、
    前記バルブ(7)を閉弁した状態で、前記計測部(5)の校正を行い、計測部(5)の校正後に前記検体液導入部(3)から検体液を導入して前記検体液保持部(11)に保持し、次いで、バルブ(7)を開弁して検体液保持部(11)に保持されている検体液を計測部(5)に向けて押し出すことができるように構成されている
    ことを特徴とする使い捨て検査具。
  2. 前記検体液供給手段が、前記検体液保持部(11)に接続された空気保持部(15)を備え、
    前記空気保持部(15)を加圧することによって、該空気保持部(15)内に保持された空気で、前記検体液保持部(11)内に保持された検体液を計測部(5)まで押し出すように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の使い捨て検査具。
  3. 前記ハウジング(1)における前記空気保持部(15)に対応する部分を変形可能に構成した
    ことを特徴とする請求項2に記載の使い捨て検査具。
  4. 前記検体液通路(2)における検体液保持部(11)とバルブ(7)との間に、そこから分岐する分岐通路(10)を設け、該分岐通路(10)に検体液保持部(11)が検体液に満たされたことを検出可能な検体液検出部(13)を設けた
    ことを特徴とする請求項3に記載の使い捨て検査具。
  5. 請求項1~4の何れか一項に記載の使い捨て検査具を用いて検体液中の少なくとも一つの成分を分析するように構成された分析装置であって、
    前記使い捨て検査具を装着可能な検査具装着部(31)と、
    前記使い捨て検査具における計測部(5)からの計測信号を入力可能な計測信号入力部(35)と、
    前記使い捨て検査具におけるバルブ(7)を開閉するバルブ作動装置(43)と、
    前記使い捨て検査具における検体液供給手段を作動する検体液供給手段作動装置(39)と、
    前記使い捨て検査具における前記校正液供給手段を作動する校正液供給手段作動装置(41)と、
    制御装置(47)とを備え、
    検査具装着部(31)に使い捨て検査具が装着されると、バルブ(7)を閉弁した後、前記校正液供給手段作動装置(41)を作動させて校正液を計測部(5)に供給して計測部(5)の校正を実行し、次いで、検体液保持部(11)が検体液で満たされて検体液検出部(13)で検体液を検出するまで待機し、検体液検出部(13)で検体液を検出したら前記バルブ(7)を開弁して、前記検体液供給手段作動装置(39)を作動させて検体液保持部(11)に保持された検体液を計測部(5)に供給して、計測部(5)において検体液の少なくとも一つの成分を計測するように、制御装置(47)が前記各装置の動作を制御するよう構成されている
    ことを特徴とする使い捨て検査具用分析装置。
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